大淀さんはペットが飼いたい (44)
大淀「…」カリカリ
大淀「はぁ」
提督「(大淀がとても物憂げな顔をしている…)」
大淀「…」ジ-
提督「(ペンを止めてペン先を見つめてる…)」
大淀「はぁ…」
提督「(これは何か辛いことがあったに違いない!)」
大淀「(ペットが飼いたい)」
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大淀さんはラーメンが食べたい
https://ex14.vip2ch.com/i/responce.html?bbs=news4ssnip&dat=1466915399
特に読まなくてもいいです
提督「(確かに最近出撃だの遠征だの色々任せきりだったからなぁ…悪いことしたなぁ)」
大淀「(鎮守府にもペット的存在はいますけど、それはあくまで鎮守府のもの。私専用のペットが欲しいです)」
大淀「(私も癒しが欲しいです!)」
提督「(ここは1つ声をかけるべきか)」
大淀「(できることならすぐに飼いたい…)」
提督「なぁ、大y「すみません、少し席を外します」
提督「あ、あぁ…」
大淀「」スタスタ
バタン!
提督「やっぱり体調悪かったのか…」
大淀「とは言っても何を飼えばいいのか…思い付きで行動するとこれだから嫌なんですよね」テクテク
大淀「哺乳類は可愛いですけどお世話が大変ですし、魚や虫は愛嬌がありませんし…」スタスタ
大淀「…よし、ここは」
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古鷹「な、何でしょうか…?」
大淀「鎮守府の癒しと言えば古鷹さん。ペットは癒し、つまり同じ癒しの存在である貴女なら何かいいアドバイスを貰えるんじゃないかと思いました」
古鷹「それって要はペットってことですよね?」
大淀「違います」キッパリ
古鷹「(違いがわからない…)」
大淀「まぁそれはよしとして、古鷹さんは動物を飼ったことありますよね?」
古鷹「え、ないですけど」
大淀「!?」
大淀「わ、私としたことが…とんだ計算違いです」ガク
古鷹「あのぉ~」
大淀「あ、もういいですよ。部屋に戻ってくれても」
古鷹「ひどいっ!」
古鷹「ぺ、ペットショップにいけばいいアドバイスがもらえると思いますけど…」
大淀「」ガッシ
古鷹「ひゃあ!」
大淀「そ れ で す よ !」
大淀「どうしてそんな初歩的なことが思いつかなかったのかしら!こんなことしてる場合じゃ!」ドタドタ
古鷹「…」
古鷹「(なんだか心配になってきたよぅ)」
大淀「さ、行きましょう」チリリ-ン
古鷹「じ、自転車ですか!?」
大淀「駅前のペットショップもいいですけど、まずは近くから見ていこうと思いまして」
古鷹「私…自転車持ってないです」
大淀「なんと!」
大淀「なら仕方ありませんね。後ろ、乗ってください」
古鷹「で、でも自転車の2人乗りはダメなんじゃ…」
大淀「バレなきゃ犯罪じゃないんです。さ、乗ってください」ポンポン
古鷹「あぅぅ…」スッ
大淀「では出発です」チリリ-ン
大淀「それにしても古鷹さんが動物を飼ったことがないとは意外でしたね 」キコキコ
古鷹「そ、そうですか?」ギュ
大淀「鷹とか飼ってそうなイメージあったんですけどね…」キコキコ
古鷹「それ、名前で勝手に判断しただけですよね」
大淀「鷹と名のつく艦娘は全員鷹を飼ってるものじゃないんですか?」キコキコ
古鷹「そんなわけありませんよ!!それじゃあ隼鷹さんはどうなるんですか!!」
大淀「隼と鷹って似たもの飼ってるなぁと」キコキコ
古鷹「(今日1日で大淀さんのイメージが変わりそう…)」
大淀「あ、隼と鷹と鷲の違いってわかりますか?」キコキコ
古鷹「へ?い、いや知らないです。何だろう」
大淀「名前が違うんですよ」キコキコ
古鷹「…」
古鷹「(ダメ…ここで怒っちゃ。私は大天使サトザ…フルタカエルなんだから)」ギリギリ
大淀「(妙に抱きつきがキツくなったような)」キコキコ
古鷹「大淀さん、どうしていきなりペットが飼いたいだなんて思ったんですか?」ギュ
大淀「第七の子達を知っていますか?」キコキコ
古鷹「は、はい。曙ちゃんと諸々ですよね」
大淀「あの子達の中に蟹飼ってる子がいるじゃないですか。それが羨ましいなって思ったんですよ。そばに相棒がいてくれるなんて素晴らしいじゃないですか」キコキコ
古鷹「なるほど…それなら、最高の相棒が見つかるといいですね!」
大淀「はい♪」キコキコ
大淀「ところで気になったんですが」キコキコ
古鷹「何ですか?」
大淀「私の背中に当たるものは何なのでしょうか…?」キキッ
古鷹「ふぇ?あ…す、すみません!私、2人乗りなんてしたことないから少し怖くて…ごめんなさい。漕ぎにくかったですよね」
大淀「いいえ…ただエアバッグを背中に設置されても意味が無いなと思っただけです」キコキコ
古鷹「////」カァァ
大淀「(くっ…私が軽巡で無ければ!)」
~数時間後~
古鷹「大淀さん」
大淀「何ですか?」キコキコ
古鷹「…あ、あのさっきから景色が変わらないんですけど」
大淀「気のせいですよ」
古鷹「気のせいじゃないですよ!さっき商店街通り過ぎましたよね!?あそこペットショップありましたよぉ!」
大淀「き、気のせいです…あんなところじゃその辺から拾った生き物しか置いていません」キコキコ
古鷹「(ついてくるんじゃなかったな…うぅん、私がいないと大淀さんは何飼いだすかわからないもね!Gとか飼われたら一大事だもん!)」
大淀「あ、見えてきましたよ」キコキコ
古鷹「結局駅前じゃないですかぁ!!」
古鷹「ぜぇ…はぁ…の、乗ってるだけなのに疲れた」ハフゥ
大淀「休んでいる暇なんてありませんよ。さ、ペットショップはあっちです」
古鷹「(あれだけ漕いだのに汗一つかいてないなんて…やっぱり提督の傍にいる人は違うなぁ)」
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~ペットショップ~
店員「イラッシャマセー」
ワンワン!
ニャーオ!
オォン!アォン!
ピヨピヨ!
ウィィィィィス!!!!!
古鷹「(店員さんが外国の人っぽい…大丈夫かな)」
大淀「可愛い!やっぱりペットショップは癒されますねぇ」
古鷹「そうですね~」
大淀「やはり飼うとなると哺乳類でしょうか」
古鷹「はい、それが一番無難だと思いますよ」
大淀「犬…猫…タチ」
古鷹「(ん?タチ?)」
古鷹「やだなぁ大淀さん、タチウオはお魚ですよ」
大淀「へ?」
古鷹「へ?」
店員「(ナンノカイワシテンダ…)」
大淀「まずは犬ですね」
(U ^ω^)わんわんお!
U・ω・U「Please donation.」
「ワン!ワン!ワン!」
古鷹「可愛い~!やっぱり飼うなら犬ですよ!」ペカ-
古鷹「大淀さん!見てくださいこの子すっごく可愛いです!」
店員「オメガタカイデスネ。ソノコハコノマエシイレタバカリノコナンデスヨ。マーフィーッテナマエナンデス」
古鷹「へぇ~、もう名前があるんですか」
マーフィー「…」プルプル
古鷹「マーフィーちゃん怖がってるのかな」ペカ-
店員「ヒダリメガマブシインジャナイカト」
古鷹「あっ////」
大淀「(あ、この子可愛い)」
「オォン!アォン!」グルグル
大淀「(雑種ですか…いえ、犬種なんて何でもいいんです。それに、雑種の方が長生きするって聞きますしね)」
「クゥ~ン…」フリフリ
大淀「(値段はと…!?)」
大淀「(14万!?流石に高すぎませんか!?雑種ですよね!?)」
店員「アー、ソチラスコシオタカクナッテオリマシテ」
大淀「そ、そうなんですか…?それでもミックスにしては破格の値段な気が」
店員「メイケノワンチャンタチヲミックスサセツヅケタスーパードッグナンデスヨ。イウナレバイヌカイノツヨシ」
大淀「いや犬養毅関係ないですよね」
大淀「少し考えさせてもらいます…」
大淀「(猫でも見ましょうか)」
古鷹「(ほぇー…オウムさんだ)」
オウム「…」
古鷹「こんにちは」
オウム「…」
古鷹「喋ってくれると思ったのになぁ」
オウム「エクスカリバー!!」
古鷹「ひゃっ!」
古鷹「び、びっくりした…」
大淀「オウムですか」
古鷹「あ、大淀さん」
大淀「オウムもよさそうですよね。言葉を覚えさせるの楽しそうですし」
大淀「上手くいけば伝達係に出来る可能性が」
古鷹「そんなに覚えられるんですか?」
オウム「ショーコー!ショーコー!」
大淀「!」ビクッ
古鷹「唐突に鳴かれると怖いですね…」
大淀「はい…心臓に悪いです」
オウム「タカハシ!キクチ!ヒラタ!」
店員「マタヘンナコトバオボエテ…」
大淀「ふふ、野球好きの人が教えさせたんですかね」
店員「コレジャアオキャクサマニオカイモトメデキナイデスヨ」
古鷹「ほぇー」ジ-
うさぎ「…」モヒモヒ
うさぎ「zzz」スヤスヤ
古鷹「可愛い…」
古鷹「大淀さん、うさぎはどうですか?」
大淀「うさぎ…ですか」
大淀「(うさぎは確か漣が飼っていましたね。よく外で遊ばせているのを見ましたし)」
古鷹「お鼻がヒクヒクしているところが可愛いです~」
大淀「…」
うさぎ「…」モヒモヒモヒ
大淀「…可愛い。ですけど」
大淀「(何故でしょう…私の心にグッとこないのは)」
古鷹「ずっと見ていられるよぉ」ウットリ
古鷹「決めました!私、この子を飼います!」
大淀「ええっ!?」
古鷹「この子が古鷹を選んでくれたんです…これは運命だったんですね」
うさぎ「…」
大淀「は、はぁ…」
店員「アリガトウゴザイマス」
店員「ホンジツハオクルマデオコシデスカ?」
古鷹「あ、いえ…今日は自転車で」
店員「デシタラオウチヤゴハンハコチラデオトドケサセテイタダキマス。ウサチャンノホウハゴジツオクルマデオコシイタダイテモヨロシイデショウカ?」
古鷹「あ、はい」
古鷹「そっか…自転車だと揺れるからストレスになるんだね」
店員「コチラニジュウショトオナマエヲ…」
大淀「…」
大淀「(そんな思いつきで生き物を飼うと後で後悔しますよ)」
>大淀「(そんな思いつきで生き物を飼うと後で後悔しますよ)」
大淀「(そんな思いつきで生き物を飼うと後でどうなっても知りませんよ)」で
後で後悔はおかしいです
大淀「(色々見て回りましたが、何かこうグッとくる子がいませんね)」
大淀「はぁ…」
大淀「古鷹さん、帰りましょうか」
古鷹「えっ、いいんですか?」
大淀「古鷹さんのように赤い糸は見つかりませんでした。また今度来ることにします」
古鷹「そ、そうですか…」
大淀「すみません、長居してしまって」
店員「イエイエ、マタオキニメスコガイマシタラゼヒゴライテンクダサイ」
古鷹「(大淀さん、本当にいいの?)」
大淀 「(いきなり抜け出してしまって、提督には申し訳ないですね…)」
コツン
大淀「あっ、ごめんない。水槽を…」
カメ「…」
大淀「!!!!」
加古「で、大淀さんは亀を飼ったと」
古鷹「うん。最後の最後に見つかって良かったよ~」
加古「ふーん…で、古鷹もうさぎを」
古鷹「うん!とっても可愛いくてモフモフで…幸せ////」
加古「言っとくけどあたしは世話しないからな」ゴロン
古鷹「ユカちゃんには古鷹がいるもんね~」モフモフ
うさぎ「…」
加古「…」
加古「な、なぁ…古鷹」
古鷹「どうしたの?」モフモフ
加古「おしっこされてるけど」
古鷹「へ?い、いやぁぁぁ!!!!」
大淀「はぁぁ」ナテナデ
カメ「…」ノソノソ
提督「な、なぁ大淀…そいつどうしたんだ」
大淀「アヤコをそいつ呼ばわりしないでください」
提督「す、すまない」
大淀「アヤコ~、お腹空きましたかー?」
カメ「」ノソノソ
提督「(アヤコって言うんだ…)」
提督「(執務室に動物を持ってこられるのはなぁ…)」
大淀「ほらアヤコ、これがモールス信号ですよ」
カメ「?」
提督「(まぁ、可愛いからいいか)」
おしまい
我が家のうさかめは元気です
このSSまとめへのコメント
隼と鷲と鷹の違いは「大きさ」での区別であって、単純に名前が違うわけではないんだがなぁ。