島村卯月「第3回!水曜日の346プロ!」 (79)




苦労人事務所です
いつもより少し長めです

前作
島村卯月「第2回!水曜日の346プロ!」





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島村卯月「みなさんこんにちは! 島村卯月です!」

卯月「やってきました水曜日の346プロ! 司会は島村卯月です!」

卯月「……」

卯月「島村卯月です!!!」

神谷奈緒「うるせぇ!!!」


奈緒「その過剰な自己アピールは必要なのか!?」

卯月「はい! いま、おおきなこえで、げんきにツッコミをしてくれたおともだちが、かみやなおちゃん(17)です!」

奈緒「そのNHK教育みたいな紹介をやめろ!」

卯月「今はEテレですよ?」

奈緒「どうでもいいんだよ!!!」



卯月「奈緒ちゃんはレギュラーですからね」

奈緒「もう3回目なのか……」

卯月「慣れましたか?」

奈緒「慣れたら人間としておしまいなんだよ」

卯月「今後も頑張ってください!」

奈緒「さっきあたしはマスクしてここに来たのに、眉毛を見て顔パスにしやがったスタッフは後で覚えとけよ」

卯月「ウケる」

奈緒「うるせぇ!!!」



卯月「そして、ゲストは未央ちゃん→朋さんという流れで、当然この人!」

卯月「橘ありすちゃんです!」

ヒュー!ドンドンドン!!!バーン!!!ドカーン!!!!ガシャーン!!!!!

橘ありす「演出が過剰なんですけど!?」

奈緒(植木鉢の音がしなかったか?)

卯月「視聴率がいいので、こういうところにお金を使えるんですよね!」

ありす「そういうのは放送中に言わないでください!」



卯月「では、最初の説に行きたいと思います! 心の準備はいいですか?」

奈緒「準備なんて一生できないから早くしてくれ……」

卯月「では、プレゼンターの方、どうぞー!」


池袋晶葉「失礼する」トコトコ

卯月「ドクター池袋さんです!

晶葉「ドクター中松みたいに言うんじゃない!」

卯月「今日はどんな胡散臭い説を見せてくれるんですか?」

晶葉「そういう方向にキャラを持っていくのやめてくれないか?」



晶葉「今回の私の説はこれだ」


『ライラ、腕相撲最弱説』バーン


奈緒「ああ~……」

ありす「これは……」

卯月「説明をお願いします!」

晶葉「ああ。……ライラって、割と細身だろう? 見た目通り、力が全然ないんだ」

晶葉「私もあんまり力がある方じゃないんだが……、この前、腕相撲をしたら勝ってしまってな」

卯月「ドーピングしたんですか?」

奈緒「ちょっとお前黙ってろ」



晶葉「その後、雪美もライラに勝てたものだから、もしかしたら誰にも勝てないんじゃないかと……」

ありす「まあ、雪美さんもよくペロさんを持ち上げてますし、案外、力があるのかもしれませんね」

卯月「ペロ“様”ですよ!」

奈緒「この事務所のペットの立ち位置はどうなってるんだよ。生類憐みの令かよ」



卯月「では、確認のVTRです! お願いしまむら!」

奈緒「もうアピールはいいから!!」



今回は、番組スタッフが、「こいつにだったらさすがのライラさんだってさすがに勝てるやろさすがに!」というアイドル3人を選抜。勝負をしてもらう。


奈緒「いきなり全方向に失礼だな」



ライラ『本日はよろしくお願いしますですよー』

『よろしくお願いします。調子はどうですか?』

ライラ『絶好調ですねー。今ならペットボトルのフタも開けられそうですよー』


晶葉「いつもは開けられないのか……」


最初の挑戦者はこちら

双葉杏『どーもー』


卯月「弱そうですね!」

ありす「オブラートって知ってます?」



ライラ『アンズさんですかー。よろしくお願いしますですよー』

杏『んー。ってか杏、腕相撲なんて勝ったことないよ? いいの?』

『ちなみに、ライラさんが勝つとアイス1つプレゼントですので、頑張ってください』

ライラ『おおー! ふとっぱらでございますね!』

杏(ま、どうせ負けるだろうし、最初の手ごたえでダメそうなら早めに諦めよっと)

『試合が開始する4時間後まで、各自調整をお願いします』

杏『長いよ!!! 腕相撲に調整なんていらないでしょ!?』

ライラ『腕相撲を笑うものは、腕相撲に笑うのですよー』

杏『笑いっぱなしじゃんか! そういうの無理して言おうとしなくていいから!』



『では、セットしてください』

杏『はいはい……』サッ

ライラ『頑張りますよー』フンス

『よーい……スタート!』
バタン!!!
ライラ『負けましたー』

杏『弱っっっ!!!!!』


奈緒「弱っ!」

ありす「弱っ!」



杏『えっ!? 今、力いれた!?』

ライラ『ライラさんのシカバネを越えて行ってほしいのでございますねー』

杏『会話になってないんだけど!?』

ライラ『ようやく脚が温まってきましたよー』

杏『腕相撲に脚は関係ないでしょ!?』

結果:ライラさんの負け


奈緒「想像以上だな……」



続いての挑戦者はこの方

柊志乃『こんにちは……。ドバイのお酒はどんな味なのかしら……?』


ありす「趣旨を理解していない!!!」


THE・酔いどれの柊志乃だ


奈緒「酷い紹介文だな」



ライラ『ライラさんはお酒は飲めないですねー』

志乃『ふふふ……、飲んでみる……?』


ありす「ちょっと! 誰か止めてください!!!」


しかしスタッフ、意外にもこれをスルー


奈緒「ホントいつか放送停止になるからな!?」

卯月「そうなるとギャラは出ませんね!」

ありす「なんで私たちが被害を受けなきゃいけないんですか!?」



※もちろん飲みませんでした

『では、準備をお願いします』

志乃『自信はないけど……』

ライラ『勝つのですよー』

『よーい……スタート!』
バタン!!!
ライラ『負けましたー』


奈緒「なんで毎回秒殺なんだよ!?」


結果:ライラさんの負け



いよいよ最後の挑戦者となる

市原仁奈『よろしくお願いするでごぜーますよ!』


ありす「確かに、仁奈さんに勝てなければ……」


ライラ『こちらこそ、よろしくお願いしますですよ』

仁奈『お願いしますですよでごぜーますか?』

ライラ『お願いしますですよでごぜーますでございますですよー』


奈緒「あ、頭痛い……」



『では、セットをお願いします』

仁奈『仁奈、うでずもーって初めてでごぜーます! 勝ちやがるですよ!』

ライラ『負けないですよー』

『スタート!』

仁奈『!』グッ

ライラ『!』グッ

ググググ・・・・・・


奈緒「おお! とまった!」

ありす「ようやく腕相撲って感じですね……」



仁奈『ぬぬぬぬぬぬ……!』グググ

ライラ『むむむ……』グググ

仁奈『ぐぬぬぬぬぬ!』

ライラ(……!)

仁奈『ぬぬぬぬぬぬ……!』

ライラ(……)


バタン!!!


ありす「あっ!」



ライラ『負けてしまいましたー』

仁奈『わーい!!! 勝ったでごぜーますよ!!!』ピョンピョン

ライラ『とっても強かったでございますですよー』


晶葉「ライラ……」



結論:結果的に、誰にも勝つことはできなかった


『負けてしまいましたね』

ライラ『残念でしたねー。アイスはお預けですねー』

『また出てくださいね』

ライラ『お待ちしておりますですよー!』フリフリ


―――――――――――――――

卯月「はい! VTRは以上です! 晶葉ちゃん、どうでした?」

晶葉「どうもこうもないな。まったく……」

奈緒(今度会ったらアイス奢ってあげよう)

卯月「あ! 奈緒ちゃん! 私にも買ってください!」

奈緒「あたしの思考に入ってくるなよ!!! お前ホント意味わかんないな!!!」



―――――――――――――――

卯月「続いてのプレゼンターはこの方です!」


渋谷凛「久しぶりだね」トコトコ

卯月「凛ちゃんです!」

奈緒「おおう……」

ありす「凛さんですか……」

凛「そんな顔しないでよ。2人に関係ある説を持ってきたんだからさ」

奈緒「え?」

ありす「?」



卯月「では、発表をお願いします!」

凛「うん、今回の説はこれ」


『事務所で1番ツッコミ気質なの、神谷奈緒説』バーン


奈緒「!?」

ありす「!?」



卯月「では説明してください!」

凛「うん。ウチの事務所、ツッコミ上手がたくさんいるでしょ? でも、いくらツッコミが上手くても、2人集まればどちらかが少しはボケると思うんだ」

卯月「うんうん!」

凛「そんな中、誰といてもツッコミに回るのが奈緒なんじゃないかなって」

ありす「ちょっとわかります……」

奈緒「おい」



卯月「今回のルールを説明します! 今回は8人によるトーナメント戦です。2人ずつ会話をして、先にツッコミを入れられたら負けのシンプルなルール! 優勝するのは誰でしょうか!」

奈緒「トーナメントって……、今からやるのか?」

卯月「いいえ、企画を知ってたら意味ないですから!」

ありす「ではどうやって……?」

卯月「どうやって……じゃないですよ! もう、トーナメントは終わってます!」

奈緒「はぁ!?」

卯月「思い出してみてください。最近、妙に事務所や楽屋で、ツッコミ側の人と一緒になってませんか?」

奈緒「……はっ!」

ありす「……はっ!」



卯月「では、VTRに参りましょうか!」ニコニコ

奈緒「マジか……!」

ありす「気が付きませんでした……」

卯月「おっと! その前に、出場選手の紹介があるんでした! お願いします!」

奈緒「紹介? VTRの前ってことは、スタジオでか?」


星輝子「イカれたツッコミメンバーを紹介するぜェェェェェェェェェ!!!!!」ババーン


奈緒「輝子!?」



※しばらく輝子による紹介をお楽しみください。



輝子「イタズラっ娘でも根はマジメ!!! ヒトでもイグアナでもかかってこい!!!」

輝子「小関ィィィィ麗奈ァァァァ!!!!!」



輝子「その世話焼き気質はツッコミにも!!! ボケたら放っておけない拾わなきゃ!!!」

輝子「五十嵐ィィィ響子ォォォォォ!!!!!」



輝子「ニュージェネのリーダーが参戦だァ!!! 三ツ星ツッコミ一等賞!!! ハイテンションもローテンションも任せとけ!!!」

輝子「本田ァァァ未央ォォォォォ!!!!!」



輝子「ウサミン星からまさかの刺客が!!! レトロなツッコミ錆びない技術!!!」

輝子「安部ェェェ菜々ァァァァァ!!!!!」



輝子「発明の天才はツッコミの天才でもあった!!! 今日の発明は誰のため!!! 今日のツッコミは誰のため!!!」

輝子「池袋ォォォォォ晶葉ァァァァ!!!!!」



輝子「これでホントに小学生!!?? 卓越したセンスでフレデリカと渡り合う!!! 酒飲みの相手も任せとけ!!!」

輝子「橘ァァァァありすゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!」



輝子「畜生も植木鉢も苦じゃないぜ!!! どんなボケでもらっくらく捌く!!! 元祖・苦労人がやってきた!!!」

輝子「藤居ィィィィ朋ォォォォォォ!!!!!」



輝子「そして……!!! 優勝候補筆頭!!! どこにいたってツッコミマシーン!!! 眉毛たなびけ恥じらい乙女!!!」

輝子「神谷ァァァァァァ奈緒ォォォォォォォ!!!!!!」



奈緒「……なんだこれ」

ありす「同感です」

卯月「でも読んでる人はきっとワクワクしてますよ?」

奈緒「しねえよ。ってかそういうことは言うなよ」



輝子「以上!!! 8名が魅せる戦いから目を逸らすなァァァ!!!」

輝子「……」ハァハァ

奈緒「お、お疲れ!」

輝子「あ、ああ……、サンキュー……」ゼェゼェ

ありす「こんなこと言わされて……、ゆっくり休んでくださいね」

輝子「フヒ……、わ、私が……考えた、んだけど……な……」ゼェゼェ

奈緒「すげえな!?」



卯月「輝子ちゃん、ありがとうございました! では、今度こそ!」

凛「うん、VTR、どうぞ!」

奈緒「もうどうにでもなれ……」


今回は、2人ずつの会話の中で、先にツッコミを入れることができれば勝ちとなる
果たして、神谷奈緒は優勝できるのか


奈緒「少なくとも望んではないからな」



一回戦 第一試合
五十嵐響子VS安部菜々

~カフェ~

五十嵐響子『こんにちは~』

安部菜々『あっ! 響子ちゃん! いらっしゃいませ!』

響子『お疲れ様です! 今日はお手伝いしてるんですねっ』

菜々『はい! こうして、いろんな娘と話せるからとっても楽しいんですよ!』

響子『すごいなぁ……』

菜々『いえいえ! 響子ちゃんはどうしたんですか?』

響子『今度、カバー曲を歌うことになったので、休憩がてら聴こうかなって思ったんです!』

菜々『おお~! ちなみに、なんていう曲ですか?』

響子『松任谷由実さんの“守ってあげたい”っていう曲なんですけど……』

菜々『ユーミン! いいですね~! ナナもよく歌いましたよ…… 懐かしいですよね!』

響子『えっと……、この曲、1981年発売らしいんですけど、菜々さん、生まれてないですよね?』

菜々『あ』


奈緒「あ」

ありす「あ」


勝者:五十嵐響子

敗因:いつもの

奈緒「おい」



一回戦第二試合
神谷奈緒VS本田未央

~楽屋~

奈緒『未央のやつ、遅いな……』

本田未央withヒゲメガネ『おっはろー!!!』

奈緒『ブフォ!!!!!!!!!』

未央『おうおうおうおう、どうしたんだい!』ヒゲダンス

奈緒『なんなんだよそのヒゲ推しは!!!』

未央『ハゲ!?』

奈緒『言ってねえよ!!!』

未央『マンマミーヤァ!』

奈緒『そっちのヒゲも関係ねえから!!!』

未央『ハゲ!?』

奈緒『言ってねえってば!!! ボケに回ると語彙力減るのどうにかしろよ!!!』

未央『いやぁ~、かみやんはなんでも拾ってくれますなぁ~!』ツヤツヤ

奈緒『あたしで鬱憤を晴らすのやめてくれ……』

未央『かみやんもボケていいんだよ? ってなんだその眉毛!』ビシッ

奈緒『ボケてねえから!!!』


ありす「これは酷いですね」

奈緒「あの時かぁ~!!!」


勝者:神谷奈緒

敗因:ちゃんみおもたまにはボケたい



一回戦第三試合
藤居朋VS池袋晶葉

~晶葉のラボ~

コンコン

晶葉『?』

晶葉『入っていいぞー』

ガチャ
藤居朋『植木鉢が落ちてこない薬を作って!!!』

晶葉『お前は何を言っているんだ!?!?!?』


勝者:池袋晶葉

ありす「終わり!?」

敗因:ほたるちゃん!!!!!

奈緒「本人いないのに!?」



一回戦第四試合
小関麗奈VS橘ありす

~事務所~

小関麗奈『さて、今日はどんなイタズラをしてやろうかしら……。とりあえずこのメガホンで寝てるやつを……』

ガチャ
ありす『おはようございま……あ! 麗奈さん、またそんなもの持って……。怒られますよ?』

麗奈『上等よ! ってかほとんど成功してないし……』

ありす『はい? 寝てる横で大きな音を出すんですよね? 失敗なんてあるんですか?』

麗奈『この前小春にやろうとした時は、あのイグアナのせいで……』

ありす『ヒョウ君に足止めでもくらったんですか? まったく……』

麗奈『メガホンが食われたわ』

ありす『食われた!?!? メガホンが!?』

麗奈『瞬きしてる間にね』

ありす『速っ!!!!!』

麗奈『超スピードとかサイキックとかでは断じてなかったわね……』

ありす『そういう例えはいらないですから!!!』


勝者:橘ありす

敗因:テメーはヒョウさんを怒らせた……

奈緒「悪ノリが過ぎる」



―――――――――――――――

卯月「はい! いったんスタジオに戻ります! どうでしたか?」

奈緒「その“どうでしたか?”ってやめてくれよ」

ありす「どうもこうもないでしょう」

卯月「後半戦は、番組の後半にお送りします!」

奈緒「引っ張らなくていいから!!」

卯月「凛ちゃんは、一度さがってください!」

凛「うん、また後で」

奈緒「無理だとわかってても断りたいな」



―――――――――――――――

卯月「本日の3つ目の説を提案してくれるのはこの2人!」

奈緒「2人?」

卯月「どうぞ!」


白坂小梅「こんにちは……」

輝子「こ、こんにちは……」ゼェゼェ

奈緒「またかよ!!! 休ませてやれよ!!!」

小梅「死んじゃっても……(私には見えるから)大丈夫だよ……?」

ありす「小梅さん!!!」



小梅「私たちの……説は……」

輝子「こ、こちら……」


『輿水幸子、人の悪口絶対に言わない説』バーン


奈緒「あー、これはわかる……」

ありす(誰かを貶す系の説じゃなくてよかった)



小梅「幸子ちゃんは……どうしようもないほどのナルシストだけど……、絶対に悪口は言わないの……」

ありす「引っかかる言い方ですけど」

輝子「ほ、本当に、聞いたこと……ないんだ……」

奈緒「私も聞いたことないな」

卯月「今回は、この事務所で毒舌と言えばこのアイドル! に、幸子ちゃんへのインタビューをしてもらいました!」

奈緒「うわぁぁぁ! 人選がもう読める!!!」

ありす「朋さんいないのに……!」

小梅「VTR、どうぞ……」



緒方智絵里『みなさんこんにちは! 緒方智絵里ですっ!』

智絵里『ふふっ……、意外でしたか?』


奈緒「単勝オッズ1.0倍だよ」


智絵里『今日は、幸子ちゃんにインタビューをしますっ』

智絵里『幸子ちゃーん』トコトコ

智絵里『あっ! いました!』

輿水幸子『あ、智絵里さん。カワイイボクに何かご用事ですか?』

智絵里『カバディ中に失礼しますっ』

幸子『してません』



智絵里『幸子ちゃん、今日もカワイイね』

幸子『フフーン! 当然です! まぁボクほどではないですが、智絵里さんもカワイイですよ!』

智絵里『その減らず口はいつまでもつかな?』

幸子『智絵里さん!?』



智絵里『この前、フレデリカさんがレッスンに遅刻しちゃったんだって!』

幸子『そうなんですか? まあ、失敗は繰り返さなければいいんです! そもそもカワイイボクは遅刻なんてしませんがね!』

智絵里『おお~(笑)』

幸子『なんか煽ってません!?』

智絵里『そういえば、この前の歌鈴さんの花嫁衣装、可愛かったよねっ』

幸子『あれですか! 確かにとっても綺麗でしたね! ボクほどではないですが、ファンの方々もきっと見惚れることでしょうね!』

智絵里『チッ』

幸子『舌打ちはおかしくないですか!?』



智絵里『幸子ちゃんから見て、“この人のこの部分、直してほしいなー”って何かある?』

幸子『ないです』キッパリ

智絵里『え、え? ほ、ホントに?』

幸子『はい?』

智絵里『酔って絡んでくる楓さんとか』

幸子『酔うと本性が出ると言いますからね! カワイイボクに惹かれるのも仕方ありませんね!』

智絵里『やたらドーナツを勧めてくる法子ちゃんとか!』

幸子『自分の好きなものを他人に知ってもらいたいなんて普通でしょう? ボクだってカワイイボクのことをみなさんにもっと知ってほしいですからね!』

智絵里『すぐに抱き着こうとする愛海ちゃんとか!』

幸子『過度なスキンシップは困りますが、好きな何かに一直線な姿勢はキライではないですね!』


奈緒「すげえ……!」

卯月「好感度爆上がりですね!」

ありす「なんでそういうこと言うんですか!?」



智絵里『す、すぐにキツイことを言っちゃうわたしとか!!』


奈緒「なぜ自虐ネタ!?」

ありす「自覚はあるんですね」


幸子『はい? 確かに初対面なら驚くかもですが、智絵里さんのことを知っている今では何も思いませんよ? 普通に仲間じゃないですか』ペカー

智絵里『ううっ……』

智絵里『げ、現場からは以上です……』

幸子『現場!? え!? 撮影してたんですか!? ちょっと!?』



結論:智絵里ちゃんはこういうのに弱い。ついでに幸子は凄くて偉くてかわいい


ありす「ついでにって」

奈緒「意外な弱点を見たなー。ああいう純粋なのに弱いとは」

卯月「純粋…… 私ですね!」

奈緒「邪悪だよ」



―――――――――――――――

卯月「ではみなさんお待ちかね! ツッコミトーナメントの後半戦です!」

奈緒「あたし達が待ちわびてるのは収録の終了だけだからな」

凛「まあまあ、そんなこと言わずにさ」

ありす「いつの間に」

卯月「ではVTRです!」



後半戦


準決勝第一試合
五十嵐響子VS神谷奈緒

奈緒「あ、あの時だ!!!」

ありす「?」


~事務所内・キッチン~

奈緒『……ん? 何かいいにおいがする……』スンスン

奈緒『キッチンからか……?』

響子『~♪』テキパキ

奈緒『おー、響子か』

響子『あっ、奈緒さん!』

奈緒『エプロンなんて着て、なに作ってるんだ?』

響子『クッキーです! 置いておけばみんな食べるかなって!』

奈緒『すごいな、さすが響子……』

響子『えへへ……』


ありす「ここまでは普通のやり取りですが……」

奈緒「……」

ありす「なんで黙ってるんですか」

奈緒「響子のためには放送しない方が……。いや、ファンにはいいかもだけど……」ブツブツ

ありす「ええ……?」



奈緒『どれくらいでできるんだ?』

響子『あと……20分くらいですね!』

奈緒『じゃあ、できたら食べにくるな』

響子『はい! 待ってます!』

奈緒『じゃあなー』トコトコ

響子『……あっ』

響子『……』

響子『な、奈緒さん!』

奈緒『?』

響子『あ、あの……、もう一度、キッチンに入ってきてもらっていいですか……?』

奈緒『もう一度? 一度出てからってことか?』

響子『は、はいっ!』

奈緒『別にいいけど……』


ありす「?」

奈緒「……」



奈緒『響子―、なに作ってるんだ?』

響子『あっ、お、おかえりなさいっ!』

奈緒『は?』

響子『お、お風呂にする? ごはんにする? そ、それとも……』

奈緒『は?』

響子『わ……、わっ……、わた……、わっ……』

奈緒『……』

響子『……』

奈緒『……』

響子『……ごめんなさい』

奈緒『諦めんなよ!!!!!』


勝者:神谷奈緒

敗因:タニタ


ありす「完全に風評被害ですけど!?」

奈緒「ごめん響子……、止められなくて……」



準決勝第二試合
池袋晶葉VS橘ありす

~晶葉のラボ~

ありす『失礼します』

晶葉『お、ありすか、どうかしたのか?』

ありす『いえ、雪美さんに、レッスンの時間が変わったことを知らせようかと……』

晶葉『そうか、今日はまだ見てないな……』

ありす『いつもはどれくらいに来るんですか?』

晶葉『朝の5時』

ありす『5時!?』



晶葉『はっはっは。ジョークだよジョーク』

ありす『雪美さんの影響受けてるじゃないですか……』

佐城雪美『悪くない……キレ……』

ありす『うわぁ!? いつの間に!?』

晶葉『おお、今日は遅かったな』

ありす『なんで驚いてないんですか!?』

晶葉『慣れた』

雪美『ドヤァ……』

ありす『なんで雪美さんがドヤ顔!?』


勝者:橘ありす

敗因:博士も割と常識がおかしくなってる



奈緒「ってか雪美いたけどいいのかよ」

卯月「その前にツッコミがあったのでセーフです!」

ありす「なんでもいいです……」

卯月「さて、決勝に残ったお2人、どうでしたか?」

奈緒「どうでしたかってやめろって言ったろ!?」

ありす「で、でも、奈緒さんと2人で話した記憶、最近はないんですけど……」

奈緒「そ、そうだよ!」

卯月「本当に言い切れますか……?」

ありす「いや、確かに2人では話してないはずですが……」

奈緒「そうだそうだ! さっき楽屋が一緒で、久々に2人で話し……た……くら……い……」

ありす「」

卯月「ニッコリ」

奈緒「え!? さ、さっきのやりとりをもう編集したのか!?」

卯月「私にかかれば一瞬です!」

ありす(こ、この人のスペックを忘れていた……)

卯月「ではどうぞ!」



決勝戦
神谷奈緒VS橘ありす

~楽屋~

ガチャ
ありす『こんにちは』

奈緒『おお! 今日はよろしくな!』

ありす『こちらこそ、よろしくお願いします』

奈緒『いやぁ、共演者が毎回マトモなのは助かるな』

ありす『その分、番組の内容はろくでもないですけどね』

奈緒『ああ……、よく企画会議を通ったなって企画ばっかりだよ』

ありす『特に卯月さんは凄いですよね……』

奈緒『卯月はホントになー。羨ましいような羨ましくないような……』



奈緒『収録、頑張ろうな』

ありす『はい、しかし、何がくるのかわからないと少し緊張しますね……』

奈緒『大丈夫か?』

ありす『大丈夫です……。あ、そうだ』ガサゴソ

奈緒『?』

ありす『さっきフレデリカさんが“きんちょーしたら開けるといいよ!”って封筒をくれたんです』

奈緒『ふーん? 開けるのか?』

ありす『まあ、一応開けます』

ありす『よいしょ』ピリピリ

ありす『なになに……』

『は ず れ ☆』

ありす『』

奈緒『』

ありす『……』

奈緒『……』

ありす『あの野郎!!!!!』

奈緒『ありす!!! キャラと口調!!!』

ありす『なんなんですかこれ!』

奈緒『で、でも、緊張はほぐれただろ!?』

ありす『う……、ま、まあそうですけど』

奈緒『ほら、そろそろスタジオ向かうぞ!』

ありす『まったくもう……!』



―――――――――――――――

卯月「と、いうわけで! 優勝は神谷奈緒ちゃんです!!!」

奈緒「お、おう……」


勝者:神谷奈緒

敗因:宮本


ありす「ぐぬぬ……」

奈緒「いやこれ優勝しても別に嬉しくないやつだから! 冷静になれって!!!」



卯月「では、これで本日の放送は……」

ありす「あ、あの」

卯月「?」

ありす「これ、ツッコミのトーナメントがあるってことは……その……」

奈緒「……もしかして、逆のトーナメントもあるのか!?」

卯月「逆の? 天下一畜生会のことですか?」

奈緒「ほらもう名前がヤバいじゃん!!!」

ありす「絶対に巻き込まないでくださいね!!??」

卯月「まさに“この世の全ての悪”ですね!」

奈緒「アンリマユじゃねえんだから!!!」

卯月「奈緒ちゃんはそういう方面のツッコミもできるのが強みですね!」

奈緒「分析すんな!!!」



卯月「大丈夫です! 島村卯月、頑張ります!」

奈緒「史上最悪の締め方だよ……」

ありす「アイドル事務所に入ったつもりだったんですけどね」

卯月「次回、『朋さんの“ほたるちゃん!!!!!”でカラス撃退できる説』 お楽しみに!」

奈緒&ありす「気になる!!!」



おわり






(天下一畜生会の開催予定は)ないです



過去作


橘ありす「宮本凹みデリカ?」

渋谷凛「卯月のシンデレラガールを」本田未央「祝いたい?」

五十嵐響子「ピーキーキュートと苦労人」


などもよろしくお願いします



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