初月「青い電が僕を責める」 (33)

タイトルオチ
キャラ崩壊注意

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電「く、食らうがいいのです!」ピシィ

初月「うわあああああ!?」

提督「そうだ電、それでいい! 情け容赦など無用!」

提督「己が内に眠る凶暴性を全て解き放つのだああああ!」

電「なのです!」パシィ

初月「わあああああ!?」

瑞鶴(提督さんの執務室に入ったら電ちゃんが初月にSMプレイしていた。わけがわからないよ)

一時間前

電「戦争には勝ちたいけど、命は助けたいって…おかしいですか?」

提督「電は優しいな。確かにそれは理想だ」

提督「だが青い考えだ。昨日助けた敵が明日仲間の命を奪うかもしれない。戦争とはそういうものなんだ」

提督「いかに集積地棲姫がやめろと叫んでも、貯めこんだ弾丸が仲間を撃つかもしれないなら燃やすしかないだろう?」

電「そうなのですか…」シュン

提督「電よ、優しさは美徳だが盲目的な博愛と履き違えてはならない」

提督「場合によっては非情さこそ優しさになる場合だってあるんだ」

電「それは何なのです?」

提督「…例えば雷撃処分」

提督「戦闘中に被弾して動けなくなった艦娘がいるとする」

提督「見るからに大怪我だ、長くは保たない。機関もやられているようで行足は完全に止まっている」

提督「その時撤退信号がでた。敵の大部隊がこちらに近づいているらしい」

提督「味方は敵からの攻撃でかかりきり、対応できるのは電、お前ただ一人だ」

提督「もし、その艦娘が『沈みたくない、助けて』と言ったらどうする?」

電「え、曳航してでも助けるのです!」

提督「…除籍される艦が増えるな」

電「そんな…」

提督「今でこそどんなに大破したところで艦隊は無事帰投できるが、何が起きるかわからないのが戦争だ」

提督「さっき言った事態が起こるとも限らない。その時になってからじゃ遅いぞ電」

提督「お前はみすみす仲間を深海棲艦に沈めさせるのか? 捕まえさせて過酷な運命に突き落とすのか?」

電「それは…その…うぅ…」ジワッ

提督「…すまない、現場に出ていない俺の言うことではなかった」

電「…いえ、いいのです。訓練校の教官にも優しすぎると言われたのです」

電「電は、電は強くなりたいのです、皆を守るために。そのためには司令官さんの言う非情さも必要なのです」

電「司令官さん、電に非情さを教えて下さい!」

提督「うーむ、とは言ってもなぁ」コンコン

提督「何だ?」

初月「提督、ただいま演習より帰投した。報告を行いたい」

提督「わかった、入れ」

提督(まてよ…いい考えが浮かんだぞ)

初月「失礼する」ガチャリ

電「お疲れ様なのです」

提督「ご苦労。結果はどうだ?」

初月「敵は航空戦力主体だったが対空砲火が上手く刺さってくれた。昼の内に六隻全て大破判定を与えたぞ」

提督「上出来だ。これからもその調子で頼む。ところで一つ相談事があるんだが…」

初月「何だ? 僕の力で良ければ貸そう」

提督「うむ、電を強くしてやって欲しい」

初月「ならば演習か。いいだろう、連戦だろうが問題はない」

提督「ああ、違う。そうじゃなくてだな…」

数分後

初月「提督、その…両手を縛られるのは予想していなかったぞ」

電「おまけに手が上なのです、何もできないのです!」

提督「そうだ、この通り初月は何もできない、つまり無抵抗だ」

提督「電、非情さを身につけるためにお前は無抵抗の初月を良いようにするんだ」

提督「手段は問わん、道具が必要なら用意する」

提督「案ずるな、初月はこう見えて打たれ強い。ちょっとやそっとじゃ音をあげないさ」

初月「何が来ようと耐えてみせる!」

電(何かが間違っている気がするのです…)

電「その…よろしくお願いします」

提督「非情さを身につけるのに挨拶してどうするんだ?」

電「礼儀は必要なのです」

提督「ふむ。それでまずはなにする?」

電「とりあえず…やぁ!」コチョコチョ

初月「……?」

電「まったく効いてないのです!?」ガーン

提督「さすが初月、物ともしないか」

初月「当たり前だろう、この程度痛くも痒くもないぞ」

電「暁ちゃんなら今ので大笑いなのに…なのです」

電「ならばプランBなのです。司令官さん持ってきてほしいものが…」ゴニョゴニョ

提督「ああ、ここにある」

電「ありがとうなのです」

電「初月さんに見えないように…後ろを失礼するのです」

初月「何をされるのか見えないのは少し不安になるな…」

電「大丈夫、痛くはないのです」サワッ

初月「ひっ!?」

初月(首筋に何かが!?)

電「やっぱり、響ちゃんと同じ弱点なのです」サワッ

初月「ひぅ…ふ…」

提督「響も弱いのか? 首筋を筆でくすぐるのは?」

電「前に悲鳴を上げて逃げ出したのです」サワッ

初月「あぅ…」

提督「成程…響は首筋が弱いと」メモメモ

電「こうやって、触るか触らないかのところでくすぐったり」スッ スッ

初月「ぅんっ…」

電「じっくりなぞったり」スーッ

初月「うぅぅぅ……」

電「でもやっぱり初月さんは強いのです」

初月「ふーっ、ふーっ…当たり前だ。これしきの事で屈していては…」

電「やぁ!」サワッ

初月「ひぃん!?」

数十分後

初月「……」グッタリ

提督「初月がこれほどまでに滅入るとは思わなかった」

電「これで終わりなのですか?」

提督「いや、まだだ。弱った姿の敵にも躊躇してはいけない。追撃を命令する」

電「なら次は…」ゴニョゴニョ

提督「…ほう、だが俺なら更にこれも加える」ゴニョゴニョ

電「名案なのです!」

電「初月さん、これをつけさせてもらいますね」

初月「アイマスクか…徹底して眼を潰す気だな」

初月「だが夜戦は僕達駆逐艦の本分、怖くは…ない」

電「何も見えませんね? では口を開けるのです」

初月(口? 食べ物か何かか?)アーン

電「行きますよ?」

初月(…ぐ、堅い? これは…)

電「雷ちゃんほどではないのですが」シャコシャコ

初月(歯ブラシ?)

提督「雷は歯を磨くのが上手いのか?」

電「暁ちゃんと響ちゃんの分までしてるのです」シャコシャコ

電「雷ちゃんの歯磨きじゃないともうダメだっていうのです」シャコシャコ

初月(目隠しされたとは言えタダの歯磨き)

初月(なんてことはない。そう、なんてことはないんだ)

初月(だけど…なんだこの胸に来る懐かしさは)

初月(…お母さん? なんだそれは?)

初月(…ああ、でも)

初月(なんかいいな…これは)

初月「……」ポー

提督「初月? 初月ー?」

初月「はっ!? 僕はいったいどうしてたんだ」

提督「お、戻ってきた」

電「もういいですよね?」

提督「いや、まだだ。まだ終わらんよ」

その後も初月に陰惨な責めが続けられる。

電「背中に氷なのです!」

初月「冷たい! 冷たい!」ゾー

提督「頬におでんこんにゃくだ!」

初月「熱…くない?」

電「クリームパイなので…はにゃあああ!?」ガッ

提督「なぜ俺にィィィ!?」ベチャ

それは非情という言葉なしに語ることはできなかった。

提督「電よ、よくぞここまできた」ボタボタ

提督「だが非情をきわめるには最終試験が存在する」

電「それは…?」

提督「原点にして頂点、鞭だ。これを仲間にも躊躇なく振るえてこそ非情といえる」

提督(まあ、これはどんなに強く振っても痛くない妖精さん製のものだが)

提督「さあ電、受け取るが良い」

電「で、でもこれは…」

提督「電、お前の目的を思い出せ」コンコン

提督「強くなるんだろう? ならば己が非情を解放するんだ」コンコン

電「…分かったのです」テイトクサンー?

初月「今度は何を用意してきたんだ…?」イナイノー?

電「…鞭なのです」カエッテキタヨー?

初月「それは…冗談じゃすまないんじゃないのか?」モウ!

電「今までだって冗談じゃなかったのです」アケルワヨー?

初月「え?」イイヨネー?

電「腹、括ってくださいなのです!」ガチャリ

電「く、食らうがいいのです!」ピシィ

初月「うわあああああ!?」

提督「そうだ電、それでいい! 情け容赦など無用!」

提督「己が内に眠る凶暴性を全て解き放つのだああああ!」

電「なのです!」パシィ

初月「わあああああ!?」

瑞鶴「……」

提督「なんだ瑞鶴、帰ってきていたのか」

瑞鶴「なにこの…なに?」

提督「電が次のステージへ進むために必要なことだ」

瑞鶴「えー…」

提督「不満そうだな…あ、そうか」

提督「流石に身体を重ねた相手が鞭打たれてるのは納得行かないか」

瑞鶴「」ブチィ

瑞鶴「あれは給油だって言ってるでしょうがぁぁああああああああ!」ゼンコウクウタイハッシン

提督「ぎゃああああああああああああああ!?」

電「はにゃああああああああああああああ!?」

初月「わあああああああああああああああ!?」

瑞鶴「あー、久々だわ執務室壊しちゃったの。大淀さんに怒られる…」ズーン

初月「う、うーん」

瑞鶴「気がついたみたいね。災難だったと諦めなさいな」

初月「瑞鶴…助かったよ。あのままだったら僕はどうなっていたか…」

瑞鶴「貸しにしておくわ」

初月「それなんだけど…今夜とかどうかな?」

瑞鶴「…バカ」

【終われ】

一応豆
マリアナ沖海戦(だよね?)で初月は瑞鶴に給油
なかなかネタにされないのが不思議

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年05月28日 (土) 17:01:46   ID: 5_htwebY

青い柿ピー(意味深)に攻められてしまえw

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