まどか「スパイダーま…、スパイダーガール!」 (300)

予告編

ほむら「貴女には大切な人はいる?」

まどか「いるよ、お父さんも、弟も、友達もみんな大切だよ。だけど、ううん、だからこそ…私は…」

コレは1人の少女から始まるもしもの物語

さやか「だからって何でまどかが闘わないといけないのさ!関係無いじゃん!」

関係なくても少女は闘う

詢子「いいか、まどか、大いなる力には大いなる責任が伴うんだ」

この言葉を胸に秘めて、少女は飛び回る

マミ「貴女は何者なの?」

何者か?
そんなこと言うまでも無い

QB「そうか、君は!」

まどか「私はスパイダーまn…スパイダーガール!」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1462704343


まどか「…」

私、鹿目まどかは普通の中学生です。…ううん、今は"でした"の方がいいかもしれない。

だって、私の前には、ボロボロで、誰かもわからないほど顔も腫れて、手足も変な方向に曲がった男がい転がっている。

男「た、助けてくれ…」

ユニクロで買った何の変哲も無い無地のパーカーのフードを取り、家にあった使い捨てマスクを取る。

男「…子ども…いや、頼む!命だけは!」

改めてこの男からここまで命乞いをされると少し気分が良い。
だけど、助けてあげる道理は無い!
だってこの男はお母さんを殺したんだから、

まどか「…」

6日前の朝

まどか「…痛」

私は突然、頭に痛みがはしりそれで目が覚めた。

まどか「…風邪でもひいたかな?でもおさまっなし…?」

治ったからもう良いか、と、そう思い部屋を出ようとすると…

まどか「…ドアノブが取れた…」

ううん、正確にはドアが壊れた、

まどか「…取れない…」

ドアノブが手にくっついた…。
何で?

まるで、ノブと私が繋がっているみたいにくっついている。
因果、そんな言葉が私の中に何故か浮かんできた。


>>1は、東映版のスパイダーマンのスパイダーマッっていうのは知らなかったちめ、こんなタイトルになってしまった…
無知で、すいません…
東映版とは全く関係ありません。

偶然の一致です。
ややこしくてすいません。

あと.完全にノリで書いているため駄作とかつまらないとか、完全に俺の知ったことではありません。

それでは。


知久「おーい、まどかー、ご飯だぞ?」

まどか「うん、わかった!」

と、返事をしてしまったもののどうしようか?
とりあえず、ドアノブを手から取ろうか、

うん、そして素直に謝ろう。

リビングに行くとお父さんとお母さんそしてたっくんがいた。

まどか「…あの、コレ、」

詢子「どうした、まどか、…ドアノブか?」

まどか「うん、ちょっとドアを壊しちゃって…ごめんなさい」

知久「ドアを壊した…あとで見ておくよ。まどかは早く学校へ行った方がいいよ。」

詢子「あ、私もそろそろ、行かないとまずい…、今日は朝から会議があるんだ。まどか、ドアなんてそう簡単に壊れるもんじゃ無い、壊れたってことは寿命だったんだろ。気にするな。行ってきます」

知久・まどか「行ってらっしゃい。」

知久「そうだな、まどか、気にしなくていいよ。わざとじゃ無いんだろう?」

まどか「うん」

確かにわざとじゃ無いけど、この力、何なんだろう


家を出ると、いつも通りの光景だった。
けれどいつもよりも、色んな声が…違う、私の感覚、五感が強くなっているんだと思う。
何でだろう?

さやか「まどか、おはよう」

まどか「おはよう、さやかちゃん。仁美ちゃんは?」

さやか「ん? もうすぐ来るんじゃない?」

まどか「あ、本当だ、あそこにいる」

さやか「え? どこ?」

まどか「ほら、あそこ」

私は指を指すけどどうしてかさやかちゃんには見えていないみたい。

どうしてかな?

さやか「ほんとだ…、多分あれ、よく見えるな、まどか。あたしも視力には自信あったけど、さやかちゃんショック」

まどか「…」

視力も上がってたんだ。


そして、学校へと着いてもいつも通りの日常だった。

和子「ここが、関係代名詞……ここが人なら…」

けれど、気持ちが悪い。
まるで自分のものなのに違うものになってしまったみたいで君が悪い。

試しに耳をすませてみる。


中沢「…じゃあ[たぬき]はwhichなのか?」
さやか「ムニャムニャ」
???「…別名、ピタゴラスの定理と言い」
???「この人が本能寺の変を…」
???「とりあえず、丸読みをします」

まどか「…!」

何なの?
今の…

和子「鹿目さん大丈夫?青い顔をしてますけど…」

まどか「保健室へ行って来ます」

和子「1人で平気?」

さやか「まどか、一緒に行こうか?」

まどか「大丈夫です。さやかちゃんも大丈夫だから、」




あきらかにおかしい。

私の体はどうなっているんだろう?

わけがわからない…。

目覚めた才能?
実は宇宙人とのハーフ?
変な木の実とか食べたかな?

まどか「はぁ…、保健室の先生は居ないし」

丁度いいかもしれない。
今の私の体がどうなっているのか調べられる。どうしてこんな力がついたかは分からないけど、今はこの力と共存しなくてはならないと思う。

まずは見た目から

まどか「…服の上からだとわからなかったけど」

あきらかに筋肉質になってる…、

まどか「腹筋が…」

次に力を測ろう。
あきらかにこの筋肉量よりも強い力が出ていたと思う。ドアを壊すくらいの力がこの見た目からはあきらかに出ないと思う。

まどか「確か、握力計がここに」

保険係だから知っている豆知識、
この学校の保健室には何故か握力計や背筋を図る機械とかがある。

まどか「…振り切った、本気じゃないのに」

力を出そうと思ったらまだまだ出るのに、メモリを振り切った。
カンストだ。

まどか「わけがわからないよ」



まどか「最後に、よくわからない、くっつく力…」

まどか「いけっ、くっつけ!」

握力計を手の平に当ててゆっくりと手を離す。
そした、くっついた。

まどか「もしかして…」

壁の前に立って、両手の全ての指先を壁に当てる。
そして、ゆっくりと登っていく。

まどか「登れた…」

手だけではなくて、足も壁とくっつくらしく真っ平らの壁を軽々と登れてしまった…。


まどか「…降りよう…!」

意識すると体は壁から離れた…。
そして、着地!
うん、我ながら怖い

何だか少しこの力に何となく分かった気がする。
私は因果…物と物の繋がりを操っているんだ。体とものがくっつくのは、私と物との繋がりを強めているから…
身体能力や五感が強くなった理由は分からないけど…。

まどか「ちょっと待って…なら、もしかして…」

右手を前に向ける。
そして、遠くにある、身長を測る機械との繋がりを明確に意識する。
すると、私の手首から因果の糸が身長を測る機械に向けて放たれるように具現化した…。

まどか「蜘蛛の糸みたい…」

ここまで化け物じみてくると楽しくなってくる


夕方、私はとあるマンションの屋上に立っている。

まどか「…いけるかな?」

よくわからない力だけど、なんだか楽しくなってきた。
なんの取り柄もない私だけど、こんな、まるで、漫画の主人公みたいな能力が備わるなんて、思ってもみなかった。

まどか「よし!」

助走をつけて隣のマンションをめがけて跳ぶ!

まどか「うわぁぁああああああ!」

まどか「よっと」スタッ

着地

そして、因果の糸を隣のマンションにとばして私として繋げる。

そして、ジャンプ。

その糸を軸に私は空中を移動して公園に着地!

我ながら凄いことをした気がする。
もう、何も怖くない



まどか「視線!」

誰かに見られた?

突然、そんな感じがした。

ありえない、確にマンションで色々やっちゃっただけど出来たばかり入居者なんていないはず。
それに、これは視線なんて生易しいものじゃない。

なんとなくだけど、ねっとりした、いやらしいものも混じっている気がする…。

なんだろう。
これも変な力の一端なんだろうか?

とりあえず、移動しよう。

まどか「視線はあっちから…、とりあえず逆方向に…」

取り敢えず、視線の死角に入ることをイメージしながら街中をぐるぐる回ってたら、ストーカー〔仮〕をまけた。

夜になったけど

また明日、投下します

知久「遅いじゃないか、どうしたんだ?」

家に帰るとお父さんがいた。
だけど、私の力について言う勇気はない、なんだか怖がらせそうで怖いんだ。

まどか「ごめんなさい、友達と遊んでて」

知久「はぁ、今度からはそういう時は連絡するんだぞ。もう、まどかは中学生だから5時までに帰れとかは言わないけど…」

まどか「…うん」

夕ご飯を食べて自分の部屋に戻るとドアは新しいものに変わっていた。
そんなドアを壊さないように開けてベットに腰掛けた。

まどか「この力の正体は分からない…」

だけど、病院に行くのも怖い。
だってモルモットにされるかもしれない。

まどか「さて、お風呂に入って今日は寝よう。」

次の日の朝、

まどか「行ってきます」

詢子「行ってらっしゃい」

知久「行ってらっしゃい」

たつや「いってらっしゃい」

どうやらお母さんは今日は休みらしい、

家から出るとトラックが走っていた。

まどか「…また」

視線を感じた。
同じやつだ、ねっとりとした視線…

まどか「あっちから?」

だいたい、100メートル位離れたところに長い黒髪の女の子が仔猫を抱えてこちらを見ていた。

そして、目があった。
…、100メートルも離れて目があうとか無いと思うけど、

まどか「…消えた?」

まばたきをした瞬間に消えてしまっていた。

まどか「どういうこと?」

きっと、気のせいだ。
この力にも何か欠点があるらしい。

それはそうと、学校に行かなくちゃ


体育科教師「え、これ、県内記録じゃ無い?」

とか、そういったことがあったけど学校は普通に終わった。
だけど、なんの取り柄もなかった私が一躍クラスのヒーローだ。
嬉しくてにやけてくる。

さやか「どうしちゃったんだよ、まどかぁ、まさか!或る日突然、超能力に目覚めたのか!」

図星だ!

まどか「ふふふ、それはどうかな?だけど、私は変身をあと2つ残しているのだよ」

さやか「っと、冗談はさておき、真面目な話、まどかいきなり運動ができるようになったけどどうしたんだ?」

仁美「そうですわ、今まで実力を隠していたのですか?」

…どうしよう。
この2人には力のことを話すべきかな?
でも…。

まどか「!」

またねっとりとした視線…、

さやか「まどか?」

まどか「ううん、何でもない…、最近筋トレとか始めたからかな? だから記録が伸びたんだよ」

あの視線が気になる…
もしかしたら私の力のせいだみんなに迷惑をかけるかもしれない
だから、今は言えない

仁美「筋トレですか?」

さやか「…筋トレか…、あたしもやってみようかな?」


帰り道、マックでハンバーガーを食べて、仁美ちゃんはジークンドーの道場へと向かった。

私たちは近くの商店街にある古いCDショップへと向かう。

さやか「何でもこの店に絶版されたCDとかも売っているらしいんだよね」

まどか「そうなの?」

上条くんはさやかちゃんにここまで尽くされて幸せものだと思う。

だけど、上条くんのどこが良いんだろう?



で、そのCDショップは商店街というよりも、路地裏、ものすごく人通りの少ない薄暗いところにあった。

まどか「…なんか、すごいところにあるね」

さやか「…うん、まどか、無理しなくていいよ、私1人で行くから」

まどか「ううん、平気」

そして、私たちはCDショップへと入った。

さやか「すっごい、こんなCDもあるんだ!」

どうやら良いCDがあったのだろう。
つまり、結構長くなる可能性が高いと思うからお父さんにメールをしておこう。

まどか「…送信っと」

店員「ありがとうございましたー」

さやか「ごめんね、まどか、私の買い物に付き合わせちゃって」

まどか「ううん、大丈夫だよ」

さやか「ありがとう」

時刻は6時過ぎ、日は沈みこの辺りは暗くなっている。
というか、この店周辺は元から人通りが少ないせいか真夜中みたいになっている。
静まり返り人が全くいない。

まどか「!」

よくわからないけど私は咄嗟にさやかちゃんを抱きかかえて前に跳んだ。

不良「よく避けたなぁ?」

身長180はあり金髪の物凄くガラの悪い、ザ・不良 みたいな人が現れた。片手には金属バットを持っている。


さやか「え? 何?」

不良B「ほう、ピンクとは違って青は頭悪そうだなぁ?」

挟まれた!
挟み撃ち?
どうしよう…

さやか「…な、何なのさ!あんた達!」

さやかちゃんは私を壁側になるようにして私を庇うように立った。
やっぱりさやかちゃんは凄いと思う。だって私は力があるのに怯えてしまっている。

不良「何なのさって…まぁ、俺たちと遊ばねぇ?」

不良B「気持ち良くしてやるぜ?」

2人は私たちに近づいてくる。

さやか「く、くるなぁ! だ、誰かぁ!」

不良B「誰も来ないぜ、そこのCDショップは俺の家だからなぁ、意味わかるか?」

不良「残念だったな、あと30分早く店を出ていれば商店街もやってたから俺たちも手出しできなかったんだけどなぁ」

さやか「ひっ…」

もう、不良2人は私たちの目と鼻の先まで迫ってきた。

どうしよう、人を殴る?
そんなこと今までしたことなんてない、暴力はふるわれるのも振るうのも怖い、いやだ。

だけど…

不良「なぁ、もう一度、あの店に入ろうぜ、今度は奥の部屋まで案内してやるよ。」

不良の人の手がさやかちゃんの肩を抑える。

さやか「…ひ、ひゃああああああ!」

その時、私の中の何かが切れた、

暴力は振るわれるのも振るうのも嫌だ。
だけど、友達が傷つくのはもっと嫌だ!

だから私は…


不良の顔に思いっきり拳をぶつけた。

気持ちが悪い、

何とも言えない感覚が手から伝わってくる。

さやか「え?」

さやかちゃんが唖然とした表情が見て取れた。

不良の人はそのまま吹き飛び塀にぶつかり倒れた。

まどか「!」

私の死角から危険が迫ってきていることが分かった。
だから、私は咄嗟にさやかちゃんを庇うように振り返り、木材を振り上げているもう1人の不良に回し蹴りの様な蹴りを放った。

気持ちが悪い感触だ。

不良B「ぐっ」

もう1人の不良は口から血を吐きながら倒れてしまった…。

どうしよう…

まどか「はぁ、はぁ、はぁ」

どうしよう、今になって怖くなってきた。
この力は人を傷つける。
やっぱり使ってはいけなかったんだ。
もしかしたらこの人達も傷つけないで助かる方法もあったのかもしれない。

さやか「…まどか?」

まどか「…さやかちゃん…私…」

その続きは言えなかった。
私はどうしたら良いんだろう。


???「…まどか?」

まどか「え?お母さん?」

…どうしてこうなった。

今日はここまで

ウェブシューターでないのか
ちまちまウェブシューター作ってるまどか見たかったな

スパイダーガールってメイディ・パーカーだろ

>>34
ウェブシューターは使おうか悩んだんですよね…、
今もカッコいいから無理やり使わせようか悩んでる。

>>37
確かにそうです。
スパイダーガールとはMJとピーターの娘ですよね。
なんか、設定上スパイダーマンより色々強いです。特にスパイダーセンスがすごいです。どれくらいかというと、視界がふさがれてもスパイダーセンスだけで戦うことができるぐらい強いらしいですよね。
でも、メイデイパーカーってミュータントにならないんですかね?




それからのことはよく覚えていない。

気がついたら自分の部屋にいた。
ただそれだけ、

あの時の感触がまだ手と足に残っている。

まどか「嫌だなぁ」

詢子「入るよまどか」

まどか「…うん」

お母さんが部屋に入ってきた。

まどか「ごめんなさい…」

それしか、言葉が浮かばなかった。
だけどこの力は使うべきではなかった。人を傷つけることしか出来ないんだ。

詢子「まどか…、それは何に対してのごめんなさいなんだ?」

まどか「…あの2人を傷つけたこと、人に暴力を振るったこと…」

詢子「そうか…、だけど、まどかがやらなかったらさやかちゃんとまどかはどうなってた?もっと酷いことになってたんじゃないか?」

まどか「え?」

その言葉はまるで私を擁護する様な感じだ。怒りに来たわけでは無いの?

詢子「まさか、私がまどかを怒りに来たとでも思ったのか?友達を体を張って守った娘を叱る訳がないだろ?」

まどか「…」

詢子「たしかに、初めは私も驚いたさ、悲鳴が聞こえたから見に行ってみれば、娘が大人の男2人を倒してるんだから」

まどか「…私も驚いた、まさか私にこんな力があるなんて…」

詢子「…そうか、けどなさやかちゃんはまどかに感謝してたぞ。はっきり言うと力だけで何でも解決するのは良くないことだ。けどな、それで助かった人がいることは忘れるな」

まどか「…」

詢子「最後に、これだけは覚えておいて」

詢子「いいかまどか、大いなるは力には大いなる責任が伴うんだ」

まどか「うん、」

お母さんの話によると、あの不良2人は全治3週間出そうだ。

次の日は警察やら何やらの話で1日つぶれてしまったけど、私は正当防衛なのでお咎めなしということになった。
だけど、無理をせず助けを呼べって注意されたけど呼んでも来なかったと私は思う。

そして、さらに次の日の朝、つまり、あの日の3日前の朝、学校の待ち合わせ場所で…

さやか「…あ、まどか、この前はありがとう。まさか、まどかがあんなに強かったなんて、思わなかったよ」

さやかちゃんは私のことを気にしてそう明るく振舞っているみたい

まどか「…うん、さやかちゃん怖がらせてごめんね」

さやか「? いやいや、まどかが謝る意味わからないよ。だって悪いのはあいつらじゃん。そもそも、私があんな所に行こうなんて言わなければ良かったんだしさ」

まどか「うん、ありがとう、さやかちゃん」

仁美ちゃんが来るまでには何とかいつも通りに戻れた。
だけど、もう、この力を使うのは辞めよう。そう思った。

学校はさしずめいつも通りだった。
そして、その帰り、流石にあんなことがあってすぐにCDショップに行こうとは思えずにまっすぐ帰宅することにした。

そして、その帰り道、お母さんにあった。

まどか「あ、お母さん」

詢子「お、まどか、今から帰り?」

まどか「うん、お母さんも?」

詢子「まぁね、今日は出先からそのまま帰って来たんだ。そうだ、これから少しお茶でも飲まないか?」

そう言ってお母さんは喫茶店を指差した。

学校はさしずめいつも通りだった。
そして、その帰り、流石にあんなことがあってすぐにCDショップに行こうとは思えずにまっすぐ帰宅することにした。

そして、その帰り道、お母さんにあった。

まどか「あ、お母さん」

詢子「お、まどか、今から帰り?」

まどか「うん、お母さんも?」

詢子「まぁね、今日は出先からそのまま帰って来たんだ。そうだ、これから少しお茶でも飲まないか?」

そう言ってお母さんは喫茶店を指差した。

喫茶店に入るとお母さんは店員さんに頼み奥の余り人目につかない席に通してもらった。

詢子「…まどか、最近、隠していることはないか?」

まどか「!…無いよ」

詢子「確かに誰にでも隠し事の1つや2つはあるものだけど、まどかのは何か重要なこと、隠し事というよりも悩み事じゃないのか?」

…確かにある
でも…

詢子「無理に聞こうってわけじゃ無いさ、だけど、1人で悩んでないで誰かに相談するのも1つの手だ。
私た、いいや、知久もそして、きっとさやかちゃん達もまどかの味方だよ」

まどか「うん、わかってる。でも、これは」

この力は自分でどうにかしないといけない気がする。

それから私とお母さんはたわいの無い話をした。
久しぶりに2人きりでこんなに話した気がした。

詢子「じゃ、まどかは先に帰ってて、コンビニ寄って帰るから」

まどか「うん、わかった」

この時、私もついて行けばよかったと思わずにはいられない。

だって、お母さんはこれ先、帰って来ないのだから…、

全然書けない…
ノリではじめるものじゃ無いな…

続きは明日…

そういえば、ほむらについてですけど。>>1の勝手な都合で、病院の退院から転入までの期間が2週間ほどあることにしてください、
まじスンマセン。辻褄が合わなくなりました。


まどか「おはよう、」

知久「お早う…、まどか」

お父さんの様子が変だ…まさか、

まどか「まさか、お母さん、まだ帰って来てないの?」

知久「うん、まだ帰って来てない、会社に電話しても昨日は出先からそのまま帰るとしか言ってなかったそうだ」

まどか「うん、私も昨日、お母さんから直接聴いたよ。それでコンビニにいくって」

知久「僕はそろそろ捜索願を出そうって思うんだ…警察が動いてくれるとは思えないけど」

まどか「…」

確かにそうだ、大の大人が一晩帰って来なかったくらいで動いてくれるとは思えない。
私も中学生だそれくらいはわかる。

だけど、こんなこと初めてだ。
お母さんは帰らない時や遅くなる時は必ず連絡をした。
だから、不安なんだ、

まどか「…私も探してみるよ」

その日は学校を休んでお母さんを捜した。


まどか「どこを探せば…」

コンビニ、スーパー、まん喫、至る所を探したけど見つからない、

まどか「あとはここくらいかな」

私の前には今はもう使われていない工場のような建物がある。
もう、この辺りくらいしか思い浮かばない…。

そして、その中に入り、奥に進むと…

まどか「お母さん?」

お母さんがいた。

詢子「…」

お母さんの目には光がなく半開きのまま床に倒れていた。
そして、服は着ておらず、体のあちこちにミミズ腫れや火傷があり、白い乾燥した粘液のようなものがあちこちについていた。

まどか「あ、ああ…」

何よりも、驚いたことが、お母さんには手足が無かった。
俗に言う達磨だ。

まどか「なんで、なんで…」

お母さんがどんな目に遭ったのかは想像が出来た、けど、したく無かった。
だけど、目の前の光景が無理やり私に想像させた。

詢子「…ま……」

ふと、お母さんが何かを言ったような気がした。

詢子「ま…ど…か…」

そして、お母さんはそのあと、動くことは無かった。

まどか「ーーーーーーーーー!」

お母さんのことは翌日にはニュースで取り上げられ、さやかちゃんや仁美ちゃんといった仲のいい人たちから励ましのメールや電話がかかってきた。
たっくんはまだ、死、というものを分かっているのかいないのかわからないけど、あまり泣かなくなった。きっと、私たちの雰囲気を感じているのかもしれない。
お父さんは必死に明るく、いつも通りに振舞っているけど、無理をしているのは見え見えだ、それに、お母さんがいないということは鹿目家の収入は無くなったということなのだ。

私も高校生なら手伝えたのに…。

知久「まどか…、朝ご飯、出来たぞ、」

まどか「…うん…」

最後のお母さんが頭から離れない。
そして、私の奥底から怒りなんて生易しいドス黒い感情が沸々と湧き上がってくる。きっと…、ううん、絶対この感情を止めることはできない。


ご飯を食べにリビングへと行くと、お父さんがこちらを見た。

知久「…警察が明日にはお母さんをこっちに帰してくれるそうだ」

まどか「…わかった」

今、お母さんは警察の方にいる。
理由としては犯人を捕まえるための証拠があるかもしれないからだ。
それと、お母さんの手足は見つかった。同じ部屋に転がっていたそうだ。

知久「だから、お通夜は明日、お葬式は明後日になる。」

まどか「…」

お通夜、お葬式、そんな言葉を聞くと、本当にお母さんが死んでしまったのだと思ってしまう。
そして、怒りや憎しみの感情が膨れ上がる。

ああ、私もこんなに怒れるんだ。
初めて知った。
もしかしたら力の影響なのかもしれない。

知久「だから、明日は日曜日だけど、月曜日の、学校は…」

まどか「うん、分かってる。休むよ。」

今日は土曜か、丁度いい、頑張ればお葬式までに間に合うかな?

お母さんをあんな目に遭わせた犯人を野放しにしておくなんて出来ないよ。





時刻は12時過ぎの昼時、私はとあるコンビニに来ていた。
ここは、私とお母さんが最後に行った喫茶店から1番近いコンビニなのだ。

まどか「あの、すいません、この人を見たことありませんか?」

店員「ああ、その人ね、さっきも警察の人が来たよ。それで、監視カメラをチェックしたんだがバッチリ映ってた。電話でその人、シフトに入ってた奴に聞いたから間違いない。で、その人、嬢ちゃんとどんな関係があるんだ?」

まどか「…母です」

この人、お母さんはこのコンビニに来ていた。つまり、何かあったとしたら、コンビニの用事を済ませてから?

だめ、こんなこと警察がもうやっている。
警察より先に見つけないと、そうしないと、

私は何もできない

まどか「…え?」


私はふと、あることに気がついた。
このコンビニと、例の事件があったCDショップは比較的近いのだ。
そして、おそらくだが、警察は実際に犯人を倒したのはお母さんだと思っている節がある。
実のところ、さやかちゃんの悲鳴を聞いて駆けつけた、お母さんが私の善戦でつれさるのを手こずっていた犯人を倒した、警察はそう思っているし、実際にそう報告されたらしい。

つまり、犯人の関係者にもそう伝わっている可能性がある。

まどか「まさか…」

とりあえず、CDショップの近くまで来てみたけど店はしまっていた。
耳をすませて見ても中から音は全く聞こえない。
誰もいないみたいだ。

まどか「仕方がない、引き返そう」

そして、そのあと、色々と聞き込みをしたけど、何も進展がなかった。

あとは、夜にかけるしかない。


見滝原 は贔屓目に見ても治安の良い方じゃあない。どちらかといえば絶対に悪い方に入る。
だからこそ、夜、私はとある路地裏にいた。


そう、蛇の道は蛇に聞け、そう誰かが言っていた気がする。

つまりはそういうことだ。

ユニクロで買ったパーカーを着て、フードを深くかぶりマスクをする。
これで、私が誰なのかわからない。

男「顔は見えねぇが、ガキじゃねぇか?とっとと帰んな。」

男がひとりエンカウントした。
丁度良い

まどか「この人、知りませんか?」

男「女?」

男2「ひひひ、どうした?ん、ガキか?」

男「ああ、こいつ、何か調べてるらしい。そうだ、教えてやるから、今晩つ…」

私はせめてお葬式までに犯人を捕まえたい。
だから時間がないのだ。
だから、1人は犠牲になって貰った。
死んでないよ、ただ、腹パンをしただけ

まどか「だから、聞いているの。この人を殺した犯人や手がかりがあったら教えてください」


こうやってしらみつぶしに聞いて回った。
自分でも驚くほどの行動だ、私にこんな事が出来たんだ…。

そして、犯人が判明した。
犯人はやはり、例のCDショップの店長だそうだ。動機はおそらく逆恨み、たしか、不良のひとりがCDショップが自分の家だと言っていた。親子かなんかなのだろう。

けれど、それが判明したのは深夜三時過ぎ、もう家に帰らないとまずい時間だった。

まどか「仕方がない、明日にしよう。…でも、お通夜には出られない、か…」


今日中に間に合った!

ではまた明日

まどか「お父さん、今日のお通夜行けない…」

知久「え? なんで?」

まどか「それは…、お母さんとの約束が出来たんだ…」

知久「それは、どういう…」

朝9時過ぎ、私はお父さんにこう話した。
さすがに驚いていたけど、そんなことは知ったこっちゃない。

まどか「明日のお葬式には絶対に行くから」

そして、ひとまずあのCDショップに行ってみた。
だけど、やっぱり人は居なかった。どこへ向かったんだろう。

まどか「あの、あそこのCDショップってどうなったのですか?」

とりあえず、聞き込みだ。
そして、一日中いろんな人に聞き込みを続けた結果、残念な事がわかった。

なんでも、あのCDショップの店員は最誰も近見てきていないそうだ。
最後に見たのがあの事件の日だけ…

まどか「どうしよう…」

そういえば、あの不良は2人いた。
もしかしたらもうひとりの方の家にいるのかもしれない。

だけど、どこに行けば…。

そんなこんなで、夜になってしまった。

夜、深夜0時すぎ私はまだ、あのユニクロのパーカー、ジーンズ、使い捨てマスクといった格好になった。
そして、まずやったのが、窓を壊してCDショップに侵入した。

まどか「…なにこの臭い…」

CDショップの中は異臭に包まれていた。
違う、異臭と言っても薄っすらで外には漏れていなかったようだ。

そして、奥に進むと、開かない扉があった。

まどか「えいっ!」

蹴破ると…、

まどか「!」

目張りした部屋で七輪とその横で倒れている男がいた。この男は確か警察署で会っている。不良のひとりの父親だ。
そして、酷い腐臭がこもっていた。

まどか「…っ大丈夫ですか!」

この部屋、なんか息苦しい…、そして臭い、私じゃなかったらただでは済まなかったかもしれない。

まどか「…死んでる」

一酸化炭素中毒かな?
というか、すごく落ち着いている私自身にすごく驚いた、
もしかしたら感覚が麻痺しているのかもしれない…。

まどか「なにこれ?」

死体の横には1通の手紙が落ちていた。

その手紙には、お母さんを殺してしまったことへの懺悔と後悔が綴られていた。

そう、こいつは逃げたんだ。

まどか「ふざけるなよ…」

自然とそんな言葉が漏れた。

まどか「ふざけるなよ!」

ドンッ

拳で死体の頭に向けて思いっきり殴ると顔が潰れた。

けれど、犯人はもう一人いる。
手紙にはもうひとりの不良の父親と二人でやったと書いてある。
それに、御丁寧にもう一人の家の住所まで書いてあった。

どうやらこれは警察に当てた手紙のようだ。

まどか「…行こう」


住所を頼りに私はもう一人の犯人の家のベランダに来ていた。
犯人の家はマンションの五階の一室だ。

時刻は2時過ぎだ、きっと寝ていると思う。


家族構成はわからないけど息子が居るのだから妻がいる可能性が高い。
奥さんには悪いけど、私の気が済まないから仕方がない

まどか「…」

カツカツ、パリン

窓に小さな穴を開けて鍵を開けて侵入する。

家の中はタバコとお酒の臭いで満ちていた。いつもそうなのか、事件の影響なのかはわからないけど、事件を逆恨みするような家族なのだいつもそうなんだと思う。

???「あ、ああん、あん!」

奥に進むというそんな、女性の喘ぎ声か聞こえてきた。

その瞬間、私の血の気がスゥーと引いて行ったのを感じた。

あの時のお母さんの光景が目に浮かんだ。

ドス黒い感情が湧き上がってくる。

怒り、憎しみ、後悔、悲しみ

様々な感情が混ざり合い、正しく真っ黒になった。


声が聞こえる部屋の前に行き、蹴破る。

男「え?」

女「え?」

裸の女性と男性がいる。
どちらも髪が茶髪で、ピヤスをつけている。女性の方にはお臍にもピアスがある。俗にいうDQNという奴か…、

そして、男性の方は見覚えがある。たしか、警察署で一度会っている。
間違いない、

まどか「…」

女性には用がない、

私は因果の糸を男の胸元から伸ばして糸を掴む。
そして、糸をおもいっきり引っ張って男を私の元へ引き寄せる。

男「なっ!」

私は男のみぞおちを殴り気絶させた。

女「な、なんなのよあんた!」

まどか「…」

女を無視して、私は糸で男の体をグルグルに巻いて拘束、そして、糸を掴んでベランダから跳んだ。

今日は此処まで!


まどか「…はっ」

ドゴッ

男「…ぐぇ」

まどか「…」

ドゴッ、バゴ、ズド

男「…やめ…」

私の前には、ボロボロで、誰かもわからないほど顔も腫れて、手足も変な方向に曲がった男がい転がっている。

男「た、助けてくれ…」

ユニクロで買った何の変哲も無い無地のパーカーのフードを取り、家にあった使い捨てマスクを取る。

男「…子ども…いや、頼む!命だけは!」

改めてこの男からここまで命乞いをされると少し気分が良い。
だけど、助けてあげる道理は無い!
だってこの男はお母さんを殺したんだから、

まどか「…」

まどか「此処が何処だかわかる?」

男「ここ…?まさか…?」

まどか「分かったみたいだね…。それに、命乞いをして、お母さんを見逃したの?」

男「…、お母さん…、そうか、お前、鹿目詢子の娘か!」

やっと気がついたか、

まどか「そう、だから、あんたがどんなに反省しようと、後悔しようと私は許さない」


男「辞めろ! 助けてくれ!」

私は拳を振り上げる。
そう、こいつは仇だ。だから…

男「頼む!」

だから![ピーーー]っ

まどか「…っ」

ズドン!

男「!」

私は男の顔の横の床を殴った。

殺せなかった、殺してはいけなかった。
ギリギリ気がつけた。
殺してしまったらこいつらと私は同じになってしまう。お母さんはそれを喜んだりしない。
それに、『大いなる力には大いなる責任が伴う』お母さんから教えてもらったことばだ。

男「はぁ、たた、助かっ…た…」

まどか「助かった?私が助けてあげたんだ」

まどか「自首して、だけど、私のことは誰にも言わないで、これが助ける条件」

私のことはバレるわけにはいかない、バレたら責任を果たせない

まどか「良い?」

男「あ、ああ」

まどか「あと、もし、約束を破ったら…」

まどか「もう、私、我慢できないと思うから、自分で自分を抑える限界はもうすでに超えているからね」

自分でも驚くほど冷たい声が出た。

その後、私は男を糸で簀巻きにしたあと、警察署の前に吊るしてた。


お坊さん「南無阿弥陀〜」

翌日、お母さんのお葬式、様々な人が来ている。その人全員が悲しい顔をしている。
その中でも旧知の仲だったのか早乙女先生も来ており号泣していた。
それはきっとお母さんの人望の賜物だろう、

まどか「…」

私も自然の涙が出てくる。

だけど、これで区切りをつけよう。ここで踏みとどまっていてもお母さんは喜ばない。だから私は踏み出そう。

私がなぜか授かったこの大いなる力の責任を果たすために、
お母さんの死に報いるために、
私はここで止まらず、前を見て進んでいこう。

そう、ここから私の戦いは始まるんだ。

一旦休憩

今日中にもう一度投下出来たら良いなぁ〜

あと、土日は投下できるか分かりません。


まどか「…顔は隠さないといけないよね」

さやか「どうしたのまどか?」

翌日、学校への行く道ボソリと呟いてしまった。

仁美「まどかさん?悩み事があるなら聞きますけど?」

どうやら、お母さんのことがあってみんな心配してくれているんだろう。

まどか「ううん、大丈夫だよ。」

確かに昨日、お葬式が終わり、今日から私は登校だ。学校をそんなに休んでいられない、
お父さんも朝早くからリクルートスーツで家を出て行った。
今日から家事全般は私の仕事だ、ちなみにたつやは近所のおばさんに預けた。
お父さんのママ友といつかパパ友というか…、そんな相手だ。

まどか「確かにこれから、色々大変なことになるけど…」

そう、大変になる。
家事だけじゃなくて、この力の使い道も…、

私はこの力でヒーローなんて言うつもりは無いけど大衆のために使おうと思う。
だから、その為にはやっぱりコスチュームからだと思う。
その最低条件として顔を隠すことだ。

私の正体がバレたら、周りのみんなにも危害が及ぶことは間違いないからだ。

さやか「手伝えることなら私に何でも言って!すぐ駆けつけるから」

仁美「はい、私も手伝いますわ」

まどか「うん、ありがとう」

そして、授業中、私はコスチュームの草案をノートに書いていく。

やぱり象徴はクモだと思う。
この糸の力はクモみたいだし…

そして、色は黒…違う、ピンク、違う…赤と青かな?

どんどん書いていこう、

マントは…邪魔かな?

スカートも要らない、できるだけ動きの邪魔にならないように、

物足りない…

蜘蛛の巣のような模様を入れよう。

材質は伸縮性に富んだ服かな?
うーん、ピチピチだなぁ?体のスタイル丸わかりじゃん恥ずかしい…

サラシでも巻いて分からなくしちゃおうかな?

まぁ、これで完成か?

コスチュームの草案を考えていたらがっこうはすぐに終わり、家に帰宅した。
その前にたっくんを引き取った。

そして、此処からが今日の本題だ。

私の能力の最大の弱点は遠距離攻撃が無いことだと思う。

糸を飛ばせば良いと、私もはじめは思ったけど、これ、飛ばないんだ。
イメージとしては私からある地点までの因果の糸を具現化するだけだから、それ以上のことはできない。
だから、糸を具現化してもただそこにネバネバの糸が現れるだけ、確かにその糸で相手を簀巻きには出来るけど使い辛い。

そこで、私は糸を飛ばす装置を作ろうと思う。
名付けてウェブシューターだ。

手首につける機械の中に因果の糸を大量に詰め込む。詰め込み方は容器内に大量に糸を作れば良い。

そして…

まどか「スイッチを押す」

バシュッ!

自室の真ん中でウェブシューターを作っていたら爆発した。
そして、私と部屋中、蜘蛛の巣だらけ…

また失敗だ。

ちなみにたっくんは今、お昼寝…夕方寝中だ。

まどか「強度が足りないか…」

知久「ただいま、まどか、いる?」

お父さんが帰ってきた。
仕事は決まったかな?

まどか「うるよ、なに?」

知久「部屋か、入るぞ「ダメ」!」

私は慌てて開きかけた扉を閉める

知久「な、どうした?」

まどか「あの、その、ぜ、全裸だから!」

知久「全裸!ご、ごめん…」

まどか「で、話って?」

知久「夕飯の時に話すよ」

まどか「そ、そう、分かった」

知久「うん」

まどか「危なかった…」

上手くごまかせたかな?

それはそうと、夕飯まであと大体30分、今日のご飯は学校の帰りに買ったお弁当だからレンジでチンすればすぐ済む。(ウェブシューターを作る為に少しサボった)

まどか「片付けよう」

そうしよう。

これで今日は終わり

まどか・知久「頂きます」

たつや「いただきます」

私は部屋の後片付けにひと段落つけて夕食のコンビニ弁当を食べ始めた。

まどか「そういえば話があるんじゃなかったの?」

知久「うん、実はこの家を引っ越そうと思ってるんだ」

まどか「え?」

この家は私が生まれたとこからずっと住んでいる家、お母さんとの思い出も沢山ある。

知久「僕が仮に就職できても稼ぎは今までの半分以下になっちゃうと思うんだ。それに、まどかも高校、大学には行きたいだろ?」

それは…行きたいけど

知久「だから、貸そうと思ってるいるんだ」

まどか「貸す?」

知久「うん、この家を誰かに賃貸すればプラスになる。僕たちは2人には悪いけどぼろアパートだ」

仕方がない、此処で反対しても意味がない

まどか「そうだね、うん、わかった。で、どこにするの?」

知久「此処なんていいと思ってるんだ」

お父さんが出したのはアパートの間取り、外観の写真を、地図だった。
それを見た感じ、3人暮らしには少し手狭だけど悪くわないと思ったら。

知久「まどかが良いならこの家を借りたいって人が決まったらすぐに引っ越す事になるから準備だけしといて」

まどか「わかった。」

そんな話が終わってから、私は自室でウェブシューターの開発を急いだ。
そして、深夜0時、私は諦めて寝た。

まどか「寝よう…」

翌朝、私は学校を仮病で休んだ。
お父さんは就活に向かったためたっくんと2人だ。
だから、割と自由にできる。

まどか「はっ」

プシュッ、プシュッ

まどか「っと」

プシュッ、プシュッ、プシュッ、

昼過ぎ、ついにウェブシューターが完成した。

ウェブシューターから放たれる糸で次々と空き缶を吹き飛ばし塀に貼り付けていく。
コレなら遠距離もそれなりに出来ると思う。

そして、午後からはコスチュームを作ろうと思う。
スポーツ用の伸縮素材を組み合わせて…

うん、すごく難しい、


目の部分とかどうしよう。


何はともあれ、夕ご飯までには完成した。
ちなみに本日の夕ご飯はカレーである。まだ、私では洒落たものは作れない。
コレからレパートリーを増やしていこう。

それよりも、今日から私の活動開始する。

夜、私は自作のコスチュームに身を包んだ。

体型とか気になるからサラシを巻いて体型を分からなくした

そして、手首にはウェブシューターをつけて出発だ。

この街の治安は贔屓目に見ても良くない。というか悪い。
だから、夜になれば必然的に犯罪は起きている。

男「待て!売り上げを返せ!」

ほら、コンビニ強盗だ。
緊張する。

強盗「此処まで逃げれば…」

強盗は肩で息をしながら曲がり角で息をひそめている。だけど、建物の上から見ている私には丸見えだ。

強盗「はぁはぁ」

私は糸で逆さに宙吊りになりながらゆっくりと降りる。そして…

まどか「元気?」

強盗「なっ! なんなんだお前!」

まどか「ねぇ、君、コンビニ強盗でしょ?なんでコンビニなの?銀行の方が沢山ありそうなのに、お金が」

強盗「う、うわぁ!」

まどか「ちょっと、逃げないでよ」

強盗は後ろを向いて走り出してしまった。
仕方がない、ウェブシューターの実験をしよう

プシュッ

糸で強盗の足と地面をくっつけると、強盗はそのまま倒れてしまった。

まどか「ねぇ、おじさん。人のものは取っちゃダメってお母さんに教わらなかった?」

こうして、私の初陣は終わった



???「…また此処から」

私は暁美ほむら、魔法少女である。

ほむら「でも、今度こそ…」

鹿目まどかを救うため、私は同じ時間を繰り返している。
だけど、本当にこれはまどかの為になっているの?

『君が繰り返してきた時間――その中で循環した因果の全てが、巡り巡って、鹿目まどかに繋がってしまったんだ』

何十周も前のあいつの言葉が思い出される。
私のせいでまどかの因果が増えて魔法少女として異常なほどの力を備えてしまった。

だけど、私には繰り返すしかなかった、
そうしなければ、私は何のために…

ほむら「やめよう…」

視力を強化しメガネを外して三つ編みを解きながら、主に検査の予定とかが書き込まれているカレンダーをいつもの習慣で見る。
すると、そこには、

ほむら「え?」

退院から転入までの期間がいつもよりも長かった。
コレではまどかになかなか会えない。


退院後、いつものぼろアパートに引っ越した。私目線ではなく此処の時間軸目線で1日前、両親が家具や日用雑貨、生活必需品を揃えてくれた…んたんだと思う。

もう、そんな大昔のことはあまり覚えてない。

ほむら「取り敢えず、両親にメールしてからニュースを見ましょう」

とある時間軸を経験してから退院後、自宅に着いたらネットで最近のニュースを確認することにしている。
特に、市議会議員の関連のニュースを見ている。
あと、両親に無事に退院して新居に着いたことを報告するのは当たり前だと思うの。
どこぞのヴァイオリンとは違うのだ

ほむら「美国議員は特に問題なさそうね。少なくとも今はニュースに取り上げられてない。」

それよりも、私の目的には全く関係ないけど気になったのが、アメリカの英雄が70年間も氷漬けにされていたのが発見されてしかも生きていた、というニュースだ。
70年間も氷漬けで生きているなんて可能なんだろうか?
コールドスリープ的な現象?
それよりも、70年間も経っていたらなんか、浦島太郎現象が起きるよね…
起きたらひ孫がいた!
なんて、笑えない

…よく考えたら戦中のアメリカの英雄ということは日本の…
まぁ、私達現代っ子には関係ないか、

それはさておき、今までこんなニュースはなかった。
時間を戻すたびに少しずつ前とは違ったところがあったから気にとめるほどのことでもない。

統計から、彼奴がまどかを見つけるまで1日猶予がある。
だから、この日に新しい武器弾薬を確保に当てようと思う。取り敢えず自衛隊の基地でも行きましょうか、

○○

ほむら「大量、大量」

沢山の武器を貰い、自衛隊基地や米軍基地を後にして、家に向かう。

そして、見滝原 に着いたのは夕方だった。
そして建設されたばかりで人のいないマンションの廊下で貰った拳銃などの試し打ちをしようと思う。

ほむら「サイレンサーをつけて、取り敢えず、打つ!」

からの時間停止

弾丸は狙い通りの軌道で停止していた。

ほむら「意外と打ちやすい…」

そして、止まっている弾丸に向けてさらに弾丸を撃ちまくる。

そして、時間を進めると、すべての弾丸がぶつかった。そして、その瞬間にまた時間停止。

ほむら「見事に固まったわね」

鉄が変形してだんごのように塊った。
その塊を盾の中にしまって証拠隠滅。

そして、時は動き出す。



時間を動かし始めた瞬間、窓の外で何かが動いたような気がした。

ほむら「何かしら?」

窓から外を覗くと何もいない。

ほむら「アレは…まどか?」

誰もいない寂れた公園にまどかが1人いた。

まどかだ。

この時間軸では転入までの期間が長い。
つまり、中々面と向かって会えないのだ。
話せないのだ。
今のうちにまどか分を貯めておこう。

ほむら「ん?移動した」

私はまどかを離れた場所で追いかける。

これは断じてストーカーではない、ただ、離れた場所から静かに見守っているだけだ。

どうやらこの時間軸のまどかは足が速いらしい。
それはそうと、今日はエイミーを捕獲に成功した。

ほむら「ん?」

目があった?
ありえない、こんなに距離が離れているんだ気のせいだろう。
だけど、目があったと思いたい。なんか、テンションが上がるから

それはそうとこの時間軸ではまどかの周りにインキュベーターが現れない。
どうして?



ほむら「いた、」

1日中探し回った結果見つけた。

鉄塔の上で日向ぼっこをしていた。
いや、仕事しろよ。

それにしてもどういうこと?
どうして、インキュベーターは何もしない。
どうして、まるで才能の塊みたいなまどかをほっといているの?

そして、インキュベーターはしばらくすると動き出して風見野の方へ向かった

わからない、どうしてだ。

そして、帰りがけまどかをみつけた。

ここまで

どういう訳かこの時間軸のインキュベーターはまだ、まどかの才能に気がついていないようだ。

ここ数日、インキュベーターはまどかに近づいていない。どういうこと?

ほむら「…分からないわ」

そして…

ほむら「まどかのお母さんが死んだ?」

ニュースで鹿目詢子が死んだことが報道された。あまり大々的には報道されていないけど、まるで、雷にでも撃たれたような衝撃だった。

ほむら「…だけど」

母親が死んだということはインキュベーターにとってはチャンスだ。

警戒しないと…

だけど、インキュベーター本人はまるでまどかに興味はないようだ。
いや、興味はあるみたいだけど遠くから眺めている程度だ。

わけがわからない

そして、インキュベーターが次に向かったのは病院だった。
あの、上条恭介が入院している病院。
美樹さやかもなんであんな男に惚れるんだろう?
彼女ならもっといい男と付き合えると思うんだけど。

それより、どうして此処に?

アレは美樹さやか?

なんで、彼女のことを見てるの?

本当にわけがわからない


そんな感じで更に数日が過ぎて、ちまたではヒーロー、スパイダーマンが登場した。かっこいいし、バケモンみたいに強いけど彼では魔女と戦えない。
魔法少女ではないからだ。
いや、ワルプルギスの被害を減らすため、協力してもらうか? アレだけ人気なら避難誘導とかしてもらえそうだ。

それにしても、どうしてインキュベーターはまどかを狙えない。
アレではまるで次の標的は美樹さやかで下調べをしているみたいじゃない…。






さやか「まどか、仁美、これ見て」

仁美「何ですか?」

朝、学校へと行く途中でさやかちゃんはケータイを見せてきた。そこには最近ちまたを騒がしているヒーローが何やんかやあって吹き飛ばした車を糸をネット状に張って受け止めている動画が映ってた。

というか私だ。
あの時は大変だった。

仁美「たしか、スパイダーマンでしたっけ。最近人気ですわよね。」

さやか「そうそう、かっこいいよ。正体不明の孤独なヒーロー。憧れるなぁ」

まどか「ははは」

いいえ、私です。
というか〈マン〉なんなんだ。

仁美「確かにかっこいいですけど、この殿方いったいどんなトレーニングしているのでし
ょうか?この動き人間業とは思えませんわ」

それは私が聞きたい

さやか「…まぁ、それは、スパイダーマンだからだよ!」

理由になってないだけど、本当になんなんだろう。この力…




学校へと着き、チャイムが鳴ると皆席に着いた。
すると、お母さんが亡くなってから少し痩せた先生が入ってきた。

和子「では、皆さん、たい焼きを食べるのは頭から?それとも尻尾から? はい、中沢くん!」


中沢「えーと、どちらでも良いかと…」

和子「そう!どっちでも良いんです!」

と、なにやら熱く語っている。
そもそも、そんなんで別れることになるということはもう終わりだったんだよ。

和子「では、転校生を紹介します」

さやか「そっちが本題かよ!」

もしかしたら先生はツッコミを待っているのかもしれない…、ないね。

???「転校生の暁美ほむらです」

先生の紹介で入ってきたのは黒髪の美人さんだった…
って、あれ?どっかで見たことある…?

まどか「!」

何?
私と彼女の間にありえないほどの因果がある。

物事の要因と結果、それが因果。
物事の繋がり、
物事の結びつき

それが、私と彼女の間でありえないほどの量がある。

私と彼女の間で何があるの?



で、授業は暁美ほむらさんの頭の良さが際立った。
そして、度々私にドヤ顔を飛ばしてくるのは何でだろう…
いや、あまりにも一瞬だから本人ですら気がついていないレベルかもしれないけど…

そして、休み時間

ほむら「鹿目まどか…さんね。」

休み時間、さやかちゃん達と話していると暁美ほむらさんが来た。
だけど、あのねっとりとした視線は無い。常にしてるわけでは無いんだ。

まどか「そうだけど」

ほむら「保険係だったわね。連れて行ってくれるかしら?薬を飲まないといけないの」

まどか「わかった、さやかちゃん、仁美ちゃん。ちょっと行ってくるね」

さやか「うん、じゃ。また後で」

仁美「はい、行ってらっしゃい」

まどか「こっちだよ」

ほむら「え、ええ」

こうして、私と暁美ほむらさんは並んで保健室を目指した。

そういえば、何で私の名前を知ってるんだろう?

私と彼女の間に何があるの?

まどか「暁美さん?」

ほむら「…ほむらで良いわ」

…距離感を掴みづらい
口下手って感じなのかな?


まどか「ほむらちゃん? どうして私の名前を知ってるの?」

ほむら「先生から聞いたのよ。保険係のこともね」

嘘だ
そう感じた。
だけど、それを追求するすべが無い

まどか「そうなんだ、でも、ほむらって、なんかかっこいい名前だね。なんか、燃えあがれぇ〜みたいな感じで」


ほむら「鹿目まどか」

ほむらちゃんはそう言うと足を止めた。

まどか「なに? あと、私もまどかで良いよ。」

私がそう言うと、一瞬、間が空いた。
そして、ほむらちゃんは少し驚いたような悲しいような顔をした。

ほむら「…まどかは自分の人生が尊いと思う?そして、貴女には大切なひとはいる?」

何なんだろう、いきなり

でも、ほむらちゃんの目は真剣そのものだ。
ふざけた答えをしてはいけない気がした。

まどか「私の人生についてはわからない。ただ、一生懸命やるだけだよ。それと、大切な人はいるよ、お父さんも、弟も、友達もみんな大切だよ。だけど、ううん、だからこそ…私は果たすべき責任を果さないといえない」

ほむら「…」

私がそう言うとほむらちゃんは少し驚いたような顔をした。
…黒歴史になったかもしれない、



ここまで

さやか「まどかってあの転校生と知り合いなの?」

学校の帰りハンバーガーチェーン店に仁美ちゃんとさやかちゃんの3人で寄った。
そんな折にさやかちゃんは突然にそう切り出した。

まどか「うーん、わからないんだよね。向こうは私のことを知っているみたいだし…」

さやか「そうなの?だったらまどかが忘れているだけってこと?」

そうかもしれない…

でも、あの因果の量はそれだけじゃない。
もしかしたらあのことの関係を探ればこの力の秘密もわかるかもしれない。

仁美「もしかしたら、前世でつながっているのかもしれませんわよ」

まどか「前世?」

仁美「そうですわ、きっと運命の人の生まれ変わりなのですわ」

いや…否定できないのが恐ろしい…

もし、私はほむらちゃんとの面識はない、と思う。それぐらいしか…

と、そんな感じに3人で話してながら数十分経つと仁美が席を立った。

仁美「すいません。今日はお花のお稽古があるのでこれで」

さやか「じゃ、また明日」

まどか「また明日」

お花か、久し振りにまともなお稽古の名前が出た気がする。

さやか「本当に良いの?」

まどか「うん、気にしないで、もう平気だから」

私とさやかちゃんはデパート内にあるCDショップに来ていた。
あの時間以来二人でこの手の店に来ていなかったから久し振りだ。

さやか「うん、ありがとう」

そう言うとさやかちゃんはクラシック系の方へと向かった。
その間、私は色んなところを見て回ることにした…

まどか「スパイダーマンのテーマが売られてる…」

許可を出した覚えはない、
すごい便乗商法だ

そして、買い物が終わった時、突然にさやかちゃんがキョロキョロと辺りを見回し始めた。

まどか「どうしたの?」

さやか「なんか、さっきから声が聞こえるんだよ。助けってて」

まどか「私には聞こえないけど…」

どういうこと、私の耳には聞こえないのにさやかちゃんには聞こえるって…

なにか、嫌な予感がする

さやか「いや、声というよりも、直接頭に…まどか!少し待ってて!見てくる!」

まとか「ちょっと!さやかちゃん?」

私なら走ればさやかちゃんに追いつくと思うけど、ここはあえて追うのはやめた。

まとか「確か、トイレはあっちだよね」

女子トイレの監視カメラに私が映らないように糸で目隠しをして急いで着替える。

まどか「髪の毛邪魔…、今度切ろう」

マスクをかぶる時に思った以上に髪の毛が邪魔だった。
うん、学校が休みの日に美容院でも行こう。
バッサリ行こう

まどか「それより今は…」

スクールバックに着替えも何もかも詰め込んで監視カメラに私が映らないようにコインロッカーに押し込む。

さぁ、行こう。

まどか「!」

自分に危険が迫っていることがビンビンとわかる。
全身の神経がこの先に良くないものが入ることを伝えてくる。
行きたくない、だけど行かなくちゃ。

まどか「私はスパイダーマンだから」

…自分で〈マン〉って言っちゃった。
スパイダーウーマン?…なにかしっくりこないなぁ

まどか「見えた!…え?」

さやかちゃんを目視すると、突然に景色が…いや、空間が変わっていた。

さやか「ど、どうなってるんだよ」

さやかちゃんの悲鳴が響く。
すると、あたりから逃げのついた綿毛のような物体が湧き出した。
明らかに敵意を持っている。

さやか「なんだよこいつらぁ!」

まどか「心配しないでっ!」

ウェブシューターから糸をマシンガンのように連発して化け物を撃ち抜いていく。

まどか「もう、大丈夫、私が来た!」

最近始まったアニメ風に登場してみた。
うん、不味い時ほど喋って落ち着こう。

さやか「す、スパイダーマン!」

まどか「ははは、その、マンってどうにかならないかなっ!」

次々と湧き出てくる、化け物を次々と撃ち抜いていく。きりがない…

まどか「次々と出てくるねっ、何?パーティでもやるのかな?」

プシュ、プシュ、プシュ

まどか「出来れば私も招待してくれない?」

く、更に増えてきた、捌ききれない…、
さやかちゃんもいるし…、誰かを庇いながらってかなり難しいんだよね…

まどか「また増えた?」

糸だけじゃ、捌ききれない…、
化け物たちは私の放つ糸を切り抜けて、迫ってくる。

まどか「はっ」

接近してきた化け物をパンチや蹴りで吹き飛ばす。

きりがない。

さやか「うわぁ!大丈夫?」

まどか「大丈夫?…うーん、微妙!」

さやか「微妙なの!」

こうなったら…

まどか「でもね、さや…ブルーガール、とある少年漫画秘伝の戦闘方法があるんだ」

私は化け物をさやかちゃんを襲われないようにパンチや蹴り、糸で打ち払いなが話す。
実際、かなりやばい。
何かを守りながらってすごい難しい

さやか「秘伝?」

まどか「それは…」

化け物のうち一匹を因果の糸で私も繋げる

まどか「うわぁ!」

そして、それを振り回して周辺のを全て一掃し、さやかちゃんを抱える。そして、走る。

まどか「逃げるんだよ!」

真面目に打つ手がない…
さやかちゃんもいるし、無理は出来ない。
出口は無いの?

さやか「逃るの!」

まどか「そう、コレが秘伝技、それに、コレが固有結界なら術者がいるはず!」

いや、術者が居ても今は戦いたくない。
というか固有結界じゃない事を祈りたい。まずはここから脱出が最優先。
だけど、それを言ったらさやかちゃんが不安がる。今は陽気に振舞おう。

さやか「固有結界? 何それ!」

まどか「知らないの?少女、体は無限の剣なんだよっ」

私が駆け抜けたところから化け物が沢山噴き出してくる。
意味がわからない

さやか「うわぁ!スパイダーマン!後ろ、後ろ!」

まどか「分かってるよ!なんかトトロかなんかでこんなシーンなかったけ?マックロクロスケがウバァって…」

さやか「多分、ないと思うよ!って、そんな場合じゃないでしょ!」

さやかちゃんがいなければ突っ込めるのに…。

その時、沢山の弾丸が化け物に降り注ぎ一掃した。

まどか・さやか「今度は何!」

ハモった。

それよりも、弾丸を放った先を見ると。一人の少女がいた。金髪縦ロール。本当にいるんだ。そして、羨ましい。何がとは言わないけど

???「、大丈夫?」

ここまでぇぇええええええ

おかしな空間は瞬く間に消えた。

助かった…、
けど、あの少女は、何者?

それに、さやかちゃんが抱きかかえている。よくわからない生物もきになる。

まどか「ありがとう。助かりました。私は…あなたの親愛なる隣人です。」

どうだ、このキャチコピー、結構いい気がする。

???「知ってるわ、あなた、スパイダーマンでしょ? …でも、声からして女の子みたいね…、もしかして魔法少女?」

まどか「?、魔法少女? もしかして今の化け物と何か関係が?」

???「そ、知らないないなら良いのよ。私は巴マミ、この町の魔法少女よ」

魔法少女…、
それに今の化け物…

この街には何が起きてるの?

マミ「それより、魔女は逃げたわ、仕留めたいなら譲ってあげる」

巴マミが突如、私たちの後ろをにらんだ。
すると、そこにはほむらちゃんがいた。
全然気がつかなかった、
どうやら、化け物が消えて気が抜けてなようだ。気をつけないと。

ほむら「私が用があるのは」

マミ「飲み込みが悪いわね、見逃してあげるって言ってるの」

そういうと巴マミは銃をほむらちゃんに向ける。

まどか「はい、アウトー」

私は糸で銃を奪い取り、二人の間に入る。

まどか「喧嘩はダメだよ、仲良くしなきゃ。目があったら戦闘なんて、どこのポケモントレーナー?」

マミ「スパイダーマン…、あなたには関係が無いわ、これはあの子と私の問題よ」

ほむら「あなた…、確か、スパイダーマン…その声…まさか…」

まどか「なんで、あった数秒でピリピリしてるの?おたくら知り合いだった?
話し合いで解決できないの?」

いや、全くわけがわからないよ。
なんでこんなにピリピリしてるの?

マミ「…わかったわ。ごめんなさい。貴女、どうしてこの街に来たの?新人ってわけでも無さそうだけれど」

ほむら「…一身上の都合で転校してきたの。元々体が弱かったから退院した、って表現も出来るけど。貴女と敵対する気は無いわ。そもそも、私が用があるのはそいつよ」

ほむらちゃんはさやかちゃんが抱いている白いよくわからない生物を指差した。

マミ「…QBに何の用か分からないけど、治療してからね」

さやか「…あ、あいつが、この猫?を襲ってたんです!」

その時、今ままでほうけていた、さやかちゃんが言葉を発した。

マミ「…どういうことかしら?」

巴マミはさやかから猫(仮)を受け取りながらほむらちゃんを睨んだ

ほむら「貴女には関係無いわ。」

どうしよう。
また、やばい空気になってきた

まどか「私の前で戦ったら絶対止めるから」

私がそう言うと巴マミは少しため息をついて何やら宝石のようなものを猫にかざした

マミ「…今は治療が先ね。そういえば、貴女たちはこの子、QBがみえるのね」

そうすると、猫…QBは起き上がった。

QB「ありがとうマミ、助かったよ」

マミ「お礼なら、この子と、スパイダーマンに言って」

さやか「いえ、私は怯えてただけなんで…」

QBはさやかちゃんを見た後に私を見た。

そして、目があった。

その瞬間

まどか「!」

私はとっさに、考えるより先に、後ろに飛びのいて因果の糸をQBへと伸ばしてそのまま、糸を引っ張って私より後ろの地面に叩きつけた。

マミ「え? 何するの!」

まどか「はぁ、はぁ」

その後で終わったあと、私は今まで感じたことの無いほどの危険を感じたことを頭で理解した。俗に言う、脊髄反射というやつだと思う、
因果を読み取ることで感じる危機を察知する。
スパイダーマンだけにスパイダーセンスとでも呼べるのかな?
まな、マンって言ってしまった…

QB「酷いじゃないか、僕は君に対して何もしてないと思うのだけど」

すると、全く違う場所からQBが現れた。

さやか「え?なんで、そっちから?」

やばい、こいつはヤバイ
危険だ

ほむら「そいつは死なないのよ。どんなに体を潰しても代わりがあるの、だから心配するだけ無駄なのよ」

QB「へぇ、君は知っているんだ。それより君は何者なのかな?僕は契約した覚えが無いのだけど」

ほむら「自分で考えなさい、私は契約した覚えはあるわ。私の願いの副産物みたいなものよ。それより、私は…」

ほむらちゃんは私を見た。
もしかしてバレた?
変声機を使うべきだったか…

QB「…教えてくれる気はないみたいだね。仕方が無い、それより、さやか僕は君にお願いがあってきたんだ」

さやか「…え?」

さやかちゃんにお願い?
何?
こいつは何なの?

マミ「ちょっと待って! なんで、QBが2人いるの?!え?死なないって何!」

確かに、そうだ、
だけど、こいつに因果の糸を伸ばした時わかったけれど、アレは言わばラジコンみたいなものだ。
何処かでアレを操っている本体がある。

だけど、巴マミみたいな人にとってはQBは大切な存在のようだ。
彼女にとってはプリキュアとメップルみたいな関係なのかもしれない。
メップルが遠隔操作のラジコンだったら嫌だ。2人は友達だから戦ってくれているのに…


QB「落ち着いてくれ、マミ。君にはまだ話していなかったけど、コレは僕の本体じゃないんだ。」

マミ「どういうこと?」

QB「離れたところでこの体を操作しているんだ。」

マミ「…そうなんだ」

QB「でも、どうしていきなり攻撃してきたんだい?」

どうする?
魔女とか魔法少女とか気になることが沢山あるし、本体じゃない。

まどか「ごめんなさい。もう、貴方には攻撃しないよ」

今は謝っておこう。

QB「…なら、話を進めよう。さやか、僕と契約して魔法少女になって欲しいんだ」

契約?
…、

ダメだ、こいつは危険だ。
そんなことをしたらいけない。

私にある、すべての因果がそう訴えてくる。

ほむら「…美樹さやかだけなの?」

マミ「…そうね、スパイダーマンもQBのこと見えているみたいよ」

巴マミは少し私を睨みながら言う。
攻撃したことを怒っているみたいだ。

QB「かなm…」

まどか「!」

プシュっ

私は咄嗟にQBの口をウェブシューターの糸で封じた。
この猫、私の正体を知ってる。

まどか「ダメだよ、人の秘密を勝手に話したら」

私はそう言いながら糸を剥がした。






QB「ふぅ、なんでそこまで自分の正体を隠すんだい?…まぁ良いや。スパイダーマンの場合は素質がありすぎるんだ」

マミ「素質?」

どういうこと?

QB「さやかもかなりの才能を持っているけど、スパイダーマンは既存の魔法少女システムでは扱いきれないほどの才能を持っているんだ。地球人ではないみたいだよ」

マミ「…じゃあ、スパイダーマンは魔法少女になれないのね」

ほむら「…」

ほむらちゃんは私の方を見つめてくる。
なんか、視線にねっとりとしたものが混ざり始めた。

さやか「あのー、私、よく話が見えないのですが?」

ここまで



まどかが全身タイツ

まどかが全身タイツ

まどかが全身タイツ

まどかが全身タイツ



いや、今はそれどころじゃ無い。

落ち着きなさい暁美ほむら、自分の目的を忘れてはいけない、まどかを助けること。
それを忘れてはいけない、

それに今回は今までと明らかに違う。

さやか「あのー、私、よく話が見えないのですが?」

美樹さやか、出来れば助けたいけど、
今はあなたにかまっている暇はない

ほむら「詳しい話しは落ち着ける場所に移ってからの方が良いわね」

マミ「…賛成ね、これは軽はずみに決めることじゃないもの。」

敵対心はバリバリだけれど、話し合いはできるみたいだ。
全身タイツのまどかに感謝しないと。

それにしてもあのタイツ、まどかの身体のラインをよく出している。
だけど胸のあたりが少し変…、サラシでも巻いているのかしら?
今度、サラシを外して貰えるようにお願いしてみよう。
うん、まどかの完璧なスタイルはサラシなんかで隠すものじゃない。

そして、全身タイツでそのスタイルを際だたせる。
想像するだけでこみ上げてくるものがある!

まどか「…鼻血が出てますけど」

ほむら「…あ、」

落ち着け、

まだ、まどかが完全に救われたと決まった訳じゃない。
そもそも、なんでまどかがスパイダーマンになってるの?

マミ「話の続きは私の家でしましょう?」

マミの家か…久しぶりね

マミ「あと、QBを虐めたこと絶対に許さないから…」

マミは私とまどかを睨んだ、

そういえば、どうしてまどかはインキュベーターに攻撃したのかしら?
まだ、わたからないことが多すぎる。

だけど、あの時のまどかかっこよかった…

ほむら「…ええ、移動する前にこいつに幾つか聴きたいことがあるからそれが済んでからで良いかしら?」

マミ「私は良いけど…」

まどか「私も良いですよ」

さやか「あ!まどかのこと忘れてた!」

忘れるな、
というか目の前にいるのを気がつかないの?

まどか「…彼女なら私がここに来る前に帰せたから心配しなくて良いです。はい」

さすがまどか、ナイス誤魔化し

ほむら「イン…QB、スパイダーマンは本当に契約できないの?」

QB「うん、無理だね。契約しようとしても。僕たちの力が弾かれてしまう。仮に出来たとしてもソウルジェムが彼女の力に耐え切れず大破してしまう。それじゃあ契約するだけ無駄さ」

それじゃあ、もう、まどかは…
あとは、ワルプルギスだけ…、

ほむら「じゃあ、何故、彼女が此処までのチカラを?」

だいたいは想像できる。
きっと私の所為だ

QB「僕には分からない。彼女は人間では考えられないほどの因果を持っている。因果の量は後天的なのか先天的なのかは分からないけれど、地球人としての肉体が変化してしまっている。
此処からは僕の推測だけど、きっと彼女は別の世界の存在や何らかの古代種の子孫なんだろう。前例が無かったわけじゃないからね」

つまりはまどかはもう契約できないということ…

つまりはまどかが助かったということ…

つまりは私の役目は終わった?

私の目標は達成した…?

いや、まだだ、

まだ、完全に終わってない。
ワルプルギスをどうにかしないと、
それに、何で正義の味方をしているのだろう?

ほむら「話はついたわ。場所を移りましょう」

マミ「ええ、こっちね。スパイダーマンはどうする?あなたは契約できないみたいだけど」

まどか「行きます。この町で何が起きているのか気になるから」

私はまどかに何が起きたのか気になる。
母親が死んだことが関係あるのかしら?

QB「町なんて単位じゃ無いんだけど」

その後、私たちは巴マミの家に移動した、

つまりはまどかはもう契約できないということ…

つまりはまどかが助かったということ…

つまりは私の役目は終わった?

私の目標は達成した…?

いや、まだだ、

まだ、完全に終わってない。
ワルプルギスをどうにかしないと、
それに、何で正義の味方をしているのだろう?

ほむら「話はついたわ。場所を移りましょう」

マミ「ええ、こっちね。スパイダーマンはどうする?あなたは契約できないみたいだけど」

まどか「行きます。この町で何が起きているのか気になるから」

私はまどかに何が起きたのか気になる。
母親が死んだことが関係あるのかしら?

QB「町なんて単位じゃ無いんだけど」

その後、私たちは巴マミの家に移動した、

マミとQBは概ね表向きの魔法少女の事を美化してさやかに説明をした。

さやか「へぇ、でも、何で転校生はQBを攻撃したんだ?」

マミ「差し詰め競争相手が増えるのが嫌だったんのでしょう、良くあることよ。でも、スパイダーマンはどうして攻撃したの?」

まどかは天井から糸でぶら下がっている。
床を汚さないためらしい。
このアングルもなかなか…

だめ、今はシリアスパートだ。

まどか「…黙秘権を行使します。まだ、知らないことが多すぎる。でも安心してください、もう、彼を攻撃することは無いと思っていてください」

と、まどかと私の目があった。
あのマスク…欲しい。

マミ「はぁ…、良いわ。私も出来るだけ争いごとを増やしたく無いもの」

まどか「私も同感です」

ほむら「私もよ。だから、美樹さやか、契約なんてやめなさい、」

美樹さやかに契約させてはいけない。
まどかが契約できないと確定した。だけど、やっぱりまどかが悲しむところは見たく無い。
お母さんが亡くなってしまったまどかからこれ以上奪いたく無い。

マミ「暁美さん?何でそんなに否定的なの?ライバルは増やしたく無いのは分かるけど、美樹さんが決めることよ。」

ほむら「確かのそうね。けれど、こんな命懸けの戦いに軽い気持ちで参加したら後悔するだけよ。こんなもの、ならざるを得ない状態の人が仕方なくなるものよ。人の為に願うなんてもってのほか。」

マミ「…そうね」

さやか「私には何が何だか…いきなりどんな願いが叶うなんて言われてもな…、しかも命懸けの戦いなんて…」

さやかは悩んでいる…
だけど、くだんのヴァイオリンが崖からの一押しをしてしまう…
それをどうにかしないと…

ほむら「今だから言うけど、私は戦い始めの頃は腕がもげたり、下半身がとれたり、内臓がはみ出たり、大変だったわ。そんな思いを仮にもクラスメイトがして欲しくなかったからQBを襲ったのよ」

これは本心だ。
出来ればこんな奴と契約なんて誰もして欲しく無い。

さやか「転校生…」

QB「へぇ、僕が彼女を勧誘するのを知ってたのかい?」

ほむら「私の固有魔法の副産物よ」

きっとこいつなら、私の魔法にそろそろ感付きかねない。
だけど、仕方が無い。

ほむら「だから安心してマミ、もうこうなってしまってわ。私がQBに攻撃する理由は無いわ、」

マミ「そう…、少し安心したわ。だけど、貴女の魔法って何なのかしら?」

どうする?
教えちゃって良いのかしら?
敵対しないのなら、教えない理由は無い…かな?
それに、まどかが契約する可能性はもう無いのだし…

ほむら「今度の魔女戦で披露するわ。」

あ、少しマミの目が輝いた。
やっぱり孤独の戦いは辛いのだろう。

マミ「…てことは…」

ほむら「後日、また連絡しましょう。幸い同じ学校だから落ち合うのは楽よ」

マミ「そうね。」

これで、マミとの敵対はなくなった。
あれ?何かを忘れている気がする。

QB「で、さやか、契約はどうするのかな?どんな願いでも1つだけ叶えてあげるよ」

あ、さやかの契約だ。




此処までぇ、

さやか「やっぱり、まだ決められないや」

美樹さやかのこの一言で今回はお開きとなった。明日の昼休みにでもまた話をしようと約束をした。

そして、私はまどかをつけている。

時間停止がなかったら追いつけないほど早い。
それはそうとあの糸はどうやって出しているんだろう?

そして、あのデパートの上に着地をした。
私は時間を止めて物陰に隠れる。

そして、時は動き出す

まどか「ほむらちゃん、いるんでしょう?、それに、私の正体を分かってるんでしょう?」

気づかれた!

そういえばネットでスパイダーマンは普通じゃ気づかないことや軽い未来予知ができるって書いてあったけ…

ほむら「…まどか?」

私が出ると、まどかはマスクを取ってこっちを見た。

その目は、力強く、1周目の私を助けてくれたまどかと重なった。
変な話だけど、なぜか、少し安心感というか気持ちが少し落ち着いた感じがした

まどか「やっぱり気づいてたんだ。勘がいいんだね。やっぱり変声機をつけるべきだったかな?」

確かにそうだ。
さすがの私でも声を変えてたら気がつくのにもっと時間がかかった。

まどか「ほむらちゃん。ほむらちゃんって私のこと知ってたの?」

ほむら「どういうこと?」

質問の答えとしては『知っていた』と答えられるけど。質問の趣旨が見えない。

まどか「私は物と物の間にある因果の糸を具現化させたり、少しだけだけど読み取ったりも出来なくもないんだ。」

因果の糸…
やっぱり、私が周回を繰り返した所為だ。

まどか「…そして、ほむらちゃん、私とあなたの間にはものすごい量の因果の糸があるんだ。」

…、どうする?
打ち明ける?
このタイミングで?
早過ぎない…、そもそも、まどかに話して…

ほむら「…手を出して」

まどかに話せばきっとさやかを止めるのに協力してくれる。
それに、それに、まどかは私に正体をバラしてくれた私も正体を明かさないと…

それに、まどかから一度聞かれればもう、我慢できない

まどか「…え?」

ほむら「いいから」

わたしとまどかは右手で握手した。
その手はどの時間軸のまどかよりも固く力強かった。

それもそれで萌えるけど…

ほむら「これをよく見てて」

私は盾から飲みかけのポカリを取り出して上に投げた。

ガチャ

まどか「止まった…」

ほむら「ぽかりだけじゃ無いわ。今、私たち以外の時間が停止しているのよ」




ほむら「私の魔法は時間を止めること、そして、この1ヶ月間を繰り返す。タイムリープすること」

まどか「タイムリープ…?」

ほむらちゃんは少し懐かしそうな悲しそうな目を私に向けた後、そういった。
タイムリープ…タイムスリップとは違うのかな?

ほむら「簡単な話、私はある特定の1ヶ月間を繰り返しているの…」

まどか「…まさか…」

少し話が見えた。
きっと、QBとの契約でその力を手に入れたんだ。

ほむら「…1周目の時間軸、まどかは魔法少女で、私は何も出来ない、ただの女の子だった」

ほむらちゃんは止まった世界で堰が切れたように話し始めた。
嘘をついていないみたいだ。

まどか「…私が魔法少女?」

私は契約できないはず…
ほむらちゃんの言う1周目の世界ではこんな力は持っていないみたいだ。

ほむら「そう…だった」

それから、時間が動き始めたのと同時にほむらちゃんは泣きながら語った。

1周目の世界で私が魔法少女でほむらちゃんを助けたこと。
巴マミさんと共に私は魔女と戦っていたこと。
そして、超弩級の魔女がここに現れて私は死んでしまったこと。
私を助ける為に時間を戻したいと願い魔法少女になったこと。
何度繰り返しても私は助けられなかったこと…

ああ、そうか、私の為に時間を繰り返していたから私の因果が積み重なりこんな力が手に入ったのか…

だけど、こんなに因果が積み重なるほど繰り返すなんて…、

まどか「…どうして、私なんかの為に?」

ほむら「……友達だから、よ」

ほむらちゃんは泣きながらそういった。
だけど、それもあるけどそれ以外にも理由があるような気がした。

まどか「…でも、その、ワルプルギスって魔女はそんなに強いの?」

敢えてそう聞いてみる。
ほむらちゃんは私の為に繰り返してくれている。それは嘘じゃ無い。きっと、本心だ。

だけど、ほむらちゃん自身が繰り返している理由があるように思えた。
だけど、それを直接聞くわけにはいかない。

ほむら「…ワルプルギス自体は私と巴マミ、それからもう1人魔法少女と組めば勝てないことは無いわ。だけど…」

…どうしてそこに私の名前が無いの?

まどか「…だけど?」

ほむら「QB…インキュベーターには他に目的があるのよ」

そして、ほむらちゃんは私に全てを話してくれた。

魔法少女の真実を…

まどか「…そんな…じゃあ、ほむらちゃんも…」

ほむら「私はいいのよ…、もう諦めてる」

そういうほむらちゃんは苦しそうだ。
きっと、ほむらちゃん自身が私を助ける為に行動していないと、耐えられないのかもしれない…
そんなのって悲しすぎる…

まどか「諦めちゃダメだよ」

とっさに私は抱きしめた。
何故かは分からないけどそうした。

ほむら「、え?」

まどか「私はまだ、ほむらちゃんの事は殆ど知らない、だけどね、少し不器用だけど心の優しく可愛いくて、私なんかじゃ比べものにならないくらい勇気のある女の子だって事はわかるよ。」

私にはそんな決断きっとできない。
絶対にどこかで諦めてしまうと思う。

まどか「そんなほむらちゃんの最後が絶望だなんて絶対におかしいよ!」

ほむら「まどか…でも、私達魔法少女にはもう希望は無い…、だからせめて、まどかは、幸せになってほしい…、さやかにも契約して欲しく無い」

まどか「…そんなこと言わないで、ほむらちゃん。確かに、この世界は不条理、理不尽だれけだけど」

この世界は理不尽だれけ、

何もしてないお母さんは苦しみ犯され殺された。
お母さんが殺されるなんて絶対におかしい。

まどか「だけど!私の目の届く範囲で、私の手の届く範囲でそんな理不尽認めない」

まどか「世界を変えるなんて大層な事は私にはできないけど、私の手の届く範囲では誰も理不尽な思いはさせない」

ほむら「…まどか」

そう、だって私は…

まどか「だから、大丈夫だよ、ほむらちゃん。たとえ、ほむらちゃんが絶望しても私が希望になってあげるから…、ほむらちゃんが挫けそうになだたら私が支えてあげるから、だから安心して、ほむらちゃん。絶望することなんて無いんだよ」

ほむら「まどかぁ」

ほむらちゃんは泣き出してしまった。
きっと今まで溜め込んでたんだ。

ほむらちゃんが絶望する時なは諦める時、だから、諦められなかった。魔女になりたく無いから辛くて苦しい道を進み、同じ時を繰り返し続けてたんだ。
そして、溜め込んで行った。
諦める恐怖が、歩みが止まる恐怖が募っていったんだ。

だから、きっと、ほむらちゃんは誰かに支えて欲しかったのだと思う。
誰かに「大丈夫、1人じゃ無い」って言って欲しかったんだと思う。
せめて、私を助けに来てくれたんだから、私はほむらちゃんのそばにいてあげたい。






此処まで!

まどか「おはよう。お父さん」

また、新しい朝が来た。

知久「おはようまどか」

たつや「おはよー」

みんな揃っての朝食の前に
仏壇(…後飾り壇だったかな?)に置いてある、お母さんの遺骨に線香を灯し祈る。

お母さんなら平気だと思うけど天国に行けるように…

たっくんは私達の真似をし…ないで、二拍手一礼をした。

そして、朝食が始まった。


知久「この家に住みたいって人が決まったから、今週の土曜日に引っ越そう。」

まどか「…うん」

人生初めてのお引越し、少しドキドキする。
だけど、それ以上に寂しい、この家には沢山の思い出があるから

知久「あと、お父さんの仕事も決まった。」

まどか「ほんとう!おめでとう。」

お父さんの仕事が決まった。うん、嬉しい。

知久「その会社には託児所もあるからたつやはそこに無料で預けられる。これで、なんとか軌道に乗ってきた」

まどか「そうだね」

この家にお母さんがどれだけ重要だったのかがいなくなってようやく身にしみた。

知久「あと、顔見せだけだけど今日来れたら来てくれって言われたから行ってくるよ。その時たつやも連れてきてって言われたからたつやも連れて行く。託児所の人が子供の顔を覚えたいんだって」

まどか「分かった、帰りは?」

知久「分からないなぁ、5時くらいには帰ってくると思うけど」

まどか「うん」

引っ越した先はこの家からま逆とまではいかないけど距離が開いているため、さやかちゃん達と学校に行かれなくなってしまう。
結構寂しいものがある。

まどか「…おはよう。」

さやか「…おはようまどか、仁美」

仁美「おはようございます」

さやかちゃんの肩の上には彼奴がQBがいた。
たしか、一般人には見えないらしい。

ここは無視をしよう

まどか「じつは、土曜日に家を引っ越す事になったんだ」

さやか「ああ、そういえば、この前もそんなこといってたね。決まったんだ、住む人」

まどか「うん、学校にはもう一緒に行けないね」

仁美「まぁ、そうですけど、学校でも会えますし、気にしなくてもいいですわよ」

さやか「そうだね。ま、小学生じゃないんだから1人で登校してたら馬鹿にするなんてら奴らいないよ」

まどか「うん」

こうして私たちは通学した。

学校に着くとすでに結構な人数の生徒が来ていた。
そして、ほむらちゃんは私達を見つけると近づいてきた。

ほむら「まどか。おはよう」

まどか「おはよう。ほむらちゃん」

ほむらちゃんの表情は少し柔らかくなっていた。きっと、昨日ので少し変わったんだ。

さやか「転校生、おはよう」

あ、ほむらちゃんの表情が硬くなった、というか誰でもわかる程度、機嫌が悪くなった。

ほむら「あなた、良い加減に、その転校生って呼ぶの止めてくれないかしら? 確かに、朝のホームルームの自己紹介だけじゃ覚えられないのは無理ないわ。だけど、昨日の放課後にもう一度自己紹介しなかったかしら?、ああ、そうね、きっと、貴女のミジンコ程の脳味噌じゃ、人の名前も覚えられないのね。そうなのよね、さやか?」

ほむらちゃんは転校生呼びに不満だったみたいだ。昨日の話では殆どの時間軸でさやかちゃんは始終『転校生』って呼んでいたらしい。
きっとその不満も溜まってたんだ。
でも、最後に下の名前で呼んでるあたり、距離は詰めたいようだ。

まどか「ほむらちゃん、言い過ぎじゃ…」

それに、別のキャラになってる。
まぁ、声はあってるけど

さやか「…そうだ、言い過ぎだ。謝れ!」

ほむら「そうね、言い過ぎたわ。世界中のミジンコさん、さやかと比べてごめんなさい」

うわぁ、
毒舌というかただの誹謗中傷、暴言だ。
言葉のナイフ

さやか「…っ、いいよ、こんな奴、ほっといて行こう、まどか」

まどか「え? でも、私は…」

さやかちゃんとほむらちゃんも仲良くなってほしい。

ほむら「駄目よ、まどかは渡さないわ。私とまどかは運命共同体なの、もう、友達とか恋人とか家族とかそんなレベルじゃないの。」

そう言って、ほむらちゃんは私と後ろから抱きしめる。
いや、遊びすぎだから


さやか「まさか、まとか!そんな奴に籠絡されたのか!?」

籠絡って…

まどか「はぁ、ほむらちゃんも言い過ぎだよ。それに、さやかちゃん、私は誰にも籠絡されてないよ、そもそも、ほむらちゃんはさやかちゃんに名前で呼んで欲しかっただけだと思うよ」

さやか「本当か?こいつ、私をいじめて楽しんでんじゃないの?」

まどか「違うよね、ほむらちゃん」

あからさまに顔をそらされた。

いや、仲良くなりたいのがバレて照れくさかっただけだよね!
さやかちゃんに図星をつかれたから顔をそらしたんじゃないんだよね!



まぁ、そんなこんなで昼休み、ほむらちゃんとさやかちゃんは何処かへ行ってしまった。

仁美「さやかさんはどこへ行かれたのでしょうか?」

まどか「さぁ?」

きっと、魔法少女のことを話しているのだろう。
気になる…

まどか「…仁美ちゃん」

仁美「…どうしました?」

まどか「お腹が痛いからトイレ行ってくるね」

仁美「え?」

からの猛ダッシュ。
ごめん、仁美ちゃん。

多分、誰にも聞かれないで話ができるのは屋上くらいだろうと思い、私は屋上へと向かった

ここまでぇぇぇええええええ!

ヴィランを出そうかと思っているけど

ヴェノムにするか、グリーンゴブリンにするか、はたまたリザードにするか…あえてエレクトロ、ライノにするか、悩んでいる

私は屋上に行くと既にさやかちゃん、ほむらちゃん、巴マミさん、が揃っており話し合っていた。
私は少し離れたところにある貯水タンクの陰に隠れて聞き耳を立てた

マミ「だから、体験コースってことで私の戦いに参加してみたらどうかしら?」

さやか「うーん、体験コース…か、でも魔女って強いんですよね?あの、使い魔にもスパイダーマンはやられてましたし」

…面目ない

マミ「確かにそうかもしれないけど、スパーダーマンは魔法少女じゃないわ。対魔女戦なら私の方が強いわよ?」

確かにそれは一理ある

ほむら「確かにそうかもしれないけど、私は反対だわ。危険すぎるもの、誰かを庇いながら戦うのは想像以上に難しいわ。スパイダーマンだってさやかが居なければ、きっと、もっと上手くやっていたと思う」

確かに、さやかちゃんが居なければもっと戦えたけど、上手くできたかは微妙だ。
私の弱点としてあんなに小さいのがわんさか来られたら捌ききれない。
ウェブシューターは2つしかないのだ。

マミ「…貴女はどうしてそこまで反対するの?キュウベェを虐めてまで反対する理由はなんなのかしら?」

マミさんはため息をつきながら言う。

ほむら「簡単よ、なって欲しくないから、この前も言ったけど魔法少女はならないといけない人が仕方なくなるモノなのよ。さやかはならないとまずいの?」

さやか「確かにそんなんじゃないけど、うーん、実際に戦っている所を生で見たいっていうのもあるんだよね」

マミ「なら、暁美さんも交えて3人でやりましょう?体験コース」

ほむら「…どちらかといえば、体験ツアーに近いと思うのだけど、仕方がない、手伝うわ。だけど、いざとなったら貴女を見捨ててさやかだけを助けるから。私の魔法は逃げるのが得意だしね。あと、やるのは今回一回だけよ」

確かに時間停止は逃げるの得意そうだ。

マミ「それで良いわよ。私、それなりに腕に自信があるのよ」

こうして、さやかちゃんは魔法少女の体験ツアーに参加が決定した。


その後、昼休み終了直前でほむらちゃんと合流した。

ほむら「と、いう訳で、さやかが魔法少女体験ツアーに参加することになったわ」

まどか「なんか、簡単に許可出したように思えたのだけど」

ほむら「体験ツアーで討伐するのは薔薇の魔女、奴は唯の雑魚よ。巴マミがいれば楽勝なの」

なるほど…ね。

ほむら「だから、まどかは来なくても平気…」



少し、ほむらちゃんの様子がおかしい。
元気が無いみたいだ。

まどか「どうしたの、ほむらちゃん?」

ほむら「まどかは、スパイダーマンとして活動は続けるつもり?」

ああ、そのことか…

まどか「うん、続けるよ。それが私の責任だから」

ほむら「そう…、私は心配なのよ、まどかが危ない目にあっているのが」

まどか「ごめんね。だけど、こればかりは私は止めるわけにはいかない。だって私はスパイダーマンだから」

スパイダーマンで、もういいいや。

ほむら「…だめね、まどかのその目には勝てない。でも、絶対無事でいてね」

まどか「うん、もちろん、私は親愛なる隣人、スパイダーマンだよ?誰にも負けないよ」

ほむら「ええ」



放課後、私、志筑仁美は学校まで迎えに来てくれた車に乗り書道のお稽古に向かっている。
今日は書道、茶道、合気道、と様々な習い事が重なっているから時間が無い。

ああ、大変だなぁ、

と、自分のことなのに他人事のように思った。

仁美「はぁ…」

運転手「どうしたのですか?お嬢様」

仁美「なんでもありませんわ」

ここで、泣き言なんて言っても仕方が無い。
私は志筑家にふさわしくしなければならない、これは私の運命だから。
私はそれに耐え切れるくらいに強くならないと。

車は進んで、行くと銀行…いえ、信用金庫?の横を通り過ぎようとした時…

仁美「え?」

私は何かによって車から真横に放り出された。

違う、車が、信用金庫から飛び出てきた何かによって壊されて、私はその衝撃で吹き飛ばされたんだ。

そう、頭で理解した瞬間、遅れて爆発音が聞こえてきて、全身に激痛が襲った。

痛い

痛い

痛い

全身を痛みだけが支配する。

そして、いつしかスーッと痛みが感じなくなってきた。痛いことは分かっているけど感じない、そんなよく分からない感覚だ。

それと同時に意識も深く落ちていく。

私が最後に見たのは、空からスパイダーマンが降り立ったところまでだった



放課後、さやかちゃんのことはほむらちゃんに任せて、私はビルの上でスパイーダーマン…マンで良いか…面倒くさいし、スパイダーマンのスーツを着ていた。

さやかちゃんのことは心配だけど、ほむらちゃんを信じるとしよう。

その時、

ドカーン!

大きな爆発音が響いた。


まどか「何? こっち?」


私は音の聞こえた方へ向くと土煙が舞っていて悲鳴が聞こえた。

まどか「行かなきゃ」

私は事件現場へと向かった。

ここまで

ショッカーを無理やり出した、
そこまで詳しく無いから、あってるかどうか分からない、
小さいことは気にしないでね!
それでは本編

〜〜〜




まどか「仁美ちゃん!」

私が現場に着いて1番初めに目に入ったのが、仁美ちゃんだった。
傷だらけで左手は変な方向に曲がっている。
そして、お腹からありえない程の血が流れ出ていた。

まどか「…どうして?」

仁美ちゃんのお腹にウェブシューターからの糸で固めて止血する。
取り敢えずこれね平気だ。

辺りを見る、スーツ姿の男も倒れていたがもう息がなかった。

まどか「っ…!」

周りではバラバラの車や壁に突っ込んだ車などがあったけど重大な負傷者はいないようだ。
骨折とかの人はいるみたいだけど…

ガシャ…

信用金庫の壁に空いた大穴から1人の男が出てきた。
金と赤の不格好なアーマーを着て、両手に大きめの装置を取り付けた男だ。

こいつは危険だ、私は直感的に感じ取った。


まどか「みんな!逃げて!」

集まってきた野次馬に叫けぶ。
私は倒れている仁美ちゃんを担ぐ、亡くなった男性には悪いけど連れていけない、心の中で合唱した。

???「スパイーダーマン…か、くらえっ」



男は私に向けて拳を上げて殴りかかってきた。
私は仁美ちゃんを担いで飛びのいたけど、よく分からない振動の様なもので吹き飛ばされた。

まどか「っ」

私は仁美ちゃんの庇いもろに振動を食らってしまった。

男「スパイダーマン!」

男の人が駆け足で近づいてきた。
見たこと無い人だ。

男「この子は任せてくれ!」

男はそう言って仁美ちゃんを連れていた。周りを見ると仁美ちゃん以外の怪我人は次々と周りの一般人に運ばれていった。

「スパイダーマン!頑張ってくれ!」

「あんな奴に負けないで!」

「もう、周りに一般人はいないぞ!思う存分なやれ!」

そんな声が辺りから響いた。
うん、この声援があれば私は何度でも立ち上がれる。

???「愛されてるじゃ無いか、スパイダーマン。だが、お前の時代もこれで終わりだ!」

男は拳で殴りかかってきた。
私はそれをかわすが、よく分からない振動が体に伝わり、吹き飛ばされる。

痛い!

まどか「痛い! 何それ?振動?」

???「ふははは、これは俺が開発した武器だ。」

あの手についているので振動を出しているのだろう。振動は空気を伝わり私を攻撃する。

強い、

まどか「へぇ、すごいじゃん。でも、ブルブル震えて寒いんじゃ無い?」

???「うるせぇ!」

男はそう言って拳を振り回すがはっきりいって遅い、振動もある程度大きくかわせば問題無い。
だけど、私の攻撃も当たらない、

なら、

まどか「鬼さんこちら、手の鳴る方へ」

???「ふざけてるのか!」

私は攻撃をかわしながら糸を使い縦横無尽に飛びまわる。

そして


まどか「今だ!」

糸を男の足に伸ばし、ジャンプして空中で一回転しながら男を飛び越えながら糸を思いっきり引く。

???「なっ!」

すると、男は足が上に持ち上がり頭から転んで後頭部を地面にぶつけた。

まどか「ふぅ、ダメだよおじさん、こんなことしたッら!」

男は突然に立ち上がり、わたしを殴りかかってきた。
凄まじい振動で私は吹き飛ばされた。
痛い

まどか「痛い…」

???「どうだ、この地震の力、いや、ショッカーの力!もう、スパイダーマンなんか怖くは無い!」

ショッカー?

まどか「ショッカー?黒い全身タイツは何処にいるの?」

ショッカー「あ?何のことだ!」

私も人のことは言えないけどバカの一つ覚え見たいに殴りかかってきた。
だけど、此奴はそれが強い

まどか「また殴る?それしか出来ないの?」

私は咄嗟にウェブシューターから糸を飛ばしてショッカーの目を潰す。そして、ジャンプしてショッカーを飛び越えたと同時に糸を地面に伸ばして引き、一気に落下してショッカーに踵落としを決めると、さすがにショッカーは倒れた






目が醒めると病院にいた。

周りの人の話によると、私はショッカーと名乗る金庫破りに襲われたところをスパイダーマンに助けられたという。

仁美「運転手さんはどうなったのですか?」

気になる、
無事なのだろう?

母「あの…、仕事を辞めたわ」

お母様はそう言う、表情が暗いし、何かをはぐらかしているのは見え見えだこれ以上踏み込まない方が良いのかもしれない。
もしかしたら下半身不随とかになっているのかもしれない。

仁美「分かりましたわ…」

母「あのね、それよりも仁美、話さないといけないことがあるの」

それから母が語った内容は衝撃的だった。
私は2日間眠ってたこと、左手の骨折、そして何より、お腹と顔に一生残こる傷跡がついてしまったことだ。

顔の傷は、5カ所にも及ぶ、お腹の傷は大きなのが1つ、恥ずかしい、
もう上條さんに告白するどころか人前にすら出られない

仁美「う…、うぅ、なんで、なんで私が…」

母「大丈夫よ、今の整形技術なら、時間をかければ治るわ」

お母様はそう言ってくれるけど、ショックなものはショックだ。
自然と涙が出てくる。

その時、病室に1人の男、お父様が入ってきた。

父「何を泣いている!志筑家の長女としてしゃんとしないか!」

ああ、そうだ、私は

母「何を言っているのですか?! 女の子の顔に一生ものの傷ですよ?」

父「傷がなんだ!そんなことでくよくよしてたら、志筑家を背負っていけないぞ!内には男子がいないんだ、仁美が背負っていくのだぞ!」

母「そんなに家が大事なの?娘の気持ちも考えてください」

私は志筑家の長女なんだ。
時期にこの家は私が背負っていく、強くならないと、

強くならないと、

ああ、強くなりたい…

夜、私は目を覚ました。

立つまた1人の病室、なんだか少し怖かった。

その時、窓際で何かが動いた。

仁美「なんですの?」

???「へぇ、僕が見えるようになったんだ。志筑仁美」

そこには、白くてモヤモヤしたナニカが居た。

???「そうか、君はちゃんと僕が見えているわけでは無いみたいだね、珍しい、凄く興味深いことだ。少し、調べさせてもらうね」

仁美「や、やめてください」

私の静止を無視して白いナニカは私の上に乗った。
不気味だ

???「なるほど、彼女が出した因果の糸が傷口から体内に入ったのか。それで、因果が外付けされたと…」

仁美「何のこと?」

なんなの?

???「分かりやすく言うと、君に魔法少女になれる可能性が出てきたということさ」

魔法少女?

仁美「なんなんですか?それは」

???「魔法少女は希望から生まれる存在、絶望から生まれる魔女と戦う存在さ、
そして、僕はQB、君にお願いがあるんだ。
僕と契約して魔法少女になって欲しいんだ」

???「そのかわり、僕はどんな願いでも1つだけ叶えてあげるよ」

どんな願いでも?


どんな願いでも叶えられる。

でも、そんなこと可能なの?

???「君の願いを言ってごらん?」

仁美「私の願い?」

私の願い

私は…、

私は…、

仁美「私は強くなりたいです。…」

仁美「志筑家の長女としてふさわしいくらいに強くしてください!」

???「そうか、それが君の願いなんだね?」

すると、白いナニカの一部が私の中に入っていった。

仁美「う…っ」

私の中のナニカを無理やり掻き乱した。

痛い、
気持ちが悪い

仁美「あ、ああああ!」

何?

私のナニカが変わっていく、

いやだ、

不快だ。

ああ、

だんだんと意識が薄れていく。

???「…ダメだったか、やっぱり外付けの因果じゃ、魔法少女にはなれないか。
魂がソウルジェムに耐え切れずに変化してしまった。
でも、コレは面白い事例だ。
魂のあり方がグリーフシードに近い、言うなれば行きながら魔女になってしまった…のか?」

そんな声を聞きながら私は眠りについた。

翌朝、目が醒めると異様に気分が良かった。

仁美「昨日のは夢だったのでしょうか?」

きっと夢だったんだ。
どんな願いでも叶うなんてあるわけが無い。

仁美「ふふふ、早く怪我を治して学校へ行きたいですわね」

早く、さやかさんやまどかさん達に会いたい。最近転校してきた、暁美さんとも仲良くなりたい。

父「起きたか? よし、ならば眠っている間で遅れが出た分を取り戻さないと」

仁美「え?」

それが、入院中の娘に言う言葉なの?

父「さぁ、コレが家庭教師の先生から貰ってきた課題だ」

大丈夫か?の一言も無いの?

仁美「…慰めの言葉の1つも無いのですか?」

父「ん?」

言ってやる。

今なら思ったこと、感じたことを

今まで溜め込んできたもの全てを素直に吐き出せる気がする。

仁美「なんで、貴方は家の事ばかりで、私のことを見ないんですか?!
なんで!志筑家、志筑家ってそれが全てみたいに、どうせ、私なんて家を、貴方の栄光を後世に伝える道具でしか無いんでしょう?
そんなの嫌だ!私は私、あんたの道具じゃ無い!」

気がついたら、立ち上がり叫んでいた。

父「え?」

仁美「私だって、友達と遊びたい、私だって普通にたまにはサボりたい、私だって我儘を言いたい。私だってなりたいものがある。
私だって、私だって、私だって、私だって自由になりたい!
なんで?なんで?それが許されないの?
ねぇ、なんで? なんで? なんで? なんで?」

父「お、おい、」

そうか、この人がいるからだ、
こいつがいるから、私はいつまでたっても自由になれないんだ。

コノヒトサエイナケレバ…、

ここまで

ってか、どうしてこうなった…

今日の投下なし。
月曜にに本気出す。

だけど、日曜日に投下できるかもしれません


仁美ちゃんのお父さんが亡くなった
私がそう聞いたのは仁美ちゃんがお葬式から帰ってきた時だった。

それを聞いた時、仁美ちゃんに一生消えない傷が残ったと聞いた時よりも衝撃的だった。

さやか「仁美…大丈夫?」

仁美「…ええ、大丈夫ですわ」

そう言う、仁美表情はどこがおかしかったと思う。

まどか「…元気出してって言うのもおかしいけど、いつまでもくよくよしててとどうにもならないよ」

仁美「そうですわね、ここから新たな一歩を踏み出さないといけませんわ」

まどか「そう、その意気だよ。空元気でも元気だってお母さんが言ってた」

さやか「いや、それもどうかと思うけど」

放課後、私たちは自然とバラバラになった。
仁美ちゃんはお稽古、さやかちゃんは上条君の所へとお見舞いに行くらしい。
そして、私は引越しの準備、ようは荷物をダンボールに詰める作業だ。

ほむら「で、どうして私が手伝わないといけないのかしら?」

と言いつつ何やかんなで手伝ってくれるほむらちゃん。

ほむら「そもそも、ssなんだからもっとぽんぽん進んでも良いと思うわ

まどか「いや、そんなメタ発言はやめた方が…あ、そこの小学校の教科書は古いから捨てちゃって」

ほむら「わかったわ…、別に良いじゃない、世の中には自分のHPバーで戦うヒーローも居るのよ。ストーリーの構成に文句を言う魔法少女が居ても良いと思うのだけど」

いや、だめだと思う。

まどか「それより、ほむらちゃんに来てもらったのは、その、さやかちゃんと、マミさん?だっけ、その2人どんな感じかな?…そこの棚邪魔だね。仕舞える?」

ほむら「仕舞えるって、盾のこと?……2人とはボチボチって感じかしら、マミともチームワークも磨けてきたし、時間停止についても話したわ。ただ、あくまで、ワルプルギスの夜で滅んだ見滝原 を救うため、と伝えたから魔法少女に真実については触れてないのよ…。しまったわ」

まどか「ありがとう。……魔法少女の真実を伝えるにしても考えないと魔女になっちゃう。難しい…。それでさやかちゃんは?」

ほむら「まだ、悩んでるみたいよ。だけど、今日明日契約するわけではないと思う。それに、今回はさやかに時間が取れたから色々とアドバイス出来たしね。あ、パンツ」

パシュッ、
パンツは私が糸で回収。

まどか「アドバイス?」

ほむら「そうよ、例えば自分が弾けないバイオリンの演奏を聴いてても辛いだけ…とか。たまには外出許可を貰って外を見回せとかかしら?…今度はブラね」

まどか「何で盾にしまおうとしてるのかな?…アドバイスが全部、上条君のことに聞こえるのだけど…」

ほむら「一時的に保管しようとしただけよ。…アドバイスは仕方がないわ。今のさやかはあの、ヴァイオンリン男が中心だから仕方がないわ。あんなののどこが良いのかしら?」

まどか「そうかな?彼、普通に優しいと思うんだけど…」

ほむら「分かってないわね、彼は案外幼稚よ。周りがあまり見えてないの。ま、的確かどうかは分からないけど、蝶よ花よと甘やかされて育ったお坊ちゃん、しかも、一人っ子なのよ。私も人のこと言えないけどね」

まどか「ああ、なるほど」

なぜか納得してしまった。

ほむら「それはそうとして、さやかにはヴァイオンリンをしばらく聴かせないことと、彼にリフレッシュ、殺風景な病室からたまには外に出させるように勧めたわ。…勉強机はどうするのかしら?」

まどか「そのままでいいよ。…へぇ、じゃあ、今日はあそこに行ってるかな?」

パシュッ

糸を使い、遠くに置いてあった広告取ってほむらちゃんに見せた。

ほむら「見滝原 ふれあい祭り?」

まどか「そう、今週1週間、中央公園でやってるんだって。色々出店も出てて面白そうだよ。」

ほむら「…そうかもしれないわね。ヴァイオンリンって病気ってわけじゃないんだから」

その時、部屋の隅に置いてある無線機から声が聞こえた

『緊急事態、中央公園で何者かが暴れまわっています。…あ?空を飛んでる?んなことあるわけないだろ!』

まどか「行かなきゃ」

ほむら「…止めても行くのよね?」

まどか「うん」

私は行かないと…

ほむら「私も行くわ」

まどか「だめ、ほむらちゃんを巻き込めない。これは私の役目だから」

そう、これは誰のためでも無い私の役目で、私の我儘だ。
偽善と罵られるかもしれないけど、偽善ですら無いただの自己満足。

まどか「だから、待ってて」

私はそう言うと、服を脱いでスパイダーマンのスーツ、略してスパイダースーツを着た。

まどか「行ってきます」

私は跳びたった。

以上ッ!

ふれあい祭りに向かう途中、開催地である中央公園に近づくにつれて悲鳴やものが爆発する音が響いていた。

まどか「あれは…」

目を凝らして見ると、屋台の並ぶ中央公園をグライダーの様なものにのった緑色のゴブリンのようなスーツを着た人物が飛び回り破壊していた。

???「[ピーーー][ピーーー][ピーーー]!」

恭介「さ、さやか、僕を置いて逃げるんだ」

さやか「き、きょ、うすけぇ!」

アレは…さやかちゃん?
来てたんだ、それよりもまずい、

車椅子から転げ落ちてしまった上条君をさやかちゃんは庇うように覆いかぶさっている。
そんな2人に緑のゴブリン…グリーンゴブリンがグライダーに乗って近づいている。

???「しね!あんたらなんか!」

さやか「な、」

恭介「さやか…」

シャキンとグライダーから刃物が出てくる。

そして、

まどか「ギリギリ間に合った!」

ビルに伸ばした糸を思いっきり引いて大ジャンプ。
そして、上空から2人に向けて糸を伸ばして引く。
そして、引き寄せた2人を片手で抱える。

さやか、恭介「え?」

まどか「楽しいスカイダイビングをやろうか?」

近くにある木に向けて糸を伸ばして2人を降りれる程度の高さに吊るし、私は振り子の様にグルンとしてジャンプ、そして地面に着々した。

まどか「初めまして、私、スパイダーマン。貴方は?」

???「邪魔しないでよ、なんで皆んな私の邪魔をするんだ!」

そう叫ぶと、ゴブリンの手にかぼちゃの様な爆弾が現れた。
どういう原理かわからない、だけどこの声、どこかで聞いたことがある…

???「くらえぇ!」

ゴブリンは爆弾を次々と投げる。

私はそれを交わしていく。

まどか「何? くれるの?でも、ごめんね、いらないよ!」

爆弾の一個を糸でキャッチしてクルリと回って投げ返す。

まどか「返すよ!」

???「ハハ」

しかし、ゴブリンは爆弾をかわして、続けて投げてくる。
そして、辺りの屋台、焼き鳥、イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、フランクフルト、チョコバナナ、などの出店が次々と壊されていく。

そして、辺りはパニックになる。

まどか「早く皆んな逃げて!」

私は一般人を庇いながら戦う。
しかし、相手の攻撃はワンパターンだけど、フィールドが不利だ。

警察官「こっちです!早く逃げてください!」

数名の警察官が漸く避難誘導をはじめた



グリーンゴブリン「フハハハハハ、どうした?スパイダーマン!ここまでこないのか?」

まどか「来て欲しかったら、貴方からくれば?そう、わがままばっかだと、きらわれるよ」

どうする?
中央公園の周りにあるのは木ぐらいだ、その木も爆弾で殆ど壊された。
糸を飛ばす場所が無い…

上空に要られたら手の打ちようが無い…

だけど、まだ、避難しきれてない人たちがいる…

こうなったら、一か八かの勝負!

私は助走をつけてジャンプする。

当然だけど、爆弾が飛んでくる。
それを空中で姿勢を変えてギリギリでかわす。
そして、かわした爆弾を糸で掴んで投げつける。しかし、それはかわされる。

だけど、一瞬隙が生まれる。

まどか「はっ!」

プシュ、

ウェブシューターから1発だけ糸の塊をゴブリンの目に向けて放つ。

ゴブリン「なっ、」

そして、グライダーに糸を伸ばしていっきに飛翔!

まどか「追い詰めたよ! ポカポカゴブリンタイムだ!」

ゴブリン「クソっ」

ゴブリンは目の糸を引き剥がす、だけど、私は既にゴブリンのグライダーの端っこに飛び乗った。

まどか「こんにちは!成敗の時間だよ!」

私はゴブリンに回し蹴りを放つ、しかし、ガードされる。
そこから私は糸をゴブリン顎に伸ばしてバク宙をしてゴブリンを飛び越えてグライダーの反対側着地して糸を持つ手を思いっきり下に下げる。

ゴブリン「ぐわぁっ」

ゴブリンは後ろに倒れてしまい、頭を打つ。
そして、手足をウェブシューターからの糸ですグライダーに貼り付ける。

まどか「さぁ、グライダーを降ろしてもらうよ」



ゴブリン「ぐ、まだぁ!」

ゴブリンは拳を右手を力を入れている様だ。
だけど、

まどか「させないよ!」

右手にウェブシューターの糸を追加して拘束力を上げる。

まどか「!」

その時、グライダーが突然に動き出し急上昇した。

まどか「うわぁ!」

私はグライダーに吸着力で張り付く、だけど、

ゴブリン「はぁー!」

まずい!

ゴブリンは力づくで拘束を破り私を殴り飛ばした。

痛いっ

私はグライダーから落ちてしまう。

やばい、体勢が安定しない…
糸を伸ばす場所も無い

まどか「!」

目の前に爆弾が現れた。

ドカン!

私は真下に吹き飛ばされた



まどかは行ってしまった。

行かせたくなかった。
まどかに危ない目にあって欲しく無い。
だけど、私には止めるすべは無い。

ほむら「…なら」

行くしかない…

あの時、一週目の世界みたいに私はもう守られるだけの存在じゃない。

ほむら「だけど、」

まどかは私に、待ってて欲しいって言った。
ならば、私は待つべきじゃないの?

いや、そんなはずはない、私も行くべきだ。

友達が闘っているんだから手を貸さない理由は無い。

ほむら「よし、」

だったら私も顔を隠すべきだ。

ほむら「何で隠そう…」

以前、ネットのニュースに女物のパンツを被った正義の味方がいたことが頭をよぎったけど、そんなことしたら、まどかから一生口をきいてもらえない気がするから辞めておこう。

ほむら「お面で良いかしら?」

部屋の片付けをしている時に出てきた節分の豆まきで使ったとみられる紙の赤オニのお面を被る。

よし、出発。

QB「大変だ、暁美ほむら、」



ほむら「何の用?」

何なのこいつ、こっちには時間が何のに

QB「マミが死にそうなんだ」

は?

ほむら「どういうこと?早く話しなさい」

QB「病院で発生した魔女に片腕を食い千切られた。今は何とか結界内を逃げ回っている様だけど、やられるのは時間の問題だ」

お菓子の魔女か…
まさか今日だとは…

まどかの方が明らかに、比べるまでもなく大切だけど、ワルプルギスの戦力としてマミは欲しい

ほむら「…わかったわ」

時間停止して、移動を開始した

ここマデェ!

今日は少し少ないですが…



頭がクラクラする。

体が動かない、

全身が痛い。

何気なく手で顔を触れてみると・っぺたから血が出ていてマスクが一部破れていた。

私に向けてゆっくりとゴブリンがグライダーで迫ってきた。

ゴブリン「ふふふ、これで終わり」

まずい、

殺される。

私が負けたら…

シャキンと音とともにグライダーからサーベルが出てくる。

まどか「…っ」

私はスパイダーマン…マンじゃないけど負ける訳には…

ゴブリン「死ねっ…くっ」

ドカンッ

突然、私とゴブリンの間の地面に槍が突き刺さった。

???「てめぇ、何だこれは、どんだけ無駄にした?」

その声は女の子のものだ、

声のした方へと痛い首をゆっくりと向けると、赤毛をポニーテールにして、赤い色の神父服の様な衣装を着ていた。
そして、目元から下はバンダナで隠しているが衣装の感じからバンダナは後付けであることがうかがえた。

私は直感的に彼女が魔法少女だと分かった。

ゴブリン「何なの?お前は…」

まどか「…逃げて…」

ゴブリンは少女の方を見る。
少女はゆっくりと歩いて私とゴブリンの間に入り槍を掴む。

???「あたしは…あたしは、お前がどれだけ食べ物を無駄にしたのか聞いてんだッ!」

まどか「にげて…、奴は強い…」

全身に力を込めて無理矢理立ちあがる。
この子を逃さないと、しかし、彼女は私を一瞬みだだけで目線をゴブリンへと向けた。

何なの?

???「スパイダーマン、コレはあたしの私怨だ。手を出すんじゃねぇ」

少女は槍を抜いてかまえた。


???「行くぞっ!」

少女は槍を抜くと走り出した、走り出す時、脚力に耐え切れずに地面が軽く抉れた。

???「はっ!」

槍で突き刺すが、ゴブリンは急上昇してかわす。

ゴブリン「なんで、何で私に味方はいないの!」

ゴブリンのその叫びは泣いている様な気がした…
そして、私は何処か悲しくなった。

???「お前みたいな奴の味方に誰がなるかよ!この、魔女もどき!」

少女はそう叫ぶと地面を蹴り大ジャンプをした。

ゴブリン「ぁぁぁあああああ!」

大量の爆弾が少女に迫る。

???「喰らうか!」

槍が分かれて多節棍の様になりそれを振り回し、適確に爆弾を打ち払い爆破させていく。

???「たぁ!」

そこからの戦いは一方的だった。
一言で言うなら経験の差だ。
素人目でもわかるほど、彼女は戦い慣れていた。
その時、ゴブリンと目があった。
まずい、顔を見られた…

ゴブリン「何で…、何であなたが…、なんで…」

突然、ゴブリンは慌てだし、逃げ出した。

???「逃がすか!」

少女が槍を投擲するが外れてしまった。

???「くそ、逃がした…」

まどか「…ありがとう」

彼女が来なかったら危なかった。

???「礼なんていいよ。それより早く逃げた方がいい、正体を隠してるんだろう?」

まどか「うん、」

マスクが無い、から顔を見られてしまう。
今は移動をしよう。

まどか「っ!」

一歩前に踏み出しうとしたら全身に激痛が走った。

まどか「あっ」

???「ったく、大丈夫か?」

そしてよろけて転びしうになったところを少女に支えられた。

???「肩貸してやるから行くぞ」

まどか「ありがとう」


赤毛の魔法少女の子に連れてこられたのは廃れた教会だった。
そこで、私は彼女から回復魔法を受けている。

???「あたしは佐倉杏子、杏子でいいよ。あんたは?」

名乗られた…、

此処でスパイダーマンって名乗ったら怒られるだろうなぁ、
それに傷を治してもらっている訳だし失礼だ。
あと、マスクを外してしまっているから名前を画す意味は無い。

杏子「別に言い触らさないから安心しな、ほら食うかい?」

と、じゃがりこ、モッツァレラチーズトマト味を差し出してきた。
以前、買いたかったけど買えなかったやつだ。

まどか「うん、ありがとう。」

一本食べる。
意外と美味しい

まどか「私は、鹿目まどか、スパイダーマンだよ。杏子ちゃんって、魔法少女?」

きっと魔法少女だ。
ということは、いつか魔女になる存在。
その日を少しでも遅らせてあげたい。魔女になるその日まで少しでも幸せに過ごさせてあげたい。

杏子「…あんた、魔法少女を知っているのか?ってことはあんたも魔法少女?」

まどか「ちがうよ。友達が魔法少女なんだ。

杏子「友達…ね、そういえば、なんでまどかはスパイダーマンなんてやってるんだ?あたしの勘だけど、他人のためって感じじゃないな…」

すごい、よく私は人のため、人助けのためにスパイダーマンになったって思われているけど、それは違う。
確かに人助けをしたいけど最終的には自分のためだ。

まどか「…そう、私がスパイダーマンなのは私のため、私は私の責任を果たすためにスパイダーマンになったんだ。
、誰かに賞賛させれようと、罵倒されようと私のやることは変わらないよ」

杏子「…すごいよ、あんた。あたしとは大違いだ。」

そう言うと、杏子は自嘲気味に笑った。

少し、悲しそうだ、

もしかしたら魔法少女になる時の願いを後悔していのかな?

まどか「何か、悩みがあったら聞いてあげるよ、助けてくれたしね」

杏子「そんなんじゃないよ、あたしが馬鹿だっただけだ。。あんたはその考えを貫き通してくれ。よし、治療終わり、その破けたマスクじゃ帰れないだろ。あたしのを貸してやるよ、」

そう言うと教会の隅に置いてある段ボールから服を一式とりだして貸してくれた。
なんだろう、この子、何処か危うい気がする。

杏子「気が向いたら、返しに来てくれ、」

まどか「うん、ありがとう」

私はそれしか言えなかった。

だけど、私は、この流れで言うのもおかしいけど、一つ彼女にお願いしたいことがある。

まどか「杏子ちゃん、突然なんだけど、私を弟子にして!」

私は弱すぎる。
魔女にもあのゴブリンにも勝てなかった。
このままじゃダメだ



こ、こ、ま、で、

杏子「は?弟子にしてほしい?」

杏子ちゃんは頭をかしげた。

まぁ、突然そんなことを言われたら当然かもしれない。

まどか「私は今まで普通の人しか相手にしてこなかった。だけど、今日のゴブリンにも
友達を襲った魔女にも勝てなかった。このままじゃ、嫌だ。だから私に戦い方を教えてほしい」

杏子「はぁ、で、何であたしなんだ? あたしにメリットなんか無い」

それに住む世界が違う、と杏子ちゃんは言った。
確かに杏子ちゃんにメリットなんか無い、

だけど

まどか「なら、魔女退治を手伝うよ、私はグリーフシードは要らないし、杏子ちゃんは魔翌力の温存ができる」

此処で引いたらせっかくのチャンスが無くなる。
ワルプルギスまでに私は強くならないと。

杏子「…はぁ、わかったよ。…だけどな1つ条件がある。」

まどか「条件?」

杏子「ああ、お前はあたし見たいになるな」




まさか、お菓子の魔女が今日だったとは…

それに、今回の巴マミは仲間ができたことにそこまで浮かれていなかった。

ああ、だから腕だけなのか…

1人なら倒せて、それなりに親しい同業者ができると片腕が持って行かれて、後輩ができるとマミる。

なんでさ

ほむら「…到着」

私は結界の仲に到着すると、
マミが右手でマスケット銃を握り恵方巻きのような魔女と向かい合ってきた。しかし、劣勢なのは目に見えている。マミの左腕が二度腕から下が無く、切り口をリボンで縛り出血を抑えている。
そして、怯えきっており今にと負けそうだ。

このままではまずい

ほむら「よし、」

ガチャ

時間を止める。

止まった時間で落ちていたマミの片腕を拾い、マシンガンを魔女に向けて乱射、
そして、大量の爆弾を投げつける。

最後にマミの背中に触れる

ほむら「マミ、大丈夫?」

マミ「!、あ、暁美さん…」

私の顔を見るとマミは泣き出してしまった。


ほむら「アレは私がやるは、マミは離れてて」

私はマミを連れて魔女から距離を取る。

そして、時は動き出す

その後の魔女戦はいつもの通り、時止めでかわしては口に爆弾を投げて、の繰り返しで魔女を撃破した。


マミ「暁美さん…、ありがとう…、私、怖かった…」

ほむら「…結界が解ける。まずは変身を解いて、その腕を見られたらまずいは、時を止めましょう」

ガチャ

マミの右手を握り時間を止めた。

だけど、こんな時、なんて言えばいいんだろう?
自分の語彙の無さが恨めしい。

ほむら「もう大丈夫よ。魔女は倒したわ。あと、千切れた腕、貴女の魔法なら治せるでしょう?…それから…その、」

なんて言えばいいんだろう?
安心して、や、元気出して、は違う気がするし…

マミ「ありがとう、もう大丈夫だから」

そういって、マミは腕をリボンで結びくっつけた。


マミ「…コレでひとまず問題無いわ。本格的な回復は家に帰ってからにするわ」

そういってマミは笑顔を作ったけど、明らかに引きつっていた。

ほむら「私も行くわ。心配だから」

マミ「…ありがとう」

マミの家に行く途中、私たちは始終無言だった。
遠くから何かが爆発する花火のような音が聞こえるけど、何処かでイベントでもやってるのかしら?

そして、家に着くと、マミは紅茶を入れようとしたから私は止めた、

ほむら「大したものは無いけど、確か盾の中に…、飲みかけのポカリがあったわ。いつのかしら?」

確か、この前も飲みかけのポカリがあった気がする…、
こんど整理しないと

マミ「…怖いもの出さないでちょうだい…」

マミはそう言いながら本格的に腕を直し始めた。

ほむら「…、それでは、真面目な話をしましょう? 貴女ほどの実力ならあの魔女にも勝てたはずよ」

マミはかなり強い魔法少女だ、お菓子の魔女との相性が悪くても勝てない相手じゃ無い。


マミ「…」

ほむら「油断したわね。でも、これで分かったでしょ?魔法少女は命懸け、闘いに気を抜いていい時なんて無いの」

ほかに言い方や言うべきことがあるかもしれないけど、私にはこれしか言えない

マミ「…そうね」

ほむら「治療は終わったかしら? 」

マミ「…ええ、一通りは…、まだ、少し痛むけど…」

ほむら「…さすがね、繋ぐことなら世界一ね」

マミ「…そんなんで世界一になっても嬉しく無いわね」

ほむら「そうかしら? もげた腕がくっついたのよ、凄いじゃない。」

と言って私は立ち上がる

マミ「どこに行くの?」

ほむら「使い魔狩りよ。マミも来なさい」

そう言うとマミはすこしふるえる。

ほむら「簡潔に言うと、マミ、貴女はパニック障害になるかもしれないわ、それほどのショックを受けたと思うわ。今のうちに戦っても平気だって体に覚えさせておくべきよ」

マミ「…でも、いくらなんでも今日じゃなくても…」

ほむら「駄目よ、できるだけ早くにしないと意味がないのよ。さ、私も行くから安心しなさい」

私は何気なくマミの手を握ってみると、凄く冷たく震えていた。

ほむら「大丈夫、マミ、貴女は私の師匠なのよ。それに、私もついて行く、危ない理由なんて無いじゃない」

私はそう言いながら、マミの手を強めに包むように両手で握った。

すると、震えは止まりゆっくりと熱を取り戻していった。

マミ「…貴女は何者なのよ」

マミは少しだけ笑みを浮かべた。

ほむら「私は魔法少女、奇跡を呼ぶ存在よ」

マミ「ふふ、偶然ね、私もよ」

マミはまだ、無理して笑っているみたいだけどさっきよりマシだ

ちゃんと私と違って前を見てる。

では、また、今度


私たちは人通りのほとんどない路地裏に来ていた。
ここは、ヤーさんや、危ない人たちも来ない、真面目に何もないところだ。

マミ「こんな所でなにするの?使い魔もいないみたいだけど」

いくら使い魔でも、そう簡単に見つかるはずがない。狩ろうと思って狩れるものじゃない。

ほむら「大丈夫よ。使い魔ならここに沢山いるわ」

と、私は盾から沢山の小鳥みたいな形の使い魔を引っ張り出す。
私の盾から現れたら使い魔はあたりに不完全な結界を張り私とマミに襲いかかった。

マミ「え…」

マミは突然のことで固まってしまう。手足は震えからだから滝のように汗が流れ始める。

ほむら「マミ!」

私はワルサーppsを抜きマミと私に襲いかかっていた使い魔を数匹打ち払う。

ほむら「しっかりしなさい!」

マミ「っ!」

マミはハッとした表情となり変身した。
そして、沢山出したマスケット銃で全ての使い魔を打ち倒した。

マミ「…ありがとう。暁美さん。私はまだ戦える」

ほむら「当たり前よ、あなたは油断しなければ私よりも強いんだから」

マミは強い、攻撃をものともしない耐久力、相手の動きを読んで仕掛けるリボンの捕縛、そして圧倒的火力の銃
一言で言うなら高町なのはだ。
少し違うけど、ティロフィナーレの時にディバインバスターって叫んでも違和感は無い…と思う。

マミ「そうかしら?貴女の時止めは強力だと思うけど?」

ほむら「その分、火力が無いのよ、それに貴女なら私をリボンで縛ってしまえるでしょう?」

マミ「そう簡単に縛らせてもらえるとは思えないのだけど」

マミのその言葉を軽く流しつつ、私はグリーフシードを一つマミに渡した

ほむら「使いなさい、今日は随分、魔翌力を使ったでしょう?」

マミ「ありがとう、」

これでマミの問題は解決した。
路地裏に出ると何やらすごく騒がしかった。



杏子ちゃんへの弟子入りが確定した私はまた明日放課後に会う約束をして家に帰宅することにした。
今の私の服装は杏子ちゃんから借りたもので今までの私の服のイメージと全く違うのですごく違和感がある。
仕方が無いことだけど…

まどか「ただいま」

時刻は6時過ぎ、そろそろお父さんが帰ってくる時間だ。
家に置きっぱなしにしてあったケータイを開くとほむらちゃんからマミさんがピンチだから助けに行く、というメールと今日はそのままマミさんの家に泊まる。という内容のメールが2通来ていた。

まどか「了解、っで送信っと」

まどか「夕飯、作らないと」

ご飯を作るのは意外と時間がかかる、急がないと

翌日、学校へと行くとスパイダーマン敗亡、という不名誉だけど事実なニュースで持ちきりだった。
仁美ちゃんは風邪でお休みで、さやかちゃんは昨日の事件で検査入院しているらしい 。

ほむら「まとか!敗北ってどういうこと!」

私がクラスに入ると魔法少女の姿のほむらちゃんが肩を掴んで迫ってきた。

よく見ると時間が止まっている

まどか「言葉通りだよ、負けた。」

ほむら「怪我は?平気?」

すごく心配されてる…

まどか「うん、もう治った、赤毛の魔法少女に助けてもらったから」

ほむら「そう…、よかった…」

そう言うと、ほむらちゃんは少しホッと息をついた。
そして…

ほむら「赤毛? もしかして佐倉杏子?まさかとは思ったけどみんなが言ってるスカーレットランスって杏子のこおなの?」

スカーレットランス…日本語で緋色の槍

カッコいい…
私の蜘蛛男とは全然違う。
そもそも女だし

まどか「知ってるの?」

ほむら「ええ、マミの教え子よ。喧嘩別れしたらしいけど…、」

まどか「うん…それで、マミさんのピンチって?」

ほむら「ええ、 平気よ。どうにかなったわ。それより、さやかは来てないの?」

まどか「…昨日の戦いに巻き込んじゃって…検査入院してるって、命に別条は無いらしいけど」

ほむら「そう、今日あたりお見舞いに行ってみる?」

そこまで言うとほむらちゃんは変身を解いて時間を戻した。

まどか「行きたいけど、ごめんね。きょうは用事があるんだ」

杏子ちゃんと修行だ、
さやかちゃんのお見舞いに行きたいけど、仕方が無い…
それに、メールでも明日には学校来れるから来なくていいとも書いてあったし…

ほむら「また、例の?」

スパイダーマンのことだろう

まどか「うん」

ほむら「私も行くわ。だって貴女だけじゃ…」

ほむらちゃんは本気で心配してくれている。
私はいい友達を持てた。

まどか「大丈夫、今日は杏子ちゃんから戦い方を教わるだけだから、…事件があれば別だけど…、」

ほむら「…ピンチになったらすぐ呼ぶのよ。」

まどか「うん」

私が頷くと、ほむらちゃんは周りを見た。

ほむら「…私も直ぐにログインするから」

その一言は周りにも分かりやすいように大きめで言った。
時間停止を辞めたから周りに聞かれてたんだ。

まどか「…うん」



放課後、洗濯した杏子ちゃんの服を紙袋に入れて、服の下にスパイダーマンのスーツ着て待ち合わせ場所の風見野にあるゲームセンターに来ていた。

ゲームセンターって雰囲気が苦手なんだよね…

まどか「杏子ちゃん?」

杏子「ああ、まどかか、ちょっと待ってな」

杏子ちゃんは音ゲーでよく分からない指の動きでコンボを繋げていく、すごい

杏子「よっし!フルコンボ!」

そう言ってガッポーズを決めたあと、杏子ちゃんは並んでいる人に譲った。

杏子「じゃあ、早速だけど行こうか」

というわけで、廃教会…ではなく銃ゲーの前に移動した。

まどか「杏子ちゃん、これは?」

杏子「せっかく来たんだ、少しくらい、遊ぼうぜ。」

と言って杏子ちゃんはポッキーを食べた。
そして、箱を私に向けた、くれるらしい

まどか「はぁ、わかったよ。師匠」

私は一本もらって100円を入れる。2人プレーは200円なので杏子ちゃんも100円を入れた。

すると、タイトルや操作方法は杏子ちゃんが全て飛ばし、ランキングに使う名前を入力してゲームが始まった。

杏子「行くぞ!まどか!」

まどか「うん!」

沢山のゾンビが襲ってくる。
そのゾンビを杏子ちゃんは的確にヘッドショットっで一撃で仕留めていく。私は弾が全然当たらずに仕留め損ねる。

杏子「センスあるじゃん。初見でそれはあたしより上手いんじゃ無いか?」

いつの間にか口に咥えたチュッパチャプスを落とさないように杏子ちゃんは私に言う。

しかし、今はゲームの途中、返事をしている余裕は無い。

ゾンビの群れ、私は乱射する。

杏子「手榴弾を使え!」

手榴弾?そんなものあんの?

杏子「…チュートリアルで、って、あたしが飛ばしたんだ…」

まどか「…うわぁ、弾切れ!」

杏子「銃を縦に振れ、リロードする」

まどか「本当だ」

杏子ちゃんは私がリロードしている間に手榴弾で敵を吹き飛ばし前進、エレベーターに乗ると天井が開いてゾンビが降ってくる。

まどか「うわぁ!」

ゲームだと、スパイダーセンスが反応しない…、
すごくやりにくい

杏子「はは、結構面白いだろ?」

杏子ちゃんは全てを撃ち抜く。
私は全く反応出来なかった。

杏子「このゲームは、毎回ステージや敵の出現場所、種類がランダムで決まるんだ。あたしがコースを暗記してるだけっておもうなよ?」

…そうなんだ、

画面上で主人公2人が何か話し始めた。ストーリーがあるらしい、
杏子ちゃんは今は敵が出ないので私の方を向いて真剣な顔で言った

杏子「まどか、昨日お前から聞いた能力の中にスパイダーセンスってのがあったな。多分だけど、まどか、お前はそれに頼り過ぎてるんだ。」

まどか「!」

否定出来ない、
私はスパイダーセンスに頼った行き当たりばったりな戦いばかりだ

杏子「それじゃあ、同等以上の相手には勝てない」

ここまで

それから、私と杏子ちゃんは廃教会へと移動し、そして、組手だ。
組手と言っても型などない、本気と本気の殺さない程度の戦い。私たちはお互いに頑丈で杏子ちゃんには回復魔法があるので出来る練習だ。
しかし、杏子ちゃんは槍を持っておらず素手だ、一方私は、因果の糸をフルに使っている。
なのに、

まどか「!」

スパイダーセンス!

私が因果の糸を天井に伸ばして跳躍した瞬間に反応した。
そして、なにが起こるのかと身構えた瞬間にさっきまで目の前にいた筈の杏子ちゃんが背後におり私の背中に踵落としを放った。

痛い

まどか「っ!」

杏子「一瞬、私から手を離したな!それに、動きが手に取るように読めるぞ!」

私は受け身を取り立ち上がり、そして杏子ちゃんの着地した瞬間を狙い飛び蹴りを放つ

しかし…

杏子「甘い!」

杏子ちゃんは私の飛び蹴りをはじめから来ると分かっていたように左手で綺麗に受け流し、そのまま私の頭を右手で掴み地面に叩きつけた。

まどか「だぁ!」

杏子「ここまでだ」

その声で、私は全身の力が抜けた。
そして、立ち上がる。頭がクラクラする。

杏子「、着地からの切り返しと、私の着地のタイミングを狙ったのは良かったが、攻撃が全部、単調で分かりやすい。折角、糸というトリッキーな武器を持ってるんだから活用しないと」

まどか「でも、難しいよ。」

杏子「当たり前だ、あたしだって今の戦闘スタイルを確立するまですっごく大変だったんだ。そう簡単に出来てたまるかってんだ。」

杏子ちゃんはそう言うと変身を解いて、近くの椅子に置いてあったプリッツサラダ味を開けた。

杏子「ま、そればかりは経験だからな。強くなろうと努力してれば戦闘スタイルなんてそのうち自然と身につくさ」

まどか「そうかなぁ?」

杏子「それより問題なのは、相手の動きを読んで自分の動きを読ませないことだ」

まどか「そんなこと、どうやったらできるかわからないよ」

杏子「ま、そりょあ、そうだ。コツとしては自分ならどう動くかってのを戦いながら考え続けるんだ。あとは、まぁ、経験だな。食うか?」

まどか「ありがとう…」

全部、経験な気がする…

杏子「よし、少し休んだら魔女狩り行くぞ」

え、



まどかは杏子とどんな特訓をしているのだろう?
たしかに、接近戦を主体としている杏子はまどかに闘い方を教えるはベストだろう。
しかし気になる、というか羨ましい…

まどかと2人っきりで長時間を過ごし、いい感じに汗をかいたまどかを至近距離で見れて、『あ、あたっちゃった』みたいな、ラッキースケベを狙えるようなポジション…、なんて羨ましいんだ!

あえてもう一度だけ宣言しよう。

羨ましい…

それに何で私がこんなやつのお見舞い来てやらなければならない…

ほむら「お見舞いに来てやったわ。感謝しなさい。」

さやか「…そんな言い方じゃ、感謝するにも出来ないんだけど」

ほむら「崇め奉りなさい」

さやか「おまえは神か!」

ほむら「え…、今頃…」

さやか「神なのか…、ならしょうがない…ってなるかぁ!」

私はアマテラスが転生した存在のはずなのだけど…、こいつは何を言っているのだろう?

そんなことを考えながら、私はベタにバスケットに入ったフルーツセットをさやかのベットの横にある棚に置く。

ほむら「で、結局のところ怪我は平気なの?」

さやか「多分ね、以上がなければ明日の朝一で退院出来るんだけど、今は検査待ちってところ。だから、まどかには来なくていいって言ったんだけど」

ほむら「そう、良かったわ、それと一緒に襲われったていう彼は?」

さやか「ああ、恭介? あの事件の怪我に関しては恭介も私と同じような感じだけど?」

ということは悪化はしてないということか…

ほむら「良かったわね。将来の旦那が無事で」

さやか「なっ///」

さやかの頭がプシューとショートした、その後、少し暗い顔をした、どうしたんだろう?

彼女の性格からして他人には言わないだろう後でヴァイオリン男関連だからそっちに当たってみるか…
マミとの約束までまだ時間があるし

ほむら「それより、結局のところ何があったの?」

私がそう言うと、さやかは少し疲れたような顔をした。

さやか「…、はぁ、マスコミに散々同じような質問されたんだよなぁ」

そうなんだ。
なんか悪いことしたような気分になる。

さやか「たださ、これはマスコミには行ってないことなんだけど、スパイダーマンの声がまどかに似てたような気がするんだ」

ほむら「!」

さやか「前会ったときから、どこかで聞いたことあるような声だと思ってたんだけど、ふれあい祭りので分かったよ。スパイダーマンの声はまどかとそっくりだった」

さやかも気づき始めている…、

さやか「どうした?いきなり黙って」

ほむら「何でもないわ。ちょっと小腹が減ったからリンゴを剥いてくれないかしら?」

さやか「それ、ほむらが私にって持ってきてくれたんだろ?」

ほむら「それはつまり、私のお金で買ったってことよ。」

さやか「確かにそうだけどさぁ!」

ほむら「仕方がないわね、等価交換よ。フルーツセットが欲しいなら、一生、私に服従しなさい」

さやか「んじゃあ、いらないよ!そんなもん」

ほむら「それじゃあ、このフルーツセットはあなたの物よ、さやか、これで一生私の奴隷よ」

さやか「おい!」

ほむら「それじゃあ、また今度」

私はさやかを奴隷化して、次の病室へと移った。



さやかと同じ病院の別の病室に入院している男子、そう、上条恭介だ。
上条は上条でも説教もしなければ幻想を殺してもくれない、あっちの上条だったらどんなに良かったか、きっとソウルジェムに触れて一件落着だ。
ワルプルギスもブン殴ればすべて解決してくれそうだ。

無い物ねだりをしても仕方がない、

とりあえず、無難にノックをしよう…

上条「…はい、」

中から疲れたような何とも言えない声響いた。
扉を開けて中へ入るとそこには予想した通り上条恭介がいた、しかし、予想よりもその表情は暗く疲れ切っていた。

上条「あなたは?」

ほむら「私は暁美ほむら、貴女と同じクラスに転校してきたの。さやかのお見合いに来たから、折角だから挨拶しようと思ってね」

上条「ああ、さやかの友達か、わざわざありがとう」

ヴァイオリンはさやかの名前を聞くと少し表情に動揺が見られたが、それ以外はあまり表情はなく疲れ切っている

どうしたんだろう?

ふれあい祭りで何があった?

ほむら「どうしたの?元気がないようだけど…」

上条「君には関係がないことだ。そういえば、さやかのお見舞いに来たんだろう?さやかは、どうだった?」

ん?
この男から他人を気遣う発言が出た。明日は槍でも降るかもしれない。

…杏子とは闘いたくないな、下手したら負ける


ほむら「元気だったわよ。あれなら明日、退院できるんじゃないかしら」

上条「そうか…、良かった…」

私がそう言うと、ヴァイオリン男は少しホッとしたような表情を見せた。

ほむら「よっぽど、さやかのことが大事みたいね。」

上条「え?」

ほむら「だって、貴方が表情を変えるの、さやかの事だけなんだもの。誰だってそう思うわ」

と、言ってみたものの彼の中でいったい何があったんだろう?
今までの世界線ではさやかのこと…いいえ、他人のことなんて二の次で自分のことばっかりだったのに…、

まぁ、私にとってはこっちの方が都合がいい

上条「そうか、そうだね、僕にとってさやかはまるで空気みたいな存在だよ」

ん、いきなり酷いことを言うな、こいつ
流石の私でも涙が出そうだ。

上条「そこに居るのが当たり前で、居なくなって、失いかけて初めてその大切さが分かったんだ」

ああ、成る程、上手いこというわね…
もし居てもいなくてもいい存在なんて言っていたら射殺していたかもしれない…

でも、失いかけてなんて…、この2人はどんな目にあったんだろう?

ほむら「いったい、何があったの?」

あ、つい聴いてしまった。
デリカシーの無い質問だ…絶対に

上条「別に、何てこともないさ。居るのが当たり前すぎて、大切さが分からなかったバカがいて、自分の所為で大切なものを失いかけてようやく気がついたってだけだよ。」

ほむら「でも、気がつけたのならいいじゃない?」

気がつけたのなら良い、
これでさやかが魔法少女になる確率はイッキに減った

上条「さやかは、ゴブリンから逃げる時、車椅子から転がり落ちてしまった僕を見捨てないで居てくれたんだ。あの時スパイダーマンが来なかったらさやかは僕を庇って死んでたかもしれない…
もし、また同じことがあるかもしれないって、さやかの足を僕が引っ張っちゃうんじゃないかって思うと、怖くてたまらないんだ…」

面倒くさ…

何こいつら、早くくっつけよ。

ほむら「なら、足を引っ張らないように努力すれば良いんじゃない?今度はさやかを護れるように強くなれば良いのよ。
簡単なことじゃない?」

上条「無理だよ。この手は動かない、現代の医療では動かせるようにならないんだって先生が言ってたんだ」

ほむら「そんなの言い訳よ。手が動かないくらいで諦めるの?貴方にとってさやかはそれまでの存在なの?」

上条「それは…」

ほむら「この世界には奇跡も魔法もあるのよ。でもね、本当の奇跡は努力をした人にしか与えられないのよ」

私はそう言って病室を出て行った。もっと言うべきことがあったかもしれないけど、私にはこれしか言えなかった。

そもそも最後の方は自分でも何を言っているのか分からなかったし…

そして、上条恭介がなぜかチベットに行ったことをマミと2人で箱の魔女を倒した後、さやかから電話で聞いた。

どうしてだろうか?

ここまで

これなら中沢にも期待だな

>>216

中沢は無理だ、諦めてくれ


さやか「あんた、恭介に何を吹き込んだのよ」

上条恭介がチベットにとんだ翌日、さやかは3時限目の授業から参加した。その昼休み、私にさやかがつっかかってきた。

ほむら「私は何も言ってないわよ。ただ、このクラスの人が1人あそこの病室に入院しているから、ついでに覗いてみただけよ。そして暫く話して会話の流れ的に、今度は貴方がさやかを守れば良いじゃない? 的なことを言ったらこうなったのよ」

私がそう言うと、さやかは少し顔を赤くしたが、すぐさま正気に戻った。

さやか「それで、何でチベットなんかに…」

ほむら「んー、修行?」

なんか、仙人的な?

さやか「はぁ、何なんだか…」

ほむら「寂しいからって、魔法少女にならないでよ。 恭介に会いたい(裏声)! なんて願ったらただじゃおかないわよ」

さやか「そんなことしないってば、あいつが勝手に行ったんだから私は知ったこっちゃない!」

さやかはそう叫ぶと、さやかはため息をついて席に戻った。

まぁ、これでもう、上条恭介の訃報がない限りさやかは契約することはない。

ワルプルギスまで残り2週間

マミとの連携も上々、まどかは契約出来ない、さやかも契約もしない。

後は、佐倉杏子が協力に応じてくれさえすれば奴に勝てる。



殺せ!

仁美「でも、彼女は…」

何を言っている?
あいつは私の邪魔をしたんだ、[ピーーー]しかない

仁美「でも、彼女は…鹿目さんは友達ですわ!」

友達?
何を言っている?
美樹さやかも殺そうとしたじゃないか?

仁美「それは…」

そもそも、振り向いてもらえないからって好きな人すら殺そうとした、何を今更

仁美「…」

躊躇うな!

邪魔な奴らは殺せ!

私の自由を拒む奴らを殺せ!

さぁ!

仁美「…」

仁美「…そうですわね、ふふふ、」



さやかちゃんは3時限目から学校へと来た、よかった、大事はなかったみたいで…
昼休み、さやかちゃんと話していたほむらちゃんは私の方へと来た。

ほむら「まどか、2人で話せないかしら?」

まどか「え? うん」

場所は変わり、滅多に使われない第二科学実習室。普段は鍵がかかっているがほむらちゃんが魔法で開けた。

私は初めて来た。

ほむら「佐倉杏子にあわせてほしい」

まどか「いいけど?なんで?」

ほむら「ワルプルギスまで、約2週間、そろそろ佐倉杏子を仲間に誘おうと思ってね」

まどか「うん、わかった。だけど…」

彼女の性格からして難しい気がする

ほむら「わかってるわ。だけど、一様誘ってみるわ。彼女はかなり強いもの」

まどか「うん。じゃあ、今日も修行に行くからその時についてきてよ」

ほむら「わかったわ。ありがとう。まどか」



そして、いつも通り授業は進みあっという間に放課後となった。
それにしても、仁美ちゃんは最近、学校に来ないどうしたんだろう?

さやか「まどか、ほむら、帰ろう」

ほむら「そうね、途中まで帰りましょう」

まどか「じゃ、行こうか」


この日、私にとって忘れられない出来事が起きた。

ここまで


まどか「…え?」

ほむら「…」

私たちは杏子ちゃんの家に行く前に一度、家に置き忘れてしまったスーツを取りに帰宅した。
しかし、帰宅できなかった。何故なら家が無かったから、
売りに出して、明日、引っ越す予定だった家が半壊していた。

まどか「…ウェヒヒ」

ほむら「…まど…か?」

此処まで来ると笑えてくる。
家はショックだけど、明日、引っ越すのだからそこまでじゃなあない。
まぁ、収入が減るのは不味いけど…

ほむら「どうしたの?まどか」

まどか「ねぇ、ほむらちゃん。これやった犯人誰だかわかる?きっと、グリーンゴブリンだよ。つまり、グリーンゴブリンに私の正体がばれたんだ。」

ほむら「!、それって…」

まどか「でも、この家には誰もいなかった。だから家だけを壊したんだと思う。ウェヒヒ、本当に馬鹿だよね。私の正体がバレないように仮面を被ってたのにグリーンゴブリンに顔を見られても平然としてたなんて…」

それにあの時のゴブリンの反応は今なら意味がわかる。私の顔を見て知り合いだったから怖気付いたんだ。

そして、ついに知り合いの私を[ピーーー]決意がついたと

ほむら「じゃあ、」

まどか「そうだね。ほむらちゃんはここに向かって」

私はお父さんの会社の住所が書かれた名刺を渡した。少し距離があるから時止めが出来るほむらちゃんの方が早く着く。

ほむら「まどかは…?」

まどか「私は、さやかちゃんの所へ行く。」

瓦礫の山からスーツを探し出して着替え、急いでさやかちゃんの家へと向かう。

その時、

ドンっと巨大な音が鳴り響いた。
それと同時に女の子の悲鳴が聞こえた。

どこかのマンションのベランダのヘリに張り付いて辺りを見渡した。


ゴブリン「見つけてぞ、スパイダーマン」

さやか「スパイダーマン!」

すると、グライダーに乗ったゴブリンが現れた。そして腕でさやかちゃんを抱えている。

ゴブリン「いや、鹿目まどかといった方が良いのかな?」

さやか「え?」

やっぱりバレてた

まどか「……さやかちゃんをどうするつもり?」

ゴブリン「どうするつもりもないさ、ただ、罰を受けてもらうだけ、私の邪魔をするあんた達に罰を与えるだけよ!」

まどか「さやかちゃんを離せ!」

爆弾を沢山投げてくる。
それをウェブシューターの糸で撃ち抜いて空中で爆破させながらゴブリンを追う。
しかし、ゴブリンは私と一定の距離を保ちながら移動していく。

私はゴブリンのグライダーに糸を伸ばし、空中で飛翔、そして、ゴブリンに向けて糸を乱射、しかし、ゴブリンも糸を躱して、私にパンチを放つ。

互角の戦いは続く、

私は走る電車の上に着地する。
電車のゴブリンも電車の上で飛行する。投げてきた爆弾を糸でキャッチして投げかえす。そこから一瞬で距離を詰めて殴る蹴る。
しかし、グリーンゴブリンのグライダーで体当たりをくらいよろけてしまう。

なんとか、電車のまどに吸着することで事なきを得た。
電車の中はそこそこ混んでいた。

ゴブリン「は!」

グライダーからブレードを出して私に切り掛かる。しかし、それをギリギリで躱す。

そして、ゴブリンのグライダーでまた、体当たりをくらい、窓を破り電車の中へ…

まどか「うっ」

頭を打ってかな?クラクラする。

ゴブリン「ふふふ、そうだ、良い事を思いつきましたわ!」

突然、口調が変わったゴブリン。
…なんだ?どっかで…

ゴブリンは運転席に飛んでいった。
私も追いかけてそこまで行くと、操縦機に手をかざしているゴブリンがいた。

するといきなり、電車は加速しだした。

ゴブリン「ブレーキとアクセルを壊してちょっと改良を加えましたわ。もう、この電車は止まりません」

不味い!

まどか「それって!」

ゴブリン「ふふふ、さぁ、どうする?スパイダーマン。ヒーローは市民を救えるのかしら?」

まどか「待て!」

ゴブリンはそう言うと飛び立った


どうする。
電車のゴブリンとの戦いでいつの間にか割れたフロントガラスを背に手足で電車に張り付いて前を見る。
そして、視力に集中する。

まどか「!」

駅の向こうは行き止まりだ。不味い…

男「どうするんだよ!」

まどか「考えがある!」

慎重に足を下ろして地面につける。
ガガガガガガ

まどか「痛っ!」

もげるかと思った!

男「ダメじゃねぇか!」

まどか「だったらあんたが止めてみれば!」

ふぅ、なら、

まどか「よし!」

近くの建物に両手から糸を伸ばして掴む。

まどか「ぐっ」

ガシャン

だめだ、糸は耐えても伸ばした先の建物がもたない…
頭から出た血とマスクの所為で気持悪い



まどか「いくぞー!」

両手から大量に糸を伸ばして近くの建物と繋げていく。

まどか「はぁぁあ!」

今までにこれだけ一度に糸を出した事はない、どうなるかも分からない。

まどか「ぐっ」

同然だけど全ての力は私にかかる、痛い、苦しい
糸を握る両手からは血が吹き出る。
車両と接している背中と足にはものすごい圧力がかかり痛み意外感じない。

まどか「うっが」

スーツが所々破けていく。私の体型を隠していたサラシも千切れる。

まどか「ぐ…」

ガシャァン

伸ばしていた糸が全て取れてしまった。
少しは速度が落ちたが…
ダメだ、もう、これ以上は…

???「諦めんな!」

その声と共に空から紅い何かが降ってきた…
あれは、例のバンダナで顔を隠した杏子ちゃんだ、

杏子「弟子のピンチだ。師匠が少しは手伝ってやるっ!」

杏子「ダァァァ!」

杏子ちゃんは暴走する電車の前面を両手で押した。

ダダダダダダ

杏子ちゃんは押される。足からは血が流れる。

???「なら、私にも言える事じゃなくて?」

その声と共に大量のリボンが電車を縛った。

杏子「マミ!」

マミ「久しぶりね…、佐倉さん」

何故か黄色いバンダナで顔を隠したマミさんだ。彼女は杏子ちゃんの横に立ち光り輝くソウルジェムを掲げた。

マミさんがソウルジェムを掲げるとリボンがきつく縛り電車を拘束した、が、速度が少し落ちるだけで電車は止まらないあり得ないほどの力で物理法則を無視して進み続ける。

マミ「なにこれ? なんで?」

杏子「ぐっ、…が、」


2人が頑張ってる…私も!

まどか「はぁぁあ!」

因果の糸を大量に伸ばして、あたりの建物と繋がる。糸が外れるたびに新しい糸を出して固定する。

そして、じわじわと速度は落ちていき、最後には行き止まりギリギリで停車した。


身体に力が入らない…
ダメだ、まだ、さやかちゃんを助けてない

杏子「まd…スパイダーマン、大丈夫か?」

まどか「なんとか…、だけど、さやかちゃんが攫われた」

杏子「さやか?お前の友達か?」

まどか「…うん、あいつに私の正体がバレて人質に取られた」

マミ「ちょっと待って!その攫われた人って美樹さん?」

まどか「はい、美樹さやかです」

マミ「そんな…、」

杏子「おい、マミもそいつの事知ってんのか?」

マミ「ええ、魔法少女候補よ」

杏子「そうか、いざとなれば契約して助かるって手段があるが…、そんなもんにわざわざ頼る必要はねぇ、まど…スパイダーマン、後片付けは警察に任せて助けに行くぞ」

まどか「…うん」

そう返事をした瞬間、私の意識はブラックアウトした。

ほむら「暇ね…」


ここまで

◇ ◇

ゴブリン「捕まえた!これで、もう、じゃまが入らない…くく、」

私、美樹さやかの前にはグリーンゴブリンがいる。
多分、ゴブリンは少女だ、それも私が知っている人、私の直感がそう告げている。

さやか「なんのつもり?そもそも、さっきスパイダーマンがまどかだって言ってたけど、なんなの?」

私はとごかの倉庫の中で縛られて動けないけど、此処で怯えても仕方が無い。
今は友達のことが気になる

私は恭介の腕のために結局、命を懸けた戦いに身を投げ出すことは出来なかった。悩みすぎた。タイムオーバーだったんだ。

実は恭介の去った翌日にQBと契約をしようとしたんだ。だけど、出来なかった。
恭介の腕はその時点で治っていたから、契約が結べなかった。

それを知った時、嫉妬してしまった。
恭介を助けたのが私ではなく、見知らぬ誰か、その事実が何故かどうしても許せなかった。
それ以上にそんなことを感じる自分が許せなかった。

だからこそ、もう、私はそな事を感じる私にはなりたく無い。
醜くて馬鹿な私を辞めたい。
そのためには此処で怯えてちゃだめだ。
幸いにも私の周りにはお手本がいる。賞賛されなくても魔女と闘うマミさんやほむら。
そして…スパイダーマン。

彼女たちのように、力がなくても闘いたい。

さやか「どうして、私を狙うの?」

ゴブリン「知りたい?、知りたいよね?いいわ、教えてあげますわ!だって、あなたと私の仲ですもの」

さやか「…あんたと私になんの関係が?」

ゴブリン「ふーん、分からないんだ。そうですわよね?私とあなたの関係なんて、あなたと鹿目さんの関係と比べたら薄いですものね?」

…こいつ、まさか!

ゴブリン「あ?気がつきました?スパイダーマン…いえ、鹿目さんは多分、私の声を聞いた瞬間に気がついてましたよ?気がついていないフリをして自分自身も騙していたみたいでしてが」

そう言うと、グリーンゴブリンの顔を覆っていたゴブリンのマスクがスゥーっと消えていき、仁美の顔が現れた

さやか「仁美…、なんでこんなことを…」

本当に…

仁美はこんなことをする人じゃあなかった

なのに…どうして

仁美「あなたたちが私の邪魔をするからですわ。私がしたいことをことごとく邪魔をする。だから邪魔を障害を乗り越えて何がわるいのかしら?」

さやか「仁美!そんなことしたって!」

仁美「そうだわ、鹿目さんを貴方で釣るつもりでしたが、貴方の首を掲げましょう。きっと泣いて喜びますわ。つぎに貴方の身体を私を選ばなかった、愚かな男に送りましょう。きっと、彼も歓喜するでしょうね。だってどうせ貴方の身体目当てだったはずですもの。じゃなきゃ貴方なんて選びませんわ。これで貴方も永遠に上条さんのオナホで居られるのですよ。嬉しいですわよね?」

狂ってる…
何がそこまで彼女を苦しめたんだ?
そんなになるまで私は仁美ちゃんの苦しみに気がつかなかったの?

友達失格だ

さやか「ごめん。私、仁美がそんなになるまで苦しんで悩んでたなんて知らなかった。だから、話してくれないかな?」

仁美「ん?そんなになる、とはなんのことですか?私はありのままの私にはなっただけですわよ?、それはさておき、早速始めましょうか?」

すると、仁美の手にいつの間にかサーベルが握られていた。

仁美「一瞬で切り離しますわ。動かないでくださいね。」

さやか「仁美!」

そして、サーベルは私の首に当てられて…

???「辞めろ!」

謎の男によって止められた。

その男は片手で仁美の腕を掴んでいる。
顔は光の加減で見えない

仁美「なんなんですか?貴方は!」

???「ふ、唯のしがない魔術師さ」

そう言うと、仁美を掴んでいるのと反対の手を仁美に向けると、その手から魔法陣のようなものが現れた。

???「眠れ」

さやか「仁美!」

こいつ、仁美に何をした?

???「…あんなことをされても、友達か…、流石だよ君は…、安心してくれ眠っているだけだ。」

そう言うと、男は私の方を見た年齢な10代後半から20代前半といったところだろうか、そして、その顔を見たとき、ありえないのに、
あり得るはずが無い、常識的に考えておかしいのに、私は…

さやか「…恭介?」

そう思ってしまった

ここまで

さやか「貴方は…恭介?」

男の人の脇に抱えられて(お姫様抱っこを一瞬だけ期待してしまった)、近くのビルの屋上へと移動した。
この人は多分…ありえないけど恭介だ。
何故か私の中でそう直感して納得してしまっている。
それに、恭介なら平然と私を脇で抱えるなんて荒技をしそうだ。

男「!…よくわかったね。流石だよ。ほんとうに」

男は…恭介はほんとうに驚いたような顔をして目に涙を溜めていた。

さやか「…わかるよ。でも、なんで?」

ありえない、数日でこんなに年を取るなんて…それに魔術師?って…

恭介「僕は未来から来たんだ」

恭介はそう言った。

未来から来た、そんなありえない…というかほむらとキャラが被っている。きっと恭介は人気投票で上位に食い込めないだろう。

さやか「未来…?」

恭介「そう、未来を変えないために未来から来たんだ」



まどか「知ってる天井だ」

気がつくとどこか見覚えのある天井だった。
体を起こす。
服はスパイダーマンのスーツ、顔にはマスクが無い…

マミ「起きたみたいね」

マミさんだ。
正体がバレた…

杏子「まどか起きたか。一通りマミと治したつもりだけど、なんかあったら言えよ」

まどか「う、うん」

杏子ちゃんはモキュモキュとナニカをたべながらそう言う。
というか…

あれ?なんで私はここに?
確か、さやかちゃんが…
あ!

まどか「さやかちゃんは?」

杏子「…連れて行かれた、今夜また会おうだと」

まどか「そんな…」

そうか、また負けたんだ…
守れなかった、友達1人守れないで責任も何も無い…

マミ「…落ち込んでないで切り替えましょう?負けた事実は変わらない、だから次勝てるように作戦を練らないと」

杏子「マミの言う通りだ、まどか。次、今夜勝てるように切換えろ。」

そうだ、私はくよくよしてる暇なんてない、さやかちゃんを助けないと。

まどか「うん、そうだね。切り換えないと、もう、負けられない」

マミ「それにしても、まさか、スパイダーマンの正体が美樹さんの友達だったなんて、女の人だとは初見で思ってたけど、歳下だったなんて…」

初見でバレてたんだ

杏子「だろ? あたしも一瞬驚いたさ、だけど、こいつの戦い方を考えれば納得できたさ」

マミ「…そうね、使い魔との戦い酷かったわね」

ボロクソに言われてます。
戦い方が下手くそなのはわかってたことだけど

マミ「でも、なんでマンなのかしら? 女の子なのに」

と、マミさんは紅茶を私と杏子ちゃんに配りながらそう私に聞いてきた

まどか「それは…テレビとかで勝手に…」

私が決めた名前ではない…
勝手に決まったのだ。最近では【スパイダーマンのテーマ】の他に、【翔けろスパイダーマン】という曲が誕生した。
そうそう、今度ドラマ化するらしい、
私に許可を1つも取ってない、訴えたら何円儲かるんだろう?

マミ「そうなんだ、じゃあ、今度からスパイダーガールって名乗ったらどうかしら?女の子なんだし」

まどか・杏子「スパイダーガール?」

マミ「そう、いいと思わない?」

杏子「…そうだな、マミにしてはいいセンスだ」

マミ「なに?わたしにしてわって」

杏子「言葉のまんまだよ、マミのことだから『紅で常闇の呪われた蜘蛛(ダークサイドネスブラックスパイダー)』みたいな名前をつけそうだなと」

マミ「なに、その頭の悪そうなネーミングセンス」

杏子「いや、うまく言葉がまとまらなくてな」

まどか「…仲良いね、2人とも」

なんだか、この2人、息が合ってるというか、認め合ってる…ていうのかな?

杏子「ん…、まぁ、色々とあるんだよ」

杏子ちゃんははぐらかした。
しかし、マミさんは笑顔で

マミ「ま、佐倉さんは私の弟子だからね」

マミさんは嬉しそうにそう言うと杏子ちゃんはそっぽを向いて頬をかいていた

此処まで

まどか「あ!、ほむらちゃんに連絡しないと!」

ボロボロになってしまったスーツをマミさんから裁縫道具を借りて直しているときに思い出した。

マミ「暁美さん?」

まどか「うん、ほむらちゃんも私の正体を知っていて…」

そんなことよりも早く戻ってくるように連絡しないと…
ケータイでほむらちゃんに電話をする

まどか「あ、ほむらちゃん? ごめん連絡が遅れて」

ほむら『それはいいのだけど、さやかは無事?』

まどか「連れ去られた…、それに、また負けた…、それよりも、今マミさんの家にいるからすぐ来てくれない?」

ほむら『巴マミ?…ええ、わかったわ』

ケータイをたたむと杏子ちゃんが口を開いた。
手にはカントリーマームを持っている

杏子「そのほむらちゃんってやつは何者なんだ?」

マミ「魔法少女よ。実力は相当よ」

杏子「へぇ、マミにそうまで言わせるなんてな、ーそいつも、協力してくれんだろ?なら、4人でいけば楽勝だなあんな奴」

まどか「4人?」

この2人も協力してくれるってこと?

杏子「何ほうけてるんだよ、当たり前だろ?弟子のピンチだ、師匠が直々に助けてやる。ま、乗り掛かった船だし最後まで面倒見てやる。タイタニックに乗ったつもりで安心しろ」

まどか「それ、ものすごく安心できない!」

マミ「…私も美樹さんをほっとけない。協力させて欲しい」

マミさんもそう言う。みんな、さやかちゃんのために…

ほむら「…私も勿論、協力するわよ、というか何で正体がバレてるのよ」

杏子「な!どっから現れた!」

マミ「…暁美さん、ピッキングはもう辞めてくれないかしら?」

ほむら「ごめんなさい、チャイムを押すのは時間の無駄だったから、早くさやかを助けに行きましょう?時間が惜しいわ」

みんな助けてくれる。
今度こそ負けられない!






コンコンとベランダからノックが聞こえてきた。

そして

「あのー、私、此処にいます」

と、気まずそうにしているさやかちゃんがいた

まどか「つまり、そこの男の人に助けてもらったってこと?」

さやか「そう、なんだよ…、それで帰ってきてみれば、なんか入りづらいし…、」

まぁ、それは仕方がない

杏子「ま、良かったじゃねぇか、無事だったんだから、」

ほむら「そうね、でも、その人は誰なのかしら?」

マミ「私も気になるわ、グリーンゴブリンを倒したんだもの、唯の人ってわけじゃないんでしょ?」

そのとおりだ、この人は何者なんだろう?
どっかで見たことあるような気がするんだけど…

さやか「そのことなんだけど…」

恭介「いや、僕が話すよ。簡潔に言うと、名前は上条恭介、魔術師で7年後の未来から来た未来人だ。」

未来人?
ほむらちゃんと同じ?
でも、ほむらちゃんよりも遠い未来…


恭介「目的は…未来を変えないことだ」

杏子「魔術師?なんだそれは?魔法少女の親戚か何かか?」

杏子ちゃんがそう言うが、それよりも重要なのが彼の目的だ…

ほむら「未来を変えない?どういうこと?」

未来を変えない…、それは未来を変えようとしているほむらちゃんの目的とは正反対だ

マミ「落ち着いて、暁美さん。詳しく話をまずは聞きましょう」

杏子「マミに賛成だな、QBと契約できない男がタイムスリップするなんて信じられないが、まずは聞こう。で、説明はしてくれるんだろう?」

恭介「ああ、ある程度はな…、そのために来たんだ。」

恭介「まずは、暁美さん、ありがとう。君のおかげで僕はここまで来れた、」

ほむら「なんのこと?」

恭介「病室での会話のことだよ」

ほむら「…ああ、アレね…、まさかチベットに行くなんて思ってもみなかったけど…、それよりもあなたの目的と正体ってなんなのかしら?」

恭介「まずは魔術師についてだ。元々、魔術は魔法に対抗するために生まれたんだ」

まどか「対抗?」

杏子「なるほど…」

さやか「え?あんた、今の一言で分かったの?」

杏子「あ? だいたい予想はつくよ。って、お前は分かんなかったのか?まどかの親友はバカだな」

さやか「なっ!じゃあ、説明してみろよ」

まどか「落ち着いて…、さやかちゃん」

マミ「佐倉さんも、そんな、喧嘩売らない…」

杏子「売ってない、ま、ここまで来て知ったかぶり扱いは癪だから説明すると、アレだろ?魔法を使う魔法少女に勝つために魔法少女になれなかった奴らが開発したんだろ?これくらいすぐに予想がつく。」

恭介「お見事、僕たち魔術師は人の信仰の力を使ってるんだけど、その辺の説明は長くなるからとばす。
僕は腕を治すためにその、魔術師を頼ったんだ。もともと、チベットにはどんな怪我も治せる人がいるって噂があったからね。僕はその噂を藁をもすがる思いで頼ったんだ。
そして、その魔術師に出会った魔術で治して貰った。そこから、僕の暮らしは一変したんだ。」

恭介「僕はその魔術師にとあることを聞いたんだ。
僕が凄腕の魔術師になるかならないかで大きく未来が変わるんだって。凄腕の魔術師になれば未来は変わり僕の大切な人は救われる。
凄腕の魔術師にならなければ故郷は亡び…てしまうとね」

恭介「だから僕は弟子入りして凄腕の魔術師を目指したささやかを助ける為にね。そして、弟子入りが決まると、死に物狂いで修行をしたさ、そして、気がつくと7年もの歳月が経っていた。そして、ちょうど弟子入りして7年経った時、師匠からあることを聞かされた」

恭介「それは、今から過去に戻り、ワルプルギスを倒せってな」

恭介「、僕のいた7年後未来は僕が過去に戻って君たちとワルプルギスを倒した未来だったんだ。だから、僕は過去に戻ってワルプルギスを倒さないといけないんだ。未来を変えない為に」

ここまでぇぇええええ!

つづき、
久しぶりに…

ワルプルギスをたおすのに協力すると、未来の上条君はそういった。信用できるかどうか判断は出来ない、だけど、今は信じなければ何も出来ない、

杏子「ワルプルギス…、か、本当にそんなのがここに来るのか?」

ほむら「事実よ、そのことに関しては断言出来る。この男が本当の事を言っているかは分からないけど」

マミ「そうね、けど、美樹さんを助けてくれたのは本当みたいよ。それに、私達見たいのが居るのだから魔術師ぐらい居てもおかしくないわ」

まどか「私もそう思う、信じないと何も始まらないし…嘘は言っていないと思う」

それに、この人はさやかちゃんをとても優しい目で見ている。
こんな人がさやかちゃんを傷つけるとは思えないし、悪人とも思えない、


マミ「そう、わかったわ。私は貴方を信じるわだから、」

恭介「ああ、協力しよう。あの仁美さんとワルプルギスの打倒、それが僕の目的だ。それまではよろしく」

仁美?

なんでそこで彼女の名前が?

まどか「…なんで、仁美ちゃんの名前が?」

さやか「…ゴブリンの正体は仁美だったんだ、」

え?

なんで?

恭介「事実だよ。彼女は生きながら魔女になった存在だ。契約ミスって奴だね。そうだろ?インキュベーター?」

QB「…、僕の事まで知っているんだ、魔術師、いったい君達は何処まで知っているんだい?というよりも何処まで出来るんだい?時間旅行を魂と感情の力を無しに単身でやるなんて信じられないよ」

と、突然、インキュベーターが姿を現した。
ほむらちゃんはあからさまに殺気を飛ばしている…
杏子ちゃんも少し表情を険しくした。あまり好きじゃ無いらしい

恭介「…それは君らが知る必要は無い、それから僕は君らの目的と正体は知っているよ。だけど、僕はそれを教えないから心配しなくても良いよ。契約の邪魔もしない、僕のすることは、ワルプルギスを倒すことと志筑仁美の救済だけだ。」

まさか、この人、魔法少女の真実も…

QB「…そうかい、それで君の望む未来になるのかい?」

恭介「さぁね、少なくとも僕のいた未来には近づくはずだ」

QB「そう、分かった。信じよう」

恭介「それよりも、質問に応えてくれ、仁美さんは契約ミス、魔法少女になりきれなかった魔法少女なんだろ?」

QB「…そうだね、彼女には悪い事をした。契約をしたんだけど、僕の思っていたよりも素質が少なかったらしい。魂が安定しないでああなってしまった」

安定し ない?
つまりは…

まどか「貴方が、仁美ちゃんをゴブリンにしたの?」



今の言い分だと、仁美ちゃんをあんなにしたのはコイツ、

QB「うん、そうなるね。だけど、僕もまさかああなるとは思わなかったよ」

マミ「嘘…、QB、なんでそんな事を?」

QB「…さっきもいただろう?マミ、ぼくも不本意だったんだ。契約したけど失敗したんだ。素質が少し足りなかったんだ」

マミ「…そう」

さやか「……QB、たとえ不本意でも私は許さないから」

杏子「…詫びも無しかよ」

そう呟くと杏子ちゃんは飴玉を噛み砕いた。

恭介「僕が聴きたいのはそれだけだ。用がないなら立ち去れ」

QB「そう、なら僕も帰るよ。暇じゃないんだ」

恭介「…なら、なんで呼んだら出てきた…」

インキュベーターは立ち去った。

全ての元凶、魔女を産んだ悪魔、
最大の敵だ。

どうすれば、魔女を無くせるんだろう。

いや、それよりも、今は仁美ちゃんをどうにかしないと…
どうすれば

杏子「…ったく、無責任な奴だな」

マミ「…」

さやか「…」

ほむら「…仁美の事だけど…」

ほむらちゃんは言葉を切り出した。
きっと皆、分かっている。一度契約したら戻れないように、仁美ちゃんを普通の人間に戻すことは出来ない。

だけど、

恭介「…普通の人に戻すことならできる。…かもしれない」

一同「え?」

ほむら「どういうこと?」

恭介「…完成した魔法少女は無理だけど、ソウルジェムになっていなければ、治すことは出来るというこだ。だけど、僕は長くこの時代には居られない。事後処理…精神ケアは君たちに押し付ける事になる。」

いや、それだけで十分だ。

まどか「…!本当?」

恭介「…ああ、だけど、時間がかかる。出来れば気絶くらいはしていてほしい」

まどか「…つまり、仁美ちゃんを気絶させられれば治せるって事だよね?」

私がそう言うと上条君…上条さんは頷いた。
ならば話は簡単だ、仁美ちゃんを助けられる。
ならば助ける

まどか「私と協力して仁美ちゃんを助けてくれませんか?」

恭介「ああ、そのために来た。だけど、彼女を倒すのは君たち、現代の人だ。僕は未来人だからあまり多くは干将出来ない。僕の行いはすぐに修正される。タイムリープである暁美さんとは違い僕は純粋なタイムスリップだ。この時代の別のところにもう1人僕がいる時点で完全にこの世界の異物である僕はあまり大きな行動は出来ないんだ。いや、しても意味が無いのかな?修正力で消されるから」

よく分からないけど、闘えないって事かな?

まどか「だけど、気絶させて動きを止めれば、助けてくれるのですよね?」

恭介「ああ、僕はそのために来た。」

上条さんは申し訳なさそうに言った。




ほむら「そうね。なら、私も手伝うわ。1人よりも2人でしょ?」

ほむらちゃんはそう言ってくれた。
すると、杏子ちゃんも口を開いた。

杏子「乗り掛かった船だ。あたしも協力してやるよ」

杏子ちゃんはゆっくりと立ち上がった。
その手にはブリッツの箱が握られていた。

杏子「で、マミはどうするんだ?」

マミ「私も手伝うわ。QBのミスだものトモダチとして放って置けないわ。」


こうして、私達はグリーンゴブリンもといい仁美ちゃんに挑む事になった

恭介「鹿目さん、意味は無いかもしれないけど注意しておくよ、7年後までに説明する力を磨いておいてくれ、この時代の事が全く分からない」

と、よく分からない事を言っていた。



まただ、また、私は1人だけ何も出来ない。

まどかはスパイダーマンだった。
恭介は魔術師になる。

なのに、私は何も無い、
友達が仁美があんな状態なのに、私は何も出来ない、

恭介から、魔女と魔法少女、そしてインキュベーターの事を全て聴いた。

契約は出来ない、

なら、私には何が出来るのだろうか?

ここまで

また、これから頑張れる?

夜になった、
まどかやマミさん達は仁美の元へと向い、私は何も出来ず、この時代では何も出来ない恭介と残された。

出来るのは恭介の魔術で遠くから見守ることだけ
そこに写されらはのは、まどか達をおびき寄せるために街や建物を破壊するグリーンゴブリン、いや、仁美の姿だ。

壊れた友達に私は何も出来ない、

さやか「…っ」

何もだ、
恭介とは違い、私はこの時代の人間で修正力なんか働かない、

なのに、友達を助けることも一緒に闘うことも何も出来ない…
そんなの、そんなの…

恭介「…さやか、君は十分に強いよ。誰かに護られ、誰かに助けられている事を自覚して、受け止められる事は十分な強さだ。」

魔術で仁美の姿を映し出しながら恭介は私の目を見てそういった。

だけど、私にはそうは思えない

さやか「…なんで、そう言えるの?私には何も出来ない、まどかやほむらが戦ってるのに!仁美があんなになってるのに何も出来ない!私には何も無いんだ!いつも何か持ってた恭介には私の気持ちをわかるわけ無いよ!」

つい、声を荒げてしまい思っても無い事を口にしてしまった。
頭が一気に冷める。

恭介にひどい事を言ってしまった。
だけど、恭介は微笑んでいたら、

恭介「ああ、そうだ。僕にはいつも君がいた。だから、僕はここまで来れたし、それが僕の強さだった。」

さやか「え?」

私がいたから?
それは私がそこに居たかったからで…

恭介「さやか、僕はさやかに支えられて助けられてきた。だから、今度は僕がさやかを助けようと思ってこの力を手に入れな。
さやかは弱く無い、自分が弱いって思える人が弱いわけが無いんだ」

さやか「…意味が分からないよ」

恭介「分かるさ、自分が弱いって分からなければ強くなれるはずがない、だったらその人は弱いって言えるかい?だから、さやかは強い人は、弱さを持った強い人だよ。だからこそさやかにはさやかにしか出来ない事がが沢山ある。」

さやか「私にしか出来ない事?」

そんなのあるの?



マミ「暁美さん、本当に良かったの?」

魔法少女に変身し夜の街を走りながら、マミは私に話しかけてきた。

いや、初めから話しかけてくることは分かっていたからあらかじめみんなから距離を取っているからまどかや杏子に聞かれることはない、

ほむら「…問題ないわ。」

マミ「本当? 彼、私たちに嘘を言っているのよ?」

ほむら「大丈夫よ、敵ならさやかを助けないわ。それに、仁美を助けるには彼の力が必要よ」

マミ「そうね…」

上条恭介の嘘、
それは、修正力があるのなら仁美を助けることが出来ない、というものだ。
彼の目的はまだはっきりとは分からないけど、きっと、私たちの味方だと思う。少なくともさやかを悲しませることはしない、何となくそう思う。

マミ「それから、私はあの人、仁美さんを止めるのが目的で、助ける気はないわ。そもそも助ける必要なんてあるの?…言いたくはないけど、何人も殺してるこでしょう?」

確かにそうだ、
だけど、仁美の場合、おそらくは魔女に近い存在になってしまったのが原因でああなってしまったのだと思う。
なら、上条恭介の言う通り、元に戻せれば戻れると思う。
だからと言って仁美が悪く無いとは言わない、ただ、償うためには正気に戻ってもらわなければ困る。

だけど、そんなことマミには言えない、
だって、マミには契約が失敗した中途半端な魔法少女としてしか認識が無い

ほむら「確かにそうね、だけど、彼女はまどかの友達なのよ、助けられるのら助けたい、それに、力が無くなれば会話が出来るようになるし、償いさせられる」

けど、本当にそれでいいの?
元に戻った仁美は自分の行いをどう認識するんだろう?

そして、私達は仁美のいる場所の少し手前まで移動し、杏子の考えた作戦を実行する事にした。

ほむら「で、何でこうなる訳?」

杏子「いや、ほむらっだけ?あんた、時間止められるんだろう?なら、時間止めて近づいて不意打ちをして気絶させればってとり早いだろ?あとは、普通の人に戻ってからメンタルケアとかすればいい、今は被害を最小限にするのが先決だ」

さすがは、魔法少女界数少ない良心、聖母杏子、ごもっともな意見だ。
だけど、

ほむら「間抜けな格好ね…」

仲間全員が私の髪の毛を掴んでいる…
いや…色々…

マミ「けど、コレなら私たちも止まった時間でも動けるのでしょう?」

まどか「…ほむらちゃん、大丈夫?」

大丈夫かと、聞かれると…

ほむら「大丈夫…、こんな事になるなら、まどかみたいにバッサリ切っておけば良かったと今更ながら思っているだけよ」

まどかはいつの間にか髪の毛を切っていた。…ショートカットのまどかも可愛い!

ほむら「普通に、背中とかじゃダメなのかしら?」

杏子「それじゃあ、動きづらいだろう?これなら髪の毛の分だけ動ける」

ほむら「…」

ほむら「それじゃあ、時間を止めるわ、」

時よ止まれ!



ほむらちゃんの髪の毛をつかみ、私たちは壊された街を進む。
私以外が可愛い魔法少女の格好をしていて少し羨ましい…
まぁ、私のスーツもかっこいいけど、

マミ「…ひどい…」

杏子「…マミ、あまり見るな、あたし達に出来るのは仁美って奴を止めることだけだ。その後を決めるのあたし達の役目じゃ無い」

ほむら「まどか、平気?」

まどか「うん、大丈夫」

大丈夫だ、
あんなの、お母さんに比べれば、何でもない、
早く、仁美ちゃんを止めないと



そして、仁美ちゃは上空でグライダーに乗って静止していた。

近くのビルに登り、そこから、一気に捕まえる。
マミさんのリボンで仁美ちゃんを縛り、
杏子ちゃんは分裂し鎖で繋がっている槍で縛る、
私は大量の因果の糸で縛る

そして、ほむらちゃんは全方位からの銃での口撃、

そして、時は動き出す


仁美「!」

ズドン!
と、時間が動き出した瞬間に様々な轟音が響いた。
辺りでは仁美ちゃんが仕掛けた爆弾が爆発し建物が崩れていた。

まどか「仁美ちゃん、正気に戻って!」

多分、インキュベーターの所為でこうなってしまったのだと思う。
きっと魔女化しかけてるんだ、魔法少女と魔女の間、そうでないと仁美ちゃんがあんなことになるとは思えない。

仁美「ぐぁああああああ!」

仁美ちゃんを、鎖やリボン、因果の糸が縛り、グライダーから引きずり落とした。

そして、仁美ちゃんの頭上に突如として現れたほむらちゃんが乗ったロードローラの下敷きになり気絶した。

一瞬だった。

…気絶で済んだことが驚きだけど、

…、また明日、

うん、ちまちま続けていこうと思う



ドンッ

と、突如としてほむらちゃんのロードローラーが吹き飛ばされた。

一同「!」

仁美「よくも、よくもよくもよくもよくもよくも!」

ゴブリンのマスクは外れで怒りの表情でこちらを見ていた。
だけど、その目には光わ無く何かに取り憑かれているようだ。
そして、ぶちぶちと、私たちの拘束を力ずくでぶち破っていた。

杏子「おい、気絶なんかしてないぞ!」

ほむら「私に言わないでくれる?」

マミ「…っ」

まどか「…仁美ちゃん…」

どうしたら…



さやか「みんな!」

恭介の魔術で、みんなの戦いを見ていると、気絶したかと思われた仁美が復活した。

さやか「恭介!どうしたら!、私…」

恭介「落ち着け、さやか、こう言ったら身も蓋もないが、7年後ではみんな生きていた。そう簡単にはやられない…」

この場合のみんなって仁美も入ってるよね…

さやか「…だけど、それじゃあ」

言い淀むと、恭介はテレビのリモコンに手を伸ばし電源を入れた。

さやか「って、そんな事してる場合じゃっ!」

恭介「いや、ごめんさやか、僕の目的が冠水されたか確認をしないといけないんだ」

目的?
たしか、未来を変えない、だっけ?

恭介「ああ、目的だ」

テレビはどの局も見滝原の事ばかりをやっていた、スパイダーマンとグリーンゴブリンの対決を無人ヘリが中継している。

だけど、どこか変だ。

さやか「…ねぇ、なんでほむら達について何も言ってないの?」

どの局のカメラにもほむら達魔法少女が映っている、だけど、魔法少女については触れられていない。まるで居ないかのように扱われている

恭介「魔法少女の存在せる証拠は実際に遭遇した人以外には残らないんだ。いいかい、さやか、魔法少女は有史以前から存在している。だのに、その存在は未だに公になっていない。それはね、どんな証拠があろうと実際に出逢わなければ魔法少女の存在を認識できないんだ。」

さやか「ってことは、世間ではまどかだけが闘ってる事になってるの?」

恭介「そういうことだね。あと、仮に無人ヘリでは無くて実際のアナウンサーとかがヘリに乗ってリポートしたところで魔法少女を認識できたかどうかは怪しいかな、遠くから眺めただけじゃ、出逢ったとは言えないからね」

さやか「…それが、未来を変えないのとどう繋がるの?」

恭介「…これで、世界にスパイダーマンが超人と渡り合える超人だと広まったんだ」

…?

世界にまどかを?

恭介「僕の未来ではそうなっていたんだ。だから僕もそうしないとね」

QB「だけど、どうして彼女達に嘘をついたんだい?」



さやか「QB、脅かさないでよ…」

QB「ごめんよ、さやか、だけど、それよりも上条恭介はどうしてあんな嘘をついたのか気になってね。今ので大体予想はついたけど、確信や未だにわからない部分もあるからね」

さやか「どういうこと?」

QB「簡単だよ、彼が戦いに参加しないのは意味がないから修正力で彼は戦うだけ無駄だからだ。だけど、それだとグリーンゴブリンを元に戻す事も修正力で出来ないのではないかい?そもそも修正力なんて存在するのかい?僕達もタイムパラドックスなどに関しては未だに分かっていないから何とも言えないけど大変興味深い内容だ」



さやか「…確かに、そうだよ。どういうこと?」


恭介「……、ああ、それか、修正力は実在するよ。それをね僕は一時的に修正力を無効化出来るんだよ。それには膨大な魔翌力を使うから出来ればあまり使いたくないんだ。」

恭介「それに…、もう、話してもいいと思うけど、鹿目まどかの、スパイダーマンの成長だよ。人は出来るだけ追い込んだ方が成長できると思うから…もちろん、危なくなったら助けるけど…、」

と、少し悲しそうな顔をした。
何だろう、何かあるのかな?

QB「?、そんなに彼女の成長させたいのかい?」

恭介「ああ、コレは君にも関わる事だ。インキゅ…QB、今から約1年後に地球はアスガルドのロキと戦争する事になる。」

ロキ…

誰それ?

QB「それは本当かい?上条恭介」

恭介「ああ、事実だ。その戦いには勝利したがギリギリだったらしい…その後も人類滅亡の危機などにも見舞われている。」

QB「なるほど、バタフライ効果を恐れているのか。もしかしたら、自分の行いのせいでスパイダーマンが弱体化し負けると」

恭介「…そうだ、ギリギリの戦いで、もし1人でも弱体化していたら負ける可能性も出てくる」

QB「…確かにロキ…アスガルドの奴らににこの星を荒らされるのは僕も困るな。なら、僕はこの件には介入するのは止そう。……いや、もし何か頼みがあるなら手伝っても良いよ。」

恭介「いや、結構だ。お前が入ってくると、ややこしくなる」

QB「ひどいなぁ、それじゃあ、僕も暇じゃないから立ち去らせて貰うよ」

そう言うとQBは何処かに消えて私と恭介の2人だけになった

ここまで

まぁ、適当な設定を盛り込んでしまった…
すまん

作者っス

明日 投下するっス

めっさ遅いけどエタらないっス


戦いは続く、

痛み以外感じない身体を無理やり動かして姿勢を低く蜘蛛の様に構える。

周りにはほむらちゃん達魔法少女がボロボロになりながらなんとか立っている。
皆んな、限界まで闘ってくれた。
だけどかなわなかった。

ほむら「…ごめんなさい、まどか、もう皆んな限界だわ、このままだと魔翌力切れで…」

魔女化しちゃう…か、

まどか「なら、あとは私に任せて。絶対に勝つから」

ほむら「……ダメよ、皆んなでやって勝てなかったのよ?まどかが死んじゃうわよ!」

ほむらちゃん…

杏子「いや、行かせてやりな。」

ほむら「…あんたは黙ってなさい」

杏子「いいや、黙らない。こいつはあたしの弟子だからな、お前もこいつの友達なら信じて待ってやれ、あの青髮みたいにな。」

ほむら「…」

杏子「ったく、腕が鈍ったか?マミ、」

杏子ちゃんは変身したまま気絶しているマミさんを背負った。

杏子「絶対、戻って来いよ、まどか」

そう言うとほむらちゃん達は立ち去った



殴り合い、

まさにそれだ、

私と仁美ちゃんには殆どもう策を弄する程の体力は無い。ほぼ、気力だけで戦っている、

まどか「…いい加減、正気に戻って、仁美ちゃん」

仁美「うるさい、うるさいうるさいうるさい!なんで、私の邪魔をするの!」

まどか「友達だから!」

仁美「来るなぁぁあ!」

私は飛ぶ様に走りる。
一方の仁美ちゃんは手にかぼちゃの様な爆弾を持ち私に投げてる。
だけど、糸で全てを撃ち落とす。

そして、近くのマンホールを糸で取り空中で一回転して仁美ちゃんにぶつけた。

マンホールはまるで氷の様に砕け散り、仁美ちゃんは倒れた。

まどか「…終わった」

そう思ったが、その瞬間、

空から沢山のヘリが現れて、道という道から多量の車が現れそこから華麗に沢山の武装した人が出てきた。

「S.H.I.E.L.D.だ、おとなしく投降してもらう。スパイダーマン、出来れば君には乱暴なことはしたくないおとなしく付いてきてくれないか?悪いようにはしない」

鳥のマークの人たちに囲まれた


まどか「しーるど?」

ってなんだっけ?

聴いたことあるけど…

「ああ、君は英雄(ヒーロー)だから出来れば乱暴なことはしたくないおとなしく付いてきてくれ」

ああ、思い出した。
しーるど、
調停、国土、安全、うんちゃら、かんちゃら、
前回の公民のテスト範囲だった。
安全保障理事会の指示のもとに世界の安全の為に動いているけど、その行動や存在理由の殆どが明かされていないため『知る権利』が犯されてるとかなんとか…

いや、そんなことよりも、そんな大きな組織今、私はともかく仁美ちゃんが捕まるわけにはいかない、

まどか「ごめんね!」

私は近くのビルに糸を飛ばし飛翔した。

その瞬間、ヘリや車、近くのビルなど様々な箇所から銃弾が放たれた。
私はそれをギリギリのところで体を捻り躱す。

まどか「!」

だけど、数が多すぎてかわしきれない…

一発の弾丸が私を完全に捉えた、その直後

まどか「え?」

時間が停止した、

ほむら「逃げるわよ」

まどか「ほむらちゃん?」

ほむら「マミの予備のグリーフシードを借りたの、私達の時も奴らが居たからまどかも困るかと思って向かいにきたわ」

まどか「うん、ありがとう」

停止した時間の中で、私とほむらちゃんはマミさんの家まで移動した。
私が戻ってくるの杏子ちゃんはニヤリと笑った後にソファーの上で眠ってしまった。
マミさんはベットに寝かされている。
あれ?気絶して居たマミさんからどうやってグリーフシードを借りたんだろう?

まどか「なんとか気絶させたけど、本当に治せるの?」

恭介「ああ、可能だ。だけど、正気には戻るけど彼女のした事は無くならないし、彼女の記憶と思いも無くならない、それは分かってるね?」

まどか「うん、分かってる」

恭介「では、はじめるよ」

そう言うと上条さんは気絶した仁美ちゃんの胸元に手をかざして何やら呟き始めた。
そして、仁美ちゃんの胸元から黒い光の玉が現れ、それを上条さんが軽く握り揉むと黒い煙のような物が出てきて光の玉は無色となった。
そして、光の玉は仁美ちゃんの身体の中へと戻った。

恭介「時期に眼が覚ますだろう。それまで他のみんなと同様に休んでたほうがいい」

まどか「…はい」

いつのまにかほむらちゃんも寝てるし

私はさやかちゃんと少し話した後に洗面所でスパイダースーツから私服に着替えて絨毯の上で眠りについた。
当然だけどかなり疲れて居たのだろう。一瞬で深い眠りになった。

そして数時間後に私は起こされた。

ほむら「まどか、起きた?」

まどか「うん、ありがとう」

私が起きると、仁美ちゃんが正座でうつむいて居た。

まどか「仁美ちゃん…」

仁美「まどかさん…、ごめんなさい、私のせいで、いえ、誤って済む問題ではありませんね…」

まどか「仁美ちゃんのせいじゃないよ」

仁美「…、いえ、私のせいです。」

違う、インキュベーターのせいだ

まどか「でも!」

杏子「いや、辞めろ、まどか、……許すだけが救いじゃない、…時には断罪してやるのも救いだ。」

さやか「断罪って、仁美が悪いみたいじゃないか? 仁美はQBに無理やり契約させられただけだろ?」

仁美「…違います。それを受け入れたのは私です、だから、私の罪です。」

マミ「たから、どうするのかしら?」

仁美「然るべき償いをします」

まどか「でも、それじゃあ」

杏子「、まどか、さやか、こいつの選んだ道だ、だろ?」

仁美「はい、」

さやか・まどか「…」

でも、それじゃあ仁美ちゃんが報われない、
それに、償いをすると言っても、もしかしたら極刑に…


仁美「それでは、皆さん、さよなら」

話がひと段落つくと、仁美ちゃんは立ち上がった。
私には何もすることができない、

恭介「さやか、それにまどか、君は彼女がかわいそうだと思っているのか?」

さやか「!」

まどか「…」

そうだ、私は仁美ちゃんが…

恭介「例え、それが友情や優しさから来ているものだとしても、彼女への侮辱だ。それにわ優しさだけでは人は救えない」

まどか「…うん」

さやか「…」

仁美「それでは、皆さん、今度会えたらまた会いましょう」

仁美ちゃんは付き物が落ちたかのようにいつもより明るく笑って居た。

ほむら「水を差すようだけど、そこから出ていかれては困るわ。私達がグリーンゴブリンの関係者だとバレてしまっては後々の暮らしに影響する。時を止めて私が送って行く」



仁美「お願いしますわ」


こうして、グリーンゴブリンとの戦いは幕を閉じた

それでは、ここまでです

これでようやくグリーンゴブリン戦が終わってワルプルギスに行ける

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