遊矢「エンタメデュエル…」シンクロ次元編 (577)

遊矢「エンタメデュエル…」の続き
遊矢「エンタメデュエル…」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1457025893/)

遊戯王ARC-VのIFストーリー
・ヒロインは柚子とセレナ
・遊矢のキャラが異なる
・多分他のキャラも異なる
・ゆっくりやっていく予定

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1462639997

沢渡「次元を飛ぶってのは、あんまり快適じゃねぇな」

遊矢「ここが…」

セレナ「おそらく、シンクロ次元だ」

零羅「………」

遊矢「一緒なのかこの四人だけか?権現坂や赤馬零児達は…」

「見つけたぞ!」

沢渡「あ?」

「昨夜、トップスの敷地に侵入した男女の顔と一致…服装は変えているが…間違いありません」

遊矢「男女の顔?」

『ただちに確保して下さい』

「という訳だ、お前達にはこのまま投稿してもらう」

セレナ「投稿だと?何の事だ?我々に捕らえられる理由などない」

「喋るな!大人しく投稿しろ!」

沢渡「おいおいおい、なんなんだてめぇらはいきなり出てきて偉そうに!」

沢渡「俺を誰だと思っている!? 沢渡シンゴだ!」

沢渡「デュエルやろうってのか!?上等だ!てめぇらに身の程ってもんを教えてやるぜ!」ガチャ

セレナ「遊矢」

遊矢「話し合ってわかる相手じゃないな。それに、覚えのない言いがかりを押し付けられちゃたまったもんじゃない。ここはやるしかないだろ」ガチャ

セレナ「そうこなくてはな」ガチャ

遊矢「デュエル!」
セレナ「デュエル!」
沢渡「デュエル!」

主に本編と異なる設定のキャラ紹介

榊遊矢
主人公。三年前にプロフェッサーに導かれ、セレナと共にアカデミアで過ごす。アニメと一番異なる人物で、EMは使用せず、性格は常に冷静。最強デュエリストへの道を進むべく強者と戦う為にランサーズに入る。

セレナ
ヒロインその1、同じ館の中で遊矢と共に過ごした為、お互いに信頼関係は強い。性格は大体アニメと一緒だが、遊矢を傷付けようとする者や、遊矢に突き放されるとヤンデレ化するので注意が必要。

柊柚子
ヒロインその2、三年前に遊矢がスタンダードから姿を消して以降、彼が目指していたエンタメデュエルを継ぐことを決意するが、再会した遊矢に「借りもの」と非難される。原作通りユーゴと共にシンクロ次元に飛ばれる。

ユート
本編と違って遊矢と一体化はしていないが、舞網チャンピオンシップでのダメージが影響でスタンダードに残る。その際にアニメ通りエースモンスターであるダーク・リベリオンを遊矢に託した。

他にもあるかもしれないが、大体はこんなところです。遅くなりましたが、ちょくちょく書いていきます!

沢渡「うわああああぁぁぁっ!」 LP0

沢渡「ぐはっ」

「確保だ!」

沢渡「くそっ、離せ!俺を誰だと思ってる!?時期市長の息子だぞ!」

セレナ「よりにもよってワンキルとはな…その程度の実力でよくランサーズになれたものだ」

沢渡「あぁ!?なんだと!?」

遊矢「安心しろ、すぐに助けてやる。俺のターン!」

その頃…

ユーゴ「その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!いけ、《クリアウィング・シンクロ・ドラゴン》!」

シーン…

ユーゴ「あー、やっぱり駄目かぁ!」

柚子「ブレスレットにもなんの反応もない…この二つには確かに次元を移動する力があるはずなのに」

ユーゴ「やっぱ柚子の言った通り、俺と同じ顔の奴が二人揃うのが最低条件なのかもしれねぇな。俺が勘違いで戦ったエクシーズ使いのユートって奴が居れば何とかなるかもしんねぇが」

柚子「ユート…遊矢…」

ユート「このままじゃ時間の無駄だ、乗れよ。この先はコモンズの住処だ。腹減ってんだろ?」

柚子「………」

ユーゴ「気にすんなって!俺が必ずスタンダードに戻してやる!行って帰って来れたんだ、今度もまたなんとかなる!」

ユーゴ「三年も無言で行方不明になったんだろ?まだまだ言いたい事があるはずだぜ、その遊矢って奴に!」

柚子「ユーゴ…」

ユーゴ「つまんねぇ悩みなんざ、シャワー浴びて全部流しちまえよ!いつまでも同じ格好じゃ前の俺まで臭くな――あべしっ!?」

柚子(無言のハリセン)

遊矢「バトルだ!やれ、ルーンアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!」

遊矢「連撃のシャイニーバースト!」

「うわあああぁぁぁっ!」LP0
「うわあああぁぁぁっ!」LP0
「うわあああぁぁぁっ!」LP0

沢渡「一気に三人を仕留めやがった!」

セレナ「増員部隊もこれで全員か…」

遊矢「お疲れ、流石に疲れたな」

沢渡「ああ、全く…口ほどにもない奴らだぜ」

セレナ「貴様は最初に派手にワンキルされただろうが」

遊矢「もう大丈夫だ、敵は全て倒した」

零羅「あ…」

「お前、やるじゃねぇか!」

遊矢「?」

セレナ「…誰だ?」

クロウ「おいおい、そんなに警戒すんなよ。俺はクロウ、このシティに住んでるただのデュエリストだ」

クロウ「セキュリティに囲まれてる。お前らなるべく自然に振る舞え。逃げるぞ」

遊矢「…なるほど」

沢渡「まだ居るってのかよ!?流石の俺様もグロッキーだぜ」

セレナ「だから、貴様は一人も倒してないだろ」

クロウ「仕方ない…乗れよ。シンジ、後は頼む!」

ブゥゥゥン!!

零羅「っ!?」

遊矢「これは…?」

クロウ「何って、Dホイールに決まってんだろ。知らないのか?」

沢渡「Dホイール?なんだそりゃ」

クロウ「まあいいか…飛ばすぜ!しっかり捕まってろよ!」

「おい!逃げたぞ!追え!ターゲットがDホイールで逃走した!ロジェ長官にも連絡だ!」

眠いんで今日はここまで
前からですが、誤字が本当に多いな
何回も見直してるんだけどなぁ、申し訳ない。あったらバシバシ指摘して欲しいです

クロウ「よし、ここまでくれば大丈夫だ」

沢渡「いや、いかに俺様が強いってもあんだけの雑魚集団を相手にすんのは流石に無理があったからな。助かったぜ、サンキュ」

セレナ「なら、その雑魚集団にワンキルされたお前はとんだ二流デュエリストという訳だ」

沢渡「はぁ?二流だと?」

セレナ「いいや、二流すら程遠い。十、いっそのこと百流デュエリストと呼んでやろう」

沢渡「…顔だけだと思ったが、性格までとことん似てやがる…」

沢渡「今から俺とデュエルしやがれ!今からてめぇを百流デュエリスト以下にしてやる!」

遊矢「仲間割れはやめろ。クロウだったか?助けてくれてありがとう。俺たちはこれで…」

クロウ「待て待て待て!お前らセキュリティに追われてんだろ?今出て行ったら絶対に捕まるぞ!」

遊矢「そのセキュリティに用事があるんだ。何より、迷惑はかけられない」

クロウ「そんな事気にすんなよ。困った時はお互い様って言うだろ?あんだけのセキュリティ相手に立派に子供を守ろうとしてた、力を貸すぜ」

遊矢「しかし…」

零羅「………」ギュッ

遊矢「?」

零羅「やだ……置いて行かないで……」

遊矢「…なら、セレナたちを頼む。零羅、君もここに残るんだ」

セレナ「行くのか?」

沢渡「面白え、丁度大暴れしたいと思っていたところだ」

遊矢「お前も残れ。奴らは俺たちをトップスに侵入した男女の顔と一致すると言っていた…となれば、セキュリティに追われてるのはセレナと瓜二つの柊柚子」

セレナ「っ…」

クロウ「言っても聞きそうにねぇな、わかったよ。行きな」

遊矢「恩に着る。頼んだぞ」

セレナ「………」

柚子「次元戦争はもう始まっているんです!このシンクロ次元も、いつアカデミアに狙われるかわかりません!」

柚子「もし負ければ、カードに封印されてしまうんです!」

カードに封印?人を?

何言ってんだあの女?

構うなよ、さっさと行こうぜ

柚子「はぁ…」

ユーゴ「駄目か」

柚子「でも、やめるわけにはいかないわ。アカデミアは世界を一つにする為にエクシーズ次元を攻撃した。絶対に次はシンクロ次元に攻め込んでくるはずよ」

ユーゴ「アカデミアは瑠璃って奴だけでなく、リンもさらった。確かに、狙われない理由はねぇな」

ユーゴ「よし、続けろよ。俺は買い出しにでも行ってくるからよ」

柚子「うん」

数分後

ユーゴ(っても、何も知らねえ一般人が次元戦争なんて信じねえのもまた事実なんだよな…なんとか柚子の力にはなりてぇが、どうするべきか)

「居たぞ!囲め!」

ユーゴ(やべ、セキュリティだ!隠れねえと!)

「もう逃げられんぞ!大人しく投稿しなさい!」

ユーゴ(あちゃー、遅かったか。仕方ねえ、こうなったらもう一度デュエルで…)

遊矢「丁度いい、俺もお前たちに話があるところだ」

ユーゴ「へ?」

遊矢「俺が勝ったなら、詳しく聞かせてもらおうか」ガチャ

ユーゴ「あいつ、まさか!」


遊矢「これで終わりだ。いけ、オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン!ダイレクトアタック!」

遊矢「ライトニング・バースト!」

「ぐあああぁぁぁっ!」LP0

ユーゴ「っ…」

遊矢「さあ、答えろ。お前たちが探している男女の名前は?」

「名前だと…気でも狂ったか…!?お前がそれを」

遊矢「いいから答えろ」

「し、知らない…」

遊矢「そうか…ならばもう一つ、この次元で一番強いデュエリストは誰だ?」

ユーゴ(次元だと!?)

「………」ジィィ…

遊矢「なんだ?」

遊矢(このポスター…デュエルキング、ジャック・アトラス。この男がシンクロ次元の)

ユーゴ「待てやコラァァァ!」

遊矢「?」

ユーゴ「ここであったが百年目!今日こそリンを返してもらうぜ!」


遊矢「誰だ?」

ユーゴ「誰だと…忘れたとは言わせねえ!あの日、エクシーズ次元でてめぇが俺とユートって奴を戦わせようとしたのはわかってんだ!」

ユーゴ「今後こそ間違いはねぇ!絶対にお前をぶっ倒してやるぜ!」

遊矢「ユート?」

遊矢(シンクロ次元には融合の手先が居る…ユートを知っているという事は、こいつが…)

遊矢「お前が融合か?」

ユーゴ「誰が融合だ!俺はユーゴだ!」

遊矢「ユーゴ?」

ユーゴ「ユーゴだ!」

遊矢(融合…ユーゴ…俺とそっくりな男が、こいつとユートを戦わせた?しかし、俺には覚えがない。つまり…)

遊矢「もう一度聞く。お前は融合、アカデミアか?」

ユーゴ「ユーゴだっつってんだろうが!もう頭きた!俺から大事なもんを奪い取った上に名前まで間違いやがって!さっさと構えろ!」ガチャ

遊矢(なるほど、ただの早とちりか…)


遊矢「デュエルの前に聞きたい事がある。お前と柊柚子の関係は?」

ユーゴ「柚子!?てめぇまさか、柚子まで!」

遊矢「知ってるんだな?」

ユーゴ「柚子は渡さねえ!次元戦争の事を聞いちまったからな!」

遊矢「そうか…なら用はない。自分で探す」

ユーゴ「待ちやがれ!てめぇには今ここで俺とデュエルをしてもらう!」

遊矢「今はお前の相手をしている暇はない。デュエルなら後日受けてやる」

ユーゴ「うるせぇ!てめぇがこないなら、こっちからいく!」

ブゥゥゥン!!

遊矢「…言っても聞かないか…いいだろう。このシンクロ次元に来てからはろくなデュエリストと戦っていなかったからな」ガチャ

ユーゴ「リンは必ず救い出す!いくぜ!」

遊矢「デュエル!」
ユーゴ「デュエル!」

今日はここまで、遊矢とユーゴはこのままデュエルした方がいいかな?社長と同じく本編だと無敗キャラだし、決着つけない方がいいかも。社長の時も結構抵抗あったし
質問に答えると、アカデミアの遊矢が居る為にデニスはランサーズに加わってない。つまり権ちゃんは一人行動…
一応、アカデミアがシンクロ次元に潜入して来た時に遊矢と絡ませる予定です


「遊矢!」

遊矢「…?権現坂…」

ユーゴ「え?」

権現坂「やはりそうか!やっと会えたな、随分と探したぞぉぉ!(号泣)」

遊矢「…一人か?」

権現坂「ああ、気がついた時には大通りに居てな。お前もか?」

遊矢「いや、セレナや沢渡、それに零羅と一緒に飛ばされて来た」

権現坂「となれば、このシティに赤馬零児や黒咲たちも居るかもしれん。急ごう!」

ユーゴ「待て待て待て!お前もしかして、遊矢なのか?柚子の幼馴染の?」

権現坂「柚子だと!?」

遊矢「ああ、俺は榊遊矢だ。柚子の幼馴染だった時の記憶はないがな」

ユーゴ(って事は、また俺の勘違い?)

権現坂「お前、柚子を知っているのか!?しかもその顔、まさかお前が!」

遊矢「やめておけ、こいつは敵じゃない」

権現坂「何?しかし、こいつは柚子を誘拐した犯人ではないのか?」

ユーゴ「悪りぃ悪りぃ!柚子の幼馴染だって言うなら話は別だ!ついて来いよ、会わせてやる」


柚子「これで良し、と!」

柚子(こんなビラ貼りなんかで効果があるとは思えないけど、今は出来る限り多くの仲間が必要…例え数人、一人でも信じてくれれば…)

ユーゴ「おーい、柚子ー!」

柚子「あ、ユーゴ!って――」

ユーゴ「え?」消える

柚子(またブレスレットが!?それじゃあ――)

権現坂「柚子!」

柚子「権現坂!それに…」

遊矢「やっぱりシンクロ次元に居たか。探したぞ」

柚子「遊矢…!」

遊矢「ん?」

権現坂「どうした、遊矢?」

遊矢「ユーゴはどこだ?」

権現坂「ユーゴ?そういえば…」

柚子「…多分、飛ばされたんだと思う」

権現坂「飛ばされた?」

柚子「このブレスレットは、遊矢にそっくりな人が二人以上現れると必ず光っていたの。あの時、遊矢と話していた時も急にユーゴが…私がシティに来たのもそれが原因」

権現坂「どういう事だ?」

遊矢「待て、ここではセキュリティに見つかるのも時間の問題だ。とりあえずセレナたちのところに戻ろう、話はそれからだ」

数分後

遊矢「クロウ、居るか?」

柚子「お邪魔します…」

クロウ「おぉ、戻ったか。その姉ちゃんとおっさんは仲間か?」

権現坂「おっさん言うなっ!」

沢渡「おっ、もう見つかったのか。やるねぇ榊遊矢、流石は沢渡世代」

セレナ「………」

柚子「沢渡…それに、セレナと零羅君?これが対アカデミアの為のランサーズ?」

権現坂「黒咲や月影、それに赤馬零児も居る。今は別行動だがな」

柚子「ユートは?」

権現坂「あいつもランサーズの一人だ。だだ、このシンクロ次元には来ていない。舞網チャンピオンシップでの戦いが原因で、酷く衰弱してしまったからな」

柚子「衰弱!?」

権現坂「心配するな、命に別状はない。安静にしていればな」

遊矢「行ってくる」

クロウ「ん?また出かけんのか?」

遊矢「すでに柊柚子は見つけた。なら今度は俺たちがこのシンクロ次元に来た本来の目的…強いデュエリストを探す」

クロウ「忙しい奴だぜ…もう勝手にしてくれ」

セレナ「そういう事なら、私も行こう」

沢渡「しゃあねぇ、俺も付き合ってやるか」

セレナ「お前は来るな、邪魔だ」

沢渡「はぁ?何だ――」

セレナ「私と遊矢の二人だけでいい」ギロッ

沢渡「カシコマリ」


柚子「待って!」

遊矢「?」

セレナ「何の用だ?そこをどけ」

柚子「遊矢、今から私とデュエルして!」

沢渡「は?」

権現坂「おい柚子、どういうつもりだ!」

柚子「あの時、遊矢は言ったわよね?”自分を偽ってるだけの、道化のデュエルじゃみんなを笑顔にできない”って」

遊矢「ああ、言ったな」

柚子「今思えばそうだったかもしれない。EM…これがあれば遊矢とおじさんはいつかきっと帰って来てくれるって自分に言い聞かせた」

柚子「だから今度は、見つけたいの。私自身のデュエルを」

柚子「遊勝塾は、エンタメデュエルを学ぶ場所…私はずっと、おじさんのデュエルを受け継いできた。遊矢が残したEMで。でも…」

遊矢「いいだろう、受けて立つ」

権現坂「遊矢…!」

沢渡「おいおいおい…」

遊矢「君とは一度、戦ってみたいと思っていた。スタンダードにおける初のペンデュラムの使い手、柊柚子」

遊矢「どうするべきか迷っているなら、デュエルの中で答えを出す事だ。誰のものでもない、君自身のデュエルを」

柚子「ありがとう…」

クロウ「おいお前ら、やるんなら外でやれよ」

遊矢「わかってる。行こう」





遊矢「準備はいいか?」ガチャ

柚子「いつでも」ガチャ

遊矢「デュエル!」
柚子「デュエル!」

遊矢LP4000

柚子LP4000

柚子「先行は私よ 。私は 《EMドクロバット・ジョーカー》を召喚!ATK1800」

柚子「このカードの召喚に成功した時、デッキにあるEMを手札に加える!」

遊矢「EM…」

柚子「私はスケール2の《EMラクダウン》と手札に加えたスケール6の《EMリザードロー》でペンデュラムスケールをセッティング!」

柚子「これでレベル2から5までのモンスターが同時に召喚可能!」

柚子「ペンデュラム召喚!さあ、出番よ!」

柚子「《EMシルバー・クロウ》!ATK1800《EMアメンボート》!ATK500」

権現坂「ペンデュラム召喚と合わせて一気にモンスターを三体召喚するか」

柚子(ユートの情報によれば、今の遊矢は融合、シンクロ、エクシーズ、それにペンデュラムまでも使う。まずはこれで…)

柚子「私はターンエンド!」

遊矢「俺のターン!」

遊矢「俺はスケール3の《相克の魔術師》とスケール5の《慧眼の魔術師》でペンデュラムスケールをセッティング!」

遊矢「慧眼の魔術師のペンデュラム効果により、片方のペンデュラムゾーンに魔術師が存在する時、自身を破壊。デッキから新たな魔術師をペンデュラムゾーンに置く!」

遊矢「デッキからスケール8の《相生の魔術師》をセッティング!これでレベル3から7のモンスターが同時に召喚可能!」

遊矢「揺れろ、魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!」

遊矢「ペンデュラム召喚!出でよ、我がしもべのモンスターたちよ!」

遊矢「エクストラデッキから、《慧眼の魔術師》!ATK1500」

遊矢「手札から、《竜脈の魔術師》!ATK1800《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》ATK2500」

柚子「これが、遊矢の…!」

遊矢「さらに俺は、レベル4の竜脈の魔術師と慧眼の魔術師でオーバーレイ!」

遊矢「漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!」

遊矢「エクシーズ召喚!」

遊矢「現れろ!ランク4!《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》!ATK2500」

権現坂「何!?」

セレナ「あれはあいつのドラゴン…何故遊矢が!」

遊矢「相克の魔術師のペンデュラム効果!」

遊矢「1ターンに1度、選択したエクシーズモンスターと同じ数値のレベルをそのモンスター与える!」

遊矢「俺はランク4のダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンのレベルを4にする!」

柚子「エクシーズモンスターにレベルをっ?」

権現坂「これはまさか、赤馬零児の時と同じ!」

沢渡「何言ってんだ?ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンはレベル4、あのドラゴンを呼び出すにはレベル7扱いのエクシーズモンスターが必要なはずだぜ」

遊矢「相生の魔術師のペンデュラム効果!」

遊矢「1ターンに1度、選択したモンスターのレベルを別のモンスターと同じにする!」

遊矢「俺はダーク・リベリオンのレベルをオッドアイズと同じ7にする!」

沢渡「んな!?」

セレナ「これで、レベル7が二体」

遊矢「俺はレベル7のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンでオーバーレイ!」

遊矢「二色の眼の龍よ!その黒き逆鱗を震わせ、刃向かう敵を殲滅せよ!」

遊矢「エクシーズ召喚!」

遊矢「いでよ、ランク7!怒りの眼輝けし龍!《覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン》!ATK3000」

柚子「これは!?」

遊矢「オッドアイズ・リベリオン・ドラゴンがエクシーズモンスターを素材として召喚された事で、 相手フィールドのレベル7以下のモンスター全てを破壊し、 その数×1000ポイントのダメージを与える!オーバーロード・ハウリング!」

柚子「ぐうっ…」LP1000

沢渡「これで柚子の場にモンスターはいねぇ、次のダイレクトアタックをくらったら!」

遊矢「バトルだ!いけ、オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン!」

柚子「まだ、やられない!」走る

遊矢「反旗の逆鱗 ストライク・ディスオベイ!」

柚子「アクション魔法、《回避》!攻撃を無効にする!」

沢渡「何とか凌いだか…これから次のターンに繋げられるぜ」

セレナ「残念だが、次などない。すでに勝負は決している」

権現坂「…?そうか!」

遊矢「オッドアイズ・リベリオン・ドラゴンが効果を発動したターン、一度のバトルで三回の攻撃できる!」

柚子「三回!?」

遊矢「トドメだ!やれ、反旗の逆鱗 ストライク・ディスオベイ!」

柚子「きゃああああぁぁぁっ!」LP0


権現坂「柚子!」

沢渡「柚子が、ワンキルで!」

クロウ「おいおいおい、デュエルの中で答えを出せとか言っておいてワンキルかよ。随分じゃねぇか」

権現坂「クロウ、見ていたのか」

遊矢「俺は挑まれたデュエルを全力で戦っただけだ。それに、俺は善人じゃない。言っただろ、答えを出すのは自分自信だと」

クロウ「にしたってなぁ…ったく、お前には女の子を気遣うデリバリーってもんがないのかね」

権現坂「それを言うならデリカシーだ」

柚子「それが今の、遊矢のデュエルなの?」

遊矢「そうだ。君の幼馴染だった榊遊矢がどんな人物だったのかは知らない。前にも言ったが、今更後戻りはできないし、する気もない。俺は俺の目的、最強デュエリストへの道を進む」

柚子「遊矢…」

遊矢「君にも、君にしかできないデュエルがあるはずだ。本当の柊柚子だけの道を」


柚子「私だけの道…」

遊矢「これを」

柚子「…?これって…」

遊矢「《スマイル・ワールド》…俺の母親、洋子さんから渡してくれと頼まれていたものだ。かつては榊遊勝が持っていたカードだったらしい」

柚子「おじさんが?」

遊矢「あれが本当に君の望むデュエルなら、そのカードを使うといい。だが、それは君自身の胸を切り裂くほど辛いものにもなる。安らかで楽しかった頃の思い出があるなら尚更だ」

遊矢「しかし、その思い出から出ようとしなければ君のデュエルは永遠に借り物だ。もう一度だけ言う」

遊矢「デュエルとは、何かに縛られてするものじゃない。自分自信と、対戦相手と正面から向き合うものだ」

柚子「っ…」

遊矢「今の君に、その覚悟があるか?」

柚子(そうだ…所詮私がやってる事は、おじさんの真似事。遊矢の言った通り、何もかも借り物だった。道化だったんだ。自分と、過去と向き合う勇気すらない私が、みんなを笑顔にするなんてできる訳がなかった…)

権現坂「柚子…」

柚子「ありがとう、遊矢」

遊矢「結論は出たか?」

柚子「とりあえずはね。言っとくけど、負けっぱなしじゃ終わらないわよ。次こそは私だけのデュエルで、遊矢を笑顔にしてみせるんだから」

遊矢「楽しみにしてるよ」

セレナ「っ…遊矢、いつまで話している。さっさと行くぞ!」

遊矢「ああ、すぐに行く」

パチ!パチ!パチ!パチ!

遊矢「?」

「いやぁ、いいもの見せてもらったぜ」

セレナ「誰だ?」

「俺はギャラガー、プロモーターよ。エクシーズ召喚を使ってたって事は、お前らコモンズじゃねぇよな?」

遊矢「エクシーズ召喚?」

クロウ「プロモーター…そういうてめぇはトップスか?」

ギャラガー「んな怖い顔するなよ、俺はどちらでもない。どうだお前ら、俺について来る気はないか?」

権現坂「何?」

セレナ「いきなり現れて何を言い出すかと思えば…行くぞ、遊矢」

遊矢「待てセレナ、あんたさっきエクシーズ召喚と言ったな。何故それを?」

ギャラガー「居るんだよ、とんでもない奴が。強えデュエリストを探してんだろ?紹介してやるぜ。この敏腕プロモーターのギャラガー様が出鱈目こく訳がねぇ」

ガチャ

ギャラガー「さあ、ここだ!嘘か真かてめぇの目で確かめろ!」

ワーッ… ワーッ… ワーッ…

権現坂「な、なんだここは!?」

遊矢「これは、地下デュエル?」

柚子「遊矢、あれ!」

零羅「…!」

黒咲「エクシーズ召喚!」

黒咲「現れろ!ランク4!《RR-ライズ・ファルコン》!ATK100」

セレナ「黒咲!?」

沢渡「あいつ何やってんだ!?」

黒咲「いけ、ライズ・ファルコン!全ての敵を引き裂け!」

黒咲「ブレイブクロー・レボリューション!」

「うわあああぁぁぁっ!」LP0

数分後

黒咲「何故?強いデュエリストを見つける為に決まってるだろ。この地下デュエル上では実力本位の真剣勝負が行われてると聞いたからな」

権現坂「そういう事か」

黒咲「だが、つまらん。どいつもこいつも口先ばかりで歯応えのある奴など一人もいない」

ギャラガー「こいつはあのエクシーズとかいう驚きの召喚方を使って無敵の9連勝中よ。にしてもまさか、お前達が仲間だったとはな」

柚子「それじゃあどうするの?このままじゃシンクロ次元もアカデミアに…」

黒咲「この地下デュエル上で十人抜きすればフレンチシップカップへの出場権が与えられる」

権現坂「フレンドシップカップ?」

ギャラガー「シティ最大のデュエル大会よ!そしてその優勝者にはデュエルキング、ジャック・アトラスと対戦する権利が与えられる!」

セレナ「デュエルキング?」

沢渡「って事は、こいつの実力次第って事か」

遊矢「そうなるな。決まりだ、フレンドシップカップに参加する。ランサーズの目的を果たすにももってこいだろう」

黒咲「キングと戦うのは、俺だ」

遊矢「どうかな?俺が目指すのはナンバーワンの座だ。その為にも、キングとの対戦は譲れない」

権現坂「お前ら、まさか」

「その必要はない」

遊矢「?」

零児「フレンドシップカップへの出場権は、君達全員に与えられる」

零羅「兄様!」

デュエルパレス

メリッサ「シティは一つ!みんな友達〜!」

メリッサ「さあ、今年もやって来ました!フレンドシップカップ前夜祭!このデュエルパレスにして、我らがキングの対戦相手に選ばれた幸運過ぎるデュエリストは、榊遊矢ー!」

沢渡「くそっ、何で遊矢がキングと戦うんだ?」

権現坂「第一、何故俺たち全員がフレンドシップカップに出る必要がある?」

零児「行政評議会の意向だ。ランサーズ全員で大会を勝ち上がり、その実力を示せとな」

セレナ「それはそのエキシビションマッチという訳か…遊矢が勝ちジャック・アトラスのキングとしての株が落ちてしまえばこの大会に参加する意味すらなくなると思うがな」

柚子「遊矢…」

申し訳ないww
黒咲「この地下デュエル上で十人抜きすればフレンドシップカップへの出場権が与えられる」 です

「ありゃあキングへの生贄だ」

権現坂「お前っ」

柚子「ユーゴ!」

ユーゴ「キングは本戦には出場しない、戦うのは優勝者だけ。つまりフレンドシップカップはキングへの挑戦権を得るための大会ってわけだ」

ユーゴ「その頂がどれほど高いのかを思い知らせるのがこの前夜祭。そこでは毎年、ジャックが対戦相手を完膚なきまでに叩きのめし、ここまで登って来いと大会参加者たちを煽る。ま、それが恒例みたいなもんだ」

零児「だから、エキシビジョンの相手は生贄と呼ばれてるか」

柚子「そんな…」

セレナ「くだらない」

ユーゴ「え?」

黒咲「ああ、実にくだらん。奴にはまだ舞網チャンピオンシップでの借りを返していない。俺を倒した以上、例えエキシビションマッチでも敗北する事は断じて許さん。遊矢に初の黒星をつけるのは俺だ」

ユーゴ「」

沢渡「あ?どうした?」

ユーゴ「リーン!!ぶはっ!」

セレナ(無言の顔パン)

メリッサ「続いて、このシティの天空に輝く星!あなたの、あなたの、そして私の!ジャァァァック・アトラァァァスッッ!!」

ジャック「キングは一人、この俺だー!!」

ワーッ…ワーッ…ワーッ…

ジャック「キングのデュエルはエンターテインメントでなければならない!」

柚子「エンタメ…!」

ジャック「ターン1!先攻を取るのはこの俺だ!その幕開けに続き、ターン2!相手にも十分に見せ場を与え、ターン3!最後はそれを上回る圧倒的な力の差を見せ付ける!」

メリッサ「ジャック、早くも勝利宣言!挑戦者である榊遊矢は、この予告宣言に翻弄されてしまうのか!?」

遊矢「………」

メリッサ「あっと、ここで行政評議会からお知らせです。本日このエキシビションマッチから新ルールが…って、アクションフィールド?何それ?」

沢渡「アクションフィールド?」

権現坂「つまり、あのバイクに乗りながらアクションカードをっ」

メリッサ「なんかよくわからないけど、アクションフィールドオン!フィールド魔法、《クロス・オーバー・アクセル》!」

メリッサ「ライディングデュエル、アクセラレーション!」

遊矢「デュエル!」
ジャック「デュエル!」


メリッサ「第一コーナーを取ったのはジャック!先行をゲット!いきなり予告通りの展開!」

ジャック「俺のターン!俺は手札から、《レッド・スプリンター》 を召喚!ATK1700」

ジャック「このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、自分フィールドに他のモンスターが存在しなければ、手札・墓地からレベル3以下の悪魔族チューナーモンスター1体を特殊召喚できる!」

ジャック「現れろ、《レッド・リゾネーター》!ATK600」

ジャック「このカードが特殊召喚に成功した時、フィールドの表側表示モンスター1体の攻撃力分だけライフを回復する!」LP5700

セレナ「チューナーモンスター…」

権現坂「ここはシンクロ次元…という事は…」

ジャック「俺はレベル4のレッド・スプリンターに、レベル2のレッド・リゾネーターをチューニング!」

ジャック「赤き魂、ここに1つとなる。王者の雄叫びに震撼せよ!」

ジャック「シンクロ召喚!」

ジャック「現れろ!《レッド・ワイバーン》!ATK2400」

メリッサ「ジャック、いきなりのシンクロ召喚だ!」

ジャック「俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

ジャック「さあ、お前の番だ。せっかくの見せ場をくれてやるんだからな、俺をがっかりさせるな!」

遊矢「見せ場か…俺のターン!」

遊矢「俺はスケール4の《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》とスケール8の《オッドアイズ・ミラージュ・ドラゴン》でペンデュラムスケールをセッティング!」

遊矢「これでレベル5から7のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚!現れろ!」

遊矢「手札から、《竜穴の魔術師》!ATK900《相克の魔術師》!ATK2500」

遊矢「さらに、絶望の暗闇に差し込む、眩き救いの光!《オッドアイズ・セイバー・ドラゴン》!ATK2800」

メリッサ「えぇ!?上級モンスターをリリースなしで!?何これ!?」

柚子「遊矢が特殊召喚したモンスターはレベル7…という事は…!」

遊矢「俺はレベル7の竜穴の魔術師と相克の魔術師でオーバーレイ!」

遊矢「エクシーズ召喚!」

遊矢「現れろ!ランク7!《オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン》!ATK2800」


メリッサ「ペンデュラムにエクシーズ…!?なんと挑戦者榊遊矢、未知なる召喚方で大量展開!しかし、我らがキング、ジャックが黙っている訳がありません!」

ジャック「レッド・ワイバーンの効果発動!」

ジャック「このカードより攻撃力が高いモンスターがフィールドに存在する時、攻撃力が一番高いモンスター1体を破壊する!俺は、オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴンを破壊!」

メリッサ「流石はジャック!これでダメージは最小限に!」

遊矢「だがオッドアイズ・アブソリュート・ドラゴンが墓地に送られた時、エクストラデッキからオッドアイズモンスターを特殊召喚できる!」

遊矢「俺はエクストラデッキにある融合モンスター、《オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン》を特殊召喚!ATK2500」

沢渡「今度は融合ドラゴンか…多少攻撃力は下がったが、これなら一体のダイレクトアタックが決まるぜ」

零児「いや…」

遊矢「ボルテックス・ドラゴンが特殊召喚に成功した時、 相手フィールドの攻撃表示モンスター1体を手札に戻す!俺は、レッド・ワイバーンを選択!」

メリッサ「えぇ!?これじゃあジャック丸裸じゃない!」

ジャック「永続罠、《デモンズ・チューン》!」

ジャック「このカードがある限り、 オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴンは攻撃ができず、モンスター効果は無効化となる!」

メリッサ「やはりジャックの方が一枚上手!流石だ!」

遊矢「バトルだ!オッドアイズ・セイバー・ドラゴンで、レッド・ワイバーンを攻撃!」

ジャック「ふん…」LP5300

遊矢「俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

遊矢「この瞬間、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンのペンデュラム効果発動!」

遊矢「自身のエンドフェイズ、このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のペンデュラムモンスター1体を手札に加える。俺が選んだのは、《慧眼の魔術師》」

ジャック「ペンデュラム、エクシーズ、それに融合…なるほど、なかなか面白いデュエルをする」

ジャック「だが、せっかくの見せ場でお前は己のターンで決着をつけられなかった!その程度では俺の立つ場所まで登って来る事はできん!」

ジャック「俺のターン!」

ジャック「相手の場だけにモンスターが存在する時、このカードは半分の攻撃力で特殊召喚できる。俺は、《バイス・ドラゴン》を特殊召喚!ATK1000」

ジャック「さらにチューナーモンスター、《ダーク・リゾネーター》を召喚!ATK1300」

ジャック「レベル5のバイス・ドラゴンに、レベル3のダーク・リゾネーターをチューニング!」

ジャック「王者の咆哮、今天地を揺るがす。唯一無二なる覇者の力、その身に刻むがいい!」

ジャック「シンクロ召喚!」

ジャック「荒ぶる魂、《レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト》!ATK3000」

ジャック「レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトの効果発動!」

ジャック「1ターンに1度、このカードの攻撃力以下の攻撃力を持つ特殊召喚されたモンスターを全て破壊。破壊したモンスターの数×500ダメージを与える!」

ジャック「アブソリュート・パワー・フレイム!」

遊矢「くっ…」LP3000

権現坂「まずいっ」

柚子「レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトの攻撃力は3000…次のダイレクトアタックで遊矢は!」

セレナ「………」

ジャック「バトルだ!レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトで、ダイレクトアタック!」

ジャック「灼熱のクリムゾン・ヘル・バーニング!」

ジャック「キングの前にひれ伏せー!」


遊矢「罠発動!《ガード・ブロック》!」

遊矢「このカードにより、戦闘ダメージを一度だけ0にする!」

ジャック「っ!?」

遊矢「さらにその後、デッキからカードを一枚ドロー!」

メリッサ「遊矢はまだやられていない!」

ざわ…ざわ…

「嘘だろ…」

「ジャックの予想が外れたのか?」

ユーゴ「マジかよ、あいつ…」

遊矢「どうした?このターンで俺を倒すんだろ?キングともあろうものが計算外だったか?」

ジャック「ふん、言ってくれる」

ジャック「だが貴様の言う通り、俺の予告宣言は外れたようだ。ならばここからは、キングであり、一人のデュエリストとして全力で戦ってやろう。さあ、貴様も楽しませるがいい!」

ジャック「カードを一枚伏せて、ターンエンド」

遊矢「俺のターン!」

遊矢「俺はスケール2の《刻剣の魔術師》をペンデュラムゾーンにセッティング!これでレベル3から7のモンスターが同時に召喚可能!」

遊矢「ペンデュラム召喚!エクストラデッキから、《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》!ATK2500 」

遊矢「さらに手札から、《慧眼の魔術師》!ATK1500《相生の魔術師》ATK500」

遊矢「俺はレベル4の慧眼の魔術師と相生の魔術師でオーバーレイ!」

遊矢「漆黒の闇より、愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!」

遊矢「エクシーズ召喚!」

遊矢「現れろ!ランク4!《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》!ATK2500」

黒咲「ユートのドラゴン…」

遊矢「ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの効果発動!」

遊矢「オーバーレイ・ユニットを二つ使い、相手フィールドに存在するモンスターの攻撃力を半分する。さらにその数値分、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの攻撃力をアップする!」

ジャック「なんだと!?」

遊矢「トリーズン・ディスチャージ!」

メリッサ「この効果で、ジャックのレッド・デーモンズの攻撃力は1500に下がり、遊矢のダーク・リベリオンの攻撃力は4000にアップ!このままじゃキングの魂が!」

遊矢「バトルだ!俺はダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンで、レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトを攻撃!」

遊矢「反逆のライトニング・ディスオベイ!」

ジャック「罠発動!《レッド・クリスタル》!」

ジャック「このターン、レッドモンスターは戦闘・効果では破壊されない!」

遊矢「だが、ダメージは受けてもらう!」

ジャック「ぐうぅぅっ!」LP2800

遊矢「続け、オッドアイズ!レッド・デーモンズを攻撃!」

遊矢「オッドアイズが相手モンスターと戦闘を行う時、バトルダメージを二倍にする!螺旋のストライクバースト!」

ジャック「ぐあああぁぁぁっ!」LP800

遊矢「俺はこれでターンエンド」

メリッサ「なんと!遊矢、キングを相手に4500もの大ダメージ!ジャックのライフは1000を切り、伏せカード、手札共に0。嘘…ジャックが負ける!?」

沢渡「よっしゃあ!そのまま押し切れ、遊矢!」

ユーゴ「すげぇすげぇ!あの絶対王者を相手にやるなぁあいつ!」

柚子「これが、今の遊矢のデュエル…」

ジャック「俺のターン!」

ジャック「認めてやろう、お前の腕はかなりのものだ。このキングをここまで追い詰めるとはな」

遊矢「お褒めにあずかり光栄だ」

ジャック「一つ問う。お前の目的はなんだ?何故このフレンドシップカップに参加する?」

ジャック「お前たちは他次元から来たと聞く。新たなるキングになる事か?名誉か?それとも…」

遊矢「キングの座に興味はない。名誉もいらない。単純な事さ」

遊矢「俺はただ、誰よりも強くなりたい。このシティも、スタンダード、アカデミア、ハートランド、全員を超える!それが俺の夢、これはその通過点だ」

セレナ「遊矢…」

ジャック「なるほど…確かに単純だが、その夢は相当に険しい道。面白い、それでこそ俺も倒す価値がある」

ジャック「俺は魔法カード、《紅蓮魔竜の壺》を発動!」

ジャック「自分フィールドにレッド・デーモンズ存在する時、デッキからカードを二枚ドローする!」

ジャック「しかし次の相手ターン終了時まで、俺はモンスターを召喚・特殊召喚する事はできない」

ジャック「さらに魔法カード、《フォース》を発動!」

ジャック「エンドフェイズまでダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの攻撃力を半分にし、その数値分だけレッド・デーモンズの攻撃力をアップする!」

メリッサ「これは、先ほど遊矢が使ったダーク・リベリオンの魔法カードバージョンとも言える効果!今の効果で、ダーク・リベリオンの攻撃力は2000まで下がり、レッド・デーモンズの攻撃力は3500にアップ!形勢は逆転だ!」

ジャック「デーモンズ・ドラゴン・スカーライトの効果発動!」

ジャック「1ターンに1度、このカードの攻撃力以下の攻撃力を持つ特殊召喚されたモンスターを全て破壊。破壊したモンスターの数×500のダメージを与える!」

ジャック「アブソリュート・パワー・フレイム!」

遊矢「刻剣の魔術師のペンデュラム効果!」

遊矢「1ターンに1度、自分フィールドのペンデュラムモンスターは相手の効果で破壊されない!」

ジャック「だがダーク・リベリオンの破壊は免れはしない!そして貴様には、500ポイントのダメージを受けてもらう!」

遊矢「ちっ…」LP2500

柚子「ダーク・リベリオンが!」

セレナ「だが、これでレッド・デーモンズのダイレクトアタックを受ける心配はない。オッドアイズが破壊されても、ペンデュラムスケールは健在だ。おそらく、次で決まる」

ジャック「ふ…」

遊矢「…?何がおかしい」

ジャック「おかしくはない、嬉しいのだ。キング故、俺は今まで数え切れない程の挑戦者と戦って来た。だが、その中に俺を楽しませてくれる相手など一人としていなかった。今思えば、俺はその事にいら立っていたのかもしれん」

ジャック「だが榊遊矢、貴様は別だ!俺の予告宣言を回避し、このキングを崖っ淵まで追い詰めた!ならばどうあっても貴様には負けられん!勝利をもぎ取る!」

ジャック「バトルだ!レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトで、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを攻撃!」

ジャック「灼熱のクリムゾン・ヘル・バーニング!」

遊矢「ぐうっ!」LP1500

メリッサ「ここでジャックの反撃!遊矢はモンスターを全て失い、1500のダメージ!ライフでは勝っているものの、流れはジャックに傾いたか!?」

ジャック「俺はカードを一枚伏せ、ターンエンド。同時に、スカーライトの攻撃力は1500に戻る」

ジャック「さあ来い、榊遊矢!もっとだ!貴様の最強で、俺の魂を吹き飛ばしてみろ!」

遊矢「最強…いいだろう。俺のターン!」

遊矢「俺はセッティング済みのペンデュラムスケールで、ペンデュラム召喚!」

遊矢「エクストラデッキから蘇れ、《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》!ATK2500 」

遊矢「そして手札から、《オッドアイズ・ファントム・ドラゴン》!ATK2500」

権現坂「オッドアイズが二体!」

ユーゴ「今のレッド・デーモンズの攻撃力は1500、このままじゃジャックが負ける!?」

ジャック「罠発動!《粘着落とし穴》!」

ジャック「相手がモンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、そのモンスターの元々の攻撃力を半分にする!」

ジャック「ペンデュラム召喚は同時にモンスターを呼び出す。よってこの効果は、二体のオッドアイズに適用される!」

メリッサ「遊矢が特殊召喚した二体のオッドアイズの攻撃力は2500、その半分は1250、これでジャックのレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトの攻撃力が上回ったー!」

沢渡「くっ…しぶてぇな、キング」

零児「だが…」

黒咲「遊矢の場にはレベル7のモンスターが二体…」

零羅「………」

遊矢「俺はレベル7のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとファントム・ドラゴンでオーバーレイ!」

セレナ(来る、遊矢の最強のモンスターが!)

遊矢「二色の眼の龍よ!その黒き逆鱗を震わせ、刃向かう敵を殲滅せよ!」

遊矢「エクシーズ召喚!」

遊矢「いでよ、ランク7!怒りの眼輝けし龍!《覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン》!ATK3000」

柚子「オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン…!」

ジャック「二体のドラゴンによるエクシーズ召喚…!ふ…ハハハハハハ!!」

ジャック「お前は言ったな、キングの座など不要。誰よりも強くあり続ける事こそが、お前のデュエルだと!」

ジャック「榊遊矢、このキングが貴様を最強と認めてやるッッ!!」

遊矢「バトルだ!オッドアイズ・リベリオン・ドラゴンで、レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトを攻撃!」

メリッサ「ジャーーックッッ!!」

ジャック「くっ…!」

ジャック(今の俺にこの攻撃を凌ぐ手はない。もはやこれまで――っ!?)

ジャック(あれは…そうか!)

遊矢「いけ!反旗の逆鱗 ストライク・ディスオベイ!」

ジャック「俺はアクション魔法、《起死回生》を発動!」

ジャック「バトルの間、レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトの攻撃力を800ポイントアップさせ、その破壊を無効にする!」LP100

メリッサ「ジャック、ライフを100残しギリギリ生き残った!これがアクションカード、すごい!」

遊矢「俺はターンエンド」

沢渡「ちっ…俺のデュエルが裏目に出たか!」

権現坂「俺たちのデュエルだ。アクションデュエルは我々ランサーズにとっての最大の武器」

柚子「遊矢…」

セレナ(勝て、遊矢…)

ジャック「貴様の最強、しかと見せてもらった!礼だ、次は俺の最強を、魂を限界以上まで引き出してくれよう!」

ジャック「俺のターン!」

ジャック(来たか!)

ジャック「魔法カード、《流転の宝札》を発動!」

ジャック「この効果により、デッキからカードを二枚ドロー!」

ジャック「その代償として、エンドフェイズにカードを一枚墓地へ送る…が、送らない場合、俺は3000ポイントのダメージを受ける」

メリッサ「3000!?ジャックのライフはもう100しかないのに、そんなカード使ったら!」

ジャック「さらに魔法カード、《クリムゾン・ヘル・セキュア》を発動!」

ジャック「自分フィールドにレッド・デーモンズ・ドラゴンが存在する場合、相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する!」

遊矢「くっ…」

ジャック「俺はチューナーモンスター、 《チェーン・リゾネーター》を召喚!ATK100」

ジャック「フィールドにシンクロモンスターが存在し、チェーン・リゾネーターの召喚に成功した時、デッキからリゾネーターモンスター1体を特殊召喚する!」

ジャック「現れろ、《ミラー・リゾネーター》!ATK0」

遊矢「さらなるチューナーモンスター…」

ジャック「榊遊矢、貴様は俺の魂をかつてない程に奮い立たせた!その興奮を思い出させてくれた貴様に敬意を表し、俺はこれを召喚する!」

ジャック「俺はレベル8のレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトに、レベル1のチェーン・リゾネーターとミラー・リゾネーターをダブルチューニング!」

遊矢「っ!?」

権現坂「ダブルチューニングだと!?」

ジャック「王者と悪魔、今ここに交わる。赤き竜の魂に触れ、天地創造の雄たけびをあげよ!」

ジャック「シンクロ召喚!」

ジャック「現れよ!レベル10!《レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラント》!ATK3500」

メリッサ「じゃ、ジャックの象徴がダブルチューニングによってさらなるパワーアップだー!」

ジャック「レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントの効果発動!」

ジャック「自分ターンのメインフェイズ1、このカード以外のフィールドのカードを全て破壊する!」

ジャック「アブソリュート・パワー・インフェルノ!」

遊矢「くっ…!」

セレナ「覇王黒竜が!」


メリッサ「遊矢、切り札である覇王黒竜を失った!伏せカードもない今、アクションカードを取るか!?」

遊矢「………」

沢渡「何やってんだ遊矢!さっさとアクションカード取れ!このままじゃ負けちまうぞ!」

権現坂「…やめておけ」

沢渡「あぁ?なんでだよ?」

黒咲「奴はどんな事があっても自分のデュエルを守り通す。自身の持つ力で、自身の持つカードで勝利を掴んできた。俺の知っている榊遊矢は、そういった鉄の意志を持つ男だ」

柚子「遊矢…」

ジャック「バトルだ!レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントで、ダイレクトアタック!」

ジャック「獄炎のクリムゾンヘルタイド!」

遊矢「ふ…」LP0


ジャック「はぁ……はぁ……はぁ……」

メリッサ「し、勝者…」

メリッサ「勝者、私の!みんなの!ジャァァァク・アトラァァァスッッッ!!」

ワーッ… ワーッ…

柚子「そんな…」

セレナ「遊矢が…負けた…」

「やっぱりジャックは最強だぜ!」

「ジャックがあんなガキに負けるはずがねぇ!」

「これぞエンターテイメント!」

「そうよ、これがアトラス様のデュエル!所詮あんな子がアトラス様に敵うわけがなかったんだわ!」

ジャック!ジャック!ジャック!

ジャック「………」

セレナ「あいつら…!」

零児「よせ」

セレナ「離せ!遊矢が――」

ジャック「黙れ!!」

セレナ「っ…」

ジャック「榊遊矢は己の力を存分に発揮し、対する俺も限界以上の力を出す事ができた。この男を罵倒する事は、このキングを侮辱する事も同じと知れ!!」


シティ

クロウ「ジャックが、あんな事を…」

シンジ「………」




デュエルパレス

ジャック「今のデュエル、俺は他次元が持ち込んだアクションカードによって窮地を救われた。しかも、榊遊矢はアクションカードを使っていないばかりか、拾おうとすらしなかった!つまりそれ以前の、通常のライディングデュエルで戦っていれば俺は敗北していたのだ!」

ジャック「それでも貴様らは、この男を愚弄するか!?」

シーン…

ユーゴ「ジャック…」

ジャック「ここに宣言する!この男はフレンドシップカップを制し、このキングともう一度戦うと!必ずな!」

ジャック「楽しみにしているぞ、榊遊矢。貴様にリベンジできる日を」

メリッサ「ち、ちょっと…リベンジって…」

遊矢「ああ…俺は必ず勝ち上がり、あんたへのリベンジを果たす。今よりもさらに強くなってな」

メリッサ「えぇー!遊矢までリベンジ宣言!?」

ジャック「ふん…」

遊矢(デュエルキングには及ばずか…まだだ、俺はまだ最強には程遠い。フレンドシップカップか…面白い、待っていろジャック・アトラス。次は必ず…!)


柚子「遊矢…」

権現坂「惜しかったな、もう一歩のところで」

セレナ「アクションカードのせいだ。遊矢の実力は確実に奴を凌駕していた。それはジャック・アトラス自身も認めていた事だ」

遊矢「気遣ってくれるのはありがたいけど、あれも戦略だ。どんなに追い詰めようが、黒星じゃ意味はない。デュエルは結果が全て。俺は全力で戦ったが、ジャック・アトラスには届かなかった。それが現実だ」

零児「ならば、君はどうする?」

遊矢「言わなかったか?俺はこのフレンドシップカップで、さらに腕を磨く。全ての召喚方を操るだけじゃ駄目だ。例え100枚のアクションカードを拾われようが、それを上回るタクティクスを身につけるだけだ」

零児「そうか」

黒咲「ふん…見上げた覚悟だが、貴様はジャック・アトラスにはたどり着けん。何故ならこの大会には俺も参加する。初の黒星は奪われたが、先にリベンジを果たすのはこの俺だ」

遊矢「ふ…いつでも受けてやる」



ロジェ「残念、一歩届きませんでしたか」

ロジェ「ですが、素の精神状態であれほどの力があるのなら、その凶暴なる力を解き放てば…」

ロジェ「私もあなたを応援しますよ、榊遊矢」

アカデミア

素良「くそっ、くそっ、くそっ!!「

素良(なんなんだ、あいつは…柚子以外に…しかもアカデミアの人間が、ペンデュラム召喚?あいつさえ、あいつさえ居なければ、僕は黒咲と…!)

プロフェッサー「では、遊矢はシンクロ次元に?」

素良「?」

デニス「可能性は高いでしょう。彼の目的は他次元のデュエリストと戦い、腕を磨く事。エクシーズ次元はほぼ壊滅、アカデミア、スタンダードとなれば…」

プロフェッサー「なるほど…仮に遊矢がシンクロ次元に居るとするなら、セレナ、それに柊柚子も連れてくるチャンスという訳か」

素良「え…?」

素良(柚子…?どうしてプロフェッサーが柚子の事を…)

プロフェッサー「オベリスクフォースの準備が整い次第、パレットと共にシンクロ次元に向かってくれ。頼んだよ」

デニス「了解!」

素良「………」

遊矢「はぁ…」

セレナ「眠れないのか?」

遊矢「…?セレナか…」

セレナ「負けた事がショックか?」

遊矢「そんな事はない…と言えば嘘になる。やっぱり、ベストを尽くし負けるってのは悔しいもんだな」

セレナ「そうだな…それは私も同じだ」

遊矢「ああ…だからこそ、次は絶対に負けない。もうあんな思いはしたくないからな」

セレナ「柚子の事はどうするんだ?零児の話によると、あいつも大会にエントリーされてるらしいが」

遊矢「別にどうもしない。俺はただ、彼女をスタンダードに連れて帰る。ユートから頼まれた事をやるだけさ」

セレナ「だが、あいつもアカデミアに狙われてるのだろう?」

遊矢「その時は、必ず守る。記憶のない俺が彼女に償えるのはそれくらいしかないからな」

セレナ「………」

遊矢「どうした?」

セレナ「いや、頼もしい限りだ。帰るか、これ以上は明日のデュエルに響く」

遊矢「先に行っててくれ。俺はもう少し夜風に当たってから戻る」

セレナ「そうか?あんまり遅くなるなよ?」

遊矢「わかってる」




遊矢「………」

遊矢「いい加減出て来たらどうだ。セレナを見逃したって事は、俺に話があって来たんだろ?」

「ふ〜ん、よく気付いたじゃない」

遊矢「久しぶりだな、ユーリ」

ユーリ「覚えていてくれたようだね、たった一回会っただけなのに」

遊矢「俺は一度デュエルした相手の顔は決して忘れない」

ユーリ「相変わらずだねぇ君、まあとりあえず本題に入ろうか」

ユーリ「どういうつもりなんだい?アカデミアの制服を着ていながら、プロフェッサーを裏切るなんて。そんな事が許されるとでも?」

遊矢「お前に言う必要はない。セレナと柚子を確保しに来たのなら、この場で始末させてもらう」ガチャ

ユーリ「話は最後まで聞こうよ、確かに僕がプロフェッサーから与えられた仕事はセレナと柊柚子を連れて来る事だけどさ、絶好のチャンスを逃してまで君と接触している。その意味がわかるかい?」

遊矢「知らないな。交渉がしたい訳でもあるまいし」

ユーリ「ピンポーン!大当たり〜」

遊矢「?」

ユーリ「僕としては気に入らないけど、命令なんだ。遊矢とは戦うなってね。番犬と闘わずしてセレナと柚子を奪い取れなんて、随分と無茶言うよねぇプロフェッサーも」

遊矢「どういう事だ?

ユーリ「このシンクロ次元に居る間、僕は柚子とセレナには接触しない。代わりに、これから僕がやる事には目を瞑って欲しいんだ」

遊矢「やる事?」

ユーリ「実はこの街の上層部の中には元アカデミアの人間が居てね、まずはその裏切り者を始末したいのさ」

ユーリ「おそらく、君とセレナの事にも気がついてるはず。悪くないだろう?君は心置きなく戦い、フレンドシップカップだっけ?それの優勝を目指せばいいだけなんだから」

遊矢「シンクロ次元にアカデミアの人間…嘘じゃないだろうな?」

ユーリ「ありゃ、疑う?心配しなくても、明日のデュエルで答えが出るはずさ。大会には、彼の駒となるデュエリストも参加するだろうからね」

遊矢「条件はそれだけか?」

ユーリ「うん、そうだよ」

遊矢(プロフェッサーの目的は、俺とセレナをアカデミアに連れ戻す事のはず…元アカデミアの人間を始末するだけが目的なら、そもそも俺に話す必要はない。必ず裏があるはずだ)

ユーリ「さぁ、どうするのかなぁ?」

遊矢「いいだろう、勝負はお預けだ」

ユーリ「物分りが良くて助かるよ、僕の中でちょっとだけ君への好感度上がったかな」

遊矢「話は終わりか?」

ユーリ「はいはい、消えますよ。ああそうだ、さっき言った元アカデミアの人間が誰かわかっても、手を出しちゃ駄目だよ。彼は僕の獲物だ」

遊矢「そいつがセレナと柚子に危害を加えなきゃな」

ユーリ「うーん…それはちょっと難しいかもね」

遊矢「?」

ユーリ「まあいいや。またねー遊矢」

遊矢(あいつ、まさか…)

治安維持局

ロジェ「セルゲイの様子は?」

『はい、精神状態に問題はありません。明日の大会は存分に戦えるかと』

ロジェ「そうですか…では今から約一時間後、もう一人少年を連れて来ます。彼もセルゲイと同じく、脳への改造手術を」

『い、一時間後ですか?それも明日に…』

ロジェ「当然、フレンドシップカップ一回戦に間に合わせるのです。やれますね?」

『り、了解しました…』ピッ

ロジェ(これで榊遊矢を私の意のままにできる。そこにセルゲイの力も加われば、もはやキングなど敵ではない。このジャン・ミシェル・ロジェこそが、シティの真の権力者となるのだ!)

「ふ〜ん。脳への改造手術かぁ…随分と物騒な事思いつくんだね」

ロジェ「な…!?」

ユーリ「やっと見つけた。このシンクロ次元には、裏切り者が三人も居るんだね。遊矢に手術をする前に、まずはこの僕が君を手術してあげるよ」


ロジェ「君は確か…ユーリ」

ロジェ(この男が居るという事は、やはり榊遊矢とセレナはアカデミア。くそっ、プロフェッサーに気づかれたか?こうなっては仕方がない!)ピッ

ロジェ「聞こえるか!?至急セルゲイを向かわせろ!今す――」

ユーリ「ちょっと待ってよ。何を焦ってるか知らないけど、別に命令されて来た訳じゃないよ」

ロジェ「…あなたはプロフェッサーの命令がない限りは決して動かない人間。違いますか?」

ユーリ「まあ間違ってないけどさ。このシンクロ次元に来たのも、セレナと柊柚子を連れて来る事だし」

ユーリ「でも、その仕事を果たすのに少し厄介な相手が居るんだ。そこで君に頼みがあるんだけど」

ロジェ「頼み?一体何を…」

ユーリ「僕と手を組まない?」

ロジェ「は?」

ユーリ「いや、は?じゃなくてさ、僕の言ってる意味が理解できない?僕、物分りが悪い人は嫌いだなぁ。消しちゃうよ?」


ロジェ「い、いや…」

ユーリ「優柔不断だねぇ…ハッキリしなよ」

ロジェ「君に頼られるほどの信頼性が私にあると?」

ユーリ「信用してないよ」

ロジェ「何?」

ユーリ「どの道アカデミアを裏切った遊矢とセレナは逮捕しなきゃいけないし。二人も三人もあんまり変わらないんだよねぇ…ただ、あんた治安維持局の長官でしょ?その立場を利用させてもらおうかなって」

ロジェ「………」

ユーリ「僕の頼みを断ったらどうなるかは想像に任せるけど、こう見えて僕はとても優しいんだ。なんならそのセルゲイって奴が来るまで待っててあげてもいいよ」

ロジェ「い、いいでしょう…」

ユーリ「そうかい?まあセルゲイは君の切り札みたいだし。正しい選択だと思うよ」

ユーリ「それじゃあ早速、一週間以内にセレナと柚子を確保する事。後、遊矢への脳内手術は取り止めにする事。後者は多分、君たちの方が無事じゃ済まないと思うし。ね?僕って優しいでしょ?」

ロジェ「我々が無事じゃ済まないとは、どういう意味です…?」

ユーリ「返事は?」ニコッ

ロジェ「は、はい…」

ユーリ「とりあえずはこんなもんかな。一週間以内とは言ったけど、なるべく早くね」

ロジェ「わ、わかっています…」

ユーリ(これでシンクロ次元は実質的に僕のものだ。時期にデニスたちも到着する。これだけの駒を相手に、君はどこまでセレナと柊柚子を守れるかな?)

権現坂「バトルだ!俺はスサノ-Oで、ダイレクトアタック!

権現坂「クサナギソード・斬!」

「ぐああぁぁぁっ!」LP0

メリッサ「決まったー!」

メリッサ「フレンドシップカップ一回戦、その最初の試合に勝利したのは、権現坂昇!治安維持局、ロジェ長官が用意したデュエルチェイサーを相手に圧倒的な勝利を収めました!」

遊矢「やるな、権現坂」

沢渡「ふん…次こそ俺様がこの次元の奴らに、エンタメの素晴らしさを見せつけてやるぜ」

「い、嫌だ!」

黒咲「?」

「チャンスを、もう一度チャンスを!」

セレナ「なんの騒ぎだ?」

「負けたんだろ。ほら、さっさと歩け」

「やっと地下から出られたのに、また強制労働させられるなんて!」

遊矢(地下?強制労働?)

メリッサ「さあ、続いての対戦カードはっ?」

メリッサ「まずは、柊柚子!」

柚子「!!」

沢渡「ちっ…なんだ、俺じゃねえのかよ」

メリッサ「対するは、強制収容所を牛耳る男として10年無敗!行政評議会より招かれたデュエリスト、徳松長次郎ー!」

セレナ「一回戦の権現坂に、二回戦の柚子か…ランサーズが続くな」

遊矢「強制収容所を牛耳るデュエリスト…どれほどのものか」

メリッサ「さあ、両選手の入場です!」

権現坂「柚子、全力でぶつかって行けー!」

沢渡「絶対負けんな!またワンキルなんてされやがったら只じゃおかねぇぞ!」

「ボス、楽勝ですぜ!」

「おうよ、そんなガキちゃちゃっとやっつけちゃって下さい!」

徳松「ヘラヘラ笑ってんじゃねぇっ!!」

柚子「!?」

「すいません…ボス」

徳松「二度と俺に声援なんざ送るな。わかったか!?」

「へ、へい!」

沢渡「なんだ、あのオッサン?」

権現坂「仲間の応援を必要としない…しかもあそこまで怒鳴りつけるとは」

「やっぱり変わっちまったな」

遊矢「…?クロウ」

セレナ「それに、シンジだったか?」

シンジ「ああ、やっぱお前らもフレンドシップカップに出場するのか。実は俺もなんだ。ジャックとの対戦は惜しかったな」

遊矢「いや…クロウも?」

クロウ「俺はただの見物人さ、ガキ共の面倒もあるしな」

権現坂「変わったとはどういう事だ?お前たち、あの男が誰か知っているのか?」

クロウ「徳松長次郎…まだ俺たちがガキだった頃、コモンズの憧れのデュエリストとして尊敬されていた人だ」

沢渡「憧れ?あいつが?」

セレナ「とてもそうは見えんな」

シンジ「子供だけじゃねぇ。喧嘩が起きそうな不良たちにも毎日のように促していた。言いたい事があるなら、デュエルでぶつけるようにってな。トップスと戦ってから、随分荒れたって聞いたけど」

メリッサ「そんじゃいくわよ!フィールド魔法、《クロス・オーバー・アクセル》!」

メリッサ「ライディングデュエル、アクセラレーション!」

柚子「デュエル!」
徳松「デュエル!」

柚子LP4000

徳松LP4000

徳松「先行は俺だ。魔法カード、《花合わせ》を発動!」

徳松「デッキから攻撃力100のカーディアンモンスター4体を攻撃表示で特殊召喚する!」

徳松「現れろ、《花札衛-松-》!ATK100・《花札衛-桐-》!ATK100《花札衛-芒-》!ATK100《花札衛-柳-》!ATK100」

メリッサ「なんと徳松、いきなり四体のモンスターを召喚だ!」

徳松「さらに召喚した柳をリリースして、《花札衛-柳に小野道風-》を特殊召喚!ATK2000」

徳松「このカードが特殊召喚に成功した場合、デッキからカードをドローし、互いに確認する。 それがガーディアンだった場合、そのモンスターを特殊召喚できる」

徳松「俺が引いたのは《札改め》。残念ながら墓地送りだ」

徳松「だが、柳に小野道風をシンクロ素材とする場合、全てのモンスターをレベル2として扱う!」

徳松「涙雨!光となりて降り注げ!」

徳松「シンクロ召喚!」

徳松「出でよ!レベル8!《花札衛-雨四光-》!ATK3000」


メリッサ「徳松、早速のシンクロ召喚!」

徳松「このカードが存在する限り、 自分フィールドの花札衛は破壊されず、 効果対象にならない」

徳松「俺はカードを一枚伏せ、ターンエンド」

権現坂「あれだけ展開して一体のシンクロモンスターとは」

遊矢「何かあるな」

柚子(例えどんな戦術が来たとしても、私は私のデュエルを…)

柚子「私のターン!」

徳松「この瞬間、雨四光の効果発動!」

徳松「ドローフェイズに相手がドローをした場合、1500ポイントのダメージを与える!」

柚子「1500!?ぐうっ!」LP2500

沢渡「ちっ…いきなりもらっちまったな」

クロウ「ドローをする毎に1500のダメージ…しかも雨四光がいる限り、徳松のモンスターは効果破壊されず、対象にもできない」

権現坂「まだデュエルは始まったばかり。柚子ならば必ず…」

柚子「私はスケール2の《EMドラミング・コング》とスケール6の《EMギタートル》でペンデュラムスケールをセッティング!」

柚子「これでレベル3から5のモンスターが同時に召喚可能!」

柚子「そして、ギタートルのペンデュラム効果により、もう片方のペンデュラムゾーンにEMがセッティングされた場合、デッキから一枚ドロー!」

柚子「さあ、いくわよ。ペンデュラム召喚!」

柚子「《EMヘイタイガー》!ATK1700《EMヘルプリンセス》!ATK1200」

メリッサ「嘘!?遊矢と同様に柊柚子もペンデュラム召喚!」

黒咲「特殊召喚したモンスターは全てレベル4…」

セレナ「来るか…!」

徳松「ふん…永続罠、《イカサマ御法度》!」

徳松「自分フィールドに花札衛と名のつくシンクロモンスターが存在し、 相手フィールドに手札から特殊召喚されたモンスターが存在する時、相手モンスターを全て持ち主の手札に戻す!」

柚子「な!?」

メリッサ「せっかく決まったペンデュラム召喚がなんとイカサマ扱いにされてしまったー!」

徳松「自分フィールドに花札衛と名のつくシンクロモンスターが存在しない場合、このカードは破壊される」

沢渡「イカサマ扱いって、これじゃあエクシーズが出来ねえじゃねぇかよ!」

権現坂「モンスターの通常召喚は1ターンに1度、ペンデュラム召喚が封じられた今、レベルの同じモンスターを揃えるのは至難の技という事か」

遊矢「………」

徳松「どうした嬢ちゃん、手詰まりならさっさとサレンダーしちまいな。俺は遊びに来た訳じゃねぇんだ」

柚子「デュエルは、何かに縛られてするものじゃない。自分自信と、対戦相手と正面から向き合うもの」

徳松「あ?」

柚子「遊矢が教えてくれた…だから、私は私のデュエルで、あなたも…みんなも絶対に笑顔にしてみせる!」

柚子「私はモンスターを裏守備表示でセット!」

柚子「そしてカードを一枚伏せて、ターンエンド」

徳松「ふん…大口叩いておいて、結局は防戦一方か。雨四光は相手ターンのエンドフェイズに以下の効果から1つを選択して発動する。ドローフェイズをスキップするか、雨四光の効果を次の相手ターンのスタンバイフェイズまで無効にするかをな」

徳松「俺は、このターンのドローをスキップする効果を選択!」

柚子「っ!?」

メリッサ「なんと徳松、自らのドローをスルー!」

権現坂「だが、雨四光の耐性とダメージ効果を維持できる。これも戦略だ」

シンジ「いや、違う」

権現坂「何?」

クロウ「あんなのは、かつて俺たちが憧れていた勝ち負けにこだわらず楽しくデュエルを信条とする”エンジョイ長次郎”じゃねぇ」

柚子(エンジョイ長次郎…?)

徳松「俺のターン!そしてこのドローはスキップされる!」

徳松「バトルだ!雨四光で、セットモンスターを攻撃!」

柚子「ヘイタイガーが…!」

徳松「ターンエンド。さあ、おめぇの番だ」

柚子「…私のターン!」

徳松「雨四光の効果で、1500ポイントのダメージを与える!」

柚子「ぐうぅぅっ!」LP1000

権現坂「柚子!」

沢渡「やべぇ、柚子のライフが1000に!」

セレナ「このターンに雨四光をなんとかしなければ、柚子に勝ち目はない。だが、奴の永続罠によりペンデュラム召喚はイカサマ扱い。これでは…」

柚子「行けるわ」

セレナ「何?」

徳松「行けるだと?」

柚子「確かにダメージは受けたけど、これくらいは覚悟してた。同時に待っていたわ、この伏せカードを私のターンで使う時を」

柚子「罠発動!《砂塵の大竜巻》!」

柚子「相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象とし、そのカードを破壊する!」

柚子「私はこれで、イカサマ御法度を破壊!」

徳松「ちっ…」

メリッサ「柚子、イカサマ御法度を突破!これでペンデュラム召喚ができる!」

柚子「ペンデュラム召喚!エクストラデッキから、《EMヘイタイガー》!ATK1700」

柚子「さらに手札の《EMヘルプリンセス》!ATK1200《EMシルバー・クロウ》!ATK1800」

沢渡「よっし!いけー柚子!カステルだ!」

権現坂「駄目だ、雨四光には効果対象にできない。柚子のエクシーズモンスターでは」

徳松「ターンエンドしな。そして思い知れ、トップに逆らう奴は食われる。トップスとコモンズのようにな」

シンジ「トップスとコモンズ…」

柚子「デュエルにトップスもコモンズも関係ないわ。私は絶対に、力だけの支配になんか負けない!あなただって本当は、こんなデュエルは望んでないはずよ」

徳松「ふん、何を根拠に」

柚子「似ているからよ、あなたと私が」

徳松「似てる?俺とおめぇがか?」

柚子「少し前までは私も…いいえ、今だってそう…所詮、私のデッキは借り物。大切な人との思い出を護ると自分に言い聞かせながら、自分の未来を過去の中に閉じ込めていた」

セレナ「大切な人…」

すまん、ヘイタイガーペンデュラムじゃなかった
ヘイタイガーは三沢化で頼みます

徳松「それが俺とおめぇの共通点か?くだらねぇ」

柚子「勝ち負けにこだわらず楽しくデュエルする…でも、それを伝える私たちが笑顔になっていなかった。あなたは今、本当の自分が一番否定するデュエルをしてるのよ」

徳松「っ!」

柚子「私はシルバー・クロウで、雨四光を攻撃!」

柚子「EMシルバー・クロウがバトルする時、自分フィールドのEMの攻撃力はバトルフェイズ終了時まで300アップする!」

徳松「ふん…たかが300ポイントのアップで…」

柚子「ドラミング・コングのペンデュラム効果!」

柚子「1ターンに1度、相手モンスターと戦闘を行う攻撃宣言時、モンスター1体の攻撃力をバトルフェイズ終了時まで600ポイントアップする!」

徳松「何…!?」

メリッサ「しかし、それでも攻撃力は2700!僅かに届かない!」

柚子(いいえ、届かせる。これで!)

柚子「アクション魔法、《アタック・フォース》!」

柚子「バトルの時、相手モンスターより攻撃力が低いモンスターの攻撃力を600ポイントアップする!ATK3300」

徳松「バカなっ!」

沢渡「ついに雨四光を超えやがった!」

徳松「ぐうっ!」LP3700

柚子「続いて、ヘルプリンセスでダイレクトアタック!」

徳松「ぐおおぉぉっ!」LP2200

メリッサ「柚子、ペンデュラム召喚で反撃!これで徳松はエースモンスターを失った!」

柚子「私はこれでターンエンド」

徳松「…俺のターン」

「おい…」

「あのボスがドローを…」

徳松「…デュエルにトップスもコモンズも関係ない。かつてはそう考え、俺はトップスのデュエリストにデュエルを挑んだ」

柚子「え?」

徳松「そこに待っていたのは地獄だったさ。金に物を言わせたレアカードばかりのデッキ、一人の相手に対する複数の集中攻撃、負けた俺への罵声とブーイング…」

徳松「俺は思った。今まで俺を支えてくれた声援がこんなにあっさりと罵声に変わるのならもう歓声はいらねぇ!」

徳松「そして、再起のデュエルでとうとう不正行為に走っちまった。絶対に勝たなきゃならねぇというプレッシャーからな!」

柚子「不正…」

クロウ「そうか、だからあの人は…」

「おい…」

「ああ!」

長次郎!長次郎!長次郎!」

徳松「っ…?」

「引いてくだせえ、ボス!」

「奇跡のドローを!」

徳松「あいつら…」

徳松(考えてみれば、何年振りだよ。自分の運命をこの指に託すのは…俺がイカサマをやって以来、一度だってあのカードをドロー出来た事はなかった。まるで、運に見放されたように)

徳松(こんな嬢ちゃんに思い出されるとはな…)

徳松「いくぜ、エンジョーイ!!」

クロウ「あれはっ」

シンジ「エンジョイ長次郎の奇跡のドロー!来たか!?」

徳松「…ありがとうよ、お嬢ちゃん」

「な…!?」

「ボス!?」

メリッサ「なんと!徳松、自らのデッキに手を置いた!え?これって、サレンダー?!って事は…」

メリッサ「フレンドシップカップ一回戦第二試合、勝者は柊柚子!」

沢渡「嘘だろ!?」

セレナ「何故このタイミングでサレンダーを…ライフはまだ2500、手札もある」

権現坂「余程手札が悪かったという事か?」

クロウ「シンジ、徳松が最後に引いたカードは…」

シンジ「《超こいこい》…だったらいいな」

柚子「徳松さん…」

徳松「恩は返したぜ、嬢ちゃん」

柚子「それじゃあ、あなたはやっぱり…」

「ぼ、ボス…」

徳松「ふ…デュエルとはすなわち人生なり」

徳松「人生は一度きり。勝つ日もあれば、負ける日もある。負けを恥じず、勝って驕らず!」

徳松「すなわち、レッツエンジョイ!!」

エンジョーイ!

徳松(さて、参ろうか)

「二人目も勝利しましたか」

議長「エンジョイ長次郎も無事に復活。わしとしても喜ばしい限り。では次は…」

メリッサ『フレンドシップカップ第三試合の組み合わせは、シンジ・ウェーバーVSって、アイエエエエ!忍者!?ニンジャナンデ!?」

「この忍者もあなた方の?」

零児「はい、実力は保障します」

零羅「っ…」

「うむ、しかと拝見させてもらうとしよう」

零羅「つき、かげ…」




権現坂「見事だったぞ、柚子」

柚子「ありがとう、遊矢は?」

沢渡「試合が終わった後、一人でどっか行っちまったぜ。確かめたい事があるんだと」

柚子「そっか…」

黒咲(あの目、明らかに徳松長次郎という男を捉えていた。となればおそらく…)

シンジ「いけ、《B・F-決戦のビッグ・バリスタ》!」

月影「…!」LP0

柚子「月影!」

セレナ「月影が、負けた…」

シンジ「これが、コモンズの絆!トップス共を引きずり下ろす!革命だ!」

革命だー!

クロウ「シンジ…」

黒咲「………」

権現坂「どうした、黒咲?」

黒咲「いや…」

黒咲(奴が最後に取ったアクションカード…俺の目が正しければ、あれは《回避》。発動していればまだデュエルが続けられたはず。あの男の差し金か…?)

ギャラガー「さあ、シティの為に掘って掘って掘り進め!」

「い、嫌だ!」

ギャラガー「はぁ?」

「地上に戻してくれ!もう一度、もう一度チャンスを!」

ギャラガー「チャンスは一度だけだ!」




遊矢「なるほど…」

遊矢(フレンドシップカップで負けたデュエリストは、この場所で強制労働って訳か…しかもあいつは以前に俺たちの前に現れたプロモーター。名前は確か、ギャラガーだったか)

遊矢(このままフレンドシップカップを勝ち進めば、ランサーズのメンバーとも間違いなくぶつかる事になる。しかしそれは赤馬零児も想定内のはずだ。ランサーズの実力を示す為とはいえ、あの男がすんなりとそんな条件を飲むとは思えないし。後なら知ったとしても、零児なら何か手を打っているはず)

月影「通れぬな」

遊矢「…!お前は、月影?」

「なんだこいつは?始まる前からこんなところに」

「ん?こいつ確か、前夜祭の」

「ジャックに負けたショックでデュエルすらできなくなったんじゃねぇの?なんなら今すぐこの地獄の仕事場で可愛がってやるぜ」

月影「遊矢殿は拙者の仲間、侮辱は許さん」

「はいはい」

月影「お主も戻れ、まだ一回戦の試合は終了していないはずだ」

遊矢(零児の策か?)

月影(左様、これから送られてくる地下の者たちの安全は拙者が責任を持つ。遊矢殿は全力で戦い、フレンドシップカップの優勝を目指せ。零児殿もそれを望んでいる)

遊矢(わかった)

「何をブツブツ言ってやがる、さっさと歩け!」

遊矢(頼んだぞ、月影)


セレナ「やれ!私はキャット・ダンサーで、ダイレクトアタック!」

「ぐあああぁぁぁっ!」LP0

メリッサ「決まったー!フレンドシップカップ本日最後の試合、勝ったのはセレナ!柚子に続き、またしても女性デュエリストが進出!」

メリッサ「どうだ、見たか男共!これからはデュエルも女の時代よ!」

柚子「セレナ…」

権現坂「よし!これで3勝1敗、流石はセレナだ!」

沢渡「まーデュエルと遊矢しか脳がない残念ヤンデレ女だしな、これくらいは出来て当たり前だ」

セレナ「誰が残念ヤンデレ女だと?」

沢渡「うおっ!?」

セレナ「もう一度言ってみろ。貴様、絶対に生かして帰さん。今すぐ叩き潰してやる!」

沢渡「ひいぃぃ〜〜っ!ヘルプヘルプ!」

遊矢「やめとけセレナ、仲間同士で争う必要はない」

セレナ「ちっ…仕方ない。遊矢に免じて許してやる。命拾いしたな」

沢渡「ったく、物騒な女だぜ。しかし本当に遊矢…」

セレナ「なんだと?」

沢渡「ナンデモアリマセン」

黒咲「それで、様子はどうだ?」

権現坂「様子?」

遊矢「その事でみんなに話がある、ひとまずは場所を移そう。この会場は中継カメラだらけだろうからな」


治安維持局

ユーリ「ふ〜ん、あれがセレナの実力。流石に遊矢の相棒なだけの事はあるね」

ロジェ「………」

ユーリ「どうしたの?もしかして、予想以上強くて捕まえるの無理とか?だったもう君は用なしになっちゃうけど」

ロジェ「…そんな事はありませんよ。セレナも柊柚子も明日中に始末します。時間は取らせません」

ユーリ「あ、そう?ごめんね、急がせちゃって。なら明日にも引き渡せるって事でいいんだ?」

ロジェ「…もちろんです。その見返りと言ってはなんですが、プロフェッサーには…」

ユーリ「うん、言わないでおいてあげる。君がちゃんと約束を守れば、ね」

ロジェ「っ…」

ユーリ「じゃ、また明日来るよ。期待してるからね〜」

ロジェ(やむ得ない、明日中に柊柚子もセレナもセルゲイによって拘束する。それしか私の生き延びる手段は…)


権現坂「デュエルに負けたデュエリストは、地下の労働施設にっ?」

沢渡「じゃあ、シンジに負けた月影は…」

遊矢「いや、あれは零児の策だろう。あいつほど卓越した身体能力の持ち主なら、地下を脱走する事も難しい事じゃないし、本人自身、仲間が地下に送られた場合の責任は自身が持つと言っていた」

セレナ「我々がこのまま勝ち進めば、仲間同士で戦う事は間違いない。その為の保険という訳か」

柚子「でも、負けたデュエリストを地下に送るなんて考え方は絶対に間違ってる!」

遊矢「それは多分、この場に居る人間全員が同じ考えだろう。だが、シンクロ次元では違うらしい。トップスとコモンズの二種類の人間しかいないなら尚更だ」

柚子「シンクロ次元では…」

遊矢「言いたい事があるなら、デュエルに勝ってから訴える事だ。どうせ力のない人間が吐いた言葉など、多くの人間は耳を傾けはしない。逆に罵倒されるだろうな」

柚子「遊矢…うん」

質問に答えます
本編でセレナに負けたのはトニーだったけど、こっちじゃシンジ以外は参加してないのでロジェ長官が用意したデュエルチェイサーかなww

遊矢「それに恐らく、このシンクロ次元もアカデミアと繋がっている」

黒咲「っ!」

沢渡「ちょっと待て、今なんてっ?」

遊矢「昨夜、アカデミアのユーリが俺に交渉をして来た。ここに居る間はセレナと柚子に危害を加えない、代わりにシンクロ次元の元アカデミアの人間を始末するのに目を瞑ってほしいと」

柚子「ユーリ!?」

権現坂「知っているのか?」

柚子「うん…スタンダードに居た時に、一度だけ。瑠璃やリンをアカデミアに連れ去ったのも、全てあいつの仕業」

黒咲「っ!そいつは今どこに居る!?言え!」

権現坂「落ち着け黒咲、まだ遊矢の話は!」

遊矢「俺たちがここに来たのはアカデミアとの戦いに備えシンクロ次元と同盟関係を結ぶ事。今は余計な騒ぎは起こさないほうがいい。それにユーリはかなりの使い手だ、まともにやり合えば無事じゃ済まないぞ」

黒咲「くっ…」

沢渡「けど、敵を完全に信用する訳にもいかねえぜ」

権現坂「わかっている。初めから信用などしていない」

柚子「でも、アカデミアはどうして私たちを…」

遊矢「安心しろ、セレナと柚子は俺が必ず守り抜く。どんな事があってもだ」

柚子「遊矢…」

セレナ「…それは私も同じだ。誰にだろうと遊矢は絶対に渡さん。遊矢の隣に相応しいのは私だけなのだからな」

沢渡「おい、それなんかズレて――」

セレナ「なんだと?」

沢渡「る訳ないですよねー!」

翌日

遊矢「やれ、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!螺旋のストライクバースト!」

227「ぐああぁぁぁっ!」LP0

ユーゴ「いけ、クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!ダイレクトアタック!」

ユーゴ「旋風のヘルダイブスラッシャー!」

沢渡「うぎあああぁぁぁっ!」LP0

黒咲「バトルだ!ライズ・ファルコン!全ての敵を引き裂け!」

黒咲「ブレイブクロー・レボリューション!」

「うわあああぁぁぁっ!」LP0

メリッサ「デュエルチェイサー、またしても敗退!これにて一回戦の対戦は全て終了しました!続いて、二回戦最初の試合!」

メリッサ「セレナVSセルゲイ・ヴォルコフ!」

メリッサ「さあ、両選手の入場です!まずは、デュエルチェイサーを相手に圧倒的な勝利を収めた女性デュエリスト、セレナー!」

セレナ!セレナ!セレナ!

権現坂「任せたぞ、セレナ!」

メリッサ「対するは、デュエルを挑んでは相手を再起不能になるまで潰し続けるデュエリスト・クラッシャー、セルゲイ・ヴォルコフー!」

遊矢「デュエリスト・クラッシャー…?」

セレナ「デュエリスト・クラッシャー…派手な異名だな。だが遠慮はいらん。そのデュエル、遠慮なく私にも見せるがいい」

セルゲイ「………」

メリッサ「フィールド魔法、《クロス・オーバー・アクセル》!」

メリッサ「ライディングデュエル、アクセラレーション!」

セレナ「デュエル!」
セルゲイ「デュエル!」




ロジェ「今回は小細工はなしだ。最初からセルゲイの真の力を解き放ち、暴れさせる。必ずやセレナを打ち破るのだ。そうしなければ、私は…」

メリッサ「先行を取ったのは、セレナ!」

セレナ「私のターン!」

セレナ「私は手札から魔法カード、《融合》を発動!」

セレナ「私が融合するのは、《月光蒼猫(ムーンライト・ブルー・キャット)》と《月光黒羊(ムーンライト・ブラック・シープ)》!」

セレナ「融合召喚!」

セレナ「現れ出でよ!月明かりに舞い踊る美しき野獣!《月光舞猫姫(ムーンライト・キャット・ダンサー)》!ATK2400」

セレナ「ムーンライト・ブラック・シープを融合素材とした事により、墓地のムーンライトモンスター1体を手札に加える。私はブルー・キャットを手札に」

セレナ「カードを一枚伏せて、ターンエンド」

セルゲイ「俺のターン」

セルゲイ「俺は、《地縛囚人ストーン・スィーパー》を特殊召喚!ATK160

セルゲイ「フィールド魔法が存在する時、このカードは手札から特殊召喚できる」

セルゲイ「さらにチューナーモンスター、《地縛囚人ライン・ウォーカー》を召喚!ATK800」

セルゲイ「そして手札から、魔法カード、《異界共鳴-シンクロ・フュージョン》を発動!」

セルゲイ「フィールドから決められたモンスターを墓地へ送り、それを素材にシンクロ召喚・及び融合召喚を行う!」

セレナ「なんだと?」

柚子「シンクロと融合を同時に!?」

遊矢(シンクロ次元のデュエリストが融合を…?デュエルチェイサー227という男もそうだったが、まさか奴が…)

セルゲイ「地の底から蘇れ、戒め放つ翼持つ巨獣よ!」

セルゲイ「シンクロ召喚!」

セルゲイ「レベル8!《地縛戒隷ジオグリフォン》!ATK2500」

セルゲイ「さらに、ストーン・スィーパーとライン・ウォーカーを融合!」

セルゲイ「地を這う囚人よ、形場への道を歩き続ける囚人とひとつとなり、戒めを与える巨獣となれ!」

セルゲイ「融合召喚!」

セルゲイ「現れよ!レベル8!《地縛戒隷ジオクラーケン》!ATK2800」

メリッサ「すごい!セルゲイ、シンクロと融合を同時に決めました!」

セルゲイ「ライン・ウォーカーの効果発動!」

セルゲイ「相手フィールドにエクストラデッキから特殊召喚されたモンスターが存在する場合、墓地のこのカードを除外する事で、そのモンスターをもう1度特殊召喚した扱いにする!」

権現坂「セレナのモンスターを今一度特殊召喚した扱いにするだと?」

セルゲイ「ジオクラーケンの効果発動!」

セルゲイ「俺のターンに1度、相手フィールドにモンスターが特殊召喚された時、特殊召喚された相手フィールドのモンスター全てを破壊し、破壊したモンスターの数×800のダメージを与える!」

セルゲイ「俺は、ムーンライト・キャット・ダンサーを破壊!」

セレナ「くっ…」LP3200

メリッサ「なるほど、セレナのモンスターを再度特殊召喚したのはこれが狙い!」

権現坂「まずい、セレナの場には壁となるモンスターはいない!」

柚子「このまま二体のモンスターのダイレクトアタックを受けたら!」

遊矢「セレナ…」

セルゲイ「ジオクラーケンで、ダイレクトアタック!」

セレナ「私は永続罠、《リビングデッドの呼び声》を発動!」

セレナ「自分の墓地からモンスター1体を選択し、攻撃表示で特殊召喚する!」

セレナ「蘇れ!《月光舞猫姫(ムーンライト・キャット・ダンサー)》!ATK2400」

メリッサ「セレナ、罠によりエースモンスターを呼び戻した!」

セルゲイ「ジオクラーケン!ムーンライト・キャット・ダンサーを攻撃!」

セレナ「ダメージはくらうが、キャット・ダンサーはバトルでは破壊されない!」LP2800

セルゲイ「ならばジオグリフォンで、キャット・ダンサーを攻撃!」

セレナ「ぐうっ」LP2700

セルゲイ「俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

権現坂「セレナが先手を取られるか」

遊矢「まだ勝負は始まったばかり。それにキャット・ダンサーはフィールドに健在となれば、おそらくセレナのやる手は…」

セレナ「私のターン!」

セレナ「私は、《月光蒼猫(ムーンライト・ブルー・キャット)》を召喚!ATK1600」

セレナ「さらに魔法カード、《置換融合》を発動!」

セレナ「この効果により、フィールドのキャット・ダンサーとブルー・キャットを融合する!」

セレナ「月明かりに舞い踊る美しき野獣よ!蒼き闇を徘徊する猫よ!月の引力により渦巻きて新たなる力と生まれ変わらん!」

セレナ「融合召喚!」

セレナ「現れ出でよ!月光の原野で舞い踊るしなやかなる野獣!《月光舞豹姫(ムーンライト・パンサー・ダンサー)》!ATK2800」

セレナ「パンサー・ダンサーがバトルする時、相手モンスターは一度だけ破壊されず、 全てのモンスターに二回ずつ攻撃する!」

セレナ「バトルだ!ジオグリフォンを攻撃!」

セルゲイ「くっ…!」LP3700

セレナ「もう一度、ジオグリフォンを攻撃!」

セルゲイ「くうっ…」LP3400

セルゲイ「だがこの瞬間、ジオグリフォンの効果発動!

セルゲイ「地縛モンスターが破壊された時、相手フィールドのモンスター1体を破壊する!」

セレナ「残念だな。パンサー・ダンサーはカード効果では破壊されない!」

メリッサ「セルゲイの反撃をかわすセレナ!このまま流れはセレナに向かうか!?」

セレナ「そして、パンサー・ダンサーがバトルで相手モンスターを破壊した時、攻撃力をバトルフェイズ終了時まで200ポイントアップする!ATK3000」

権現坂「よし、これでパンサー・ダンサーの攻撃力がジオクラーケンを上回った!」

セレナ「ジオクラーケンに二回のバトルだ!いけ、パンサー・ダンサー!」

セルゲイ「ぐうっ」LP3000

セレナ「バトル終了と共にパンサー・ダンサーの攻撃力は元に戻る。ターンエンド」




ロジェ(そろそろ、頃合いだな)ピッ

ロジェ「聞こえますか?今すぐセルゲイのリミッターを外しなさい」

「り、リミッターをですか?ですがそれだと、セルゲイの意識が…」

ロジェ「構いません。それから、念の為にセキュリティ部隊をデュエルパレスのビル周辺に配置。万が一セレナが転落した時の状況も想定します」

「し、承知いたしました…」

メリッサ「さあセルゲイ、セレナの猛攻にどう反撃するのか!?」

セルゲイ「俺のター――っ!?」ピリッ

黒咲「…?」

セルゲイ「ぐ…ぐあああぁぁぁっ!」

柚子「え!?」

権現坂「…なんだ?どうした!?」

セルゲイ「ぐっ……あ……がっ!?」

セルゲイ「………」

遊矢(一体何が…?)

セルゲイ「…俺はこれでターンエンド」

セレナ「何?」

メリッサ「なんとセルゲイ、ドローのみのターンエンド。セレナの攻撃に恐れをなし、勝負を捨てたという事か!?」

セレナ「諦めただと?デュエリスト・クラッシャーが聞いて呆れる。いいだろう、ならば一思いにこのターンで勝負を決めてやる。私のターン!」

セレナ(奴のライフは3000…手札にモンスターはないが…)

セレナ「墓地の置換融合の効果発動!」

セレナ「このカードを除外し、墓地の融合モンスター1体をエクストラデッキに戻し、デッキから一枚ドローする!」

セレナ(ちっ…悪運の強い奴め)

セレナ「バトルだ!パンサー・ダンサーで、ダイレクトアタック!」

セルゲイ「ぐぅぅふふふぅっ!!」LP200

セレナ「私はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

メリッサ「セルゲイ、間一髪のところで敗北を免れた!しかしライフは200、反撃の手はあるのか!?」

セレナ「さあ、お前の番だ。また何もせずターンエンドなら、さっさとサレンダーでもして去るんだな。どの道次で終わり――」

セルゲイ「お前、もう自分は勝ったと思っているな?」

セレナ「何?」

遊矢「?」

セルゲイ「次のターンで終わり、すでに勝利を確信した顔。勝とうと必死な顔より、勝ったと確信した顔をぶっ潰す…」

セルゲイ「最高に美しい」

セレナ「美しいだと?」

セルゲイ「あえてターンを渡し、耐えて、耐えて、耐えて…耐えて、耐えて、耐えた甲斐あった!」

セルゲイ「耐えた!耐えた!耐えた耐えた!耐えたー!」

セルゲイ「耐えたぞォォォォッッ!!」

セルゲイ「ヒャッハー!俺のターン!」

セルゲイ「魔法カード、《地縛救魂》!」

セルゲイ「フィールド魔法が存在する時、墓地の地縛モンスター1体と魔法カードを手札に加える!」

セルゲイ「フィールド魔法が存在する事で、手札に加えた《地縛囚人ストーン・スィーパー》を特殊召喚!ATK1600」

セルゲイ「さらにチューナーモンスター、《地縛囚人グランド・キーパー》を召喚!ATK300」

セルゲイ「魔法カード、《異界共鳴-シンクロ・フュージョン》を発動!」

セルゲイ「フィールドから決められたモンスターを墓地へ送り、それを素材にシンクロ召喚・及び融合召喚を行う!」

メリッサ「セルゲイ、またしても融合、シンクロの同時召喚!」

セルゲイ「大地にとりつき妖精よ、その妖しき力で万物を揺るがせ!」

セルゲイ「シンクロ召喚!」

セルゲイ「現れよ!レベル6!《地縛戒隷ジオグレムリン》!ATK2000」

セルゲイ「このカードが特殊召喚に成功したターンのメインフェイズ1に1度、相手フィールドのモンスター1体を対象とし、相手はそのモンスターを破壊するかしないかを選択する。対象のモンスターを破壊した場合、このターンのバトルフェイズをスキップする。破壊しなかった場合、対象モンスターの攻撃力分だけ俺はライフを回復する!」

セレナ「何?」

セルゲイ「俺はさらに、ストーン・スィーパーとグランド・キーパーを融合!」

セルゲイ「石に囚われし者よ!地に封じられし者と1つとなりて大地をつかめ!」

セルゲイ「融合召喚!」

セルゲイ「現れよ、レベル6!《地縛戒隷ジオグレムリーナ》!

セルゲイ「ジオグレムリーナは1ターンに1度、相手モンスターが効果で破壊された時、自分フィールドのモンスターを全て破壊し、破壊したモンスターの攻撃力の合計分のダメージを相手に与える!」

権現坂「なるほど…これで選択の余地を潰すという訳か」

セレナ「だがパンサー・ダンサーはカード効果では破壊されない!忘れたか!?」

セルゲイ「ぐふふふふ…速攻魔法、《地縛融合》!」

セルゲイ「フィールド魔法が存在する時、自分フィールドの決められたモンスターを墓地へ送り、融合召喚する!」

セレナ「さらなる融合だと!?」

セルゲイ「ジオグレムリンとジオグレムリーナを融合!」

セルゲイ「地を司る悪魔よ、大地を掴む悪魔よ、今雌雄一つとなりて大いなる大地の底より来たれ!」

セルゲイ「融合召喚!」

セルゲイ「現れよ、レベル10!《地縛戒隷ジオグラシャ=ラボラス》!ATK3000」

セルゲイ「バトルだ!ジオグラシャ=ラボラスで、パンサー・ダンサーを攻撃!」

セルゲイ「このカードが融合またはシンクロモンスターとバトルする時、そのモンスターの攻撃力は0になる!」

セレナ「くっ…速攻魔法、《月の書》!」

セレナ「フィールドに存在するモンスター1体を裏守備表示にする!」

セルゲイ「無駄無駄無駄ぁ!カウンター罠、《地縛魔封》!」

セルゲイ「相手の魔法カードの発動と効果を無効にし、それを破壊する!」

セレナ「ちっ…ならば!」

メリッサ「セルゲイ、セレナの逆転の一手を防ぐ!このまま勝負を決めるか!?」

セレナ(アクションカードを…あそこか!)

セルゲイ「その足掻きは美しい。だが!」

遊矢「っ!」

遊矢(まさか、あいつ!)ダッ

柚子「遊矢!?」

権現坂「おい、どこに!?」

セルゲイ「見苦しいーーっっ!」

ガチャアァァァンッッ!!

黒咲「何!?」

セルゲイ「戦場に咲きし一輪の花よ!散れーーっ!」

セレナ「――っ!?」LP0

セルゲイ「うぅん…美しい」

スバァァァァンッッ!!

柚子「せ、セレナ…?」

柚子「セレナーーっ!!」

メリッサ「か、勝ったのはセルゲイ!フレンドシップカップ二回戦突破!デュエルパレスから投げ出されたセレナの安否が気遣われますが、果たして!」

セルゲイ「はははは…イッた…イッちまったぞ…」

セルゲイ「見たか!あの恐怖に歪んだ顔を!?美しィいー!!」

柚子「権現坂!」

権現坂「わかってる。行くぞ!」

黒咲「くっ…」

ロジェ「何だと?いない!?」

「はい。落下したDホイールは見つけ出したのですが、当人の姿は。まるで転落中に自力で脱出したように」

ロジェ「あの高さから…まさかユーリが…?いや、そんなはずはない!なんとしても探し出せ!他の部隊を捜索に回しても構わん!」

「り、了解!」

ロジェ(おそらくユーリは、まだこの次元に居るに違いない。奴に知られれば、全てが終わる。それまでに何としてもセレナを見つけ出さなければ、私の命は…!)



遊矢「くっ……あっ……セレナ、無事か――痛っ!」

セレナ「………」

遊矢(良かった、気を失っているが命に別状はない。本当に良かった…)

権現坂「遊矢、セレナ!」

遊矢「権現坂、柚子…それに黒咲も一緒か」

柚子「…!?遊矢、その傷!」

遊矢「…騒ぐな、大した事はない。肋骨が数本折れた程度だ」

柚子「全然重症じゃないのよ!」

黒咲「セレナは問題ない。気を失ってるだけだ」

権現坂「街に転落する前にセレナを救出したのか…なんという無茶を」

メリッサ『それでは、次の対戦カードです!シンジ・ウェーバーVS榊遊矢ー!』

柚子「な…!」

黒咲「よりによってこのタイミングか…」

遊矢「…セレナを頼む」

柚子「え?」

権現坂「遊矢、お前まさかっ」

遊矢「シンクロ次元には元アカデミアの人間も居る。そんな奴が負けたセレナを大人しく地下送りにする訳がない。デュエルが終わり次第、俺もすぐに戻る」

柚子「終わり次第って…!」

権現坂「何を考えているんだ、そんな身体で!無茶だ、やめろ!」

遊矢「…フレンドシップカップに勝たなければ、ジャックには辿り着けない。ここで逃げる訳には行かない」

柚子「そんなこと、きっとセレナも!」

黒咲「…行かせてやれ」

柚子「でも!」

遊矢「セレナは関係ない。第一俺はアカデミアに居た時から、自分以外の為にデュエルをした事は一度もないからな」

柚子「遊矢…」

権現坂「ぬぅ…」

遊矢「…行ってくる」

メリッサ「フレンドシップカップ二回戦、第二試合!デュエリストがスタートラインに!」

シンジ「お前と戦える事を楽しみにしていた。しかし今の俺はコモンズの、革命の代表。悪いが遊矢、お前にはその為の踏み台になってもらうぜ!」

遊矢「やってみろ、お前の革命で俺を踏み台に出来るならな」

シンジ「上等だ」

メリッサ「さあ、いくわよ!フィールド魔法、《クロス・オーバー・アクセル》!」

メリッサ「ライディングデュエル、アクセラレーション!」

遊矢「デュエル!」
シンジ「デュエル!」

メリッサ「二台のDホイールは同時に発進!」

遊矢「ぐっ…!」

メリッサ「おぉっと!遊矢がフラついた!何かトラブルか!?」

シンジ「先行はもらったぜ!俺のターン!」

遊矢LP4000

シンジLP4000

シンジ「さあコモンズよ、俺たちのデュエルの始まりだ!」

シンジ「思い出せ!俺のデュエルを見て感じたあの時の怒りを!トップスの奴らに対する俺たちの怒りを!!」

シンジ「今度こそ立ち上がるんだ!お前たちの怒りはわかってる! その怒りがあれば、社会をひっくり返すことが出来る!」

シンジ「俺が先頭に立ってやる!だから立ち上がるんだ、この俺と!」

クロウ「シンジ…」

遊矢「………」

シンジ「俺は《B・F-早撃ちのアルバレスト》を召喚!ATK1800」

シンジ「さらにカードを一枚伏せて、ターンエンド」

シンジ「さあ遊矢、お前の番だ。いかにお前が…いや、キングが相手だろうが俺の後ろには何千、何万のコモンズがついて来てんだ!俺はこいつらと本当に平等な社会を築き上げる!」

遊矢「平等な社会…か」

遊矢「俺のターン!」

遊矢「俺はスケール2の《法眼の魔術師》とスケール8の《時読みの魔術師》でペンデュラムスケールをセッティング!」

遊矢「これでレベル3から7のモンスターが同時に召喚可能!」

遊矢「揺れろ、魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!」

遊矢「ペンデュラム召喚!出でよ、我がしもべのモンスターよ!」

遊矢「雄々しくも美しく輝く二色のまなこ!《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》!ATK2500 」

遊矢「バトルだ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンで、早撃ちのアルバレストを攻撃!」

遊矢「螺旋のストライクバースト!」

シンジ「ぐうっ」

遊矢「オッドアイズのモンスター効果!このカードが相手モンスターとバトルする時、与える戦闘ダメージを二倍にする!リアクション・フォース!」

シンジ「ぐうぁぁぁっ!!」LP2600

メリッサ「遊矢、エースモンスターを召喚しシンジに1400のダメージ!」

シンジ「だが…アルバレストが破壊された時、手札から同じ早撃ちのアルバレスト1体を特殊召喚!ATK1800」

負けるな、シンジ!俺たちの希望!

遊矢「俺はこれでターン――っ!?」

クロウ「遊矢?」

シンジ「どうした?聞こえないぞ」

遊矢「…ターンエンドだ」

権現坂「やはりあの身体では無理だ!」

柚子「遊矢…」

黒咲「………」




シンジ「いくぜ、俺のターン!」

シンジ「俺はチューナーモンスター、《B・F-毒針のニードル》を召喚!ATK400」

シンジ「俺はレベル4の早撃ちのアルバレストに、レベル2の毒針のニードルをチューニング!」

シンジ「その羽で爆風を巻き起こし、そのひと刺しで真実の道を切り拓け!」

シンジ「シンクロ召喚!」

シンジ「レベル6!《B・F-突撃のヴォウジェ》!ATK2500」

シンジ「バトル!B・F-突撃のヴォウジェで、オッドアイズを攻撃だ!」

メリッサ「二体の攻撃力は互角。これは、相打ち覚悟!?」

シンジ「いいや…突撃のヴォウジェがこのカードの攻撃力以上のモンスターを攻撃するダメージ計算時、対象モンスター1体の攻撃力は半分になる!」

遊矢「くっ…」LP2750

メリッサ「シンジ、遊矢のエースモンスターを破壊!これで状況は再び互角!」

シンジ「ターンエンド。今は互角でも、すぐに革命は成功させる。自由競争と言いながら勝ち組は勝ちっぱなし。それがシティの…このシティの現実だ!だから俺は!俺たちは立ち上がる!」

ウォォォッッ!!

メリッサ「もぅ、だからお客さんを挑発しちゃ駄目なんだってば!」



「議長、このままでは本当に暴動が」

議長「うむ…」

零羅「………」

零児「大丈夫だ」

零羅「え…」

零児「今の彼は三年前とは違う。榊遊勝の息子ではなく、一人のデュエリストとしてキング、ジャック・アトラスを必ず打ち破る。あの程度では怯みもしない」

零羅「遊矢…」

遊矢「俺のターン!」

遊矢「俺は手札から、《竜脈の魔術師》を召喚!ATK1800」

遊矢「さらに魔法カード、《ミニマム・ガッツ》を発動!」

遊矢「自分フィールドのモンスター1体をリリースし、相手フィールドのモンスター1体を選択。 選択したモンスターの攻撃力はエンドフェイズまで0になる!」

シンジ「何?突撃のヴォウジェの攻撃力がっ」

遊矢「そしてこのターン、選択したモンスターがバトルで破壊され墓地へ送られた時、 そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを与える」

遊矢「今一度揺れろ、魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!」

遊矢「ペンデュラム召喚!エクストラデッキから蘇れ、《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》!ATK2500 《竜脈の魔術師》!ATK1800」

シンジ「くそっ!」

メリッサ「シンジ、早くもアクションカードに手を伸ばした!それも仕方がありません、オッドアイズの効果はバトルダメージの倍。それにミニマム・ガッツの効果も合わさればシンジは万事休す!」

シンジ(よし、これなら!)

遊矢「バトルだ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンで、突撃のヴォウジェを攻撃!」

遊矢「螺旋のストライクバースト!」

シンジ「アクション魔法、《回避》!オッドアイズの攻撃を無効にする!」

遊矢「しかしそれは一度だけ。竜脈の魔術師で、突撃のヴォウジェを攻撃!」

シンジ「一度だけで十分さ。速攻魔法、《ハーフ・シャット》!」

シンジ「フィールドに存在するモンスター1体を選択して発動し、そのモンスターはこのターンの戦闘では破壊されず、 攻撃力はエンドフェイズまで半分になる!」LP800

メリッサ「シンジ、アクションマジックと自分のモンスターへの速攻魔法でなんとか持ちこたえた!一回戦の時に見せた底力を発揮するか!?」

遊矢「俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

シンジ「流石にやるな、だがまだ終わりじゃねぇ。次はいよいよ俺の…俺たちのターンだ!」

シンジ「いくぜ、俺たちのターン!ドロォォォ!!」

ドロォォォ!

シンジ「来たぜ、今一度台風の到来だ!」

シンジ「魔法カード、《一斉蜂起》!」

シンジ「相手フィールドにモンスターが存在する時、その数だけ墓地にあるレベル4以下のB・Fモンスターを特殊召喚する!」

シンジ「蘇れ、《B・F-毒針のニードル》!ATK400《B・F-早撃ちのアルバレスト》!ATK1800」

メリッサ「シンジ、モンスター二体を蘇生!これはまさに一回戦の時に見せた戦法!」

シンジ「いくぜ、遊矢!俺はレベル6の突撃のヴォウジェに、レベル4の早撃ちのアルバレストと、レベル2の毒針のニードルをチューニング!」

シンジ「結集せし絆の力にて、傲岸たる巨悪の壁を射ぬけ!」

シンジ「シンクロ召喚!」

シンジ「現れろ!レベル12!《B・F-決戦のビッグ・バリスタ》!ATK3000」

メリッサ「ここで月影をねじ伏せたシンジの切り札が登場!圧倒的な効果で遊矢に引導を渡すのか!?」

シンジ「ビッグ・バリスタは、墓地の全B・Fを除外し、その数×500ポイント相手モンスター1体の攻撃力・守備力をダウンさせる!」

シンジ「俺はこの効果を、竜脈の魔術師に使う!」

メリッサ「あぁっと!竜脈の魔術師の攻撃力が0に!遊矢のライフは2750、これが決まればシンジの勝利が決まる!」


シンジ「悪いな遊矢、お前に恨みはない。だが俺は仲間の為、ガキ共の為、虐げられ続けてきた俺たちコモンズ為、そのエネルギーを結集し、トップス支配の世の中をひっくり返すと決めた! 俺は今度こそコモンズを立ち上がらせてみせる!」

シンジ!シンジ!シンジ!

クロウ「シンジ…」

遊矢「トップスを社会のどん底に突き落とす気か?」

シンジ「ああ、そうさ。それが革命だ」

遊矢「よくわかった」

シンジ「そうか」

遊矢「つまり、お前が幼少時代…トップスにぞんざいな扱いを受けて育ったように、今を生きるトップスの子供たちに同じ苦しみ、悲しみを与えるという訳だな?」

シンジ「っ…!!」

遊矢「どうした?」

シンジ「違う…これはリセット、再起動だ。もう一度やり直すんだよ、コモンズもトップスもない、平等な社会を!」

遊矢「また平等な社会か…いい加減素直になったらどうだ?」

シンジ「てめぇ…何が言いたい?」

遊矢「本当に気づいていないのか?お前の目指す革命…仲間たちの生活改善や格差是正よりもトップスとコモンズの立場を逆転させ、トップスへの屈服という自身の報復感情が優先しているだけに過ぎない」

シンジ「ふざけるな!俺は!」

遊矢「最初に頷いたよな?俺の”トップスを社会のどん底に突き落とす気か”という問いに」

遊矢「コモンズの為じゃない。お前はただ自分の鬱憤を晴らし、トップスに同じ苦しみを与えたいだけだ」

シンジ「っ!」


クロウ「遊矢…」

シンジ「違う…俺は、コモンズの為に…!」

負けるな、シンジ!

シンジ「!?」

そうだ、惑わされるんじゃねぇ!

革命を否定する奴はトップス側だ!叩き潰せ!

俺も同じだぞ!トップスに仕返ししないと気が済まねえ!

シンジ「そうだ、俺だけじゃねぇ。後ろには何万のコモンズがついて来てるんだ!」

シンジ「バトルだ!いけ、決戦のビッグ・バリスタ!竜脈の魔術師に攻撃!」

シンジ「革命の贄とやれ、遊矢ぁぁぁっ!」

メリッサ「決戦のビッグ・バリスタの攻撃が竜脈の魔術師に向かう!決まったか!?」

ジャック(ふん…決まる訳がない…)

遊矢「罠カード、《アナザー・フュージョン》を発動!」

遊矢「自分フィールドにモンスターが二体以上存在する時、フィールドから決められた素材モンスターを墓地に送り、融合モンスター1体を特殊召喚する!」

シンジ「何!?」

遊矢「俺はオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンと竜脈の魔術師を融合!」

遊矢「融合召喚!」

遊矢「現れろ、《オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン》!ATK2500」

メリッサ「なんと遊矢、このタイミングで融合召喚!?」

シンジ「融合…だが攻撃力はビッグ・バリスタの方が上だ!」

遊矢「どうかな。そもそもお前は俺とジャックの戦いを見ていたんじゃなかったのか?」

シンジ「それがどう――はっ」

遊矢「オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴンが特殊召喚に成功した時、 相手フィールドの攻撃表示モンスター1体を手札に戻す!」

遊矢「俺はお前の決戦のビッグ・バリスタをエクストラデッキに戻す!」

シンジ「くっ…!」

メリッサ「シンジ、決戦のビッグ・バリスタを失いフィールドにモンスターがいなくなったー!」

そんな…嘘だろ…

シンジの切り札が…俺たちの革命のモンスターが…

シンジ「俺は…」

シンジ「俺はターンエンド」

遊矢「アナザー・フュージョンで特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される」

遊矢「俺のターン!」

遊矢「俺はセッティング済みのスケールで、ペンデュラム召喚!」

遊矢「もう一度蘇れ、《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》!ATK2500 」

メリッサ「遊矢、三度目のペンデュラム召喚!シンジはどうする!?」

シンジ「負けられねえんだよ!こんなところで!」

メリッサ「やはりアクションカードを取りに行ったー!」

遊矢「ぐ…っ」

遊矢(あと少しだ、もう少しだけ…)

遊矢「バトルだ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンで、ダイレクトアタック!」

シンジ「革命は必ず成功させてや――っ!?」

シンジ(これは、《起死回生》…?バトルの間、モンスター1体の攻撃力を800ポイントアップさせ、その破壊を無効にするアクション魔法…)

遊矢「螺旋のストライクバースト!」

シンジ「うおおぉぉぉっっ!!」LP0

メリッサ「勝者、榊遊矢!セルゲイに続き、フレンドシップカップ二回戦突破!」

クロウ「遊矢…シンジ…」

シンジ「くそっ…」

嘘だろ…?

よくもシンジを!

俺たちコモンズの希望を!

絶対に許さねえ、榊遊矢!

メリッサ「ちょっとちょっと!なんでブーイング!?トップスもコモンズも一緒に勝者を称えましょうよ!それこそがフレンドシップカップ!

その通り!

よくやってくれた、榊遊矢!

これであのうるさいシンジも終わりね

ふざけるな!

結局トップス側の人間が勝つって事かよ!

遊矢「ふ…」

逃げるのか、この野郎!

くたばれ、榊遊矢!

シンジ「やめろ!てめぇら!」

え…?

シンジ…何を?

シンジ「俺は負け、お前らの期待に応えられなかった。だがその事で遊矢を責めるのは間違ってるはずだろ」

シンジ「こいつはフレンドシップカップに参加した一人のデュエリストとして、俺と真剣勝負をしただけだ。その勝負で俺は負けた。悔しいが、それが現実だ」

クロウ「シンジ…」

シンジ「遊矢、一つ聞いていいか?」

遊矢「なんだ?」

シンジ「俺はトップスを潰す事しか考えず、目の前のお前と真剣に向き合っていなかった…デュエルの勝敗に言い訳する気はない」

シンジ「お前は俺が鬱憤を晴らし、トップスに同じ苦しみを与えたいだけと言ったよな。なら、お前ならどう向き合う?」

シンジ「お前ならこの理不尽な社会を革命もなしに変えられるってのか?」

遊矢「無理だ。今の俺にはそんな力はない」

シンジ「なんだと…?」

遊矢「そんな事は、トップスとコモンズそのものをなくすか、タイムスリップでもして事前に防ぐくらいしかないだろうな」

シンジ「てめぇ…所詮お前の中じゃ俺たちの革命なんざ他人事って訳かよ!?」

遊矢「ああ、他人事だ」

「話はそれくらいでいいだろう?」

「ほら、さっさと行くぞ」

シンジ「くそっ、なんでこんな奴に…許さねえ!俺は絶対にお前を許さねえからな、遊矢!」

遊矢「なら、俺がなくしてやる」

シンジ「何?」

遊矢「意見も考えも、人は勝者が発すればこそ、皆耳を貸す…だろ?」

シンジ…!?」

ジャック「………」

遊矢「俺が変えてやる。この大会に優勝し、トップスもコモンズもない本当に平等な社会にすると約束してやる」

遊矢「それまでくたばるなよ?絶対に」

シンジ「遊矢…」

柚子「遊矢…」

権現坂「流石、というべきか」

黒咲「ふん…」

メリッサ『続けて行くわよ!フレンドシップカップ二回戦第三試合は、権現坂昇VS黒咲隼!」

柚子「権現坂と…黒咲!?」

権現坂「ついにくるべき時が来たな」

黒咲「覚悟は出来ているか?」

権現坂「無論だ。柚子、すぐに遊矢が駆けつけるだろうが、あの身体だ。無理はさせるな」

柚子「本気なの?」

権現坂「確かに俺たちは仲間だ。しかし同時に一人のデュエリスト。立ち塞がる者は誰が相手だろうが倒さねばならない。敵としてではなく、地下送りになった仲間の為にもだ」

権現坂「遊矢も、きっとそう言うだろう」

柚子「権現坂…」

黒咲「行くぞ」

権現坂「柚子、セレナを頼む」

柚子「うん…二人とも、悔いのないようにね」

メリッサ「さあ、第二回戦もいよいよ大詰め!地下デュエル上にて人気、実力、共にナンバーワンだった黒咲に続き、不動のデュエルを志す権現坂はどう戦うのか!?」

黒咲「俺は必ず勝ち上がり、遊矢もキングも倒す。貴様の不動にのんびり付き合うつもりはない」

権現坂「いいや、付き合ってもらう。例えライディングデュエルだろうと、俺は不動のデュエルを貫く!」

メリッサ「両者、気合い十分!というわけで、フィールド魔法、《クロス・オーバー・アクセル》!」

メリッサ「ライディングデュエル、アクセラレーション!」

権現坂「デュエル!」
黒咲「デュエル!」




セレナ「ん…ああ…」

柚子「セレナ、気がついたのね!」

セレナ「柚子…私は…?」

柚子「事情は後で話すわ、身体は大丈夫?」

セレナ「ああ…大丈夫だが、ここは?」

「ここはシンクロ次元だよ」

セレナ「誰だ…!?」

柚子「あ、あなたは!」

素良「残念だけど、君の居るべき場所じゃないんだ。一緒に帰ろう、アカデミアに」

みんな、権ちゃんと黒咲のデュエルって見たい?
省略するなら素良と柚子、遊矢、セレナの会話が主になるけど


セレナ「お前は…!」

柚子「素良、どうしてここに!?」

素良「セレナと遊矢を連れ戻しにね。悪いけど、君たちにはこのまま帰ってもらうよ」

セレナ「失せろ、私も遊矢も戻らん。どうしてもと言うなら、力づくでやるがいい」ガチャ

素良「そっくりなのは見た目だけか…いいよ、君、説得してわかるような相手じゃなさそうだし」ガチャ

柚子「待って!素良、あなたはプロフェッサーの命令でこのシンクロ次元に来た。ならどうしてセレナと遊矢だけを!」

素良「柚子は黙ってて。これは柚子の為でもあるんだから」

柚子「私の為?何故っ?」

素良「牢獄のようなアカデミアに柚子は連れて行かない。だから代わりに…」

遊矢「代わりに、俺とセレナをアカデミアに差し出すつもりか?」

素良「っ…!」

セレナ「遊矢…」

遊矢「こいつと話がある。少し下がっていてくれ」

セレナ「ああ…」

素良「見つかっちゃったか。タイミング悪いよ、君…」

遊矢「目的はなんだ?この次元に来たのはプロフェッサーの命令じゃないんだろ?」

素良「裏切り者に話すつもりはないね。でも探す手間が省けたよ。スタンダードでの借りを今こそ返させてもらう。早く構えな」

柚子「素良!」

遊矢「確かに俺は裏切り者だ。だがそれはお互い様じゃないのか?」

素良「っ…」

柚子「裏切り…そうなの?やっぱりあなたは、プロフェッサーの命令で私たちの前に」

素良「違う!」

見たいという意見が多いので、権ちゃんと黒咲のデュエルは省略しないで書く!
切りが悪いですが、眠いから次の更新は昼頃
そうなると次はユーゴと柚子か…これも見たい人居る?


素良「確かに僕がここに来たのは、遊矢とセレナをアカデミアに連れ戻すのが目的だけど、誓ってもいい。僕自身は柚子を陥れる為に近づいた訳じゃない!」

素良「二人を連れ戻したいのも、柚子を救う為に必要な事なんだ」

セレナ「柚子を救う為だと?」

柚子「素良…」



権現坂「先行はもらう。俺は《超重武者カブ-10》を召喚!ATK1000」

権現坂「俺はこれでターンエンド」

メリッサ「権現坂、攻撃力1000のモンスターを攻撃表示で召喚しただけでターンエンドだ!」

黒咲「俺のターン!」

黒咲「俺は《RR-バニシング・レイニアス》を召喚!ATK1300」

黒咲「このカードが召喚・特殊召喚に成功したターンのメインフェイズ、手札からレベル4以下のRRを特殊召喚できる!」

黒咲「来い、《RR-ネクロ・ヴァルチャー》!ATK1000」

権現坂「超重武者カブ-10の効果発動!」

権現坂「相手がモンスターを特殊召喚に成功した時、自分フィールドの超重武者は全て守備表示になり、 守備力はターン終了時まで500ポイントアップする!DEF2500」

黒咲「俺はレベル4のバニシング・レイニアスとネクロ・ヴァルチャーでオーバーレイ!」

黒咲「冥府の猛禽よ、闇の眼力で真実をあばき、鋭き鉤爪で栄光をもぎ取れ!」

黒咲「エクシーズ召喚!」

黒咲「飛来せよ!ランク4!《RR-フォース・ストリクス》!DEF2000」

黒咲「フォース・ストリクスのモンスター効果!」

黒咲「オーバーレイ・ユニットを一つ使い、デッキから闇属性・鳥獣族・レベル4のモンスターを手札に加える。俺は、二枚目のバニシング・レイニアスを選択」

黒咲「さらに手札から、《RUM-レイド・フォース》を発動!」

黒咲「フォース・ストリクスをランクアップし、そのランクが1つ高いRRをエクシーズ召喚する!」

黒咲「獰猛なるハヤブサよ。激戦を切り抜けしその翼翻し、寄せ来る敵を打ち破れ!」

黒咲「ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!」

黒咲「現れろ!ランク5!《RR-ブレイズ・ファルコン》!ATK1000」


メリッサ「黒咲、魔法カードにより早くもエクシーズモンスターを進化させた!しかし、権現坂のモンスターの守備力には遠く及ばない!」

権現坂「ランクアップ…こうも早く使ってくるとはな」

黒咲「ブレイズ・ファルコンの効果発動!」

黒咲「このモンスターにオーバーレイ・ユニットがある時、ダイレクトアタックができる!」

黒咲「バトルだ!ブレイズ・ファルコンで、ダイレクトアタック!」

権現坂「くっ…」LP3000

黒咲「さらに、ブレイズ・ファルコンが相手にバトルダメージを与えた時、 相手フィールドのモンスター1体を破壊する!」

権現坂「カブ-10が…!」

黒咲「俺はカードを一枚伏せ、ターンエンド」

メリッサ「そう来たか!流石は地下デュエルの帝王!」


権現坂「最初から本気だな」

黒咲「俺はどんな相手だろうと全力を出す。例え、その価値がない相手だとしてもな」

権現坂「ならば見極めてもらうぞ、このデュエル、お前の全力を出すのに見合った男であったのかどうか…俺のターン!」

権現坂(来たか!)

権現坂「俺は《超重武者カゲボウ-C》を召喚!ATK500」

権現坂「そしてカゲボウ-Cをリリースする事で、手札の超重武者1体を特殊召喚する!」

権現坂「現れろ《超重武者ビッグベン-K》!ATK1000」

権現坂「このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、その表示形式を変更する!DEF3500」

メリッサ「守備力3500、これは厚い壁だ!」

権現坂「攻撃こそが最大の防御…ならば俺はその逆、守る事は、攻めにも繋がる。ビッグベン-Kが存在する限り、超重武者は守備表示のままで攻撃できる。 そしてその守備力を攻撃力として扱う!」

権現坂「バトルだ!ビッグベン-Kで、ブレイズ・ファルコンを攻撃!」

黒咲「ぐうぅぅっ!」LP1500

黒咲「だが…速攻魔法、《RUM-ラプターズ・フォース》!」

黒咲「バトルによって破壊されたブレイズ・ファルコンを特殊召喚し、ランクが1つ高いRRにランクアップさせる!」

黒咲「誇り高きハヤブサよ。英雄の血潮に染まる翼翻し 革命の道を突き進め!」

黒咲「ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!」

黒咲「現れろ!ランク6!《RR-レヴォリューション・ファルコン》!ATK2000」

メリッサ「黒咲、2500の大ダメージを受けるもさらなるランクアップで反撃に繋いだ!」

権現坂「レヴォリューション・ファルコン…俺は手札から、《超重武者装留マカルガエシ》の効果発動!」

権現坂「手札・フィールドにあるこのカードを超重武者1体に装備。装備したモンスターは1ターンに1度だけ効果では破壊されない!ターンエンド」

メリッサ「まさに一進一退!果たして、このデュエルの勝者は!?」

黒咲「俺のターン!」

黒咲「レヴォリューション・ファルコンの効果発動!」

黒咲「このカードがRRエクシーズモンスターを素材としている時、相手モンスター1体を破壊し、その攻撃力の半分のダメージを与える!」

権現坂「超重武者装留マカルガエシの効果により、装備モンスターは1ターンに1度だけ効果では破壊されない!」

黒咲「だがレヴォリューション・ファルコンが特殊召喚モンスターとバトルする時、そのモンスターの攻撃力・守備力は0となる」

黒咲「俺は再び、《RR-バニシング・レイニアス》を召喚!ATK1300」

黒咲「バニシング・レイニアスの効果で、手札の《RR-ミミクリー・レイニアス》を特殊召喚!ATK1100」

黒咲「バトルだ!レヴォリューション・ファルコンで、ビッグベン-Kを攻撃!」

権現坂「くっ…」

メリッサ「黒咲、ついにビッグベン-Kを破壊した!」

黒咲「バニシング・レイニアスと、ミミクリー・レイニアスで、ダイレクトアタック!」

権現坂「ぐあああぁぁぁっ!」LP600

黒咲「俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」



権現坂「流石は黒咲…そうこなくてはな。だが、俺もまだ全て出し切った訳ではない!全力で勝ちに行く、それこそが対戦相手に対する礼儀!」

権現坂「俺のターン!」

権現坂「墓地に魔法・罠カードがない時、《超重武者ホラガ-E》は手札から特殊召喚できる!ATK300」

権現坂「さらにホラガ-Eをリリースし、《超重輝将ヒス-E》をアドバンス召喚!ATK1800」

権現坂「このモンスターはレベル8だが、超重武者一体をリリースしてアドバンス召喚が可能。そして召喚時、表示形式は守備表示となる!DEF2800」

権現坂「そして、ホラガ-Eをリリースしてアドバンス召喚に成功した時、このカードは墓地から特殊召喚できる!ATK300」

権現坂「俺はレベル8のヒス-Eに、レベル2のホラガ-Eをチューニング!」

権現坂「荒ぶる神よ、千の刃の咆哮と共に砂塵渦巻く戦場に現れよ!」

権現坂「シンクロ召喚!」

権現坂「いざ出陣!レベル10!《超重荒神スサノ-O》!DEF3800」

メリッサ「権現坂、ついに切り札を召喚!」

権現坂「バトルだ!俺はスサノ-Oで、バニシング・レイニアスを攻撃!」

黒咲「罠発動! 《ハーフ・シールド》!」

黒咲「このターン、全てのダメージを半分にする!」

権現坂「ぬぅ…クサナギソード・斬!」

黒咲「ぐうっ!」LP250

メリッサ「黒咲、ギリギリで踏み止まった!しかしライフは残り250!」

権現坂(そんな事は問題ではない。勝利は確実に黒咲に向かっている。次のターン、レヴォリューション・ファルコンの効果でスサノ-Oは確実に破壊され、その効果ダメージで…)

黒咲「………」

権現坂「スサノ-Oの効果発動!」

権現坂「1ターンに1度、墓地に魔法・罠カードが存在しない場合、 相手の墓地の魔法・罠カード一枚を俺の場にセットする!」

権現坂「俺は黒咲の墓地にある罠カード、《ハーフ・シールド》を俺の魔法・罠ゾーンにセット!」

権現坂「俺はこれでターンエンドだ」

黒咲「サレンダーはしないか…貴様のデュエルスタイルは俺も知っている。己のデュエルを捨て、アクションカードに頼る気になったか?」

権現坂「デュエルとは自分のデッキを信じて戦うもの。何が出るかわからないアクションカードに望みをかける気はない。俺は最後までこのデッキを信じる。例え、決まっている未来であろうとな」

黒咲「…見事な闘志だ」

権現坂「黒咲…」

黒咲「俺のターン!」

黒咲「レヴォリューション・ファルコンの効果発動!」

黒咲「貴様のスサノ-Oを破壊し、その攻撃力の半分のダメージを貴様に与える!」

権現坂「罠カード、《ハーフ・シールド》!」

権現坂「これにより、このターンのダメージを半分にする!」

メリッサ「半分にしたところで、受けるダメージは600!ならばアクションカードを――」

権現坂「………」LP0

メリッサ「え…」

メリッサ「き、決まり…決まりました!勝者は…黒咲隼ー!」

シーン…

メリッサ「激戦を見せた二人でしたが、最後は呆気ない幕切れ!アクションカードを拾わなかった権現坂のミステイクという他ありません!」

ジャック(ミステイク…違う。奴も榊遊矢同様、自分の執念を貫く者だったというだけ。その心意気は見事)

権現坂「いいデュエルだった、おめでとう」

黒咲「必ず這い上がれ、シンクロ次元など所詮寄り道…俺たちランサーズの戦いはまだ始まってすらいない」

権現坂「言われなくとも。お前も健闘を祈る」

黒咲「ふん…最初から貴様と同じところに行くつもりはない」

「もういいか?」

「早くしろ、行くぞ。お前にはこれなら、地獄の現場にご招待だ」

権現坂(地獄の現場…けしからん。だがこの男権現坂、地獄であろうと不動心を貫いてみせる)

遊矢「なるほどな、話はわかった」

遊矢「つまり君は、プロフェッサーの意志に逆らっても柚子をアカデミアから遠ざけたい。その為にセレナの身柄を確保したいという事か?」

素良「正解。だから僕はセレナを人質に君を説得し、共にアカデミアに戻るつもりだった。君たちがここに居る限り、柚子に危険がつきまとう。だから僕は、どんな手を使ってでも君たちを連れ帰る!」ガチャ

遊矢「やれるものならやってみろ」ガチャ

柚子「やめて!遊矢と素良が戦う理由はないじゃない!」

素良「わかってよ、柚子!セレナと遊矢がスタンダートから姿を消した事は、こっちもわかってるんだ。すぐにオベリスクフォースがやってくる!そうしたら、このシンクロ次元も戦場になる!」

柚子「だからって、遊矢とセレナを犠牲には出来ない!」

素良「犠牲じゃない!知ってるだろ?二人は元々アカデミアの人間、ただ連れ戻すだけだ」

柚子「もう遊矢と離れるのは嫌!」

セレナ「っ!?」

素良「遊矢と離れるのは嫌…?何を言って――」

柚子「牢獄のようなアカデミアにセレナも渡さない。素良もこれ以上プロフェッサーの言いなりになって、悲しむ人を増やさないで!」

素良「悲しむ人?」

柚子「お父さん、フトシ君、タツヤ君、アユちゃん、遊勝塾のみんなが素良の事を心配してる…あなたが帰るべき場所は、アカデミアだけじゃないはずよ」

素良「アカデミアだけじゃ…」

遊矢「………」

素良「…遅くても、オベリスクフォースは今日中に必ずやってくる。いくら君でも、その身体じゃどこまで持つかわからない。少しでも回復させておきなよ」

柚子「素良…!」

セレナ「身体――っ!?」

セレナ「どうしたんだ遊矢、その傷は!?」

遊矢「…気にするな、少し転んだだけだ」

柚子「………」

メリッサ『それでは、次がベスト4進出をかけた最後のデュエル!』

メリッサ『対戦するのは、ユーゴ!さらに、柊柚子!』

遊矢「ユーゴ対柚子…」

柚子「行ってくるわ」

素良「僕も一緒に行くよ。セレナ、今の遊矢はまともに戦える状態じゃない。なるべく君が前線に立つんだ」

セレナ「お前に言われるまでもない。遊矢は私が守る。私たちは一心同体だからな」

素良「随分と結束が強いことで…君たち、アカデミアじゃ一体どんな生活してたの?」

遊矢「えらく窮屈な館だったからな、ベッドも一つしかなかった」

セレナ「全くだ。一人でも息が詰まりそうだったのに、遊矢が来てからは二人で一つのベッドに寝る羽目になったからな」

柚子「あ?」

遊矢「それは悪かったよ。でも風呂まで一緒に入る事はなかっただろ。初めて一緒に浸かった時、お互いにぎゅうぎゅうで一時間も出られなかったのはいい思い出だ」

セレナ「し、仕方がないだろう…誰かと一緒に生活するなんて初めてだったんだ。家族とは常々一緒に居るものなのだろう?」

柚子(一緒に浸かった…?しかも一時間も一緒に…)

遊矢「いやまあ、そうなんだが…流石に限度ってもんが」

セレナ「…遊矢は私と過ごすのは嫌か?」

遊矢「そんな事はない。セレナが居たから俺はここまでこれたんだ。そういう意味じゃ感謝してるよ」

セレナ「そ、そうか…私もだ」

柚子(無言のハリセン準備)

素良(あれ?もしかしたらこの二人出来てる?なんか見つめ合ってるし…)


遊矢「…誰だ!?」

柚子「え?」

素良「っ…まさか、アカデミアが!」

黒咲「………」

セレナ「黒咲…!」

遊矢(またややこしい事に…)

柚子「…!違うの黒咲、今の素良は…」

素良「このタイミングで君か…願ってもなかなかないチャンスだけど、今はそれどころじゃないんだ」

黒咲「………」

素良「詳しい話は遊矢とセレナから聞きな。そこをどいてよ」

黒咲「………」

遊矢「怪しむ気持ちはわかるが、事実だ。こいつと争う必要はない。今は味方だ」

黒咲「………」

セレナ「おいら口を開けたまま動かないぞ」

素良「お〜〜い?」

黒咲(無言の失禁)

柚子「気絶してる…?」

素良(まさか、遊矢とセレナのバカップルっぷりが原因で…全く、鉄の意志も鋼の強さも感じられないね…)

すまない
セレナ「おい、口を開けたまま動かないぞ」 の間違いである。


柚子「…とりあえず、私たちは行ってくるわ」

遊矢「頑張れよ」

素良「じゃあ、後は宜しくね〜」

セレナ「逃げたな…で、この小便垂らしはどうするのだ?」

遊矢「不本意だが、放っておけないだろう。この場所もいずれセキュリティに見つかる。連れて行くぞ」

セレナ「………」

遊矢(共に過ごした三年の中でダントツの嫌な顔だな…気持ちはわかるが)

黒咲「許さん…」

遊矢「え?」

黒咲「絶対に許さんぞ、遊矢ぁぁっ!」

遊矢「うおっ」

セレナ「汚らわしい!小便垂らしたまま近づいてくるな!」

黒咲「瑠璃!俺だ!お兄ちゃんだ!瑠璃ぃぃぃ!!」

セレナ「私は瑠璃ではない!!」

遊矢「何でもかんでも瑠璃とばかり…いいから行くぞ」

黒咲「えぇい離せ!そいつは間違いなく瑠璃だ!俺の目に狂いはない!俺に断りもなく瑠璃と風呂に入った貴様には懺悔をしてもらう!」

遊矢「う る さ い」ドスッ

黒咲「うっ…瑠璃ぃぃ…!」

セレナ「…手のかかる。これが俗に言うシスコンという奴なのか?」

遊矢「いくらなんでも行き過ぎだろ」

セレナ「そうだな…私なら仮に遊矢を奪うような奴が居たとしても、そいつを完膚なきまでに叩き潰してカードにしてやるくらいだ」

遊矢「」

メリッサ「二回戦最後の試合、対戦者であるユーゴと柚子がスタートラインにつきました!果たしてどのようなデュエルが繰り広げられるのか!」

柚子「お互い手加減はなしよ、ユーゴ」

ユーゴ「…わかってるよ。しかしよりによって柚子が相手とはな、やりにくいぜ」

柚子「約束なんでしょう?リンとの。フレンドシップカップで優勝する…その夢を実現する為に、目の前の私は倒すべき相手のはずよ」

ユーゴ「柚子…ああ、そうだな。全力全開でいくぜ!」

メリッサ「ライディングデュエル、アクセラレーション!」

柚子「デュエル!」
ユーゴ「デュエル!」

クロウ「よし、ここならセキュリティも滅多に通らねえだろ。身を隠すならもってこいだぜ」

遊矢「二度もすまない、迷惑をかける」

クロウ「気にすんなって言ってんだろ、困った時はお互い様だ」

セレナ「で、あの小便垂らしはどうした?」

クロウ「中で着替えさせてるぜ。あり合わせしかねぇが、裸でいるよりはマシだろ」

ガチャ

クロウ「おう、出て来たか…って…」

黒咲(無言の短パン)

遊矢(wwww)
セレナ(wwww)

なぁ500円で洗卵モグラ帰るよ未来ちゃん

伝説の痣を持つ蟹キングアキアカ鬼柳旗ツーハート委員長の娘

毎年恒例須賀京太郎様の課金祭だハイキンハイキンラビリンスバックアップハヨ縛ってチン巫女バックアップハヨひつじ×クロニクル【婦女子シネ】←何本来の晏奈さま終わらないで下さいマサカノ逆輸送ペロ全部ハーレムカンパニー【何】空気【知名度死】ダンジョン×ハーレムカンパニー【何】空気【知名度死】

遊矢「エンタメデュエル…」シンクロ次元編

名ぁソロソロ大座星子チャン出してよ磁石だよ

須我自演神1000円ポイントwwwwww

遊矢「エンタメデュエル…」シンクロ次元編

負い三次元誰か因果応報苦労デッキで

這い這い苦労ね【血っ金も出さずに映画の金を嫁に此れだからパラドックス】

優児「ヨートちゃん本当に簡易融合p創りましょう】

遊矢「エンタメデュエル…」シンクロ次元編

大座星子チャン【罰ゲームバニーボーイね】

喪歩に負ければね

遊矢「エンタメデュエル…」シンクロ次元編

菫「元主セフィロン」

このカードは一ターンだけドノカードもプレイヤーは受け付けない

遊矢「エンタメデュエル…」シンクロ次元編


菫「京憬れ」

狂死56【何がエガオヲ堕コラエシネ】

亦野誠子 ‏@matanoseiko · 5月4日

このアカウントは『亦野誠子』スピンオフを目指して平凡な妄想を淡々と垂れ流すbotです。過度な期待はしないで下さい

済まぬ一人前産まれて済まぬ

アイカワラズ独身王女様デ似ヌしてるな

藍井彬 「デュエル!」③巻 好評発売中! ‏@aoiakira553 · 8 時間8 時間前

本日ヤングガンガン発売日!
デュエル!28話目 2号連続カラーです!!
分解寸前の白糸台高校フェンシング部に最大の危機が!?
お楽しみにです!!
#デュエル #DUEL #ヤングガンガン #スクエニ

亦野誠子 ‏@matanoseiko · 5 時間5 時間前

RT @sikiyuki_xanadu
HUNTER×HUNTER連載再開&新刊発売ということで、亦野の頭がすげえ伸びてるコラを作り出すだろう。亦野bot


IINE小林立先生のネタだからね








 その他










俺と言えばマタンゴみたいなところある

児のソングはサヨナラ白糸台一軍最強【100年分】で三連覇

卒業デュエルは永遠にの天和ツカイノ弘世菫様に並ぶ次期神主須我様のオーラ!?

遊矢「エンタメデュエル…」シンクロ次元編

遊星「俺の蒙妄様飛んだ」

まだ雀士だった頃の亦野さんください

15巻の照の隣です

遊矢「エンタメデュエル…」シンクロ次元編

遊星「バンブーブレードの須賀君にカード化摺る装置挙げたよ」

須我「それは囮だ」

東京都心はパラレルパラレル


コレハ拡大しないと

ヤンデレ 京様 白いと代優勝願う

白望【げっファンクラブのリーダージャン】


菫「ダヴァちゃんケーキ食べる」

ダヴァちゃん「日本人善い人です」

ガイトネキ「ソイツギリシャ人だ」

ネリー「此れだから過去人は」

ミョンファン「ナンヤテー」

亦野誠子 ‏@matanoseiko · 6月2日

ほっぺもにっ!ほっぺもにっ! はっ…禁断症状!?
ほっぺもにっ!の悪循環


KANNKORENOPokémon枠

遊矢「エンタメデュエル…」シンクロ次元編

御前ら遊星様のご加護在って善かったな

さぁ真アンチノミーvs元キングのデュエルだぜトマト君

100億歳須我果て未だ17歳cord狩宿巴さん以外に貰いたい物折らぬで脳

.fuck vol.4 〜かすみ編〜 さぁてとナンバーズ8でも観るかって

V兄ちゃんチャントROMってよ

アレは炎上大座様だネェ天照大神最弱の天江衣真似事知ってる?【マダマダダネを映画アメリカ風】

遊矢「エンタメデュエル…」シンクロ次元編

何盗撮犯はドルべ社長デハナイノカ!?

宥ちゃんの子等江の思い出すのよエッフエッフ

誠子「目の前の一軍以外はゴミ」

遊矢「エンタメデュエル…」シンクロ次元編

シマッタ版

誠子「DMM練習しようかなキャルーン京様観てる」

ネェ僕雑魚五名倒したよ大座星子チャンの出番未だ

遊矢「エンタメデュエル…」シンクロ次元編

魔翌理沙シネ

何3DS壊してんだシネ

鷲ウラインキョタクミマン

未だかの開示赤城死亡未だ可能

例無産は結婚したよ不臨床だからね仕方久保帯人ネタダヨね

菫「此処にATM語で名前を刻め」

京憬れ「偽名でもOk」

Aparently Admin ★<><>13/09/27 10:53:49 ID:ZqlbPTgX0<> あなたは間違った道を歩んでいます誠に申し訳ございません。

このメッセージを受信している場合は、あなたの使用中の2ちゃんねるブラウザが、最新の過去ログ仕様に対応していない、
または2ちゃんねるビューアのユーザー名とパスワードは、アクティブではありません。
本日の時点で以下の専用ブラウザが「Rokka システム」に対応していることを確認しております。
-----------------------------------------------
・Jane Xeno  http://www3.ocn.ne.jp/~korwatch/janexeno.htm
・Live 2ch http://www8.plala.or.jp/uro/live2ch/
・ソフトーク http://www35.atwiki.jp/softalk/pages/1.html
・ついんてーる http://www.geocities.co.jp/SiliconValley/5459/
-----------------------------------------------
「Rokka システム」は新しいシステムではありますが、従来の2ちゃんねるビューアのIDで使用できます。

開発途中のため一部に不具合がある場合がございます。
ロッカーホーム  http://tadaima.com/


-----------------------------------------------
専用ブラウザの開発者さまへ
前述の通り、新しいログインシステムが開発され従来のものでは2ちゃんねるビューアが 使用できません。
仕様についてはhttp://stream.bbspink.com/update.txtとなります。
また、開発にあたり、下記のスレッドで議論されてますので 併せてご覧いただきまして、今後のバージョンアップのご検討をお願いいたします。

Sincerely yours, Jim Watkins Chairman N.T.Technology, inc <>■新システムRokkaに関しまして■

復刻版のシール無如何すんだ今回も持ち論キャラ崩壊一位様~10位様何か追加ボイス案だろ

Aparently Admin ★<><>13/09/27 10:53:49 ID:ZqlbPTgX0<> あなたは間違った道を歩んでいます誠に申し訳ございません。

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または2ちゃんねるビューアのユーザー名とパスワードは、アクティブではありません。
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・ついんてーる http://www.geocities.co.jp/SiliconValley/5459/
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開発途中のため一部に不具合がある場合がございます。
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専用ブラウザの開発者さまへ
前述の通り、新しいログインシステムが開発され従来のものでは2ちゃんねるビューアが 使用できません。
仕様についてはhttp://stream.bbspink.com/update.txtとなります。
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Sincerely yours, Jim Watkins Chairman N.T.Technology, inc <>■新システムRokkaに関しまして■

スレ主運営終了は犯罪ナノデスよライダー

セレナ「おそらく、シンクロ次元だ」

流石は我がXポケモンの染色体だ


king褒めて遣わそう

主人公モシカシテ須賀京太郎様の娘の磁石ちゃん

遊矢「エンタメデュエル…」の続き
遊矢「エンタメデュエル…」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1457025893/)

遊戯王ARC-VのIFストーリー
・ヒロインは柚子とセレナ
・遊矢のキャラが異なる
・多分他のキャラも異なる
・ゆっくりやっていく予定

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1462639997

此処も妖夢さんのスレデスネ

土方禁止


黒咲「貴様ら、何がおかしい!?」

クロウ「いや待て、その顔で半袖に短パンってww」

黒咲「貴様が世話している子供らが着せたのだぞ!まさか貴様の差し金か!?」

遊矢「やめてくれ黒咲、その短パンは俺の腹に効くww」

黒咲「遊矢、貴様もか!瑠璃、この失礼な奴らに何とか言え!」

セレナ「私は瑠璃ではないww何を勘違いしているwwおかしくなどww」

黒咲「瑠璃ぃぃぃ!!」

遊矢「wwwww」
セレナ「wwwww」
クロウ「wwwww」

1が書いてますwwコラ画像の見過ぎが原因で少し黒咲さんを弄りすぎました
トリップを知らない非力な私に説明して欲しい

柚子LP4000

ユーゴLP4000

メリッサ「先行はユーゴ!」

ユーゴ「いくぜ柚子、俺のターン!」

ユーゴ「自分フィールドにモンスターが存在しない時、《SRベイゴマックス》を特殊召喚できる!ATK1200」

ユーゴ「このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、デッキからこいつ以外の スピードロイドを手札に加える」

ユーゴ「俺は手札に加えたチューナーモンスター、《SR三つ目のダイス》を召喚!ATK300」

ユーゴ「俺はレベル3のベイゴマックスに、同じくレベル3の三つ目のダイスをチューニング!」

ユーゴ「十文字の姿もつ魔剣よ。その力ですべての敵を切り裂け!」

ユーゴ「シンクロ召喚!」

ユーゴ「現れろ、レベル6!《HSR魔剣ダーマ》!ATK2200」


メリッサ「ユーゴ、いきなりのシンクロ召喚!」

ユーゴ「魔剣ダーマは墓地の機械族モンスター1体を除外し、相手に500ポイントのダメージを与える!俺はベイゴマックスを除外!」

柚子「くっ…」LP3500

ユーゴ「俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

ユーゴ「さあ来い、柚子!遠慮はいらねぇ!」

柚子「それはこっちの台詞。私のターン!」

柚子「私は 《EMドクロバット・ジョーカー》を召喚!ATK1800」

柚子「このカードの召喚に成功した時、デッキにあるEMを手札に加える!」

柚子「私は手札に加えたスケール2の《EMラクダウン》とスケール5の《EMホタルクス》でペンデュラムスケールをセッティング!」

柚子「これでレベル2から4までのモンスターが同時に召喚可能!」

柚子「ペンデュラム召喚!さあ、出番よ!」


柚子「手札から、《EMシルバー・クロウ》!ATK1800《EMアメンボート》!ATK500《EMヘルプリンセス》!ATK1200」

柚子「そして私は、レベル4のアメンボートとヘルプリンセスをオーバーレイ!」

柚子「エクシーズ召喚!」

柚子「ランク4!《鳥銃士カステル》!ATK2000」

メリッサ「柚子、ユーゴに対抗するかのようにエクシーズ召喚!果たしてどのような展開になるのか!」

柚子「鳥銃士カステルの効果発動!」

柚子「オーバーレイ・ユニットを二つ使って、フィールドの表側表示カード一枚を持ち主のデッキに戻す!」

ユーゴ「なんだと!魔剣ダーマが!」

柚子「バトルよ!私はカステルで、ダイレクトアタック!」

ユーゴ「ぐあああぁぁぁっ!」LP2000

柚子「さらにシルバー・クロウで、ダイレクトアタック!」

柚子「シルバー・クロウがバトルする時、自分フィールドのEMの攻撃力はバトルフェイズ終了時まで300アップする!ATK2100」

メリッサ「攻撃力2100!ユーゴ、まさかの1ターンで敗北か!?」

ユーゴ「くそぅ、しょうがねぇ。俺は、《SRメンコート》を特殊召喚!ATK1000」

ユーゴ「相手モンスターの直接攻撃宣言時、このカードを手札から攻撃表示で特殊召喚し、相手フィールドのモンスターを全て守備表示にする!」

メリッサ「ユーゴ、手札のモンスター効果で攻撃を回避!」

柚子「…私はターンエンド」

ユーゴ「俺のターン!」

ユーゴ「俺は魔法カード、《スピードリバース》を発動!」

ユーゴ「墓地のスピードロイド1体を特殊召喚する!」

ユーゴ「蘇れ、《SR三つ目のダイス》!ATK300」

ユーゴ「最初からワンキルを仕掛けてくるってんだから、すでに気持ちは決まってる。ならこっちもいくぜ!」

ユーゴ「俺はレベル4のメンコートに、レベル3の三ツ目のダイスをチューニング!」

ユーゴ「その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!」

ユーゴ「シンクロ召喚!」

ユーゴ「現れろ、レベル7!《クリアウィング・シンクロ・ドラゴン》!ATK2500」


遊矢「っ!?」

黒咲「?」

セレナ「どうした、遊矢?」

遊矢(また意識が…これはあの時と…!)




メリッサ「ユーゴ、エースモンスターを召喚!ここからどう反撃に出るのか!?」

遊矢(やはりデュエルパレス。という事は、対戦相手は)

柚子「必ず勝ち上がって、証明してみせる。デュエルで負けた人を地下送りにするやり方は間違ってるって。だから私は、絶対に負けない!」

遊矢(柚子…)

ユーゴ「バトルだ!クリアウィング・シンクロ・ドラゴンで、カステルを攻撃!」

ユーゴ「旋風のヘルダイブスラッシャー!」

柚子「ぐうっ」

メリッサ「ユーゴの反撃!しかし柚子にダメージはない!」

ユーゴ「俺はこれでターンエンドだ」

柚子「私のターン!」

柚子(クリアウィングには1ターンに1度、レベル5以上のモンスター効果の発動を無効にし破壊。フィールドのレベル5以上のモンスター1体のみを対象とするモンスター効果の発動を無効にし破壊する効果があるはず。なら取る手は、ペンデュラムエクシーズ)

ユーゴ「俺は永続罠、《竜の束縛》を発動!」

ユーゴ「自分フィールドの攻撃力・守備力が2500以下のドラゴン族モンスター1体を対象として発動し、このカードがある限り、対象のモンスターの元々の攻撃力以下のモンスターを特殊召喚できない!」

柚子「な!?」

メリッサ「ユーゴ、見事な罠!これで柚子は攻撃力2500以下のペンデュラム召喚、エクシーズ召喚を封じられた!」

柚子「…私はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

柚子(特殊召喚は封じられたけど、ホタルクスのペンデュラム効果は相手モンスターの攻撃宣言時、自分フィールドのEMをリリースする事で、バトルフェイズを終了する。まだ慌てる時じゃない)

ユーゴ「俺のターン!」

ユーゴ「俺は魔法カード、《マジック・プランター》を発動!」

ユーゴ「自分フィールドの永続罠一枚をコストに、カードを二枚ドローする」

ユーゴ「俺は竜の束縛を墓地に送り、デッキから二枚ドローするぜ!」

柚子「竜の束縛を捨ててまで、ドローを?」

ユーゴ「ああ、だがそれだけじゃねぇ!手札から魔法カード、《シンクロ・クロッカー》を発動!」

ユーゴ「自分フィールドのシンクロモンスター1体をエクストラデッキに戻す!俺は、クリアウィングを選択!」

柚子「えぇ!?」

ユーゴ「そして、戻したモンスターの元々の攻撃力以下の攻撃力を持つ相手フィールドのモンスターを全て破壊する!」

柚子「くっ…!」

メリッサ「何とユーゴ、エースモンスターであるクリアウィングをエクストラデッキに戻し、柚子のモンスターを一掃!」

ユーゴ「俺は手札から、《SRダブルヨーヨー》を召喚!ATK1400」

ユーゴ「このカードが召喚に成功した時、墓地からレベル3以下のスピードロイド1体を特殊召喚する!」

ユーゴ「もう一度蘇れ、《SR三つ目のダイス》!ATK300」

柚子「これって…!」

ユーゴ「レベル4のダブルヨーヨーに、レベル3の三つ目のダイスをチューニング!」

ユーゴ「その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!」

ユーゴ「シンクロ召喚!」

ユーゴ「今一度現れろ、レベル7!《クリアウィング・シンクロ・ドラゴン》!ATK2500」

メリッサ「ユーゴ、再びエースモンスターを召喚!しかも柚子のフィールドは丸裸!」

ユーゴ「バトルだ!クリアウィング・シンクロ・ドラゴンで、ダイレクトアタック!」
遊矢(バトルだ!クリアウィング・シンクロ・ドラゴンで、ダイレクトアタック!)

柚子「え?」

ユーゴ「旋風のヘルダイブスラッシャー!」
遊矢(旋風のヘルダイブスラッシャー!)

柚子「きゃあああぁぁぁっ!」LP1000

ユーゴ(すまねぇ、柚子!)

ユーゴ「俺はこれでターンエンド」

柚子(今、一瞬遊矢の顔が…気のせい?)

メリッサ「残りライフ1000ポイント!しかし、竜の束縛はもうない!巻き返せるか、柚子!」

柚子「っ…」

柚子(いいえ、今はデュエルに勝つ事。本当のフレンドシップを繋いで、アカデミアの侵略を訴えなきゃ!)

柚子(でも、何?この気持ち…)

柚子「私のターン!」

柚子「私はセッティング済みのスケールで、ペンデュラム召喚!」

柚子「エクストラデッキから、《EMシルバー・クロウ》!ATK1800《EMドクロバット・ジョーカー》!ATK1800」

柚子「さらに手札から、《EMヘイタイガー》!ATK1700」

メリッサ「柚子、三体のモンスターを同時召喚だ!」

ユーゴ「レベル4が三体って事は…」

柚子「私はレベル4のシルバー・クロウ、ドクロバット・ジョーカー、ヘイタイガーでオーバーレイ!」

柚子「エクシーズ召喚!」

柚子「ランク4!《覚醒の勇士 ガガギゴ》!ATK2950」

メリッサ「ついにクリアウィングを上回ったー!」

柚子「負けないわよ、ユーゴ!このデュエル!」

ユーゴ「それは俺の台詞だ!フレンドシップカップで優勝して、ジャックと戦う!それがリンとの約束だからよ!」

柚子「罠カード、《エクシーズ・ソウル》を発動!」

柚子「エクシーズモンスター1体を選択。自分フィールドに存在する全てのモンスターの攻撃力は、エンドフェイズまで選択したモンスターのランク×200ポイントアップする!」

柚子「ガガギゴのランクは4!よってその攻撃力は800ポイントアップ!ATK3750」

柚子(私は三年前からずっと、かつての遊矢が目指していたデュエル…勝った人も負けた人も、見ている観客も楽しませようと心がけて来た。遊矢が戻って来てくれるその日まで、私がおじさんのデュエルを守り抜くんだって…)

『デュエルとは、何かに縛られてするものじゃない。自分自信と、対戦相手と正面から向き合うもの。残念だが、今の君がやっている事はただの自己満足だ』

柚子(今、やっとわかった気がする…)

ユーゴ「どうした柚子、強力なモンスターは見かけ倒しかよ!」

柚子「これからは、自己満足じゃない…自分の…私の為にデュエルをしてみせる!バトルよ!」

柚子「私は覚醒の勇士 ガガギゴで、クリアウィング・シンクロ・ドラゴンを攻撃!」

ユーゴ「クリアウィングは、壊させねぇ!墓地にある《SR三ツ目のダイス》の効果発動!」

ユーゴ「墓地のこのカードを除外し、相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする!」

柚子「くっ…」

メリッサ「ユーゴ、クリアウィングを守り抜いた!」

柚子「ターンエンド。同時にエクシーズ・ソウルの効果は終了するわ」ATK2950

メリッサ「柚子の反撃を華麗にかわしたユーゴ!しかし、クリアウィングの攻撃力は2500。どうする!?」

ユーゴ「どうする?んなもんわかるわけねぇだろ…今俺の頭の中には――」

柚子「さあ、次はユーゴが見せる番よ!」

ユーゴ「ああ、いくぜ!俺のターン!」

ユーゴ「俺は、《SRシェイブー・メラン》を召喚!ATK2000」

ユーゴ「シェイブー・メランは1ターンに1度、これを守備表示にし、対象のモンスターの攻撃力をターン終了時まで800ポイントダウンさせる!」

メリッサ「なるほど!これでガガギゴの攻撃力を800ポイント下げ、クリアウィングで攻撃を――」

ユーゴ「俺はクリアウィングの攻撃力を800ポイント下げる!」

メリッサ「えぇ!?ちょっ」

ユーゴ「クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの効果発動!」

ユーゴ「1ターンに1度、レベル5以上のモンスター1体のみを対象とするモンスター効果の発動を無効にし、それを破壊する!ダイクロイックミラー!」

メリッサ「ユーゴ、自分が召喚したモンスター効果を無効にして破壊!何考えてんの!?」

ユーゴ「デュエリストがデュエル中に考える事なんざ、勝利への道を切り開く。それだけだ!」
遊矢(デュエリストがデュエル中に考える事なんざ、勝利への道を切り開く。それだけだ!)

柚子「っ!?」

ユーゴ「この効果でクリアウィングがモンスターを破壊した時、破壊したモンスターの数値だけクリアウィングの攻撃力をアップする!ATK4400」

ユーゴ「バトルだ!クリアウィング・シンクロ・ドラゴンで、覚醒の勇士 ガガギゴを攻撃!」

ユーゴ「旋風のヘルダイブスラッシャー!」
遊矢(旋風のヘルダイブスラッシャー!)

柚子「きゃあああぁぁぁっ!」LP0


メリッサ「決まったー!」

メリッサ「セルゲイ、遊矢、黒咲に続いて準決勝に進出したのはユーゴ!」

ユーゴ「柚子…」

柚子「おめでとうユーゴ、完敗よ」

ユーゴ「ああ。お前とのライディングデュエル、すげー楽しかったぜ!」

柚子「楽しかった…うん、私もよ、だから勝敗なんか…」ポロポロ

ユーゴ「え?なんで、泣いて…」

柚子「…デュエルで負けるって、ここまで悔しいものだったのね…こんな気持ちになるなんて初めてで…本当に、今までの自分が…」ポロポロ

ユーゴ「お前…」

柚子「ごめんなさい…準決勝、応援してるわよ」

ユーゴ「お、おう、任せろ!柚子の意思は俺が継いでやるからよ!」

柚子(遊矢、あなたの信じるデュエル、少しだけわかった気がする…)




ロジェ「至急柊柚子を確保。地下送りにはせず、私のところへ」

申し訳ない、一週間後にテストがあるのでそれまで更新出来そうにない
終わったら速攻戻って来るので期待しないで待っていてくれ…

遊矢「っ!」

遊矢(今のは…夢?違う、確かにユーゴと俺の意識が繋がって…)

セレナ「どうした、遊矢?さっきからボーッとして」

遊矢「いや、なんでもない」

クロウ「柚子が負けて、ランサーズの中で生き残ったのは遊矢と黒咲だけか…こりゃあ準決勝で潰し合いかもな」

黒咲「ふん…遅かれ早かれそうなる」

遊矢(デュエルに勝ったのはユーゴ…となれば、負けた柚子は地下送りに…ユーリの話が本当なら、この街の上層部の中に元アカデミアの人間が居るはず。そいつが柚子を大人しく地下送りにするはずがない)

零羅「いけ!《鎧重化身ロック・アーマー》!」

「うわあああぁぁぁっ!」LP0

柚子「すごい…」

月影「柚子殿、無事か!」

柚子「月影…!大丈夫、零羅君が守ってくれたから。でもどうして」

月影「零羅殿は変わられた。フレンドシップカップの前夜祭、遊矢殿とジャック・アトラスのデュエルで」

柚子「遊矢の?」

零羅「もう、逃げない…怯まない…!」

ロジェ『おい、どうした!?セキュリティ部隊、応答しろ!』

月影「行こう」

柚子「うん!」





素良「どうやら出番はなかったようだね」

遊矢「なら俺は戻る。柚子は頼んだぞ」

素良「ああ、わかってるさ」

ロジェ「くそっ!」

ロジェ(セレナだけでなく柊柚子までも…まずい、このままでは私の命は確実に…!)

『長官、明日の準決勝の組み合わせは?』

ロジェ「今はそれどころではない!勝手に――いや…」

ロジェ(まだだ、まだ希望はある。もしかしたら、彼ならユーリを…)

『長官?』

ロジェ「組み合わせは、榊遊矢と黒咲隼。ユーゴとセルゲイ。それから、大至急時間の変更を行います」





メリッサ「皆様、なんとここでサプライズ!」

メリッサ「治安維持局、ロジェ長官の指示により、準決勝第一試合をこれから行う事が決定しました!」

これから準決勝!?

マジかよ、これはまだ帰れねえ!

メリッサ「そうそう、だからサプライズ!フレンドシップカップ準決勝、第一試合は――」

メリッサ「榊遊矢VS黒咲隼!」

ようやく戻って来ました
つい名前をつけ忘れる我だが、ちょくちょくやって行きます


ロジェ(確かに榊遊矢はジャック・アトラスに敗れた。しかしその実力は、フレンドシップカップの中でも指折り。ユーリには止められていたが、こうなっては仕方がない)

ロジェ(彼に本格的な脳内手術を施す時間はないが、他に方法がない訳ではない。その為に私が用意したのが…)




メリッサ「それでは、榊遊矢、黒咲隼の入場です!」

ワーッ… ワーッ…

黒咲「身体は大丈夫か?」

遊矢「多少の痛みはあるが、随分と楽になった。結局クロウの予想通りになったが、手は抜かないぞ」

黒咲「当たり前だ。この日を待っていた。例え仲間同士であろうと、貴様には絶対に負けん!」

メリッサ「アクションフィールド、オン!フィールド魔法、《クロス・オーバー・アクセル》!」

メリッサ「ライディングデュエル、アクセラレーション!」

遊矢「デュエル!」
黒咲「デュエル!」

遊矢LP4000

黒咲LP4000

遊矢「先行は俺がもらう。スケール3の《相克の魔術師》とスケール8の《相生の魔術師》でペンデュラムスケールをセッティング!」

遊矢「これでレベル4から7のモンスターが同時に召喚可能!」

遊矢「揺れろ、魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!」

遊矢「ペンデュラム召喚!出でよ、我がしもべのモンスターよ!」

遊矢「雄々しくも美しく輝く二色のまなこ!《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》!ATK2500 」

遊矢「俺はターンエンド」

メリッサ「遊矢、早速のペンデュラム召喚!黒咲はどう出るのか!?」

黒咲「俺のターン!」

黒咲「俺は《RR-シンギング・レイニアス》を召喚!ATK100」

黒咲「さらに手札から、《RR-ペイン・レイニアス》を特殊召喚!ATK100

黒咲「ペイン・レイニアスは、自分フィールドのRR1体を対象とし、そのモンスターの低い方の数値分のダメージを受け、手札から特殊召喚できる。特殊召喚したこのカードのレベルは、対象のモンスターのレベルと同じになる」LP3900

黒咲「そして、戦闘・効果でダメージを受けた事により、手札の《RR-アベンジ・ヴァルチャー》を特殊召喚!ATK1700」

黒咲「俺はレベル4のシンギング・レイニアス、ペイン・レイニアス、アベンジ・ヴァルチャーをオーバーレイ!」

黒咲「雌伏のハヤブサよ。逆境の中で研ぎ澄まされし爪を挙げ、反逆の翼翻せ!」

黒咲「エクシーズ召喚!」

黒咲「現れろ!ランク4!《RR-ライズ・ファルコン》!ATK100」

黒咲「ライズ・ファルコンの効果発動!」

黒咲「オーバーレイ・ユニットを1つ使い、 相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体の攻撃力だけこのモンスターの攻撃力をアップする!ATK2600」

黒咲「バトルだ!ライズ・ファルコンで、オッドアイズを攻撃!」

遊矢「くっ…」LP3900

黒咲「俺はカードを二枚伏せ、ターンエンド」

黒咲「そんな程度じゃないだろう?さあ、見せろ。俺がこのデュエルを待ちわびていたのは、常に全力を出す力を出す貴様に勝ってこそ!それだけだ!」

遊矢「ああ、俺もだ。俺のター――」ズキッ

遊矢「っ!?」

遊矢(なんだ、今のは…?)



セレナ「遊矢?」

クロウ「何やってんだ遊矢は、カードも引かずに…?」

ロジェ「君が今被っているヘルメットには、脳に電気ショックを与える装置が組み込まれているのだよ」

ロジェ「数々の実験から人間の脳に電気的なショックを与える事で攻撃性が増すことは立証されている」

ロジェ「もっと派手に、激しく!」

ロジェ「さあ、目醒めよ!榊遊矢の心に眠りし凶暴なる力よ!」

ロジェ「その解き放ち、暴れるがいい!」




遊矢「う………あ………ぐああああ!!」

黒咲「おい、遊矢!」

遊矢「ああああぁぁぁっ!!」

遊矢「あああ……あ……」

ジャック「…?」

逆鱗遊矢「………」


セレナ「一体何が…」

クロウ「おい、それ」

セレナ「?」

セレナ(なんだこれは、ブレスレットが…!)




柚子「っ!?」

零羅「何、この光?」

月影「柚子殿、これは一体」

柚子「わからない。わからないけど…」

柚子(もしかしたら、遊矢が…)




スタンダード

ユート「?」

ユート(これは、デッキが…っ!?)

ユート(なんだ、胸が熱い…いかん、意識も――…)

逆鱗遊矢「俺のターン!」

逆鱗遊矢「今一度揺れろ、魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!」

逆鱗遊矢「ペンデュラム召喚!出でよ、我が僕(しもべ)のモンスターたちよ!」

逆鱗遊矢「エクストラデッキから蘇れ、《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》!ATK2500 」

逆鱗遊矢「さらに手札から、《慧眼の魔術師》!ATK1500《竜脈の魔術師》!ATK1800」

逆鱗遊矢「俺はレベル4の慧眼の魔術師と竜脈の魔術師でオーバーレイ!」

逆鱗遊矢「漆黒の闇より、愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!」

逆鱗遊矢「エクシーズ召喚!」
ユート(エクシーズ召喚!)

黒咲「っ!?」

逆鱗遊矢「現れろ!ランク4!《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》!ATK2500」

黒咲「ダーク・リベリオン…エクシーズ・ドラゴン…」

黒咲(それに今のは、幻覚か…?)

逆鱗遊矢「ダーク・リベリオンの効果発動!」

逆鱗遊矢「オーバーレイ・ユニットを二つ使い、相手フィールドに存在するモンスターの攻撃力を半分する。さらにその数値分、ダーク・リベリオンの攻撃力をアップする!」

逆鱗遊矢「トリーズン・ディスチャージ!」

メリッサ「これでライズ・ファルコンの攻撃力は1300に下がり、遊矢のダーク・リベリオンの攻撃力は3800にアップ!」

逆鱗遊矢「バトルだ!俺はダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンで、ライズ・ファルコンを攻撃!」

逆鱗遊矢「反逆のライトニング・ディスオベイ!」

黒咲「ぐううぅぅぅっ!」LP1400

メリッサ「黒咲、一気に2500のダメージ!次の攻撃で決まってしまうのか!?」

黒咲「速攻魔法、《RUM-デス・ダブル・フォース》発動!」

黒咲「このターンにバトルで破壊され墓地へ送られたRRを特殊召喚し、二倍のランクのエクシーズモンスターにランクアップさせる!」

黒咲「勇猛果敢なるハヤブサよ。怒りの炎を巻き上げ、大地をも焼き尽くす閃光となれ!」

黒咲「ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!」

黒咲「飛翔しろ、ランク8! 《RR-サテライト・キャノン・ファルコン》!ATK3000」


ワーッ…ワーッ…

黒咲「このカードがRRを素材としてランクアップに成功した時、相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する!」

メリッサ「なんと黒咲、破壊されたモンスターでエクシーズ召喚!その上、ペンデュラムカードを破壊!」

逆鱗遊矢「俺はこれでターンエンド」

黒咲「まだまだくたばる訳にはいかないからな。貴様から勝利をもぎ取るまで」

逆鱗遊矢「………」

黒咲(やはり様子がおかしい、それにあの目は…)




「クロウ!」

クロウ「おう、どうした?」

「大変だよ、近くにセキュリティが!」

居たか!?

いや、まだだ。そっちをさがせ!

クロウ「ちっ…本当にしつこいな。逃げるぞ。そのブレスレットは…」

セレナ「すまない、自分ではどうしようもない」

クロウ「…まあしょうがねぇか、乗れよ。

セレナ(くっ…しかしこれではセキュリティに見つけてくれと言っているようなもの。こうなったら力ずくで)

黒咲「俺のターン!サテライト・キャノン・ファルコンのモンスター効果発動!」

黒咲「オーバーレイ・ユニットを一つ使い、相手フィールドのモンスターの攻撃力を墓地のRR数×800ポイントダウンする!」

黒咲「墓地にあるRRは4体。よってダーク・リベリオンの攻撃力は3200ポイントダウンする!」

メリッサ「3800あったダーク・リベリオンの攻撃力が600に!これで大きく上回ったー!」

黒咲「バトルだ! サテライト・キャノン・ファルコンで、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを攻撃!」

黒咲「エターナル・アベンジ!」

逆鱗遊矢「ぐううぅぅぅっ!」 LP1500

メリッサ「黒咲の反撃!両者一歩も譲りません!」

黒咲「俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

逆鱗遊矢「俺のターン!」
ユート(俺のターン!)
ユーゴ(俺のターン!)
ユーリ(俺のターン!)

黒咲「っ!」

黒咲(やはり、ユート!)

逆鱗遊矢「俺は魔法カード、《死者蘇生》を発動!」

逆鱗遊矢「蘇れ、《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》!ATK2500」

逆鱗遊矢「さらに速攻魔法、《RUM-幻影騎士団ラウンチ》を発動!」

黒咲「何!?」

逆鱗遊矢「ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを素材に、ランクが1つ上の闇属性モンスターにランクアップさせる!その時、このカードは特殊召喚したモンスターのエクシーズ素材となる!」

逆鱗遊矢「煉獄の底より、いまだ鎮まらぬ魂に捧げる反逆の歌!永久に響かせ現れよ!」

逆鱗遊矢「ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!」

逆鱗遊矢「出でよ、ランク5!《ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン》!ATK3000」

黒咲「遊矢が、ランクアップを…!」

逆鱗遊矢「ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンのモンスター効果!」

逆鱗遊矢「このモンスターがダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを素材としている時、1ターンに1度、オーバーレイ・ユニットを1つ取り除き、 相手フィールドのモンスターの攻撃力を0にし、その元々の攻撃力分ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンの攻撃力をアップする!」

逆鱗遊矢「レクイエム・サルベーション!ATK6000」

メリッサ「攻撃力6000!これが決まれば黒咲は万事休す!」

黒咲「罠発動!《RR-レディネス》!」

黒咲「このターン、自分フィールドのRRはバトルでは破壊されない!」

逆鱗遊矢「俺はダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンで、サテライト・キャノン・ファルコンを攻撃!」

メリッサ「ダーク・レクイエムの攻撃がサテライト・キャノン・ファルコンに向かう!破壊はされないが、ダメージは!」

黒咲「RR-レディネスのもう一つの効果!」

黒咲「墓地にRRが存在する時、このカードを除外し、このターンに受けるバトルダメージを0にする!」

メリッサ「流石は地下デュエルの帝王、そう簡単にはやられない!」

逆鱗遊矢「俺はこれでターンエンド」

黒咲(理由はわからんが、今の遊矢が正気じゃないのは間違いない。ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンの攻撃力は6000…今の俺にあれを倒す事は不可能。しかし、遊矢を正気に戻すには――っ!?)

黒咲(あれは…!)

『長官、シティ上空に未確認の飛行物体多数!』

『およそ20の反応!映像出ます!』

ロジェ「オベリスクフォース…!?このタイミングでアカデミアが…!」

ロジェ(まずい、奴らの目的は柊柚子とセレナの確保に違いない…!)

ロジェ「セルゲイ、聞こえるか!アカデミア軍の進入次第、奴らを迎撃せよ!」




黒咲(アカデミア…しかしほとんどにランサーズは地下に。セレナはクロウ・ホーガン、柊柚子は紫雲院素良と…あれだけの人数を相手に奴らだけで守り切れる訳がない。サレンダーでも構わんか?)

黒咲「いや…俺のターン!」

黒咲「例え、絶対絶命の崖っ淵まで追い込まれようと、俺は屈しない!貴様はあの時、俺を憎しみの呪縛から解放してくれた!次はこの俺が貴様を強大な闇から解放してやる!」


黒咲「俺は手札から、《RUM-ソウル・シェイブ・フォース》を発動!」

黒咲「ライフポイントを半分払い、墓地のRR1体を特殊召喚し、そのモンスターよりランクが2つ高いエクシーズモンスター1体を召喚する!」

黒咲「俺は墓地のライズ・ファルコンを特殊召喚し、オーバーレイ!」LP700

黒咲「誇り高きハヤブサよ。英雄の血潮に染まる翼翻し、革命の道を突き進め!」

黒咲「ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!」

黒咲「現れろ!ランク6!《RR-レヴォリューション・ファルコン》!ATK2000」

「黒咲、さらにエクシーズモンスターを進化させた!しかしその攻撃力は2000!」

黒咲「レヴォリューション・ファルコンの効果発動!」

黒咲「このモンスターがRRエクシーズモンスターを素材としている時、相手モンスター1体を破壊し、その攻撃力の半分のダメージを与える!」

メリッサ「ここで強烈な一撃!」

黒咲「革命の炎で、貴様の魂に響かせてやる!目を覚ませ、遊矢!」

黒咲「いけ、レヴォリューション・ファルコン!」

メリッサ「決まっ――」

逆鱗遊矢「ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンのさらなる効果!」

逆鱗遊矢「相手がモンスター効果を発動した時、オーバーレイ・ユニットを1つ使い、その発動を無効にし破壊する!」

黒咲「な!?」

逆鱗遊矢「さらにその後、墓地のエクシーズモンスター1体を特殊召喚!」

逆鱗遊矢「蘇れ、《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》!ATK2500」

メリッサ「なな、なぁんと!黒咲の魂の一撃をあっさりと回避!今度こそ万事休すか!」

黒咲「………」

黒咲(アクション魔法、《大脱出》。レジスタンスは、常に最悪の事態を想定して来た。ここで散る訳にはいかない。貴様を正気に戻すまで)

黒咲「…ターンエンド!」

逆鱗遊矢「俺のターン!バトルだ!」

メリッサ「すかさずの戦闘!どうする黒咲!」

黒咲「アクション魔――」

逆鱗遊矢「無駄だ!速攻魔法、《封魔の矢》!」

逆鱗遊矢「互いのターンのバトルフェイズ開始時に発動し、ターン終了時まで魔法・罠カードは発動できず、このカードの発動に対しても魔法・罠・モンスター効果は発動できない!」

黒咲「なんだと!?」

逆鱗遊矢「やれ!ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン!」

黒咲「くっ…!」

逆鱗遊矢「鎮魂のディザスター・ディスオベイ!」

黒咲「ぐあああぁぁぁっ!」LP0

メリッサ「し、勝者は遊矢…榊遊矢ー!」

ロジェ「ハハハハハ!素晴らしい!」

ロジェ「君は私の期待以上の逸材だったよ!これならジャックだけではなく、ユーリへの刺客としても申し分ない!」

ロジェ「となれば…やはり脳への改造手術か必要になるな。我が理想のターンの始まりだ。今しばらくは自由にしているがいい」



メリッサ「なんという幕切れ!大逆転を狙った黒咲の一撃一撃をことごとく潰し、最後まで自身のペースに引きずり込んだ!ジャックはこの力を見抜いていたのかもしれません!」

黒咲「遊矢…」

逆鱗遊矢「あ……ぁぁ……」

遊矢「あ……ここは……?」

黒咲「っ!正気に戻ったか!」

遊矢「黒咲…デュエルは?どうなって…」

クロウ「遊矢!」

遊矢「…クロウ?」

クロウ「セキュリティが、セレナを連れて逃げやがった!」

遊矢「セレナをっ?」

クロウ「詳しくは後で話す。とにかく人手が欲しい、お前もすぐに来てくれ!」

遊矢「ああ、わかった。黒咲!」

黒咲「それだけではない。デュエル中にアカデミアが空中から現れるのが見えた。おそらく、オベリスクフォースと呼ばれる奴らだ」

遊矢「オベリスクフォースまで…」

「話は済んだな、いくぞ。ぐはっ」

メリッサ「えぇ!?何してんの!?」

遊矢「黒咲!」

黒咲「俺の事はいい、行け!俺もすぐに向かう!」

「くそっ、いい加減に…!ぐおっ!?」

「急げ!そいつを取り押さえろ!」

遊矢「すまない、恩にきる!」

メリッサ「ちょっとちょっと、遊矢!?」

遊矢(セレナ…)

セレナ「くっ…神経ガスとは卑怯な」

「確保しました」

ロジェ『よし、そのまま私の元へ』

セレナ「離せ!貴様らそれでもデュエリストか…!」

デニス「本当本当~、デュエリストならデュエリストらしくデュエルで拘束するべきだよね~」

「な!?」

セレナ「お前は…!」

デニス「動けないなら丁度いいや、でも巻き添えはくらわないでよ。君に怪我なんかさせたらプロフェッサーに怒られちゃうからね」

デニス「さあ、クライマックスだ!」

「うわああぁぁぁっ!」LP0

セレナ「くっ…」

デニス「あら、ご機嫌斜め?ここに観客がいないのが残念だなぁ」

ロジェ『おい、どうした!セキュリティ部隊、応答せよ!』

デニス「やれやれ…」

「もうその辺でいいだろう。さっさと連れて帰るぞ」

セレナ「お前は…!」

パレット「ご無沙汰しています、セレナ様」

セレナ「パレット…」

デニス「ありゃりゃ、オベリスクフォースまで…」

パレット「至急、お戻り下さい。プロフェッサーがお待ちです」

セレナ「失せろ、戻らん…!私は真実を知った。悪魔の手先になど、私はなりたくない!」

デニス「なら抵抗してみる?僕と隊長、それにオベリスクフォースも含めたら五対一になっちゃうけど」

セレナ「この程度、問題ない…!来い、貴様らまとめてやっつけてやる!ぐうっ!」

デニス「ほら、言わんこっちゃない」

パレット「…どうか抵抗なさらず、セレナ様」

ガチャアァァンッ!

パレット「っ!」

クロウ「見つけたぜ!」

遊矢「セレナ、無事かっ」

セレナ「遊矢…!」

パレット×
バレット○
また間違えてしまった…

デニス「おやおや、お姫様を助けに来たナイトの登場?かっこいいねぇ」

遊矢「デニスにバレット…それにオベリスクフォースが三人か」

クロウ「どうする遊矢…俺ならいつでも大丈夫だぜ」

遊矢「いいのか?これはただのデュエルじゃない。負ければカードに封じ込まれる。二度と子供たちに会えないかもしれないんだぞ」

クロウ「ダチが困ってんだ。見過ごす訳にはいかねぇよ」

遊矢「そうか…ならクロウはバレットを頼む。他は全員俺がやる」

クロウ「バレット…あのオッサンだな。いいのかよ?たった一人で」

遊矢「問題ない。数分もあれば終わる」

クロウ「大した自信だな。よし、わかった。任せろ!」

クロウ「ついて来いよオッサン、お前の相手は俺だぜ!」

バレット「何を勝手な事を!我々の目的はセレナ様と榊遊矢をアカデミアに連れ戻すこと!お前などに用はない!」

デニス「いいんじゃない?行ってあげたら?」

バレット「なんだと?」

デニス「遊矢は僕が相手をする。アカデミアに居た頃から一度もやった事なかったからねぇ、いい機会だよ」

バレット「何をふざけた事をっ、お前一人で敵う相手ではない!プロフェッサーのご命令を忘れたか!?」

デニス「大丈夫大丈夫、ちゃぁんと秘策は考えてあるんだから」

バレット「秘策だと?」

デニス「そんなに心配なら、さっさと勝って戻ってきなよ。バレット隊長ともあろう人が、一対一のデュエルで負ける訳ないよねぇ?」

バレット「ちっ…」

クロウ「ここじゃ狭い。場所を変えるぜ」

バレット「ふん…お前の好きにしろ」


デニス「やれやれ…ようやくうるさいのがいなくなったね」

デニス「一応言っておくけど、君たちオベリスクフォースも手出しは無用だよ」

「大丈夫なのか?」

デニス「隊長にも言ったけど、こっちには作戦があるんだ。それには君たちの協力も必要になるから、そこで大人しく見ててね」

セレナ「オベリスクフォースが…」

遊矢「どんな策だろうと関係ない。俺は俺のデュエルでお前たちを打ち倒す」

デニス「酷いなぁ、友達だと思ってたのに。少しくらいは躊躇してくれても良くない?」

遊矢「誰であろうとセレナに危害を加える奴は許さない。さあ、さっさと構えろ」ガチャ

デニス「…危害を加える奴は許さない、ね」ガチャ

デニス(そう…それが君の唯一にして最大の弱点だ)

遊矢「デュエル!」
デニス「デュエル!」


バレット「ここまでくれば良かろう」

クロウ「ああ、わりぃが最初から全力全開で行かせてもらうぜ」

バレット「こちらとて同じ。私の目的は榊遊矢とセレナ様だ。それを邪魔立てするなら、倒すまで!」

クロウ「いくぜ!」

クロウ「デュエル!」
バレット「デュエル!」

クロウLP4000

バレットLP4000

バレット「先んずれば人を制す!私のターン!」

バレット「私は手札から永続魔法、《獣闘機融合装置(ビーストボーグ・フュージョナー)》を発動!」

バレット「1ターンに1度、自分の手札・フィールドから決められたモンスターを墓地へ送り、ビーストボーグ1体を融合召喚する!」

バレット「私は手札の《ダーク・センチネル》と《漆黒の豹戦士パンサーウォリアー》を融合!」

バレット「融合召喚!」

バレット「現れいでよ、レベル6!《獣闘機パンサー・プレデター》!ATK1600」

クロウ「融合…」

バレット「パンサー・プレデターの効果発動!」

バレット「1ターンに1度、パンサー・プレデターの攻撃力の半分のダメージを相手に与える!」

クロウ「ぐっ…」LP3200

バレット「私はカードを一枚伏せ、ターンエンド」

クロウ「初ターン目から800のライフを削り取るか…地味だな、そんなデュエルじゃ俺のデュエルにはついてこれねえぜ!」

クロウ「俺のターン!」

クロウ「俺は手札から、《BF-暁のシロッコ》を召喚!ATK2000」

クロウ「こいつは相手フィールドにモンスターが存在し、自分フィールドにモンスターが存在しない時、リリースなしで召喚できる」

クロウ「さらにこのカードは、自分の場にこのカード以外のBFがいる時、特殊召喚できる」

クロウ「来い、《BF-黒槍のブラスト》!ATK1700」

クロウ「そして、《BF-疾風のゲイル》を特殊召喚!ATK1300」

クロウ「こいつも同様に、自分の場にBFがいる場合、手札から特殊召喚できる」

バレット「一気にモンスターが三体…」

クロウ「疾風のゲイルの効果発動!」

クロウ「1ターンに1度、相手モンスター1体の攻撃力・守備力を半分にする!」

バレット「なんと…!」ATK800

クロウ「さらに暁のシロッコは、俺の場のBF1体を選択し、そのモンスターの攻撃力を選択したモンスター以外のBFの合計分アップする!」

クロウ「俺は全ての攻撃力を、黒槍のブラストに収束!ATK5000」

バレット「攻撃力5000!」

クロウ「ま、この効果を発動したターン、選択したモンスター以外は攻撃できねぇが」

バレット「くっ…」

クロウ「バトルだ!黒槍のブラストで、パンサー・プレデターを攻撃!」

バレット「罠カード、《ダメージ・ダイエット》!」

バレット「このターン、私へのダメージは半分になる!」

クロウ「だが、その分の攻撃はくらってもらうぜ!」

バレット「ぐううぅぅぅっ!」LP1900

バレット「だが、パンサー・プレデターが戦闘で破壊された時、素材としたモンスター1組を墓地から特殊召喚する!」

バレット「蘇れ、《ダーク・センチネル》!ATK1500《漆黒の豹戦士パンサーウォリアー》ATK2000」

クロウ「俺はターンエンドだ」

バレット「私のターン!」

バレット「私は永遠魔法、ビーストボーグ・フュージョナーの効果を再び発動!」

バレット「フィールドのダーク・センチネルと漆黒の豹戦士パンサーウォリアーを融合!」

バレット「融合召喚!」

バレット「再びいでよ、レベル6!《獣闘機パンサー・プレデター》!ATK1600」


クロウ「二体目…」

バレット「私はさらに、永続魔法、《フュージョン・ウェポン》を装備!」

バレット「パンサー・プレデターの攻撃力を1500ポイントアップ!ATK3100」

クロウ「んな!?攻撃力3100だ!?」

バレット「パンサー・プレデターの効果により、攻撃力の半分のダメージを相手に与える!」

クロウ「ちぃっ…」LP1650

バレット「バトル!パンサー・プレデターで、疾風のゲイルを攻撃!」

バレット「この攻撃で終わりだぁぁっ!」

クロウ「ふ…終わるのはてめぇだ」

バレット「何?」

クロウ「俺は手札から、罠カード、《ブラック・ソニック》を発動!」

バレット「手札から罠!?」

クロウ「こいつは自分フィールドのBFが三体の時、手札からもできる。そして相手モンスターの攻撃宣言、相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て除外する!」

バレット「除外だと!?」

クロウ「そうだ。パンサー・プレデターの効果は戦闘破壊のみ。これならもう復活もできねぇ!」

バレット「バカなっ」

クロウ「さあ、どうする?」

バレット「…ターンエンド」

クロウ「いくぜ、俺のターン!」

クロウ「さあ、踊れ!暁のシロッコで、ダイレクトアタック!」

クロウ「ダークウィングスラッシュ!」

バレット「ぐあああぁぁっ!」LP0

随分と更新できなくて申し訳ないww
前回同様、また忙しくなりそうなのでしばらく更新出来なさそうなんだが、デニス戦の後に終わらせても大丈夫ですかね?(ジャックまでやるつもりだったのに、中途半端になってしまうが)
遊勝との関係もまだ全部は明らかになってないし、できればその後に書きたいんだが…
なんならまたおまけifストーリーとして柚子シリーズハーレムでもやって終わらせるのもありかも…

おまけifストーリーの設定

・次元戦争後を勝手に妄想
・全員がスタンダードに居る
・すでに遊矢シリーズ吸収済み
・デュエルシーンなどない
・エクシーズ編の次元のキャラも登場(もしかしたらタイラー姉妹もハーレムに加わるかも)
・ヤンデレセレナ再び、ただし前回のような残虐シーンは(多分)ない
・リンと瑠璃は遊矢と会った事がなく、自分を助けてくれた人として名前だけは知ってる
・黒咲さんの胃が破壊される可能性大

大体こんな感じです。希望があればリクエストしてくれると嬉しいかも


遊勝塾

アユ「よーし、今度こそ…融合召喚!」

セレナ「馬鹿者!何度言えばわかる!腕はもっとこうしろと言ってるだろ!」

アユ「ご、ごめんなさいセレナお姉ちゃん!」

フトシ「痺れるくらい怖えぜ…」

タツヤ「ていうか、あのポーズは何の意味があるんだろう…」

柚子「こらセレナ、もっと優しく!アユちゃんが怯えてるでしょう」

セレナ「ふん…お前達の教えはぬるすぎるのだ。デュエルは結果が全て。お遊戯会ではない」

柚子「いいえ、それこそが遊勝塾のエンタメデュエルよ」

素良「そうそう、やっぱデュエルは楽しまなきゃ。遊矢みたいなのを相手にすると疲れるし、余裕持って出来ないんだよ」

遊勝「今日もよくやってるな」

修造「ご無沙汰しております先輩!」

遊勝「遊矢は今日も?」

修造「ここ数週間…おそらくまた」

セレナ「遊矢なら零児のところに行ったぞ。LDSトップチームとやらに戦ってみたいと言っていた」

遊勝「やれやれ…困った息子だ」


LDS

「くっ…!」

遊矢「トドメだ!やれ、《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》!《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》!《クリアウィング・シンクロ・ドラゴン》!《スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン》!ダイレクトアタック!」

「ぐああぁぁっ!」LP0
「ぐああぁぁっ!」LP0
「ぐああぁぁっ!」LP0
「ぐああぁぁっ!」LP0
「ぐああぁぁっ!」LP0

ユーゴ(よっしゃあ、今日も圧勝!)

ユーリ(まあ当然だね、なんてったって僕のスターヴ・ヴェノムを使ってるんだから)

ユート(しかし、肝心の遊矢は満足出来ていないようだ)

零児「五対一でも無理だったか。少しは期待したのだがな」

遊矢「零児…」

零児「こんな事をいつまで続けるつもりだ?今や君の相手になれるデュエリストなど数人にも満たないだろう」


遊矢「決まってるだろ、俺が頂点に立つまでだ」

零児「赤馬零王に勝利し、次元戦争を終わらせた英雄が面白い事を言う」

遊矢「あんたこそ面白い事を言うな。俺が英雄だと?」

零児「間違っているのか?」

遊矢「ああ、大間違いだ。確かに赤馬零王には勝った。だがそれは俺だけの力じゃない。あんたやセレナ、柚子、他次元のジャック、カイト、仲間の力があってこそだ。俺一人じゃ打破出来ない困難など数え切れないくらいあっただろ」

零児「なるほど…つまり君は、自分一人で赤馬零王と戦えなかった事が不満だと?」

遊矢「そうだ」

零児「仲間の力で勝利を手にしたのが気に入らないか…やはり面白いのは君の方だよ。プライドの塊のような男だな」

遊矢「なんとでも言ってくれ。トップチームはこれで全員か?」

零児「ああ、もはやLDSに君の戦うべき相手などいない」

遊矢「なら俺は行く。わざわざ手間を取らせて悪かったな」

忘れてた。ありがとう。そしてスマホだからか意外と面倒くさい!


遊矢(LDSも期待外れか…少し歩くが、カイトのところに行ってみるか。考えてみれば、あいつとの決着はまだついていないしな)

「お前、榊遊矢だろ?」

遊矢「?」

「やっと見つけたぜ、臆病者の息子をな」

遊矢「誰だ?」

「俺様は暗黒寺ゲン。お前みたいな弱虫が舞網チャンピオンシップに優勝したなんて、俺は認めねえ。今すぐ叩き潰してやるよ!」

ユーゴ(また面倒な奴が…)

ユーリ(小物臭っ…でもああいう調子に乗ってる奴を痛めつけるのって楽しいんだよね~。やっちゃいなよ、遊矢)

ユート(よせ、趣味が悪いぞ)



瑠璃「うーん…」

瑠璃(重い…ちょっと買い過ぎちゃったかしら?でも隼はああ見えて結構食べるし…)

うわあああぁぁっ!

瑠璃「っ!?」

瑠璃(何、今の声!?)


暗黒寺「あ…ああぁ…!」

遊矢「俺は速攻魔法、《瞬間融合》を発動!」

遊矢「その効果により、俺はオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとファントム・ドラゴンで融合!」

遊矢「二色の眼の龍よ!今ひとつとなりて、その花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ!」

遊矢「融合召喚!」

遊矢「現れろ、飢えた牙持つ毒龍!レベル8!《スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン》!ATK2800」

瑠璃「はぁ…はぁ…はぁ…」

瑠璃(あれは、あの時のドラゴン!?)


遊矢「バトルフェイズは継続中だ。スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンで、ダイレクトアタック!」

暗黒寺「うわあああぁぁっ!」LP0

ユーリ(うっわ、弱っ…この程度で叩き潰すなんてほざいてたの?この身がないのが惜しいね、僕ならこの場でカードにしてやるのに)

ユート(おい!)

ユーリ(冗談だって。そんなに怒らないでよ)

ユーゴ(おめーが言うと冗談に聞こえねぇんだよ!)

暗黒寺「まだだ…もう一度、俺とデュエルを…!」

遊矢「何度やっても同じだ。俺もあんまり暇じゃない。あんまりしつこいなら…」

瑠璃「やめてっ!」

遊矢「?」

ユーリ(あれ?あの子…)

ユート(瑠璃…?)

瑠璃「あなたの目的は私なんでしょう?ならもう一度私が相手になる。だからその人は見逃してあげて!」


ユーゴ(瑠璃?それってお前の…)

ユーリ(ぷっ…!なるほどね、こりゃあ面白いよ!)

ユート(何を笑っている!遊矢、瑠璃はお前をユーリと勘違いしている。ダーク・リベリオンを見せろ。それで全て解決する )

遊矢(…ああ、わかってる)

遊矢「君は、瑠璃か?」

瑠璃「忘れたの?今更あなたが私の何を欲しいのかは知らないけど、もうこれ以上…!」

遊矢「これ、わかる?」

瑠璃「っ!?それはっ!」

遊矢「黒咲から聞いてるだろ?今、俺の中にユートが居る。このカードが証だ」

瑠璃「じゃあ、あなたが…」

遊矢「ああ、榊遊矢だ」

瑠璃「榊、遊矢…」

数分後

瑠璃「ごめんなさい、私ったらとんだ勘違いを…」

遊矢「何度も謝らなくてもいい。大して気にしてないさ」

瑠璃「ありがとう…柚子から聞いてるわ。あなたが、私たちを助けてくれたんでしょう?」

遊矢「違うと言えば嘘になるが、俺だけじゃない。カイトや零児、ランサーズの力があってこそさ」

瑠璃「でもそれが出来たのはあなたの力が誰よりも大きかったから。違う?」

遊矢「まあ、そう言ってくれるのは嬉しいよ。柚子とは知り合いなのか?」

瑠璃「誘ってくれたの、遊勝塾に。もう一度、先生のエンタメデュエルを学びたいと思って。リンも一緒に」

遊矢「先生…榊遊勝か」

ユーゴ(そうか、リンも…)

瑠璃「でも驚いた、先生とは随分と雰囲気が違うのね。どっちかというと、顔が似ているユートに近い感じ」

遊矢「俺は俺さ、父親と比べたって仕方ないだろ。話が終わりなら、俺はもう行くよ」

瑠璃「遊矢」

遊矢「ん?」

瑠璃「私たちを助けてくれて、ありがとう」

遊矢「…ああ」


ガチャ

遊矢「失礼する」

フトシ「あっ、遊矢のお兄ちゃん!」

アユ「柚子お姉ちゃん、遊矢さんが来たよ!」

柚子「遊矢!?ちょっと待ってっ」

セレナ「今日は真っ直ぐ帰らなかったのか?」

遊矢「ああ、こっちのセレナがどんな感じなのか気になってな。リンと瑠璃はいないのか?」

セレナ「っ…何故知っている!?」

遊矢「え?さっき瑠璃って子と偶然会ったんだけど」

遊勝「あの二人なら、明日から来る予定だよ」

遊矢「…父さん」

遊勝「どうだ、武者修行の成果は」

遊矢「まずまずだ。父さんの方は?」

遊勝「似たようなものさ。たまにでいいから顔くらいは出してくれよ?どうなろうと、お前は私たちの息子だ」

遊矢「ああ、わかってるさ」

瑠璃が本編で全然喋らないので性格は割と見た目で判断してますwwおしとやかそうだけど柚子と似ているらしいので、多分ストロングなんだろうなぁ
リンも多分そんな感じになるので、予め御了承下さい


遊矢「親睦会?」

柚子「うん、おじさんも言ったけど、瑠璃とリンは明日からこの遊勝塾の塾生になる訳だしね。今夜にその親睦会をやろうと思って」

修造「一週間くらい前から計画してたんだが、セレナから聞いてないのか?」

遊矢「全く。って事は、リンも来る訳か…」

遊勝「彼女たちもお前に恩があると言っていたからね、是非参加して欲しい」

遊矢「別にいいぞ」

セレナ「な!?」

柚子「いいの!?」

遊矢「意外だったか?」

柚子「いや、そういう訳じゃないけど…でも良かった。二人も喜ぶわ」

修造「そうと決まれば飾りつけの続きだ!熱血でいくぞー!」

遊矢「手伝うよ」

セレナ「ぬぅ…また遊矢にいらん虫が…」

瑠璃「こんにちはー…」

リン「お邪魔します…」

修造「君は何塾!?遊勝塾ー!」

リン「え!?」

修造「ぐへっ!?」

柚子「いきなり何やってんの!ごめんなさい、うちのお父さんが…」

瑠璃「…いや、大丈夫。柚子にセレナに、それに彼も居るのね」

タツヤ「あの二人が、シンクロとエクシーズの…」

フトシ「痺れるくらい柚子姉ちゃんに似てるぜ…」

アユ「本当、そっくり…」

ユーゴ(リーーンッッ!!)

ユーリ(うるさいよ、君。そりゃあ愛しの恋人と再会できたのは嬉しいだろうけど)

ユーゴ(こ、恋人じゃねぇ!ただの幼馴染だっての!)

ユーリ(あ、そうなの?でも残念だなぁ、今の僕たちは遊矢の守護霊みたいなものだし、リンに君は見えないし、声も聞こえない。こんなに近くに居るのに、君たちは会話する事すら出来ないんだよねぇ)

ユーゴ(ガーーン…)

ユート(はぁ…)


フトシ「よし、この肉貰い!」

柚子「こら!お肉ばっかりじゃなくてちゃんと野菜も食べなさい!」

権現坂「柚子の言う通り、アクションデュエルは体調管理も重要。その為の栄養は大事なのだ」

素良「権ちゃん、やっぱりオッサン臭~い」

権現坂「断じてオッサンではない!」

セレナ「うるさい、もっと静かにできんのかあいつらは」

遊矢「いいんじゃないか?せっかくの親睦会、騒ぎたいだけ騒げばいい」

瑠璃「隣、いい?」

セレナ「…!」

遊矢「瑠璃…それに、リンか?」

リン「うん、私とは初めましてよね?榊遊矢君」

遊矢「遊矢でいい。君も元気そうで良かった」

リン(顔はユーゴにそっくりだけど、柚子や瑠璃の言う通り、性格は全然違うみたい。ちょっとカッコイイかも)

瑠璃「でも意外よね」

遊矢「何がだ?」

瑠璃「遊矢が遊勝塾に所属してないって事。たまに顔を出すくらいで、ここの塾生じゃないんでしょう?」

リン「そうなの?どうして…」

セレナ「遊矢にとって遊勝塾のエンタメデュエルなど枷にしかならない」

リン「え?」

遊矢「柚子から聞いてると思うけど、遊勝塾は敵味方問わず、見ている観客、全てを楽しませるエンタメデュエルを目標とするデュエルスクールだ。でも、俺のデュエルは違う」

遊矢「誰の為でもない、俺は俺の為だけにデュエルをする。俺の理想は頂点と勝利にしかないからな。根本的に違うのさ、父さんとは」


リン「デュエルで笑顔を目指す父親と、強さと勝利を目指す息子…見事に対立してるって事ね」

遊矢「あ、別にエンタメデュエルそのものを否定するつもりはないぞ。自分だけの力だけで最強を目指す、それが俺のスタンスというだけだ」

瑠璃「…仲間には頼りたくない?」

遊矢「まあ、抵抗はある。何度打ち倒されようと、仲間と共に立ち上がる…それが君たちのデュエルだったな」

瑠璃「そうね、隼やユートの…レジスタンスの精神」

リン「なんなら私たちのエンタメデュエルで、あなたを笑顔にするのもいいかもね」

セレナ「遊矢を相手にエンタメか…柚子の時は問答無用でワンキルされたがな」

遊矢「見せるデュエルにもそれ相応の実力があってこそ。楽しみにしてるよ」


一ヶ月後

遊矢「で…」

リン「遊矢~」

柚子「こら、リン!遊矢から離れなさい!」

リン「駄目よ、今いいところなんだから♪」

瑠璃「お楽しみ中申し訳ないけど、いい加減にしないとあなたも笑顔にしちゃうわよ?」

アユ「ひぃっ」

フトシ「瑠璃姉ちゃんのデュエル、痺れるくらい怖いからな…」

セレナ「ホゥ、面白イ。ナラバソノデュエル、私ニモ味合ワセテモラオウカ」

タツヤ「セレナお姉ちゃんはもはや目がイっちゃってるよ!」

遊矢(ど う し て こ う な っ た)


ユーゴ(遊矢~!てめぇ、よくもリンを。許さねえ!表へ出やがれ!)

ユート(落ち着けユーゴ、そもそも我々の一人が表へ出れば遊矢の意識は強制的に中に入る)

ユーゴ(なら今すぐ代われ!リンは俺のもんだ!)

遊矢(ああ、是非そうしてくれ…)

遊矢(ユーゴ)「よっしゃあ!リ~~ンッッ!!」

リン「引っ込め♪」

遊矢(ユーゴ)「はい」

遊矢「おい!」

瑠璃「邪魔者もいなくなったし、約束通り私とデュエルしましょう?」

柚子「何言ってんの!遊矢は私とデュエルするのよ?」

セレナ「こいつらは…さっさと帰るぞ、遊矢。こうなったらもうおまえは出られない。永遠にあの部屋に住むんだ。安心しろ。おまえの一生は私が責任を持つ」

黒咲「失礼する。瑠璃、そろそろ帰る――」

柚子「遊矢!」
セレナ「遊矢!」
リン「遊矢!」
瑠璃「遊矢!」

黒咲「………………」


黒咲「遊矢…」

遊矢「待て、黒咲。落ち着け。話せばわかる」

黒咲「そうか、ならばそうしよう」

遊矢「良かった、わかってくれたか」

黒咲「ああ…だからまずは四人の瑠璃から離れろ!」

遊矢(わかってなかった!)

素良「ねぇねぇ、ちょっといい?」

黒咲「なんだ!今は貴様に構っている暇などない!」

素良「この子は?」柚子を指差す

黒咲「瑠璃だ」

素良「…次、この子」セレナを指差す

黒咲「瑠璃だ」

素良「この子は…?」リンを指差す

黒咲「瑠璃だ」

遊矢「…………」

素良「…最後に、この子」瑠璃を指差す

黒咲「ふん、瑠――ぐっ!?」

柚子(無言のハリセン)
セレナ(無言の顔パン)
リン(無言の腹パン)
瑠璃「帰れ」

黒咲「が、かはっ」

タツヤ「うわぁ、痛そう…」

瑠璃「遊矢、こんなの方っておいて私とデッキ調整しましょう」

セレナ「帰るぞ、遊矢。私たちだけの部屋に」

リン「何を言ってるの、遊矢は私と出かけるのよ?」

柚子「遊矢を独り占めなんてさせないわ!私も行く!」

黒咲「ま、待て……瑠璃……瑠璃イイイイイイイイイ!!」


遊矢「で、どこまで付いてくる気だ?」

柚子「どこまでも」
セレナ「どこまでも」
リン「どこまでも」
瑠璃「どこまでも」

遊矢「そうですか」

ユーリ(ぷっwwはははははwwいやぁ、モテる男は辛いよねぇww)

ユーゴ(うわああぁぁっ!リ~~ンッッ!!)

遊矢(…ユート、こいつらをなんとかしてくれ)

ユート(無理だ…この状況を打破するのはハートランドがアカデミアに侵略された時と同等以上に難しい)

遊矢(…とりあえず、少しでいいから交代してくれないか?)

ユート(おまえは俺を殺す気か?)

遊矢(…すまない、忘れてくれ)


暗黒寺「見つけたぜ、榊遊矢。卑怯者の息子!」

遊矢「ん?」

暗黒寺「今日こそてめぇをぶっ倒して、おまえが本当は弱虫だって事をわからせてやるよ!」

ユーリ(ありゃ、誰かと思ったらあの時の小物君じゃん。いいよ、僕が代わってあげるよ。まあ彼の無事は保証しないけど)

ユート(よせと言ったはずだ!)

柚子「弱虫…」

セレナ「遊矢が、卑怯者だと?」

遊矢「?」

リン「遊矢、ここは私たちに任せて?」

瑠璃「大丈夫、手荒な真似はしないわ」

遊矢「いや、ちょっと待て…」

暗黒寺「な、なんだよおまえら…」

ユーリ(…ごめん、さっきの話は忘れてね~)

遊矢(おい、ユーリ!)

あっ……4対1でフルボッコにされるんですね、わかります。

柚セレ瑠リン「「「「あっ、手札抹殺で」」」」
暗黒寺「…………」
遊矢シリーズ「(((これは酷い)))」


暗黒寺「うわあああぁぁっ!」LP0

セレナ「ふん…やはりこの程度か」

リン「遊矢を馬鹿にするからそうなるのよ。わかった?」ニコッ

柚子「これが遊勝塾のエンタメデュエルよ!」

ユート(…………)

ユーリ(エンタメwwデュエルww)

ユーゴ(相手にターンすら回さずに全員でフルボッコにしといて何言ってんだこいつら…)

瑠璃「それじゃあ遊矢、行きましょう」

セレナ「貴様勝手に…!遊矢は私と行くんだ!」

柚子「何言ってんの!遊矢を一番知ってる私が行くの!」

リン「遊矢の隣は私!」

遊矢(助けてくれ…)

忙しくなる時期が少し伸びたので、ここいらで本編のシンクロ次元に戻ります。一応シンクロ次元は完結させる気でいるので、余裕があったらifの続きやるかも。

遊矢LP4000

デニスLP4000

デニス「まずはお手並み拝見。先行は譲るよ」

遊矢「…俺のターン!」

セレナ「遊矢…」

遊矢(待ってろセレナ、俺が必ず守り抜く…!)

遊矢「俺はスケール4の《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》とスケール8の《オッドアイズ・ミラージュ・ドラゴン》でペンデュラムスケールをセッティング!」

遊矢「これでレベル5から7のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚!」

遊矢「手札から、《オッドアイズ・ペルソナ・ドラゴン》!DEF2400」

遊矢「俺はカードを一枚伏せて、ターンエンドと同時に、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンのペンデュラム効果!」

遊矢「エンドフェイズ、このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のペンデュラムモンスター1体を手札に加える。俺が選んだのは、《竜穴の魔術師》」

デニス「観客も居るし、ここからは僕のエンタメデュエルの始まりだ!」

デニス「僕のターン、ドロー!」

デニス「僕は魔法カード、《マジカル・ペンデュラム・ボックス》を発動!」

デニス「デッキから二枚ドローし、それがペンデュラムモンスターだった場合は手札へ、違う場合はそのカードを墓地へ送る」

セレナ「な!?」

遊矢「ペンデュラムだと?」

デニス「そうだよ、今やアカデミアでもペンデュラム召喚は君だけのものじゃない。これがその証さ」

デニス「僕はスケール3の《Emボール・ライダー》とスケール6の《Emファイヤー・ダンサー》でペンデュラムスケールをセッティング!」

デニス「これでレベル4と5のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚!」

デニス「二体の《Em ミラー・コンダクター》!ATK600《Emカップ・トリッカー》!ATK1200《Emウィング・サンドイッチマン》ATK1800《Em ウィンド・サッカー》!ATK2100」


遊矢「五体のモンスターを同時召喚…」

デニス「ミラー・コンダクターは1ターンに1度、フィールドのモンスター1体の攻撃力・守備力をターン終了時まで入れ替える。 その後、僕は500のダメージを受ける」LP3500

デニス「でもこれで、君のオッドアイズ・ペルソナ・ドラゴンの守備力は1200に下がるんだよねぇ」

遊矢「………」

デニス「ありゃりゃ、反応なし?ならこれでどうだ!」

デニス「僕はレベル4のミラー・コンダクター二体をオーバーレイ!」

デニス「ショー マスト ゴー オン!天空の奇術師よ、華やかに舞台を駆け巡れ!」

デニス「エクシーズ召喚!」

デニス「現れろ!ランク4!《Emトラピーズ・マジシャン》!ATK2500」

デニス「まだまだ、お楽しみはこれからだよ」

デニス「レベル5のカップ・トリッカー、ウィング・サンドイッチマン、ウィンド・サッカーをオーバーレイ!」

デニス「ランク5!《Em影絵師シャドーメイカー》!ATK2600」

デニス「トラピーズ・マジシャンのモンスター効果!」

デニス「オーバーレイ・ユニットを1つ取り除き、 このカード以外のフィールドの攻撃表示モンスター1体を対象とし、そのモンスターに二回攻撃の権利を与える!」

デニス「さらに、シャドーメイカーが効果の対象になった場合、オーバーレイ・ユニットを一つ使い、エクストラデッキからシャドーメイカー1体を特殊召喚する!」

セレナ「まずい、これが決まれば遊矢は…!」

遊矢「俺はトラピーズ・マジシャンを対象に、オッドアイズ・ペルソナ・ドラゴンのモンスター効果発動!」

遊矢「1ターンに1度、エクストラデッキから特殊召喚されたモンスター1体の効果をターン終了時まで無効にする!」

デニス「なんだって!?」

遊矢「当然、シャドーメイカーの効果は発動しない」

デニス「容赦ないなぁ、まあいいや。だったらファイヤー・ダンサーのペンデュラム効果!」

デニス「1ターンに1度、自分フィールドのモンスター1体を対象とし、守備モンスターを攻撃した際にその守備力を攻撃力が超えた分だけ、相手に戦闘ダメージを与える!」

デニス「シャドーメイカーが効果の対象になった事で、オーバーレイ・ユニットを一つ使い、エクストラデッキから新たなシャドーメイカーを特殊召喚する!」

デニス「バトルだ!僕はシャドーメイカーで、ペルソナ・ドラゴンを攻撃!」

遊矢「ちっ…」LP2600

デニス「さらにシャドーメイカーで、遊矢にダイレクトアタック!」

遊矢「罠発動!《ガード・ブロック》!」

遊矢「戦闘ダメージを一度だけ0にし、カードを一枚ドローする!」

デニス「ラスト!僕はトラピーズ・マジシャンで、ダイレクトアタック!」

遊矢「ぐうぅぅぅっ!」LP100

デニス「ターンエンド。早くも崖っ淵だねぇ。もっと気合い入れないと相棒を守る事なんてできないよ」

遊矢「言われるまでもない。俺のターン!」

遊矢「俺はスケール3の《相克の魔術師》をセッティング!これでレベル4から7のモンスターが同時に召喚可能!」

遊矢「ペンデュラム召喚!エクストラデッキから、《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》!ATK2500《オッドアイズ・ペルソナ・ドラゴン》!DEF2400」

遊矢「さらに手札から、《竜穴の魔術師》!ATK900《霞の谷の巨神鳥》!ATK2700 」

遊矢「そして俺は魔法カード、《オッドアイズ・フュージョン》を発動!」

遊矢「素材にするのは、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンと竜穴の魔術師!」

遊矢「神秘の力操りし者、眩き光となりて龍のまなこに今宿らん!

遊矢「融合召喚!」

遊矢「出でよ!秘術ふるいし魔天の龍!《ルーンアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》!ATK3000

デニス「それは…!」

遊矢「ルーンアイズは、融合素材とした魔法使い族モンスターのレベルによって効果が決定する!」

遊矢「素材とした竜穴の魔術師はレベル7。よってルーンアイズは三回までモンスターに攻撃できる!」

遊矢「俺は再びペルソナ・ドラゴンの効果で、トラピーズ・マジシャンの効果を無効にする!」

遊矢「バトルだ!トラピーズ・マジシャン、二体のシャドーメイカーを攻撃!」

遊矢「連撃のシャイニーバースト!」

デニス「ぐうぅぅぅっ!」LP2200

遊矢「トドメだ!霞の谷の巨神鳥で、ダイレクトアタ――」

デニス「おっと待った!」

遊矢「待った?命乞いでもするつもりか?」

デニス「さあ、それはどっちだろうね」

セレナ「やめろ……来るな……!」

遊矢「な!?」

「さあ、我々と一緒に戻りましょう」

「すぐに帰してあげますよ、アカデミアに」

遊矢「貴様、何をっ?」

デニス「見ての通りさ、このまま君の攻撃が決まれば、僕のライフは尽きる。でもねぇ」

「デニスのライフが尽きたその時は、セレナ様を強制送還させてもらう」

遊矢「ふざけるな、お前達の相手は俺だ!セレナは関係ない!」

デニス「それが関係あるんだなぁ。君達、今やアカデミアの重罪人だよ?なら、それ相応の罰は受けてもらわなくちゃ」

セレナ「遊矢、私に構うな…!お前のデュエルを…」

遊矢「デニス、貴様…!」

デニス「どうしたの?君の場に居る霞の谷の巨神鳥の攻撃力は2700、その攻撃が決まればライフポイントが2200しかない僕はジ・エンド。君はこのシンクロ次元に留まる事ができる」

デニス「でも、戻ったセレナにはキツ~イお仕置きが待ってるだろうなぁ。君も知っての通り、アカデミアではプロフェッサーの命令こそ絶対だからねぇ」

遊矢「くっ…」

セレナ「やれ……遊矢……!」

デニス「さあ、さあ!」

遊矢「…俺はこれでターンエンド」

セレナ「遊……矢…!」

デニス「くく…ははははは…!そう、それでいいんだ。二人でもっと盛り上げようよ、最高のエンターテイメントにしてあげるからさ!」

遊矢「ゲスが…!」

デニス「僕のターン、ドロー!」

デニス「僕はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

デニス「さあ、君の番だよ」

遊矢「…俺のターン!」

セレナ「躊躇うな、遊矢…!攻撃しろ…!」

デニス「ふふふ…」

遊矢「…俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

セレナ「遊矢…!!」

デニス「僕のターン、ドロー!

デニス「罠カード、《エクシーズ・リボーン》!」

デニス「墓地にあるエクシーズモンスターを特殊召喚し、このカードは特殊召喚したモンスターのオーバーレイ・ユニットとなる」

デニス「君の場の霞の谷の巨神鳥は、自身を手札に戻す事で、相手が発動した魔法・罠・モンスター効果を無効にする効果があったはずだけど…わかってるよね?」

遊矢「好きにしろ…」

デニス「蘇れ、《Em影絵師シャドーメイカー》!ATK2600」

デニス「ファイヤー・ダンサーのペンデュラム効果!」

デニス「1ターンに1度、自分フィールドのモンスター1体を対象とし、貫通効果を与える。なんか文句ある?」

遊矢「っ…」

デニス「ないようだねぇ。シャドーメイカーが効果の対象になった事で、オーバーレイ・ユニットを一つ使い、エクストラデッキから新たなシャドーメイカーを守備表示で特殊召喚!DEF1000」

デニス「バトルだ!シャドーメイカーで、ペルソナ・ドラゴンを攻撃!」

セレナ「このターン、シャドーメイカーには貫通効果が備わっている…これで遊矢は…」

デニス「凌げるなら凌いだっていいんだよ。せっかくのショーがこんな形で終わったんじゃ、君もつまらないだろう?」

遊矢「貴様…罠発動!《ドレインシールド》!」

遊矢「相手モンスターの攻撃を無効にし、その攻撃力分のライフを回復する!」LP2700

デニス「さっすがぁ!僕はターンエンド」

遊矢「俺のターン!」

遊矢(どうすればいい…奴を攻撃すれば、セレナが…しかし、俺が負ければ…だが!)

遊矢「くっ…」

デニス「相当悩んでるようだね、いつもの君らしくない。ターンは?」

遊矢「すぐに終わらせてやる、どの道俺は攻撃できないんだろ?」

デニス「とんでもない。是非とも倒してくれよ、僕のシャドーメイカーを」

遊矢「なんだと?」

デニス「その方が君だって楽しいだろう?勝ち負けに拘らず、見ている人全てを笑顔にするのがエンターテイナーの仕事だからね」

セレナ「ふざけるな…!これのどこがエンターテイメントだ…!」

遊矢「………」

デニス「さあ、さっさと攻撃したらいい。ひょっとして僕が信用できないのかな~?」

遊矢「くっ…俺はルーンアイズで、二体のシャドーメイカーを攻撃!」

遊矢「連撃のシャイニーバースト!」

デニス「ぐうっ!」LP1800

デニス「いてて…それで、その後は?」

遊矢「…カードを一枚伏せて、ターンエンド」

デニス「それじゃ、最高のエンターテイメントをお見せしよう」

デニス「僕のターン…ドロー!」

遊矢(顔つきが変わった。仕掛けてくるか?)

デニス「僕は魔法カード、《古代の機械混沌融合(アンティーク・ギア・カオス・フュージョン)》を発動!」

デニス「手札の《融合》を墓地へ送り、墓地にあるエクストラデッキから特殊召喚されたモンスターを除外!そしてデッキ・エクストラデッキ・墓地から、決められたモンスターを召喚条件を無視して特殊召喚する!」

デニス「アンティーク・ギア・ハウンドドッグ!ダブルバイト・ハウンドドッグ!トリプルバイト・ハウンドドッグ!アルティメット・ハウンドドッグ!」

デニス「この四体のモンスターを使い、融合召喚する!」

デニス「古の魂受け継ぎし機械仕掛けの猟犬どもよ!その10の首混じり合わせ、混沌にして絶大なる力とならん!

デニス「融合召喚!」

デニス「現れろ、レベル10!《古代の機械混沌巨人(アンティーク・ギア・カオス・ジャイアント)》!ATK4500」


セレナ「こ、これは…」

遊矢「攻撃力4500…」

デニス「悪いね遊矢、今日は君で楽しませてもらうよ」

デニス「さあ、ハンティングゲームの時間だ」

セレナ「っ!」

デニス「バトルだ!カオス・ジャイアントで、ルーンアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを攻撃!」

デニス「クラッシュ・オブ・ダークネス!」

遊矢「ぐあああぁぁっ!」LP1200

遊矢「ぐはっ」倒れ込む

セレナ「遊矢…!」

デニス「まだだ!カオス・ジャイアントは相手モンスター全てに1回ずつ攻撃できる。攻撃力2700の霞の谷の巨神鳥を破壊すれば、君のライフは0。ゲームはクリアだ」

セレナ(そんな…遊矢が、負ける…)

遊矢「くっ…」

セレナ「っ!?」

デニス「その目…まだ諦めていないようだね。でも残念、とっておきを出した今、これ以上のネタは用意してないんだよ。要するに君にはこの辺でくたばって欲しいわけ」

デニス「僕のショーをぶち壊しにしたらどうなるか…頭のいい君ならわかるよね?」

遊矢「………」

セレナ「もう、やめてくれ……」

デニス「うん?」

セレナ「アカデミアでも何処へでも連れて行けばいい…だから遊矢は、遊矢は見逃してくれ…」

遊矢「っ…」

デニス「見逃してくれ…ね。それはできないなぁ、僕らがプロフェッサーから与えられた任務は君たち二人をアカデミアに連れ帰る事だからね」

セレナ「貴様…!遊矢!私にはわかる、まだ何かしらの手は残っているはずだ!勝て!今からでも遅くはない!」

遊矢「…できる訳がない」

セレナ「何故だ!?お前の夢は、全てのデュエリストの頂点に立つ事だろう!こんな、デュエリストの風上にも置けないような手を使う奴に負けてもいいのか!?」

遊矢「………」

セレナ「お前にはまだ大会が、ジャックとの対戦がある!こんな場所で敗北するなど、例えお前が良かろうと私は認めん!」

セレナ「プロフェッサーの私への扱いを見ればわかるだろう!私は大丈夫だ。全てが終わった時、もう一度、アカデミアで――」

遊矢「それが嫌だからに決まってるだろ!」

セレナ「っ!?」


遊矢「覚えているか?俺たちがスタンダードに行った初めての夜、お前はこう言ったな」

セレナ『三年前の遊矢は何も持ってなかった、だから安心できた。しかし、今は違う』

セレナ『あの館は窮屈だったが、お前が居るから寂しくはなかったし、楽しかった。でも、時々怖くなるんだ。次に目を覚ました時、遊矢がいなくなってるんじゃないかって…』

セレナ『そうしたら、私はまた一人になって…』

セレナ「ああ…確かに言ったが…」

遊矢「なら、俺の言った事も覚えてるだろ?」

セレナ「遊矢の、言葉…?」

遊矢「忘れたのか?ならもう一度言う」

遊矢「俺はずっと、プロフェッサーにデュエル戦士として鍛えられて来た。どんなにボロボロになって帰って来ても、セレナは必ず迎えてくれた。俺にとってセレナは、もう家族みたいなものなんだ」

セレナ「………」

遊矢「だからこそお前だけは守り抜く。そう誓った。どんな事があってもだ」

セレナ「だが…!今の私は起き上がる事すらできない。お前にとっては迷惑なだけ…」

遊矢「そうだな…」

セレナ「っ!」

遊矢「俺は、他次元のデュエリストと戦う為にここに来た。同じ目的があったとはいえ、セレナは一緒に来てくれた。スタンダードでの記憶がない俺にとって、いつも一番側に居てくれた大切な家族…」

遊矢「家族なら、迷惑をかけるのは当たり前だろうが!!」


セレナ「遊……矢……」

パチパチパチパチ!

デニス「男だね…でも意外、君にこんな熱い面があったなんて」

デニス「大丈夫だよ、遊矢は僕が責任を持ってアカデミアに送り届けてあげる。君たちは、これからも一緒に居続ける事ができるって訳さ」

デニス「カオス・ジャイアントで、霞の谷の巨神鳥を攻撃!」

デニス「これにてジ・エンド。楽しかったよ、遊矢」

遊矢「くっ…」

「させるかよ、この偽デュエリスト野郎!」

ガチャアァァンッ!

デニス「何!?」

セレナ「お前は…!」

ユーゴ「ここは俺に任せろ、遊矢!」

遊矢「ユーゴ…!」

「融合?」

「仲間か?」

ユーゴ「ユーゴだって言ってんだろうが!こいつらの相手は引き受けた!だからお前はさっさとそいつを片付けちまえ!」

遊矢「ユーゴ…。ああ、すまない」

デニス「ちっ…でも残念だったね。カオス・ジャイアントは魔法・罠の効果の対象にならず、効果も受けない。どう足掻いても、君にこの攻撃は止められないのさ」

遊矢「確かに、そいつの攻撃を防ぐ手段はないが…罠発動!《重力解除》!」

遊矢「フィールド上に存在する全てのモンスターの表示形式を変更する!」

遊矢「カオス・ジャイアントはこの効果を受けないが、巨神鳥は別だ。破壊はされるが、俺へのダメージはない」

デニス「くそっ、まだそんな手を…!ターンエンド」

遊矢「…それがお前の人生最後のターンエンドだ」

デニス「?」

遊矢「問答無用で狩られ、カードにされたエクシーズ次元の人たちと同じ、いや…百倍の苦しみを与えてやる。覚悟はいいな?」


セレナ「遊矢…?」

ユーゴ「バトルだ!クリアウィング・シンクロ・ドラゴンで、ダイレクトアタック!」

ユーゴ「旋風のヘルダイブスラッシャー!」

「うわあああぁぁっ!」LP0

ユーゴ「よっし、ざまぁ見やがれ!」

ユーゴ「遊矢、こっちは終わったぜ!後はお前だけだ!」

遊矢「ああ、すぐに終わらせてやる。俺のターン!」

遊矢「俺はセッティング済みのスケールで、ペンデュラム召喚!」

遊矢「《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》!ATK2500 《オッドアイズ・ペルソナ・ドラゴン》!DEF2400《竜穴の魔術師》!ATK900」

遊矢「そして俺は速攻魔法、《瞬間融合》を発動!」

遊矢「その効果により、オッドアイズ・ペルソナ・ドラゴンと竜穴の魔術師で融合!」

遊矢「融合召喚!」

遊矢「現れろ、レベル7!《オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン》!ATK2500」

遊矢「オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴンのモンスター効果!」

遊矢「このカードが特殊召喚に成功した時、 相手フィールドの攻撃表示モンスター1体を手札に戻す!」

遊矢「当然、俺が選ぶのは、カオス・ジャイアント!」

デニス「くっ…!」

遊矢「例え何億回命乞いをしようと俺の怒りは消えない。だがお前だけは消してやる。この世から、永遠にな」

遊矢「バトルだ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンで、ダイレクトアタック!」

遊矢「螺旋のストライクバースト!」

デニス「ぐわああぁぁっ!」LP0

デニス「っ…遊矢、君の勝ちだね…ぐっ!?」

ユーゴ「やったぜ!」

セレナ「遊矢…!」

遊矢「何か言い残す事はあるか?」

デニス「あぁ……ぅぅ……」

遊矢「もはや喋る気力すらないか…だったら用はない。消えろ」ガチャ

ユーゴ「おい、おめぇまさか、カードに…!」

遊矢「決まってるだろ、こいつは俺の敵だ。戦争の完全なる勝利条件は、全ての敵を潰す事。こいつはそれだけで終わらす気はないがな」

ユーゴ「どういう意味だ…?」

遊矢「カードに化された者は、全てアカデミアに送られる。プロフェッサーの考える理想郷…それを実現するまでの間」

遊矢「だが、こいつは別だ。カード化などという生温い刑で終わらせる気はない。アカデミアに送られる前に燃やし、存在そのものを消す」 ピッ

ユーゴ「おい、そこまで!」

遊矢「?」

遊矢(カード化できない…?いつの間に細工を…)

遊矢(こんな手の込んだ事ができるのは…零児か?まあいい、こいつのディスクを奪えば…)

柚子「駄目、遊矢!」

遊矢「柚子…沢渡に、権現坂も一緒か」

ユーゴ「柚子?なんで――」消える

セレナ「っ!?」

セレナ(消えた!?ユーゴがっ)

遊矢「駄目とはどういう意味だ?」

柚子「どういう意味って…わからないの!?そんな事をしたら、アカデミアと同じじゃない!」

沢渡「そうだぞ!最低な奴らと同じ事をして、それでもいいのか!?」

遊矢「同じ?最低?ここで見逃せば、こいつらは再びやってくる。そうなれば、このシンクロ次元だけでなくスタンダードに居るお前達の仲間も危険に晒されるかもしれないんだぞ」

権現坂(言葉こそ冷静だが、あの怒りに染まった目…何があった?)

柚子「デュエルは相手に恐怖を与えるものなんかじゃない!そうでしょう!」

遊矢「ならばどうする?これは戦争だ。ランサーズとアカデミア、どちらかが倒れるまで終わらない」

柚子「本当の戦争はそうかもしれない、でもデュエルなら通じ合える。誰もカードにせず、戦争を終わらせる方法があるはずよ。その為に――」

遊矢「デュエルで皆を笑顔にする…か?確かに、それは素晴らしい事だ」

柚子「遊矢…!」

遊矢「しかしその理想がこの世に存在するデュエリスト全員に通じると思っているのなら、自惚れ以外の何物でもない!」

柚子「っ!?」


沢渡「自惚れ?エンタメがか!?」

遊矢「そうだ」

沢渡「そうだだと…てめぇに柚子のエンタメの何がわかる!?」

遊矢「ならお前には数万と存在するデュエリストの全てがわかると言うのか?」

遊矢「全力で戦って負ければ誰だって悔しいもの。所詮デュエルは勝負事、真の勝者はただ一人だからな」

遊矢「中にはそれでも楽しかったと言う人間も居るだろう。しかし全てじゃない。例えばこのフレンドシップカップにとって、優勝しジャックと戦う権利を得る者以外は全て敗者でしかない」

遊矢「加えて、負ければ強制労働。社会のどん底からのスタートなんだぞ?」

沢渡「ぐっ…それは…」

遊矢「エンターテイメント…確かにそれは人々を楽しませる娯楽を指す。だが覚えておけ、デュエリストの全てが楽しむ為に戦っている訳じゃない。中には一度負ければ人生そのものが終わる者もいる。今のお前達がやっている事は、自分が一番正しいと思い込み、その価値観を押し付けているだけに過ぎない」

権現坂「遊矢…」

柚子「それでも…!」

遊矢「?」

柚子「それでも私は、デュエルでみんなを笑顔にしたい。勝者も敗者も、見ている人全員を笑顔にしたい…」

遊矢「…わかってるのか?こいつらはエクシーズ次元を蹂躙し、黒咲の妹をも連れ去った」

遊矢「自分の立場で考えろ、笑顔が溢れていた街で突然やってきたアカデミアの人間が仲間を、家族を、大切な人達を奪っていく。しかもそいつらは自らの行動を理想郷を創る為などと語る。お前はこれを許せるのか?」

柚子「…………許せる……」

遊矢「本当か?」

柚子「うん…許す事が、戦争を終わらせる唯一の方法。おじさんも、きっとそう言う」

権現坂「柚子…」

遊矢「………」

沢渡「ち、力づくで来るか!?」

遊矢「…勝手にしろ、今回だけだ」

デニス「くっ…!」

遊矢「…?」

柚子「デニス!」

デニス「この借りはでかいよ、次に戦う時は先生の前で…今よりも最高のエンターテイメントを――」消える

遊矢「ちっ…」

柚子「先生?それって…」

セレナ「遊矢…」

遊矢「しばらくは大人しくしてろ、まだ神経ガスの効き目が続いてる」

セレナ「すまない…私のせいで…」

遊矢「いや、セレナが無事ならそれでいい」

沢渡「で、この後はどうすんだよ?」

権現坂「外では暴走したコモンズでいっぱいだ。流石にこの状況で大会続行など…」

グチャアアァァァンッッ!!

遊矢「?」

権現坂「なんだ!?」

セルゲイ「うらぁっ!」

沢渡「あいつはっ」

セレナ「セルゲイ…!」

ロジェ『ようやく見つけたぞ。さあセルゲイ、手段は問わん。何としてもセレナと柊柚子を確保するのだ!』




セルゲイ「ぬんっ!」ガチャ

権現坂「ここまで来て、一難去ってまた一難か」

沢渡「へっ、たった一人で何ができる。いいだろう、この俺様が…」

「いいや、私が出よう」

沢渡「何?」

遊矢「零児…」

零児「彼には少々、訪ねたい事がある。正確には、彼の後ろに隠れている小心者にだがね」

ロジェ『あれは、赤馬零児…!プロフェッサーの息子!』

ロジェ『いや、くくく…何も慌てる事はない。柊柚子とセレナだけでなく、奴をも捕らえれば、万が一にもプロフェッサーは私を反逆者とする事はない。絶対に生き延びられる』

ロジェ『セルゲイ、デュエルだ。赤馬零児を葬り去ってしまえ!』



セルゲイ「赤馬零児、相手になってやる」

沢渡「どうやらやる気みたいだぜ」

零児「君達は下がっていろ」

柚子「でも…」

遊矢「いいだろう、今度こそあんたの本当の力を見せてくれ」

零児「さて、なんの事だ?」

遊矢「それだけじゃない。俺のディスクを勝手に細工したあんたとは後でゆっくりと話がしたい」

零児「気づいたか。聞かれたくはないが、その事は目の前の男を打ち破った時にな」ガチャ

零児「デュエル!」
セルゲイ「デュエル!」

零児LP4000

セルゲイLP4000

セルゲイ「先行はもらう。フィールド魔法、《地縛牢》!」

セルゲイ「このカードが存在する限り、攻撃力を変化させるカードの効果は無効化され、このカードが破壊された時、破壊したプレイヤーのライフは半分になり、そのプレイヤーのフィールドにある全てのモンスター効果は無効化される!」

セルゲイ「そして、フィールド魔法が存在する時、このカードは手札から特殊召喚できる」 《地縛囚人ストーン・スィーパー》を特殊召喚!ATK1600」

セルゲイ「さらにチューナーモンスター、《地縛囚人ライン・ウォーカー》を召喚!ATK800」

セルゲイ「魔法カード、《異界共鳴-シンクロ・フュージョン》を発動!」

セルゲイ「フィールドから決められたモンスターを墓地へ送り、それを素材にシンクロ召喚・融合召喚を行う!」

沢渡「シンクロと融合を同時にだと!?」

権現坂「セレナと戦った時と全く同じ戦法…」

セルゲイ「地の底から蘇れ、戒め放つ翼持つ巨獣よ!」」

セルゲイ「シンクロ召喚!」

セルゲイ「レベル8!《地縛戒隷ジオグリフォン》!ATK2500」

セルゲイ「さらに融合!」

セルゲイ「地を這う囚人よ、形場への道を歩き続ける囚人とひとつとなり、戒めを与える巨獣となれ!」

セルゲイ「融合召喚!」

セルゲイ「現れよ!レベル8!《地縛戒隷ジオクラーケン》!ATK2800」

セレナ「ふん…ワンパターンな奴め…」

セルゲイ「俺はこれでターンエンド」

零児「私のターン、ドロー!」

零児「私は手札から、《DDスワラル・スライム》の効果発動! 」

零児「このカードを含む素材モンスターを手札から墓地へ送り、 融合モンスターを融合召喚する!」

零児「私はスワラル・スライムと手札の《DDD制覇王カイゼル》を墓地に送り、融合!」

零児「融合召喚!」

零児「出でよ、神の威光伝えし王!《DDD神託王ダルク》!ATK2800」

ロジェ(融合魔法なしでの融合とは…流石はプロフェッサーの息子…だがその程度でセルゲイは…)

零児「そして、たった今墓地に送ったDDスワラル・スライムのさらなる効果発動! 」

零児「墓地のこのカードを除外し、手札のDDモンスター1体を特殊召喚する!」

零児「現れいでよ、神々の黄昏に審判を下す最高神!《DDD壊薙王アビス・ラグナロク》!ATK2200」

零児「このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、墓地のDDDモンスター1体を特殊召喚する!」

零児「蘇れ、《DDD制覇王カイゼル》!ATK2800」

零児「さらにアビス・ラグナロクは1ターンに1度、このカード以外のDDモンスター1体をリリースし、相手フィールドのモンスター1体を除外する!」

零児「私は制覇王カイゼルをリリース!除外するのは、地縛戒隷ジオグリフォン!」

セルゲイ「何ぃ!?」

ロジェ(除外だと!?せこい真似を!)

零児「バトルだ!神託王ダルクで、ジオクラーケンを攻撃!」

セルゲイ「だが、ジオクラーケンの攻撃力も同じ!」

柚子「って事は、相打ち…!?」

零児「まだ終わりではない。アビス・ラグナロクで、ダイレクトアタック!」

セルゲイ「ぐおおぉぉぉっ!!」LP1800

沢渡「流石に赤馬零児、やる事する事えげつねえぜ」

権現坂「だが、見事な戦いぶりだ」

零児「私はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

セルゲイ「ぐぬ……くく……ひひひひ……」

セルゲイ「美しい…」

セレナ「!?」

沢渡「美しい?なんだぁあいつ、しかも気持ち悪りぃ笑い方しやがって」

セルゲイ「俺のターン!」

セルゲイ「俺は魔法カード、《地縛救魂》を発動!」

セルゲイ「フィールド魔法が存在する時、墓地の地縛モンスター1体と魔法カードを手札に加える!」

セルゲイ「フィールド魔法が存在する事で、手札に加えた《地縛囚人ストーン・スィーパー》を特殊召喚!ATK1600」

セルゲイ「さらにチューナーモンスター、《地縛囚人グランド・キーパー》を召喚!ATK300」

セルゲイ「魔法カード、《異界共鳴-シンクロ・フュージョン》を発動!」

沢渡「くそっ、またかよ」

セルゲイ「大地にとりつき妖精よ、その妖しき力で万物を揺るがせ!」

セルゲイ「シンクロ召喚!」

セルゲイ「現れよ!レベル6!《地縛戒隷ジオグレムリン》!ATK2000」

セルゲイ「さらに、ストーン・スィーパーとグランド・キーパーを融合!」

セルゲイ「石に囚われし者よ!地に封じられし者と1つとなりて大地をつかめ!」

セルゲイ「融合召喚!」

セルゲイ「現れよ、レベル6!《地縛戒隷ジオグレムリーナ》!ATK2000」

権現坂「これは、またしても…」

零児「………」

セルゲイ「赤馬零児、お前のそのすました顔を歪ませ、ぶっ潰す。最高に美しい…」

セルゲイ「さあ、苦悩の時間だ!」

零児「苦悩?」

セルゲイ「ジオグレムリンのモンスター効果!」

セルゲイ「このカードが特殊召喚に成功したターン、相手フィールドのモンスター1体を対象に発動!これにより、お前はそのモンスターを破壊するかしないかを選択する。対象モンスターを破壊した場合、このターンのバトルフェイズをスキップする。破壊しなかった場合、対象モンスターの攻撃力分だけ俺はライフを回復する!」

沢渡「苦悩だぁ?アホらしい、二体のモンスターの攻撃力は2000。アビス・ラグナロクより下じゃねぇか」

権現坂「しかもジオグレムリーナは1ターンに1度、相手モンスターが効果で破壊された時、自分フィールドのモンスターを全て破壊し、破壊したモンスターの攻撃力の合計分のダメージを相手に与える効果を持つ。この状況で」

遊矢「………」

セルゲイ「さあ、どっちを選ぶ。やはり破壊は選ばずか?」

零児「いいだろう、それが君の望みならば」

セルゲイ「なんだと?」


零児「私はアビス・ラグナロクを破壊し、このターンのバトルフェイズをスキップ!」

沢渡「んな!?」

柚子「そんな事をしたら、ジオグレムリーナの効果が!」

セルゲイ「ぐふふふ…ジオグレムリーナの効果発動!」

セルゲイ「相手モンスターが効果で破壊された時、自分フィールドのモンスターを全て破壊し、破壊したモンスターの攻撃力の合計分のダメージを相手に与える!

セルゲイ「消え去れ、赤馬零児ィィィ!!」

ロジェ(プロフェッサーの息子がどんなデュエルをするのかと思えば、随分と呆気ない幕切れでしたね)

零児「それはお前の方だろう、ジャン・ミシェル・ロジェ」

ロジェ(!?)

遊矢「ジャン・ミシェル・ロジェ?」

零児「永続罠、《リビングデッドの呼び声》!」

零児「これにより、私は墓地にあるモンスター1体を特殊召喚する!」

零児「蘇れ、《DDD神託王ダルク》!ATK2800」

セルゲイ「今更そんなモンスターを復活させてどうなる!すでにお前の敗北は決まっているのだ!」

零児「滑稽だな、なんの考えもなしに私がダルクを復活させたと?」

セルゲイ「!?」

零児「私はDDD神託王ダルクの効果発動!」

零児「このカードが存在する限り、 私への効果ダメージは無効になり、その数値分のダメージは私の回復する効果になる!」

セルゲイ「な…!?」

ロジェ『バカなっ!』

零児「ライフ・イレイション!」LP8000

セレナ「ライフが8000…」

零児「すでに君の場にモンスターはない。まだターンを続けるか?」

セルゲイ「…………」

ロジェ『まだだセルゲイ!お前に敗北は許されない!勝て!勝つんだ!』

セルゲイ「…ターンエンドだ」

ロジェ『セルゲーーイッッ!』

零児「私のターン、ドロー!」

零児「トドメだ!私はダルクで、ダイレクトアタック!」

零児「オラクル・チャージ!」

セルゲイ「…!!」LP0

沢渡「よっしゃあ!ざまぁ見やがれ、ドM野郎が!」

遊矢(強い…セレナが敵わなかった相手を、こうもあっさりと。どうやらもう一度、あんたと戦う理由が出来たな)

ロジェ『立ち上がれ、セルゲイ!お前は不死身だ!不死身なんだー!』

セルゲイ「ぐっ…ぐ…ふふ…」

ロジェ(そんな…セルゲイが、私の切り札が…)

権現坂「ひとまず、一件落着といったところか」

セレナ「…これからどうする?」

遊矢「セレナは休んでいろ、俺はフレンドシップカップに戻る」

沢渡「戻るって、あの騒ぎだぞ!?こんな状況で大会が続行されると思ってんのか?」

零児「そこは私がなんとかしよう。遊矢はこのままデュエルパレスに向かえ。戦いたいのだろう?ジャック・アトラスと」

遊矢「ああ、助かる」

柚子「………」

革命だー!」

「長年にわたるコモンズの怒りを今こそ解き放て!」

「俺たちの社会を、本当に平等な社会を築き上げるんだ!」

革命だー!革命だー!

シンジ「………」

クロウ「迷ってるのか?」

シンジ「クロウか…」

クロウ「いくら革命を起こしても、トップスのガキ共がコモンズを憎むようになれば、また同じ事の繰り返しだ。これじゃあ今と何も変わらねえ」

クロウ「フレンドシップカップで革命の先頭に立つと宣言したお前が、今は傍観者同然。もう、わかってるんだろ?」

シンジ「…残念だが、人の心はそう簡単には変わらねえよ。迷ってるってのは確かだが」

シンジ「あいつは言った。意見も考えも、人は勝者が発すればこそ、皆耳を貸す。この大会に優勝し、トップスもコモンズもない本当に平等な社会にすると約束してやるってな」

シンジ「今は見届けるさ、あいつがこのトップス社会をどうひっくり返してくれるのか」

クロウ「シンジ…」

デュエルパレス

メリッサ「えぇ?マジでこの状況で大会続行すんの?」

メリッサ「いくら上の決定って言ってもさぁ、あの爺さんもいい年だしねぇ」

議長『頼みましたよ、メリッサさん』

メリッサ「議長!?は、はい!」

ガチャァァァン!

「やっと開いたぜ」

「さあ、てめぇらが社会を牛耳る時間はもう終わりだ!」

「今日からデュエルパレスも俺たちコモンズの物よ」

「くそっ…」

「お、お母さん…」

ジャック「静まれ!!」

「っ!?」

ジャック「神聖なるデュエルパレスを、数の暴走で汚すなど、このキングが許さん!まだフレンドシップカップは終わっていない!」

「じゃ、ジャック…」

「ふざけんな裏切り者が!」

「トップスの犬に去り下がった野郎が、何を偉そうに!お前も一緒にどん底に落としてやる!」

メリッサ「皆さん、ここでさらなるサプライズ!!」

メリッサ「フレンドシップカップ二回戦、ユーゴとセルゲイの対戦が予定されておりましたが、二人の出場辞退により、フレンドシップカップの決勝戦を急遽、この場で行う事に決定しました!」

メリッサ「ユーゴとセルゲイが辞退となった今、キングに挑むデュエリストは当然、榊遊矢ー!!」

ジャック「榊……遊矢……」

遊矢(セルゲイはともかく、ユーゴまで出場辞退?しかも決勝戦を戦わずして、優勝を手にする…。正直気に入らないが、まあいい。シンクロ次元最強のデュエリスト、ジャック・アトラス。今日こそは必ず倒す)

ジャック「ふん…聞け!俺はこれから、榊遊矢と頂上決戦を行う!シティの未来を思うなら、このデュエル、その目でしかと見届けよ!」

議長「さて、これでいいですかな?」

零児「申し訳ありません、急なお願いを」

「気にする事はない、我々にとってはとても興味深い」

「シティ最強のデュエリスト、ジャック・アトラス。そしてそのキングに最強と呼ばれた男、榊遊矢。これ以上の対戦カードはない…ですな?議長」

議長「はい。その上、シティの未来を思うデュエルとあれば目が離せませんからねぇ」




メリッサ「さあ、等々!このシティの天空に輝く、我らがキングの入場です!その名は…ジャァァァック・アトラァァァスッッ!!」

ジャック!ジャック!ジャック!

ジャック「………」

柚子「遊矢…」

沢渡「ったく、実力じゃ俺とそんなに変わらねえってのに、なんでいつもあいつばかりがいいとこ持ってくんだ?」

セレナ「ふざけるな百流デュエリスト、誰と誰がそんなに変わらないだと?お前と遊矢では月とスッポンほどの差があるのがわからないようだな」

沢渡「てめぇ、また…!しかも天と地ならまだしも、月とスッポンだと!?

権現坂「やめんか沢渡、セレナも。今は我々が争っている場合ではないはずだ」

黒咲「ふん…」

権現坂「見届けるのだ、遊矢とジャック、フレンドシップカップ頂上決戦を」


メリッサ「ついに、ついについについにここまで来ました!」

メリッサ「絶対王者ジャック・アトラスと、前夜祭で惜しくも敗れ去り、不屈の闘志で勝ち上がった榊遊矢!キングが予告した通りの決勝戦!」

メリッサ「気配入れるわよ!アクションフィール――」

ジャック「不要だ!!」

メリッサ「えぇっ!?」

遊矢「?」

ジャック「不要だと言ったのだ。この男と俺の死闘に、余計なルールは必要ない!通常のライディングデュエルを望む!」

ざわ…ざわ…

沢渡「何言ってんだ、あいつ?」

黒咲「絶対王者としてのプライドが、奴をそうさせている」

沢渡「はぁ?」

権現坂「例え自分が負ける状況にあろうと、遊矢はアクションカードを取る事はない。対戦相手のみが使えるとなれば、アクションデュエルは遊矢の圧倒的不利だからな」

沢渡「って、だったら尚更。前夜祭の時だって、アクションデュエルじゃなかったら負けてたって自分で言ったんだぜ?」

柚子「うん…だからこそだと思う。私もユーゴとの戦いで、少しだけど遊矢のデュエルが理解出来た気がしたから」

メリッサ「あの……えっと……」

議長『全く…彼の望むようにしてあげなさい。誇りなのでしょう、キングとしての』

メリッサ「あーもう!わかったわよ!」

メリッサ「気を取り直して!フレンドシップカップ決勝!榊遊矢、ジャック・アトラス!

メリッサ「ライディングデュエル、アクセラレーション!」

遊矢「デュエル!」
ジャック「デュエル!」

メリッサ「先行は、やはりジャック!」

遊矢「どういうつもりだ?」

ジャック「貴前夜祭でも言ったが、あのデュエル、俺はお前達ランサーズ持ち込んだアクションカードによって窮地を救われた。対する貴様はアクションカードを使っていないばかりか、拾おうとする素振りすら見せていない。チャレンジャーにハンディを渡すならまだしも、その逆はあり得ん」

ジャック「いや、このデュエルの俺はキングですらない!今だけは、一人のデュエリストジャック・アトラスとして榊遊矢、貴様と同じ条件で挑み、勝利を掴む!そうでなければ意味はない!」

遊矢「いいだろう」

ジャック「俺のターン!」

ジャック「俺はチューナーモンスター、《レッド・リゾネーター》を召喚!ATK600」

ジャック「そして、自分フィールドのリゾネーターモンスターが召喚に成功した時、手札の《レッド・ウルフ》を半分の攻撃力で特殊召喚できる!ATK700」

ジャック「レベル6のレッド・ウルフに、レベル2のレッド・リゾネーターをチューニング!」

ジャック「王者の咆哮、今天地を揺るがす。唯一無二なる覇者の力、その身に刻むがいい!」

ジャック「シンクロ召喚!」

ジャック「荒ぶる魂、《レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト》!ATK3000」

メリッサ「早くも出ました!ジャックの象徴、レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト!」

ジャック「俺はカードを二枚伏せ、ターンエンド」

ジャック「さあ来い、榊遊矢!俺は俺だけの力で貴様をねじ伏せ、再びキングの座につく!それを実現する最低条件は、全力を出すお前でなければならんのだ!」

遊矢「心配しなくても、俺はいつだって本気だ。俺のターン!」

ロジェ「ふざけるな…!未来を決めるのは、お前達ではない。この私だ…!」

ロジェ「忘れたか?お前の被っているヘルメットには電気ショックが…」カチ





遊矢「俺はスケール3の《相克の魔術師》とスケール5の慧眼の魔術師》でペンデュラムスケールをセッティング!」

遊矢「慧眼の魔術師のペンデュラム効果!」

遊矢「片方のペンデュラムゾーンに魔術師が存在する時、自身を破壊する事により、デッキから新たな魔術師をペンデュラムゾーンに置く!」

遊矢「デッキからスケール8の《竜穴の魔術師》をセッティング!これでレベル3から7のモンスターが同時に召喚可能!」

遊矢「揺れろ、魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!」

遊矢「ペンデュラム召喚!出でよ、我がしもべのモンスターたちよ!」

遊矢「エクストラデッキから、《慧眼の魔術師》!ATK1500」

遊矢「そして手札から、《竜脈の魔術師》!ATK1800

遊矢「俺はレベル4の竜脈の魔術師と慧眼の魔術師でオーバーレイ!」

遊矢「漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!」

遊矢「エクシーズ召喚!」

遊矢「現れろ!ランク4!《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》!ATK2500」

ロジェ「…?何故だ、何故作動しない!?」カチカチカチカチ

議長『ああ、あれね。悪いが取り除かせてもらいましたよ』

ロジェ「なんだと!?」

議長『やはりあんたの仕業でしたか。どんな事情かはわかりませんが、あの子みたいな感情を表に出さないタイプを切れさせるべきではない。ま、年寄りの直感という訳で。ほっほっ』

ロジェ「この老いぼれがー!!」

メリッサ「遊矢、早くもペンデュラムエクシーズ!前夜祭でも、ジャックはあのドラゴンによって窮地に追い込まれている!今回は果たして!?」

遊矢「ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンのモンスター効果!」

遊矢「オーバーレイ・ユニットを二つ使い、相手フィールドに存在するモンスターの攻撃力を半分にし、その数値分、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの攻撃力をアップする!」

ジャック「永続罠、《デモンズ・チューン》発動!」

ジャック「相手モンスター1体の効果を無効とし、対象となったダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンは攻撃ができない!」

遊矢「やはりか…俺はカードを一枚伏せ、ターンエンド」

メリッサ「遊矢の攻撃力アップをかわすジャック!果たしてこの後はどのような展開になるのでしょうか!」

ジャック「俺のターン!」

ジャック「レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトの効果発動!」

ジャック「1ターンに1度、このカードの攻撃力以下の攻撃力を持つ特殊召喚されたモンスターを全て破壊。破壊したモンスターの数×500ポイントのダメージを与える!」

ジャック「アブソリュート・パワー・フレイム!」

遊矢「くっ…」LP3500

ジャック「惜しみなく行くぞ、榊遊矢!レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトで、ダイレクトアタック!」

ジャック「灼熱のクリムゾン・ヘル・バーニング!」

遊矢「罠カード、《ドレインシールド》!」

遊矢「相手モンスターの攻撃を無効にし、レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトの攻撃力分のライフを回復する!」LP6500

メリッサ「なんと遊矢、ライフを6500まで回復!」

ジャック「ふん…これしきのことでは驚くにも値しない。前夜祭で感じたあの興奮を!いや、その何倍もの力を見せるがいい!ターンエンド!」

遊矢「俺のターン!」

遊矢(これは…!)

遊矢「手札から魔法カード、《死者蘇生》を発動!」

遊矢「これにより、墓地にある《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》を特殊召喚!ATK2500」

遊矢「ジャック、あんたは言ったな。前夜祭で、通常のライディングデュエルでなければ自分は負けていた。だからこそ、俺と同じ条件で勝たなければ意味はないと」

遊矢「こんな言葉であんたの心に響くかはわからないが、勝負とは勝つ為にある、負けてしまっては何を言っても言い訳にしかならない」

ジャック「何が言いたい?」

遊矢「誰がなんと言おうと、俺はあんたに敗北した。それは紛れもない現実だ。そして今、新たな力を得てここまで這い上がって来た」

ジャック「ふん…ならば見せてみろ、その力を!」

遊矢「俺は速攻魔法、《RUM-幻影騎士団ラウンチ》を発動!」

柚子「っ!?」

遊矢「このカードとダーク・リベリオンを素材に、ランクが1つ上の闇属性モンスターをエクシーズ召喚する!」

遊矢「煉獄の底より、いまだ鎮まらぬ魂に捧げる反逆の歌!永久に響かせ現れよ!」

遊矢「ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!」

遊矢「出でよ、ランク5!《ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン》!ATK3000」

セレナ「ランクアップ!?いつの間にあんなモンスターが!?」

メリッサ「ここで地下デュエルの帝王、黒咲を圧倒的な力でねじ伏せたドラゴンが登場!ジャックはどう迎え撃つのか!?」

遊矢「ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンのモンスター効果!」

遊矢「このモンスターがダーク・リベリオンを素材としている時、オーバーレイ・ユニットを1つ使い、 相手モンスター1体の攻撃力を0にし、その元々の攻撃力分ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンの攻撃力をアップする!」

遊矢「レクイエム・サルベーション!」

ジャック「させん!罠発動!《亜空間物質転送装置》!」

ジャック「このカードは、自分フィールドに存在するモンスター1体をゲームから除外する!」

遊矢「っ!」

メリッサ「嘘!?ジャックが自分からレッド・デーモンズを消した!?」

ジャック「消してなどいない。亜空間物質転送装置によって除外されたモンスターはこのターンのエンドフェイズ時にフィールドに蘇る!」

遊矢「だがこれで、あんたの場にモンスターは消えた。ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンで、ダイレクトアタック!」

遊矢「鎮魂のディザスター・ディスオベイ!」

ジャック「ぐあああぁぁぁっ!」LP1000

メリッサ「一気に3000の大ダメージ!ジャック、絶体絶命!」

ジャック「やるな…!」

遊矢「あんたがそうさせる。俺はこれでターンエンド」

ジャック「あんたがそうさせる…か」

ジャック「このエンドフェイズ、レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトは蘇る!」

ジャック「俺のターン!」

ジャック「魔法カード、《紅蓮魔竜の壺》を発動!」

ジャック「自分フィールドにレッド・デーモンズ存在する時、カードを二枚ドローする!」

沢渡「まずいんじゃねぇか?レッド・デーモンズには、自分の攻撃力以下の特殊召喚されたモンスターを全て破壊する効果があるんだぜ」

黒咲「だがダーク・レクイエムは相手がモンスター効果を発動した時、オーバーレイ・ユニットを1つ使う事により、その発動を無効にし破壊する」

柚子「無効にして破壊!?」

権現坂「ならば、相打ち覚悟で…」

黒咲「いや…」

ジャック「俺は速攻魔法、《イージーチューニング》を発動!」

ジャック「墓地のチューナーモンスター1体をゲームから除外し、自分フィールドのモンスター1体を選択。選択したモンスターの攻撃力は、 除外したチューナーの攻撃力分アップする!」

ジャック「俺が除外するのは、《レッド・リゾネーター》!ATK3600」

沢渡「な…!」

セレナ「攻撃力3600!」

ジャック「バトルだ!レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトで、ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンを攻撃!」

ジャック「灼熱のクリムゾン・ヘル・バーニング!」

遊矢「くっ…」LP5900


柚子「ダーク・レクイエムが…!」

セレナ「遊矢の新たな切り札が、こんなにあっさりと…」

遊矢「効果が駄目なら攻撃力を上げて攻める…どこまでもレッド・デーモンズに拘るか」

ジャック「レッド・デーモンズこそこのジャック・アトラスのデュエルの象徴、言ったはずだ。我が魂だとな」

ジャック「魂を極限まで燃やし、その輝きと共に勝利を掴む!それがキングの…否!ジャック・アトラスのデュエル!」

ジャック「俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

遊矢「俺のターン!」

遊矢「今一度揺れろ、魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!」

遊矢「ペンデュラム召喚!出でよ、我がしもべのモンスターよ!」

遊矢「雄々しくも美しく輝く二色のまなこ!《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》!ATK2500」

ジャック「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン…」

メリッサ「遊矢、ついにエースモンスターを召喚!だが攻撃力はレッド・デーモンズに遥かに及ばず!」

遊矢「レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト…それがあんたの象徴なら、このオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンこそが俺の象徴。勝負はこれからだ!」

ジャック「ああ、来い!榊遊矢!」

柚子「遊矢…」




クロウ「ジャック、遊矢…」

シンジ「?」

シンジ(コモンズの暴動が、収まってる…)


遊矢「俺は装備魔法、《魔導師の力》をオッドアイズに装備!」

遊矢「装備モンスターの攻撃力・守備力は、 自分フィールドの魔法・罠カードの数×500ポイントアップする!」

遊矢「俺の場には魔導師の力とセッティング済みのペンデュラムカードが二枚。よってオッドアイズの攻撃力は1500ポイントアップ!ATK4000」

遊矢「バトルだ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトを攻撃!」

遊矢「螺旋のストライクバースト!」

ジャック「魂は壊させはせん!罠発動!《レッド・クリスタル》!」

ジャック「このターン、レッドモンスターは破壊されない!」

遊矢「だがオッドアイズが相手モンスターとバトルする時、与えるダメージを倍にする。リアクション・フォース!」

ジャック「ぐああぁぁっ!」LP200

メリッサ「ジャック、なんとかギリギリで踏みとどまった!」

遊矢「それくらいでいいだろう?」

ジャック「?」

遊矢「自分だけの力で俺をねじ伏せ、再びキングの座につく。あんたが言った事だ。ならそろそろあんたの全力を見せてくれ。ターンエンド」

ジャック「ふん…俺のターン!」

ジャック「俺はチューナーモンスター、 《チェーン・リゾネーター》を召喚!ATK100」

ジャック「フィールドにシンクロモンスターが存在し、チェーン・リゾネーターの召喚に成功した時、デッキからリゾネーターモンスター1体を特殊召喚する!」

ジャック「来い、《ミラー・リゾネーター》!ATK0」

メリッサ「ジャックのフィールドにチューナーモンスターが二体!って事は」

セレナ「まさか…」

権現坂「あの時と…同じ…」

ジャック「榊遊矢、貴様は言ったな。誰よりも強くなりたい。このシティも、他次元のデュエリストを全て倒し、最強の座を手に入れる。これはその通過点だと」

ジャック「だがそうはさせん!貴様が最強を目指すならば、俺は貴様の届かぬ高みへと孤高に進化する!」

遊矢「勝利は譲らない!」

ジャック「否、勝利はもぎ取るもの!」

ジャック「レベル8のレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトに、レベル1のチェーン・リゾネーターとミラー・リゾネーターをダブルチューニング!」

ジャック「王者と悪魔、今ここに交わる。赤き竜の魂に触れ、天地創造の雄たけびをあげよ!」

ジャック「シンクロ召喚!」

ジャック「現れよ!レベル10!《レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラント》!ATK3500」

セレナ「レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラント!」

ジャック「レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントの効果発動!」

ジャック「自分ターンのメインフェイズ1、このカード以外のフィールドのカードを全て破壊する!」

ジャック「アブソリュート・パワー・インフェルノ!」

遊矢「くっ…」

ジャック「バトルだ!レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントで、ダイレクトアタック!」

ジャック「受けてみろ、これが俺の荒ぶる魂!獄炎のクリムゾンヘルタイド!」

遊矢「ぐあああぁぁっ!」LP2400

柚子「遊矢!」
セレナ「遊矢!」

ジャック「ターンエンドだ」

メリッサ「ジャック、魂の反撃!遊矢はペンデュラムカードを含め、全てのカードを全て失った!」

遊矢「レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラント…ようやく出るものが出て来たな」

ジャック「強がるな。貴様の場にカードはなく、手札は0。そんな状況で、俺の魂を吹き飛ばせると言うのか?」

遊矢「ああ、強がりさ。おそらくこれがラストターンになる」

ジャック「ほぅ…」

柚子「遊矢…」

遊矢「俺のターン!」

遊矢「決着をつけよう、ジャック」

ジャック「ふん…さあ来い、遊矢!」

遊矢「俺は魔法カード、《強欲で貪欲な壺》を発動!」

遊矢「デッキの上からカード10枚を裏側で除外し、カードを二枚ドローする!」

メリッサ「こ、このタイミングで二枚のドロー!?」

遊矢「さらに魔法カード、《アメイジング・ペンデュラム》を発動!」

遊矢「ペンデュラムゾーンにカードがない時、エクストラデッキにある魔術師ペンデュラムカード二枚を手札に加える!」

遊矢「俺はスケール3の《相克の魔術師》とスケール8の《竜穴の魔術師》でペンデュラムスケールをセッティング!これでレベル3から7のモンスターが同時に召喚可能!」

遊矢「ペンデュラム召喚!蘇れ!《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》ATK2500」

遊矢「さらに手札から、《降竜の魔術師》!ATK2400」

メリッサ「何と、手札0から奇跡のドローで二体のモンスターを並べた!」

ジャンク「さあ、次はどうする!?この逆境の中を乗り越え、俺の魂に響かせてみせろ!」

遊矢「降竜の魔術師のモンスター効果!」

遊矢「1ターンに1度、自身の種族を魔法使い族からドラゴン族に変更できる!」

遊矢「俺はレベル7のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンと降竜の魔術師でオーバーレイ!」

遊矢「二色の眼の龍よ!その黒き逆鱗を震わせ、刃向かう敵を殲滅せよ!」

遊矢「エクシーズ召喚!」

遊矢「いでよ、ランク7!怒りの眼輝けし龍!《覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン》!ATK3000」

メリッサ「遊矢の切り札登場!しかしその攻撃力は3000、ジャックのレッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントには遠く及ばない!って、これって…」

黒咲「覇王黒竜に、レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラント…」

柚子「前夜祭の時と、同じ…?」

ジャック「覇王黒竜…あの時の逆をやろうという事か。だが我が魂レッド・デーモンズの攻撃力は3500、貴様の最強は3000、この絶対的な力の差は変わらんぞ!」

遊矢「ジャック・アトラス、あんたには感謝してる」

ジャック「?」

遊矢「キングとして、常に高みを目指すあんたのデュエルには限りなく近いものを感じた。悔しかったぞ、前夜祭の時は。相当に」

セレナ「遊矢…」

遊矢「だからこそだ、俺の最強のモンスターで、オッドアイズ・リベリオン・ドラゴンで乗り越える!必ずな!」

遊矢「バトルだ!オッドアイズ・リベリオン・ドラゴンで、レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントを攻撃!」

ジャック「なんだと!?」

遊矢「この瞬間、降竜の魔術師の効果発動!」

遊矢「このカードを素材としたモンスターがドラゴン族モンスターとバトルする時、その攻撃力を二倍にする!ATK6000」

ジャック「っ!?」

遊矢「いくぞ、ジャック!反旗の逆鱗 ストライク・ディスオベイ!」

ジャック「ぐあああぁぁっ!」LP0

メリッサ「し、勝者は…」

ざわ…ざわ…

「ジャックが…」

「ジャックが、負けた…?」

「ジャックが、俺たちのヒーローが…!」

「けっ、ざまぁ見ろ裏切り者が!」

「これでてめぇもどん底に逆戻りだ!もうでかい顔できねぇなぁ!」



「議長…」

「どうやら、シティの未来は変わらずのようです」

議長「ふむ…あなたもそう思いますかな?」

零児「すぐにわかります」


「てめぇ榊遊矢、よくもジャックを!」

「当然の報いだ!コモンズを裏切り、トップスに寝返ったんだからな!」

「落ちちまえよ、もっとよ!」

ジャック「………」

遊矢「ジャック…」

ジャック「落ちる…そうだ、俺は落ちた。フレンドシップカップを制し、新たなキングとなったのはこの榊遊矢だ」



シンジ「…………」

クロウ「ジャック…」

「やっぱり、ジャックは…」

「その必要はねぇ!今ここで、革命は成功させる!」

「どの道コモンズじゃ、何をやってもうまく行かねえ。わかってんだろうが!」

「そうだ、俺たちは散々惨めな思いをして来た!同じ苦しみトップスの奴らに味あわせてやる!」」

ジャック「惨めだと?ふん…」

ジャック「甘ったれるな!!」

遊矢「………」

ジャック「よく聞け!デュエルとは勝者と敗者に別つ決闘!その頂点はただ一人。そこに立つ為に戦う、それは貴様らとて同じなはずだ」

「あ…ああ、わかってるさ!」

「だから、俺たちは革命を…

ジャック「ならば正々堂々戦わんか!!確かに頂点の壁は硬い、だがその壁とて最初から硬かった訳ではない。砕かれては立ち上がり、砕かれては立ち上がりの繰り返しの積み重ね!」

ジャック「榊遊矢は一度砕かれ、再び這い上がって来た!そして俺という壁を打ち破り、頂点を勝ち取った!正直、俺はこいつが憎い!これまでの努力を無にし、この俺からキングの座を奪ったこいつがな!」ググッ

セレナ「………」

ジャック「だがそれと同時に、俺は今日、この男と戦えた事を誇りに思う。目標は遠ざかったがな…キングの座を奪われたのなら――」

ジャック「俺は、この男の届かぬさらなる高みを目指す。それだけだ」

ジャック「遊矢」

遊矢「なんだ?」

ジャック「俺に負けるまで、負ける事は許さんぞ」

遊矢「ああ。あんたには二度と負けるつもりはないがな」

ジャック「ふん…さあどうした!?デュエルの決着はとっくについている!俺を破った榊遊矢に!」

メリッサ「…勝者、榊遊矢!」

メリッサ「前夜祭の敗者から不屈の闘志で勝ち上がり、絶対王者ジャック・アトラスへのリベンジに成功!」

メリッサ「そしてここに、新たな最強デュエリストの誕生を我々は見た!」

メリッサ「その名は榊遊矢! 見事キングを打ち破り、新たなデュエルキングの称号を手に入れたのは榊遊矢だーっ!」

沢渡「っしゃあ!」

柚子「遊矢…」

権現坂「本当、いつの間にあんな…」

黒咲「ふん…」

セレナ「遊矢なら当然だ」

「正々堂々…」

「過去にも、似たようなデュエリストが居ましたね」

「確か、エンジョイ長次郎とか」

議長「私は彼が好きでしたよ。それだけにイカサマ行為に走ってしまった時はショックだった」

議長「我々もたまには、雲の上を降りてみるのもいいかもしれませんねぇ」

「うわあああぁぁっ!」

零羅「っ!」

議長「おや、あの声は…」

「ロジェ?」

「僕がどうしてこんなに怒ってるか、わかる?」

「柚子とセレナを捕まえられなかっただけなら死刑で勘弁してあげるんだけど、言ったよね?遊矢への脳内手術は取り止めにするって」

「知らないとでも思った?あいつに余計な事されると僕まで迷惑なんだよ」

零羅「兄様っ!」

零児「行こう」

セレナ「遊矢!」

柚子「ついにやったわね。でも…」

シンジ「優勝おめでとう」

クロウ「予感はしてたが、本当にジャックに勝っちまうなんてな。大した奴だぜ」

遊矢「シンジ…それにクロウ」

シンジ「約束したよな?”トップスもコモンズもない本当に平等な社会にすると約束してやる”って」

遊矢「ああ、望むなら――」

シンジ「いや、今のままでいい」

遊矢「?」

権現坂「おまえ、何を」

シンジ「お前とジャックのデュエルを見て、目が覚めた。俺も1からジャックと、コモンズと再び立ち上がる」

柚子「でもそれじゃあ…」

シンジ「わかってる。でも、それがデュエルだ。つまるところ勝利を収める事の出来るのはただ一人。その一人になりたいが為に戦い続ける。安心しろ、トップスに仕返ししようなんてもう考えちゃいねぇ」

シンジ「負けて悔しい気持ちは、コモンズもトップスも同じだからな」

クロウ「ああ、次は公式戦で見返してやるぜ。トップスだけじゃねぇ、これからはコモンズもライバルだ」

権現坂「負けて悔しい気持ちは皆同じ、か…」

シンジ「俺たちの本当の戦いはこれから始まる。でも、お前の戦いもまだ終わってないんだろう?怯むなよ、これからも」

遊矢「当たり前だ。俺は俺が正しいと思う道を歩く、ペンデュラムのように揺れている暇はない」

黒咲「何!?ユーリだと!?」

遊矢「っ!?」

沢渡「あん?」

権現坂「どうした、黒咲?」

黒咲「治安維持局に…瑠璃を誘拐した男が…!」ダッ

権現坂「おい、どこに!?」

遊矢「くっ…」ダッ

セレナ「遊矢!」

遊矢(治安維持局にユーリ…やはり、この次元に…)

ユーリ「バトルだ!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンで、ダイレクトアタック!」

ロジェ「うわあああぁぁっ!」LP0

ユーリ「やれやれ…この程度?呆気なかったね」

ロジェ「おのれ…永遠に続くデュエルなら、貴様など!」

ユーリ「君の姑息なトリックなんて最初からお見通しなんだよ。負け惜しみが済んだなら、覚悟はいいよね?」ガチャ

ロジェ「ひ、ひぃっ…助け…!」

遊矢「ユーリ!」

ロジェ「っ!?」

ユーリ「あ、遊矢じゃん。キングへのリベンジおめでと。なんか用?」

零児「すでにデュエルは終わっていたか」

黒咲「貴様がユーリか!瑠璃を、瑠璃をどこにやった!?」

ユーリ「瑠璃…ひょっとして君、エクシーズ次元の?」

黒咲「無駄話はいい!さっさと答えろ!」

ユーリ「せっかちだねぇ。教えてあげてもいいけど、まずは目の前のこいつをカードにしてからね」

黒咲「貴様…!」

零児「落ち着け」

黒咲「くそ…」

ユーリ「さて、お別れの――ん?」

遊矢(ロジェが消えた?いや…)

ユーリ「下か…往生際が悪い。君達の相手はまだ今度ね」

遊矢「待て、ユーリ!」

ロジェ「おのれ…おのれぇぇぇ!」

ロジェ「このままで、このままで済まぬものか…!」

零児「ロジェ!」

ユーリ「見ぃつけた。今度こそ逃がさないよ」

黒咲「これは…!」

遊矢(次元転送装置…何故こんなものが…)

ロジェ「私がこの次元転送装置を作ったのは単に融合次元に戻るためではない!アカデミアの襲撃を察知した時にはこのシティごと次元移動するため!」

ユーリ「なんだって?」

柚子「遊矢!」

セレナ「無事か!?」

遊矢「っ…危険だ!来るな!」

ユーリ「なんだ、また――」消える

沢渡「あいつはっ」

権現坂「ロジェ…それにこの装置は一体…」

ロジェ「だがもう逃げる必要はない。 どうせ私は滅びるのだ。ならば何もかも、次元の狭間に落としてやる!!」

ゴオオォォォォ!!!

零羅「兄様!」

零児「零羅!」

遊矢「これは…!」

ロジェ「あはははは!!堕ちろ!みんな堕ちてしまえ!」

ロジェ「私の思いどおりにならないのなら!この世界も!お前たちも!みんな消えろ!」

黒咲「ロジェ…!」

柚子「うぅっ…きゃああああっ!!」

遊矢「柚子!」

柚子「遊矢ーー!!」吸い込まれる

ロジェ「はははは…あははははは!!」吸い込まれる

遊矢「ぐっ…柚子…!」

セレナ「遊矢!」

権現坂「いかん!」

遊矢「権現坂、セレナ…!」

黒咲「くっ…!」

沢渡「うぅ…うわあああぁぁっ!」

うわああぁぁっ!
うわああぁぁっ!
うわああぁぁっ!

零羅「うう…」

零児(止まった…?)

零羅「はっ、遊矢たちは?」

零児「ロジェが発動したのは、次元転送装置。となれば、それに吸い込まれた彼らは…」




スタンダード

日影「本当に行くつもりなのか?」

ユート「遊矢や隼たちも気になるが、ハートランドの…レジスタンスの仲間も心配だ。可能なら、レジスタンスの仲間を連れて戻ってくる」

日影「良かろう、零児殿には拙者から伝えておく」

ユート「君には随分と世話になった。ありがとう」

日影「礼には及ばぬ。ひとたび引き受けた任務は命をかけて完遂する。 それが我ら風魔一族の掟」

ユート「そうだったな。行ってくる」

沢渡「いって~」

セレナ「ここは…?」

権現坂「崩壊した街…まさかロジェが…!」

遊矢「いや…」

黒咲「ここは、ハートランド」

黒咲「俺の…俺たちの故郷だ」


シンクロ次元編終了です。
なんだか最初から最後までロジェがピエロに…本編では早くも終わったエクシーズ次元編、親父黒幕説もあると思ってるので更新は先になるかもしれません。
このスレの遊矢はエンタメしないので、エクシーズ次元編が笑顔で終わる事はないかも…
エドはともかく、個人的にカイトがあっさり改心したのは納得いかなかったのでエクシーズ次元編では遊矢やユートとぶつけてみようかなぁ考えています。
長文になりましたが、読んでくれた人ありがとう!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年08月04日 (木) 01:30:42   ID: ykjVndYY

次回も楽しみにしています。

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