丸尾「ズバリSAWでしょう!!!」(20)

キーンコーンカーンコーン

戸川先生「それでは帰りの会を終わります。
暗くなるのが早くなってきたのでまっすぐ帰ってください。特に最近はこの辺りでの誘拐事件が多発しているので道草をしないようにしましょう。
それでは皆さん、さようなら!」

クラスメイト達「「「さようなら!!!」」」

関口「よお永沢、ちょっと校舎裏行こうぜ!」

永沢「ううっ・・・」

キートン:あの日の火事以来永沢は関口らから虐めを受け続け、
それは新築の家に引っ越した現在まで及んでいた。

藤木「・・・・」

ー翌日ー

まる子「いやあ~誘拐が多発って清水も物騒になったもんだねぇ~」

たまえ「しかも全員行方不明か死体で発見っていうからね。目撃情報はいくらかあるらしいけど...」

まる子「へえ、初耳だね。犯人はどんな奴なの?」

たまえ「聞いた話だとフードのついた黒いコートに豚のマスクだったとか・・・」

まる子「豚~?案外ブー太郎だったりするんじゃないの~?」

たまえ「ちょっとwwwwやめなよまるちゃんwww」

花輪「ヘイベイビー!誘拐事件がどうしたって?」

まる子「花輪くん!花輪くんも誘拐事件のこと気になるの?」

花輪「そうだね、なにせ地元で起こってることなんだから」

たまえ「花輪くんはお金持ちだし特に狙われそうだよね」

花輪「いや、それがこの誘拐事件、お金が目当てじゃないみたいなんだ」

たまえ「え?」

花輪「親戚にこの事件を担当してる刑事がいるんだけどね、
その人の話によるとなんでも毎回被害者は廃工場や使われてない倉庫なんかに拉致されたあと、
生き死にをかけた試練をやらされるみたいなんだ」

まる子「試練?どういうものなんだい?」

花輪「被害者は試練の前にカセットテープやビデオなんかでゲームの内容を説明されるんだkrど、
その内容というのが大抵死ぬか、
それとも肉体的苦痛や欠損を経て生きるかというものなんだ。体に殺人装置をつけられ
作動する前にそれを解除する鍵を自分の目から取り出せだとか、
肉を抉るようにして体中に繋がれた鎖を全て引きちぎって
爆弾が設置された部屋から脱出しろだとか」

まる子「うわぁ・・・あたしゃそんなことされたら死んだ方がマシだよ」

花輪「だろう?だから大抵の人は死んでしまうのさ。」

たまえ「何が目的なんだろうね。そんなことして楽しいのかな・・・」

花輪「そればかりは僕も理解できないね。
神のみぞ知る話さ。君たちも気をつけなよセニョール」

ー帰り道ー

キートン:黄昏時のアスファルトの上、ここに一人の男が浮かない顔で歩いていた。

藤木「はぁ・・・今日も夜遅くまで一人なんだろうな・・・
永沢くんとも最近遊ばなくなったし・・・」

キートン:彼が曲がり角を曲がった時、前方に夕日の光を浴びる影があった。

藤木「・・・誰・・・?」

キートン:彼の記憶はそこで途切れていた。





「う・・・・」
キートン:藤木が目覚めたのは、独房のような狭く薄汚れた部屋だった。目の前にドアを見つける、ドアには赤いペンキで何か書いてあった。

藤木「OPEN ME・・・開けろ・・・?」

キートン:藤木がドアを開き真っ先に目に入ったのは小型のブラウン管テレビだった。
藤木がドアを開ききるとほぼ同時に砂嵐を経て映像が映る。

藤木「・・・あれってさくらの描いた・・・」

キートン:画面いっぱいに映し出されたのは、
偶然描いたものがクラス中に広まっていたまる子のオリジナルキャラクター、
「コジコジ」の姿をした腹話術人形だった。

コジコジ「やあ、藤木くん。
ゲームをしよう。」

キートン:人形の口の動きにあわせ、犯人のものであろう機械で加工された音声が流れる。

藤木「ゲーム・・・?まさか...!!」

コジコジ「君は自らの保身の為ならば幾らでも
人を犠牲にし生きてきた。
人の気持ちを軽んじるものに生を全うする権利はない。
もし本気で生きたければ、
血を流せ。
ゲームに勝て。」

キートン:そう人形が話し終えると映像は消え、
その後すぐに藤木は一定の間隔でなっている電子音に気づいた。

あたりを見回すと部屋の隅にデジタル式のタイマーを見つけた。
残り時間は30秒となっている。
タイマーの後ろに導火線がついたパイプのようなものをみとめ、藤木はそのタイマーが一体何を示すものか理解した。

藤木「爆弾...!!部屋から出ないと!!」

キートン:出口は閂の鉄製のドア一つだったが、
閂にはロープが幾重にも硬く結び付けられていた。
藤木は震える手でそれを必死でほどきにかかる。


藤木「ひいいいい!!」

キートン:耳に心地よい、だがどこか冷たい音色と共に20秒、19秒、18秒とタイムリミットは近く。

藤木「はあっはあっ」

3
「ほどけろ!ほどけろおおお!!!」
2

1
藤木「わああああ!!!」バタンッ!

キートン:ドアの向こうで腰が抜けそうになるほどの轟音が聞こえたが、
兎も角彼は生き延びたのであった。

藤木「はぁー...はぁー...」

キートン:彼が出たのは長い廊下だった。
目の前には「PLAY ME」と書いた付箋が貼られたカセットプレーヤーがあった。

藤木「再生、と・・・
うぅ、もう勘弁してくれ・・・」

カセットプレーヤー「君に30分の猶予を与える。」

キートン:やはり先ほどと同じ加工された音声であった。

カセットプレーヤー「制限時間内に幾らかのゲームを通過すれば君の前に姿を現そう。
出口の鍵は私が持っている。
最後は私を殺して鍵を奪え。さもなくば君は陽の光を浴びずここで死を待つことになる。
リブオアダイ、生死は君の選択次第だ」

エヘヘヘハハハハ・・・

藤木「?」

キートン:再生が終わりしばらくするとどこからか君の悪い笑い声が聞こえてきた。

エヘヘヘハハハハ・・・・
藤木「リピートしてる・・・?音をたどってみよう」

キートン:たどり着いたのは一番手前にあったドアだった。やはり扉に赤いペンキで英文が書かれいた。

"SAVE OR CHOICE"

ギイィィ...

藤木「ッ!?・・・・」

キートン:ドアの先に待っていた光景に藤木は絶句した。

そこにいたのは椅子に拘束された藤木の想い人、
笹山と藤木に恋い焦がれていた女、吉川みどりだった。

藤木「笹山さん!みどりちゃん!どうして二人が.....!」


キートン:笹山とみどりは椅子に拘束され、それぞれの首には首輪のようなものがつけられ、

天井から伸びた鎖が首輪の後頭部部分に繋がれていた。
そして何故かみどりのそばにのみ
電源が入り開いた状態の小さなpcと三人全員が見れる位置にTVが置いていた。

笹山「藤木くん!これは一体何!?ねえ教えてよ!!」

藤木「そっそれが僕にもよく分か
ザザーッ!

藤木「うっ!」

みどり「TVがついた...?なにあの人形...?」

コジコジ『これからゲームの説明を行う。
二人が座っている椅子は絞首台だ。』

みどり「ひっ...」

コジコジ『1分後にその絞首台が二つとも作動、
二人は死ぬ。だが藤木くん、君は二人のうちどちらかのみ救うことが出来る。』

コジコジ『その方法の前にまず二人が藤木くんにとってどういう人間か確認しよう。
まず笹山は君の片想いの相手だ。その事実は君が一番よく知っていることだろう。

そして吉川みどり、彼女は君に恋をしている。

しかしこれまでの君では幾ら自分に惚れていようと醜女と以前から恋をしている美少女とでは
真っ先に後者を選ぶだろう。なのでこうしよう。

キートン:それと同時に吉川みどりのそばのpcがスカイプの映像を表示した。

pc『...らんで!
......願い!!お願い!!!!』

藤木「え...これって......!!」

pc『お願い!!!みどりを!!!うちの娘を選んでええ!!!!』

pc「みどりちゃん!!!みどりちゃん!!」

コジコジ『彼らは吉川みどりの両親、そして親友たちだ。見てのとおり彼らにはゲームの概要を説明したのち別室で君たちのことを見せている。
世間体の為吉川みどりを救うか、周りの評価を顧みず笹山を救うか、

選択は君次第だ。』
ザーッ!

キートン:TVの映像が消えた数秒後60秒のタイマーがスタートする。
吉川みどりと笹山の手前にはそれぞれ「SAVE HER!」と書かれたボタンがあった。

みどり「きゃああああ!!!お父さん!!お母さん!!」

笹山「藤木くん!!!藤木くん!!!!!!」

0:23


0:16

キートン:時間は刻々と迫っていた。
藤木「はぁっ・・・はあ・・・!」

笹山「藤木くん!!お願い!!!助けてくれたらなんでもする!!付き合ってあげる!!チューしてあげるしエッチなこともさせてあげる!!!!お願い藤木くん助けてえ!!!!」

0:05

みどり「藤木くん!!!好き!!好き!!!だから助けて!!!お願いいい!!!」
藤木「はぁっ!はぁっ!はぁ!」
0:02

0:01

0:00

ビー!!

笹山「!!.......藤木いいい!!!あんたっ!ふざけっっぐ!!
けほっ!!!けほっ!!!」

藤木「ごめんなさい....!ごめんなさい.....!」

キートン:アラーム音と共に二人の首輪が首を締め付けながら上って行く。
結局想い人を捨て自分に好意を寄せる者を救うことも出来ず、世間の目より愛する者を優先することも出来ず、一番無難で同情されやすく、そして最も卑怯な道を選んだ藤木であった。

藤木「うぅ・・・」

キートン:泣く泣く部屋を出た藤木は手前のドアから順に手をかける。
ほとんどのドアは鍵がかかっていたが絞首台の部屋から4番目のドアは鍵が開いていた。

藤木「また何か書いてる・・・"HURT FOR FRIEND"...?』」


ギイイィィ・・・

「藤木くん!!!」
キートン:部屋に入り、
真っ先に藤木の目にとまったのはガラスの仕切り一枚を隔てた先の永沢の姿だった。
そしてその仕切りの手前には下からバーナーで熱されている金属製のレバーがあった。

永沢「藤木くん・・・一体なんなんだこれは・・・」

藤木「そ、それが僕もよく分からないんだ、
でも多分例の...」

永沢「誘拐犯、なのかな・・・」
バタン!

藤木「!」
ザーッ!
キートン:自動的にドアが閉まると同時に部屋の隅のブラウン管TVの映像が入る。

コジコジ『これで3つ目のゲームだ。ルールを説明する。
君の手前にあるバーナーだが、これのスイッチを切るとその90秒後に出入り口の鍵が再び解錠される。
が、それと同時にガラス越しの永沢の部屋の奥の壁がせり出し始め、60秒で壁とガラスの隙間が完全になくなり永沢は圧死する。それを止められるのは君だけだ。
レバーを引いている間のみ壁は進むのをやめ、
長く、多く引けば引くほど最終的な壁の移動距離は短いものとなりガラスと壁の間にはゆとりが生まれる。
しかし見てのとおりレバーは今現在もバーナーにより熱されている。傷つかずして正義は行えない。
人を救うには時に自らも血を流さねばならないことを学べ。
君がバーナーのスイッチを切ると同時にゲームスタートだ。』
ザザーッ

キートン:その頃、学校では

小杉「・・・・・」ブルブル

戸川先生「小杉君、思い出したくないのも分かります。
ですが一連の誘拐事件は主に私たちの学校の生徒が中心的に狙われているのです。
このままでは小杉君の友達にも被害が及ぶかも知れません。
それを阻止するためにも小杉君の協力が必要なのです。」

捜査官A「なあ、これまでのこの学校での被害者ってどれぐらいだ?」

捜査官B「この子を含めて8人ですね、
学校外の被害者も含めると13人、そして生き残りは彼、小杉君のみです」

捜査官A「手足を拘束した状態で大量の生きた虫の入った浴槽に監禁、虫を食い減らしながら虫の中に紛れ込んだ鍵を見つけ脱出しろか・・・
他の犠牲者に比べりゃぬるい方だがひでえもんだぜ・・・」

小杉母「あの・・・息子も精神的に参っているようなので今日の所は

小杉「あいつは・・・」

戸川先生「?」

小杉「俺を・・・救ってくれた・・・
だから言えねえ・・・犯人の正体だけは・・・」

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