友紀「ちひろさんに呼び出された」 (59)


主にキャラ崩壊

前回
 友紀「ねぇ~、いいでしょ~」
 友紀「ねぇ~、いいでしょ~」 - SSまとめ速報
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ちひろ「なぜ呼び出されたかわかりますか?」

友紀「全く見当がつきませんけど…」

ちひろ「本当ですか?」

友紀「それは、その……」

ちひろ「隠し事はしないほうが良いと思いますよ」

友紀「……酔った勢いで窓ガラス割りました」

ちひろ「あの犯人、あなただったんですか。でも、そのことじゃないんですよ」

友紀「誘導尋問ずるくないですか?」


ちひろ「先日、鷺沢文香以下四名が私のことを笑い者にしたじゃないですか」

友紀「笑い者にまではしてなかったと思いますけど」

ちひろ「ですので、彼女たちには今度営業開始するお風呂屋さんで働いてもらうことにしました」

友紀「……え? その、四名ってまさか……」

ちひろ「お察しの通り、渋谷凛・速水奏・橘ありす・塩見周子の四人です」

友紀「いやいや、文香ちゃんたちは現役アイドルですよ!?」

ちひろ「はい」

友紀「そんな仕事させられるわけ無いでしょう!」


ちひろ「大丈夫ですよ、接客したり洗ったりするだけですから」

友紀「いやいや、大丈夫じゃないでしょ! ありすちゃんなんて12歳ですよ!?」

ちひろ「ありすちゃんは昼間にお願いしていますから」

友紀「そういう問題じゃないでしょ!!」

ちひろ「えー? そうですか?」

友紀「言い方がアレですけど、汚れちゃいますよ!?」

ちひろ「確かに、むき出しのお金を受け取るのはそう見られるかもしれませんね。でも大事なことですから」

友紀「でもほら、男とそういうのなんて、って思いますけど……?」

ちひろ「あ、それは大丈夫ですよ。メインターゲットは女性ですから」

友紀「え!? それはそれでダメじゃないですか!?」


ちひろ「そんなことないでしょう。あ、そうだ、トモノリちゃん」

友紀「ユキですからね?」

ちひろ「ちゃんと彼女たちが接客できるか見てきてくれませんか?」

友紀「……え? いや、あたしはそういうんじゃないですし……」

ちひろ「窓ガラス割っちゃったんでしょ? 黙っててあげてもいいんですよ?」

友紀「パワハラじゃないですか……。分かりましたよ! 行けばいいんでしょ!!」

ちひろ「では、この日のレッスン終わりに行ってきてください」

友紀「はぁ、分かりました……」

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―――とある日のレッスン後

友紀「……ここか」

友紀「失礼しまーす……」(ガチャッ

文香「いらっしゃいませ……」

友紀「あ、文香ちゃん……。その、大丈夫?」

文香「大丈夫、とは……?」

友紀「ほら、アイドルとしての汚点にならないかな、って」

文香「……大丈夫ですよ」(ニコッ

友紀「大丈夫じゃないよ! ちひろさんよりもっと上の人に相談しようよ!」

文香「そんな……、バイトくらいで大袈裟な……」

友紀「バイトとか関係ないって! 世間にバレちゃったらアイドル生命終わりだよ!?」


文香「番台ってそんなにマズい仕事ですか……?」

友紀「……え? 番台?」

文香「イケナイお仕事と…、勘違いしましたか……?」

友紀「してない!!」

文香「トモちゃんはオ・ト・ナですね……」

友紀「うるさい!! 心配して損した!!」

文香「ふふ…、トモちゃんは優しいのですね……」


友紀「ちひろさんもこういうことなら先に言ってくれればいいのに」

文香「あの人は悪の化身ですからね……。」

友紀「それ聞かれてたら次はないと思ったほうがいいんじゃないかな??」

文香「『ちひろイヤーは地獄耳』と言う噂もありますから……、控えましょう……」

友紀「文香ちゃん、次はマジで沈められちゃうよ??」

文香「……あ、つい」

友紀「共犯にされないうちにお風呂入らせてもらうね」

文香「あ…、料金を払ってください……」

友紀「えっ、払うの? まぁ、いいけど。いくら?」

文香「…何時間コースですか?」

友紀「やっぱりいかがわしい店なんじゃないの!?」


文香「冗談ですよ……。大人は500円です……」

友紀「はい、500円。あ、シャンプーとか持ってないんだけど」

文香「あぁ…、それなら生八ツ橋とセットで売りますよ……」

友紀「生八ツ橋はいらないけど!?」

文香「賞味期限は今日までなのですが……」

友紀「じゃあ仕方ないからそれも買うよ。いくら?」

文香「えっと……、シャンプーと石鹸とタオルと……生八ツ橋100箱で……」

友紀「100箱もいらない!!」

文香「そんな……、生八ツ橋の在庫は101箱あるのに……」

友紀「ほとんどあたしじゃん!!」


文香「……ハァ、仕方ありませんね。…10箱で許しましょう」

友紀「まぁ、10箱なら買ってもいいよ」

文香「計算が面倒なので10万円で……」

友紀「詐欺沢文香かな?」

文香「は?」

友紀「……ごめん」

文香「そういうのはいいので…、払ってください…」

友紀「普通そんなに手持ちないからね!?」

文香「え……? アイドルですよね……?」

友紀「あたしは文香ちゃんほどのアイドルじゃないの!!」


文香「では……、500円でいいですよ……」

友紀「暴落し過ぎじゃない? まぁ、いいか。はい、500円」

文香「まいどあり……。あの青色の暖簾の奥が女性用ですから……」

友紀「普通赤じゃないの?」

凛「甘いね」

文香「新宿さん……」

友紀「こないだは世田谷って呼んでなかった!?」

凛「私の苗字はどうでもいい! あの色は紺碧色だよ!!」

友紀「色の名前なんかどっちでもいいよ!!」


凛「どっちでも良くないよ!!」

友紀「苗字の方がどっちでも良くないからね!?」

凛「正しく呼ばれない人に言われたくない!!」

友紀「あたしだって正しく呼ばない人に言われたくないよ!!」

文香「……早くお風呂に入ってください」

友紀「あ、うん、ごめん。そうさせてもらうね」

文香「ちゃんと服は脱ぐんですよ……?」

友紀「分かってるよ!!」

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―――脱衣所

奏「いらっしゃい」

友紀「……なんでこんなとこに従業員がいるのさ」

奏「それは裸の付き合いをするために決まってるでしょ?」

友紀「雲行きが怪しくなってきた」

奏「ねぇ、トモちゃん。裸の付き合いって言ったら何?」

友紀「知らないよ!」

奏「そう、漫才」

友紀「導入が雑!!」


奏「カモン周子!」

周子「シューコちゃん参上ー!」

友紀「もうやだぁ……」

奏「シューカナでショートコント、夫婦」

周子「おかえり。ご飯にする? お風呂にする? それとも……シュ・ー・コ?」

奏「生八ツ橋」

周子「友紀『じゃーん』」

友紀「あたしが言ったことにしないでくれないかな!?」

奏「続きまして、姫川友紀」

友紀「困ったらあたしの名前出すのやめよ??」


奏「仕方ないわね……。じゃあ、速水奏」

友紀「奏ちゃんは芸人路線に迷い込んじゃったのかな?」

奏「でもシンデレラの智絵里ちゃんとか」

友紀「あの子は手遅れだから!!」

奏「あの子は手をくれたから……? トモちゃん、そういう性癖だったの……?」

友紀「吉良吉影じゃない!!」

周子「あっ、吉良吉影って言ったらジョジョの奇妙な冒険の四部、『ダイヤモンドは砕けない』のアニメが始まるよね!」

奏「最速は2016年4月1日金曜日、TOKYO MXで24:30からよ」

友紀「唐突に宣伝しないの!!」


周子「アイドル漫画家の荒木比奈先生の作品だから見なきゃ損だね」

友紀「荒木飛呂彦先生だからね!?」

周子「シューコちゃんは見ないけどね」

友紀「宣伝するくらいなら見て!!」

奏「見どころは岸辺露伴の家が燃えるところよ」

友紀「他にもあるでしょ!?」

奏「ないわよ」

友紀「あるよ!!」

奏「全裸でツッコんでも説得力ないわよ」

友紀「まだ脱いでない!!」


奏「まだ……? これから私の目の前でストリップショー始める気なの……?」

友紀「お風呂入りに来てるの!!」

奏「知ってるわよ」

友紀「じゃあツッコませないでよ!!」

奏「ちょっと、私達そういう関係じゃないでしょ」

友紀「二重の意味で同意するよ!!」

奏「二重のゴムで合意する……? 意外にもそういう意識は高いのね」

友紀「言ってないからね!?」

奏「それって、生ってこと!? あなたアイドルなのよ!?」

友紀「奏ちゃんのほうがアイドルとしてあるまじき発言だよ!?」

周子「アイドルとしてアルマジロ発現!? アイドル関係なくない!?」

友紀「そんなこと言ってない!!」


周子「そんなことよりあたし先に入ってていいかな」

友紀「周子ちゃんは従業員でしょ!?」

周子「大丈夫だって、あたしはオン・オフの切り替えに定評があるから」

友紀「今はオンにしなきゃいけない時だからね!?」

周子「え? オンだけど?」

友紀「定評ないじゃん!!」


奏「オン・オフの定評はないけど予定表にはある、ってことね」

友紀「意味がわかんないからね!?」

周子「お酌してあげるから見逃して、ね?」

友紀「あたしが酔ったら収集つかなくなっちゃうから!!」

周子「確かに」

友紀「自覚してるならやめよ? ね??」

奏「いいから入って来なさいよ。あなたが出ないと私達帰れないのよ?」

友紀「引き止めたのそっちだからね!? もう入らせてもらうからね!!」

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―――風呂場

友紀「ふー……」(チャポン

友紀「従業員はアレだけど、設備は意外としっかりしてるんだねぇ……」

ありす「それではここで本日の接客を一発、始めさせて頂きます」

友紀「接客の始め方じゃなくない!?」

ありす「前座といたしまして、私が寒いダジャレを言うとこのお風呂の温度が1度上がります」

友紀「上げなくていいから!!」

ありす「ちなみに今の温度は41度で、50度から火傷すると言われていますから覚悟してください」

友紀「今日のありすちゃんは殺しに来てるの!?」


ありす「今回のダジャレは楓さんに手を上げて頼み込んで作っていただきました」

友紀「トップアイドルに手を上げないで!! 頭を下げて!!」

ありす「ストックは100個ありますので、ゆっくりお楽しみください」

友紀「嫌だ! もう出る!!」

ありす「『肩』まで浸『かった』方がいいですよ」

友紀「早速温度を上げにこないで!!」

ありす「……このペースではすぐに茹で海苔になってしまいますね。やっぱり止めておくべきでしたか」

友紀「やっぱり!? 誰の忠告か知らないけど止められたら止めようよ!!」

ありす「フレデリカさんの忠告ですよ」

友紀「フレデリカちゃん!? 嘘でしょ!?」


ありす「『それはさすがにお客さんが不利じゃない?』と言われました」

友紀「そこじゃない!!」

ありす「じゃあどこですか!!」

友紀「有利不利じゃなくて不要だから!!」

ありす「そ、そんな……、完璧に場を沸かす計画でしたのに……」

友紀「その計画で沸くのはお湯だからね!?」

ありす「頭は既に沸いていたんですけどね」

友紀「ありすちゃんはそれでいいの!?」

ありす「橘です!!」

友紀「それは今主張することじゃないんだよなぁ……。悪いけど、もう出るよ」(ザパァ


ありす「あ、それは待ってください」

友紀「なんで?」

ありす「今、文香様がこっそりトモさんの財布を抜き取っていますので」

友紀「……え!? 文香ちゃんが!? なんで!?」

ありす「トモさんは明日を生きるのに困るほどの貧乏だそうですね」

友紀「そこまで困ってはないよ!?」

ありす「なので、文香様がトモさんの財布にお金をこっそり足しているのです」

友紀「それはそれで人間関係破壊するからやめようね??」


ありす「こんなにも慈愛に満ちた行為を無碍にするなんて……」

友紀「どっちかって言うと世間知らずのお嬢様がやることだよ?」

ありす「櫻井家の令嬢を侮辱するのですか!?」

友紀「してないから!! とにかく止めさせて!!」

ありす「仕方ありませんね……。心苦しいですが、文香様に伝えておきましょう」

友紀「……さっきも気になったんだけどさ、文香ちゃんのこと様付けで呼んでるの?」

ありす「はい! 私にとっての白馬の王子様ですから///」

友紀「どっちかっていうと博識のお姫様って感じだけど」

ありす「白痴のお姫川!? 何故そんな自虐を!?」

友紀「言ってないからね!?」


ありす「それはともかくとして、トモさんは次にサウナに入る予定ですから、あちらへどうぞ」

友紀「そんな予定ないけど!?」

ありす「お願いします! 一生のお願いですから!」

友紀「入ってあげるからこんなところで一生のお願いを使わないで!!」

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―――サウナ

友紀「なんか、あたし一人で使うのもったいないなぁ」

凛「じゃあ、私も入るよ」

友紀「帰って」

凛「ここの担当は私なんだからそんなこと言わないでしょ」

友紀「普通は担当自体ないからね?」

凛「普通には担当自体いない!? いくらトモちゃんでも卯月の悪口は許さないよ!!」

友紀「言ってないよ!!」


凛「ネタにしていいのは奈緒だけだから」

友紀「Triad Primusが二人組ユニットになるよ!?」

凛「ちょっと! 加蓮の死ネタは許さないよ!!」

友紀「奈緒ちゃんが抜けるって意味だよ!!」

凛「奈緒で抜ける!? ちょっと距離とっていいかな……」

友紀「そのままサウナから出てってくれると嬉しいなぁ!!」

凛「それは私がチップ貰えないから困る」

友紀「あげないよ! 何で貰えると思ったの!?」


凛「……あ! 『chip』と『揚げない』で掛かってるってことだね!」

友紀「違うよ!! だいたいスペルはtipだよ!」

凛「し、知ってたよ! 英検3級をバカにしないで!!」

友紀「3級は中学卒業程度だよ!?」

凛「ふ、ふーん、2級以上は受けてないだけだから」

友紀「別に張り合わなくてもいいからね?」

凛「疑うならこのサウナの石に水かけまくってやるんだから!!」

友紀「信じるから蒸し殺しに来るの止めよ??」

凛「本当に? 信じる?? 嘘じゃない!?」

友紀「本当だって」


凛「じゃあショートコントやるね」

友紀「何が『じゃあ』なの!?」

凛「お願い、面白いから聞いて」

友紀「嫌だよ!!」

凛「私の苗字あげるからさ」

友紀「いらない!!」

凛「凛の冫まであげるから!!」

友紀「いらないって言ったのが聞こえなかったのかな??」

凛「私の(名前の)全部が欲しいって言うの!?」

友紀「省略しないで!!」


凛「私は卯月のだからダメだよ!!」

友紀「卯月ちゃんとそういう関係なの!?」

凛「あっ、未央と奈緒には秘密にしてね」

友紀「加蓮ちゃんにはいいの!?」

凛「ほら、死人に耳なしって言うでしょ?」

友紀「口なしだよ!! 死ネタはやめてって言ってなかった!?」

凛「死人にクチナシ!? トモちゃん、ネクロフィリアなの!?」

友紀「なんで!?」

凛「クチナシってウェディングブーケで使われる花の一つなんだよ」

友紀「へー。でも、そういう意味じゃないからね!?」


凛「ふーん……、そういうことにしておいてあげるよ」

友紀「マジでお願い。あたしこのままじゃレズのネクロフィリアになっちゃうから」

凛「ちひろさんに頼んだらホルマリン漬けの監視のバイトを斡旋してくれるかもね」

友紀「いらない!! 叫んでたら暑くなってきたから出る!!」

凛「あ! 水風呂の前で『押すなよ! 絶対押すなよ!』をやるんだね!!」

友紀「やらない!!」

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――風呂上がり

友紀「ふー、なんだかんだ言って良いお風呂だったなぁ」

周子「なのでシューコちゃん参上です」

友紀「もう帰っちゃおーっと」

周子「トモちゃんお腹すいてない? あたしはお腹すいてるんだけど」

友紀「まぁ、すいてるよ。帰りに惣菜買って帰ろうと思ってるけど」

周子「ここでお知らせがあります」

友紀「絶対何かあるやつだ」

周子「なんと食事処があります」

友紀「集中して食べれないんでしょ? 帰る」


周子「えー? なんかあたしにだけ冷たくない? 水風呂入ったから?」

友紀「早速小パンしてくるのやめよ?」

周子「まぁまぁ、とりあえず食べよ? 美味しいから大丈夫だよ??」

友紀「かな子ちゃんの鉄板ネタ奪うの止めようよ!」

周子「かな子ちゃんの鉄板焼き!?」

友紀「言ってない!!」

周子「ね、お願い! 高い給料貰ってる板前さんがいるから!!」

友紀「え、そうなの?」

周子「絶対にがっかりさせないよ」

友紀「あたし、Coの人が信用できなくなってるんだけど」

周子「本当だよ? 京都人嘘つかないよ??」

友紀「絶対嘘だよこれ。嘘だったら帰るからね」


周子「じゃ、板前さん呼ぶね。カモーン!」

楓「はーい」

友紀「帰るね」

周子「待って待って、あたし嘘ついてないよ?」

楓「高いお給料で雇われました」(ブイッ

友紀「楓さん、トップアイドルなんだから仕事選びましょうよ」

楓「お給料がお酒なら避けられないわねぇ……ふふっ」

友紀「まさかの現物支給!?」

楓「十四代龍泉720mlで……あっ、350mlの缶ビール換算で約1150本で雇われました」

友紀「あたしに分かりやすく説明するために缶ビール持ち出すのやめてくれませんか?」


楓「でも、腕は確かですから。お造りも出来ますよ」

友紀「本当ですか? それなら、食べて帰ろうかな」

周子「ちなみに、ここは食券制だよ」

友紀「じゃあ早速」

周子「待って!」

友紀「な、何?」

周子「実は支払いはお金じゃなくてもいいんだよね」

友紀「……どういうこと?」


周子「板前さんに一発芸をしてウケるとタダで出してくれるんだよ!」

友紀「現金払いで」

周子「ちょ、ちょっと、券売機壊れてるから、ね?」

友紀「じゃあ帰るね」

周子「あたしの接客をまともに見なかったってちひろさんに報告しよっと」

友紀「ちひろさんの名前出すのずるくない!?」

周子「一発芸をすればいいんだから。ね? やろ?」

楓「やりましょ?」

友紀「……分かりましたよ」


友紀「『うちの事務所のトップアイドル』とかけまして、『控え室の前で長時間待つプロデューサー』ととく」

楓「その心は、『高垣楓(たかが着替えで)』ね」

友紀「こういう時だけ頭の回転速いのやめてくれません!?」

周子「じゃ、シューコちゃんの番ね。ドキュメンタリーのナレーターをする姫川友紀」

周子「『この日、メーカーは行き詰まった』」

楓「お造り一丁入りまぁす!」

友紀「判断基準甘すぎじゃないですか!?」

ありす「ヘイ!!」

友紀「イチゴのお造りになっちゃうけど!?」


楓「大丈夫、今日は活きのいいフグが入ったんですよ」

友紀「あたしまだ死にたくないんですけど!?」

楓「あ、フグを調理するのは私ですよ」

友紀「同じ程度には心配なんですけど!!」

楓「失礼ですね。これでも私、高級料亭の板前の娘の従兄弟の友達なんですよ?」

友紀「それを赤の他人っていうんですけどね!!」

ありす「イチゴパフェ一丁お待ち!」

友紀「お造りはどうしたの!?」

ありす「私にそんなもの作れません!!」

友紀「だろうね!!」


周子「わーい、イチゴパフェだー」

友紀「周子ちゃんはそれでいいの!?」

周子「ほら、あたし実家が和菓子屋だからさ」

友紀「あっ……、なんかごめんね」

周子「生八ツ橋しか食べさせてもらえなかったんだよね」

友紀「虐待かな??」

楓「それで、トモノリちゃんは食べないんですか?」

友紀「パフェを食べる気分じゃないかなぁとは思いますけどね」

楓「じゃあ、近所のスーパーで買った惣菜の唐揚げを出しますよ」

友紀「……先に言いませんか?」

楓「約束しますよ」

友紀「分かりました。では、やります」


友紀「『チアフルボンバーズのメンバーでバーベキュー』とかけまして、『L.M.B.Gにイエスの弟子が参加』ととく」

楓「その心は、『若林智香が焼く(若葉や使徒も輝く)』ね」

友紀「楓さん!!」

楓「あっ、ごめんなさい。許してチョンマゲ……ブフッ」

友紀「絶対に許しませんよ!!」

ありす「まぁまぁ、イチゴの天麩羅をあげますから」

友紀「そんなものいらない!!」

ありす「イチゴを冒涜するのをやめてください!!」

友紀「天麩羅の方がよっぽど冒涜的だよ!?」

文香「一発ギャグをさせて頂きます……」

友紀「いきなり現れてぶっこまないで!!」


文香「理想郷への道を示す……数学者の高垣楓さん……」

文香「……『楽しく頑張ったかが幾何エデンへの道ですよ』」

友紀「幾何エデンって何!?」

楓「イチゴ天麩羅蕎麦一丁入りまぁす!」

友紀「文香ちゃんで廃棄物処理をするのやめよ??」

ありす「イチゴパスタwithイチゴ天麩羅一丁お待ち!」

友紀「的確に廃棄物量産するのやめて!!」

文香「……。トモちゃん、いりますか……?」

友紀「いらない!!」


文香「このままでは……、私が二階級特進してオーバーランクになってしまいます……」

友紀「大手事務所に喧嘩売るの止めようね」

凛「加蓮に続いて二人目だね」

友紀「凛ちゃん!! 加蓮ちゃんまだ生きてるから!!」

凛「これから死ぬみたいな言い方しないで!!」

友紀「凛ちゃんは死んだ扱いしたけどね!?」

加蓮「そうだよ! 使い慣れない鮪包丁でマグロ解体してるけど死なないよ!」

友紀「的確にフラグ立てるのやめてくれないかなぁ!!」

加蓮「脂ですっごくヌルヌルするけど大丈夫!」

友紀「何一つ安心できない!!」


奏「あ、私も注文良いかしら」

楓「どうぞ」

奏「『うちの事務所のトップアイドル』とかけまして、『控え室の前で長時間待つプロデューサー』ととく」

友紀「それあたしが言った!!」

楓「その心は?」

友紀「なんでネタ潰ししないの!?」

奏「『高垣楓(たかが着替えで)』」

奏・楓「いえーい」

友紀「いえーいじゃないよ!!」

楓「唐揚げ定食一丁入りまぁす!」

友紀「あたしにはくれなかったのに!?」


ありす「イチゴ定食一丁お待ち!」

友紀「注文の概念が崩壊しているのかな??」

奏「今日は大分マシなものが出たわね」

友紀「イチゴ定食も大分酷い方だけどね!!」

凛「次は私だね。布団がふっとんだ」

楓「ンフ……、唐揚げ定食一丁入りまぁす!」

友紀「沸点が低い!!」

ありす「イチゴ一丁お待ち!」

友紀「もはや定食ですらない!!」


楓「次はあなたですよ」

友紀「土管がどっかーん」

楓「……真面目にやってもらえませんか?」

友紀「凛ちゃんはいいの!?」

楓「普段真面目ですから」

友紀「あたしが真面目じゃないみたいな言い方しないでもらえませんか?」

楓「えっ、面白野球酒呑み枠じゃないんですか……?」

友紀「美少女野球アイドル枠!!」


楓「なんでも良いですけど、早くまともなネタを披露してください」

友紀「ネタ潰されるから絶対やだ!!」

楓「しません。今度は神に誓います」

友紀「……本当ですね?」

楓「はい」

友紀「……では。『如月千早さん』とかけまして、『怪しい血液検査結果』ととく」

楓「その心は、『歌が命(疑いの血)』」

友紀「ねぇ!! さっき神に誓ったでしょ!!」

楓「神は死んだ。神は死んだままだ。そして、佐藤心さんが殺したのだ」

友紀「ボケながら言い訳しないで!!」


楓「このまま夕食抜きは可哀想ですから、よくがんばりま賞としてマグロの寿司を差し上げましょう」

友紀「え、本当ですか?」

楓「はい。マグロの寿司一丁入りまぁす!」

加蓮「マグロの寿司一丁お待たせ!」

友紀「これパック寿司!! さっきのマグロは!?」

加蓮「前川さんにあげた」

友紀「あげる相手他にもいたでしょ!?」


加蓮「裏口のとこでばったり会ってさ。ハンバーグ弁当と交換してあげたら泣いて喜んでたよ」

友紀「それガチ泣きだから返してあげて!!」

加蓮「しょうがないにゃあ‥」

友紀「みくちゃんのアイデンティティがクライシスになるからやめてあげて」

周子「あ、寿司食べないならあたし貰っていいかな?」

友紀「ダメ!!」

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友紀「ごちそうさま」

楓「お粗末様でした。そろそろ閉店のお時間ですので……」

友紀「そうなんだ。じゃ、帰ろうかな」

楓「あ、ちょっと待ってください。ちひろさんからお土産があります」

友紀「嫌な予感しかしない」

楓「まずは生八ツ橋91箱」

友紀「あたしで在庫処分するのやめてくれませんか!?」

楓「そして、当店の割引券1年分」

友紀「控えめに言って要らないんですけど!!」


楓「1%引きですよ?」

友紀「消費税分も割り引けてないんですけど!?」

楓「あっ、あと接客してくれるアイドル従業員を指名できる券もありますよ」

友紀「それはマジでいらない」

楓「使わなければいいんですから。はい、あげます」

友紀「まぁ、それもそうですけど……」

楓「次回のご利用をお待ちしています」

友紀「……まぁ、設備は良いからまた来ますよ、多分」

楓「あなたが来るときには文香ちゃんたち全員をシフトに入れておきますから」

友紀「やっぱ二度と来ませんから!!」

おわり

以上です

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