フリーザ「私が勇者になって魔王を倒す?」(109)

ドラゴンボールと勇者ヨシヒコのSSです。
勇者ヨシヒコの世界がベースなのでキャラ崩壊注意。



仏「そうだ。それがお前達の使命で……また言っちゃったよ!"使命で"ってなんだよ!」

ドドリア「ふざけるな!何でフリーザ様がそんなことしなくちゃなんねーんだ!」

仏「おい、お前はちょっと黙れ、凸凹頭。俺はフリーザに話をしているのだ」

ドドリア「」

フリーザ「では私が聞きましょう。なぜ私がそんなことをしなければならないのですか?」

仏「うむ、良くぞ聞いたぞフリーザよ」

ドドリア「いや、別に今の質問俺でもよかったんじゃ」

仏「うっせーバーカ!今、説明しようとしてんだろ、空気読めよバーカ!」

ザーボン「ドドリア、貴様はもう黙っていろ」

ドドリア「」

仏「で、えー、なんだっけ?……うん、そう。お前達が魔王退治に選ばれた理由?」

フリーザ「早く教えなさい」

仏「あのさぁ、お前達さぁ、壊しすぎ。惑星をね、壊しすぎなの」

フリーザ「惑星?」

仏「なに?あの"綺麗な花火ですよ"とか?"この星ごと消えてなくなれ"とか?言ってるじゃん」

フリーザ「後者は、兄さんの台詞なのですが」

仏「でさ、お前達が惑星壊すからさ、仏達もほとほと困っちゃって、何で困ってるかわかる?わかるかな?」

フリーザ「存じ上げませんね」

仏「うん、そうだろうね。そうだと思った」

ドドリア「惑星壊したからってなんでテメーが困るんだ」

仏「黙れドリアン。お前と話をしているわけではない」

フリーザ「黙ってなさいドドリアさん。殺しますよ」

ドドリア「」

仏「あのね、俺達の仕事は勇者達にお告げを与えることなのさ」

フリーザ「お告げですか、それは結構なことですね」

仏「でね、まあ仏によって、管轄があるわけ。惑星のね?管轄があるの」

ザーボン「……なるほど。我々が星を破壊したり星を征服して売ったりしているせいで、その星の勇者が死に絶え貴様らの仕事を奪ってしまっているのか」

仏「おい、三つ編み、貴様。何で先に言っちゃうかな?仏の台詞、何で先に言っちゃうかな?」

ザーボン「あ、すみません」

仏「まあいいや、でさ、皆で集まって会議をしたのね。会議。その会議の結果、お前達に責任をとってもらうことになりましたー」

フリーザ「そう言われて私が素直に従うとお思いですか?」

仏「あー、やっぱそう言うよねー。うん、そう言うと思った。わかってた。だから事前にお前達に仏ビームをしといたから」

ザーボン「なんだそれは」

仏「キミ達さぁ~さっきさぁ~村を襲いに行ったでしょぉ~?(くねくね」

フリーザ「……思い出したくもありませんね」

アプール「なんか急に喋り方変わりましたね」

仏「あと、キミ達が村人にボコボコにされているところぉ、ぜーんぶ見てたよぉ~?(くねくね」

フリーザ「」

ザーボン「その動きと喋り方をやめてくれ」

仏「で、戦闘力10ぐらいの奴らに何でお前達がボコボコにされたかというとだな」

フリーザ「……というと?」

仏「今のお前達のLvが0だからでーす」

フリーザ「……はい?」

仏「うん、あのね。仏ビームでお前達のLvをね、リセットしたの。今のお前達は、強さで言うと……うーん、戦闘力8……ぐらいかな?」

フリーザ「えっ……。えっ?」

仏「空とか飛べなかったでしょ?あとビーム出なかったでしょ?アレはね、お前達のLvが0だからでーす。仏ビームで0にしたからでーす」

ドドリア「えぇ……」

仏「あとついでにお前達が村人にボコボコにされている間に、お前達が乗ってきたあのーなんだっけ、宇宙船?消しといたから」

アプール「えっ……いや……えっ……?」

仏「偵察隊の奴らとか?中にいた部下達とか?ぜーんぶ消しといたから。うん」

フリーザ「」

仏「だからね、もうね、魔王をさ、倒しにさ、行くしか選択はないんだ。ごめんねー?(てへぺろ」

ザーボン「おい貴様!ふざけるな!!元に戻せ!」

仏「戻す理由がございませんー。戻す技もございませんー。セーブしてないからやり直しもできませんー」

アプール「セーブってなんだよ……」

フリーザ「お、おのれぇ……!」

仏「あれ?怒ってる?怒っちゃってる?おこなの?めらちゃっかなの?」

フリーザ「このボツボツ頭がぁー!人をコケにするのも大概にしろーっ!」

仏「戦闘力8しかない人に凄まれてもぜんぜん怖くありませんー。チャパ王に睨まれたほうが怖いですぅ~」

ドドリア「チャパ王って誰だよ」

仏「黙れドリアン」

ドドリア「」

アプール「なんか仏、ドドリアさんに厳しいな……」

仏「ま、いいからさ、お前らさ、魔王を倒せよ。な?そしたら何とかしてやるから」

フリーザ「何とかというのは、元に戻してもらえるということでしょうか?」

仏「うん、まあそうかもしんないしー?そうじゃないかもしんないー?」

ザーボン「鬱陶しいぞ貴様!頼むから普通に喋ってくれ!」

仏「とにかく、お前達の使命は魔王の討伐だ。さあ、行くのだ、勇者フリーザよ!」スウゥ……

ドドリア「あ、消えた」

ザーボン「えーと、とにかく魔王を倒せば良いみたいですね……」

フリーザ「あのクソ仏がぁー!」バキッ!

アプール「ぶべらっ!えぇ?ちょ、フリーザ様、えぇ~!?」

フリーザ「黙れ!いちいち燗に触るヤローだ!!」ドガッ ドゴッ

アプール「ぶっ!べっ!痛ッ!やめて!ちょ、フリーザ様!やめて!ちょ、助けて!」

ドドリア「フリーザ様荒れてんなぁ……」ヒソヒソ

ザーボン「アプールには悪いが、我々は近づかない方がいいな」ヒソヒソ

フリーザ「大体、ナメック星と間違えて、こんな星に来たのがおかしいことだったんだ!」ドガッドガッ

アプール「お、俺に言われましても……!痛ッ!痛ッ!」

………………

…………

……

~数時間前~

アプール「フリーザ様、ナメック星に到着しました」

フリーザ「ご苦労様です。ほほう、ここがナメック星ですか。なかなか殺風景なところですねぇ」

ザーボン「お前達はこの星の奴らが集まっている村を探しに行け。見つけたら戻ってくるんだぞ」

偵察隊「ハッ!」

フリーザ「ドラゴンボールですか。単なる夢物語ではないと良いのですがねぇ……」

~1時間後~

フリーザ「……偵察隊の方々は何をしているのでしょうかねぇ」

ザーボン「随分と遅いですね。そんな広い星ではないはずですが……」

ドドリア「連れ戻しましょうか?」

フリーザ「もういいです。偵察もまともにできないバカ共は放っておきましょう」

ザーボン「では……」

フリーザ「私達が直接村を探しましょう。あなた達は宇宙船の整備をお願いしますよ」

部下達「ハッ!」

フリーザ「ホッホッホ!ではドドリアさん、ザーボンさん。行きましょう」

ザーボン「ハッ!お供いたします」

フリーザ「……」

ドドリア「……」

ザーボン「……」

フリーザ「ドドリアさん、ザーボンさん。飛ばないのですか?」

ドドリア「いえ、それがその……」

ザーボン「飛べないのですが……」

フリーザ「ほっほっほ、笑えない冗談はおよしなさい……ん?」

ドドリア「あの……」

フリーザ「……どうやら私も飛べないようです」

ドドリア「えっ」

ザーボン「えっ」

フリーザ「……」

ドドリア「き、きっと何か特殊な結界でも張ってあるんでしょう!」

ザーボン「そ、そうです!そうに違いありません!」

フリーザ「……そ、そうですね。まったく、不愉快な星だ。願いをかなえたら美しい花火にしましょう」

アプール「……えっと、偵察隊の奴らは普通に飛んでなかったっけ?」

ナバナ「しっ!」

フリーザ「……歩いて行きましょうか。アプール、あなたもついてきなさい」

アプール「ハッ!……え?あ、はい……」

~数分後~

アプール「フリーザ様、村です!」

フリーザ「おお、よく見つけました。褒めて差し上げましょう。では、早速この村の村長にご挨拶をしましょう」

ドドリア「へへっ……どうやって甚振ってやろうかな……!」

村人A「やあ、ここはオベリーの村だよ!」

アプール「おいお前!ここの村長とやらを呼んできな!」

村人A「やあ、ここはオベリーの村だよ!」

アプール「……いや、質問に答えろよ」

村人A「やあ、ここはオベリーの村だよ!」

アプール「……てめぇ!なめてんのかぁ!」バキィッ

村人A「痛ッ!……何すんだテメー!」バキャッ!

アプール「うげぇっ!」

村人B「どうした?」

村人A「この野郎がいきなり殴ってきやがったんだ!」

村人B「なんだとぉ?よくも俺の友達を……許さん!」ドカッドカッドカッ

アプール「痛いッ!痛いッ!痛ッ!ちょ、やめ!フリーザ様、助けて!」

フリーザ「……ドドリアさん、あの方達の戦闘力は?」

ドドリア「調べてみます……ブフォ!たったの10です。ゴミですねwwwゴミwww」

フリーザ「……ではなぜアプールはボコボコにされているのですか?」

ドドリア「……あれ?」

フリーザ「まあいいでしょう。アプールはどうでも良いですが態度がよくありませんね」

ドドリア「まったくです。生意気な奴らだ」

フリーザ「二人とも、あの方達に少し礼儀を教えて差し上げなさい」

ザーボン「ハッ!」

ドドリア「おい、テメーら、あんまり調子に乗ってんじゃねえぞ、へへ……!」

村人B「ああ?お前達もこいつの仲間か!」

アプール「ドドリアさん!ザーボンさん!助けにきてくれたんですね!」

ザーボン「いや、お前はどうでもいいがフリーザ様の顔に泥を塗るわけにはいかないのでな」

アプール「」

村人A「あ、わかったぞ!お前達盗賊だな!おい皆!盗賊が現れたぞ!」

村人C「盗賊だって?」

村人D「田舎の村だと思ってなめやがって!ぶっ殺してやる!」

ドドリア「へっへっへ……バカが。いくら束になったところでテメーらが俺達にかなうわけないだろ。10秒で片付けてやらぁ」

村人D「なに馬鹿なこと言ってんだ!」

ドドリア「へへっ……しねぇ!」

村人C「お前がしね」バキッ

ドドリア「はべらっ!」

ザーボン「えっ」

村人D「余所見してんじゃねーぞオラァ!」ドガッ

ザーボン「ぶべらっ!」

村人達「オラオラー!やっちまえー!オラオラオラー!!」ドガッバキッボコッメシャッ

ドドリア「痛ッ!痛ッ!いてぇ!ひぃー!フリーザさまぁー!!」

ザーボン「ちょ、やめ、痛い、本当に痛い!わかった!待って!タンマ!」

フリーザ「……何ですかこれ」

ドドリア「ヒィー!ヒィー!やられましたぁ……!フリーザさまぁ、たふけて……!」

フリーザ「……皆さん、後でどうなるか覚えておくんですね。全く、使えない奴らだ!不愉快ですよ!!」

ドドリア「」

フリーザ「そこまでですよ。皆さん」

村人A「あ?」

村人B「なんだおめぇ?」

フリーザ「私はフリーザと申します。ドラゴンボールを求めてこの星までやってきました」

村人C「は?」

村人D「ドラゴンボール?なにそれ?」

フリーザ「とぼけても無駄ですよ。この星にドラゴンボールがあることは知っているんですから」

村人A「とぼけてるって言われても……なぁ?」

村人C「俺達本当に知らねーもんなぁ?」

フリーザ「もういいです。あなた達ではお話になりません。村長を呼んできなさい」

村人D「そもそもあんたは何なんだよ」

フリーザ「私は村長を呼んで来いと言ったのですよ」バキィ

村人D「痛ッ!な、なんだこいつ!尻尾があるぞ!」

村人A「モ、モンスターだ!」

村人B「大変だー!村にモンスターが現れた!皆、やっつけろ!」

村人E「おう!」

村人F「まかせろ!」

フリーザ「ほっほっほっ。私を化け物扱いするとは、いい度胸ですねぇ……」

村人「いや、どっからどう見てもバケモンだろ、この野郎!」ドガッ

フリーザ「ほっほっほっ。その程度……うぐぅ!」

村人C「よし、効いているぞ!皆でやっつけるんだ!」

村人F「おう!」

ドカッ バキッ グシャッ 

フリーザ「ちょ、痛ッ!痛いですよ……やめ、おやめ……き、貴様らそんなに死にたいかぁー!」

村人A「うお、びっくりした!」

フリーザ「ふっふっふ、貴様ら少しはやるようだな。いいだろう。特別サービスで俺の変身を見せてや」

村人E「よくわからないけど、もっと殴っとけ」バキッ

村人B「お、そうだな」ボコッ

フリーザ「えっ。ちょ、お待ちなさい!台詞の途中で攻撃するとはあなた達にはプライドといものがないのですか!」

村人C「えぇ……」

村人D「いや、だって変身とか長そうだし……」

フリーザ「いいから!黙ってみていろ!すぐに終わらせてやる!!」

フリーザ「ほぁぁああああああああ……!」

村人A「……」

フリーザ「あああああああ……!」

村人B「……」

フリーザ「……。お、おかしいですねぇ……ほぁぁああああ!!」

フリーザ「……ああああああ!……あああああ!!……あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!」

村人C「いつまでやってんだよ」ドガッ

フリーザ「ぶべらっ!ちょ、お待ちなさい!変身中に攻撃するとは卑怯ですよ!」

村人D「うるせー!何が変身だ!」

村人E「ずっと踏ん張ってるだけじゃねーか!」

村人F「野糞してんのかテメーわ!」

ドガッバギッボゴッ

フリーザ「痛い!痛い!ちょ、お、おやめなさい!痛ッ!痛ッ!」

村人A「二度とこの村を襲わないようにヤキ入れてやる」

村人B「田舎だと思ってバカにしてんじゃねーぞ!」

フリーザ「ひぃぃぃぃ!」

………………

…………

……

~1時間後~

フリーザ「……」ボロボロ

ザーボン「……」ボロボロ

ドドリア「……」ボロボロ

アプール「……」ボロボロ

フリーザ「……なぜ」

ザーボン「……」

ドドリア「……」

フリーザ「……なぜだぁ!!」

アプール「ヒィ!」ビクッ

フリーザ「……なぜ戦闘力10前後の奴らに負けるんだ!!」

アプール「えーいやーそれはそのぉ……な、なんでかなぁ?不思議だなぁ?」

ドドリア「本当にな……」

ザーボン「何でしょうか……」

ペカー ピシャーン!

\ フリィーザ~ /

ドドリア「あ?なんだこの声?」

ザーボン「天から聞こえた気がするぞ」

アプール「あ、アレだ!」

仏「フリーザァー!」

フリーザ「誰ですか、私を呼び捨てにしてる奴は。殺しますよ。今気が立ってますからね。3倍ぐらい殺しますよ」

ドドリア「フリーザ様!あいつです、あいつ!」

フリーザ「あいつとは誰のことですか?」

ザーボン「あの天から見下ろしている奴です!」

フリーザ「……どこにいるのですか?」

アプール「えっ」

仏「フリーザよ。お前達が来たこの星は……あれ?あれれぇ~?フリーザが全然違う所をみちゃってるぅ~。これってひょっとしてアレかな?仏見えてないのかな?」

ザーボン「えっ、いや、あの、あんなにはっきりと見えてますが……」

フリーザ「……見えません」

ドドリア「えぇ……」

仏「あ、見えてないねこれ。全然見えてないねこれ。キミもよっくんと同じかぁ。そっかぁ」

ドドリア「よっくんって誰だよ」

仏「黙れハゲ。お前は黙れ」

ドドリア「」

仏「おい。おい、そこの三つ編み。なんかだせ。お前が何か出せ」

ザーボン「えっ」

仏「うん、あのね。こー、なに?仏の姿が見えないときはね、あのー、なんか目にかけるもの?それがあれば見えるから」

ザーボン「で、ではこのスカウターを……」

仏「うん、それ両目につけてあげて。うん……そうそう、そんな感じ」

フリーザ「おお、見えます!私にも見えますよザーボンさん!」

仏「お前何でそんなすっげぇうれしそうに言うの。まあいいや、これで見えたな?な?」

フリーザ「あ、はい」

仏「よし、では……フリーザよ」

アプール「あ、なんか急にいい声になった」

仏「お前がナメック星と思っているこの星は、実はナメック星ではない」

フリーザ「……何?」

仏「ここはクエドラ星。かつては緑溢れる美しい星であった。しかし突如開かれた魔界の扉から魔王が現れ……」

ドドリア「魔王?」

仏「えー……現れ……うん。そう、現れたのだ。そしてその魔王はこの地に魔物を……えーと、アレだ」

ザーボン「おい、なんか様子がおかしいぞ」

仏「えーと、アレ……解き……うん、そう。解き放ち!今この大地は魔物で埋め尽くされてしまった」

フリーザ「魔物ですか。そういえば村の人が言ってましたね……」

仏「フリーザよ、お前は勇者となって、その魔物達と魔王を倒す使命を、今、与えられたのだ」

フリーザ「……は?」

ドドリア「勇者ってなんだよ」

仏「おい、ドリアンヘッド。お前さ。さっきからさ、質問がうるさいな。な?質問がうるさいの」

ドドリア「え、いや、その」

仏「今、仏が喋ってるじゃん?なぁ?なぁって?少し後に質問するとかさ、そういう何?心遣い?そういうのがないわけ?」

ドドリア「あ、はい、すいません」

仏「ったくよぉ……えー、で、どこまで話したっけ?」

アプール「フリーザ様が勇者になるとか言うところです」

仏「あ、そうそう!そこね。……フリーザよ。お前は勇者となり、この地を闇で汚そうとする魔王を倒すのだ!」


~冒頭に戻る~

………………

…………

……

ザーボン「ともかく、魔王を倒さないと元には戻れないようですね」

フリーザ「そのようですね。……あのクソ仏、元に戻ったらじわじわとなぶり殺しにしてやる!」

ドドリア「それで、どうやって魔王を倒すんだ?俺達は飛べないんだぞ」

アプール「そもそもどこにいるんですかね。スカウターの反応もないですよ」

ザーボン「あの仏いい加減だな……居場所ぐらい伝えてから消えてるだろ、普通」

フリーザ「そう急ぐこともありませんよ。今日はどこかで野宿をして休みましょう」

アプール「そうですね……ボコボコにされたから体中が痛いし」

ドドリア「……」

フリーザ「……」

ザーボン「言うなよそれ……凹むから」

アプール「ごめんなさい」

フリーザ「ではドドリアさん!ザーボンさん!野営の準備ですよ!」

ドドリア「ハッ!」

第一話 終

村人D「うるせー!何が変身だ!」
村人E「ずっと踏ん張ってるだけじゃねーか!」
村人F「野糞してんのかテメーわ!」

これはワロタ

勇者フリーザの冒険第二話・前編

ズンチャカ ズンチャカ ズンチャカ チャン♪ ズンチャカ ズンチャカ ズンチャカ チャン♪
(ドラゴンボールの例の曲)

テケテン♪

盗賊A「おい、待ちなお前ら」

アプール「な、なんだテメーら!」ビクビク

盗賊B「命が惜しければ、金と食料を置いていくんだな」

フリーザ「ほっほっほっ。我々に向かってそのような口を叩くとはいい度胸ですね」

ザーボン「フリーザ様、あの……」

フリーザ「何をしているのですかザーボンさん。早くやっておしまいなさい」

ザーボン「いえ、何でそんな余裕なのですか!?我々の戦闘力が8になっていることをお忘れですか!?」

アプール「そうですよ!まずいですよ!相手5人もいますよ……またボコボコにされてしまう……」ガクガクブルブル

ドドリア「あー、だめだコイツ。あの村での出来事が完全にトラウマになってやがる」

ザーボン「ここは逃げましょう。今の我々のレベルでは到底太刀打ちできそうにありません」

アプール「それがいい!それがいいです!逃げましょう!」

フリーザ「何を言っているのです。私達に逃げるという言葉はないのですよ!さあ、早くやっておしまいなさい」

ドドリア「……」

フリーザ「何をしているのです!ドドリアさん!ザーボンさん!アプールさん!さあ、早く!!」

ドドリア「いや、ていうかよぉ……何でお前はそんなに偉そうなんだ?あん?」

フリーザ「……今なんとおっしゃいました?」

ドドリア「だからよぉ、何で勝手に"めいれいさせろ"みたいな空気出してんだ?あ?」

ザーボン「おいドドリア!何を言っているんだ貴様!殺されるぞ!」

ドドリア「ザーボンよく考えろ。俺達は全員、戦闘力が8ぐらいになっている」

ザーボン「ああ。戦闘力10ぐらいの奴に勝てなかったのだから間違いないだろう」

ドドリア「それはザーボン、アプール、そしてフリーザ。テメーも同じなわけだ」

フリーザ「……そうですね。それが何か?」

盗賊A「おい、お前ら!俺達を無視するとはいい度胸……」

アプール「あ、すいません、少し待ってもらえますか?」

盗賊A「あ、はい……」

ドドリア「おかしくねーか?何で同じ戦闘力なのにフリーザの野郎が大将気取ってんだよ」

ザーボン「いや、それはフリーザ様は宇宙の帝王で我々の上司なわけで……」

ドドリア「宇宙の帝王?寝言いってんじゃねーよ。戦闘力8のゴミがよ(笑)」

ザーボン「いや、確かに今はそうだが……言っておくがお前も同じ戦闘力だからな……?」

フリーザ「つまりドドリアさん。あなたは私に従うつもりはないと……?」

ドドリア「当たり前だ!もうテメーに従うのはうんざりなんだよ!」

フリーザ「ほっほっほっ。そうですか……」ビキビキ

ザーボン「ああ、怒ってる……フリーザ様がこぶしを握り締めて怒りを露にしている……」

フリーザ「……どいつもこいつも俺をバカにしやがって!そんなに死にたいのなら望みどおりにしてやるぞ!!」

ドドリア「上等だ!いつまでも宇宙の帝王気取ってんじゃねーぞハゲ!」

フリーザ「ハゲは貴様だろーが!!」

ドカッバキッボコッ

ザーボン「えぇー!?今喧嘩始めちゃう!?ちょ、そんなことやってる場合じゃないでしょう!!」

フリーザ様弱くなったのに傲慢な態度だと仲間から反感買うんじゃって書き込もうとしたらすでにそうなってた

盗賊A「おい!おい!いつまで待たせんだよ!!」

ザーボン「うるさい!今それどころじゃないのが見てわからないのか!」

盗賊A「」

ザーボン「アプール!二人を止めるぞ!」

アプール「うーん……でも僕としてはドドリアさんの意見に賛成かな……?」

ザーボン「えっ」

アプール「だってそうでしょう!?俺達今まであいつにどれだけコキ使わされたと思ってるんですか!」

ザーボン「いや、それはその……」

アプール「というわけで、俺はドドリアさんに加勢してきます!」

ザーボン「ちょっと待て!いいのか!?フリーザ様が元に戻ったらお前ら真っ先に殺されるぞ!いいのか!!」

アプール「うるせー!……ドドリアさん!俺も手伝います!」

盗賊A「あの……」

ザーボン「貴様ら何をやっている!早くあいつらを止めるんだ!」

盗賊A「あ、はい」

~数分後~

盗賊A「いや、何があったかは知らないけどさぁ……」

ドドリア「……」ボロボロ

盗賊B「キミ達、仲間なんだろ?仲良くしなきゃだめだよ」

アプール「すみません。今までのストレスが爆発してしまって。つい、つい……」ボロボロ

盗賊C「ほら、これやるからもう喧嘩するんじゃねーぞ」

【10ゴールド手に入れた!】

ザーボン「すみません。何から何まで」ボロボロ

盗賊D「いいってことよ。困った時はお互い様だ」

フリーザ「とんだ醜態を晒してしまいましたね……」ボロボロ

盗賊E「もう喧嘩するんじゃねーぞ!」

盗賊A「次は会った時は金と食料をもらうからな!」

ワハハハ スタスタ……

ザーボン「どうやら見逃してくれたようですね」

アプール「ええ。まあ、結果オーライって奴ですね」


ドドリア「しかし魔王を退治しろといわれたが、盗賊以外何も現れねーな」

ザーボン「魔物って奴もまだ出てこないしな。本当に魔王なんているのだろうか」

ペカー ピシャーン!

\ フリィーザ~ /

アプール「あ、この声は……!」

ザーボン「仏だ!仏ですよフリーザ様!」

フリーザ「どこです!?今度はどこに現れたのですか!?」

ドドリア「あそこだあそこ。やっぱり見えねーのか」

フリーザ「見えませんね。全く見えません」

ザーボン「ちょっと待ってください。スカウタースカウター……」

仏「ねえ、ねえ、フリーザ。やっぱりキミはアレ?裸眼で僕のこと見えないわけ?」

フリーザ「あ、はい……すみません」スチャ

仏「あのさぁ……スカウターってアレだぜ?本来は戦闘力測る奴だぜ?片側だけにつけるやつだぜ?」

フリーザ「どうもすみません……そういえば仏の戦闘力はいくつなのでしょうか」カチッ

仏「お、計っちゃう?仏の戦闘力計っちゃう?って、戦闘力を計測している場合じゃねえだろバカ野郎!」

フリーザ「おお、こ、これは……!」

アプール「いくつなのですか?仏の戦闘力はいくつなのですか!?」

フリーザ「エラーと出てますね……こんなことは初めてですよ!!」

仏「だからさ、何でお前そんな嬉しそうなわけ?まあ、確かにさ、俺よく言われるのは、
  仏の癖に仏らしくないってさ、エラーって出てるのもたぶんそのせい……ってほっとけよ!」

ザーボン「あの、仏様。お告げをしに来たんじゃないんですか?」

仏「うん、ごめん。その前にひとつだけ言わせて。仏だけにほっとけよ!」

フリーザ「……」シラー

ドドリア「……」シラー

ザーボン「……」シラー

アプール「……あはは!お、面白い!面白いなぁ!ねえ?」

仏「うん、ごめん。別に無理に笑わなくていいから」

アプール「あ、はい」

仏「はい、じゃあお告げいくよ。……フリーザよ」

ドドリア「お告げをする時はいい声になるんだよなコイツ」

仏「魔王と戦うために、まずお前達には様々な装備を集めてもらう」

アプール「装備?」

フリーザ「装備などなくても、私達の戦闘力を上げれば魔王など簡単に倒せるのではないですか?」

仏「甘い。例えお前達がどんなに戦闘力を上げたとしても、魔王には通じない」

ドドリア「何でだよ?」

仏「だからさ、今からそれを言おうとしてるじゃん?本当によぉ、だからお前はドリアンヘッドなんだよ」

ドドリア「頭の形は関係ねーだろ!」

ザーボン「ドドリア、頼むから黙っててくれ。話がすすまん」

仏「魔王は特殊な武器でなければ倒せない。また、特殊な防具を装備してなければ攻撃を防げない」

フリーザ「特殊な武器?防具?」

仏「そうだ。なぜなら、例えどんなに戦闘力を持っていても普通の攻撃では魔王にダメージは与えられない」

フリーザ「な、なんですって!?」

仏「そして、どんなに強靭な肉体であっても、魔王の攻撃は防げないからだ」

フリーザ「この星を破壊してもだめなのですか!?」

仏「お前さぁ、すぐそれだな?勝てないと思ったらすぐそれだな?すぐに星を壊そうとするな?な?」

フリーザ「あ、はい」

仏「あのさぁ、昨日も言ったけどよぉ、やめろよなぁ?そうやってすぐ星を壊そうとするの。なぁ?」

フリーザ「すみません。綺麗な花火を見たくてつい壊してしまうのです。あと頭に血が昇った時とかつい……」

仏「うん、まあいいよ?別に罪の無い人々を殺すなだとか言わないよ?俺はそういうの別にどうでもいいからさ」

ザーボン「いや、仏が人殺しを放っておくのもどうかと思うが……」

仏「うっせーな。今まで沢山の異星人を殺してきたお前に言われたくないですぅー!僕は放任主義なんですぅー!」

ザーボン「あ、はい……」

仏「まあとにかくさ、星を壊しても魔王はしなないぜ?あいつ宇宙空間でも生き延びれるから」

フリーザ「なるほど。サイヤ人などとは違うということですか」

仏「だからさぁ、魔王を倒す装備を集めないと倒せないよって言ってんの」

ザーボン「その魔王を倒す装備は一体どこにあるのですか?」

仏「うむ、それを今からお前達にひとつずつ集めてもらう。まずは無敵の甲羅だ」

フリーザ「無敵の甲羅?」

仏「その甲羅を背中に背負えば、魔王のどんな攻撃にも耐えることができると言われている」

ザーボン「それはすごい。一体どこにあるのです?」

仏「うん、それはね……えーと、ひが……あ、違った。えーっと、北だ。うん、北な」

フリーザ「北?」

アプール「え?いや、北って……」

仏「いや、北は北でしょ?そうでしょ?北に行けよ。な?」

フリーザ「いえ、北と言われても困るのですが。もっと具体的にお願いします」

ザーボン「そうだ。そんなざっくり言われても困る。北のどこにあるんだ」

仏「うっせーな!お前もあれだな。突込みがあいつにそっくりだな?あのキノコヘッドとな?」

ドドリア「誰だよ。そのキノコヘッドって」

仏「うっせーな、黙れよドリアンヘッド。ったくよぉ、何でお前はドリアンなんだよ」

ドドリア「ああん!?」

仏「本来ならお前が女?ヒロイン?そういうポジションにいるべきだろーが!何で違うんだよ!」

ザーボン「そうだ。なぜ貴様はドドリアなんだ。絵図的に厳しいぞ」

フリーザ「そうですね。ドドリアさんのせいで暑苦しいパーティーになってしまってますね」

アプール「ドドリアさんがかわいい女の子なら良かったのに」

ドドリア「えっ?えっ?何で俺、皆に非難されてるわけ?えっ?」

仏「まあいいや、とにかくお前ら北に向かえよ!な?そしたら何かたぶんイベントが起きるからよ」

ザーボン「本当に曖昧だな。イベントってどんなことが起きるんだ」

仏「うっせー!うっせー!バーカ!カーバ!もう時間ですぅ!仏はこのまま消えちゃいますぅ!」スウゥ……

フリーザ「……とにかく北に向かうしかなさそうですね」

ドドリア「なあ、何で俺が悪者扱いされてるの?何で?」

ザーボン「ドドリア、頼むから空気を読んでくれ。な?」

ドドリア「」

~数時間後~

アプール「仏様に言われるがままに進んでますが、何もおきませんね」

ザーボン「ああ。あいつが言っていたことは本当なのだろうか」

フリーザ「……おや?あそこになにかありますねぇ」

ドドリア「あ、あれは村じゃねえか?」

ザーボン「本当だ。えーと……"ここから先、500mにキタノミヤコ村"と書いてあるな」

フリーザ「村、ですか……」

アプール「……」ガクガクブルブル

ドドリア「あ、こいつまたあの時の記憶が蘇ってやがる。おい、戻ってこい」

アプール「だ、だだだ、大丈夫ですすすす。大丈夫ですすすっすすす……」

ザーボン「明らかに大丈夫じゃないな。どうする?あの村に寄っていくべきだろうか」

ドドリア「昨日みたいに村を襲わなきゃ大丈夫だろ。行こうぜ」

フリーザ「そうですね。このままでは埒が明きませんし、お腹もすいてきました」

ザーボン「では行きましょう」

ドドリア「おい、アプール、行くぞ」ズルズル

村人A「ここはキタノミヤコ村です」

村人B「なんで……なんであの人がこんな目に……」

村人C「これもすべてあの魔物のせいだ……!」

ザーボン「普通に話しかければ大丈夫みたいですね」

ドドリア「しかし同じことしかいわねーな、こいつら」

ザーボン「ああ、それによくわからないことをつぶやいているな」

フリーザ「これでは無敵の甲羅の情報は得られそうにありませんね」

村長「おや、これはこれは旅のお方」

フリーザ「あなたは……?」

村長「私はこの村の村長、キタノミヤでございます。どうやら随分とお疲れのようで」

アプール「ええ、まあ、かなり……」ゲッソリ

ドドリア「まあ、こいつは自分で勝手に疲れただけだけどな」

村長「よければ私の家に来ませんか?ご馳走しますよ」

フリーザ「これはこれは……随分と話がわかる村長さんですねぇ」

村長「さあさあ、こちらへどうぞ」

村長「なるほど。無敵の甲羅を求めて北へ」

フリーザ「ええ、何か知ってることはありませんか?」モグモグ

ザーボン「些細な情報だけでもいいんだ」モグモグ

村長「ふーむ、長年この村に住んでいますが、無敵の甲羅という装備は聞いたことがありませんね」

ドドリア「この沢庵うめーな」ポリポリ

アプール「こっちのニンジンもなかなか」バリバリ

フリーザ「そうですか。仕方ありませんね。もっと北に向かうしかなさそうです」

村長「ところで旅のお方、この村にいる若者達の話は聞きましたかな?」

ドドリア「そういえば魔物がどうとかいけにえがどうとか言ってたな」ポリポリ

村長「ええ……実は一昨年から、美人の娘を魔物に捧げる決まりができてしまったのです」

フリーザ「ほう、なぜそのような決まりができたのでしょうか?」

村長「その魔物は大層凶暴な魔物でして、一昨年にこの村の近くの山に住まうようになったのです」

ザーボン「凶暴な魔物……か」

村長「その魔物は毎年女を捧げないと、村を滅ぼすと言って我々を脅しているのです」

フリーザ「そんな魔物、殺してしまえば良いでしょう」

村長「とんでもない!村で一番の強さを持つ男が一撃でやられてしまったのです!一撃で!」

ドドリア「そりゃ大変だな」モグモグ

ザーボン「ドドリア、いつまで食ってるんだ」

ドドリア「いやあ、腹へっちまってよぉ」モグモグ

村長「誰か……誰かあの魔物を倒せる方がいれば……この村や彼女を救えるのに……!」

アプール「ほ、本当にねぇ?誰かいればなぁ。誰か……」

村長「誰か……誰か救っては……」チラッチラッ

ザーボン「……」

村長「誰かいないかなぁ」チラッチラッ

フリーザ「さて、ではそろそろ行きましょう」

村長「誰か!誰か!この村をなにとぞ!」

フリーザ「……なぜ入り口を塞ぐのです」

村長「誰かなぁー?率先して行くべきだよなぁー?例えばただ飯食った奴とか」

ザーボン「おい、ドドリア。お前いっぱい食ったよな?」

ドドリア「えっ」モグモグ

ザーボン「やはりただ飯を沢山食った奴が代表していくべきですよね?」

フリーザ「私もそう思います」

村長「おお!あの凶暴な魔物を退治してくれますか!」

ドドリア「えっ えっ」モグモグ

ザーボン「任せてください。このドドリアという奴が責任を持って倒してきます」

アプール「ていうか本当にいつまで食ってるんですか。どんだけ食いしん坊なんですか」

村長「おお!助かります!では今すぐお願いします!」

ドドリア「」

村長「奴が住んでいるところの案内は、今日捧げる予定であった娘が案内します」

フリーザ「私達はこの村でしばらく休憩してますからね。ではドドリアさん、がんばってきなさい」

ドドリア「おい、ちょっと待てやテメーら」

フリーザ「何か?」

ドドリア「何かじゃねーよ。何勝手に決めてんだ?お?何勝手に話し進めてんだ?お?」

ザーボン「しかし飯を一番多く食ったのはドドリア、貴様だぞ」

ドドリア「うるせぇー!何で俺だけ行かなくちゃなんねーんだ!テメーらも来いよ!」

アプール「えぇ~だってその魔物強そうじゃないですか」

ドドリア「うるせぇ!お前らも来なければここを動かないぞ!絶対にうごかねーからな!」

フリーザ「やれやれ、全く。デブはこれだから困りますね」

ドドリア「あ?今デブっていったか?おい、デブっていったか?」

フリーザ「いえ別に。ドドリアさんのことを言ったわけじゃありませんよ?おや、ひょっとして自覚があるのでしょうか?(笑)」

ドドリア「テメー……ちょっと前まで上司だったからっていい気になってんじゃねーぞ」

ザーボン「だから喧嘩はやめなさい!」

村長「さ、入って来なさい、ターバンや」

ターバン「ターバンです。私達のためにあの魔物を倒してくれるなんて……私、嬉しいです!」

ドドリア「」

フリーザ「」

アプール「」

ザーボン「ほう、確かに綺麗な娘ですね。私ほどではありませんが」

アプール「さ、早く魔物を倒しにいきましょう!」

ドドリア「お、そうだな!」

ザーボン「あいつら急にやる気になりましたね……なんてわかりやすい奴らなんだ」

フリーザ「何をしているんですかザーボンさん!早く魔物を倒しに行きますよ!」

ザーボン「あなたもですか!?」

村長「おお!皆様やってくれますか!ありがたやありがたや……」

ドドリア(へっへっへ。この女にいい所を見せて俺の女にしてやるぜ)

アプール(こんな美人は見たことがない!ぜひ結婚を前提にお付き合いを……)

フリーザ(まさかこんな辺鄙な星で私好みの女に出会えるとは思ってもいませんでしたよ!)

ターバン「皆さん、どうかこの村をお救いください!」

フリーザ「お任せください。私は宇宙の帝王ですからね」

ドドリア「フリーザ様、(自称)と(笑)が抜けてますよ」

フリーザ「おや、今何かおっしゃいましたか?」

ドドリア「いえ別に。でもあまり調子に乗らないほうがいいんじゃないかと思いまして」

フリーザ「調子に乗ってるのはあなたの方じゃありませんか?ドドリアさん」

ザーボン「だから喧嘩しないでください!」

第二話前編・終
つづく

感想ありがとうございます。
投下感覚は気分によるのでたぶん色々変わりますが暖かい目でみていただけると嬉しいです。

ここから勇者フリーザの冒険第二話・後編

デ~デデッ♪ デッデデ~♪
デ~デデッ♪ デッデデ~♪
(例の曲)

ザーボン「しかし山道は歩き辛い……早く空を飛べるようになりたいですね」

フリーザ「全くです。空を飛べないのは本当に不便ですね」

ターバン「ひょっとして皆様、空を飛べることができるんですか?」

ドドリア「ああ、今は事情があって飛べねーが、前は空をスイスイ飛べたんだぜ」キラッ

ターバン「へぇー!すごいですね!」

フリーザ「ドドリアさん、格好付けているところすみませんが、気色悪いだけですよ」

ドドリア「へ、へへっ……そ、そうですか?あなたの顔には負けますよ。元宇宙の帝王様」ビキビキ

フリーザ「ほ、ほぅ……。あなた、私と同じ戦闘力になってから、随分と生意気な口を叩くようになりましたねぇ……」ギリギリ

ドドリア「ああ?テメーこそ随分と調子こいてんな?同じ戦闘力の癖によぉ……」ギリギリ

ターバン「あ、あの……あの……」オロオロ

アプール「大丈夫?あの二人、ちょっと頭がおかしいんだ。だから僕のそばにいようね?」

ドドリア「おい、テメー何気安くターバンちゃんの手を握ろうとしてんだよ!殺すぞ!」

フリーザ「アプールさん。あなた意外と抜け目がないですね。殺しますよ?」

アプール「チッ……」

フリーザ「今舌打ちが聞こえましたね……あなたまで私に逆らうおつもりですか?」

アプール「い、いえいえ、そんなわけないでしょう!」

フリーザ「そうでしょうか?さっき私がドドリアさんと戦っている時に手を貸していたように見えましたが……」

アプール「気のせいですよ。気のせい!ははは……ケッ!クソが……」ボソリ

ザーボン「胃が痛い……この先どうなるんだ……」キリキリ

テーテーテー テテ テレテテ♪
(超サイヤ伝説のエンカウントSE)
【おおねずみが現れた!】

アプール「うわっ!な、なんだこいつは!」

ターバン「こ、これは魔物です!」

ドドリア「こいつが例の魔物か!よーし、俺様がぶっ殺してやるぜ!」

ザーボン「待てドドリア!私がこいつの戦闘力を計る」カチカチ

ザーボン「……ふむ、どうやら戦闘力は我々と同じ8のようだ」

アプール「それなら全員で掛かればなんとかなりますね!」

ドドリア「よーし。へっへっへっ……しねぇ!」

【ドドリアの攻撃!おおねずみに1のダメージを与えた!】

アプール「よ、よーし!俺だって……!」

【アプールの攻撃!おおねずみに2のダメージを与えた!】

フリーザ「ほっほっほっ、死になさい!」

【フリーザの攻撃!おおねずみに2のダメージを与えた!】

ザーボン「……なあ、さっきから下に出ているこのメッセージはなんだ?」

ターバン「あ、それは戦闘メッセージです。相手にどれだけダメージを与えたか表示しているんです」

ザーボン「えっ」

【おおねずみの攻撃!ドドリアは3のダメージを受けた!】

ドドリア「痛ぇ!こ、このやろー!」

ザーボン「なにこれ」

フリーザ「ザーボンさん!何をしているんです!早くあなたも攻撃しなさい!」

ドドリア「そうだ。お前が攻撃しねーと次のターンにならねーだろうが!」

ザーボン「えっ……ターン?えっ……?」

アプール「早く攻撃してくださいよ!」

ザーボン「わ、わかった……」

【ザーボンの攻撃!会心の一撃!おおねずみに15のダメージを与えた!おおねずみをやっつけた!】

テロリーン♪

ザーボン「何今の音」

フリーザ「おお!会心の一撃とはやりますねぇ!」

アプール「さすがです、ザーボンさん!」

ドドリア「ちっ、いいところ見せようと思ったのによ」

ザーボン「なにこれ……」

ターバン「えっと、深いことは気にしないほうがいいと思います!」

ザーボン「あ、はい……」

ドドリア「よーし、これで魔物退治も済んだわけだな!」

ターバン「え? いえ、今のは普通の魔物で村を困らせてる魔物ではないですよ」

ドドリア「えっ」

ターバン「ご、ごめんなさい。あの魔物はこの辺りによく出てくる奴で、村の子供でも勝てる奴です……」

ドドリア「」

フリーザ「あなたそんな相手にダメージを3も食らったのですかwww笑えますねぇwww」

アプール「ちょっとフリーザ様www笑っちゃだめですよwww失礼ですよwww」

ザーボン「ふふっwwwや、やめろwww笑うなwww私まで笑ってしまうwww」

ドドリア「あいつらいつか絶対皆殺しにするわ」

~山の中腹~

ザーボン「ふぅ……一体いつになったら例の魔物の住処につくのだ」

ターバン「も、もう少しで着くと思います……!」

ドドリア「いいじゃねーか。散歩だと思えば楽なものよ」

フリーザ「おや?バッタに殺されそうになっていた方が随分と暢気ですねぇ」

アプール「ブフォwwwな、なぜかドドリアさんだけ集中攻撃されてましたねwww」

フリーザ「ターバンさんが回復をしてくれなかったら今頃棺桶になっているところですよ。ターバンさんに感謝するんですね」

ザーボン「棺桶って」

ドドリア「なあ、ザーボン。やっぱりあいつら殺していいか?」

ターバン「け、喧嘩はいけません!」

ドドリア「冗談だぜ冗談!ターバンちゃん、俺様がそんなことするわけねーだろ?」キラッ

ザーボン「なんて醜い笑顔だ……」


ザーボン「つぇい!」

【ザーボンの攻撃!おおねずみに3のダメージを与えた!おおねずみをやっつけた!】

テレテテ テッテー♪
(レベルアップ音)

ザーボン「……何の音だ?」

ターバン「おめでとうございます!皆さんのレベルが上がった音です!」

ザーボン「レベル?ああ、仏が言ってたやつか……」

フリーザ「お、おお……!ザーボンさん!なんか戦闘力が上がった気がしますよ!」

ザーボン「本当ですか!?」

フリーザ「早く!早く私をスカウターで計測しなさい!」

ザーボン「あ、はい……えっと……」カチカチ

フリーザ「いくつですか!?私の戦闘力はいくつですか!?」

ザーボン「……えっと、11……です」

フリーザ「11ですか!3もアップしたのですね!」

アプール「やりましたね!ザーボンさん、俺はいくつですか?」

ザーボン「……11だ」

ドドリア「俺は?俺はいくつだ!?」

ザーボン「……お前は10だ。ちなみに私は11だ」

ドドリア「えっ」

フリーザ「おやおやwwwアプールさんに抜かされてしまいましたねぇwww」

アプール「え?じゃあ今日から俺の方が上?」

ザーボン「まあ……そういうことになるな。1の違いだが」

フリーザ「ほっほっほっ。ま、所詮あなたはその程度なんですよ」

ドドリア「」

ザーボン「いや、たった1しか違わな……」

フリーザ「ザーボンさん、余計なことは言わなくてよろしいのですよ」

ザーボン「あ、はい……」

~山の山頂~

ターバン「つきました!あの洞窟の中に、村の平和を脅かす魔物が棲んでいます!」

フリーザ「ほほう、あの中ですか」

ドドリア「よーし、早くぶっ殺してやろうぜ!」

ザーボン「まて、あわてるな。ターバンさん、あの中にはその魔物一匹だけ住んでいるのですか?」

ターバン「はい、魔物は一匹だけ住んでいると聞いてます」

ザーボン「よし、それなら全員で掛かればどうにかなるかもしれない」

フリーザ「では早速洞窟の中に行きましょう」

ザーボン「待ってください。中に入るときはくれぐれも音を立てないようにしてください」

アプール「え?」

ザーボン「いいか。先に奴に気づかれるのはまずい。相手の戦闘力によっては、作戦を立てなければならないからな」

アプール「なるほど、確かにそうですね」

ドドリア「よーしわかった!ぶっ殺してやろうぜ!」

ザーボン「お前は本当にわかっているのか」

~洞窟の中~

ターバン「あ、いました!あいつです!」コッソリ

ザーボン「思ったよりもでかいな……我々の2倍くらいはありそうだ」コッソリ

アプール「うわぁ……強そう……」コッソリ

ザーボン「ともかく、まずはあいつの戦闘力を見てみましょう。20くらいなら正面から戦ってもどうにかなるかもしれません」カチカチ

ドドリア「早くしろよ。俺は奴をぶっ殺したくてうずうずしてんだ」

ザーボン「……ん?……えっ……えぇ……」カチカチ

フリーザ「どうしたのです?奴の戦闘力はいくつなのですか?」

ザーボン「えっと……よん……せん……」

アプール「……え?」

ザーボン「……4000」

アプール「」

ザーボン「ちなみに故障ではない」

アプール「うん!よし!逃げましょう!」

ザーボン「ああ。逃げよう。とても敵う相手じゃない」

ドドリア「おい!ここまで来て逃げるつもりかテメーら!」

フリーザ「そうですよ!これまで私達が星を征服する時に逃げたことがありますか!?」

ザーボン「いやいやいや!あの時とは戦闘力が違いますから!今の私達では絶対に勝てません!」

フリーザ「戦う前からあきらめるとは、あなたそれでも私の部下ですか!恥を知りなさい!」

ザーボン「馬鹿ですか!?フリーザ様は馬鹿なのですか!?4000ですよ!あいつ4000ですよ!我々は合わせて43ですよ!!」

ドドリア「ケッ!腰抜けが!こうなったら俺一人でぶっ殺してきてやる!最後に愛は勝つんだよ!」スタタタ

ザーボン「おい!馬鹿!おい!戻って来い!殺されるぞ!!」

ドドリア「死ねー!うおおおおー!」スタタタタ

魔物「なんだお前……とりあえず焼いとくか」ゴォー

【魔物は はげしいほのおをはいた!】

ドドリア「」チーン

【ドドリアは死んでしまった!】

ターバン「ドドリアさーん!!」

ザーボン「だから言ったのに……」

アプール「ドドリアさんが棺桶になってしまった……」

フリーザ「ドドリアさんの犠牲を無駄にしてはいけません。奴の炎に気をつけて戦えば勝機はあります」

ザーボン「だから馬鹿ですか!?ありませんよ!絶対にありませんよ!炎に気をつけたところで通常攻撃で死にますから!」

フリーザ「情けないですねぇ。たかがナッパ程度の戦闘力で何をビクビクしているです。もういい!俺がなぶり殺しにしてやる!」スタタタ

ザーボン「フリーザ様!無茶です!!」

アプール「いや、フリーザ様は考えもなしに強敵に向かう人じゃない!きっと何か秘策があるんです!」

ザーボン「何……?確かにいくらフリーザ様でも奴との力の差はわかるはず……すると本当に何か秘策が!」

フリーザ「バケモノが!消えて無くなれー!キェェェエ!!」ブンッ!

【フリーザの攻撃! ミス!魔物はダメージを受けていない!】

魔物「あーもう、うるさいなぁ」グシャッ

【フリーザは死んでしまった!】

ターバン「フリーザさーん!!」

ザーボン「うん、何も考えてなかったな」

アプール「ごめんなさい。フリーザ様があそこまで馬鹿とは思いませんでした」

ザーボン「気にするな。おかげでフリーザ様が底抜けの馬鹿だということがわかった。おそらく仏ビームのせいだろう」

アプール「とにかく一旦、引きましょう!」

ザーボン「そうだな。それがいい。二人の棺桶を運ばないと。お前はドドリアを運んでくれ」ズルズル

アプール「置いて行っちゃえばいいんじゃないですか?」ズルズル

ザーボン「いや、さすがにそれは駄目だろう……ていうか何で棺桶になってるんだ?」ズルズル

アプール「あ、それはそういうシステムだからです」

ザーボン「システムってなんだ……」

ターバン「うわーん!ドドリアさんとフリーザさんが死んじゃったよぉー!」

アプール「ターバンさん、大丈夫です。生き返りますから」

~洞窟の外~

ターバン「うっ……うっ……ドドリアさん……フリーザさん……」

アプール「ターバンさん。気にしないでください。さっきも言ったとおり教会で復活できますから」

ザーボン「そんな簡単でいいのか?二人の命がそんな簡単に戻っていいのか?」

アプール「まあ、そういうシステムなんで……」

ザーボン「わかった。もう深いことは気にしないでおこう」

アプール「しかし、このままでは奴を倒すことは不可能ですね……」

ザーボン「ああ。とりあえず村に戻って二人を生き返らせるか?」

アプール「でも、復活させたところでいい案が浮かばないことには……」

ターバン「あ、あの……話をしてみてはいかがでしょうか?」

アプール「話?」

ターバン「そうです。あの魔物は言葉が通じるんですよね?話せばわかるかも……」

ザーボン「何を言っている。話が通じないから、毎年娘を捧げているんだろう」

ターバン「でも、ちゃんとお話したことはないみたいなんです。だから……」

アプール「……」

ターバン「もし話が通じなかったら、私を置いて逃げてくれてもかまいません!ですから私に話をさせてください!」

アプール「な、なんていい子なんだ……!健気な……!」ウルウル

ザーボン「わかった。キミに賭けてみよう」

~洞窟内~

ターバン「あ、あの……」

魔物「ん?」

ターバン「え、えっと、私は新しい生贄です」

魔物「ああ、そう……新しい子が来たんだね……」

ターバン「そ、それで……その……もうこれ以上、村の女性を捧げるのは……その……」

魔物「ああん?なんだって?」

アプール「なんかまずい雰囲気ですよ……」コッソリ

ザーボン「ああ、やはり話は通じなさそうだ」コッソリ

アプール「お、俺、助けに行きます……!」

ザーボン「あ、おい!行くな!お前まで殺されるぞ!」

ターバン「もうこれ以上、村の女性を捧げものにしたくはないんです!お願いです!今まで捧げた二人を帰してください!」

魔物「あ、うん。そうしてくれると凄く助かる」

アプール「え?」

ザーボン「え?」

ターバン「え?」

魔物「いや、だってね?ほら、見ろよあれ」

女性A「ねー、ごはんまだぁ?」

女性B「化粧水買って来て。ブランド物じゃないとだめよ」

魔物「去年、一昨年と美人の女性を連れてきてくれたのは嬉しいんだけどさ」

女性A「おい、早くメシ作れってんだよ!殺すぞ!!」

女性B「早く買ってこいよ!殺すぞ!!」

魔物「見ての通り、顔は良くても性格最悪なんだよ。早く連れて帰って。頼むから。村には何もしないからさ……」

ターバン「あ、はい……。えっと、なんかごめんなさい……」

アプール「えぇ……」

ザーボン「なんだこれは」

~キタノミヤコ村~

村長「おお!二人とも、よく帰ってきてくれた!」

女性A「別にあそこに居たままでも良かったんだけど」

女性B「そうよねぇ、あそこの生活、超楽だったもんねー」

村長「え?」

アプール「いえ!もう凄い大変でしたよ!あの魔物、二人は絶対に渡さないって言って!ねえ!?」

ザーボン「ああ、もうそれは死闘も死闘!大死闘!その結果、二人の命が……」

アプール「そうそう!ねえ、ターバンちゃん!」

ターバン「え?あ、は、はい……」

村長「そうでしたか……安心してください。この村には教会がありますから、すぐに二人を生き返らせましょう!」

ザーボン「ああ、そうしてくれると助かる」

アプール「ま、何はともあれターバンちゃんが無事でよかった!こんな可愛い女の子、傷つけたくないからなぁ」

ターバン「えっと……そのことなんですが」

アプール「ん?どうしたのターバンちゃん」

ターバン「えっと……ごめんなさい。実は私、男なんです……」

アプール「……」

ザーボン「……」

アプール「……。……ん?……え?」

ターバン「その、今回は女性の身代わりとして私が選ばれたんです……」

アプール「はは、い、いやだなぁ……!だってほら、村長さんもはっきり"娘"って言ってたでしょ」

村長「はて、そんなこと言いましたかな?」

ザーボン「言ってたぞ貴様……"娘が案内します"と」

村長「はっはっはっ!これはこれは、とんだ間違いを!む・す・こ・でしたわ!はっはっは!」

アプール「えっ……?えぇ……?本当に男?だってこんなに可愛い……こんなに……可愛い……」ブツブツ

ターバン「よ、よく間違われます……でも男なんです……」

アプール「いや、だって……えぇ……?」

ザーボン「アプール。気持ちはわからんでもないが、あきらめろ……その子は男なんだ」

アプール「……」

ターバン「で、でも!アプールさん達、本当に格好良かったですよ!」ニコッ

アプール「うん……男でもいい!そうだ!別に男でもいいじゃん!」

ザーボン「……は?」

アプール「ターバンさん!次、僕がこの村に来たときは……結婚を前提にお付き合いをしてください!」

ターバン「えっ、そ、そんな……ど、どうしよう……」カオマッカ

ザーボン「うわぁ……。お前……うわぁ……」

村長「はっはっはっ!ターバンは男ですぞ」

アプール「性別なんて関係ない!愛に性別は関係ないんだ!」

ザーボン「ああ、確かにそうだな……。だがアプール、今後一切私に触れないでくれ」

~翌日~

ザーボン「さて、それでは北に行きましょう」

村長「ありがとうございました」

ターバン「皆さんのことは一生忘れません!」

ドドリア「へっへっへっ!また会いにいくからな!ターバンちゃんよぉ!」

フリーザ「ほっほっほっ。あんなに手を振って見送ってくれてますよ。健気な子ですねぇ」

アプール「ターバンちゃーん!あの話、考えておいてねー!」

ドドリア「あ?おい、アプール。あの話ってなんだよ?」

アプール「い、いえ別に。大したことじゃありませんよ。ははは……」

フリーザ「ま、この星を征服したら、彼女は私のものになるのです。どうでもいいことですね」

ドドリア「ああ?誰のものになるって?」

フリーザ「ほっほっほっ。嫉妬は醜いですよ、ドドリアさん」

アプール「ふふ、おめでたい奴らだ……あの子は俺に惚れてるとも知らず……」ボソリ

ザーボン「そうか、二人とも死んでいたからあのことを知らないのか。まあ世の中知らない方が良いこともあるな……」

ペカー ピシャーン!

\ フリィーザ~ /

ザーボン「む、仏だ……!フリーザ様、これを」ササッ

フリーザ「どうも」スチャ

仏「あのさ、キミたち。キミ達さあ、一体何をやっているのかな?」

フリーザ「何をやっている、とは?」

仏「あれれ?仏、無敵の甲羅を手に入れろって言わなかったかな?かな?かなかな?かなかな~」

ドドリア「仕方ねーだろ、ターバンちゃんのためだったんだからよ」

仏「うん、まあ、そうだね。確かに話の流れ的にそうなってたよね。あの子の村を助けるみたいな流れになってたよね。うん」

フリーザ「ええ、だから仕方のないことだと思います」

仏「でもよ、お前達よ、なあ?なあって?わかってるか?あのターバンっていう子、実はな……」

ザーボン「わかった!わかったから無敵の甲羅の具体的な場所を教えてくれ!」

仏「おま……おまえなんでそんな食い気味なんだよ!」

ザーボン「いや、ほら、世の中知らない方が良いこともあるだろう」

仏「うん……まあ、そうだね。うん……うん。よし、わかった」

ドドリア「おい!ターバンちゃんがどうしたんだよ!」

仏「お?聞きたい?ターバンちゃんの秘密、聞きたい?」

フリーザ「教えなさい!彼女の秘密を教えなさい!」

仏「うーん、どうしよっかなー?教えよっかなー?どうしよっかなー?教えるのやめよっかなぁー?」

ドドリア「教えろ!」

仏「うーん、ちょっと悩んだけど、やっぱ教えちゃおっかなー?実はね、あの子はね、おと……」

ザーボン「わーわーわー!!わーわー!!わーわーわ!!」

ドドリア「うわっ!うるせえぞザーボン!」

フリーザ「ザーボンさん、どうして邪魔をするのです!」

ザーボン「おい、仏!頼むから喋らないでくれ!この二人にまで変な性癖がついたら私は夜眠れなくなってしまう!」

仏「変な性癖っておま……何いってんだよお前。変な性癖って……あー……うん、確かにその可能性はあるね。この二人馬鹿だもんね」

ドドリア「おい、誰が馬鹿だ。ぶっ殺すぞ!」

フリーザ「変な性癖とは何です?人を変態みたいに言わないでいただきたいですね。殺しますよ」

仏「いや、お前ら変態だからよぉ。この……ホモ!モーホー!」

ザーボン「ちょ」

ドドリア「ホモってなんだテメー!」

仏「ま、いいからさ、とにかくさ、次はちゃんと無敵の甲羅を探せよ?お前らよぉ?なぁ?」

ザーボン「わかった。探すから無敵の甲羅の在り処を教えてくれ」

仏「うん……わかった。ちょっと待ってろ、えーっと……」シュッシュ

ドドリア「おい、テメーそれ何を見てんだよ!オイ!」

仏「黙れフルーツの王様。出荷するぞ」

ドドリア「」

仏「うん、うん……。よし……え?うん……そう、無敵の甲羅、え?そんなところにあるの?へぇ~!」

ザーボン「一体誰と話しているんだ……」

仏「よし、わかった!えっとアレだ。あの~……谷だ、谷。な?」

フリーザ「谷?」

仏「えー、パオズ谷って所だ、うん。そこに無敵の甲羅があるって聞いた、今!」

ドドリア「誰に聞いたんだよ」

仏「うっせーな!誰でもいいだろーがよ!んっとにお前はダッチワイフだな!」

ドドリア「はぁ?なんだそりゃ」

アプール「空気嫁……ってことですね」

ザーボン「ブフォwww」

フリーザ「ア、アプールさんwww答えを言っちゃだめですよwww」

ドドリア「テ、テメー!ふざけんなよ仏!ぶっ殺すぞ!」

仏「戦闘力10の奴に殺すって言われても怖くありませんー。タオパイパイに言われたほうが怖いですぅ~」

アプール「ンフwwww」

フリーザ「ほ、仏様wwwそれを言っちゃだめですよwww」

ドドリア「」

仏「じゃ、いいかな?これでな?場所わかったよね?よし、さらばだ!」スウゥ……

ザーボン「これで我々が向かう場所がわかりましたね」

アプール「パオズ谷……厄介な魔物がいないといいですね」

ドドリア「なーに、俺様が全部ぶっ殺してやるぜ!」

ザーボン「ドドリア、貴様は何も学習してないな……」

フリーザ「とにかく、早いところパオズ谷に向かいますよ。ザーボンさん、アプールさん、ダッチワイフさん!」

アプール「ブフォwww」

ザーボン「や、やめてくださいフリーザ様www不意打ちは卑怯ですよwww」

ドドリア「」

第二話後編・終
つづく

勇者フリーザの冒険第三話

ズンチャカ ズンチャカ ズンチャカ チャン♪ ズンチャカ ズンチャカ ズンチャカ チャン♪
(ドラゴンボールの例の曲)

テケテン♪

盗賊「おっと、待ちな!ここから先は通行止めだぜ?」

ザーボン「また盗賊か……」

盗賊「俺の名はヤムチャ。谷の盗賊のヤムチャとは俺のことさ。お前らの食料、いただきに来たぜ!」

フリーザ「ほっほっほっ。一人で来るとはいい度胸ですね」

ドドリア「盗賊のくせにぼっちかよ。へっ、こりゃ楽勝だぜ!」

ヤムチャ「ふっ。俺は一匹狼だからな。ロンリーウルフって奴さ……だが、このヤムチャ様は4対1でも負けないぜ?」

アプール「うっ……あの溢れる自信……!何だか凄く強そうだ!油断できませんね!」

ヤムチャ「さあ、いくぜ!」

フリーザ「いいでしょう。相手になってあげますよ」

猫「ニャー」

ヤムチャ「あ、ちょ、ちょっと待って!」

ドドリア「あ?どうした」

ヤムチャ「おーよしよし。どうしたプーアル」

アプール「え、俺?」

ザーボン「違う。"プーアル"だ。あの猫の名前らしい。なんだか紛らわしい名前だな」

ヤムチャ「そうか、腹が減っているのか?待っていろ。すぐに美味い飯を食わせてやるからな」

フリーザ「……まだでしょうか?」

ヤムチャ「ふっ、待たせたな……さあ、行くぞ!」

ビシッ バシュッ ガガガガッ!

フリーザ「くっ……中々やりますねぇ」

ヤムチャ「ふっ、貴様らも中々の実力だな。しかし……」

猫「ニャーン」

ヤムチャ「ちょ、待った!……どうした?抱っこしてほしいのか?おーよしよし。甘えんぼだなお前は、はははっ!」

フリーザ「……」

ヤムチャ「よし、今度こそ大丈夫だ」

ドドリア「へっへっへっ、じゃあ次は俺様が相手に……」

ヤムチャ「あっ!待った!待って!プーアルがうんこした!」

アプール「え?」

ザーボン「だからお前じゃない」

ヤムチャ「おい!誰か!誰かビニール袋と何かつかむものもってないか!?」

ドドリア「えっ?えーと……袋ならあるぜ」

ヤムチャ「おう、悪いな!」

ザーボン「何渡してるんだ貴様。仲良しか」

ヤムチャ「仕方ない。こうしてこうして……これでよし。うんこの始末は飼い主のマナーだからな!」

ザーボン「貴様、盗賊の癖にマナーとか守るんだな」

アプール「感心しますね」

フリーザ「……もうよろしいですか?」

ヤムチャ「ああ、待たせたな!今度こそ本当に大丈夫だ!」

ザーボン「いよいよ来るか……」

ヤムチャ「さあいくぜ!俺の必殺技……その名も、狼牙……」

猫「ニャー!」

ヤムチャ「ちょ、おい!俺の体に昇ってくるな!プーアル!危ないだろ!」

アプール「あの……大丈夫ですか?」

ヤムチャ「だ、大丈夫だ!」

アプール「でも何か凄く猫に絡まれてるみたいですけど」

ヤムチャ「今すぐ降ろすから!ちょ、プーアル!降りろ!」

ザーボン「頼むからその猫を連れて帰ってから来てくれ」

ヤムチャ「ま、待て!今降ろすから!」

フリーザ「さ、行きましょう」

ドドリア「そうだな」

ヤムチャ「おい、おい!」

アプール「その猫可愛いですね」

ヤムチャ「あ、わかる?そうなんだよ。プーアルは俺の天使なんだ」

アプール「おーよしよし」

ヤムチャ「どうだ、この毛並み!この色!惚れ惚れするだろ?」

アプール「ああーすごいモフモフだ!ああ、癒される……!」

ヤムチャ「そうだろそうだろ?お前、話がわかるな!」

ザーボン「だから仲良しか貴様ら。行くぞアプール」

アプール「あ、はい」

ヤムチャ「え……。あ、ちょっ!ちょっと!待ってくれよ!おーい!ちょっとー!」

ドドリア「お、看板があるぜ」

ザーボン「"ここはパオズ谷"……間違いありません。ここに無敵の甲羅があるのでしょう」

フリーザ「ほっほっほっ。意外と早く着きましたね。では、早速無敵の甲羅とやらを探しましょう」

ドドリア「でもどうやって探すんだ?この谷かなり広いみたいだぜ」

アプール「うーん、手分けして探しますか?」

ザーボン「いや、確かにそれが手っ取り早いが魔物が居たら厄介だ。ここは慎重に4人で進んだ方が良い」

フリーザ「しかしあまり慎重に行き過ぎても、日が暮れてしまいますよ」

アプール「こんな時に仏様が現れて、場所を教えてくれれば助かるんですけどね」

ペカー ピシャーン!

ザーボン「うわさをすれば……この音と光は間違いない」スッ

フリーザ「仏ですね」スチャ

仏「だからよぉ、そこはパーピンだって言ってんだろぉ!」

ザーボン「……ん?どこを向いてるんだあいつ……?」

仏「ほらぁ!こっちが来ただろぉ?ったくよぉ!」

アプール「あれ?これは……もしかして映ってるの気づいてない?」

仏「あ、それチーしろ、チー!お、いいねいいね。うん、そう、それだな」

ザーボン「気づいてないな。これは完全に気づいてない」

仏「よしよしよし!ほら、あと一枚!あと一枚!フゥー!おっぱい見れるぜ、おっぱい」

ドドリア「あいつ脱衣麻雀やってんぞ……」

ザーボン「おい、仏!」

アプール「仏様ー?映ってますよー?仏様ー!!」

仏「……?」チラッ

仏「……」チラッ

仏「……」チラッ

仏「……!」チラッ

仏「……!!」チラッ

仏「……」ポカーン

ドドリア「何度見してんだテメーは」

仏「あれ?映ってる?映ってるこれ?」

フリーザ「映ってますよ仏さん」

ザーボン「仏の癖に脱衣麻雀なんかするんじゃない」

仏「ちょ、な、何言ってるかわかんなーい!あの、僕仏だよ?ねえ、そうでしょ?ね?」

アプール「あ、はい」

仏「その仏が、俗にまみれた脱衣麻雀なんてさ?するはずないじゃなーい?ありえないから」

ザーボン「"あと一枚!おっぱい見れる"って思いっきり言ってただろ貴様」

仏「え……?その辺から映ってた……?どっから?どのあたりから映ってた?」

アプール「えっと、パーピンがどうとか、そのあたりから」

仏「あ、そのあたり?結構映ってたね。うん……」

フリーザ「脱衣麻雀のことはどうでもいいです。早くお告げをお願いします」

仏「おっ、そうだな!うん、よし。……いいか、よく聞け!」

ドドリア「脱衣麻雀しながら真面目な声出してんじゃねーよ」

仏「おいダッチワイフ。お前、今日は最初から空気読めてないな」

ドドリア「」

仏「お告げの言葉を忘れるだろうが馬鹿やろうがよ!黙ってろよ!」

ザーボン「仏。私達はパオズ谷に到着した。谷のどの辺りに無敵の甲羅があるのだ?」

仏「ん?またアレ?そうやって仏の台詞奪っちゃうの?」

ザーボン「あ、いや……要点だけ言えばそっちも楽だろうと思って……何か取り込み中だしな」

仏「あ、確かにそうだね。三つ編み、お前もたまには良いこと言うな。うん、えっとだね……え~と……」ガサガサ

アプール「何か紙を取り出しましたね」

ザーボン「おそらくあれに場所が書いてあるんだろう」

ドドリア「ならその紙を見せればいいんじゃねーか?オラ、早く見せろよ」

仏「あのさぁ……お前、本当にいい加減にしろよドリアン。なあ?本当に出荷するぞ?お前よぉ?」

ザーボン「ドドリア、今のは完全にお前が悪い」

フリーザ「ドドリアさん、あなたには常識というものが無いのですか?」

アプール「お願いだから黙っててください」

ドドリア「」

仏「えー、無敵の甲羅の在り処は……えー……相変わらず字がきったねえ……あー、谷の底だ!」

フリーザ「谷の底?」

仏「うん、谷をまっすぐ行くとな?下の方に続く道があるから。その道を進んで行けば底に着くから」

ザーボン「とにかく底に無敵の甲羅があるんだな」

仏「そうだ。底だけに、そこにある!」キリッ

全員「」シラー

仏「ごめん、滑ったね。谷だけにね。ま、とにかくさ、底に向かえよ。な?宝箱があるから」

フリーザ「わかりました。その宝箱の中に無敵の甲羅があるのですね」

仏「うん。だけどそう簡単に手に入ると思うなよ?」

アプール「何かあるんですか?」

仏「うむ……その宝箱のそばには……え?何?あ、ロン?ロンした?おーおー、ほっほっ!」

ザーボン「おい!おい、貴様!今物凄く大事な所だろう!脱衣シーンを見てる場合か!」

仏「うっせーな!こっちだって今大事な場面なんだ馬鹿野郎!50円玉どのくらい入れてると思ってんだこの野郎!」

アプール「あの!せめて画面見たままでいいんで、台詞だけでも言ってくれませんか!?」

仏「おっ!おおっ!おおぅ、セクシー!ダイナマーイト!」スゥ……

ザーボン「おい!おい!おい!!消えるな!!仏!貴様!聞いているのか!!」

ドドリア「あーだめだ。もう完全にだめだなこれ」

フリーザ「……宝箱のそばに何があるのか気になりますが、まあ行けばわかるでしょう」

ザーボン「あの洞窟の魔物みたいな奴がいるなら厄介ですね……今度こそ対策を立てていかないと」

アプール「ああ、不安だ……物凄く不安だ……」

~谷の底近く~

フリーザ「キェエエエ!」

【フリーザの攻撃!谷ねずみに4のダメージを与えた!】

ザーボン「つぁっ!」

【ザーボンの攻撃!谷ねずみに6のダメージを与えた!】

ドドリア「へっへっへ、とどめは俺様が決めてや……」

【谷ねずみはメラを唱えた!ドドリアは12のダメージを受けた!】

ドドリア「あっちー!あっちっ!あっちっ!あっちっ!ひぃー!」

アプール「ああ!ドドリアさんのお尻に火が!こいつ!」

【アプールの攻撃!谷ねずみに4のダメージを与えた!谷ねずみをやっつけた!】
テロリーン♪

ザーボン「ドドリア、大丈夫か?かなりダメージを受けたようだが……」

ドドリア「ち、ちくしょう!俺様の大事なズボンに穴が!」

フリーザ「大丈夫ですよ。それに穴ならもともと開いているでしょう。ダッチワイフなんですから」

ザーボン「ブフォwwwい、いつまでそのネタ引っ張るんですかwwwフリーザ様www」

アプール「ンフフフwww」

ドドリア「うがぁー!ぶっ殺す!!」

フリーザ「ほっほっほっ。醜いですねぇwww」

ドカッバキッボコッ

ザーボン「また始まった……」

アプール「もう放っておいて先に行きましょう」

~谷の底~

フリーザ「ここが谷の底ですか」ボロボロ

ドドリア「けっ、陰気くせーところだぜ」ボロボロ

ザーボン「仏の話ではここに宝箱があるみたいですが、問題はその近くに何があるのか……」

アプール「……見たところ何もいないみたいですけど」キョロキョロ

ザーボン「スカウターで計測しても、この辺りには何もいないようだ……」

ドドリア「お!あそこに宝箱が二つあるぜぇ!」

フリーザ「ほっほっほっ、二つあるとは気前が良いですね。中身は二つとも私が貰ってあげましょう」

ザーボン「ん……?」

アプール「どうかしたんですか?」

ザーボン「いや、なんか左の宝箱が今、僅かに動いたような気がするんだが……」

ドドリア「へっへっへっ!何を言ってやがる。馬鹿じゃねーのかザーボン。箱が動くわけねーだろ」カチャ

【なんと!宝箱はミミックだった!】

ドドリア「」

フリーザ「え?」

アプール「え?」

ザーボン「え?」

【ミミックはザラキを唱えた!】

ドドリア「」チーン

フリーザ「」チーン

アプール「」チーン

ザーボン「」チーン

【フリーザ達は全滅した!】

~教会~

フリーザ「……はっ!!」

神官「よっ!オラに何か用か?」

フリーザ「……ここは?」

神官「ここは教会だ。セーブすんのか?」

フリーザ「いえ、その前に聞きたいことがあります。どうして私はここに?」

神官「ああ、おめーらは全滅しちまったんだ。んでここに来たっちゅーわけだ。ははっ!」

フリーザ「そういえば、ザラキとかいう呪文で皆死んでしまったんでしたね……」

神官「あっちゃー!オメーらザラキをくらっちまったのか!しょうがねえなぁ~!……で、セーブすんのか?」

フリーザ「いえ、セーブは必要ありません」

神官「んじゃ毒を治すのか?」

フリーザ「……誰も毒にかかってませんよ」

神官「呪いをとくのか?」

フリーザ「呪いの装備なんて誰も持っていませんよ」

神官「何だよ~。そんじゃオメーら、一体何しにここに来たんだ?」

フリーザ「貴様!俺様を馬鹿にしているのか!全滅したからに決まっているだろう!!」

神官「そうカッカすんなよ~。死んだ連中を生き返らせてやっからよ」

フリーザ「できるのですか!?では、是非お願いします!」

神官「よ~し!おっと、その前にオラにお金を分けてくれ!」

フリーザ「……お金を取るのですか?」

神官「あったりめぇだろー!生き返らせるにはお金が必要なんだ。オメーちゃんと蘇生代持ってっか?」

フリーザ「ちなみにどのくらい必要なのでしょうか?」

神官「そうだなぁ~。えっと……ザーボンは100G。アプールは50G。ダッチワイフは5G必要だ!」

フリーザ「合わせて155Gですか……3Gしかもってませんね」

神官「そっか。じゃあさっさと自分達の星に帰れ」

フリーザ「何だと!貴様神官だろう!人の命を何だと思っている!なんとかしろ!」

神官「そんなこと言ったってよぉ~、オラだって生活がてえへんなんだ」

フリーザ「くっ……そう言われると返す言葉もございませんね……」

神官「そうだろ?外に行ってお金持ってる魔物を倒して来いよ。ちゃんと蘇生代をもってくれば生き返らせてやっからよ」

フリーザ「……已むを得ませんね。そうするしかなさそうです」

神官「がんばってくれよな!あ、棺桶はちゃんと持ってってくれよ!」

フリーザ「貴様!一人で運べというのか!どうせ戻ってくるんだ。置いて行ってもいいだろう!」

神官「だーめだ!ここに置いといたら他のお客さんに迷惑だろぉ!早く仲間を持ってオラの家から出て行け!」

~フィールド~

フリーザ「ふぅ……ふぅ……しかしこの棺桶というのは本当に重いですね……」

フリーザ「3人分だから当たり前か……やっぱり無理やりにでも教会に置いてくればよかったですねぇ……」

フリーザ「しかしあの神官、ムカつく野郎だ!あの声と顔を思い出すと何故かわからんが無性に腹が立ってくる!」

フリーザ「はぁっ……!はぁっ……!お、重い……!ぜぇっ……ぜぇっ……」

フリーザ「おのれぇっ!なぜこのフリーザ様がこんな目に遭わなければならないんだぁ!!」ガン

フリーザ「くそ!貴様が重いんだ!このデブ!デブリア!ダッチワイフ!全て貴様が悪いんだ!」ガンガン

フリーザ「そうだ!貴様が不用意に宝箱を開けなければ良かったんだ!本当に使えない奴だ!」ガンガンガン

フリーザ「事あるごとに逆らいやがって!本当にいちいち燗に触るヤローだ!力が戻ったら真っ先に粉々にしてやるぞ!!」ガンガンガンガン

フリーザ「……やめましょう。棺桶を蹴っても自分の足が痛くなるだけですね。それに虚しい……」

【カイワレマンが現れた!】

フリーザ「……あなた、お金をどのくらいお持ちですか?」

カイワレマン「120Gです」

フリーザ「そうですか、では死になさい」

~1時間後~

神官「よっ!」

フリーザ「ぜぇっ……!ぜぇっ……!棺桶を運ぶのが大変すぎて、合わせて150Gまでしか貯まりませんでしたよ……」

神官「あっちゃー!5G足りねぇぞー!そりゃ参ったなぁー!」

フリーザ「なんとか5Gまけてもらうことはできないでしょうか?」

神官「だーめだぁ!オラだって生活するのに必死なんだ!でも方法がないっちゅーわけでもねえぞ」

フリーザ「何か良い方法があるのですか?教えなさい」

神官「まず誰か二人を完全に生き返らせるんだ。んで、残り一人は中途半端に生き返らせる。これならできっぞ!」

フリーザ「え……?中途半端に……生き返らせる……?」

神官「ああ、お金の力が足りねーと、中途半端になっちまうんだ。どうする?」

フリーザ「……ま、いいでしょう。どうせドドリアさんは元から使えない奴ですから。お願いします」

~パオズ谷~

アプール「フリーザ様はいいケツしてるなぁ……うぇへへへ……」サワサワ

フリーザ「だからお尻に触るのはおやめなさい!」シッポデバシー

アプール「きゃんっ!もう、フリーザ様のいけずぅ!でもそんな所もす・て・き!」

ドドリア「オエェ……」ゲロゲロ

ザーボン「あの……なぜアプールを中途半端に生き返らせたのです?」

フリーザ「……何か問題でも?」

ザーボン「大有りですよ!よりによってアプールとは!なぜドドリアにしなかったのです!」

ドドリア「えっ」

フリーザ「あなたの言うように、そっちのデブを中途半端に復活させる予定でしたが、神官のクソ野郎が間違えましてね……」

ドドリア「おい、デブってまさか俺の事か?ああ?」

フリーザ「まあ、力は前のアプールさんと同じようですから、問題ないでしょう?」

ザーボン「大問題です!あいつの目を見たでしょう!明らかに性的な目つきで我々を見ています!」

フリーザ「ええ。確かに気持ち悪いですね……」

ザーボン「でしょう!?夜中に襲われたらどうするんですか!」

ドドリア「おいテメーら!俺をシカトしてんじゃねえ!ぶっ殺すぞ!」

ザーボン「黙れ!今はそれどころじゃない!見てわかるだろう!!」

フリーザ「だからあなたはダッチワイフと呼ばれるのですよ。ブタリアさん。おっと失礼、ドドリアさん」

ドドリア「」

アプール「ああ~……ザーボンちゃんのお尻もプリプリしてて可愛いなぁ……触っていい?」

ザーボン「良いわけないだろう!絶対に触るな!この美しい私に触るな汚らわしい!」

アプール「ああん!もう、いけずぅ」

ザーボン「やはりもう一回殺して普通に復活させて元に戻しましょう」ゾゾゾゾ

フリーザ「何を言っているのです!もう復活させるお金なんてありませんよ!このまま谷の底を目指しますよ!」

ザーボン「ああ、なんて事だ……」

アプール「ドドリアちゃんのお尻ターッチ!」

ドドリア「ぎゃああああ!テメ、アプール!尻を狙うんじゃねー!」

~谷の底~

ザーボン「な、なんとかたどり着けましたね……」

フリーザ「ええ。戦闘の間、いつ尻を狙われるか気が気じゃありませんでしたよ」

ザーボン「全くです。幸い我々は狙われませんでしたが」

フリーザ「あのデブ……いえ、ドドリアさんも少しは役に立つんですね」

ザーボン「攻撃は全部あいつに向かってましたからね」

アプール「ああ、幸せ……!」ツヤツヤ

ドドリア「」ゲッソリ

ザーボン「恐ろしい……」

フリーザ「さて、今度は左の宝箱を開けないように気をつけましょう」

ザーボン「そうですね。また全滅するのは嫌ですから」

フリーザ「さて、ではザーボンさん、右の宝箱を開けなさい」

ザーボン「えっ。私が開けるのですか?」

フリーザ「こっちも罠かもしれないでしょう?」

ザーボン「さりげなく私に人柱になれと言ってますね。そうですね。あなたはそういう方でした」カチャ

テケテケテン♪
【無敵の甲羅を手に入れた!】

フリーザ「どうやら本命だったようです。あなたが無事で良かったですよ。ほっほっほっ!」

ザーボン「心にも無い言葉、ありがとうございます。とにかく。これで一つ目の装備が手に入りましたね」

フリーザ「ええ、これで戦闘は大分楽になりそうですね。ほっほっほっ!」

ザーボン「さて、では村に戻りましょう」

フリーザ「ええ、アプールさんを元に戻したいですからね……」

ドドリア「……あん?ちょっと待て。なんでテメーらこっちの宝箱開けてねーんだ?全く、しょうがねえな」カチャ

ザーボン「ちょ、おま、そっちは……!」

【なんと!宝箱はミミックだった!】

ドドリア「」

ザーボン「貴様は本当に馬鹿だな!心底馬鹿だな!バーカバーカ!!死ね!死んでしまえ!!お前だけ!!」

フリーザ「本当に使えない野郎だッ!絶対に許さんぞ虫ケラがッ!力が戻ったらじわじわとなぶり殺しにしてやるからなぁッ!」

ドドリア「」

【ミミックはザラキを唱えた!】

ザーボン「ああ、終わった……」

【しかしMPが足りない】

ザーボン「あれ?」

フリーザ「死んで……ませんね」

ザーボン「そうか!さっき唱えたザラキで既にMPが切れていたんだ!」

フリーザ「ほう、なるほど。ではもう怖くありませんね!私が殺して差し上げましょう!」

ドドリア「へっへっへっ!お、驚かせやがって!ぶっ殺してやるぜ!」

【ドドリアの攻撃!ミス!ミミックにダメージを与えられない!】

ドドリア「おぅ?」

フリーザ「何をやっているのです!」

【フリーザの攻撃!ミミックに1のダメージを与えた!】

ザーボン「あ、こいつ無機物で戦闘力わかりませんでしたけど、ザラキなしでもおそらく相当強いですね」

フリーザ「えぇ……」

アプール「やーん!こわーい!」

【アプールはおどろきとまどっている!】

ドドリア「おい!何をやってんだ!テメーらも攻撃しろよ!」

ザーボン「銀河並みに馬鹿だな貴様!?私の説明で理解できなかったのか!?逃げるぞ!勝てるわけがないだろう!!」

【ミミックの攻撃!痛恨の一撃!ドドリアは255のダメージを受けた!】

ドドリア「」チーン

ザーボン「だから言ったのに……今のうちに逃げましょう!」ズルズル

フリーザ「ドドリアさんはまた死にましたか。まあ5Gで他の犠牲が回避されたのなら安いものでしょう」

アプール「ドドちゃん可愛そう……」サワサワ

ザーボン「そういいながら、棺桶の中のドドリアのケツを撫でるんじゃない」

~フィールド~

ザーボン「ふう……なんとか谷から脱出できましたね」

フリーザ「ええ、気が気じゃありませんでしたよ。後ろが」

ペカー ピシャーン!

\ フリィーザ~ /

ザーボン「でた……」

フリーザ「仏さん、無敵の甲羅を手に入れましたよ。これでもう敵の攻撃は怖くありませんね」

仏「あー、勘違いしてるところ悪いんだけど、その無敵の甲羅はね。普通の敵の攻撃は防げないぜ?」

ザーボン「えっ」

仏「最初に言ったでしょ?"魔王"のどんな攻撃も耐えるって。魔王限定だからそれ」

フリーザ「それでは今つけてても……」

仏「うん、意味ないぜ?全然意味無いぜ?馬鹿みたいだからやめたほうがいいぜ?」

フリーザ「そういうことは最初に言いやがれ、このクソ仏がぁ!!」

仏「え、ちょっと、なーに、ちょっと。フリーザぁ!あるいはフリーちゃん!そんなに怒らなくてもいいじゃないの~」

ザーボン「フリーザ様は今とても機嫌が悪いからな。仕方あるまい」

仏「あ、そうなの?だからって仏にそんな当たっちゃってさあ」

ザーボン「いや、6割は貴様のせいだ。そして4割はドドリアのせいだ」

仏「え、そうなの?え?仏が悪いの?ねえ?」

ザーボン「当たり前だ!貴様がミミックのことを教えてくれなかったせいで、我々は一度全滅しているのだぞ!」

仏「うん、見てた。全滅するところばっちり見てた。ごめん。それは本当にごめん」

ザーボン「頼むから次からはちゃんとお告げをしてくれ」

仏「うん。それに関してはね?本当に悪かったって思ってるから。だからさ、教会にちゃんと送ってあげたじゃーん?許してにゃん!」

アプール「何が"にゃん"だ。殺すぞ」

仏「えぇ……?今この人"殺すぞ"っていった?なに、ちょっとリンゴちゃん。いつもと全然違うし。なんかマジで怖いんだけど」

ザーボン「ああ、アプールの奴、中途半端に生き返ったせいで情緒不安定だからな……」

仏「あ、そういえばそうだったね!中途半端に生き返っていたね。よし、それじゃ仏ビーム!」

アプール「あばばばばばばばばば」シビビビビ

フリーザ「おおっ!それが仏ビームですか!」

ザーボン「本当に出るんだな」

アプール「……あれ?えっと俺は一体、何を?」

ザーボン「おお、アプールが元に戻ったぞ!」

仏「うん、戻した!ちゃんと元に戻したから!よし、いいな?これで大丈夫だな?」

フリーザ「仏さん、あなたもたまには役に立つんですね」

仏「たまにってなんだよ!たまにってなんだよ!いつも役に立ってるだろうがよぉ!」

ザーボン「いや、いつも役に立ってないぞ。大体役に立ってないぞ貴様」

仏「あっ、あっ!そういうこと言っちゃう?言っちゃうんだ?じゃ、もう次の装備の場所教えなーい!」プックー

ザーボン「貴様が魔王を倒せと言ったんだろう!膨れるんじゃない!気持ち悪い!!」

仏「ん、なに?……お、あと一枚?あと一枚になった?よしよしよし!」スゥ……

アプール「まだ脱衣麻雀やってたんですね……」

フリーザ「一体何が楽しいのか理解に苦しみますねぇ」

アプール「そういえば、俺は何をやってたんでしょうか?ザラキで死んだ後の記憶がなくて」

ザーボン「……思い出さない方がいい」

アプール「えっ」

フリーザ「そういえばついでに仏さんにブタリアも生き返してもらえばよかったですね」

ザーボン「あ、そういえば……まあどうせ5Gだから別にどうでも良いのでは?」

フリーザ「私は5Gでもこんな奴にお金をかけたくないんですよ」

アプール「あの、いくらなんでもそれはあんまりじゃ……」

ザーボン「アプール、お前は記憶がないからそんなことが言えるのだ」

アプール「えっ」

フリーザ「全くです。思い出しただけでも腹が立ちますよ」

アプール「えっ……えっ……ドドリアさん何したの……?」

勇者フリーザの冒険第三話・終

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom