ちよ「みんなで戦車を買いにお店にやってきましたが…」

大阪「うわー、強そうなのがいっぱいやー。ちよちゃんはどんなのがええの？」

ちよ「そうですね、我々は初心者なので、カタログスペックの強さよりも操縦のしやすさや
整備や修理のしやすさといった扱いやすさを重視するべきだと思います」

智「先生！これ見て！『ロシアの超重戦車・Ｔ－３５』だって！すげー強そう！」

ゆかり「本当だ！砲塔が五つもついててすげー強そう！すいませーん、これ１０個くださーい」

ちよ「ギャーっ！」

ちよ「うう…戦車がいきなりＴ－３５１０両になってしまいました…こんなので一体どうしろと…」

大阪「うわーすごい強そうな戦車やなー、でもこれ大丈夫なん？」

よみ「いや、大丈夫じゃないだろ、素人のわたしらが見てもダメっぽいってわかるし」

ゆかり「みんなー！実績を上げるために今度の日曜に対外試合やるよ！アンツィオ高校と！」

神楽「先生！日曜日ってあと２日しかないじゃないですか！それにアンツィオ高校って結構有名なとこですよ！」

ゆかり「大丈夫だって、調べたけどあそこ機関銃しか積んでない小っこいのばっかだから、
このデカいのなら楽勝だって。じゃあ後まかせたね」

ちよ「うう…どうしよう…」

榊（ちよちゃん困ってる…なんとか助けてあげないと…）

交流試合　アンツィオ高校対ちよちゃんのとこの学校（仮名）

ルール　・１０対１０の殲滅戦

両軍のチーム編成　・アンツィオ高校　・ＣＶ３３×３
　　　　　　　　　　　　　　　　　　・ＣＶ３８×３
　　　　　　　　　　　　　　　　　　・Ｍ４１セモヴェンテ×３
　　　　　　　　　　　　　　　　　　・Ｐ４０重戦車×１

　　　　　　　　　ちよちゃんのとこの学校（仮名）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・Ｔ－３５重戦車×１０

ちよ「うう…まさか３０分もたたないうちに全滅するなんて…」

ゆかり「あいつら卑怯よ！小っこいのだけだと思って追いかけたら大きいのが待ち伏せしてるし！
正々堂々と正面から勝負しろっての！」

よみ「いや、戦車道ってそういうスポーツですから」

智「卑怯だよ！あんなとこに戦車の看板なんか立てて！紛らわしいだろ！大砲の弾全部使っちゃったよ！」

よみ「いや、あれも公式ルールで認められてるんだよ。相撲の猫だましみたいなもんで本当にやるとこ
めったにないけど」

大阪「あんなにまともにひっかかってくれたのウチが初めてやって、向こうの人たち大喜びやったなあ」

智「それにあの戦車、装甲薄いし動きは鈍いし大砲当たらないし全然使えねーじゃん！
誰だよあれにしようって言ったの！」

神楽「おめーだよ！」

よみ「戦車の性能や作戦もだけど、搭乗員の質も問題だったな」

大阪「そやなあ、１両につき１１人も乗らなあかんから全然人手が足りなくて、水泳部員やら、
ソフトボール部員やら、手芸部員やら、女装した男子生徒やらが説明書を読みながら動かしとった
からなあ」

ちよ「それに、試合の後の午餐会でゆかり先生とともちゃんが自棄になってお料理を食い散らかすから、
わたし、恥ずかしかったです…」

よみ「そうだよ、向こうの人たちヤな顔してたぞ」

智「お前だって『リミッター解除！』ってすごい量食ってたじゃねーか！」

よみ「う…だっておいしかったんだもん…」

ちよ「とにかく！Ｔ－３５は全部処分してもっとちゃんとした戦車を買い直します！」



ちよ「というわけで再び戦車のお店にやってきました」

大阪「ちよちゃん、今度はどんな戦車にするん？」

ちよ「前にも言いましたが、やっぱり扱いやすいのが一番…」

智「先生！『ロシア皇帝の秘密兵器・レベデンコ戦車』だって！すげー強そう！」

ゆかり「本当だ！すげー強そう！」

ちよ「ギャーっ！」

よみ「榊！」

榊「ん」

ゆかり「ちょっとなにすんのよ！離しなさいよ！」

智「離せー！」

神楽「ちよちゃん今のうちだ！」