阿賀野「ローソンと艦これがまたコラボ?」 (99)

阿賀野「いいなぁー」

矢矧「何がそんなに羨ましいのかしら?」

阿賀野「ゲームセンターにフィギュアとかある矢矧には分からないんだよー」

能代「阿賀野姉ぇだって少しあるじゃ無い。あとほらポスターとか」

阿賀野「そういうんじゃなくて阿賀野はコラボがしたいの!」



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矢矧「人数的には4姉妹で使い勝手がよさそうだけれど」

能代「4姉妹と言えば金剛姉妹や第六駆逐隊……最近は第七駆逐隊もよく見るわね」

阿賀野「阿賀野達は最新鋭なのにー。能代なんていやらしい薄い本ばっかりだし」

能代「はい!?あ、阿賀野姉ぇ、何言って……」

阿賀野「だってこの前も提督さん見てたよー。能代のエッチな本」

能代「え、ええ……提督が?ええっ……」

阿賀野「そんな事よりコラボよコラボー」

能代(コラボよりそっちが気になる……)

「ぴゃあぁぁぁぁぁー!!」

矢矧「ん?酒匂の声?」

能代「また廊下をバタバタと。騒がしい子なんだから」

ガチャッ

酒匂「大変、大変だよぉ!」

阿賀野「なにー?阿賀野達のコラボでも決まったのー?」

酒匂「うん!次のコラボは酒匂達のクリアファイルなんだって!」

阿賀野「へー…………へ!?」

阿賀野「阿賀野達が、ローソンとコラボ……?」

能代「やったじゃない!阿賀野姉ぇ!」

酒匂「それでね、これから撮影があるんだって!」

矢矧「撮影?」

酒匂「うん!今回は酒匂達の私服姿をクリアファイルに使いたいって!」

能代「すごい……適当に写真を使うだけじゃなくて撮り下ろしだよ!阿賀野姉ぇ」

阿賀野「能代、能代ぉ~!」ギユッ

能代「うんうん、よかったね阿賀野姉ぇ……!」

矢矧「私服か……私達の私服は今着てるこれ(いつもの)よね?」

阿賀野「だめだめ!もっとおしゃれしなくちゃ!阿賀野型の未来がかかってるんだから!」

能代「能代はセーターにしようかな……」

阿賀野「おっぱい大きいと縦セタはエロいもんね。よーし、能代は阿賀野型のエロ担当ね!」

能代「そんなつもりじゃ無かったのに!」

酒匂「うーん……ねぇねぇ、せっかくだからコートはお揃いにしようよ」

阿賀野「それだと個性がないでしょ。個性がー」

酒匂「でも……酒匂は今度はみんなと一緒がいいよぉ……」

矢矧「酒匂……」

能代「そうね。私達は4姉妹なんだもの。みんなお揃いのコートにしましょ」

阿賀野「確かに。阿賀野達には溢れ出る個性があるから服くらい同じでも大丈夫よね!」

酒匂「ひゅぅ♪やったぁ♪」

阿賀野「撮影かぁー、楽しみ楽しみ~」

能代「フフッ、阿賀野姉ぇったらそればっかり」

矢矧「でも責任重大ね」

酒匂「責任?」

矢矧「だってコラボしているメーカーのお菓子が売れるかどうかは私達の人気にかかっているんでしょ?」

阿賀野「えっ……」

矢矧「売れなかったら2度とコラボなんて無いと思うし私達のクリアファイルも廃棄処分されちゃうわね」

酒匂「だ、だめだよぉ~!戦いもせず一方的に廃棄なんて……」

阿賀野「は、はわわわ……の、能代、やっぱり能代はおっぱい出した方がいいんじゃない!?」

能代「出しません!だいたいそんなのコンビニで売れるわけ無いじゃないですか!」

阿賀野「と、とにかく行くしかないでござるわよね」

能代「阿賀野姉ぇ落ち着いて」

酒匂「酒匂達ならきっと大丈夫だよ!ね?」

矢矧「ええ、今回はみんな一緒だからきっと大丈夫よ」

阿賀野「ちょちょちょっ!なんで矢矧だけズボン穿いてるのよ!さり気に個性出してるし~!」

能代「もう、それくらいいいじゃない。コートはお揃いなんだから」

阿賀野「とか言って能代はなんかエロいタイツ穿いてるし~!やっぱり縦セタだし~!」

酒匂「ぴゃっ……喧嘩はダメだよ!」

阿賀野「酒匂は酒匂でボタンまで止めて優等生みたいだし!って言うか阿賀野は酒匂と丸かぶりだし!」

酒匂「うん!お姉ちゃん大好き♪」

阿賀野「……はぁ。まあ阿賀野には溢れ出るカリスマがあるし良っか。行きましょ」

そして阿賀野達はのぼりに比叡、目玉が鹿島タペストリーと言う恐怖を目にする


カメラマン「それでは撮影始めますのでお1人づつどうぞー」

能代「それじゃあ阿賀野姉ぇから……」

阿賀野「はわわわわわわ」

能代「ど、どうしたの阿賀野姉ぇ!?子鹿みたいに震えてるじゃない!」

阿賀野「さささ、撮影って、はは、初めてでどどど、どうしたらいいのか」

能代「ええー……」

矢矧「仕方ないわね。じゃあ私が最初に行かせてもらうわ」

カメラマン「それじゃーまずはコーヒーを手に持って1枚お願いします」

矢矧「こうかしら?」

カメラマン「はーい、じゃあ次は目線上げてお願いします」

矢矧「こう?」

カメラマン「次はコーヒーの街カフェロゴが見えるように目線もこちらで」

矢矧「コーヒーのロゴを……」

カメラマン「最後に左手はポケットに入れて決めゼリフお願いします」

矢矧「さて、次はどんな戦略(ポーズ)を立てるの?」

カメラマン「なんかカッコいいからOKです!」

能代「阿賀野姉ぇ、矢矧が終わったみたいだから次だよ」

阿賀野「うう~……無理無理ぃ……阿賀野あんなキリッと出来ない~!」

能代「何言ってんのよ。ほら早く」

カメラマン「次の方ー」

能代「あ、はーい。阿賀野姉ぇ!」

阿賀野「能代先にいって。能代がいっぱい失敗すれば阿賀野も緊張しないから!」

能代「失敗なんてしないわよ!もう……!」

能代「よ、よろしくお願いします!」

カメラマン「ではこの袋を手に掛けて目線くださーい」

能代「チョコとガム?そうか、コラボの商品ね」

カメラマン「あっ、胸はそこまで強調されなくても」

能代「別に強調してる訳じゃ……」

カメラマン「はいじゃあ撮りますのでこちらのカンペ読みながらニッコリとお願いします」

能代「撮影なのにセリフあるんですか?」

カメラマン「はい」

能代「えっと…………あっ、もう帰ってたんだ。ごめんなさい、すぐ夕飯作っちゃうから。これ?お菓子だけど?あっ、もう!ちゃんと夕飯も食べてよ?」

能代「えっ?うん……だからそれも夕飯食べてお風呂入ってから……こ、こらぁ!ってなんですかこれ!?」

カメラマン「はいオッケーです!」

カメラマン「お次の方ー」

酒匂「ぴゃーい♪」

阿賀野「ま、まって!次は阿賀野が行くから!最後の1人なんて無理無理!」

酒匂「ぴゅぅ♪じゃあ酒匂がトリだね!」

阿賀野「……お、お願いします!」

カメラマン「じゃあこのからあげクンを手に持って」

阿賀野「ハフッ!ハフッ!」

能代「阿賀野姉ぇまだ食べちゃダメー!」

阿賀野「す、すみません、いい匂いがしたからつい最新鋭軽巡の血が!」

矢矧「阿賀野姉ぇ、私たちを巻き込まないで」

カメラマン「いやぁ、それくらい元気な写真が撮れれば最高ですよ。おい、新しいからあげクン用意して」

阿賀野「阿賀野が最高?やっぱり阿賀野型は最高なのね!よーし」

能代「ああっ!阿賀野姉ぇったら、あんなにスカート短くして……後ろからだとチラチラ見えてるじゃない!」

カメラマン「それじゃあからあげクンのパッケージが見えるように持ってもらって」

阿賀野「キラリーン☆阿賀野ウィーンク♪」

カメラマン「はいオッケーです!」

ムシャムシャ

阿賀野「はぁー、終わってみればどうって事なかったね」

能代「阿賀野姉ぇ!お尻のお肉が見えてる!」

阿賀野「もうー、能代は本当に仕方ないなぁ」

矢矧「2人とも、まだ酒匂が残っているから」

阿賀野「あっ、そうだった。あの子大丈夫かしら……」

能代「ちゃんとじっとしていられるか心配ね……」

矢矧「ううん、その心配はどうやら必要ないみたい」

阿賀野「?」

能代「うそ……」


3人の眼に映った酒匂は紙袋に入った箱状の何かを持ち、カメラの前でおしとやかに雌顔をしていた。

能代「あー、びっくりした。酒匂ってあんな顔できるのね」

酒匂「撮影もぴゃぴゃっと終わったね!」

矢矧「最初はあまり乗り気じゃなかったけれど、悪くない気分だったわね」

阿賀野「16日からコラボ開始だって!このあたりに阿賀野達ののぼりが立ったりポップやポスターも貼りだされるのかな!」

能代「阿賀野姉ぇはしゃぎ過ぎ。転んだり人にぶつかったりしても知らないわよ」

阿賀野「大丈夫大丈夫……いたっ!」

能代「あっ!ほら!すみません、うちの姉が!」

比叡「あれ?皆さんも来ていたんですか?」

能代「比叡さん?」

酒匂「こんにちわー」

比叡「私もこれからカードとのぼりの撮影なんです!気合い、入れて、行きます!」

阿賀野「えっ?」

鹿島「あら、皆さんも撮影ですか?私もタペストリーの撮影と1日店長の打ち合わせなんです」

能代「1日店長……?」


阿賀野「能代……タペストリーってなに?クリアファイルより凄い……?」

コラボのおかげで阿賀野型の可愛さに気付いた

2月16日 午前0時

阿賀野「ねぇねぇ、本当に今日だった?」

酒匂「間違いないよ!ぜーったい今日だもん!」

矢矧「しかし深夜とはいえ静かすぎないか?」

能代「その前にどうして私達は草むらからローソンを見てるのよ。阿賀野姉ぇはともかくあなた達まで」

阿賀野「だって気になるでしょ!阿賀野達がどんな人に買われていくのか!」

矢矧「まぁ私達はオマケなのだけれどね」

能代「あまり人聞きのいい響きじゃ無いからその言い方はやめて」

阿賀野「ぬー……もう1時前なのに誰もこないじゃない!」

能代「もしかして私達人気が……」

阿賀野「いやあああ!能代、それ以上は絶対ダメー!」

矢矧「それ以前にコラボとか関係なく客が来ないコンビニって大丈夫なのかしら」

酒匂「ぴゃっ!あそこにいるの司令だよ!」

阿賀野「ほんとだ!もしかして阿賀野を買いに来たの?ほら能代、見て見て!」

能代「しーっ、店員になにか話しかけてる」

提督「すみません!艦これコラボの商品全種いただきたいのですが!!」

提督「どのユンケルとお菓子を選べばよろしいのでしょうか!!」

阿賀野「ひゃー、提督さんったら恥ずかしげもなく堂々と大声で」

能代「見てるこっちが恥ずかしくなるわね……」

矢矧「ちょっと見て、お店の人に何か言われているわ」

提督「ええっ!?「いちじ」じゃなくて「しちじ」だったんですか!?」

酒匂「ぴゃあぁぁぁぁぁ!」

提督「執務が6時に始まるから7時は無理なんですが!」

提督「そこをなんとか!はい?仕事終わった夜に来い!?だって夜に来たらもう無いでしょうよ!!」

提督「ふざけんじゃないよ!提督に休暇なんて無い!有給なんてとれるわけないだろ!」

提督「ほら、店の奥にあるんでしょうが!出しなさい!!ぶっころがされたいのか!!」

提督「ああ!?なんだお前達は!!さわるな!私は今この店員と話をだな!」

提督「あっ、すみません!いえ、つい熱くなってあんな事を。え?署まで?勘弁してください憲兵さん!ああっ!痛い!」


酒匂「ぴゃあぁ……」

矢矧「普段はあんなに真面目で温厚な人なのに……」

6時半

矢矧「やっと明るくなってきたわね」

能代「阿賀野姉ぇ起きて。もうすぐ7時だから!」

阿賀野「うーん……あと少し……」

酒匂「お客さんも増えて来たね!」

矢矧「だが少し変なんだ。あの客達、ずいぶん前からいるのだがなにも買う気配が無くただ店内をうろうろと」

能代「そういえばなんだか挙動不審ね。店員の方をチラチラ見たり……まさか万引き!?」

酒匂「あー、酒匂あの人知ってる!まえにうちの鎮守府に演習できた隣町の提督さんだよ!」

能代「そう言われてみれば……どこかで見たような……」

阿賀野「ううーん……寒い……」

能代「ああっ!阿賀野姉ぇ!鹿島ちゃんが出てきたよ!」

阿賀野「出たわね!泥棒猫さんめ~!ぐぬぬ!」

酒匂「ぴゃあ……ただの制服なのに鹿島ちゃんが着るとえっちぃねー」

阿賀野「あんなの能代が着たってエロいわよ!ね、能代!」

能代「こっちに話を振らないでよ……」

阿賀野「確か鹿島ちゃんのケミストリーは最低500円くらいのユンケルが必要で、比叡さんのカードはどんべい2個で340円……」

能代「タペストリー……」

阿賀野「ゼリーも500円くらいだけど阿賀野達のクリアファイルは300円から!いける!この勝負勝てるよ!ふぁいっおー!キラリーン☆」

矢矧「ん、店頭に並び始めたわね。でもここからじゃ遠くて誰のクリアファイルを貰ったかよくわからないわ」

酒匂「あのね、あのね!酒匂こんな事もあろうかと双眼鏡持ってきたよ!見てみるね!ぴゃんっ」

酒匂「…………」

阿賀野「ど、どう?クリアファイルの様子は」

酒匂「ぴゃ……ぴゃあぁぁぁぁぁ!!ユンケルが、ユンケルがない!」

阿賀野「そんな!ちょっと貸して!」

阿賀野「……ちょっとちょっとうそでしょ?1500円くらいのユンケルまで売れちゃってるじゃない!」

能代「店員さんが出てきて何か張り出してるような……」

「鹿島タペストリー品切れしました」

阿賀野「ぴゃあぁぁぁぁぁ!」

酒匂「ぴゃ?ぴゃあぁぁぁぁぁ!」

能代「阿賀野姉ぇ落ち着いて!」

阿賀野「うう……新人に負けた……」

矢矧「なるほど。人気があるのは間違いないが、主な原因はあれね」

「ユンケルを買うと鹿島タペストリーが本人から手渡しで貰える!」


客「あ、あの、このユンケルを……」

鹿島「はい♪それではタペストリーを差し上げますね。大切に使ってくださいよ?」

客「使う!?」

鹿島「フフッ♪汚しちゃダメですよ?」

鹿島「お会計は丁度でよろしいですか?」

客「はひゃい!」

客2「ふっ、なんと愚かな。ここは札だけを出してお釣りで手をニギニギしてもらうのが常識だろうに」

客「はっ!しまった!」

鹿島「お客様?レシートをお渡ししたいのですが」

客「あ、はい!」

鹿島「また、いらしてくださいね?」ニギッ

客「は、はい、来ます!毎日きます!!」

鹿島「フフッ、可愛い♪」

客2「やれやれ、優しい店員さんでよかったな」

鹿島「あら?お客様?」

客2「支払いはこの一万円札で!プロは札と小銭で2度のふれあい!」

鹿島「こちらのカコナールはコラボ対象外ですがよろしいでしょうか?」

客2「えっ!?」

鹿島「?」

客2「なんという痛恨のミス……!こうなったらタペストリーは他店で買うとして、手をニギニギだけでも……!買います!」

オーナー「はーい、ただいま店内大変混み合っております。タペストリーコラボ以外の商品をお買い上げの方はこちらのレジをどうぞ」

能代「だいぶ人がいなくなったみたい……」

矢矧「鹿島ちゃんもタペストリーが売り切れていなくなっちゃったわね。次の店へ行ったのかしら?」

酒匂「今日はいろんな店で店長さんするって言ってたもんねー」

阿賀野「ああもう!またお客さんが店内見て帰ってく!」

能代「仕方ないわよ。鹿島ちゃん目当てってだけじゃなく、全種集めたい人は1つ欠けてたら他の店を探しに行くみたいだし」

矢矧「ランアンドガンね。とにかく今はタペストリー確保が第1みたいだから」

阿賀野「ううー……!阿賀野達のクリアファイルはいつでも貰えるみたいな考えで腹が立つんだけど!」

能代「仕方ないわよ。現に鹿島ちゃんのタペストリーだけ無くなってるんだから」

酒匂「ぴゃあ……せっかく綺麗に撮れたのに……」

阿賀野「……よし!じゃあ阿賀野達が買いに行こう!」

能代「ええっ……自分で自分のクリアファイル買うの……?」

矢矧「さすがに少し恥ずかしいわね」

阿賀野「じゃあみんなバラバラに買って後で交換よ!阿賀野は能代の、能代は矢矧、矢矧ひ酒匂で酒匂は阿賀野のクリアファイルね!」

悲しい作戦が始まる

能代「阿賀野姉ぇ……本当にやるの?」

阿賀野「大丈夫だってば。クリアファイルは自分以外のを買うし、変装もOK!あとは一芝居打てば完璧よ!キラリーン☆」

酒匂「ぴゃぁ!なんだかワクワクしてきた!」

矢矧「確かに潜入任務みたいで良い緊張感ね」

能代「とりあえずみんなヒゲは外しなさいよ……」

阿賀野「よーし!行くよ~!」


店員「いらっしゃいませー」

阿賀野「あ、あぁー、なーんか甘いものが食べたいわね!」

酒匂「ぴゃあぁぁぁぁぁ!カスタードシュークリームがあるよお!カスタードシュークリーム!これくーださい」

矢矧「私は体が冷えてるからホットコーヒーが欲しいわね」

阿賀野「あっ、これこの前食べたからあげクンじゃない!そう言えばご飯食べてないからお腹ぺこぺこー」


店員「ありがとうございましたー」


能代「……」

阿賀野「さぁ第二ラウンドいくよー」

能代「もう帰りたい……」

阿賀野「次は大丈夫だってば!」


店員「いらっしゃいませー」

阿賀野「ふぅ、寒い日はなんだかチョコが食べたくなるわねぇ(棒)」

能代(へたくそか!)

酒匂「ぴゃぴゃぴゃ?こんな所にチョコレートがあるっぴょん!」

能代(酒匂はうーちゃんみたいになってるし……)

矢矧「…………」

能代(何か言いなさいよ!)

能代「ほら、阿賀野姉ぇ。チョコレートならこのクランキーが好きなんでしょ?」

阿賀野「えっ?阿賀野はホワイトチョコが好きだけど」

能代「阿賀野姉ぇ……やる気あるの?対象商品みなさいよ!」

阿賀野「あ、ああ!そうそう!クランキー大好き!クランキークランキー」

酒匂「およよ?こんな所にクランキーがあるっぴょん?」

能代(あんたもういったい誰なのよ……)

矢矧「クランキー……ね」

阿賀野「どのクランキーにしようかなぁ」

能代「このクランキーでしょ」

酒匂「ねぇねぇ、ここに何か書いてあるよ!」

矢矧「なになに、対象商品を3つ買うと阿賀野型4姉妹のクリアファイルをプレゼント……?」

阿賀野「えっ?そんなキャンペーンがやってるの?全然知らなかった!能代は知ってた?」

能代「おおほぉ……い、いきなりアドリブでこっちにふらないでよ!変な声出たじゃない!」

矢矧「私は知っていたわ」

能代「矢矧はもうちょっと黙ってて!」

阿賀野「でも3つ買わないとダメなのかぁー」

酒匂「さすがに大好きなクランキーでも3つは多いですぴゃんね」

能代(だから誰なのよ……)

阿賀野「ややっ?これを見て!なんとこの手につきにくいクランキーシリーズはチョコ、抹茶、イチゴと3種類あるよ!」

酒匂「ぴゃああぁー!だったら全種類食べたいし3つ買っちゃおう!」

能代「へ、へぇー、じゃあちょうど3つ買うしクリアファイルももらっちゃおうかしら」

矢矧「ちょっと待って。それだと結局3つ食べることになるし、全種類とコアラのマーチを買って4人で分け」

能代「酒匂、ちょっと黙ってなさい」

酒匂「ぴゃ!?」

能代「あ、矢矧ね」

阿賀野「良い感じ良い感じ!店員さん完全に偶然チョコを買いに来た客だと思ってるよ!」

店員(クリアファイルが欲しいなら早く買ってくれないかな)

能代「じゃあ早くクリアファイル貰ってかえりましょ」

酒匂「うん!えっと、酒匂は阿賀野姉ぇのクリアファイルー」

阿賀野「阿賀野は能代のを買うんだよね」

能代「私は矢矧のを……」

矢矧「ところでこのクリアファイル、誰が一番人気なのかしら」

阿賀野「…………」ピタッ

能代「また余計なことを……」

阿賀野「確かにちょーっと気になるかも……」

能代「もう良いじゃないそんなの。誰かが傷つくだけなんだから」

矢矧「ど田舎だけあってあまり売れ行きは芳しくないわね」

能代「やめて!誰かが傷つくどころかみんな傷ついちゃうじゃない!」

阿賀野「ひーふーみー……阿賀野は残り5枚よ!」

能代「ああもう……」

阿賀野「能代はひーふーみー……よ、4枚ね……」

能代「自分で数えて勝手に傷つかないでよ……」

阿賀野「べ、別に傷付いてないってば!ほら、矢矧どうなの!?」

矢矧「残りは2枚ね」

阿賀野「うわぁぁん!能代ぉ~!」

能代「だからやめようって言ったのに」

阿賀野「こんな事ならコラボなんてしなけりゃよかった……」

酒匂「ぴゃあぁぁぁぁぁ!!」

能代「ど、どうしたのよ?」

矢矧「酒匂の残りは8枚だった」

阿賀野「8枚ってあんた……」

酒匂「ぴゃあぁぁ……貰い手が、貰い手が……ない!」

能代「どうするのよ阿賀野ぇ!」

酒匂「ぴゃあぁ…………」ドヨ-ン

少年「あの……すみません、そのチョコを買いたいんですけど……」

能代「あっ、ごめんなさい」

少年「これとこれと……これ」

矢矧「あら、もしかしてこの子」

少年「あとはクリアファイルを……うわっ、すっごいこっち見てる……」ソソクサ

酒匂「ぴゃあぁぁぁぁぁ!」

少年「ひっ!」

酒匂「ばいばーい♪」

少年「……っ」ぺこり

矢矧「良かったわね。買ってもらえて」

酒匂「うん!お礼に来週デートする約束したんだぁ♪」

能代「それは提督が聞いたら泣くわね」

もう少しですが野暮用でまた夜に書きます!

阿賀野「よーし、作戦大成功ー!キラリーン☆」

能代「大成功……?」

阿賀野「さあさあ!早くクリアファイルを交換よ!」


矢矧「……自分で自分のクリアファイルを持つと言うのは」

能代「なんだかナルシストみたいできみが悪いわね……」

酒匂「ぴゃ?」

阿賀野「じゃーかえりましょ」

矢矧「そうね。早く戻らないと朝食が終わってしまうわ」

酒匂「ぴゃあ。もうお腹ぺこぺこだよー」

阿賀野「ちょっとちょっと、急いで帰らなきゃ阿賀野達の分まで食べられちゃったり!?」

赤城「上々ね」

阿賀野「わわわ……こうしちゃいられない!走って帰らなきゃ!」

能代「あー、能代は少し用があるんでみなさんは先に帰っててください」

阿賀野「どうしていきなり敬語!?まぁいっか。早く帰ってこないとダメだからねー」

能代「……」


店員「いらっしゃいませー……あれ?」

能代「……」スタスタ

ダンッ!

店員「えっと……324円になります……」

能代「あ、阿賀野姉ぇには内緒だから」

店員「は、はい……」

能代「……」スタスタ

店員「なんだったんだいったい……」


矢矧「あら?寒くてもう一杯コーヒーを買いに戻ったら……今出て行ったのは能代姉ぇ?」

店員「あっ、能代さんならさっき阿賀野さんのクリアファイル持って帰りましたよ」


店員は約束どおり阿賀野には内緒にした。

その頃、少し離れたローソンにて

客「あー、肩こるわー。徹夜明けは辛いわー」

店員「いらっしゃいませー」

客「こんな時は栄養ドリンクだなー。今日は超疲れてるから少し良いやつを頼むかー」

客「ややや?なんだこの絵は?すみませーん、店員さーん」

店員「はい」

客「このユンケルを買おうとしたんですけど何かキャンペーンでもやっているんですか?」

客「あー、そんなのがやってたんですかー。へー」

客「ほうほう、なるほどなるほど。えっ?タペ、タペストリー?って言うの?この女の子が?」

店員「いえ、艦隊これくしょんと言うゲームのキャラで、鹿島と言う子のタペストリー……まあポスターに近い物です」

客「そうなんだ。いやー、こう言うの全然詳しくなくて、歳はとりたくないねー。ははは」

店員「ははは」

客「で?なに?これはゲームとか興味なくてももらえる感じ?」

店員「もちろんです」

客「そうかー、じゃあせっかくだしもらおうかなぁ」

店員「では対象商品とタペストリーをレジまでお持ち下さい」

客「はいはい。いや、ほんと興味無いのに良い歳して恥ずかしいな」

店員「今大人気ですからそんな事ありませんよ」

客「艦これかぁ……ゲームとか苦手だけど一度どんなゲームなのか調べてみようかな」

店員「是非お試しください」

客「ああ、ありがとう。それじゃあ」

店員「……あれだけアピールされると逆に恥ずかしいな」

その夜、司令室にてゴムを咥えた状態で酒匂が提督に発見された。

絶対あの紙袋と雌顔の理由はうすうす。

終わります。

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