駆逐戦隊!ショキカンジャー!! (1000)

デデッデデー デデッデデーン

ドカーン

吹雪「吹雪レッド!」

叢雲「叢雲ブラック!」

漣「漣ピンク!」

電「電イエロー!」

五月雨「五月雨ブルー!」


吹雪「五人そろって!」

五人「駆逐戦隊!ショキカンジャー!!」

バァァァァァァン

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1454766780

漣「…っていうのをやりたいんですよ!」

吹雪「はぁ…」

叢雲「何それ?」

漣「だーかーら、戦隊モノだよ!戦隊モノ!」

漣「面白そうじゃん!?」

電「せ、戦隊モノ、ですか?」

五月雨「私たちで戦隊って言ったら、別のになっちゃうんじゃ…」

漣「あー…まあ、それはそれ、これはこれということで…」

叢雲「そもそも、何で私たちなのよ」

吹雪「第七駆逐隊でやればよかったんじゃないの?」

漣「うーん、それも考えたんだけどねぇ…」

漣「やっぱり五人いたほうが良いと思いまして!」

叢雲「だったら色もそろえなさいよ」

漣「だって、叢雲ちゃんグリーンってイメージないし…」

叢雲「まあ、そうかもしれないけど…」

漣「あ、それとも赤と黄で構成された戦隊のほうがよかった?」

叢雲「ぶっ飛ばすわよ」

漣「んで、漣とかかわりのある五人って言ったらこうかなーと」

電「そういえば、この五人はこの鎮守府に初めて配備されたメンバーなのです」

五月雨「だから、『ショキカンジャー』なの?」

漣「イエス!」

吹雪「でも、やるって言ってもねぇ…」

五月雨「具体的には、何をするの?」

漣「うっ!!え、えーと…」

叢雲「…考えずに発案したの?」

漣「さ、サーセン…」

叢雲「はぁ…あんたの計画性のなさには呆れるわ」

漣「うぅ…何も言えねぇ…」

漣「じゃ、じゃあ、今からそれを考えたいと思います…」

吹雪「そ、そもそも私たち、やるって言ってないけど」

漣「わかってる!わかってるけど待って!もう少し話を聞いてよ!」

吹雪「うーん、でも…」

五月雨「ま、まあ、いいんじゃない?すごくやりたいみたいだし、もう少し聞いてあげようよ」

電「今日はみんなお休みですし、せっかくだから聞くのもいいと思うのです」

叢雲「暇つぶしにはなりそうだし、私も聞いてあげるわ」

吹雪「…そうだね。漣ちゃん、もう少し聞くよ」

漣「うぅ…みんなの優しさが五臓六腑に染み渡るぜ…」

漣「さて、じゃあまずは何から…」

電「あの、いいですか?」

漣「はい、電ちゃん!」ビシッ

電「戦隊モノ、ということは、敵となる悪の組織がいると思うのですが…」

叢雲「確かに、敵がいないとお話にならないわね」

五月雨「私たちの敵って言ったら…深海棲艦?」

吹雪「でもそれいつもとやってること変わらないよ?」

漣「うーん、いきなり難しい問題が来ましたねぇ」

電「どうするのです?」

漣「深海棲艦と戦うときに、戦隊風に戦う、というのもアリですが…」

漣「確実に怒られてしまうのでそれはナシの方向で」

叢雲「そりゃそうね」

漣「なので、何か別の敵は…」

五人「う~ん…」

吹雪「敵って言ってもねぇ…」

電「思いつかないのです…」

叢雲「やっぱりこの話やめない?」

漣「ちょ、ちょっと待ってくださいよー!もうちょっと考えてよ!」

漣「何かないの!?具体的な敵じゃなくてもいいから何か言ってよ!何かヒントになるかもしれないし!」

漣「最近あった変わったこととか、昨日の晩御飯とかでいいからさー!」

吹雪「昨日はカレーだったねぇ」

電「おいしかったのです」

漣「本当に言うんじゃねーッ!頭脳が間抜けか!?テメーら!!」

叢雲「どっちなのよ…」

五月雨「…あ、変わったことと言えば」

漣「ん!何何!?五月雨ちゃん!」グイグイ

五月雨「うわっ!?え、えっと、大したことじゃないんだけど…」

五月雨「最近、鎮守府で変わったことが起きてるらしいよ」

吹雪「変わったこと?」

五月雨「うん。夕張さんと明石さんの工具がなくなったり、屋根裏や床下から変な音が聞こえたり」

五月雨「時々地響きが聞こえたり、資材が急になくなったりするって…」

叢雲「最後のは大型艦建造しすぎてるからじゃないの?」

五月雨「そうかもしれないけど、とにかくそういうことが最近頻繁に起こるらしいよ」

吹雪「確かに最近変な音よく聞く気がする…ネズミかと最初は思ったけど、ちょっと音が変だもんね」

電「そういえば、電もこの間変なものを見たのです」

五月雨「どんな?」

電「港に、小さな黒い物体が浮かんでたのです。もう一度見たら消えてたので、見間違いと思ったのですが…」

叢雲「潜る練習してたまるゆじゃなくて?」

電「まるゆさんは白いから違うと思うのです…」

電「それに…小さいといっても、大人の人くらいの大きさでした」

吹雪「うーん…どう思う?漣ちゃん」

漣「間違いねぇ、奴の仕業だ」

叢雲「誰よ、それ」

漣「ドン・サウザンドってやつの…」

叢雲「ぶっ飛ばすわよ」

漣「冗談はさておき…まあ、気になるところではありますな」

五月雨「でも、戦隊モノの敵とは関係ないよね…」

漣「いや!きっとこれは裏で悪の組織が関係しているに違いない!」

吹雪「そうなの?」

漣「私のゴーストがそう囁いている!」

叢雲「半分やけくそでしょ、あんた」

漣「えー、では、ショキカンジャーの目的として、『敵につながるかもしれない異常現象の解明』が提示されました」

電「それは戦隊というか…」

五月雨「探偵っぽいよね…」

漣「いいのいいの!細けぇこたぁ気にすんな!」

吹雪「まあ、戦隊どうこうは置いといて、気になるよね」

漣「ちょ、置いとかないで」

叢雲「そうね。電が見た黒いのとか、もしかしたら深海棲艦がかかわってるかもしれないし」

五月雨「じゃあ、今から調べてみる?」

電「そうするのです」

漣「あのー、ちょっと…えー、ちょっと待ってー…」

吹雪「どうしたの漣ちゃん?来ないの?」

漣「…あー!もう!わかったよ!戦隊の話はあとにするよ!」



吹雪「とりあえず電ちゃんの言ってた黒い物体を探しに来たけど…」

叢雲「何もないわね…」

電「たしか、このあたりだったのですが…」

電「本当に見間違いだったかもしれないですし、そうじゃなかったとしても、今日も現れるとは限らないですから…」

五月雨「まあ、念のためもう少し調べてみようよ。他にすることもないし」

漣「戦隊の話はー?」

叢雲「もう少し内容を考えてから話しなさい」

漣「ぶー」

吹雪「周辺を調べられるよう、艤装も着けてきたし、海上に出ようか」

五月雨「そうだね、じゃあ…」

電「!!み、みんな!あれなのです!!」

四人「!!」バッ

電が指さした先には、謎の黒い物体が浮かんでいた!

五月雨「な、何あれ…」

叢雲「ただの漂流物…ではなさそうね」

電「間違いないのです…この前見たのと同じなのです!!」

漣「どうする?吹雪ちゃん」

吹雪「様子を見よう…みんな、目を離しちゃだめだよ」

黒いの「…」プカプカ

五人「…」

叢雲「…なんか、近づいてきてない?」

漣「本当だ…しかも、動いてる…」

吹雪「一体何なの…?」

ザパァ

五人「!!」

バシャッ ペタペタ

五人「…!?」

駆逐イ級の被り物?をした、全身黒タイツの男が現れた!

五人「…」

イ級?「イーッシッシ、今回もうまく乗りこめたイー」

イ級?「偵察もこれで三回目になるから、次からもっと大勢で乗り込めるイー」

吹雪「…何あの不審者」

電「と、とっても怖いのです」

イ級?「さて、今日の残りの仕事を…ん?」

イ級?「!!か、艦娘だイー!見つかったイー!!」

五月雨「き、気づかれちゃった!どうしよう?」

叢雲「落ち着きなさい。とりあえず、艤装はあるんだから、いざとなればそれで・・・」

漣「え、それ死ぬのでは?」

叢雲「正当防衛よ。問題ないわ」

漣「あれがもしイ級のコスプレしたご主人様だったら?」

叢雲「全く問題ないわね。不審者であることには変わりないもの」

漣「oh…」

イ級?「こ、こうなったら死んでもらうイー!覚悟ー!」ダダダ

電「こ、こっちに来たのです!」

吹雪「えーい、仕方ない!みんな、撃ち方用意!!」

ジャキン

吹雪「撃ち方始めぇー!!」

ドーン ドーン ドーン

漣「やったか!?」

叢雲「ちょ、なんで自分からフラグ立てていくのよ」

漣「だいじょーぶだって、深海棲艦でも駆逐艦くらいだったら、今の攻撃を喰らったらただじゃ…」

シュゥゥゥゥ

イ級?「イーッシッシ…そんなものかイー?」

イ級?は、攻撃を喰らったにもかかわらず、無傷で立っている!

叢雲「んな…!」

漣「さ、漣のせいじゃないよね?ね?」

五月雨「も、もう一度撃とう!みんな、構えて!」

ジャキン ドーンドーン

イ級?「イーッシッシ、無駄だイー。お前たちの攻撃はこのイーには通らんイー」

電「そ、そんな…!」

吹雪「くっ…私たちだけじゃだめだ、他に誰か…」

叢雲「あーもう、どうしてこういうときに限って港に誰もいないのよー!」

電「電が誰か呼んでくるのです!今出撃や演習で出払ってますが、何人かは…」

吹雪「わかった!じゃあ電ちゃん、おねが…」

叢雲「!吹雪、避けなさい!」

ドカッ

吹雪「ぐはっ…!」

五月雨「吹雪ちゃん!」

イ級?「イーッシッシ、貴様らは艤装での攻撃が通らなければ、ただの小娘と同じだイー」

吹雪「ぐっ…」

イ級?「このまま死んでもらうイー!」ブンッ

叢雲「吹雪!」

五月雨「吹雪ちゃん!」

電「吹雪さん!」

吹雪(よ、避けなきゃ…!)

ブオッ

吹雪(!ダメ、当た…)


漣「漣キィーック!!!」ドゴォ

イ級?「イーーーーーッ!!??」ドザァ

四人「!?」

漣「大丈夫!?吹雪ちゃん!」

吹雪「さ、漣ちゃん!?あ、ありがとう」

漣「気を付けて、まだ来るよ!」

イ級?「イテテ…こ、この小娘が…!」スクッ

吹雪(どういうこと…?艤装での砲撃は効かないのに、打撃は通るなんて…)

吹雪(と、とにかく、漣ちゃんに倣って、私も…!)

イ級?「イーッ!!」ブオッ

吹雪「えーい!!」ブンッ

ドゴォ

吹雪のパンチがイ級?の顔面?に当たった!

吹雪「よし、これで…!」

イ級?「…」

吹雪「…あれ?」

イ級?「イーッ!!」ブンッ

吹雪「うわっ!」シュバッ

吹雪(ど、どうして…?キックのほうが威力が強いから?)

吹雪(でも、砲撃と同じで、まったく効いてない感じだった…どうして?)

漣「あー、違うよ吹雪ちゃん」

吹雪「え?」

漣「技名叫ばないと」

吹雪「わ、技名?」

漣「そう。漣もさっき叫んだじゃん。『漣キィーック』って」

吹雪「え?ちょ…え?」

漣「あ、ほら来るよー」

イ級?「イッー!!」ブンッ

吹雪(な、何?技名って…)

吹雪(…えーい、ままよ!)

吹雪「吹雪パーンチ!」ドゴォ

イ級?「イーーーーーッ!!」ドガッ

吹雪「あ、効いた」

漣「ね?言った通りっしょ?」

漣「ほーら、次叢雲ちゃーん」

叢雲「え?私もやるの?」

漣「ほらほらなんでもいいからー」

叢雲「…えーい、仕方ないわね!」ダダッ

イ級?「イ…イ?」ムクッ

叢雲「叢雲アッパー!!」ドガァ

イ級?「イーーーーッ!!」バビューン

すさまじい威力!!あまりの衝撃に、イ級?は3メートルゲインした!

叢雲「え?そんなに?」

漣「はいはい、次、五月雨ちゃーん!」

五月雨「え!?えっと、えーっと…」ダダッ

イ級?「ぐふぅ…た、助けて…」ビクビク

五月雨「さみだ…うわぁっ!?」ツルッ

五月雨「さ、五月雨…ローリング!!」バキィッ

イ級?「イッーーーー!!??」

五月雨はイ級?の手前で転び、そのまま一回転して踵落としを喰らわせた!

五月雨「いたた…まあ、何とかなったけど…」

漣「じゃあ、ラスト!電ちゃーん」

電「は、はわわ!え、えーと…」ダダッ

イ級?「ひぃっ!許してください!今ので腕と足が折れました!再起不能です!動けませーん!」

叢雲「嘘でしょ」

イ級?「まあね」

電「い、電…ダイナマイト!」ビュンッ

イ級?「えっ」

電のお得意技(衝突)が決まった…

ドゴォォォォォォォォォォ

──────────

──────

───

電「うぅ…痛いのです」ヒリヒリ

叢雲「強力だけど、危険な技ね…」

イ級?「イ…」ビクビク

吹雪「で、どうしよう?この人」

五月雨「とりあえず、工廠にでも拘束してもらって、提督に報告しようか」

吹雪「そうだね」

イ級?「お、お前ら、何者だイー…ただ者じゃないイー…」

吹雪「え?いや、私たちはただの…」

漣「のんのん、吹雪ちゃん。そこはアレですよ、ア・レ」

吹雪「あれ?」

漣「ほら、最初に説明した奴」

吹雪「あー…あれ?え?今やるの?」

漣「うん。本当は最初にやる奴だけど、終わった後でもいいと思うので」

叢雲「え、本当にやるの?」

漣「いーじゃんいーじゃん!!やってよー!!ねーみんなー!!」ジタバタ

五月雨「そ、そこまで言うなら…」

電「少し恥ずかしいですが、電はいいのです」

叢雲「…仕方ないわね、付き合ってあげるわ」

吹雪「…わかったよ、今回勝てたのは、漣ちゃんのおかげだもんね」

漣「よーし、じゃーいきましょー!」

デデッデデー デデッデデーン

吹雪「吹雪レッド!」

叢雲「叢雲ブラック!」

漣「漣ピンク!」

電「電イエロー!」

五月雨「五月雨ブルー!」


吹雪「五人そろって!」

五人「駆逐戦隊!ショキカンジャー!!」

バァァァァァァン

イ級?「イッ、イッーーーーーー!!?」

ドカァァァァァァァァァァン


漣「あ、爆発した」

吹雪「え、何で!?」

電「えっと…あの…」

叢雲「…」

五月雨「…どうしよう、これ」

吹雪「…とりあえず、司令官に報告しに行こうか」

執務室

提督「なるほど。大体わかった…」

提督「お手柄だったな、五人とも」

吹雪「え、信じてくれるんですか?」

提督「お前たちが嘘つくわけないだろ」

叢雲「さらっとすごいこと言うわね…」

漣(うひょっ!!これってもしかしてご主人様騙し放題!?)

提督「…やっぱり漣は違うかな」

漣「何故ばれたし!?」

提督「顔に出まくってたぞ」

漣「ありゃ、やっちまいました…」テヘペロ

提督「それにしても、不可解なことだらけだな…」

提督「イ級の頭の謎の男、その男への攻撃方法が、技名を叫んでの物理攻撃…」

電「そういえば、どうして漣さんは気づいたのです?」

漣「うん?」

五月雨「最初に攻撃したのって、漣ちゃんだよね」

漣「あー、あれはね…正直思い付きなんだけど…」

漣「ほら、ずっと戦隊モノの話してたじゃん?んで…」

漣「…あの不審者、戦闘員にしか見えなくてさ…」

四人(…確かに)

漣「で、そのままのノリでやってみたら、なんかうまくいって…」

叢雲「技名を叫んで攻撃するのが、戦隊モノと関係あると?」

漣「まあ、それはヒーローもの全般に言えるね。ライダーとか」

漣「戦隊モノはどちらかと言えば合体技を使うときかな。今回はまあ、例外だね」

漣「で、まあ考えたことがあるんですが…」

提督「何だ」

漣「…決めポーズで爆発もしましたし、もしかしたら…」

漣「…戦隊モノのノリで戦ったら、倒せる相手ってことなんじゃ…」

一同「…」

吹雪「…まあ、そうなるよね」

叢雲「否定できないわ…」

提督「うーん、なるほど・・・話を聞く限りではそうだな」

提督「…」

提督「…その男は、まだ仲間がいるようなことを言ったんだったな?」

五月雨「はい。『偵察が済んだから次はもっと大勢で乗り込める』って…」

電「あと、何かここでやっているようなことを言っていたのです」

提督「なるほど…」

提督「…完全に、仮説なんだが…」

提督「その男の出現と、最近鎮守府で起きている異常現象…なにか関わりがあるかもしれん」

五人「!」

提督「…よし、わかった」

提督「吹雪、叢雲、漣、電、五月雨」

提督「君たちにはしばらく、普通の艦娘としての任務から外れてもらう」

吹雪「え!?」

提督「その代わり、特別な任務を与える」

提督「その男の仲間の正体、異常現象の原因を探り、必要があれば撃滅せよ。いいな?」

五人「はいっ!」ビシッ

提督「よし、こちらからもできるだけサポートはする。頑張ってくれ」

吹雪「まさかこんなことになるなんて…」

漣「ヨッシャー!!戦隊結成キタコレ!!」

叢雲「こいつの思い通りになってしまったわね…」

五月雨「まあ、いいんじゃないかな。私は楽しそうだと思うよ」

電「電も、なんだか楽しくなってきたのです」

漣「お、二人も戦隊の良さに気が付いた?」

叢雲「…ま、こうなったからには、最後まで付き合うわよ」

吹雪「よし、みんな、頑張ろう!」

漣「…あ、そうだ、リーダーなんだけど」

漣「吹雪ちゃん、お願いします」

吹雪「え!?何で私!?漣ちゃんじゃないの!?」

漣「だってほら、レッドだし。漣はピンクだし」

吹雪「わけわかんないよー!」

叢雲「いいんじゃない?リーダー」

電「よろしくお願いします、リーダー」

五月雨「頑張って、リーダー!」

吹雪「みんなまでー!うう…」

吹雪「わかったよー!やるよ、リーダー!」

漣「おお、それでこそ吹雪ちゃーん!」

吹雪「それじゃあ改めて…」

吹雪「駆逐戦隊、ショキカンジャー!頑張るぞー!!」

五人「おー!!」


第一話「結成!ショキカンジャー」 艦

次回予告

リーダーのレッド、吹雪です!
まさかこんなことになるなんて…でも、司令官から任せられた任務、全うして見せます!
それにしても、戦隊かぁ…必要なものがたくさんあるよね
拠点に武器、戦闘服…どうする気なのかな?漣ちゃん
え?考えてない!?ちょっとー!しっかりしてよー!

次回、第二話「変身したい!」
次回もまた、見てくださいね、司令官!

というわけで、今日はここまで
続きはまた明日

第二話「変身したい!」

吹雪「えー、それでは…」

吹雪「第二回、ショキカンジャー会議を始めます」

ワーワー ドンドン パフパフ

吹雪「…漣ちゃん、それやめようか」

漣「おっと失敬」

叢雲「で、何を話し合うの?」

吹雪「うん。とりあえず、今後どうするか、具体的なことを決めようと思って」

電「具体的なこと…ですか」

五月雨「戦隊に必要な物をそろえるとか?」

吹雪「そうそう、そういうの」

吹雪「で、何が必要かっていうので…何か案はない?」

叢雲「案、ねぇ…」

五月雨「戦隊って言ったら…秘密基地があるよね」

電「そうなのです。拠点が必要なのです」

吹雪「ああ、それに関しては、司令官が用意してくれたよ」

五月雨「え、本当!?」

電「はわわ…何だかすごそうな予感なのです」

叢雲「どこにあるのよ、それ」

吹雪「ここだよ」

四人「えっ」

吹雪「ここ」

漣「…えーっと、ここっていうのは…」

吹雪「うん。この六畳の、ちゃぶ台、座布団、ホワイトボード備え付きの部屋」

四人「…」

叢雲「…まぁ、仕方ないと言えば仕方ないわね…」

五月雨「秘密基地じゃないけどね」

漣「あ~、なんか変なコンピュータがいっぱい並んでたりする近未来的なの想像してたんだけどな~」

電「でも急なことですし、そんな大きな拠点である必要もないでしょうから、ここで十分なのです」

吹雪「そういうことだね。まあ、私もちょっとがっかりしたけど…用意してくれるだけありがたいからね」

漣「ロマンがないよロマンがー!!」ジタバタ

五月雨「でもこういうののほうが落ち着くんじゃないかな」

叢雲「そうね。漣はもうちょっと落ち着きなさい」

漣「うぅ…」

漣「ま、いっか」ケロッ

四人(いいのかよ…)

吹雪「というわけで、これから話し合いをしたり、必要なものを置くのはここにします」

吹雪「じゃあ次は…」

五月雨「あ、その前にちょっといい?」

吹雪「どうしたの?五月雨ちゃん」

五月雨「昨日の敵との戦いについて考えたことがあるんだ」

叢雲「戦い?戦隊らしいことをすればいいんでしょ?」

五月雨「そう。戦隊のノリで戦えば倒せるっていうのが、昨日の結論」

五月雨「それで、昨日は技名を叫びながら攻撃したよね」

漣「しましたねぇ」

五月雨「でも、昨日は敵が一人だったからよかったけど、敵が大勢だったら…」

電「…いちいちそんなことしてたら隙だらけなのです」

五月雨「そういうこと」

吹雪「んー、でもどうしたら…」

五月雨「で、さらに考えたことがあります」

漣「ほほう」

五月雨「『戦隊らしさ』、これが戦いのキーになるんだけど…」

漣「はい!はい!」

五月雨「?どうしたの?」

漣「その『戦隊らしさ』を『戦隊パワー』と名付けることを提案します!」

電「え?せ、戦隊パワー?」

叢雲「心底どうでもいいけど…」

五月雨「あはは…わかったよ」

五月雨「戦隊パワーが戦いのキーになるけど、ここで昨日の私たちの姿を思い出してほしいの」

吹雪「昨日の私たち?」

叢雲「普通に艤装つけてただけね」

五月雨「そう。どう考えても戦隊じゃないよね」

五月雨「艤装で戦ってた時の私たちの戦隊パワーは0」

五月雨「でも、技名を叫んで戦ったことで戦隊パワーが生まれた」

五月雨「つまり、普通の格好じゃ、そのくらいしないと戦隊パワーは生まれないってわけ」

電「ということは、つまり…」

吹雪「戦隊らしい格好だったら、常に戦隊パワーが生まれて、技名をいちいち叫ばなくてもいいんじゃないかってこと?」

五月雨「そういうこと」

叢雲「なるほどね…」

叢雲「でも、正直まだ戦隊らしさ…」

漣「戦隊パワー」

叢雲「…戦隊パワーが本当にかかわってるかわからないのよね」

五月雨「うん。問題はそこなんだよね」

電「でも、他に手がかりもないですし…」

吹雪「次に敵と遭遇した時、いろいろ試してみようよ。いざとなったら昨日みたいに戦えばいいし」

叢雲「そうね。他にどうしようもないし」

漣「ということは五月雨ちゃん。あれですか?」

五月雨「ん?」

漣「『変身したい』ってことですか?」

五月雨「…まあ、そういうこと、かな?」

漣「ヨッシャー!燃えてキター!」ボォォォォ

五月雨「え!?ええ!?」

吹雪「まあ、戦隊らしいよね、変身」

電「確かに、今の話の流れからするとそうなりますが…」

叢雲「テンション上がりすぎなのよ、漣」

漣「おっと失敬失敬」

漣「いやー、漣も変身がしたかったんですよー」

漣「さすが五月雨ちゃん!よくわかっていらっしゃる!」

五月雨「あ、あはは…」

吹雪「それにしても、変身か…」

電「本当に変身しなくても、服は必要ですよね」

叢雲「じゃあ誰かに頼んで…」

漣「あ、そこで漣から提案です」

吹雪「何?」

漣「戦隊モノの、博士ポジの人を提案したいと思います!」

吹雪「は、博士?」

漣「協力者として、博士ポジの人が出たりするんですよ」

叢雲「はぁ…」

電「では、それは誰なのです?」

漣「無難なとこで、夕張さんと明石さんかなーと」

叢雲「まあ、その二人くらいしか思いつかないわね」

吹雪「じゃあ、その変身の話を持って、二人に頼みに行こうか」

電「引き受けてくれるでしょうか…」

漣「大丈夫っしょ。特に夕張さんは五月雨ちゃんが頼めば一発!」

五月雨「え!?何で私!?」

吹雪「あー、夕張さん五月雨ちゃんに甘いもんねぇ」

叢雲「明石さんも電がいれば大丈夫でしょ」

電「な、なんで電なのです!?」

叢雲「あんたに頼まれたら断りづらいのよ…」

三人(確かに…)

電「?」

工廠

夕張「何!?」キラキラ

明石「戦隊ですって!?」キラキラ

夕張「それで変身セットがほしい!?」

明石「ほうほう!!」

夕張・明石「よーし!お姉さんたちに、まっかせなさーい!!」グッ

五人「…」

吹雪「まあ、思った以上にスムーズに話が通ってよかったね」

電「あ、あの、本当に変身しなくても、服だけでもいいので…」

夕張「えー!?やだやだー!」

明石「つーくーりーたーいー!!」

叢雲「子供か」

五月雨「ま、まあ、二人がいいんなら、問題ないんじゃない?」

漣「そのようですねぇ…」

夕張「じゃあ二、三日後くらいでいい?」

吹雪「はい。では、お願いします」

電「二、三日後ですか…それまでどうしましょうか?」

吹雪「うーん、そうだねぇ…」

叢雲「だったら、鎮守府の異常現象を調べてみましょう」

漣「おー、そんなものもありましたなぁ」

五月雨「ていうか、最初の目的それだったよね」

吹雪「えーっと確か…」

・工具がなくなる

・屋根裏や床下から変な音

・地響きが聞こえる

・資材がなくなる(提督のせい?)

吹雪「こんなところだったね」

漣「ん?工具がなくなる…?」

五人「…」

工廠のほうからの声「ぎにゃーー!!!」

五人「!!」

工廠

吹雪「どうしたんですか!?二人とも!!」ダダッ

夕張「もうだめだ、おしまいだぁ…!」

明石「こんな、こんなこと…!残酷すぎる…!」

叢雲「…工具がなくなったの?」

夕張「うん…」グスン

明石「これじゃ、変身セットが作れないよぅ…」

電「それは困ったのです」

夕張「今回が最後の予備だったんだよね…」

五月雨「ずっとここに置いてたんですか?」

明石「うん。ちゃんと工具箱に鍵もかけたんだけどね…」

漣「あのー、鍵、壊されてますが…」

夕張「畜生!!最初になくなった工具が痛かった!!」

明石「あれがあればもっとゴツいの作れたんだけどね…」

吹雪「…最後に見たのはいつですか?」

夕張「ついさっきよ。あなたたちが来る、ほんの数分前」

吹雪「じゃあ、犯人はそう遠くまで行っていないはずです。探してみます!」

明石「うう、ありがとう…」

漣「いやー、何だかRPGみたいになってまいりましたなー」

叢雲「何か面倒くさいやつね」

五月雨「でもどうするの?」

電「犯人が誰かわからないのです…」

叢雲「え?昨日のアレみたいなやつじゃないの?」

漣「いやいや、あんなのいたら目立つっしょ」

叢雲「そういえばそうね…確かに、鎮守府内には現れないか…」

吹雪「そうだね。見るからに不審者がいたら大騒ぎになるもん」

吹雪「つまり、『その辺にいても怪しくない人』が犯人ってことだと思う」

五月雨「それって…」

吹雪「うん…」

吹雪「艦娘の中に、犯人がいる」

漣「ご主人様は除外すんの?」

吹雪「まあ、司令官なら直接明石さんたちに頼んで借りればいいし…」

叢雲「それは艦娘全員に言えることよ。どちらにしろ、盗むくらいだからまともな理由じゃないでしょうけどね」

吹雪「そうだね。とりあえず…」

???「おや、皆さんどうかしたんですか?」

吹雪「あれ、青葉さん」

青葉「どもー!恐縮です!青葉ですー!」

叢雲「何やってるのよ、こんなところで」

青葉「いやー、古鷹さんから逃げてきまして…」

五月雨「またですか…」

電「あの、このあたりで、怪しい人を見ませんでしたか?」

青葉「怪しい人、ですか」

吹雪「はい。挙動不審だったり、何か持ってたり…」

青葉「…何か持ってる人なら見ましたよ」

吹雪「!?だ、誰ですか!?」

青葉「白雪ちゃんが鞄を持ってました」

叢雲「白雪が…?」

青葉「ここは人通りが少ないので、他に怪しい人は見てませんねー」

青葉「その白雪ちゃんも、最近鞄を持ってるのをよく見るので、別段怪しいと思ってませんでしたが。鞄もあまり大きくないですし」

吹雪「最近、ですか…」

古鷹「あー、いたいた!青葉ー!!」ダダッ

青葉「げっ!見つかりました!では皆さん、これでー!」シュバッ

漣「…行っちゃいましたな」

電「吹雪さん…」

吹雪「…探してみよう、白雪ちゃんを」

叢雲「それにしても、白雪が鞄、ねぇ」

吹雪「そんなの持ってるの見たことないよね」

漣「でも最近持ってるのを見るって言ってたよ?」

電「誰も気づかないなんて…おかしいのです」

五月雨「…いや、おかしくないと思う」

吹雪「え?」

五月雨「さっきの工廠裏…人通りが少ないって言ってたよね」

叢雲「そういえばそうね」

五月雨「隠密行動するなら、人通りが少ないところを通るのは当たり前だよね」

五月雨「きっと青葉さんはよくあそこに逃げてるから、鞄を持った白雪ちゃんをよく見かけたんだと思う」

漣「なるほど。つまり、白雪ちゃんは鞄を持ってるときは、人通りが少ないところを通る、と」

電「では、人通りが少ないところをたどって行けば…!」

叢雲「…まだ、白雪が犯人って決まったわけじゃないのよ」

五月雨「…ごめん」

叢雲「…いえ、そういうつもりじゃなかったの、ごめんなさい」

吹雪「…急ごう、みんな」

漣「く~みつからね~!!」

叢雲「どこに行ったのよ、あの子…!」

電「つ、疲れたのです…」

五月雨「このままじゃ…」

吹雪「!みんな、あれ!」

四人「!!」


白雪「…」

白雪は、人がほとんど通らない道を歩いている


吹雪「…鞄を、持ってる」

叢雲「こんなところで…何やってるのかしら」

電「隠れて様子を見るのです」

白雪「…」スッ

白雪は途中で立ち止まり、鞄を道のわきに置いた

白雪「…」スタスタ


五月雨「…行った?」

漣「行ったね」

吹雪「…鞄、見てみようか」

バッ

五人「…!」

鞄の中には、いくつかの工具が入っていた

吹雪「…」

叢雲「…吹雪」

吹雪「…とりあえず、持って帰ろう」

漣「あー、待って待って」

吹雪「?」

漣「中身だけ持って帰って」

電「え?鞄は置いていくのです?」

漣「うん。で、中に石を詰めて置く」ヒョイヒョイ

漣「よーし、これでオッケー!」

四人「…?」

工廠

夕張「ヒャッハー!工具だー!」

明石「ありがとう、みんな!」

吹雪「いえ…」

叢雲「…」

電「あの、では、よろしくお願いします」

夕張「うん!任せといて!」

吹雪「…」

叢雲「…吹雪」

吹雪「何?」

叢雲「何か理由があるはずよ」

吹雪「…そうだよね」

叢雲「信じるのよ、白雪を」

吹雪「…ありがとう、叢雲ちゃん」


電「そもそも、何故わざわざ工具をあんなところに…?」

漣「ふふっ、それは明日探りましょう」

四人「…?」

漣「あ、吹雪ちゃん、白雪ちゃんと同じ部屋だったよね?」

吹雪「?うん、そうだけど」

漣「悪いけど、部屋に戻ったら見張っといてくれない?」

漣「今日はもう大丈夫だとは思うけど…」

吹雪「…いいよ、わかった」

吹雪と白雪の部屋

吹雪「ただいま…」ガチャッ

白雪「あっ、吹雪ちゃん。お帰りなさい」

吹雪「…」

白雪「?」

吹雪「白雪ちゃん、今日何してた?」

白雪「…」

吹雪「…?」

白雪「…今日は、ずっと訓練してたよ」

吹雪「…そっか、お疲れさま」

吹雪(…どうして、そんな嘘を)

吹雪(人に言えない理由ってこと…だよね)

翌日

五人は朝から、昨日白雪が鞄を置いた地点で張っていた

漣「お~予想通り、鞄がありますな」

叢雲「そら昨日、白雪が置きっぱなしにしたからじゃないの?」

漣「のんのん、甘いですな~叢雲ちゃん」

漣「鞄をよく見てください」

叢雲「…?」

漣「え~まだわかんないの?」

叢雲「うるさいわね…」

電「…あっなるほどなのです」

五月雨「そういうことだったんだ」

叢雲「え?二人ともわかったの?」

吹雪「あ、私もわかった」

叢雲「え!?」

漣「ちょっと~叢雲ちゅわ~ん」

叢雲「あーもう、うっさいわね!」

漣「昨日、漣はあの鞄に何をしましたか?」

叢雲「えーと、石を入れて…」

叢雲「!!」

漣「気づいたようですね~」

漣「そう、石を入れた分のふくらみがなくなってるんですよ!」

漣「んで、白雪ちゃんは昨日吹雪ちゃんが見張ってたでしょ?」

吹雪「うん。夜中にも出て行かなかったよ」

漣「つまり、白雪ちゃん以外の誰かがあの鞄の中身を取り出したってことなんだよ」

叢雲「なるほど…」

吹雪「ということは…」

吹雪「誰かが、白雪ちゃんと工具のやり取りをしてる…?」

漣「そういうことだね」

五月雨「っ!!来たよ!」


白雪「…」スッ

白雪は鞄を手に取って去って行った


漣「さー、尾行しますよー!」

叢雲「あんた、楽しんでるでしょ」

漣「もち!」グッ

叢雲「…」

工廠裏

白雪「…」ピタッ


吹雪「止まった?」

電「入らないのでしょうか…?」

叢雲「そりゃあ入れないわよ…」

五月雨「え?何で?」

叢雲「だって…」


夕張「うおー!!燃えてキター!!」トンテンカン

明石「明石ックストーム!!」トンテンカン


五人「…」

叢雲「…昨日から、こんな感じらしいから」

漣「困りましたな…今回は工具を盗んでいただかないと」

五月雨「やり取りの相手を見つけるためだね?」

漣「その通りデス。何でもいいから、鞄に入れてくれればいいんだけどね…」

五人「う~ん…」

漣「…奥の手を使うか」

吹雪「え?」

漣「電ちゃん、五月雨ちゃん、二人に頼んできて」

五月雨「え!?」

叢雲「もう、それしかないかもね…」

吹雪「二人を生贄に捧げるしか…」

電「ど、どういうことなのです!?」

漣「ほーら、行った行ったー」

五月雨「うう…」

電「どうしてこんなことに…」

工廠

五月雨「あのー…」

夕張「ん!?あ、五月雨ちゃん!?」トンテンカン

電「あの、その…」

明石「電ちゃんも来たの!?ごめん、後にして!!」トンテンカン

五月雨「…どうしよう、電ちゃん」

電「ここは思い切っていうしかないのです」

五月雨「それしかないか…」

五月雨「あの!!二人とも!!」

電「工具を!!貸してほしいのです!!」

夕張・明石「」ピタッ

夕張「…何ですって?」ゴゴゴ

明石「私たちから、この楽しみを奪おうっていうの…?」ゴゴゴ

五月雨「うう…怒ってる…」

電「あ、あの…その…」

夕張「いくら二人の頼みでも、それはちょっと…」

明石「ごめんなさいね…」

五月雨「こ、このままじゃ…」

電「こうなったら…」

五月雨「か、貸してくれないなら、もう夕張さんと口きいてあげません!!」

夕張「グハッ!!」

電「もう第六駆逐隊のみんなで明石さんにマッサージもしてあげないのです!!」

明石「なんですって…」グハッ

五月雨「あ、効いた」

電「意外といけたのです」

夕張「仕方ない…五月雨ちゃんのほうが大事だもん…貸すよ」

明石「くっ…これが、運命…」

五月雨「あ、ありがとうございます!」

電「すぐ返すのです!!」ダダッ

夕張「…」

明石「…」

夕張「…マッサージ、してもらってるんですか?」

明石「…結構効くのよ」

五月雨「おまたせ…」

吹雪「ど、どうしたの?二人とも」

電「なんだか、とっても申し訳ないことをした気がするのです…」

叢雲「そ、そう」

漣「んで、工具はどうしたんです?」

五月雨「ああ、これだよ」

漣「おー、乙乙。さて、どうしましょうかねぇ…」

叢雲「…その辺に置いてみる?」

吹雪「いや、そんなうまくいくわけ…」


白雪「…」スッ

白雪は置いてあった工具を拾い上げ、鞄に入れた


五人「…」

吹雪「うまくいった…」

漣「さ、さあ、尾行再開だー!」

白雪と五人は、鞄を置いてあった場所に戻ってきた


白雪「…」スッ


電「昨日と同じで、そのまま置いて帰ったのです」

漣「んじゃ、昨日と同じく、中身を出して石を詰めて…」ヒョイヒョイ

漣「ほいじゃ、電ちゃんと五月雨ちゃんは二人に返してきてー」

五月雨「わかった」

漣「我々はここを見張っておきます」

電「じゃあ、お願いしますね」

吹雪「…いつ来るかな」

叢雲「そんなにすぐには来ないんじゃない?」

漣「そんなこと言ってるとすぐに…」

ザッ

三人「!!」

吹雪(来た…?)

叢雲(一体…)

漣(誰が…)


イ級?「…」

イ級?「イー」


三人(お前かーーー!!!)

吹雪「え!?あの人、この前倒したはずじゃ!?」ヒソヒソ

叢雲「わ、わからないけど、別の奴じゃないの!?」ヒソヒソ

漣「あ、鞄持って行っちゃった」

三人「…」

漣「…追う?」

吹雪「いや・・・行った先で仲間が大勢いたら危険だよ。三人しかいないし、まだ変身できないし…」

叢雲「とにかく、これであいつらと関係していることがわかったわね」

漣「…でも、一番の問題は」

吹雪「…どうして、白雪ちゃんが?」

叢雲「…とにかく、戻りましょう」

その夜 吹雪と白雪の部屋

吹雪「…」

白雪「?どうかしたの?吹雪ちゃん」

吹雪(…聞いたほうが良いのかな…)

吹雪(…でも…)

吹雪「…白雪ちゃん、何か私に、隠してることない?」

白雪「…」

白雪「…ッ」ポロポロ

吹雪「え!?ど、どうしたの!?」

白雪「ご、ごめんね、吹雪ちゃん…」

白雪「急に…泣いたりして…」

吹雪「…」

ギュッ

白雪「…!」

吹雪「…大丈夫、大丈夫だから…」

白雪「…うっ…吹雪ちゃん…」グスッ

吹雪「…落ち着いた?」

白雪「うん…ありがとう」

吹雪「…言いたくないなら、言わなくてもいいよ」

白雪「いいえ…言うわ」

白雪「吹雪ちゃん…実は私…」

白雪「最近…昼間、意識がなくなるの…」

吹雪「!!」

白雪「ある時、ふっと意識がなくなって…気が付いたら、時間が経ってて…」

白雪「その間、記憶がないの…」

吹雪「…」

白雪「吹雪ちゃん…私、怖いよ…」

白雪「どうして、こんなことになってるのか…わかんないよ…」

吹雪「…大丈夫だよ、白雪ちゃん」

白雪「吹雪ちゃん…?」

吹雪「私が…何とかするから…」

吹雪「安心して…」

白雪「…うん」

白雪「ありがとう…」

吹雪「…」

翌日

吹雪「…ということらしいよ」

叢雲「なるほど…あいつらに、何かされたのかしら…?」

五月雨「そうだったら、許せないことだよ」

漣「白雪ちゃんは利用されていた、ということか…」カシャッ

電「なんでブラインドから外覗いてるのです?」

漣「刑事ドラマっぽいかと」

吹雪「それにしても、変身セットできたかな?」

電「工廠に行ってみるのです」

工廠

吹雪「こんにちはー」

夕張「あ、みんな!できたよ!」

明石「じゃーん!」

五人「おおっ」

夕張「腕輪型にしてみましたー」

参考(http://homepage2.nifty.com/keidora3/ganari/ginga/gmgb079.jpg

明石「じゃ、機能の説明をするから、着けてみて」

夕張「どう?大きさは大丈夫?」

叢雲「ええ、ちょうどいいわ」

明石「じゃあ一つ目の機能…五色のボタンがあるでしょう?」

漣「あ、本当だ」

明石「じゃあ漣ちゃん。黒いボタン押してみて?」

漣「ほいさっさー」ポチッ

ピピピピッ
叢雲の腕輪から、音が鳴った

叢雲「うわっ」

明石「叢雲ちゃんのはピンクのボタンが点滅してるでしょ?押してみて」

叢雲「こう?」ポチッ

明石「はい、じゃあ漣ちゃん。しゃべりかけてみて」

漣「コケコッコー!!」

叢雲の腕輪『コケコッコー!!』

叢雲「うわ!」

漣の腕輪『うわ!』

明石「このように、通信することができます」


叢雲「ちょっと、びっくりするじゃない!」

漣「いやー、失敬失敬」

明石「もう一度ボタンを押したら通信は切れます」

明石「複数と通信したいときは、ボタンを同時押し。全員とも通信できますよ」

吹雪「い、いいんですか?変身機能だけでよかったんですが…」

夕張「もったいないじゃない!せっかくこんな面白そうなの作れるのに!」

吹雪「こちらとしてはありがたいのですが…」

五月雨「他には、何かあるんですか?」

明石「あと、さっきのボタンの下にあるボタンを押してみて」

五月雨「これですか?」ポチッ

ボッ
五月雨の腕輪から、周辺地図の小さなホログラムが浮かび上がった

五月雨「うわぁ!」

電「す、すごいのです…」

明石「このように、周辺の地図がわかります」

明石「あと、仲間の位置がわかるようになってるよ。それぞれの色の点が、あなたたちよ」

明石「これももう一度ボタンを押すと消えるわ」

五月雨「なるほど…」ポチッ

ピピピピッ

吹雪「え!?」

五月雨「あっ、ごめん、吹雪ちゃん!間違えちゃった…」

夕張「そして、お待ちかねの変身!」

漣「いよっ、待ってました!」

夕張「やり方は簡単。その色付きガラスでできた大きなボタンを押して、『変身』っていうだけよ」

吹雪「え、言わないとだめなんですか?」

夕張「ダメです」

吹雪「えぇ…」

夕張「ほーら、やったやった!」

吹雪「えーと、じゃあ…」

ドカーン

吹雪「!?」

漣「何事!?」

五月雨「夕張さん、明石さん!すみません、ちょっと私たち行ってきます!」

夕張「え、ちょっと!?」

明石「まだ変身シーン見てないのにー!」

五人は、白雪が鞄を置いていた場所の付近まで来た

吹雪「はぁ…はぁ…」

叢雲「いったい…何なのよ…」

電「こっちの方から、聞こえてきたのですが…」

五月雨「!誰かいるよ!」


空母棲姫?「こら、あんたたち!音漏れないようにしろっていったでしょーが!」

イ級?「すみませんイー…」

ロ級?「頑張ったんですがロー」

ハ級?「どうにもなりませんでしたハー」

二級?「まあ、仕方ないですニー」


電「…あの人、空母棲姫に似てるのです」

叢雲「この間のイ級に加えて、ロ級、ハ級、二級がいるし…」

空母棲姫?「開き直ってんじゃないわよ!これで気づかれたら…」

空母棲姫?「あっ」

五人「あっ」

空母棲姫?「ほら、見つかったじゃないのー!」ポカポカ

ハ級?「いてて!やめてくださいハー」

イ級?「…あー!お前たち、この間の!」

漣「え、やっぱりこの間の人?」

イ級?「厳密には違うけど、我々戦闘員は記憶を共有できるんだイー!」

叢雲「何それすごい」

空母棲姫?「何?あんた知ってるの?」

イ級?「奴ら、我々の特性を知ってるんですイー…この間個体を一つ殺されましたイー」

空母棲姫?「なるほど、それは困ったわね…」

空母棲姫?「でも、やるしかないわ!お前たち、やっておしまい!」

「イー!」「ロー!」「ハー!」「ニー!」

電「はわわ、来るのです!」

吹雪「仕方ない、みんな、いくよ!」

カチッ

五人「変身!」

デデッデデー デデッデデー デデー

シュィィィィン バァァァァァァン

吹雪「ほ、本当に変身できた…」

叢雲「まあ、普通の戦隊モノって感じの服ね」

漣「あ、決めポーズしてない!」

吹雪「今日も倒した後にしよう!ほら、いくよ!」

イ級?「イー!」バッ

吹雪「ていっ!」ドゴォ

イ級?「イーーーーーーーーッ!!」

吹雪「よし、通った!」

五月雨「仮説は合ってたみたいだね!」

五月雨「よっと!」ドカッ

ロ級?「ローーーッ!!」

ハ級?「ハッ!ハッ!」ブンッブンッ

叢雲「あーもう!うっとうしいわね!」

ガシッ

ハ級?「ハ?」

叢雲「大人しく…」ブンッ

叢雲はハ級?を背負い投げした!

叢雲「しなさああああああい!!」ドシンッ

ハ級?「ハーーーーーーーーッ!!」

二級?「ニーッシッシ…お前が一番弱そうだ二ー」

電「はわわ…」

二級?「お前から殺してやるニー!!」ダッ

漣「あー、やめといたほうがいいよ」

二級?「え?」

漣「隙あり!」ドカッ

二級?「ニーーーーッ!!?」ドザァッ

漣「はい、電ちゃんトドメよろしく」

電「はわわ…えっと…」ダダッ

二級?「ニ…?」ムクッ

電「ご、ごめんなさい、なのです!」ドゴォ

二級?「ニッーーーーーーーーー!!??」

いつものが決まった

電「うう…やっぱり痛いのです」ヒリヒリ

叢雲「あなたは普通に戦うことを覚えたほうが良いわ」

空母棲姫?「くっ…戦闘員が全滅とは…」

吹雪「残るはあなただけです!覚悟しなさい!」

空母棲姫?「こうなったら…!」パチン

???「…」シュバッ

吹雪「!?」

ガシィ
何者かが吹雪の腕をつかんだ!

五月雨「吹雪ちゃん!」

吹雪「く…」

吹雪「…!?」

空母棲姫?「ふぅ…ここまで呼んでおいてよかったわ…」

吹雪「ど、どうして…」

吹雪「どうしてなの…?」

吹雪「白雪ちゃん…」


白雪「…」グググ

白雪「…」ドカッ

吹雪「グハッ!」

叢雲「吹雪!」

吹雪「く…私は大丈夫…」

吹雪「でも…」

白雪「…」

白雪「…」ブンッ

吹雪「くっ」シュバッ

空母棲姫?「ほほほ!やっぱり私が操ってる方が、戦闘員より役に立つわ!」

吹雪「あなたが操ってるの!?」

空母棲姫?「そうよ。私は人を操る能力を持っているの」

叢雲「それで白雪を利用して…!」

白雪「…」ドゴォ

吹雪「ぐ…!」

電「吹雪さん!」

吹雪「わ、私は大丈夫だから…」

吹雪「あの人を倒して…!」

五月雨「わかった!」ダダッ

漣「漣の本気を見せてやるぅ!!」ダダッ

空母棲姫?「ふふ・・・そう簡単にいくかな?」

叢雲「なんですって?」

イ級?たち「イッー!!」ワラワラ

電「うわ、いっぱい来たのです!」

五月雨「援軍!?そんな…さっきより多い!」

空母棲姫?「ヲーッホッホッホ!もうここへは簡単に乗り込めるわ!援軍を呼んでおいたのよ!」

漣「ありゃりゃ…まいったなぁ…」

イ級?たち「イーッ!!」ワラワラ

五月雨「ちょっ…やー!」ドゴッ

叢雲「これじゃ、奴に…」バキッ

電「近づけない…のです…!」ドンッ

イ級?たち「イーッ!!」ワラワラ

白雪「…」ガッ

白雪は吹雪の首をつかんだ

吹雪「ぐっ…!」ギリギリ

空母棲姫?「どうやらあなたは、その子を傷つけられないようね」

空母棲姫?「その甘さが命取りよ。そのまま死になさい…!」

白雪「…」ギリギリ

吹雪「白雪…ちゃ…ん…」

白雪『吹雪ちゃん…私、怖いよ…』

白雪『どうして、こんなことになってるのか…わかんないよ…』

吹雪『…大丈夫だよ、白雪ちゃん』

白雪『吹雪ちゃん…?』

吹雪『私が…何とかするから…』

吹雪『安心して…』

白雪『…うん』

白雪『ありがとう…』


吹雪(そうだ…私が…)

吹雪(私が…白雪ちゃんを…)

吹雪(助けるんだ…!)

吹雪「白雪…ちゃん…」

白雪「…」ギリギリ

吹雪「大丈夫…だよ…」

吹雪「私が…」

吹雪「助ける…から…!」

白雪「…」

白雪(…ふ、ぶ、き…ちゃん…?)

吹雪「!!」

白雪「…」キラッ

白雪の首元に、光る石のような何かを見つけた!

吹雪(…!もしかして…!)ガッ

吹雪「えいっ!」バキッ

吹雪は、白雪の首元のあったものをつかみ取り、壊した!

空母棲姫?「何!?」

白雪「…っ」フッ

吹雪「白雪ちゃん!」サッ

吹雪「…よかった、気を失ってるだけだ…」

空母棲姫?「ま、まさか気が付くなんて…」

空母棲姫?(私の能力は、あの石をつけた者を操る能力…壊されたらもう…)

吹雪「確かに小さくて見えづらかったけど…残念だったね」

吹雪「これで、白雪ちゃんは操れないでしょう?」

空母棲姫?「クッ…だ、だったら、戦闘員!行きなさい!」

空母棲姫?「戦闘員!何してるの!せんと…あれ?」

空母棲姫?が気が付かないうちに、戦闘員は全滅していた

叢雲「これで残るはあんただけよ」

五月雨「覚悟してください!」

空母棲姫?「そ、そんな…」

吹雪「はあああああああああ!!」ダダッ

空母棲姫?「!!」

吹雪「吹雪パァァァァンチ!!」

ドゴォォォォォォォォ

空母棲姫?「ぐあああああああああ!!!」

吹雪「はぁ…はぁ…」

空母棲姫?「こ、こんなことが…」

空母棲姫?「お、お前たちはいったい…!?」

吹雪「お、来たよ、漣ちゃん」

漣「よっしゃ、キタコレ!」

叢雲「また爆発するの?」

五月雨「大丈夫かなぁ…」

電「じゃ、やるのです」

デデッデデー デデッデデーン

吹雪「吹雪レッド!」

叢雲「叢雲ブラック!」

漣「漣ピンク!」

電「電イエロー!」

五月雨「五月雨ブルー!」


吹雪「五人そろって!」

五人「駆逐戦隊!ショキカンジャー!!」

バァァァァァァン


空母棲姫?「ショ、ショキカンジャー…!」

空母棲姫?「お、覚えてなさーい!」ダダッ

吹雪「あ、逃げた」

五月雨「っていうか、爆発しなかったね」

漣「まあ、幹部みたいだったし、この程度じゃ死なないでしょ」

電「何にしても、倒せてよかったのです」

夕張「あー!もう終わってる!」ダダッ

明石「変身シーン見れなかったー…」

吹雪「あ、二人とも。これ、すっごく役に立ちました!」

五月雨「本当にありがとうございます!」

夕張「え?そう?」

明石「まあ、喜んでくれたんならよかった」

明石「変身シーンは今度見せてね」

叢雲「また遅れてこなかったらね…」

夕張「それはそのまま持っておいて。何か調子が悪かったら、すぐ持ってきてね」

漣「そういえば、この変身グッズに名前ないんですか?」

明石「えーっと…何だっけ?夕張ちゃん」

夕張「はい!デザインはギ○ガマンのギ○ガブレスを参考にしたので」

夕張「ショキブレスです!」

叢雲「…何かダサくない?」

夕張「そ、そんなこと言わないでよー!」

吹雪「ふふっ、じゃあ、このショキブレス、大切にしますね!」

夕張「うん、頑張って!」

明石「これからも、必要なものがあったら言ってね!」

叢雲「さて、吹雪…」

吹雪「うん…」

──────────

──────

───

白雪「っ!!」バッ

白雪(ここは…部屋?)

吹雪「あ、起きた?白雪ちゃん」

白雪「吹雪…ちゃん…」

白雪「私…どうしちゃったの…?」

吹雪「うん。急に倒れちゃったんだ」

吹雪「明石さんに診てもらったけど、問題ないって」

吹雪「これから意識がなくなることもないと思うよ」

白雪「そう…」

白雪(でも…何だか…ぼんやりと…)

吹雪「じゃあ、私は行くね?ゆっくり休んでね」ガチャッ

白雪「ふ、吹雪ちゃん!」

吹雪「…」ピタッ

白雪「私…覚えてないの…覚えてないけど…」

白雪「わかるよ…吹雪ちゃんが、助けてくれたんだって…」

吹雪「…」

吹雪「違うよ…」

白雪「違わないよ!吹雪ちゃん、助けてくれるって言ってたから…」

白雪「そして、きっと助けてくれたから…」

白雪「記憶はないけど…」

白雪「心で覚えてるよ…」

吹雪「…」

白雪「…だから」

白雪「ありがとう、吹雪ちゃん」

吹雪「…」

吹雪「どういたしまして、白雪ちゃん」

バタン

白雪「…わかりやすいなぁ、もう…」

吹雪「…」

吹雪(私は、もっと強くなりたい…)

吹雪(艦娘としても…戦隊としても…)

吹雪(大切な人を守るために…!)

吹雪「よーし!」

吹雪「ショキカンジャー、レッドの吹雪!頑張るぞー!」

第二話「変身したい!」 艦

次回予告

切り込み隊長のブラック、叢雲よ
何か、切り込み隊長に任命されたらしいわ…まあ漣が勝手に言ってるだけだからいいけど
いよいよ敵の幹部まで出てきたわ。十分に準備しないと危険ね
変身できるようになって戦闘服はできたけど、まだ不十分だわ
何か、もっと戦闘に役立つような…
何?電。え?これ?これは…いや、違うわよ


次回、第二話「武器がほしい!」
次回も見ないと、酸素魚雷を食らわせるわよ!

というわけで、今日はここまで
続きは明日は無理かもしれないので、明後日になるかも?

第三話「武器がほしい!」

ショキカンジャー本拠地にて

吹雪「はい、それでは、第三回ショキカンジャー会議を始めます」

パンパカパーン

吹雪「漣ちゃん。それ愛宕さんに怒られるからやめて」

漣「ちぇー」

電「それで、今日は何を話し合うのです?」

吹雪「前回、私たちの仮説が正しいことが実証されました」

五月雨「戦隊らしく戦えばいいっていうのだね」

吹雪「しかし、敵も幹部みたいな人が現れて、油断はできなくなりました」

吹雪「これから先、もっと戦いは厳しくなるでしょう」

吹雪「そこで、さらなる戦力増強をしたいと思います」

叢雲「さらなる戦力、ねぇ…」

漣「…ありゃ?叢雲ちゃん。いつものアレはどうしたの?」

叢雲「アレって?」

漣「ああ!」

叢雲「そういうのいいから」

漣「ほら、あの槍みたいなやつ」

叢雲「ああ、あれ?今日は部屋に置いてきたわよ」

電「そもそもあれって、何に使うのです?」

五月雨「艦隊戦じゃ使わないよね」

叢雲「あ、あれは、その…」

吹雪「そういえば、私も知らないな…何なの?あれ」

叢雲「え、ええと、あー…」

漣「…もしかして、ただキャラ付けのためだけにもってるとか?」

叢雲「ち、違うわよ!ただ、最初に支給された装備の中に入ってて…」

叢雲「…なんか、気に入ってるから、持ってるだけで…」

叢雲「…意味なんか、ないわよ…」

四人「…」

吹雪「…なんか、ごめんね」

五月雨「大丈夫!あれ、かっこいいから!」

電「天龍さんたちも同じようなの持ってるから大丈夫なのです!」

漣「改二になったら消えるしね」

吹雪「こらぁ!漣ちゃん!」

漣「おっと、ごめんごめん。大丈夫、結構いけてるよ!」

叢雲「…みじめだわ…」

電「あ、今の話で思いついたのですが」

吹雪「ん?」

電「戦力増強のために、武器を作るのはどうでしょう?」

五月雨「武器かぁ…確かにあったほうが良いよね」

漣「確かに戦隊モノでは鉄板ですな~」

吹雪「武器か…そうだね、考えてみよう」

叢雲「はぁ…」

漣「先生ー、まだ叢雲ちゃんがブルーです」

叢雲「丸くなって死にたい…」

吹雪「む、叢雲ちゃん!気をしっかり持って!」

吹雪「き、気を取り直して…」

吹雪「武器って言っても色々あるよね」

五月雨「剣、槍、弓…どう使うかで戦い方も変わってくるよ」

電「みなさん、何か使いたい武器はあるのですか?」

叢雲「いや、別に…」

吹雪「思いつかないなぁ…」

五月雨「漣ちゃんはあるの?」

漣「いやー、漣にもないなー」

叢雲「あら、以外ね。てっきり『これが使いたーい!』って、マニアックなのを出してくるかと思ったわ」

漣「こういうのはイメージが大事だからね。個人の願望だけじゃ決められんのよ」

吹雪「なるほど、イメージか…」

叢雲「そうねぇ…意外と難しいわね」

五月雨「うーん…とりあえず何か案を出してみようか」

五月雨「一人ずつ、メンバーのそれぞれの武器の案を考えてみようよ」

吹雪「そうだね。やってみようか」

数分後

吹雪「じゃあ、みんな考えた?」

電「はい」

漣「じゃあ吹雪ちゃんから出してー」

吹雪「私?これだよ」

吹雪の案

吹雪  剣

叢雲  槍

漣   弓

電   ハンマー

五月雨 銃

四人「…」

吹雪「えっ、何その反応」

叢雲「何というか…」

漣「THE☆普通って感じ?」

吹雪「えー!?ひどい!」

五月雨「いや、無難でいいとは思うんだけど…」

電「というか、何で電はハンマーなのです!?」

吹雪「いや、黄色ってパワー系のイメージがあるから…」

叢雲「あと五月雨が銃って…パワーバランスどうなってるのよ」

五月雨「いきなり近代兵器だもんね」

吹雪「ぐっ…実は五月雨ちゃんのはいいのが思いつかなくて…」

五月雨「えー!?」

吹雪「じゃ、じゃあ次叢雲ちゃんよろしく…」

叢雲「私のはこれね」

叢雲の案

吹雪  ハンドガン

叢雲  ショットガン

漣   アサルトライフル

電   バズーカ

五月雨 スナイパーライフル

漣「バイオじゃねーか!!」

叢雲「いいじゃない強くて」

吹雪「さっき私のにパワーバランスがどうこう言ってたくせにー!」

叢雲「だからバランスはいいじゃない」

吹雪「ハンドガンとバズーカでバランスがいいとは思えないよー!」

電「また電が重そうな武器なのです…」

叢雲「やっぱり黄色はパワー系の…」

五月雨「やっぱりそうなるんだ…」

吹雪「じゃあ、次、漣ちゃん」

漣「ほいさっさー!」

漣の案

吹雪  槍

叢雲  バックラー(しかも時間操作できる!)

漣   弓

電   銃(マスケット銃)

五月雨 剣

吹雪「ちょっと!漣ちゃんも私のと大差ないじゃない!」

電「この時間操作できるって何なのですか…?」

漣「時間止めたり、巻き戻したり…」

吹雪「めちゃくちゃだよそれ!どういうことなの!?」

叢雲「あー、吹雪。違うわ」

吹雪「え?」

叢雲「こいつ真面目に考える気0よ」

電「?どういうことなのです?」

五月雨「これってあれだよね…魔法少女だよね」

漣「おや、二人とも知ってたの?」

叢雲「知らなかったらどうするつもりだったのよ…」

吹雪「よくわからないけど、次、電ちゃん」

電「はいなのです」

電の案

吹雪  スコップ

叢雲  チェーン

漣   鍬

電   スリングショット

五月雨 バット

五月雨「なにこれ革命軍!?」

漣「ちょ、電ちゃん…」

電「?剣とかは危ないので、身近にあるものを武器にしたのですが…」

叢雲「ある意味では一番危険よ、これ」

吹雪「スコップを持ったヒーローは想像できないなぁ…」

漣「実際スコップはかなり強いけどね」

吹雪「じゃあ、最後に五月雨ちゃん」

五月雨「私のはこれだよ」

五月雨の案

吹雪  メリケンサック

叢雲  ガントレット

漣   トンファー

電   ダガー

五月雨 鉤爪

吹雪「何でそんな超近接武器ばっかりなの!?」

五月雨「いや、なんとなく強そうだったから…」

漣「これはアレですか?漣はトンファーキックすればいいんですか?」

電「トンファーの意味がないのです…」

叢雲「ていうか、私のどっちかっていうと防具じゃない」

五月雨「でも多分殴ったら痛いよ?」

叢雲「そうでしょうけど…」

吹雪「で、全員の案が出そろったわけだけど…」

五人「…」

漣「思った以上にひどいことになりましたな」

電「みんな案が個性的なのです…」

叢雲「一名を除いてね」チラッ

吹雪「いや、普通っていうけど、結局私のが一番まともじゃん!」

五月雨「いいと思うんだけどなー、メリケンサック…」

吹雪「何でそここだわるの!?」

漣「仕方ない。吹雪ちゃんの案をベースに考えていきまっしょい」

五月雨「それがよさそうだね」

叢雲「じゃあまず、吹雪の剣から」

漣「ザ・キング・オブ・普通ですな」

吹雪「い、いいじゃん!武器って言ったら剣だよ!」

五月雨「剣っていっても色々あるよ。片手剣、両手剣、刀…」

叢雲「もっというと、グラディウスやフランベルジェ、クレイモアとか…」

電「レイピアやサーベル、ファルシオンなどもあるのです」

吹雪「そこまで考えてないよ!何かみんな武器に詳しくない!?」

漣「いやー、これまだ序の口ですよ」

電「ジャマダハルとかどうなのです?」

吹雪「いいよもう!普通のロングソードで!」

五月雨「次は叢雲ちゃんの槍だね」

吹雪「あ、これは根拠があるんだよ。ほら、さっきの話の…」

叢雲「…」ズーン

漣「おっと、ここで傷を抉りに来たー!」

電「酷いのです!」

五月雨「なんてタイミング…!」

吹雪「え!?ちょ、ちょっと待って!話を聞いて!」

吹雪「さっきの話のあの武器!あれを利用できるんじゃないかと思って!」

吹雪「あれをベースに武器を作れば、あれにも意味ができるよ!」

叢雲「…意味が…できる…?」

電「そ、そうなのです!ずっと持ってる物ですから、叢雲さんも愛着があるでしょうし!ちょうどいいのです!」

五月雨「そうだよ!きっと、もっとかっこよくなるよ!」

漣「強そう」

叢雲「…」

叢雲「そ、そこまで言うなら…いいわよ」

漣「ちょろい」ニヤリ

吹雪「こらぁ!漣ちゃん!」

電「次は漣さんの弓なのです」

漣「弓であることに異議はないよ~。漣もそうしたし」

叢雲「いや、あんたのは違うでしょ…」

五月雨「弓って言ってもどんなの?長弓?短弓?クロスボウ?」

漣「長弓とクロスボウは空母の皆さんに怒られそうだからな~」

吹雪「この間みたいな混戦だと、短弓のほうが良いんじゃないかな」

電「その方が扱いやすいと思うのです」

漣「あっちの方は長弓だけどね」

五月雨「いつまで引っ張るの、それ…」

漣「もう絶望する必要なんて、ない!」キリッ

叢雲「ぶっ飛ばすわよ」

吹雪「次は電ちゃんのハンマー…」

電「しょ、正直うまく扱える自信ないのです…」

漣「確かに黄色と言ったらパワー系だよね」

叢雲「…そういえば、電も武器持ってるじゃない」

四人「え?」

叢雲「ほら、艤装にぶら下がってる…」

五月雨「…もしかして、錨のこと?」

電「あ、あれは違うのです!」

叢雲「そう?雷がそんな感じで持ってるから、てっきり…」

吹雪「あー、確かにそんな感じするねぇ」

漣「あれが振り回せるんならハンマーもいけるんじゃないんですかね」

電「いや、どうでしょう…」

五月雨「いいんじゃないかな?ハンマー。電ちゃんにぴったりだと思うよ」

電「さ、五月雨さんまで…」

五月雨「だってほら、雷属性といったらハンマーだよ」

電「?どういうことなのです?」

叢雲「もしかしてミョルニルのこと?」

吹雪「ミョルニル?」

漣「北欧神話に出てくる、雷神トールが使ったとされるハンマーだよ」

吹雪「へー、そうなんだ」

電「そ、そもそも電は雷属性じゃないのです!」

叢雲「いいじゃない別に。何か問題あるの?」

電「も、問題はないのですが…」

漣「大丈夫大丈夫。意外といけるって」

電「…まあ、そんなに重くないなら…いいのです」

漣「最後は五月雨ちゃん、ですが…」

五月雨「ごめん、銃はちょっと…」

吹雪「これは…正直ごめん」

電「いつもの艤装と変わらないのです」

漣「ていうか、漣の弓の意味がなくなっちゃうじゃん!」

叢雲「これは考え直したほうが良いわね」

吹雪「でも何がいいかなー」

電「えっと、他の意見は…」

「スナイパーライフル」「剣」「バット」「鉤爪」

叢雲「…鉤爪使いたいの?」

五月雨「いや、そういうわけじゃなくて…」

漣「ベアクローのほうがよくない?」

五月雨「どっちも似たようなものだよ…」

吹雪「鉤爪かぁ…武器としてはありだと思うけど」

電「どちらかと言えば、悪役のイメージなのです」

漣「ヒーローで言うとウルヴァリンくらいだもんなぁ」

叢雲「これは保留にしましょう」

叢雲「で、スナイパーライフル…」

漣「却下」

吹雪「結局それ銃だよ…」

電「では、バットは…」

五月雨「バットはちょっと…勘弁かなぁ」

吹雪「ただの不良だよね…」

漣「なら釘バットに」

叢雲「もっとヤバくなるでしょーが」

吹雪「となると、残ったのは剣か鉤爪…」

電「でも、剣だと吹雪さんとかぶっちゃうのです」

叢雲「そうねぇ…それなら、鉤爪にする?」

五月雨「私はどっちでも…」

漣「…いや、ちょっと待ちんしゃい…」

電「?どうしたのです?」

漣「剣でも、刀ならありなんじゃない?」

五月雨「刀?」

漣「うん。さっき五月雨ちゃん、剣の種類の時、刀っつってたっしょ?」

五月雨「そういえば言った気がするよ」

漣「吹雪ちゃんは西洋のロングソード。五月雨ちゃんは東洋の刀」

漣「色彩は赤と青。この対比…アリじゃね?」

叢雲「なにがアリなのよ」

電「でも、悪くないと思うのです」

吹雪「うん。いいんじゃないかな」

五月雨「そ、そう?」

五月雨「みんながそういうなら…」

吹雪「よし、これで決定だね!」

電「早速明石さんたちに作ってもらうのです!」

工廠

夕張「来たか…!武器を作る時が…!」

明石「前回から…待っていた…この時を…!」

五人(相変わらずテンション高いなぁ…)

吹雪「じゃ、じゃあ、お願いしていいですか?」

夕張「もちろんよ。あ、ショキブレスも渡してくれる?ちょっと使うから」

五月雨「え?はい、わかりました」スッ

夕張「あと、叢雲ちゃんは、武器も借りておくわね」

叢雲「ええ、わかったわ」

明石「じゃあ三日くらい待ってね」

電「では、よろしくお願いします」

五月雨「三日かぁ…その間敵が来ないといいけど」

漣「いやぁ、大丈夫でしょう。こういう時には襲ってこないのがお約束ですから」

叢雲「そんなこと言ってきたらどうするのよ…」

漣「その時はその時ですよ~」

吹雪「さて、じゃあ三日間どうしようか」

電「前回と同じく、異常現象を調べてみるといいのです」

五月雨「えーと、確か…」

・工具がなくなる(解決!)

・屋根裏や床下から変な音

・地響きが聞こえる

・資材がなくなる(提督のせい?)

叢雲「どれから調べてみる?」

電「一番調べやすそうなのは、屋根裏や床下からの音なのです」

吹雪「そうだね、じゃあ…」


う…うぅ…

五人「!!?」

漣「な、何事!?」

五月雨「あっちの方からうめき声が…!」

吹雪「とりあえず、行ってみよう!」

ダダッ

五人「!?」

五人が行った先で、赤城が倒れていた!

吹雪「あ、赤城さん!?」

叢雲「どうしたの!?一体!」

赤城「う…み、皆さん…」

電「どうしたのです!?苦しいのです!?」

赤城「ボ…ボ…」

五月雨「ボ?」


赤城「ボーキが…ほしいです…」ガクッ

五人「…」

漣「…とりあえず、空母寮に運ぼうか」

空母寮

加賀「ごめんなさいね…赤城さんが」

吹雪「い、いいえ、大丈夫です」

電「ボーキサイトが、足りないのですか?」

加賀「そうなのよ…」

加賀「最近、資材が急になくなったりするのは知ってる?」

叢雲「え、あれは司令官が大型艦建造してるからじゃ?」

加賀「それがどうも違うみたいなの…」

加賀「提督が言うには、最近は全く大型艦建造はしてないそうよ」

漣「ほほう。それなのに資材は減る、と」

加賀「詳しいことは提督に聞くといいわ。それじゃあ」

吹雪「は、はい」

吹雪「うーん、資材が消える、かぁ…」

漣「何とも不思議ですな~」

電「どうやら、これから解決した方がよさそうなのです」

五月雨「でも、何でなくなるんだろう…」

叢雲「ボーキに関しては、空母の誰かが食べてるとか?」

五月雨「誰かって?」

叢雲「…誰でしょうね」

電「とにかく、司令官に聞いてみるのです」

執務室

吹雪「失礼します」ガチャッ

提督「おっ、お前たちか。どうした?」

電「あの、司令官さんに聞きたいことが…」

提督「ん?何だ?」

叢雲「最近、資材がなくなってることについて聞きたいのだけど」

提督「ああ、そのことか…」

提督「確かに、最近著しく資材が減っている」

提督「遠征を繰り返しても減っていくくらいだ」

五月雨「それは深刻ですね」

提督「おかげで満足に出撃もできん…困ったものだ」

漣「どんな感じでなくなるんですか?」

提督「普通に倉庫に入れてたら急になくなる。荒らされた形跡はほとんどない」

提督「資材だけがすっと消えるわけだ」

吹雪「倉庫の警備を強化したりは?」

提督「もちろんした。しかし、少し目を離すとアウトだ。すぐに消えてしまう」

提督「いつなくなるかわからないんだ。ずっと気を張ってるわけにもいかんしな」

叢雲「なるほどねぇ…」

提督「今、深海棲艦に攻められたら、満足に迎撃もできないだろう。早急に解決したいのだが…」

吹雪「私たちが調査してみます」

提督「ありがとう。よろしく頼む…」

電「事態は思ったより深刻なのです」

五月雨「とりあえず、問題の倉庫に行こうよ」

吹雪「そうだね。行ってみよう」


倉庫

ギィッ

???「誰だ!!」

吹雪「うわぁ!?」

長門「…なんだ、お前たちか」

叢雲「な、長門さんか…びっくりした」

電「倉庫の警備してるのって、長門さんだったのです?」

長門「ああ、そうだ。出撃もないのでな。このように資材を見張っている」

長門「その様子だと、あの話を聞いたようだな」

漣「実際、どうなんですか?」

長門「…正直なところ、どうしようもない…」

長門「私以外にも何人かで見張っているが、やはり限界がある…」

長門「目を離したすきに消えてしまうんだ…燃料ならドラム缶ごと消えてしまう」

五月雨「そんなことが起きてたなんて…」

長門「そうはいっても、ひどくなったのはここ数日の出来事だ。それ以前は少しずつ減ってただけだからな」

長門「だがしかし、現状は深刻だ…」

長門「提督は皆に配慮して黙っているが、いずれ全員に知られるだろうな…どうにかせねば」

吹雪「…あの、少しお手伝いさせていただいてもいいですか?」

長門「ん?別にかまわんぞ。むしろお願いしたいくらいだ」

長門「では、あっちの方を見張っててくれ」

漣「うーん、大変なことになってまいりましたな」

叢雲「またあの連中の仕業なのかしら?」

電「そうだと思うのです」

吹雪「とりあえず、実際に見張ってみよう」

五月雨「うん。何かわかるかもしれない」

数分後

叢雲「…」

電「何も起きないのです…」

吹雪「目を離しても変化はなし…か」

漣「そりゃそんな都合よくなくなったりしないよ」

五月雨「ま、まだ始めて数分だし、もうちょっと待とうよ」

さらに数分後

吹雪「す…す…」

吹雪「スベスベマンジュウガニ…」

叢雲「に…ニシキヘビ」

漣「び…び…」

漣「…」

電「はい、負けなのです」

漣「くぅ~…『び』のつく動物って何だよ…」

電「ビーバーがあるのです」

漣「あー、そっかー!」

五月雨「…」

五月雨(なんか、みんな集中力が切れてる…)

五月雨(ダメダメ!私だけでもしっかりしないと…!)

さらにさらに数分後

電「では次の問題なのです。フィンランドの首都は?」

五月雨「オスロ!」

電「ぶぶー。正解はヘルシンキなのです。オスロはノルウェーなのです」

五月雨「あー、そうだった!」

漣「じゃあ罰ゲームで、語尾に『にゃん』をつけて自己紹介してください」

五月雨「い、いやだよ~」

吹雪「ほらほら五月雨ちゃん」

叢雲「罰ゲームなんだから」

五月雨「うう…」

五月雨「し、白露型六番艦…五月雨です…にゃん」

四人「ヒュー!」


長門(何をやっとるんだあいつらは…)

叢雲「…ん?」

気が付くと、近くのドラム缶が一つ消えていた!

叢雲「!ちょ、ちょっとみんな!ドラム缶が消えてる!」

四人「!」

電「ぜ、全然気が付かなかったのです」

吹雪「だ、誰か何か見た!?」

五月雨「いや、何も見えなかったにゃん!」

漣「あ、五月雨ちゃん、もういいよそれ」

叢雲「なるほど…こんなふうに消えるのね」

五人(…でも)

五人(正直、油断してたしなぁ…)

吹雪「…今度は集中しておこう」

三十分後

漣「…」

漣「…」コクリコクリ

叢雲「寝るな」バシッ

漣「あいたっ」

吹雪「…まあ、そんなすぐには来ないよね」

五月雨「結構待ったけどなぁ…」

電「まだ三十分しかたってないのです」

叢雲「やっぱり、ずっと見張ってるのは大変…」

ザッ

五人「!!」

五人は音のした方を見たが、何もなかった

吹雪「…確かに、音がしたよね?」

漣「全員聞いたよね…」

五月雨「うん、聞こえた…」

電「誰か、いるのでしょうか…?」

叢雲「でも何も…」

叢雲「…!」

また近くのドラム缶が消えていた!

叢雲「まただ…!またやられたわ…!」

漣「こりゃあ予想以上にやばいですな…」

長門「どうだ?何かわかったか?」スタスタ

電「あ、長門さん」

五月雨「あの、見張ってるとき、何か音が聞こえたりはしませんか?」

長門「音?」

長門「…やはり、するのか…?」

五人「え?」

長門「実は、たまに聞こえるんだ…足音のようなものが…」

長門「しかし、気を張りすぎて幻聴が聞こえているのだと思ってな…」

長門「音のする方へ行き、いろいろと調べてみたりしたが、やはり何もない…だから気のせいだと…」

長門「だが、他の者たちもそう言うし、お前たちも…なら」

叢雲「誰か、倉庫に入ってきている…?」

長門「そうかもしれない」

漣「他に何か不可解なことは?」

長門「不可解?そうだな…」

長門「…そういえば、偶然かもしれんが…消える資材は、いつもすぐには手の届かないところにある」

吹雪「手の届かないところ?」

電「そういえば、さっき消えたドラム缶も、他の資材に囲まれていたのです」

長門「ああ。だから尚更不思議なんだ」

長門「何故、簡単に持ち運べるところではないのか、と…」

叢雲「まさか、本当に消えてるとか…?」

漣「いいえ、そんなオカルトありえません」キリッ

長門「消えてるにしても、その理由がわからないことは変わらない。どうにかしなければならないことも、な」

五月雨「そういえば、夜も警備してるんですか?」

長門「いや、実はな…夜はなぜか資材が消えないんだ」

吹雪「え?意外…」

長門「そうだろう。消え始めたころは、夜もある程度警戒していたのだが…」

長門「私たちの疲労もたまってきてな。ある日、夜は思い切って休んでしまったんだ」

長門「しかし翌日見てみると、昨日のままだ。資材は全く減っていなかった」

電「では、今はお昼の間だけ監視しているのです?」

長門「ああ。もっとも、その監視もほとんど意味がないがな…」

叢雲「夜は誰も倉庫には来ないの?」

長門「そうだな…正直、我々も限界なんだ」

長門「警備は戦艦や重巡で回しているのだが、全員疲労がたまっている」

長門「できれば、かかわりたくないんだ…」

漣「まあ、夜の間に消えないんだったら来ないでしょうな~」

吹雪「…わかりました。いろいろ聞かせてくれて、ありがとうございました」

長門「何、礼には及ばんさ」

長門「お前たちの話は聞いている。頑張ってくれ」

五人「はいっ!」

吹雪「じゃあ、とりあえず出ようか」

電「そうするのです」

叢雲「…うわっ!」コケッ

漣「え、何やってんの?叢雲ちゃん。何もないところで転んで」

漣「ドジっ子は五月雨ちゃん一人で十分だよ?」

五月雨「ちょ、ちょっと!漣ちゃん!」

叢雲「悪かったわね…」スクッ

叢雲(…何だったのかしら?今の…)

五月雨「さて、どうしようか?」

吹雪「とりあえず、本拠地に戻って会議を…」

夕張「あー、いたいた!叢雲ちゃーん!」ダダッ

電「夕張さん?」

叢雲「どうしたの?」

夕張「はぁ…はぁ…実は…」

夕張「ごめん!叢雲ちゃんの武器、失くしちゃった!」

五人「え!?」

漣「な、なんであんな大きい物を…」

夕張「実は、さっきのあなたたちが工廠から出た後のことで…」


夕張『うーん、この槍…どう改造してやろうかしら』←槍を手に持ってる

明石『あ、夕張ちゃん。鋼材が足りないから、倉庫で取ってきてくれない?』

夕張『はーい、わかりました』←槍を持ったまま


倉庫

長門『ん?夕張か…なんだそれは?』

夕張『え?…あら、持って来ちゃった』←槍持って来た

夕張『実はかくかくしかじかで…』

長門『なるほど…わかった。持っていけ』

夕張『よし、この辺のを持っていけばいいかな』←槍を一旦地面に置く

夕張『よいしょっと…あ、槍どうしよう。両手ふさがっちゃった…』

夕張『まいっか。あとで取りに来よーっと』


夕張『さて、槍を…』

夕張『…』

夕張『…槍が、ない…?』

夕張『えー!?嘘!何で!?』


夕張「それで、長門さんとかいろいろな人に聞いて回ったけど、誰も知らないって…」

夕張「私が出てから帰ってくるまで、誰も出入りしてないらしいし…」

漣「うわぁ…」

吹雪「何で持って来ちゃったんですか…」

夕張「し、仕方ないじゃない!手に持ったままでいると、持っていること自体忘れて行動しちゃうってあるでしょ!?」

五月雨「ああ、消しゴム探してたら手に持ってた、みたいな」

夕張「そうそう、そんな感じ!」

電「流石に槍は気づくと思うのです…」

夕張「というわけで叢雲ちゃん…ごめんね」

叢雲「…」

叢雲「…別にいいわよ。あれは、別に意味のないものだから…」

電「む、叢雲さん、まだ気にしてたのですか?」

叢雲「い、いやそうじゃなくて…」

夕張「本当にごめんね!代わりと言っては何だけど、いい装備作るから!」

叢雲「気にしなくていいわ。武器、お願いね」

夕張「ありがとう!じゃあ、作業に戻るね!」ダダッ

叢雲「…」

吹雪「…」

ショキカンジャー本拠地

吹雪「さて、どうしようか…」

漣「うちらにできることはあるのかな~?」

電「前回のようにはいかないのです…」

叢雲「今日みたく、監視に参加してもあんまり意味ないでしょうし…」

五月雨「…じゃあ、夜に行くのはどう?」

吹雪「夜に?」

五月雨「うん。夜にだけ資材が消えないなんて、やっぱりおかしいよ」

五月雨「こっそり夜に行って、覗いてみよう」

叢雲「確かにそうね…やってみる価値はあるわ」

電「じゃあ、決まりなのです」

その夜

漣「漣の~怖い話~」ピカッ

叢雲「懐中電灯で遊ぶのやめなさい」

漣「その1…夜に出歩いていると、『夜戦…夜戦…』という謎の声が…」

電「それって…」

五月雨「川内さん、だよね…」

吹雪「確かにいつもそんな声がす…」


「夜戦ー!夜戦ー!」


五人「…」

吹雪「…行こうか」

吹雪「…そういえば叢雲ちゃん、本当にいいの?」コソッ

叢雲「何がよ」

吹雪「あの、武器のこと…」

叢雲「いいって言ってるでしょ」

吹雪「あれ、大切なものなんでしょ?」

叢雲「…何でそう思うのよ」

吹雪「だって、いつも大事そうに持ち歩いてるじゃない」

叢雲「…」

吹雪「それに、昼間のあれ…嘘だよね」

叢雲「あれって、どれよ」

吹雪「あの武器が支給されてたってことと、意味なんてないってこと…かな」

叢雲「…」

叢雲「…なんでわかったのよ」

吹雪「私たちが着任した本当に初めのころは、持ってなかったよね」

吹雪「でもその少しあとから、持つようになった…」

吹雪「支給されてたんなら、最初から持ってるよね」

吹雪「そして、持つようになったのには、何か理由がある、と思ったわけだよ」

叢雲「…すごいわね、あんた」

吹雪「お姉ちゃんだからね」フンス

叢雲「あ?」

吹雪「ごめんなさい何でもないです」

叢雲「確かにそのとおりよ。でも、持つようになった理由は教えないわ」

吹雪「何で?」

叢雲「それは…」

叢雲「…ものすごーく、かっこ悪い理由だからよ」

吹雪「…そっか」

吹雪「じゃあ、この話は終わり。そろそろ倉庫につくよ」

叢雲「そうね…」

倉庫前

漣「さて、開けてみますかな…」スッ

五月雨「待って、漣ちゃん」

漣「え?何?」ピタッ

五月雨「…何か、聞こえる」


「イーッシッシ!今日も大量に奪えるイー!」


五人「…」

電「これって…」

叢雲「間違いなく、あいつらね…」

吹雪「やっぱりか…」

「今日、あのショキカンジャーってやつらが来てたからちょっとビビったけど、なんてことなかったロー!」

「やっぱりセンスイ様の『姿を消す能力』は最強だハー!」


漣「姿を消す能力…?」

叢雲「…なんか、謎が解けそうね」


「それにしても、やっぱり周りに別の資材があると奪いにくいニー!動かしにくいニー!」

「仕方ないだロー。資材がただ『見えなくなってる』だけなのに気づかれたらおしまいだロー」


五人「…!」

五月雨「見えなくなってるだけ…?」

電「どういうことなのです…?」

「手の届くところの資材を消したらすぐバレちゃうイー」

「見えなくなってる資材だけさっさと奪うハー!」

「わかってる二ー!でも、見えてる資材も奪ってしまっていいんじゃないかニー?」

「バカ。そんなことしたら、またあいつら夜の警備始めちまうイー。そうしたら奪える量も減っちまうイー」


吹雪「なんとなく、わかってきたね…」

叢雲「とりあえず、あいつらぶちのめせばいいのかしら?」スクッ

五月雨「ダメだよ!今はショキブレスも持ってないし、また援軍が来たら大変なことになるよ!」

漣「ここは前と違って鎮守府のど真ん中だしね」

叢雲「くっ…」

「じゃあ、そろそろずらかるイー!資材は全部運んだかイー?」

「大丈夫だロー。さっさと帰るロー」


吹雪「!これ、出口に来ちゃうんじゃない!?」

電「ま、まずいのです!今見つかったら…!」

シーン

叢雲「…来ないわね」

吹雪「あれ?」

五月雨「音もしなくなったよ」

漣「どこから帰ったんでしょうな?」

五人「…」

吹雪「…とりあえず、帰ろうか」

ショキカンジャー本拠地

吹雪「とりあえず、あの話を聞いた限りでの、この事件の考察をまとめてみたけど…」

何故資材が減るのか?

・昼間のうちは資材が見えなくなっているだけ。センスイ?の能力らしい

・夜になると戦闘員たちが見えなくなった資材を運び出す

何故このような手段を?

・夜に必要以上に奪ってしまうと、警備を強化されてしまうため、昼に見えなくした分しか奪わない

・夜に警備されると、十分に奪えない(今回のようにのびのびと奪えない?)

・普通では手の届かない範囲しか資材を見えなくしない(すぐに手が届くとバレる)

何故昼に資材を見えなくする必要があるのか?夜に奪うだけではだめなのか?

・夜を中心に警備されてしまうから。昼は普通に人の目があるためどのみち奪えない

・精神攻撃も兼ねていると思われる。疲弊させることに目的が?(夜の警備をさせないため?)

五月雨「見えなくする能力か…」

叢雲「この間の空母棲姫みたいなやつの、『操る能力』と同じね」

電「資材が消える原因はわかったのです。でも…」

漣「奴らは、どこに消えたんでしょうな?」

吹雪「それなんだけど…普通の出入り口とは違う、あの人たちが使ってる出入り口が倉庫のどこかにあるんじゃないかな」

吹雪「そこに資材を運んで行って、そこから帰る…」

電「でも、それどこにあるのです?」

叢雲「資材を運べるほど大きい出入り口なら、すぐわかると思うけど」

五月雨「それも、見えない能力のせいじゃないかな…?」

漣「?どういうことかな?」

五月雨「出入り口も資材と同じように、私たちには見えなくしてるんじゃ…」

吹雪「なるほど、それなら」

叢雲「どちらにしろ、普通の出入り口じゃないでしょうね」

漣「さて、どうしましょうか?」

叢雲「警備しても無駄、ということがわかったから、長門さんたちには警備を中断してもらいましょう」

電「確かに、かなりお疲れだったのです」

吹雪「待って。それだと、こちらの考えが気づかれるかもしれない」

叢雲「?どういうことよ」

吹雪「私たちがこのトリックに気が付いたことは、相手に知られちゃいけない」

吹雪「知られると、相手に警戒されて、尻尾がつかみにくくなる」

吹雪「資材が消えた先や、謎の出入り口がどこにあるかわからなくなっちゃうかも…」

叢雲「じゃあ、あのまま警備させろっていうの!?」ガタッ

叢雲「私たちのショキブレスが戻ってくるまで、あと三日あるのよ!?それまで…!」

吹雪「気持ちはわかるよ、よくわかる」

吹雪「私だって、無理はさせたくないよ…」

吹雪「でも…」

五月雨「吹雪ちゃんの言う通りだよ」

五月雨「油断させておいて、一気に畳みかけるのが一番だと思う」

五月雨「…本当に、長門さんたちには申し訳ないとは思うけど…」

叢雲「…そうね。その通りだわ」

漣「珍しく熱いですな、叢雲ちゃん」

叢雲「…別に」

吹雪「…」

吹雪「とにかく、今日はもう遅いし、みんな寝よう」

漣「そうだね」

叢雲「…」

叢雲(なんでかしらね…)

工廠

明石「ついにできました!みんなの武器!」

夕張「さ、どうぞどうぞ」ササッ

吹雪「あれ?これ、前と同じショキブレスですよね」

電「武器はどうしたのです?」

明石「まあ、とりあえず変身してください」

五月雨「は、はい」

カチッ

五人「変身!」

デデッデデー デデッデデー デデー

シュィィィィン バァァァァァァン

明石「キター!!」

夕張「変身だーー!!」

叢雲「テンション高っ!」

電「そ、それで、武器はどうしたらいいのですか?」

明石「ああ、ごめんなさい。もう一度変身ボタンを押して」

漣「こう?」カチッ

ヒュボッ

漣「ファッ!?」

吹雪「きゅ、急に出てきた…!」

叢雲「前回も思ったけど、この謎技術どうなってるのよ…」

夕張「ふふふ、ヒーローモノの技術に突っ込むのは無粋ですよー」

夕張「じゃあ、説明するね」

夕張「手に持ってる武器は、普通に使ってる分にはただの武器なんだけど…」

夕張「念じると何か出ます」

吹雪「何かって何ですか!?」

夕張「何かっていうのは、それぞれの属性のアレよアレ」

電「属性って何なのです!?」

夕張「属性は属性よ。考えるな、感じろ。OK?」

漣「OK!」ズドン

叢雲「やめなさい」

夕張「じゃあ吹雪ちゃん。試しに剣に意識を集中させてみて」

吹雪「は、はい」

吹雪「…」

ボッ

吹雪の剣が炎をまとった!

吹雪「うわぁ!?」

明石「ははは。すごいでしょ」

叢雲「なにこれ、魔法?」

夕張「いいえ、科学の力です」

漣「かがくのちからってすげー!」

夕張「こんな感じで出てくるよ。今はまだうまく使えないだろうけど、使いこなすと、もっとすごいことができると思うよ」

五月雨「へぇ…すごいです」

夕張「吹雪ちゃんの属性は炎。叢雲ちゃんは地。漣ちゃんは風。電ちゃんは雷。五月雨ちゃんは水となっています」

漣「せんせー。ブラックに地、ピンクに風とはいかがなものでしょうか」

夕張「それは本当に迷ったんだけど…武器との相性を優先しました」

夕張「それにほら、属性が闇とか愛とかだったらいやでしょ?」

叢雲「愛属性って何よ…」

夕張「ちなみにこれを使うと、ちょっと体力を奪われちゃうから気を付けてね」

吹雪「ちょ、先に言ってくださいよ!」

夕張「ははは、ごめんごめん。もう一回念じれば止まるから」

明石「ちなみにこの武器、しまうにはもう一度ボタンを押すか、変身を解けばいいんだけど」

明石「叢雲ちゃんの武器にやろうとしてたみたいに、元々ある武器をベースにして作ると、そのまましまわれずに残っちゃうわけ」

明石「だから、いちいち持ち運んでないといけないわけで…そういった点ではよかったかも」

叢雲「そうね…別に、気にしてないったら」

吹雪「ありがとうございました!大事に使います!」

五月雨「あ、そうだ。夕張さん、明石さん。作ってほしいものが…」

夕張「ん?何?」


夕張「それくらいならすぐできるよ」

電「本当ですか?」

明石「ちょっと待ってね」

吹雪「よし、これで…!」

叢雲「あそこに乗りこめるわね」

倉庫

吹雪「あのー、みなさーん」

長門「ん?どうした?」

五月雨「提督がお呼びなので出てきてくださーい」

長門「提督が?いや、しかし…」

漣「倉庫のことなら大丈夫でーす。しばらく出てもらいますがー」

長門「うーん、まあ、仕方ない…」

倉庫前

吹雪「はい、じゃあここで待っててくださいね」

長門「ん?提督に呼ばれたんじゃないのか?」

電「ごめんなさい、嘘なのです」

長門「え?」

叢雲「さーて、ぶちのめしてやるわ…」

「…珍しいわね、警備を放棄するなんて…」

「センスイ様、これはチャンスだと思いますイー」

「あら、いたの?」

「しばらく戻ってこないって言ってたし、昼間ならその辺の少し奪っても大丈夫ですロー」

「ふむ…まあ、いいでしょう。一応、あなたたちも見えなくしてあげるわ」

「ありがとうございますハー」

「じゃあ早速…」

バンッ

「!!」

「も、もう帰ってきたイー?」ヒソヒソ

「動くんじゃないニー!バレちまうニー!」ヒソヒソ

「!しかもあいつら…!」ヒソヒソ

「ショキカンジャーだロー!しかもなんかおっかないの持ってるロー!」ヒソヒソ

「だ、大丈夫だハー。俺たちは見えてないんだハー」ヒソヒソ

「そ、そうだイー。このまま身を潜めていれば…」ヒソヒソ

叢雲「…」ピタッ

(…?どうしてここで立ち止ま)

叢雲「そこかぁーーー!!!」ズブリ

イ級?「イーーーーーーーーーーーー!!!」

イ級?「ど、どうして…」ガクッ

ハ級?(なんで場所がわかったハー!?見えてないはずじゃ…)

吹雪「そこぉ!!」ズバッ

ハ級?「ハーーーーーーー!!」

二級?(ふ、二人もやられたニー!偶然じゃないニー!)

電「命中…させちゃいます!」ブンッ

二級?「二ーーーーーーーーーーー!!」

ロ級?(に、逃げ…)

五月雨「やー!!」ズバッ

ロ級?「ローーーーーーーー!!」

センスイ(な、なぜ我々の位置がわかる!?あいつらは私の能力で見えていなかったはず!)

センスイ(何者なの!?奴らは!)

漣「お、あそこかー」ギリギリ

バシュンッ

センスイ「ヒィッ!?」シュバッ

漣「ちっ、外したか」

センスイ(こ、このままじゃまずい!撤退よ、撤退!)ダダッ

バタン

叢雲「ん、そこが出入り口ね」

吹雪「やっぱり効いたね、このサーモグラフィーゴーグル」

五月雨「見えなくなってるだけだからね」

漣「かがくのちからってすげー」

電「じゃあ、ここから降りればいいのです?」

吹雪「そうみたいだね。降りてみよう」

カッ…カッ…カッ…

五人「…!」

五人が階段を下りた先には、倉庫以上の広さの地下空間が広がっていた!

叢雲「なんて広さ…」

五月雨「いつのまにこんな…」

漣「資材もちゃんとあるね~」

吹雪「これで資材がどこにあるかはわかったね」

電「じゃあ、あの人を早く追うのです!」

五月雨「でもどこに…」

漣「あ、あっちに抜け道があるよ」

抜け道をしばらく行くと、外に出た

吹雪「ここは…?」

電「どこなのです…?」

叢雲「まだ鎮守府が見えるから、そう遠くはないわね」

五月雨「あ、見て!」

センスイが戦闘員を引き連れて逃げていた!

センスイ「はぁ…はぁ…」

イ級?「だ、大丈夫ですかイー?」

センスイ「つ、疲れた…これだから行きたくなかったのよ…」

ロ級?「でもセンスイ様じゃないと透明にはできないですしロー」

センスイ「そ、そうはいっても…」

センスイ「とにかく、ここまで来れば…」

吹雪「待ちなさい!」

センスイ「!!」

イ級?「こ、こいつら追ってきたイー!」

ハ級?「グヌヌ…さっき別の個体を殺されてしまったハー…!」

センスイ「な、何者なの!?お前たちは!」

吹雪「お、来たよ。とうとう最初に名乗れる時が」

漣「よっしゃ、キタコレ!」

デデッデデー デデッデデーン

吹雪「吹雪レッド!」

叢雲「叢雲ブラック!」

漣「漣ピンク!」

電「電イエロー!」

五月雨「五月雨ブルー!」


吹雪「五人そろって!」

五人「駆逐戦隊!ショキカンジャー!!」

バァァァァァァン

センスイ「…そうか、お前たちがショキカンジャー…!」

センスイ「クウボから話は聞いているわ」

漣「倉庫の資材を奪っていった悪行…許せる!」

叢雲「許してどうするのよ」

漣「あ、間違えた。許せん!」

五月雨「ここで倒させてもらいます!」

センスイ「仕方ない…イー!ロー!ハー!ニー!やっておしまい!」

「イー!」「ロー!」「ハー!」「ニー!」

五人(そんな名前だったんだ…!)

イー「イー!!」

吹雪「えいっ!」ズバッ

イー「グェッ」ドサッ

吹雪「え、何かリアル」

叢雲「喰らえ!!」ズブリ

ロー「うぐぁっ!!」ドサッ

叢雲「何でさっきまでと叫び声違うのよ」

ハー「よくもこいつらを…許せる!」ブンッ

五月雨「あなたもですか…たー!!」ドカッ

ハー「ぐはぁっ!?な、なんのこれしき…」

五月雨「あ、峰打ちだった」

漣「はーい、五月雨ちゃんどいてー」ギリギリ

バシュンッ グサッ

ハー「ば…ばかな…」ガクッ

ニー「ひぃ…!こ、殺されるニー!」

電「あ、あの…」

ニー「く、来るな…!お前の武器が一番凶悪だニー!」

電「で、でも…」

ニー「前も油断してやられたニー…今度は油断しないニー!」ジリッ

電「ご、ごめんなさい!」ブンッ

ニー「え?意外とリーチ長…」

グチャッ

ニー「…」

電「は、はわわ…」

吹雪「…あの、思ったんだけど…」

吹雪「見た感じ、そこまで傷深くないよね!?」

イー「…まあね」ピクピク

ロー「こ、今回はリアルを追及してみましたロー…」ピクピク

ハー「曲がりなりにも、ハーたちは戦闘員…ちょっとやそっとじゃ死なないハー…」ピクピク

漣「マジかよ」

ニー「…」

漣「あれ?一人死んでね?」

ニー「…せ、セーフ…」ガクッ

叢雲「アウトよ」

一方そのころ 倉庫の地下では

長門「吹雪の言ったとおり、しばらくしてから来てみたが…何だこれは!?」

陸奥「こんなところに隠してあったのね…」

明石「夕張ちゃん、早くしないと戦闘見逃しちゃうよ!」ダダッ

夕張「ちょっと待ってくださいよー!足は遅いんだからー!」

長門「…何をやってるんだあいつらは」

陸奥「さあ?」

夕張「うぅ…ん?」

夕張「これって…」スッ

明石「ちょっとー!!夕張ちゃーん!?」

夕張「は、はーい!」

センスイ「くっ…やはりただの戦闘員程度では…!」

叢雲「残るはあんただけね。大人しくなさい」

センスイ「ぐぅ…!」

イーたち「イー!!!!」ワラワラ

五月雨「うわ、また来た!」

電「この間よりも多いのです!」

センスイ「よし、よく来た!お前たち!」

センスイ「私の能力で、ステルス攻撃よ!」バッ

イーたち「イーーー!!」シュンッ

叢雲「!!消えた…!」

吹雪「大丈夫!このゴーグルで…!」スチャッ

イーたち「イーーーーーーーーー!!」ダダダ

吹雪「そこっ!!」ズバッ

イー「イー!!?」ドサッ

吹雪「大丈夫、問題ないよ!」

漣「一気に攻めろー!!」バシュバシュッ

グサグサッ

イー「イーーー!!」ドサッ

叢雲「ふんっ!」ズブッ

五月雨「ヤァー!!」ズバッ

電「えーい!」ドゴォ

イーたち「イーーーーーーーーーー!!??」ドゴーン

センスイ「…なるほど、あのゴーグルが私の能力を無効にしているのね」

センスイ「だったら…!」パチン

イーたち「イー!!」ババッ

イーたちは五人のゴーグルを奪おうとし始めた!

吹雪「うわ!?」

叢雲「ご、ゴーグルが…!この…!」

五月雨「と、取らないでー!」グググ

イーたち「イーーーーーー!!!」バッ

吹雪「ッ!しまっ…」

イーたち「イーーーーー!!」バキッ

五人はゴーグルを奪われて、壊されてしまった!

電「ま、まずいのです…!」

漣「ありゃー、大ピンチ?」

イー「イーーー!!」ドカッ

吹雪「ぐぁっ…!」

吹雪「くっ…仕方ない、武器を振り回すしかない!」

五月雨「でも、ちゃんと当てないと倒せないよ!」

吹雪「大丈夫!破壊力を上げれば…!」

叢雲「!なるほど、アレをやるのね…!」

電「わかったのです!」

漣「何か出ろ~!!」

シュボォォォォ!

五人の武器が、それぞれ炎、石、風、雷、水をまとった!

イー「イーッ!?そんなの反則だイー!!」

センスイ「うろたえるな!お前らのほうが有利なのに変わりない!隙を見てその武器を奪うのよ!」

イーたち「了解ですイー!!」ババッ

吹雪「はぁっ!!」ズババ

イーたち「イーーーーー!!?」メラメラ

吹雪「そう簡単には…」

叢雲「いかないわよっ!!」ズブッ

イー「イッーーーーー!!??」ドサッ

五月雨「くっ…でも」ズババ

電「キリがないのです…!」ドゴォ

漣「しつこーい!!」シュババッ

センスイ「ふふふ…いいわよ、そのまま追い詰めなさい…!」

吹雪「くっ…あと何人いるの…?」

叢雲「このままじゃ、まずい…!」

イー「イー!!」ドカッ

漣「うぐっ」

イー「イーーーーー!!」バッ

漣「うわ、しまった!」

イーたち「イーーーーーーッ!!」ババッ

五月雨「うわぁ!?」

電「そんな!?」

吹雪「ど、どうしよう…!?」

叢雲「くっ…やはり、見えないのは…!」

全員、武器を奪われてしまった!

センスイ「ホーッホッホッホ!よくやったわ、お前たち!そのまま地面に押さえつけなさい!」

イーたち「イーーー!!」ドンッ

電「くぅっ!?」

叢雲「クソっ…!」

そのまま全員、地面に押さえつけられてしまった

センスイ「さーて、どうしてくれようかしら…」

センスイ「このまま殺してもいいけど…人質にさせてもらおうかしら」

吹雪「…あなたたち、いったい何者なの!?」

センスイ「私たち?私たちは、秘密結社『ディープマリン』」

センスイ「あなたたち艦娘を壊滅させようと目論む団体よ」

五月雨「ディープマリン…!?」

漣「やっぱり、深海棲艦と関係が…!?」

センスイ「ふふ、どうかしらね」

センスイ「さて、そろそろ連れて行かせてもらおうかしら」

叢雲「ぐ…」グググ

叢雲は槍に手を伸ばそうとした

センスイ「あら、まだやる気なの?どうせ奪い返せないのに…」

センスイ「仕方ない、見せしめに…あんた、それ壊しなさい」

イー「了解ですイー」グググ

バキィ

叢雲「…!」

センスイ「ホホホ。いい気味ね」

叢雲「あんたたち…!」ギリッ

センスイ「じゃ、そろそろ…」

「待ちなさい!」

全員「!!?」

夕張「叢雲ちゃん、受け取って!」ビュンッ

グサッ

イー「イーーーーッ!!?」ジタバタ

夕張が投げたものが、叢雲を抑えていたイーに刺さった!

叢雲「…!せいッ!」ズボッ ドカッ

イー「ぐふぁっ!?」ゴロゴロ

叢雲「…!これ…」

夕張が投げたのは、夕張がなくした叢雲の武器だった

夕張「消えてた資材と一緒にあったの!」

夕張「ピンチみたいだから、使って!」

叢雲「…」

叢雲「ありがとう…」グッ

五人が鎮守府に着任したてのころ


提督『どうして一人で出撃したりしたんだ!』

叢雲『…悪かったわね』ボロッ

叢雲『解体するならどーぞ。好きにしなさい』

提督『…するわけないだろう』

叢雲『だったら、放っておいてよ』

提督『叢雲、俺は…!』

提督『俺は心配したんだぞ…!勝手に出撃して…沈んだらと思って…!』

叢雲『…』

提督『…どうして、こんなことを?』

叢雲『…あんたには関係ないでしょ』

提督『あるに決まってるだろ』

提督『お前らはみんな、俺の大事な部下だ…』

提督『そんな奴が、沈む寸前だったんだからな…』

叢雲『…』

叢雲『…訓練だけじゃ、足りないのよ』

提督『え?』

叢雲『実戦がないと…強くなれないのよ』

叢雲『私はまだ弱い…それはわかってる』

叢雲『だから、もっと強くなりたかったの』

提督『…』

提督『…それで沈んだら、意味がないだろうが…!』

叢雲『…』

提督『叢雲。お前は一人じゃない。仲間がいるじゃないか』

提督『吹雪も、漣も、電も、五月雨も…俺もだ』

提督『だから、もっと仲間を…』

叢雲『…だから、強くなりたかったのよ…!』

叢雲『仲間を守れるくらい、強く…!』

提督『そのために仲間を悲しませてどうする!!』

叢雲『…っ!』

提督『…叢雲。お前は艦娘として強くなる前に、まず心を強くする必要がある』

叢雲『心…?』

提督『ああ、心だ』

提督『強い心を持てば、たとえ、力がなくても…』

提督『大切な仲間を、守ることができる』

叢雲『でも、そんなの…』

提督『…』

提督『叢雲。これをやろう』スッ

叢雲『…?何よ、これ…』

提督『俺が以前、ある人からもらったものだ。マストをもとにした、槍のようなものらしい』

提督『その時に、今俺がお前に言ったことを言われた…』

叢雲『…』

提督『これを握りしめていると…不思議と、勇気がわいてくる』

叢雲『勇気が…?』

提督『ああ。果敢に困難に立ち向かい、決してあきらめない、強い心を持つことができる』

提督『そして、仲間を守ることができる…』

叢雲『…』

提督『信じるか信じないかはお前次第だ。だが、持っていてほしい』

提督『いつか、俺の言ったことがわかる日が来る…』


叢雲「…」

叢雲「…司令官」

叢雲「…いま、わかったわ…!」グッ

叢雲「はぁぁぁぁ!!」

グサッ

イー「イーーーーーー!!??」

叢雲「次ぃ!!」グサッ

イー「イーーーーーーッ!!」

センスイ「な、何!?」

センスイ「さっきまでと、動きが全然違う…」

イー「な、何でイーたちの位置がわかるイー!?」

叢雲「あんたたち武器持ってるでしょーが!」グサッ

イー「あ、そうか」ゲフゥ

イー(い、イーは武器持ってないからバレないイー!後ろから近づいて…)

ザッ

叢雲「!!そこかぁ!!」ズブッ

イー「イーーーーーーっ!!?」

イー(な、なんで…!)

イー(まさか、足音で…!)

吹雪「す、すごい…」

漣「う~ん、流石切り込み隊長」

叢雲「…これで、終わりかしら?」

センスイ「そ、そんなバカな…」

夕張「いいわよー!叢雲ちゃん!予備のサーモグラフィーで確認したけど、敵はいないよ!

明石「持ってきてよかったねー」

センスイ「し、仕方ない…こうなったら私に…!」スッ

シュンッ

センスイの姿が消えた!

叢雲「ふん、馬鹿ね。足音が聞こえた時点であんたをボコボコにしてやるわ」

センスイ「それはどうかしら!?」

ガッ

吹雪「え!?」

センスイ「そして…!」スッ

シュンッ

吹雪の姿も消えた!

漣「な、吹雪ちゃんが!」

五月雨「まさか、吹雪ちゃんを連れて…!」

電「大変なのです!」

センスイ「フハハハハ!これで私の位置がわかっても攻撃することはできまい!」

センスイ「私に攻撃したら、お前の仲間に当たるかもしれないからな!」

五月雨「そんな…!」

吹雪「叢雲ちゃん!私に構わず!」

叢雲「くっ…」

センスイ「ホーッホッホ!このままこの子は人質にさせてもらうわ!」ダダッ

叢雲「…」

叢雲「…なんてね」

ポチッ

ピピピピッ

吹雪のショキブレスから音が鳴りだした!

電「これは…通信音なのです!」

センスイ「ふっ、何かと思えば…音で位置を探るつもりでしょうが、状況は変わらないわ…」

センスイ「このまま…」

ピピピピッ

センスイ「…」

ピピピピッ

センスイ「…」

ピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピ

センスイ(うるせえええええええええええ!!)

センスイ(なにこれ、どうやって止めるの!?うるさすぎ!)

センスイ(多分、あの腕輪から鳴ってるから、この子の腕輪をどうにかすれば…)

センスイ(…)

センスイ(しまったああああああ!!これ私にも見えねええええええ!!)

センスイ(これ本当に見えなくするから、私にも見えないのよね…)

センスイ(仕方ない、一旦この子への能力を消して…)パチン

センスイ(ええと…持ちづらいわね、一旦地面において、と)

センスイ(あ、この点滅してるボタンを押せばいいのかしら?)ピッ

センスイ「よし、止まった!これであとは…」

『よし、止まった!これであとは…』

センスイ「え?」

センスイが気が付くと、叢雲が目の前まで来ていた

センスイ(しまった!!まだこの子を透明にしてな…)


叢雲「吹っ飛びなさああああああああああい!!!」

ドゴォォォォォォォォォ

センスイ「ちっくしょおおおおおおおお!!覚えてなさあああああああああい!!」ヒューン

キラーン

吹雪「…多分、飛んで行った…よね?」

叢雲「バカで助かったわ」

吹雪「叢雲ちゃん…ありがとう」

叢雲「いいのよ。礼には及ばないわ」

漣「おーい、二人ともー!」ダダッ

電「無事なのですー!?」

五月雨「叢雲ちゃん、かっこよかったよー!!」

叢雲「よかった…全員無事みたいね」

叢雲「本当によかった…私…」

吹雪「…叢雲ちゃん?」

叢雲「…いいえ、何でもないわ」

夕張「いやー、よかったよかった。何とか勝てたね」

明石「武器は…今回はあんまり役に立たなかったかな?」

五月雨「いえ、今回は相手が相手でしたし…」

明石「むむむ、さらなる改装をせねば…」

夕張「でも、叢雲ちゃんのそれは大活躍だったね!」

夕張「見つかってよかったよ本当に!」

叢雲「そうね…本当、よかったわ」

夕張「ところで、それは当初の予定通り改造する?」

叢雲「…あとで、元に戻せる?」

夕張「え?そりゃあできるけど」

叢雲「そう…なら、この戦いが終わるまではお願いするわ」

明石「そっか。あ、あと、さっき話した通り、ずっと持ち歩くことになるけどいいかな?」

叢雲「ええ、構わないわ」

叢雲「むしろ、そっちの方がいいかもしれないから…」

夕張「…そう」

叢雲「…」

──────────

──────

───

執務室

提督「よう。お手柄だったそうじゃないか」

叢雲「ええ、おかげさまでね」

提督「いいや、お前の強さのおかげさ」

叢雲「…そうね」

提督「…ようやく、わかったみたいだな」

叢雲「…」

叢雲「…一つ聞いてもいいかしら?」

提督「何だ?」

叢雲「どうして…これ、私に渡してくれたの?」

叢雲「他の誰かじゃなくて…」

提督「うーん、そうだな…」

提督「お前ら五人は、仲間を守りたいという気持ちは皆強かった」

提督「それこそ優劣はつけられないくらい…」

提督「だが、『強くなりたい』と、一番強く願っていたのは、お前だったからな」

提督「だからお前に、『強さ』を与えた」

叢雲「…なんだかわかったような、わからなかったような…」

提督「はは。正直なところ、俺にもよーわからん」

叢雲「はぁ?なによそれ」

提督「まあ気にするな。それより、今日も活動するんじゃないのか?」

叢雲「ああ、そうね。じゃあ、失礼するわ」

提督「ああ」

提督「…叢雲」

叢雲「何?」

提督「…強くなったな」

叢雲「…」

バタン

叢雲(私は、もっと強くなる…)

叢雲(単純な力じゃない、心の強さを手にして・・・)

グッ

叢雲「…よし!」

叢雲「ショキカンジャー、ブラックの叢雲!行くわよ!」

第三話「武器がほしい!」 艦

次回予告

ヨッシャー!とうとう漣の出番キタコレ!
おっと失敬失敬…
ピンクと言えばお色気担当!実はショキカンジャーのお色気担当は漣なのですよ!
え、全然合わない?んなバカな!
それにしても、戦隊と言えば物語の中盤あたりで人数が増えるのも定番ですね~
でもさすがにこのショキカンジャーにはもう…え?もう一人いる?マジで?

次回、第四話「もう一人の隊員!?」
ライディングデュエル、アクセラレーション!

というわけで、今日はここまで
続きは冬イベを完走してから書きます
回を重ねるごとに長くなるのは、きっと行き当たりばったりで書いてるからでしょうな

電ダイナマイトについて言及してる方がいらっしゃいましたが、アニメ6話のアレみたいな感じです
喧嘩はやめるのですのアレです
アレをもっと突進みたいにした感じです

第四話「もう一人の隊員!?」


鎮守府のとある一角

吹雪「…」

五月雨「…」

二人は武器を構えて対峙していた

電「二人とも、準備はよろしいですか?」

吹雪「うん」

五月雨「いいよ」

電「では…」スッ

電「始め!!」

ジャキンッ!!

吹雪「はぁっ!!」ブンッ

ガキン

五月雨「…!」

吹雪が振り下ろした剣を、五月雨は刀で防いだ!

吹雪「まだまだぁ!!」ガキンガキンッ

五月雨「ッ…!」ガキンガキンッ

吹雪の攻撃を、五月雨は防ぎ続けている!

吹雪「どうしたの、五月雨ちゃん!!この程度じゃ…!」

ガキンッ

五月雨「…!」グググ

ザパァ

吹雪「!?」バシィッ

五月雨は刀に水をまとわせ、防いでいた吹雪の剣を弾き飛ばした!

五月雨「やぁー!!」ガキンッ

吹雪「く…!」グググ

ザバァァァァ

吹雪「!!」

五月雨の刀から水があふれだし、吹雪の顔を覆い、視界を奪った!

吹雪「ぐぅ…!」フラッ

五月雨「たぁー!!」ブンッ

吹雪「!!」

ボォォォォォ

五月雨「!!」サッ

吹雪は剣から炎を放射して、五月雨に回避させ、距離をとった!

吹雪「ぷはっ…はぁ…はぁ…」

五月雨「…」ジリッ

吹雪「…!」

吹雪「…」グッ

二人「はぁっ!!」バッ

ボォォォォォォォ ザパァァァァァァァ

二人は互いに武器から炎と水を放出した!炎と水がぶつかり合う!

吹雪「うおおおおおお!!!」ダッ

五月雨「はあああああああああ!!!」ダッ

バシュウウウウウウウウウウウウウ!!

吹雪「…」ピタッ

五月雨「…」ピタッ

炎と水がおさまったころ、二人は互いに接近し、武器を突き立てていた…

電「はい、そこまでなのです」パンッ

吹雪「いやー、流石だね、五月雨ちゃん」

五月雨「吹雪ちゃんこそ。すごい攻撃だったよ」

電「二人とも、武器の扱いが上手になったのです。訓練の賜物なのです」

吹雪「そうだね。前よりは上手く扱えるようになったかな」

五月雨「でもまだまだだよ。もっと強くならないと…」

電「じゃあ、次は電ともお手合わせお願いするのです」ズシン

二人「…」

電「?どうしたのです?」

吹雪「…二人がかりでいい?」

電「え!?」

五月雨「下手したら殺されかねないし…」

電「ええ!?」

電「い、電はまだそんなにうまく扱えないのです!」

吹雪「そうかもしれないけど、破壊力がすごいんだよ…」

五月雨「そのハンマー、結構大きいし…」

電「でも、大きさに反して、あんまり重くないのです」

五月雨「夕張さんが言ってたんだけど、何か電ちゃんの身体に調節してるみたいで…」

五月雨「実際の重量よりも軽く感じるらしいよ」

電「え、そうなのです?」

吹雪「…実際はかなり重いってことじゃ…」

電「と、とにかく、電ももっと強くなりたいのです!お願いするのです!」ブンブン

吹雪「わかったから振り回すのやめて!」

一時間後

吹雪「つ、疲れた…」クタッ

五月雨「やりすぎちゃったかも…」クテッ

電「い、今敵が来たら勝てないかもしれないのです…」ヘナヘナ

吹雪「とりあえず、訓練はここまでにして、本拠地に戻ろう」

五月雨「そうだね…あれ?」

五月雨「そういえば、叢雲ちゃんと漣ちゃんは?」

電「本拠地で特殊訓練するって言ってたのです」

吹雪「え?何だろう…」

五月雨「今戻ったら、何してるか見れるかな」

電「じゃあ、帰るのです」

ショキカンジャー本拠地

叢雲「…」

漣「…」


本拠地に戻ると、二人はちゃぶ台を挟んで真剣な表情をしていた
それを吹雪たち三人は、扉からこっそり見ていた

電「はわわ…すごい剣幕なのです」

五月雨「も、もしかして喧嘩?訓練は?」

吹雪「…ん?あれって…」


叢雲「…行くわよ、漣」

漣「どうぞ…どこからでもかかって来い!」


叢雲「私のターン!ドロー!」シュッ

三人「!!?」

叢雲「ジャンク・シンクロンを召喚!」

叢雲「ジャンク・シンクロンの召喚に成功したとき、墓地からレベル2以下のモンスターを特殊召喚できる!」

叢雲「蘇れ、スピード・ウォリアー!」バッ

叢雲「さらに、チューナーモンスターがフィールドにいるとき」

叢雲「墓地のボルト・ヘッジホッグを特殊召喚できる!」バッ

叢雲「レベル2のソニック・ウォリアーに、レベル3のジャンク・シンクロンをチューニング!」

叢雲「集いし星が、新たな力を呼び起こす!光さす道となれ!」

叢雲「シンクロ召喚!いでよ、ジャンク・ウォリアー!」バッ

漣「ここで、ジャンク・ウォリアーだと!?」

叢雲「ソニック・ウォリアーがシンクロ…」

漣「はい、ここで『デモンズ・チェーン』を発動します」ペラッ

叢雲「えっ」

漣「ジャンク・ウォリアーさんは効果を無効にされ、攻撃できません」

漣「よって攻撃力2300のままです」

叢雲「…」

叢雲「…ターンエンド…」

漣「はい、漣のターン、ドロー」シュッ

漣「レッド・デーモンズ・ドラゴンでボルト・ヘッジホッグを攻撃!」

漣「アブソリュート・パワー・フォース!」

叢雲「う、うわあああああああああ!!」900→0

叢雲「ど、どうしてアニメと同じようにいかないのよ…」シクシク

漣「そりゃあ、勝つためにはアニメ再現ばかりはできませんからなぁ」

漣「展開するのに、伏せカードを除去してないのが悪い」

漣「あと、再現のためにボルヘジを攻撃表示にしておくのもいけませんな」

叢雲「くっ…もう一回よ!今度はクェーサー出してやるんだから!」

漣「はいはい」


吹雪「…何やってんの?」

叢雲「!!み、みんな…!これは…」

五月雨「まさか、一時間以上…」

電「遊戯王で遊んでたのです?」

漣「い、いやこれは、頭のトレーニングを…」

叢雲「そ、そうよ!遊戯王は結構頭を使うのよ!?」

三人「…」ジトッ

漣「そんな目で見ないでぇ…」

叢雲「くぅ…!」

吹雪「…あ、いけない。もうこんな時間だ」

電「?どうしたのです?」

吹雪「司令官に呼ばれてたんだった。みんなも来て」

五月雨「うん、わかった」

叢雲「…」

漣「…」

吹雪「はーい、二人も来てねー」グイッ

叢雲「…」ズルズル

漣「…」ズルズル

執務室

吹雪「失礼します」ガチャッ

提督「ん、来たか」

五月雨「何の御用でしょうか?」

提督「…お前らが闘ってる敵…『秘密結社ディープマリン』と名乗ったんだよな?」

電「はい、そうですが…」

提督「…その名前を知っている者がいた」

五人「!!」

叢雲「そ、それって誰!?」

提督「大井だ」

漣「…はい?」

提督「大井がそのことについて知ってるそうだ」

五人「…!?」

提督「な、何だその顔は」

叢雲「いや、だって…」

提督「まあ、正直俺も意外だった。情報通の青葉なら知ってるかもしれん、くらいに思っていたが」

提督「まさか大井がなぁ…」

吹雪「でも、どうして大井さんが…」

提督「詳しいことは本人に聞くといい。今日は出撃の予定は入ってないから鎮守府にいるだろう」

五月雨「はい、わかりました…」

叢雲「大井さんが奴らのことを知ってるなんて…」

電「意外なのです」

漣「世の中何があるかわからないね…」

吹雪「とにかく、大井さんを探して、話を聞いてみよう。敵の正体がわかるかも…」

五月雨「…あれ?あそこ歩いてるの…大井さんじゃない?」


大井「…」スタスタ


漣「おお、なんと都合のいい…」

電「早速話を聞いてみるのです」

漣「あのー、大井さーん?」タタッ

大井「…あら?あなたたち…どうしたの?」

吹雪「今日は、北上さんは一緒じゃないんですか?」

大井「そうなのよ…今日は北上さんだけ出撃で…」

大井「はぁ…提督め…」ゴゴゴ

電「は、はわわ…」

五月雨「あ、あの、それで、聞きたいことがあるんですが」

大井「…はっ、いけないいけない…」

大井「な、何かしら?」

叢雲「…『秘密結社ディープマリン』について、聞きたいのだけど…」

大井「…!!」

吹雪(!表情が曇った・・・)

叢雲(ただ事じゃないようね…)

大井「…提督から聞いたのね」

電「はい…」

大井「…いいわ。話してあげる」

大井「結構長くなると思うけど、いいかしら」

吹雪「あ、だったら立ち話もなんですから、座れる場所に行きましょう」


ショキカンジャー本拠地

大井「ここ、あなたたちが使ってたのね」

五月雨「ええ、そうです」

大井「…どうして遊戯王が出ているの?」

漣「あ、しまった」

叢雲「片付けてなかったわ…」

漣「…はい、片付けましたよー」

吹雪「どうぞ、お座りください」

大井「ええ…」スッ

大井「…それで、何から話そうかしら」

叢雲「まず…あいつらは何者なの?」

大井「奴らは、『秘密結社ディープマリン』…艦娘の壊滅を目論む集団、と名乗ってるわね」

電「前も、そんなこと言ってたのです」

大井「艦娘を壊滅させようとしている理由はわからないけど、あらゆる手段を尽くして襲ってくるわ」

大井「でも、そのやり口は慎重なのか大胆なのかよくわからないわね」

五人(確かに…)

大井「奴らに関しては、正直なところ、わかっていないことが多いわ」

大井「ただ、わかっているのは…」

大井「…奴らには、いわゆる『ヒーロー』を模した攻撃が効く…ということよ」

五月雨「ヒーロー…ですか?」

叢雲「戦隊じゃなくて?」

大井「それも含めて、よ」

漣「ということは、アメコミヒーローやライダーでもいいと?」

大井「恐らくね」

漣「プリキュアや美少女戦士でも?」

大井「…多分…」

吹雪「漣ちゃん、そこまで」


電「でも、どうしてなのです?」

大井「そこまではわかっていないわ…そこが一番の謎なのだけど」

大井「あなたたちは『戦隊』で戦っているそうね。わかりやすいし、複数で戦えるから妥当な線だと思うわ」

大井「あと、もう一つ」

大井「その『ヒーロー』を模した攻撃は…誰でもできるわけではないようなの」

叢雲「え?」

大井「一度、ある鎮守府が艦娘全員で奴らに総攻撃を仕掛けたことがあったわ」

大井「でも、攻撃が通ったのはほんの一握り…その他はやむなく逃走することになったわ」

大井「あなたたちは、どうやらその攻撃が通る者の中に入れたようね」

漣「なんというか…ラッキーでしたな」

電「もしダメだったら、全員最初の時点でやられてたのです」

吹雪「でも、どうして少人数しか攻撃が通らないんでしょうか?」

吹雪「そしてなぜ、私たちが…?」

大井「さっきも言ったけど、奴らに関してはわからないことがほとんど」

大井「わかってるのは、『ヒーロー』を模した攻撃が効くこと」

大井「そしてそれは、誰もができるわけじゃないってことだけよ」

大井「それと…奴らの姿について」

五人「…!」

大井「あなたたちなら、実際に見たからわかるでしょう」

大井「奴らは深海棲艦とよく似た外見をしているわ」

五月雨「戦闘員のイーたちは駆逐艦に似てるし…」

吹雪「似てるっていうか、頭がそうなってるだけだけどね」

漣「最初に戦った…クウボ?さんだっけ」

電「あの人は空母棲姫によく似てたのです」

叢雲「この間戦ったセンスイは、潜水棲姫に似てたわね」

大井「そう…やっぱり、そうなのね」

大井「奴らと深海棲艦…どう関係があるのかはわからないわ」

大井「ただ、私たちの壊滅という目的は一致しているみたいね」

大井「…私が奴らについて知っていることは、これだけよ」

大井「ごめんなさい、あまり役に立てなくて…」

吹雪「い、いえ!いいんです!十分です!ありがとうございます!」

叢雲(なんか、大井さんじゃないみたい…)

五月雨「…大井さん。一つ、気になることがあります」

大井「…何かしら?」

五月雨「何故・・・あなたはそんなに知っているんですか?」

大井「…」

大井「それは…」

五月雨「言いたくないことなら、いいんです…ごめんなさい」

大井「いいえ、そうじゃないの」

大井「…少し、思い出したくないことがあったから…」

五月雨「…」

大井「私は、以前…」

大井「奴ら…ディープマリンと戦ったことがあるの」

五人「!?」

電「ど、どういうことなのです!?」

大井「あれは…数年前のことね」

大井「私がこの鎮守府に着任する前、別の鎮守府にいたときの話よ」

大井「今、この鎮守府で起きているみたいに…ある時から、異常現象が起きだしたの」

大井「流石に困ったわ…資材や工具が消えたりするんだもの」

大井「今起きているのとは、手口が違うみたいだけどね」

大井「何とかしようと、その原因を調査していったら…」

吹雪「…ディープマリンが、関わっていたわけですね」

大井「…ええ」

大井「始めて対峙したときは、かなり追い詰められたわね」

大井「なにせ、艤装での攻撃がまったく通らないんだもの」

叢雲「なら、どうやって奴らの特性に気が付いたの?」

大井「仲間の一人に、そういう戦隊モノとかがすごく好きな子がいたの」

大井「それで、『敵が戦闘員に見えたから技を叫びながら攻撃してみた』って言ってたわね」

五人「…」

大井「な、何よその表情は」

吹雪「…何か」

五月雨「すごい既視感…」

漣「テヘペロッ」

電「それで、どうなったのです?」

大井「その子がいろいろ試してみてね…さっきのことがわかったの」

叢雲「『ヒーロー』を模した攻撃しか通らない…ってこと?」

大井「そうよ」

大井「それで、その場は何とかなったんだけど、奴らは何度も現れた」

大井「どうにかしようとして、総攻撃を仕掛けたりしたんだけど…」

吹雪「もしかして、さっき言ってた、ある鎮守府っていうのは…」

大井「ええ。私が以前いた鎮守府よ」

大井「攻撃が通るのはごく少数。だったらその少数にどうにかしてもらうしかない」

大井「そして奴らに対抗すべく…私を含んだ、五人の攻撃が通る子が、討伐隊に選抜されたの」

電「そうだったのですか…」

大井「それで、私たちはあなたたちと同じように『戦隊』として戦ったの」

大井「最初は馬鹿らしいと思ったわ。子供がする遊びみたいなことをして戦うなんて…」

大井「でも、それどころじゃなかった。奴らは、容赦なく私たちを襲ってきた」

大井「馬鹿らしくても、戦うしかなかったのよ」

大井「戦ってるうちに、そんなのどうでもよくなってきたし」

漣「なるほど、毒されたわけですな」

叢雲「やかましいわよ」バシッ

五月雨「…でも、一番気になるのは」

電「その戦いの結末、なのです…」

大井「…」

大井「…戦っていくうちに、私たちは少しずつ奴らを追い詰めていった」

大井「あと少し…奴らを壊滅できると思った時に…」

大井「…あいつが、現れた」

吹雪「あいつ、とは…?」

大井「幹部の一人…とんでもない隠し玉よ」

大井「奴は、それまでの幹部とは違った。比べ物にならないくらいに強かったわ…」

大井「やられそうになった時…私は、ギリギリのところで奴から逃げてきたの」

叢雲「…他の四人は?」

大井「…」


大井「殺されたわ」

五人「!!」

五月雨「そ、そんな…」

大井「…私たちだって、決して弱くはなかったわ。戦いの中で、強くなっていたはず」

大井「でも、奴の力は圧倒的だった。ほとんど、何もできなかったの…」

漣「…」

大井「…あの時の事は、今でも忘れられないわ」

大井「何もできずに、仲間が殺されていく…」

大井「沈んでいくのとは違う、別の恐ろしさを持ったものだったわ…」

吹雪「…それから、どうなったんですか?」

大井「…私は、そのことを報告して、危険を知らせたわ」

大井「とんでもない奴がいる。このままでは皆殺しにされてしまう、と」

大井「でも…それから、ピタリと奴らの動きがなくなったの」

叢雲「動きがなくなった…?」

大井「ええ。それ以来、鎮守府で異常現象も起きなくなったし、奴らが襲ってくることもなくなったわ」

大井「確かに、ずいぶんダメージを与えていたから、奴らは撤退したのかと思ったの」

大井「あわよくば、消えてしまったんじゃないかって思っていた」

大井「…でも、今回…また奴らが現れた」

大井「私の仲間を、無残にも殺した、奴らが…!」ギリッ

漣「…」

五月雨「…大本営は、このことについてはどうしているんでしょうか」

大井「調査は行っているそうよ。でも、何もわかっていないみたい」

大井「わかってないことが多いし、無用な混乱を避けるために情報の公開もしていないみたいね」

大井「あれから、他の鎮守府でも何も起きていないし、私が以前いた鎮守府でも何も起きてないんじゃないかしら?」

電「あれ?大井さん、どうしてそこに残らなかったのです?」

叢雲「確かに。攻撃が通る人が限られているなら、何かあった時のために残っておいた方がよかったんじゃないかしら」

大井「そうね。だからしばらく残っていたんだけど…」

大井「奴らの動きがなくなってしばらくしてから、ここに来たわ」

吹雪「それはなぜ…?」

大井「…」

大井「…仲間が殺されている中、のこのこ逃げてきた者としては、居づらかったのよ」

五人「…」

大井「一応、去る時に提督に、何かあったら呼ぶよう言っておいたわ」

大井「呼ばれないってことは、何もないってことなんでしょうね」

大井「…私の話は、これで終わりよ」

吹雪「…大井さん」

大井「…何かしら」

吹雪「私たちとともに、戦ってくれませんか」

大井「…」

吹雪「話を聞いていて、わかりました。私たちだけでは限界があります」

吹雪「どうか、力を貸してください」

大井「…」

大井「…ごめんなさい」

五人「…!」

電「ど、どうしてなのです!?」

叢雲「そうよ、強敵なら、人数が多い方が…!」

大井「…」

大井「…理由は言えないけど、とにかく私は戦えないの」

大井「私は、もう…」

吹雪「で、でも…!」

大井「…」

五月雨「…吹雪ちゃん。もうやめよう」

吹雪「五月雨ちゃん…?」

五月雨「無理強いは良くないよ。何か理由があるんなら、言っても仕方ないよ」

吹雪「…そう、だね…」

大井「…ごめんなさいね」

吹雪「いえ、いいんです…」

電「まあ、仕方ないのです」

叢雲「そうね…本人が無理だっていうなら無理強いはできないわ」

叢雲「ショキカンジャーはこの五人で頑張りましょう」

大井「…ショキカンジャー、か…」

大井「偶然かしらね…私が以前やってた戦隊も、ショキカンジャーという名前だったわ」

五人「え!?」

吹雪「漣ちゃん、どういうこと!?」

漣「い、いや、漣はただの思い付きで…」

漣「この鎮守府に最初に着任したのがこの五人だったから…」

大井「私たち五人も、あの鎮守府に初めて着任した五人だったの」

五月雨「…偶然、なんでしょうか?」

大井「…ここまでくると、違うかもしれないわね」

大井「じゃあ、そろそろ私は失礼するわ」

吹雪「はい…いろいろ聞かせてくれて、ありがとうございました」

大井「…覚えておきなさい」

大井「あなたたちは、あなたたちが思っている以上に」

大井「死と隣り合わせだってことを…」

ガチャッ バタン

漣「…」

吹雪「…謎は解けるどころか、さらに深まったね」

電「でも、敵が危険だということはよくわかったのです」

五月雨「もっと強くならないといけない…頑張らないと」

吹雪「とりあえず、訓練の続きでもしようか」

電「そうするのです」

叢雲「よし、私も行くわ」

五月雨「…遊戯王はしないよ?」

叢雲「わ、わかってるわよ!」

叢雲「どうやら、遊んでる場合じゃなさそうだからね…」


漣「…」

吹雪「…漣ちゃん?」

漣「…ハッ…な、何?」

電「どうしたのです?さっきからあまりしゃべらないのです」

漣「い、いや、何でもないよ」

五月雨「漣ちゃんもする?訓練」

漣「あー…」

漣「…漣はいいや」

叢雲「は?あんた、さっきの話聞いてたの?」

漣「いや、その…」

吹雪「どうかしたの?顔色も悪いし…」

五月雨「もしかして、体調がよくないの?」

漣「…実は、そうで…」

叢雲「…なら、仕方ないわね。早く良くなるのよ」

漣「…ごめん」

電「気にしなくていいのです。では、行ってくるのです」

吹雪「ゆっくり休んでて」

バタン

漣「…」

その夜

吹雪「はい、それでは、第四回ショキカンジャー会議を始めます」

五月雨「え?夜に?」

吹雪「まあたまにはいいかなーと」

叢雲「で、何について話すのよ」

吹雪「うん。一つ提案があって」

吹雪「この間、センスイと戦った時の事なんだけど」

吹雪「敵は、あの抜け道を通って倉庫まで来てたってことだよね?」

電「そうだと思うのです」

吹雪「外に出てからも、道は続いていた」

吹雪「ということは、そこをたどって行ったら…」

叢雲「何かわかるかもしれない、ということね」

吹雪「そういうこと」

吹雪「それで、明日にでも調査に行こうと思うんでけど、どうかな?」

五月雨「うーん…でも、危険じゃない?」

電「下手したら、敵陣に飛び込むようなものなのです」

吹雪「そこなんだよね、問題は…」

叢雲「危なくなったらすぐ逃走、で行けば大丈夫かしら…」

吹雪「行くとしたらそうだね。どうしようか?」

五月雨「確かに、何かわかるかもしれないし…行ってみようか」

電「たまにはこちらから攻め込むのもいいと思うのです」

吹雪「漣ちゃんはどう?」

漣「…」

吹雪「漣ちゃん?」

叢雲「まだ体調悪いの?」

漣「いや、そうじゃなくて…」

漣「…うん、そうだね。行ってみようか」

電「大丈夫なのです?」

五月雨「無理はしなくていいんだよ」

漣「いやいや、大丈夫大丈夫。明日にはもう完全回復してると思うし」

吹雪「そう?ならいいけど」

吹雪「じゃあ、今日はここまで。また明日ね」

漣「…」

漣(…うん。きっと、大丈夫…)

翌日

五人は、以前センスイと戦った所まで来ていた

叢雲「それにしても、鎮守府の近くにこんなところがあったのね」

電「普段は外に出ないから、知らなかったのです」

五月雨「この道、どこにつながってるんだろう?」

漣「まあ、十分に警戒していこうよ」

吹雪「そうだね。みんな、気を引き締めていこう」


ガサッ

五人「!!」

電「な、何なのです…?」ジリッ

叢雲「もしかして、敵…?」チャキッ

漣「…!」

五月雨「吹雪ちゃん、どうする…?」

吹雪「…みんな、変身の準備を」

五人「…」

ガサガサッ

叢雲「…何か、来る…!」

シュバッ

五人「!!」



猫「にゃーん」

五人「ズコー!」ドテッ

電「ね、猫なのです!?」

五月雨「なんてベタな展開…」

漣「思わず昭和のリアクションをとってしまいましたな」

叢雲「ふぅ…全く、驚かせないでよね」

吹雪「何にしても、ただの猫で良かった」


『…ただの猫かと、思った?』

五人「!?」

吹雪「何!?今の声!!」キョロキョロ

五月雨「どこから…!?」

『ここよ、ここ』

叢雲「…?」

漣「…もしかして」

電「この、猫さんから…?」

猫『そうよ。ショキカンジャーの皆さん』

吹雪「…!まさか、ディープマリン!?」

叢雲「まさか、こいつ自身が…!?」

猫『あー、待って待って。それは早とちりよ』

猫『よーく、見てごらん』

五月雨「…あれ?この猫の首輪に…」

漣「小型のスピーカーらしきものが…?」

猫『そう。この猫自体はただの猫』

猫『この声はそのスピーカーから出ているだけよ』

猫「にゃーん」

叢雲「ふーん…」

叢雲「で、あんたは何者なの?」

猫『フフフ…察しはついているんじゃないかしら?』

電「…やっぱり、ディープマリンの方ですか…?」

猫『フフ、そうよ。私はディープマリンの幹部の一人よ』

吹雪「…何のつもりですか」

猫『ちょっとしたお遊びよ。お遊び』

猫『あなたたちがここまで来たから、ちょーっとからかいたくなっただけ』

漣「…」

五月雨「…それだけですか?」

猫『フフフ…さーてね』

猫『私を見つけ出せたら、教えてあげる』


「さて、私はいったいどこでしょう?」

五人「!!」

五人の後ろに、何者かが立っていた!

ズガァァァァァァァン

漣「くっ…危なかったぁ…」

吹雪「みんな!無事!?」

電「けほっ…なんとか」

叢雲「すんでのところで避けられたわ」

???「改めて初めまして、ショキカンジャーの皆さん」

コウワン「私は、ディープマリン幹部のコウワン。以後、お見知りおきを」

叢雲「ふん、いけ好かない奴ね」

電「今度は、港湾棲姫にそっくりなのです」

吹雪「やっぱり、深海棲艦と関係が…?」

コウワン「フフフ、あなたたちなかなかやるみたいね」

コウワン「クウボやセンスイがボロボロで帰ってきたから、何かと思ったら…」

コウワン「現れたのね…『ヒーロー』が…」

五月雨「…戦闘員は呼ばないんですか?」

コウワン「フフフ、私はクウボやセンスイとは違うの」

コウワン「私一人で、十分な戦闘力を誇るわ」

叢雲「随分な自信ね」

コウワン「実際に戦ってみたらわかるわ。ほら、早く準備なさい」

漣「やるしか、ないか…」

吹雪「みんな、準備はいい!?」

電「バッチリなのです!」

吹雪「じゃあ、行くよ!」

カチッ

五人「変身!」

デデッデデー デデッデデー デデー

シュィィィィン バァァァァァァン

吹雪「よーし、突撃ー!!」ダダダ

コウワン「フフフ、どこからでもかかってきなさい」

叢雲「はぁっ!」ブンッ

コウワン「ふんっ!」ブンッ

ガキンッ

叢雲(…!弾かれた!)

吹雪「えいっ!」ブンッ

ガキンッ

吹雪「くっ…まだまだぁ!」

ガキンガキンガキンッ

吹雪(駄目だ…全部弾かれちゃう)

吹雪(どうやら、武器は…あの大きな腕)

吹雪(鋭くて、長い爪で防御を…)

ブンッ

吹雪「!!」

ズガァァァァァァァン

叢雲「吹雪!」

吹雪「はぁ…はぁ…危なかった」

コウワン「あら、残念。避けられちゃった」

吹雪(防御力だけでなく、破壊力も高い…)

吹雪(これは純粋に…強い!)

五月雨「やぁー!!」ブンッ

ガキンッ

コウワン「フフフ、何度やっても…」グググ

ザパァ

コウワン「!!」ドガッ

五月雨の刀から出た水によって、コウワンの腕は弾かれた!

五月雨(これで、攻撃の隙が…!)

コウワン「甘い!」ブンッ

五月雨「!!」シュバッ

ズガァァァァァァァン

五月雨(あ、危なかった…もう片方の手で、攻撃を…)

コウワン「なかなか面白い技を使うのね…」

コウワン「でもまだまだね。これだけじゃ私を倒すには…」

シュバババッ

コウワン「!!」バッ

飛んできた矢を、コウワンは腕でガードした!

漣「…」

コウワン「矢…?なかなかだけど、この程度では私は…」

電「えーい!!」ブンッ

コウワン「!?」ガッ

ググググ

コウワン(なっ…いつの間に…!)グググ

コウワン(…そうか!今の矢は囮!注意をそらして、この子に攻撃させるため…)

コウワン(しかもこの攻撃…重い!)

電「まだ終わりじゃないのです!」グググ

バチバチバチバチィッ

コウワン「ぐっ…!!」

コウワン(電流…!このままじゃ、押し負ける…!)

コウワン(でも、もう片方の手で攻撃を…!)スッ

叢雲「させるかっ!!」ドガッ

叢雲が、コウワンの片手を攻撃した!

コウワン「ぐあっ!?」

コウワン「くっ…この!」ブンッ

叢雲「はぁっ!」ガキンッ

コウワン(くっ…片手で抑えてる分、動きが…)

コウワン(…!しまった、両手が、ふさがれている…!?)

吹雪・五月雨「はああああああ!!」ブンッ

コウワン「!!」

ズガァァァァァァァン

吹雪と五月雨の一斉攻撃が決まった!

モクモク…

吹雪「やった!」

五月雨「これで、何とか…」

漣「…?」

漣「!みんな、気を付けて!」

漣「奴が…いない!」

四人「!!?」

土煙が晴れると、そこにコウワンの姿はなかった

叢雲「い、いつの間に!?」

電「攻撃する瞬間までは、確かにいたのです!」

「フフフ…予想以上ね」

五人「!!」

コウワン「こんな早くに、私の奥の手を見せることになるとは思わなかったわ」

コウワンはさっきと全く別の、少し離れた位置に立っていた

叢雲「あんた、どうやって…!」

五月雨「奥の手って、一体…!?」

コウワン「そうねぇ…あなたたちの強さに敬意を表して、教えてあげるわ」

コウワン「おっと、攻撃はしないことね。変身中や説明中に攻撃をすることは禁じられているわ」

吹雪「そうなの?」

漣「そうだよ」

コウワン「どちらにしろ、攻撃は当てられないでしょうけどね」クスクス

叢雲「…」

コウワン「私の姿…さっきまでと、少し違うと思わない?」

電「姿…?」

吹雪「…腕の大きさが、大きくなくて、普通になっている…?」

コウワン「そのとおりよ。これが私の能力。二つのモード自由にを切り替えることができる」

コウワン「さっきまでの腕が大きかった状態は、言うなれば、攻撃力と防御力が強化される状態」

コウワン「そして今の、腕が大きくない状態は、素早く動ける状態、ということよ」

コウワン「今の状態だと、かなりの速さで動ける…目にも止まらない速さ、とでもいうのかしら」

漣「くそー…どっかのフランス人みたいなことを…」

五月雨「…しかし、その状態ではさっきのような攻撃や防御はできません」

電「そうなのです。少しでもあなたをとらえることができれば…」

コウワン「…その通りよ。素早さを得る代わりに、防御手段や攻撃手段は失う…」

コウワン「攻撃や防御ができる腕を手に入れれば、動きが遅くなる…」

コウワン「これが、私の能力の弱点かしらね」

吹雪「だったら、そこを叩けば…」

コウワン「でも、私を倒すのは無理ね」

吹雪「いいえ…私たちはあなたを倒します」チャキッ

コウワン「…なら、やってみる?」

シュンッ

吹雪「!!?」

コウワンは一瞬で吹雪に近づいた!

吹雪(は、速い!予想以上に!)

吹雪(でも、ここで攻撃すれば…!)

ググググ

吹雪「!!」

コウワンの腕の大きさが元に戻っている!

吹雪(まずい!このままだと攻撃され…)

ズガァァァァァァァン

吹雪「ぐぁぁぁぁっ!」ズザザザ

叢雲「吹雪!」

吹雪「ぐ…だ、大丈夫…かすっただけ」

吹雪(駄目だ…こっちが対応するよりも早く攻撃をしてくる!)

コウワン「うーん、残念。避けられちゃったわ」

電「えいっ!」ブンッ

電が背後からハンマーを振り下ろした!

シュンッ

電「うわぁ!?」スカッ

コウワン「フフフ…無駄よ、無駄無駄」

コウワン「あなたたちの攻撃は、もう当たらないわ」

コウワン「そして、このまま近づいて…」シュンッ

電「!!」

コウワン「こうやって、攻撃をする!」ブンッ

電「…っ!」

シュバババッ

コウワン「!!?」ドガッ

飛んできた矢によって、コウワンの腕が弾かれた!

漣「よーし!やらせないよ!」

コウワン(ぐっ…さっきのと威力が違う…!)

コウワン(…あの子の弓を…何かがまとっている…?)

漣(風をまとわせたから、スピードも威力も上がってる…これなら、いける!)

叢雲「はぁっ!」ブンッ

コウワン「!!」シュンッ

叢雲「くそっ…逃げられたか」

コウワン「危ない危ない…」

コウワン(…遠距離攻撃な分、その子の武器は厄介ね)

コウワン(避けたり防御したりするには不利だわ)

漣「もう一発…!」ギリギリ

コウワン(…だったら)

ドガァ モクモク

漣「!土煙が…!」

漣「目くらまし…?でも、どうしてわざわざ…?」

吹雪「…あれ?」

土煙が晴れると、またしてもコウワンはいなくなっていた

吹雪「消えた…!?」キョロキョロ

電「ど、どこに…!?」

五月雨「…もしかして、逃げた…?」

叢雲「まさか。いくらなんでも…」

五人「…」

漣「…出てこないね」

吹雪「本当に逃げたのかな…」

電「だったら、今日はもう帰ったほうが良いのです」

吹雪「そうだね。じゃあ…」


漣「うわぁぁ!?」

四人「!!」

気が付くと、漣はコウワンにつかまれ、巨大な腕で締め付けられていた!

コウワン「フフフ、まずはあなたから始末させてもらうわ」ギリギリ

漣「ぐ…ど、どうして…!」

コウワン「すこーし、隠れていただけよ…あなたたちが油断するまでね」

コウワン「簡単に引っかかってくれて、感謝するわ」

コウワン「あなたは武器が遠距離武器で、少し位置が離れていたから、狙いやすかったわね」

漣「ぐ…あ…」

コウワン「さて、このまま握りつぶして…」グググ

コウワン「…殺してあげるわ」

漣「…!」

漣(殺…され…)



叢雲『…他の四人は?』

大井『…』

大井『殺されたわ』


大井『…覚えておきなさい』

大井『あなたたちは、あなたたちが思っている以上に』

大井『死と隣り合わせだってことを…』


漣「う、うわあああああああああ!!」

吹雪「はああああああ!!」ブンッ

コウワン「!!」

ガキンッ

コウワンは漣を握っていない方の腕で防御した

吹雪「漣ちゃんを…離せぇ!!」グググ

コウワン「くっ…もう来たのね」

五月雨「吹雪ちゃん!」

吹雪「!」バッ

五月雨「やぁー!」ザパァァ

五月雨は水を放出し、コウワンの体のみを濡らした!

コウワン「!?な、何のつもり!?」

五月雨「よーし、電ちゃん!」

電「はいなのです!」ブンッ

コウワン「!!」

ガッ

電「そしてこれを!」

バチバチバチバチィッ

コウワン「ぐあああああっ!」

コウワンに電流が流れる!たまらず、コウワンは漣から手を離した

漣「う…」ドサッ

叢雲「漣!大丈夫!?」ガッ

漣「…」

叢雲「くっ…」

吹雪「よーし、撤退!てったーい!」

ダダダダッ


コウワン「…」

コウワン「…フフフ、今日の所は逃がしてあげるわ」

コウワン「でも…」

コウワン「…次は、ないわよ?」

鎮守府 工廠

吹雪「…明石さん。漣ちゃん、大丈夫ですか?」

明石「入渠させたし、傷はもうないわ」

明石「…ただ」

叢雲「ただ?」

明石「…かなり、精神がやられてるみたいね」

五月雨「精神が…ですか?」

明石「会ってもらえばわかるわ。こっちよ」

漣「…」

電「…漣さん。大丈夫なのです?」

漣「…うん。ごめん…みんな、ありがとう…」

吹雪「…どうしたの?」

漣「…」

五月雨「まだ、どこか悪いところが…」

漣「違うよ。もう体のほうは大丈夫…だけど」

漣「…ごめん。みんな…漣は…」


漣「もう、戦えない…」

四人「!!?」

叢雲「な、何言ってるのよ!?」

叢雲「あんたが言い出したことなんでしょ!?」

漣「…ごめん」

叢雲「謝ってほしいわけじゃない!理由を言いなさい!」

漣「…」

叢雲「このっ…!」

五月雨「叢雲ちゃん、落ち着いて!」

叢雲「くっ…」

吹雪「…理由、言えないの?」

漣「…」

漣「…怖くなったんだよ」

吹雪「え…?」

漣「…死ぬのが」

電「死ぬのが…ですか?」

漣「…大井さんが言ってたよね」

漣「自分たちが思っている以上に、死と隣り合わせだって」

漣「今日だって、みんなが助けてくれなかったら、死んでたかもしれない…」

漣「だから…」

叢雲「そんなの、今までだってそうだったでしょ!?」

叢雲「いつ沈むかわからない、戦争をしてきたんだもの!」

叢雲「それを今更…!」

漣「…」

吹雪「…そっか」

吹雪「わかった。漣ちゃん…」

吹雪「あとは私たちに任せて」

叢雲「ちょっと!吹雪!」

吹雪「…五月雨ちゃん。電ちゃん」

五月雨「はーい」ガッ

電「了解なのです」ガッ

叢雲「え!?ちょっ…離しなさいよ!こらー!」ズルズル

漣「…ごめんね、吹雪ちゃん」

吹雪「いいよ。…仕方ないよ」

漣「…本当にごめん」

吹雪「いいって。じゃあ、私も行くね」

吹雪「…漣ちゃん」

漣「…」

吹雪「もしも…もしもだけど」

吹雪「また…一緒に戦ってくれるんなら」

吹雪「いつでも…待ってるから」

漣「…」

ガチャッ バタン

漣「…っ」

ショキカンジャー本拠地

叢雲「あー、もう!漣の奴、どうしちゃったのよ!」

電「まあまあ。落ち着くのです」

五月雨「でも、困ったよね」

吹雪「あんな状態だと、普通の艦娘としても戦えないよね」

電「司令官も、困っていたのです」

叢雲「…どうして、今更」

吹雪「これは、非常にまずい事態だよ」

五月雨「五人でもギリギリなのに、人数が減っちゃったら…」

叢雲「まあ、負けるでしょうね」

叢雲「また、コウワンみたいなやつに会ったら」

電「今日会ったコウワンさん、とても強かったのです…」

五月雨「高速移動をして接近して、そこから攻撃…」

吹雪「攻撃されたら、すぐに避ける…シンプルだけど、強いね」

電「でも、腕の大きさが変わる時、若干の隙があるのです」

叢雲「そこを突くしか、ないのかしらね」

吹雪「…漣ちゃんがいたら、もう少し策はあったかもね」

三人「…」

コンコン

吹雪「ん?」

五月雨「どうぞー」

バンッ

曙「叢雲ぉ!あんた、漣に何したのよ!?」

叢雲「は!?な、何で私!?」

曙「このメンバーの中で一番何かしそうなのがあんただからよ!」

叢雲「はぁ!?勘違いも甚だしいわね!」

潮「あ、曙ちゃん落ち着いて…」

電「叢雲さんも落ち着くのです!」

叢雲「そもそも、私たちのせいじゃないんだけど!?」

曙「嘘つけ!青葉さんがそう言ってたわよ!」

曙「あんたたちが漣を工廠に連れて行って、それから漣が落ち込んでるって!」

曙「きっとカツアゲされたって言ってたわよ!」

電「青葉さん…」

叢雲「そ、それは誤解よ!あんた何でそんなのほいほい信じるのよ!あんたバカじゃないの!?」

曙「何だとぉ!?」

叢雲・曙「ガルルル…!」

潮「曙ちゃん、ちょっと…!」グイグイ

電「は、はわわ…」

吹雪「な、何事…!?」

ガチャッ

朧「あー、もう曙ったら…」

五月雨「あ、朧ちゃん。どうしたの?」

朧「ごめんごめん。曙が青葉さんから変なこと吹き込まれて、ここに突撃しに来ちゃった」

吹雪「青葉さん…」

五月雨「…朧ちゃんたちは、漣ちゃんと会ったの?」

朧「うん…」

朧「ついさっき会ったんだけど、落ち込んでたっていうか…怯えてたね、あれは」

朧「で、そのあと青葉さんに会って、曙が走り出して、潮が止めに行って…今に至る」

吹雪「な、なるほど…」

朧「それで、詳しいことは知らないんだけど…何があったの?」

吹雪「うん、実は…」

──────────

──────

───

朧「…なるほど」

朧「昨日の夜から様子がおかしかったのはそれか…」

吹雪「え?昨日?」

五月雨「確かに、昨日は体調が悪いって言ってたよね」

朧「うん。そう聞いてたんだけど、やっぱり様子がおかしかったから…」

吹雪「でも、どうして今になって、怖がるようになったのかな」

五月雨「普段の漣ちゃんからは、想像できないよね」

朧「それは、漣は普段はそういうところを絶対に人に見せようとしないから」

朧「普段は明るく振る舞ってるけど、それは不安や恐怖を忘れようとするため」

朧「耐えられないくらいの不安や恐怖があっても、一人で抱え込もうとするんだ」

吹雪「そうだったんだ…」

朧「…本当は、漣は人一倍臆病なんだよ。それを隠しているだけで」

朧「沈むことへの恐怖なんかも、本当はすごく強い」

朧「最近はそんなそぶりは見せないけど…以前、綾波姉さんに何かを相談してたりするのは見たなぁ」

五月雨「じゃあ、何で今まではこんなことがなかったの?」

五月雨「漣ちゃんだって、大破したことくらいあるよね?」

朧「うーん…漣じゃないから、本当のことはわからないけど」

朧「多分…そうやって振る舞っているうちに、本当に不安や恐怖を忘れてしまったんじゃないかな」

吹雪「忘れてしまった…?」

朧「うん。この鎮守府で沈んだ艦は今のところいないし、漣自身も今まで何とかなってきたから」

朧「自分が沈むはずがない、死ぬはずがない…って、無意識のうちに思うようになったんだと思う」

朧「だから、今まではこんなに恐怖を感じることはなかった」

朧「でも、今回…大井さんの話を聞いて、その恐怖がよみがえったんだと思う」

朧「そこに追い打ちをかけるように、自分の命への危機が来て…」

朧「そうして、今まで忘れていたものを思い出してしまった…」

朧「本当は、ずっとため込んでたんだと思う。そういった不安や恐怖を」

朧「それが、爆発しちゃったんじゃないかな」

五月雨「…」

朧「朧がわかることはこれぐらいだよ」

吹雪「うん…ありがとう」

朧「…あ、そうだ。曙を止めに来たんだった」

吹雪「そうだ!叢雲ちゃんと喧嘩してて…」


曙「覚悟はいい?叢雲…」

叢雲「いいわよ、来なさい」


曙「私のターン!」シュッ

吹雪・五月雨(またか…)

曙「くっ…!まさか、クェーサーを出されるなんて…」

叢雲「ふふ、私の勝ちね」

曙「もう一回よ!私のブルーアイズが負けるはずがないわ!」

叢雲「融合もまともにできないようじゃ、無理なんじゃないかしら?」

曙「何だとぉ!?」

朧「はいはい、そこまで。帰ろうねー」ズルズル

曙「あ!?ちょっと、離しなさいよ、朧!」

潮「ご、ごめんね、みんな…!お邪魔しました!」

吹雪「ああ、うん…」

バタン

叢雲「ふん、大したことなかったわね!」フンス

三人「…」ジトッ

叢雲「な、何よその目は」

五月雨「ところで叢雲ちゃん、電ちゃん。さっきの話、聞いてた?」

叢雲「え?」

電「はい。電は対戦を見ながら聞いてたのです」

吹雪「そっか。じゃあいいね」

叢雲「…何の話?」

五月雨「…叢雲ちゃんは、漣ちゃんより遊戯王のほうが大切なんだね」

叢雲「ちょ、ちょっと!?五月雨!?」

吹雪「失望したよ…」

電「なのです」

叢雲「ええ!?」

叢雲「た、対戦しながら聞けるわけないでしょ!ちゃんと話してよ!」

──────────

──────

───

叢雲「なるほど…そういうことね」

吹雪「これ、私たちでどうにかできる問題だと思う?」

五月雨「正直、漣ちゃん本人がどうにかしないと無理だよね」

電「やっぱり、何もできないのでしょうか…」

叢雲「…」

吹雪「叢雲ちゃん?どうしたの?」

叢雲「…ん?いや、何でもないわ」

電「…もしかして、デッキ構築について考えてたのです?」

五月雨「うわぁ…」

叢雲「え!?ち、違うわよ!」

吹雪「まあ、今日はもう解散しよう。これからどうするかは、また明日考えよう」

五月雨「そうだね」

叢雲「…」

その夜 ショキカンジャー本拠地

ガチャッ

漣「…」

漣「…はぁ…」

「…こんな時間に、何やってるのかしら?」

漣「!?」

漣「…叢雲ちゃん」

叢雲「はろー」

叢雲「朧が言ってたらしいわ。漣は臆病だって」

漣「…とうとうバレちゃいましたか」

叢雲「知らなかったわ。あんた、いつも異常なくらいに明るいから」

漣「まあ、そんなもんだよ…」

叢雲「ふーん…」

叢雲「昼間は、その…ごめんなさい。怒鳴ったりして」

漣「…ううん、漣が悪いから…」

漣「急に、こんなことになったりして…」

漣「…ごめんね」

叢雲「…」

漣「本当は、ずっと怖かったはずだった」

漣「でも、それに目を向けたくなくて、ずっとごまかしてたんだ」

漣「そうしないと…きっと、耐えられなかったから」

叢雲「…」

漣「…そうやって、ずっと目を背けてきたから」

漣「こんなことに、なっちゃったのかな」

叢雲「…」

漣「…ねえ、叢雲ちゃん」

漣「どうしたら…死ぬのが、怖くなくなるのかな」

叢雲「…」

叢雲「一つだけ言っておくわ」

漣「?」

叢雲「死ぬのが怖くない奴なんて、居ないのよ」

漣「…!」

叢雲「誰だって、死ぬのは怖い。沈むのは怖い」

叢雲「みんな、その恐怖と戦っているの」

叢雲「私だって、吹雪だって、電だって、五月雨だって…」

叢雲「みんな、心のどこかで恐怖を感じながら、戦っているのよ」

漣「…」

漣「…だったら」

漣「恐怖を感じながら…どうして、戦えるの…?」

叢雲「どうして、か…」

叢雲「…」

叢雲「…もっと、恐ろしいことがあるからよ」

漣「…え?」

叢雲「私から言えることはこれだけよ。今日はもう寝なさい」

漣「…うん」

叢雲「じゃあね」

バタン

漣「…」

三日後 ショキカンジャー本拠地

吹雪「はー…さて、今日も訓練しようか」

叢雲「そうね…でも、普通のやり方だと飽きてきたわね」

五月雨「え?じゃあ、どうするの?」

叢雲「…チェーンデスマッチ形式でやるとか」

電「なんか物騒なのです」

吹雪「…今日も、漣ちゃん来ないね」

五月雨「仕方ないよ…簡単にどうにかなる問題じゃないし」

叢雲「早く復活してくれるといいんだけど、そうもいかないしね…」

電「うーん…とっても心配なのです」」

吹雪「私たちが心配しても仕方ない。漣ちゃん自身がどうにかするしかないんだから」

叢雲「そうね。気長に待ちましょう」

電「じゃあ、そろそろ行くのです?」

五月雨「そうだね。じゃあ…」


「にゃーん」

四人「…!」

吹雪「猫…?いつの間に…」

電「そこの窓から入ってきたのです?」

叢雲「そのようね。少し空いてるし」

五月雨「…あれ?この猫…この間の猫じゃない?」

吹雪「え?」

叢雲「…本当ね。この間、コウワンと会った時の猫だわ」

電「ここまで、どうやって来たのでしょうか…?」


『普通に運んだだけよ』

四人「!」

吹雪「…やっぱり、あなたですか」

叢雲「本当だわ、スピーカーもついてる」

猫『フフフ、また驚かせちゃった?ごめんなさいね』

電「それで・・・何の用なのです?」

猫『ちょっとあなたたちに、お願いがあるのよ』

五月雨「お願い?」

猫『この間戦ったところまで来て、私と戦いなさい』

猫『応じない場合は、私がそちらまで行くわ』

吹雪「!そんなことしたら…」

猫『そう。鎮守府はただじゃすまないでしょうね』

猫『それじゃあ、待ってるわ』プツッ

吹雪「…」

五月雨「吹雪ちゃん…」

吹雪「うん…行こう」

叢雲「四人で勝てるかしら…」

電「それでも、やるしかないのです」



漣「…」

漣は、部屋の前まで来ていた

その後、四人は以前コウワンと戦ったところまで来ていた

コウワン「フフフ、来たわね」

吹雪「…どうして、呼び出したりしたんですか?」

コウワン「特に意味はないわ…ただ、私があなたたちと戦いたくなった…それだけよ」

叢雲「…ふん」

コウワン「…あら?あのピンクの子は?」

叢雲「…あいつが来るまでもないってことよ」

コウワン「フフフ、そう…」

コウワン「この間、やりすぎちゃったかしら?残念ね」

電「…四人ででも、あなたを倒します」

五月雨「覚悟してください…!」

コウワン「あら、怖い怖い」

コウワン「それじゃあ、早速…始めましょう?」

吹雪「みんな、行くよ!」

カチッ

四人「変身!」

その頃 鎮守府

漣「…」

朧「…どうしたの、漣」

漣「…いや、何でもないよ」

朧「嘘ついてもだめだよ。漣、すぐ顔に出るから」

漣「…」

朧「…言いたくないなら、いいけどさ」

漣「…ねえ、朧」

朧「ん?」

漣「…どうしたらいいと思う?」

朧「何が?」

漣「悩んでて、何も行動できない時…どうしたらいいと思う?」

朧「…」

朧「…そうだね…」

朧「詳しくはわからないから、はっきりとは言えないけど…」

朧「漣にとって、何が大切なのか…考えてみなよ」

漣「何が、大切か…?」

朧「うん。そうすれば、自ずと答えは見えてくるはず…多分」

漣「…」

漣(漣にとって、大切なもの…)



叢雲『…もっと、恐ろしいことがあるからよ』


漣「…!」

漣「ありがとう、朧!ちょっと出てくる!」ダダッ

朧「はーい、いってらっしゃーい」

朧「…まったく、世話が焼けるなぁ」

漣「はぁ…はぁ…」ダダダ

漣「もう少しで…あそこに…」

漣「…みんな!」バッ

漣「…!」


吹雪「ぐ…」

叢雲「ダメだ、隙が突けない…」

電「このままだと…」

五月雨「でも、まだ…!」

コウワン「フフフ、そんなものなの?」

漣が到着したころには、全員疲弊しきっていた

叢雲(…漣、やっぱり、まだ…)

叢雲「…漣!逃げなさい!」

漣「!?」

叢雲「こいつの言う通り、ほとんど一人で戦うことになるわ!」

叢雲「それに…あんた、まだ…!」

漣「!!」

漣「で、でも…」

叢雲「そんな状態で戦っても、殺されるだけよ!だから、あんただけでも…!」

漣「…」

漣「…!」

ダダッ

叢雲「…よし」

吹雪「…やっぱり、ダメだったか…」

電「仕方ないのです…」

五月雨「この四人で、どうにかするしか…!」

コウワン「あらあら、結局逃げちゃうのね」

コウワン「仕方ない…もう少し、楽しませてね?」

鎮守府

漣「はぁ…はぁ…」

漣「…いた!」

漣「大井さん!」ダダッ

大井「…?あなた…どうしたの?」

大井「…ただ事じゃないようね」

漣「…ディープマリンの、幹部が…!」

大井「!!」

漣「今、みんな戦ってて、ピンチなんです!」

漣「漣だけじゃ、どうしようもなくて…!だから…!」

大井「…ごめんなさい」

漣「!」

大井「この間言ったとおり、私はもう戦えない」

大井「悪いけど…」クルッ スタスタ

漣「…ッ!」

漣「怖いんですか!?」

大井「…!」ピタッ

漣「死ぬのが怖いから、戦えないんですか…!?」

大井「…」

漣「…大井さんは、自分の目の前で仲間が殺されてしまった…」

漣「普段の艦隊戦とは違う戦いへの、恐怖を覚えてしまった…」

漣「…漣も、さっきまでそうでした」

漣「漣は、もう、艦隊戦もできなくなるんじゃないかというくらい、怖かったです…」

漣「でも、さっき…気が付いたんです」

漣「死ぬのは、確かに怖い…だけど」

漣「仲間を失うのは、もっと怖い…!」

大井「…!」

漣「漣は、大切な仲間を守りたいんです!」

漣「だから…!」

大井「…」

『大井さん!もう、私たちはダメ…!だから…』

大井『嫌よ!あなたたちを置いて、逃げるなんて…』

『あなただけでも生き残って…!このままじゃ、全滅しちゃう…!』

大井『でも…』

『誰かが、このことを伝えないといけない!それができるのは、あなただけなの!』

『鎮守府のみんなを、守れるのは…!』

大井『…!』

『ぐ、ああああああああああああ!!!』

グシャッ

大井『!!』

大井『…ッ!!』ダダッ

大井「…」

スタスタ

漣「大井さん…!」

大井「…」スタスタ

漣「…くっ!」ダダッ

吹雪「…う…」

コウワン「そろそろ限界かしら?」

叢雲「ま、まだよ…まだ、負けてない…」

コウワン「だったら、そこから動いて見せたらどう?」

叢雲「…くそぉ…!」

電「も、もう…ダメなのですか…?」

五月雨「あきらめちゃダメ…!まだ…何かできるはず…!」

コウワン「そんな状態で言ってもねぇ…無理があるわよ」

コウワン「さて、そろそろ、トドメかしら?」ヒョイッ

吹雪「…ぐっ…」

叢雲「吹雪…!」

コウワン「まずはあなたから、あの世へ送ってあげる…」グググ

吹雪「ぐあああああああ!!」

シュバババッ

コウワン「!!」バッ

コウワンは、飛んで来た矢をガードし、思わず手を離した!

吹雪「ぐっ!げほっげほっ…」ドサッ

五月雨「吹雪ちゃん!大丈夫!?」

吹雪「だ、大丈夫…」

電「い、今のは…」

コウワン「…命知らずとは、まさにこのことね」

漣「みんなから離れろ!漣が相手だ!」

吹雪「漣ちゃん…!」

叢雲「馬鹿!どうして戻ってきたの!」

漣「…死ぬのは、怖い…怖いけど…」

漣「みんなが死んでいくのを、黙ってみているなんてできない!」

コウワン「いい度胸ね…わざわざ戻ってくるなんて」

コウワン「わかった・・・それじゃあ」

コウワン「あなたから殺してあげるわ!」シュンッ

漣「!!」バシュッ

コウワン「ほらほら、どうしたの?当たってないわよ」シュンッ

漣「くぅ…!」バシュバシュッ

コウワン「他に近接攻撃されているときに、あなたの矢が来るのは厄介だけど…」シュンッ

コウワン「あなただけなら、問題ないわね」

漣「このぉ!」バシュッ

コウワン「ほら、もっとよく狙いなさい」シュンッ

コウワン「そうだわ。サービスしてあげる」

コウワン「あなたのその矢…それが尽きるまで、攻撃はしないであげる」

コウワン「精々頑張って当てることね」

漣「馬鹿にして…!」バシュッ

コウワン「ほーら、どんどん矢が減っていくわよ」

漣「くっ…」

漣(やっぱり、漣だけじゃだめだ…)

コウワン「フフフ、死にに来たようなものね」

漣(どうしたら…?)

コウワン「…あら?もう終わり?攻撃しないの?」

漣「…!」ギリギリ

漣(当てる…!当てて見せる…!)

漣(…でも)


「そんな挑発に乗って、どうするのかしら?」

漣「!?」

ドカァァァァァァァン

コウワン「!?な、何!?これは!」

吹雪「な、何今の爆発!?」

叢雲「!あ、あれって…」


漣「あなたは…!」

ホワイト「私はホワイト…正義の味方よ」


電「…あれって」

五月雨「大井さん…だよね」

叢雲「一応フルフェイスメットで、顔はわからないけど」

漣「き、来てくれたんですか!?」

ホワイト「何のことかしら?」

ホワイト「私は、ただの通りすがりの正義の味方よ」

ホワイト「それより、奴を倒すことが優先よ」

ホワイト「仲間を…守るんでしょ?」

漣「…はい!」

コウワン「あら…まだ味方がいたのね」

ホワイト「あなたね?悪の組織の幹部は」

コウワン「そうよ…安心しなさい。あなたも後で殺してあげるわ」

ホワイト「それは遠慮しておくわ」ポイッ

コウワン「…?一体何を」

ドカァァァァァァァン

コウワン「!!?」


吹雪「ば、爆弾!?」

五月雨「あれが、大井さんの武器…?」

コウワン「く…油断したわ」

ホワイト「まだまだ!」ポイッ

コウワン「!」シュンッ

ドカァァァァァァァン

コウワン「ぐあぁ!!」ズザッ


叢雲「…!そうか、奴はあくまでも高速移動しているだけ!」

電「攻撃範囲の大きい爆弾は、有効なのです!」

ホワイト「ほら、何ボサッとしているの」

漣「あ、はい!」バシュッ

グサッ

コウワン「ぐっ!!」

コウワン(まずい…爆弾にやられたせいで、隙ができてしまう)

コウワン(しかし…)

ポイッ

コウワン「!!」シュンッ

ドカァァァァァァァン

コウワン「ぐっ…!」

漣(!!近づいてきた!)

コウワン「フフフ、残念だったわね!」

コウワン「この距離なら、近すぎて爆弾は放てまい!」

コウワン「ここからさらに近づいて攻撃を…」

ホワイト「あー、ちょっと目をつむってて」

漣「え?」

ポイッ

コウワン「ん?何かさっきまでとちょっと違」

ピカァァァァァァァァァァァ

コウワン「うわっ!?な、何、これは!?目が…!」

ホワイト「ほら、今のうちに」

漣「はい!」バシュッ

コウワン「うあああああああ!!」ビュンッ ドザザザ

ホワイト「よーし、何とか距離が取れたわね」

漣(よし、風をうまく使えば吹っ飛ばすこともできる…これで何とか)

漣(それにしても、大井さん、すごい…戦いなれている)

コウワン「ぐぅ…何なの、その爆弾は!?」ヨロッ

ホワイト「これは、私の武器『トーピードーボム』。複数の種類を持つ爆弾よ」

ホワイト「それ、『パワーボム』!!」ポイッ

ドカァァァァァァァン

コウワン「…ッ!くっ…!」

ホワイト「そして、『フラッシュボム』!」ポイッ

ピカァァァァァァァァァァァ

コウワン「しまった!また目が…!」

バシュンッ

コウワン「!?ぐああっ…!」ドンッ

ホワイト「よーし、攻撃するタイミングもわかってきたみたいね」

漣「えへへ、おかげさまで」

コウワン「くそぉ…!こうなったら!」シュンッ

叢雲「んなっ!」ガッ

吹雪「叢雲ちゃん!」

コウワン「フフフ、どう!?私を攻撃したら、この子に当たるかもしれないわよ!」

五月雨「またこんな手を…!」

電「卑怯なのです!」

コウワン「フフ、何とでも言うがいいわ!」

ホワイト「く…困ったわね。パワーボムは威力は大したことないとはいえ、どうか…」

ホワイト「フラッシュボムもいい加減効かないでしょうし、どうしたら…」

漣「…あとは、どんな爆弾があるんですか?」

ホワイト「…敵をその場から動かなくさせる爆弾があるわ」

漣「では、それをお願いします」

ホワイト「…わかったわ」

ホワイト「『フリーズボム』!」ポイッ

コウワン「フフフ、今更何をしようと…」

ビチャッ

コウワン「!?な、何これは…!」グググ

コウワン「う、動けない!まさか…とりもち!?」

ホワイト「さて、これでいいはずよ」

漣「はい、ありがとうございます」ギリギリ

ホワイト「…外したら、あの子が危ないわよ?」

漣「大丈夫です」

漣「…守ってみせます」

ホワイト「…」

バシュンッ

グサッ

コウワン「!?ば、馬鹿な…!」

漣は、叢雲に当たらないギリギリの所を射抜いた!

漣「まだまだぁ!」バシュバシュッ

コウワン「ぐあああああああ!!な、何故だ!なぜ…!」グサグサッ

叢雲「漣…!」

コウワン「く…とりもちなら、地面を破壊すればいい!そうすれば動けるようになって、もう当たらないわ!」

コウワン「えーい、あなた、邪魔よ!」ポイッ

叢雲「うわっ!?」ドザッ

電「だ、大丈夫なのです!?」

叢雲「いたた…だ、大丈夫よ」

叢雲「それにしても、あいつ…」

五月雨「うん、フラグだよね…」

コウワン「せいっ!」ブンッ

ズガァァァァァァァン

コウワン「よし、これで動け…」

ビュンッ

コウワン(!矢が、もう飛んできている…!?)

コウワン(は、早くモードを切り替えて…)シュルルル

コウワン(…あれ?これ、間に合わないんじゃ)

グサァァァァ

コウワン「何いいいいい!?」

漣「そのまま吹っ飛べぇ!!」

矢にまとわりついていた風が、そのままコウワンを吹っ飛ばす!

バビュゥゥゥゥゥゥゥゥン

コウワン「うわあああああああああ!!」

コウワン「覚えてなさああああああああああい!!」ヒューン

キラーン

漣「汚ねえ花火だ…」

吹雪「…大井さん、ありがとうございました」

ホワイト「大井?誰かしら」

ホワイト「私はホワイト。通りすがりの正義のみか…」

漣「えいっ」スポッ

大井「…」

五人「…」

大井「ちょっと!何でとるのよ!こういうのはとっちゃいけないでしょ!」

漣「うひー、すみません」

五月雨「どうして、助けてくれたんですか?」

大井「…別に。ちょっと癪だっただけよ」

大井「自分が逃げたままでいるのがね」

漣「…」

叢雲「何はともあれ、助かったわ」

電「本当、よかったのです」

吹雪「…大井さん、やっぱり、一緒に戦ってくれないんですか?」

大井「…そうね」

大井「戦わない理由はもうないけど、あなたたちとは別行動で奴らについて調査しようと思うの」

大井「その方が小回りがきくし、それに…」

漣「それに?」

大井「…私にとって、『ショキカンジャー』は、一つだけだから」

吹雪「…そうですか」

大井「それに、あなたたち…」

五人「?」

大井「…『駆逐戦隊』って言ってるじゃない」

五人「…」

五人(…そうだった!)

大井「とにかく、あなたたちの戦隊には入らないけど…」

大井「一応味方だから、困ったときは…助けてあげるわ」

吹雪「…ありがとうございます!」

大井「北上さんとの用事があるなら、そっちを優先するけど」

五人(ですよねー)

大井「じゃあ、私はもう帰るわ」

漣「…本当に、ありがとうございました」

大井「…今回の奴より、もっと手強い奴がいる」

大井「それを忘れないでおくことね」

ザッザッ

漣「…」

吹雪「…漣ちゃん、よかった…」

漣「…みんな、ごめんね」

五月雨「いいよいいよ。気にしないで」

叢雲「それにしても…漣、ありがとう」

漣「いえいえ、礼には及びませんな」

電「どうやったのです?あれ」

漣「何かよくわからんけどできた」

叢雲「えぇ…」

漣「それに、お礼を言うのはこっちもだよ」

漣「ありがとう、叢雲ちゃん」

叢雲「…そう。まあ、いいのよ、別に」

吹雪「え?何かあったの?」

漣「あー、何かね、この前…」

叢雲「オラァ!」ドゴォ

漣「へぁっ!?」

漣「ちょ…何するのさー?」

叢雲「何かいやだったから…」

漣「…そういえば、今回一つだけ心残りが…」

五月雨「え?何?」

漣「…それは…」

漣「今回、決めポーズしてない!」

四人「…」

四人(そういえば、そうだった!)

──────────

──────

───

漣「はぁ…弓を空母の方々に教えてもらえることになったけど…」

漣「やっぱしんどいわー…萎え~…」

大井「あら、ずいぶんお疲れね」

漣「あ、大井さん」

大井「そんなことでは、すぐに負けちゃうわよ」

漣「はーい、わかってまーす…」

大井「…そういえば、この間は言わなかったけど」

漣「はい?」

大井「あなた…すごいわね」

漣「え!?な、なんですか急に!?」

漣「漣はおだてても木に登りませんよ!」

大井「何言ってるのよ…」

大井「…あなた、最初に仲間の元へ向かったあと、私を呼んで、一人で戻って行ったのよね」

漣「はい、そうです」

大井「…私なら、一人で戻るなんて、怖くてできなかった」

大井「私だって、以前、それはできたはずなのに…」

大井「仲間を助けたかったはずなのに、勇気が足りなかった」

漣「…」

大井「でもあなたは、それをやってのけた」

大井「あなたには、それを成し遂げるだけの勇気があったのよ」

漣「…そうですか」


漣「漣には…勇気があったかどうかなんて、わかりません」

漣「ただ…仲間を守りたかった…助けたかった」

漣「それしか考えてなかったから…」

大井「でも、そこから動くことができた」

大井「あなたは、死ぬことが怖かったはずなのに、助けに行った」

大井「その、『仲間を守りたい』という思いから行動するための力…」

大井「それが、勇気よ」

漣「…」

大井「勇気は、とても強力な力となるわ」

大井「でも、簡単に手に入るものではない…でも、あなたはそれを手に入れた」

大井「だから、すごいって言ったのよ」

漣「そう、ですか…」

大井「で、も!」ピンッ

漣「あうっ!」バシッ

大井「勇気と無謀は違うのよ!」

大井「今回はどうにかなったけど、正直、私がいなかったら負けてたわ!」

大井「勝算のある戦いをしなさい!」

漣「は、はい…」ヒリヒリ

大井「勇気だけあっても仕方ない、だから…」

大井「…強くなりなさい」

漣「…!」

大井「これは、戦隊としても、艦娘としても、どちらにも言えることよ」

大井「その勇気、無駄にしないためにも…」

大井「強くなることね」

漣「…はい!」

大井「じゃ、私はこれで」スタスタ

漣「…ありがとうございました!」


漣(…もっと、強くなりたい…)

漣(仲間を守るため、勇気を持って戦うため!)

漣「よーし!」

漣「ショキカンジャー、ピンク、漣!いっくぞー!」

第四話「もう一人の隊員!?」 艦

次回予告

ショキカンジャー広告塔の電なのです
こ、広告塔って何なのです!?戦隊関係ないのです!え、あるのです?
大井さんは戦隊に入ってくれませんでしたが、敵は容赦なく襲ってくるのです
特に、今回みたいに幹部さんが強いときは…
え?戦隊モノの定番がまだ残ってる?それって何なのです!?


次回、第五話「合体技がほしい!」
次回も、電の本気を見るのです!

今日はここまで
次は土曜日だと思います


遊戯王はダークネスや破滅の光みたいなスーパーマンでも倒せないようなのを倒せるから…
しかし漣のはエネルギー矢じゃなくて普通に矢飛ばしているのね
ところで>>396>>397の間抜けてない?

>>442

はい、すみません。>>396>>397の間が抜けてたので、書いておきます


コウワン「…あら?来たのね」

四人「…!」

吹雪「さ、漣ちゃん…!」

漣「み、みんな…!」

叢雲「来たのね…!」

電「でも…状況が悪いのです…」

五月雨「どうすれば…」

コウワン「来たはいいけど、大ピンチね」

コウワン「あなた以外は全員疲弊しきっている…つまり、実質一人で戦うということよ」

漣「…っ!」ジリッ

第五話「合体技がほしい!」

ショキカンジャー本拠地

吹雪「はい、それでは第五回ショキカンジャー会議を始めます」

ピロピロピロピロピロピロピロピロ ゴーウィーゴーウィ

吹雪「…」

漣「あ、すみませぇん…」

電「今日は何を話し合うのです?」

吹雪「漣ちゃんが提案があるって言ってたけど…」

漣「あー、はいはい。二つほどございます」

漣「まず、前回の戦いで思ったことがあるのですが…」

漣「とても、重要なことです…」

叢雲(…真剣な表情…)

五月雨(一体、何が…?)

吹雪「そ、それは何…?」

漣「それは…」

漣「私たちの武器には名前がなーい!!」

叢雲「どーでもいいわ!!」

漣「どうでもよくないよ!由々しき事態だよこれは!」

漣「戦隊の武器に名前がないなんて!何故今まで気が付かなかった!?ムキー!」

電「お、落ち着くのです!」

叢雲「武器に名前がない戦隊もいたでしょ、確か」

漣「いたけどやっぱり欲しいんだよう!」

五月雨「確かに、大井さんの武器には名前があったよね」

吹雪「『トーピードーボム』…だっけ。魚雷の形の小型爆弾だったね」

叢雲「直訳すると、『魚雷爆弾』ね」

電「微妙に二度手間な言葉なのです」

漣「まあ、とにかく我々の武器にも名前がほしい!」

漣「というわけで、まずはそれを話し合いたいと思います!」

吹雪「はぁ…」

叢雲「別によくない?」

漣「いやいや、こういうのは大事だから!」

漣「というわけで、みんなの武器の名前を考えてきました!」

叢雲「またよくわからないことを…」

漣による武器の名前の案

吹雪  ブリッジソード

叢雲  マストランス

漣   デッキチェリー

電   アンカーハンマー

五月雨 砲刀 サミダレ

電「あれ、意外と普通なのです」

吹雪「というか、安直だね」

漣「まあこういうのはわかりやすいのが一番だしね」

漣「大井さんに倣ってこんな感じで」

叢雲「私のは形がマストだし、電のは錨がどうこうって話はしてたから、まあわかるわ」

五月雨「吹雪ちゃんの、ブリッジっていうのは、艦橋のことだよね」

漣「うん。その通りです」

吹雪「何で艦橋?関係あるの?」

漣「武器には直接関係ないかもしれないけどさー」

漣「ほら、リーダーだし、船の中心的な存在の艦橋と合わせて」

吹雪「えぇ…」

吹雪「…まあ、別に問題はないから、いいけどさ」

電「それで、漣さんのデッキチェリーっていうのは何なのです?」

漣「我々艦娘の中で、弓って言ったら空母じゃん?」

漣「で、空母、飛行甲板、甲板という連想の元、デッキという言葉を用いました」

漣「ちなみにチェリーっていうのは、ゴの青い人からとってきたのです」

叢雲「でもなんか語呂悪くない?」

漣「そこなんだよねぇ…正直一番語呂が悪い」

漣「でも他に思いつかないし、別にいいかなーと」

叢雲「まあ、あんたの武器だし、別にいいけどさ」

吹雪「それで、一番気になるのが…」

五月雨「何で武器の名前が私の名前なの!?」

五月雨「あと、砲刀って何!?」

漣「いやー、ほら。五月雨ちゃんの名前って刀っぽいじゃん?」

電「村雨さんみたいな感じですか」

漣「そうそう。で、そのまま採用しまして…」

漣「あるアニメ、ゲームで五月雨っていう刀が出てたし、いいかなと」

叢雲「いや、それ違うでしょ」

漣「はっ!そうなると…五月雨ちゃんは、男の娘ということに!?」

五月雨「ええ!?」

漣「五月雨ちゃん男の娘説…マジか!」

五月雨「ち、違うよ!何言ってるの!?」

漣「本当に~?ちょっとパンツ脱いでごらん」

五月雨「やだよー!誰か助けてー!」

叢雲「やめなさい」ポカッ

漣「あうっ」

漣「で、砲刀っていうのは、ほら、他の武器には艦の部位とかの名前が入ってたじゃん?」

漣「それで、砲を名前に入れようと思いまして」

漣「そこで思いついたのが、砲塔と宝刀を合わせた砲刀という言葉!」

漣「二つの言葉が両方そなわり最強に見える!」

五月雨「えぇ…?どうかな、それ…」

漣「とまあ、こんな感じですが、どうでしょう?」

四人「…」

漣「…あれ?反応悪い…」

吹雪「…もう少し考えない?」

漣「え?」

電「やっぱり、微妙な点が多いのです…」

漣「ええ!?」

五月雨「いろいろと問題が…」

叢雲「あんた真面目に考える気あるの?」

漣「そ、そこまで言われる、だと…!」

漣「まあいいや。漣も微妙だと思ってたし、次回までにもう少し考えておきましょう」

電「あ、武器で思い出したのですが」

漣「ん?」

電「漣さんの弓矢…実際に矢を放ってるんですよね?」

漣「うん、そうだよ」

電「この間みたいに、矢が切れるのを狙われたらどうするのですか?」

五月雨「そういえばそうだね。矢が切れたらどうしようもないよ」

吹雪「そこはどう考えてるの?」

漣「うん。戦隊モノの弓矢は光線状の矢が鉄板だから、漣もそれだったらいいなと思ってたんだよね」

漣「それなら矢が切れることがないし」

漣「で、夕張さんたちに相談したら、できるらしいんだけど…」

叢雲「けど?」

漣「ちょっと時間かかるから、また今度預けることになりました」

電「じゃあ一応大丈夫なのです?」

漣「うん。矢が尽きることはなくなると思う」

五月雨「何で最初からそうしなかったんだろう?」

漣「それは、演出上の都合というやつでしょうな」

叢雲「何言ってんのよ」

漣「やばい!矢が尽きる!あと数本しかない!どうしよう!?っていうのをやらせたかったんだと思う」

電「弾丸とかでよくあるパターンなのです」

漣「んで、似たような状況にこの前なったからもういいんだって」

叢雲「意味が分からないわ…」

吹雪「それで、もう一つの提案は?」

漣「ああ、そうだったそうだった」

漣「ほら、この間のコウワンみたいな人がまた来たら嫌じゃん?」

漣「なので、さらなる強化をしたいと考えていたのですが…」

漣「ここは戦隊モノらしく、合体技をしたいと思いまして」

電「合体技、ですか」

漣「定番の一つだよ。トドメに使うやつ」

五月雨「具体的に、どんなの?」

漣「それを今から話し合いたいと思いまして」

吹雪「合体技かぁ…」

叢雲「どんなのがあるの?」

漣「いろいろなパターンがあるけど、大体こんな感じ」

・爆弾をパスしあって敵にぶち込む

・エネルギーの塊をぶち込む

・連携、一斉攻撃をぶち込む

・必殺バズーカをぶち込む

漣「他にもあるけど、とりあえずこれ」

吹雪「この爆弾をパスしあうってのは?」

漣「ゴの人たちが元祖なんだけどさ」

漣「爆弾、もしくはボールをパスしあって、最後に誰かが敵に向かって蹴り込んで爆発させる技です」

叢雲「ああ、何か見たことあるわ、それ。パロディで」

漣「ただ、これには一つ問題がありまして」

五月雨「何?」

漣「…できるのか?という問題が」

四人「…」

電「確かに、難しそうなのです…」

吹雪「最後に蹴り込むのがちょっと…」

叢雲「あまりうまくいかなさそうね」

漣「そう。なのでこれは多分できないだろう、ということで没です」

五月雨「エネルギーの塊を…って何?」

漣「これは、全員が光の塊みたいなのになって相手に攻撃、という技です」

吹雪「何それ怖い」

電「そ、それ大丈夫なのですか?」

漣「正直わかんない。多分明石さんたちに頼めばうまいことできるだろうけど…」

叢雲「でも調整に時間かかりそうね」

漣「まあ謎技術がどこまで通用するか、というのが問題ですな」

五月雨「それよりは他のを考えたほうが良いんじゃない?」

漣「そうだね。とりあえず保留」

電「次の、連携、一斉攻撃というのは…」

五月雨「この間やらなかった?」

漣「うん。そうなんだよね」

漣「これはどちらかというと、トドメの一歩手前が多いかな」

吹雪「じゃあ、これも没?」

叢雲「何で提示したのよ」

漣「参考ですよ、参考」

吹雪「そして、必殺バズーカ…」

五月雨「これは何となくわかる気がする」

電「全員でバズーカを撃つんですよね?」

漣「そうそう。武器を組み合わせるか、別で用意するかは考えないといけないけど」

叢雲「これは別に問題ないんじゃない?」

吹雪「そうだね。強そうだし、いいと思うよ」

電「…叢雲さんの案だと、電はこれを撃つことになってたのです」

叢雲「わ、悪かったわよ…」

漣「よし、じゃあ候補、と」

吹雪「じゃあバズーカで決まり?」

電「戦隊と言えばこれのイメージが強いので、これでいいと思うのです」

五月雨「とりあえず、夕張さんと明石さんに相談しに行こうか」

叢雲「それがよさそうね」

工廠

夕張「待ってたぜェ!この瞬間をよォ!!」

明石「必殺バズーカ…ククク、腕が鳴るわ!」

五人「…」

吹雪「えっと…できるんですか?」

夕張「ふふふ、私たちを誰だと思ってるの?」

叢雲「変人」

明石「グハァッ!」

漣「おーっと!ここで叢雲選手の強烈な一撃が決まったぁー!」

明石「ひ、否定できない…」

叢雲「しなさいよ」

五月雨「じゃあ、今回もお願いしていいんですね?」

夕張「もちろんよ。じゃあ、それ用に改造するからみんなのショキブレス貸してー」

電「はいなのです」スッ

夕張「今回も三日くらいかかると思うから。あ、漣ちゃんの弓も改造しておくねー」

漣「はーい、お願いしまーす」

吹雪「どうする気なんだろうね、バズーカ…」

五月雨「大丈夫だとは思うけど、ちょっと不安…」

漣「まあ大丈夫っしょ。それより、これからどうしようか?」

電「また、異常現象を調査しますか?」

叢雲「それがよさそうね」

電「えっと…確か」

・工具がなくなる(解決!)

・屋根裏や床下から変な音

・地響きが聞こえる

・資材がなくなる(解決!)

吹雪「前、屋根裏と床下の音を調べようとしてたよね」

漣「赤城さんが倒れてて、資材のほうを調査することになったよね」

五月雨「結果的にそっちを早く解決できてよかったと思うよ」

叢雲「じゃあ、今回こそ音を調べてみる?」

電「そうするのです」

吹雪「さて、天井裏に入れるところへ来たわけだけど」

吹雪「…誰が入る?」

五人「…」

叢雲「わ、私は嫌よ!服が汚れるわ!」

五月雨「私も、虫とかいたら嫌だし…」

電「電も、虫さんや鼠さんはちょっと…苦手なのです」

漣「よし、ここは吹雪ちゃんが行くしかない!」ポンッ

吹雪「ええ!?何で私が!私だって嫌だよ!」

漣「漣も嫌だよ。変なのがいたら嫌だし」

叢雲「どうやら、全員行きたくないようね…」

五月雨「どうする?」

吹雪「どうするって…」

電「じゃんけんで決めますか?」

漣「いや、ここは遊戯王で…」

吹雪「もうそれはいいよ!」

屋根裏

ノソノソ

吹雪(…結局じゃんけんで負けちゃった…)ノソノソ

吹雪(思ったよりは汚れてないけど、立てないから動きづらい…)

吹雪(早く調査終わらせたいなぁ…)

吹雪(…音がしたらいいんだけどな)

吹雪(音の調査に来たんだもん。あの音がすれば…)

吹雪(確か、羽音みたいな…)

ブゥゥゥゥゥゥン

吹雪(!!)

吹雪(あっちの方からだ!)ノソノソ

吹雪(…生き物かもしれない。音を立てず、ゆっくり近づいて…)

ブゥゥゥゥゥゥン

吹雪(…このあたりかな?)

吹雪(…!)

音のする方を見ると、深海棲艦の艦載機そっくりな物体が浮かんでいた!

吹雪(!?か、艦載機!?深海棲艦の!?何でこんなところに!?)

吹雪(大きさは小さい…手のひらサイズかな)

吹雪(も、もう少し近くで…)

ギシッ

艦載機?「!!」ピューン

吹雪「ああっ!?」

吹雪「…行っちゃった」

吹雪「…とりあえず、戻ろうかな」

漣「おかえりー、どうだった?」

吹雪「それが…」

吹雪は見た通りのことを話した

叢雲「深海棲艦の艦載機、ねぇ…」

電「今までのことから考えると、やっぱりディープマリンがかかわっているのでしょうか…」

五月雨「その可能性は大きいね。いろいろなものが深海棲艦にそっくりだから」

漣「どうする?床下も調べる?」

吹雪「うーん…いや、やめておこう」

五月雨「どうして?」

吹雪「多分、床下にも同じものがあると思うんだよね」

吹雪「あの艦載機…誰かが操ってる感じだった」

吹雪「私に見つかったことで警戒してるかもしれない。尻尾をつかむなら、やっぱり…」

叢雲「油断したところを一気に、でしょ?」

吹雪「うん、そのほうが良いと思って…」

電「確かにその通りなのです。ショキブレスが戻ってくるまで待ったほうが良いのです」

五月雨「そうだね…じゃあ、調査はここまでにしようか」

漣「じゃあ戻って大富豪でもしようか」

叢雲「ダメよ。あれローカルルールで差が激しいから」

電「え、そういう問題なのです?」

三日後

工廠

夕張「おー、みんな。できてるよー」

吹雪「本当ですか?」

明石「はい、これ。返すね」スッ

電「どんな感じになったのです?」

夕張「実際に出して説明するから、外に行こうか」

夕張「まず、バズーカを武器の組み立て式にしたんだけどさ」

夕張「それぞれの武器のどこかに、ボタンがあるでしょ?」

漣「あ、本当だ」

夕張「それを押して、順番に空中に放り投げれば出来上がるわ」

叢雲「え!?どういう原理で!?」

明石「あまり深く考えたらだめよ」

夕張「投げる順番は、電ちゃん、漣ちゃん、叢雲ちゃん、五月雨ちゃん、吹雪ちゃんの順番ね」

夕張「じゃあ実際にやってみようか。スイッチ押してー」

カチッ

電「い、電からですよね?」

夕張「そうそう。やっちゃってー」

電「え、えいっ!」ヒュンッ

漣「とうっ」ヒュンッ

叢雲「それっ」ヒュンッ

五月雨「たぁっ」ヒュンッ

吹雪「えいっ」ヒュンッ

ピキィィィィィン ガッシィィィィィン

五人が投げた武器が空中で合体し、バズーカとなった!

夕張「…はい、完成!これがショキカンジャーの必殺バズーカよ!」

五月雨「え!?何がどうなって!?」

明石「あまり深く考えたらだめよ」

吹雪「これは…単装砲にどことなく似たデザインですね」

明石「ええ。やっぱりデザインもこだわらないとね」

叢雲「…砲身、大きくない?」

明石「電ちゃんのハンマーが砲身になってるんだから仕方ないでしょ」

電「え、これ中空洞になってるのです!?」

明石「大丈夫大丈夫。解除したら元に戻るから」

漣「うーん、相変わらずの謎技術」

夕張「じゃあ、撃ち方を説明するから、海上に出ようか」

一時間後

夕張「うん。いい感じいい感じ」

明石「あとは、実戦で撃つだけだね」

五人「…」

夕張「ん?どうしたの、みんな?」

吹雪「…すごく、疲れました…」

明石「え?」

夕張「…あ!そうだった!」

夕張「これ、属性と同じで、発射するごとに体力が奪われるんだった!」

叢雲「は、早く言いなさいよ…」

明石「あー、結構撃っちゃったからねぇ」

夕張「まあ、これだけ使えるようになったから大丈夫。問題ないよ」

電「そ、そうですか…」

明石「じゃあ私たちは戻るから。お疲れー」ザァァァ

五人「…」

吹雪「…とりあえず、戻ろうか」

五月雨「そうだね…」

ショキカンジャー本拠地

漣「体力の限界…千代の富士…」

叢雲「何言ってるのよあんた」

吹雪「これはもう今日は無理そうだね…」

電「調査は、明日にするのです…」

五月雨「それがいいよ…」

漣「じゃあ今日は人生ゲームでもしましょうか」

吹雪「あ、じゃあ私銀行やるね」

叢雲「ふふっ、今日もぶっちぎりでゴールしてやるわ!」

電「早くゴールしても負けるときは負けるのです」

五月雨「実際叢雲ちゃんこの間負けてたし」

叢雲「う、うるさいわね!職業がずっとフリーターだったのがいけないのよ!」


ブゥゥゥゥゥゥン

電「…?」

電(…あの音なのです)

漣「次、電ちゃんの番だよー」

電「あ、はいなのです」

その夜

電(…忘れ物しちゃったのです)

電(夜風が気持ちいいので、散歩にちょうど良かったかもしれません)

電(確か、このあたりに持ってきて…)

ブゥゥゥゥゥゥン

電「…!」

電(何なのです?この音…)

電(あっちの方から…)

ブゥゥゥゥゥゥン

電「!!」

電(敵艦載機が飛んでる…?いや、あれがもしかして、吹雪さんが言ってた…)

ブゥゥゥゥゥゥン

電「…飛んで行っちゃったのです」

電「一体、誰が、何の目的であんなものを…?」

翌日

吹雪「このあたり?電ちゃんが昨日見たっていうのは」

電「はい。ここなのです」

五月雨「どっちの方に飛んで行ったの?」

電「あっちの方なのです」

漣「あれ?あっちの方って…」

吹雪「うん…前、コウワンやセンスイと戦った場所の方向…」

叢雲「これで、ディープマリンが関わっている可能性が高くなったわね」

五月雨「どうする?行ってみる?」

漣「いやあ、その艦載機っぽいのをまた見つけて、追うのがいいんじゃないかな」

電「でも、結構速かったので見失うかもしれません」

五人「う~ん」

五月雨「…ここは専門家に頼んでみよう」

吹雪「専門家?」

五月雨「空母の誰かに頼んで、偵察してもらおう」

叢雲「なるほど。艦載機には艦載機を、ってことね」

五月雨「うん。名付けて『タクシー!前の車を追ってくれ!作戦』」

漣「え、何それ」

吹雪「何そのよくわからない作戦名」

叢雲「やっぱり五月雨はちょっとずれてるわ…」

電「ボケたのです?」

五月雨「ち、違うよ!ほら、早く誰かに頼みに行こう!」

吹雪「というわけで、赤城さんお願いできますか?」

赤城「なるほど。いいですよ」

電「あ、ありがとうございます!」

赤城「ボーキのお礼もあるので!」

叢雲「…そういえば、そんなこともあったわね」

五月雨「それではお願いします」

漣「タクシー!前の車を追ってくれ!」

五月雨「…」

漣「あ、ごめんなさい許してください」

赤城「しかし、まずは見つけないと追えませんよ」

吹雪「そういえばそうですね…」

叢雲「屋根裏に飛ばすことは?」

赤城「暗いので無理でしょうね…」

電「だったら、飛び出してくるのを待つしかないのでしょうか?」

赤城「いえ…それは難しいと思いますよ」

五月雨「どうしてですか?」

赤城「そのようなものが昼間に飛び立っていたとすれば、今までに誰かが見ているはずです」

赤城「しかし、そのような報告はありません」

赤城「電さんがそれを見たのは、夜でしたね?」

電「はい、そうなのです」

赤城「ということは、昼には屋根裏や床下に潜伏し、夜に飛び立っている可能性が高いです」

叢雲「なるほど…」

赤城「そして、夜には私の艦載機も飛ばせません」

漣「うーん、困りましたな」

電「…あの、こういうのはどうでしょう?」

吹雪「ん?」

電「赤城さん。艦載機に何か乗せることはできますか?」

赤城「…はい。あまり重くないものなら」

電「偵察機に軽いライトを取り付ければ、暗くても大丈夫なのではないでしょうか?」

叢雲「え、そんなのありなの」

赤城「…そうですね、それならできると思います」

漣「大丈夫なんですか?」

赤城「今回は艦隊戦ではないので、何かを乗せてスピードを落としても問題ないはずです。追うくらいのスピードは出ると思いますし」

赤城「屋根裏や床下なら少しライトで照らすだけで十分なはずなので、いいと思いますよ」

電「では、お願いします」

赤城「はい。ところで、屋根裏と床下どちらに飛ばしましょう?」

五月雨「そうですね…前屋根裏だったから、床下でいいかな?」

吹雪「いいんじゃない?」

赤城「じゃあ、床下に飛ばしますね。少し待っててください」


赤城「では準備ができたので…飛ばしてみます」

吹雪「お願いします」

赤城「では、お願いしますね」

妖精「…」ビシッ

ブゥゥゥゥゥゥン

赤城「…うまく床下に入れましたね」

赤城「まだ、何も発見はないです…」

ブゥゥゥゥゥゥン

赤城「…?これは…」

叢雲「どうしたの?」

赤城「穴…穴がありますね」

漣「穴?」

赤城「はい。少し大きいですね…床下の、更に下…地面へとつながっている穴です」

五月雨「地面、ですか…」

赤城「自然にできた穴とは思えませんね。不自然です」

赤城「入ってみましょうか?」

電「いえ、ちょっと待ってください」

電「もしかしたら、敵艦載機は、昼の間はそこから出入りしているかもしれません」

吹雪「そうかなあ?出入りは、さっき言った通り夜まで待てばいいんじゃ…」

五月雨「いや、それだといざというときの逃げ道がないはずだし…」

赤城「わかりました。少し、張ってみますね」

赤城「…あ、何か来ましたね」

赤城「なるほど、敵艦載機にそっくり…あ!」

漣「ど、どうしたんですか!?」

赤城「気づかれました!穴に入って逃げました!」

叢雲「すぐに追って!」

赤城「大丈夫です、もう追ってます!」

吹雪「…ライト点けてたから気づかれたんだよね?」

五月雨「しーっ」

赤城「…外に出ました、そのまま空へと飛んで行ってますね…」

赤城「予想通りの方角です。速いですが、何とか追えてます」

赤城「このまま…あれ?」

電「どうしたのです?」

赤城「速度を落として…今度は地面の方に降りていきましたね。森の中に…」

赤城「…誰か、いる…?」

叢雲「誰か…?」

五月雨「もしかして、ディープマリン?」

電「確かめたほうが良いのです」

吹雪「行ってみよう!」

漣「赤城さん。場所、わかりますか?」

赤城「待っててください。艦載機を戻して、そのまま案内します」

ブゥゥゥゥゥゥン

五人は、戻ってきた艦載機に案内され、謎の人物がいる森へと向かっていた

吹雪「この間、コウワンと戦った場所の近くだね」

叢雲「やっぱり、このあたりに何かあるのかしら」

艦載機「…」ピタッ

五月雨「…どうやら、この近くにいるみたいだね」

叢雲「じゃあここまでね」

電「ありがとうございました」

ブゥゥゥゥゥゥン

艦載機はそのまま戻って行った

漣「さーて、じゃあいっちょやってやりますかー」

吹雪「でも近くっていうのはわかるけど、どこだろう?」

ブゥゥゥゥゥゥン

電「…あっちの方から、音がするのです」

五月雨「行ってみようか」

吹雪「…誰か、いるね…」

漣「木陰に隠れて見てみよう」


北方棲姫?「…」


電「…今度は、北方棲姫そっくりな人がいるのです」

漣(ちっちゃい…)

叢雲「戦闘員は周りにいないけど…」

五月雨「敵艦載機っぽいのがいっぱい飛んでるね」

ブゥゥゥゥゥゥン

吹雪「…どうしようか?」

叢雲「ここは奇襲を仕掛けるのがよさそうね」

電「じゃあ変身を…」


北方棲姫?「…誰だ」

五人「!!」

北方棲姫?「そこにいるのはわかってる。出てこい」

五月雨「ど、どうしよう?」

漣「どうするって…」

吹雪「仕方ない、出ていこう」

ガサガサッ

北方棲姫?「…何だ、お前ら」

叢雲「…ここは、あれをするしかなさそうね」

電「そのようなのです」

吹雪「よし、いくよ!」

カチッ

五人「変身!」

デデッデデー デデッデデー デデー

シュィィィィン バァァァァァァン

北方棲姫?「!?」

北方棲姫?「な、何だいきなり!誰なんだ、お前ら!」

漣「ヨッシャー!前回できなかった分ビシッと決めてやるぜー!」

叢雲「うるさいわね」

デデッデデー デデッデデーン

吹雪「吹雪レッド!」

叢雲「叢雲ブラック!」

漣「漣ピンク!」

電「電イエロー!」

五月雨「五月雨ブルー!」


吹雪「五人そろって!」

五人「駆逐戦隊!ショキカンジャー!!」

バァァァァァァン

北方棲姫?「…!お前らが、ショキカンジャー…!」

北方棲姫?「前に、お姉ちゃんをいじめたやつら…!」

五月雨「え、お姉ちゃん?」

電「コウワンさんの妹さんなのです?」

北方棲姫?「よくもお姉ちゃんを…!」

北方棲姫?「許さん!カエレ!」

叢雲「え、帰すの?」

漣「いや、帰ってもいいけど…」

北方棲姫?「お前ら、かかれーっ!」

ブゥゥゥゥゥゥン

敵艦載機のようなものが、一斉に襲い掛かってきた!

漣「うわ、結局襲ってくるんじゃんか!」

吹雪「来るよ、みんな!」

ヒュンヒュンッ

叢雲「くそっ!すばしっこ…」

ドカッ

敵艦載機?がぶつかってきた!

叢雲「いたぁっ!」

叢雲「このっ!」ブンッ

シュンッ

叢雲「くっ…当たらない!」

吹雪「的が小さいし、動きも早いから…」ブンッ

五月雨「このままじゃ当たらない…!」ブンッ

漣「漣とかもっと無理があるよー!」

ドカッ

電「くぅっ…!」

吹雪「電ちゃんだいじょ…」

ドカッ

吹雪「痛っ!?」

電「ふ、吹雪さん!」

電「皆さん、自分の身をとにかく守ってください!」

北方棲姫?「フッフッフ…手も足も出ないだろう」

北方棲姫?「このままボコボコにしてやる!」

ヒュンヒュンッ

吹雪「くっ…このぉ!」

ボォォォォォォォ

吹雪は剣から炎を放出した!

敵艦載機?「ギャアアアアアアアア!!!」

吹雪「え、これ声出るの!?」

漣「断末魔みたいだね」

叢雲「何かいやね…」

敵艦載機?「ヒー、アツイー!」

北方棲姫?「グヌヌ…よくもこいつらを!」

吹雪「と、とにかく効いたみたい…」

吹雪「みんな!普通に武器を振り回しただけじゃだめだ!属性を使って…!」

五月雨「わかった!」

ザパァァァァァァ

敵艦載機?「ヒーッ!ヤメテー!」

五月雨「…なんか、やだね」

叢雲「何でかしらね」

叢雲「でもこれで…よっと!」

ドコォォォォォォォ

叢雲は石を巻き上げた!

ドカドカッ

敵艦載機?「ヒーッ!イタイヨー!」

叢雲「うるさい!仕返しよ!」

北方棲姫?「くっこのままだと…」

北方棲姫?「奥の手だ、お前ら!集まって来い!」

敵艦載機?たち「ラジャー!」ワラワラ

敵艦載機?たちが北方棲姫?の周りに集まってきた!

電「な、何をする気なのです!?」

漣「なんか、ヤバい感じ…」

北方棲姫?「フッフッフ、お姉ちゃんとこいつらをいじめたことを、後悔させてやる!」

北方棲姫?「お前ら!準備を…」


ザァァァァァァァ


五月雨「…雨?」

吹雪「急に降ってきたね…」

北方棲姫?「雨が何だ!そんなの関係な…」

ザァァァァァァ ピカッ ゴロゴロゴロ

北方棲姫?「…っ!」

叢雲「雷まで・・・」

電「これは、早めにどうにかした方がよさそうなのです」

ピカッ ゴロゴロゴロ

漣「うわっ、今の結構近かったなぁ」

北方棲姫?「…」ブルブル

五月雨「…あれ?何か様子が…」

北方棲姫?「…か…」

吹雪「か?」



北方棲姫?「カミナリ怖いいいいいいいいい!!」ピューン

敵艦載機?たち「アッ、マッテー!」ピューン

五人「…」

叢雲「…どうする?」

漣「どっか行っちゃったし、もう帰ったほうが良いんじゃ…」

吹雪「うーん…」

電「一応、探してみませんか?」

五月雨「そうだね。何かディープマリンの手がかりが見つかるかも…」

吹雪「よし。別れて探してみよう」

吹雪「見つかったらすぐに通信を入れてね」

四人「了解」

電「えーっと、どこに行ったのでしょうか…」キョロキョロ

電「…」

電「あの子、今までの幹部さんと少し違ったのです」

電「…どうして、そう思ったんでしょうか…?」

ピカッ ゴロゴロゴロ

電「!!」ビクッ

電「はわわ、ビックリしたので…」

「ヒィッ!!」

電「!」

電(あっちの方から…声が?)

電(…洞窟があるのです)


北方棲姫?「うう、カミナリ怖い…」ブルブル


電(…中にいるのです)

電(雷が怖くて、避難している、といったところでしょうか)

電(そういえば、周りにいた艦載機さんたちもいないのです)

電(途中ではぐれたのでしょうか…?)

電(そうだ、通信を…)

北方棲姫?「…」ブルブル

電「…」

電「…大丈夫ですか?」

北方棲姫?「!!」

電「あ、安心してください!襲う気はないのです!」

北方棲姫?「う、嘘つけ!本当は周りに仲間がいるんだろう!袋叩きにするんだろう!」

電「違うのです!そんなことしないのです!」

北方棲姫?「まあどっちでもいい!外に出て、お前をボコボコに…」

ピカッ ゴロゴロ

北方棲姫?「ヒィッ!」ビクッ

電「外はまだ危ないのです。ここにいたほうが良いのです」

北方棲姫?「で、でも…」

電「大丈夫なのです。安心していいのです」

北方棲姫?「…」

電「…となり、座っていいですか?」

北方棲姫?「…好きにしろ」

電「では、失礼しますね」スッ

電「…お名前は、何ていうんですか?」

ホッポ「…ホッポ」

電「ホッポちゃんですか。私は電なのです」

ホッポ「イナズマ…カミナリ!?」ザザッ

電「ち、違うのです!電は怖くないのです!」

ホッポ「カミナリ、怖い…」ブルブル

電(…どうしましょう)

電「さっきまで周りにいた方たちはどうしたのですか?」

ホッポ「…途中ではぐれた」

電「そうですか…」

電「あの方たちのお名前は?」

ホッポ「…私は、キーって呼んでる」

電(艦載機の機からとってるんでしょうか…)

ホッポ「…何故、私を襲わない?」

電「え?」

ホッポ「私は、お姉ちゃんみたいに一人じゃ戦えない…」

ホッポ「キーたちの力を借りて、ああして戦える」

ホッポ「今、キーたちはいない…私を襲うなら今のうちだろ?」

電「…そうですね」

電「でも、電はあなたと戦いたくないのです」

ホッポ「…え?」

電「できることなら、戦いたくはないのです…」

ホッポ「…」

キー「アッ、ボス!ブジデシタカ!」

ホッポ「ん、キー。来てくれたか」

キー「アッ、テメエ!ボスニナニカシテネエダロウナ!」

電「え!?いや、その…」

キー「イマカラボコボコニシテ…」

ホッポ「おい、やめろ」

キー「!!ス、スミマセン」

ホッポ「…雨も上がったな」

ホッポ「…イナズマ」

電「!」

ホッポ「今日の所は、見逃してやる」

ホッポ「今日はもうカエレ」

電「は、はい…」

ホッポ「じゃあな」

スタスタスタ

電「…」

ショキカンジャー本拠地

吹雪「ふぅ…見つからなかったね」

叢雲「まあ、恐らくあのあたりにいるから、また今度行きましょう」

漣「くぅ、あのタコヤキども…許せる!」

五月雨「許してどうするの」

電「…」

吹雪「電ちゃん?」

電「…え!?な、なんですか!?」

叢雲「どうしたのよ。様子がおかしいわよ」

五月雨「体調でも悪い?」

電「い、いえ、何でもないのです」

漣「どうしたの?足の小指箪笥の角にぶつけた?」

電「ぶつけてないのです…」

五月雨「とにかく、次に行く前に対策を練っておこうよ」

吹雪「そうだね。あの奥の手も気になるし…」

叢雲「何とか隙を作ってバズーカを撃ちこめば勝てるんじゃないかしら」

漣「とりあえず今日は終わりにしよーよ」

吹雪「うん。じゃあ、また明日ね」

電「…」

翌日

電は一人で、昨日ホッポと戦った場所へ来ていた

電「えっと…確かこのあたりだったのです」

ブゥゥゥゥゥゥン

電「…!」

昨日と同じように、ホッポはキーたちと一緒にいた

電「やっぱり、ここにいたのです」ガサガサッ

キー「…アッ!オマエキノウノ!」

キー「テメエナニシニキタ!」

電「え、えっと、その…」

ホッポ「…やめろ、お前ら」

キー「エ、デモ…」

ホッポ「…お前ら全員、どっか行ってろ」

キー「ソ、ソンナ!ボス!」

ホッポ「いいから、行ってこい」

キー「…ワカリマシタ」

ブゥゥゥゥゥゥン

ホッポ「…何しに来た?」

電「…えっと、その…」

電「…なんとなく、来てみたのです」

ホッポ「はぁ?」

電「い、いや、その!何というか…」

ホッポ「…」

ホッポ「…戦いに来たのか?」

電「い、いいえ!違うのです!」

ホッポ「…そうか」

ホッポ「まあいい。座れ」

電「はい…」スッ

ホッポ「…お前は、変わってるな」

電「え?」

ホッポ「お前、私のことを敵だってわかってるだろ?」

電「それはそうですけど…」

ホッポ「なのに、こうして有利な状況にあるにもかかわらず、襲ってこない」

ホッポ「敵を倒そうとしない。だから変わってるって言ったんだ」

電「ははは、そうかもしれないのです」

ホッポ「…」

電「いつも、ここにいるのですか?」

ホッポ「ん、いつもいるわけじゃない」

電「そうなのですか?」

ホッポ「ここには、仕事で来る」

電「仕事、ですか」

ホッポ「お前ら…キーを追ってここに来ただろ?」

電「!」

ホッポ「その時も仕事中だった」

ホッポ「…キーを追ってきたなら、仕事が何か、わかるだろ?」

電「…半分わかって、半分はわかりません」

ホッポ「…どういうこと」

電「あなたの仕事がキーさんたちを飛ばすこと…というのはわかります」

電「しかし、その目的がわかりません」

ホッポ「そうだろう」

電「…目的は、何ですか?」

ホッポ「教えるわけないだろ」

電「はは、そうですよね」

電「では、なぜここまで来るのですか?」

ホッポ「キーたちは、あまり遠くまで飛べないんだ」

電「そうなのですか?」

ホッポ「私からあまり離れられない。遠くに行くと力が弱くなる」

ホッポ「その代わり、近いとすごい力になる」

ホッポ「ここは力と距離を考えると、ちょうどいい場所なんだ」

電「へぇ…そうなのですか」

ホッポ「さて、私は教えたぞ」

電「え?」

ホッポ「次は、お前たちのことについて教えろ」

電「…」

ホッポ「人に聞いておいて、自分は答えない気か?」

電「…いいえ、そうではありません」

電「電も、重要なことは教えられませんが、ある程度お答えしましょう」

ホッポ「…」

電「…?どうしたのです?」

ホッポ「…やっぱり変わってるな」

電「え?」

ホッポ「いや、何でもない」

ホッポ「じゃあ、お前たちの武器から出ていた炎や水…あれは何だ?」

電「あれは電たちの武器の特殊能力なのです」

電「それぞれの属性があって、それを武器にまとわせたり、放出したりできます」

ホッポ「ふーん、お前は何なんだ?」

電「雷なのです」

ホッポ「!!??」

電「だ、大丈夫ですよ!襲いませんから!」


ホッポ「うぅ、カミナリ…」

電「ホッポちゃんは、雷が苦手なのですね」

ホッポ「…笑いたかったら笑え」

電「笑いませんよ。誰だって、苦手なものはあります」

ホッポ「そ、そうか…?」

電「はい。電だって茄子が苦手なのです」

ホッポ「そうか…」

電「では、好きなものはありますか?」

ホッポ「好きなもの?そうだな…」

ホッポ「…アップルパイが好きだ」

電「へぇ、アップルパイですか」

電「おいしいですよね、アップルパイ」

ホッポ「できたても美味しいが、冷めても美味しい」

ホッポ「アップルパイは奥が深い食べ物だ」

電「ははは、そうですか」

電「そういえば、キーさんたちはホッポちゃんのお友達なのですか?」

ホッポ「友達?違う」

ホッポ「どっちかというと…部下」

電「部下、ですか」

ホッポ「うん。私の命令をよく聞く、部下」

ホッポ「一緒にいると楽しいけど、友達ではないと思う」

ホッポ「私に友達は…いない」

電「…」

電「なら、電がお友達になるのです」

ホッポ「え…?」

電「電とホッポちゃんは、今からお友達なのです」

ホッポ「…お前、本気か…?」

電「はい、電はいつだって本気なのです」

ホッポ「私たちは敵同士…昨日と同じように、戦わなければならないんだぞ?」

電「わかってます…でも」

電「電は、あなたとお友達になりたいのです」

ホッポ「…」

電「…ダメでしょうか?」

ホッポ「…」

ホッポ「…そこまで、言うなら…」

電「!ありがとうございます!」

ホッポ「じゃ、じゃあ今日はもうカエレ!」

電「はい、お邪魔しました」

ホッポ「…明日も、ここにいる」

電「…わかりました、また来ますね」

鎮守府 ショキカンジャー本拠地前

電(結構長居しちゃいましたね)

電(あまり長い間いないと、怒られちゃいます)

ガチャッ

電「すみません、遅くな…」

四人「…」ギロッ

電「!!」

電「ど、どうしたのですか…?」

吹雪「電ちゃん…」

五月雨「一体、どこに行ってたの…?」

電「え、えっと…」

叢雲「…あんたがいなかったせいで…」

電(い、電はもしかして…)

電(取り返しのつかないことを…!?)



漣「山手線ゲーム飽きちゃったじゃーん!!」

電「…」

電「…はい?」

吹雪「いや、訓練しながら電ちゃん待ってて、それでも来なかったから山手線ゲームしてたんだけど…」

叢雲「もういいお題が見つからなくてね」

五月雨「別のゲームを模索してたところだよ」

漣「もー、罰ゲームもやりつくしちゃったよー!」

電「そ、そうなんですか、すみません…」

吹雪「まあいいよ。ほら、座って座って」

電「はい…」スッ

電(お、怒られるかと思いました…びっくりしたのです)

吹雪「さーて、じゃあ話してもらおうか」

電「え?」

吹雪「…さっきまで、何をしてたのか…」

電「…!」

五月雨「大丈夫。大体みんな察しがついてるよ」

叢雲「今日、昨日行ったところへ向かっているあんたを漣が目撃してね」

漣「情報を売ってしまいましたぁ…」

電「…そう、ですか」

吹雪「…それで、どうしたの?」

──────────

──────

───

叢雲「ふーん、なるほどね」

電「すみません、敵に情報を渡してしまって…」

五月雨「いや、全然大したことじゃないよ」

吹雪「そうだよ。ていうか、もう見せてるから関係ないし」

漣「でも、友達になるなんてねぇ」

叢雲「そうね。もしかしたら、重要な情報を聞き出せるかもしれないわ」

五月雨「でも、もっと重要なのは…」

吹雪「うん、そうだね」

電「…?」

吹雪「…戦わなくて済むかもしれないってことだよ」

電「…!」

五月雨「私たちだって、できれば戦いたくないよ」

漣「それは電ちゃんも一緒でしょ?」

電「…はい」

叢雲「無用な戦いは、したくないからね」

吹雪「…でも」

電「?」

吹雪「それがうまくいくかどうか…電ちゃんにかかってるの」

電「…!」

吹雪「…頑張ってね」

電「…はい、わかりました」

漣「よーし!改めて、カタンでもすっかー!」

五月雨「え、ルール知らない」

叢雲「やってるうちに何となくわかるわ」

吹雪「ていうか、何でこんなにボードゲームがあるの?」

電「…」

漣「?電ちゃん、どうしたの?」

電「…ふふ、何でもないのです」

電(…みんな、わかってくれたのです)

電(きっと、あの子とも仲良くなれるはずです)

電(…戦いたく、ありませんからね)

翌日

ガサガサッ

ホッポ「ん、来たか」

電「来たのです」

キー「オ、キヤガッタナコノヤロウ」

電「は、はわわ…」

キー「ソウケイカイスルナヨ。ホラ、ガムクウカ?」スッ

電「あ、ありがとうございます…」

ホッポ「昨日、お前のことを話したら、こいつらは警戒しなくなったんだ」

電「そうなのですか。それは良かったのです」

ホッポ「…今日は、こいつらも一緒でいいか?」

電「もちろんです。多い方が楽しいのです」

ホッポ「…友達って、何するんだ?」

電「そうですね…おしゃべりしたり、一緒に遊んだりするのです」

キー「イツモオレラトシテルコトトカワンナイッスネ」

ホッポ「うるさい!」ドカッ

キー「イタイッ!」

電「ははは…」

電「いつもキーさんたちと遊んでるのですか?」

ホッポ「…まあ、そうかな」

キー「イツモシリトリトカシテルゼ!」

電「なるほど・・・では、山手線ゲームでもしましょうか」

ホッポ「山手線ゲーム…?」

電「知りませんか?ルールはですね…」

ホッポ「ふむ…意外と難しいな」

電「そうなのです。シンプルなルールですが、できない時はできないのです」

電「あ、あと罰ゲームとかつけたりしますね」

ホッポ「罰ゲーム…?」

電「はい。負けた人が、恥ずかしいことを言ったり、したりするんですよ」

キー「ナルホド、ツマリ、カテバゴウホウテキニボスヲハズカシメラレルワケカ」

ホッポ「…何する気だ、お前」

電「罰ゲーム付きだと、スリルが増したりするのですよ」

ホッポ「…なるほど、こんなゲームがあったんだな」

電「気に入ってもらえて何よりです」

電「…そういえば、コウワンさんはお姉さんなのですよね?」

ホッポ「ん?そうだ」

ホッポ「一緒に遊んでくれたり、料理を作ってくれたりする…いいお姉ちゃんだ」

ホッポ「最近は忙しくてあまり構ってくれないけど…」

電「そうなんですか…」

ホッポ「お前には、姉妹はいるのか?」

電「いますよ。お姉さんが三人います」

ホッポ「三人!そんなにか!」

電「もっと姉妹が多い人もいますよ。19人姉妹とか」

ホッポ「ええ!?」

ホッポ「それは大変だな…」

電「よく部屋割りでもめてるのを見ますね」

ホッポ「お前の姉はどんな奴なんだ?」

電「そうですね…一番上の暁ちゃんは、大人のレディを目指してるけど、子供っぽいとよくからかわれますね」

電「二番目の響ちゃんは、いつもクールで…時々変わった行動をしますね。鍋をかぶったりとか」

電「三番目の雷ちゃんは、しっかり者で面倒見がいいけど、人を甘やかしすぎちゃうお姉さんです」

ホッポ「…個性が強いな」

電「はは、そうですね」

電「…でも、みんな、思いやりがあって、優しくて…」

電「頼りになる…いいお姉ちゃんたちです」

ホッポ「…そうか」

ホッポ「この間来た奴らの中に、お前の姉はいるのか?」

電「いいえ、居ませんよ」

電「あの四人は、みんな大事なお友達です」

電「ホッポちゃんと同じ、お友達です」

ホッポ「…友達、か…」

ホッポ「…私には、周りそうなるような存在がいなかった」

電「そうなのですか?」

ホッポ「キーたちは部下、クウボやセンスイたちは…友達というよりは、仕事仲間という感じだから」

ホッポ「それぐらいしか、居ないから…」

電「…」

ホッポ「…今まで、友達なんて必要ないと思ってきたけど…」

電「?」

ホッポ「…友達というのも、悪くないかもな」

電「…!」

ホッポ「…ん、今日はそろそろカエレ」

電「…はい、また、明日」

ホッポ「…うん」

翌日

ホッポ「くっ…これが、ババ抜き…!」

キー「ハッハー!ドウシタンデス?ボス!マダズイブンカードモッテルジャナイデスカー!」

電(…どうやってカード持ってるんでしょうか)

ホッポ「ダマレ!私が本気を出せば、このくらい…!」


ホッポ「ババ抜きでは勝てなかったよ…」

キー「コレガソクオチッテヤツカ…」

電「運が悪かっただけなのです…次は違うゲームをするのです」

ホッポ「くっ…これが、ウノ…!」

キー「ハッハー!ドウシタンデス?ボス!マダズイブンカードモッテルジャナイデスカー!」

電(…デジャヴ)

ホッポ「ダマレ!私が本気を出せば、このくらい…!」


キー「…」

ホッポ「…なんか、ごめん」

電「ドロー4の4連発は仕方ないのです…」

ホッポ「なかなか面白いな…仕事をするのも忘れてしまう」

電「仕事?この間言っていたものですか?」

ホッポ「そうだ。まあ正直、他のメンバーの仕事と比べると、重要ではない…のかな?」

電「そうなのです?」

ホッポ「多分な。詳しいことは知らないが…」

電「…」

ホッポ「よし、次は何のゲームだ?」

電「はい。次はこのデッキを使ってのカードバトルを…」

翌日

電「こんにちは、なのです」

ホッポ「ん、来たか。とりあえず座れ」

キー「ボス!コイツ、ナニカモッテマスゼ!」

キー「バクダンジャネェダロウナ!」

電「ち、違うのです!そんなもの持ってないのです!」

ホッポ「落ち着けお前ら」

電「今日は、おやつがあるのです」

ホッポ「おやつ?」

電「はい、アップルパイなのです」スッ

ホッポ「!?アップルパイ…だと…!」

電「お口に合うかわかりませんが…」

ホッポ「…お前が作ったのか?」

電「はい…頑張ったのです」

ホッポ「…」モグモグ

ホッポ「…うまい」

電「よかったのです!キーさんたちもよかったら…」

キー「ヒャッハー!イタダクゼー!」

キー「ウマソウナアポパイダー!」

電「はいはい、落ち着いて食べるのです」

ホッポ「…ありがとう」

電「いえいえ、どういたしまして」

ホッポ「…お前、料理もできたのか」

電「ははは…実は、結構失敗しちゃったのです」

電「その中で、出来がよかったものを…」

ホッポ「…」

ホッポ「どうして、私なんかのためにここまでする?」

電「お友達だから、です」

ホッポ「…そうか」

翌日

電「こんにち…あれ?」

キー「ヨウ」

電「あれ?ホッポちゃんはいないのですか?キーさんもお一人だけ…」

キー「イマ、ボスハスコシデカケテル。オレハルスバンダ」

電「出かけてる?それって、お仕事ですか?」

キー「イヤ、チガウゼ」

キー「ソノシゴトッテイウノハ、ボスハココカラウゴクヒツヨウハナイカラナ」

電「…キーさんたちが鎮守府へ飛んで行ってるんですよね?」

キー「ン?ソウダゾ」

電「何やってるのです?」

キー「アー…ソウダナ」

キー「カンタンニイウト…トウチョウ」

電「トウチョウ…盗聴ですか?」

キー「ウン。オマエラノカンタイノジョウキョウトカヲヌスミギキシテ、シラセル」

電「でも、あなたたちディープマリンがそれを知ってもどうしようも…」

キー「ウン、ソウナンダケド、ソレヲマタドコカニシラセテルミタイナンダ」

電「どこかに…知らせる?」

キー「ドコカハシランガナ」

電「…そうですか」

ガサガサッ

電「!!」

ホッポ「ん、来てたのか」

電「え、ええ」

電「どこに行ってたのです?」

ホッポ「ん、ちょっとな…」

ホッポ「…イナズマ」

電「はい?」

ホッポ「…これやる」スッ

電「…これは?」

ホッポ「…その辺で拾った石で作った、ペンダント」

ホッポ「昨日のアップルパイの…お返しだ」

電「はわわ…すごく、綺麗な石なのです…」

電「…いいのですか?」

ホッポ「…いらないんなら、いい」

電「いいえ…」

電「ありがとうございます」ニコッ

電「とても…とっても、うれしいのです」

ホッポ「…そうか」

ホッポ「それなら…よかった」

その日の夕刻 ショキカンジャー本拠地

吹雪「じゃあ、ずいぶん仲良くなったんだね」

電「はい!」

五月雨「本当にきれいな石だね…」

漣「これは高く売れるかも…」

叢雲「やめなさい」バシッ

漣「いったぁ…冗談だよう!」

電「このまま、戦わないで済むといいのですが…」

吹雪「…だと、いいんだけどね」

五月雨「それにしても、盗聴されてたなんて…」

漣「本当、びっくりだね」

電「それにしても、一体誰に情報を渡しているのでしょうか…」

叢雲「わからない?」

電「え?」

吹雪「私たちの情報を得て、得をするのは限られてるよね」

電「…まさか」

叢雲「そう…深海棲艦の可能性が高いわ」

五月雨「やっぱり、関係があるんだね」

漣「ここまで来て全く関係がなかったら拍子抜けだけどね」

電「…」

吹雪「とにかく、目的がわかっただけでも一歩前進。もっと情報を集めないと」

電「そうですね…頑張ります」

翌日

ホッポ「…なあ、イナズマ」

電「はい?」

ホッポ「お前、どうして戦ってるんだ?」

電「え…?」

ホッポ「艦娘としてでも、戦隊としてでも…どうしてだ?」

電「…」

電「…どうして、でしょうか」

ホッポ「…」

電「それは、電がずっと考えてきたことです」

電「きっと…多くの人が、考えていることでしょう」

電「でも…ずっと考えても、わかりません」

電「何のために、どうして、戦っているのか…」

ホッポ「…」

電「ただ…」

ホッポ「…?」

電「一つだけ、わかっていることがあります」

電「…助けたい」

ホッポ「…」

電「戦う理由が、それだけのような気もしますし、それだけじゃない気もします」

電「ただ…それだけは、強く願っています」

ホッポ「…」

ホッポ「…そうか」

ホッポ「イナズマ」

電「はい?」

ホッポ「私と戦え」

電「!?」

電「な、何を言ってるのです!?」

ホッポ「今、確信した。私たちは戦わないといけない」

ホッポ「…何故そう思ったかはわからん」

ホッポ「でも、そう、強く思うんだ」

電「でも…!」

ホッポ「明日、他の四人を連れてここへ来い」

ホッポ「それで…すべて終わりだ」

電「…」

電「せっかく…お友達になれたのに…」

ホッポ「…」

ショキカンジャー本拠地

吹雪「…そっか」

電「…すみません」

叢雲「仕方ないわよ。世の中そんなに甘くないってことね」

漣「うん。電ちゃんはよくやったよくやった」ヨーシヨシヨシ

五月雨「そうそう。頑張ったよ」

電「…」

吹雪「じゃあ、明日行くとして…」

吹雪「電ちゃん、どうする?」

電「…?どうする、とは…?」

吹雪「…辛いなら、来なくてもいいんだよ」

電「…!」

五月雨「きっと…今回、戦って一番つらいのは電ちゃんだよ」

叢雲「無理はしないほうが良いわ。今回はパスするのも手よ」

漣「戦闘は気にしないで。漣たちががんばるから!」

電「…」

吹雪「…どうする?」

電「…少し…考えさせてください」

電(どうして…)

電(…どうして、こんなことに…?)

電(電はただ…)

電(…)

電(…一人で悩んでも仕方ないのです)

電(ここは…)

執務室

コンコン

提督「んー、どうぞー」

ガチャッ

電「失礼します…」

提督「おっ、電か」

提督「…ずいぶん悩んでるみたいだな」

電「…わかりますか?」

提督「ああ。一目でわかる」

電「…」

提督「…話してみろ」

提督「なるほど…」

電「どうしたら、いいのでしょうか…?」

提督「ふむ…」

提督「…その前に、一つ聞きたい」

電「はい…?」

提督「お前は、何を助けたいんだ?」

電「それは…」

提督「もちろん味方を助けたいんだろうが…」

提督「お前の場合、敵も、じゃないか?」

電「…!」

提督「…戦う以上、深海棲艦やディープマリンにも、何らかの理由があるんだろう」

提督「それらを無視し、自分たちを守るために戦う…」

提督「それが戦い…それが戦争」

電「…」

提督「だがな…」

提督「そんな中にも、お前みたいなやつは必要なんだ」

電「…」

提督「お前みたいなのがいないと、みんなただの殺戮マシーンになっちまう」

提督「やっていることは矛盾していても…少しでも、敵も助けたいという気持ちがある」

提督「そういうやつが、人間の心をもたらしてくれる」

提督「そして、電…どうしたらいいか、だったな?」

電「…はい」

提督「命を助けることだけが…『助ける』ってことじゃない」

電「…!?」

提督「今回に限ってのことだが…そのホッポは、お前と戦いたいんだろう?」

提督「そこには何か、理由があるはず。戦わなければならない理由が」

提督「だったら、お前はそれに全力で応えてやれ」

電「…」

電「…はい」

翌日

五人はホッポのもとへと向かっていた

吹雪「…電ちゃん、本当に大丈夫?」

電「…はい、大丈夫なのです」

叢雲「無理はしないでね…」

五月雨「…そろそろだね」

漣「変身しといたほうが良いかな?」

吹雪「そうだね。じゃあこのあたりで…」

カチッ

五人「変身!」

ガサガサッ

ホッポ「…来たか」

電「…」

ホッポ「イナズマから聞いているだろう。来い」

吹雪「じゃあ、早速…」

ボォォォォォォォ

ホッポ「!!」シュバッ

吹雪は炎を放出したが、ホッポはそれをかわした!

ホッポ「行け!お前たち!」ヒュンヒュンッ

キーたち「ヒャッハーー!!」

五月雨「やぁー!」ザパァ

キー「ギャーッ!ナガサレルー!」


ヒュンヒュンッ

叢雲「もうそれは効かないわよっ!」

ドコォォォォォォォ

叢雲は石を巻き上げた!

ドカドカッ

キー「イテェ!!」

叢雲「ふん、ざまぁないわね」

ホッポ「くっ…やっぱり、奥の手を使うしか…」

吹雪「!!漣ちゃん!」

漣「ほいさっさー!」バシュッ

ホッポ「うわっ!?」シュバッ

漣「うーん、ギリギリ避けたか」バシュッ

ホッポ「うっ…!」グサッ

漣「はっはっはー!奥の手やらを使う前に倒してくれる!」バシュバシュッ

ホッポ「くっ…」

キー「ボスー!」ヒュンッ

グサッ

キー「イテェ!!」

ホッポ「!お前…!」

キー「イテテ…ダイジョウブデス!ミンナソロイマシタ!」

漣「ぐぅ…間に合わなかったか…」

ホッポ「よし!全員集まったな!」

キー「オー!」ワラワラ

ホッポ「エネルギー充填開始!」

シュゥゥゥゥゥゥゥ

五月雨「な、なんかまずいよ!」

電「…電が行くのです!」ダダッ

吹雪「!ダメ!ここは下がって、回避を…」

ホッポ「エネルギー充填完了!発射準備!」

ヒュォォォォォォォ

ホッポ「発射!!」

ビィィィィィィィィィィィィィィッ

電「!?」

ドォォォォォォォォォォン

集まったキーたちから、すさまじい威力のビームが発射された!

吹雪「電ちゃん!」

ホッポ「…」

電「はぁ…はぁ…」

電(ぎ、ギリギリ避けられたのです…)

ホッポ「第二撃!用意!」

シュゥゥゥゥゥゥゥ

電「!今のうちに!」ダダッ

ブンッ

ホッポ「させるか!」

ガキィン

電「!?」

集まったキーたちが、ガードとなって電の攻撃を防いだ!

電「…!」グググ

ホッポ「どうしたイナズマ!?この程度ではこのガードはやぶれないぞ!」

電「くっ…」グググ

ホッポ「まだ迷っているのか!?」

電「!!」

ホッポ「戦うことに迷いがあるのか!」

電「…」

ホッポ「お前はその程度だったか…」

ホッポ「そんな者が、助けたいだのなんだの…」

ホッポ「笑わせてくれる!」

ガキィン

電「!!」

電「うあっ…」ズザザ

ホッポ「終わりだ!発射準備!」

電「!!」

電(この、ままだと…)

ホッポ「発…」


叢雲「ええい!」ブンッ

ホッポ「!!」

ガキィン

叢雲「ほらほらほら!」シュバシュバシュバッ

ホッポ「くっ!」ガキガキガキィン

ホッポ(しまった!エネルギーが…!充填しなおさないと…)

吹雪「ほら、こっちこっち!」ブンッ

ホッポ「くっ!」ガキンッ

吹雪「五月雨ちゃん!電ちゃんを今のうちに!」

五月雨「わかった!電ちゃん!」スッ

電「…」

五月雨「電ちゃん…?」

電「…」

(どうして、戦うのだろう…?)

(助けたいから…?味方も、敵も…?)

(だったら…)

(どうやったら…ホッポちゃんを助けることができるのだろう…?)

(…助ける?何から…?)

(…一体…何から…)

(…深海棲艦と、ディープマリン…共通して、どことなく感じ取れるものがある)

(怒り、憎しみ、苦しみ、悲しみ…)

(…そして、深海棲艦の中には、倒したと同時に、どこか安堵した表情を見せるものがいる)

(どうして…?)

  命を助けることだけが…『助ける』ってことじゃない

(…!)

(もしかすると…ホッポちゃんは、これを望んで…?)

(…確信は、ない)

(深海棲艦とディープマリンは、同じである保証はないのだから…)

(…でも)

(…ホッポちゃんが、私と戦うことを望んだならば…)

(それで、もしもホッポちゃんが救えるなら…!)


電「…戦います!」

五月雨「電ちゃん…?」

電「五月雨さん…お願いがあるのです)


叢雲「くっ…」フラッ

ホッポ「今だ!発射準備!」

叢雲「!!」

吹雪「叢雲ちゃん!」

ホッポ「発…」

ザパァァァァァァ

ホッポ「!?」

ホッポ「水…どうして?」


五月雨「電ちゃん、これでいいの?」

電「はい、十分なのです」ダダッ

ホッポ「…!イナズマ!」

電「えいっ!」ブンッ

ガキィィン

ホッポ「くっ…」グググ

ホッポ(さっきまでと違う…!これは…)

電「…」グググ

ホッポ(…そうか)

電「今なのです!」

バチバチバチィ

ホッポ「!!?」

キーたち「ギャアアアアアアア!!」バチバチバチッ

ホッポ「カミナリ…!」

ホッポ「でも、私には届かない…」

電「足元をよく見るといいのです!」バチバチバチッ

ホッポ「足元…?」チラッ

ホッポ(水たまり…さっきの水か)

ホッポ(…!カミナリが、水たまりまで、届いて…!)

バチバチバチバチィッ

ホッポ「ぐあああああああああ!!」

ドゴォォォォォ

ホッポ「ぐあ…う…」フラッ

電「みんな!今こそ必殺技を撃つ時なのです!」

漣「よっしゃ、キタコレ!」

吹雪「よし、準備を!」

電「えいっ!」ヒュンッ

漣「とうっ!」ヒュンッ

叢雲「それっ!」ヒュンッ

五月雨「たぁっ!」ヒュンッ

吹雪「えいっ!」ヒュンッ

ピキィィィィィン ガッシィィィィィン

五人が投げた武器が空中で合体し、バズーカとなった!

ホッポ「く…大丈夫か、お前たち…」

キーたち「ダイジョウブデス…ガードクライナラ、デキマス!」

電「それくらいで防げると思わないでください!」

漣「目標捕捉!」

電「照準よし!」

叢雲「充填完了!」

五月雨「発射準備完了!」


吹雪「ってぇー!!」

ドゴォォォォォォォォォォォォ

ホッポ「ぐっ…!こ、これは…!」ググググ

キーたち「ダメデス…タエキレマセン!」

ホッポ「こ、これまで…か…」

ドカァァァァァァァァァァァァン

ホッポ・キーたち「うわあああああああああ!!」ヒューン

キラーン

漣「おー、吹っ飛んでった」

叢雲「今回も倒しきるまではいかなかったわね」

吹雪「まあいいでしょ。とにかく、勝ったんだからよし!」

電「…」

五月雨「…電ちゃん」

電「…何でもないのです、帰りましょう」

──────────

──────

───

執務室

提督「…そうか」

電「…」

提督「…全力で応えてやったんだろ?」

電「はい…」

提督「それができれば、大丈夫だ」

電「…」

提督「…電」

電「はい」

提督「昨日も言ったが、お前みたいなやつは必要なんだ」

提督「お前みたいな…優しさを持ったやつがな」

電「…」

提督「みんな戦いの中で忘れちまうんだ。そんな優しさを」

提督「でも、お前みたいに、ずっと、その優しさを忘れない奴がいると、思い出せるんだ」

提督「だからみんな、人間らしくあれる」

提督「お前は、必要なんだ」

電「…」

電「司令官さん。電は…」

電「今回、ホッポちゃんを助けることはできなかったと思います」

提督「だろうな」

電「でも…電が考えていることが正しいなら」

電「これで…いつかはホッポちゃんを助けることができるでしょうか」

提督「わからない…が」

提督「これだけは言える」

提督「…やるしかないんだ」

電「…」

提督「正解はわからない。だから…」

提督「それが、お前の信じる道なら…それを突き進むんだ」

電「…」

提督「大丈夫だ。お前には仲間がいる」

提督「その仲間と、優しさとともに、敵も、味方も…救っていくんだ」

電「…」

提督「険しい道だ…頑張れよ」

電「…」

電「…はい!」

電(まだまだ、強くなりたい…)

電(敵も味方も…全てを助けられるように!)

電「よーし!」

電「ショキカンジャー、イエローの電!頑張るのです!」


第五話「合体技がほしい!」 艦

次回予告

こんにちは!ショキカンジャーサブリーダーの五月雨です!
えへへ、実は私がサブリーダーなんですよ!知ってました?
電ちゃんが多くの情報をつかんでくれたおかげで、進歩がありました!
でも、結局ディープマリンって何者なの?わからずじまい…
そういえば、戦隊モノの定番はまだ残ってますね。とてつもなく、大きいのが…

次回、第六話「ロボットがほしい!」
次回も、一生懸命、頑張ります!

というわけで、今日はここまで
次は多分木曜くらいです

武器の名前募集中

あ、すみません
必殺武器もそうなんですけど、個別武器のほうをどちらかというと募集しています

いや、あれでいいんならいいんですけど
他にもっといいのがあったらと思って
あれで問題ないならいいです、すみません

ちょっと古い戦隊もののお約束だと、武器の名前は[戦隊名]+(元になった武器の名前)じゃないか?
ショキカンジャーだと「ショキカンソード」とか「ショキカンブレード」とか。
こるのは技名で良いんじゃないかな。
(例:電「ショキカンハンマー:衝角槌・電艦首落とし」)

第六話「ロボットがほしい!」

ショキカンジャー本拠地

吹雪「えー、それでは第六回ショキカンジャー会議を始めます」

シャバドゥビダッチヘンシーン

吹雪「…それ、違うよね?」

漣「うん」

吹雪「ライダーだよね?」

漣「うん」

吹雪「…」

吹雪「えっと…何を話そうとしてたか忘れちゃった」

叢雲「漣が考えた武器の名前じゃない?」

吹雪「ああ、そうだった。じゃあ漣ちゃん、どうぞ」

漣「はいはーい」

漣「前回皆さんから微妙だと言われていた武器の名前ですが…」

電「漣さんも言ってたのです」

漣「…言ったけどさ」

漣「とにかく、前回から考え直してみました」

五月雨「どうなったの?」

漣「うむ、とくとご覧あれ!」

漣による武器の名前の案 改

吹雪  ブリッジソード

叢雲  マストランス

漣   デッキチェリー

電   アンカーハンマー

五月雨 キールブレード

叢雲「大して変わってないじゃない!」

吹雪「変わったのは五月雨ちゃんだけだね…」

五月雨「まあ、前回よりはいいかな…?」

漣「前回一番不評だったのが五月雨ちゃんのだったので、統一感を持たせる感じで仕上げてみました」

電「キール…竜骨ですか」

漣「そうそう。船のパーツで、それがよさそうだったから」

吹雪「確かに、統一感は出たね」

叢雲「あんたの武器は相変わらず語呂が悪いじゃない」

漣「もう考えるの面倒だから、いいかなーって」

電「投げたのです」

漣「まあ結局あんまり変わらなかったけど…ダメ?」

吹雪「うーん…どうだろう」

叢雲「一番気になるところは消えたけどね」

電「言うほどの問題はなくなったと思うのです」

五月雨「それほど砲刀サミダレが異彩を放ってたってことだね…」

吹雪「いいんじゃない?これ以上は考えてもアレだし」

漣「アレってなんですか…」

漣「まあいいや。これでけってーい」


五月雨「そういえば、この間の合体技のバズーカ…あれには名前ないの?」

漣「ああ、あれ?はい、考えております」

吹雪「ほほう」

漣「こちらです。ドドン!」


デストロイキャノン


叢雲「で、デストロイ!?」

漣「そう。デストロイ」

五月雨「…覆面レスラー?」

電「それはデストロイヤーなのです」

吹雪「なんでデストロイ…って、あ、そうか」

電「?どうしたのです?」

吹雪「私たち、『駆逐戦隊』だった…」

叢雲「駆逐…ああ、そういえばそうだったわ」

漣「その通り。駆逐艦は英語でデストロイヤー。それをそのまま反映させました」

電「なるほど…」

五月雨「じゃあ覆面レスラーと一緒?」

漣「いや、そうだけども、それは考えないで」

吹雪「確かに強そうな名前だね」

漣「他にもいろいろ考えたよ。ショキカン砲とかウォーシップバスターとか」

漣「でも、ここは我々が駆逐艦であることに重点を置いてみました」

叢雲「ふーん。別に、いいと思うわ。ちょっと面食らったけど」

電「電も、いいと思うのです」

五月雨「私もー」

吹雪「同じくー」

漣「よしっ!これはスルッと通ったぜ!」グッ

叢雲(…前回言い過ぎたのが堪えたのかしら…)

吹雪「えっと、じゃあ次の話」

吹雪「何か、夕張さんと明石さんが話があるらしいよ」

叢雲「話?」

吹雪「うん。内容は知らないけど」

五月雨「何だろう…?」

電「ショキブレスに、何か問題があったのでしょうか?」

漣「使ってても問題なかったけどねぇ」

吹雪「とにかく、今から工廠に行ってみよう」

工廠

夕張「あら、来たわね」

明石「いらっしゃーい」

電「こんにちは、なのです」

叢雲「どうしたの?」

夕張「うん。実は、戦隊に必要なものを作ることになってて」

五月雨「え、必要なもの?」

明石「さて、なーんだ?」

漣「放送枠」

夕張「いや、そういうのじゃなくて」

吹雪「戦隊と言ったら、あとは…」

電「巨大ロボットとか、でしょうか…」

明石「ピンポーン。大正解」

明石「この度、私たちは巨大ロボットを作ることになりましたー」

叢雲「え、作れるの!?」

夕張「うん。ていうか、話自体はずいぶん前に出てて、少しずつ作ってたんだけど」

明石「本格的に作り始めることになって」

五月雨「でも、お二人だけで作れるんですか?」

夕張「いやあ、さすがに無理だよ」

明石「今までだって、妖精さんに協力してもらってたし」

漣「へー、そうだったんですか」

吹雪「でも、どうして今になって本格的に作ることになったんですか?」

明石「えーっと…順を追って話すね」

明石「ディープマリンが現れてから、提督は大本営にそのことを報告してたんだけど」

明石「同時に、協力を要請してたんだよね」

明石「それで、最近になって資材や物資を支援してくれるようになって」

明石「今回、技術面でも協力してくれるようになったの」

五月雨「技術面…ということは」

夕張「そう。巨大ロボットの作成に協力してくれることになったってこと」

吹雪「そんなの、よく協力してくれましたね…」

明石「うん。なんか通っちゃった」

夕張「まあ、相手は深海棲艦以上に謎だし、実際危険な存在だからね」

夕張「何が起こるかわからないし、巨大ロボくらい用意しておこう、ということに」

叢雲「はぁ、なるほどねぇ」

明石「それで、ここからが本題なんだけど」

明石「私と夕張ちゃんは、これから一か月くらい、別の場所でロボットを作るので、鎮守府にいません」

電「え、ここで作れないのですか?」

夕張「やっぱり場所をとるからねぇ…」

明石「それに、協力者として優秀な艦娘や妖精さんを呼んでくれるらしいんだけど」

明石「その人たちも集まりやすいから、という理由で別の場所に」

漣「確かにあんなバカでかいものをここに置いておくわけにはいきませんな」

夕張「というわけで私たちはしばらくいないから、ショキブレスのメンテとかできないの」

夕張「壊したりしないように、という注意をしたかったわけ」

五月雨「なるほど。わかりました」

明石「五月雨ちゃんが一番不安なんだけどね」

五月雨「ちょ、ちょっと!どういうことですか!」

電「ところで、お二人がいないのは、艦隊としては大丈夫なのでしょうか」

明石「ああ、大丈夫だよ。多分」

叢雲「多分て…」

夕張「今は大型作戦もないし、大丈夫だって」

明石「そうそう。そんなことよりロボットだ!」

漣「どんなロボットにするんですか?」

明石「まあ普通の、人型ロボットかな。最初から一体で完成してるやつ」

漣「ああ、レオパルドンみたいな」

明石「え、なんでそれ?」

明石「本当は、変形合体ロボがよかったんだけど、それは大変そうなんだよね…」

夕張「残念」

明石「というわけで私たちはいなくなるから、あとはよろしく」

吹雪「はい、お願いします!」

電「ついにロボットですか…」

漣「みなぎってきましたなー」

吹雪「一か月でできちゃうんだね」

漣「本当になんなんだろうね、この謎技術」

五月雨「完成したらすごいことになりそう…」

叢雲「戦いも楽になるでしょうね」

漣「いや、巨大ロボットはホイホイ使っちゃいけないんだよねぇ」

吹雪「…そういえば、敵が巨大化したときとかにしか使わないね」

漣「本当にホイホイ使えるものじゃないだろうしね」

五月雨「確かに…動かすのに莫大なエネルギーが必要そうだし」

電「動かした後の処理も大変そうなのです」

叢雲「まあ今まで通りなら使う機会もないから、大丈夫でしょ」

吹雪「よし、じゃあ今日、あとはどうしようか」

漣「デュエマでもしよう」

叢雲「いや、訓練でしょ」

漣「冗談だってー」

電「いつ敵が来るかわからないのです」

五月雨「そうだね。ちゃんと訓練しておかないと」

吹雪「うん、それじゃあ…」


ドカァァァァァァァン


五人「!!」

漣「何事!?」

叢雲「あっちの方からよ!」ダダッ



電「多分、このあたりなのです」

吹雪「あれ?ここって…」

五月雨「前にクウボさんと戦ったとこ…だよね」

叢雲「このあたり、何かあるのかしら…」

漣「…あれ?あそこ、誰かいる…?」


リ級?「うーん、しまったなぁ。結構デカい音出ちゃった」

リ級?「だって出口埋まってんだもん。仕方ないよ」

吹雪「うわぁ、今度は重巡リ級にそっくりだよ」

電「あの人も幹部でしょうか?」

叢雲「いや、どうかしら…」


リ級?「…ん?」

リ級?「あ!やばい、見つかった!」


五月雨「うわ、気づかれちゃった!」

漣「何かこの流れ、懐かしいね」

リ級?「くっ、ゲリラ戦法で行こうと思ったけど仕方ない」

リ級?「おい、お前ら!」

電「!?な、何でしょう?」

リー「私は秘密結社ディープマリンのリー様だ!」

リー「お前らを人質に取ってやる!大人しくつかまれ!」

叢雲「え、何その三下感満載のセリフ」

漣「フラグでしかないね」

五月雨「とりあえず変身して戦う?」

吹雪「そうだね。じゃあみんな、準備して!」

リ級「何をコソコソ…」

カチッ

五人「変身!」

デデッデデー デデッデデー デデー

シュィィィィン バァァァァァァン

リー「!?」

リー「な、何だ!?いきなり!」

リー「何者だ、お前ら!?」

漣「何だかんだと聞かれたら」

叢雲「答えてあげるが…って、何言わせるのよ」

吹雪「はいはい、そこまで。やるよー」

デデッデデー デデッデデーン

吹雪「吹雪レッド!」

叢雲「叢雲ブラック!」

漣「漣ピンク!」

電「電イエロー!」

五月雨「五月雨ブルー!」


吹雪「五人そろって!」

五人「駆逐戦隊!ショキカンジャー!!」

バァァァァァァン

リー「な、ショキカンジャー!?お前らが!?」

リー「いきなり現れるなんて…!」

吹雪「何の用か知りませんが、容赦しませんよ」

リー「くそっ、最初に適当にゲリラ戦法で誰か捕まえて、人質にしてお前らをおびき出そうと思ったのに…」

五月雨「運が悪かったんですね」

リー「全くだね、残念」

リー「と、とにかく!こうなったら、お前らをぶっ倒すしかない!」

リー「覚悟しろぉ!」ダダッ

電「来たのです!」

吹雪「漣ちゃ…」

漣「はいはーい」ギリギリ

バシュッ

リー「ぐはぁっ!」グサッ

漣「ふふん。いい感じに当たったね」

リー「くっ、まだまだぁ…!」ヨロッ

リー「まだ近づけば…!」


サッ

叢雲「ふん、遅いわね」

リー「え?いつの間に近づいて…」

ドゴォォォォォ

リー「ぐああああああああ!!?」

叢雲「吹っ飛べぇ!!」

ドゴォォォォォォォォォォォォ

リー「う、嘘だああああああああああ!!」ヒューン

キラーン

叢雲「ふん、口ほどにもない」

電「うわ、今回早かったのです」

吹雪「大したことなかったね」

叢雲「適当に小突いただけで吹っ飛んでったわ」

五月雨「すごいね、叢雲ちゃん」

漣「ちょっとー、漣はー?」

吹雪「うんうん。漣ちゃんも反応が早くて良かったよ」ナデナデ

漣「…なんでなでられてるの?」

電「じゃあ、帰りましょうか?」

叢雲「そうね。結局あいつ、なんだったのかしら」

吹雪「さあ?」

五月雨「幹部って感じじゃ無かったよね」

漣「何でもいいよ。帰ってダウトでもしよう」

翌日

五人は、昨日リーと戦った場所まで来ていた

吹雪「やっぱり、何かあるのかな?このあたりに」

電「でも、何があるのでしょうか?」

叢雲「さあ…」

五月雨「ちょっと調べてみようか」

漣「調べるったって…」

ガサガサッ

漣「…ん?」

五月雨「何の音?」

叢雲「また猫じゃないでしょうね…」

ガサガサッ


リー「よしっ、ここまで来たぞ」ガサガサッ

五人「…」

リー「昨日はデカい音たててすぐに見つかっちまたからな…」

リー「今日こそはゲリラ戦法を…ん?」

五人「…」

リー「…」

カチッ

五人「変身!」

リー「う、うわああああ!!」

数分後

リー「な、何故だ…どうして私はこうも運が悪いんだ…」ボロッ

叢雲「さーて、色々しゃべってもらおうかしら」

リー「!?な、何をする気だ!」

吹雪「とりあえず、あなたには捕虜になってもらいます」

リー「くっ、拷問でもする気か…!」

漣「しますよ。えっぐいの」

リー「ど、どんな…?」

漣「そうですねぇ。例えば…」

漣「あなたが、中学生の時に書いた日記やポエムを音読しつつネットにさらす…とか?」

リー「うわああああああああああ!!やめろおおおおおおおおおお!!」

電「あなた、中学時代とかあったのです?」

リー「…はっ、そういえばなかった」

五月雨「えぇ…」

吹雪「とにかく、まずは司令官の所へ…」

リー「くっ…」

ガサガサッ

叢雲「…ん?また…?」

シュバッ

五人「!?」

ガッ

リー「う、うわっ!?」

シュバッ ガサガサッ

何者かが突如現れ、リーを奪って去って行った!

五月雨「な、何?今の」

電「わからないのです…」

吹雪「多分、あの人の味方…ディープマリンの一員だとは思うんだけど」

叢雲「…今の奴、ただ者じゃないわね」

叢雲「あのリーとかいうやつよりかなり強いと思うわ」

漣「確かに…顔がフードで見えなかった」

五月雨「え、それ関係あるの?」

漣「強キャラでそんな感じのがよくいるんだよ」

吹雪「でも…これはまずいね」

電「え?」

吹雪「ここから簡単に攻め入れられるってことだよ」

叢雲「そうね…何があるのかはわからないけど、ここから奴らが攻め込んでくるってことはわかったわ」

五月雨「この二日で連続で攻めてきてる…敵も本格的に攻めてくる気になったのかな」

漣「今回は敵が大したことなかったからいいけど、もっと強いのが来るかもしれないし」

電「なるほど…どうしましょう?」

吹雪「とりあえず、司令官に報告してここに他の人を近寄らせないようにしてもらおう」

五月雨「そうだね。ただでさえ人はほとんど来ないけど」

叢雲「警戒するに越したことはないわ」

電「でも、攻めてきたとき、どうやってそのことを知るのです?」

漣「今回みたいに偶然、というのもあんまりないだろうしね」

吹雪「そうだねぇ…」

五月雨「シンプルに、カメラやセンサーを設置したらどうかな」

叢雲「ふむ…それがよさそうね。下手な小細工よりはいいと思うわ」

電「そうですね。とりあえず、司令官さんに報告するのです」

執務室

提督「うーむ、とうとう攻めてきたか…」

吹雪「それで、どうですか?」

提督「ああ。あそこには近寄らないよう、全員に知らせておくよ」

提督「あと、カメラとかなら簡単に設置できるはずだ。今日中には終わるだろう」

提督「異常があった時はお前たちに知らせるようにする…が」

漣「が?」

提督「できれば、昼の間だけでもその近くにいてくれないか?」

提督「近くにいたら、すぐ対応出来るだろう」

提督「それに、何が起こるかわからん。いつの間にか、カメラが壊されてるかもしれんからな」

五月雨「はい、わかりました」

提督「ああ、頼んだぞ」

叢雲「うーん…しばらく、あのあたりにいることが多くなりそうね」

電「どのくらい続くのでしょうか?」

吹雪「わからない…攻撃が途絶えるまでだろうね」

漣「えー?めんどいー」

五月雨「でも本当にあそこからしか攻めてこないのかな?」

吹雪「どうかな…そうだといいんだけど」

叢雲「今は対策の使用もないし、様子を見ましょ」

電「そうするのです」

翌日

五人は、例の場所の近くで訓練をしていた

漣「そこで漣は言ってやったんですよ」バシュッ

叢雲「ほうほう」ブンッ

漣「『てめぇの敗因はたった一つ…たった一つのシンプルな答えだ』」

漣「『鎮守府近海を一人でうろついてるからだ』と」バシュバシュッ

叢雲「そりゃあイ級も納得せざるを得ないわね」ブンブンッ

漣「でしょ?そしたら大人しく帰って行ったけど、また一人で来たんだよねー」

叢雲「迷子じゃないの?それで偶然ここまで来たとか」

漣「まあそうかなー」

叢雲「っていうか、言葉通じたのね」

漣「うん。何か通じた」

吹雪「こらー、二人ともー。真面目に訓練しなさーい」

叢雲「してるわよ。雑談しながらやってるだけよ」ブンブンッ

漣「そうだよ。ほら、全部的に当たってるし」バシュバシュッ

吹雪「いや、的に一回穴空いたら当たったかどうかなんてわかんないよ…光線状だから」

漣「あっ、そっか」バシュバシュッ

五月雨「今日も来るのかな?」

電「来ないのが一番なのですが…」

吹雪「でも、また一人で来るってことはないよね」

五月雨「そうだねぇ…今度はゲリラ戦法なんて言わないだろうし」

電「イーさんたちを引き連れてくるのでしょうか?」

吹雪「それならまだいいんだけど」

ジリリリリリリリリリリリリリ

五人「!!」

叢雲「これって、昨日設置したセンサーの警報…よね」

五月雨「ていうことは、誰かが…?」

吹雪「みんな、行こう!」

漣「…来てみたけど」

電「あれは…」


ジリリリリリリリリリリリリリ

ル級?「ちょっと!何よこれ!」

リー「あれ?昨日までこんなのなかったんですけど…」

ル級?「あー、もう!これどうやったら止まるのよ!」

イー「うるさくてかなわんですイー」

漣「そこのボタン押したら止まりますよー」

ル級?「え、これ?」

漣「そうそう。それ」

ポチッ

ル級?「あっ、止まった」

漣「おー、よかったよかった」

漣「イエーイ」スッ

ル級?「イエーイ」スッ

パシッ

ピシガシグッグ

漣・ル級?「HAHAHAHAHAHAHAHAHAHA!!」

ル級?「ふぅ…」

ル級?「…」

ル級?「…うわぁ!誰よあんた!」

五月雨「え、遅すぎない?」

叢雲「やっぱディープマリンってバカしかいないのかしら」

イー「あー!お前たちは…!」

リー「ルーさん!こいつらがショキカンジャーです!」

ルー「え!?こいつらがショキカンジャー!?」

電「今度は戦艦ル級にそっくりなのです」

吹雪「空母ヲ級もそのうち出てきそうだね」

ルー「ふむ…まあいいわ」

ルー「私の名前はルー!今からこいつらと一緒にあなたたちを打ち倒してくれるわ!」

漣「大柴さんですか?」

ルー「え!?藪からスティックに何を言うのよ!」

叢雲「ノリノリね」

五月雨「あれ?これ、今から戦うんだよね?」

吹雪「そうだけど」

電「そんな空気じゃないのです」

ルー「あーもう!とにかく、やるわよ!お前たち!」

イーたち「イー!!」ダダッ

五月雨「うわ、いっぱい来たよ!」

叢雲「うろたえないで。変身して戦うわよ」

電「普通に戦えば大丈夫なはずなのです」

吹雪「みんな、準備はいい!?」

漣「いいともー!」

カチッ

五人「変身!」

イーたち「イー!!」ダダダ

電「そーっ、れ!」ブンッ

ドゴォォォォォォォォォォォォ バチバチバチバチィッ

イーたち「イーーーーーーッ!!!」

リー「なっ、一撃であんな大勢を!?」

ルー「噂通り、ただ者じゃないわね…!」

イー「ま、前に戦った時よりも格段に強くなってるイー…!」

電「訓練の賜物なのです」

ルー「ひ、ひるむんじゃない!お前たち、行きなさい!」

ルー「あと、リーも行きなさい!」

リー「え、私もですか!?」

ルー「いいから、ほら!」

リー「うぅ…仕方ない!」ダダッ

リー「おらぁ!喰らえぇ!」ブンッ

吹雪「よっと」シュバッ

リー(!避けられ…)

吹雪「はぁっ!」ズバッ

リー「ぐあああ!!」

ルー「リー!!」

ルー「リー、大丈夫!?」

リー「くっ…大丈夫、です…が…」

リー(心配するならむやみに突っ込ませるなよ…)ガクッ

ルー「リーーーーーーーー!!」

ルー「くそう、よくもリーを…!」

ルー「こうなったら、私が直々に戦ってやるわ!覚悟なさい!」ダダッ

五月雨「…え!?私!?」

ルー「とうっ!」ブンッ

五月雨「くっ!」バシッ

ルーの攻撃を、五月雨は刀で防いだ!

ルー「ほらほらほらぁ!」バシバシッ

五月雨「は、速い…!」バシバシッ

五月雨(イーたちよりも強い…一筋縄じゃいかない)

五月雨「…そこっ!」

ザパァァァァァァ

五月雨はルーの足元めがけて水を放出した!

五月雨(これでバランスを崩せば…!)

ルー「おっと!」シュバッ

五月雨(!?避けられた…!)

ルー「甘い甘い!」ドガッ

五月雨「うぁっ…!」ヨロッ

ルー「このままボコボコにしてやるわ!」ブンッ

五月雨「…!」

五月雨(まずい、攻撃が…!)


吹雪「せいっ!」ドガッ

ルー「ウワラバッ!?」ズザッ

五月雨「ふ、吹雪ちゃん!?」

吹雪「五月雨ちゃん、大丈夫?」

五月雨「う、うん…」

ルー「くっ…いつの間に後ろに」

吹雪「お仲間はもういませんよ」

ルー「何っ!?」


イーたち「イー…」ピクピク

リー「うーん…私のポエム…読まないで…」ピクピク


ルー「なっ、全滅なんて…!」

叢雲「あっけなかったわね」

電「束になっても、電たちには勝てないのです!」

吹雪「さあ、残るはあなただけです」チャキッ

ルー「くっ…」

ルー「こうなっては仕方ない…やってやるわ!」ダダッ

吹雪「…!」

ルー「うおおおおおお!!」ダダダダ


ズルッ

ルー「あれ?」コケッ

ルー(あ、さっきの水で足元が)

吹雪「とりゃあ!!」ズバァッ

ルー「ぎゃあああああああああ!!」

ルー「ぐはぁ…強い…!」

吹雪「さて、あなたたちを捕虜に…」

ルー「!!て、撤退よ!あんたら!」

イーたち「イ、イー!!」ダダッ

リー「…え!?あれ!?ちょっ、置いてかないでー!!」ダダッ

叢雲「あ、待ちなさい!」

電「行っちゃったのです…」

漣「何がやりたいんだろうねぇ」

吹雪「…五月雨ちゃん、大丈夫?」

五月雨「…」

吹雪「五月雨ちゃん?」

五月雨「…うん、大丈夫」

叢雲「じゃ、帰りましょ」

漣「何だかんだ疲れたー」スタスタ

電「お茶でも飲むのです」スタスタ

五月雨「…」スタスタ

五月雨「…はぁ…」

漣「あ、五月雨ちゃん、気を付けてー」

五月雨「え?」

ズルッ

五月雨「あ」

そして、それから────


ルー「ふはははは!!また来たわよ!」

リー「今度は作戦がある!行くぞ!フォーメーションZだ!」

「イー!」「ロー!」「ハー!」「ニー!」

叢雲「しつこい!」ドカッ

ディープマリンは何度も攻め込み────


ルー「今日は助っ人を連れてきたわ!」

ター「ドーモ、ショキカンジャー=サン。ターです」ペコッ

漣「ドーモ、ター=サン。ショキカンジャーです」ペコッ

電「…何やってるのです?」

ター・漣「アイサツ」


漣「イヤーッ!」バシュッ

ター「グワーッ!」グサッ

漣「ゴウランガ!」

ショキカンジャーと戦い────


リー「今日は私の相方を連れてきた!」

ネー「…」

リー「…ネー?どうした?」

ネー「…帰っていい?」

リー「え!?」


リー「ちょっ、ネー!助けて!」

ネー「…ごめん…こっちも、いっぱいいっぱい…」

リー「ええ!?」

ネー「…本当に申し訳ない…」

リー「そ、そんなぁ!」

電「えいっ!」ブンッ

リー「えっ」

その度に敗走し────


ヲー「…」

吹雪(本当に来た、ヲ級そっくりな人…)

ルー「…ヲー?どうしたの?」

ヲー「…ヲッ」

ヲー「ヲッヲッヲー」

ルー「…ふむふむ、そうなの」

吹雪「え、言ってることわかるんですか?」

ヲー「いや、全然わかんない」

吹雪「えぇ…」

吹雪「はぁっ!」ズバッ

ヲー「…」

吹雪「…!?効いてない!?」

ヲー「…」プルプル

ルー「…いや、これは痛いのを我慢してるわ」

吹雪「えぇ…」


そしてなんやかんやで最初の襲撃からニ週間経った

ショキカンジャー本拠地

叢雲「あー、もう!何なのよあいつら!毎日のように攻めてきて!」

電「流石に疲れるのです…」

漣「一日一回なのが救いだね」

吹雪「それにしても、絶対あそこから攻め込んでくるよね…」

叢雲「絶対あのあたり、何かあるわよね」

漣「やっぱ調べてみる?」

電「でも、少し離れてその隙に攻め込まれたら大変ですよ」

吹雪「うーん…やっぱり、襲撃が途切れるのを待つしかないか…」

五月雨「…」ボー

叢雲「…五月雨?」

五月雨「…ふぇ!?な、何!?」

叢雲「いや、何でもないけど…」

電「どうしたのです?最近ボーっとすることが多いのです」

漣「顔色も少し悪いし、疲れてるんじゃ?」

五月雨「だ、大丈夫!何でもないよ!」

叢雲「ドジることも多いし」

電「この間はジュースと間違えてタバスコ飲みそうになったのです」

漣「五月雨ちゃんがドジなのは元からだから問題ない」

五月雨「ちょ、ちょっと!漣ちゃん!」

五月雨「とにかく、何でもないから心配しないで」

叢雲「そう?ならいいけど」

漣「じゃあポーカーでもしようか」

電「イカサマはなしですよ」

吹雪「…」

その夜

吹雪「…」

吹雪は、いつも五人が訓練している場所の近くに来ていた


涼風『ん?五月雨?』

吹雪『うん。最近ちょっと様子がおかしくて』

涼風『あー、確かにボーっとしてるねぇ』

吹雪『同室の涼風ちゃんなら何か知ってると思って』

涼風『うーん、そうだねぇ…』

涼風『…最近、夜に部屋をこっそり出ることが多くなったね』

吹雪『夜に?』

涼風『うん。消灯してしばらくすると、どっか行っちまうんだよ』

涼風『最初はトイレで行ってんのかと思ったけど、それにしては長い間戻ってこないみたいなんだよ』

涼風『あたいはその間に寝ちまうからそのあとは知らないけど、朝起きたら普通に戻ってるよ』

涼風『そのことについて聞こうかと思ったこともあるけど、なんだか聞きづらくてねぇ』

吹雪『…そっか』

吹雪『わかった、ありがとう』

涼風『おう!』

吹雪(私の予想だと、このあたりで…)

ブンッ ブンッ

吹雪「…!」


五月雨「はぁ…はぁ…」

ブンッ ブンッ

五月雨は、一人で刀の練習をしていた

五月雨「はっ!はっ!」

ブンッ ブンッ

吹雪「…」

吹雪(やっぱりね…)

五月雨「はぁ…はぁ…」

吹雪「…こんな時間に、何やってるの?」

五月雨「!!」

五月雨「…吹雪ちゃん」

吹雪「…訓練なら、二人でやったほうが良いんじゃない?」

五月雨「…」

吹雪「相手になるよ」

五月雨「…うん、じゃあ、お願いしようかな…」

しばらく後

吹雪「はぁ…はぁ…」

五月雨「こ、ここまでにしよう…」

吹雪「そ、そうだね…」

五月雨「ふぅー…」

吹雪「…」

吹雪「…どうして、夜中に訓練してるの?」

五月雨「…」

五月雨「今日、なんとなく眠れなくて」

吹雪「でも、最近夜に出てることが多いって、涼風ちゃんが」

五月雨「あれ…涼風にバレてたんだ…」

五月雨「起こさないようにしてたんだけどな…」

五月雨「あはは…ダメだなぁ、私…」

吹雪「…」

五月雨「…最近、みんな強くなったよね」

吹雪「え、そう?」

五月雨「うん。強くなった」

吹雪「そうかな…五月雨ちゃんも同じくらいだと思うよ」

五月雨「いや、そういう単純な強さじゃなくて…」

吹雪「?」

五月雨「…何て言ったらわからないけど…もっと、根本的で、大切な強さ…」

五月雨「そういった強さが、最近みんなの中で芽生えてる気がするんだ」

吹雪「…」

五月雨「…この間だって、吹雪ちゃんに助けられたし」

五月雨「このままだと…みんなの足を引っ張って、迷惑かけちゃうと思って…」

五月雨「みんなと同じ強さは手に入らないと思ったから、少しでもみんなに近づけるよう、こうやって夜に訓練してたんだ」

吹雪「…そうだったんだ」

五月雨「…でも、全然追いつけない」

五月雨「みんな、本当に強いから」

五月雨「私なんかじゃ…ダメなのかな」

吹雪「…」

吹雪「…そんなことないと思うよ」

五月雨「…え?」

吹雪「私からしたら、五月雨ちゃんは強いよ」

五月雨「吹雪ちゃん…?」

吹雪「だって…」

ガサガサッ

二人「!?」

ガサガサッ

吹雪「な、何…!?」

五月雨「誰かいる…!?」

シュバッ

フード「…」

フードをかぶった何者かが、陰から現れた

吹雪「!この人…!」

五月雨「この間、リーさんを連れて去って行った人…だね」

フード「…」

吹雪「…まさか、夜に攻めてくるなんて」

五月雨「どうする?みんなを呼んでくる?」

吹雪「そこまで待ってくれないと思うよ…」

フード「…」

五月雨「じゃあ、二人で戦うしか…?」

吹雪「それしかなさそうだね」

吹雪「…大丈夫?訓練の後だけど」

五月雨「大丈夫…戦える」

吹雪「じゃあ…行くよ!」ダダッ

吹雪「はぁっ!」ブンッ

フード「…」バシッ

吹雪(!素手で、弾かれた…)

吹雪(でも、まだ!)

吹雪「はあああ!!」シュバババッ

フード「…」バシバシバシッ

吹雪「くっ…」

五月雨「やぁー!!」ブンッ

フード「!」ガッ

グググ

五月雨「!…刀を素手でつかむなんて…でも!」

ザパァ

フード「…!」

バシィ

五月雨は刀に水をまとわせ、フードの腕を弾いた!

五月雨「そこぉ!!」ブンッ

フード「!!」

シュバッ

五月雨「!!」

五月雨の攻撃を、フードは宙返りでかわした!

五月雨「くっ…避けられた」

スタッ

フワッ

宙返りした時、フードがめくれ、素顔が現れた

二人「…!」

レ級?「…」

吹雪「お次はレ級のそっくりさんか…」

五月雨「これは強そうだねぇ…」

レ級?「…」シュバッ

吹雪「!!」

ドガッ

レ級は吹雪に接近し、攻撃を喰らわせた!

吹雪「ぐあ…!」

五月雨「吹雪ちゃん!」

レ級?「…」シュバッ

五月雨(!速い!)

ドガッ

五月雨「うあぁっ!」

吹雪「く…強い」

五月雨「コウワンさんを、バランス型にしたみたいな強さだね…」

レ級?「…」シュバッ

吹雪「!!」

ガキィン

レ級?「…」

吹雪「くっ…」グググ

バシィッ

レ級?「…」ブンッ

吹雪「はぁっ!」

ボワァァァァァ

吹雪は剣から炎を放出した!

レ級?「!!」シュバッ

五月雨「そこだっ!」ズバッ

五月雨はレ級?が炎を避け、体勢を崩した隙をついて、背中を切りつけた!

レ級?「…!」

吹雪「よしっ!」

五月雨「当たった…!」

レ級?「…」

五月雨「…あれ?」

ブンッ

五月雨「うわぁ!?」シュバッ

五月雨「な、何で!?効いてない!?」

吹雪「そんな…!」

シュンッ

吹雪「!!」

ガシィッ

レ級?「…」グググ

吹雪「まずい、このままじゃジリ貧だ…!」グググ

五月雨「吹雪ちゃん…!」チャキッ


キラッ

五月雨「…?」

五月雨(あの人の首の後ろに、石のようなものが…?)

五月雨(結構大きい…卵くらいの大きさ?)

五月雨(…あれ、どこかで見た気が…)

吹雪「はぁっ!」ボゥッ

レ級?「…」シュバッ

五月雨(!また隙ができてる!攻撃を…)

五月雨(でも、また効かないかも…)

五月雨(…いや、やるしかない!)チャキッ

五月雨「たぁー!」ブンッ

ガキィッ

五月雨の攻撃は、レ級?の首の後ろの石に当たった!

五月雨「!しまった、これじゃ効かな…」

レ級?「…!」ヨロッ

五月雨「…あれ?」

吹雪「き、効いてる?」

吹雪「と、とにかくチャンスだよ!五月雨ちゃん!」

五月雨「うん!」チャキッ

レ級?「!!」

タタッ ガサガサッ

吹雪「あっ…」

五月雨「…逃げられちゃった」

吹雪「…助かった、のかな?」

五月雨「多分…」

五月雨「はぁ…まさか、あんなに強いのがいるなんて…」

吹雪「大丈夫だよ。五人で戦えば」

五月雨「…そうだね」

吹雪「それより、夜に襲撃があったことの方が問題だよ」

五月雨「そうだね…これは油断できない」

吹雪「センサーには反応しなかったみたいだし…どういうことだろ?」

五月雨「あのセンサー、そこまで高性能じゃないから、抜け道はあるみたい。そこを抜けたんじゃないかな」

吹雪「そっか…」

吹雪「とにかく、これは夜も油断できない、けど…」

吹雪「毎晩ここにいるわけにはいかないね」

五月雨「え?どうして?実際私は…」

吹雪「そ、れ、が!ダメなの!」

五月雨「ええ!?」

吹雪「五月雨ちゃん、夜に訓練してるってことは、あんまり寝てないでしょ?」

五月雨「え、えっと…」

吹雪「最近ボーっとしたりするのは、睡眠不足が原因だよ」

吹雪「そんなんじゃ、戦うときに危険だし、何よりみんなに心配かけちゃうよ」

五月雨「は、はい…ごめんなさい…」

吹雪「…だから、夜の訓練、及び見張りは三日に一回にしよう」

五月雨「え!?でも、もし見張ってない時に来たら…!」

吹雪「その時はその時だよ!」

五月雨「ええ!?」

吹雪「…でも、多分あの人はしばらく来ないと思うな」

五月雨「え?どうして?」

吹雪「あんな強い人がいるなら、最初から使ってるはずだよ」

吹雪「多分、使えない理由があるから、普段はあの人は来ない…んだと思う」

五月雨「じゃあ何で今日は来たの?」

吹雪「さあ…」

五月雨「…まあ、わかったよ。夜の訓練はほどほどにするよ」

吹雪「よろしい」

五月雨「…あ、私が夜に訓練してたことは他のみんなには言わないでね」

吹雪「え?何で?」

五月雨「話を聞いてみんなが同じように夜に訓練しだすと何か悪いし、それに…」

吹雪「それに?」

五月雨「…何か、恥ずかしいから」

吹雪「…ぷっ」

五月雨「あー!何で笑うのー!」

吹雪「あはは、ごめんごめん」

吹雪「別にいいじゃん。悪いことじゃないし」

五月雨「だって、一人で夜に訓練とか、漣ちゃんにベタだとか言われそうだし…」

吹雪「…まあ、それはそうだね」

吹雪「わかったよ。じゃあ夜は二人で訓練しよう」

五月雨「え?吹雪ちゃんもするの?」

吹雪「そりゃあさっきも言ったけど訓練は二人の方がいいし」

吹雪「見張りも兼ねてるから、何かあったら二人の方が動きやすい」

吹雪「それとも、私は訓練の邪魔かな?」

五月雨「そ、そんなことないよ!」

五月雨「…うん、じゃあ、お願いするね」

吹雪「うん。じゃあ今日はもう寝よう」

五月雨「そうだね…ふぅ…」

吹雪「…あっ、夜が明けそう」

五月雨「え!?もうそんな時間!?」

吹雪「あれ、そろそろ起床時間じゃ…」

五月雨「い、急いで戻らないとー!」ダダッ

吹雪「あ、五月雨ちゃん!危な…」

五月雨「あっ」コケッ


そんなこんなで二人は三日に一度、訓練及び夜の見張りをすることになったが

それから何者かが夜に攻めてくることはなかった

しかし、昼は相変わらず襲撃が続いていた

そして、最初の襲撃から一か月が過ぎた

叢雲「暇な人が履く靴ってなーんだ」

五月雨「退屈」

叢雲「はい、せいかーい」

吹雪「じゃあ次私ね。うらないで商売する人は?」

漣「詐欺師」

吹雪「…いや、そうだけどさ」

電「占い師なのです」

吹雪「ピンポーン」

電「じゃあ次は電の番…」

ジリリリリリリリリリリリリリ

五人「!!」


叢雲「今日も来やがったわね!」

漣「せっかくのお楽しみタイムを邪魔しやがって~!」

電「茄子は嫌いなのです…」

吹雪「…何で三人ともこんななの?」

五月雨「…さあ?」

叢雲「オラァ!今日もボコボコに…あら?」


離島棲姫?「ふっふっふ…」


漣「あれ?何か見慣れない人が一人…」

五月雨「離島棲姫そっくりだね」

離島棲姫?「ふっふっふ…来たわね、ショキカンジャー」

ジリリリリリリリリリリリリリ

吹雪「あなたは誰ですか?」

離島棲姫?「ふふふ、私は」

ジリリリリリリリリリリリリリ

電「え?もう一度お願いします」

離島棲姫?「いやだから」

ジリリリリリリリリリリリリリ

離島棲姫?「え、えっと」

ジリリリリリリリリリリリリリ

離島棲姫?「…」

離島棲姫?「…これの止め方教えて」ウルッ

五月雨「あっはい」

吹雪(泣きそうだ…)

離島棲姫?「ふぅ…では改めて」

リトウ「私はリトウ。ディープマリンの幹部の一人で、科学者よ」

漣「ほう、悪の科学者」

叢雲「ゴスロリに白衣ってどうなのよ」

リトウ「ふん、何とでも言うがいいわ」

リトウ「悪の組織の女幹部でゴスロリの天才科学者で美少女…私を超えるキャラはそういないわ」

漣「でもあんたら女幹部しかいないじゃん」

電「女幹部は、数ある幹部や怪人の中で一人二人いるから目立つのです」

叢雲「女幹部だらけじゃねぇ…」

リトウ「うっ…!私たちが地味に気にしてることを!」

吹雪「えっ、気にしてたんだ」

リトウ「ふっ…まあ、そんなことはどうでもいいわ」

リトウ「リーやルーに襲撃を命じてたのは私よ」

叢雲「ああっ!?あんたが元凶か!」

漣「毎日のように来やがって!血祭りにあげてやる!」

電「電の本気を見るのです…!」ゴゴゴ

五月雨「さ、三人とも落ち着いて!」

リトウ「ふふふ、苛立ってるわね」

リトウ「ああやって襲撃させてたのは、あなたたちの体力を奪い、苛立たせるためよ」

リトウ「それも全て、今日のためのお膳立て…」

吹雪「お膳立て…?」

リトウ「イーたち戦闘員をはじめとして、リーやルーたちも…私によってつくられた生物」

五月雨「え!?」

リトウ「そして私は、あなたたちを倒せるような超強い怪人を作ってたの」

リトウ「でも、いくら天才の私が作った超強い怪人だからって、万全の状態のあなたたちと戦えば負けるかもしれない…」

リトウ「だからこうして一か月間襲撃させて、体力を奪ったわけよ」

リトウ「ふっふっふ。どう?完璧な作戦でしょ?」

叢雲「言いたいことはそれだけか…?」

漣「お前を殺す!」

電「…それ、生存フラグなのです」

吹雪「…それで、その超強い怪人というのは?」

リトウ「ふっふっふ…呼んであげるわ。来なさい」


レ級?「…」

吹雪「…あ!」

五月雨「あなたは…!」

叢雲「…あ、あいつもしかして」

漣「あの時フードかぶってたやつ?」

電「え、レ級そっくりなのです」

リトウ「この子の名前はレー…私が作った最強の怪人よ」

リトウ「ニ回くらいここに向かわせたけど、まだ未完成だったし…まともに戦えなかったわね」

リトウ「でも、今この子は完全体…勝てるかしら?」

五月雨「…あの時より、強い…」

吹雪「…大丈夫」

五月雨「…え?」

吹雪「今日は…みんな、いるから」

五月雨「…うん、そうだね」

叢雲「で、あんた何で来たの?」

リトウ「いや、私の怪人がどれだけ強いか見てやろうかと」

リトウ「ちなみに、私を狙わないほうが良いわ。その隙にレーにやられるのがオチだから」

漣「なるほど…じゃあぶっ倒して後で二人まとめて恥ずかしい目に合わせてやるよぉ!」

リトウ「!は、恥ずかしい目って…?」

漣「五月雨ちゃんと同じ、腋丸出しの服着せてやるよぉ!」

五月雨「…え?」

リトウ「!そ、それは恥ずかしい!」

五月雨「ええ!?」

リトウ「くっ…そうならないためにも!行け、レー!」

レー「…」スッ

吹雪「!みんな、変身するよ!」

電「はいっ!」

カチッ

五人「変身!」

叢雲「はぁっ!」ブンッ

レー「…」スッ

叢雲「…っ」

叢雲(避けられた…!しかも、簡単に…!)

レー「…」ブンッ

叢雲「!!」

電「えいっ!」ブンッ

レー「!!」シュバッ

電「うぅ…避けられちゃったのです」

叢雲「ふぅ…助かったわ、電」

電「いえ。それより、まだ来ますよ!」

漣「くそぅ!当たれぇ!」シュバババッ

レー「…」シュンシュンッ

漣(…!全部、避けられた…!)

レー「…」シュンッ

漣(!近寄られ…)

吹雪「はぁっ!」ブンッ

レー「!」

ガッ

グググ

吹雪「叢雲ちゃん!」

叢雲「了解!」ドガッ

レー「…」

叢雲「!?効いて、ない!?」

レー「…」

叢雲「くっ…まだまだぁ!」シュバババッ

レー「…」バシバシバシッ

吹雪(よし!両手がふさがった!)

五月雨「たぁー!!」ブンッ

レーの背後から、五月雨が刀を振り下ろした!

レー「…」

バッ

吹雪「え!?」

叢雲「な!?」

シュバッ クルッ

五月雨「え!?」スカッ

レーは吹雪と叢雲を振りほどき、宙返りで五月雨の攻撃をかわした!

レー「…」ドカッ

五月雨「うぁっ…!」ズザザ

吹雪「五月雨ちゃん!」

五月雨「くっ…」

吹雪「五月雨ちゃん、だいじょう…」

五月雨「まだ…まだ!」ダダッ

吹雪「!?ダメ、危ない!」

五月雨「やぁー!」ブンッ

レー「…」スッ

五月雨(やっぱり避ける…でも!)

ザパァァァァァァ

レー「!」

五月雨は刀から水を放出し、レーの顔にぶつけた!

レー「…!」

五月雨(これで隙ができる!目もすぐには開けられない!)

五月雨「これで…!」ブンッ

レー「…」

ガッ

五月雨「!!?」

五月雨(見えない状態で…刀をつかんできた!?)

レー「…」ドガッ

五月雨「ぐあああ!!」ズザザ

五月雨「う…」ヨロッ

五月雨(早く、体勢を…)

レー「…」ブンッ

五月雨「!」

五月雨(…やっぱり、私は、弱いのかな…)

五月雨(だって、このままじゃ…)

五月雨(…)


シュバババッ

レー「!!」シュバッ

五月雨「!」

漣「五月雨ちゃんから離れやがれ、このヤロー!」

レー「…」スッ

電「えーい!」ブンッ

レー「!?」ガッ

グググ

レー「…!」

叢雲「流石に電の重い一撃には耐えられないようね!」スッ

レー「!」

叢雲「吹っ飛べ!」ドガッ

ズガァァァァァン

レー「…!」

叢雲「…ふん、耐えるわね」

五月雨「…」

吹雪「五月雨ちゃん、無事?」

五月雨「…私は、やっぱり駄目だなぁ…」

五月雨「…また、みんなに助けられて…」

吹雪「…」

吹雪「五月雨ちゃん。私は、さっき言ったよね」

五月雨「…え?」

吹雪「みんな、いるって」

吹雪「誰も…一人じゃあの人を倒せない」

吹雪「みんなで協力して倒さないといけない…」

吹雪「そして…それには、五月雨ちゃんも必要なんだよ」

五月雨「…!」

吹雪「もっと、仲間を頼っていいんだよ」

吹雪「私たちも…五月雨ちゃんを頼る」

吹雪「みんなで、戦おう」

五月雨「…」

吹雪「それと…自分が弱いなんて、もう言わないで」

五月雨「え…?」

吹雪「この間も言ったけど…五月雨ちゃんは強いよ」

吹雪「自信をもって…一緒に戦おう」

五月雨「…」

五月雨「…うん」

五月雨「わかった…!」

五月雨「…」


五月雨『!しまった、これじゃ効かな…』

レー『…!』ヨロッ

五月雨『…あれ?』

吹雪『き、効いてる?』


五月雨(私の予想が正しければ…)

五月雨「吹雪ちゃん、ちょっと…」

吹雪「ん?」


吹雪「…なるほど、やってみる価値はあるね」

五月雨「うん、お願い」

吹雪「みんな!コンビネーションだ!」

漣「よっしゃ!キタコレ!」

叢雲「いいわ、やってあげる!」

電「了解なのです!」

漣「それそれぇっ!」シュバババッ

レー「…」スッ

漣「やっぱり避けるか!でもまだまだ!」シュバババッ

レー「…!」ススッ

電「えーい!!」ブンッ

レー「!?」ガッ

ググググ

レーは両腕で電の攻撃を防いだ!

電「まだ終わりじゃないのです!」グググ

バチバチバチバチィッ

レー「…!」

レー「…」スッ

レーは足で攻撃をしようとした!

叢雲「させるかっ!!」ドガッ

レー「!」

叢雲「そして、こうするっ!」ドドドドド

叢雲は槍から石を放出し、レーの足元を埋めた!

レー「…!」グッグッ

叢雲「これで宙には逃げられないわ!」

吹雪「五月雨ちゃん、行くよ!」

五月雨「…うん!」バッ

五月雨(狙うのは…首の後ろの、石!)

吹雪・五月雨「はああああああ!!」ブンッ

レー「!!」

ズガァァァァァァァン

吹雪と五月雨の一斉攻撃が決まった!

レー「…」ヨロッ

五月雨「よしっ!効いてる!」

吹雪「みんな、トドメだ!」

四人「了解!」

電「アンカーハンマー!」ヒュンッ

漣「デッキチェリー!」ヒュンッ

叢雲「マストランス!」ヒュンッ

五月雨「キールブレード!」ヒュンッ

吹雪「ブリッジソード!」ヒュンッ

ピキィィィィィン ガッシィィィィィン

五人が投げた武器が空中で合体し、バズーカとなった!

五人「デストロイキャノン!」

漣「目標捕捉!」

電「照準よし!」

叢雲「充填完了!」

五月雨「発射準備完了!」


吹雪「ってぇー!!」

ドゴォォォォォォォォォォォォ

レー「…!!」

ズガァァァァァァァァァン

ヒューン

叢雲「おー、よく飛んだわね」

漣「…あ、恥ずかしい目にあわせられない」

リトウ「そ、そんな…レーが負けるなんて…」

リトウ「体力を奪っていたはずなのに…どうして!?」

吹雪「さて、あなたは…」

リトウ「くっ…まだよ!まだ…!」スッ

リトウ「このスイッチを押せば…!」カチッ

五月雨「無駄な抵抗はやめてください…!」

電「そうなのです。これ以上は…」

ドォォォォォォォォォォン

五人「!?」

漣「な、何事!?」

叢雲「どこから音が…」

吹雪「…!みんな、あそこ!」

四人「!!」


遠く離れた場所に、巨大化したレーが現れた!

五月雨「ど、どういうこと!?」

リトウ「ふっふっふ!奥の手を残しておくのは科学者の基本よ!」

リトウ「巨大化したレーにはさすがに勝てないはずよ!覚悟なさい!ふーっはっはっは!」ダダッ

電「あ、逃げたのです!」

叢雲「くっ…あのゴスロリめ…!」

漣「倒した後に怪人が巨大化とか、マジでやってくるとか思わなかったよ」

吹雪「でも、どうしよう!?このままじゃ…」

ズシーン

叢雲「少しずつ、近づいてきてる…!このままだと、鎮守府が危ないわ!」

漣「でも、巨大化した怪人に対抗するには巨大ロボットしか…」

吹雪「そんなのどこにも…!」

五月雨「…いや、ある!」

電「え…?」

五月雨「きっと…来てくれるはず…!」

ザァァァァァァァァァァ

叢雲「…今度は、何の音?」

吹雪「海の方から…?」

電「ここからだと見えないのです…動きましょう」


漣「…で、何の音だ?」

五月雨「!!みんな、あれ!」

大きな船が、すごいスピードで鎮守府に向かってきていた!

吹雪「船…?なんで、船が…」

電「すごいスピードなのです」

叢雲「あの大きさには不釣り合いね…」

漣「…ん?何か、どんどん浮いて行ってない?」

ブォォォォォォォォ ザパァァァァァァ

五人「飛んだああああああ!?」

ピキッ ガシガシッ ガッシィーン

ズドォォォォォォォン

船は空中で巨大な人型ロボットに変形し、鎮守府の近くに着地した!

吹雪「ほ、本当に来た…巨大ロボット…」

漣「もしかして、あれが明石さんたちが作った…?」

明石「おーい、みんなー!」タタッ

電「あ、明石さん!」

五月雨「いつ戻ってきたんですか?」

明石「ついさっき。それで、あのロボットも発進させたんだけど…ちょうどいいタイミングだったみたいだね」

叢雲「ここまでのものを作るとは思わなかったわ」

明石「えへへ、そうでしょ」

明石「さあ、乗った乗った!足からコックピットにいけるから!」

明石「我らが巨大ロボット『ショキカンオー』の実力を見せつけてきなさい!」

五人「はい!」

ショキカンオーコックピット

吹雪「す、すごい…」

叢雲「誰がここまでしろと…」

漣「ロマンにあふれてるねぇ」

電「さあ、早く発進させましょう!」

五月雨「そうだね。敵は迫ってきてる!」

吹雪「操作方法は…ここに書いてあるね」

吹雪「よし!ショキカンオー、発進!」

ピキィィィィィィィィィィン

ドシーン ドシーン

漣「うわ、こわっ!」

叢雲「巨大ロボットって、実際はこんな感じなのね…」

五月雨「…もう少しで、レーと接触するね」

電「どうするのです?」

吹雪「まずは普通に戦うしかない…行くよ」

ブンッ

レー「…」

ガシィッ

叢雲「やっぱり普通のパンチくらいは防いでくるわね…」

漣「ひるむな!もういっぱーつ!」

ブンッ

ガシィッ

レー「…!」ググググ

電「…!押してるのです?」

五月雨「パワーはこっちの方が上かな?」

吹雪「だったら、好都合!このまま押し切る!」

グググググ

レー「…!」

ズドォォォォォォォン

叢雲「よしっ!地面に倒したわ!」

吹雪「このまま追撃すれば…!」

五月雨「…ん?」

レー「…?」

レーの右手には、ショキカンオーの左腕が握られていた…

五月雨「た、大変!左腕がもげてる!」

四人「ええ!?」

電「ど、どうして!?」

叢雲「もしかして、これパワーは強いけど、もろいの!?」

漣「欠陥品だー!」

吹雪「みんな、落ち着いて!大丈夫、右腕はまだ…!」

ドゴォォォォォォォォォォォォ

五人「うわぁ!?」

レー「…」

漣「ま、まずい!このままじゃらジリ貧だ!」

叢雲「じゃあ、攻撃を…!」

ドゴォォォォォォォォォォォォ

ズシィィィィィィィン

吹雪「!?バランスが…!」

電「…!み、右脚が!」

ショキカンオーの右脚が損傷し、バランスを崩した!

叢雲「これじゃ、動けない!」

漣「攻撃もしずらくなったよー!」

吹雪「まだ!さっき攻撃した、首の後ろの石を攻撃すれば…!」

電「…そんなの、ないのです」

吹雪「ええ!?」

吹雪「そんな…どうして!?」

叢雲「弱点をなくした…!?そんな馬鹿な!」

漣「なんか必殺技ないの!?」

吹雪「えっと…あ、あった!」

電「じゃあ、それを…!」

吹雪「…でも、ダメだ!」

吹雪「一回しか撃てないうえに、今の状態だと外す可能性が高い!」

吹雪「せめてレーの動きを止めないと!」

叢雲「くっ…じゃあ、どうしたら…!」

ドゴォォォォォォォォォォォォ

電「きゃあっ!?」

吹雪「こ、このままじゃ…!」

叢雲「…もう、ダメなの…?」

漣「一か八かで、必殺技を…!」

五月雨「…」

五月雨(…さっきの、首の後ろの石…)

五月雨(巨大化した後に見たら、無くなってた…)

五月雨(弱点がなくなった…?それじゃ…)

五月雨(…いや、違う!)

五月雨(そんなことできるなら、最初から取ってるはず!)

五月雨(恐らく、巨大化したときになくなったんじゃなくて、見えなくなっただけ…!)

五月雨(あの石だけ大きさは変わってなくて、それで見えなくなっただけとしたら…!)

五月雨「…みんな、聞いて!」

叢雲「え!?無茶よ、そんなの!」

漣「そうだよ!それが本当かなんて保証もないし…」

五月雨「でも、現状を打破するには、この賭けに出るしかない!」

電「五月雨さん…」

吹雪「…」

五月雨「時間がない、私は行くよ!」

叢雲「あ、ちょっと!?」

五月雨「成功したら通信で知らせる!そしたら必殺技を撃って!」

電「でも…!」

五月雨「…絶対、当ててね」

五月雨「私は…みんなを、信じてるから」スッ

漣「ちょっ、五月雨ちゃん!」

吹雪「…」

吹雪「…みんな、準備して」

叢雲「ちょっと!吹雪!?」

吹雪「これしかない…!このままじゃ負ける!」

叢雲「でも、危険すぎるわ!」

吹雪「…信じよう、五月雨ちゃんを」

吹雪「私たちが信じなくて…どうするのさ」

電「…」

漣「…そうだね」

叢雲「…失敗するんじゃないわよ、五月雨」

五月雨「…よし、右腕の上まで来た!」

吹雪『じゃあ五月雨ちゃん、準備はいい!?』

五月雨「うん、いいよー!」

スッ

ブンッ

ショキカンオーは右腕を振り上げ、五月雨をレーに向けて投げつけた!

五月雨「うわあああああああああああ!!」ビューン

レー「!?」

五月雨「み、水を放出して減速!」バシャァァァァァ

バシャァッ

五月雨「うわっ!?」ドテッ

五月雨「はぁ…なんとか来れた…レーの頭の上」

五月雨「このまま首の後ろに…」

ブンッ

五月雨「うわっ!?」

レーが五月雨を捕まえようとしている!

五月雨「あ、危ない!動けない…!」

五月雨「ど、どうしたら…」

ブンッ

レー「!!」

ドカッッ

ショキカンオーの右腕が、レーに攻撃した!

吹雪「五月雨ちゃんは、私たちが守る!」

漣「殴り合いの時間だー!」


五月雨「みんな…ありがとう」

五月雨「…よし、首の後ろまで来た…」

五月雨「多分、このあたりに…」

五月雨「…!あった、石!」

五月雨「うーん、髪の毛につかまりながらでやりにくいけど…仕方ない」

五月雨「えいっ!」ズバズバッ

五月雨は刀で石を摘出した!

レー「!!??」

叢雲「様子がおかしい…!」

電「どうしたのでしょうか…?」

ピピピピピピピピッ

吹雪「!通信来た!」

五月雨『みんな!無事成功したよ!』

電「す、すごいのです!」

叢雲「よくやったわ!」

レー「…!!」

五月雨『予想通り、レーも動かない!チャンスは今しかない!』

吹雪「わかった!準備をするから、その隙に五月雨ちゃんは逃げて!」

五月雨『了解!』

五月雨「さて…来た時と同じようにすればいいかな?」

五月雨「えいっ」ピョンッ

ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥ

五月雨「うわああああああああああ!!やっぱり怖い!」

ザパァァァァァァァ

五月雨「う、うわぁ!」ザパッ

五月雨「…う、うーん…何とか降りれた…」

五月雨「…さて、みんな」

五月雨「あとは任せたよ」

叢雲「エネルギー充填完了!」

電「照準よし!」

漣「発射準備完了!」


吹雪「ギガデストロイキャノン、発射!!!」

キュィィィィィィィィィィン

ズドォォォォォォォォォォォォォン

レー「!!!!!!」

ドカァァァァァァァァァン

吹雪「な、何とかなってよかった…」

叢雲「…もうこれ、使い物にならないわね」

漣「一回で使い物にならなくなる巨大ロボとか、聞いたことないよー!」

電「でも、ちゃんと動いただけすごいのです」

五月雨「おーい、みんなー!」タタッ

吹雪「あ、五月雨ちゃん!」

五月雨「よかった、ちゃんと倒せたね!」

叢雲「あんたのおかげよ。賭けに勝ってよかったわ」

漣「今回は五月雨ちゃんのお手柄ー!」

五月雨「え、そんなことないよ!」

電「でも、すごいのです。敵に飛び乗るなんて」

五月雨「ははは…何かできちゃった」

五月雨「…私だけじゃ無理だったよ」

五月雨「みんなも、私を守ってくれたでしょ」

五月雨「きっと…一人でも欠けてたら、倒せてなかった」

五月雨「みんなの力で…勝てたんだよ」

吹雪「…ふふっ、そうだね」

叢雲「それにしても、これで襲撃はなくなるのかしら?」

電「そういえば…そういうことになるのです」

漣「やったー!久々にモノポリーやろう!」

五月雨「…」

吹雪「…」

──────────

──────

───

五月雨「…吹雪ちゃんの言う通りだったよ」

吹雪「ん?」

五月雨「みんなで、協力して倒す…」

五月雨「全員が必要だって」

五月雨「本当に…みんながいないと無理だった」

吹雪「もちろん、五月雨ちゃんも含まれるよ」

五月雨「…そうかな」

吹雪「そうだよ。あんなこと思いついたのは五月雨ちゃんだし」

吹雪「レーに飛び乗れたのも、五月雨ちゃんの水のおかげでしょ」

吹雪「これまでも…そして、これからも」

吹雪「五月雨ちゃんも…みんなも、必要だよ」

五月雨「…そうだね」

吹雪「だから、もう弱いなんて言わないでね」

五月雨「あはは…そうだね」

吹雪「…前も言ったけど、私は五月雨ちゃんは強いと思うよ」

五月雨「…」

吹雪「前に五月雨ちゃんが言ってた…本当の強さが五月雨ちゃんにもあると思う」

吹雪「あの状況で…みんなほとんどあきらめてた」

吹雪「その中で、五月雨ちゃんは最後まであきらめずに、活路を見出したよね」

吹雪「最後まであきらめない心…それも、強さじゃないかな」

五月雨「…」

吹雪「…ごめん、よくわからないよね」

五月雨「…いや、違うの」

五月雨「吹雪ちゃんに、そんなこと言ってもらえたのが嬉しくて…」

吹雪「え?そ、そうなの?」

五月雨「うん。嬉しい」

吹雪「そ、そう…何か、照れるね」

五月雨「ははは…実は私も」

吹雪「…多分、そろそろこの戦いは終わると思う」

五月雨「…私も、そう思う」

吹雪「…きっと、もっと強力な敵が現れると思うけど…」

吹雪「最後まで・・・頑張ろう!」

五月雨「…うん」

五月雨「みんな一緒に…頑張ろう!」

吹雪「さー、基地に行くよ!会議始まっちゃう!」

五月雨「あ、待ってー!」

五月雨(…もっともっと、強くなりたい)

五月雨(仲間と一緒に、勝利をつかむために!)

五月雨「よーっし!」

五月雨「ショキカンジャー、ブルーの五月雨!頑張ります!」


第六話「ロボットがほしい!」 艦

次回予告

旧ショキカンジャーのホワイト、大井です
いよいよこの戦いも大詰め…敵に攻め込むことを考え始めるみたいね
私は別行動で調査してるけど…あまり情報は得られなかったわね
一方であの子たちは、結構な情報を得たようね。やるじゃない
…調査しているときにも思い出す、あの光景
仲間がやられていく中で、何もできなかった自分と、あの幹部が許せない
奴を見つけたら、絶対にこの手で…!


次回、第七話「決戦!敵陣に乗りこめ!」
次回も見てくださいね、北上さん♪

今日はここまで、次は余裕をもって来週の土曜にします

武器の名前、考えてくださりありがとうございました
大変参考になりました
その割にはあまり反映していませんが、これでもいろいろ考えた結果なので、了承してくださるとうれしいです


弱点の石がなんだったのか、なんであったのか気になる
しかし一回使ったら使い物にならなくなる戦隊ロボって前代未聞な気が
ところで>>689

ヲー「いや、全然わかんない」

ってルーの間違い?

>>787
はい、すみません。それはルーさんのセリフです

第七話「決戦!敵陣に乗りこめ!」

ショキカンジャー本拠地

吹雪「はいはい、それでは第七回ショキカンジャー会議を始めます」

……………

吹雪「…?」

漣「どったの吹雪ちゃん」

吹雪「…いや、何でもない」

漣「…」ニヤリ

叢雲(何こいつ)

五月雨「今日の議題は何?」

吹雪「この間、とうとう我々の鎮守府は襲撃を受けてしまいました」

吹雪「間一髪で大事には至りませんでしたが…とても危険な状態でした」

吹雪「今は敵の攻撃が途絶えていますが、油断はできません」

吹雪「だったら、今のうちにこちらから乗り込んでやろう、と考えました」

吹雪「そこで今日の議題。どうやって敵の居場所を探り、戦えばいいのか?」

電「とうとう敵陣に乗り込むのですか…」

漣「ええ~」

叢雲「どうしたのよ、漣」

漣「戦隊で敵陣に乗り込むってあるっけ~?」

吹雪「…知らない」

漣「ラスボスとか、大体向こうの方から来てくれるじゃん。待とうよ~」

漣「いつもの採石場で」

電「どこなのです?いつもの採石場って」

漣「…さあ?」

吹雪「とにかく!このままだとまずいの!」

吹雪「待ってたらやられるよ!?」

五月雨「そうだね…また巨大化とかされたらもう無理だよ」

叢雲「ショキカンオーも、少なくとも今は使えないからね…」

電「何か手を打つ必要はあると思うのです」

漣「…仕方ないな~。やるよ、殴り込み」

吹雪「よし、それでいい」

叢雲「で、どうするの?」

吹雪「まず、敵の本部の位置を探らないといけないんだけど…」

漣「そりゃー地下っしょ」

電「え?どうしてなのです?」

漣「こういうのは大体地下にあるもんだよ」

叢雲「えぇ…」

五月雨「でも…その可能性は高いよ」

吹雪「うん。少なくとも、普通の場所にはないだろうね」

叢雲「…そうだ、この間の場所、まだ調べてないわよね?」

電「この間の場所って…防衛戦やったところですか?」

叢雲「ええ。あそこ、何かあるって言ってたけど、まだ調べてないでしょ?」

叢雲「もしかしたら敵の本部の位置の手がかりがつかめるかも…調べてみる価値はあると思うわ」

五月雨「確かに、なんやかんやでまだ調べてないね」

吹雪「そうだね…うん、何かわかるかも」

吹雪「わかった。今から調べてみよう」

漣「で、来たわけですが」

電「本当に何かあるのでしょうか…?」

叢雲「そんなこと言っても仕方ないわ。とにかく、何か変わったものがないか調べてみましょう」


吹雪「うーん…ちょっと離れたとこまで来たけど、変わったものは何もないね」

五月雨「じゃあ、手掛かりなし?」

漣「えー、無駄骨~?」

叢雲「そんなことはないと思うんだけど…」

電「…そういえば、この間…」

漣「ん?」

電「ここにリーさんが最初に来たとき…何か言ってませんでしたか?」

叢雲「そういえば…何か言ってたわね」

吹雪「確か…『出口埋まってる』とかなんとか…」

五月雨「…出口?」

電「何でしょう、出口って…」

五人「うーん…」

叢雲「…」チラッ

叢雲「…?」

叢雲「ねえ、あそこ…地面の色おかしくない?」

漣「あれ、本当だ」

電「…怪しいのです」

吹雪「…どうする?」

五月雨「掘ってみようか」

叢雲「掘るって…どうやって」

漣「爆弾でも使う?」

電「それはちょっと…」

吹雪「地道に掘るしかないかな…」

ザクッ ザクッ

五月雨「うぅ~…手が疲れるよ~…」

漣「やっぱり爆弾使った方が早かったんじゃ…」

吹雪「そんなこと言ったって…」

叢雲「これで何もなかったら、怒りをどこにぶつければ…」

電「危なくないぶつけ方でお願いします…」


ボコッ


電「…?穴が開いた…?」

五月雨「もしかして、どこか空間につながった?」

漣「おお!キタコレ!」

吹雪「よし、じゃあ慎重に掘り進めて…」


ボコッ


吹雪「あれ?」

ヒューン

五人「うわああああああああ!!?」

ドテッ

叢雲「いたたた…」

電「お、落ちたのです?」

五月雨「…大丈夫、そんなに深くない。すぐに戻れそう」

吹雪「…それより、みんな」

ゴォォォォォォォォォォ

そこには、門のような形の機械があった

漣「…何この機械?」

叢雲「誰かこれ知ってる?」

電「知らないのです」

五月雨「…ん?ここに何か書いてあるよ」

五月雨「えっと…『転送装置』?」

吹雪「転送装置…?」

叢雲「つまり…ワープ装置ってこと?」

電「え!?そんなことできるのですか!?」

漣「うーん、向こうにも謎技術があったんだねぇ」

吹雪「多分、これを使ってワープする先は…」

五月雨「うん。ディープマリンの本部の可能性が高いよ」

五人「…」


叢雲「すぐにでも乗り込めるけど…」

吹雪「…様子だけ、見に行ってみようか」

五月雨「わかった。このレバーを引くと、起動するみたい」

ガシャッ

ブォォォォォォォォォォォォォォ

電「…起動したのでしょうか?」

叢雲「多分ね」

漣「ここくぐればいいの?」

五月雨「うん…そうみたい」

吹雪「よし…みんな、行こう!」

ブォォォォォォォォォォォォォォン

電「本当にワープしたのです…」

漣「うひょー、新感覚」

叢雲「オロロロロロロロロロロ」

吹雪「ええ!?どうしたの!?」

叢雲「酔ったわ…」

五月雨「え、今ので!?」

電「だ、大丈夫なのです?」

叢雲「だ、大丈夫よ…」

叢雲「それより…」

ヒュォォォォォォォォォ

叢雲「…地下通路、かしら?」

五月雨「やっぱり、この先にディープマリンが…」

吹雪「…進んでみようか」

吹雪「…どのくらい続いてるのかな?この通路」スタスタ

叢雲「さあ…」

五月雨「…何が起こるかわからない…気を付けて、みんな」

電「はい。敵陣ですからね…」

漣「いざとなったら尻尾巻いて逃げればいいんだよ」

叢雲「うまく逃げられればいいんだけどね…」

電「…あれ?この先…何か空間につながってますね」

吹雪「あ、本当だ。どこかの部屋についたのかな?」

叢雲「じゃあ、尚更気をつけないとね…」

漣「…っていうか、入らないとダメ?今回は様子見に来ただけだし、もう帰っても…」

五月雨「そういえばそうだね…でも、この部屋に何かあるかも…」

吹雪「うーん、どうしようか…」


「フフフフ…」


五人「!!」

電「な、何なのです?今の声…」

叢雲「…その部屋からね」


「そんなところに…突っ立ってないで…お入りなさいよ…」


漣「…ばれてるね、こりゃ」

五月雨「ど、どうする?今からでも逃げる?」

吹雪「…いや、入ってみよう」

叢雲「いいの?さすがに危険すぎない?」

吹雪「うん。だからすぐ逃げられるように…」

五人が部屋の中に入ると、そこには巨大な直方体の空間が広がっていた

漣「うわ!?広っ!?」

叢雲「この間の倉庫の地下くらいの広さかしら…」

???「フフフ…驚いて…くれたようね…」

空間の中央に、何者かが立っている

吹雪「…あなたは?」

???「あら…自己紹介が…遅れたわね…」

ハクチ「私は…ハクチ…」

ハクチ「ディープマリン最後の幹部よ…」

五月雨「ディープマリン最後の幹部…!?」

ハクチ「私たち幹部は…全部で六人…」

ハクチ「そのうち…五人を…あなたたちは…破ってきた…」

ハクチ「フフフ…見事よ、見事…素晴らしいわ…」

電「では…あなたを倒せば、終わりですか?」

ハクチ「…そういうわけじゃ、ないんだけどね…」

吹雪「…?」

ハクチ「でも…そんなことは…考えなくていいのよ…」

叢雲「え…?」

ハクチ「だって…」


ハクチ「ここで…終わりだもの…!」ゴゴゴゴゴゴゴ

漣「!!なんか…やばい感じ…」

吹雪「みんな、行くよ!」

カチッ

五人「変身!」

デデッデデー デデッデデー デデー

シュィィィィン バァァァァァァン

デデッデデー デデッデデーン

吹雪「吹雪レッド!」

叢雲「叢雲ブラック!」

漣「漣ピンク!」

電「電イエロー!」

五月雨「五月雨ブルー!」


吹雪「五人そろって!」

五人「駆逐戦隊!ショキカンジャー!!」

バァァァァァァン

吹雪「さあ、覚悟しなさい!」

ハクチ「フフフ…面白い…」

ハクチ「あくまでも…立ち向かってくるというのね…」

ハクチ「だったら…見せてあげる…」

ハクチ「圧倒的な…力の差を!!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

五人「!!?」

地面が巨大な手の形に隆起し、襲い掛かってきた!

漣「なんぞこれ!?」

電「えーいっ!」ブンッ

ドゴォッ

電「くっ…ギリギリ防げましたが…」

ハクチ「フフフ…流石に…このくらいは…防ぐみたいね…」

ハクチ「でも…」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

地面だけでなく、五人の近くの壁からも複数の腕が生えてきた!

五人「うわぁ!!?」

ハクチ「私の…能力は…ご覧のとおり…」

ハクチ「基本は…地面や壁を…隆起させたりして…操る能力だけど…」

ハクチ「応用すると…このように…腕を生やせたり…するわ…」

叢雲「まずい…数が多すぎるわ」

五月雨「このまま襲われたら…」

ハクチ「まだまだ…こんなものでは…ないわよ…!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

天井から、大砲のようなものが生えてきた!

ハクチ「さあ…撃ちなさい…」

ドォォォォォォォォォォン

漣「うわっあぶな!?」ヒョイッ

五月雨「な、何なの!?これ!」

ハクチ「フフフ…」

ハクチ「行きなさい…!!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

複数の腕が襲い掛かってきた!

電「き、来たのです!」

叢雲「吹雪・・・!」

吹雪「うん…」


吹雪「撤退!てったーい!!」

五人「わあああああああ!!」

ダダダダダダダダダダダ

ハクチ「…」

ハクチ「あら…逃げられちゃった…」

ハクチ「出口付近から…動かなかったのは…すぐ逃げるためね…」

ハクチ「…フフフ…」

ハクチ「まあ…いいわ…また来るでしょう…」

ハクチ「その時は…」

ハクチ「本気で…戦ってあげる…フフフフフ…」

ショキカンジャー本拠地

吹雪「な、なんとか帰ってこれたね…」

五月雨「…全員、無事だよね?」

電「はい…」

漣「せんせー。叢雲ちゃんがいませーん」

吹雪「え!?」バッ

五月雨「ほ、本当だ!いない!」

電「ど、どこに行ったのです!?」


叢雲「お手洗い行ってただけよ」ガチャッ

漣「あ、もう帰ってきた」

叢雲「あんたには言っておいたでしょうが」

漣「ちぇー」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

漣「…はっ」

吹雪・五月雨・電「…」

漣(この圧倒的なプレッシャー…!このままでは漣は…)

漣(死ぬ…!殺されてしまう…!)

漣「なのでここで漣は逃走を」

ゴツンッ

漣「…」シュゥゥゥゥ

吹雪「まったくもー!こんな時にふざけないでよー!」

五月雨「びっくりしたよ本当に…」

電「反省するといいのです…」

叢雲「い、いや、こいつにしか言ってなかった私も悪かったわ…」

吹雪「…とにかくみんな無事だね」

漣「…今、無事じゃなくなりました…」

吹雪「…」

漣「あ、すみません」

五月雨「それにしても、最後の幹部か…」

電「少ししか戦いませんでしたが、とても強そうだったのです…」

叢雲「多分、本気を出したらあんなものじゃないでしょうね」

漣「…大井さんが言ってた隠し玉って、あの人のこと?」

五月雨「うん…そうだと思う」

吹雪「だったら…尚更気をつけないといけないね」

叢雲「今日だって、逃げるのが遅かったら不味かったかもしれないわね」

電「十分に対策を練ってまた挑んだ方が良いのです」

漣「対策って言ってもねぇ…」

吹雪「地面、床、天井…あらゆるところを操る能力…」

五月雨「かなり厄介だね」

叢雲「応用も効くみたいだし…どうしたものかしら」

五人「うーん…」

吹雪「…今までのことを、おさらいしてみる?」

五月雨「え?」

吹雪「何か戦いのヒントがあるかも…」

漣「ヒントねぇ…」

叢雲「そうね…今までのことで疑問点も多いし、いい機会かもね」

電「わかったのです。考えてみましょう」

吹雪「じゃあ、まずはディープマリンとの最初の接触…」

五月雨「イーと戦った時だね」

電「確か…偵察って言ってましたね」

叢雲「偵察か…別の仕事があるみたいなことも言ってたわね」

漣「多分、あの装置の設置のことだろうね」

漣「で、私たちに遭遇する前には、人通りが少ないところとかも探ってただろうね」

吹雪「え、何で?」

漣「だってほら、その次」

漣「クウボさんと戦った時…」

五月雨「あ、そうか」

叢雲「白雪を操って工具を運ばせるために、事前にルートを探ってたのね」

漣「そうそう、そういうこと」

漣「あの時が三回目って言ってたし、それを一回目あたりで調べてたんだと思うよ」

電「よくバレなかったのです…」

吹雪「うちの警備ってそんなにザルだっけ?」

五月雨「で、次はさっきも言ってた、クウボさんとの戦いだね」

叢雲「工具を盗んで嫌がらせとは…地味ね」

電「どうしてそのようなことをしたのでしょうか?」

吹雪「ディープマリンは深海棲艦とつながってるんだよね?」

電「…そうだと、思いますが」

吹雪「工具が不足すると、装備の開発や修理に支障が出てくるからね」

吹雪「それで艦隊の行動を妨害してたんじゃないかな」

電「なるほど…そういうことですか」

叢雲「そういえば、無くなった工具って全部戻ってきてないわよね?」

漣「確かに、あの時取り返した分しかないよね」

五月雨「仕方ないから、無くなった分は新しく買ったらしいよ」

吹雪「あ、それで解決だったんだ」

電「簡単だったのです」

吹雪「で、あの時どうして戦うことになったんだっけ…」

電「確か…あそこで爆発音がしたのです」

漣「あー、そういえばそうだったね」

叢雲「で、あそこに行ったらあいつらがいたのよね」

五月雨「何やってたんだろう?」

叢雲「あの転送装置がらみじゃない?」

叢雲「設置しただか起動させただかで音が出ちゃったとか…」

イー『このあたりなら大丈夫ですイー』

クウボ『本当に?見つからないでしょうね』

ロー『このあたりはほとんど人が来ないから大丈夫ですロー』

ハー『この装置無いと、いちいち泳いだり徒歩で工具取りに来るの大変なんですハー』

クウボ『確かに、今回も、前にあの子に石をつけに来た時もそうだったけど、いちいち来るの大変ね…』

クウボ『まあいいわ。音漏らさないようにしなさい』

ニー『じゃあ、つなげますニー』

ドカーン

吹雪「じゃあ、次…センスイと戦った時だね」

漣「地下にいつの間にあんな空間が…」

叢雲「どうやって作ったんでしょうね、あれ…」

電「手掘りじゃないでしょうし…」

五月雨「…もしかして、ハクチさんの能力じゃない?」

吹雪「…あ!それだ!」

電「あ、あんな空間を作ることもできるのですか?」

漣「でも、さっき行ったところも同じ感じだったね」

叢雲「あいつが作ったとなると合点がいくわね」

五月雨「それで…異常現象の一つの地響きって、その時の音じゃない?」

吹雪「確かに、さっきもゴゴゴゴっていってたね」

電「あの音が地下から出ていた、ということですね」

漣「ということは、これで異常現象の謎は全て解けた?」

叢雲「そういうことね」

漣「やったー、バンザーイ」

四人「バンザーイ」

叢雲(…何これ)

漣「でもそう考えると、やっぱり強力なんだねぇ、あの能力」

電「勝てるのでしょうか…」

吹雪「弱気になっても仕方ないよ。今できることをしないと」

叢雲「で、地下にあの空間を作って資材を隠してたのよね」

電「資材の件も嫌がらせですか?」

五月雨「いや…それだけじゃないみたいだよ」

吹雪「え、どういうこと?」

五月雨「あの地下にあった資材は全部倉庫に戻したけど、無くなった分より減ってたんだって」

五月雨「つまり、いくつか持って帰ったってことだよ」

叢雲「でも、持って帰って何に使うのよ」

五月雨「それなんだけど…転送装置に使ったんじゃないかな?」

漣「アレに?作るのに必要だったってこと?」

五月雨「それもあるけど、あの装置、使うのにエネルギーとして燃料がいるみたい」

五月雨「帰る時に確認したんだけど、次使うときはまた補充しないといけないみたいだよ」

漣「ふーん…」

吹雪「じゃあ、燃料を用意しておかないといけないね」

電「それで、また別の場所で戦いましたね」

叢雲「あの場所って、コウワンやホッポと戦った場所とも近いわよね」

漣「あのあたりにも何かあるって話だったけど…」

吹雪「今回のことを考えるに、転送装置があのあたりにももう一個あるんじゃないかな」

五月雨「もう一個?」

吹雪「うん。先にバレにくいあっちの方を作って、地下空間を作ったりして…」

吹雪「それでもう一個、鎮守府の近くに作ったとか」

叢雲「…確かめてみる?」

吹雪「いや、いいよ…必要なら調べるけど」

漣「面倒だよ~」

叢雲「いや、私もやりたくないからいいわ…」

漣「んで、コウワンさんやホッポちゃん、リトウさんとも戦ったけど…」

五月雨「これらは特に変わったことは…ああそうだ!」

吹雪「え、どうしたの?」

五月雨「電ちゃん!ホッポちゃんからもらったペンダント、持ってる?」

電「あ、はい。持ってるのです」スッ

五月雨「…やっぱり」

漣「どうしたの?」

五月雨「…これ、この間レーからとった、弱点の石なんだけど…」スッ

叢雲「…!ペンダントの石と同じ…!」

五月雨「そう。見覚えがあると思ったら、これだったんだよね」

吹雪「…あ!今私も思い出した!」

電「え、どうしたのですか?」

吹雪「これ、クウボと戦った時に白雪ちゃんについてた石だよ!」

叢雲「それって、確か白雪を操ってた石よね」

吹雪「うん。あれはこのペンダントの石よりもう少し小さかったかな?」

漣「ということは…これ、ディープマリンの大事な石なんじゃないの?」

五月雨「レーはこれが弱点だったし、クウボさんは能力を使うのにこれが必要だった…」

電「パワー源のようなものなのでしょうか…」

吹雪「…とにかく、これはディープマリンにとって大事なものである可能性が高い」

吹雪「そのことを頭に入れておこう」

漣「コウワンさんとの戦いは…特にないかな」

叢雲「あんたが面倒くさかったことくらいね」

漣「そ、その話は勘弁…」

吹雪「あの時は結構ギリギリだったね」

五月雨「そうそう。『来ないと鎮守府に攻めに行く』って言われたりしたねぇ」

電「そういえばそうでしたね…」

電「…あれ?」

叢雲「どうしたの?」

電「…どうして、攻めてこなかったんでしょうか」

漣「え?」

吹雪「攻めてきたよ?この間」

電「いえ、そうではなくて…」

電「どうして…コウワンさんのような、強い幹部さんたちが、直接攻めに来なかったのかなって…」

四人「…」

五月雨「…そういえばそうだね」

漣「暗黙のルールってやつじゃないの?」

叢雲「いやいや…」

吹雪「確かに、今日会ったハクチみたいな、強力な能力を持った人が来れば」

吹雪「鎮守府壊滅まではいかなくても、深刻なダメージを与えることはできるよ」

電「ハクチさんに限っては、地下でしか能力を使えない可能性もありますが…」

吹雪「どちらにしても、普通の攻撃が効かないんだよ。イーたちに攻め込ませるだけでもそこそこのダメージは与えられる」

吹雪「なのになぜ…」

五月雨「この間来たように、攻め込むこと自体が無理ってわけじゃないだろうし」

漣「うーん、謎は深まるばかり…」


「クスクスクス…」

五人「!?」

???「話に聞いたとおり、面白い子たちね」

部屋の中に、何者かがいつの間にか侵入していた!

吹雪「だ、誰ですか!?」

叢雲「いつの間に…!」

???「あら、ごめんなさい。自己紹介が遅れたわね」

センカン「私の名はセンカン…ディープマリンのボスよ」

五月雨「なっ…!」

電「あなたが、ディープマリンの…!」

漣「直接来るなんて…!」

吹雪「…何の用ですか」

センカン「安心して、今日は戦いに来たわけじゃないの」

センカン「ちょっとあいさつしに来ただけよ…」

叢雲「…」

センカン「…そこのあなた」

叢雲「!」

センカン「攻撃を加えようなんて、野暮なことはやめたほうが良いわよ」

叢雲「…くっ」

センカン「あなたたち…面白い話をしていたわね」

センカン「そこまでわかるなんて…見事よ、素晴らしいわ」

センカン「謎解きのご褒美に…あなたたちの疑問に、いくつか答えてあげるわ」

五月雨「それはありがたいですね…」

センカン「そうね…まずは」

センカン「その、石について教えてあげる」

電「これ…ですか?」

センカン「そう、それよ」

センカン「あなたたちの言う通り、それは私たちのパワーの源…」

センカン「それによって、私たちはそれぞれの能力を使ったりしているわ」

センカン「それには大本となるコアが私たちの基地にあってね…」

叢雲「コア?」

センカン「そう。莫大なエネルギーを持った、大きな塊が…」

センカン「そのコアを少しずつ削って、そんなふうに小さな石にして使っているのよ」

センカン「次に…攻め込まない理由だったかしら」

センカン「正直、攻め込もうと思えばできるのよ」

吹雪「え!?」

センカン「でも、やらないのには理由があるの」

センカン「私たちは、さっき言ったコアから、長い間離れることができないの」

五月雨「長い間離れられない…?」

センカン「そう。つまり、あまり基地から離れられないということね」

五月雨「離れていると…どうなるんですか?」

センカン「…あなたたち以外の、艤装の攻撃も通るようになるわ」

五人「!?」

センカン「いくらしばらくはほとんどの攻撃が効かないと言っても、鎮守府への攻撃は時間がかかるわ」

センカン「そうしているうちに、艤装での攻撃が通るようになってしまう…」

センカン「それは流石に不味いわ。特に、それで幹部を失ったら話にならない」

センカン「だからこの間は、仮に時間がかかっても大してこちらに損害がない戦闘員や怪人しか送り込まなかったのよ」

漣「…そんな弱点を教えてもいいんですか?」

センカン「そうね…普通なら教えないんだけど…」

センカン「どちらにしろ、これから私たちは基本的に基地から離れない」

センカン「あなたたちも攻めてきたことだしね…」

吹雪「…」

センカン「それに…私たち、コアに近い方が力を発揮できるのよ」

センカン「だから私たちは攻め込まず、あなたたちを迎撃するつもりよ」

叢雲「…私たちが攻め込まない、という考えはないのかしら」

センカン「…わかってるでしょ?」

センカン「直接攻めなくても、あなたたちを妨害する手段は大量にある…」

センカン「私たちの手の内を全て明かしたつもりでしょうけど、まだ他にもできることはあるのよ」

センカン「今度は、もっと深刻なダメージを与えることだってできるわ」

センカン「そこで深海棲艦が攻めてきたら、どうなるでしょうね…?」

叢雲「…ッ」

センカン「だから、あなたたちは来るしかないのよ」

五月雨「…そのコアを壊せば、あなたたちを倒せるんですか?」

センカン「ええ、そうよ」

センカン「でも私たちだってそうはさせないわ」

センカン「私たちは、あなたたちを葬り…」

センカン「邪魔がいなくなったところで、鎮守府を叩くつもりよ…」

電「そんなこと…させないのです…!」

センカン「クスクス…だったら、私たちに勝つことね」

センカン「まあそんなこと、できるわけがないけど…」

吹雪「…」

吹雪「もう一つ、疑問があります」

センカン「ええ、わかってるわ」

センカン「私たちの正体について、でしょう?」

吹雪「…はい」

センカン「…あなたたちも知っての通り、私たちディープマリンは深海棲艦と協力関係にある」

センカン「それは、私たちが深海棲艦によって生み出された存在だからよ」

漣「生み出された…!?」

センカン「ええ。深海棲艦の技術によりコアが作られ、そこから私たちが作り出された…」

センカン「艦娘や人間を滅ぼすために、今までとは違う方向から攻めてみる」

センカン「そのために、艤装での攻撃が通らないようにする…」

センカン「そういった目的で作られた存在よ」

叢雲「…だったら」

叢雲「どうして…『ヒーロー』を模した攻撃が効くのかしら?」

センカン「…」

センカン「…実は、それだけは私たちにもわかっていないの」

電「え…?」

センカン「本当は、さっき言ったコアから長く離れられない、というのだけが欠点となるはずだったんだけど…」

センカン「なぜかこのようなことになってしまったのよ」

センカン「まあ、偶然これが弱点となった、と考えているわ」

センカン「どんなものにも弱点はある」

センカン「私たちの場合、『ヒーロー』を模したが弱点だった。それだけのことよ」

吹雪「…」

五月雨「その攻撃が効くのも限られてるみたいですが…」

センカン「…さっきと同じように、はっきりはわからないけど」

センカン「鎮守府は、あなたたち艦娘にとって重要な場所」

センカン「そこに始めからいるあなたたちは、何らかの加護を受けているのかもしれない、と考えているわ」

センカン「さて…このくらいかしらね、私から言えることは」

吹雪「随分と話してくれたみたいですが…」

センカン「言ったでしょ。ここまでたどり着いたご褒美だって…」クスクス

センカン「さて、私は帰らせてもらうわ」

吹雪「…」

センカン「…また会えるのを楽しみにしてるけど…」

センカン「その前に…ハクチに倒されないようにね」

シュンッ

叢雲「…消えた」

漣「ボス自ら来るとはねぇ…」

電「…戦うしか、ないのですね」

五月雨「そのようだね…」

吹雪「…ディープマリンの思い通りにはさせない」

吹雪「みんな、頑張ろう!」

五人「オー!」

漣「とは言っても、どうしましょうか」

叢雲「結局ハクチの弱点はわからずじまいだし…」

吹雪「やっぱり弱点はないのかなぁ…」

五月雨「まあ、それに関しては明日考えようよ」

電「とりあえず、明石さんたちに相談して、新しい武器などを考えてみましょう」

漣「あ、そうだ。大井さんにも言わないと」

吹雪「そうだね。流石に今回は協力してもらわないと…」

叢雲「…今日はもうやめない?」

五月雨「確かに、今日はもう疲れちゃったよ…」

吹雪「じゃあ、今日はもう休んで、明日頼みに行こう」


大井「…」

翌日  工廠

吹雪「こんにちはー」

明石「あら、いらっしゃい」

夕張「どうしたの?」

叢雲「実は…」


夕張「ふーん…新しい武器ねぇ…」

電「何とかならないでしょうか…」

明石「…あ、そうだ」

五月雨「え、何かあるんですか?」

明石「うん。武器じゃないけど…」

夕張「ああ、昨日のアレですか?」

漣「アレ?」

夕張「うん。昨日大井さんが来て…」

吹雪「大井さんが!?」

明石「ええ。ある物のメンテをしてほしいって」

夕張「強化フォーム…って言ってたっけ」

電「強化フォーム…?」

明石「結局問題なかったから、そのまま返したけど」

叢雲「そんなものがあったなんて…」

明石「直接見せてもらったら?」

五月雨「そうですね」

漣「大井さん強化フォーム持ってたのかー」

叢雲「旧ショキカンジャーのものかしら」

吹雪「とにかく、大井さんを探して話を聞いてみよう」

電「でも、どこにいるのでしょうか…?」

五月雨「誰かに聞いてみようか」


北上「ん?大井っち?」

吹雪「は、はい…」

叢雲(一番知ってそうな人が近くにいた…)

北上「あー、何か倉庫に行くって言ってたよ」

五月雨「倉庫…ですか?」

北上「うん。詳しくは知らないけど」

北上「…何か、今日の大井っち怖かったよ」

電「え…?」

北上「…いや、何でもない」

北上「んじゃねー」

漣「あ、ありがとうございました…」

倉庫前

吹雪「大井さん、倉庫に何の用だろう?」

叢雲「さあ…」

五月雨「来たはいいけど、もう倉庫にはいないんじゃないかな…」

電「行くだけ行ってみるのです」

漣「じゃあとりあえず入って…」


球磨「何してるクマ?」

吹雪「あ、球磨さん」

電「大井さんを探してるのです」

球磨「大井?さっき見たクマ」

五月雨「え、どこでですか?」

球磨「ここ。倉庫の前だクマ」

球磨「ドラム缶抱えてどっか行ったクマ」

漣「ドラム缶を…?」

叢雲「どこ行ったかはわからない?」

球磨「そこまではわからなかったクマ…」

吹雪「そうですか…ありがとうございます」

球磨「あー、でもあまり近づかないほうが良いかもしれないクマー」

五月雨「え?」

球磨「何か相当ピリピリしてたクマ。下手に近づいたら殺されるかもしれないクマー」

球磨「それじゃークマー」

五人「…」

漣「大井さん、どこに行ったのかな?」

叢雲「ドラム缶、ってことは燃料よね」

電「補給用に運んでたのでしょうか?」

五月雨「どうかな…」

吹雪「しかも、機嫌が悪いというか…ピリピリしてるんだよね?」

漣「何ででしょう?」

五人「…」

五人「…!!」

吹雪「もしかして…!」

大井「…」

ハクチ「…あら?あなた…昨日の子たちとは…違うみたいね…」

ハクチ「何の…用かしら…?」

大井「…」

大井「…変身」

シュィィィィン バァァァァァァン

大井「仇を…取りに来たわ」

ハクチ「…」

ハクチ「…ああ、その姿…思い出したわ…」

ハクチ「そう…あの時…逃げ帰った子ね…フフフフ…」

大井「…」ギリッ

大井「あなただけは…絶対に許さない…!」

ハクチ「それで…私に…一人で…挑もうというの…?」

ハクチ「私の力を…知っておきながら…?」

ハクチ「素晴らしい…度胸ね…」

ハクチ「いいわ…その度胸に…応えてあげる…」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ハクチ「…本気で…いくわよ…?」

大井「…来なさい」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

大井「…『トーピードーボム』!!」

五月雨「…やっぱり!転送装置に燃料が補充されてる!」

叢雲「誰か、大井さんに昨日の話したの!?」

漣「い、いや!してないよ!」

電「電もしてないのです…」

吹雪「それより!早く追わないと!」

吹雪「一人なんて絶対無茶だよ!」

五月雨「待って!昨日と同じで、何の準備もない私たちが行っても、返り討ちにあうだけだよ!」

吹雪「でも、あのハクチの弱点なんて思いつかないよ!」

吹雪「ダメもとでも、行くしか…!」

五月雨「少ししか戦ってないのに、そうやって諦めるの!?」

吹雪「…っ」

五月雨「…昨日、センカンさんが言ってたでしょ」

五月雨「どんなものにも弱点はあるって…」

吹雪「…」

叢雲「五月雨の言う通りよ、吹雪」

叢雲「何か手はあるはず…何も考えずに突っ込むのは、バカのすることよ」

漣「気持ちはわかるけど、まずは落ち着きなよ」

電「そうなのです。焦って戦ったって勝てないと思うのです」

吹雪「…」

吹雪「…そうだね…ごめん」

五月雨「でも、急がないといけないのも事実だね」

叢雲「どうしたら…」

漣「…」

漣「あのさ…ちょっと、考えたことが…」




大井「ぐあっ!」ドンッ

ハクチ「フフフ…もう終わりかしら…?」

大井「くっ…『パワーボム』!」ポイッ

ドカァァァァァァァァァン

ハクチ「フフフ…無駄よ…無駄無駄…」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

大井(くっ…破壊しきれない)

大井(うまく腕を破壊できても、また新しいのが生えてくる…)

大井(やはり、本体を狙うしか…!)

大井「喰らいなさいっ!」ポイッ

ドカァァァァァァァァァン

大井「よしっ!これで…」

シュゥゥゥゥゥゥゥ

大井「…!」

ハクチ「フフフ…危ない危ない…」

ハクチ「壁を作って…防がなかったら…危なかったわ…」

大井(地面を隆起させて、防御壁を…!)

ハクチ「ホラ…ホラァ…!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

バシィッ

大井「うああ!?」

ハクチ「あなたの…武器は…どちらかと言えば…サポート向け…」

ハクチ「一人で戦うには…向いてないのよ…」

大井(…ダメだ…)

大井(このままじゃ、勝てない…)

ハクチ「…あら…?諦めちゃった…?」

大井(…まだ手はある)

大井(でも…)

大井(…素直に、あの子たちと戦えばよかったかな…)

大井(でも…これは、私の戦い…)

大井(一人で逃げた、自分の罪を、少しでも償うための…)

大井(…)

ハクチ「残念…もう少し…遊べると…思ったのに…」

ハクチ「じゃあ…これで…終りね…」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

大井(…身体が…動かない)

大井(…諦めちゃった、のかな…)

大井(…ごめんなさい、みんな…)

大井(私は…ダメだった…)

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ




漣「させるかぁー!!」バシュッ

ドゴォォォォォォォォォォォォ

大井「!?」

ハクチ「!?」

漣「よし、腕の動きが止まった!」

電「えーいっ!」ブンッ

ドゴォォォォォォォォォォォォ

電「まだなのです!」ブンブンッ

ドゴッ ドゴッ

大井「な、何で…」

吹雪「大井さん、大丈夫ですか!?」

大井「ど、どうして来たの!?あなたたち!」

叢雲「どうしてって…」

五月雨「どうしてでしょうね?」

大井「あいつ、とんでもなく強いのよ!知ってるでしょ!?」

大井「今からでも遅くない!逃げ…」

漣「…大井さん、前に言いましたよね?」

大井「え…?」

漣「勇気と無謀は違う…」

漣「勝算のある戦いをしろって」

大井「…」

漣「自分で言ったことを守れないようでは、まだまだですな」

吹雪「大井さん。あなたは前に、私たちを助けてくれました」

吹雪「だから…今度は、私たちがあなたを助ける番です」

大井「…」

大井「…でも、どうやって…」

漣「大丈夫、今から見せてあげますよ」

漣「勝算のある戦いってやつを!」

漣「よし!みんな、さっき言った通りよろしく!」

四人「了解!」ババッ

ハクチ「…思いがけない…ゲストだけど…」

ハクチ「問題ないわ…全員まとめて…」

ハクチ「潰してあげるわ…!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

吹雪「よっ!」シュバッ

ハクチ「まだまだ…!」

ドォォォォォォォォォォン

叢雲「うわっ!」シュバッ

ハクチ「フフフ…逃げるだけで…精一杯かしら…?」

ハクチ「それだと…ジリ貧で…あっけなく…負けちゃうわよ…?」

大井(違う…あれは、ただ逃げてるわけじゃない)

大井(何か、目的がある…)

漣「よし、じゃあ大井さん。一旦この部屋に出てください」

大井「!え、ええ」

漣「よし。ここなら、攻撃は来ないと思いますんで」

大井「それで…どうする気なの?」

漣「はい。今から作戦を説明します」

漣「それで…」

漣「大井さんの力を、貸してほしいんです」

大井「…」



漣「…ということなんですが」

大井「…確実じゃないじゃない…」

漣「ええ!?」

大井「そのことが本当かわからないんでしょ?」

漣「でも、その可能性は高くて…」

大井「…でも、それしかないようね」

大井「いいわ、乗ってあげる」

漣「よーし!じゃあビシッとお願いします!」

大井「…」

大井(今こそ、これを使うときね)ゴソッ

大井は、紋様が付いたブレスレットのようなものを腕にはめた!


大井「…第二改装!!」

シュィィィィン バァァァァァァン


大井「大井ホワイト、改二!!」

漣「え!?もしかしてそれが、強化フォーム!?」

大井「じゃあ、やってくるわ」

漣「あっはい…」

漣(改二かぁ…いいなぁ…)



ハクチ「…?戻ってきた…?」

ハクチ「だったら…今度こそ…」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

大井に地面からの複数の腕が襲い掛かる!

大井「はっ!」シュバッ

ハクチ「何…!?」

大井はそのまま、三メートルジャンプした!

大井「そして喰らいなさい!『パワーボム』!」ポイッ

ドカァァァァァァァァァン

ハクチ「…!?さっきまでと…威力が違う…!?」

大井「そー、っれ!」ポイッ

ハクチ「!!こっちに…!」

ドカァァァァァァァァァン

大井「…」

ハクチ「…あ、危ない…」

ハクチ(でも…ギリギリ防げる…)

ハクチ(これなら…問題ない…!)

大井「まだまだ!『パワーボム』!」ポイポイッ

ドカァァァァァァァァァン ドカァァァァァァァァァン

ハクチ「くっ…」

ハクチ「でも…破壊したところで…無駄よ…!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ハクチ「今度こそ…とらえてくれる…!」

大井「…」ポイッ

ドカァァァァァァァァァン

ハクチ「甘いわ…!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

大井「!」シュバッ

ハクチ「そこっ…!」

ドォォォォォォォォォォン

大井「!!」

ドゴォ

大井「ぐあっ…」

ハクチ「フフフ…当たったわ…」

ハクチ「このまま…捕まえて…粉々に砕いてやるわ…!」

大井「…」ポイポイッ

ドカァァァァァァァァァン ドカァァァァァァァァァン

ハクチ「無意味よ…!」

吹雪「…!大井さん!」

大井「!!」ダダッ

ハクチ「…?どうしたのかしら…」

ハクチ「そういえば…この子たち…さっきから大人しく…」

ハクチ「…!」

ハクチ「まさか…!」

漣『あの人、何で部屋の真ん中から動かないのかなーって、考えてたんだよね』

叢雲『そりゃあ動く必要がないからじゃない?』

漣『そうかもしれないけどさ。どちらかというと、動けないって感じだったと思うんだよね』

吹雪『動けない、ねぇ…』

漣『んで、もう一つ』

漣『どうしてディープマリンは、ハクチさんを今まで使わなかったのか?』

漣『あんだけ強いんなら、さっさとうちらと戦わせてつぶせばよかったんだよ』

五月雨『確かに、そうだね…』

漣『だから…』

漣『あの人を使いたくない理由が、あるんじゃないかな』

電『使いたくない理由…ですか?』

叢雲『でも、それって何よ』

漣『…旧ショキカンジャーがハクチさんと戦った後、ディープマリンは何もしなくなった』

漣『それは…コアのエネルギーが、少なくなって、満足に活動できなくなったからじゃないの?』

四人『…!』

漣『そう、つまり…』

漣『あの能力には、莫大なエネルギーを消費する!』

センカン『ちょっとハクチ…あなたエネルギー使いすぎよ』

ハクチ『ごめんごめん…ちょっと…張り切りすぎちゃって…』

センカン『まったく…これじゃ撃退できても意味ないじゃない』

センカン『コアのエネルギーが足りない…みんなの能力も使えなさそうだし、何もできないわね』

センカン『仕方ない。この鎮守府はもうあきらめましょう』

ハクチ『えー…?ここまで…やったのに…』

センカン『あなたのせいでしょ。次はもっと多めエネルギーをに溜めておいて、消費を抑えないとね』

ハクチ『はーい…努力します…』

叢雲『じゃあ、エネルギー切れでも待つわけ?』

漣『いやいや。それは流石に分が悪い』

漣『そこで最初の話に戻るわけだけど、どうして動かないのか?』

吹雪『…エネルギー…』

五月雨『まさか…』

漣『うん…』

漣『あの人は…地面から、管か何かでエネルギーを補給してるんじゃないかな?』

ハクチ『外に出るのも…久しぶりね…』

センスイ『そうねぇ。特にあなたは引きこもりだものね』

ハクチ『そんなこと…言われても…』

イー『ハクチ様。センスイ様。エネルギー管引き終わりましたイー』

センスイ『ご苦労様』

イー『いやー、転送装置がなかったら引くの大変でしたイー』

ハクチ『ていうか…無理でしょう…』

センスイ『じゃあ、よろしくね、ハクチ』

ハクチ『わかったわ…』

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

電『でも、そうだとしたら、どうするのですか?』

叢雲『その管の場所わからないでしょ?そんなにボコボコ穴はあけられないわよ』

五月雨『穴あけてもすぐに修復されちゃうだろうし』

漣『そこで、大井さんに頼んで、爆弾でとにかく穴あけまくってもらおう』

漣『んで、その管を見つけた誰かが大井さんに知らせて、再び穴をあけてもらい、その管をぶった切る』

漣『っていう作戦なんだけど…どう?』

吹雪『…』

漣『正直、ほとんど憶測だからわからないけど…』

吹雪『…それでいこう』

叢雲『そうね。時間もないし、それでいきましょ』

電『電も、大丈夫だと思うのです』

五月雨『うん、それでやってみよう』

漣『あざっす!』

吹雪『よし!みんな、頑張るよ!』

五人『オー!』

大井「ここね?」

吹雪「はい!お願いします!」

ドカァァァァァァァァァン

吹雪「じゃあ…」

ハクチ「させない…!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

吹雪「!!」

地面から腕が一本襲い掛かってきた!

電「えいっ!」

ドゴォォォォ

電「吹雪さん、今のうちに!」

ハクチ「くっ…うっとおしい…!」

叢雲「はっ!」ブンッ

ハクチ「!!」

ガキィィィィィン

叢雲「ふん…壁で防いだか」

五月雨「たぁー!」ブンッ

ハクチ「…!」ガキィン

五月雨「吹雪ちゃん、早く!」

吹雪「うん!」

吹雪「はぁぁっ!!」

ズバァッ


ゴゴゴゴゴゴ…

漣「…腕の動きが止まった」

ハクチ「馬鹿な…馬鹿なぁ…!」

大井「さてと…」

ハクチ「…!ひぃっ…!」ダダッ

大井「逃がすか!『フリーズボム』!」ポイッ

ベチャッ

ハクチ「…!?う、動けない…!」

吹雪「さて…トドメです」

大井「覚悟しなさい」

ハクチ「ま…まって…!」

電「アンカーハンマー!」ヒュンッ

漣「デッキチェリー!」ヒュンッ

叢雲「マストランス!」ヒュンッ

五月雨「キールブレード!」ヒュンッ

吹雪「ブリッジソード!」ヒュンッ

ピキィィィィィン ガッシィィィィィン

五人が投げた武器が空中で合体し、バズーカとなった!

五人「デストロイキャノン!」

大井「…改二になったことで、もう一つ、とっておきの爆弾があるのよ」

大井「そのとっておきを使ってあげる…光栄に思うといいわ」

ハクチ「た…助けて…!」

大井「仲間たちの仇…」

大井「今!ここで討つ!!」

漣「目標捕捉!」

電「照準よし!」

叢雲「充填完了!」

五月雨「発射準備完了!」


吹雪「ってぇー!!」


大井「『デストロイボム』!!」


ハクチ「う、うわあああああああああああああ!!!!」

ドゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン

大井「…」

漣「大井さん、大丈夫ですか?」

大井「…大丈夫…少し、疲れただけよ…」

吹雪「…私たちは、これから奥へと向かいます」

吹雪「一緒に…来てくれませんか?」

大井「…」

大井「ごめんなさい…」

大井「さっきのダメージが…予想以上に大きいみたい…」

大井「多分…戦えないわ…」

電「そう、ですか…」

叢雲「仕方ないわ。私たちだけで行きましょう」

五月雨「そうだね。大井さん、ありがとうございました」

大井「…待って」

吹雪「…?」

大井「…これを」スッ

吹雪「…これは?」

大井「強化フォーム用の装備よ…あなたたちにも使えると思うわ」

大井「ただし、一個しかないから、一度に一人しか使えないわ」

大井「…きっと、役に立ってくれると思う」

吹雪「…ありがとうございます!」

大井「じゃあ…行きなさい」

大井「絶対に…勝つのよ…!」

五人「はい!」

大井「…」

大井「…私の戦いは終わった…」

大井「これで…仇がとれたのかな…?」

大井「…」

大井「…強くなったわね、あの子たち」

大井「きっと…私たちの分も…戦ってくれるはず…」

大井「私たちができなかったことをしてくれるはず…」

大井「だから…」

大井「…勝つのよ…ショキカンジャーの名にかけて!」



第七話「決戦!敵陣に乗りこめ!」 艦

次回予告

吹雪「いよいよ最終回!長かった戦いもこれで終わる!」

叢雲「結局勝つの?負けるの?」

電「それを言ったらダメなのです…」

五月雨「と、とにかく!みんな、頑張ろう!」

漣「戦隊モノでラスボスに負けるってないと思うけどね…」

吹雪「こらぁ!漣ちゃん!」


次回、最終話「ショキカンジャーよ、永遠なれ!」
最後までどうぞ、よろしくお願いします!

というわけで今日はここまで
次も来週の土曜だと思います
1スレ終わりそうなので、終わりしだい新しいの建てます

どうも、>>1です
最終回、実はまだすべて書き終わっておりません
正直バトルばかりで書いてて疲れてしまったので、ラスボス戦手前で終わっております
明日にはラスボス戦まで投下できると思いますが、とりあえず今書き終わっている時点まで投下します

最終話「ショキカンジャーよ、永遠なれ!」

ディープマリン本部

五人はハクチを倒し、その先へと進んでいた

吹雪「みんな、さっきの戦いで怪我とかしてない?」

叢雲「大丈夫よ。防御に徹してたからね」

電「まだいけるのです!」

五月雨「それより、問題はここからだね」

漣「…」

吹雪「?どうしたの漣ちゃん」

漣「…この先にコアがあるとは思うんだけど」

漣「まだなんかある気がするんだよねぇ…」

叢雲「何かって?」

漣「さあ?」

吹雪「確かに、ここは敵陣。何が起こってもおかしくは…」



「クスクスクス…」

五人「!!」

センカン「やっぱり、面白い子たちね…」

五人の背後に、いつの間にかセンカンが立っていた

吹雪「センカン…!」

センカン「まさかハクチを倒してくるとは思わなかったわ」

センカン「お見事…流石ね」パチパチパチ

叢雲「じゃあ、残るはあんただけね…」チャキッ

センカン「クスクス…まあまあ、落ち着きなさい」

センカン「せっかくここまで来てくれたんだもの…」

センカン「もっと楽しんでいきましょう?」パチンッ

ゴォォォォォォォォォォ

五月雨「…?何の音」

シュンッ

吹雪「!?」

漣「五月雨ちゃん!?」

突如、五月雨が消えてしまった!

電「ど、どういうことなので」シュンッ

漣「!!電ちゃんまで」シュンッ

叢雲「くっ…これはまずいことに」シュンッ

吹雪「み、みんな!?」キョロキョロ

センカン「クスクス…うまくいったわね」

吹雪「みんなを一体どうしたんですか…!」

センカン「安心して…別の場所に飛ばしただけ」

センカン「あなたたちが立っていたそこには、簡易型の転送装置が埋め込んであったのよ」

センカン「でも…飛んで行ったあとは」

センカン「安全を保障しかねるけどね…」クスクス

吹雪「くっ…!」

センカン「じゃあ、私はこれで失礼するわ」

センカン「精々、楽しむことね」

シュンッ

吹雪「待っ…!」

吹雪「…消えた」

吹雪「…そうだ!通信!」

ピピピピピピピピッ

ピピッ

吹雪「!つながった!」

吹雪「みんな!無事!?」

叢雲『大丈夫よ…』

漣『一応、生きてまーす…』

電『一体、どこに飛ばされたのでしょうか…?』

五月雨『全員、バラバラの場所にいるみたいだね』

吹雪「よかった…全員無事だね」

叢雲『でも、どうするの?』

電『お互いの位置がわからないのでは…』

五月雨『…そうだ、ミニマップを使ってみよう』

漣『おー、すっかり忘れてた』

吹雪「よし、じゃあ…」

カチッ ボゥッ

吹雪「…あれ、意外と近い?」

叢雲『普通に進んでいけば、全員合流できそうね』

五月雨『えっと…私と吹雪ちゃんが一番離れてるのかな?』

漣『まー離れてると言っても、問題ないレベルだね』

電『…でも、何かある気がするのです』

吹雪「そうだね…とりあえず、みんな五月雨ちゃんがいる場所を目指そう」

吹雪「何かあると思うけど…全員、気を付けて」

四人『了解』

ブツッ

吹雪「さて…急がないと」

吹雪「…あれ、また部屋?」

吹雪「さっきほどは広くないみたいだけど…」

吹雪「…怪しい」

吹雪「でも、ここを通らないといけないし…」


クウボ「ヲホホ、そのとおりよ」

吹雪「!!」

クウボ「久しぶりね、ショキカンジャーレッド」

吹雪「…どうも、お久しぶりですね」

クウボ「センカン様から、あなたの処分を命じられているの」

クウボ「幹部として、あのまま引き下がるわけにはいかないからね」

吹雪「…!まさか、他のみんなの所にも…!」

クウボ「そのとおりよ…」ニヤリ


叢雲「…」

センスイ「ホホホ、久しぶりね」

叢雲「そうね…二度と会いたくなかったわ」

センスイ「そう言わないでちょうだい。せっかく会えたんだから…」

センスイ「…もっと、楽しんでいきましょう?」

パチンッ

ザザッ

叢雲「!!」ドガッ

センスイ「流石ね…音だけに反応するなんて」

叢雲「なるほど…すでに戦闘員か何かを仕込んでるわね…」

叢雲「透明にして、襲わせる…変わってないわね」

センスイ「そうね…でも、これならどうかしら?」パチンッ

叢雲「!!」

漣「あれ、生きてたんですか、あなた」

コウワン「当然よ…吹っ飛ばされただけだからね」

漣「また吹っ飛ばされたいんですか?」

コウワン「フフフ…そう簡単にいくかしら?」

コウワン「センカン様から聞いているでしょ?ここには私たちの力の源がある…」

コウワン「つまり、以前よりも…」

シュンッ

漣「!!」

ドガァッ

漣「うわわわわ!?」シュバッ

コウワン「より速く、より強く…戦えるわ」

コウワン「…今は外したけど、次はないわ」

漣「ふいー…危なかった」

漣「なるほど、そういうことですかい」

漣「でも…」スッ

漣「漣も、以前の漣と同じと考えないほうが良いですね」ギリギリ

バシュンッ

電「…」

ホッポ「…久しぶりだな、イナズマ」

電「…はい」

ホッポ「…イナズマ、私と」

電「ホッポちゃん」

ホッポ「…」

電「…電と、戦ってください」

ホッポ「…」

ホッポ「もちろんだ」

ホッポ「…手加減はしない」

電「…はい」スッ

電「…電の本気を見るのです!!」

リトウ「来たわね…ショキカンジャーブルー」

五月雨「あなたは…!」

リトウ「この間はよくもやってくれたわね」

リトウ「おかげでこっちの計画は滅茶苦茶よ」

五月雨「…また、邪魔する気ですか?」

リトウ「ええ…もちろんよ」

リトウ「私の科学力の全てを尽くして、戦ってあげる」パチンッ

五月雨「…!」

レー×3「…」

リトウ「あなたには弱点が知られてるからね…レー一体じゃ厳しいでしょう」

リトウ「でも、今回はあなた一人なうえに、レー三対が相手…」

リトウ「私の計算では…あなたが勝つ確率は、0%よ」

リトウ「ふふふ…諦めなさい」

五月雨「…」