渋谷凛「子供ができたんだ」 (29)

モバP「マジか」

凛「うん」

モバP「もしかして俺の?」

凛「うん」

凛「プロデューサーの(犬の赤ちゃんをハナコが)」

モバP「そうかー、俺の(犬の)かー」

凛「(ハナコが)妊娠なんて初めてだから、どうしたらいいかわからなくて」

モバP「いや、それよりもごめんな。ちゃんと避妊しなくて(訳・うちの犬去勢させてなくて)」

凛「いいよ。仲良かったし」

モバP「それにしても、子供どうしようか」

凛「生まれる数にもよるけど……」

モバP「確か、五、六くらいだっけ」

凛「小さいと数も少ないって聞いたけど」

モバP「まあ俺は実家が田舎だから、そこででも面倒見れるし」

モバP「凛がよければうちで引き取ってもいいぞ?」

凛「うーん、でもやっぱり自分の子(ハナコ)の(子供)だからね」

凛「それに、母親から離すのもかわいそうだし」

モバP「でも俺も初めてだからなー」

モバP「知り合いの(ブリーダーの)人にでも聞いてみるよ」

凛「お願い」

モバP「じゃあそういうことで。前向きにいきましょう」

凛「うん、よろしく」

凛 (やったね凛ちゃん、家族が増えるよ!)




???「よく聞こえなかったけど……」

???「一体どういうこと……?」


そのニュースはアイドル達に瞬く間に広がった。



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卯月「凛ちゃん!」

凛「あれ、どうしたの二人とも?今日はオフなんじゃ」

未央「そんなことどうでもいいから!これ食べて!」

凛「あ、お弁当?ありがとう。ちょうど買いにいこうと思ってたんだ」

卯月「これからは私たちがお弁当作りますから!」

凛「え?なんで?」

未央「しぶりんほっといたらお昼はコンビニ弁当でしょ?ダメだよ、ちゃんと栄養とらなきゃ」

卯月「そうです!もう一人の体じゃないんですから!」

凛「う、うん?ありがと?でもさ、二人とも忙しいんじゃ」

未央「皆まで言うなしぶりん。私たちは仲間でしょ?助け合うのは当たり前だよ」

卯月「とにかく、体を大事にしてください。全力でサポートしますから!」

ちひろ「プロデューサーさん、将来のことどうお考えですか?」

モバP「え、いきなりなんですか?」

ちひろ「ちゃんと将来のことを考えて行動しないと、子供にまで影響がでますよ?例えば貯金とか、保険とか。このご時世、準備して挑んで当たり前です」

モバP「はぁ……そうですね」

ちひろ「はぁ、じゃなくて!自覚あるんですか!?」

モバP「自覚って?」

ちひろ「父親のです!」

モバP「父親……あぁ、あれですか」

ちひろ「あれって……あの、状況わかってます?」

モバP「色々知り合いに聞いたんですけど、案外逞しく育つって聞きましたよ」

ちひろ「それはちゃんと教育したらの話です!」

モバP「教育……」

モバP「お手とか?」

ちひろ「ふざけてるんですか!?」

奈緒「しばらくトライアドは休業かな」

凛「え?奈緒体でも悪いの?それとも加蓮?」

加蓮「いやいや、凛でしょ?」

凛「私?なんともないよ?」

奈緒「そんなわけあるかよ」

加蓮「そうだよ。もうみんな知ってるんだからね?」

凛「知ってる?何を?」

奈緒「だから!子供のこと!」

凛「子供……あぁ、そのこと」

加蓮「そのことって……あんたね」

凛「別にそんな珍しい話じゃないでしょ」

奈緒「そんなさらっと」

加蓮「もー、母親になるんだからね?しっかり考えなよ?」

凛「(ハナコのことは)考えてるよ?プロデューサーとも相談してるし」

奈緒「だったらなおさらだな」

加蓮「あたしらのことは心配しなくていいから、自分のことに専念すること。いい?」ズイッ

凛「あ、うん。わかった」

凛 (そんなにハナコが心配なのかな?)

莉嘉「あっ、Pくん!」

薫「せんせぇ!」

モバP「おう、どうしたー?」

莉嘉「莉嘉ね、Pくんの子供に名前つけたい!」

薫「せんせぇかおるもー!」

モバP「……あー、いいぞー別に」

莉嘉「じゃあアタシねー!」

薫「えー!かおるもつけたいよー!」

モバP「二人ともいいぞー」

モバP (少なくとも二匹くらいは産まれるだろ)

莉嘉「え?(産まれるの)一人じゃないの?」

モバP「(名前つけられるの)一人じゃないぞ?」

モバP「多分だけど、多ければ五人くらいかも知れないぞ?」

莉嘉「うそ!?五人も!?」

薫「すごーい!」

モバP「すごいだろー?」

菜々「あの、凛ちゃん」

凛「なに?菜々さん」

菜々「あの、産まれるのが五人て聞いたんですけど本当ですか?」

菜々「その、ナナはよくわからないですけど、頑張ってください!」

凛 (人?匹じゃないのかな?)

凛 (あ、もしかして)

凛「菜々さんも(犬を飼ってた)経験があるの?」

菜々「うぇっ!?」

菜々「な、なななないですよ!(子供を産んだことなんて!むしろそろそろ産まなきゃというよりいい人見つけなきゃで)」

凛「そうなの?てっきり(犬を人に例えるあたり飼ってた経験が)あるのかと」

菜々「え゛」

菜々「……そう見えます?」

凛「うん」

凛 (面倒見いいし優しいし)

菜々「そ、そんな……」フラ

凛「大丈夫?」

菜々「い、いえ……あ、体を大事にしてください」

凛 (今の菜々さんが大事にしてください)

モバP「ーーで、なんですかこれ?」

早苗「なにって……決まってるじゃない」

留美「君と凛ちゃんの後援会さ」

あい「なんでも授かり物は多いにこしたことは無いと言っても、数が数だろう?」

瑞樹「一人じゃ不安でしょう?わかるわ」

早苗「あたしらが全力でバックアップするから!君は凛ちゃんを支えてあげなさい!」

モバP「皆さん……」

モバP (仔犬の引き取り先を引き受けてくれるのか……)

モバP (うん、この人達なら任せられる!……はず)

モバP「はい、よろしくお願いします!」

凛「うーん……」

蘭子「どうした?蒼き乙女よ。自らの虚像なぞ眺めて(どうしました?凛ちゃん。鏡の前で)」

凛「うーん、この辺か」プニ

凛 (最近皆が色々くれるから食べ過ぎたのかな)

蘭子 (お腹をさすってる?……もしかして!)

蘭子「生命の鼓動が聴こえるのか!?(赤ちゃん大きくなってるんですか!?)」

凛「え?」

蘭子「新たなる芽生えが育たば我にも抱擁を!(産まれたらだっこさせてください!)」

凛「新たなる……?あぁ、いいよ」

凛 (仔犬はかわいいもんね)

蘭子「やった!(やった!)」

モバP「……うーん」

桃華「Pちゃまー?」

桃華 (通帳を見てうなっていますわ)

桃華 (もしや!子供が産まれたあとが心配ですのね!)

モバP (今月DVDとBlu-ray両方買いはやめとくかな)

モバP「(犬の)子供のこともあるしなぁ……」

桃華「やはり!そうですのね!」・

モバP「なにが?」

桃華「ご安心くださいPちゃま!なにかあればわたくしがサポートしますわ!」

モバP「え?いや、申し訳ないし」

桃華「おきになさらず!新しい命の誕生は全て喜ばれるべきことですわ!」

モバP「それはそうだけど個人的なことだし」

桃華「もう!わたくしたちアイドルは皆Pちゃまの家族も同然ですわ!」

桃華「そして!家族を助けるのは当たり前ですわ!」

モバP「桃華……」

モバP「ありがとう!」

モバP「ところでさ」

凛「うん」

モバP「出産が近くなると病院とか入った方がいいと聞いたんだが」

凛「出来れば自宅がいいんだけど……」

モバP「安全を考えるとな。手術の場合急いだ方がより安全だからな」

凛「それもそうだよね」

モバP「そろそろ大きくなってきたもんな」

凛「うん、だいぶ」

モバP「いやー、楽しみだな」

凛「ふふっ、そうだね」

幸子「プロデューサー!」

モバP「どうした幸子、そんな大声で」

幸子「どうしたじゃないですよ!凛さんのことです!」

モバP「凛がどうした?」

幸子「聞きましたよ!お腹大きくなってきたんでしょう!?」

モバP「ああ、そうだな(ハナコがな)」

幸子「そうだなじゃなくて!なんでそんな凛さんにキツいロケ入れてるんですか!」

モバP「えぇー?」

幸子「もしも子供になにかあったらどうするんですか!」

幸子「ボクが代わりに行きますから!凛さんにはもっと楽な仕事にするとか配慮してください!」

モバP「そうか……」

モバP「幸子そんなに行きたかったのか、あのロケ」

幸子「えっ?あー、そういうことにしておきますから!」

モバP「わかったよ。じゃ、幸子に変更にしとくな」

モバP「一ヶ月火山でサバイバル」

幸子「えっ?」

モバP「いやー、あれ元々凛が火山でしか見れない花があるからってことだったけど」

モバP「幸子がそんなに積極的じゃしょうがないなー」

幸子「いや、あの、ちょっと」

モバP「大丈夫だ!ちょっとした活火山だから!」

幸子「……はい、もう、いいです」

凛「じゃ、今日は早く帰って様子見てくるよ」

モバP「おう、よろしくー」

卯月「様子?なんのですか?」

モバP「うん?(犬の)子供」

未央「あ、エコー検査ってやつ?」

モバP「たぶん、それ」

卯月「でもそんなに大きくないですよ?」

未央「それもそうだね」

モバP「うん?かなり大きいぞ?」

卯月「そうなんですか?」

未央「しぶりん着やせするから」

卯月「なるほど」

モバP「???」

数ヶ月後ーー・

ブーッ ブーッ

モバP (ん?メール?)

凛『もうすく産まれるって』

モバP「お、マジか……」

まゆ「Pさぁん?どうかしましたかぁ……?」

モバP「いや、もうすぐ産まれるってメールが」

まゆ「よかったですねぇ」

モバP「ああ、中々嬉しいもんだな」

まゆ「そうですねぇ。初めての仔犬ですもんね……産まれたらまゆにも見せてくださいねぇ?」

モバP「おう。いくらでも写メ送ってやるよ」

まゆ「うふふ、ハナコちゃんとPさんのワンちゃんに似たかわいい子でしょうね」

モバP「だろうなー」

アハハ、ウフフ

凛「ただいま」ガチャ

モバP「おかえり。どうだった?」

凛「うん、無事産まれたよ」

モバP「そうか」ホッ

凛「今ごろハナコにべったりだよ」

モバP「あー、早く会いたいなーちくしょー。あ、帰りに寄ろうと思うけど、もっかい行くか?」

凛「うん、行く。私も会いたい」

モバP「楽しみだなー」

卯月「えっ!?産まれたんですか!?」

未央「嘘!?いつ!?」

凛「今日」

卯月・未央「「今日!?」」

ちひろ「通りでプロデューサーさんと会話が合わないと思いました」

早苗「まさかワンちゃんのことだったとは」

莉嘉「かわいー!」

薫「きゃ、なめないで、くすぐったいよ!」

あい「二人とも、もっと優しく持たないとダメだ」

留美「他に持ちたい人もちゃんと手を消毒してからだぞー」

瑞樹「子供を持つときっとこんな気分なのね……わかりたいわ」

桃華「かわいいですわぁ……♪」

蘭子「なんという……なんという……♪」トロン

幸子「蘭子さん目がとろけてますよ。まあ、ボクほどではないですけどカワイイのでわかりますけど、えへへ」トロン

加蓮「誰も本気で確認とかしなかったんだね」

奈緒「なんだろ、どっと疲れた気分」

菜々「そうですよね……五人も産めるはずないですよね……」

まゆ「まゆは最初から知ってましたよぉ?」

まゆ (どう考えてもPさんと凛ちゃんのオフと排卵日があうはずがなかったですから)

モバP「にしても誰が凛が妊娠したなんて噂を」

凛「本当だよ。いい迷惑」

凛 (おかげで少し太っちゃった)

凛 (けど、そうか、みんな私とプロデューサーのことだと思って…………)

モバP「凛がすごいにやけてる。どういうことだ」

モバP (しかし本当に誰だったんだろ)



きらり「杏ちゃーん、一緒にPちゃんと凛ちゃんのワンちゃん見に行くにぃ☆」

きらり「きっとはぴはぴできるにぃ☆お部屋から出てきてー☆」


杏「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!///」ジタバタ

杏「きらりやめてぇぇ……///」

杏「うぅ……きらりに言う前に本人に聞くべきだった///」

杏「勘違いとか、恥ずかしすぎる……///」


きらり「杏ちゃーん」ドンドン

杏「ほっといてぇぇ~///」ジタバタ




杏がこんな勘違いするわけないとわかってるしかしやめられなかった悶える杏が見たかった
近所の犬がハナコそっくりでかわいいからもふりたい

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