魔王「隠しボス?」(20)

側近「ご存じないのですか?」

魔王「知らないな。そいつは我より強いのか?」

側近「わかりません。しかし、過去の魔王様を打ち破った勇者を一瞬で血祭にあげることができる力があるようです」

魔王「ほう。そんな奴がこの世界にいるとは是非とも我が部下にしたいものだ」

側近「しかし、そいつがどこにいるとか何者なのか一切わからず…」

魔王「ふむ。しかし、何故隠しボス? なのだ?」

側近「私が調べたところ、勇者の世界で言うと魔王様はラスボス。つまり最後に戦うボスなのです」

魔王「まあ、我を倒すために勇者は存在するからな」

側近「勇者が魔王様を倒す直前まで来ると何故か勇者は寄り道をするのです」

魔王「何故だ?」

側近「わかりません。ただ、現魔王様の前の前の魔王様が残した文献曰く」

側近「『勇者が我を倒した途端目の前が光に包まれ時が戻っている』」

側近「と、かかれておりました」

魔王「謎が深まるばかりだ。つまりループしていると言う事か」

側近「そのような解釈で正しいかと思われます」

魔王「だから勇者は寄り道をしているわけか。フン、気にくわんな」

側近「これはあくまでその魔王様のことですから今はわかりません」

魔王「その文献が正しいと我が存在しているのはおかしいからな」

側近「話を戻しまして、勇者は寄り道をして謎の洞窟や塔、遺跡等を探検し」

魔王「その隠しボスとやらに出会うのか」

側近「はい」

魔王「そう言えば最近勇者が死んだらしいな。わが軍の部下のお陰か?」

側近「いえ、それがどうやら隠しボスtの事で……」

魔王「気にくわんな。我が世界を征服しようと言うのに変に存在されても」

魔王「せっかくだ。次の勇者が来るまでにその隠しボスとやらにちょっとお灸を据えてくるか」

側近「大丈夫ですか?」

魔王「なあに。我は地球の6割を占める王だぞ。過去に何人もの勇者を返り討ちにしてきたことか」

側近「しかし…」

魔王「……」ギリッ

側近「!」ビクッ

魔王「側近よ、まだ命が惜しいなら最近死んだ勇者の場所に案内して貰えないか?」

側近「ハッ!」

魔王「まあ勇者もろくすっぽ経験値が足りないから回復を怠ったんだろう」

魔王「とわいえ四天王を倒した勇者が死んだからな。油断は禁物だな」

側近「……ここから東南の山々に囲まれた洞窟だそうです」

魔王「では参ろうか。その間留守を頼むぞ」

側近「畏まりました」

謎の洞窟

魔王「……」

魔王「なんだここは?」

魔王(この既に入る者を拒むような入口は)

魔王(しかし、何も感じない。我の闇の力。それだけか)

魔王「まあ、ちょっと挨拶はしてやらねばな」

魔物「ゲヘヘヘ」

魔王「ほう。我の前に立ちはだかるか」

魔物「グヘェァァアァ」バッ

魔王「どれ、小手調べだ!!!」クワッ

魔王城

側近「……で死に物狂いで逃げ帰って来たのですか?」

魔王「ヤバい。あれはヤバいわ。だって入口前の魔物ですら俺の最大パワーの80%使ったもん」

側近「魔王様だらしないですよ」

魔王「でも俺が逃げ帰って来た時点でヤバいのわかるっしょ? あ、マント破けちゃったから縫っといて」

側近「えー」

魔王「こりゃ勇者死んでもおかしくないわ」

側近「……で? 魔王様はどうするんですか?」

魔王「どうしよ」

側近「てか、マントだけでよく体は無事でしたね」

魔王「まあこのマントは安物だけど服は歴代の魔王の闇の力が注がれてあるからな」

魔王「入り口くらいの魔物ごときに破かれんよ」

側近「中は入ったんですか?」

魔王「いや、魔物強すぎてチビったから逃げ帰ってきた」

側近「じゃあ別の隠しボスがいるダンジョン行ってみます?」

魔王「今度はどこぉ~?」ゴロゴロ

側近「南の海の中にある海底遺跡らしいです」

魔王「南か。まあ勇者もまだそこらへんに良そうだからケチらしついでに行くか」

側近「勇者が目的じゃなくて隠しボスが目的でしょ」

海底遺跡

魔王「勇者よっわ」

側近「いや~魔王様えげつないですね」

魔王「別に我からすれば勇者抹殺は正義だろ」

側近「確蟹……あ、カニ食べたい」

魔王「でも賢者可愛かったなぁ。第15の嫁にしたかった」

側近「キモい事言うなよ」

魔王「……しかし、ここは魔物の気配がないな」

側近「……感じませんね」

魔王「本当にただの遺跡ではないのか?」

側近「ですが、海底遺跡でも勇者が死んだ過去が……」

『フォッフォッフォ……久々の来客じゃのう』

魔王「!? 何者だ!!」

『知りたきゃ奥まで来るが良いフォッフォッフォ』

側近「……どうなされますか?」

魔王「行くに決まってる」

側近「少しお待ちください」

魔王「なんだ?」

側近「……不味いですね。ここは転移魔法が使えません。それどころか魔法自体使えない模様です!」

魔王「ほう。では力で押し通せばよいのかシンプルでよいではないか」ズイズイ

側近「ですが、魔王様ここが隠しボスの本拠地ということを忘れないでください」

海底遺跡地下18階

魔王「フンッ!」ドゴ

魔物「ギエエエエエエエ」グシャ

側近「ハッ!」ドス

魔物「ビエエエエエッァァァ」バタリ

魔王「ふむ、普段から城でのんびりしてるのはいかんな。身体が鈍っておる」

側近「いえ、鈍ってるレベルではないですよ」ハァハァ

魔王「だが、ゴールは近い」ズンズン

魔王「ここか」バンッ

海底遺跡最終部屋

隠しボス「おお! ここまでくるとは驚いた。お前さん中々の猛者じゃな?」

魔王「フンッ! 貴様が我の事を知らんとは我の方が驚いたわ」

隠しボス「そなたは挑戦者。ここまでくるとは実に400年ぶり」

魔王「え? それおじいちゃんの頃じゃん」

側近「マジカヨ」

隠しボス「ここまで来る強き力。その敬意に対し儂も全力でかかろう」

隠しボス「カモンッ」クイクイ

魔王「老いぼれが……この世の最強が誰であるか我が直々に教えてやろう」

魔王「はぁあぁぁこれがゲブラァッ!!!」 ドゴーン

側近「魔王様!!!」

隠しボス「前振りが長い。儂はそなたほど気が長いわけではないのでな」

魔王「ぐっゲハッ!」

隠しボス「追撃するにあたって隙を与えてはならん」

側近「貴様!」ブンッ

隠しボス「ガードじゃ」グイ

魔王「ぐえええええ」ドゴ

側近「あ、もっ申し訳ありません!!!」アタフタ

隠しボス「謝るなら出直してくるが良い」シュババババ

側近「んぎゃあああああ!!!」ドゴーン

隠しボス「そなたたちは強い。ただ、現状の強さで満足するようじゃ到底儂は倒せんぞ」

隠しボス「んん?」

魔王側近「」チーン

魔王城

魔王「……な?」

側近「いや、『な?』がなにかわかんねーけどアイツ強すぎだろ」

魔王「魔法使えたら勝てたわ」

側近「てか、魔物気配ねーと思ったらうじゃうじゃいたな」

魔王「まあ1階からその遺跡全体を把握とか無理だわ」

側近「とりあえず、魔王様」

魔王「なんだ?」

側近「…………地球っておっきいですね」

魔王「……そうだな」

だめだ
ネタ切れ
一応書きたいことは書いたから満足
終わりか続き良ければ勝手にどうぞ
お付き合い感謝
ノシ

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