男「超能力者達の殺し合い?」(11)

神「うんうん。もし生き残ることができたら願いを叶えるよ。」

男「漫画とかで良くありそうな話だな。」

神「うんうん。でも漫画じゃないんだよね。現実なんだよね。」

男「それで俺にはどんな能力が貸されるんだ?」

神「うんうん。それは君が自分で選ぶんだよ。」

男「……つまりどんな能力でも良いってことか?」

神「うんうん。そして、この遊戯の醍醐味がこれだよ。」

男「これが? 白紙の紙だろ。」

神「うんうん。そう普通は思うよね。でも違うんだよ。」

男「つまり?」

神「うんうん。この紙には超能力者達の所有能力が記載されているんだよ。」

男「白紙だが。」

神「うんうん。君には白紙に見えるんだよ。」

男「意味が理解できない。」

神「うんうん。つまり、君が何人見るかを伝えてくれればそれだけの能力が分かる。」

男「それで?」

神「うんうん。君を含めて能力者は100人。99人見ることも勿論できる。」

男「……」

神「うんうん。もう分かってるだろうけど、見た方が有利だよ。」

男「じゃあ。」

神「うんうん。でもね? 99人見れば能力持続時間は5秒。98人なら10秒。」

男「それは……」

神「うんうん。1人なら490秒。誰も見ないなら能力持続時間はなし。」

男「つまり見れば有利になるが、能力は弱くなる……」

神「うんうん。それで何人見る?」

男「……」

神「うんうん。」

男「誰も見ない。そして能力は。」

神「うんうん。」

男「超回復能力。」

神「うんうん。了解だよ。それじゃあ、君を現実世界に戻すね。」

男「……」

自室――

男「夢……?」

男「……」

男「試してみるか……?」

台所――

男「はさみ。はさみ。」

母「はさみならここよ。何に使うの?」

男「ちょっとね。ありがとう。」

母「ちょっと。」

男「何?」

母「勉強してるの?」

男「……」

母「あっ、待ちなさい! もう……」

自室――

男「……はさみを持ってきたのは良いけど、自分でやるとか無理があるな。」

男「どうしようか。」

男「死に纏わる能力は確認が取りずらいな。失敗した。」

男「まぁ、能力者が現れれば分かるだろうよ。」

母「男ー! 友君が来てるわよー!」

男「友? こんな朝っぱらから何の用だ。」

玄関――

男「よす。」

友「……!」

男「? 何か用?」

ザクッ

男「ぐっ……、包丁!?」

友「はははっ! お前が能力者だってことは分かってんだよ!」

男「!?」

友「俺の能力は能力者判別能力!」

name tomo / skill skill distinction / lv 0

男「……その能力で奇襲をかけて全員倒す作戦か。」

友「あぁ、そうだよ! くくっ、残念だったな!」

男「いや、お前能力者の紙1人も見てないだろ。」

友「え? うん。」

男「馬鹿じゃないの?」

友「え?」

男「俺の能力は超回復能力だよ。」

name otoko / skill super restoration / lv 0

友「」

男「馬鹿だろ……」

友「ひぃぃぃ! 殺さないでくれ!」

男「殺さねーよ。」

友「本当か!?」

男「うん。」

友「心の友よー!」

男「うぜぇ。」

友「じゃあ、代わりに協力する。」

男「そうしろそうしろ。」

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