雪風の帰還 (16)

深海棲艦の猛攻により、日本は政治が立ち行かなくなるほどの打撃を受けた。

我々の鎮守府も多くの犠牲者を出し、周辺の都市ひとつふたつを防衛するのが精一杯である。

よその鎮守府と連絡も取れず、それどころか軍本部も壊滅してしまったのか、指揮系統もズタズタだ。各主要都市も打撃を受け、俺達の目標はあと何日生き延びられるか、そんなところまでいっていた。

そんな有様だから、日本は国そのものが維持できなくなり、アメリカ、ロシア、中国など周辺国による支援…という名目の分割統治が行われた。

その中で、各地の鎮守府に所属する艦娘たちにも外国へ移籍することを余儀なくされる子がいた。



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我が鎮守府の雪風もまた、何の因果か再び中国へ渡ることとなった。彼女の前世とは違って賠償ではなく、あくまで指揮系統が壊滅した日本から中国指揮下へ異動という形ではあったが…

「雪風は元気にやっているだろうか。あの子のことだから何やかんやで生き延びることはしてそうだが」

ついつい一人の時に呟いてしまう。他の鎮守府でも、響がロシアに、長門がアメリカに、高雄がイギリスに…と、どこか縁のある場所に向かわされたらしい。

『大丈夫です!雪風はこうみえても中国は初めてではありませんからっ!必ず、深海棲艦を押し戻して日本を立て直しましょうねっ!』

そう言って元気に出ていってから数ヶ月、突然、雪風が戻ってくることになった。

「雪風!よく任務を戻ってきた!おかえり!」

中国から我が鎮守府に帰還した雪風を、俺達はささやかなパーティをもって迎え入れた。

「しれぇ。みんな…ただいま、です」

帰って来た雪風は少し様子が変わっていた。彼女に抱き着いて再開を喜ぶ時津風ら同輩は口々に「雪風、背が伸びた~?」「大人っぽくなってる~!」「胸が…胸が私より大きくなってる…がーん」とまくしたてた。

「……そう、かなぁ」

少し浮かない顔で久方ぶりに会う同輩の艦娘たちと話す雪風。確かに、以前はあんなに無邪気だった雪風に、ふいに女の色香のような雰囲気を感じる瞬間があったのは気のせいだろうか。

その日は雪風も帰還したばかりで疲れていたのか、すぐに部屋(以前と変わらず残して置いた部屋。陽炎型みんなで掃除していたらしい)で休んでしまった。

その後数日も、雪風は上の空になったり、顔を赤らめて物思いに耽ったりといったことが続いたため、艦娘の中では「向こうでボーイフレンドでも出来たんじゃないか。離れ離れで淋しいのでは?」と談議に花を咲かせる者もいた。

それだけならほほえましいものだったのだが…

そのさらに数日後、異変が起きた。

夜、俺の寝室に雪風がやってきた。

「しれぇ、起きてますか?」

「ん?雪風か?どうしたんだ」

尋ねると雪風は、はぁはぁと息を乱しながら答えた。

「しれぇ…雪風、眠れないんです。体がほてっちゃって…」

信じられないことに雪風が、あの幸運で名高い小さな駆逐艦の雪風が男を誘うような台詞を吐いたのである。

「ど、どうしたんだ、雪風。チンチクリンのくせにいっちょ前に色気をだして…。あれか、ホントに向こうで男でもできたのか?」

冗談めかして笑い話か恋バナにでも話題変えしてやろうと思ったが…


雪風がワンピースのスカートを持ち上げチラリと剥き出しのふとももを見せ付けた時、俺は息を飲んでその姿を見つめてしまった。

「チンチクリンなんてひどいですよぉ、しれぇ。あ、でも『男の人ができた』のは間違ってないかも、です。雪風、向こうで男の人にいっぱいいっぱい開発してもらったんですよ。お陰で胸やお尻も少しおっきくなりましたし…。あは。しれぇもずっと雪風のふともも見てるじゃないですかぁ」

「ゆき…か、ぜ?」

何を言ってるんだ、この子は…と思ったところで思い出した。各国が日本に支援を送るかわりに、艦娘を指揮下に集めていたのは、慰安婦がわりにしているからだと…

そうこうしている間に雪風がこちらへ寄ってくる。

「しれぇ…雪風、向こうで中国の人にいろいろ教えてもらったんですよ…男の人の悦ばせ方」

急激な展開に、頭では、よせ、やめろ、と思いつつも、雪風の発する“女”の雰囲気にあてられ、拒むことが出来ない。これも向こうで教わったというのか。

「初めは驚きました。中国で出迎えてくれた方々は優しくて雪風に良くしてくれたのに、夜になったらその同じ人たちが皆で雪風のこと押し倒して押さえ付けて犯すんですよ」

向こうでの思い出話を話すかのように、俺に語りかける雪風。いつの間にか俺は雪風にベッドの上まで押し込まれていた。

「痛くて怖くて…初めの頃は泣き叫んでました。でも、何度も何度も貫かれてるうちに体が気持ちいいことを覚えちゃうんです。そうしたら皆さん、雪風にいろんなテクニックを仕込んでいくんです…」

雪風が服を脱ぎ、俺の上へしな垂れかかってくる。

「そうそう、雪風、何度も中出しされたんですけど…くすっ、知ってのとおり運がいいですから、出来ちゃうことはありませんでした。幸運の女神様に感謝しないといけませんね」

俺は悪い夢を見てるんだろうか。喜々として自ら痴態をさらす雪風をぼんやりと見つめ、それでも無邪気さと好色さが混在する小さな肢体に手を伸ばす。

「あんっ…しれぇ、雪風のことっ…んっ、もっと触ってぇ……はぁ、中国では、しばらくしたら雪風を抱いた男の人達が不幸な目に合うようになって、誰も抱いてくれなくなっちゃったんです…でもそれで日本に送り返されたから、死神扱いもたまには役立ちますね。ん!?むぅぅ…」

俺は滔々と語る雪風の口を自らの唇で塞いだ。ひとしきり雪風のかわいらしい唇を貪ると、そのまま押し倒した。



「んっ…しれぇ、雪風こんなにエッチで汚れた体になっちゃったけど…抱いてくれるんですね、嬉しいですっ」

もう雪風の心を満たしてやるにはこうしてやるしかない……はずだ。
俺は自分にそう言い聞かせ、雪風を抱いた。
彼女はむせび泣くように乱れた声をあげ続けていた…


設計や背景はあってないようなもの、可愛い雪風が汚れる様を妄想したので吐き出した
なにもかも中破時のパンツがいけない

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