男「平和になった世界の」AI「骨董屋」 (43)

SS投稿初心者です。生暖かい目で見守っていてくれたらうれしいです・・・
高校生なので投稿機会が安定しないかもしれません。


西暦2039年。世界はもう一度大きな戦火を経験した。ヨーロッパ、アジアで同時多発的に起きたテロから

始まった第三次世界大戦は8年間もの長い戦いが続いた。テロリスト側・国連側にも多数の死者を出し歴史

に多くの人の血が刻まれてしまった。そんな大戦から7年。戦場となっていた中東地域の復興が進み、戦争

に使われていた技術が人々の生活のために活用されるようになり大戦前の平和な世界を取り戻しつつあった。

この話は、そんな技術が発展した世の中で人々の昔大切な思い出の品を修理するとある骨董屋の物語である。




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1448448700

=2052年 2月 日本 某県 =


男「こちらが依頼していた振り子時計です。」

老婆「まぁ、ここまで直してもらえるなんて。主人と買った時のことを思い出すわ。」

男「中の振り子は2か月に一度この後ろのゼンマイを回していただければ時間にズレがなくなるので忘れずに。」

老婆「本当にありがとうね。あなたのおかげでおと10年は生きていられそうだわ。」ニカッ

男「何か不具合があれば、また連絡してください。」

老婆「わかったわ。それでお会計は…」

男「はい、○○○円になります…」

目覚ましい科学技術の発展の中で人は過去を忘れないように人は思い出の品を持っている。

古くなり、壊れてしまったその品をもう一度当時の人が使っていたように修復し、その人の

思い出を記憶の中から呼ぶ直すのがこの骨董屋の仕事だ。今なお、戦争中に死んでしまった

人の品などの修理が増えている。その品々を直すたびに持ち主がどの様な人生を歩んでいたのか

時々考える時がある。

AI「また時計の修理の依頼か。最近時計しか修理してないじゃないかよ。」

男「まぁ、形見の品として残していった人が多いって聞くし。でも今回の振り子時計は初めて見たよ。」

AI「何せ、100年くらい前にあったやつだからね。それにしてもよく直せたね。朝(あさ)陽(ひ)。」

朝陽(男)「仕掛けは意外と単純なんだけど、歯車を洗浄して組み立て直すのに苦労したよ。」

デボラ(AI)「それでも2週間で直すのはすごいわよ。」

朝陽「そうかな...?」クビヲカシゲル

AIとの会話を話している時に店の扉の鐘が鳴り響いた。

??「ただいま、朝陽お兄ちゃん!!」

朝陽「エマちゃんお帰り。今日中学校終わるの早くない?」

エマ「今日午後から大雪降るから早く帰るようにって学校から。」スマホミタイナノヲミセル

朝陽「えっ?!嘘!!じゃあ外に出しているものしまわないと…」

朝陽は大急ぎで倉庫の方へと向かった。

エマ「デボラさんただいま!!」

デボラ(AI)「お帰りエマちゃん。雪のこと朝陽に言うの忘れてたわ。」

エマ「朝陽お兄ちゃんも何でサボテンのためにあそこまで必死なんだろう?」

デボラ「AIの頭脳を使っても彼の脳内の行動は複雑怪奇だわ。」アゼン

ガールズトークで店主の性癖について話していると扉の鐘がもう一度揺れた。

エマ「いらっしゃいませ。」

見たところ40代ほどのガタイの良い男性が入ってきた。

???「あの…なんでも直せる修復師がいるというのはこの店でしょうか?」

エマ「はい、多分間違いないと思います。」

すると、用事を済ませた朝陽が返ってきた。

朝陽「修理のご依頼でしょうか?」

元傭兵「はい、自分は元傭兵と言います。実はこれなんですが…」

そういって男が出したのは1つの古びたカメラだった。

朝陽「これは、1960年代式のフィルムカメラ?!」

元傭兵「はい。曾祖父が買って大切に保管されていたものなんですが
    先月蔵を整理した時に見つかりまして。出来れば早く修理をお願いしたいのです。」
朝陽「何か急いでいるわけがあるようなんですが。」

元傭兵「それが、祖母が2日前になくなりまして死ぬ間際、カメラを直してくれと言っていたのです。」

元傭兵「できることならこのカメラを葬儀の時に完成品として一緒に埋葬してやりたいのです。」

朝陽「ご葬儀の予定は?」

元傭兵「3日後です。」

朝陽「う~ん…今の段階では直せるかどうかわかりませんね。」

元傭兵「お願いします。お金ならいくらでも支払いますんで!!」ドゲザ

朝陽「お客様?!あの、どうか顔をあげてください。お願いですから!!」アタフタ

ふと朝陽はその男が首から掛けているペンダントに目が留まった。そして慌てるような姿勢で男にある質問
をした。

朝陽「あ、あの!!もしかして陸上自衛隊の方ですか!!」ガバッ

元傭兵「え、あぁ…確かに私は10年前まで自衛隊員でしたが…」

朝陽「その首から掛けているのは15年前の某国の地上戦で配布されたものでしょうか?」

元傭兵「はい、このペンダントは亡くなった上官からもらったものですが…」

朝陽「もし、修復が成功したならばそのペンダントを私に譲ってもらえないでしょうか?
   そのペンダントを譲っていただけるのであればお代は必要ありません。」

元傭兵「えっ、本当ですか?」

朝陽「この条件を飲んでくれるのであればすぐに。」

男はしばらく俯いたのち回答をした

元傭兵「分りましたその条件を飲みましょう。」

朝陽「了解しました。では3日後の10時までには修復しますね。」

元傭兵「ありがとうございます。」

そういうと男は深々と一礼をした。

朝陽「あの、最後に聞いておきたいことがあるのですが。」

元傭兵「なんでしょうか?」

朝陽「不快なことを聞くかもしれませんが、譲ってもらった上官の顔と名前を覚えていらっしゃいますか?」

男は驚いたように目を大きくしていた。

元傭兵「実は、戦場のストレスのせいなのか戦場の記憶があいまいでね。あまり覚えていないんです。」

元傭兵「ただ、上官から頂いたということは覚えているのです。」

朝陽「そう...ですか...不快なことを聞いてしまって申し訳ありませんでした。」

元傭兵「いえいえ。もう15年前のことです。年のせいなのかこの頃忘れっぽくって。」

そういうと男はもう一度深々とお辞儀をしてお願いします。と言って店を出て行った。

エマ「本当に3日以内に直せるの?」

朝陽「正直、直せるか五分五分かな?今日から徹夜になるかも」トホホホ

エマ「どうしてペンダントなんかと交換なの?」

朝陽「あぁ、それは…」

デボラ「……」

朝陽「骨董業界で売れるんだよその手の服が。何せ日本の自衛隊のものは出兵した人数が2万人だけだからさ。
   しかも、地上戦にかかわった人のものは少なくて、珍しいものなんだよ……」

エマ「ふ~ん。そうなんだ…」

朝陽「まあそんなことより、さっそく作業に取り掛からないと。」

そういうと朝陽は店の奥にある作業室へと向かった

エマ「じゃあ、私は今日のおやつの準備でもするね」


=1階 作業室=

朝陽「さて、中身はっ…ん?」

朝陽がカメラの中を開けようとすると中がさびているのか、一向に開く気配がない。

朝陽「しょうがないから無理やりでもこじ開けるか。」

朝陽「ええっと、カッターどこやったっけ?」

デボラ「左の棚の上から3つ目」

朝陽「おう、ありがとね。」

デボラ「まさか、大戦の兵器を持っていた人がいたなんて…」

朝陽「それか…」

デボラ「記憶がないって言っていたからあのペンダントは...」

朝陽「『強制人口麻薬装置(システマ)』...だと思う」

デボラ「兵士に対して人工的に興奮状態にさせて通常の何倍もの運動能力へとさせる非人道的兵器よね」

朝陽「けど、同時に脳へのダメージが深刻でこの兵器を使った実に4割の兵士がサイコパス状態に
   なって作戦後それらの兵士は戦場で処分されたとも聞くし。」

デボラ「今日来た彼の場合は慢性的だけど装置の影響を受けていたみたいだし。」

朝陽「とりあえず、依頼したこのカメラを直さないとな。」

そう言っている内にカメラの中が開けるようになった。

朝陽「おお!!フィルムが入ってた。初めて見るや。」

デボラ「中は思ったより綺麗ね。ただ配線がいくつか切れているわね。」

朝陽「あとレンズもかなり傷ついてるや。これも変えないとな。」

そういうと朝陽は作業台の横にある電子レンジのような機械にレンズを入れた。

デボラ「相変わらずこれがあると便利だわ。」
朝陽「まぁ、もう少し使いやすいように改良しないとな。」

=数分後=

朝陽「おし。レンズは何とかなったな。配線に関しても終わりそうだし。」

デボラ「問題はカメラの外殻よね。」

依頼したカメラの見た目は最悪なものだった金属部分は所どころへこんでいて装飾のためにあったのだろう
木製の部分はカビが繁殖していた。

朝陽「金属部分に関しては何とかできるけど木製部分は手で作るしかないよな....」

デボラ「まあ、ここまで進んだから今日はいいんじゃない?」

朝陽「そうだな。疲れたし一回休憩...」

エマ「朝陽お兄ちゃん。おやつ出来たよ!!」

朝陽「おっ。もう3時か。エマちゃんすぐ行くよー」

デボラ「今日は何かしらね?」

朝陽「お前は食べれないだろ...」

デボラ「そうだったわね」

今日は書き込みはここまで、突然主人公の名前を出してしまって混乱させてしまったかもしれません。

期末試験2週間切ってるのでさっそくですが投稿速度が遅くなるかもしれません。

できるだけ書くつもりです。

登場人物の設定あげときます。

【宇留賀 朝陽】(うるが あさひ)
2027年8月11日生まれ 25歳 A型 男
身長178cm   体重65kg
骨董屋「URUGA」の店主 修復師、技術師
LIKE:レモネード、サボテン
裏設定:意外と細マッチョ

【香川 エマ】(かがわ えま)
2037年4月22日生まれ 15歳 B型 女
身長167cm   体重49.5kg
骨董屋「URUGA」に住み込み兼店員
LIKE:リンゴスムージー、アップルパイ
裏設定:B82 W59.5 H79
    中学生だけど巨乳で...

【Debola】(デボラ)
生年月日不明    年齢不明      女
骨董屋「URUGA」のCPなどにインストールされている
LIKE:ツイッターの大喜利ツイート
裏設定:エマのお菓子を食べてみたい

今のところこんな感じです。徐々に開示する予定?
古文単語覚えてきます。 おやすみなさい。

スマートフォンで見ると改行が大変なことに.…………今度から気をつけなければ.…

少しだけ投稿します。

朝陽「おっ、今日はアップルパイか。」

デボラ「いつ見てもエマちゃんのお菓子って美 味しそうよね」

エマ「そ、そうかなぁ/////」テレ

朝陽「エマちゃんの作るね料理は何でも美味しいからね。」

エマ「誉めても料理しか出ませんよー♪」

デボラ(可愛い…)

エマ「そういえば、朝陽お兄ちゃん。今日自治会パトロールあるって覚えてる?」

朝陽「ああ、確か17時からだよな。」

エマ「最近、物騒な事件がちょくちょくあるから気を付けてね…」

朝陽「大丈夫だよ、お兄ちゃんに任せろ」ニカッ

デボラ「そういえば、つい最近学生を狙った犯罪増えたいるわよね…」

エマ「この前私の学校でも不審者を発見したって大騒ぎだったし。」

朝陽「世界が平和になっても犯罪はあるからな…」

朝陽「ありがとーエマちゃん。アップルパイ美味しかったよ。」

エマ「じゃあ、私そろそろ塾いってくるね。」

朝陽・デボラ「「いってらっしゃい。」」

=午後4時30分ごろ 某駅近くの塾=

エマ「こんにちは。」

友1「あ、エマちゃんだ。」

エマ「なんとか間に合った…なんか電車止まってて」

友1「駅の近くで警官の人たちが沢山いたからまた、不審者なのかな?」

エマ「気をつけないと」

友1「そろそろ授業だからお先に」

エマ「帰り一緒に買い物いこうね。」

友1「いいよー。終わったらね。」

講師「エマさん、自分の部屋に戻って下さい」

エマ「すぐ行きます。」

=同時刻 骨董屋「URUGA」にて=

朝陽「なんか外がさわがしいな。」

デボラ「調べて見るわね」カタカタ

デボラ「ん?某駅で不審者取り押さえ学生か」

デボラ「某駅ってエマちゃんの塾の近くよね」

朝陽「『不審者学生か』って捕まったのは学生なのか…」

デボラ「エマちゃんのこと少し心配??」

朝陽「でも今日パトロールあるでしょ?」

エボラ「そういうと思って自治会の方に連絡入れといたわよ。『諸事情あって今回は、欠席いたしますってね。』」

デボラ「自治会の方からも来週に振り替えってくれるって来たし。」

朝陽「デボラ…ありがとう」

朝陽は急いで身支度をして店の札をcloseにした

書写の課題が終わったので少しだけ投稿しました。昼ぐらいにも少しだけ上げようと思います。

=午後6時頃 エマの塾=

エマ「ふーう、やっと終わったー」

友1「お疲れ様。」

エマ「これから今日の夕飯買いに行かないと」

友1「エマちゃん大変だね。」

エマ「あれ?朝陽お兄ちゃん?」

朝陽「お疲れ様エマちゃん」

エマ「パトロールは?」

朝陽「某駅の近くで警察が動いていたからね。心配で来たんだ。これから夕飯の買い出しだから荷物増えるだろうし」

友1「朝陽さんこんばんわ。送り狼ですか?」

朝陽「そんなんじゃないよ!!」

友1「でも朝陽さんが一緒ならエマちゃん安心ですね。」

エマ「そうだ、買い物一緒にいこう友1ちゃん」

友1「ああ、それなんだけど親が下の駐車場で待ってるらしくて、この埋め合わせはまた今度するから」

エマ「えー。う~ん…わかったまた今度ね」

友1「じゃあ私はお先に。」

エマ「お疲れ様~」

=近くのデパート=

エマ「ふう、」

朝陽「結構買い込んだね。」

エマ「これで1週間は大丈夫」エッヘン

デボラ(ほとんど朝陽が持っている…)

エマ「さて、帰ろうか」

買い物を終え、某駅の改札を通る。

朝陽「今夜はシチューかな?」

朝陽がそんなことを思っていたとき二人の目にとあるフードを被った人物が突然目の前で倒れた。

エマ「えっ!だ、大丈夫ですか?!」

エマが相手を気遣うように近づく

エマ「とりあえず、救急車…ん?…」

朝陽はフードの人物が少しだけ不審に思ったフードの人物は丸まったように倒れたが身体が小刻みにブルブルと震えている。

加えて服装が薄着で、この真冬の中の格好ではなかったすると突然フードの人物が突然横にいた朝陽に飛びかかってきた。

エマ「お兄ちゃん!!」

朝陽「あ、貴方は…」

フードの顔を見た。

エマ「えっ…元傭兵さん?」

元傭兵「アガッ……ギャアーー!!」

元傭兵の様子は明らかに最初に会ったときと違い猛獣のような叫び声を出していた。

元傭兵「オヤメクダサイ、ジョウカンワタシデハタエラレマセン…ミギガヒタリデヒダリガミギデ……アイツガオレデオレガオマエガゴゴガガガゴガ…」

朝陽「この症状…システマか!」

エマ「お兄ちゃん!!」

朝陽「元傭兵さん……少しだけ痛いかもしれません」

そう言うと朝陽は元傭兵の顔を両手でおもいっきりバシッと挟んだ。すると元傭兵は力が抜けるようにバタリとた折れ込んだ。


訂正です。
×朝陽はフードの人物が

○エマはフードの人物が

です間違えてしまって申し訳ありませんでした。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

???「おい、元傭兵起きろ!!」

元傭兵「んっ……誰だ?」

???「早く起きないと隊長に喝入れられるぞ」

元傭兵「おま、ど、同僚か?!」

元傭兵「死んだはずじゃあ……」

同僚「何いってんだよ。まだ、寝ぼけてんのかよ……まぁお前昔から朝弱かったもんな。」

隊長「おい!!元傭兵、同僚!!お前らまだ支度が出来ていなかったのか。元傭兵はさっさと服を着替えろ!!」

同僚「は、はい。隊長!!ほら、早く着替えるぞ。」

元傭兵(なんだ、この懐かしい感じは……寝ぼけてんのかな?)

隊長「今日は上官殿が視察に来るひなのだぞ」

同僚「はっ!承知しています!!」

元傭兵「上官?」

同僚「お前、忘れてたのかよ?!」

隊長「とりあえず、早くしろ。今日の深夜に新兵器を使った戦闘が執り行われるしっかりしろ。」

元傭兵・同僚「「はっ!」」

元傭兵「くそ~結局、隊長の部屋掃除かよ」

同僚「まぁ、隊長にしては軽い罰だったから良かったじゃん。俺なんか腹筋・スクワット500回だったんだからな」

元傭兵「はぁ、お前も見てねぇで手伝ってくれよ、無駄に部屋広いんだから。」

同僚「なあ、元傭兵。新兵器のこと聞いたか?」

元傭兵「あぁ、何でも兵士の運動能力をあげる装置なんだろう?」

元傭兵(ん?何で知ってるんだ?)

同僚「俺たち、その兵器の実験台なんだってよ。うまくいけば戦局を一気に変えるとも言われてるらしい。」

元傭兵「運動能力を上げるって……なんか怖いな」

同僚「麻薬見たいのだったりしてな」ケラケラ

元傭兵「おい、おい思ってもそんなことを言うんじゃねぇーよ」

同僚「そうだな、今日の作戦さっさと終わらせて早く戦場からおさらばしたいな。」

元傭兵「ああ、そうだな。戦場降りたらたんまり金貰えるから、昔みたいに二人で旅でもしょうぜ。」

同僚「あぁ、そうだな。」ニカッ

元傭兵(そうだ…俺は…某国の戦場近くにあたんだっけか?自衛隊の遠征立ったんだよな……)

元傭兵(懐かしい……隊長の部屋も、この服もこの景色も、そんで同僚の声も。)

元傭兵(あれ?何で懐かしいだろ?)

同僚「おい、確かもう少しで上官殿が来る予定の時間じゃないか?」

元傭兵「そういえば、そうだったな。」

隊長「おい、お前ら!!何をぼさっとしてる。掃除を切り上げて早く作戦室に来んか!!」

元傭兵・同僚「はい!隊長。すぐ行きます!!」

一旦休憩します。

=作戦室=

元傭兵「ふぅ。間に合った……」

仲間1「お、きたきたお前いつも最後だな」

元傭兵「うっせー」

同僚「ほら、隊長来たぞ。静かに。」

隊長「……」

隊長「よし、これより本作戦の内容を発表する」

隊長「今日の深夜12時にテロリストが潜伏してると思われる町に襲撃をかける。」

隊長「今回のテロリストの中には国際指名手配中の『 強テロリスト』がいる」

隊長「速やかにこの町にいるテロリストを暗殺する事が、今回の内容だ」

隊長「作戦をするに当たって皆には新兵器を使用してもらう。この新兵器については現場を指揮する上官殿よりお話しがある…」

そう言って隊長が一礼をすると若い男が入ってきた。

元傭兵(若いなぁ。20代後半くらいか?)

上官「先程隊長から紹介を受けた上官だ。今回の作戦で総指揮官を勤めさせてもらう。」

上官「まず、新兵器をこの場にいる20人に配布する。」

同僚「これは……ペンダント?」

上官「これは『システマ』というものでこのペンダントをしている間は運動能力が通常の何倍にも羽上がる。」

仲間1「おい、おいマジかよ。」

上官「今回の標的の中には『強テロリスト』がいる」

上官「奴は元大尉で戦場経験も豊富だ。おそらく、普通の君らでは、歯が立たないくらい戦闘慣れをしている」

上官「確実に奴を仕留めるためにシステマを使う。尚、潜伏していると思われるテロリストの人数は53名。今回の作戦。正直全員が生きて帰ってこれる確証はない。」

上官「下手をすればここにいるほとんどの者が帰ってこれないかもしれん。それくらい危険な任務であることを自覚してもらいたい」

上官「これから、2人1組の班を発表するそれぞれの襲撃場所確認もしてもらう。」

10組の班が発表され元傭兵は同僚と組むことになった。

上官「以上だ、これで作戦会議は終了とする。定時まで各自部屋で待機だ」

兵士たち「「「はっ!!」」」

=元傭兵・同僚の部屋=

同僚「まさか、自分の最期になるかもしれない時にいるのがお前とわな。」

元傭兵「なんだよ、俺じゃ不安だって言いたいみたいじゃねーか。」

同僚「いや、寧ろ逆だよお前で安心したわ。」

元傭兵「……死なないって可能性もあるだろ?」

同僚「そうだな。不安がってたら情けねーや」ガバッ

すると扉をノックする音がした。

事務員「元傭兵さん、郵便ですよ」

元傭兵「え、あ、ありがとうございます」

同僚「誰からだ?」

元傭兵「母さんから」

元傭兵「……」テガミヲヨム

元傭兵「ん!これ……」

同僚「なんだ? あ、幼稚園の入園式の写真じゃん懐かしいな。よくお前の母さんが古いカメラで撮ってたな。」

元傭兵「偶然整理してたら何枚か見つかったらしい」

同僚「お前の母さんあのカメラ好きだったしな」

元傭兵「まぁ、肝心のカメラ俺らの出兵の時に撮った後に何処かにやっちまったけどな。」

同僚「何て書いてあったんだ?」

元傭兵「無事に帰ってこいとさ……」

同僚「こりゃお前、死ねなくなったな」

元傭兵「ハハハ……」

同僚「何としても生きて変えるぞ」

元傭兵「おう。」

二人は硬い握手を交わした。


=2039年 12月04日 午後10時ごろ 某国基地=

隊長「全員整列!!」

兵士たち「「「はっ!!」」」

隊長「これより予定通り潜伏していると思われる町に
向かう。各自作戦の手筈は頭に呉叩き込んだか?」

兵士たち「「「はっ!!」」」

上官「よし、それでは各自システマを装着。その後
テロリストを全員抹殺するまで帰ってくるな!!」

兵士たち「「「了解であります」」」

元傭兵(ついに始まるのか…)

作戦用の小型ヘリが4台に続々と兵士たちが乗りこん
で行く。

元傭兵「俺たちは死と隣り合わせの戦場に行くんだな」

同僚「なんだ?ここまで来てビビッてんのか?」

元傭兵「昼間ビビってた奴に言われたくねえな」

仲間2「お前たちも早く乗れ」

同僚「はい、今行きます」

同僚「ほら、早くいって終わらせて返ってくるぞ」パン

元傭兵「イテッ.....おう!!」


=某町 西側=

同僚「町っていうか集落だな」暗視ゴーグル

仲間2「そろそろ降りるぞパラシュート用意しろ。」

同僚「よし、準備できたか相棒?」

元傭兵「おう、いくぞ!!」

ヘリから順番に町へとおりる。
月がなく雲ひとつない闇がひたすら続く静寂へと飛び立った。二人は町の近くに会った小さな丘の上に着地した。

元傭兵「計画通りに進んだな。」

同僚「まず、テロリストが潜伏していると思われる宿屋に行くぞ」

元傭兵「ここから少し距離あるな」

同僚「こいつがある限り運動能力あがるんだろう?」

元傭兵「なんか胡散臭いんだよなあ……」

同僚「試しにあのデカイ岩割ってみるか」

同僚はそう言うと全長3メートル位の岩のもとへ向かった。

元傭兵「おい。まさか本当にやるのかよ」

同僚「はぁ………………フン!!」パキーン

同僚が殴った大きな岩は跡形もなく粉々になていた。

元傭兵「おい、マジかよ……」

同僚「スゲー……これさえあればテロリストなんか屁でもねーよ」

同僚「よし、そう解ればすぐいくぞ。」

元傭兵「おう……」

=某町 とある宿谷=

同僚「此処だな。テロリストが要るかもしれない建物は。」カベカラノゾク

同僚「手前の部屋に1人、奥の部屋に2人……アサルトライフルか?」

元傭兵「他に女が2人と子供が一人男性が一人殺されてるな……」

同僚「おそらく、家を乗っ取られてんだろ。宿屋の大家は隠れ家にするのがもってこいだからな。」

元傭兵「よし、じゃあお前は左のデカイ奴を頼んだ。俺は残りの奴をやる。」

同僚「了解」

二人は一気にテロリストらしき者がいる部屋に走った。

テロA「ん?何かいr……」グシャァー

テロB「おい!!どうしt……」ゴキッ

元傭兵「軽く走っただけで50キロ位出てんじゃねーか?」

???「何者だ!!」

同僚「通りすがりの正義の味方だよ」ブンッ

???「あぶねっ!!」

同僚(こいつ避けやがった?!)

強テロ「これはなかなか早いパンチだね」グワッ

同僚「!!」ビュン クシャッ!

強テロ「もらったぁ!!」カキーン

同僚「……」

強テロ「可笑しいなぁ……確かに腕と足の骨砕いたはずなんだけどな……」

同僚「………………………………………コロス……………」

同僚「……オマエヲ……コロス…………アトカタモナク……」

同僚「コロス…………コロス…………コロス…………コロス…………コロス…………コロス…………コロス…………コロス!!!」

強テロ「?!」グシャッ!! パーン

元傭兵「今のは?!銃声!!」

元傭兵「同僚!!」

元傭兵が行くと信じられない光景が会った部屋中がまるでペンキをひっくりかえしたかのように赤一色で染まっていた部屋の天井からはなにやら妙なものがぶら下がっていた。

元傭兵「これはっ?!さっきのテロリスト?!」

目の前にあるものが先程の人間であったものに気づき元傭兵はとてつもない恐怖に襲われた。

同時に戦ったはずの同僚を心配した。

元傭兵「同僚!!どこだ?」

すると部屋の奥でなにやら影が動いていた。近づいてみると信じがたい光景があった。

同僚?「クチャクチャクチャ………」

そこには、人間の脚を食している恐ろしい怪物が座っていた





同僚(こいつ避けやがった)


テロC


すみません怪物が座っていた以降は間違えて打ってしまっていたものなので見なかったことに……

元傭兵「同……僚…………なのか?」

同僚?「ウガァーーー?」

同僚?「アガァッ…………アガアガアカ…アガッ!!」

元傭兵(不味い、殺られる!!)

すると突然部屋のかべがぶっ飛び間一髪同僚?の攻撃を回避できた。

元傭兵「大砲か?とりあえず、上官に連絡を」

元傭兵はこの場からいち早く逃げようと思った。

元傭兵「何だよこれ、どうなってんだよ…」

飛び込んできたのは信じられない位悲惨なものだった。

仲間1「アガアガアカ!」

仲間2「クチャクチャクチャ…………」

さっきまで仲良く話していた仲間が同僚と同じようになっていて町は完全に崩落していた。

同僚「ヴゥー……ギャァ!!!」ビュン!!

同僚?が大砲の元へ物凄いジャンプをしている

元傭兵「どうなってんだよ、皆どうしたんだよ!!」

上官「おや?これは珍しい。正気を保っているやつがまだいるとは…………」

元傭兵は「上官!!これは一体どういうことですか?!同僚が……皆が…………」

上官「彼らは戦っているんだよ。ただそれだけだ」

元傭兵「これは一方的な虐殺じゃあないですか!一般市民な殺さない筈です!!」

上官「言っただろう、『テロリストは全員撲滅せよ』と。」

元傭兵「この町の人もテロリスト扱いするのですか!!」

上官「今回の作戦は実にうまく行っている。」

元傭兵「貴様っ……!!」ビュン!

元傭兵が攻撃をかけただが上官はそれを見切っていたように交わし元傭兵が動かないように押さえた。

上官「動きが単調だなぁ……折角の私の兵器を活かしきれてないないじゃないか。」

元傭兵「うるさい!!」

上官「だが、正気を保っているのは興味深い。システマの併用剤の実験台になってもらおうか。」

そう言って元傭兵の首に注射を刺した。すると元傭兵の抵抗する力が弱くなった。

元傭兵「何をした……」

上官「君に特別な力を与えたのさ。さぁ、見せてもらおうか君がどれだけ強いかを。」

元傭兵(頭が…………)

元傭兵「う……ウ……ウガァーーー!!!」ビュン!!

【10階のビル】 バキッ、ボコォ!!

上官「おぉ、一気に倒壊させるとは…………」

元傭兵「クワッッ!グワッ!!」

仲間1「ギャァ!!」ボキボキ

上官「おや、敵と見方の判断も出来なくなってきてるようだな。」

元傭兵「グガァァァーーー!!」

元傭兵(止めろ……)グチャ

元傭兵(とまれ!!!)ベチャ

元傭兵(仲間を……関係ない人を)ボタッ

元傭兵(殺すな!!)グシャッ!!

上官「粗方片付いてきたな。」

ガシャン!!

上官「何だ、まだ生きてたのか同僚君」

同僚?「ウガァー…………」

上官「元傭兵君、君は実に素晴らしい結果をもたらした。さぁ、最後の一人だ。」

上官「同僚君を殺しなさい」ニコッ

元傭兵(止めろ……動くな!!)

元傭兵「……」スタッスタッ

元傭兵(止まれ、止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ!!!!)

元傭兵「アガァァァァーーー」ズサッ

同僚「相……棒……」ポタッポタッ

元傭兵(!!!)

同僚「ごめん…な…お前との…約…束…果たせそうに…ねえゃ…」フフッ

元傭兵「ウッグッ…」

同僚「聞け…相棒…お前は…早く…逃げろ…」ポタッポタッ

同僚「俺の…………こと…忘れ…るなよ…」ポタッポタッ

元傭兵(あぁぁぁ…………)

上官「素晴らしい。この併合剤を使えればこの戦争に改革がおこる!!」

上官「ハハハハハハ!!!」

同僚「ゥッ」

上官「ん?まだ動けるのか。」

同僚「頼んだぜ…………元傭兵。」ボソ

同僚「ウガァーーー!!!」ビュン!!

上官「!!」ブチッ

上官「まさか、体が半分ぶっとん出んのに…こいつ、左腕取やがた…ハハハ!」ケラケラ

同僚「ナニヲ、シテイル…ハヤク…イケ!」

元傭兵「!!」

上官「待て!元傭兵君、何処へ行く!!」

元傭兵(クソ、何でだ)ビュン!!

元傭兵(何でこんな大切なことを忘れてたんだ…)

元傭兵(同僚…皆…)

元傭兵(クソっ!クソっ!)

元傭兵(うぁぁぁぁぁ!!!!)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~







上官「ん?まだ動けるのか。同僚君」

元傭兵(!!)

上官「どうやら君で最後のようだね」

上官「元傭兵君、彼を殺しなさい。」ニコッ

元傭兵「……………」スタッ

元傭兵(止めろ……殺したくない…………)

元傭兵「……………」スタッスタッ

元傭兵(殺すな!!)

元傭兵「…………」スタッスタッスタッ

元傭兵(止まれ!!!!)

元傭兵「ヴァウッ!」ヒュン グシャッ!!



すみません。やってしまいました。前の文章は無しで

元傭兵「やめろ~~!!!」ガバッ

元傭兵「はぁ…はぁ…はぁ…」

元傭兵「ここは…」キョロキョロ

朝陽「気がつきましたか。元傭兵さん」

元傭兵「あなたは、朝陽さん…?」

朝陽「お身体大丈夫ですか?」

元傭兵「え、あ……はい、」

朝陽「良かった…」ホッ

元傭兵「……そうだ、俺……!!朝陽さんに…」

朝陽「私は大丈夫ですよ寧ろ元傭兵が起きなかったから心配で……」

元傭兵「そういえば、今日は…?」

朝陽「2月4日です。丸2日眠っていましたから」

元傭兵「あの……ここは?」

朝陽「私の家の客室ですよ」

元傭兵「あの……色々すみませんでした……」

朝陽「いえいえ、大切な依頼人ですので」

元傭兵「…………」

朝陽「……なんか思い出したんですか?」

元傭兵「…………」

朝陽「…………強制人工麻薬装置……システマ……」

元傭兵「!!」

元傭兵「あなた、なぜそれを!!」

朝陽「やっぱり、何か思い出したんですね」

元傭兵「……朝陽さん、一体あなたは……?」

朝陽「……私も元傭兵さんと同じく、前の大戦に出ていましたからね」

元傭兵「………思い出したんです…全部…」

元傭兵「俺がこれを使って町の人を……仲間を…殺していたのを。」

元傭兵「同僚も…みんな……」ボロボロ

元傭兵「こんなもの!!!」プチッ

傭兵は首に架けてあったシステマをもぎ取り床におもいっきり投げつけた。

元傭兵「くそ…くそ…畜生…何で…俺だけ…」ボロボロ

元傭兵「……死にたい…何故俺だけが……」ボロボロ

朝陽「…元傭兵さん。貴方に渡したいものがあります。」

そう言って朝陽は何かを鞄の中から出した。

朝陽「これ、依頼していたカメラの中に入ってフィルムです。

元傭兵「……」

朝陽「ほとんどが感光していて複写できたのはこれだけでしたけど…」

渡されたのは元傭兵と同僚が軍服を来て家族の人たちと一緒に写っているものだった。


元傭兵「これ、最後に…俺たちが戦場に行く前に撮った写真。」

朝陽「フィルムの複写の技術も余り方法が書いている本が少なくて…大変でした。」

朝陽「元傭兵さん、」

朝陽「残された人がやるべき事って何かわかりますか?」

元傭兵「…?」ボロボロ

朝陽「逝ってしまった人達を最期まで思い続けて、その分だけ生き続けなければならないんです。」

朝陽「誰の記憶に残らず…忘れられてしまう事ほど亡くなった人達にとって、辛はないんですよ」

朝陽「貴方は生き続けなければならないんです!!貴方が残されたのは記憶を…思いを…最期まで思っていて欲しい、貴方の中で生き続けたいと彼らが思ったからですよ。」

朝陽「だから…どうか、『死にたい』なんて言わないでください。」

朝陽「もう一度彼らを殺してしまうことをしないで…」

朝陽はそう言ってポロポロと涙をこぼした。

元傭兵「…記憶の中に…生き続ける…」

元傭兵「……すみませんでした。朝陽さん。」

元傭兵「俺、あいつらのために、あいつらを生き続けさせるために最期まで生き抜きます!」ボロボロボロボロ

元傭兵が泣きながら満面の笑みをみせた。

朝陽「良かった……本当に、」

朝陽「そういえば。まだ、言わなければならないことがありました。」

元傭兵「?」

朝陽「元傭兵さん。このシステマのほかに何か上官という人からもらいませんでしたか?」

元傭兵「……そういえば、システマの力を増幅させるものを打たれて。」

朝陽「!!」

朝陽「元傭兵さん少し目を見してもらっていいですか。」

元傭兵「?どうぞ。」

朝陽「……!!」

朝陽「元傭兵さん、今目ってぼやけてませんか。」

元傭兵「いえ、至って普通ですけど……」

朝陽「ちょっといいですか?これ、色だかわかります?」

そう言って朝陽が出したのはなにやら懐中電灯のようなものだった

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