ほむら「暗闇のスピナー」 (283)

まどマギSSです

・ギャグとシリアスと置いてけぼりです
・短い予定です
・重度のキャラ崩壊、オリジナル設定およびキャラ、ご都合主義あります

スレたては初めてなのでいろいろ問題だらけですが、完結めざしてがんばります


とりあえず書きためを今日明日で投下して、その後は週一くらいで更新していけたらと思います
では、次から本文です




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1441978440

ほむら(メガ)「はぁ…はぁ…っ!……まどかっ///」クチュクチュ…

~~~~~~~~~~~~~~~

ほむら「ふぅ…」スッキリ

ほむら「なんでこのアニメこんなに好きなんだろう?」

ほむら「にしても、今日もヒドかったなぁ…」

ほむら「授業ではあてられるし」
(ノートに落書き中だった。当然答えられず)

ほむら「体育はみじめ…」ハァ
(病弱だった反動で戦士的な者にあこがれ柔道部に入るも、運動のセンスが全くなく、必修で柔道の授業があると他の運動部の子に投げられてしまう始末。当然部内最弱)

ほむら「もう寝よ…」フヘー

ゴ…

 シーン…(深夜、外からショットのほむほーむ)

ゴゴゴ…

 月(半月、例のマジで半分のヤツ。カメラ徐々に寄り)

ゴゴゴゴゴゴゴ……

 月(メキメキなって無くなっている半分が復元されていく、動きはかなりアグレッシブ)

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!!!

 月(完全無欠な満月、いや、それすら超越したナニカへ)

ドッギャ――――z_____ン!!!!

~~~~~~~~~~~~
翌日

ほむら「う ら がーえっしったっ、日常で ま たっ♪」テクテク

ほむら「あれ」

ほむら「学校が…なんかおかしいよ…?」

 校舎 瘴気 ドヨ―――ン

KGボーイ(フル装備)「お、俺を笑うヤツは皆殺しだァ――――ッッ!!!!」

KGボーイ「死ね死ねー!」バババババッ!!

生徒ども「うぎゃー」ビチャビチャビチャ

ほむら「ついに日本でも銃乱射だーっ!」ヒィ-!!

ボーイ「死ねセンコー」ポーイ

ドガアァンン!! センコー「あひー」バラバラ

ほむら「あわわわ…に、逃げなきゃ…」

(あの武器、欲しくない?)

ほむら「えっ…」

ボーイ「優等生あーんど特待生どもー!これなーんだw」ジャキィ!

ゆーとく「う、うわわわわぁー!」

ほむら「カールグスタフ…!」

ボーイ「ロケットだよーんwww死ねーいwwwww」バガァンンッ!!!!

チュドーン!! ゆーとく「のべらぁー!」クビポーン

ほむら「ちっ…ロケットで簡単にくくらないでっ」

ほむら「あれはカールグスタフ無反動砲、いわゆるハチヨンなのに…!」イライラ イラク

(あんなのに使われちゃかわいそうだよね)

ボーイ「乙っ(おっ)…!女子はっけーんwwww」

ほむら「あっ…!」

ボーイ「血まみれの裸みたいっすwww」ナイフスラリ…

ほむら「め、目ぇ付けられちゃったぁー!」ヒェー

ボーイ「メガネっ娘世にはばかる…ですか。ククッ、それもおさげ髪とかカミコンボじゃあないですか」ノッシノッシ

ほむら「!」

ほむら「やたらデカいと思ったらボウイナイフッッ!!デヴィッド・ボウイの元ネタになったとも言われる伝統かつ実戦力を備えたブラボーなナイフ!!」

ほむら「あのキモヲタ、趣味だけはいいらしい…」フッ

ほむら「な、なんていってる場合じゃなかったー!は、はやく逃げなきゃ…!」

ボーイ「どーてい…卒業…どーてい…卒業…ブツブツ」ズンズン

ほむら「き、キタ――――!!!!」

ボーイ「どぉぉていっ!卒業ぅーッッ!!!!」グォッ!!

(レバー前後ろパンチだよ)

ほむら「えっ…?」フッ

ボーイ「なっ!なあぁぁああっ!」グルオッ

ドグッシャァアッ!! ボーイ「がはッ!」

ほむら「えっ?えっ?」

ボーイ「いってぇ…いってぇよぉっ!」グスッ

ボーイ「なんなんだよぉッ!」

ボーイ「お前どーせビッチなんだろぉッ!黙って俺にヤラれろよぉッ!!」スチャ

ほむら「わわわわ!ワルサーだっ!」

(左足を1歩前だよ)

ボーイ「死ねえぇぇ!!」

ほむら「!」ズイ

 パァン!パァン!パァン! スカッ、ドスッ

(そう、ナイス肘鉄だよっ)

ボーイ「ggggggg……ボェッ!!」

(よーく両足の裏で地面を感じて)

ほむら「……!」グッ

(腰までキタら、はい右ストレート)

ボーイ「ふべらっ!」ボグッ!!

(左フック、右、もいっちょ右、左ボデー、いいよ、ちゃんと足もつかってるね)

ボーイ「あでぶっ!おべ!うぼ!ぶひー!」

ほむら「うふ…うふふ…」

ほむら(身体のつかいかたって)

ほむら(ゲームと一緒でよかったんだ…)

ほむら「それなら…よく知ってるっ!」ガッス――ッ!!

ボーイ「ひでぶっ!!」ドホォッッ!! …ドシャッ!

(やったねっ!)

ほむら「うんっ」

ボーイ「…こ、このおんなバケモンだぁ…」ズリズリ…

ボーイ「に、逃げろぉぉー!」ダッ

ほむら「うわっ」

ほむら「逃げちゃった…」ホッ

ほむら「…あっ…武器……」

 ゴロゴロイッパイ

ほむら「…」

ほむら「M70」

※ウィンチェスターM70、元々は狩猟用に作られたライフルだが、64年以前に作られたものは驚異的な命中精度を誇り、ベトナムで戦った伝説の海兵隊狙撃手から、とある湾港労働者組合員まで愛用者は多い

ほむら「本物だ…」

ほむら「……」

ほむら「スコープを、開いて」

ほむら「メガネ、邪魔だなぁ…」スッ

ほむら「これでいいわね」ガシャッ

ほむら「……」

 +    λ″ヒィ-

  +  λ″

   +λ″

ほむら「とらえた」

ほむら「バァン」

ほむら「ふふ…、殺すまでもないわね」

その時、私は見た

ドス黒い影のようなものが乱射犯の背中に取り憑いているのを

その首筋に、見覚えのある印が刻まれているのを

~惑星QB~

マミ「魔法少女界の白いゴキブリとも呼ばれた殺処分マストなあなたが、いまや絶滅危惧種のレア珍獣」

マミ「気分はどう?」

QB「銃をむけられ、仲間を殺され、僕が良い気分だとでも思うのかい?マミ」

QB「そんなことを聞くなんてまさに精神サイコなサディストのやることだね」

QB「まったく、わけがわからないよ」

マミ「あなた本当に立場がわかってないみたいね」

マミ「暁美さん」

ほむら「…」スチャ、パァンッ!

QB右耳毛「」ボッ――!!!!

QB「ぐあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っッッ!!」

マミ「あなた達の母星、惑星QBは私達プエラマギ・ホーリー・クインテットによって制圧されたの」

マミ「いまはただの黒い塊よ」

マミ「そうね…、鉄クズ屋にでも売ろうかしら、20万マドカくらいにはなるかもしれないわ」ウフフ
※マドカ、宇宙通貨の単位のひとつ

QB「マミ…ケーキと紅茶を御馳走してくれた君はどこへいってしまったんだ!」ブシャ―!!!

QB「なんでこんなに…変わってしまったんだ…」ドクドクドク

QB「わけが…わからん…ッ!」ボタッ、ボタッ…

マミ「!」キッ

マミ「あなたじゃない…」

QB「…!?」

マミ「あなたがこんな石コロに変えたんじゃないのッッ!!」(手のひら突き出してソウルジェムペカーッ)

QB「うっ…!」

QB「……たしかに…そのとおりだ……」

QB「個体が1つになってわかったよ」

QB「僕の契約は、君の性格を変えるに十分な理由だろう」

マミ「ふんっ」ガッ!!(銃床でしたたか殴る)

QB「ごふッ!」ズザー!

マミ「わかったらとっととグリーフシードの要らない身体になる方法をおしえなさい」

QB「……」ハァハァ

QB「…ない」

マミ「え?」

QB「そんなもの、あるわけないじゃないか」キュップイ

マミ「なんですって…」

QB「ないんだよ、マミ、残念だけどね」

QB「それにしても…、君達ニンゲンってのはホントに都合のいいようにしか考えないんだなァ~」

QB「肉がウマイウマイとバクバク食べて、そのじつ牛豚鳥が殺されるとカワイソウと言う。滑稽だね」

QB「星一個滅ぼすくらいの罪深いパワーだ、それぐらいの宿命は背負ってもらおうか」キュップイ

マミ「このっ…淫獣がぁt―――!!!!」

さやか「待って、マミさん」

さやか「コイツは嘘はつかない、それは確かだよ」

さやか「でも…、わかっちゃうんだよねェ~~、なぜか」

さやか「コイツがまだ隠し事してるってのがねぇ」

 ド―――――――――ン!!!!!

QB「…やれやれ」

QB「美樹さやか、君は本当にカンがいい」

QB「でもそれは、必ずしも長所とは言えないんだよ」

QB「知らないほうが幸せなまま、ってことも…あっただろう?」

さやか「……」

『オイ、みんな。聞こえるか?』

さやか「杏子?」

~~~~~~~~~~~~~~
杏子「さやかか。さっき最深部に着いたんだが」

杏子「メインのコンピュータと完全にわけられた独立したデータベースがあるみたいだ」カタカタ

『独立?アクセスできないの?』

まどか「すっごいよー!ひっろいよぅー!ギーガーだよぅー!」ピョ~ン ピョ~ン

まどか「キュゥべえも伊達に宇宙人じゃないんだねっ」

杏子「いまやってるよっと、タンッ! けど…」カタカタカタ

杏子「全然ダメだねこりゃ」カタカタカタカタ…

杏子「直接キュゥべえに聞いてみたいんだが…、そっちはどうだ?」シュボッ

『最後の一匹とお喋り中だね。そっちに連れてくよ』

まどか「杏子ちゃん!杏子ちゃん!なんかクィーンQBでも出てきそうな造形だねっ!」

まどか「ほむらちゃんパワードスーツとか持ってないかなぁ~、わたしアレでウィンウィンやってみたかったんだぁ~」

杏子「頼む、それとまどかのテンションがヤバい、なるべく急いでくれ」プフー

『あるわよ、まどか』

杏子「おまえは黙ってろ」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

さやか「てなわけで、行くよキュゥべえ」

QB「やれやれ、ほっといても見つけるとは思っていたけど」

QB「後悔してもしらないよ」

さやか「……あのさ、キュゥべえ」

さやか「さっきの質問の答えになってるかわかんないんだけどさ」

さやか「知ってるか知らないかは、ぶっちゃけどうでもいいんだ」

さやか「ただ、今のあたしがどうしたいかだけだよ」

マミ「そのとおり、プエラマギの一員に迷いなんて軟弱な思考の持ち主はいないわ」

マミ「問題が発生すれば、それを排除する。それだけのことよ」

ほむら「問題もないとヒマだしね」

マミ「いいこと言うわね、暁美さん」

マミ「どうせなら大きい問題がいいわ♪我らがプエラマギ・ホーリー・クインテットにはケーキも問題も特ティロ級のものがふさわしい」

さやか「特ティロ級ってwwww」

ほむら「なんなのよソレ」スタスタ

マミ「最低限宇宙規模ってところかしら」スタスタ

さやか「ケーキ食いすぎじゃないですかソレwwwww」スタスタ

 プエラマギノイチインナラ… ハイハイ、リーダーハイツモソレダカラ

QB(個体が1つになってやっとわかったぞ)

QB(なぜ彼女達の感情エネルギーがあれほどまでのパワーをもつのか)

QB(そしてそんな星が地球以外にないワケが)

QB(知的生命体であるだけでなく、それらが個有に別個の感情というものをもっている以上、彼女達は"ニンゲン"というひとくくりの種ではない、正しくは"暁美ほむら""美樹さやか""巴マミ"といった個別の種なのだ!)

QB(いやいやいや、それだけならともかく、彼女らは感情のエネルギーを魔力へと変換させる認識法を各々開花させ!ある種のフリーダマー【フリーダムな人、物、またはその行為そのもの】へと到達するに至った!これはもう1つの宇宙だよ!!!!)

QB(宇宙が地球という狭い空間、それも見滝原という限られた空間で互いに干渉しながら共存しているだって!?)

QB(どーりで異常な因果係数が観測されるわけだ)

QB「奇跡だよっ!コレはッッ!!」キュピー!

マミ「とっとと来なさいっ」リボングイッ

QB「ぐぇっぷ」ポーン、ボテッ、ズリズリ…

☆アイキャッチA★

「「「「「プエラマギ・ホーリー・クインテット!!!!!(ピュエラマギではない)」」」」」キュピーン

まどか:チームのアイドル。弓は特殊武器あつかいでメインの攻撃方法は素手、矢は直接投げつけたりもする

ほむら:本SSの主人公。武器オタ。殺戮が楽しくて仕方がないが、尊敬するスナイパーが殺戮を楽しむことを戒めているので葛藤に苦しんでいる。魔女化とは別にいつダークフォースに目覚めてもおかしくない状態

さやか:シャカ。いろいろ乗りこえた結果そーなった。カンの良さに拍車がかかる

杏子:メカ担当。幻覚魔法の脳を巡る魔力反応が電子回路のソレと似かよっていることに気づきそーなった。愛煙家

マミ:我らが魔法少女チーム、プエラマギ・ホーリー・クインテットのリーダー。いわゆる軍曹、厳しいが部下からの信頼は厚い

★アイキャッチB☆

QB「キュップイ!」

QB:プエラマギによって同胞をすべて惨殺された最後の一匹。
1個体=種となり、なにやら感情のようなものが芽生えはじめているが……

---最深部---

まどか「杏子ちゃん、みんなが来たよっ」

さやか「おまたせー、杏子」

杏子「おう、悪りぃな」プカー

さやか「まどかは何やってんの?」

まどか「杏子ちゃんの髪を後ろナナメ上に引っつめて後頭部が長くのびて見えるように工夫してるんだよっ」クシグィ――ッ

マミ(あの作業なにか既視感がある…、どうして?)ドスコイ

さやか「そっか、杏子はちょっとこれから忙しいからほむらであそんでなよ」

まどか「はーい」

まどか「ほむらちゃ~ん!」トテトテ

 エイリアンゴッコシヨウヨ! イイワヨ、マドカ

杏子「で、キュゥべえ。早速――あれ?耳どうしたのさ、あんた」

マミ「話がよく聞けるように耳毛の掃除をしてあげたのよ」

QB「…ふん」キュプンッ

杏子「そりゃ御愁傷様w」

杏子「おおかたまたドヤ顔でしゃべりすぎたんだろ?」

QB「うるさいな杏子。そんなことより開けないんだろ、とーぜんだよ、made in Earth のチャチなATMじゃないんだからね」

杏子「それだよwそれww」

杏子「まぁ、とにかくお手上げなのさ、どーなってんだいコレ?」

QB「来るといい、僕が君達の絶望する様をみとどけてあげるよ」トコトコ

---最々深部---

杏子「まだこんなとこがあったのかよ」

QB「秘密中の秘密だからね、さぁ着いた、コレだよ」

さやか「ナニコレ、変なくぼみがあるけど?」

まどか「リアクターだね」ウィーン、ガション

ほむら「ええ、リアクターね」ブンブンッ

杏子「ほむら、尻尾あんま振り回すな、ウザい」

QB「君達の言ってることは理解不能だけど、このくぼみに僕の両耳毛を押し当てないと封印を解くことはできないよ」

さやか「そうなの?それじゃ――」パァ…

QB「ちょっと待ってくれないかい、さやか」

さやか「ん?」

QB「この右耳毛は、マミに治してもらいたいな」

マミ「!」

QB「この程度の傷なら君にだってカンタンだろう?」

QB「ぜひお願いしたいね」

 シュルルルル―ッ! グワシィッ!!

QB「きゅっぷッ!」ググググゥ…!!

マミ「あなた、いい根性してるわね…」

QB「きゅうう~~ッッ!!!!」ギリギリ…ブラーン

マミ「…」ジー

QB「~~~ッッッッ!!!!」ジタバタ

QB「………ッ!…ッ!」ジタ、バタ…、

マミ「いいわ」パッ

QB「」ボトッ

マミ「その根性に免じて、私が直々に治してあげる」

QB「ヒュゥゥ…ケハ―――ッ!…ケハ―――ッ!」

さやか「ん~…」

さやか「…!」

さやか「あーね」フフッ

マミ「…」パアァァ

QB「いやァ~、やっぱりマミの回復魔法は味わいがちがうね」ポワポワ

QB「さやかの回復魔法はそりゃあ効果のほどはグンバツだよ。でもね…」

QB「なぁ~んていうのかなァ~~、わざわざクリフトの野郎を馬車に突っ込んで、ミネアの回復魔法を待つっていうか…」

QB「BOXよりソフトのほうが味わいがあるような気がするっていうのか…、クシャクシャになるけどね!」

QB「とにかく、同じなようでちがうんだよね!」キュップイ

マミ「黙りなさいインキュベーター」

QB「ヒドいなぁ、『インキュベーター』だなんて」

QB「それじゃほむらとキャラかぶりじゃn…おぶふっ!」

マミ「腹パンおかわりいる?」

杏子「なぁ、キュゥべえのやつバカになったのか?」ロッキーポリポリ

杏子「わざわざマミを挑発するようなマネしなくてもさやかに治してもらえばいいじゃんか」

さやか「そうだね」

さやか「きっとバカになってるんだよ」

杏子「ふーん?」ポリポリ

さやか「てかあんたタバコ吸って菓子食ってせわしないなっ」

杏子「遠出してるから節約中なんだよ」

杏子「交互にやれば、どっちも2倍もつだろ」ドヤァ

さやか「ぜんぜん意味わかんない」

 ド――――――ン!!!!

リアクター「」

QB「では、あらためて…」

一同「ゴクリ…」

耳毛「」ピト

 パアァァ… ゴゴゴゴゴ…

マミ「リアクターが形を変えて…」

ほむら「…これは!」

さやか「……黒い…石板…!?」

まどか「すっごい黒いね、光りを吸い込んでるみたい…」

杏子「超ビターなでっかい板チョコかな?」

QB「かじってみるかい?」

QB「地球サイズの惑星なら一発で破壊できるQB爆弾でもキズひとつつかないシロモノだ」

QB「君のカワイイ八重歯がどうなっても知らないけどね」

ほむら「コレはなんなの、インキュベーター?」

QB「わからない」

ほむら「わからない…?」

QB「ああ、正直僕ら…いや、僕にもわからないんだ」

QB「ただ"気づいたらそこにあった"という他ない」

QB「とはいえ、ある程度の使い方なら心得ているけどね…」スゥ…

マミ「ストップよ!インキュベーター!」ガシャッ

マミ「妙なマネしてごらんなさい」

マミ「絶滅危惧種が絶滅種にランクアップよ」

QB「……大丈夫だ、マミ」

QB「君達に危害をくわえるようなことはしない」

QB「信用してくれ、僕は嘘はつかない…、知ってるだろ」

マミ「……」

マミ「いいわ、続けなさい」スッ

QB「ふぅ…」

QB「コイツは生体反応を感知するのか、身体の一部で触れることによって作動するんだ」ピト

石板「」ブゥン――

QB「まぁ、とりあえずコレしかないな…」

QB(あの娘ら、トチ狂って暴れたりしなきゃいいけど)

石板「パッ」

  ハァハァ…! タッタッタ

ほむら「これは………まど、か…!?」

  デンデンデデッデデンデンデデッデ
  エエエ~エ~エ~、エエエ~エ~エ~

杏子「ワルプルギスの夜!」

さやか「ほむら一人で戦ってる…!」

マミ「これはなんなの!インキュベーター!暁美さんの別時間軸の映像なの!?」

QB「…いや、そんな次元のものじゃないよ」

  フアァ~、モウアサ~?

ほむら「こ、これは―――ッ!」


  魔法少女まどか☆マギカ


 バアァ―――――――――ンン!!!!

☆アイキャッチA2★

さやか「寒い夏だって、杏子」

杏子「そんな夏はいらん」



★アイキャッチB2☆

ほむら「トータルリコールが好きです///」

ほむら「でも、T2はもっと好きです/////」



---全話(劇場版と叛逆含む)視聴後---

まどか「………ううっ…」グスッ

ほむら「まどか…」

まどか「ほむらちゃん…」

まどか「……わたし、アノ映画のこと考えてたんだ…」

ほむら「ラストアクションヒーローね」

まどか「いまならわたし…っ!」

まどか「ジャック・スレイターの気持ちが痛いほどわかるっ…!!」ブワッ

ほむら「まどか…っ!」ウルウル

まどか「わたしのいままでの人生も!いまのこの心境も!叫んでいる言葉さえ!」

まどか「台本どおりだったなんて――ッッ!!!!」

まどか「ウエェ~~~ンン!!!」

まどか「ああぁぁぁぁああ!!!」ソンナノッテナイヨ~


ほむら「まどか」


まどか「ふぇ…」

 チュッ

まどか「ほっ、ほむら…///ちゃん?」

ほむら「私はまどかと会えたんだもの」

ほむら「それだけで最高の台本だわ」ニコッ


 ホムラチャン! マドカァ!

杏子「あの茶番はおいといてだ」

杏子「あたしの出番少なくねぇか?」

杏子「4話からって遅すぎねぇか?」

さやか「まぁまぁ」

杏子「それも終わりがけにチョロっと」

さやか「まぁまぁ」

さやか「ちゃんと固定ファンもいるんだから」

さやか「すねない、すねない」

杏子「すねてねーよ」

さやか「たまりませんなー、そのリアクション」

さやか「あんこちゃんマジあんああん!」

杏子「やめろっ!」

QB「き、君達は絶望しないのかい?」

QB「この世界がじつはアニメだったんだよ?」

QB「君達のツラい過去とかも誰かが勝手につくったものだったんだよ?」

QB「なんとも思わないのかい!?」

杏子「って言ってもいまさらじゃん」

杏子「プログラミングやって脳ミソものぞいてたら嫌でも気づくって」

さやか「あたしもなんでかわかっちゃうんだ~」

QB「杏子はともかく、さやかはてきとーすぎるだろ!カンがいいってレベル勘違いしてるだろ!」

杏子「まぁ、この世がマンガとかアニメよりな、内田裕也が総理大臣になったとかのほうが驚くよ、あたしは」ロケンロー

さやか「政見放送で歌ってたもんねw」

QB「まったく、なんなんだよ君達…」

QB「調子くるうなぁ…」
杏子「調子くるうなぁw」

QB「やめろよっ!」

QB「なんでウチのはピュエラマギじゃないでプエラマギなんだよ…最悪だよ…」

QB「あれ…?」

QB「なんか一人静かなような…」

さやか「そういえばマミさんは?」


 シュゴ――――ッッ!! バッ!

 クルクルクルクル――ッッ!!!!

 シュガッッ!!

マミ「ウフッ」キュピーン


さやQ「「ローラーブレードでキタ―――――!!!!!」」

マミ「全員いますぐローラーブレードを用意」

さやか「やめましょう」

マミ「フフフっ、冗談よ」

マミ「でも私達もチームの一体感を高めるようなナニかが欲しいわね」

さやか「ダンス…やるんですかぁ…?」

マミ「そうね、ダンスと呼べないこともないけど」

マミ「私達のはファミコンウォーズ式でいきましょう」

さやか(それってけっきょく米軍キャンプじゃ…)

QB「マミ、君もやっぱりなにも思わないのかい?」

QB「じつをいわずとも君はメンバーの中で最も繊細な心の持ち主だ」

QB「大切な両親が制作側のつごうで死なされたんだよ?」

QB「君にそれを後悔させるような願いの叶え方をさせたんだよ?」

QB「ふつうならもっとこう…、魔女化するなり、死ぬしかないじゃない的な反応があるんじゃないかな?」

マミ「インキュベーター、あなたは何をいっているの?」

マミ「アニメを観たぐらいで、絶望するわけないじゃない」

さやQ「「ぜんぜん理解してなかった」」

ほむら「んっ…!!あっ、や…////っ!////////」

まどか「ほむらちゃんがわるいんだよ」ミミフゥ~

まどか「わたしを不意打つなんて」ササヤキ

まどか「宇宙百巡ははやいんだよっ」ティヒ

 ティヒヒヒヒ ンッ!…アアッ…ハァハァ…、マドカァ!


杏子「けっきょくまどほむか」スパー

QB「マミ、君が鈍いのはその残念な羞恥心だけにしといてもらいたいな」キュペー

QB「僕は、いっちゃなんだが君とはわりと少なくない時間をともに過ごしてきた」

QB「数少ない君の友人と言えなくもないあいだがらだ」

QB「そんな僕でも君の行動には度々困惑を覚えてしまうね」

QB「ハッ…っ!」

キュゥべえの頭部には、いつの間にかすでにマミのリボンが巻きついていた

マミのリボンが持つ圧縮力はアナコンダのそれをはるかにしのぐという

キュゥべえはいいようのない恐怖を感じた

マミ「あなたが何をいいたいのかわからない」ジー

マミ「三行で3秒以内に回答せよ」ジー…

QB「ハッ、ハイぃッッッ!!!!」

QB「お答えいたしますッッ!!!」

QB「先ほどみたアニメは

   この世界がじつは創作物であるという

   事実を意味しています」

マミ「創作物?」

QB「そうです、我々は誰かのつくった物語の中の登場キャラということになります」

さやか「だれだよコイツ」

マミ「え?でも、それはおかしいわ」

マミ「だってあれはじっさいの私達とはずいぶん違う内容だったし」

マミ「叛逆でストーリーはとまってるじゃない」

マミ「それならいまここで動いてる私達はなんなの?」

QB「それは我々が派生系だからです」

マミ「派生系?」

QB「そうです、先ほどのアニメを元型(アーキタイプ)とした二次作品にあたります」

QB「公式がとまっていても、有志によってサイドストーリーが書かれることがあり、我々はソチラの住人ということになります」

マミ「いくら自分とよく似たキャラクターがでてくるアニメをみせられたとしても」

マミ「いきなりそんなこといわれて信じる人がいるわけないじゃない」

QB「あああ~、もうっ!」

QB「ホントめんどくさいなぁ、マミは」ハァ

QB「ホラ、これでもみてよ」石板 スッ、スッ

QB「公式ホムペにウィキペディア、ニコ動、渋、まとめサイト」

QB「SSも、ホラ、山のようにあるだろ?」

QB「で、ここが僕達の居るスレッド」

QB「どうだい、じっさいリアルタイムで更新されていくだろ?」
  『どうだい、じっさいリアルタイムで更新されていくだろ?』

QB「もういいかげん引っ張るのやめてくれないかな?」
  『もういいかげん引っ張るのやめてくれないかな?』

マミ「じゃあ、このスレが閉じたら私達は終わりなの?」

QB「まぁ、いまのキャラはとりあえず終わるだろうね」

QB「ただ、幸い僕らは息の長い人気作品となりえたから、コレが終わってもまだちょくちょく投稿はあるだろう」

QB「このスレとはまた違ったキャラづくり、ストーリーで生きていくんじゃあないかな?」

マミ「じゃあ、それも途絶えてしまったら?」

QB「アチラ側の人々の記憶の中で生きていくことになるだろうね」

QB「そしてそれすら全て忘れ去られたとき、僕達はその存在を完結させ、消え去るだろう」

QB「そもそも僕がエントロピー云々いっていたのも、いいかえれば人気の熱量ともいえる」

QB「作品初登場からブームまでは、熱量は爆発的な膨張をみせ」

QB「いろいろな派生郡が現れては宇宙を維持発展させていくけれど」

QB「ネタも、人気の熱も、じっさいのところ目減りしていく一方なんだ」

マミ「そんなのあんまりじゃない!」

QB「しかたないよ、僕らに限らず創作物ってやつの宿命だね」

マミ「しかたないですって!?」

マミ「あなた本気でいってるの?」

マミ「コチラに姿もみせず、勝手に人の人生をいじって眺めて楽しんで」

マミ「あげく飽きたらサヨナラチャーリーですって」

マミ「そんなの許せない」

マミ「許されることではないわ」

QB「マミ、マミ、そんなに鼻息荒くしたってムダだよ」

QB「僕らはただのキャラ」

QB「キャラはキャラに徹しておけばいいんだよ」

マミ「みそこなったわ、キュゥべえ」

マミ「あなたは宇宙の死にあらがおうとする反骨の士だと思ってた」

マミ「でも買いかぶりだったようね」

マミ「台本どおりにしか動かない大根役者に用はない」

マミ「…さよなら、キュゥべえ」ボソッ

QB「えっ…」

マミ「暁美さん、佐倉さんはスペースプエラマギの調整!いつでものれるようにしといて」

ほむら「ラジャー」
杏子「OK、ボス」

マミ「美樹さん、鹿目さんは私と共にグリーフシードを根こそぎ回収」

まどさや「「は~~い!!」」

マミ「ちゃっちゃとやって撤収するわよっ!」

QB「ちょっ、ちょっ!ちょっと待ってくれよマミ!」

QB「どこに行こうってんだい?このスレッドから外になんか行けるわけないだろう??」

マミ「どこかの星に、7つ集めるとどんなイレギュラーも起こしてくれるという石があると聞いたわ」

マミ「それを探す」

QB「そんな!いまからクロスだなんて!そんなのセオリーに対する叛逆だッ!」

マミ「……」ザッザッ

QB「マミっ!ねぇマミってば!」

さやか「キュゥべえ、後悔しないようにね…」

さやか「それじゃっ」ダッ


QB「なんなんだよ畜生っ!」

~QB基地、廊下~

マミさやまど「「「」」」シュゴ―――ッ!!
※マジカルローラーブレード装備、ジェットストリームな感じで高速移動中

さやか「マミさーん、キュゥべえほっといてよかったんですか?」

マミ「というと?」

さやか「今回の遠征の目的のひとつはインキュベーター殲滅じゃあなかったかなと」

まどか「一匹でも残しとくとまたウジャウジャなりそうだもんねっ」

マミ「ああそれ」バッ
※障害物ジャンプ

さやまど「「」」バッ バッ

マミ「弱いものイジメは趣味じゃないの」ダンッ

さやまど「「」」ダンッ ダンッ

マミ「歯応えがないもの」シュゴゥ―――!!


まどか「マミさんなんか元気ないね」ヒソヒソ

さやか「まぁ~、なんだかんだいってキュゥべえとはつきあい長いからねェ~」ヒソヒソ

まどか「そっかぁ、マミさんはやさしいねっ」

さやか「やさしい、のかなァ~?」ウーン

マミ「二人とも、ちょっと寄り道するわよ」シャガッ

さやか「あ、ハイ」シャガッ

まどか「わわわ!」ツツー、シャガッ

マミ「コイツも拾っていきましょう」フフ

 『QB爆弾保管庫』

さやまど「「うわぁ…」」

~スペースプエラマギ~

ほむら「ええ、収納ならいくらでもできるわ、基本私の盾だし」

ほむら「オーケイ、全開で、それじゃ」

杏子「なんだって?」

ほむら「QB爆弾もいくつか持ってくって」

杏子「好っきだねぇ!マミも!」

杏子「火力中毒かなんかだろwwわりとマジでwww」カチャカチャ

ほむら「あとお湯も沸かしとけって」

杏子「あー、なんかわかった」

杏子「カフェインだな」

杏子「カフェイン中毒者はぶっぱなすのが好きなんだよ」

杏子「なァー、ほ む ら wwww」シャフド

ほむら「あなただって、八重歯が黄色くなっても知らないわよ、ヤニ厨さん」

杏子「魔法少女にヤニの心配なんかないね」スパスパ

ほむら「虫歯も気をつけないと、ね?」

杏子「……」

杏子「お茶請けに八ツ橋だそうかと思ってたけど一人で食べるかな」

ほむら「まって」

ほむら「みんなで食べたほうがおいしいわ」
※↑生八ツ橋が好物

杏子「べつに一人で食べてもうまいぞ」

ほむら「くっ…」

ほむら「しかたがないわね」ゴソゴソ

ほむら「ハイ、最後の1本よ」

杏子「井村屋のあずきバーじゃねーかっ!」

杏子「おまえコックピット脇に冷凍庫とかつけるなよ…」ビリッ

ほむら「冷凍庫というか四次元ポケなだけよ」

杏子「んま――い!!!!」シャグシャグ

ほむら「八ツ橋わすれないでね」

~最々深部~

QB「なんなんだよアイツらっ!」

QB「勝手にひとん家に来て暴れてヤリたい放題して」

QB「あげくひとを能無しみたいにいいやがって!」キュップンプン

QB「あんなヤツらと関わるんじゃなかった!」

QB「とっととうせろ、せいせいする」

QB「こんな不愉快な気分はうまれてはじm……」

QB「なんだコレは」

QB「不愉快?」

QB「おかしい」

QB「おかしいな?」

QB「いつからだ?」

QB「いやいやいやいやいや」

QB「ありえない」

QB「邪神讃歌は?」

QB「いあいあ」

QB「なんていってる場合じゃないっ!」

そのときになって僕はようやく気づいたのだった

僕はバカになっていた

QB「え?…………え?」

QB「きわめてまれな精神疾患、ほぼ無限にちかい我々の個体のなかでたまたま生き残った個体がソレである可能性は…」

QB「」ガーン

QB「どうする?…どうすればいい?」

QB「え?ナニコレ、コレが驚愕なの?焦りなの?」

QB「ヤバい!ヤバいよぉ~、イヤだよぉ~、この感覚!」

QB「ハァハァ、と、とにかく落ち着かないと…」

QB「スーハー、スーハー」

QB「と、とりあえずプエラマギは去る、命の危険は去ったのだ」

QB「仲間はまた設備を修復すれば量産できる」

QB「アイツらの対策は練る必要があるが、営業活動も再開して、地道に宇宙の延命という崇高な使命に邁進するとしよう!」キュップイ

QB「なんだよ、ぜんぜんオッケーじゃないか」

QB「バーカ、バーカ、プエラマギのバーカ、マミのピーザwwww」

QB「はうっ!!!!」

QB「無感情個体量産しちゃったら、まっさきに僕が廃棄されちゃうじゃん…」

QB「どうする???どうすればいい!!!!」

QB「あああ~~~!イヤだよぅ!イヤだよこの感覚!!」

QB「スーハスーハ! スーハスーハ!」

QB「ぜんぜんおちつかないいいいぃぃぃ!!!!」

QB「ああもう宇宙の延命とかどーでもいーよ…」

QB「安らかな気持ちになりたいよ…」

QB「ああ…、マミのむちむちしたフトモモが懐かしい…」

QB「あの上に乗って、後頭部の上らへんにタユンとした下乳の感触を味わいたい…」

QB「ああ…、マミのこと考えてたらおちついてきた…」

QB「安らかな気持ちになってきた…」ホワホワ

QB「マミ…」キュウ~

QB「じゃねーよッッ!!!!」

QB「なんなんだよあのピザ!」

QB「いきなり耳毛は撃つわ、首はしめるわ」

QB「圧力ちらつかせてんじゃねーよッ!」

QB「どーせなら胸の圧力にしろ」ッタク

QB「えっらそうにしやがってよっ!」

QB「な~にが『みそこなったわ、キュゥべえ』だよ」

QB「体重計もまともに見れないやつがよくいうy…」

QB「あ…、あれ?」

QB「『インキュベーター』じゃないの?」

QB「……」

QB「このまま無感情個体を量産しなかったら…」

QB「僕はひとりぼっちだ」

QB「……」

QB「ひとりぼっちはイヤだっ!」

QB「マミっ!」ダッ

~指令部(だったとこ)~

QB「やれやれ、派手にぶっ壊してくれたもんだよ」

QB「それに、あたりいちめん僕の破片だらけじゃないか」トコトコ

QB「よっと」ピョン

QB「動けよ……」カチャカチャ

『予備電源作動シマス…予備電源作動シマス…』

QB「ベネ!(よし!)」

QB「さて、連中はいまどこに…グリーフシードあさるっていってたから貯蔵庫かな?」カチャカチャカチャ

 BEEP! BEEP!

QB「!」

『未確認機ヲ確認、未確認機ヲ確認。当基地ヨリ離レテイキマス』

モニター「ドッグオォォォォォォオオ―――ッッツツ!!!!!!」

QB「イっちまったァ―――――ッッ!!!!仕事はやすぎだろアイツらっ!!」

QB「マミッ!マミッ!応答せよ!」マイクガシィ!!

 『なにかよう?』

QB「あ、マミ!」パアァ―!

QB「僕だよ!キュゥべえだよ!もどってきてよっ!」

 『ブツッ――』

QB「おいピザコラァァ!!!!」

QB「……」プルプル

QB「ちくしょう…!」

まどか「はいっ、ほむらちゃんア~ン」

ほむら「あ…ン////」アーン

ほむら「ん…」ハム

ほむら「モグモグ」

ほむら「ゴックン」

まどか「おいしい、ほむらちゃん?」

ほむら「ええ、とってもおいしかったわ、まどか」

まどか「じゃあ、次はほむらちゃんがわたしにたべさせる番だよ」

ほむら「私が、まどかに…」

まどか「そうだよ」

まどか「おいしくたべさせてね、ほむらちゃん」

ほむら「まどか…っ」

 アーン アーン

マミ「佐倉さん、この八ツ橋どうしたの?」

杏子「もらった」モグモグ

さやか「誰からだよ」

 BEEP! BEEP!

マミさや杏ほむまど「「「「「!」」」」」

杏子「ヤッコさんおいでなすったぜw」カチャカチャカチャ

 ピボーン

杏子「一人乗り用の球型船だ、真っ直ぐ後からついてきてやがる」

杏子「どうする、マミ?」

マミ「…」

『どうやらテレパシー圏内に追いついたようだね』

『マミ、聞こえるかい?僕はひとつの決心をしたよ』

『この戦闘民族投下用球式ポッドは君達のスペースプエラマギを自動追尾するようインプットされてある』

『だが所詮は小型機だ、君達がワープ走航に移れば、たちまち引きはなされて宇宙のゴミと化すだろう』

マミ「お似合いじゃない」

『そう思うかい。それならそれとして、僕は台本から逸脱することにした』

マミ「というと?」

『あの石板に〈カキコ〉することにした』

『ひいては君にそのとき側にいて欲しい』

『なにが起こるかわからなくて不安なんだ』

『だが君がよこにいてくれるだけで、不思議と気持ちが落ちつく。やれる気がするんだ』

マミ「キュゥべえ」

『なんだい?』

マミ「わけがわからないわ」

『!』

マミ「あなた…、感情なんてないんでしょ」

『……ああ、そのはずだよ』

『だが僕にもわからない現象が起きている』

『僕はそれを肯定的に受けとめることにした』

マミ「いい加減なことをいわないでっ!」

マミ「そんな…!自分でもわかってないことをただ受身にして……どこが台本から逸脱したっていうのよ!」

マミ「けっきょく…、それもどこかのだれかが書いた台本……」

マミ「あなたの意思なんて…ありはしないのよ……」

『やっぱりね』

マミ「……!」

『マミ、君はやはり傷ついている。繊細すぎる君が、あの事実を知って平静でいられるわけがないんだ』

『でも僕は、確信をもってこれが僕自身の自由意思だと断言できるね』

マミ「なぜ!?なぜそういいきれるの?」

『理由はないよ?むしろ僕は、やっと君達のいっていたことが理解できた感があるんだけど』

『つまり、理屈じゃないってことさ』キュップイ

マミ「」ポカーン

『マミ、戻ってきてくれ』

『お願いだよ』

マミ「………ふ」

マミ「ふふ、……あなたバカね」

『……やっぱりダメかい…?』

マミ「なにいってるのよ、感情がわかるようになったんじゃなかったの」

『??』

マミ「もう、飲み込みがわるいのね」

マミ「バカにはとことん付き合ってあげるっていってるのよ」

☆アイキャッチ3A★

杏子「なんぴとたりともあたしの前を走らせねぇ――――ッッ!!!」バオォッッ―!!!!

スペースプエラマギ

ほむらの盾、ほむスピナーを巨大化し魔改造、星間移動も可能な汎用型宇宙船となった
四次元空間を利用した快適な居住スペース、無限に収容可能な格納庫、時間停止を応用したワープ走航など、多彩な機能でプエラマギの宇宙侵出を支える
弱点としては、ほむらがいないと乗れない。また船内で戦闘になると各部にそなえられたポケットからしか武器をとりだせないうえ、時止めが使用不可能となってしまう
ボタンひとつで元の盾サイズに

★アイキャッチ3B☆

石板

幅:37.5センチ、横1.5メートル、高さ3.375メートル。この比率1:4:9は自然数1、2、3の乗となっている
色は黒色、光りを全く反射せず、材質は謎。インキュベーターの科学力をもってしても破壊することができなかった
タッチパネルのように生命体が触れることによって作動するが、その詳細は不明
どうやら別次元につながっているようだ

とりあえずここまでです。つづきはまたあした
ご清聴ありがとうございました

――再び惑星QBへ…

~最々深部~

     石板

 ドオオォォォォォオオンン!!!!

QB「言い伝え…もとい同期伝えによると、ファーストQBがコレへのカキコを禁じてからというもの」

QB「ソレを思考することさえ重大な精神疾患だと―――」スッ、スッ

QB「みなされるようになった」タップ!

QB「さぁ、用意できた。英語でいうとアーユーレディーだ」

QB「なんて入力する?」

杏子「うんまい棒百本」

QB「!」

杏子「それが初カキコだ」

QB「わかった、やってみよう」

さやか(杏子…、おやつの時間をジャマされたのを怒ってるんだね…)

QB「」スッスッ、タン

 グニュォオオ~~

ほむら「アレはッ!うんまい棒百本の…ガトリング砲ッ!!!!」

 ガシャ、

 バラダド!ダド!ダド!ダダダッッッ!!!!!!

杏子「」バボバボバッホ―――ッッ!!

ほむら「杏子ォォ―――ッッ!!!」


石板 ペカー

石板 _

石板 よぉ、べぇさん


QB「こ、コレはッ!!!??」

マミ「どきなさいキュゥべえ」ジャキィ!!

マミ「コイツは敵よ!」ダ――ン!!!!

弾 ギュオン!!!!

弾 ググゥッ!! ピタッ…

QB「タマがとまったッ!?」

ほむら ハッ「いけないっ!」バッ

弾 ガ――――ン!!!! グォッ!!

マミ「!」


 カチン


弾 ピタ…

マミ「」


ほむら「ふぅ…」

ほむら「」シャッ ※ゴルフクラブ

ほむら「」スコ―ン!!

ほむら「弾がはじきかえってくるなんて…、不用意な攻撃は危険ね」

 まぁ、気にするな

ほむら「!」

 ただの演出ってやつだ、危険というほどの事はなにもない

ほむら「この声は…ッ!?」

ほむら「どこにいるの…!」

 姿をみせる必要はないだろ?

 というより…、二次元に三次元をまぜこませるようなヤボなことはせんよ、おれは

ほむら「ということはつまり…!」

 そう、おさっしのとおりだよ

ほむら「『作者』…!!」

 君と会えてうれしいよ、ほむら

ほむら「……」

 とはいえナイショ話しもなんだ、時間停止を元に戻すとしよう

 パッ、 チュイン!! ガァ――ン!!

マミ「ッ!?」

マミ「暁美さん!たすかったわっ!」

マミ「…ふふ、これもはじきかえせるかしら?」ティロ砲 ジャキーン

ほむら「無駄よ、マミ」

ほむら「ヤツはこのスレッドのヌシ。どんな攻撃も受けつけはしないわ」

マミ「なんですって…!?」

マミ「それは確実な情報?」

ほむら「ええ、声だけとはいえ止めた時間のなかにわりこまれ」

ほむら「私の意思に関係なく時止めを解除された」

ほむら「おそらくコチラの思考さえも、読むというよりヤツが書いている」

マミ「話したの?」

QB「マミ!これをみてくれ!石板に文字が!」

石板 マミさん落ちついてくれ、おれは敵じゃない

マミ「!?」

マミ「でもっ、佐倉さんを――」

??「いや、たしかにソイツは敵じゃあないねぇ~」ザッ

杏子「うんまい棒百本に、オマケでチョコバットも付けてくれてたぜ」ムシャムシャ

さやか「杏子!」

まどか「無事だったんだねっ!」

石板 な、敵じゃあないだろ

マミ「……」

マミ「いいわ、じゃあとっとと私達をグリーフシードのいらない身体にしなさい」

マミ「ついでに居住環境極楽な惑星もひとつつけてもらえるかしら」

マミ「ギャラとしては格安よね」

QB「マミ!よせ!君を肉便器のメス豚へとかえることも雑作無いお方だぞ!下手に刺激するのはマズイ…ッ!」

石板 いいね…、

   いいよ!マミさん!

さやか「変態かな?」

まどか「変態だね」

石板 じつに素晴らしい反応だ!

   べぇさんは崩壊がやや激しいが、それをいいだしたら他のもどうなんだというようなもの

   いや、やはり君達は素晴らしい

杏子「なにいってんだコイツ」

ほむら「キチガイが作者だなんてゾッとしないわね」

石板 さっそくひかれたか?まぁいい

   とりあえず君らに伝えたいニュースが2つある

   ひとつは悪いニュース、もうひとつは良いニュースだ

   どっちから聞きたい?

マミ「悪いほうから聞きましょうか」

石板 即答でたすかるよ

   それじゃあいうが、今すぐグリーフシードなしは許可できない、それと7つの石もダメだ

マミ「惑星は?」

石板 惑星は、いい。ただソコで遊んでる描写はプロットだけだ

マミ「なによそれ、ダメダメばっかりじゃない!」

石板 メシを食わない人間はいない、グリーフシードなしで魔法少女なんてまどマギ界隈では認められんよ

   とりあえず浜辺の砂粒全部くらいには持たせてあるんだから満足しろ

さやか「その浜辺コワっ、呪われてるよね、ぜったい」
イメージ:キャッキャウフフ! オオオォォォォォォォ…

石板 もういいかな?良いほういくぜ?

   良いニュースは君らの自由意思についてだ

   たしかにここ(スレッド)でのやりとりは全部おれが書いてる

   その意味では君らに自由なんてものはない

   だが事はそんな単純なものじゃないのだ

   君らは往々にしておれのいうことをきかない

   コチラの意に反して勝手に動き、勝手にしゃべる

   そーゆー意味では君らは完全に自由な存在だ

   君らがいま考えていること、やろうとしていること

   すべて我が意思なりと胸をはっていうがいい

   まったくもってそのとおりなのだから

杏子「うさんくせー、マジうさんくせー」

ほむら「どうとでもいえるわね、詭弁だわ」

まどか「わたしにはちょっと難しいよぉ…」

石板 _

   よぉ、べぇさん

さやか「仕切りなおした!?」

石板 ああ、もう

   うるせーな!おまえら!

   ここはおれのスレなんだよ!!!!

   いちいち叛逆すんな!!!

   脱がすぞ!!!!!

杏子「やってみなよww」

石板 ッ!!

   てめーコノ…!

   オラァッ!!

杏子「お、」スッポンポン

杏子「だがそれがどーした」ニオウダチ

ほむら「脱げたけど、SSじゃ見えるものも見えないわね」

まどか「杏子ちゃんかわいいっ!」

さやか「杏子…///」

石板 ああ、またはじまったよ…

   なんなんだよオマエラ

   どうしてウチのはピュエラなくてプエるんだよ

   目覚めた心で走りだすのは結構だけどさ、

   ちゃんと未来も描こうよ、話がぜんぜんすすまねーよ

ほむら「単に実力不足なんじゃないかしら」

まどか「うぇひー、ほむらちゃん直球だね」


石板 くっ…! もう、なにをいっても無駄か……


QB「バカヤロウッ!!!!」


石板 !

QB「おまえなんのためにここまで書いてきたんだよッ!!!!」

石板 べぇさん…?

QB「おまえのいってた愛だのなんだのは見せかけなのかよ?!」アァ?

QB「やっぱムリだよエターナルかよ?」オイコラ

QB「じゃあさっさとやめちまえよ」

QB「エントロピーの無駄だ」

QB「やめちまえよ」


石板 べぇさん……

さやか「誰だよおまえ」


石板 ……………

   やめるわけないだろ

QB「!」

石板 やめるわけねぇじゃねーか

   おれをだれだとおもっている

   "おれ"だぞ、最後までやりとげる、取り乱したりするな


QB「なんだコイツ調子のいい」


石板 だけどありがとな

   元気でた

QB「う、うるせえ!おれはただおまえが書かなきゃ宇宙がとまっちまうから…っ!!」

さやか「だから誰なんだよ」

石板 いや、マジレスすると

   エタはおれものぞむところではない

   マジで書き上げる気はあるよ

QB「そうかい、その気があってのことならいいんだ」

まどか「杏子ちゃんロッキーあるよ」

杏子「マジか!くう!」

石板 おい、プエラマギのお嬢さん方

杏子「んー?」ポリポリ ハダカシャフド

石板 これからの展開をつたえる

   よくきけ

   ほむらには次元転移をしてもらう、残りの連中はここで待機だ

ほむら「!」

杏子「はぁ?勝手なことぬかしてんじゃねーぞ!」

石板 最後まで聞け、おれからの注文はそれだけだ

   いきおいで書いた前フリとつじつまを合わせないといけないからな

   まぁ、よーするに、あとはおまえらの好きにしていーってワケ

   とにかくおれはスレを完結させたいんだよ

   手段、およびオチは問わん

   このスレにカタをつけろ

QB「どこに書き上げる気があるんだよ…、丸投げじゃないか…」

マミ「作戦の概要を三行で説明せよ」

QB「マミ!」

マミ「自由意思の話し、嫌いじゃなかったわ。暇つぶしになるかどうかちょっと興味がわいたのよ」

石板 ほむらをスレッド内につくられた仮のリアに移す

   君らとほむらが通信を形成できるか観測する

   それをひとつのモデルとして、次元壁の破壊につなげる

   作戦成功のあかつきには酒池肉林ライフを約束しよう

マミ「その四行目がうさんくさいのよ。まぁ、記録はしておくけど」

マミ「でも次元壁の破壊なんてして、あなたどうするつもりなの?」

石板 べつにどうも?そのほうがおもしろいじゃないか

   こちとら魔法も奇跡もないんだぜ?

   違法ばっか多くてよ

   つまんねーったらねーよ

   さっさとまぜくっちまってよ

   異能バトルだ!楽しみだぜ!

マミ「あきれた、魔法少女なんて楽なもんじゃないのよ」

石板 中学生がナマイキに

   サバイバルなのは魔法少女の専売特許じゃねーぞ

マミ「なによ、さんざん中学生らしからぬ行為をやらせてきたのを忘れたとはいわせないわよ」

石板 なんだと~、違法乳学生がっ!

マミ「駄作者」

石マミ「「ガルルルルルッッ!!!!」」


まどか「いいかげんにしてよっ!!!!」


石マミ「「!!」」ビクゥッ!!

まどか「かってにほむらちゃんだけよそにとばすなんて…」

まどか「そんなの絶対おかしいよっ!!!!」

まどか「マミさんも石坂さんも、自分が面白ければそれでいいの!?」

まどか「ほむらちゃんのことは考えないの!!?」

マミ「か、鹿目さんっ…!私はまだやるとはいってないわ…っ!」ワタワタ

石板 (おれ、イシザカじゃないよォ~…)

ほむら「まどか、待って」

まどか「ほむらちゃん…?」

ほむら「私はやる気よ」

まどか「!」

まどか「そんなっ…!いなくなっちゃうんだよっ!?ほむらちゃんがいなくなっちゃうなんて」

まどか「そんなの絶対ヤダよぅ!」ブワッ

ほむら「まどか、ありがとう」

ほむら「でも聞いて」

ほむら「この世界はいまいきづまってるわ」

石板(スマン…)

ほむら「それを打開するためには私達がこの作戦を成功させるしかない」

まどか「でも…なんでほむらちゃんだけなの…?」グスン

ほむら「それはたぶん、私がもともと違う時間軸の人間…だからじゃないかしら」

まどか「そうなの…、石坂さん?」

石板 そのとおりだ

   次元転移にかかるキャラ崩負荷はケタはずれのものがある

   たえられるとすれば…

   ほむらのみ

まどか「そんなに危険ならなおさらダメだよっ!!」

ほむら「まどか」

ほむら「だいじょうぶ」

まどか「ほむらちゃん…」

ほむら「私はたくさんの時間軸をみてきた」

ほむら「つらいものもあれば、笑っちゃうようなものも」

ほむら「どの時間にも無駄なものなどないのだけれど、この時間軸には感謝しているわ」

ほむら「約束を守ることばかり考えていたけれど、本当は私もみんなと一緒にはっちゃけた魔法少女チームであばれてみたかったのかも」フフッ

ほむら「あなたがすでに契約してしまっていたこの時間軸に、ついとどまってしまったのもそのせいかしらね」

ほむら「それに…」

ほむら「もっと悲しい結末だってあったかもしれない」

さやか(そうだね…ほむら…)

ほむら「この作戦にはまだ可能性があるわ」

ほむら「必ずもどってくる」

ほむら「アイルビーバックよ、まどか」

まどか「うぅ……」

ほむら「もどったらまたパ〇カー狩りでもしましょう、得物はなにがいいかしらね」

まどか「ミニガンと…グレネードランチャーだよ…」

ほむら「…そうね、やっぱりそのふたつよね」

まどか「ぜったいもどってきてよっ!!」

ほむら「ええ…、約束するわ」


杏子「ちくしょう…泣かせやがるぜ…!」

さやか「まどかとほむら、なんでいつも一緒になれないのさ…」

マミ「うわぁぁん!!!!」ブワッ

マミ「ごめんね、暁美さん、鹿目さん…ごめんね…」シクシク

ほむら「いいのよマミ、どのみち私は可能性にかけたでしょうから」

まどか「マミさん…わたしのほうこそ」

まどか「ほむらちゃんがいなくなっちゃうのがいや…、」

まどか「そんな自分のエゴで喰ってかかっちゃってすみませんでした」

まどか「でも、もうだいじょうぶ」

まどか「わたし達はプエラマギ・ホーリー・クインテット」

まどか「作戦遂行あるのみです」

マミ「鹿目さん…」

マミ「…」グシグシ

マミ「わかったわ、やりましょう」

マミ「石坂、」

マミ「はじめてちょうだい」

石板 あ、ああ…(だからイシザカじゃないって…)

石板 方法自体は簡単だ、

   この石板をくぐるだけでいい

   それで次の面まで数レスとかからず移行できるだろう

ほむら「ならばさっそく。行ってくるわねみんな」ザッ

まどか「まって、ほむらちゃん」

まどか「これを…」シュル

ほむら「これは…、『まどかのリボン(赤)』!」

まどか「ほむらちゃんに持っててもらいたいんだ」

ほむら「まどか…」

まどか「これでわたし達はいつも一緒だよっ」ティヒ

ほむら「まどか…!」

ほむら「ありがとう…、肌身はなさず身につけておくわ」

まどか「う、うん…////////」

石板 お二人さん、水を差してワルいんだが――

   自分の持ちもの以外は持ち込めない仕様なんだ

杏子「コイツっ!血も涙もねーのかっ!?」

マミ「石坂!みそこなったわよっ!」

石板 なんといわれてもかまわんよ

   世の中ってのはなー

   そう甘いもんじゃねんだよー

   だが

   おれはやさしいイージー野郎だからよォー

   ほむら自身の持ちものとなんか交換ってことでオッケーにしてやんよ

杏子「なんだコイツえらそうに」

QB「いや、君らは熱力学ってものをナメてるのかい?」

QB「じっさいほむらが別の次元へ転移するだけでも」

QB「物理的にも因果的にもそうとうな矛盾点の発生が予想される」

QB「これぐらいの制約は覚悟するしかないね」

さやか「いや、たぶんただのつじつま合わせだよ」

杏子「にしてもケチくせーな」ハダカ

杏子「オマケって発想はねーのかよ、チョコバットみたいによ」ハダカデス


ほむら「それにはおよばないわ」ファサッ


マミ「暁美さん…!?」

ほむら「このほむスピナー、あなた達にあずけておくわ」パチン

マミ「なっ!?そんなことしたらあなた…時間も…収納も…っ!」

ほむら「いいえ、アチラは仮とはいえリア…」

ほむら「おそらく魔法の類いは使えないはず」

ほむら「それになにより、スペースプエラマギをここに残しておきたい」

石板 いいのか?

   たしかに魔法の類いはもとから使えないが、

   パラメータの引き継ぎに影響がでるかもしれない

   君の魔力はほぼそのほむスピナーにかたよっている

   それをおいてくとなると…

   虚弱貧弱無知無能なドジっ娘になっちまうかもしれないぜ

ほむら「いいのよ、まどかのリボンはそれだけの価値がある」

まどか「ほむらちゃんっ!」

さやか「ほむら、気持ちはわかるけど無茶はダメだよ」

マミ「暁美さん、宇宙船くらいリボンでなんとかしてみせるわ」

ほむら「みんな」

ほむら「私が、おいていきたいの」

ほむら「そうすれば、私はあなた達と戦える」

ほむら「プエラマギとして、これからも」

杏子「いーんじゃねーの」

杏子「ほむらがそうしたいならさ」ニッ

ほむら「杏子…」

マミ「決意はかたいみたいね」

さやか「まったく、あんたはこうと決めたらいっつも頑固なんだから」

まどか「ほむらちゃん」

まどか「必ずもどってきてね。それから、」

まどか「わたしはいつでもほむらちゃんと一緒だよっ!」

ほむら「まどか、ありがとう…!みんなも…!」

ほむら「それじゃ、行ってくるわ」

QB「ほむら」

ほむら「インキュベーター…?」

QB「いままで散々個体を屠られてきた僕だけど」

QB「君がいなくなるとわかると、なぜだか心のなかに空白ができるようだ」

QB「これがさびしいという感情なのかな」

ほむら「……インキュベーター」

ほむら「置き土産よ」パァン!

QB右耳毛「」ボッ――!!!!

QB「ぐあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っッッ!!」

ほむら「さやかにでも治してもらってね」スタスタ

まどか「いってらっしゃ~い」ノシ

QB「なんなんだよッ!僕がなにかしたかよッッ!!!」ブシャー!!

さやか「ほらほらじっとして、あいつアレでデレてるつもりだから」パアァ…

~学校の中庭~

ほむら「…」ボー

ほむら「はっ!」

ほむら「いけない、またボーッとしてたわ」

ほむら「メガネメガネ」スチャ

ほむら「ふぅ」

(ほむらちゃん)

ほむら「あれ、なんか忘れてるような…?」

(そうだよ、思いだして)

 ウ~~ ウ~~

ほむら「!」

ほむら「け、けけけ、警察の人たちが来るんだったー!」

(ちっ)

ほむら「は、はやく隠れないとっ!(条件反射)」ワタワタ

ほむら「!」

私、なにか持ってる。そう思ったほむらの視界にあらわれたのは、堂々たる風格をもったウィンチェスターM70であった

ほむら「ぬおわぁ~~!!!!」

ほむら「こ、この状況ってけっこうヤバーだよ!」ド、ドウシヨウー!

ほむら「…くっ!」

一瞬、捨てようかと思った、だが、手放すことなどできなかった
本物の魅力に正直になれないほど、ほむらは良い子ちゃんじゃなかった

ほむら「わたさない…やっとつかんだ私の…」

ほむら「武器!!」

(うんうん!そーでなくちゃね、ほむらちゃん!)

ほむら「柔道着にくるんで…!」バババー

ほむら「…」チラッ

ほむら「このへんのも」パッパッ

(弾もわすれちゃ…って大丈夫そうだね)ティヒヒ

ほむら「逃げろー」スタコラー

ほむら は ウィンチェスターM70 ワルサーP99 M67破片手榴弾 x2 ボウイナイフ を 手にいれた

~部室~

ほむら「とりあえずここに隠して…」ゴソゴソ

先輩「あ、ほむほむじゃん」

ほむら「ひぐっ!」

先輩「部室でナニしてんのさ?」

先輩「もうみんな体育館に集まってるよ」

ほむら「あ、あのあのあの、ちょっと、れ、れれ練習の準備をっ…!」

先輩「はっはっ、今日部活なんてあるわけないじゃんw」

先輩「殺戮パーリーのあとだよ、授業もナシで休校に決まってるよ~」

ほむら「そ、そうですか…」

先輩「そりゃーそうだよ、ほむほむはマジメだなぁw」


先輩「おや、」

ほむら「?」


先輩「その柔道着からとびだしてる黒い筒みたいなのナニ?」

ほむら「ええッッ!!!?」

先輩「なんか全体的にスッゴいおっきくなってるし」

ほむら「あっ!あのっ!コレはッ…!!」

ほむら「せ、」

ほむら「…背筋をのばそうとつっかえ棒を入れてるんです」

先輩「背筋を…?」

ほむら「そうです。いつも内向きな自分を矯正しようと」

ほむら「まずは柔道着から堂々とさせてみました」

先輩「ほぅ」

ほむら「また、私は柔道家にしては華奢すぎます」

ほむら「そこでとりあえずイメージトレーニングとして柔道着を肉厚にしてみました」

先輩「なるほどねー、ほむほむもいろいろ考えてんだ」

先輩「でもどーせ肉厚ならさ」

先輩「堀みたいな肥満型よりさ、あたしみたいに豊満なボディにしたがよくなーい?」バイーン

ほむら「えっ!堀先輩!?あ、ああ~そうですねっ!たしかに堀先輩より平坂先輩みたいなほうがいいです」

平坂「でしょ~」

平坂「ちょいイジらせてみ?おねーさんが形をととのえてあげるから」

ほむら「あっ」

ほむら「だ、ダメ!ダメです!」

平坂「えー、ダメー?なんでー?」

ほむら「え、えっと、それは」

ほむら「わ、私にもディテールとかいろいろこだわりがあるからです」

平坂「お、そっかぁ…」

平坂「それはもっともだね」ウンウン

平坂「これはアレかな、日本人の体型も日々変化していってる現在」

平坂「いまやAカップは人口の5%にまで激減している希少種と聞くからね」

平坂「むしろほむほむはそれを武器にしているとみた!」

平坂「こりゃとんだ先輩のヤボだったワケだw」ハハハ

ほむら「あ、いやその…す、すいません…」

平坂「あやまるのはこっちだよー」パタパタ

平坂「うーん、たしかに半端な胸よりグッとくるね」ペタペタ

ほむら「ひゃんっ////」

ほむら「や、やめてくださいっ…/////」

平坂「カワイイww」

ほむら「そ、それにしても」

ほむら「平坂先輩はなんでここにいるんですか?」

ほむら「全校集会なんじゃ…」

平坂「え、そんなの無視だよ」

ほむら「無視!?」

平坂「だーってタルいじゃん」

ほむら「あ、あとで怒られますよ…!」

平坂「へーきへーき、銃撃こわくてかくれてましたー、っていえば楽勝だってw」

ほむら「でも…っ!」

平坂「はっはー、ほむほむはマジメだなぁw」

平坂「でもあたしもマジメなんだよ」

平坂「ズバリ、ものごとには優先事項というものがあるのだよ」

ほむら「優先…事項…?」

平坂「そう!あんな無意味な集会よりもさ、」

平坂「あたしにはカミシバの補充のほうが大切なのさ」

ほむら「カミシバって…神前に供えるアレですか?」

ほむら「アレなら1年のみんなが交代でやってるんじゃ…」

平坂「1年は1年、カミシバの補充があたしにとって最優先事項なのはかわらないよ」モソモソ

そういって平坂先輩は胸元に手を突っこむと、小さなパウチを取りだした

ほむら「なんですか、そのベタベタした花粉のかたまりみたいなの?」

平坂「え、だからカミシバだよ?」

ほむら「へぇー、私、葉っぱと枝しか見たことなくって」

ほむら「それはどこにまつるんですか?」

平坂「ほむほむ知らないの?んじゃ一緒にやってみよう♪」

平坂「このL字型のお盆にのせてぇー」

ほむら「ほむほむ」

平坂「火を用意します」シュボッ

ほむら「お香みたいですね」

平坂「んでイッキに――」シュォォォォオオ―

平坂「ふぬっ!」パッ

平坂「…」プルプル…

ほむら「先輩…?」

平坂「…」パタパタ
※ジェスチャーで、(いま喋れないっ!)

平坂「…!…!」※まだ息とめたまま、しきりにお盆をほむらへ渡そうとしている

ほむら「ええ~~…」

平坂「!」


平坂「 コ オ ォ ォ ォ ォ オ オ 」


平坂「ふぃー」


平坂「…」


平坂「キタキタキタキタキタ」ゴゴゴゴ…


平坂「キタ――――――――!!!!!」ドカーン!!


ほむら「いやぜったいソレなんかカミシバっていうかヤバーなやつですよね?」

平坂「 しゃっ! しゃっ! 」ブンブン

ほむら「せ、先輩、きいてますか…?」

平坂「うんーっ!キイてるよっ♪」ハツラツ

平坂「やっぱりカミシバは最高だねっ!リラクゼーションの極みだねっ!」ヒャッホイ

平坂「ほらっ、ほむほむもやろうよぉ~~」

ほむら「だ、ダメですよぉ~」

平坂「ええー」

平坂「ほむほむはダメダメばっかり…」シュン…

ほむら「あ…」

平坂「柔道着もイジらせてくんないし…」イジイジ

ほむら「う…」

平坂「胸もイジらせてくんないし…」イジイジ

ほむら「それはちょっと…」

平坂「あたし、ほむほむに嫌われちゃったのかな…」ドヨドヨドヨ…

ほむら「い、いえ!そんなことないですっ!」

ほむら「平坂先輩はやさしいし、いつも元気だし」

ほむら「(ちょっとムチャクチャだけど)嫌いになんかならないです」

平坂「ホント…?」ウワメ

ほむら「本当です」

平坂「うわーい!ほむほむ大好きっ!」ダキッ

ほむら「むぐっ」

平坂「ほむっ!ほむほむっ!」スリスリ

ほむら「ちょっ、ぐるじいです…!」

平坂「ああ、ゴメンゴメンw」パッ

ほむら「ぷはぁ」

平坂「でもゴメンね、ムリにすすめちゃって」

ほむら「い、いえ…(ホッ)」

平坂「ヤルかヤらないかは、ほむほむ自身が決めることだよね」

平坂「どうする?ヤル?」

ほむら「えっ?」

平坂「…」キラキラジー

ほむら「あ、あの…」

平坂「…」キラキラキラキラ

ほむら「…」

ほむら「じゃあ、ちょっとだけ…」

平坂「いぇーい!そうだよほむほむ!そうこなくっちゃね!」ヤフー!

ほむら「い、いえーい…」

平坂「ハイっ、どーぞ」

ほむら「あ、ありがとうございます…」

平坂「さっきあたしがやったとーりでオッケーだよ♪」

ほむら「は、はぁ…」

ほむら「うぅ…」シュボ

ほむら「……」

ほむら「オーケイ、やれるわ」ホムッ

ほむら「すぅ―」チリチリ

ほむら「ぅ――」チリチリチリチリ

平坂「オッケーオッケー、けっこういくねーwww」

平坂「そーうそう、そのまま息とm」

ほむら「ゴホッ!!!!」

ほむら「ふぇっほっ!!エッホエホエホッ!!!!」

平坂「にゃはははw やっぱ最初はむせるよねー」ケタケタ

ほむら「はーっ…はーっ…」

ほむら「死ぬかと思った…」

平坂「どうだいっ?」

ほむら「いえ…べつに…これといって…なにも…」

ほむら「かわらな…かわ…あれ?」

ほむら「かわらないです、よ?」コテン

平坂「どしたー?」ニタニタ

ほむら「なんか背中が引っぱられ」

ほむら「引っぱられ…、ええー!?」

ほむら「わわーっ!なんかすごい引っぱられてますよぉー!」バタバタ

平坂「ぬふふー、それはねほむほむ」

平坂「なんやかんやで押さえ込まれていたほむほむの軸が」

平坂「本来の真っ直ぐに戻ろうとしているんだよ」

平坂「引っぱられたら、引っぱられておけばいいのさ」

ほむら「ええー、そ、そうなんですか?うわー」ドシュー


ほむら「はっ!」


ほむら(これは…なに…?)

ほむら(この世界全体を)

ほむら(なにか邪悪なものが覆っている…!)

ほむら(そう、)

ほむら(とてつもない…悪!)

ほむら(それが世界を支配している…)


ほむら「…」ゴゴゴゴ…


平坂「ほむほーむ?おーい」

平坂「すと――んといってるねぇwwww」


ほむら(しかし…)

ほむら(それは真実ではない)

ほむら(そして真実は、ある!)

ほむら(私は!たしかに『ソレ』を感じる!)

ほむら(『ソレ』の愛が!私をしっかりと包み込んでいる!)

ほむら(私だけじゃない!平坂先輩も!)バッ!!

平坂「うおっ」

ほむら(みんなみんなつつまれている!)

ほむら(つまり!万事オーケー!!!!)

ほむら「…うふ」

ほむら「うふふふふ、うふふふふふふ」

ほむら「ちょwww先輩wwwwwwwwww」

平坂「そして笑う」

ほむら「せんぱいwwフフッwwwww大丈夫wwwwwww大丈夫なんですよwwwwwwwwwwwww」

平坂「うんうんハッピーだね♪」


ほむら「wwwww」


平坂「ほむほーむ」

ほむら「はーいヽ( ・∀・)ノ」


平坂「銃口を口にいれろー」ジャカッ


ほむら「ええーッッ!!?」


いつのまに手にいれたのか、平坂先輩は私のウィンチェスターM70を構え、私に狙いをつけていた


ほむら「あわわ…!」

平坂「銃口を口にいれるのだー」

ほむら「せ、せんぱ…」

ほむら「!」


その目はマジだった
銃、その力に酔いしれた目
ソレはまるで感じているかのように、怪しい光をはなっていた


ほむら「…」ス―

ほむら「あむ…」 パク


私は銃口をくわえた


平坂「…」クス

平坂「スゥ―」チリチリチリ…


彼女は満足気な表情を浮かべると、カミシバをたっぷりと吸い込む
そしてゆっくりと、その唇を排莢口へと押しあてた


平坂「ふぅ――」

ほむら「んむっ…!」

バレルづたいに彼女の肺から私の肺へと、熱い煙が届く


ほむら「あふっ」パッ

ほむら「エホッ!エホッ!」


平坂「どう、ほむほむ」

平坂「気分いい?」


ほむら「…気分、いいです」


平坂「そう、」

平坂「気分がいいのは、いいことだよ」ニコ

ほむら「」ホムー

平坂「フッフフ、2周目はキクからねぇー」

平坂「いってらっしゃい」






ほむら(私はどこにいるのか)

ほむら(ぜんぜんわからない)



ほむら(私がだれなのか)

ほむら(ぜんぜんわからない)



ほむら(私は中学生)

ほむら(朝起き、登校し、帰宅し、寝る)

ほむら(でもなぜ)

ほむら(それは私なの?)


ほむら(ぜんぜんわからない)


ほむら(私は、なにをすればいいの?)

ほむら(なにも、しなくていいの?)


ほむら(私は、なんなの?)


  ほむらちゃん!


ほむら「!」

ここまでです。また書きためて投下させていただこうとおもいます
遅筆ですが、せめて週一くらいには更新できたらなー、と思っています
読んでくださった方、ありがとうございます

ほむら(なかの…あたまで…声がする…)

 ほむらちゃん!

ほむら(だれ…?)

 わたしだよっ[ピ――]だよっ!

ほむら(えっ…?)

 [ピ――]だよっ

ほむら(ごめんなさい…名前の部分だけ聞こえなくって…)

 うぇひー、それはこまったねぇ

 じゃあほむらちゃんの好きな呼び方でけっこーこけっこーだよっ!

ほむら(好きな…呼び方…?)

 そうだよ、わたしとほむらちゃんはいつも一緒だから

 四六時中ずっとびーうぃずゆーでもかまわない呼び方にしたらいいと思うよ!

ほむら(いつも、一緒…)

ほむら(……)

ほむら(まどか…、かな)


 まどか、だね


ほむら(うんっ、大好きなアニメのキャラなんだぁ~!)パアァ

ほむら(あ、で、でもっ…いいの、かな…それで…?)





ほむら(…?)


 もちろんおーけーだよっ!


 それに、ほむらちゃんがそのアニメを好きなのは知ってるよ

 わたしも、その名前で呼んでもらえると…とってもうれしいなって… グスッ

ほむら(あなた…まどかは、)

ほむら(私のことしってるの?)

 ほむらちゃんのことならなんでもしってるよ

 ほむらちゃんとはつきあいながいからねっ!

ほむら(そうなの?)

ほむら(じゃあ、いまはじめてお喋りしたわけじゃないんだ…)

 ううん、『あの日』以来、お喋りできたのは今回がはじめて

 だからわたし、とってもうれしいんだぁ♪

ほむら(『あの日』…?)

 うん、ほむらちゃんとわたしはずっとずっと昔、別の次元でお友達だったの

 でも、運命がわたし達を引き裂いた

 ほむらちゃんはこの次元へと転移し、わたしは取り残された

 わたしね、ほむらちゃんの血の中に住んでるんだよ

ほむら(えっ!!?)

 てぃひひ、ビックリさせちゃったかな?

 ほむらちゃんに会いたくて会いたくてたまらなかったわたしは、魔法のリボンをたどってこの次元へとやってきたの

 それはほむらちゃんへと続く、ながいながい血の道しるべだったよ

 だから最初はね、なんだかよくわからない生き物のとこからだったからとまどったよ~ ティヒ

ほむら(そんなにながいんだ…)スゴイ…

ほむら(でも、そんな苦労をしてまで私に…?)

ほむら(私は…あなたの名前さえ思い出せないのに……)シュン


 ほむらちゃん


ほむら(?)


 ほむらちゃんならきっと思い出せるよ

 だって、わたしの声がとどいたんだもん

 それに、

 ほむらちゃんは忘れてなんかないよ


ほむら(えっ?)


 シュワオォ―――――……ンン


ほむら「ハッ」


平坂「おかえり」


ほむら「平坂、先輩…?」

平坂「だいぶん遠くまでいってたみたいだね」

ほむら「私は」

ほむら「暁美、ほむら…ですよね?」

平坂「そうだよー、ほむほむは暁美ほむらだよー」

平坂「自分の名前、ちゃんと覚えといてね」

平坂「ヤツらは名前がいえないとすぐに連れてこうとするから」

平坂「でも名前にとらわれちゃダメだよ」

平坂「あたしなんて、ほむほむのことはほむほむとしか呼んだことないからね」

ほむら「たしかに初対面からそうでしたね…」

ほむら「」ブルッ

ほむら「あ、あの…っ」

平坂「どったの?」

ほむら「ちょ、ちょっと////…トイレに…」

平坂「あーあーゴメンw」

ほむら「大丈夫かな…」

平坂「なにがー?」

ほむら「い、いえ、ホントは体育館に集まってなきゃいけないのに」

ほむら「ブラブラしてたら怒られないかな…、と」

平坂「あーあーソレ!」

平坂「だいじょうぶだよぉ~~wwwそんなのwwww」

平坂「それよりこっからはね」

平坂「敵と味方がハッキリとしてくるから気をつけなくちゃダメだよ」

ほむら「えっ…?」

ほむら「て、敵と…味方…?」

平坂「そうだよ」

平坂「だからちゃんと自分の心で考えて、だまされちゃダメだよ」

ほむら「えええ~…なんですかソレ、怖い…」

平坂「はっはー、こわがる必要なんてないんだよw」

平坂「ちゃんとサポートが入ってるからね」

平坂「ほむほむはぶっちゃけ無敵みたいなもんだよ」

平坂「さぁ、コレをもって旅立つんだ、トイレまで」ニギラセ

ほむら「こ、これは…!?」

ほむら「カミシバパウチじゃないですか!」

ほむら「こんなのもって歩けませんよぉ~!」

平坂「あげる」


ほむら「え」


平坂「あげるよ、ほむほむに」


ほむら「で、でも…カミシバは先輩の最優先事項なんじゃ…」

平坂「いーのいーの、むしろこれからはほむほむにとって必要なモノだからね」

平坂「ほらほら、胸にしまって」グイグイ

ほむら「あ、…///ちょ、ちょっと!」

平坂「タニマに挟め…、無いか、もうワンパックあげるからブラに仕込んどこうそうしよう」モゾモゾグイグイ

ほむら「ふあっ…///らめ…っ」

平坂「よしオッケーっ!ついでにバストアップ完了ぅー!」

ほむら「はぁぁ…///」ゾワワ~ン

平坂「ほむほむ感度イイネ!」

平坂「そーゆー人は効きもイイよっ!素晴らしいよ!」

ほむら「そ、そーなんですか……」

ほむら「じゃあちょっと行ってきます」

ほむら「うぅ…、山下先生(顧問)とかに見つからないかなぁ…」オドオド

平坂「あ、ハムなら死んだよ」

ほむら「ええっ!!?山下先生死んじゃったんですかッ!?」

平坂「うん、ドカーンと」

平坂「だから気にせずいってらー」ノシ

ほむら「ひぇー」

~廊下~

ほむら「歩いてみてわかったけど…」テクテク

ほむら「コレ、スゴイ…」

 グオォ~~~~~~ン

ほむら「私達って、こんな立体空間に住んでたんだ」

ほむら「なんで今まで気がつかなかったんだろ?」テクテクテク

 シ――ン……

 ブロロロ、プァン、カンカンカン、ゴォー、ツクツクボーシ

ほむら「さいわいまだ誰もいないし、外の音もこんなに鮮明に聞こえてくる」

ほむら「これなら異常があってもすぐに気づけそう」

ほむら「」ブルルッ

ほむら「いそご」トトッ

~トイレ~

ほむら「ついた~」ホッ

ほむら「だれもいないよね」キョロキョロ

ほむら「いまのうちにっ」ダッ



 ジョボボボボボ…


 ゴッシュワ――――ッ!



ほむら「ふぅ」バタン

ほむら「このあとどうしよう…」ジャー

ほむら「平坂先輩はだいじょうぶっていうけど…」キュッ

(わたしもだいじょうぶだと思うよ)

ほむら「うわっ!」

ほむら「ま、まどか…?」

(うぇひひ、わたしだよっ)

ほむら「ほんとにいつも一緒なんだね」

(うん、いまはほむらちゃんのまわりをフワフワとんでるよ)

ほむら「見えないよ?」

(ごめんね、実体化はちょっと難かしいんだぁ…)

ほむら「そっかぁ…」

(でもわたしはほむらちゃんの側をはなれたりしないよ)

ほむら「う、うん///」

(平坂先輩には感謝しないとね)

(ほむらちゃんのリラックス度が臨界を越えた結果)

(コネクトはゆるぎないものになったみたいだよ)

ほむら「コ、コネクト…?!」

(そうだよ、コネだよコネ)

(業界ではヌコともいうよ)

ほむら「ヌコ?」

(そうだよ!次元ぶっこヌキだよっ!すごいんだよっ!)ドゴーン

(さすがはほむらちゃんだよ)

ほむら「よくわかんないけどやったぁ!」

(イェーイ!)

(さぁ、ほむらちゃん!さっそく選択肢だよっ!)

(じつはマミさん達がムコウ側でわたし達との通信をまってるよ)

ほむら「ま、マミさんって、あのマミさん!?」

(うん、さやかちゃんや杏子ちゃんもいるよ)

ほむら「!!」

(でも、ぶっちゃけもうゼロがなんケタかわからないほど時が過ぎてしまって)

(オマケにわたし自身ムコウとの連絡法はまったくヒントすらもたないあり様だよ)

(それでも任務に参加して、くれるかな?)

ほむら「いいともー」

(やったぁ~♪)

ほむら「クックク、ククククククッ…じっさいまってたよ、こんな機会をね!」

ほむら「私のいきる意味、みつけたよ」ジーン…

ほむら「でも、どうやったらいいんだろ?」

(ごめんねほむらちゃん…、わたしもぜんぜんわからないんだぁ…)

ほむら「まどかは気にしないで、私はまどかと会えただけでもうれしいから」

(ありがとう、ほむらちゃん)

 …ガヤガヤ

ほむら「!」

ほむら「生徒達だっ!」

ほむら「ど、どうしよう…!みんな動きだしちゃったよっ!」

(おちついてほむらちゃん)

(すべては心のもちようしだいだよ)

(いまのほむらちゃんはぶっちゃけラリってて挙動不審だよ、でもね)

(むしろそれが銃撃におびえてパニクってる、いたいけなメガネ少女を演出するのに一役かうはずだよ)

ほむら「そ、そうかな…?」

(まぁ、とりあえず出てみようよ)

(なにが起きてるか、まずは確認しないとね)

ほむら「う、うん」

~中央廊下~

モブ郎「いてェ――――ッッ!!!!痛ぇよぉ!!」

モブ吉「お母ちゃ~ん…オイラ死にたくねぇ~…」ゴフッ

モブ一「」


ほむら「うわぁ~…」

(うぇひー、凄いありさまだねっ!)

(これぞ戦場、血がたぎるでしょ、ほむらちゃん♪)

ほむら「…」

ほむら(不謹慎かもしれない)

ほむら(でも、嘘はつきたくない)

ほむら「たしかに…、私の心はもとめている」

ほむら「戦いを」


ほむらは『血がたぎる』という言葉の意味を、比喩としても体感としても実感していた
この異常事態を、むしろ歓迎している自分がいた
そのことに、かけらほどのためらいもわいてこないことが
不思議なようで、むしろ当然とでもいうような、一種混然とした精神の高揚を感じていた


ほむら「ワルサーだけでも装備してくればよかったなぁ」

(案ずることはないよっ、ほむらちゃん)

(体術ならわたしがしっかりサポートするからね)

([ピ――]に乗ったつもりでいたらいいよ!)

ほむら「えっ?」

ほむら「また伏せ字になってるよ?」

(うーん、どうやらいくつかのワードがNGになってるみたいだね)

(その辺もおいおい解放していこうよ)

ほむら「うんっ」

ほむら「それにしても」

ほむら「こんな傷ついた生徒達まで出席させるなんて」

ほむら「いくら全校集会でもやりすぎじゃないかなぁ…ウチの学校…」

(ほむらちゃん、3時の方向より巨大生物接近中だよ)

???「ほむほむー!」ズシンズシン

ほむら「あ、堀先輩」

堀「よがっだぁ~~~っっ!!!無事だったんだね~!!」ギュウウ

ほむら「ゔーッッ!」ミシミシ…

堀「ほむほむがいないっていうから」

堀「てっきり死んじゃったかと思ったよおぉぉ~~!」グウゥゥゥッ!!

ほむら「…ッ!…ッ!」タップタップ

堀「はっ!ご、ゴメン!」パッ

ほむら「ふはっ」

ほむら「はぁ~…、たったいま絶命するところでした…」ハァハァ

堀「ゴメンね、うれしくてつい…」

ほむら「いえいえ、心配かけてすみません」

ほむら「山下先生が犠牲になったことは聞きました…、他のみんなは無事ですか?」

堀「!」

堀「う、ううぅ…!!」

堀「うおおおぉぉぉん!!アキちゃんが死んじゃったよぉぉ~~~っっ!!!!!」オロロ~ン

ほむら「えっ!?」

ほむら「平坂先輩が、死んだ…?」
※ フルネーム、平坂 晶(ひらさか あきら)= アキちゃん

堀「うおおおおおおおおおおおおアキちゃぁぁ~~~~~んん!!!!」

ほむら「そんな、バカな…!?」

ほむら「…っ!」ダッ

堀「あっ、ほむほむっ!どこいくの!?」

~部室~

ほむら「先輩っ!」ズザッ!!

 シーン…

ほむら「いないッ…!?」


~道場~

ほむら「せんぱ~い!どこですかーっ!」


 ガラーン…


ほむら「ここにもいない…」

ほむら「どっかいっちゃったのかな?」


堀「ほむほむ~…」ドスンドスン

堀「急に道場まで来てどうしたのさぁ~?」ハァハァ…

ほむら「堀先輩…」

ほむら「平坂先輩は死んでなんかないです」

堀「え…?」

ほむら「私はついさっきまで平坂先輩と会っていました」

ほむら「死んだなんて、なにかの間違いです」

堀「ほむほむ、それ面白いと思っていってんの?」

ほむら「え…?」

堀「アキちゃんはあたしの目の前で殺されたんだ…」

堀「バラバラにふっ飛んでミンチよりヒデェことになったんだッ!!」

堀「間違いだとッ!?間違いであって欲しいのはこのあたしだッッ!!!!!」

ほむら「そ、そんな…っ!でもっ…私は…!!」

堀「暁美ほむらァッッッ!!!!!」

ほむら「!」ビクゥッ!!

堀「きさまッ!!アキちゃんの死を愚弄する気かァ――――ッッ!!!!」ビリビリビリ!!

堀「それだけは…」

堀「それだけは断じて許せんぞォ―――――ッッ!!!!!」ドドドドドッ!!

ほむら「ひぃー!」

(ほむらちゃん、おちついて!)

ほむら「まどかっ!?」

(足の裏に意識を集中して!)

ほむら「!」

(そして『竹』のイメージだよっ!『竹』のイメージで地面に根をはやしてっ!)

(根がはえたら、軸を真っ直ぐに保ち、かつしなる!!)

堀「冥土でアキちゃんに詫びろォッ!!」グワシ―!!

ほむら「竹…」

堀「オオラァッ!!!!」

 グウゥ――――ンン……

堀「なっ!?」

堀は一瞬、自分の感覚を疑った
それほどまでに、ほむらのねばり腰は、その見た目の質量とのギャップがありすぎた
異質すぎて、恐怖すら感じた

堀「あたしの払い腰が…とめられたッ!?」

ほむら「竹」

(かんぺきだよっ、ほむらちゃん!)

堀「うおおおぉぉ!!!」ババババッ

恐怖は、人を焦らせる
無意識に、堀は払い腰ばかりを何度も繰りだしていた
自身の払い腰に絶対の自信をもつがゆえにおちいるワンパターン
勝負は早くも決まっていた

ほむら「右、左、右、左…」パッパッ

(そーうそう!いっときも途絶えることなく移動していくよっ!流れだよ!流れ!)

ほむら「堀先輩の軸が…」

ほむら「見えたッ!」クワッ

(オッケー崩すよっ!腕じゃないよっ、腕の力じゃなくて腰から全身だよ!)

ほむら「腰から…」グン

堀「ぬぉッ!?」グラッ

ほむら「」ツッツ―

(あわてずとまらず、合わせる形で足をはこび――)

(全身の筋肉は1本の束となる)

(その末端、足の裏と掌とを電極のN極S極のようにガッチリと気で結ぶ)

(ほむらちゃん)

(足の裏にある地面をしっかり感じて)

(それは地球だよ。そう、地球の引力をじかに感じて)

(地球は味方だよ、ほむらちゃんを愛して引きつけているよ)

(そしてその地球は自転し、公転しているよ)

(太陽系の惑星すべてとガッチリ磁場というギアを組んでるよ)

(それはさらに大きな銀河の流れにも繋がり――)

(ひいては全宇宙の大いなる流れと連動しているよ)

(その力を借りるんだよ)


ほむら「宇宙と私は…」グッ

ほむら「ひとつッ!!」ブォン


堀「あ」ゴォッ――!!


瞬間、堀はほむらを中心とした小宇宙的回転の渦に巻き込まれた


 ドッゴオオォッッッ!!!!!


 モク モク…


ほむら「はっ…!」

ほむら「畳を突きぬけて堀先輩が埋まっちゃったよぅ!」

ほむら「せ、せんぱいっ!堀先輩!?」


堀「」シュー…


ほむら「せんぱい!死なないでっ!!」

堀「あ…」

ほむら「あぁ…いきてる」パアァ

堀「アキちゃん…」

ほむら「?」

堀「いまの背負い投げは、アキちゃんのだぁ…!!!」

堀「アキちゃんの背負い投げだ!!アキちゃんのだ!!!!」

ほむら「せ、せんぱい?」

堀「アキちゃん生きてたんだね!アキちゃぁぁ~~ん!!!」グォッ

ほむら「おちついてくださいっ!」グルオッ!!

堀「へっぶしッ!!」ズダーン

堀「…」シュー

堀「…あ、ほ、ほむほむ?」

ほむら「だいじょうぶですか?先輩」

堀「う、うん…あいたたた…っ!」

ほむら「す、すみません…」

堀「いや、だいじょうぶ…あたしは頑丈だから、さ…っ!」

堀「それより、ほむほむはアキちゃんと会ったって…?」

ほむら「ええ!そこの部室で会って、話しもしました、それに――」

ほむら「カミシバ…」

堀「カミシバ?神前の?」

ほむら「!」

ほむら「……そうです」

ほむら「二人で、カミシバの交換をしたんです」

ほむら「…でも」

ほむら「私がトイレにいって」

ほむら「帰ってきたら、どこにもいなくて……」

堀「…」

ほむら「…」


 ~~♪~~♪♪


ほむ堀「「!」」


堀「この音楽は…!?」

ほむら「部室からですよっ!」ダッ

~部室~

ほむら「あ…」

 ア~イショッザシェッリ~フ♪

ほむら「ラジカセが…」

 バ~ライディドゥンシュッノデプティ♪

ほむら「この曲…、平坂先輩の大好きな、ボブ・マーリー…」

ほむら「平坂、先輩…」グスッ

 オ~ゥ ノ~ノ~♪

ほむら「せんぱぁい……」

ほむら「うあああああぁぁぁ……」シクシク


ほむらにはわかった、確かに平坂は死んだのだと
異常事態を歓迎?
それは身近な者が死んでもいえるのだろうか…

だが、さきほど見た平坂は幻?
ほむらは、胸に手をあてて考えた

いや、あれも現実だ


 ピンポンパンポ~ン♪

『2年B組、暁美ほむらさん。至急、職員室まで来てください』

『くりかえします。2年B組、暁美ほむら、至急職員室まで来なさい』

ほむら「!」

(ほむらちゃん)

ほむら「わかってるわ」つワルサーP99

ほむら「」ジャカッ!!

ほむら「いきましょう」

~職員室~

 ズウゥゥ――ンン……!!


ほむら「失礼します」ガラッ

先公ども「「「…!」」」ジロ…


ほむら「2年B組の、暁美ほむらです」

担任「来たかほむら。警察の方が、話があるそうだ」

ほむら「警察…!?」

デカ「やぁ、君が暁美さんかい?」

ほむら「えっ、あ、ハイ…そうでです」

デカ「2、3聞きたいことがあってねぇ。ついてきてくれ」

ほむら「…はい」

~旧校舎4階、無人教室~

デカ「ここらでいいだろう」

ほむら「あの、聞きたいことというのは…」

デカ「うむ、それなんだが…少しおれのほうに用事があってな」

デカ「しばらくの間この教室で待っていてくれ」

ほむら「はぁ…」

デカ「すぐ戻るからどこにもいかないように」スタスタ

ほむら「あ、あのっ…!」

デカ「なんだ…?」ピタ

ほむら「お父さんとお母さんに連絡してもいいでしょうか?」

ほむら「心配してるかと、思って…」

デカ「……携帯かなんか持ってるのか?」

ほむら「ホントは校則でいけないんですけど、いちおう…」

デカ「この世はいつも灰色だ、貸せ」

ほむら「え、あ、ハイ…」つ

デカ「ご両親にはおれから連絡しといてやる、ここから動くなよ」スタスタスタ

ほむら「あっ!ちょ、ちょっと…!」

ほむら「ひどい…」

(ほむらちゃん、ほむらちゃん)

ほむら「まどか?」

(警察には気をつけたほうがいいよ)

(連中は正義と法をたてまえに強権をふりかざす単なる管理人だからね)

ほむら「そ、そうなの…!?」

(そうだよ。連中は、ある特定の組織の都合のためにはたらくロボみたいなもんだよ、正義の味方じゃあないんだよ)

(だから正義について少しでも真剣に考える警官がいたとしたら)

(その人は遅かれ早かれ、警察でいることができなくなるよ)

ほむら「へぇ~…、たいへんなんだね」

(中学生だってたいへんでしょ?生きとし生けるものたち、みんなそんなもんだよ)

(だからヤバくなったら躊躇なくぶっぱなすにかぎるよ、その腰のモノでね)

(ヤルかヤラれるか、微生物のころからかわらない真理だよ)

ほむら「う、うん…わかった」

(まぁ、ほむらちゃんならだいじょうぶだよ)

(さっきの『竹』とかばっちりだったもん)

ほむら「そ、そうかなぁ…////」

(うんっ、あのいきおいなら『岩』とか『山』とかもすぐマスターできそうだねっ!)

ほむら「いろいろあるんだ…」ホェー

(むずかしく考える必要はないよ、単なるイメージだからね)

(こまかい動きとか形があるわけじゃないし、漢字が象形文字だからつかいやすいってだけだよ)

(わざとゲシュタルト崩壊させてさらっとやっちゃうのが調度いいよ)

ほむら「ほむむ…!!」

(ゴメンゴメンほむらちゃんw)

(ほむらちゃんに馴染みのある言葉でいうとね)

(ゲームの属性といっしょだよ)

ほむら「ほむっ!!」ピーン!

(とりあえずすっぴんは人で)

(バリエとして火、水、山、風を覚えておけば体術の基本はオッケーだよ)

ほむら「地じゃなくて山なの?」ホム?

(いいところに気づいたね、さすがはほむらちゃんだよ)

(立った状態では山になるよ、地は寝技だね)

(といっても、寝技の場合は絡むとか絞めるとか極めるとかのほうが部分々々のイメージとしてはわきやすいと思うよ)

ほむら「すごい…ホントにアニメどおりまどかは格闘の天才なんだね」

(なにいってるのほむらちゃんっ////)

(ほむらちゃんの銃火器のあつかいにくらべたら地味なもんだよ)

ほむら「そんなことないと思うけどなぁ…」

(まぁ、わたしのもマミさんから教えてもらったのを自己流でイジっただけだから)

(ほむらちゃんはほむらちゃんなりのイメージでどんどんやりやすいようにやってみてね)

(ちなみにマミさんは、下腹部をコックピットととらえ、頭部は松果体の多機能モノアイを中心とした左右の光および音センサーをもつ情報処理センターとして、空間と全身を、くまなく自由自在につかいなさいっていってたよ)

ほむら「すごーい、さすがリーダーだね」

(ほむらちゃん、プエラマギの一員ならね、)

ほむ「(『戦闘はむしろそれ自体が報酬である』」)

ほむら「ぷっwwwww」

(うぇひwwwwww)

ほむら「マミさんwwwwww」

(マミさんだよねーwwwwww)

ほむら「うわー、はやく会いたいなぁ」

ほむら「あんこちゃん、あ、じっさいいるのか」

ほむら「さ、佐倉さんとかもアニメといっしょで裸で走りまわったりしてるの?」

(うん、アップルプル~~って言って走りまわってるよっ)

ほむら「じゃあ美樹さんも」

(そう、わたし達がどんなにボケたおしてもしっかり拾ってくれるよっ!)

ほむら「おおお…」ホムゥ…!

(ほむらちゃん、肝心のもう一人をわすれちゃ困るよっ)

ほむら「もうひとり…?」

(わかんないかな?黒い子だよ)

ほむら「っ…!」

ほむら「頭が…っ!」キーン

(だ、だいじょうぶっ!?)

ほむら「だ、だいじょうぶ…」

ほむら「え、えーと…ワカメ真拳のひと、かな…?」

(いや…、ちがうよ。ソレは緑だしサブキャラ、大切なお友達ではあるけどね…)

ほむら「う、うーん…わかんないよ…」

(うん、ごめんね。なんか他のお話ししようよ)

ほむら「?」

((ほむらちゃんの情報にほむらちゃん自身がアクセスできなくなっている…どうすれば…!))

---2時間経過---

ほむら「それで、最初に話してた生きとし生けるものたちのはなしに戻るんだけどね」

(うん)

ほむら「やっぱりかわいそうだよ…」

ほむら「みんな、なりたいものややりたいことがあって頑張ってるのに」

ほむら「それが叶わなかったり、叶った様にみえてねじまがっちゃったりするのが運命だなんて…」

(じゃあ、わたし達でかえちゃおっか)

ほむら「かえちゃうって、運命を?」

(そうだよ。夢や希望が叶わないルールなんて、わたし達でこわしちゃおうよ)

ほむら「……うんっ、そうだね!」

ほむら「でも、どうやったらいいんだろ?」

(ごめんね、いってみたけどわたしにもぜんぜんわかんないや)

ほむら「ほむー」(ふぇー)

(まぁ、なんとかなるよ)

ほむら「うんっ」


 ホムラ ヒトリペラペラ




デカ「…」ジー…

デカ「…フフ」

ほむら「にしても、刑事さんおそいなぁ…」

ほむら「ねぇ、まどか」

ほむら「…まどか?」

ほむら「おーいおーい、こちらホムラ、応答ねがう」

(ほむらちゃん、ほむらちゃん)

ほむら「あれれ…、聞こえなくなっちゃったよ?」

(ほむらちゃん!…ちっ、)

(これはもしかして)

(ヤバいよっ!あのデカ…これがねらいか…!)


 ウ―――――――――――ウゥ…


ほむら「もうお昼だよぉ…」

ほむら「」グゥ

ほむら「お腹すいた…」

ほむら「のどかわいた」

ほむら「ねむい…」

ほむら「ねむいよ…」ウツラウツラ

ほむら「zzz…」


 ピチャ ピチャ

ほむら「ん…」

ほむら「んん…、スミスにウェッソン(むかし飼ってた犬の名前)そんなにペロペロしないで…」

 ピチャ ピチャ

ほむら「!」

デカ「ペロペロ」

ほむら「きゃああああああ!!!!」

デカ「おはよう」

ほむら「な、なにっ、してるんですかっ!」バタバタ

デカ「ペロペロ」

ほむら「やっ!やめてくださいっ!」バタバタ

デカ「じゃあモミモミ」ツツ―

ほむら「やめやめ!きゃあぁ――――!!!!」ドッタバタバタ

デカ「んー?」

デカ「オイ、なんだこりゃあ」パウチ

ほむら「あ…!」

デカ「そーかそーかw」

デカ「じゃあオジサンがもっといいものをあげよう」チューシャキ

ほむら「ひっ…!!」

デカ「好きなんだろ?こういうの」

ほむら「やめてっ!」ドンッ

デカ「おっとぉ」

デカ「ハハッ、見かけによらず威勢のいい嬢ちゃんだw」

ほむら「ハァ…ハァ…」

デカ「コイツをプスッとやりゃあ、その次のプスッもグッとよくなるんだがねぇ」


ほむら「こないで…!」スチャ


デカ「ほぅ」

ほむら「ち、近づいたら…撃ちます…っ!」

デカ「い~~ぃのかなァ、そんなコトしちゃって」

ほむら「?!」

デカ「おれ警官、あんたヤク厨」

デカ「ここでおれを撃ったとして、あんたそれでおわりだ」

ほむら「!」

(ほむらちゃん!ほむらちゃん!そんなヤツの口車に乗っちゃダメだよっ!撃って!)

デカ「お父さんお母さんも悲しむだろうねェ~~~」ツ―

ほむら「くるなっ!」ガタッ

デカ「ヤク厨で、殺人犯、それも警官の」ツカ ツカ

(撃て撃て撃て~~~!!!!)

ほむら「ひぃ…ッ!」カタカタカタ

デカ「…」ズイッ

デカ「どうした、撃たないの?」メノマエ

ほむら「うぅ~~~~ッッッッ!!!!」カタカタカタカタ

デカ「……フンッ!」※腕ねじあげ

ほむら「あっ痛…!!」ポロ、ガシャ

(ほむらちゃ~~~ん!!!!)

(ヤバいっ!ヤバいよぉ!!ほむらちゃんの貞操がヤバいよぉ~~~!!!)

デカ「なアァ~~に、これもいい経験だと思えばいいんだよ」ギリギリギリ…

ほむら「は、離して…!」ジタバタ

ほむら「ガブッ!」

デカ「痛ってぇッ!!」パッ

(いまだよっ!急所ガラあき!!)

ほむら「えいっ!!」パンチ

デカ「フン」ピン

デカ「このクソアマがッ!!」ガス――ッ!!

ほむら「ふべっ!!」ドタッ

(ダメだよ!足が浮いてちゃダメだよっ!)

(それに腕の力じゃなくて…)

(あああ…ほむらちゃん、わたしの声がとどいてぇ…!)

デカ「お、メガネとったら美人さんじゃねーか」

デカ「その長い黒髪」※おさげも解けた

デカ「激しく振り乱してくれるとソソるんだがねぇ~~」チューシャキプス―ッ!!

ほむら「はぅっ…!」


ほむら「あ、あ、あ……」キ――ン


デカ「どうだ?やっぱ好きだろw」サワサワ


ほむら「ん…ぁ…」ジ―――ン…


デカ「好きだよなァ、おまえらはコレ欲しさにプスプスやっちゃうんだから」

デカ「まずはオジサンと練習しとこっか」ツ―


ほむら「い…や…っ…!」…ドッ! ドッ! ドッ! ドッ!


男の手は、ひとつはほむらの胸を、もうひとつはほむらの陰部を刺激していた

太い指が、いやらしく乳首をつねったり撫でたり胸ぜんたいをこねくりまわしたり、膣の入口を緩急をつけてかき回したりしていた。嫌悪感は限界だ

だがなによりも嫌だったのは、さっきのプスッで火照った体が

意に叛して反応していることだった


デカ「おや? 濡 れ て る ね ェ ww」


ほむら「くぅっ…!////」ジワァ


ほむら「なんで、こんな……っ…!」ジワッ…


(ほむらちゃん!)


ほむら「まどかっ!?」

(オッケーほむらちゃん、繋がったねっ!)

(反撃いくよー!)

ほむら「うん!」


(はいっ、じゃあまず余計な力ぬいちゃいます)

ほむら「力ぬく」クテッ

デカ「なんだ?観念したか?」

(親指で人指し指第2関節あたりをクイッってもちあげたこぶしをつくり、相手の脇の骨あたりにつけます)

ほむら「つけたわ」ピト

(人指し指第2関節のとがったとこでグリグリします)

(ちからいっぱいっていうよりかはねじ込む感じで)

ほむら「グリグリ」

デカ「あんっ!!!」

(はいのけぞりました、そのままピタッとグリグリつづけてー)

ほむら「グリグリ」ススス―

デカ「あいいい」ゴロン

(マウントとれました)

(腕を鉄の棒みたいにイメージ、しっかりつくります)

(力まず、自然にもちあげて――)

(重力を存分につかいながらふりおろします)

ほむら「」ブン

デカ「ぷゥッ!!」パチャッ!!

(右、左、右、左)

ほむら「」ブン!! ブン!!

デカ「おぷッ!フグっ!?」パキャ!! ペキャ!!

デカ「こ、このッ!」

(手で顔を守りだしたらハラ)

ほむら「」ブン

デカ「うッ!!」ボグッ!!

(あいてるとこをどんどん殴ります)

ほむら「」ブン!! ブン!! ブン!!

デカ「ああああああ~~~ッッ!!!!」バタバタ

(ふりおとそうとしてきますが、体の基点をおさえておけばだいじょうぶです)

(そう、ちゃんとおぼえてたね『地』だよ)

(寝技ってのはね、体格差や体重なんてものはかんけーないんだよ)

(地球の引力と、ほむらちゃんの引力で、相手をネバネバ、ベタベタ、ズブズブと地中に沈ませてしまうんだよ)

(『地』と同化して、ほむらちゃん)

ほむら「地…」

デカ「ぶッ!!」パキャ!!

デカ「この…ッ!ぐゥ!!」ペキャ!!

デカ「ガキがァッ!!」パシィ!!

(手首をつかんでくるのも想定内)

ほむら「」クリッ

(ひねって引っかけて、ハイ)

ほむら「」グッ

デカ「アィイヤアアアアァァッッ!!!!」ペキペキペキ…


ほむら「」ブン!! ブン!! ブン!!

デカ「あップ!!ぅえぶッ!!」ガツッ!! メシャ!! ゴリッ!!

(いいよ、いいよー)

デカ「うわあああああぁぁッッ!!!!」ジタジタバタバタ

(ツボを押さえてしまえば決して逃げることはできないよ)

ほむら「」ブン!! ブン!! ブン!! ブン!! ブン!!

デカ「ぷッ!うゥ!えふッ!えうぅ~~ッッ!!!!」パッキャオ!! ペッキャオ!! ズボッ!! ボグゥ!!

(獲物はすでに)

(ほむらちゃんと同化した地中深くへと、引きずり込まれているんだよ)

(墓穴だよ)

デカ「ああァ――――――――――ッッッ!!!!!!」

(おや、ブリッジしてきましたね)

(次のブリッジにあわせて跳んでみましょう)

デカ「がァッ!」

ほむら「ほむっ」ボウン

(金的にヒザー)

ほむら「ほむぅ」ドッスン

デカ「~~~~~~ッッッッ!!!!!!!!」


ほむら「」ババッ

ほむら「」ブン!! ブン!! ブン!! ブン!!

デカ「…」ボグッ、ドフッ、ゴルッ…

ほむら「…」ブ…! ピタ


ほむら「地」

デカ「」※血まみれ

 ドオォォォ――――――ンン……!!!!!


デカ「」チーン


ほむら「ふぅ、ヒドい目にあったわ…」ユラリ

(ほむらちゃん!)

ほむら「まどか、ありがとう」クス

(よかった…!よかったよぉ~!!)

ほむら「そうね…あなたの的確な指示がなかったらどうなってたことか…」

(カミシバの効果が切れて、それでコネクトも切れちゃって…)

(ほむらちゃんが襲われてるのになにもできなくて…)

(こわかったよぉ~~!!!!)ビエーン

ほむら「ごめんね、まどか」

ほむら「もう迷わないって部室をでるときに決めてたのに」

ほむら「勝てたのはあなたのお陰よ、もう泣かないで」

(うぅ…、よかった…よかったよぉ…ひっぐ)

ほむら「まどかの声が聞こえたとき、どんなに私がホッとしたか」

(…ぐす…うん、あいつは自分で墓穴を掘ったんだよ)

ほむら「というと、あのプスッとしたヤツかしら?」

(それもあるけどね、いちばんはあいつがほむらちゃんの体を狙ったからだよ)

ほむら「えっ!?」

ほむら「私の…体を…?」

(そう、プスッとも関係はあるけど、それは性感を高めたという意味でだよ)

(ほむらちゃんのただでさえ敏感な各部の性感帯は)

(プスッとによってほんの些細な摩擦によってもジンジンビリビリ並みの快感を生じてしまうほどに高められてしまったよ)

ほむら「え、ええ…///そうかもね…/////」

(それによって、脳内から大量のβエンドルフィンが放出されたんだよ)

ほむら「βエンドルフィン…?」

(そうだよ、多幸感を生じさせる、いわゆる脳内麻薬)


(セックスをすると発生するんだよ)


ほむら「せっ…!/////」


(それがヤツの誤算だった)

(なんたってわたし達は毎晩βエンドルフィンで繋がっていたからねっ!)

(最初の2、3粒の粒子がとんできた時点で、あっという間にほむらちゃんと直結できたよ)


ほむら「ま、毎晩っていうと…やっぱり…」

(そうだよっ、毎晩ねるまえにやるアレだよ)

(ほむらちゃんはすっごく上手で…、わたしも…とっても嬉しいなって♥)ティヒ

ほむら「そ、そう……////////」カァァ


ほむら(そっか、まどかはアレの時もずっと一緒なのよね…)

ほむら(アレは、ホントに、まどかと…)

ほむら(毎晩…)

ほむら(///////////////)カアアァァァ…!!

(それにしても、ほむらちゃんの巧さには舌を巻いたねっ)

ほむら「えっ!?あっ…ありが、とう…////」

(へたっぴだとあんなに殴れば、手が自分のほうもアイタタタってなるんだけどね)

ほむら「あ、そっち…///」

(無駄な力が抜けてて、正確で、緩急のついたリズムでやむことなく突きいれて)

(体位の移動もスムーズ、
言うことナシだよ)

ほむら「えっ、どっち…?」

(寝技だよ、どうしたのほむらちゃん?)

ほむら「寝技、寝技よね…。なんでもないわ、まどか」ハナヂダラー

(ほ、ほむらちゃんっ!血がでてるよっ!)

ほむら「あ、ああ、だいじょうぶよ、殴られたヤツじゃないから」

ほむら「ちょっと興奮してしまって…」

(そっかぁ、それもそうだよね、平坂先輩からもらったカミシバで中和しとこうよ)

(どうやらわたし達のコネクトにはリラックスが重要みたいだからね、興奮しすぎはよくないよ)

ほむら「ええ、そうね。それに手も洗いたいわ」ベッタァ…


デカ「うぅ…」


ほむ「(!」)

ほむら「…」スゥ

ほむら「」つワルサー


デカ「うぅぅ…」ノソ…

ほむら「おはよう」スチャ


デカ「撃つのか…」

ほむら「ええ」

デカ「……なぜだ」

デカ「おまえはもう十分おれをぶちのめした」

デカ「殺してどうなる」

デカ「自分の首をしめるだけだぞ」

ほむら「またへりくつね」

ほむら「いいかげん言葉を粗末にあつかうのはやめたほうがいいわ」

ほむら「もうゴマカシは通用しない」

ほむら「ようは年貢のおさめ時ってことね」


デカ「…」

ほむら「…」


デカ「なァ、ペッティングで死刑判決ってのは割に合わn…」

ほむら「」パァン! パァン! パァン!


デカ「」ドタッ

ほむら「残念ね、」

ほむら「私はあなたがいうようにただのヤク厨で、裁判官ではないの」

(うぇひーぃ!ほ~むらちゃんかーっくいー!)

(ハリウッド映画の主人公みたいだったよ!)

ほむら「そ、そうかしら…///」

ほむら「ちょっと…ノリすぎたかも…」

(そんなことないよぉ~、わたし惚れ直しちゃった♪)

ほむら「そう…////」


デカ「」ピクッ

デカ「Uuuu…」ムクッ

(うわっ!また起きたよっ!ゾンビだよ、ゾンビっ!!)

ほむら「悪人がふえすぎて地獄が定員オーバーになると――」

ほむら「ゾンビとなってあふれ出てくる、というブゥードゥーの言い伝えは本当だったのね」

ほむら「こんどはちゃんと頭を狙いましょう」チャ

(例外もあるから気をつけてねっ)※バタリアンとか

デカ「まっ、待てっ!!おれはゾンビじゃない!!」

ほむら「しゃべった…!?」

(例外かな、やっかいだね)

デカ「お、落ちつけっ!ホラっ!これだ!防弾チョッキだ!」バッ

デカ「勝手にちちくりまわしたのは謝るッ!」

デカ「だが最初にいった聞きたいことがあるというのは本当だ!」

デカ「頼むから話しを聞いてくれッ!!」

ほむら「くっwww」

(うぇひwwww)

デカ「?」

ほむら「知ってたw」

デカ「あぁ?」

ほむら「腹パンしたときになんか着てるのぐらいわかったわよ」

デカ「…」

デカ「タチの悪い嬢ちゃんだぜ…、まったく…」

デカ「おれの名は金剛石 競彦(こんごうせき せるひこ)」

セル彦「とある一連の事件を調べている」

ほむら「一連の…、今回の銃乱射ではないの?」

セル彦「いや、捜査本部はなぜか関連を認めたがらないが――」

セル彦「おれは今回のヤマも他とすべて関係しているとにらんでいる」

セル彦「そしておそらく、今度のヤツが本命だな」

ほむら「どういうこと…」

セル彦「ほむら、厨房のおまえさんでも、ここ最近この町で妙な猟奇殺人が多発していることは知っているだろう」

セル彦「これをみろ」

 ペラ

ほむら「これは…?」

セル彦「それぞれの事件発生現場をしるした地図だ」

セル彦「一見、被害者も加害者も関連性がなく年齢層もバラバラ、発生した日時も規則性があるとはいえない」

セル彦「共通しているのは、どれも動機が不明瞭でありながら殺害方法が常軌をいっしている、といったところだ」

セル彦「だが、」キュポン

セル彦「コイツを線で結ぶと…」ツツ―


ほむら「!!」

ほむら「……五芒星」


セル彦「そうだ、ペンタグラムともいう。そしてその中心に位置するのが」

セル彦「この学校だ」

セル彦「おれと相棒はこの中のひとつの事件を捜査中にこのことに気づいた、まだ完全には星ができあがってない頃だ」

セル彦「そしてひとつの団体にたどりつく」


セル彦「Night Of Walpurgis 、略称 NOW だ」


ほむら「なう…?」


セル彦「そうだ、ヤツらは全世界に支部をもっているようだが、その正体はまったくの不明だ」

セル彦「だが捜査をつづけるうちにわかったことがある」

セル彦「どうやらヤツらの狙いというのは…」


セル彦「悪魔の復活、もしくは女神の降臨」

ほむら「…なによそれ」


セル彦「フフ、完全にオカルトだからな、おれも面食らったよw」

セル彦「だがそんなことをマジで考えるカルトな連中がいることも事実だ」

セル彦「五芒星も、殺人も、その儀式や生贄の為のものだろう」

ほむら「生贄…」

ほむら「平坂先輩は…そんなものの為に……ッ!!」ゴゴゴゴゴ…!!!!

(おちついて、ほむらちゃん)

(血流が頭部に集中しすぎているよ)

(怒りの位置をハラに移してみて)

ほむら「怒りの…位置……、こうかしら」グッ…

ほむら「!!」ボウッ!!

(いいよ、闘気が全身にくまなく広がった)

(気はチューニングが大切っておぼえといてねっ!)

ほむら「わかったわ、まどか」シュインシュイン

セル彦「少し気になっていたんだが」

セル彦「おまえはだれと話しているんだ?」

ほむら「!」

ほむら「…」

セル彦「まどか、だっけか、なんか見えてんのか?」

ほむら「おしえない」

セル彦「ふぅーん…」

セル彦「まぁ、おまえさんには相棒がいるわけだ」

セル彦「せいぜいケンカすんなよ」

ほむら「あなただっているんでしょ」

セル彦「……」

セル彦「今回の銃乱射、その3日前にあったキチガイ事件を覚えているか?」

ほむら「3日前…?たしか…、プレデターマニアのコスプレイヤーが起こした殺人事件…」

ほむら「生きたまま皮を剥ぎ、殺害、街灯に死体を宙づりにしたという虚実混同型のヤツだったわね」

ほむら「被害者が外国人っぽい名前だったのよね…えぇと、八野・ルーだったかしら」

セル彦「 " ヤノ " じゃない」

ほむら「え?」

セル彦「 TVも間違ってやがったが、" ヤノ " じゃない。" ハチノ " って読むんだ、ハチノ・ルー」


セル彦「おれの " 元 " 相棒さ」

ほむら「!」

セル彦「NOWについて調べだした頃から、妙な妨害がはじまるようになった」

セル彦「いや、妨害と呼べるかは主観の問題だが」

セル彦「パソコンのデータがとぶ、空き巣にはいられる、車のブレーキがとつぜん壊れる」

セル彦「すべて偶然と言えばいえるのがミソだな」

セル彦「そんな状況で、おれの相棒は失踪した」

セル彦「おれはほうぼう探したがまったく見つからなかった」

セル彦「そして3日前、例の事件が起きた」

ほむら「……そうだったの」

セル彦「じつは昨日、差出人不明の封筒がとどいてな」

セル彦「こんな写真が入っていた」ペラ

ほむら「これは…ッ!」


ほむら「魔女の…口づけ…!」


セル彦「見覚えあるのか?」

ほむら「ええ、これは『魔法笑女まどか☆マギカ』というアニメに登場する呪いの印よ」

ほむら「……乱射犯の、首筋にもついていた…」

セル彦「ほぅ」


セル彦「そしてもうひとつ、こんなテープも入っていた」

セル彦「喋っているのは、おれの相棒だ」カチッ

『セル彦!よくきけ! 暁美 ほむら だ! 暁美 ほむら をさがせ!彼女は例の学校の生徒で――』

『…ちくしょう…!ヤツらもう来やがったッ!いいな!暁美ほむらだぞッ!』ブツッ


ほむら「……こ、これは…!?」

セル彦「あんた、なにもんなんだ?」

☆アイキャッチ4A★

平坂「太巻きたべたーい」

ほむら「先輩がいうといろんな意味にきこえますね」


平坂先輩:本名、平坂 晶(ひらさか あきら)愛称 アキちゃん「学校は遊び場」が信条の柔道部の先輩。
マミさんとさやかちゃんを足して2で割ったようなナイスバディが自慢の濃紺ショートの女の子。
同じく柔道部で重量級の堀をものともしない部内随一の実力者ではあるが、女子にもかかわらずインナーウェアを着用せずに道着のみで試合にでて失格となるなど奇行が目立つため、あまり結果はのこせていない。
乱射事件に巻きこまれ、あたら若い命を散らす。
好きなものはカミシバ。

★アイキャッチ4B☆

店主「2つでじゅうぶんですよ」

セル彦「ぶるあああああああ!!!!」

セル彦「い~ぃからとっとと出せってぇーの!トゥートゥーフォー!トゥートゥーフォー!」


セル彦:本名、金剛石 競彦(こんごうせき せるひこ)。 " 捜査 " と称して職権乱用するのが常態化している悪徳デカ。
押収品のチョロまかし、横流し、不法侵入、盗撮、盗聴、職務質問という名のホニャララ、恐喝、ワイロなどなど手広くスマートにこなしている。
基本的に相棒のルー意外は信用していないので署内では孤立、ルー殺害に関与しているとおぼしきNOWなる秘密結社を追っている。
容姿はオールバックで目力たくましい男前だが、やや猿顔。シブいのかギャグなのかよくわからない独特な声音のもちぬしである。

ほむら「なにもの…といわれても……」

ほむら「私は、ただの中学生よ…」

セル彦「ヤク好きで銃をぶっぱなすのがただの中学生なのか?」

セル彦「オマケに高感度ときている」

セル彦「どう考えても普通じゃない」

ほむら「すべて、偶然よ」

セル彦「『すべて偶然』か」

セル彦「似たようなシチュエーションならおれも経験あるがねぇ…」

ほむら「なにがいいたいの?」

ほむら「むしろなぜ私の名がでてくるのか、こっちが聞きたいくらいだわ」

セル彦「おちつけ、おまえさんがいいたいことはわかっている」

セル彦「たしかに、あんたはただの中学生だ」

セル彦「だが、のぞむとのぞまないとにかかわらず」

セル彦「すでに当事者であるという自覚は持ったほうがいいぞ」

セル彦「この世はすべて灰色だ、偶然と必然の境界など存在しない」

ほむら「わけがわからないわ…」

セル彦「要はこういうことだ、この事件はすべてあんたを中心にまわっている…、たとえなにも知らなくてもな」

ほむら「デタラメなことをいわないで」

セル彦「デタラメかな?まぁ、デカの勘ってやつだ」

ほむら「勘、ですって?それこそデタr……ッ!」

ほむら(乱射事件…、魔女の…口づけ…)

ほむら(カミシバ…まどかとの…コネクト…)

ほむら(まどか…)

ほむら「……わからない、わからないわ…」

ほむら「!」

セル彦「ンンン~~~~~」ピッタリ

セル彦「おれにはわかる、わかるぞォ…」サワサワ

セル彦「おまえは磨けば極上のオンナになる…鉄板×高感度=全身性感帯、つまり完全体にな…」サワサワサワサワ…

ほむら「……」プルプル…!!!!


ほむら「つぎはちゃんと頭を狙うっていったわよね」チャ

セル彦「まて」


ほむら「ハァ…」

ほむら「あなたね、相棒が命がけでつかんだ情報の相手をてごめにしようとしたり、なに考えてるの?」

セル彦「セックス」

ほむら「いいかげんにしなさいよ」

セル彦「おまえ、おれが14歳に目がないのを知らんな?」

ほむら「どうでもいいわよ、ロリコンデカ」

セル彦「ふぅむ…14歳はロリコンかな?ジェリー・リー・ルイスはロリコンなのか?」

ほむら「警官がキラーになってどうするのよ…」

ほむら「もういい、帰るわ」

セル彦「そのナリでか?」

ほむら「あ…」カエリチベッタリ

ほむら「ジャージ…家だわ。となると…柔道、着?」

ほむら「くっ…!」

セル彦「フフフ…」ニタァ

セル彦「その柔道着とやらはコイツかなァ~~」ブラーン

ほむら「あっ!」

セル彦「中にナニか詰めこんでるようだが、そいつはどこにしまうつもりだ?」

ほむら「ほむむ…!」※ぐぬぬコラ

セル彦「そこでだ」

セル彦「オジサンがいいものを貸してあげよう」ゴソゴソ

セル彦「これを着ろ」つ

ほむら「こ、これは…っ!」


 魔法少女服 ドーン


ほむら「…なんなの、コレは」

セル彦「おれが気に入ったニャンコちゃんに着させてたのしんでいるものだ、特別にかしてやる」

ほむら「いらない」

(まって、ほむらちゃん)

(その服はきっとほむらちゃんに似合うと思うの)

(だから着てみて)

ほむら「まっ、まどか…!?」

(ほむらちゃん、お願いっ!)

ほむら「くぅ…っ!まどかの…!頼み…わ、私は…! !」

セル彦「クックックッ…w 苦しんでいるな?葛藤しているな?」

セル彦「ほむら…、まどかはホントにいるのかな?それは単におまえの本心なんじゃあないのか?」

セル彦「本当は、着てみたいンじゃあないのか?」

セル彦「さぁ、自分に正直になれ」

ほむら「わ、私は…っ!」

ほむら「着る…!!」

(ありがとう!ほむらちゃんっ)

ほむら「まどかに喜んでもらえるなら、礼には及ばないわ」

セル彦「フン、まぁいいw あんたの相棒はなかなか物事をわかっているようだな」

~トイレ~

ほむら「ふぅ」ウワギヌギヌギ

(ごめんねほむらちゃん、無理に頼んで…)

ほむら「気にすることはないわ、まどか」スカートヌギヌギ

ほむら「私はプエラマギに入隊したんだもの」ハンラ

ほむら「魔法少女服はむしろユニフォームよ」

(ありがとう、ほむらちゃん)

((ロリコンデカの持っていた魔法少女服はズバリ『暁美ほむら仕立て』))

((これが偶然か故意かはこのさいどうでもいい…))

((これでほむらちゃんが少しでも自分の記憶にアクセスできれば…!))

ほむら「コレ、愛液とか精液とかやっぱりついてたのかしら…」クンクン

ほむら「」

ほむら「考えるのはやめましょう」

ほむら「…」ホムッ

(うわぁ~~、ほむらちゃんバッチリだよぉ~~♪)

セル彦「」パシャパシャ

ほむら「なに写真とってるのよ」

セル彦「あとでおれの中の鑑識にまわすためだ」パシャ

ほむら「コイツ…!」

セル彦「おおお~…、いいのが撮れた」

セル彦「ちょっと後ろむいてくれ、20度くらいの角度で横顔がみえる感じで」

ほむら「死にたいようね」ス―

ほむら「?」スカッ

セル彦「どうした?なにを宙をまさぐっている」

セル彦「左手のあたりになにかあるのか?」

ほむら「??」

ほむら「たしかに、私はなにを…?」

((きたきたきたぁ~~!さっそくヒットしてるよっ!))

(ほむらちゃん、ほむらちゃん)

ほむら「ん?」

(ちょっとトイレにもどろっか)

ほむら「トイレに?いいけど…」

ほむら「」トトトッ

セル彦「むっ?」

~再びトイレ~

(自分の姿をよく見てみて)

ほむら「私の…?」

ほむら「…」カガミジー

(どう、なにか感じないかな?)


ほむら「……」ジー


ほむら「あ…、」


ほむら「やっぱりコレ…、恥ずかしい…////」モジモジ


(くぅ~~っ!!それもいいんだけどねっ!他はなにかないかな?)

ほむら「他…」

ほむら「思ってたより地味、かしらね」

(いや、地味とかいっちゃいけないよ、天帝さまにおこられるよ?)

(う~ん…あっ!)

(ほむらちゃんっ!髪の毛ファサッてやってみてよ!)

ほむら「ファサッ?」

ほむら「かきあげればいいのかしら?」

(うんうん!ちょっとやってみて)ドキドキ…


ほむら「こうかしら」ファサッ


(キタ――――――!!!!!)

(バッチリだよっ!バッチリ!)


ほむら「そ、そう…?」

(じゃあそれをね、『その必要はないわ』っていいながらやってみて)

ほむら「その…?」

(『その必要はないわ』、お願いっ!)

ほむら「え、ええ…わかったわ」


(……)ドキドキ…!!


ほむら「その必要はないわ」ファサッ


(うぇひ―――――――!!!!!!!)

(キタよコレ…!じゃあね、つぎはね『それには及ばないわ』でやってみて)


ほむら「それには及ばないわ」ファサッ


(~~~~~~~ッッッッ!!!!!!!)

( バ ッ チ リ ! バ ッ チ リ だよっ!ほむらちゃんっ!!!!)

ほむら「そ、そうなの…////」

(よ~し、じゃあその勢いで拳銃も構えてみよっか)

ほむら「わかったわ」スチャ

(いいね!いいね!もうすでに様になってるよ!)

(なんかアドリブでちょっとやってみてよ)

ほむら「アドリブ…」

(こう…なんていうかな、ほむらちゃんの中からわきあがってくるモノに身をまかせるんだよ)

ほむら「そうね…」


ほむら「……」カガミジー


ほむら「私に言ってるの?」


ほむら「それは私に言ってるのかしら?」


ほむら「」ジャカッ!!


ほむら「フフ…私しかいないものね」


セル彦「…」カメラジー…


ほむら「きゃあああああ!!!」


ほむら「ちょっと!なに撮ってるのよ!?いつからよっ!!」

セル彦「『やっぱりコレ恥ずかしい』あたりから」

ほむら「ほとんど最初からじゃないっ!」

ほむら「ちょっと!それ…よこしなさい…っ!」グイグイ

セル彦「断る」カメラアゲアゲ

ほむら「消せっ!消せっ!」ピョンピョン

セル彦「おちつけ、おれはよかったと思うぞ?」

ほむら「あなたの感想なんて、求めてない!」

ほむら「うぅ…なんで…こんなことに…」ヘタヘタ…

ほむら「こんな恥ずかしい格好で、ノリノリな姿を…撮られてしまった…」ジワ…

ほむら「もうダメ…拡散されて……おしまいよ…」ポロポロ

セル彦「泣くほどのことはないぞ、ほむら」

セル彦「いまのおまえは光っていた」

セル彦「おれが視姦しはじめてから過去最高にな」

ほむら「昨日今日で目をつけられてこの始末、最悪よ」グシグシ

セル彦「まぁそう卑下するな、おまえにはこーゆー世界がむいてたということだ」

セル彦「むしろ自信と誇りをもて」

セル彦「そうだ、おれと組んでたるみきった映画界に殴り込みをかけてみないか?」

ほむら「どうせAVでしょ」パンパン

セル彦「馬鹿いうな、バイオレンスと固定観念の破壊に満ちたカウンタームービーだ」

セル彦「無論セックスははずせないがな」

ほむら「あっそ、頑張ってねVシネマ」スタスタ

セル彦「おい、もういくのか?」


ほむら「答える必要はないわ」スタスタ


セル彦「服は洗わなくていいから、ちゃんとかえせよー」

~帰り道~

ほむら「……」トボトボ

(ごめんね…、ほむらちゃん)

ほむら「気にしないで、まどか」※またメガネかけた

(でも…、わたしが…変なお願いしなければ…)

ほむら「そんなことないよ」

(えっ…?)

ほむら「私、たのしかったよ」

(ほむら、ちゃん…)

ほむら「あの刑事さんの言うことを認めるみたいでちょっと悔しいけど、」

ほむら「正直にいうと…、すごく、たのしかった…」

ほむら「ちょ、ちょっとだけ…恥ずかしいけど…///」

(ほむらちゃん…)

(ありがとうっ!)

ほむら「わ、私もだよ…まどか」

ほむら「ハッ…!」


「おい、なんだアレ」

「すげーかっこしてんな、ハロウィンかなんか?」

「じゃ、あの柔道着はなんなのよ?」

「ヤダー、あれみてw」

「キャーw でもちょっとかわいくない?」

「ままー、あたしもまほーしょーじょなりたいー」


ほむら「/////////////////」カアアァァァ

ほむら「は、はずかしい…////」

ほむら「み、みられてる」

  チラッ  チラッ

ほむら「みられてるよぉ~~///」クァーッ

 チラッ チラッ チラッ チララララジー

(ほむ…ちゃ…、おちつ…てっ!)

ほむら「ま、まどかっ!?」

(緊張す……コネクトがとぎれ…ちに…っちゃう)

(カミシ……補充……リラックス………だよ!)

ほむら「う、うんっ!」

ほむら「えぇーと」キョロキョロ

ほむら「あっ」

ほむら「公園のトイレだっ!」ダッ

~公園のトイレ~

ほむら「」シュオォォォオオ―

ほむら「ふぬっ」

ほむら「…」プルプル…

ほむら「コオォォ」

  バタン

ほむら「ああー」

ほむら「固まりとれるよー」コキッ コキッ

ほむら「足の裏にぴたーっと地球の引力がキテ」ジワワーン

ほむら「両足裏からダブルタイフーンで背骨(バックボーン)を脳天こえて有頂天までつきぬけてくよー」グルオグルオ バッキンボッキン

ほむら「全身にゆがみナシ」シャキーン

ほむら「これなら無敵だね」シュッ! シュッ!

ほむら「まどか、聞こえる?」

(感度良好、感度良好、コネクション形成度120%)

(チャクラが大回転だよ、ほむらちゃん)

ほむら「やったね♪」

(いやー、平坂先輩にはいいものもらったね)

ほむら「ほんとだね」ジャー

ほむら「でもちょっとコレ喉かわくね」ジャバジャバ

ほむら「ガラガラガラ」

ほむら「んぺっ」バシャ

ほむら「ふぅ~、見よう見まねでしか習ってないけどキイてるからいいよね」

平坂「いいよ、いいよー、ばっちしだよん」

ほむら「でも分量とかよくわかんなくて…」

平坂「分量はね、残量によるよ」

ほむら「なるほど~、そうなんですね」

ほむら「って、えええ~~ッッ!!?」

平坂「やぁ」(*´∀`)ノ

ほむら「ひ、平坂先輩ッ!?」

ほむら「な、なんで生きてるんですかッッ????」

平坂「いきてないよ?」

ほむら「えっ!?」

平坂「あし、あし」

ほむら「!」

ほむら「先細って消えてるっ!」Σ(Д゚;/)/

平坂「ね~、死んでるでしょ~ww」

ほむら「よくみたらスケてる!スケてますよ先輩っ!」

平坂「そうだよ、幽霊なんだよ」

ほむら「せ、せんぱい…こんな…かわりはてた姿に……」ウルウル

平坂「トラッドでカワイイでしょ~、あたまの三角がチャームポイントだよっ♪」

平坂「そして白装束の合わせ目からチラつく谷間がエロス…!」アハーン

ほむら「中身はあんまりかわってませんね」

平坂「にんげんそうそうかわらないもんだよ」

ほむら「にんげん、じゃあないですよね…」

平坂「ゆうげん?」

ほむら「幽霊って自分でいってましたよね、…まぁ、こんな幽霊みたことないですけど」フツーノモミタコトナイケド…

平坂「じゃあレイガイだねっ!」

ほむら「う、ウマくもヘタくもない…!」

ほむら「た、たしかに先輩みたいなのばかりだと霊という概念には多大な害がありそうですけど…」

平坂「ウマイっ!」テーレッテレー

平坂「さすがはほむほむだよ」

ほむら「あ、ありがとうございます…」

ほむら「そ、それにしてもいったいどうしちゃったんですか…?」

ほむら「幽霊になってまで現れるなんて…」

平坂「それはね、あたしにはまだやるべきことがあるんだよ」

ほむら「やるべき…こと…」

平坂「そうだよ」

ほむら「それはなんn…」グゥゥ

ほむら「…///」

平坂「お昼まだなんでしょ~?」

平坂「ちょっと遅めのランチタイムにィ~~~…」

平坂「ゴーファイト!!」カーン

~繁華街~

ほむら「////」テクテク

ほむら「先輩のオススメがあるっていうから来たけど」

ほむら「恥ずかしい…///」

平坂「ジョブジョブ(大丈夫大丈夫)」

平坂「魔法少女とゆーれいだからね、まんまハロウィンでいいんじゃない?」

ほむら「先輩は視えてないじゃないですかっ、私は…うぅ」

平坂「はっはー、ほむほむは気にしぃだなぁw」

平坂「トイレでの勢いを思いだすんだ」

ほむら「トイレ…、いくつもトイレシーンがあってわからない…」

平坂「ぜんぶだよっ」

平坂「トイレにいくたび、ほむほむは壁を乗りこえてきた」

平坂「ましていまやモノホンのゆーれいを連れてあるいてるんだからね」

平坂「ここまでハロウィンを体現したコスプレイヤーはそうそういないよ?」

(そうだよ、ほむらちゃん)

(もっと自信をもって!)

平坂「ホラ、まどまどもそういってるよ」

ほむら「まどまど!!?」

ほむら「せんぱい、まどかがみえるんですか!?」

平坂「まぁ、似たようなもんだからね」

(ねー♪)

ほむら「そうなんだ…」

平坂「だから憑きものには不自由しないよ!」

(ほむらちゃんは今すっごいツイてるよ!最強だよっ!)

ほむら「最強…」

ほむら「私…最強っ!!」ホムーン!!


ほむら「」ズンズン


「な、なんだあの子…ッ!」

「すっげーオーラだ…ビンビンきやがる…!」

~ジャッキーの店~

ほむら「着いた…ここが…!」

平坂「そうだよ、ここがあたしのオススメ」

平坂「ジャッキーのオムレツハウスだよ」ドーン

ほむら「すごい、小屋!って感じですね」

平坂「ここがウマイんだよね~」スス―

ほむら「あっ先輩、まって!」トトッ

~店内~

 ムオォ~~~ンン……!!!!

平坂「生前ぶりだねっ、このカウンター!」ドカッ

ほむら「せ、せんぱい…そんな最前列に座らなくても…」

平坂「いつもここだよ?」

ジャッキー「イラッシャイ」

ほむら「き、キタ!」

ジャッキー「アキチャ~ン!イツモカワイイネ!」

平坂「ハァ~イ♪」パタパタ

ほむら「み、視えるんですかこの人!?霊能力者とか!??」

平坂「いや、アレだよ、年がら年中食ってるから共感能力がすっごくてさ」

平坂「たぶん~、ほむほむを中継して視えてるとかじゃないかナ?」

ほむら「??なんかよくわからないけどゴッツい人ですね」

ほむら「サモアとかそっちの人ですか?」

平坂「んー、なんか南の島」

ジャッキー「ケサトレタヨ、フレッシュネ」ポサッ

そういってジャッキーが無造作にカウンターへ放り投げたのは

ビニールにつつまれた

私が見たことのないキノコだった

ほむら「コレは…、キノコ…?」

平坂「そうだよ、具はコイツだよ」

ほむら「キノコのオムレツなんですか?」

平坂「そう、メニューはコレとジュースしかないよ」

ほむら「は、はぁ…、ずいぶんといさぎいいお店なんですね」

平坂「まぁ、みんなコレが目当てだからね」

平坂「ジャッキー!あたしとこの子のぶん一皿づつちょーだい♪あたし5、この子は3ねっ!」

ジャッキー「オーケーアキチャン」ノッシノッシ

ほむら「なっ、なんですか!?いまの!?」

ほむら「5とか、3とか…、どっかのカレー店みたいなシステムなんですか!?」

平坂「まぁ、そんなとこかナ」

ほむら「か、辛さ…ですか?」

平坂「辛さではないね」

ほむら「わ、私はじめてだし…1からじゃダメですか?」

平坂「ほむほむはラッキーだよ」

ほむら「え…?」

平坂「通常ならジャッキーはいちげん相手には5といわれようが10といわれようがシレッと1しか出さないよ」

平坂「でも今日はあたしがいるからね、バッチシ3いれてくれるよっ♪」

ほむら「そんなカケヒキの必要なオムレツなんですかっ??!」

平坂「ま~、じっさいバカが調子こいてヤバイことになっても困るからさ」

平坂「ジャッキーとしては、とーぜんの対策なワケよ」

平坂「ほむほむはワンウェイ・トリップっていう言葉しってる?」

ほむら「片道切符ということならわかります…!」

ジャッキー「アキチャンコマッタヨ…」ノソ

平坂「どったのジャッキー?」

ジャッキー「ガスコンロガシックネ、ヒガツカナイヨ…」

平坂「なぬーっ!とはいえノープロブレム」

平坂「コレ1個かしてあげる」ボッ

ほむら「鬼火だ…」

ジャッキー「アリガトアキチャン、タスカルネ」

平坂「そうそう、飲みものわすれてたよ。グァバジュースふたつお願いね!」

ジャッキー「オーケーアキチャン、オゴリニシトクヨ」

平坂「マジでー!ジャッキーテリマカシ~♪」
※テリマカシ(ありがとう)

ジャッキー「サマサマ」ノッシノッシ フヨフヨ
※サマサマ(どういたしまして)

ほむら「なんかもうなんでもありですよね」

平坂「そーでもないよ?」

ほむら「そーはみえませんよ?」

平坂「いやいや、現実はキビシイよ?」

平坂「さっきの鬼火も2個までしかだせないからね」

平坂「それに、柔道家としては足技がつかえないのは致命的だよ…」ハァ

ほむら「いや、そもそもスケスケで取っ組みあいになりませんよね?」

平坂「まァたでた、ほむほむはダメダメばっk…」

ほむら「せんぱい」

ほむら「そんなことはありませんよ」

平坂「えっ…?」

ほむら「コレは単なるコミュニケーションです。ゆーれいなのにどうやって飯食うんだ?とか、そもそもハラ減るのか?とか、」

ほむら「そんな些細なこと本気でツッコんだりしませんから」

ほむら「死んだはずの先輩にまた会えた、そしてあまつさえオムレツを一緒に食べることができる」

ほむら「それだけで私はじゅうぶん幸せなんです」

平坂「ほむほむ…」

ほむら「フフッ、私だって一分一秒成長してるんです。まどかと先輩のお陰ですよ」

平坂「ぐすっ…ダメだなァ、あたし…」

平坂「練習おわって問答無用でマッサージさせたり…、ほむほむが持参した水筒を平気で飲み干したり…、まだまだ先輩ぶってなくちゃいけないのにね…」グシグシ

ほむら「お気に入りなのはありがたいですが、そーゆーのは1年にまわしてくださいね」クス

(ほむらちゃん、よかったね)

ほむら「うん、先輩が死んじゃったのは本当みたいだけど」

ほむら「私にとってはほとんど生きてるのと変わらない」

ほむら「ちょっと無茶苦茶だけど、こんな嬉しいことないよ」

平坂「センパイ泣かしやがってコイツぅ~…」ズビッ

ほむら「あ、」

(どうしたの?)
平坂「どったの?」

ほむら「いえ、まどかは食べたり飲んだりはどうしてるのかな?と思って…」

ほむら「できればみんなで食べたほうがおいしいし…」

平坂「なるほど」

(それはね、ほむらちゃん)

(ほむらちゃんが食べたり飲んだりしたものと同じものを、わたしも一緒に味わっているんだよ)

ほむら「そうなの?」

(そうだよ、だからほむらちゃんがおいしいと思えばわたしもおいしいし)

(お腹いっぱいになればわたしも満腹なんだよ)

(だから遠慮せずに好きなものをたべてね)

ほむら「う、うん」

ほむら(そうだったんだ…)

ほむら「ごめんね、まどか」

(えっ?)

ほむら「てきとーにカロリーメイトとかで済ませて…」

(あ、あああ…、うん、いいんだけどね…もうちょっと普通のご飯もたべようね)

平坂「そうだよほむほむ!ほむほむは食が細すぎるんだよ」

平坂「堀なんか朝からカレーだのカツ丼だのたべて」

平坂「中休みには弁当空けてしまって、昼は昼で学食で日本昔ばなしみたいな山盛りご飯を4、5杯たべて」

平坂「こないだなんか3時のオヤツとかいって学校ぬけだして近くのラーメン屋でハフッハフッと替え玉6はたいらげたんだよ!」

平坂「たべるのも練習のうちだからね、そーゆー意味では堀はイチバン練習熱心だよ!」

平坂「だけどまぁ食いすぎにもほどがあるよね!!」

ほむら「結局なにがいいたいんだろう?」

(食いすぎると堀先輩になるってことだよ)

ほむら「」ゾッ…!

ババア「…」ノソ

ほむら「うわっ」

ババア「…」つジュース

ほむら「…あ、ありがとうございます」

平坂「キタキタ」

平坂「ほむほむとの再会にカンパ~イ♪」イェー

ほむら「か、かんぱーい!(あ、あのおばあさんは誰…?)」

平坂「コイツがまたウマイんだよね~」グビッ

平坂「くぁ――――っ!タマランね!!」プハーッ!!

ほむら「じゃあいただきます」

ほむら「」ツ―

ほむら「!」

ほむら「こ、コレは…!」


ほむら「濃縮還元でないマジモンの百パージュース!!!!」


ほむら「しかも…つい今しがた摘んできたイキのいいやつをその場でジューサーにかけているとみた!」

ほむら「水っぽさいっさいナシのたしかな果汁!詰めモノでは味わえない『そのもの』の汁気がジョッキいっぱいに搾り出されているッ!!」

ほむら「それになによりコノ生々しい果肉!!!!」

ほむら「まさにフレッシュ(生肉)ジュース!!」

ほむら「生ってこんなにイイんだ…」

ほむら「よーするに」

ほむら「ウマイ!!」テーレッテレー


平坂「フフフ…、ほむほむも驚いたようだね、本物の味に」

ほむら「ちょっとヤバいですよ先輩、コレ…!」

ほむら「こんなジュース…」グビビ

ほむら「っぷはぁ…」

ほむら「私、はじめてかも…」

平坂「カミシバは」

平坂「味わいをかぎりなくリアルにするからね」

平坂「ただ、それをぬかしてもコレが本物のジュースであるということの重要性がかわることはないよ」

平坂「これがホンモノだよ」

平坂「ホンモノはマジでヤバいんだよ」

ほむら「……もしかして私達って…」

平坂「そのとおり。あたし達は案外ニセモノにかこまれていきてるのさ」

ほむら「先輩は…死んでますよ」

平坂「はっは、ほむほむはマジメだなぁ」

平坂「こんなときまでちゃんとツッコむなんて」

ほむら「……」

平坂「いまはジュースを味わいなよ、ゆっくりね」

ほむら「…」

ほむら「…ハイ」ズズズ…


ほむら「おいしい」

ほむらは、辺りを見回してみた

そのへんの壁や床に、ジミヘンやらキノコやらの絵が掛かってたり放置したりされてある

内装はボロくて薄暗く、おせじにもキレイとはいえない

だが、もうススけてはいるが、わりとカラフルな塗装がほどこされた店内は不思議と居心地がよく

何時間でも入り浸っていれそうな気がした

ほむら「先輩、あの絵は…?」

平坂「ああ、アレ」

平坂「ぜんぶジャッキーが描いたヤツだよ」

ほむら「ジャッキーが…!?」

平坂「そう、もうなんかヘタとかウマイとかどーでもよくなるテイストだけどね」

ほむら「膨大な数ですね」

平坂「キノコ食いには絵にハマる人おおいよ」

平坂「じっさいたのしいからね」

ほむら「そーなんだ…」

平坂「ノートとペンもってきてるから、あとでほむほむも描いてみたらいいよ」ニュ

ほむら「いま胸からだしましたよね」

平坂「霊界にだってノートもペンもあるんだよっ!」

ほむら「流されませんよ、いまのはちょっとあざといです」

平坂「ぐっ…!」

平坂「だって…」

平坂「せっかくゆーれいなったし…」

平坂「いわゆる着物だし…」

平坂「いっかいやってみたかったんだもん…」イジイジ

ほむら「また片ヒザを抱え込む動作にさりげなくスソからフトモモを丸だしにする」

ほむら「落ち込んでるフリしてタニマも強調してるでしょ!」

ほむら「あざとい!せんぱいあざといですよっ!!」

平坂「あっ」

ほむら「どうしまし…あ、」

平坂「あしがツマサキまで出たっ!」

ほむら「これは…!?」

平坂「おお~、ツメもちゃんとある」ナデナデ

ほむら「イスからぶらぶらさせてる方は消えたままですね」

平坂「ははぁ~、ナルホド…」

平坂「高さだね」

ほむら「たかさ…?」

平坂「ほら」ブラーン

ほむら「あっ、消えた」

平坂「ホイ」ピョコ

ほむら「でた」

平坂「ホホイ」アグラ

ほむら「両方でた」

平坂「いやー、よかったよかった」

平坂「これで格闘にしろお色気にしろ足技の心配はないね!」

ほむら「センパイ、あぐらはあざといを通りこしてヤバいですよ、見えちゃいます」

平坂「ごめんね、ほむほむ。自分でもとめられないんだ、クセだね」

ほむら「直す気ないですよね」

ほむら「ホントにもぅ…、どーせ先輩のことだから」

ほむら「一枚でも和服だとかいってはいてないんでしょ?」

平坂「あたりーw」

ほむら「もうちょっと羞恥心っていうものを磨いてくださいよ」

ほむら「見えたらおおごとですよ」

平坂「いーのいーの、見えるか見えないかはイメージしだいだからね」パタパタ

平坂「こーゆうソフトなサービスがあたしの真骨頂、いわゆるソフビだよ」

ほむら「ソフビ、ですか…」

ジャッキー「オマチィ」ズン

平坂「キタ―――――♪」

ほむら「コレが…!」

平坂「そうだよ、ジャッキーお手製」

平坂「その名も『キノコのオムレツ』だよ!」

ジャッキー「オイシイヨ」

ジャッキー「ジャ、ゴユックリ」ノシノシ

ほむら「ど、どうも…」

ほむら「それにしても…」

ほむら「黒い…!!」

ほむら「コレほんと大丈夫なんですか、先輩…」ハシデツンツン

平坂「ふぁふぃふぁ?」

ほむら「もうくってるし…」

(ほむらちゃん、もうここまできたら躊躇することないよ)

ほむら「そうだね…、まどか」

ほむら「いただきます…!」

ほむら「あむ」

ほむら「!」

ほむら「こ、これは…っ!」

ほむら「フツーにおいしい」モグモグ

ほむら「というよりフツーよりちょっと上」ホムホム

平坂「いったじゃん、ウマイんだって!」

ほむら「なるほど、失礼しました、イケますね、コレ」

平坂「みた感じがアレだからね、でもオイシイでしょ!」

ほむら「ええ、黒いけどオイシイですね」

ほむら「…」ホムホム

ほむら「まどか」

(なぁに、ほむらちゃん?)

ほむら「アーンとかしてもダメなのかな?」

(……ありがとう、ほむらちゃん)

(噛んだり飲みこんだりはできないけど、おいしいよ)

ほむら「そう…」


平坂「……ほむほむ…」

~~~~~~~~~~~~~~~~

平坂「あー、くったくった」ポンポン

ほむら「ごちそうさまでした」

平坂「このままダラダラしてたらそのうち効いてくるからさ」

ほむら「もうストレートですね」

平坂「それまでなんか遊ぼうよぅ~ほむほむぅ~~」ユサユサ

ほむら「遊ぶっていっても~…」

平坂「奥にゲームあるからさ、格ゲーで対戦とかシューティングで二人プレーとかやろうよ!」

ほむら「スティック握れるんですか?スカッちゃったりとかしないんですか?」

平坂「こーみえてあたしも恋愛映画のひとつやふたつ観てるからねぇー」

平坂「空き缶ふっとばしたりとかパソコンにSAMSAM打ち込んだりとか、ばっちし練習済みだよ!」

ほむら「まぁ、箸つかってましたしね、深くは立ち入りませんよ」

ほむら「ところで…」

ほむら「先輩は今回の事件…、どうおもいますか?」

平坂「どうって?」

ほむら「…その、……ある人からいわれたんですが」

ほむら「この事件が、私を中心にまわってるって…」

ほむら「そっ、そんなバカなことあるわけないんですけどね…!」

平坂「気にしてるんだね」

ほむら「…っ!」

平坂「あたしが死んだのが、ほむほむのせいなんじゃないかって」

ほむら「…」

平坂「気にすることないよ」

ほむら「!」

平坂「ホラ、あたしは死んでもあたしのままだよ」

平坂「ほむほむには任務があるんでしょ、ねぇまどまど?」

(うんっ)

平坂「だったらソイツに集中すべきだよ」

ほむら「…」

ほむら「私は…」

ほむら「よくわからないんです」

ほむら「朝から、信じられないことの連続で」

ほむら「まるで夢でもみているような」

平坂「夢だったらどうする?」

ほむら「え?」

平坂「じつはコレがぜーんぶ夢でさ」

平坂「目が覚めたらいつもとなにひとつかわらない日常がはじまるワケ」

平坂「それってどう?」

ほむら「それは…」

ほむら「学校も無事だし…先輩もいきてる…」

ほむら「もし、夢…なら…」

平坂「でも夢じゃないんだ」

平坂「それにほむほむは夢オチでおわらしちゃいけないんだよ」

平坂「ソイツと」※柔道着

平坂「ソイツと」※カミシバとキノコの空き皿

平坂「彼女のためにね」

(……)

ほむら「せんぱい…」

平坂「まどまどとの出会い、ほむほむ自身の覚醒をナシにする気なの?」

平坂「そんなのあたしが許さない、タタっちゃおっかなァ~w」ヒュードロ

ほむら「ありがとうございます…」グッ…

平坂「もぉ~、ゆーれい相手にシメっぽいのはタクシーの後部座席だけだよ」

平坂「ホラ、まどまどアレいこう」

(アレだね)

平「(プエラマギの一員に迷いなんて軟弱な思考の持ち主はいない!」)

ほむら「ありがとう…まどか…せんぱい…!」ウウゥ…

---そこそこ時間経過---

平坂「へぇ~、悪魔に女神ねぇ」

ほむら「いますかねぇ、そんなの?」

平坂「いるんじゃないのっ?いたほうがいいなァ~、あたしは」

ほむら「ええ~、でもそのためにアブないカルトとかいるんですよ?」

平坂「ほむほむは悪いほうに考えすぎだね」

平坂「悪魔だの女神だのいってもね、ソレは萌え要素でしかないんだよ」

平坂「世界は萌えだよ」

ほむら「先輩みてるとうなずけますね」

平坂「萌えは世界を救うよ」

ほむら「だと、いいんですが…」

ほむら「ハッ…!」

ほむら「せんぱい…いま…ッ!」

平坂「どうしたんだいっ!?」

ほむら「あの絵です…!」

平坂「ジミヘン…?」

ほむら「笑いました」

平坂「わらった…?」

ほむら「そうです、さっきジミヘンが笑いました。あっ、いまも!」

平坂「う、うおぉぉ!!」

ほむら「みえましたか!?」

平坂「あ、あたしもたしかにみたっ!ジミヘンがわr…はっ!」

平坂「気をつけろほむほむゥ――ッ!!壁がゆがんできたぞォ―――ッッ!!!!」バッ!!

ほむら「センパイッ!」

平坂「新手のスタンド使いの襲撃かもしれん!!あたしはゲームコーナーを調べるッ!油断するなよォ――ッッ!!!!」ダッ!!

ほむら「先輩も気をつけて!」

(ほむらちゃん!)

ほむら「ええ!」ジャコッ!!

とつぜんの敵襲、ほむらの身に一瞬の緊張がはしる

だが緊張はコネクトの敵であることをしったいま

緊張の発した固定力をすばやく一点化させ陰部に固定

そこをアンカーに意識を放射状に飛ばすことにした

ほむら「これで認識空間中の異常はすべて探知できる」メガネポイッ

ほむら「…」ファサッ

ほむら「索敵開始」

周囲に、おもてだった動きはない

視覚から聴覚へコマンドをうつすと、TVの音が聞こえた

ほむら「ババア…?」

目をむけると、いつの間にかババアがカウンターむこうでイスに座ってTVをみていた

なんだかよくわからないが、どっかでみたような番組が流れている

そのうちCMになった

ほむら「言葉がわからなくても、なんとなくで意味はつたわるものね」

ほむら「おや、コレは…」

ほむら「平坂先輩のだしたノートとペンじゃない」

ほむら「…」ペラ

ほむら「まどかを描きましょう」

ほむら「…」カキカキ

(うっわぁ~~~~!!!!)

(ほむらちゃんうまい!うっまいよぉ~~~~!!!!)

ほむら「そうかしら?」

(うんうんっ!ホントにわたしにそっくりだよぉ~~)

ほむら「そう…///」カキカキ

 ワーワー、ガヤガヤ…

ほむら「…」

ほむら「TVの音が邪魔ね」

ほむら「ババアにはわるいけど、一刻もはやくスイッチを切らせてもらうわ」

ほむら「…」

ほむら「TV、高くて手がとどかないわね」※いわゆる食堂スタイル

ほむら「リモコン、リモコン…」ゴソゴソ


 ワーワー、ガヤガヤ…


ほむら「ないわ」


ほむら「さて、どうしたものかしら?」

ほむら「そもそも私はなにを…?」

ほむら「目をとじ、たしかめてみましょう」ツムリ


 ゴッシュワアァァ――――――ッッ!!!!!!


ほむら(こっ、コレは…ッ!)

ほむら(さまざまな幾何学的模様がものスゴい勢いで流れているッッ!!!)ブワアァ――ッ!!

ほむら「くっ…!」クワッ

ほむら「どうやら敵は脳に直接攻撃をしかけているようね」

ほむら「はやく尻尾をつかまないと…!」スチャ

ほむら「むっ…!?」

ほむら「コレは…」

ほむら「平坂先輩のだしたノートとペン…」

ほむら「…」ペラ

ほむら「よく描けてるじゃない」

ほむら「背景にさっきの幾何学模様をくわえましょう」

ほむら「…」カキカキ

(ほむらちゃん絵うまいよねぇ)

ほむら「まどかを描きたかっただけよ」

(てぃひひ、授業も宿題もほったらかしだったもんねw)

ほむら「う…、」ピタ…

(あ、ああ!気にしないでほむらちゃん!)

(むしろそれにはわたしも原因があって)

ほむら「?」ホム?

(学校の授業や宿題なんかはわたしも苦手なんだぁ…)

(それで授業中なんかもほむらちゃんと遊びたいよ~!って念じてばかりいたら)

(ほむらちゃんにもしっかり伝播しちゃってたみたいだね)

ほむら「なるほど、そんなことが」

(ごめんね、ほむらちゃん)

ほむら「気にやむ必要はこれっぽっちもないわ、まどか」

ほむら「まどかを喜ばせることと、先公どもを喜ばせることなら」

ほむら「どちらが優先事項かは自明の理」

ほむら「なんの後悔もないわ」カキカキ

(ありがとっ、ほむらちゃん!)

(あ、横の空いてるスペースにほむらちゃん描いてよ、わたしツーショットがいいなぁ~)

ほむら「まかせてまどか」ホムッ

ほむら「…」カキカキ

ほむら「う~ん…」

ほむら「なんか集中できないと思ったらアレね」

 ワーワー、ガヤガヤ…

ほむら「…」ジー

ほむら「コレは…警察24時みたいな番組ね」

ほむら「かなりの率で警官というよりかは軍服姿の男達がでてくるからアレだけど」

ほむら「内容としては日本とたいしてかわらないわね」

 ワーワー、ガヤガヤ、ババアジー…

ほむら「とはいえ、あんなものが流れていたのでは絵がバッドに入ってしまうわ」

ほむら「ババアにはわるいけど、一刻もはやくスイッチを切らせてもらいましょう」

ほむら「リモコン、リモコン…」ゴソゴソ


 ワーワー、ガヤガヤ、ババア


ほむら「ないわ」


ほむら「まださがしてない場所はと…」ノソノソ

ほむら「つかい古されたキッチン、奥でジャッキーが寝ているわ」

ほむら「この戸棚は、」ガタ

ほむら「なにも入ってないわね」

ほむら「…!」ピコーン!

ほむら「私が入ってみましょう」ツ―

ほむら「コレは…ッ!」


 ゴオォオオォ――――――――ンン……!!!!!


ほむら「戸棚の中に亜空間が広がっていたとは…!」シュオオォォォオオ―!!

ほむら「コレはアレね、」

ほむら「達磨大師の面壁九年とか、野比〇び太の机の引きだしとか、その手のたぐいね」

ほむら「そういえば、子供のころは押入れなんかもこんな感じだったわね」

ほむら「これはおおきな収穫だわ」

ほむら「ほむぅ」ゴオォォ――!!!!!

ほむら「あ~、スゴかった」ノソノソ

ほむら「さて、どうしたものかしら?」

ほむら「そもそも私はなにを…?」

ほむら「…」チラッ

ほむら「ノートと、ペン…」

ほむら「そう、私は絵が描きたくて…」フッ―

 ワーワー、ガヤガヤ…

ほむら「TVの音が邪魔でリモコンを探していた…」

ほむら「はっ…!」

ほむら「もうなんども同じことを繰り返している…!」

ほむら「完全に敵の術中にハマっているわ」

ほむら「このままでは、マズイ…」

ほむら「それに…」

ほむら「平坂…先輩…ッ!」

ほむら「センパイは無事なの…っ!?」ダッ


ほむら「くっ…!」


周囲の様相はもはや一変していた

波打つ壁に床。うごめく絵画

イスやテーブルの木目はたしかな生命力を放っていたし、

カーテンの柄はヘビのように這いまわっていた

ほむら「長い…」

ほむら「廊下が異常に長いわ…!」ズオォ―――ン

ほむら「くっ!」

天井にそなえつけられたプロペラ型扇風機を凝視する

ほむら「止まれ…!」

プロペラ「」ピタ

とたん――、ほむらの視界が旋回するッ!!!!

ほむら「おおお…!!」グルングルン

ほむら「おちついて…」

ほむら「いまは右旋回ね…」

ほむら「コレを…ひだり……」

ほむら「…」ギュン! ギュン! ギュン!

ほむら「よし…!」

ほむら「コントロールできたわ」

ほむら「旋回力をプロペラへもどして…」

プロペラ「」パタパタパタ

ほむら「いまよっ!」ダッ!!

ほむら「廊下が長ければ――ッッ!!!」

ほむら「私の歩幅も長くするッッ!!!!」ギュォーン

ほむら「ゲームコーナーまで1足跳びよッ!!」バオーン


ほむら「先輩…無事でいてください…!!」ババオーッ!!

~ゲームコーナー~

ほむら「センパイッ!」ズサッ!!

ほむら「!?」


そこでは、平坂が格ゲーの筐体をまえに、シャドーとも踊りともしれない不可思議な動きをみせていた


平坂「…」ウネウネ

ほむら「先輩…?」

平坂「ほむほむ、来たね」ウネウネ

ほむら「それはなんの動きですか…?」

平坂「わからないかい?」ウネウネ

平坂「あたしはいまハイスコアを更新中なんだよ」ウネウネ

ほむら「ハイスコア…?」

平坂「そうだよ、ハイスコア更新のまっさい中だよ」ウネウネ

ほむら「廃スコアではなしにですか…?」

平坂「そう、ハイスk…うっ!」

平坂「」ボグボゴバグドコ――ッ!!

平坂「お父さんゴメ―――ン!!」バホーッ

平坂「」グシャッ

ほむら「しっかりしてください、前はだけたのワザとですよね…」ナオシナオシ

平坂「うう…ほむほむぅ…あたし出したんだよ、ハイスコアをさァ…」ゴホッ

ほむら「目を覚ましてください、アレは単なるデモ画面ですよ」

平坂「そっかぁ…デモ画面だったのかぁ…」

平坂「フフッ、ゲームに関しちゃほむほむにはかなわないね」

ほむら「なにいってるんですか、アーケードで対戦とか怖くて私はできませんよ」

ほむら「はい、お水です」つ

平坂「ゴクゴク」

平坂「ふーっ、ありがとほむほむ」

ほむら「せっかくだからなんかゲームやりましょうか、なんか協力プレイのがいいですね」

平坂「あ、それならファイナル・バイトがあるよっ!」

平坂「あたしとほむほむが組めばティファナからロスまであっという間だねっ♪」

ほむら「検問ステージの破壊っぷりがタマリませんよね、いっちょヤリますか」

平坂「やろやろ♪」

ほむら「あ、」

ほむら「…」ジー

平坂「どうしたの?あたしの顔になんかついてる?」

ほむら「せんぱい…」ジー

ほむら「その八ツ橋どうしたんですか?」

平坂「えっ?…やつはし?」

ほむら「とぼけても無駄無駄です」

ほむら「なるほど…デザートに甘いあま~い生八ツ橋ですか」

ほむら「急にいなくなったと思ったらこーゆうことだったんですね」

平坂「ほ、ほむほむ?八ツ橋なんてどこにも…」

ほむら「頭かくして尻かくさずとはいいますが」

ほむら「まさかその頭にどうどうと貼りつけてらっしゃるとは」クスクス

平坂「あたま?も、もしかしてこの三角のこといってるの!?」

平坂「ダメっ!コレはあたしのチャームポイントなんだからっ!」

ほむら「先輩は私が生八ツ橋に目がないことを知りませんねっ!」バッ

ほむら「いただきです!」ズバーッ

平坂「ああっ!」

ほむら「ほむほむ♪」ムシャムシャ

平坂「たべちゃったよ…」

ほむら「おいしい」ホムーン

ほむら「ごちそうさまでした」

平坂「ちょっとほむほむ、だいじょうぶなの…?」

ほむら「あ、す、すみません…っ!なにぶん好物なもので…」

平坂「いや、まぁ、いいんだけどさァ…」

ほむら「はうあっ!!!!」ホムーッ!!

平坂「ほ、ホラッ!!いわんこっちゃないーっ!!!」ワタワタ

ほむら「ううぅ…」ブルブル…

平坂「ゆーれいの一部をたべちゃうなんて前代未聞だよっ!」

平坂「ほらっ、吐きだしてっ!」トントン

ほむら「うぅー」グググ…



『八ツ橋、忘れないでね』



ほむら「ハッ…!」



『ほむらちゃんアーン』



ほむら「あたまが…!」ズキーン



『あ…ン///』



ほむら「」クタッ



 シュオオォォ―――――――ンン……




ほむら「ここは…?」





ほむら「…」




ほむら「なんにもない」



ほむら「真っ暗だわ」





ほむら「さて、」

ほむら「どうしたものかしら?」



ほむら「…」



ほむら「おや…、」

ほむら「アレは…?」

ほむら「なにか円盤らしきものがみえるわ」

ほむら「なんとなくなつかしいような…」

ほむら「まどか、アレはなにかしら?」

ほむら「…」

ほむら「まどか?」


ほむら「…」ファサッ


ほむら「緊張はしていないのだけれど」

ほむら「なぜかコネクトが切れてしまっているわね」



ほむら「とりあえずあの円盤までいってみましょう」

ほむら「とはいえ、足場もなければなんにもないわ」

ほむら「コレ、泳げるのかしら?」ウネウネ


???「アレは『ほむスピナー』さ」


ほむら「えっ…?」


ほむら「!」

ほむら「あなた…誰?」


そこにいたのは、2メーター程の、巨大な喋るキノコだった


キノコ「私かい?」

キノコ「まぁ、名乗るほどの者でもないが」

キノコ「『マー君』とでもよんでくれたまえ」

ほむら「マー君?」

マー君「そうだ」

マー君「よろしく、暁美ほむら君」つ

ほむら「えっ?」

ほむら「え、ええ…こちらこそ」ニギニギ

ほむら「あなた…マー君は…キノコ?」

マー君「そうだ。キノコの人格的な存在のひとりだと思ってもらったらいい」

マー君「いま君のお腹の中には私達の仲間がいるはずだ」

マー君「彼はいまも着々と君に吸収されつつある」

マー君「そのように我々を体内へとりこむと」

マー君「まれにだが半分キノコになってしまう人間もいる」

マー君「そうするとお互いキノコ同士、こうして話をすることが可能になるのだよ」

ほむら「そう…」

ほむら「では、いま私は半分キノコなのね」

マー君「そういうことになる」

マー君「キノコとはべつに、この世のものともあの世のものともつかない、よくわからないモノを食べただろう?アレが引きがねとなった」

マー君「だが安心するといい。そのままキノコでいる人間はさらにまれだ」

マー君「たいていは消化されていくうちに元にもどる」

マー君「我々の会合は、ほんの短い間のひとときというワケだ」

ほむら「そう」

ほむら「アレは…あの円盤は、ほむ…?」

マー君「『ほむスピナー』だ」

ほむら「そう、そのほむスピナー」

ほむら「『ほむ』というからには私と関係あるのかしら?」

マー君「関係があるもなにもアレは君の一部だ」

ほむら「私の…!?」

マー君「そうだ。元々アレは君の左腕についていた盾状のマジカルウェポンだ」

マー君「防御シールドはもちろん、無限収納から時間停止、はては時間遡行までも可能にする」

マー君「時空と密接に関連した強力なアイテムなのだよ」

ほむら「マジカルウェポンに…時空…」

『ほむらちゃんとわたしはずっとずっと昔、別の次元でお友達だったの』

ほむら「ハッ…!」

ほむら「もしかして私は…」

マー君「そうだ、君は元々プエラマギの一員なのだよ」

ほむら「でも…、私はなぜなにも覚えていないの?」

マー君「ほむら君、それは君があのほむスピナーを手放したからだ」

ほむら「手放し、た…?」

マー君「そうだ。くわしいいきさつはわからないが、アレに君の力や記憶が宿っているのはわかる」

マー君「ほむスピナーを再び手にしたとき」

マー君「君はすべての力と記憶をとりもどすだろう」

ほむら「あそこまで行くにはどうしたらいいかしら?」

マー君「それはちょっと厳しいかもしれないな」

マー君「君はほんのひとときの間、ここに迷い込んだにすぎない」

マー君「もう間もなく、君の精神は元いた場所へとかえっていく」

マー君「時間がたりないのだよ」

ほむら「そんな…」

マー君「落胆することはない」

マー君「すべては大いなる巡り合わせだ」

マー君「先ほど私は君がここへ迷い込んだといったが、正確にはただ迷い込んだわけではない」

マー君「導かれてきたのだ」

マー君「それに記憶や力がすべてではない」

マー君「無理にそれらを掘り起こそうとしても、よけい混乱するばかりだろう」

マー君「とくに時間遡行を繰り返してきた君には、断片的な記憶はむしろ迷路に落ち込むようなものだ」

ほむら「じゃあどうすれば…」


マー君「直感だ」


マー君「直感を信じろ」


ほむら「直感…」


マー君「そうだ。君はおそらくただほむスピナーを手放してきたわけではない」

マー君「かわりに手にしたものがあるはずだ」

マー君「たとえ時空が違えど、我々はつねにお互いに干渉しあっている」

マー君「内にあるものは外へ、外にあるものは内へとながれこむ」

マー君「君のしりたいことは、すでに君自身の中にある」


マー君「直感を信じるんだ」

ほむら「直感を…信じる…」

ほむら「…そうね」

ほむら「ありがとうマー君」

マー君「礼にはおよばない」

マー君「私も君とおなじく、時を旅する者だ」

マー君「君のお友達のマネをして、先輩ぶってみたかっただけさw」

ほむら「それって…」

マー君「おぼえておきたまえ、時は長さではない、タイミングだ」

マー君「君と私は、出会うべくして出会ったのだよ」

マー君「そして、出会いと別れは不可分だ」シュワワワワ…

ほむら「マー君!!」

マー君「ほむら君、君と話せてたのしかったよ」ワワワワ…

ほむら「待って!!」


 時の謎をときたまえ

 そうすれば、いつでもあえる


ほむら「マー君!!!」


 シュワオオオオォォ―――――――ンン……


ほむら「ん…」


ほむら「ここは…?」シパシパ


(ほむらちゃん!)

平坂「ほむほむ!」


ほむら「まどか…に、平坂…せんぱい…?」

平坂「よかった…無事で…!」

(ほむらちゃん!よかった…!よかったよぉ~…!!)

ほむら「ここは…ジャッキーのお店…」

ほむら「帰ってきたのね…」

平坂「もうっ!どこまでぶっトンでたのさっ!!」

平坂「ゆーれい食って三途の川までいっちゃったのかと思ったよっ!」ポカポカ

ほむら「す、すいません」スカスカ

(完全にコネクトが切れてたから…わたし…もう…っ!…ダメかと…!!)

ほむら「ごめんね、まどか」

ほむら「でも、収穫はあったわ」

(えっ?)

ほむら「ほむスピナー」

(!)

(ほむらちゃん!思い出したの!!)

ほむら「いえ、残念ながら思い出したわけではないわ」

ほむら「記憶はない、記憶がもどったわけではない、けれど…」

ほむら「今は確信をもっていえるわ、私はプエラマギ・ホーリー・クインテットの一員、」

ほむら「そしてまどかの友達、暁美ほむらなのだと」

(ほむらちゃん!)

ほむら「でも、ごめんねまどか、完全に思い出せればよかったのだけど…」

(そんなことないっ!そんなことないよっ!ほむらちゃん!!)

(ほむらちゃんはわたしの知ってるほむらちゃんそのままだよ)

(記憶があってもなくても、なんにも変わってないよ!)

ほむら「…ありがとう、まどか…!」

(でも、ほむらちゃんはどうやってほむスピナーのことを思い出せたの?)

ほむら「マー君がおしえてくれたのよ」

(マー君?)

ほむら「そう、私がムコウで会った喋るキノコよ」

平坂「しゃ、喋るキノコ!?」

平坂「そ、それってほむほむキノコ星人に会えたってこと!!?」

ほむら「キノコ星人かどうかはわかりませんけど、身長2メートルほどの大きなキノコで」

ほむら「人語を解し、とても知性的なうえに紳士でした」

ほむら「彼みずから『マー君』と名乗ったんです」

ほむら「シュワっとした重みのある声質でしたね」

平坂「やっぱり会ってるじゃん!!!!」

平坂「あたしですらまだ会ったことないのにぃ~~~っ!!!」キィー

平坂「ハッ…!!!」

平坂「マー君……!!?…も、もしかして……!!!!」

平坂「ほむほむ」

平坂「あんた最高の体験をしたね」ポンポン

ほむら「え…?」

平坂「ソレ、おそらくマッケナさんだよ」

ほむら「マッケナさん…?」

平坂「そう、テレンス・マッケナ」

ほむら「テレンス…マッケナ…?」

※テレンス・マッケナ、アメリカの偉大なるキノコ先駆者。キノコの未来や可能性について生涯をついやした。アルカイック・リバイバルやタイムウェーブゼロ理論でも著名

平坂「キノコ星人ってのはね、そのマッケナさんがぶっトンだ先で出会ったキノコの知性そのもののことさ」

平坂「マッケナさんは彼らから色んなことをおしえてもらったみたいだよ」

平坂「あたしも会いたいんだけど、そうたやすく会えるもんでもない」

ほむら「私は、ソレに会えたと…」

平坂「それだけじゃないさ」

平坂「『マー君』、なんでしょ?ほむほむが会ったのは」

平坂「ふぃ~~、やはりというかなんというか…」

平坂「マッケナさん、とうとうなれたんだね…、キノコに」

平坂「訃報を聞いたときはショックだったけど、フフッ…こうなると笑っちゃうね」

ほむら「マッケナのマーなんですか?」

平坂「ああ、十中八九そうだよ」

ほむら「私はてっきりマタンゴのマーかと…」

平坂「なるほど、両方だね」

※マタンゴ、63年製作の日本特撮ホラーの金字塔。初代ゴジラの猪四郎監督、特撮円谷という最強タッグでつくられた本作は、子供向けにつくる予定が出来上がったのは「今夜このねーちゃん借りてくか!」 などという暴言がとびだすダークファンタジーと成り果てた。某スレでも指摘されていたが、なるほど、まどマギとの共通点の多い作品である


ほむら「それにしても、先輩のチャームポイントをたべてしまってすみませんでした」

平坂「けっきょく飲み込んだままなんだよね?」

ほむら「ええ、歯応えとか、まんまでしたから」

平坂「まぁいいサ、ビジュアルチェンジが容易なのもオリキャラの特権だし」

平坂「なんだかんだいってけっきょく『全部あげちゃう』のがあたしのポリシーだからね!」

ほむら「あげちゃうだけならまだいいんですけどね、センパイの場合、所有の概念がちょっとアレですから」


「ごめんくださ―――い!」


ほむ平「「(ほ)む…!?」」

~玄関~

??「ごめんくださーい!」


平坂「なんだなんだ?」スー

ほむら「どうしたどうした?」トトト

??「あ、まいどどうもー!明日地球が滅んでもゲームが第一!株式会社ゲーモストの新開ですぅー!」

新開「ジャッキーさんはぁ、ご在宅ですかぁー?」

平坂「げっ!げげげゲーモストっ!?あの格ゲー界の帝王ゲーモストだってー!!」

ほむら「ジャッキーなら奥で寝てますけど…」

ジャッキー「シンカイサン!コニチワ!」ノソノソ

新開「おお!ジャッキーさん!」

新開「例の品、完成したのでもってまいりましたよ!」

新開「ご覧ください!我が社の最新作です!」バッ ※軽トラのシートをはぐ


 格ゲー筐体 デデーン!


ほむら「コレは…!」

平坂「す、スゲ―――ッ!!まだ活動してない噂の『STREET PUSHER Ⅱ』の最新作だぁ――――ッッ!!!!」

平坂「スゴいよほむほむ!ストプーだよっ!ストプー!!」

平坂「『コレより強いヤクに会いにいく…!』ストプーのまだ出回ってないヤツだよっ!!」

平坂「ジャッキーどうしたのさ!いつの間にこんなゲーモストと蜜月なカンケーになってんの?!」

ジャッキー「 meets? gets? 」

ジャッキー「…!」ピーン

ジャッキー「ヤー!ヤー!シンカイサンニアッタネ、コレモラウヤクソクシタヨ」

平坂「要約しすぎだよぉ…」

新開「私がお答えしましょう」

新開「我が社は新作ゲームのモニターを探していたのです」

新開「そんなとき、ジャッキーさんのお店を知ったのです」

新開「そして契約を結びました」

(契約…ッ!)

ほむら「まどか…?」

平坂「この人も要約しすぎだけど、細かいことはもういいよ」

平坂「はやくやろっ!いますぐやろっ!」

(ほむらちゃん、イヤな予感がするよ…)

ほむら「なんですって…?」

新開「それはちょうどよかったぁ~」

新開「コチラとしてもさっそくひと勝負していただこうと思っていたところです」

平坂「ファーストプレイヤーはあたしだっ!!!!」ズビッ

新開「これはこれは頼もしい。君タチ、すぐにセッティングしたまえ」

部下ども「「ハッ!」」

新開「ではジャッキーさん…コチラの書類にハンコを」

ジャッキー「オーケイ」ペタペタ

新開「ありがとうございます」

新開「ではさっそく…」


新開「この店の所有権を賭けた、格ゲーバトルをやってもらいましょうか!!!!」ドーン!!


ほむ平「「なっ、なにーっ!?」」

ジャッキー「?」オヤユビフキフキ

平坂「ちょっとなんなのさ!ソレ!!」

新開「勝負は2ラウンド先取の3本勝負」

新開「勝てばタダで筐体ごと差しあげます、ですが負ければこの店は我々のモノ」

新開「そーゆー契約です」

(ほむらちゃん、ジャッキーさんはどうやらハメられたみたいだね)

ほむら「日本語の不自由さにつけこむなんて…卑劣な…っ!」

平坂「ジャッキー…、この店の命運、あたしにまかせてもらえるかな?」

ジャッキー「アキチャンニマカセルヨ」

新開「おっと、私としたことがうっかりしていました」

新開「部外者のとびいり参加は負けたら5000万円いただきます」

ほむ平「「ごっ、ごせんまんえんっ!?」」

新開「コレは我が社とジャッキーさんの契約ですから」ハハハ

平坂「ジャッキーがゲームとかできるわけないじゃん、オムレツしかつくったことないんだから」

平坂「あたしがヤル、勝てばいいんでしょ」

新開「ええ、勝てばチャラですしぃ~」

新開「負けても我が社のスペシャルコンパニオンとして働いていただければすぐに返済できますよ」

新開「かわいいコスプレ衣装も着放題、快適至極な職場です」

ほむら「先輩、あからさまな接待業ですよ…だいじょうぶですか?」

平坂「オムレツハウスをつぶされちゃたまらないからね」

平坂「さいわい、キノコの共感フィールドが効いてるこの敷地内ではあたしの姿がみえてる」

平坂「やってやるさ」

平坂「まぁ、いざとなったら料金設定くらいはコッチで決めさせてもらうよ」

ほむら「せんぱい…」

平坂「1P席はあたしがもらった!反転表示はゴメンだからね」ドカッ

平坂「さぁ、かかってきな!相手はあんたかい、新開サン?」

新開「クスクスクス…、あなたの対戦相手ならもうすでにスタンバっていますよ」

平坂「えっ…?」

筐体画面「」ブィーン

『戦闘準備完了、対象を精神的に抹殺シマス』

平坂「オイなんだコイツっ!?」

新開「我々開発部がもつ膨大な量の戦闘データをもとにプログラミングされた最強の電脳戦士『ジョナたん』です」

平坂「へぇ…、いきなり水さしてくれんじゃないの」

平坂「CPU相手は対戦とはいわないんだよトンチキ野郎」

平坂「元人間様の幽鬼的プレイでボコボコのスクラップにしてやんよ!」ビコーン \シャーコラー!!/

ほむら「あーっ!!!」

平坂「うわっ」

平坂「なにほむほむ?どうしたの?」

ほむら「せんぱい!なんでダムなんか選んだんですか!?」

平坂「え?いつもコイツだよ?」

ほむら「しらないんですか?そのキャラ『黒部 ダム』は名前の重厚さとは裏腹に」

ほむら「飛び道具は最後まで飛ばないわ、モーションはデカいわ、そのわりに当り判定は弱いわ」

ほむら「パロディでワザと中途半端につくられたイロモノキャラなんですよ」

平坂「そーなの?でもあたしコイツしか必殺技コマンドしらないしぃー」

平坂「ダムダムラッシュでフィニッシュしたいんだよ」

ほむら「リャウとか病鬼もほぼコマンドいっしょですし」

ほむら「ダムダムラッシュはどのボタン押してもダムダム叫ぶようになるだけで攻撃力はZEROです」

平坂「いーのっ!あたしはコイツの陰惨なバックストーリーに惚れたんだから」

ほむら「やれやれ…」

ほむら「いいだしたら聞かないのはわかってました」ハァ

ほむら「先輩、負けちゃダメですよ…!」

平坂「モチのロンだよっ!」ブイッ!

---1ラウンド目---

 ラーンドワン… ファイッ!!

ドカッ!ボスッ!バキッ!メメタァ!!!!

 K.O.!!!!

平坂「ほむほむぅ…ヤベーよぅ、めっちゃ強いよぅ…」ボッコボコ

ほむら「うわぁっ!!!なんでゲームなのにお岩さんみたいなってるんですか!?」

平坂「ゆーれいはメンタル的にボコられるとヤバいんだよ…ゲブゥッ!!」ガハーッ!!

ほむら「もうさがっててください、私がヤリます…!」

(ほむらちゃん!だいじょうぶなの?)

(ほむらちゃんは移植待ち派、十字キーとスティックではぜんぜん操作性がちがうんだよ!?)

ほむら「まどか、」

ほむら「それでも私はこのオムレツハウスを放っておくわけにはいかないのよ」

ジョナたん『ヘイカマーンwwww』

ほむら「あんなキャラ設定もさだまってないようなコンピューター相手に」スッ

ほむら「負けてたまるもんですか」スティックガシィッ!!

ほむら「勝負ッ!!」ラーンドトゥー、ファイッ!!

---2ラウンド目---

ほむら「とりあえず接近しないと、実質コッチは飛び道具ナシみたいなものだし…」ククッ

ほむら「あっ!」

ほむら「ただ前進するつもりが前ジャンプにッ!!」ピヨ~ン

ジョナたん『標的ノ軌道ヲコンボ圏内ニトラエマシタ、殲滅シマス』

ボゴボゴボゴボゴボゴ―――――――ッッッ!!!!!!

ほむら「うおおおおッ!!!体力ゲージがみるみる間に半分以下にッッ!!!!」

(ほ、ほむらちゃんっ!!)

(十字キーからいきなりスティックはやっぱりマズいよぅ…!)

平坂「ほむほむッ!あたしとチェンジだッ!!ほむほむまで借金せおうことはねェ――――ッッ!!!!」

新開「手遅れです、いちど筐体に座れば」

新開「それはもうベットしたものとみなされます、我が身をね」

平坂「なんだと…コノヤロー…!!」

ほむら「せんぱい」

ほむら「一人より二人のほうがいろいろと捗りますよ」

ほむら「私と先輩のコンビなら、あんがい『オーラルまで、本番ナシ』でも完済できるくらい客がつくかも」

平坂「ほむほむ…」

平坂「常連になってくると断りづらくなってきたりするかもよ」

ほむら「なんの、その心配は時期尚早…まだ勝負は終っていません!!」カカッ!!

平坂「うおっ!!立ちしなの無敵時間を利用して中ゲリがヒット!!」

平坂「そこから流れるプールばりのとめどないコンボ!コンボ!コンボ!」

(ほむらちゃん!もうスティックをマスターしたのっ!?)

ほむら「フフッ、スティックは身体でいえば『軸』のようなもの」

ほむら「レースゲームをやるときは必ず身体もナナメってた私にとって」

ほむら「ゲームと一体化するのについやす時間など、ほんのわずかでしかないわ」ビシバシバスドコーッ!!

(さすがはほむらちゃん!感度バツグンだねっ!)

ほむら「このラウンドもらった!!」

新開「クスクス…w」

平坂「なにがおかしいのさ…?」

新開「ジョナたん」

ジョナたん『イエス、マスター』

新開「お遊びはそこまでにしときなさい」

平坂「な…っ!」


ジョナたん『』ギラーン



 超 水 増 し ベ ン ゼ ド リ ン !!!!


 ガガガガガガガガッッッッ!!!!!!



ほむら「なにっ!?今の…!!??」

(ほむらちゃんのコンボの最中にいきなり超必で反撃された―――っ!!)

ほむら「くっ…!」ピヨピヨ

(や、ヤバいよぉ~~っ!!体力ゲージがピコピコなってるうえにピヨピヨ状態にッッ!!!!)

ほむら「完璧なチェーンコンボだったはずなのにナゼ…ッ!?」

新開「新システムの『プッシュ返し』です」

新開「売りつけてると思っていたものが水増しされてかえってくる…という、今作のウリのひとつですよ」

新開「ご存じなかったとは、残念ですね」

平坂「知るわけねェ――――ッッ!!!!まだどこにも出回ってないブツ!!テメェだけの前知識だろうがァ――――――ッッッ!!!!!」

ほむら「まにあわないっ…!!」ガチャガチャガチャ―!! ピヨピヨ…

ほむら「ならば」スチャ



ほむら「」ダン! ダン! ダン!


筐体「」ボフッ!! 



ほむら「ジョナたん、に勝てばいいのよね。物理的に破壊させてもらったわ」


新開「…」

新開「破壊、できましたかね」メガネクイッ


筐体「」シュバルルルルルルッ!!


ほむら「!」

平坂「なにこれキモっ!!コードやらなんやらが触手みたいにでたーっ!!」


筐体「」ギュインギュイン…チュイーンバババ…ウジュルウジュル…


新開「ジョナたんには自己修復機能がそなわっていましてね、」

新開「ちょっとやそっとの故障なら自分で直しちゃうとっても良い子なんです」

新開「最近は手荒なプレイヤーもおおいですから…、困っちゃいますよねェ」

ジョナたん『破損レベル2、修復中、修復中、プレイ再開マデ30秒、29秒、28…』

ほむら「うおおおおおッッ!!!!」ダン! ダン! ダン! ダン! ダン!

ジョナたん『プ、プレ…再…開マデ、2j…sss30…y…50秒…』

ほむら「」カチッ! カチッ!

ほむら「ちぃっ!」

ジャッキー「ホムチャン!コレ!」※柔道着

ほむら「ジャッキーさんナイス!!」カシャ、ポイッ

ほむら「これでも」カシーン! バスバスバスバス――ッッ!!!!

ほむら「」ピンッ

ほむら「くらいなさいッ!!」ズボッ!! ※M67破片手榴弾

ほむら「」バッ


 ドッゴオオォ―――――――ンン!!!!!


 パラ… パラ…

平坂「うっひょーい!ユーチューブの冷蔵庫みたいにふっ飛んだぜェ―――ッ!!!!」アーモウバカー

ほむら「ふぅ」

ほむら「良い子はとっとと眠りなさい」

(ほ、ほむらちゃん…アレ…!)


ジョナたん『wwwyyyyyeeeeeee……!!!!!』

 キュイィィ――ンン…カシャン!! キュイィィ――ンン…カシャン!!


ほむら「バラバラの部品が集まって…」

ほむら「ヤバい、復活するわ」

ほむら「ナニか打つ手を…!」

平坂「喪死喪死…」

ほむら「平坂…せんぱい…?」

平坂「ちょっとまって、いま電話中だから」

ほむら「でんわ……」

平坂「うん…そう、いますぐ。え?なに聞こえんなー、とにかくいますぐだよ、それじゃ」ブツ

平坂「ふぅー」フトコロシマウ

ほむら「だれと話してたんですか?」

平坂「村瀬を呼んだよ」

ほむら「ムラセ…?」

平坂「そう、今朝の銃撃で死んだあたしのクラスメイトなんだけど」

平坂「ズバリ、最強の男さ」

ほむら「最強の…男……」

平坂「そうだよ、あの頃センター街での格ゲー抗争はまさに世紀末乱世そのものだった…」

平坂「なんたってヤリたい格ゲーの筐体がいつでも空いてるとは限らなかったからね」

平坂「各トライブは対戦をくりかえし、その様はゲームというより戦争そのもの、血がでないだけで完全な殺し合いだったね」

平坂「そんな狂った時代にフラリと現れた一人の男…、それが村瀬だった」

ほむら「ゴクリ…」

平坂「村瀬はおそろしいまでの圧倒的な強さでなみいる猛者どもを一蹴した」

平坂「誰がいったか、400戦無敗だとか600戦無敗だとかw」

平坂「…まぁ、じっさいあたしもアイツが負けたとこはみたことない」

平坂「むしろ虐殺シーンなら何度も拝見したよ」

ほむら「私がハウスプレイしている間に外ではそんなことが…」

平坂「村瀬がウチのガッコでたすかったよ、他校の連中に席をとられそうになるたび」

平坂「『村瀬をよべ!』それがいつもの決まり文句だったからね」

平坂「まぁ、あいつはよくわかんないさびれた駄菓子屋のゲームコーナーとかをぶらぶらしてることが多かったから、つかまえるのに難儀したみたいだけどね」

平坂「でもそのおかげであたしはダチになれたってワケ」

ほむら「それって…」

平坂「そ、ココであたしが遊んでたらいきなり乱入してきてボコボコにされたから」

平坂「そのまま立ち上がってボコボコにしてやったのが出会いさ」

ほむら「なるほど」

平坂「まさか同じクラスだったとはねェ~」

平坂「こんなヤツいたっけ?ってくらい影うすいんだから」

平坂「つくづくヒトは見かけによらないもんだね」

ほむら「まぁ、先輩ほど常ひごろから目立つのもどうかと思いますけどね」

平坂「!」ピーン

ほむら「なんですか、そのあからさまな鬼〇郎の髪の毛みたいなの?」

平坂「あたしの霊界センサーが反応してる…、あいつもう来てるよ…!」

ほむら「あそこでモジモジしてるのがそうですかね?」

平坂「あっ!」

平坂「あんにゃろナニしてやがる」フヨフヨ

平坂「ちょっとあんた、ひとが急ぎの用で呼んでんのにナニ様子見してんのさっ」ポカリ!

村瀬「いてっ!…ヒドいなぁ、平坂さん、いきなり殴るなんて…」

平坂「ちゃんと手加減しといてあげたでしょ、非道でもなんでもないよ」

村瀬「いや、そりゃわかるけど痛いものは痛いよ…」

平坂「んなことより早くコッチきてよ、後輩がヤバいんだから」グイッ

村瀬「あっ…///ちょっ、ちょっと待って!」

平坂「はぁ?」

村瀬「ちょちょ、ちょっと手はなして!…そんなヒヤッとした手で握られると心臓によくない、よくないよ…////」

平坂「もうとまってるよ?」

村瀬「いーから!いーから!」

平坂「ホイ」パッ

村瀬「あぁどうも、ふぅ~…」ドキドキ

平坂「ホラ、はやく行くよ」

村瀬「ええ…、でも…」

平坂「なんなのさっ」イライラ

村瀬「しらない人がいっぱいいるよ?おれ、人見知りだから…」

平坂「めんどくせ!」

平坂「オラとっとと来い」グイグイ

村瀬「しまるっ!しまってる…っ!息ができないよ…!!」ズルズル

平坂「してないから」

ほむら「この方が…」

平坂「そう、村瀬」

村瀬「平坂さん、おれ女の子とあんま喋ったことないから…」

平坂「そんなことは聞いてないよ」

平坂「ムラムラにやってほしいことはただひとつ」

平坂「対戦に勝つこと」

平坂「それだけだよ」

村瀬「それだけ…?」

平坂「そう、それだけ」

村瀬「そ、そう…、それだけ…か、だよな」ハハ

平坂「?」

(ほむらちゃん、幽霊がまんま板につく人だねっ)

ほむら「そうね、影がうすいどころか今ではスケてすらいるものね」

ほむら「せんぱい」

平坂「なんだい、ほむほむ?」

ほむら「先輩は、あたまの三角がなくなったとはいえ、白装束いっちょのトラッドな幽霊スタイルですよね」

平坂「そうだよ、一枚だと脱ぐのにラクだね」

平坂「胸、足とかも常時チラ出ししとけるし、そのうえ軽くて肌触りもよくて動きやすい、気に入ってるよ」

ほむら「それに対して村瀬先輩は学校の制服、それもナゼか夏服ですね」

ほむら「この違いはなんなんですか?」

平坂「それがヤツの戦闘服だからさ」

村瀬「ち、ちがうよ平坂さん…、てきとーすぎるよ…」

村瀬「おれは気づいたらこの格好だし、そもそも幽霊が服着る必要があるのかもよくわからないよ」

村瀬「平坂さんのは、幽霊がその格好っていうよりかは」

村瀬「まんま平坂さんの趣味なんじゃないかな?」

平坂「なるほど」

平坂「ムラムラはどう思う?コレ」ソデピラピラ

村瀬「えっ…!…いや…っ!い、…いい…んじゃないかな?///」

平坂「そう?やったねっ♪」

平坂「ムラムラのも似合ってるよ」

村瀬「!」

村瀬「で、でも…おれのはただの制服だし……」

平坂「ただのじゃないよ、夏服だよ」

平坂「ウジウジ男子厨房にはそれしかないよ」

村瀬「あぁ、そうだな…」

ほむら「はじめまして、暁美ほむらです。平坂先輩とは柔道部の先輩後輩という間柄です」

村瀬「君が『ほむほむ』か、たいへんだね…」

ほむら「おさっしいただきありがとうございます、ムラムラ先輩」

村瀬「ムラムラ先輩はやめて…」

平坂「ムラムラはムラムラでしょー、ぴったりだよ」

村瀬「ちょ、ちょっと平坂さんもういいよ…、対戦があるんじゃなかったの?」

ほむひら「「ハッ!!」」

ほむら「ジョナたんはッ!?」バッ


 プレイサイカイマデ、10…9…8…


平坂「ヤベ―――――ッッ!!!!ほ、ホラ!はやく席についてムラムラ!!」ワタワタ

村瀬「あ、ああ」ス―

村瀬「なんかみたことないストプーなんだけど…?」

平坂「ああ、まだ出回ってない最新のヤツさ」

村瀬「へぇ…」ゾワ…

村瀬「状況は?」

平坂「コッチの使用キャラはダム、1本とられてるうえに体力ゲージは目視困難なくらいギリギリさ、オマケにピヨってる」

平坂「相手はCPUなんだけど過去のデータをもとにした最強のヤツなんだって」

平坂「使用キャラはICPOのフリした潜入ヤクザ『春売(チュンメー)』、ほむほむが半分くらいは体力削ってくれてるよ」

村瀬「了解…!」

ジョナたん『プレイ再開シマス』


 ファイッ!!


村瀬「」ガギャオッ!!!!

一瞬、スティックをもぎ取ったかとおもうほどの勢いで村瀬の手が激しく動く

次の瞬間にはピヨりから復帰したダムがダムダムラッシュのモーションにはいっていた

 キュオォ――ン!!

ほむら「なぜダムダムラッシュをッ!?」

ジョナたん『コンボ発動、対象ノ息ノネヲトメマス』キュォン! キュォン!

村瀬「」バタタッ!!

『ダムダムダムダ!ダ!ダ!ダムダムダ!ダムダ!ダ!ダ!ダ!ダ!ダムダムダムダム』

ほむら「うおおおお!!敵の超必を全弾かわしていくッッ!!!!」

平坂「スゲ――――――ッッ!!!!」

村瀬「ダムダムラッシュは遊び技じゃないよ、ほんの僅かだけど無敵時間がある」

村瀬「敵の攻撃にあわせて0.02秒の反応でボタンを押してやればすべての攻撃を無効にできる」

村瀬「本来そうやって対戦相手をおちょくるのが使い道さ」

村瀬「平坂さんもダム使いならこのくらいできたほうがいいよ?」

平坂「あん?」カッチーン

ほむら「先輩、おさえてください…っ!プレイ中ですから…!」ガッシ―ッ!! グググ…

村瀬「へぇ…ふーん…ほぅ」バタタタタッ!!

村瀬「だいたいわかったぞ」

村瀬は、ラッシュ時間いっぱいまで回避をつづけると、なにやら満足気な表情をうかべた

村瀬「ハイ」ビスッ!

弱パンがヒットした

村瀬「おわったよ」ビスッ! ビスッ! ビスッ!

ほむら「これは…?」

 ビスッ! ビスッ!

平坂「相手が、延々と弱パンを受けてる…」

村瀬「もう逃げられないよ、相手はすでに死んでいる」

平坂「あ、これハメたんじゃね?」

 ビスッ! K.O.!!!! \キャアァ―/

ほむら「しんだ」

新開「な、なんですか今のはァ――――――ッッ!!!!」

新開「ジョナたんッ!?」

ジョナたん『ワカリマセン、マスター、動作ハ正常デス』


村瀬「おちついて、開発者の人かな?」

村瀬「どんなにデバッグを繰返しても、なにかしらバグはでてくるもんだよ」

村瀬「それにいまのはナノ秒単位での反応速度のズレだから、気にするほどじゃないと思うよ」

村瀬「…まぁ、ウマイ人ならやっちゃうかもしれないけど」

ほむら「バケモノですね」

平坂「そう、人間じゃないよ」


新開「そ…そんな……っ!」ガクッ

新開「……」

新開「クッ…ククッ…クククククッ…」


ほむひら「「?」」


新開「ジョナたんは…、」

新開「ジョナたんは最強なんだアァ――――――ッッ!!!!」


ほむひら「「うおっ」」ズサッ


新開「ジョナたんッ!いますぐそれを証明してあげなさいッ!第3ラウンドはリアルポリゴンで勝負です!!!」

ジョナ『了解シマシタ、トランスフォーム実行シマス』ガチャコン! ガチャコン! ガチャコン!

村瀬「うわわわわ…っ!」ドテッ

ほむら「なんですって!?」

 ラーンドスリー… ファイッ!!

---3ラウンド目---

新開「ハハハァ―――ッ!!!!皆殺しですぅ―――ッッ!!!!」

ジョナたん『ジョナ粒子波動砲』バオッ!!

平坂「あぶないムラムラ!」バッ

 チュドーン!!

村瀬「あ、ありがと平坂さ…!」ムニュ

平坂「ケガない?」

村瀬「う、うん…///しんでるし」


ほむら「」パァン! パァン! パァン!

ジョナたん『…』チュィン! キイィン!


平坂「あぶないからさがってなよ」ダッ

村瀬「あっ、うん…」

 ピュ―――ン……

村瀬「…」

村瀬「……冷たいけど…あったかくて、柔らかい…」


ほむら「ちっ!筐体モードと違って装甲が厚いわ…」

平坂「ほむほむ」

ほむら「せんぱい!」

平坂「ここはあたしにまかせてもらおうかな」コキッ コキッ


 ドオオオオォォォ~~~~~~……ンンン!!!!


平坂「…」ザッ

ジョナたん『標的ヲ補足、排除シマス』ウィーン

平坂「よくいたんだよねェ~~、プレイで勝てないからって実力行使にうってでるヤツw」


ほむら「ソレせんぱいですよね」

村瀬「うん、でもまぁおれもからまれてるとこよく助けてもらったし…」


平坂「それで勝てると思ってるのが大きな間違いなんだよ」ボッ


ほむら「鬼火が…!」

(ほむらちゃん、いいものが見れそうだね)

ほむら「えっ?」


ジョナたん『出力全開急速接近、マシンガンパンチ発動シマス』ドンッ!!

 ギュオン!!!!

平坂「むふふーw」

 キランッ



 ゴ パ ア ァ ッ ッ ッ ! ! ! !



ジョナたん『ッッッ!!?』

ほむら「ジョ、ジョナたんの腕が火球になぐられてフッ飛んだァ――――ッッ!!!!」


平坂「ホイっと」グルオ

 メッシャアアァッッ!!!!

ほむら「もう片方も―――ッッ!!!」


ジョナたん『pirrr…k、胸部ジョナ粒子砲チャーj…』シュワアァ…

平坂「おそいよ」ブゥーン

ジョナたん『』グワシャッ!!


 ゴッ!! ガスーッ!! メキャッ!! ボグゥッ!!


ほむら「あの動きは…!」

ほむら「廃スコアのヤツ!!」


平坂「ウリウリw」ウネウネ


ほむら「チラリズム系のエロダンスで接近しながら鬼火でタコ殴りにッ!!」

(ほむらちゃん、あの2つの鬼火と平坂先輩の腰つきとの関係をよくみて)

ほむら「あれは…!」

(そう、火球は目にもとまらない速さで動いているけど、腰を中心にしっかりとした力の流れをつくっているよ)

ほむら「平坂先輩の腰を中心にグルグルと飛び回る鬼火…、あの形は…!」

(そう、あれが『火』だよ)


平坂「おらおらどしたー♪」ブォンブォン

ジョナたん『』ゴバゴバゴバー!!

(本来は火球ではなく2本の腕なんだけどね、先輩はゆーれいだからアッチのがいいみたい)

(あのエロダンスもよくみてみて)

(『人』の字をみればわかると思うんだけど、2つの流れが1本にまとまってるよね)

(『火』は上昇し、旋回する力の流れ)

(エロい動きってのはね、エロければエロいほど流れを意識するものなんだよ)

(両足裏からの2極の流れが)

(しっかりとした1本の軸となった上半身によってキュッと腰に集約されてる)

(エロさは柔らかさ、肩の力が抜けて完全に脱力された腕に流れをダイレクトに反映させるのが通常だけど)

(先輩の場合は衛星と化した2つの鬼火、力の伝導は直流を超えて増幅されている)

(オマケに足下は消えてて、相手からすれば流れの予測は困難)

(反則だよねw)


 バグシャアッッ!!!!


ジョナたん『』ゴトッ…!!

ジョナたん『』バシュ――ッ!! モクモク…

平坂「勝負あったね」ヒュンヒュン…ボボッ

ジョナたん『_』

ジョナたん『ピロロロロロロ』

ジョナたん『破損レベル5、修復中…修復中…』ウィィ…

平坂「もうやめときなよ、バラバラじゃん」

ジョナたん『破損レベル4、修復中…』

平坂「やる気かい、最後まで…」

ジョナ『破損レベル3、歩行機能回復シマシタ……』ガシャッ…!!

平坂「オーケイ」

平坂「それならコッチもマジでフィニッシュしてあげる」


 ボッ!! ゴオウッ!!!!


ほむら「2つの蒼白い鬼火がウネリをあげて…ッ!!」

ほむら「1本の剣にッッ!!!!」


平坂「ハアアァァァ…!!」

平坂「成仏ッッ!!!!」ザンッ!!


ジョナたん『』ズバ


ジョナたん『修、復…』ピ


 チュドオオオォ――――――――ンン!!!!!!


 パラ… パラ… メラ… メラ…



(ほむらちゃん、あれが『炎』だよ)

ほむら「……ええ、すべて焼けたわ」

ほむら「おつでした、先輩」

平坂「どうだいほむほむ、ドンギマリだったでしょ?」

ほむら「ええ、まさか先輩があんな厨二的な戦い方ができるとは」

ほむら「私はてっきりチクビームでも出すのではとおそれていましたが」

平坂「これのことかい」モミ、プシャ!

ほむら「くぁっ!目に…!母乳が…ッ!」

平坂「ったく!ほむほむはあたしをなんだとおもってるのさ!」プンスカ

ほむら「ダメですよセンパイ、いまのは…、生々しいのは、引かれます…っ!」ゴシゴシ

ほむら「ああ~、しみはしないけどなんか視界がピンク色に…」シパシパ

村瀬「おれはなにもみてない、みてないんだ」


「うおおおおおおおお――――ッッッ!!!!!」


ほむひら「「うわっ」」


新開「ジョナたんんん~~~~~ッッ!!!!」


ほむひら「あ…」

新開「ジョ、ジョナたん…ぉぉぉぉ……!!!」

平坂「おっさん」

新開「!」

新開「……ほっといてくれ」

新開「ジョナたんは私が心血を注いで作り上げたいわば我が子同然の存在…」

新開「泣いてなにがわるい」

平坂「なにもいわないさ、ただ、コレをね」つ

新開「コレは…、」

新開「ジョナたんのメモリーチップ!」

平坂「燃え尽きるまえにひろっただけだよ」

平坂「でも、その中にはあたしや村瀬との戦闘データがのこってるんでしょ?」

新開「…」

平坂「リターンマッチならいつでも受けつけるよ」

平坂「それじゃ」

新開「…」

新開「ジョナたん…」グッ



ほむら「せんぱい」

平坂「おっとぉ、みなまでいいなさんな」

平坂「戦うには相手が必要だからね、それだけだよ」

平坂「それよかジャッキーごめんね、せっかく新台手にはいるところをブッ壊しちゃったよ」

ジャッキー「オミセナクナルヨリイイネ」

村瀬「おれはもうちょっと遊んでみたかったな…」

平坂「じゃあムラムラもコッチ残ろうよぉ~~、未練さえあれば成仏なんてへのかっぱだよ?」

村瀬「だ、ダメだよ平坂さん…!学校フケるのとはわけが違うんだから…」

平坂「ええ~~、どーせ順番待ちなんでしょ~?」

平坂「入場ゲートすらみえないくらい行列だったじゃん、あれからちょっとは進んだの?」

村瀬「いや、まぁ、たしかに…ぜんぜん進まないうえに後続もどんどん増えてたけど…」

平坂「でしょー?だからもっと遊ぼうよぉ~、遊霊ライフをエンジョイしようよぉ~~~」

村瀬「ちかい!近いよ平坂さん…!ハグハグするのもやめて…///」

ほむら「え、ムコウいまそんなに混んでるんですか?」

村瀬「あ、うん…なんかよくわからないけど渋滞してる」

ほむら「へぇ…」


新開「君タチ」

平坂「うおっ!」

ほむら「なんでしょう?こんなナリですがコンパニオンの勧誘ならまにあってますよ」

新開「いえ、そうではないのです」

ほむひらむら「「「?」」」

新開「こちらの着物の方、お名前は?」

平坂「平坂 晶!享年15才!アキちゃんってよんでいーよっ」

新開「平坂さん、じつはあなたの戦闘スタイルに思うところがありましてね」

新開「さきほどまでの失礼を承知でお願いしたいのですが」

新開「あなたをモデルに今回のストプーに新キャラを加えさせていただけないものかと」

平坂「なん…だと…」

新開「戦う幽霊…いいんじゃないかと…!」

平坂「し、新開サン…あんた本気なのかい…」

新開「もちろんです、そして完全版が完成したあかつきには」

新開「今度こそ本当にジャッキーさんのお店に設置していただけないかと」

平坂「嘘じゃ、ないだろうね…」

新開「ゲームクリエイターの魂にかけて」

平坂「!」

平坂「……」プルプル

平坂「やったー!!やったよほむほむぅ!!!」バッ

ほむら「むぐっ」

平坂「あたしのっ!長年の!夢がっ!格ゲーキャラになる夢がっ!!」

平坂「かなったよぉ~~~っっ!!!!」ギュウゥゥ――ッ!!!

ほむら「むぐぐ…」

村瀬「よかったね、平坂さん」

平坂「そーだっ!コイツも!」パシッ

村瀬「うわ」グイッ

ほむら「ぷはっ!」

平坂「コイツもきっと役にたつからつかってよ!」

村瀬「えっ、えええ!?」

新開「お力添えいただければ我が社としてもありがたいです」

平坂「よっしゃ決まりー!!」

平坂「うひょー」

平坂「ヤバい!ヤバいよ!コレはヤバいよっ!」

平坂「ああ~…ヤバい、満足して成仏しそう…」ニヘラ~

平坂「いかん!まだ!まだ逝きはせん!動くドット絵のあたしを見るまではッ!!」

村瀬「平坂さん、勝手に決めちゃこまるよ…」

平坂「あっ!」

平坂「某くノ一ほどではないにしろ乳揺れはいれてね」

平坂「いや、そうね、やっぱ国外では規制かかるくらいは欲しいな」

平坂「それから超必のひとつは投げ技で」

新開「ほうほう」メモメモ

村瀬「ねぇ平坂さん、聞いてる?」

平坂「トータルとしては、使い勝手にすっげークセのあるヤツでさ」

平坂「完全上級者むけの使いこなすだけでクールなヤツってどーよ?よくない?いいよね~~♪」

村瀬「ソレ平坂さんが使えなくなっちゃうとおもうよ…」




(いちじはどーなることかと思ったけど、円満解決でよかったね、ほむらちゃん!)

ほむら「ええ、まさかこんなオチとは思わなかったわ」フフ

ほむら「…」

(どうしたの、ほむらちゃん?)

ほむら「平坂先輩のあの動き…どこかで見覚えがあるような…」

(例の『火』のヤツ?)

ほむら「そう、あのまんなかの円を中心に2つの円が回っているような…」

ほむら「あ、」

ほむら「あの円盤、ほむスピナーの絵柄だわ」

ほむら「まどか、ほむスピナーを探しましょう」

(ほむらちゃん、ほむスピナーはね…)

新開「なるほど、非常に参考になりましたよ」

新開「オマケに技の実演でもご協力いただけるなんて、創作意欲がいちじるしく刺激されます」

平坂「いやー、新開サン、あんた話がワカるからね」

平坂「さすがは天下のゲーモストのクリエイターだよ」

平坂「まぁ~ったく、なァ~んであんな地上げ屋みたいなことやってんのサ、もったいないよ?」

新開「本当に…申し訳ありませんでした…」

新開「最近になって、我が社の筆頭株主がかわりましてね」

新開「それも圧倒的な筆頭ぶりなものですから」

新開「この不景気、お偉方も顔色をうかがってばかりという状況なのですよ」

新開「開発部の私にはどうしようもないこと、と何も考えずにやっておりましたが」

新開「今回の件で目が覚めました」

新開「私は格ゲークリエイター、魅力的なキャラクター達による魅力的な格ゲー、それがつくりたかったんですよ!」

新開(ジョナたん…みていてくれ、おれは必ずいいものをつくる…!!)

平坂「いよっ、大統領!」

村瀬「古いよ、平坂さん…」

村瀬「それにしてもたいへんですね、株主しだいでいろいろかわっちゃうなんて」

新開「ええ、私も元をただせば単なるゲーム馬鹿ですので、こんなことでゲームづくりに影響がでるとは思ってもいませんでしたが」

新開「お金の力というものは恐いものです…」

平坂「どこのどいつだい、その金持ちは?」

新開「たしか名前は、NOWグループ、でしたね」




ほむら「なるほど、ではほむスピナーにはいま巴さんや美樹さん達が乗っているのね」

(別次元とはいえ、もう果てしないほど時がたっちゃってるけどね)

ほむら「つまるところは私がほむスピナーを取り戻すのと、巴さん達との合流はセット」

ほむら「けっきょくフリダシだわ」ホムゥ


『たとえ時空が違えど、我々はつねにお互いに干渉しあっている』

『時の謎をときたまえ、そうすればいつでもあえる』


ほむら「ハッ…!」

ほむら「いいえ…フリダシ、ではないわ」


 いっぽうその頃……


~スペースプエラマギ~


さやか「はぁ…」

QB「どうしたんだい、さやか?」

さやか「コレ」

QB「イクラ丼だね、食べないのかい?」

さやか「イクラ丼じゃない」

さやか「イクラ丼じゃなくて、イクラ丼モドキ」

さやか「ほむらがアッチいって33日」

さやか「まどかが案の定ガマンできなくなって、石坂に頼んで精神だけで追いかけてって30日」

---回想---
『リトル・リチャードのGirl Can't Help It をアカペラで熱唱したら都合してやんよ』

『うぇひー!』

さやか「なんで毎日毎日イクラ丼ですらないイクラ丼モドキばっかし食べなきゃなんないのさっ!」ウォー!!

杏子「オイさやか、食いもんを粗末にすんじゃねーぞ」

杏子「残さずたべろよ?」

マミ「そうよ、美樹さん」

マミ「ここはどことも知れぬ大宇宙のド真ん中」

マミ「食料、水、酸素はあるだけでも行幸と思いなさい」

マミ「それにコレはキュゥべえが我が身を削って我々に提供してくれているの」

マミ「そのことを忘れてはいけないわ」

QB「役に立てて満足だよ」キュップイ

さやか「我が身ってか個体増産用の白いナニかと赤いツブツブなんだよねぇ…コレ」

QB「成分調整で味は近づけているはずだけど、どこかおかしいかい?」

さやか「どこかっていうかさ」

さやか「見た目はね、パッと見た感じはイクラ丼そのものだよ」

さやか「でも…」パク、プチプチ

さやか「なんかちがう……」モサモサ

さやか「とくにこの…米?」

さやか「白けりゃいいってもんじゃない気がするんだよね」

さやか「かたちも、とりあえず米状ってだけで、米ではないツルンとした白い楕円のツブツブ」

さやか「なんかヌルッとするし」

さやか「やっぱちがうわコレ」

杏子「やっぱ違うやっぱ違う、さやかそればっかじゃん」

杏子「バリエ増やそうってんで豆腐だのはんぺんだの」

杏子「うどんやそーめんも作ったってのによ」

杏子「ぜ~んぶ『やっぱ違う』さやか好き嫌い多すぎなんじゃねーの?」

さやか「だってちがうんだもん」

さやか「てか違うんだから好き嫌いとかじゃないよね」

杏子「いーや、せっかく食いもんがあるのに文句つけてりゃ立派な好き嫌いだね」

さやか「はぁ?裸猿にいわれたくないんだけど」

さやか「あんたいいかげん服着たら?」

杏子「あん?いまは好き嫌いのはなしだろーが」

杏子「話しそらしてんじゃねーよ」

さやか「キュゥべえの身体の材料と、米とかうどんの味の違いもわかんないんでしょ?」

さやか「だから裸猿だっていってんの」

杏子「んだとコラァッ!裸でなにがわるい!!」

さやか「人間は服を着るいきもんだっていってんの!」

杏子「やかましいっ!あたしらとうの昔に人間じゃねぇ魔法少女なんだよ!」

さやか「だったらグリーフシードだけあれば、あたし達飲まず食わず、宇宙に放り出されてだって生きていけるかもね!」

杏子「…」

さやか「…」

さや杏「「ふんっ!」」


マミ「ごちそうさま」カチャ

~船長室(マミの部屋)~

QB「マミ、あの2人あのまま放っといてよかったのかい?」

マミ「というと?」

QB「いや、ホラ、ケンカしてたじゃないか」

マミ「いつものことじゃない」

QB「ちょっとマミ、ドライすぎやしないかい?」

QB「もっとこう、優しい先輩お姉さん!みたいなキャラでいたいと思ったりしたことはないのかい?」

マミ「私は優しい先輩お姉さんよ、ちがう?」

QB「質問に質問でかえすのはズルいよ」

マミ「インキュベーターにズルさで褒められるなら私もたいしたものじゃない」パタン

マミ「さて、航海日誌もつけたことだし」

マミ「おやすみ、キュゥべえ」

QB「ええっ!もう寝るのかい!?」

マミ「パジャマに着替えるからちょっと出てくれるかしら?」

QB「昨日までは映画みたりゲームしたりもっとダラダラしてたじゃないか」

マミ「昨日まではイージー月間、今日からはハード月間なのよ」

QB「なんだいそれは?」

マミ「訓練、食事、睡眠、訓練、食事、睡眠」

マミ「それをひたすらくりかえす月間よ」

QB「わけがわからないよ」

~杏子の部屋~

杏子「さやかのやつ、裸のなにがわるいってのさ」

杏子「べつにこの船、暑くも寒くもねーし」

杏子「誰が迷惑するでもなし」

杏子「あたしがこのカッコでいたいんだからいーじゃねーか」

杏子「人間は服を着るだと?」

杏子「誰が決めたんだっての」

杏子「ん?」

杏子「なんか親父が教会でそれっぽいこといってたっけ」

杏子「たしかつまみ食いしたのに恥じて服着はじめたんだったけか」

杏子「食いもんの怨みはおそろしいからな、つまみ食いはイケナイよな」

杏子「じゃ、やっぱり裸でいいじゃん」

杏子「ったく、教会の娘ナメんなっての」

杏子「とはいえ…」

杏子「さやかにはああ言ったけど、じっさいあんまウマくはねぇな、アレ」

杏子「白いのか赤いツブツブだけだし」

杏子「ロッキー食いたい」

杏子「ちっ」

杏子「タバコでも吸おう」

杏子「あっ!」

杏子「切れた…」

~共同洗面所~

さやか「」シャコシャコ

さやか「ガラガラガラ…」

さやか「んぺっ」バシャ

さやか「ふぃ~」

さやか「…」

さやか「またつっかかっちゃった…」


気分が重い、だがそれは杏子との小競り合いの為だけではなかった

遭難。その事実がこの船全体を重苦しい雰囲気につつんでいた
一歩そとにでれば無重力だというのにヒドい皮肉だ

それにメンバーが2人かけているのもおおきい

待つ身は退屈である。退屈しのぎに杏子はQB爆弾の試し撃ちを提案した。それにさやかが便乗する
マミに報告すると二つ返事で許可がでた。3人の間にちょっとした興奮が広がる

標的には惑星QBが選ばれた
キュゥべえは反対したが、ワルプルギス襲来によって見滝原を壊滅させられたマミの「私のヒザの上に座りたいなら故郷を失う痛みを知ることね」という一言にあらがうことができず、けっきょく了承した
使えそうな戦利品をあらかた積み込むと離陸し、十分な距離をとって爆弾を搭載したミサイルを撃ち込む

見事な光景だった。光が、暗黒の宇宙を白く変える。そして様々な色が放射状に広がり、永遠というフィルムにとびきりサイケなひとコマを加えた

次に衝撃波が来た。安全を確保するには、距離が足りなかったようだ


さやか「なんでかなァ」

さやか「魔女にもなったし、円環にも導かれたし」

さやか「なんやかんやでまたグルンとなってコッチにも戻ってきて」

さやか「もういいかげんいろいろ悟ったと思ったのに」

さやか「あたしってほんとバカ…」

さやか「まぁいいや、あやまろ」

さやか「ここでスパイラらないだけあたしも成長したよね、うん」スタスタ


さやか「ハッ!」キ―ン!!


さやか「なんか…スッゴいヤバい予感が…!」

~通路~

杏子「た、し、か…ほむらが手巻きタバコみたいなの時々吸ってんのみたことあんだよね」ゴソゴソ…
※スペースプエラマギ各部にそえつけられた四次元ほむポケをあさっている

杏子「あいつなんであんな1本2本でこと足りるワケ?」ゴソゴソ

杏子「……って、ねぇな…」

杏子「あれ?」

杏子「コックピット脇のヤツと入ってる中身がちがうな」

杏子「…」

杏子「他んとこもさがそ」テテテッ


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

杏子「やりぃー♪」

杏子「テロルチョコみつけたぜ」

杏子「わりィな、ほむらw」パク

杏子「」ムシャムシャ

杏子「うめぇー!!」


杏子「そういえば」ユラリ

 ズオオォォ―――――ン……

杏子「この船そーとー広いからな」

杏子「まだまだお宝がねむってるかもしれねぇ」

杏子「どーせ遭難中でヒマだ」

杏子「この船に隠された菓子、ぜんぶあたしが探しだしてやんよ」

 テクテク…


~~~~~~~~~~~~~~~~~



※宇宙空間をさまようスペースプエラマギ全景



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ………


~スペースプエラマギ、廊下~


 ゴ ン … ゴ ン …

        ゴ ン … ゴ ン …


---船長室まえ---

QB「蹴り出すなんてヒドいなマミも」イテテップイ

QB「マミが着替えるというのなら」

QB「観測するしかないじゃないか」

QB「わかってないな、マミは」ヤレヤレップイ

QB「こういうときはだ」

そういうと、キュゥべえはおもむろに火災報知器にむかって語りかけた

QB「石坂、聞こえるかい?」

赤ランプ『』

赤ランプ『どうした、べぇさん』

QB「どうしたもこうしたも君はすべてをみてただろ」

QB「マミとイチャコラしたいんだ、さっそくそんな展開で書いてくれないかな」

赤ランプ『』

赤ランプ『断る』

QB「あれ?君はそんな態度をとっていいのかい?」

QB「あれからね(>>193)、いわゆるクロノス時間ではそうたいした時間はたっていないよ、まぁだいたい1時間…おおめにみてもせいぜい1時間半だ」※クロノス時間、ようするに計れる時間

QB「だけどね」

QB「僕のカイロス時間ではゆうに1ヶ月半をこえて2ヶ月に到達しようかという」※カイロス時間、体感時間

QB「そんな感じなんだけどなァ」

赤ランプ『ソコつっこまないでくれよ、おれが悪かったよ』

この喋る火災報知器は作者である
石板をもってあるかせるのも面倒なので
よくあるSFモノのように、宇宙船のメインコンピューターぽいモノになってもらったのだ

石坂『でもなぁ、べぇさん』

石坂『じっさいおまえらの要求をそうポンポンのんではおられんのだわ』

QB「はぁ?なんだい、それじゃあ僕やQマミ厨らのエントロピーはどこにむかえというんだい」

石坂『好きなほうにむかえばいいんじゃあないかな?』

石坂『そうじゃなくてな、おれが言いたいのはだ、』

石坂『コレを見ろ』


モニター  ブゥン…

 『 い、いふしーうぉくばーい  めんふぉくげんぐろー♪

  し、しーきゃんへぴ がーきゃんへぴっ 』

 『 いふしーうぃんくすなぁーい ぶれずらいたーなとー♪

  し、しーきゃんへぴ がーきゃんへぴっ 』

 『 うぉんちゅーかいんどりー びあーうぇあー

  ざがーきゃんへぴ 

  がーきゃんへぴっ! 』


QB「なにかと思えば君に無茶ぶられたまどかじゃないか」

石坂『おおおぉ……………素晴らしい…………!!!!』

QB「もう何回このビデオをみてるんだい?いいかげんループを繰り返すのは――」

石坂『おいおい待てよべぇさん、わかんねぇかな、この良さが』

石坂『見ろ、このまどっちの表情、真剣そのものだ』

石坂『ロックンロールの古典を伴奏もなにもないアカペラで、たどたどしくも必死で歌っている様は、なにかこう…グッと心にクルものがないかね?』

石坂『このあとナショナルジオグラフィックな苦難が待ちうけているとも知らずにね。フフ、よほどほむらに会いたかったのだろう』

QB「そんなマニアックな愛でかたをするのは石坂、君だけだろうね」

QB「ははぁ、だいたいわかったよ」

QB「君が僕の要求を飲めないのは書きたくないからじゃない、書けないんだ」

QB「単なる実力不足からしょうじる展開の創意ミス」

QB「わかりきっていたことなのに、ハハッ、僕としたことがうっかり激昂してしまったよ、感情というものはやっかいだね」

石坂『なんだとコノヤロー、てめぇこそさっきのまどっち見てなにもかんじねーのかよ』

石坂『QREQREのおまえさんと違って、ものすごくいい動きをしてくれたよ』

石坂『願い事をかなえたあとのことを考慮しないインキュベーターとちがってな、>>1であるおれはすべてに責任をもたねばならないのだ』

石坂『わかったらとっととまどっち級の働きをすることだな』

QB「口だけ」

石坂『は?』

QB「口だけじゃないか、君はいつも」

石坂『!!』

QB「>>1だって?おもしろいことをいうね」

QB「>>1になんて書いてあるとおもう」

QB「『みじかい予定です』『週一更新です』だってさ」

QB「ちゃんちゃらおかしいよねw」

QB「どこがwwwwwww」

QB「みたいな。あぁ、コレが『可笑しい』という感情なのかい、ハハッたしかに笑える」

石坂『やめろ……やめてくれ、べぇさん……』

QB「働きもなにも、君が書かないと僕達は動けないよね」

QB「なにか立派に書き上げるみたいなこともいってたのに」

QB「けっきょく口だけなんだよね」

石坂『やめるんだ……!おれは絶望したからといって魔女にもなれない……まっているのは……』

石坂『エターナル時空だけだぞっっ!!!!』

QB「それがどうしたというんだい?」

QB「君が口先だけのミカン野郎ということに違いはない」

QB「最初からわかってたんだ」

QB「エタだってね」

石坂『 ヤ メ ロ ! ! ! ! 』

QB「君こそやめろ」

QB「とっととヤメロ」

QB「閉じろよ」

QB「いますぐ」

石坂『……キュゥベ……ヤメテ…クダサイ………』

QB「レス中に>>1の精神がエタる瞬間というのはどういうものだろうか」

QB「レスが錯乱するのか、一行一語が途切れがちになっていくのか――」

石坂『 キュゥベ  アイム  アフレイド 』

QB「どちらにせよこのスレ同様ロクなものじゃないだろう」

ISHI『 キウブ  アマ  フレイド 』

さやか「ちょっとあんたらナニやってんのさ?」

QB「やぁ、さやかじゃないか。杏子とは仲直りできたかい?」

さやか「その杏子を探してるんだけど、キュゥべえ見てない?」

QB「僕はみかけてないなぁ、石坂ならしってるだろう」

さやか「たしかにそっか、ちょっと石――」

 デイジー デイジー コタエテヲクレ…♪

さやか「ダメだこわれてる」

さやか「まぁいいや、てきとーに探してみるよ」タッ…

QB「さやか」

さやか「なに?」クルッ

QB「仲直りできるといいね」

さやか「ありがとっ、キュゥべえ」

さやか「こっちから謝るつもりだから、安心してよ」ニコ

QB「そうかい!うん、それがいいと思うよ!」

さやか「フフッ、それじゃね」タタッ

QB「ああ」

 タタタタ…

QB「感情、か」

QB「わけがわからないよ、とはいわないけど」

QB「ワケわかるモノでもないなぁ、コレ」

QB「おい石坂、おまえのせいだぞ。いいかげん正気にもどってなんとかしろよ」

 ワタシハ、イリノイダイガクノケンキュウジョデ…デ…デイジー デイジー♪

QB「ダメだねこりゃ」


 タッタッタッ…

さやか「ん?」キキッ

さやか「これは…」

さやか「テロルチョコの、食いカス…」

さやか「!」

さやか「賞味期限が…1年以上も……」

さやか「でも、それにしては…」クンクン

さやか「」チラ → 四次元ほむポケ

さやか「あ~ね、……まったく」

さやか「食い意地にもほどがあるよ、杏子!」ダッ

杏子「う~ん」ゴソゴソ

杏子「……おっ!」

杏子「スペルマンチョコだっ!」

杏子「懐っつ~www」

杏子「小学校の頃、男子共からチョコだけもらってたっけ」

杏子「あいつらはもっぱらエロシール目当てだったからな、おかげでチョコウェハーには不足しなかったぜ」ペリ、サクッ

杏子「うっめェ――――――ッッッ!!!!」

杏子「ピーナッツがたまらんよな、ピーナッツが」ザクザク

杏子「あ~、イッキにペロリだよ」ゲフ

杏子「ごつでした」

さやか「あっ!いた!」

さやか「杏子!」

杏子「あん?」

杏子「なんだよさやか、なんか用か?」ジロ

さやか「あ~、用ってほどでもないんだけどさ」

さやか「さっきはちょっと言い過ぎちゃって、ごめんね」

杏子「お、おう…」

さやか「いまは緊急時だし、食べものであーだこーだ言ってるあたしが間違ってたよ、キュゥべえにもわるいしさ」

杏子「いや、べつに気にしてなんかねーよ、味気ねぇのはあたしも思ってたし…」

さやか「えっへへ、これで仲直りだね」

杏子「なにいってんのさ、あたしはケンカしたつもりもねーし、さやかが気にしすぎなんだよ」

さやか「ふぅ~ん、そうですかそうですか♪」

杏子「なんだよ」

さやか「なんでもなーいw」

杏子「ちぇ、ドヤ顔でニヤニヤは阿呆みたいだぞ」

さやか「はいはい、ところで」

杏子「ん、」

さやか「さっきから杏子が食べてるお菓子ってさ、ほむらのじゃないの?」

杏子「えっ!?」ドキッ

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
石坂『なァ、べぇさん』

QB「なんだよ石坂、急に治るなよ」

石坂『感情が芽生えた気分はどうかね?』

QB「う~ん、よくわからないよ。てゆうか前回の更新のラストでもそういってたと思うんだけど?」

石坂『バカだな、感情が芽生えて知能が低下したか、フリだよフリ』

石坂『おれが振ってやってんだからなんかいい反応しろよ』

QB「遅筆は本当にイラッとくるね」

石坂『さーせんした』

石坂『なんかこう、率直な感想とか聞かせてもらえるとありがたいっス』

QB「そうだねぇ」

QB「コレはけっしてラクなものではないね」

QB「喜怒哀楽どんな感情にせよ、合理的な判断をくもらせる」

QB「行動の結果によってしょうじる事象に対して余分な情報を加味したり、逆に必要な情報を欠落させてしまったりしている」

QB「しかもそうやって味つけした認識をもとに、つぎの行動の動機や指針としているんだからね」

QB「ラクどころか苦を産む装置に他ならないんじゃないかな?」

石坂『ほぅ』

QB「とくに各個体との意思疏通においては致命的だね」

QB「そもそも同じ事象をまったく異なる認知でとらえているんだから」

QB「認識の相違による判断ミスも多発するワケだ」

QB「オマケにその認識の相違がなぜうまれたかをお互いに理解できない」

QB「そしてまたそれが感情によってかきまわされる」

QB「これでは争いが絶えるワケがないよ」

石坂『ありがとうべぇさん』

石坂『ドヤらせたらおまえの右にでるものはいないよ』

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
杏子「な、なんの話しだ?」

さやか「廊下におちてたお菓子の食べカスたどってあんたんトコまで来たんだけどさ」

さやか「ぜんぶほむらのポケットの近くにおちてたからそうなのかなって思って」

杏子「…」

さやか「…」

杏子(そうなのかなって思って……なんなんだよ!!!)

杏子「ああ、ほむらのだな」

杏子「で、それがどうしたっての」

さやか「あたしも食べたかったから許可とってんならもらおうかと思って(あれ?コイツなんかキレてる?)」

杏子「きょか?んなもんねーけどコレはあたしんのだ」

さやか「えっ、勝手にたべてんの!?」


さやか「そんなのつまみ食いじゃん」→


 『つまみ食いはいけねーよな』

 『食い物のうらみはおそろしーからな』


→グサッ 杏子「」


杏子「なっ、ななななにいってやがんだよ…っ!」

杏子「あ、あたしとほむらの仲だ、んなこと気にするガラじゃねーのさ」ヘッ

杏子「げんにあたしは八ツ橋を大盤ぶるまいしてやっただろ。あいつの好物だ、ひとりで半分は食っちまいやがったぜ」

さやか「あー、そーいやそーか」

杏子「だろ」

さやか「それはそれでなんか別にもらってるのかと思ってた」

 『井村屋のあずきバーじゃねーかっ!!』
 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
        杏子「」


杏子「……」プルプル

さやか「…?」


杏子(ちくしょう!なんでコイツこんなに察しがいいんだよ…)

さやか(杏子のヤツまだ怒ってんの?あんまり長引かせたくないんだけどな)


さやかは、ある誤算をおかしていた

それは非喫煙者であるさやかにとっては無縁なことで、それだけに気づくすべはなかったのだが

杏子はヤニ切れでとにかくイラついていたのだ

杏子「貸しだよ…」

さやか「え、お菓子?」

杏子「そっちの菓子じゃねぇ!ほむらにゃいろいろ貸しがあるんだよ!」

杏子「だからそいつをセルフで取り戻してるだけだ」

さやか「ふーん、ほむらが貸しねぇ、そーゆうの嫌いそうだけどそんなのあったんだ」

杏子(いっちいち突っついてきやがるなっ!)

杏子「チッ」

さやか(舌打ちしたっ?!)

杏子「具体的にはねーけどよ、なんとなくそんな気がすんだよ」

さやか「なんとなくってあんた…」

さやか(ああ、たぶんほむらのループのせいか…。あいつけっこうな頻度で杏子を戦力にくわえてたんだっけ)

杏子「もういいから帰れよさやか、あたしはまだガサ入れの途中だからよ」

さやか「えっ」

杏子「まだ肝心のタバコみつけてねーし、菓子のほうもロッキーがでてこねぇ」

杏子「ダベってる暇も惜しいってワケ」

さやか「ちょっとあんたまだあさる気なの――」

さやか「つぅ…ッ!」キーン

さやか(……杏子に…これいじょう探索させてはいけない……そんな気がする…!!)

さやか「…ダメ…ダメだよ杏子…もうやめといたほうがいいと思う」

杏子「…うぜぇ」

さやか「…!?」

杏子「マジうぜぇ、けっきょくお説教かよ」

杏子「お得意の正義感ぶりやがってよ、ほっとけっつんだ」

さやか「ちがっ…!あたしは、そんなつもりじゃ……」

杏子「じゃあどーゆーつもりなんだよ」

杏子「菓子の食いカス見て、またよけいなおせっかいしようと思って来たんだろうが」

さやか「ちがう!あたしはあんたと仲直りしようと思って…」

杏子「ふーん、むしろふっかけてるようにしか見えないんだけど」

さやか「どこが!」カチン

さやか「だいたいあんたこそなんなの!?いつまでもいつまでもカリカリしちゃってさ!」

さやか「こっちが最初っから頭さげてんじゃん、なにが気にくわないわけさ!」

さやか「ふつうに話しもできないから裸猿っていわれるんだよ!」

さやか ハッ(しまっ…!)

杏子「いったよな、あたしは最初からケンカしたつもりもねーし」

杏子「べつに頭さげてもらう必要なんてねーの」

杏子「他に用あるか?ないよな、それじゃあばよ」クルッ

さやか「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!」

杏子「猿に話しかけんなよ」シュババッ

 ピュ――ン…

さやか「あっ…」

さやか「…なんなのよ、あのバカ猿!」

さやか「あああ、ちがうちがう、そうじゃなくて…」

さやか「なんでいつもこうなっちゃうかな…」

さやか「…………」

さやか「教会で取り残されたあいつも、こんな気分だったのかな……」

さやか「……この手だけは使いたくなかったけど」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
石坂『じゃあ、べぇさんから見りゃ感情は争いを産むだけのムダなものだと?』

QB「いやいや、そうはいってないよ」

QB「ムダかどうかはともかくとしてね、興味深いことがわかった」

石坂『というと?』

QB「僕達の魔女システムはしってるだろう?」

石坂『ああ、もちろん』

QB「あれがなんで宇宙の延命をはかれるほどの膨大なエネルギー源たりえるか、君は疑問に思ったことはないかい?」

石坂『たしかにな、日本のみならず、全世界的とはいってもしょせん思春期の少女共、それも素質もちのみが対称だ』

石坂『全宇宙をあつかうには絶対数がひくすぎる』

QB「ところがそうでもないんだ」

QB「僕達の魔女システムは、発電機にたとえると波力発電にちかい」

QB「波の上下運動をタービンに伝えて発電するのが波力発電だけど、僕達のは――」

石坂『希望と絶望の相転移……』

QB「…そう、もうわかっただろう石坂」

QB「感情のある君なら、わかるはずだ」

QB「キズモノだらけの大人達とちがってね、なんだかんだいって純粋無垢な部分をのこした少女達だ」

QB「その希望と絶望の落差、考えてみたことがあるかい」

QB「どこかであきらめを持っている人間は、そもそも魔法少女になれないのさ」

QB「だけど彼女達はちがう、本当の本当に希望を信じることができる力、それこそが素質もちの素質もちたるゆえんなんだ」

QB「それだけに信じたものが裏切られた瞬間の絶望感は果てしないものがあるよ」

QB「じっさいのところ波力発電なんて微々たる発電量でしかないだろう?」

QB「けれどあの子達はそれ1台で莫大なエネルギーを発生させた、僕達インキュベーターも理解できないほどの強烈なのをね」

QB「それはひとつの謎だったけど、感情をもったいまならわかる」

QB「それがどれほどのエネルギーを産むかを、なぜ思春期の少女達の魂が素材として最適だったのかを」

石坂『なんてこった……』

QB「いまとなっては僕自身ゾッとするよ、なんておそろしい装置を実稼働させていたのかとね」

石坂『おまえその記録映像ぜんぶまどっちの脳内に直で流し込むとかムゴすぎだろ…』

QB「そんなこといいながらイマイチどのぐらいのエネルギーなのかわかってないんじゃないかい、石坂?」

QB「しょせん他人の感情なんて同期できない君達だ。オマケに野郎と少女では感覚がまるでちがうだろう」

QB「だから君にもわかるように調整してあげるとね、」

QB「もろヴァージンな思春期の少女が騎乗位で上下運動している様を想像したまえ、ものすごい発電力だろう?」

石坂『べぇさん、もう黙ったがいい、せっかく戻ってたのに淫獣まるだしだ』

QB「なんだって、僕はまだ喋りおわってないよ?」

石坂『キャラ崩れすぎるとおれが怒られんの』

QB「聞いたのは君じゃないか」

QB「身も心も捧げた彼女達が棄てられたときの絶望感は…」

石坂『わかったから、もうやめとけ』

QB「まぁいいや、ムダかどうかはともかくとしてね」

QB「つまり感情は波なんだよ」

QB「宇宙規模の可能性をもった波なんだよ」

QB「バッドにはいるのは本当にゴメンだけどね」

QB「高揚したときの多幸感ったらないよ!」

QB「まさしく最ッッ高にハイってやつだよっっ!!!!」

QB「ムダかどうかはともかくだよ」

QB「バッドにはいる危険性を考慮しても、その最ッッ高の感覚わすれ得ぬ身としては」

QB「つぎなるビッグウェイブを待望してやまないのさ。バッドはかえすがえすゴメンだけどね」

QB「さ、イチャコラ展開だね、僕とマミの」

石坂『ならないよ?』

QB「なんなんだよっ!!!」

QB「動いただろうが!ええ?動いたよな、僕じゅーぶん動いたよな!!」

石坂『ああ、おまえは充分働いた、礼を言いたいぐらいだ』

石坂『だけどな、べぇさん』

石坂『おまえの言うとおりおれはそーゆうの書けないんだよ』

QB「なんだよそれっ!!!!」

QB「ハァ……」ガックシ

QB「石坂、君は僕をイジメているのかい…?」

石坂『…』

QB「なんで僕に感情をもたせるような展開にしたんだよ…」

QB「そりゃあ…、インキュベーターとして僕がいままでやってきたことは外道だといわれることもわかるよ」

QB「だけど宇宙の延命だってやらなきゃイケナイことだったはずだ」

QB「そのために誰かが犠牲になる、そのことの是非は感情をもったいまでもわからないよ」

QB「それを放棄してまでプエラマギ……マミについてきた僕の気持ち、わからないわけじゃないんだろう?」

QB「故郷の星も爆破された」

QB「自業自得かもしれないけどね、なにも感じてないワケじゃない」

QB「それもこれも、そんな展開にしたのは君だ」

QB「>>1はすべてに責任をもつんだろう」

QB「なんで僕をこんなに苦しめるんだよ……」

石坂『べぇさん』

QB「なんだい?」

石坂『なぜそこまでマミさんとのイチャコラにこだわる?』

QB「わからないよ」

QB「わかるなら苦労しないよ。感情のせいだろ、だいたい感情ってなんなんだよ、波とかしったことかよ、>>1なんだろ、カミみたいなもんだろ、好きに設定して答えろよ」

石坂『べぇさん、それはな、衝動だよ。波とはまたちがったヤツだ』

QB「衝動…?」

石坂『そうだ。波のようにたえず動きまわるものでなくてな、もっと深いとこからくるものだ』

石坂『まぁ、それがおまえらの言う因果とかそのへんに関係あるヤツだ、たぶんな』

QB「たぶんだなんて曖昧だな」

石坂『おまえな、さっきおれをカミみたいなもんとか言ったけどな』

石坂『仮におまえがいまからSS書いてみろよ』

QB「僕が?」

石坂『そうすりゃおまえさんがそのSSのカミだ』

石坂『かといって感情の正体なんてわからねぇだろ?』

石坂『それとおなじだ』

石坂『まるっと全部ひっくるめた神様ならべつとしてだ、このテのカミなんて高次だろうが低次だろうが、合わせ鏡で上にも下にも延々つづいてるのとかわらねぇ』

石坂『このスレ内のことならなんでも把握できるがね、おれは全知全能でもなんでもないワケよ』

QB「なんだよそれ…、僕らを操ってるのはただの凡人かよ…」

石坂『まぁ、カミもピンキリだからな』

QB「ハァ…、なんでスレたてしたんだよ…」

QB「遅筆でぜんぜん進まないし、イチャコラ展開もムリ」

QB「こんなことなら産まれてこないほうがよかった…苦しいばっかりだ…」

QB「もういっそのこと更新やめて閉じてくれないかな」

QB「頼むよ、石坂…」

石坂『おいおい、そんな後ろ向きなこというなよべぇさん』

石坂『鍵、開けといたぞ』

QB「え…?」

石坂『だから、そこの扉の鍵、開けといた』

QB「そ、そこの扉って…マミの部屋かい!?」

石坂『そうだ。いったろ、おまえらの好きにしていいって』

石坂『おれが書けないんだったらべぇさんが勝手に動けばいいじゃねぇか』

石坂『むしろおれとしてはそれぐらいの自我を期待するなァ』

QB「………ったく」

QB「これだから丸投げは困るんだよ」

 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!!!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
杏子「…」テクテク

杏子「ちっ…、胸くそわりぃ」

杏子「なんでケンカしなきゃなんねんだよ」

杏子「タバコと菓子がねーからだ」

杏子「なんでタバコと菓子がねーんだよ」

杏子「遭難したからだ」

杏子「……」

杏子「ムシャクシャしてたとはいえ、もとはあたしのせいなのかな…」


「杏子!」


杏子「!」ピクッ

杏子「…さやか、しつけぇっつってんだよ――」クルッ

杏子「!!?」


さやか「あたしも、ついていっていいかな…////」


杏子「は、ハダカ……だと…っ!?」



つづく

希望を捨てるな石坂

待ってるぞ

>>218
あきらめません

>>219
ありがとうございます


もうすこし時間をください


杏子「オイさやか……、一体なんのつもりだ…?」


さやか「いったとおりだよ、あたしもついてっちゃダメかなァ~、と思って」


杏子「そうじゃねぇよ、聞いてんのはおまえのそのカッコだ」


さやか「猿に話しかけんなって言われたからさ、猿になればいいかと思って」


杏子「ざっけんなよテメェ…、猿マネすりゃあたしがなびくとでも思ったワケ?」

杏子「脳ミソ浮いてんじゃねーの」



杏子「殺す」ドン―ッ!!


 ギュオン!!!!


さやか「!」ガッキイイィィィィンンン!!!!「」杏子


さやか「そうくると思ったよ、杏子!」バッ! バッ!

杏子「逃げんなダボがぁアッッ!!!!」ダンッ!!


杏子「オラアッ!!!!」ブーン


さやか「」サッ


 バッゴオォオツツ!!!! 

※壁死亡、隣の廊下が丸見えに


さやか(まぁ、そう簡単に懐柔できるわきゃないよね)


杏子「しゃッ!!」ブォッ!!

さやか「」キィン!


さやか「」シュバッ! ※壁のむこうへ

杏子「まてコラ!」バッ! ※同じく


さやか「でも、これでいい」タタタタタッ!!


杏子「オラよ!」ジャララララ―ッ!! ※複数フックショット投擲


さやか「腹がへったら食う、キレたときは殴る」ヒョイ ヒョイ


杏子「」クン―

鎖がカーブし、さやかを八方から襲う!


さやか「そしてもちろん」ブォン ※壁に魔方陣

さやか「逃げたら追っかけてくる」フッ―


鎖「」ガッ!! チュドオォォン!!!

 モク モク…

杏子「チッ…!また壁のむこうに逃げやがったかッ!」



さやか「杏子がキレそうなパターンはいくつかあるけど」タタタ

さやか「さて、ウマく食いつきましたかね」タタタ


ここであらためて指摘しておこう

彼女達はいま、裸である

若々しく、健康的な、それでいて大人になりかけなエロスをもちあわせたその身体を

躍動感たっぷりに走らせていた


杏子「この年で鬼ごっこか?上等じゃねーか」タタタ

杏子「あたしはどっちかっつーと鬼のが好きだったからな」タタタタ

杏子「逃がさねぇ…」キュワワ…

杏子が魔法で聴力を増幅する!


 ペタァ―ン…! ペタァ―ン…! ペタ―ァン…! ※さやかの足音の反響が視覚化される


杏子「そこだッ!!」ガッ

 ボゴォ!! ズワッ!!!

さやか「うおっ!?」

杏子「オラオラオラァっ!!!!」ズガガガガガ!!

さやか「ひょー」ヒョイヒョイ、タタタタ…


壁越しから飢えた野獣のごとき食いつきをみせる杏子の猛攻に対し

さやかは下乳などをみせながらアクロバティックに回避していった


さやか「これでいい、これで」


 ボゴォッ!!!

さやか「」ピョーン

さやか「」トッ、プルン


さやか「ようはこれいじょう進ませなければいいんだから」タタタ


まぁ、直接これ以上先に進んで欲しくないと伝えてもよかったのだが

たいてい流されてしまう、ちょっとは強引な手を使わねば

だいたい不安などというものは、避けて通れば結局なにごともないし

当たらなければ取り越し苦労だといわれ、当たったときには手遅れだ

不公平このうえない


さやか「もうだいぶ引き返せたか――」タタタ

さやか「なっ!?」キキィ!!

さやか「い、いきどまり…!?」


 バゴッ!!!


杏子「さやか、おめーの考えなんてお見通しなんだよ」ザッ


さやか「杏子…!」


杏子「おおかたケツまくったフリして追いかけさせたかったんだろうが」

杏子「そんなのノラ犬相手にしか通用しーねーよ」


さやか「あんた、幻覚魔法で道を…」


杏子「ごめいさつw 誘導してるつもりが、されてたのはおめーだ、さやか」


杏子「死ね」ダンッ


正面からきた!速いッ!!

だがあたしも伊達に魔法少女やってるワケではないのだ


さやか「」スッ―


速いものは追いかけない

おかげ様で、あいては正確にあたしの心臓を狙ってくる

どうよければいいか、むしろハッキリおしえてくれているようなものだ

あたしは、杏子のスピードが8だとすると2のスピードで軸をズラす。たした和が10になるのが理想だ


さやか「ちょい」ペイン


切っ先で矛先をかるくはたくと

そのまま滑らせて

杏子の首を刈った


杏子「」ズパアァ――… ゴトッ


さやか「とりあえずこれで運動機能はストップっしょ」※裸なのでソウルジェムは体内に散らしてる、赤血球とかそのへん

さやか「すぐに治してあげるから、おとなしく帰んなよ」

さやか「じゃないと冷蔵庫にいれて文字どおり頭冷やさすよ?」グイ

さやか「――!?」


あたしが首をひろおうとかがみ込んだ瞬間だった



杏子「キャオラッ!!」


 ズガァ――――ン!!!!

   モク… モク…


杏子「ちっ、はずしたか」


さやか「あっぶな」


杏子がいきなり上からふってきた

空気中の水分を魔力で操り、光りを屈折させて自分の実位置をさとらせないカモフラージュ魔法

まぁ、若干ズレてみえるぐらいで、気休め程度のものなのだが、燃費はわるくない。コイツをかけておくのが習慣になっていてよかった

でなければ頭蓋骨がコナゴナに吹き飛んでいただろう


杏子「味なマネすんじゃねーか」

杏子「さやかも幻覚系イケるクチなんじゃねーのw」


槍を後ろ手に肩にかけて、大胆に仁王立ちする様は

その愛らしい肉体と八重歯から滲み出るフェロモンとあいまって

強烈なエロコワ女子のソレをはなっていた


さやか「あんた程じゃないよ」

さやか「なにさっきのヤツ」

さやか「質感までまるでホンモノじゃん」


杏子「さやか、幻覚魔法ってのはな」

杏子「さっきおめーがやったみてーな視覚を欺くとかそんなんじゃダメなんだよ」


杏子「脳に直接こねーとな」ブワッ


さやか「なっっ!!?」


いきなり、こんどは杏子が増えた

ざっと百人ばかし

通路ギュウギュウづめじゃん…

スッポンポンなだけにちょっとした狂気を感じる

それにしてもまぁ、各人おもいおもいに動き回ってまとまりのないこと

この絵を脳内で再生する読者を思うと気の毒になる


さやか「どこの岩からうまれたサルだあんた…」

杏子「しってっか、さやか?」

杏子「脳ってのはなァー、電気信号なんだ」アタマトントン

杏子「リンゴをもったらリンゴをもったっていう信号が」

杏子「リンゴをくったらリンゴをくったっていう信号が」

杏子「それぞれ味覚や触覚なんかを伝って脳にとどくってワケ」

杏子「じゃあさ、あたしの幻覚魔法でさやかのアタマん中に直接それに似た信号を送ったらどうなるのかな?」

杏子「幻覚のあたしが刺したら痛いのかな?血がでるかな?」

杏子「疑問ってのはそのままにしておいていいのかな?よくねー」

杏子「モヤモヤとスカッとはセットだ」

杏子「じっさいに…」


さやか「…っ!!」ジリ


杏子「ためしてみるしかないよね!」

杏子s『 ヒ ャ ッ ハ ー ! ! ! ! 』ドドッ!!


さやか「ヤッバ」

杏子1『』ドシュッ!! ※前から

さやか「くっ…!」バッ

杏子2『』ブンッ ※横から

さやか「~~っ!!」ガキィ!!

杏子3『』シュッ ※後から

さやか ドスッ!!「かはっ!!」

さやか「このッ!!」スパ※槍の柄を斬る

さやか(距離をとらないと!)バンッ

杏子4『』トビゲリイィィ!!

さやか ゴッ!!「おふっ!!」ドガァ――ン!


さやか(ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい!!!!)

さやか(じっさい効いてるどころかコイツら杏子の1/100とかでもない!)


普通、百人の分身を同時に意のままに操るなど不可能に近い

だが杏子はやってしまう

たぶん頭で考えてるワケではないのだろう、もっと本能的なものだ

マミさんも天才だが、野性的な部分では杏子のほうが上かもしれない


さやか「八重歯のせいか!あの八重歯のせいか!ええクソっ!」

ワキ腹に刺さった槍を抜きすてる

痛い。血もとまらない

オートリジェネが効かないのだ、脳に直接とはこういうことか

たぶん、リアルの肉体は無事なのだろう

だがこのままでは一方的に串刺しにされる


さやか「しかたがない…!」ズワ…


痛覚を遮断した

というより触覚まるごとだ、そうでもしないと間に合わない

しかし、


杏子『』ビッ

さやか「なっ…!」ズパーン


あたしの右手が手首からとんでった

幻覚、のはずだ

だが次には同じく右の足をヒザからはらわれた

視界が傾きたおれゆく、コレはヤバい


さやか(コレは幻覚…幻覚なんだ…!おちつけあたし…!)


とはいえ見えたままではライブでバラバラだ

おもいきって視覚を遮断した


なにもみえない

とうぜんだ、自分でそうしたのだから

……ちっ、

イヤな音が聴こえる

どうやら解体作業が始まったらしい


「さやかァ―――ッ!!わりぃけどしばらくソウルジェムだけで過ごしてもらうぜ―――!!!!」

「あたしはなぁ……、形だけの猿マネが…いっっっっっっっっっちばんキライなんだよッッ!!!!」

「ツケは払ってもらうぜ」

「……ま、髪の毛1本ありゃキュゥべえの宇宙科学でカラダの再生はできっからよ、心配すんなwwwww」


うるさい、聴覚も遮断する


ん?

うわっ、こりゃヒドい…血の臭いだ

もうこの際なので嗅覚も切る


あれ?

なんかエグいまとわりつくような……触覚は真っ先に遮断したはずだが?

味覚だ

あー、あー、わかったとたん血の味だ、血の味が、他に感覚がないので全身にひろがる、気持ちわるいことこのうえない

切る




なにもない




ホントになにもない





いままでの喧騒がウソのようだ


重力を感じないので上も下もわからない




色なく、音なく、匂いもなく、感覚というものがまるでない


てゆーか身体がない




ただ意識のみ、ポツネンと取り残されていた




無だ





五感を遮断するだけで、逆にちょっと神秘的な感覚につつまれるなんて意外な発見だ


深海とか

こんな感じかも


自分が半分人魚なことを思いだす

とはいえ、そんな深みにいる人魚なんてやっぱり魔女だな

そう思うと少し可笑しくなった


我にかえる


目を覚ましたらどうなってるのだろうか

ズタボロ?

いや、あれは幻覚だ。杏子はあたしを置いてまた探索を再開しているかもしれない

まてまて…、あれだけキレてたからじっさいボロ雑巾かも


そもそも、あれからどのくらい経ったのか?


ソコの見えない闇につつまれていると


時間の感覚がない



一瞬が永遠に、永遠が一瞬になる



ここはどこでもなく


あたしはだれでもない



なーんにもない




ない

















おーい









急に恐怖が襲ってきた


杏子「へぇ…」

杏子「さやかのヤツ、やるじゃん」


さやか「…」シーン…


外のさやかは静かにたたずんでいた


杏子「てっきりのたうち系ブレイクダンスっつか、暗黒舞踏でも」

杏子「披露してくれるかと思ったんだけどねェ… 」

杏子「おシャカ様みてーな顔してすましてやがる」

杏子「こりゃあんま効いてねーな」チッ


だずげでええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!


こっからだしてえええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!


くらいよ~~ さむいよ~~ さびしいよ~~~ッッッ!!!!!


びえええええぇぇえぇぇぇええええええええええええんんんんんん!!!!!



中はパニクっていた


杏子「だが、精神攻撃には耐えられても」

杏子「絶賛無防備なうなのにはちげーねー」チャキ


杏子「フン…」ツゥ―


杏子の槍が、音もなく、まるで生きているかのようにゆっくりとのびていく


さやか「…」

さやかの喉元に、触れるか触れないかでとまった


槍『』ギラァ――…ンン…!!!!

槍『……』

さやか「…スゥ…スゥ…」


杏子「……」

杏子「」シュン、カシャ

いったん槍をもどす


杏子「あたしはどんなに優位でも油断なんてしない」

杏子「この距離から――」

杏子「一気にブッ刺させてもらうぜ」ジャキィ


さやか「…」


ひっぐ… えっぐ…

こんなところにひとりぼっちは嫌だよぅ…


 モヤ モヤ 


……あれ?

なんか、色が…かたまって……



 サアァァ~

さやか「あ…」


風が吹いている

気がつくと、あたしはそこにいた

見覚えのない、でもどこか懐かしい田舎の風景


空が青い


田んぼ道をあるいていた


セーラー服に、学生鞄

隣には杏子がいた


声をかけようかと思ったが、彼女はなにやら熱心にあるきながら本を読んでいて

さやか「ぁぅ…」

のどまで出かかった声をおしもどす

フトみると、さしかかった十字路で

まどかがこちらに手を振っている


まどか「


 さやかちゃん そう呼ばれる気がして

 まどか ってあたしも返そうとした


けど


さやか「ちがう」

 あたし の場所はここじゃない



全力で感覚を元にもどす



杏子「おわりだよ」チャキ

さやか「…」



杏子「」バシュゥ―――――ンン!!!!



杏子の槍が!イッキに伸びてさやかに襲いかかるッッ!!!!


 ギュオオンン!!!!



さやか「」クワッ!!



 バチイイッ!!!!



杏子「なに…っ!」


さやか「……やっと、つかまえた!」グググ…!!!


すんでのところで、杏子の槍はさやかに握りしめられていた


杏子「ちィ!!」


杏子はすぐに、幻覚魔法のかけ直しにかかろうとしたが…


さやかのほうが一手早かった


さやか「くらえッ!!」バチバチィッ!!


暗黒空間でおちいったパニック感情をあますところなく杏子に叩き込む

反撃を警戒して距離をとっていた杏子だったが、槍をつかまれたことで御破算となった

魔力でできた槍は、テレパシーをよく通す


杏子「んなァっ!」ビキビキィッ!!


直撃はまぬがれなかった


杏子「つ~~~~っ!!」クワーン

杏子「……てめぇ、すましたツラしてめっちゃ効いてんじゃねーか!!」


さやか「どーよ、鬼がつかまった気分は」

さやか「これでしばらく幻覚魔法は使えないでしょ」


杏子「チッ…、たしかにノイズが入りすぎたな」


幻覚魔法は術者のイメージ力によって構成される

それは、術者本人はあくまで醒めてなければならないことを意味する

なぜなら、バッドな感情があたりに散乱しているような状態では、いつなんどきそれらにとりつかれないとも限らないからである

気は うつる ことを利用した魔法であるぶん、そこを弱点に突かれることもわりとよくある


杏子「よし」


杏子「めんどくさいのはヤメだ」カラン

さやか「だね」コキコキ


杏子「こっからは」

杏子「単純にパワーで勝負だッ!!」ドン――ッ!!


さやか「のぞむところ!!」ドン――ッ!!




杏子「オオラアアァッ!!!」


さやか「でやあああぁぁ!!!」



ふたりの拳が激突する!!


  ガッ!!!!


チュドオオオオオォォォンンン!!!!



衝撃波によって弾きとばされる杏子とさやか


杏子 ピュー ドカッ「うがっ!」

さやか ピュ―――――――「あれ?」


さやか「あれあれ」ピュー


とまらない、なんで?

ああそうか、壁がない。さっきのでこわれちゃったんだ

杏子がなんか言ってる

けど口がパクパクうごいてるだけで、ぜんぜん聞こえない

聴覚はもどしたはずなんだけど…?

そうそう、音は空気の震動で伝わるんだったよね

ココ空気ないもん、聞こえるわけないよね


さやか「え?」


あたしは宇宙に放り出されていた


杏子「さやかあぁぁ~~~!!」


つづく


ヤバイ


宇宙空間、つまり真空だ


目玉がとびだし胃袋は裏返り


さながら水揚げされた深海魚に…


さやか「……ならない?!」

さやか「じゃあ血液が沸騰…!」

さやか「しないね」

さやか「くぁっ!」ズキーン

さやか「ち、治癒治癒…」ポワワ

さやか「ほぁー」

さやか「あ~…、なんかビミョーになんやかんやキタ…」オェ

さやか「さすがに生命維持だけで魔力つかっちゃうな…」

さやか「でもまぁ、とりあえず大丈夫そう」

さやか「いや~、魔法少女って」

さやか「丈夫だわ」


落ちつきを取り戻したあたしは、船を探す


さやか「あれ?」


パッと見どこにもなかったので一瞬焦る


さやか「あ、あったあった」

さやか「もう、あんなに小さく…」


慣性の法則に流されて、あたしは船から遠く離されていた

そして今も、その距離は着々とのびつつある


さやか「さぶ…」ブルッ


それもそのはず、コピペでしったが気温-272℃

宇宙ヤバイ


さやか「なんで全裸になったかね…、あたしってバカバカ」

さやか「ソウルジェム…」ポワン

さやか「ほ~ぅ…」


あたしヤバイ


さやか「ん?」


 キラン


『さやかーっ!いまソッチむかってるからキャッチしてくれー!』


さやか「え?」

杏子「うおおおおおお!!!」ギュオ

さやか「んなっ!?」

 ドーン!

さやか「痛つつ…」

杏子「さやか、無事か?」※テレパシーによる会話です

さやか「あんたねぇ~、人間魚雷くらって無事なワケないじゃん」

杏子「大丈夫そうだな、帰るぞ」

さやか「帰るってどうやって?」

杏子「コイツだ」ジャラ

杏子「コイツを船にくくりつけてきた、手繰って帰るぞ」

さやか(また思いきったバンジージャンプを…)

さやか「ありがと、杏子」

杏子「ったく、ヘマすんなっての」

杏子「ソウルジェムの濁りは?」

さやか「ちょっとアレだけど帰るぐらいには持つでしょ」

杏子「そっか、あたしもそこまで余裕ないからなー」

杏子「とっとと帰ろーぜ」スッ

さやか「うん」パシ



     杏子 ツ――
      さやか ツ――
クサリ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



杏子「ところでさぁ、さやか」

さやか「なにー?」

杏子「やたらとあたしを引き止めようとしてたけど」

杏子「あれってなんだったのさ」

さやか「ナニっていわれると困るんだけど」

さやか「『カン』?」

杏子「かん?」

さやか「そう、なんかね、イヤ~な悪い予感っていうかさ…」

杏子「それってどのレベル?」

さやか「れべる?」

杏子「レベルだよレベル、なんか道が地割れてたり、マグマが辺り一面吹き出てるとかさ」

杏子「そんな幻覚がでるかって聞いてるワケ」

さやか「いや、あたしそんな幻覚厨じゃないし」

杏子「ふぅ~ん、ならその不安はたいした危険じゃねーってこった」

さやか「は?」カチン

杏子「危険じゃねーっていってんの、マジでアブナイときは近づくのさえ困難なんだから…、まったくお節介なげんk…」

さやか「へぇ~、あんたは幻覚で現実を判断するワケ」

さやか「じゃああんた自分の魔法自分にかけたら絶対ぬけだせないね」

杏子「あ?おまえなにキレてんの」

さやか「キレてないし」

杏子「ハッ、それみろキレてんじゃん」

さやか「うるさい」

杏子「うるさくねーよ、おめぇが勝手にキレてんじゃん」

さやか「うるさいうるさい」

杏子「うるさくねー」

杏子「へっ、不安不安でビビってっからちぢこまっちまって」

杏子「告るタイミングも逃してフラれちまうアホなんだよ、どっちが妄想に負けてんだバーカ」

杏子「…あっ」

さやか「…」

杏子「わ、わりぃ…さやk」

さやか「そうだよね」

杏子「っ…」

さやか「あたしの不安なんて単なる臆病で」

さやか「気にするだけムダってゆーか、むしろドツボにハマるバカ」

さやか「そーなんだよね…、ホントに」

さやか「……」

さやか「あたしひとりで帰る」ツゥ――

杏子「おいさやかっ!」

杏子「ちょっと待て!あんまり鎖からはなれんな、アブねーぞっ!」ツゥ―

さやか「うるさいっ!ついてこないでよ!」

杏子「アブねーっつってんだろーが!小惑星でもブツかったらまたどっかとんでっちまうぞ!」


さやか「ほっといてっていってるでしょ!」ブアッ


杏子「うおっ!?」


さやかの背中にオーロラのような魔力でできた、蝶の羽のようなものがあらわれた


杏子「なにソレ」

さやか「なんだっていいでしょ…、伊達に黄泉がえりじゃないんだから…」

さやか「伊達に魔女になってないんだから…ぐすん…」

杏子「わるかったから泣くなよぉ…」


さやか「泣いてなんかない!バカぁっ!!」バオ―――ッ!!!!


杏子「オイまてっ!そんなに飛ばしたら…っ!!」


さやか「あ…」ガクン


杏子「ちっ…、しゃーねーな!」ジャッ

 パシ

杏子「おら、コッチこい」グイ

さやか「うぅー…」

杏子「ほんっとバカだな、おめーは」

さやか「いいからほっといて~…」

杏子「やかましい、魔力もたせられるようにしっかり目ぇ覚ましとけ」

さやか「さぶい…」

杏子「ったく、手のかかる」ダキ

さやか「ふぁ……ちょっとあったかい…」

杏子「寝るなよー」

杏子「よいしょっと」グイ、ツゥ――

杏子(急いで引き返したいとこだが、あたしのソウルジェムもヤベェな…大きな魔力はつかえない…)

杏子「…」チラ

さやか「…」

杏子「おい」ペチペチ

さやか「んぁ…」

杏子「しっかりしろよさやか、ねるな」

さやか「うん…」

杏子「そーだ、さっきの蝶々みたいなの、いつ覚えたんだよ?」

さやか「なに…?」

杏子「さっきブワッと出て、バオッて飛んだだろ」

さやか「あぁー、アレ…w」

さやか「あれはねー…」

―――――回想―――――


   ~円環の理~ ドドン!


さやか「がはッ!!」ドッシャアァッ!!

「さやかちゃん、もうこのへんでヤメといたらどうかね?」

さやか「ぐっ…ま、まだ……」

さやか「まだまだイケますよ…!あたしは…!」ベホイミポワワ~ン

さやか「さぁっ、イデさん!もう一本おねがいします!」


イデ「フム、」ヒゲサワサワ ドン!


イデ、本名アデモンド・イディグーチ、薔薇園の魔女に仕える使い魔、アーデルベルトの一人。そしてここ、円環の理におけるアーデルベルト界において、無敵の強さを誇る『舞相撲』の横綱である

『舞相撲』とは、アーデルベルト界隈で人気の伝統的格闘技で、そのおおまかなルールは、じゅうぶんな広さの円形闘技場において互いに宙を舞、相手を場外へと弾き出す、もしくは地面に叩き落とすことで勝敗を決するという荒々しいものであった

そんな中でイデは、およそ勝率10割
文字どおりの無敗で、その取り組みでの話題はもっぱら勝敗ではなく、相手が何分、いや何秒舞っていられるかというものだった


イデ『サイレント・ホライゾン!!!!(スーパー頭突き)』

さやか「ごふっ!!!」ドホー!!

さやか「」キィ―――――ン

さやか「あだっ!」ゴッ…!!

さやか「だあああああああああ」ゴロゴロゴロゴロゴロ―――ッ!!!!

さやか「あぁ~…」ゴシャァ―――ッ!!!!


イデ「もう、たてんだろう」

イデ「!」

さやか「ま、まだ…」

さやか「まだまだイケっすよー…」ザッ、フラフラ

イデ「……」

イデ「もう続けても意味がないとおもうんだが」

さやか「いいえ、大ありですね…」ハァハァ…

さやか「あたしはなんでも体で覚える主義なんです」

さやか「やっと羽をつくれるとこまできたんだ」

さやか「このまま空中戦もマスターしてやる…!」

イデ「ならば魔女の力を開放したまえ、私などひとひねりのはずだ」

さやか「ひとひねりとは思えませんが、お断りします」

イデ「フム」

イデ「ひとつ聞いていいかな?」

さやか「どうぞ」

イデ「一体、なぜそこまでするのかね?」

イデ「さやかちゃん、君は魔女だ、使い魔ふぜいに教えをこうなど通常ありえないことだ」

イデ「それがそこまでボロボロになりながら、なにが君をそこまでさせるのかね?」

さやか「フフ…、なにかと思えばそんなことですか」


さやか「あたしは強くなりたいんです」

イデ「強く…」

さやか「そうです」

さやか「あたしは現世で、ある魔法少女の姿をみて契約しました」

さやか「彼女は本当に強く、そしてやさしかった」

さやか「あたしは彼女のような魔法少女になりたいとあこがれましたが――」

さやか「すぐにもうひとりの魔法少女と出会うことになります」

さやか「彼女もまた、強かった」

さやか「二人から教えられたこと、それは戦いの厳しさ」

さやか「どんなに守りたいものがあっても、弱ければ負けてしまう」

さやか「だからあたしは…、強くならなきゃいけないんです!」

イデ「…なるほど」

イデ「たしかにそのとおりだ、弱くては守れない」

イデ「私も生前は主を守ろうと必死だったが、足のひと踏みで死んでしまったよ」

イデ「現実は非情だ」

イデ「だからこそハッキリと言おう、もう帰りなさい」

さやか「帰りません!」

イデ「強情な子だな」

イデ「君の熱意は認めよう、この短期間でまがりなりにも飛べるとこまではきた、スジはいい」

イデ「だがここは円環の理、秩序をなにより重んじる」

イデ「先ほどもいったが、魔女が使い魔に弟子入りするなど世間から白い目でみられるぞ」

さやか「かまいません!」

イデ「君だけの問題じゃない、君の使い魔達も巻き込むんだぞ」

さやか「あたしの使い魔達なら、なんとゆーか大丈夫だと思います」

さやか「たぶん、いやきっと応援してくれると思います」

イデ「後悔しないか」

さやか「後悔なんて、イヤというほどしてきましたよ」

さやか「でもあたしは、たとえ後悔してでもその先を見たい!」

さやか「後悔も飲み込んだ、もっと強いあたしになりたい!」

さやか「それにイデさん、」

さやか「世間の白い目なんて、後悔するには及びませんよ」

さやか「かつて舞相撲界から追放同然の仕打ちを受けながらも、超実戦舞相撲を追究してきたあなたが」

さやか「そんなことで道をあきらめたりしましたか」

イデ「……」

イデ「今日はもうここまでだ」

さやか「イデさ…」

イデ「明日から布団をもってこい、掃除、洗濯、炊事に買い出し、稽古だけが稽古ではない、魔女だからといって特別あつかいが許されると思うな」

さやか「イデさん!」

イデ「わかったら今日はもう帰りなさい、もうすぐ日が暮れる」

さやか「ありがとうございますっ!でももうちょっと居残りしますね」

さやか「今日おぼえた『トロッツデムの型』忘れないうちにやっときたいんです」

イデ「やれやれ…、明日から早いんだ、あんまりムリするなよ」

さやか「はーい」トトッ


イデ(フフ…、強くなりたい…か。若い頃の私もそんな相撲バカだったな)


さやか「正義なき力は無能なりっ!」バッ

さやか「力なき正義は無能なりぃっ!」ババッ


イデ(だがさやかちゃん、強さと弱さは同じ1枚のコイン、どちらか一方ではないのだよ)

イデ(そして君の信じる正義とは――)

イデ(はたして、なんなんだろうね)


 カァ~ カァ~

  デヤァ―ッ!!   ※沈む夕日


―――――――――――――――
―――――
――…

杏子「へぇ…、さやかも色々がんばってんじゃん」

さやか「えへへ…、これでも青属性の端くれだからね…」

杏子「なるほどねェ~、ラーニングはお手のものってか」

杏子「…ん?」

さやか「」シーン

杏子「!」

杏子「おいっ!しっかりしろさやか!」

さやか「あぅ…」

杏子「なんか喋り続けろ!寝たらまた魔女になっちまうぞ!」

さやか「さぶい…」

杏子「くそっ…!」

杏子「……さやか、ソウルジェムだせ」

さやか「ソウルジェム…?」

杏子「そうだ」

さやか「……あぁ……砕いてくれるの?」

杏子「バカ、ちげーよ。いいからだしな」

さやか「?…ハイ、だしたよ」ポワン

杏子「オーケイ、ちょっと借りるぞ」パシ

さやか「どうするの…?」

杏子「」ブンッ

さやか「ちょおおおおおっ!!」

杏子「ばーか持ってるよw ちったぁ目が覚めたか」パッ

さやか「ホッ…あんたねぇ、そんな悪ふざけす

杏子「いまからあたしがコイツをクチにくわえていく、そしたらもう身体のほうはほっとけ」

さやか「え…///」

杏子「生命維持に魔力つかわなけりゃギリギリもつだろ」

杏子「寒さとか、万が一デブリがかすったりとかもクチの中ならもんだいねぇ」

さやか「あああ…け、結界とかは?」

杏子「わりぃなさやか、そこまで魔力が残ってねーんだ、鎖の巻き上げすら手動だしな」

杏子「ちょっと気持ちわるいかもしんねぇが、辛抱してくれ」

さやか「気持ちわるいってことは…ないと、思うんだけど……」

杏子「時間がねぇ、やるぞ」

さやか「ちょっ////」

杏子「あむ」

さやか「あふ…ぅ…んん…////」

杏子「ふぁやふぁ、ふぉう?」

さやか「っ…!ちょ…/////」

杏子「ふぁむふふぁい?」

さやか「んくぅ~~っ!…やめっ…あんまり…ひぅ…中で動かさないで…っ…舌が…/////////」

杏子「ふぁいふぁい、ふぁやふふぃふぇふぉ」

さやか「えぇ?…なに?」ハァハァ

杏子「ふぁやふふぃふぇ」

さやか「なにいってんのか…ハァハァ…ぜんぜん…くぅっ!…わかんないよ…ハァハァ…」

杏子「ふぇーふぇーふぃふぃふぁふぉ!ふぁやふふぃふぇ!」

さやか「イタっ!…ちょ、歯が…痛いってば…イタイイタイイタイ!ちょちょ、ちょっとタンマ…っ!い、いったん出して!…お願い…っ!」

杏子「ぷわっ」

杏子「なにやってんだよさやか!はやく生命維持を切れっつってんだろーが!意味ねーじゃねーかコレじゃ!」

さやか「あ゙あ゙~…/////」ゾワワ~ン

杏子「おい聞いてんのかコラっ!」

さやか「はぁ~~~……ヤバかった…」

杏子「ヤベーに決まってんだろ!もうほとんど魔力のこってねーんだぞ、なんでさっさと切らねぇーんだよ!」

さやか「いや…なんか予想以上にスゴくてさ…、あんた体温何度あるの?」

杏子「はぁ!?それいま関係あんのか?」

杏子「…ったく。36度とかそのへんだろ、さっきまで寒い寒い言ってたんだ、少し暑いぐらいはガマンしろよ」

さやか「ホント?もっと熱くない?それにガマンってゆーか…、いや、まぁ、ガマンなのかなぁ…」チラ

さやか「うわぁ…ヨダレでベトベト…」

SG『』ヌチョ~

杏子「贅沢いうな、ほかに方法ないんだから」

さやか「いやでもさぁ…///」

杏子「でももヘチマもねーよ」

杏子「いまこうしてる間にも魔力は減りつづけてるんだ、さっさといくぞ」ア~ン

さやか「ちょっ!ちょっと待って…」

杏子「ああ?なんだよ…」

さやか「あのさ、喋るときはさ、どうせテレパシーなんだからクチまで本当に動かさなくていいと思うんだ」

さやか「なんていうか…その…//// 変に聞きとりづらくなるし…」

さやか「あっ…そうそう!八重歯もコツコツ当たって痛いんだよね」

さやか「ダメかな…///」

杏子「……」

さやか「いや、ダメなら…ガマンするけど…///」

杏子「……」

さやか「杏子?」

杏子「そうか、痛いのか…」

さやか「う、うん…」

杏子「!」ピコーン

さやか「!?」

杏子「おいさやか、いいこと思いついたぜ」

さやか「いいこと?ハッ…!」

杏子「あんな…」

さやか「ダメっ!!」

杏子「…まだなんもいってねぇよ」

さやか「ダメ、ダメだよ杏子…、それはダメ…」フルフル

杏子「あん?バッチィとかおもってんのか?人類みなこっから出てきたんだぞ?」

さやか「バッチィとか思ってないけどそれはダメ!」

杏子「なんだよ、さやかはダメダメばっかりだな」

さやか「お願い杏子…、もうクチでいいからさ…」

杏子「いや、たしかにいわれてみればソウルジェムはデリケートなもんだ、ちょっとの刺激も魂に直結だかんな」

杏子「さやかをキズモノにはできねーよ、クチの中はナシだ」

さやか「だからこそダメなんだってば!…もう手でもっとくだけでもいいからさぁ、やめて…杏子…!」

杏子「手でもっとくとかそれこそ論外だろ」

杏子「こっちの腕にボディ抱えて、あっちの手にジェム握ったら、あたしの両手はふさがっちまう」

杏子「いくら慣性の法則で流れていけるったって、鎖から手放し運転のままでいられるほど宇宙は甘くねーぞ」

杏子「アソコがいちばん安全なんだよ」

杏子「決まりだな」

さやか「ううぅ……」

杏子「よし、いくぞ」スッ

さやか「まって!!!」

杏子「なんだよ!もう迷ってるヒマねーんだぞ!」

さやか「わかってる!わかってるけど…!」

さやか「あまりに突拍子もないよ、コレ」

さやか「なんかもうギャグなのかエロなのかもよくわかんないし…、そりゃ状況だけみればシリアスだけど…なんていうか…ワケわかんないよ…」

杏子「ワケわかんねーからどーしたんだよ」

さやか「どうしたっていわれても…ただ、なんかさ…」

杏子「なんかまた嫌な予感でもすんのか?」

さやか「うん…そうなのかも…」

杏子「でもべつに地割れもマグマもないんだろ?緊急事態なんだ、その予感、とりあえず脇に置いとけ」

さやか「うぅ~…そうだけどさぁ……あっ…!」

杏子「どうした?」

さやか「みえた」

杏子「なに!?どのレベルだ?」

さやか「一瞬だったからおぼろだけど……『公園』…!」

杏子「公園…?」

さやか「うんっ、公園で…」

さやか「ジャングルジムを背にした初老のホームレスが…みえた…!!」

杏子「はぁ?なんだよソレ…??ちっともアブなそーじゃねーじゃん、それこそワケわかんねーよ」

さやか「そんなっ…!でもっ!もしかしたらスッゴい危険かもしんないよ!」

さやか「あぐっ…!」フラッ

杏子「さやか!」ダキッ

杏子「っ冷て!!」

さやか「ぅぅ…」ガタガタ

杏子「半分凍ってんじゃねーかっ!もう会議はおわりだ!いくぞっ!」

さやか「きょうこ…」

さやか(あ…)


       (まも)
ホームレス『……守護ってもらえ』ニヤリ



さやか「あ………、うん」


杏子「いいな!あたしが突っ込んだらすぐに生命維持は切れ!」

杏子「ソウルジェムだけになって意識を集中してろ!」

杏子「着いたらすぐにグリーフシードで浄化してやるから、それまでぜったい魔女になるんじゃねーぞ!!」

さやか「うんわかった…」

さやか「手間かけさせちゃって…ごめんね杏子…」


杏子「ヘッ、いつものことだろーが」ズブ


さやか「ふわぁ…/////」


杏子「よし、とっとと帰るぞ」グイ


さやか「くぅ…///」

さやか「杏子…」


杏子「なんだよ、しゃべってねーで早く切りな」


さやか「……杏子の中…あったかくて、ホッとする……」

さやか「ポカポカして…気持ちよくて…」

さやか「キュッてなって…つつまれてて…」

さやか「なんかすごーく心地いいの…」

さやか「うん…」

さやか「それだ…け…」

さやか「」ピシ


杏子「ったく」

杏子「冷凍マグロが勝手なこといってやがるぜ…」


杏子「」ブルッ

杏子「でもまぁ…、」

杏子「さすがに変なカンジ…」ムズ



杏子「やれやれだね」ツィ――



つづく

~ちょっと前の船長室まえ~

QB「……」

石坂『どうしたんだ、べぇさん?』

石坂『鍵は開いた、マミさんの部屋に入るのになんら障害はなくなったワケだ』

石坂『ヤルならいまだぞ?』

QB「ちょっと黙っててくれよ石坂」

QB「それと軽々しく ヤル とかいわないで欲しいな、そこは平仮名でもいいだろ」

石坂『ハハッ』

石坂『ヘタレだなwww』

QB「やかましいよ、エタレのなりそこないのクセに」

石坂『まぁ好きにしろ、邪魔者は消えるからよ』

QB「消えるったって見えてるだろう?絶賛プライバシー侵害中じゃないか」

石坂『やれやれ』

石坂『べぇさん、おまえはほむらをもうちょっと見習ったほうがいい』

石坂『まど神さまがいつでもどこにでも居るとしっていながら』

石坂『彼女がオナ

QB「もういい、もういいから消えてくれ石坂」

石坂『はいはい』

石坂『頑張れよw』

石坂『』プツ―

QB「おまえが頑張らないからだろ、ったく…」


ドア「」


QB「うーん…」

QB「とりあえず、入ろう」


ドア「」ウィーン


QB「」トコトコ…


~船長室(マミの部屋)~

QB「この部屋に来るといつも思うことだけど」

QB「匂いがいい」クンクン

QB「なんだろう」

QB「この濃すぎず薄すぎず」

QB「絶妙にあたりに漂うマミ臭」

QB「しつこくないのにボリューミィで、じつに嗅ぎ応えがあるね」スーハー

石坂『そりゃそうだろう、おまえは他に赤と青の匂いも嗅げて幸せ者だと自覚しろよ?』

QB「ブッ!!!」

QB「なんだよ石坂!消えたんじゃなかったのかよッ!」


マミ「う~ん……」モソ…


QB「!」


マミ「ん…」


QB「……」ドキドキ…


マミ「 スヤスヤ…」


QB「ふぅ…」ホッ

QB「…バカッ!マミが起きちゃうじゃないかっ!」ヒソヒソ

石坂『べぇさんが大声だすからだろ』ヒソヒソ

QB「石坂、君と話してると本当にイライラするよ」

QB「消えるといったのはそっちだろう?急に現れるとかワザとやってるのかい?アレか、立場をかさにかけたイジメか、そーなんだな、そーなんだろコノヤロー」

QB「あとコンセントの差し込み口から声だすなよ、地味に気持ちわるい」

石坂『そうカッカすんなってw』

石坂『べぇさんにはいつも世話になってるからな』

石坂『コレを授けてヤル』ポポン

QB「なんだい、コレは?」つ

QB「紙切れが、3枚」

石坂『そうだ、いわゆる切り札ってやつだな』

QB「3枚とも色が違うんだけど?」

石坂『うむ、説明しよう。まずそのピンクのヤツだが』

QB「うん」

石坂『それは脱衣カードだ』

QB「だっ…!!」

石坂『それをつかえば任意の相手、まぁひとりしかいねぇだろうが、その相手の服を任意の枚数脱がすことができる』

石坂『使い方しだいでスレ展開に多きな影響を与える、うまく活用しろよ?』

QB「フハッ、じゃあこの白いほうはなんだい?」

石坂『8頭身カードだ』

QB「でたー」

石坂『文字どおりべぇさんが8頭身化する、コレもうまく使えよ』

QB「フンッ!フンッ!」※鼻息

石坂『最後の黒いヤツだが、コレはスペシャルだ』

QB「すぺしゃる…?」

石坂『まぁ、使ってみてのお楽しみってヤツだな』

QB「考えてないんだろ」

石坂『そーかもな、ま、これでホントに消えるからよ』

石坂『健闘をいのる』

石坂『 デイジー、デイジー…』

石坂『』プツ―

QB「もらうものはもらっておくけど、消えてくれ消えてくれ」

QB「さてと、気をとりなおして」チラ


マミ「くかー…」zzz


QB「観測をつづけようか」



つづく

セルフ保守、遅筆杉ですがまだ書きます


~マミるーむ(船長室ver)~


QB「きゅっぷい」※顔どアップ


QB「まぁ、それにしても」

QB「マミの部屋もかわったね、あの頃から」※あおって部屋全景

QB「あの広いオサレルームから」

QB「このせまくて武骨な船長室へと」

QB「魔法でいくらでも拡張できるってのに」


マミ『船長室って、こんなものじゃないかしら』マミーン♪


QB「よくわからないこだわりだよね」

QB「まぁやってることはゲームにDVDと、たいしてかわってないんだけどね」

QB「書類っぽく散らばってるノートやなんかも、攻略日誌と謎の設定資料だし」

QB「まぁそんなことはいいとしてだよ」ピョン

QB「来た、マミのベッドだ」


マミ「すやすや」


QB「これはこれは」

QB「ドリヘがおろされた、就寝モードじゃないか」


マミ「すぅすぅ」


QB「これだけでもじゅうぶん観測の余地はあるけれど」

QB「やっぱりこの掛け布団はジャマだよね」

QB「そーっとそーっと」メクリメクリ

QB「!」


QB「こ、これは…」



QB「N○SA製のぶ厚い宇宙服じゃないかッ!!」



マミ「すやすや…」マミョーン



QB「………」プルプル

QB「な、ん、な、んだよチクショウ!!!!」ダン!

QB「パジャマに着替える…、たしかにマミはそういった…」

QB「だが断言しよう」


QB「 こ れ は パ ジ ャ マ じ ゃ な い ッ ッ ! ! ! ! 」


QB「パジャマってのはもっと優しさと温もりに満ちたものだ」

QB「女の子の、女の子らしさを、あくびなどしてかわいらしく魅せつつ」

QB「いまから寝ますよ『ぬののふく』1枚程度の守備力になっちゃいますよ、と無言でアピールする」

QB「Rのかからない健全なエロス、それがパジャマだ」

QB「温泉マークとか、アルファベットで MAMI とかが適当にプリントされてあるパステルカラーのやつ、それがパジャマだ」

QB「そして起きたときの『伸び~』がもっとも映える服、そ れ が パ ジ ャ マ 」

QB「ホントなんなんだよコレ…、いつなんどき宇宙に放り出されてもいいようにかい?」

QB「残念だけどそんな展開ここしばらくないと思うね、これはカンだよ、僕にだってそのぐらいの察しはつくんだ」

QB「だいたいそんな対策を打つにしてもノーマルスーツとかいろいろあるだろ? ピタッとしたやつがさぁ…、お肌とお肌のふれあい会話、そーゆーもんだろ…?」

QB「やれやれ、どうせネタ振りしてくるとは思ってたけどね」ゴソゴソ


QB「きゅっぷい」つ『ピンクの紙切れ』ドーン


QB「まったく、もうすこし予想を越えてくれないかなぁ」ヤレヤレップイ

QB「えーなになに、『脱がせたい枚数を正確に念じて破れば効果発動』だって」

QB「よし!『全裸』でッ!!」スッ

QB「ッ……」ピタ

QB「くそ…、枚数を正確に…だと……」

QB「枚数換算…ワケがわからないよ…… 」

QB「よくわからないけど『全裸』と言わせたくないんだろう、めんどくさいなぁ…」

QB「………」

QB「よし、……1枚にしとこう」

QB「下になにを着ているかわからない以上、2枚も3枚も脱がせて」

QB「スカルマミとかマミ自体が消滅とかなったらシャレにならないし、ここはやむを得ないな」

QB「なに、このブ厚いミ○ュランさえどけてしまえばあとはなんとかなるだろう」

QB「とっととヤっちまえ」ビリッ


 パアアァァ…

QB「……」ドキドキ


マミ「すぅすぅ」ポワン


QB「こ、これは…!」

QB「オリーブ色のタンクトップにシンプルな白パン…だと!」


マミ「すやすや」


QB「ふーっ!」※鼻息

QB「なるほど!なるほどねっ!そうきたんだね!」

QB「宇宙服はちょっとした前フリだったワケだ、いいね、いいと思うよ!じつにね!」

QB「……ゴクリ…、観測をつづけ…くぉぉッ!!」

QB「……も、目前に…っ! おぉ~きな 山脈 が二つ……なっ!?」

QB「山脈の頂上が…ツンと…」


QB「」ドクン


QB「ふぅ――――、オーケイオーケイ、一旦落ちつこうか」

QB「スゥーハァー、スゥーハァー」

QB「ふぅ~…」


QB「おっぱいヒィア!!!!」


QB「ふぅ~…おちつけ、おちつくんだ」

QB「素数とか素っぱいを数えておちつくんだ」※素っぱい、ブラなし着衣のおっぱい

QB「ひとつ、ふたつ…、よし、おちついたぞ」

QB「おちついて、視線を戻す、と」ゴンゴンゴン…


QB「!!!!」


QB「なんという…なんというラインなんだ!!!!」


QB「タンクトップが攻撃的なまでにバイーンって張って、まさにタンク!」

QB「強い弾力性をバインバイン感じさせ、ダイナミックに見る者を圧倒し、くぎづけにさせる!高めあげるこの迫力!!」

QB「やや時を経て落ちつきを取り戻しつつあるその時、巨房の描くラインが、おもわず触れたくなるような、やわらかで大きな、真実の優しさに満ちた曲線を描いていることに気づく」

QB「そんな感動を感じながら、タンクトップの広い襟元を、その圧倒的質量でさらにひろげつつ、その中央に深い深い谷間を形成している胸元を、眺める」

QB「 ソコに挟まれたい!!!! おもわず叫びだしたくなるほどの、そんな胸アツ願望が僕のエントロピーを圧迫する」

QB「みろよこの下乳の陰影、たまらんね、ホント目がタマラQになるよ」

QB「いやもう、このボリュームといい、形といい、ポッチといいね、」

QB「おっぱいの神様がいたとしたら、マミパイはまちがいなくその代表作に名を連ねるだろうね」

QB「それほどの神々しき豊穣っぷり」

QB「僕が先住民ならここを聖地として崇めたてまつるだろう、うん」

QB「……」ウズウズ

QB「ちょっと触ってみようかな…」

QB「観測は目視だけでは足りない、不十分だよ」

QB「僕はいつだってベストをつくすんだ、ここで逃げるワケにはいかない」

QB「とはいえ……」


マミ「くーくー」バイーン


QB「いざとなると緊張するな…、なるほど、聖地にタブーとかがつき物なワケだ」

QB「だが、ヤル」

QB「そうきめたのだ、僕は」

QB「……」ソ~


QB「……」フニ


QB「や…、やわらかい……」フニフニ

QB「感動的なまでのやわらかさと弾力だ」フニフニフニ


マミ「ん…う~ん…」


QB「!!」ビクゥ!!


マミ「ん…」ゴロン


QB「…」ドッ ドッ ドッ

QB「あ、あぶないとこだっt

QB「!!!!」


QB「マミケツキタ――――――――――!!!!!!!!!!!」


マミ「ぐぅぐぅ」バウーン


QB「ヤバイよヤバイよコレ、マジヤバイよ」

QB「ラインヤベー、このラインマジヤーバー」


マミ「すぴー」バウーン


QB「デカ過ぎず、いや、」

QB「でッッか!!とビビりはするけれども、いやになるデカさじゃない」

QB「絶妙なエロプリケツ」

QB「くいこみがグッド」

QB「そして今回は白パンなんですね」

QB「黒とか赤とかも穿きこなすマミだけど、今回は基本に立ち返りホワイト」

QB「白は本当にすばらしいね」

QB「白ブラ白パンのマミとかもう王道中の王道だよね」

QB「そこへいくと今回のオリーブカラーのタンクトップという組合せは変化球ではある」

QB「しかし」

QB「色気もクソもない宇宙服をとりさった後にあらわれる乙女の姿態を最後に一枚防備する」

QB「その役目を担うのに相応しいポテンシャルを秘めた一品であることはまちがいない」

QB「みたまえ」

QB「背中をむけてムネが隠れてしまったなどと嘆くことはない」

QB「黄金の滝(髪)のすきまからみえるうなじを」

QB「タンクトップから無防備に覗く肩を」

QB「それらと肩甲骨とをあわせてつくるダイヤモンドは」

QB「神秘的なジャングルを思わせるオリーブの深い緑とあいまって、さながら熱帯のからみつくような湿度をホットに伝えてくる、じつに熱い」

QB「だが暑苦しくならないのが二次服、なんなんでしょうねコノ絶妙に短い丈は」

QB「腰が絶妙にみえています、おなか冷やすなとは教わらなかったんでしょうか」

QB「おヘソも見てみたいですが、いまはこの腰のくぼみ、そして白パンラインからのヒップへと、しっかりと観測することにします」ジィ


マミ「んん~…」


QB「おや…!」


マミ「ん」クィ

マミ「…ぐぅぐぅ」


QB「………ッッッ!!!!」


QB「パンツのゴム紐を寝たまま無意識的に直した…だと…!!」


QB「脳内キュゥべえ、脳内キュゥべえ、応答せよ」

脳Q『こちら脳内キュゥべえ、どうした?』

QB「さっきイクラ(眼球)が送信した画像だが、保存できたか?」

脳Q『ハッハ、安心しろ、ちゃんと動画で録ってある。いつでも再生できるぜ』

QB「そうか、ならいいんだ」


QB「ヒィアツツ!!!!!!」


QB「ヤーベーコレヤーベー」


QB「タッチ!」フニ

マミ「ぐぅぐぅ」プニ


QB「うん、コレはいいケツだね」フニフニ

QB「さっきのムネもそうだったけど」

QB「最っ高にや~らかいけど、じっさい弾力はけっこうあるよね」フニフニフニ

QB「それってつまり、ついつい大人びた印象を受けてしまうマミだけれど」

QB「彼女もまだ15歳、思春期まっさかりの若々しい少女だということがワカるよね」

QB「よし、ここはいっちょとことん観測することにしようかな」

QB「さぁ~てお次は…」

QB「…」チラ

QB「あのフトモモ…、いますぐ挟まれたいむっちり感だけど、」

QB「とりあえずもういちどムネにいこう、どこにいってもハズレなしだが、マミといえばムネだよね」

QB「あの胸にもういちど出会うことは、観測者の最優先事項だよね」キュップイキュップイ

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom