照「年越し鍋」 (53)


季節外れですが、年越しネタを。

少々百合風味です。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1441548603


照「今年もそろそろ終わりだね」

菫「ああ」グツグツ

照「いろいろあったね」

菫「そうだな」グツグツ

照「お鍋はどんな感じ?」

菫「もう少しだ。あとは蓋して煮るだけ」

照「お腹空いたね」

菫「さっきあんなにお菓子食べてたじゃないか」

照「もう消化した」

期待支援


菫「そうか…」

照「うん」

菫「今日は一段と冷えるな」

照「さっき外見たら雪降ってたよ」

菫「そうなのか」

照「うん。粉雪」

菫「道理で冷えるわけだな」

照「昼間に買い出し行っておいて良かったね」

菫「まったくだ」


照「ところで菫」

菫「なんだ」

照「本当に実家に帰らなくて良かったの?」

菫「ああ」

照「そう…」

菫「言っただろ。進路のことで親と揉めたって」

照「うん。菫はプロに行きたいんでしょ?」

菫「ああ。親に言ったら猛反対くらったけどな」

照「ご両親は家を継いでほしいんだっけ?」

菫「そ。だから大学に行けってさ」


照「菫は家継ぎたくないの?」

菫「別にそういうわけじゃないんだ。もともと家を継ぐつもりで高校も入ったし」

照「え、そうなの?」

菫「ああ。麻雀も趣味程度で満足しようと思ってたしな」

照「そう」

菫「そもそも白糸台って、地区予選で注目されこそすれ、全国では結果残せてなかっただろ?」

照「うん」

菫「ところがさ、入学してみたら同い年に怪物がいるじゃないか」

照「怪物って…」

菫「で、二連覇なんてしちゃったもんだから、私も予想外に麻雀に熱が入ってな」


照「プロになりたくなったと」

菫「そのとおりだ。半分はお前のせいなんだから、責任取ってくれよな」

照「考えとく」

菫「なんだ、反応薄いな」

照「別に…」

菫「それよりお前こそ、去年も実家に帰ってないんだろ」

照「………」

菫「ああすまん、この話題は禁句だったな」

照「……ん」


菫「でもお母さんも一緒に上京してきてるんだろ」

照「うん」

菫「いいのか、年末年始を一緒に過ごさなくて」

照「お母さんの仕事、年末年始とか関係ないから」

菫「ふーん」

照「菫だって反応薄い」

グツグツ

菫「お、そろそろ煮えたかな」カパッ

照「おいしそう」


菫「鍋って簡単でいいよな」ヨソイ

照「うん。あ、お肉もっとちょうだい」

菫「はいはい。少しも肉になってないけどな」チラッ

照「今わたしの胸を見て言った?」

菫「まさか。私はお前のその肉のない胸も味があっていいと思うぞ」

照「…今日が菫の命日」ギュルギュル

菫「どうどう、せっかく熱々の鍋が冷めるぞ」

照「……鍋を食べてる間に遺言でも考えておくといい」ストン

菫「そうさせてもらおう。はい、照の分」スッ

照「ん、ありがと」

菫「さ、食べるか」


照「うん。いただきます」

菫「いただきます」

モグモグ

照「おいしい」ハフハフ

菫「うまいな」ハフハフ

照「………」モグモグ

菫「………」モグモグ

照「それにしても、寮で年越すのって私たちくらいだよね」

菫「淡も尭深も亦野もみんな実家に帰ったしな」


照「うん。こんなに広い寮に二人だけって不思議」

菫「寮監が嫌な顔をしていたな。申し訳ないことをした」

照「そうだね」

菫「ここから徒歩5分の所に住んでいるとはいえ、毎日門の開閉をするのは面倒だからな」

照「でもしょうがないよね」

菫「まあ、年末年始を寮で過ごしてはいけないという校則もないしな」

照「そうそう」





菫「…ふぅ。食べた食べた」

照「苦しい…」ゲフッ

菫「おいおい、女子高生が人前でゲップってどうなんだよ」

照「菫だからいいの」

菫「私は喜んでいいのか?」

照「インハイチャンプのゲップが見られるなんて貴重な体験だよ」

菫「バカ言ってないで食器片づけるぞ」

いったんここで失礼します。
続きはお昼ごろに投下します。

最初に書き忘れていましたが、時系列的には照が高2の冬の話です。

では、ここまで読んでくださった方々、ありがとうございました。


高2の冬なのに淡いるの?

原作で淡が留年してないとは書かれてないからね

すみません、淡は完全にミスです。
お手数ですが脳内補完よろしくお願いします。

照菫とか俺得すぎる

機体

いったん乙


照「食休みしたい」

菫「ダメだ。そんなこと言っていつも何もしないじゃないかお前」

照「ちっ」

菫「いま舌打ちしたか?」

照「……食器、洗うんでしょ」

菫「ああ、うん」

カチャカチャ

照「お鍋、おいしかったね」

菫「ああ」


照「たまにはいいね、こういうの」

菫「みんなでワイワイ食べるのも好きだけどな」

照「えっ」

菫「なんだ?」

照「ちょっと意外。菫ってそういうの苦手だと思ってた」

菫「あ、いや。みんなって言っても尭深とか亦野たちのことだからな」

照「納得」

菫「そういうお前も大人数は苦手だろ」

照「うん」


菫「さて…食器も片付いたし特にやることもなくなったな」

照「暇だね」

菫「テレビでも見るか?」

照「別に。特に見たい番組もないし」

菫「紅白とかは?」

照「興味ない」

菫「そうか。まあ私もだが」

照「………」

菫「………」

照「……本、読んでいい?」

菫「ああ。好きにしろ」

照「そうする」


菫「………」

照「………」ペラッ

菫「………」

照「………」ペラッ

菫「………」

照「……菫」

菫「…ん?」

照「膝、貸して」

菫「…好きにしろ」

照「そうする」ゴロリン


菫「本はもういいのか?」ナデナデ

照「うん」

菫「そうか」ナデナデ

照「………」ウトウト

菫「………」ナデナデ

照「Zzz」グーグー

菫「………」ナデナデ

照「Zzz]スピー

菫「………」ウトウト

照「Zzz]グーグー

菫「Zzz]スースー

―――――――
―――

照「……んぁ」ハッ

菫「Zzz]スースー

照「寝ちゃったのか…今、何時だろ」

時計「AM4:25」

照「もう朝…」

照「菫、起きて」ユサユサ

菫「……んぅ」ムクッ

照「菫、初日の出見に行こう」

菫「なに、もうそんな時間か」

照「うん。そろそろ4時半」

菫「そうか。なら行くか」


テクテク

照「まだ雪降ってるね…」

菫「これくらいなら傘はいらないな」

照「うぅ…寒い…」ガタガタ

菫「寒いな…」

照「やっぱり初日の出やめよう」

菫「人のこと起こしといて何言ってるんだ、行くぞ」

照「うぅ…」

菫「…やっぱり人通りが少ないな」

照「朝早いから」

菫「そうだな…」


テクテク

菫「…ここならよく見えるだろ」

照「もう薄明るくなってきたね」

菫「日の出はそろそろだな」

照「これはこれできれい」

菫「確かに」

菫「…そこの自販機で何か温かいもの買ってくるよ」

照「よろしく」





菫「はい、ブラックコーヒーの無糖」

照「………」

菫「なんだ、私の奢りだぞ。飲まないのか?」

照「………」

菫「照が寒い思いしてると思ってせっかく買ってきたのに飲んでくれないのか…」ショボン

照「……う、わかった…飲む」

菫「なんてな、お前には甘~いココアを買ってきてある」

照「……菫のいじわる」プクゥ

菫「まあまあ、そう怒るなよ」


照「別に怒ってない」プイッ

菫「怒ってるじゃないか」

照「だから怒ってn――あ」

菫「ん?」


朝日「」パァアアア


照「初日の出だ…」

菫「初日の出だな…」

照「…きれい」

菫「ほんとにきれいだな…」


照「……菫」

菫「ん?どうした照」

照「今年もよろしくね」ニコッ

菫「コーヒーのことは悪かった。だからその気色悪い営業スマイルはやめてくれ」

照「うん」

菫「はぁ・・・あの顔はいつ見てもトリハダだな」

照「ひどい」


菫「まあ、なんだ…その、今年もよろしくな」

照「うん、今年もよろしく」


照「……っくしゅん」

菫「っと、冷えたか。そろそろ帰ろう」

照「そうだね」ギュッ

菫「…そんなくっつくなよ、歩きにくいだろ」ギュッ



カン!

短いですがこれで終わりです。

今回で5作目で区切りがいいのでこれまで書いたssの宣伝を。

咲「白糸台が準決勝二位抜け?」
菫「宮永TEL?」
咲「お姉ちゃんとケンカしてなかったら」
バルクホルン「貴様それでも姉か!」照「うるさい!」バンッ

気が向いたら読んでやってください。

では、ここまで読んでくださった方々、ありがとうございました。

乙です

全部読んでた
あんたの好きだよ乙

おつー

この山もオチもない感じが逆に良い
乙っした

いったん終わらせておいてなんですが、練習がてらエロ書いてみたいんですけども、需要ありますか?

ありますよ

ありがとうございます。
エロ書くのは初めてなのでそんなにエロく書けないかもしれませんが、ご了承ください。

照菫なんだろうな!?


ドアガチャ

菫「ただいま~。うぅ…寒い寒い。暖房入れよう」ピッ

照「…菫、寒い」

菫「だから今暖房入れただろ」

照「寒い」

菫「我慢しろ、すぐ暖かくなるから」

照「やだ。今すぐ暖かく…いや、熱くなりたい」

菫「! …お前、年明け早々…節操なさすぎるぞ」

照「どうでもいい」ドサッ

菫「ちょ…照…」


照「んむ…」スルッ

菫「んっ…」

照「んちゅっ……んん…」スルスル

菫「ちょ、やめ……んっ、んんっ」

照「んむっ…」プハッ

菫「んっはぁ…はぁ…お前、手際良すぎだろ…」ハァハァ

照「そんなことない」

菫「そんなことあるだろ…」


照「菫、無意識に脱がせやすい体勢とってくれるからやりやすい」

菫「っ…///」

照「気づいてなかったの?」

菫「うるさいっ」プイッ

照「体は素直ってこういうことだよね、菫」

菫「…お前に言われたくないな」サワッ

照「っ!」ビクッ

菫「お前、ほんとに胸ないよな」サワサワ

照「んっ…うるさい」

菫「ま、それがいいんだけどな」サワサワ

照「…変態」モミッ

菫「んぁっ…」ピクッ


照「菫…」

菫「照…」

照「ちゅむっ…んちゅ…ちゅ…」

菫「んっ…れちゅっ…んんっ、んっ」

照「んちゅ…んっ……菫…いい?」ハァハァ

菫「んむっ…待って…照」ハァハァ

照「?」

菫「…て、照も脱いで……」

照「ん…」ヌギヌギ

もう始まってる!


照「脱いだ。していい?」

菫「お前、盛りすぎだ…」

照「……」チュプッ

菫「んぁっ!」ビクッ

照「すみれ…」クチュクチュ

菫「ぁんっんんっ…はぁ…っ」

照「菫……ちゅっ…ちゅぷっ」クチュクチュ

菫「んぁっ…て、てる…ぁんっ」


照「んちゅ…れちゅっ…菫…好き、大好き…!」クチュクチュ

菫「んんっ…照っ…ぁんっ…わ、私も…好きだ…っ」

照「すみれ…すみれっ!」クチュクチュ

菫「ぁあっ…も…だ、だめだ…てるっ…!」

照「んっ……いいよ、すみれ…!」

菫「んぁっ――ああああああああ!」ビクビクっ



――――――――
―――


菫「はぁ…はぁ…お前…新年早々…」ジトッ

照「菫、あんなに感じてたくせに。説得力ないよ」


菫「そ、それはまあ…そうだが…」ゴニョゴニョ

照「あ、そうだ菫。言うの忘れてた」

菫「ん?」

照「あけましておめでとう」

菫「…このタイミングで言うことか、それ」

照「あけましておめでとう」ギュッ

菫「…はいはい、あけましておめでとう」ナデナデ




もいっこカン!

以上になります。

エロって難しいですね。拙いエロになってしまって申し訳ないです。
今後とも精進してまいります。

では、ここまで読んでくださった方々、ありがとうございました。


久しぶりに照菫分を補給できた気がするわ

乙です
咲が白糸台に遊びに行く話凄い好きだった


面白かった

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