エレン「道具磨くのちょー楽しいwwwwww (99)

男子部屋


チュンチュン


アルミン「......ふゎぁ、もう朝か」

アルミン「......エレン、起きてる? 」

アルミン「......あれ、いない。もぬけの殻だ」

アルミン「......」

アルミン「エレン、君って奴は......」










整備室

エレン「道具磨くのちょー楽しいwwwwww」


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エレン「道具を磨けばwwwピッカピカwww」

エレン「道具を磨けばwwwピッカピカwww」

ブレード『エレンくん、いっつも綺麗に整えてくれてありがとう! お陰様でいつまで経っても若いままでいられるよ! 』

エレン「ふっ、なーに、これくらい安いもんさ」

エレン「ただでさえ普段から頑張って貰ってるんだ。これくらいのご褒美がなきゃやってらんねえだろ」

ブレード『うん、そのことなんだけど......あのね、エレンくん。実は......伝えたいことがあるんだ』

エレン「ん、言ってみな」

ブレード『えっとね、その......』

ブレード『わ、笑わないで聞いて欲しいんだけどね』

ブレード『私......いつもこうやって優しくしてもらってね、気付いたんだ』

ブレード『エレンくん......貴方のことが......』

エレン「おっと、その先は野暮ってもんだぜ」

ブレード『......私の思い、聞いてくれないの? 』

エレン「......すまねえ、俺にとってお前は沢山いる可愛い子猫ちゃんの内の一人なんだ」

エレン「だから......お前の気持ちには応えられない」

ブレード『......』

ブレード『そう、よね.....そうに決まってるよね』

ブレード『こんなこと......分かってた筈なのに......』

ブレード『どうして! どうして......涙が......』

エレン『ブレード......』

風呂入ってた。

再開

ブレード『......なんてね』

エレン「え? 」

ブレード『クスッ、冗談だよエレンくん。あんまりにも楽しそうにしてたから、ついからかいたくなっちゃって』

ブレード『どうだった私の演技? 上手かったでしょう? ふふっ、これでも昔は精錬所の華って呼ばれていたんだよ』

ブレード『そんな私をあっさり振っちゃうなんて......エレンくんは中々の女泣かせだね』

ブレード『いくら冗談でも、ちょっと傷付いちゃったな』

ブレード『でも、気にしなくていいよ。所詮は冗談で言ったんだから』

エレン「ブレード、お前......」

ブレード『だから......これ以上こっちを見ないで欲しいかな......』

エレン「......」

エレン「......ちょっとじっとしててな」

ブレード『え、ちょっと、な、なにを! 』

α

エレン「......目印だよ」

ブレード『めじるし? 』

エレン「ああ、そうだよ。申し訳ないが、これがなきゃお前と他の奴を見分けられねーからな」

ブレード『どうして、そんなことを? 』

エレン「......俺なりのケジメだ。ブレード、いや、ブレードα。お前の気持ちには応えられないが......」

エレン「今夜は一番綺麗に磨いてやるから......勘弁してくれな」

ブレード『......うん』










アルミン「おーお、これはお熱いことで」

アルミン「ところでエレン、君はいつの間にブレードと会話出来るようになったんだい? 」


エレン「」

エレン「いや待て、これは違うんだ。これは、その......」

アルミン「その? 」

エレン「いや......あの......」

アルミン「あの? 」

エレン「......」

アルミン「なんてね、どうせ道具を磨いてたら楽しくなっちゃったんでしょ? 其れ位僕にだって分かるよ」

エレン「そ、そうだよそれそれ。朝の早い時間だからか知らねーけど、なんかテンション上がっちゃってさ」

エレン「それで......つい、あんな真似を」

アルミン「......」

アルミン「君の言ってた涙ってさ、ただの油だよね」

エレン「うわああああああああああ、やめてくれえええええええええ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

食堂前

エレン「......」

アルミン「ご、ごめんよエレン。あんな姿を見たのは初めてだったから、ついからかってみたくなって」

エレン「はぁ......もういい。あの後手伝ってくれた訳だし、それでチャラってことにするからな」

アルミン「......というか、毎朝あんな時間から? 毎晩やってるのは知ってたけど」

エレン「いや、流石に毎日とはいかねえけど、立体機動の訓練がある日は必ず起きるようにしてるな」

エレン「ほら、立体機動って割と繊細だろ? ちょっとの不具合で適性訓練の時の俺みたいになっちまうし」

アルミン「確かにあれだけ沢山あると思ったベルトのチェック箇所でも、その全てを網羅出来て無かったもんね」

エレン「まあ、そこでミスをしたお陰で今は道具の大切さを身に沁みて感じているんだがな......っと」

エレン「おいライナー、ベルトルト、一緒に食おうぜ」

ライナー「なんだお前ら、先に行ってたんじゃなかったのか。起きた時にはもういなかったから、てっきりな」

ベルトルト「汗をかいてるみたいだけど、二人で朝練でもしてたのかい? 」

アルミン「いや、立体機動に使う機材の整備をしてたんだ。まあ、僕は途中からだけどね」

ライナー「ほう、朝っぱらからご苦労なこった。だがエレン、毎晩やってるんだからもう充分な気もするんだが」

エレン「何言ってんだよ、道具の整備に充分もなにもねーよ」

エレン「むしろ足りてねえって感じるくらいだしな。ああ、もっと早く起きれば良かった」


ライナー「お、おう。そいつは結構なことだな。これからも頑張れよ」

ベルトルト「ライナー、ちょっと引いてるみたいだけど君はエレンを見習うべきだと思うよ」

ベルトルト「訓練でも割と同じ班になるから見てるけど、道具の使い方が雑になってきてる。ほら、君って成績上位者の割にはよく道具の破損を申請してるだろ? それってよくないんじゃないかな」

ライナー「うっ、いや、確かにそうだが」

ベルトルト「そんなんじゃ、いつか道具に裏切られて......死ぬよ。戦士にもなれないまま」

ライナー「......」

アルミン「......」

アルミン「(ベルトルトが......道具について熱く語るなんて......)」

ライナー「そうかも......しれないな」

ベルトルト「......分かってくれたようだね。だから、これからは......って、エレン、いきなり手を掴んできてどうしたの? 」

エレン「......俺は今、猛烈に感動してる」

エレン「その意味......ベルトルト、お前になら分かるよな? 」

ベルトルト「えっと、同じく道具の大切さに気付いている人がいて嬉しい......のかな? 」

エレン「......同士よ」

ベルトルト「ああ、うん。こちらとしても嬉しいんだけど、周りの目線が......」

ベルトルト「ほら、エレンって訓練生の中だと有名人だしさ、色々と変な噂が......」

アルミン「特に腐女子的な意味でね」





「え、もしかしてエレベル!? エレベルなの!? これは今までに無かったパターンよね!? まさか、エレンはアルミンやジャン、ライナーだけじゃなくてベルトルトもその毒牙にかけてるなんて......次の同人誌はこれにしよっと! 」




エレン「......なんかごめん」

ベルトルト「......なんたって娯楽が少ないからね。思春期だし、ああいった方面に突き進む子がいるもの仕方ないよ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

立体機動訓練所


キース「よし、今日の訓練はここまでだ。最後に、今回の成績上位者を発表する」

キース「第一位、ミカサ・アッカーマン。185点」

キース「第二位、ベルトルト・フーバー。103点」

キース「第三位は、ジャン・キルシュタイン。98点」

キース「そして第四位は......」

キース「エレン・イェーガー! 95点だ! 」

キース「その後はアニ・レオンハート、サシャ・ブラウス、コニー・スプリンガーと続いてゆく。もう一度言うぞ、第四位はエレン・イェーガーだ! 」

キース「それ以下の者は、その理由をよく考えておくことだな。以上、解散! 」

全員「ハッ! 」

ジャン「(おかしい、何かがおかしいぞ。なんだこの結果は)」

ジャン「(ミカサとの差が離れすぎているのは、まあしょうがない。今回のは精度よりスピードを重視した方が得点の伸びが大きい奴だったからな)」

ジャン「(それに、ベルトルトに負けたってのもまだ分かる。ミカサがあまりにも凄過ぎて目立たないってのもあるが、あいつもかなりのスペックを持つオールラウンダーだ)」

ジャン「(そこから更に伸びてきてるんだから、最近伸び悩む俺が勝てないのも納得がいく)」

ジャン「(ただ......)」

ジャン「(エレン・イェーガー、なんでお前とこんな少ししか差がないんだよ! 意味わかんねえよ! )」

ジャン「......」

ジャン「(しかし......よくよく考えると最近のあいつの伸びは凄まじいな。言いたかねえが、軽く嫉妬するくらいに)」

ジャン「(理由.....教官は確かにそう言ったが......)」

ジャン「(わかんねえよ......これっぽっちも)」

今日はここまで。

遅くなったけどネタバレ注意。

ちなみに、キチガイssじゃないよ

キース「......」

キース「キルシュタイン、確か今日は貴様が水汲みの当番であったな? 」

ジャン「......え、あ、はい、そうですが、何か? 」

キース「水汲みのついでだ、井戸周りの掃除を頼みたい。いいな? 」

ジャン「......わかりました」

ジャン「(クソッ、なんで今日に限って。ふざけんなよちくしょう!)」

エレン「......」

エレン「......あの、教官。井戸周りの掃除、自分も手伝ってよろしいでしょうか? 」

ジャン「(はあ? 掃除なんてめんどくさい仕事をわざわざ手伝いたいって、アホかコイツ)」

ジャン「(しかも、よりによって死に急ぎ野郎かよ。何考えてんだ一体)」

キース「ふむ......殊勝な心がけだなエレン・イェーガー」

キース「好きにしろ。私にお前を止める理由はない」

エレン「ありがとうございます、教官」

キース「......キルシュタイン、イェーガーに礼でも言っておくことだ」

キース「色々な意味で、な」スタスタ



ジャン「......」

ジャン「......おい、これは一体どういうつもりだ? 」

エレン「は? なにキレかかってんだよ。意味わかんねえぞ」

ジャン「それはこっちの台詞だ死に急ぎ野郎。何の目的で手伝おうだなんて言い出したんだよ!」

エレン「おい、急に叫ぶなよ! 鼓膜が破れちゃうだろ! 」

ジャン「知るかそんなこと! それより......はん、わかったぞ、どうしてお前がこんなことを言い出したか」

ジャン「どうせ今日のことで馬鹿にしようとしたんだろ? 最初の頃は俺に手も足も出なかった立体機動で今にも俺を抜かそうとしてるって」

エレン「......」

ジャン「その為にはクソめんどくさい掃除の手伝いすら厭わないってか。さっすが行動力だけは一人前な野郎だ、そういう所だけは素直に尊敬出来るぜ」

ジャン「まあ、真似する気はサラサラねーけどな! 」

エレン「......」

ジャン「どうだ、図星ってやつか? 黙りこくってないでなんか言い返してみろよ」

エレン「......っく、あはははは」

ジャン「は? なんだよ急に笑い出して」

エレン「はっはははははは」

ジャン「なんだって聞いてんだろ! 」ガシッ

エレン「いやー悪い悪い、あまりにも馬鹿らしくてな。聞いてもねーのに適当な推理を並べ立ててくお前、持ち前の馬面も相まってめちゃくちゃアホっぽかったぜ? 」

ジャン「ッ! このっ! 」

エレン「お前を馬鹿にする? 誰がそんなめんどくさいことをわざわざするかよ」

エレン「俺の目的は、あくまでも掃除の方だ」

ジャン「......は? 掃除が目的? なんだお前、気でも狂ったのか? 」

エレン「ばーか、価値観の違いってやつだよ。てかお前、掃除なんて適当にやって済ませちゃうタイプだろ? 」

ジャン「......うるせえ、悪いかよ」

エレン「ああ、悪いね。ジャン、お前はもっと道具や設備に感謝をするべきだ」

エレン「さもないと、その内見捨てられるぞ」

ジャン「てめーの価値観を押し付けんな馬鹿。見捨てられるもなにも、道具に感情なんてねーだろ」

エレン「はぁ......そんなんだから立体機動もそれ以外の科目も思うように伸びねーんだぞ」

エレン「内地希望とか言っときながら情けない奴だな」

ジャン「!? 」

ジャン「どうして......それを? 」



エレン「......あんまり言いたくなかったけどよ、お前がそんなんだからな。言わせて貰うぞ」

エレン「俺はな、お前のことをライバルだと思ってたんだ。いっつも憎まれ口を叩いてきて気に食わねー奴とも思ってたが、お前の優秀さをどこかで認めてた」

エレン「訓練でも、目で追っていたのは一番優秀なミカサじゃなくてお前だった。いつか必ず抜かしてやるために」

エレン「だが......気づいちまったんだ。ジャン、お前が道具を大切にしないクソ野郎だって」

ジャン「......」

エレン「お前は賢い奴だから、いつかは道具の心に気づくだろうとも考えた。だから、何も言わずにここまで見てたんだ」

エレン「......その結果がこれだ」

エレン「お前は気づかなかった。お前は変わらなかった」

エレン「お前はもう......俺のライバルとは言えない。今はまだお前の方が上にいたとしても、最終的には俺が上にいく」

エレン「......絶対にな」

ジャン「......」

エレン「井戸の周りの掃除は俺がやる。水を汲んだらさっさと帰れ」

エレン「俺が言いたいのは......それだけだ」スタスタ

ジャン「......」

ジャン「(......道具を大切にしないクズ野郎、か。確かにその通りかもしれねえな......)」

ジャン「(けど......)」

ジャン「あー、むかつく。すげーむかつく。何がもうライバルじゃないだ、ふざけやがってあの野郎」

ジャン「おまけに俺の成績をいちいち把握してやがって、あいつはストーカーか何かかよ。死に急ぎ野郎からストーカーに改名してやろうか」

ジャン「......」

ジャン「変わらなかった......か。今からじゃ、遅えのかな......」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
エレン「さて井戸周りくんよ、俺がピッカピカにしてやるからな」

エレン「ピッカピカーのピッカッカ。ピッカピカーのピッカッカ」ゴシゴシ

キース「......」

キース「ほう、精がでるようだな」

エレン「!? きょ、教官? いつからそこに! 」

キース「そう焦るな、掃除の際にうたを歌っていたなど口外するようなことでもない。ところで、キルシュタインはどこへいった? 」

エレン「あ......それは、その」

キース「やらせる価値もないと判断したのか? 」

エレン「......独断ですが、はい」

キース「ふむ、貴様がそう判断したのなら、それでもよかろう。むしろ、そうなることを望んでいたくらいだからな」

エレン「? おっしゃる意味が? 」

キース「キルシュタインの処罰はなしということだ」

エレン「......助かります。自分が勝手に仕事を奪っちゃったみたいでしたので」

キース「気にするな。それに、貴様には掃除以外の働きもしてもらったんだ。感謝こそすれ、叱責する理由などどこにもない」

エレン「......えーと」

キース「......夕食までには終わらせておけ。それだけだ」スタスタ

エレン「はい、了解です」

エレン「(今日の教官、なんか変だったよな)」

エレン「(まあいいや、夕食まで時間はたっぷりあるし、ピッカピカにしてやるぞ!)」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

キース「......どうやら上手くいったようだな」

キース「さて、ジャン・キルシュタイン。今度はお前がイェーガーを追いかける番だぞ」

休憩します。再開は夜で

蜀埼幕

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

一週間後 雨

ザァァァァァァァ

キース「(......ひどい雨だ。前日から雲行きが怪しかったものの今朝の時点では小降りで、なんとか訓練は行えると思ったが......)」

ライナー「クソッ、的は何処だ? なにも見えねえぞ! 」

キース「(視界は最悪)」

エレン「号令、号令! おい、みんな聞こえてねえのか! 」

キース「(雨音に遮断され、連携も不可能)」

ジャン「!? あ、危ねえ! 滑っちまってまともに打ち込めねえぞ! 」

キース「(それ以上に、こんな状態では訓練生の安全を確保出来ない)」

キース「(......続行は不可能。訓練は中止だな)」

キース「貴様ら、訓練は中止だ!全員速やかに降りて来い! 」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
キース「よし、全員点呼は済んだか? 森の中でくたばっている奴などいないかったか? 巨人の餌にもなれずに死んでしまったという自覚がある者は返事をしろ! 」

全員「......」クスクス

キース「......ほう、ジョークに反応出来るだけの余裕はあるのか。これならば脱落者の心配などいらないな」

キース「さて、貴様らの感じた通りこれ以上の訓練は不可能だ。よって、午後からの時間は休息に充ててもらう」

キース「だが勘違いするな、休暇ではなく休息だ。手早く入浴を済ませ、その後は各々の部屋で身体を休めろ。もしも浮かれて遊び惚ける奴がいたら、そいつには楽しい楽しい罰則をプレゼントしてやる。分かったな? 」

全員「ハッ! 」

キース「最後に、立体機動の機材についてだが......」

エレン「......」

キース「保管庫の鍵は開けておく。各自で整備して、片付けておけ。以上だ、解散! 」

全員「ハッ! 」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
エントランス

アルミン「ああもう、全身ビショビショで気持ち悪いなあ。早く着替えたいよ」

エレン「それ以上に、さっさと整備してあげないと機材が痛みそうで......」

ライナー「......二人とも、すまんな。俺がじゃんけんに負けたばっかりに、風呂の順番が最後になっちまって」

アルミン「まあ、順番があるってことは誰かが最後にならなきゃいけない訳だし、しょうがないよ」

ベルトルト「それに、僕らの部屋は普段からいい順番を取ってるんだ、偶には譲ってあげないとね」

ライナー「お前ら.....そう言って貰えると助かる」

エレン「あ、やっべ」

アルミン「ん? どうしたのエレン? 」

エレン「訓練の途中で予備の刃を落としちまったのをど忘れしてた。今すぐ取りに行かねえと」

ベルトルト「どの辺りに落としたのか分かる? 覚えてないのなら僕らも探すのを手伝うけど」

エレン「いや、それには及ばねえ。ある程度の位置は覚えてるからな。それじゃ、」ダッ


ライナー「......なんつーか、道具のことになると形振り構わずって感じだよな。最近俺も道具についての考えを改めたんだが、あそこまで行ける気が全くしない」

アルミン「それは......まあ、いいんじゃないの? エレンは道具を整備したり、施設を掃除したりする時は本当にいきいきとしてるからね。根本から考え方が違うんじゃないかな」

アルミン「エレンは、道具を愛してるんだよ。それこそ、家族みたいに」

ベルトルト「はは、彼に使ってもらえる道具達は幸せだね。あれだけ大切にしてくれるんだから」



ライナー「......もし俺が道具だったとしたら、あいつみたいな奴に使ってもらいたいと思うだろうな」

アルミン「......僕も」

ベルトルト「......同感だね」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

エレン「ハックショイ! 」

エレン「うー、冷えるなあ」

ちょっと休憩します。

再開は23:30ごろで

ちょっくら出掛けてました。

再開

エレン「えーっと、確かこのでっかい木の上で落っことしたような......」

ブレード予備『エレン、コッチだよコッチ。木の隙間に入り込んじゃって出られないんだ、早く出しておくれ』

エレン「あ、そんなところに引っかかってたのか。待ってろ、今助けてやるからな」

ブレード予備『......礼は言わないよ。我儘かもしれないけど、こっちだって待たされた身だしね』

エレン「ははっ、悪い悪い。後で綺麗にしてやるから勘弁な」

ブレード予備『そう言って......はぁ、相変わらずのタラシ野郎だね。一体何人の子に同じ言葉を使ったんだか』

エレン「え、な、なんのことかなー」

ブレード予備『別に責めちゃいないさ。ただ、あたし等の間じゃ有名な話だってことだよ』

エレン「......以後、気をつけます」

ブレード予備『ま、その方が賢明だろうね』

あれれー?誰かに似てるよー?

エレン「さて、ブレード予備も見つけたことだし、さっさと彼奴らの所に......」

ガサガサ

エレン「(ん? 何の音だ? )」

エレン「(ちょっと近付いてみよ)」

コソコソ

ブレード予備『まったく、アンタは一体何をやってるのさ......まるで泥棒みたいな足取りで』

エレン「しー、静かに! 気付かれちゃうだろ! 」ボソッ

ブレード予備『いや......あたしの声ってアンタ以外には聞き取れない筈なんだけど......まあいいや。それと、何だか二人組でコソコソ話しているみたいね』

エレン「(あ、そうだった。あまりにもナチュラルに聞こえてくるから普通に返してるけど、俺以外には聞こえないんだったよな。道具達の声って)」

エレン「(でも、何でかな。こいつ等に話しかけられると何だか気取った話し方を強いられるというか、なんというかアルミンに見られた時みたいになっちまう)」

エレン「(......病気だよな、これって)」

ブレード予備『違いないね』

エレン「(心読めんのかよお前! )」

ブレード予備『気にすることもないさ。それよりも......』

モブA「......」ヒソヒソ

モブB「......」ヒソヒソ

ザァァァァァァァ

エレン「(あー、雨音の所為でなに言ってんだかわかんねえや。かといって、これ以上近付いたら気付かれるだろうし......)」

ブレード予備『そもそも、なんであそこのやつらが気になってるんだい? あんなの無視して戻ればいいじゃないか』

エレン「(だっておかしいだろ? 視界がボヤける程の雨が降っているのに、わざわざこんなところで立ち話なんて。怪しさ満点だろ)」

ブレード予備『......今のアンタには鏡を見せてやりたいところだけど......会話の内容が気になるってんなら、あたしが聞いてみてもいいかい? これでも、一点に集中すればアンタよりもよく聞こえる筈だから』

エレン「(成る程、金属製だからか)」

ブレード予備『蹴飛ばされたいのかい? 』

エレン「(いいえ、ご遠慮願います)」

ブレード予備『ったく......』

ブレード予備『......』

ブレード予備『......』

エレン「(ん? どうしたブレード予備、何か聞こえたのか? )」

ブレード予備『......』

エレン「(おい、聞こえてるか? おーい、ブレード予備? )」

モブA「......」ヒソヒソ

モブB「......」ヒソヒソ

モブA「www」

モブB「www」

ブレード予備『......』

エレン「(お前......泣いているのか? )」

ブレード予備『え......いや、この、これは......』

エレン「(......辛いかもしれねーが、あの二人組が何を話してたのか教えてくれないか? )」

ブレード予備『......』

ブレード予備『道具......ヒクッ......壊す......遊び道具......はぁ......略奪......』

エレン「(......ごめんな、変なものを聞かせちゃって。もう、聞かなくていいよ)」

ブレード予備『ヒクッ......グスッ......』

エレン「......」

ザァァァァァァァ

モブA「あはは、名案だねそれwww」

モブB「違いねえやwww」

エレン「......」

エレン「......おい、この屑野郎共が」

すんません、今日はここまででお願いします。

>>70

あははははー、ナンノコトカナー

蜀埼幕

モブA「wwwえ......誰お前、いきなり変なこと言ってきて」

モブB「あー、確か成績上位のエレン・イェーガーって奴じゃなかったっけ。屑野郎? なんでそんなこと言われなきゃなんねえんだよ! 」

モブA「あれじゃね? 成績上位者からすればそれ以外は巨人の囮にもならない屑だって」

モブB「wwwwww」

モブB「一体何様のつもりだよwww屑野郎はそっちじゃんwww」

エレン「......」

エレン「......そんなことを言ってるつもりはねえ。俺が言いてえのは......」

エレン「......懐に隠されたブレードのことだよ」

モブA「......は? どゆ意味? 折れたブレードが有るだけだけど」

モブB「だな。意味わからん」

エレン「お前ら......わざと折っただろ」

エレン「職人さん達が血と汗を流して命を吹き込んだそのブレードを」

エレン「......自分達のオモチャとして使う為に何度も何度も岩に叩きつけて」

エレン「......」

エレン「そんなことして......楽しいかよ! 」

モブA「お、おい! なんでそんなことを......これが教官にばれたら......」

モブB「......」

モブB「......なんか証拠でもあんの? 俺らがそういうことをやったっていう、明確な証拠が」

エレン「......」

モブA「! 」

モブA「そ、そうだ。これは訓練中に折れちまったんだ! だから拾いに来たんだよ! 」

モブB「俺らは何も責められるようなことをしちゃいねえ。だから訂正してほしい」

モブB「屑野郎って言ったことをな」

エレン「......」

エレン「.......許す気は端からなかったが、自分のやったことすら認めねえとはな......」

エレン「......もういい、てめえ等が人間じゃねえのは分かった。巨人と共に闘う仲間に対しそんな仕打ちができる時点で、裏切り者と一緒だ」

エレン「巨人共め......駆逐してやる! 」

休憩します。


ちょっと雑に書き過ぎたかも

>>87から>>92は無かったことにしてください。申し訳ありません

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