アニ「釣りにはまった……」(43)

一ヶ月前

エレン「アニ!明日釣り行こうぜ!」

アニ「は?ミカサとアルミンと行きなよ」

エレン「あいつら釣り好きじゃねーんだよ…」

アニ「だからって何で私?」

エレン「暇そうだから」

アニ「蹴るよ」

翌日

エレン「なんだかんだで来るんだなw」

アニ「アンタが誘ったんだろ?…まぁ事実暇だったし…」

アニ「ところで私が持たされてるこのカバンって何が入ってんだい?」

エレン「釣り餌だよ」

アニ「なるほどね、餌って何使うんだい?」

エレン「ミミズとサナギとトウモロコシ」

アニ「……生きたヤツ?」

エレン「うん」

アニ「…………」ぞっ

エレン「おい!!指でつまんで持つな!!落っことすぞ!!」

アニ「できれば指でつまむのも避けたい……」

エレン「じゃあ釣竿持ってろ、それは俺が持つから」つ釣竿

アニ「うん」つカバン

エレン「ったく…ミミズくらいでビビってんじゃねぇよ…」

アニ「ああいうキモチワルイ系は無理だよ」

エレン「着いたぞ」

アニ「!」

アニ「草むらじゃん!!ここをかき分けて行くのかい!?」

エレン「当たり前だろ、さっさと着いて来い」バサバサ

アニ「アンタ……私が女っていうのをちゃんと考えてんのかい?」バサバサ

エレン「これがクリスタなら遠回りしたけどお前ならその必要は無いと判断した」バサバサ

アニ「河原で後ろに気をつけなよ……ケツ蹴っ飛ばして落とすかもしんないからね…」

エレン「気をつけるよ」バサバサ

アニ「この辺の草って私より背が高いね」バサバサ

エレン「お前チビだもんなw」バサバサ

アニ「………」

アニ「ここなら死体隠す場所に不自由しないね…」

エレン「ごめん」

エレン「ふぅ……やっと抜けれたぜ」

アニ「ホントだよ……帰りもここを引き返すと思うとイヤになるね…」

アニ「げっ……足に変なのついてる!!」

エレン「ん?…あぁ、くっつき虫だw」

アニ「虫!!??」

エレン「噛むぞそいつwww」

アニ「………とって(震え声)」

エレン「冗談だ」

アニ「」げしっ

エレン「痛てっ!」

アニ「さっさとコレ取りな」

エレン「それ虫じゃねぇよ!!種だ!!種!!触っても噛まねーよ!!」

アニ「」げしっ

エレン「痛い!!!」

エレン「何で蹴るんだよ!!」

アニ「騙したアンタが悪い!!」

エレン「あーあーハイハイどーもせんますいでしたぁー」

アニ「この釣竿へし折ってやろうか?」

エレン「」土下座

アニ「勘弁してやるよ。釣りしないの?」

エレン「する、仕掛け付けなきゃ」

アニ「やり方教えて」

エレン「まず竿を伸ばすんだ」

アニ「うわっ長っ」

エレン「そりゃあな、5m以上だからな」

アニ「その割に軽いね…」

エレン「それあれだ、カーボンとかいう素材でできてるらしい。折れにくくて軽いんだ」

アニ「へぇ~」

エレン「伸ばしたら先っぽに道糸を結び付ける」

アニ「結べないからやって」

エレン「はいはい…」キュキュキュのキュ!

エレン「ハリスも付けたから、後は餌つけるだけ。何つける?」

アニ「トウモロコシ」

エレン「だろうな」

アニ「トウモロコシなら自分でつけれる」

エレン「やっとけ、俺は撒き餌で魚集めるから」

アニ「つけたよ。どうすりゃいいの?」

エレン「もう一回撒き餌投げるからその辺りに仕掛けを垂らすんだ…」

アニ「わかった」

エレン「ほいっ」ぱちゃぱちゃぱちゃ

アニ「ふん!」シュッ ばちゃ!

エレン「後はあのウキが沈んだら針を針を引っ掛けるんだ。すぐ引くなよ?しばらく我慢するんだ」

アニ「わかった」つ釣竿

エレン「さてさて、俺はミミズで釣ろうかねぇ」ごそごそ

アニ「………沈まない…」

エレン「そんなすぐに食わねぇよ、釣りは忍耐だ忍耐」

アニ「………」

アニ「……………」

エレン「ほいっ」シュッ ぱちゃっ

アニ「ねぇ………これ楽しい?」

エレン「釣れりゃぁ楽しい」

アニ「……………」

ちゃぽっ

アニ「あっ!沈んだ!!」くいっ!

エレン「バカ!竿上げるの早ぇよ!!」

バチャバチャバチャ!!!

アニ「うわっ!掛かった!!掛かった!!」グイグイ!!

ざばっ……

アニ「これ何て魚?あんまり大っきくないけど…」つ釣竿

???「…」ビチビチッ

エレン「釣竿でぶら下げるな!竿と仕掛けが痛む!!」

アニ「ご、ごめん…これ何なの?」つ糸

エレン「ブルーギルだ…」

アニ「何それ、すごいの?」つ糸

ギル「……」ビチビチッ

エレン「全然…この辺りで迷惑な魚No.1だ」

アニ「どうすりゃいいの……これ」

エレン「とりあえず針から外さねぇと…ギルとはいえ可哀想だ…」

エレン「あばよ」ぽいっ

ばちゃん

ギル「……」すいすいー

アニ「何で逃がすの?食べないの?」

エレン「食いたきゃ食ってもいいけど小骨は多いしそこまで美味くねぇし…あんまり食べる人居ないぞ」

アニ「じゃあいらないね」シュッ ぱちゃ

エレン「コイなら食べれるぞ、ここの水は綺麗だから泥臭くないからな」

アニ「へぇーじゃあ私はコイを釣るよ」

エレン「俺はマス狙いだけどな」

アニ「マスって?」

エレン「釣ったら見せてやるよ、マスは焼いたら美味いんだ。塩があれば絶品なんだがな……塩って高価だからな…」

アニ「じゃあ私もマス釣るよ」

ちゃぽっ

エレン「おっ」

くんっ

エレン「よしっ」クイッ!

バチャバチャバチャ!!!

エレン「来た来た来た!!」グイグイグイ!!

エレン「これ結構デカいんじゃね!?」グイグイ!!

アニ「それマス?」

エレン「あげて見ねぇとわかんねぇが期待大だ!!!」

ざばぁ

エレン「………」つ糸

ギル「……」ビチビチッ

アニ「ぶふっwwww」

アニ「これ結構デカいんじゃね!?(`・ω・´ )」

アニ「ぶふっwwww」

エレン「……………」三角座り

ギル「………」ビチビチッビチビチッ

アニ「ブルーギル戻してあげなよ」

エレン「」ぽいっ ぱちゃん

エレン「……………」三角座り

アニ「何いじけてんのさ…」

エレン「……………」三角座り

アニ「ほら、ブルーギルってよくかかるんだろ?からかったの謝るから釣りしなよ」

エレン「いやだ……」三角座り

アニ「気にしないで釣りなよ、人がせっかく着いて来てやったんだから」

エレン「別に…気にしてねぇし……でもブルーギルしか釣れない気がするし……釣り辞めよっかな……」三角座り

アニ「」(めんどくさい……)

アニ「あ、そ、私は釣るよ」

エレン「…………」チラッ チラッ

アニ「」(うざい……背中向けて拗ねてるくせにチラチラ見てくる……)

ちゃぽ

アニ(あ、来た!……そうだ!エレンの竿とすり替えて…)

アニ「エレン、アンタの竿…引いてるよ?」

エレン「何!?」ばっ

バチャバチャバチャ!!!

エレン「うおっ!!これはイイ感じの引きだ!!!」グイグイ!!

アニ(一瞬で元気なりやがったね…単純すぎるだろ……猿でももっと様子見て拗ねるよ…)

エレン「アニ!!見てろよ!!これが真の釣り師の業だ!!」グイグイ!!

バチャバチャバチャ

アニ「うん!」(事情を知ってる私としては痛々しくて見てられない……)

さばぁ!!!

エレン「っしゃぁぁぁ!!!マスだ!!!来たぁぁぁ!!!」つ糸

マス「……」ビチビチッ

アニ「すごいじゃないか!流石は経験者だね!!」

エレン「へへへ!!まぁな!!」

エレン「…………」

アニ「どうしたんだい?」

エレン「この針……トウモロコシがついてる………」

アニ「!!」(しまった……)

エレン「わぁぁぁぁん!!!俺もう帰る!!!!釣りなんて二度としねぇし!!!!」

アニ「待ちなよ!!何も泣かなくてもいいだろ!!釣り上げたのアンタだし!!!」ぐいぐい

エレン「いやだぁぁぁ!!!もう帰るぅぅぅ!!!!うわぁぁぁぁぁ」

アニ「ちょっと!!そんなこと言わないでってば!!!困るだろ!!!」ぐいぐい

ジャン「あれ?お前らどうした?お前らも釣りか?」

エレン「げっ……ジャン…」

ジャン「げっ、てなんだ死に急ぎ野郎」

アニ「私らも釣りだよ。ね、そうだろ?エレン?」(また余計な事言いそうなヤツが来た…)

ジャン「つーか、お前何で泣いてんだ?www」

エレン「じつは…かくかくしかじか」


ジャン「だーはっはっはっはっwだっせぇwwwww」

エレン「…………」

アニ「」(やっぱり……ていうか笑われるのわかってんのに何で喋るのさ!死に急ぎ笑われ野郎!)

アニ「アンタ何釣りに来たの?」

ジャン「俺はアユを釣りに来たんだ」

エレン「は?アユは友釣りだろうが。」

アニ「友釣りって何?」

エレン「アユは苔とか食べるからエサ釣りができねぇんだよ。だから囮のアユを一匹使って寄って来たアユを釣るんだ。それが友釣りだ」

アニ「へぇ~」

ジャン「これだから死に急ぎ野郎は…」

エレン「あ?」

ジャン「アユはシラスでエサ釣りする方法もあるんだよ」

エレン「マジかよ」

ジャン「ま、初心者はギルがお似合いだよwwwじゃあなwww」

エレン「………」イライラ

アニ「ほっときな、元々あんなヤツだろ?」

エレン「そうだな……」

エレン「………」つ釣竿

アニ「……………」つ釣竿



ジャン「へへへww釣れたぜwww」


エレン「ただでさえ気に入らねぇヤツが好調ときてやがる……おもしろくねぇな……」

アニ「ほっときなって言ってるだろ、アンタはマス釣りに来たんだから関係ないじゃん」

エレン「チッ……」


ジャン「ひゃっほー!!また釣れたぜwww」

憲兵「おい!」

ジャン「はい?」

憲兵「お前が釣ってるのはアユだな?」

ジャン「はい」

憲兵「この辺一帯は漁業組合の許可が無い者のアユ釣りは禁止だ。許可証はあるんだな?」

ジャン「………無いです」

憲兵「ちょっと屯所まで来てもらおうか」


アニ「ジャンが憲兵に連れて行かれたね……」

エレン「へっ、ざまぁみやがれ」

エレン「おっ!来た!」ぐいぐい

エレン「でかいの頼むぜ!?」ばちゃ

エレン「」つブルーギル

アニ「そんな時もあるって…」つ釣竿

エレン「お前はいいよな……マス釣れたんだからよ」ぽいっ ぱちゃん

アニ「そんなこと言われても……ん?」ぐいぐい

アニ「来た!」ぐいぐいぐいぐい

アニ「重たい……」

エレン「大袈裟だな」

アニ「ホントに重い…手伝って」ぷるぷる

エレン「しょうがねぇな」がしっ

エレン「!?……結構重い……」ぐぐぐぐ

アニ「これ何!?」

エレン「わからん!ここまで重いのは初めてだ……」ぐいぐい

ざぱぁ

エレン「スズキじゃねぇか!!」

スズキ「」ビチビチ

アニ「スズキ?」

エレン「そうだ…普段はもっと下流で釣れるんだけどな…それにしてもデカイ…80cm以上か?」

アニ「それってスゴいの?」

エレン「スゴいな……見たことないし」

アニ(釣り…楽しい)

エレン「おかしいな」

アニ「何が?」

エレン「いや、スズキってトウモロコシには食いつかねぇはずなんだ」

アニ「そうなの?」

エレン「うん、こいつらフィッシュイーターだからな」

アニ「フィッシュイーター?」

エレン「魚食う魚だよ」

アニ「じゃあ何で私の針に掛かったの?」

エレン「なんでだろ…虫餌に来ることはあるんだけどな…」

エレン「あ、わかった」

アニ「?」

エレン「お前の針に小っさい魚が先に掛かったんだよ、そいつをコレが食いに来たってワケだ」

アニ「へ~、スズキって釣るの難しそうだね」

エレン「俺もスズキは釣らねぇからわかんねぇな。シーバスって呼び方で人気のターゲットなんだがな」

アニ「今度はスズキ釣ろう……で、コレどうすればいいの?」

スズキ「」ぱくぱく←コレ

エレン「食べる?」

アニ「食べれるの?」

エレン「美味しいらしいが」

アニ「私魚なんて捌けないよ?どうやって食べるの?」

エレン「丸焼きでいいなら俺がやるぞ?」

アニ「じゃあそれで」

エレン「よし…まずは〆るぞ!」つナイフ

アニ「しめるって?」

エレン「魚の鮮度を保つために殺して血を抜くんだ。今回は苦しまないようにする為だけどな」ザクッ

アニ「残酷だね…どうやったの?」

エレン「エラから刃を入れて首の骨を切断したんだ。次は尻尾の辺りに刃を入れる」ザクッ

エレン「大体の魚はココが急所だ、これで血抜き完了」

アニ「スズキが恨めしそうな目でアンタを見てる」

エレン「嫌なこと言うなよ!釣ったのお前だろ!?」

アニ「私殺してないもん」

エレン「てめぇ!1人だけ責任逃れとかズルいぞ!!お前も共犯だ!!」

スズキ「」<●>

釣り人(爺)「お?それスズキか!」

エレン「!?…はい!」

アニ「私が釣りました」

釣り爺「はっはっはっ、釣りデートか羨ましいのぉw」

アニ「そんなんじゃないです!/////」

エレン「これは女じゃないです」

アニ「」げしっ

エレン「痛っ!!!」

釣り爺「はっはっはっ、そのスズキ捌けないならここの近くに釣った魚料理してくれる店あるから行ってみなさい。」スタスタ

アニ「丸焼きよりそっちがいい」

エレン「俺まだブルーギルしか釣れてないんだけど?」

アニ「どうせブルーギルしか釣れないよ」

エレン「………」

更新キターーーー!



アニ「スズキを釣り上げた。またお前かー?!」てんとこてんとこ
エレン「そうそう。それがスズキを釣り上げた時の儀式みたいなもんだ」

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