小関麗奈「悪の美学」 (17)

・書き溜めあり

・地の文あり

・短い

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アタシは小さいころテレビの悪役に心惹かれた。

理由ははっきりとは覚えていない。しかし自分のやりたいように好き勝手やる悪役がとても輝いていたように思えた。

それからというものどんな特撮、アニメ、漫画を見てもアタシは悪役を好きになるのだ。

アタシは悪になると心に誓った。


とりあえず悪になるために、手っ取り早くイタズラを始めた。

人が驚くさまを見るのはいつでも爽快ね。

ただそれじゃ足りない。アタシが目指しているのはこんな小悪党じゃない。

アタシは影響力を求めてアイドルになることにした。

アイドルも悪役とは違う意味で輝いていて好きだったしね。

さあ、景気付けにいつものアレやるわよ。

悪の美学その1 悪はよく笑う。

「アーッハッハッハッ…ゲオゲホ…!」

少し失敗したけど…、これがレイナサマの世界征服第一歩よ。


しかし、現実はそんな簡単ではなかった。

家に届く何通もの不採用通知。

でもアタシは気にしていない。

悪の美学その2 諦めない

テレビの中の悪役が一回負けたぐらいで簡単に諦めてる?

答えはNOよ。悪は最後の最後まで諦めたりしないんだから。


そんななか、アタシは1つのプロダクションに受かった。

レイナサマを選ぶなんてなかなか見る目あるじゃない。

アタシはアイドルになってからレッスンは真面目にやったわ。

勘違いしないでほしいけど悪だからといってレッスンをサボったりはしない。

むしろ積極的に行うわ。

悪の美学その3 努力をする

なんの努力もせずに成功は得られない。

大抵努力をしない悪役はただのかませ犬よ。成長する悪役だからこそ魅力あるんじゃない。


だけどその努力を自慢するのもカッコワルイわ。

悪役は努力を見せなかったもの。

悪の美学その4 努力は誰にも見せない

「コツコツなんて地味すぎんのよッ!」

口ではこう言っておく。

ヒーローの修行シーンはあったけれど悪役の修行シーンはないものね。



ただ一人で突っ走るのにも限界があるわ。

悪役にも部下やコマがいる。アタシの場合それはPよ。

悪の美学その5 カリスマ性を磨くべし

カッコイイ悪役というのは総じてカリスマ性があるのよ。

だから部下もついてくる。

「みんなが媚びても、このレイナサマだけは媚びない! Pと我が道を行くわッ! あれ、アタシ…なんかPに媚びてない?」

カリスマ性を磨くため媚びたりしない。Pにも媚びてないわよ?



そして、アタシが待ち焦がれていたアイドルが登場した。

南条光。そう正義の味方だ。

正義がいてこその悪。光と影。いつも対になる存在。

悪の美学その6 正義と戦うべし

正義と戦って初めてアタシは悪になれるといっても過言じゃないだろう。

それほど悪にとって正義とは重要なものなのだ。


さらに当然のように入ってくる光とのLIVEバトル。

下僕たちもこのアタシと光の戦いの構図が見たいのだろう。

アタシは悪の美学その3とその4に従って隠れながらも練習したわ。

そりゃ負けたくないもの。

「正義が勝つんじゃない!強いから勝つのよ!ジョーシキでしょ!?」

正義が必ず勝つ?そんなものはアタシが認めないわ。



少しずつ、少しずつ実力がつくのがわかる。きっとアタシが憧れた悪役もこんな気持ちだったのだろう。

そう考えて一人嬉しくなった。大きな口をたたき自分を追い込む。そしてそれを乗り越える。

簡単なことじゃない。大きな口をたたくだけなら小悪党でも出来る。

違う。アタシが望むのは世界征服。生半可な覚悟じゃダメなのよ。

「愚民共がアタシの前にひれ伏す日が楽しみね!」

「アタシの歌とLIVEパフォーマンスで、会場のファンのハートとサイフの中身をぜーんぶ巻き上げるわよッ!」

全員虜にして見せるんだから。


さて。ついにLIVEバトル当日。

緊張はしている。だけど嫌な感じではない。

ずっと望んでたこと。さあP、行きましょう。

「新たなる伝説の始まりよッ!」

これがアタシの始まり。初めて悪としての小関麗奈のLIVEよ。

「レイナサマ至上主義よッ!」


全力を出したLIVEの結果はアタシの負けだった。

なに?そんなに悔しそうな顔してないって?

当たり前じゃない。

「アタシがこんなところでつまづくわけないでしょ、P!」

悪の美学その2よ。諦めない。

負けたならパワーアップして何度でも戦ってやるわ。

アタシが勝つその日まで。


以上がアタシの悪の美学よ。

あなたはどう感じたかしら?

ふふ、その顔を見ていると、

「私の美学に言葉も出ないようね。」

以上短いけど終わりです。

悪役が魅力のある作品はいいと思います。

それとレイナサマのセリフはかっこいいのが多いです。

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