女「好きです」 男「お前は誰だ」(15)

女「あなたを好きな人です」

男「告白……か?」

女「そうです」

男「ほー」

女「驚かないんですね」

男「俺はモテるからな」

男「珍しい事じゃないんだ」

男「今日も15人から告られた」

女「嫉妬しちゃいます」

男「それよりも気になることがある」

女「なんでしょうか」

男「ここは俺の家の玄関だ」

女「はい」

男「俺はいま帰宅してきた」

女「おかえりなさい!」

男「お前がいた」

女「えへへ、どうも」

男「お前は誰だ」

男「泥棒……とかじゃなさそうだし」

女「だからあなたの事が好きな人です」

男「なぜ鍵をしめていた俺の家の中にいる」

女「まあまあ、とりあえず中に入ってください」

男「俺の家なのに……」

男「なんだか危ない気がするが入ってしまった」

女「ささ、座ってください」

男「だから俺の家だって」

男「お前、本当に誰なんだ?」

女「当ててみてください」

男「めんどくさっ」

女「あ、ひどい」

女「今日、喫茶店にいましたよね」

男「なんで知っているんだよ……」

女「あなたのことなら何でも知っています」

男「だからなんでだよ……」

女「あなたを好きだからです」

男「いや、そういうことじゃない」

女「そういうことです」

男「わかった、お前が俺の事を好きなのはわかった」

女「やった!」

男「とにかく俺に質問をさせてくれ」

女「じゃあ、こっちも質問していいですか」

男「なんでそうなる」

女「ターン制でいきましょう」

女「先手必勝、まずは私から」

男「あ、ずるい」

女「喫茶店で一緒にいた人は誰ですか」

男「……クラスメイトの子だよ」

女「なにをしてたんですか」

男「呼び出されて話をしてたんだよ」

女「その話とはず~ば~り~」

男「……告られた」

女「やっぱり! くそ~」

女「あれは今日何人目なんですか?」

男「えっと、9人目……かな」

女「昔から相変わらずモテますね」

男「昔から相変わらず?」

女「なんでもないです」

男「ていうか、お前しか質問してないじゃないか!」

女「ああ、すいません」

男「じゃあ俺のターンってことで」

女「私の好きな人でも訊きますか?」

男「それは知ってる」

すいません
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