グリP「げほ、げほっ……!」 翼「……」 (33)


未来「ぷ、プロデューサーさん!?」

P「あ、ああ……すまんな、余計な気を遣わせて」ケホケホ

未来「だ、大丈夫ですか!? 顔色、真っ青ですよ!」

P「はは、大丈夫大丈夫。こんなの、ソファーで横になればすぐ良くなるから……」ブルブル

未来「そんな……! せめて、今日ぐらいは早めに家に帰った方が……!」

P「本当に大丈夫だって……」フラフラ

未来「こ、小鳥さーん! 毛布と風邪薬、持ってきて下さーい!」グイグイ

翼「……」


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高木「うーむ……今日も絶好のプロデュース日和だな」

ガチャ

高木「?」

翼「失礼しまーすっ!」

高木「おお、伊吹君か……一体どうしたのかね」

翼「お休み!」

高木「うん?」

翼「プロデューサーさんに、もう少しお休みあげてほしいなーって」エヘヘ

高木「ふむ……彼に休みをあげたいのは私も山々でね……」

翼「出来ないの?」ズイ

高木「ま、まあ……手段自体は難しくないのだが」

翼「不可能じゃないんだよね?」ズイズイ

高木「い、いや……そうなるとどうしても人が……」

翼「プロデューサーさん……これまで死に物狂いで頑張ってきたんだから、ちょーっとぐらいお休みあげても良いと思うなー」ズイズイズイ

高木「し、しかし……」

















翼「ダメぇ?」エヘッ

高木「……」


未来「え? プロデューサーさん、明日からお休みなんですか?」

小鳥「ええ……」

未来「うわあ……よかったですね、プロデューサーさん! ちゃんとしたお休み取れたの、いつ振りかなあ」

小鳥「……」

未来「ちなみに復帰は何日後……」

小鳥「……」

未来「……小鳥さん?」

小鳥「……今日から丁度、一ヶ月……」

未来「!?」

翼「♪」


小鳥「……」カタカタ

翼「何してるのー?」ヒョコ

小鳥「ああ、翼ちゃん……」グッタリ

翼「……やっぱり、プロデューサーさんが居ないと厳しい?」

小鳥「あはは……原因の大半は私達なんだけどね。今までの業務はプロデュースも含めて、殆どプロデューサーさんに頼りっぱなしだったから……」

翼「……」

小鳥「せめて、営業の部分だけでも受け持ってくれる人がいると助かるんだけど……」ウーン

翼「……営業、かあ……」


コンコン

ガチャ

未来「し、失礼します!」

ディレ「ああ……また君か」

未来「お願いします! 今度のお仕事、私達に受けさせて……」

ディレ「駄目だ」

未来「で、でも……!」

ディレ「君たちはまだ中学生だろう? いくら他に人が居ないとはいえ、こんな年端のいかない子供に仕事を任せるわけには……」

未来「……お、お願いしま……!」

翼「私からもお願いしまーすっ!」

未来「!?」


未来「つ、翼……?」

ディレ「……君は?」

翼「未来と同じ事務所の、伊吹翼でーっす!」ヘヘ

ディレ「……何度も言うようだが、子供相手に仕事を任せる程私は……」

翼「……」ジロジロ

ディレ「な、なんだね?」

翼「ディレさんって、私のお父さんに似てるね!」

ディレ「!?」

未来「!?」

翼「気難しいとことか、中々視線合わせてくれない所とかそっくり!」アハハ

ディレ「き、君……! 一体何を……」

翼「何ってー?」ズイズイ

ディレ「わ、私に近付くのは止めなさい!」

翼「ディレさんは私のお父さんなんだから、このぐらい普通だって思うなー」エヘヘ

ディレ「だ、だから、私は君の父親なんかじゃ……」

翼「おとうさーんっ」スリスリ

ディレ「……!?」

翼「私……」



















翼「もっと、オシゴトほしいなぁ……っ」エヘヘ

ディレ「……」

未来「……」


P「え? 俺が休んでから、一ヶ月の売り上げが倍に伸びた?」

高木「いやあ、正直原因はよく分かってないのだが……不思議なこともあるものだねえ!」ハッハッハ

P「は、はあ……?」

小鳥(あの子、アイドルよりも営業マンの方が向いてたんじゃないかしら……)


黒井「ふはは! 無様だなあ、765の犬め!」

P「く、くそ……あんたは一体、どこまで俺達の嫌がらせをすれば……!」

黒井「嫌がらせ?」

P「俺が会社を休職してる間に、テレビ局の人間、スポンサー……果てやオーディションの審査員にまで圧力をかけ……!」

黒井「……」

P「ここ数週間、オレ達のメディアへの露出の機会をことごとく潰してきやがって……!」

黒井「知らんなあ」

P「な、何……?」

黒井「あんなものは、今まで手のひらの上で踊らされていただけの家畜が己の保身に走っただけだろう?」

P「あくまで自分とは無関係だと言い張るつもりか……!」

黒井「回りくどいのは貴様とて同じだろう。私が違法な行為に手を出し、ちっぽけな貴様の事務所を潰しにかかった……そんな決定的な証拠はあるのか?」

P「……ち、畜生!」ガン

黒井「……くはは! いいぞ、その顔だ!」

P「っ!」キッ

黒井「小物は小物らしく、強者に頭を垂れていればいいのだっ!」ハッハッハ

P「……くっそおおおお!!」

翼「……」


黒井「」ゴクゴク

黒井「ふう……弱者を蹴散らした後に飲む酒は、また格別だな」

黒井「さて……103プロの家畜とは、また話し合いの場を設ける必要が……」

アナ『それでは次のニュースです』

黒井「む?」

アナ『先日……警視庁は、大手企業『961プロダクション』と違法な取引を行っていたとして、103プロダクションの社員数名の身柄を確保致しました』

黒井「!?」

アナ『数名の被疑者は、『おっぱいが悪い』『あの甘い声がどうにもたまらない』『まちこさんに感謝』等と、意味不明な供述をしており……』

黒井「ば、ばかな……!? こんなはずはない!」

黒井「あ……あれだけ完璧な手筈でコトを進めていたのだ! いくら警察側の人間が優秀だろうと……」

黒井「103プロの連中が自白でもしない限り、こんな失態を私が晒すはずは……!」ギリギリ

翼のダメぇ?は反則だと思う.....
支援だよ

>>1
伊吹翼(14) Vi
http://i.imgur.com/1Flgaic.jpg
http://i.imgur.com/09Rve9Q.jpg

春日未来(14) Vo
http://i.imgur.com/mloeRlp.jpg
http://i.imgur.com/gCRi8tr.jpg

>>3
音無小鳥(2X) Ex
http://i.imgur.com/g8aE7xk.jpg
http://i.imgur.com/iH8gSG2.jpg


翼「〜〜♪」フンフン

奈緒(結局、アイツ一人で上場企業を一つ潰したことになるんか……)

恵美(もう天才とかそういうレベルじゃないよねこれ)


志保「いい加減にして下さい……」

P「す、すまない志保。次はこんなミスが無いように……」

志保「……プロデューサーさん、前にもそんなこと言ってましたよね?」

P「う……」

志保「961プロからの妨害が落ち着いて、気でも抜いてたんですか?」

P「そ、それは……」

志保「……」ハァ

P「……す、すまん! この通りだ!」バッ

志保「……もう良いです。貴方なんかに期待をした、私にも比はありますから」スタスタ

P「し、志保っ!」

バタン

P「あちゃあ……」

翼「……」


志保「……」

バタン

翼「志保ちゃん」

志保「……急に、何?」

翼「さっきのは、少し言い過ぎだと思うなー」

志保「……別に、あれぐらい普通……」

翼「普通?」ズイッ

志保「……え?」

翼「プロデューサーさん、つい最近お仕事から復帰したばかりなんだよね」

志保「ちょ、ちょっと……」

翼「それでなくても……何十人ものアイドルを一人でプロデュースするって、すっごく大変なコトなんだよね」ズイ

志保「顔、近い……!」

翼「一言、プロデューサーさんに謝って欲しいなあ」ズズイ

志保「あ、謝るって……!」

翼「志保ちゃん……」















翼「……ダメぇ……?」ニコォ

志保「」


志保「ゴメンなさい……っ!」ポロポロ

P「も、もういいって……」

志保「ゴメンなさいっ、ゴメンなさい……っ!!」

P「い、いや。そもそも悪かったのは俺の方だし、志保がそんなに気にする事でも……」

志保「本当にっ、ごめんなざぃ……っっ!!」ポロポロ

P「ちょ!? ゆ、許す! 許すから!」

可奈(なんだかんだ志保ちゃんも、私達と同じ普通の人間なんだなぁ……)

昴(誰だアイツ)


美奈子「プロデューサーさん、お昼ごはんですよー!」ワッホイ

P「う、うん……」

美奈子「どうしたんですか? そんなあからさまに暗い顔して」

P「い、いや……最近色々あって、どうも腹の調子が良くなくてな……」

美奈子「ほ、本当ですか!?」

P「あ、ああ……」

美奈子「それじゃあ、今日のところはしょうがないですね……」

P「」ホッ

美奈子「たまたまお腹に優しい卵粥、お鍋一杯作ってきたのでこれだけでもどうぞ!」ドスン

P「……」

翼「……」


P「はふ、はふ……」モグモグ

翼「……」

P「……美奈子の料理は、味は美味いんだが量がな……」モグモグ

翼「……」

P「うっぷ……これでようやく半分……いや、まだ1/4……?」モグモグ

翼「プロデューサーさーん!」

P「……ん?」

翼「さっきから何食べてるのー?」

P「ああ、美奈子の作ってくれた卵粥だよ……」ハハ

翼「私も食べたーい」

P「!?」

翼「残ったお粥、全部食べたーい!」ジタバタ

P「お、お前……この量、一体何人前あると思って……」

翼「えへへ、大丈夫だって! 私、今日の朝ご飯抜いてきたし!」

P「し、しかしなぁ……」

翼「……」ジー

P「……な、なんだよ?」

翼「プロデューサーさん、私に……」




















翼「……あーん、してっ?」エヘッ

P「……」


星梨花「あれ? 今日翼さんはいらっしゃらないんですか?」

静香「……」

星梨花「静香さん……?」

静香「……そっと、しておいてあげて……」

星梨花「?」

未来(……翼、報われて欲しいなぁ……)


P「……」ジー

翼「プロデューサーさん、何見てるのー?」

P「ああ……別に大したモノでも……」ハハ

翼「何これ? IAたいしょー?」ピラ

P「あ、馬鹿……!」

翼「んー、これって確か……本当に凄いアイドルの人達が集まる、お祭りみたいなやつだよねー」

P「まあ……遠からずってとこかな」

翼「プロデューサーさん、もしかして……」

P「ち、違うぞ! 流石に、地力の違い過ぎるお前達をこの大会に出すわけには……!」

翼「……」プクー

P「って、これも違……!」アタフタ

翼「……そんなに凄い大会なの?」

P「あ、ああ……というのも、俺がプロデューサーを始めるきっかけでな」

翼「へえ……」

P「凄かったんだぞ? ステージに立ってるアイドル、みーんな文字通りキラキラでさ」

翼「……」

P「テレビ越しのアイドル達を見て思ったんだ。俺も将来、絶対プロデューサー関係の仕事に就いて……」

翼「……」

P「自分が担当したアイドルを、あのキラキラのステージで! さいっこうに輝やかせてみたいって!」

翼「……」

P「はは……といっても、まだまだ当分先の話だし。未だにこんな寒い夢持ってるような、ダメな大人の昔話なんて聞き流していいからな」ハハハ

翼「……」


翼「ねえねえ、レッスンのトレーナーさーん」

トレ「……」

翼「無視しないでよー」ユサユサ

トレ「……」

翼「むー……いいじゃん別に。ちょーっと真面目にレッスンするだけなんだから」

トレ「駄目だ」

翼「なんで……」

バサ

トレ「……こんな無茶なスケジュール、急に渡されて対応できる方が可笑しいだろう……!」

翼「……」

トレ「いいか? 君はまだ中学生なんだ」

翼「うん」

トレ「この先、IA大賞……いや、君ほどのセンスの持ち主なら、それ以上の名誉を受けるチャンスは幾らでもある」

翼「うん」

トレ「今ここで無理する必要など……」

翼「私もないって思うなー」エヘヘ

トレ「分かっているのなら、尚更何故……!」

翼「トレーナーさん」

トレ「……?」















翼「……お願い……っ!」

トレ「……」


司会「――――大賞は、星井美希さんです!」

美希「皆ー! ありがとうなのー!」

ワアアアア





翼「……っ!」ポロポロ

P「……よく頑張ったな、翼」ポン

翼「……頑張って、ない……!」ポロポロ

P「そんなことはない。今まで見たライブの中で、一番のパフォーマンスだったじゃないか」

翼「負けたら、そんなの意味ないもん……っ!」

P「そうか……」

翼「……っ」ポロポロ

P「……翼」

翼「……うん……」




















P「……ありがとう……」

翼「……うん……っ!!」ポロポロ


未来「プロデューサーさんって、好きな女の子のタイプとかあるんですか?」

P「んん? なんだよ、唐突に?」

未来「いやー……特に深い意味はないんですけど……」エヘヘ

P「好きなタイプかあ……そこまで深く考えたことなかったけど」ウーン

未来「それじゃあ……歳は上と下なら、どっちが好みですか?」

P「……下、かな?」

未来「クールな女の子と、明るい女の子では?」

P「明るい方……」

未来「尽くしてくれる子と尽くしてくれない子だと?」

P「尽くしてくれる方……」

未来「右利きと左利き、どっちに憧れる?」

P「左……」

未来「胸が大きい子と小さい子!」

P「大きい方……って、なんだよこの質問?」

未来「……さあ?」チラッ

翼「……」


翼「ぷ、プロデューサーさん!」

P「おお、どうした翼?」

翼「え、えっとね……」エヘヘ

P「……」

翼「さ、さっきの話なんだけど……」

P「……」

翼「……わ、私! こう見えて意外と、結構尽くすタイプっていうか!」

P「……」

翼「……と、歳! 歳もかなり下だし!」

P「……」

翼「おっぱい大きいし! ひ、左利きだし!」

P「……」

翼「だ……だから、その……!」

P「……」













翼「……だ、ダメ……っ?」

P「……」


P「……」

翼「……」

P「……翼はさ」

翼「……っ」

P「なんでもそつなくこなせるクセして」スッ

翼「!」

P「……男選びのセンスは、ないんだな」

翼「……わ、私がセンスの良い男に育ててみせるもんっ!!」

P「そっか……」

翼「……」


















P「……女選びのセンスは、育てる必要ないから」ギュ

翼「……っ、もおっ! 好きいいぃぃぃっっ!!」ギュウウウ



おしまい


おまけ








「……」

「……」

「IA大賞……」

「うん」

「また、さ……」

「うん」

「取っちゃった、な……」

「取っちゃった、ね……」

「……」

「……」

「……嬉しく、ないのか?」

「……もー、そんなわけないじゃんっ! だって、2年連続だよ? あの961プロを抑えての、すっごい快挙なんだよ?」

「……」

「ただ……」

「?」

「4年って、あっという間だったなあって……」

「……そっか」

「……」

「……」


「プロデューサーさん」

「ん?」

「結婚、しよっか」

「……」

「プロデューサーさん?」

「……お前、急に何を言って……」

「私、もう18だよ?」

「そ、そういうことじゃなくてだな……」

「美希先輩、16で担当プロデューサーの人と結婚したって言ってたよ?」

「……」ガシガシ

「?」

「こういうのは、その……」

「……」

「……男の方が、だな……」

「……」

「……ケジメをつける意味で……」

「……」チュッ

「……っ!?」

「ちょっと強引な女は……」ギュゥ


















「……ダメ……っ?」エヘヘ




本当におしまい

最後まで見てくれた人、ありがとうございました!

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