モバP「フレデリカにキス癖がついた」 (109)

モバマスSSになるよ

宮本フレデリカ(19)
http://i.imgur.com/kuVRM0e.jpg
へんてこフランス人ハーフ

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[ある日]

フレデリカ「それでねー、別れ際にママがこう、グイっとほっぺに」

奏「ああ……ビース、だったからしら」

フレデリカ「ピース!」

奏「ビース。頬にキスするアレでしょ?」

フレデリカ「そうそう!ママもパリジャンヌだからねー、仲良くなるとすぐそれするの」

奏「ふふ。なるほどね」

フレデリカ「それで、プロデューサー真っ赤になっちゃって!」

フレデリカ「何されたの、って感じでぽっかーんって」

奏「お母様からも可愛いがられてるなんて。からかい半分かもしれないけど」

フレデリカ「わーお!確かに確かに、その辺どうなんだろうね?」

奏「フレちゃんは?」

フレデリカ「?」

奏「ビース。しない人?」

フレデリカ「うーん、フレちゃんの文化にもあるような、ないような……」

フレデリカ「するにしてもママだけだしねー。するようなしないような人?」

奏「残念ね」

フレデリカ「残念?」

奏「だって『する人』だったら、挨拶代わりにPさんにキスしたりできるじゃない」

フレデリカ「おおー……おおー?」

奏「ふふ、いいものかもしれないわよ?仲がいいからこそできることなんだし」

フレデリカ「うーん……でもでも、スキャンダルとかは困るよね」

奏「あら。意外と常識的」

フレデリカ「でしょ!フレちゃん案外常識持ってたり持ってなかったりするからね」

奏「そんなフレちゃんにPさんは手を焼きっぱなしみたいだけど」

フレデリカ「そうそう、なんだかんだやっぱりテキトーだし?」

奏「自覚はあるのね……」

フレデリカ「でもおかげでプロデューサーともすっかり仲良しさん!」

フレデリカ「ママにも気に入られちゃって、そのうち宮本家専属プロデューサーになっちゃうかも?」

奏「そんな仲良しさんに一つ、アドバイス」

フレデリカ「うん?」

奏「愛情表現は大事よ」

フレデリカ「わお!ラブ……表現って英語でなんて言うんだろ?」

奏「エクスプレッション」

フレデリカ「速そう!」

奏「とにかく、行動に移して初めて伝わることもあるんだから」

フレデリカ「……うーん?」

奏「要は」

フレデリカ「?」

奏「思いきってもいいんじゃないの、ってこと」

フレデリカ「思い切って?」

奏「理由なんてなんでもいいのよ」



奏「何かのきっかけで。『する人』になってみてもいいんじゃない?」

・・・

・・

[その日の夜]
ブロロロロ

フレデリカ「んー……んんー……」

P「……?大丈夫か?車止める?」

フレデリカ「ううんー、ちょっと考え事してただけ」

P「マジか」

フレデリカ「マジマジ。フレちゃんにもそういう時期があるんだよ」

P「悩み事なら聞くけど」

フレデリカ「うーん……そのうちかなー。企業秘密!」

P「企業」

フレデリカ「女の子のヒミツ、ってことで☆」

P「なら聞かないでおくけど」

フレデリカ「ホント?聞きたくない?」

P「どっちだよ……」

フレデリカ「えっへへー。まあまあ、今度今度!」

P「めっちゃ忘れそう」

フレデリカ「大丈夫大丈夫!フレちゃんしっかり者だから」

P「はいはい。ほら、そろそろ着くぞ」

フレデリカ「あ、はいはーい♪」

P「……ほい到着。お疲れさん」

フレデリカ書くのホント久しぶりやな!
期待

フレデリカ「お疲れー♪ プロデューサーもいつも送ってくれて、ありがとね」

P「お?まぁ、これくらい気にしなくていいぞ」

フレデリカ「ダメダメ、ちゃんとお礼は言わせてくれなきゃ。めるしー♪」

P「どういたしまして。そいじゃ、また明日……あー……あー……」

フレデリカ「あ、ママー!たっだいまー!!」

P「あー、えっとフレデリカ、俺はこの辺で」

フレデリカ「あ、ママが手招きしてるよ!ほらほら、ちょっとだけおしゃべり、しるぶぷれー?」

P「いや、勘弁して……」

フレデリカ「えー?なんでなんで、ママのこと嫌い?」

P「そうじゃなくてさ、ほら、アレやるだろ。慣れないというか」

フレデリカ「アレ?あ、アレだ!ビース」

P「ビースっていうのか。まあ、ちょっと苦手でさ」

フレデリカ「あー……苦手かー……そっかー……」

P「……?……あー、お母様から来ちゃった……」

P「どうも宮本さんお世話になってます、え、いやいや、照れてないですよ、はは、ははは……」

・・・

・・

[翌日]

奏「鈍感」

P「えっ」

奏「唐変木」

P「……えっと、ごめん?」

奏「とりあえず謝ればいいと思ってるところもダメ」

P「ええ……」

奏「昨日の夜、フレちゃんから電話があったの。何のことか、わかるでしょ?」

P「全然」

奏「……」

P「……ご、ごめんなさい」

奏「……はぁ。なんでフレちゃんはこんな人がいいのかしらね」

P「えっ」

奏「知らないとは言わせないわよ」

P「……懐かれてる程度の認識じゃダメ?」

奏「さあ。フレちゃんが『テキトー』だからって、貴方がそれを都合のいい理由にして使うのはどうかと思うけど」

P「……」

奏「で。昨日の夜」

P「……えっと、ごめん。本当にわからない」

奏「別れ際にビースは苦手、ってフレちゃんに言ったって聞いたけど」

P「あ、うん。言いました」

奏「最低」

P「えぇ……俺は単純にあれが苦手で」

奏「そうでしょうね。日本人は大抵そうよ」

P「なら別に」

奏「だ・け・ど。そんなことは、相手だって織り込み済みでしょ。それでもそうすることの意味、考えたことある?」

P「……いや、というかあれはフレデリカじゃなくて、お母様に」

奏「ああ、もうっ。何もわかってない」

P「……ごめんなさい」

奏「謝らない!」

P「はい……」

奏「私より貴方の方がフレちゃんとは長いんだから。もっとよく分かって、思いやってあげてよ」

P「ご……は、はい」

奏「あの子がどれだけお母様のことを慕ってるか、よく知ってるでしょうに」

奏「『ママ』はフレちゃんのロールモデルなのよ。気ままに振る舞ってるけど、そこはちゃんと芯があるの」

P「そういや前、お母様は自分にとってのアイドルだーみたいなこと言ってたなあ」

奏「……そこまで知ってたの?」

P「いや、うん。まあ、長いし」

奏「……ほんっと、信じられない」

P「……」

奏「フランス人はスキンシップを大切にする『温かい血』の人。触れ合うことで親愛を表現するの」

奏「大切なロールモデルである母親の愛情表現を否定されたら、フレちゃんはどう思うか。考えたことある?」

P「あ」

奏「貴方はフレちゃんの送り迎えの時だけ、しかもここ最近だろうけど。フレちゃんにしてみたら19年間受け続けてきたものなのよ」

P「……」

奏「当然、フレちゃんも母親に対して同じように、スキンシップで愛情を表現してたはず」

奏「よりにもよって、大好きなPさんがそれを自分に向けられることについてはNG、と言った」

P「……俺、やらかした?」

奏「それ、答える必要あるかしら」

P「……ないです」

奏「どうすればいいかわかるわよね?」

P「とりあえず謝る」

奏「……」

P「じゃなくて、えーっと……詫びにご飯に……」

奏「はぁ。言葉も物も後回しでいいから」

P「……行動で示せ?」

奏「わかってるじゃない」

・・・

・・

[その日の夜]
ブロロロロ

フレデリカ「フンフフーン……」

P(行動……行動ねぇ……)

フレデリカ「フンフフー……」

フレデリカ「……はぁ……」

P(……溜息……珍しいどころじゃないぞ)

P(奏の言う通りなのか……いや、うん、電話で相談したくらいだもんな……)

P「……はぁ」

フレデリカ「……どったのー?」

P「んー……考え事」

フレデリカ「悩み事?」

P「まあ、悩み事と言えないこともない」

フレデリカ「アタシでよければ聞くよ?」

P「どうすっかなぁ」

フレデリカ「いいよいいよ、ほらほら、ばっちこーい!ホームランにしちゃう☆」

P「ホームランて何」

フレデリカ「わかんない!でもほら、アタシ晴れ女だから。話してみたら気分がパーッと晴れるかもよ?」

P「マジか。すごいな晴れ女」

フレデリカ「でしょー。雨の日のお供に最適だよ。わーお、フレちゃんったら傘より優秀!」

P「前もそれ言ってた」

フレデリカ「そうだっけ?」

P「うん。なかなか詩的だよな」

フレデリカ「詩的?」

P「……あれ、そういうアレじゃないのか」

フレデリカ「んんー?」

P「いや、ほら。悩みは曇り、涙が雨で、それを晴れにしてやる、みたいな」

フレデリカ「…………ポエミー!」

P「うん。なんでもないです。詩的でもなんでもないな、うん」

フレデリカ「んふふ」

P「だーっ、なんでもないってば!その笑いやめ!」

フレデリカ「ロマンチストなんだから~♪」

P「知らない知らない、ほら、ぼちぼち着くぞ」

フレデリカ「はいはーい。ねね、実際のトコ、そう思ってる?」

P「ん?」

フレデリカ「アタシがいると、晴れ?」

P「……まあ、うん」

フレデリカ「そっか。ふふ、そっか、そっか。そっかー♪」

P「あーもう、やめやめ、ほら、着くから靴履いて」

フレデリカ「えっへへー。アタシもね、プロデューサーと一緒にいると、晴れだよ?」

P「……そう?」

フレデリカ「そう!んふふ、よーし!折角だしアタシの悩みも話しちゃおっかなー♪」

P「あ……おう」

フレデリカ「アタシってほら、パリジャンヌでしょ?」

P「なんちゃってパリジャンヌだろ」

フレデリカ「うんうん。えっとね、パリジャンヌ、というかフランス人ってね、『温かい血』が流れてるらしいんだ~」

P「…………それ、奏から全く同じこと聞いた。しかも今日」

フレデリカ「ありゃ?奏ちゃんから?」

P「……うん。昨日の夜の件、だよな。いや、俺の考え事もその件というか」

フレデリカ「あちゃー……」

P「奏にはこてんぱんに怒られたよ」

フレデリカ「奏ちゃん怒ると怖いもんねー」

P「マジで怖い。謝らなくていいから行動しろって言われたけど、うん、とりあえず謝る。ごめんな」

フレデリカ「そんな、謝るほどのことじゃないよー」

P「いや、俺がもうちょっと理解する努力をするべきだった。というわけで、します。努力」

フレデリカ「でもね、我慢してもらうのも違うと思うし。ママにやめてーって言ってもいいんだよ?」

P「うーん……いや、慣れる。うん。送り迎えの機会はいっぱいあるんだし、大丈夫」

フレデリカ「ホント?」

P「うん。俺も日本人だからさ。キスって行為に先入観があるんだ。挨拶でキスすんのか、マジか、みたいな」

フレデリカ「だよねー。うん、うん」

P「でも文化が違うからって蔑ろにする必要もないし。歩み寄るようにするよ」

フレデリカ「無理してない?」

P「ちょっとだけ。でも、慣れないと。嫌だからって逃げるわけにはいかないし」

フレデリカ「アタシなら逃げちゃうなー」

P「でも俺が逃げてると晴れ女が曇っちゃうし、な」

フレデリカ「……わーお。本当にロマンチック」

P「……やっぱ今の無しで」

フレデリカ「ダーメ、しっかり聞いちゃったもーん♪」

P「……内緒な?」

フレデリカ「はいはーい♪うんうん、人に言うには勿体ないね、今のは」

P「ぐぬぬ……」

フレデリカ「あ、家通り過ぎた」

P「あ……悪い、どっかでぐるっと回って」

フレデリカ「んーん、ここでいいよー。近所だし、フレちゃん脚生えてるし。歩ける!わーお」

P「すまんな」

フレデリカ「あー、でもでも」

P「うん?」

フレデリカ「『行動』、しないと奏ちゃんにまた怒られちゃうんだよねー」

P「……すぐだしやっぱりちょっと回るか」

フレデリカ「そうじゃなくて」

フレデリカ「別にママとじゃなくても、いいんじゃない?」

P「え?」

フレデリカ「近くにももう一人、パリジャンヌいるよねー♪」

P「……あ」

フレデリカ「はい、隙ありーっ♪」

ちゅっ

フレデリカ「んっ。はいっ、今日の分、おっけー☆ 頑張って慣れようねー♪」

P「え、ちょ、いやいや」

フレデリカ「嫌?」

P「そうじゃなくて!あー、えっと、なんだ……ほら、人目があるかもしれないだろ!」

フレデリカ「うん、うん、スキャンダルはちひろさんに怒られちゃうもんね」

P「そう、そう!アイドルなんだからこういうところスッパ抜かれたら」

フレデリカ「でも、挨拶だしー?ほっぺだしー?」

P「いや、そうだけどな」

フレデリカ「パリの文化、ってことで。ね?」

P「あのな、見られたらその言い訳するのも一苦労なんだぞ」

フレデリカ「じゃあ明日からはドアの向こうまで送ってもらわないと。ねー♪」

P「そういう問題だけじゃないだろ」

フレデリカ「えー?どういう問題?」

P「……機敏の問題とか。こういうのはいろいろだな」

フレデリカ「アタシは嬉しいよ?うんうん、距離がグッと近くなった気がする、というか」

P(……ここで素直に来るのは卑怯だ……)

フレデリカ「というか、実際にほとんどゼロ距離になっちゃったんだよね☆急接近!あ、明日もしようねー」

P「……マジで」

フレデリカ「というか、毎日?」

P「毎日」

フレデリカ「おはよう感覚で!」

P「マジ?」

フレデリカ「マジ!こういうの、ちょっと憧れてたんだ。アタシ的には人目があってもオッケーだよ?」

P「……そこだけは勘弁して」

フレデリカ「えー?じゃあ、明日からは玄関まで送り迎え、ね♪」

P「…………はい……」

フレデリカ「よしっ!それじゃ、まった明日ー♪らびゅー☆」

・・・

[翌日 朝]
ピローン

『ちょっと待ってー、あと30分ー!』

P「……『3分な』、っと」

P「あ、宮本さんどうもお邪魔してます。いえ、フレデリカが上がって待て、と」

P「え?あー、いえいえお気遣いなく。朝食は済ませてますので」

P「え……いえ、お気持ちは嬉しいですが、送り迎えも毎日というわけではないですから」

P「ほら、フレデリカも授業がある日とかは……ははは、それじゃ住み込みですよ、ははは」

P「は、はは……おーいフレデリカ―、助けてー!お母様が大変なこと言い始めたー!」

パタパタパタ

フレデリカ「ママがー?何々ー?あ、プロデューサー、おはぼんじゅーる!」

P「おはよう」

フレデリカ「おはぼんじゅーる?」

P「……おはぼんじゅーる」

フレデリカ「で、ママがー?何?」

P「いや、なんか部屋貸すから住み込みで送り迎えすれば楽だとかなんとか」

フレデリカ「わーお!ママ、さっすが!グッドアイデア!」

P「グッドアイデアじゃない」

フレデリカ「そう?楽しそうなのに」

P「どう考えてもおかしいだろ」

フレデリカ「でもほら、寮みたいでよくない?」

P「よくない」

フレデリカ「アタシの遅刻も減るよ?」

P「毎日起こしてると俺の身が持たない」

フレデリカ「おー♪確かに確かに、プロデューサーはノックしないもんねー。毎朝がハプニング!」

P「その件は悪かったって……」

フレデリカ「ノックの練習しない?」

P「しない」

フレデリカ「えー?いつでも練習しに来ていいよ?」

P「そういうこと言わないの。ほら、ぼちぼち出るぞ」

フレデリカ「はーい。それと、今朝の分!」

P「今朝の分?……あ」

フレデリカ「はい、恥ずかしがらないでー♪ほーら、右のほっぺから!いらっしゃーい」

P「いらっしゃいって」

フレデリカ「ダメ?」

P「ダメというか、お母様めっちゃ見てる、超見てるぞ」

フレデリカ「もー。じゃ、今朝はアタシからねー」

P「……マジですんの?」

フレデリカ「家族ならフツーフツー!」

P「家族て」

フレデリカ「ママからはOK出てるよ?」

P「……え?あ、いや、え、それそういう意味」

フレデリカ「ほら、んーっ♪」


ちゅっ

フレデリカ「んっふふー。あ、もっと肩に手回してくれたりすると雰囲気出るかも?」

P「……雰囲気いるの?」

フレデリカ「ほら、こう、肩抱いてたらいい感じじゃない?仲良しーって感じで!」

P「それ仲良しっていうか」

フレデリカ「んー?」

P「いや、なんでもない……お母様超見てるしやめやめ」

フレデリカ「慣れて♪」

P「ハードル高い……」

フレデリカ「もっかいやっとく?」

P「いや、間に合ってます」

フレデリカ「はいダメー♪」


ちゅっ


P「……今のは普通に頬にキスしただけじゃ」

フレデリカ「わーお!確かに?フレちゃんってばうっかりさん!」

P「あのな、エスカレートするようなら」

フレデリカ「するようなら?」

P「……しないように気を付けて」

フレデリカ「あれ?エスカレートしたら終わり、とかじゃないの?」

P「じゃあそれで」

フレデリカ「あ、実はこういうのちょっといいかもとか思ってたりー?」

P「しないから!」

フレデリカ「うんうん、嫌よ嫌よもあいらぶゆーって言うしね」

P「言わない」

フレデリカ「ホント?ない?」

P「ない」

フレデリカ「あいらぶゆーは?」

P「……ほら、いい加減出るから!車乗って!」

フレデリカ「わーお!ママ、今の見た?見た?もう一押しって感じだよね?」

フレデリカ「あー、立場がねー、うーん……その辺、どうなんだろね?」

P「勘弁して……ぼちぼち行かないと遅れる……」

フレデリカ「ちぇー。それじゃママ、行ってきまーす。んーっ」

P(……こうやって母娘でしてるの見ると、普通に挨拶って感じなんだけどなぁ)

P(フレデリカがしにくるときはやけに熱が入ってるというか、目が違うというか)

フレデリカ「ほら、プロデューサーも!」

P「え?あ、はい、それでは任され……いや、ご飯は大丈夫ですってば……」

・・・

・・

P(エスカレートしたら終わり)

P(その条件は、本当は必要だったのだろう)

P(フランス人にとって、キスで挨拶することは日本人にとってのお辞儀に等しい)

P(そう言いくるめられたが)

P(良く考えれば、そう切り捨てられないことは明らかだった)




・・

・・・

[ある日の昼 事務所]

フレデリカ「んー、お腹いっぱいになったら眠くなっちゃった……」

フレデリカ「プロデューサー、お仕事の時間になったら起こしてー?」

P「何言ってんだ、午後一レッスンだろ」

フレデリカ「覚えてたかー」

P「用意して行った行った」

フレデリカ「実はもう準備できてるんだよねー。だからギリギリまで寝てても」

P「ダーメ。食べて寝ていきなりレッスン行ったら頭も体も動かないだろ」

フレデリカ「えー……じゃあ送ってって」

P「一人でも行けるだろ」

フレデリカ「でもでも、もしかしたら途中で眠くなって、お日様があたってるベンチ見つけちゃったり?」

フレデリカ「ふらふらーっと迷子になっちゃって、そのまま諦めてタクシー呼んで家帰っちゃったり?」

P「しないだろ」

フレデリカ「するかも?」

P「しないで」

フレデリカ「じゃあ、送って?」

P「はぁ……ちひろさん、少し空けても大丈夫ですか」

ちひろ「……本当に少しにしてくださいよ?」

P「スタジオまで往復するだけですから。20分もあれば戻ります」

ちひろ「なら大丈夫です」

P「だって。すぐ行くから車のとこで待ってて」

フレデリカ「はーい♪さっすが、アタシのプロデューサー♪」

P「はいはい」

フレデリカ「それじゃ首ながーくして待ってるねー☆」

P「すぐ行くから」

フレデリカ「首伸びちゃう前に来てね?」

P「わかってるって。はよ行きなさい」

フレデリカ「らびゅー☆」

P「はいはい、らびゅーな」

フレデリカ「えっへへー。じゃ、また後で♪」

ちひろ「……Pさん」

P「はい?」

ちひろ「今のはなんですか」

P「?」

ちひろ「らびゅーって、アンタ」

P「付き合わないと長いんですよ」

ちひろ「他意はないんですよね?」

P「他意……?いや、らびゅーはアレじゃないですか、フレデリカの挨拶的な」

ちひろ「はぁ……特に何も思うところがないならいいです。挨拶なら、それはそれで」

P「……えっと、いまいち話が見えてこないんですけど」

ちひろ「そのまんまです。他意がないならいいんです」

P「他意って」

ちひろ「字面通りの意味合いだったら、ということです」

P「……そう見えます?」

ちひろ「フレちゃんがあんなにPさんに懐いてるのが意外だったので。あったりしないかなー、と」

P「そうですか?フレデリカは誰とでも仲がいい気がしますが」

ちひろ「それはそうなんですけど……うーん……」

貴様っ、生きてたな!

・・・

テクテク

P「なんかな」

フレデリカ「んー?」

P「ちひろさんにチクチク言われた」

フレデリカ「何々?ドリンク勝手に飲んじゃった?」

P「らびゅーってなんやねんって」

フレデリカ「えー!ファンの間では結構流行ってきてるのに」

P「そうじゃなくて、さっき出るときに言ったろ」

フレデリカ「うん?」

P「それで、他意はないんだろうなーみたいなこと言われた」

フレデリカ「他意?」

P「単純なフレーズとして口にしてるならいいけど、それ以上の意味はないだろうな、ってこと」

フレデリカ「おおー」

P「?」

フレデリカ「ちひろさん鋭いね」

P「……マジ?」

フレデリカ「マジ!」

P「えっと……他意があるの?」

フレデリカ「んー……地味な本音と楽しい嘘、どっちがいい?」

P「……両方で」

フレデリカ「わーお!よくばりさん!じゃあね、二つ言うからどっちが本音でどっちが嘘か、当ててみて?」

フレデリカ「一つ目!プロデューサーはファン一号だし?日頃の感謝も込めて、毎日らびゅー☆したいよねー」

フレデリカ「二つ目!それはもう、プロデューサーのコト、大好きだからねー。むしろ他意しかないよ。アモーレ!」

フレデリカ「さてさて、どっちがどっち!」

P「……一つ目が本音で二つ目が嘘?」

フレデリカ「ホントー?ファイナルアンサー?」

P「……」

フレデリカ「正解は……あ、スタジオ着いちゃった。ほらこっちこっち」グイッ

P「うお」

フレデリカ「いってらっしゃい、しるぶぷれ?」

P「……それは朝と夜だけだって。外は人目が」

フレデリカ「今はないよ?ほらほら、早くしないと人来ちゃう♪」

P「いや、だからな、ビースも挨拶って言ったってキスなんだから、外で」

フレデリカ「うん。キスだね?」

P「なら」

フレデリカ「そこも、そうなんだよねー」

P「へ?」

フレデリカ「他意しかないよね」


ちゅっ

P「んっ!?え、ちょちょちょ」

フレデリカ「いえーい♪」

P「何してくれちゃってるの!?」

フレデリカ「んー、キス?」

P「今のは挨拶の範疇超えて」

フレデリカ「うん♪よくない?」

P「よくない!」

フレデリカ「楽しい本音だよ?」

P「本音……いや、お前な、」

なんか懐かしい感じが

フレデリカ「ほっぺじゃなくて唇になっただけだし?」

P「そうじゃなくて!」

フレデリカ「立場が?」

P「そ、そう!そういうのは明らかにNGな立場だろ!」

フレデリカ「立場かー。じゃ、駆け落ちとかする?」

P「えっ」

フレデリカ「ママとパパもそうだったし。憧れなんだー」

P「いや、ダメだろ……」

フレデリカ「ちぇ。あ、気が向いたら誘ってね!」

P「誘わない!」

フレデリカ「フフーン、そろそろ行かなきゃー♪それじゃプロデューサー、らびゅー☆」

P「……」

フレデリカ「らびゅー☆」

P「あ、あのな」

フレデリカ「ら・ぶ・ゆー☆」

P「……らびゅー」

フレデリカ「んー♪そのまんまだから、覚えておいてねー♪」

トテトテ



P「……」

P「そのまんま、って……」

・・・

・・




P(フランスの文化だから)

P(挨拶だから)

P(特別な意味はないから)

P(その前提が崩れ始めると、全部が崩れるまでは早かった)

P(文字通り、『なし崩し』だった)



・・

・・・

フレデリカ「プロデューサー」

P「んー?」

フレデリカ「Pさーん」

P「何」

フレデリカ「Pチャーン」

P「何なの」

フレデリカ「何かいい呼び方ないかなーと思って」

P「呼び方?」

フレデリカ「ママがね、いい関係になったらいい呼び方を持つものよー、って」

P「いい関係て」

フレデリカ「ママにはそう見えてるみたいだよ?」

P「マジか……」

フレデリカ「もうバレてるようなものだし、ママの前で普通にキスしちゃう?」

P「それは流石にちょっと、アレだ」

フレデリカ「ママも安心するよ?」

P「安心?」

フレデリカ「だってさー、ご飯にも来てくれないし?大切にします宣言もしないし?娘さん下さいもしてないし?」

P「いや、話進みすぎでしょ」

フレデリカ「と、言うことで!まずは呼び方から!」

P「普通にフレデリカって呼んでちゃダメなの」

フレデリカ「のんのーん!パリジャンはね、恋人を呼ぶときは『プチ』をつけるの」

P「ぷちフレデリカ」

フレデリカ「わーお。なんか違うね」

P「うん」

フレデリカ「もっとね、プチ・フルール!みたいな」

P「どういう意味?」

フレデリカ「知らない!でもママがたまにアタシのことそう呼ぶんだ」

P「小さい……小さい、何だ……」

フレデリカ「小麦粉?」

P「小さい小麦粉かー。なんか違うな」

フレデリカ「うん」

P「逆にこう呼ばれたい、とかはないの」

フレデリカ「おぉー?うーん……フレちゃん、はみんなから呼ばれてるし、特別なのがいいよねー」

P「お母様もなんかいろいろ呼び方持ってるよなあ。フレッカだったり、リッカだったり、リカだったり」

フレデリカ「そうそう!だから美嘉ちゃんが莉嘉ちゃん呼んでるときとかちょっと反応しちゃうんだ」

P「あー、なるほどなー。あとはなんだろうな……」

フレデリカ「やっぱりママに相談?」

P「それがいいのかもな」

フレデリカ「ということで、プレゼント!はいっ」

P「……レシート……」

P「肉まんは経費で落ちないぞ。というか買い食いは控えろってこの間」

フレデリカ「裏、裏」

P「裏?……招待状?」

フレデリカ「そう!宮本ディナーにご招待!」

P「宮本ディナー」

フレデリカ「いかがでしょうか」

P「晩御飯?」

フレデリカ「そう!ママにいろいろ話すついでにいろいろ教えてもらっちゃいましょう、というコーナーです」

P「いつ?」

フレデリカ「いつでもオッケー☆ 送ってくれるついでとかで大丈夫だよ」

P「じゃ、近いうちに」

フレデリカ「あ、フレンチディナーじゃなくて普通に筑前煮とか出てきたりするからね」

P「まあ、なんでも食べるよ」

フレデリカ「わーお!フレちゃんも?」

P「……そういうこと言わないの」

フレデリカ「お堅いんだからー♪ま、でもでも」

P「?」

フレデリカ「ほら、行ってらっしゃいのキス、しるぶぷれー?」

ちゅっ

フレデリカ「あれー?ほっぺ?」

P「ほっぺ。ほら、俺も事務所戻らないといけないから。さっさと授業行った行った」

フレデリカ「やだー、やる気出なーい。あーあー、もうむーりぃー」

P「……朝はちゃんとしただろ?」

フレデリカ「行ってらっしゃいもー。ほら、ワンモア!」

P「……人目は」

フレデリカ「ないよ」

P「……じゃあ、少しだけ」

フレデリカ「んふふ、そうこなくっちゃ♪」

ちゅっ


くちゅっ

P「んっ!?」

フレデリカ「んふふ……んーっ♥ ぷはっ、えへへー……どう?」

P「……舌は夜だけって言っただろ」

フレデリカ「そうだっけ?」

P「あのな」

フレデリカ「だけど夜も結局玄関先で、だし?あんまり変わらないよね」

フレデリカ「あれ、怒ってる?」

P「……あんまりズルズル行くのもよくないと思うんだけど」

フレデリカ「うーん……アタシ的には別にズルズルじゃないんだけどなー」

P「……?」

フレデリカ「だって、伝わってるでしょ?」

P「伝わってるって」

フレデリカ「そこはとぼけられると、流石のフレちゃんも怒るよ?」

P「……伝わってる、けど」

フレデリカ「じゃあ、ズルズルというよりも予定通り!」

P「予定?」

フレデリカ「あっ、これ内緒だった」

P「予定って何」

フレデリカ「宮本ディナーご招待のコトとか、いろいろ?」

P「いろいろって」

フレデリカ「それは当日のお楽しみ!」

・・・
・・


P(普通にご飯食べて話すだけ)

P(そんなはずはなかった)

P(宮本ディナーは暴露トーク、キスの仕方、なんでもありの夕食会だった)

P(そしてその夕食会のデザートのケーキに添えられたのは)

P(フレデリカのご両親の駆け落ち話だった)



・・
・・・

[宮本ディナー後 フレデリカの自室]

フレデリカ「やー……あはは……」

P「……うん。まあ、なんだ」

フレデリカ「ドキドキだったよねー」

P「すごい駆け落ちしたんだな、ご両親」

フレデリカ「ね!アタシもあそこまで詳しく話されたの初めて」

P「マジか。でも、うん、なんか、アレだな」

フレデリカ「影響されそう?」

P「……ご両親もそれ見込んで話してた気がする」

フレデリカ「だよねー。宮本家の陰謀!」

P「やっぱり……」

フレデリカ「ちなみに宮本家はアタシも含む♪」

P「……マジか」

フレデリカ「うん。だって」


ちゅっ


フレデリカ「ね?」

P「……駆け落ちは、絶対にしないからな」

フレデリカ「だめー?」ぎゅっ

P「ダメ」

フレデリカ「いいじゃんいいじゃん、大恋愛!って感じで!」

P「勇気ない」

フレデリカ「パパとママはきっと支援してくれるよー?」

P「だーめ。一度逃げちゃうとそこからはあっという間だからな」

フレデリカ「あ、まただ」

P「また?」

フレデリカ「逃げない宣言!」

P「……?」

フレデリカ「『逃げたら晴れ女が曇っちゃう』」

P「……それもう忘れて」

フレデリカ「無理~♪」

P「お願いします」

フレデリカ「ダメー。あの時の話ね、今日のご飯に誘う前の日に、ママにしたんだ」

P「マジか。筒抜けか」

フレデリカ「そしたらママが『絶対に捕まえておけ』って。その人はアタシの幸せを大切にしてくれる人だ、って」

P「……」

フレデリカ「そう言われるとね、アタシもそんな気がしてきちゃって。どうでしょう?」

P「……駆け落ちは」

フレデリカ「うん」

P「いろんなものを置きざりにして逃げるわけだから。きっと、どこかで後悔すると思う」

P「祝福される道筋を探さないと。じゃないと」

フレデリカ「晴れ女が曇る!」

P「……まあ、そういうこと」

フレデリカ「ふふっ。だーよね。やっぱり、うん、うん……うん♪」


ちゅっ


フレデリカ「アタシもね、駆け落ちがしたいわけじゃないんだよ?あ、駆け落ちごっことかはしたいけど」

P「駆け落ちごっこ……ただの旅行じゃ」

フレデリカ「あ、確かに」

P「まあ、そのうちな」

フレデリカ「うん、そのうちー」

P「本当の駆け落ちはダメ、絶対」

フレデリカ「はーい。でも、憧れなんだ。パパとママみたいな大恋愛」

フレデリカ「愛が二人の世界を塗り替える!みたいなの」

P「俺はそんな大層なこと、できないぞ」

フレデリカ「んーん。できるよ。だって、してるもん」

フレデリカ「友達に勧められてなんとなーくでアイドルになっちゃうような、テキトーなアタシにちゃんと付き合ってくれて」

フレデリカ「いつもしっかり背中も押してくれて、ところどころ甘やかしながら、いろんなところに連れて行ってくれて」

フレデリカ「本当に、世界が塗り替えられてる」

P「……そっか。そうなれてるなら、うん、なによりだな」

フレデリカ「あ、嬉しい?嬉しい?」

P「そういう台なしにすること言わないの」

フレデリカ「だからね。伝えなきゃって、思ったんだ」

P「……?」

フレデリカ「いつもありがとうとか、これからもよろしくとか、大好きだよー、とか」

フレデリカ「言わないと伝わらないし、でも言うと安くなっちゃうし。だからね、キスなんだ」

フレデリカ「いつも、いつも。キスにはいっぱいいっぱい、気持ちがこもってるんだからねー♪」

P「……いつも、か」

フレデリカ「あ、たまになんとなーくでキスしてるけど」

P「だよな」

フレデリカ「でね?こう、キスしてるとフレちゃんの中でもこう、あるんだよね」

フレデリカ「わーっ、やっぱり好き好き大好き☆みたいなのが!」

P「……うん」

フレデリカ「それでね、思ったんだ。やっぱり一緒にいると幸せいっぱいだから」

フレデリカ「一緒になりましょう!なろう!」

P「……一緒?……あー、なんだ、その、結婚とか?」

フレデリカ「わかんない!一緒は一緒!」

P「なんなの……」

フレデリカ「アタシね、夢があるんだ」

P「ブランド立ち上げるんだろ」

フレデリカ「そう!だって、アルファベットでフレデリカ・ミヤモトって、すっごくそれっぽくない?いけるよねー」

P「確かに……めっちゃそれっぽい……」

フレデリカ「でね、そのときのことを考えたりするんだけど。何度考えても、隣にいるのはプロデューサーなんだよね」

フレデリカ「だってアタシを一番フレデリカにしてくれる人だもん」

フレデリカ「だから一緒にいたいなーって、ただそれだけ!」

P「……えっと、何か関係を改めようとか、そういうことではなく」

フレデリカ「わかんない!とりあえず今のままでいいかなー、って」

フレデリカ「あ、でもでも事実婚とか、ずーっと同棲してるボーイフレンドとか、そういうのもすごくブランドオーナーっぽいよね、うん」

P「……なんかさ」

フレデリカ「うん」

P「俺も、最初はフレデリカのこと、変な子だなー、と思ってたんだ」

フレデリカ「だっよねー」

P「でも、面白いし、多芸だし。一緒に仕事していくうちに、楽しくなってきちゃってさ」

P「今の、将来の話も。ちょっといいかな、なんて思っちゃってる」

フレデリカ「わーお!ホント?」

P「割と」

フレデリカ「……えへへ。んっふふ、あー、もーっ♪」


ちゅっ

フレデリカ「『私の小さな太陽さん』!」

P「?」

フレデリカ「ママに相談したらね、普段から呼ぶ愛称が必要なわけじゃないんだって。ふとした恋人のひと時に呼ぶ名前が大切、って」

P「正にフランス人って感じだな」

フレデリカ「でしょ?でね、ママにさっきの話して、考えてもらったのが太陽さん!」

フレデリカ「えっとね、フランス語だと、モン・プチ・ソ……ソ……」

P「えっ、そこ忘れてるの……」

フレデリカ「忘れた……でもぴったりじゃない?さっすがママだよねー♪」

P「もっと砂糖とかお菓子みたいなのが出てくるものかと思ってた。モン・プチ・ボンボンみたいな」

フレデリカ「わーお!それはそれでアタシっぽいよね、なんかリズムもいいし?」

フレデリカ「……あ、何、何、実はちょっと考えてた?考えてた?」

P「……ちょっとだけ」

フレデリカ「ロマンティーック♪」

P「はい……もういいよそれで……」

フレデリカ「照れないのー♪んふふ、それじゃ呼び方も決まったし、将来の話もしたし」

P「?」

フレデリカ「いろいろするー?」

P「……それはしない」

フレデリカ「えー?アタシはOKだよ?」

P「そこはケジメ。今日は今の話だけで許してくれ」

フレデリカ「ちぇー。ジェンガしたかったのになー」

P「…………」

フレデリカ「あれれー?なんかもっといいこと、想像してたー?」

P「……してない」

フレデリカ「もー、ロマンチックだったりエッチだったり、忙しいんだからー♪」

P「よし、しよう!ジェンガしよう」

フレデリカ「いえーい!それじゃベッドの上で横になってー」

P「よし、帰ろう」

フレデリカ「えー、ダメダメ!じゃあここはひとつ、ママにお話しに行くってコトで」

P「お話?」

フレデリカ「呼び方決まったのと、将来の話しましたって、報告!」

P「……また偉く高いハードルだな」

フレデリカ「そう?ママだしちょろいよ?」

P「ちょろい、って……」

フレデリカ「それにね、ハードルなんてこれからもいっぱいあるんだし。でも大丈夫!」

フレデリカ「晴れ女のアタシが、傘になってあげる♪」

P「傘?」

フレデリカ「ほら、映画みたいに。傘で空飛んじゃう」

P「なんだそりゃ」

フレデリカ「宮本メアリーフレデリカポピンズ!あ、アタシの呼び方これにする?」

P「長いし名前が苗字に囲まれてるぞ」

フレデリカ「わーお!確かに。でも、いいと思わない?」

P「いや変だろ」

フレデリカ「そうじゃなくてー。アタシが傘で、雨を追っ払って、一緒に空飛んでー、って」

P「……それっぽくはあるかも」

フレデリカ「だよね!」

フレデリカ「じゃ、プロデューサー?」

フレデリカ「これからもいっぱい、いっぱい、隣で晴れ女、したいから」




フレデリカ「アタシの手を取って、選んでくれるかなー?」



    ̄ ̄ ̄二二ニ=-
'''''""" ̄ ̄
           -=ニニニニ=-


                          /⌒ヽ   _,,-''"
                        _ ,(^ω^ ) ,-''";  ;,
                         / ,_O_,,-''"'; ', :' ;; ;,'
                     (.゙ー'''", ;,; ' ; ;;  ':  ,'

                   _,,-','", ;: ' ; :, ': ,:    :'  ┼ヽ  -|r‐、. レ |
                _,,-','", ;: ' ; :, ': ,:    :'     d⌒) ./| _ノ  __ノ

ちかれた寝る!

乙乙

乙!

乙乙乙

乙!素敵なSSだったよ

やっぱフレデリカには抗い難いよなぁ
流されてもしょうがないという気にさせられてしまう
たまらん

あなたでしたか…乙です!
フレデリカ可愛いヤッター!

フレちゃんは適当カワイイ!

小さな太陽は「プチソレイユ」とかだっけ?

細かいかもしれないが「パリジャンヌ」、これは頂けないなぁ
間違えちゃダメでしょ、「パリジェンヌ」ね

パリジャンで男だからね、混ざったのかな

パリジャンヌはもったいなかったよなあ
しかしフレちゃんほんと久々だよなあ

>>94
>>95
>>96

あっホンマや……すまんな……

おっつおっつ

ところで周子ちゃんのやつの続きまだですか…?(小声)

良かった!

凛わんわんの元凶の人だったっけ

すごくよかった!
続きも新しい子も期待してます

>>98
多分次は周子書き升

最近書いたのってどっかにまとまってないのかな?


しかしなんだかなぁ、仮にパリジャンのパッパが
プロデュンヌにキスして「これは文化だ、理解しろ」
とか言っても、それは違うだろーて気がするし、もやもやする

>>103
はてブにまとめてるよ
よろしくね
http://b.hatena.ne.jp/mikumaekawa/

>>104
そうなんだけどPちゃんが歩み寄る姿勢を見せたからフレデリカが超絶調子乗った的な感じが書きたかった
伝わらなかったらごめんね精進するね

HTML申請出してきます

凛わんわんの元凶はあんただったのか!
あんたの遺した爪痕でか過ぎるぞ!

元凶はあんたか!wwwwww
遺したツメアトめっちゃおっきいぞwwwwww

乙乙
あんたのss好きだわ

>>105
フレデリカより奏かな、もやもやしたのは
言いたいことはわからんでもないけどちょっと理不尽じゃあ、と思って
でもSSは面白かったしフレデリカは可愛かったので乙

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