電「紫キャベツは躊躇いあるのです」ユーリ「君…仕事の邪魔だよ」 (73)

ユーリ「邪魔しに来たんだったら僕の秘書官だとしても」

ユーリ「”カードにしちゃう”けど……?」ゴゴゴ

電「はわわ。執務の邪魔になるような発言して申し訳ないのです」

ユーリ「よろしい。素直に謝る子は僕は好きだよ」

電「」ドキッ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1428754107

ユーリ「さて…と、執務作業だったね。続きをやらないと」ペラッツペラッ

電「お、お手伝いするのです」

ユーリ「気が利くんだね。まーそれ位してもらわないと秘書官に指名した意味がないんだけどさ」


提督デスク上←山積みの書類

ユーリ「それにしても、結構…書類溜まってたんだね。いつ位からあるんだろう?」床下書類拾い上げ

電「どうにも前の方が両立して掛け持ちするのが困難だったとかで投げちゃったのが原因みたいなのです」

ユーリ「あの人…僕の観ない所でこんな所にまで手を出してたんだよね。始めに君に聞かされた時はこの僕でも驚いてたんだよ?」

電「そうなのです?」

ユーリ「だって似合わないじゃん。あの人がこういった艦娘が多く存在してる鎮守府の司令の座に着任してる姿ってさ」

電「確かに…でも言う程似合ってなかった訳ではないと思いますよ?威厳があって見た目からして流石

本業から司令の立ち位置に着いているんだという雰囲気が漂っていました」

ユーリ「だろうね。じゃないと僕達に指示を出し続けられてないわけだし」

電「(只、私達の扱いが悪いとこもあって、他の艦娘の方から嫌われている部分も多々ありましたけど……)」


ユーリ「うわっ…2013年の夏のイベントの資料からあるよ。どんだけ放置してたんだ…あの人は」

電「確か、2013年と言うとその春に鎮守府が出来上がり運営を開始した年だったハズなのです」

ユーリ「それを聞くに…あの人、3、4ヶ月でここの提督としての業務をやってられなくなって投げた事になるよね?

経った数ヶ月して続けられなくなったって言い訳して辞めるなんて無責任過ぎるだろう…これでも僕の上官なんだけどね」


ユーリ「僕が代わりに着任するまで君たちは何してたの?」

電「新たに着任して来られる方の為に各自必死に己を磨く為に励んでいました。」

ユーリ「僕の上官にも見捨てられても君たちがこうやって頑張ってるって姿見せたい位だよ…」

ユーリ「…ふぅ。ん?これ…上の人からの伝達分だよね」

電「みたいなのです。開封されてみては?」

ユーリ「こういう役柄改めて思うと僕にも向かない気がするんだけどな…」ペラッ


上層部からの手紙
『キミの鎮守府は我々が連絡を差し上げても全く返事が来ない。一体どうなっているのだ?まさか…もしや、
そちらに勤めている提督が不在なのではあるまいな?

提督不在のまま平然を装い艦娘、妖精達のみで活動を続け続けている鎮守府の者達の運営は法律で許されていない。よってこの連絡以降に返信が返って来ない
ような事があれば我々上層部はキミたちの鎮守府に強行突破し武力を持って鎮圧させてもらう事にする。返信と共にキミが返って来る事を願っているよ』

電「て、提督…それって……?」

ユーリ「ねぇ?今、この封筒が届いてからどれ位経ってるか…分かる?」

電「ええっと…封筒を探してみない事には何とも、辺りを探してみるのです」バタバタ

ユーリ「…これは、マズい事になったね……」


電「あっ…あったのです!これによると>>8なのです」


上層部から送られて来た封筒を見つけた電。そこにかかれた日付からどれくらいの日付が経ってる?【コンマ判定】

 ・数日 01~25 ・週間 26~50 ・ヶ月 51~75 ・数年 76~00

はい

電「約1週間半位過ぎてるみたいなのです!」

ユーリ「…まだ。所要範囲内だろうか?すぐ上層部に連絡を送って間に合えばいいんだけど…今までのように伝達文を送ってたら間に合わないか……」

電「はわわ。どうするのです?」

ユーリ「この際仕方ないね。すぐ確実に連絡が遅れるパソコンを使ってメールで送る事にするよ。」

電「それなら安心なのです」

ユーリ「そうとは言い切れないんじゃないかな?もう連絡来て2週間経とうとしてるんだよ。危機感持ちなよ」

ユーリ「もう彼らが攻めにここまで来てるかもしれないんだよ?今から送ってもすぐに返信来るとは限らないわけだし。」

ユーリ「安心出来る状況には至ってないんだからね?」

電「そうなのでした」ショボーン


ユーリ「全く…僕も着任してままならないのにとんでもない置き土産を置いて行ってくれたね…あの人は!!」


ピコーン! メールが一通届いております。NEW

電「来たみたいなのです」

ユーリ「いいかい…開けるよ?」ゴクリ


新着メールの内容とは?【安価・コンマ判定】 >>13
 ※1、2を選んだ場合のみコンマ判定有り 3、4、5を選んだ場合はコンマ判定無し
 
 1.上層部からの返信(・許す 01~75 ・許さない 76~99)

 2.上層部からの返信『おい、デュエルしろよ』(00の時のみ)

 3.アカデミア勧誘メール

 4.全く関係の無い広告メール

 5.その他自由に

今日はここまでとします。

上層部からの返信
『提督の入れ替えがあったのなら何故に上に報告をしない?それを我々に黙って独断で新たに提督を決め、雇い…平常通りを装い運営を続けているそちらの判断は間違っている。残念だが…キミたちの鎮守府には消えてもらおう』


電「こ、これって…どうすれば……」オドオド

ユーリ「まぁー…そう来るよねぇー……(さて、こうなってしまったわけだけどどうしよっかな?)」ニヤッ


ユーリの考え付いた作戦は? >>19まで多数決

 1.初期艦多めの鎮守府メンバーで上層部の攻撃に迎え討つ(艦隊編成”電”以外の5名記入)

 2.艦娘を出撃させずユーリ一人で上層部を相手する

 3.鎮守府を運営してく命を捨て彼女らと逃げ抜く

 4.その他自由に



ホントに今日はここまでで…寝ます。

あり?まさかこんなに早く安価結果が出るとは…これも人気があるユーリの活躍がみたいって奴が多くいるのが原因か……
切り札とカードプールが全く見えないので考えさせて下さい!他のスレも書きながら明日に続き投下しますんで。

~数時間後~~

鎮守府屋根上

不知火改「どうやら目的の鎮守府に着いたようですね」

武蔵「なら…ここが、例の鎮守府になるという事か……」

加賀「何でも同一個体の私達を放置し続け如何にも提督が居るように見せかけていた事を上に報告しなかった事が原因だとか」

最上改「それは…」

ビスマルク改二「どういった事情があったのか気に留めても仕方ない事よ。私達は上の命令に従うだけ私情を挟まないことね。

武蔵「そうだ。これは上の連中からの指令なんだ反論は出来ん。同情は捨てろ」

最上改「う、うん……」

加賀「恨むなら私達同一個体の想いを踏みにじり返って来なかった奴の事を恨むことね…。」


ユーリ「ここをどうするって?」

艦娘5人「!?」

武蔵「何者だ…貴様!!」

不知火改「(気配が全く感じられなかった。一体…いつから)」

ユーリ「何だか面白そうな話してたからね。入って来ちゃった。武器を構えてたようだけど今から何をしようとしてたのかな?」

加賀「貴方には関係の無い事です」

ユーリ「いーや…それが、関係があるんだなぁ。僕はここをあの人に任されてるもんだからね。」

武蔵「あの人…だと?貴様、この鎮守府の関係者か」

ユーリ「察しがいいね。僕は今のこの鎮守府の提督の座を任されてるユーリだよ。よろしくね。」

武蔵「今のここの提督だと…?提督は居ないんじゃなかったのか…?」

不知火改「そういう連絡は入って来ておりませんが…」

ユーリ「君たちのとこのお偉いさんは都合の悪い事しか君たちに報告しない主義みたいだね。」

武蔵「何を?」

ユーリ「だってそうじゃないか。彼らにとって君たちは目的を遂行してくれるなら必要な情報だけを与えてあげればいいだけの存在」

余計な情報を与えてしまえば私情を挟んでしまうからね…それ位の情報を与えておけば君たちには丁度いいと思われているんだろう」

武蔵「言わせておけば…貴様!私達上層部の指令を侮辱してくれたな!」

ユーリ「本当の事を言ったまでさ。所詮君たちは道具としてしか思われていないって事を…ね?」

武蔵「対象を奴に変更…奴は司令を侮辱した生かしておけん!」

不知火改「しかし…」

武蔵「私が旗艦だ。命令は聞いてもらうぞ」

不知火改「…」ガチャッ

ユーリ「恐いね。今度は僕が標的か…でも、いいのかい?ボクなんかを標的にしちゃって」

武蔵「お前は…危険すぎる」ガチャッ

ユーリ「…そう。だったら、僕直々に相手してあげようか…」キーン

最上改「それは…」

ユーリ「キミらを相手するには普通の僕じゃ手に余るからね。僕なりの艤装を使わせてもらうよ」

加賀「提督自ら艤装を…?貴方…私達に勝てるというの?」弓構え

ユーリ「どうかな…」ニヤリ

加賀「(何…今の殺気は?)」ブルッ

ビスマルク「臆していたらダメよ…提督と言ってもたかが人間一人。私達の相手ではないのだから」ガチャッ

加賀「そう…よね。」

武蔵「皆…狙いは定めたな!奴を一斉に打てぇ!!」

スババババン!パシーン!ドカン! 


指令室

電「えっ…何なのです!?」アタフタ


ユーリ「やあ。電。書類の方は進んでるかい?」

電「し、司令…どうしてここに!?っと言うか…今の音は……」

ユーリ「ちょっと彼女達の火力が強くてね。ここの建物に被害を与えてしまったようなんだ…」

電「だから…ここにっ……って、え!?上層部の方が派遣された艦娘の皆さんがもうこちらに!!?」

ユーリ「だよ。…だけど、キミが心配して出るような幕じゃないよ。ここは僕が片づけちゃうからさ。キミはキミの仕事に戻った」

電「うぅー…力になれなくて申し訳ないのです……」ショボーン


鎮守府 崩壊後

ビスマルク改二「敵中したようだけど…武蔵。貴方はどう観るの?」

武蔵「…探せ。奴はまだ生きている。」

不知火改「不知火達5隻の攻撃を喰らっても生きているとは考えにくいのですが」

武蔵「奴はこの攻撃で死ぬようなタマではない。」

加賀「私もそう思うわ。」

最上改「でも…ここの艦娘達は私達を相手せず逃げて行くのに、流石に現提督のみ自ら相手取りに来るわけが」


ユーリ「それがあるんだなぁ。」

艦娘5人「!?」

ユーリ「流石LV.99オーバーの上層部が持つ艦娘達だね。威力がけた違いだ…あの人から引き継いだ僕の艦娘達じゃどうやっても太刀打ちできないよ」

加賀「あの人…それが、貴方が引き継ぐ前の提督でしたか……何故、そこまでここを守るのです?」

ユーリ「何って?決まってるじゃん。それが僕に課せられた命令だからだよ」

武蔵「命令…だと?なら貴様も仕える者が居るというのか。ならば何故貴様は我々にあのような事を言った?貴様も同じ境遇やもしれんというのに」

ユーリ「僕はね…それを承知で動いてるんだよ。あの人の為なら死すら厭わない。僕はそう思ってる。君たちとは器が違うんだ」

加賀「そこまで掛ける価値がある…と」

ユーリ「僕一人じゃ適わない事を為し得ようとしてくれてる訳だからね」

加賀「あなた達は…何を考えているって言うの?」

ユーリ「所詮。上層部の元で踊らされている君たちには知り得なくていい事だよ」

加賀「クッ」

武蔵「…今度は、近接技も使い奴を捉え一斉掃射を決めるやる。油断するなよ!こいつは生かしては帰さん」

ユーリ「やってみるならやってみなよ…僕も、手加減は無しで行くからさ」

後少しだと思ったんだけど…眠いな。
今日はここまでにするよ。


だけどどうすんだこれ、使用デッキもフュージョンドラゴンも不明のままだぞ

>>31
ユーリの再登場が今年にあるかも分からんこの状況でこのSSを出してしまった自分の性にあるので何とかします。

只、デッキはいいとして切り札の方は

………・フュージョン・ドラゴン》って前半分聞こえなくなる形になるのは確実になるだろうから。そこんとこは勘弁して下さいな。

武蔵「ハァーハァー」

数十分経過

武蔵「(何なんだ…アイツは……)」

武蔵「(奴は一体…我々に何をした……?)」

武蔵「クソッ…」

今の私に一つ分かる事があるとすれば、共に戦っていた艦隊の仲間達がいつの間にか分散され散り散りになっているというこの状況だけ…か。


武蔵「無事に居てくれよ…皆。」ギュッ

同時刻 別箇所にて

ユーリ「ふぅ~…」ペラッ

ユーリ「手を焼かしてくれるね…。全く…でも、これでようやく二人目か」

ユーリ「本調子ではないけどまー順調ではあるかな。」


ゴソ

ユーリ「ん?」

不知火「貴様…一体、今、彼女達に何をしたっ……!!?」ギリッ

ユーリ「見ての通りだよ。そうやって隠れて僕の言動を見てたキミなら僕がやった事位分かってるんだろ?」

不知火「あ、あんなやり方で…私達を黙らせていたなどと…信じられるはずがない!あれはマヤカシだ!!」

ユーリ「事実だ。」

不知火「違う!」


ユーリ「そう想うんだったら…かかって来なよ!彼女達同様…僕1人でキミの相手してあげるからさ」ニヤッ

不知火「フフッ…不知火は駆逐艦とは言え、武蔵さんに認められこの部隊に配属された実力があるのよ。

貴方がどうやって彼女達を捉えているのかは分からないけど、実力を兼ね備えた私一人を相手して、貴方がどうなっても知らないわよ」ガチャッ



”12.7cm連装砲”発射!

ズダダダダーン!!!

ユーリ「ケホッ…コホッ……これが、駆逐艦の威力なの?全く、秘書官の彼女も嘘言ってくれるね。これじゃまるで重巡以上じゃないか……」

不知火「貴方の得体の知れないやり方の犠牲に私までもがもう捕まることはないでしょう。」

不知火「…何故なら、貴方は不知火の連続攻撃で地に沈められるから!いや、……沈め!!」ジャキッ


ユーリ「うっ、そ、そんな馬鹿な…………」

ズドォーオオオオオンッ!!


不知火「…」ピッピッ TEL<トゥルルルル!

不知火「不知火です。無事作戦が終了したのでご報告しました。この者の今後の措置はどうしましょう…?」

武蔵『やった…のか?』

不知火「ええ。武蔵さんがやっていた戦術を駆使し怒涛の攻撃を浴びせました。もう立てないかと」

武蔵『そう…か。ならば良い。後の処理は私がする。私が向かうまで奴を見張っていろ』ピッ

不知火「了解」



武蔵「…。(奴は倒した。なのに…ここまで胸騒ぎがするのは何故だ?それに…私を跳ね除けた男が

こんなにあっけの無い終わり方をするのもどうにも気に掛かる)」

武蔵「罠かもしれん…が、一刻も早く艦隊に合流せねば…。危ない!!」ギュッ

再開早々一先ずここまでという事で

>>41
ねっとりボイスでどういう風にしゃべり単独で行動するのか未だ分からない点もあるので
彼を想像して行動させるのが楽しいです
そんな彼をなぜ鎮守府の指揮官の座に就かせたんだと聞かれるとその場のノリで書いたからとしか応えられないのがツラい…

長らくお待たせして申し訳ない。
続きから最後までの目途がようやく立ったので報告に参りました。
次回分で完結まで行けそうなので最後までお付き合い下さい。

7時過ぎ頃より再開します。

不知火から通信があった発信源ポイント


武蔵「おかしい。不知火から連絡があったポイントは確かここのハズだ…」

武蔵「だと言うのに誰も居ない。まさか…奴は死んだと不知火に思わせ油断した隙を狙って!?」

武蔵「クッ何と言う事だ…私の悪い予感がまさか敵中してしまったとでも言うのかッ!?」


<武蔵さん!

武蔵「こ、この声は…し、不知火!そこに居たのか!無事だったのだな!」

不知火「不知火の事を侮り過ぎです…武蔵…さん……」

武蔵「そう…だな。お前があれ位で負ける訳が無かったな…何にしても、無事で良かった…」ダキッ

不知火「ええ。不知火は何とか…大丈夫です。」カタウデオサエ


不知火「ですが…奴の手によって最上さん、ビスマルクさんの二人がッ」ウッ…クラッ

武蔵「おいっ二人がどうしたと言うんだ!?ッ!航巡にドイツの戦艦だぞ…その二人が、提督とは言え人間相手に相手取って負けたなどと嘘だろう……」タジロキ

不知火「私が、不甲斐無いばかり…に、すみ…ません。…ですが、これは…確かなこと、です……。」

武蔵「そんなバカな事が…っ!」


武蔵「して、その当事者の二人は今どこに居るっ!?」

不知火「二人は…カードの中、です。」ハァ-ハァ-

武蔵「カード…?何を言っているのだ…真面目に話をっ」

不知火「本当の事です!奴は…信じられないような力を使い…、一瞬で二人をカードの中に閉じ込めました。

その瞬間を、不知火は目撃し…この目で、確認しましたから…断じて嘘では…ありません。私を…信じて下さい…グフッ」

武蔵「無理をするな。少し安静にした方がいい。(不知火は…こんな場面で嘘を付けるような娘ではない。ならばこれは本当の事かっ!)」

武蔵「(だとしたら、私達をカードに閉じ込められるような力を奴は持っていたという事になる…上層部はこんな重要な事を何故私たちに黙っていたと言うのだ……)」


不知火「武蔵…さん……?」

武蔵「心配するな。後の事は私が処理する。奴はどこに居る?」

不知火「恐らく…瓦礫の下……かとっ」

武蔵「そうか。わかった。後は私に任せろ。今はとにかく休め」

不知火「はい…」コクッ

クタッ


不知火「…zzz」


武蔵「不知火がここに留まっていた所を見るに奴はあれ以降、這い上がって来ていないようだが……すぅー」メトジ

…ピュー…………
……………ドクン……
………ッ…………
……ドクン………ドクン…………


武蔵「やはり、まだ息はある…か。近いな…フンッ!そこかっ!」ギロッ

ドンッ!ドドドドド…ドスンッ!!←武蔵が地面に拳を叩きつけ瓦礫を吹き飛ばした音


ユーリ「あらら。バレちゃったのか。僕結構自信があったから、ここで息を潜めてたつもりなんだけどなぁ」

武蔵「神経を研ぎ澄ませば聞こえんものはない。例え僅かな鼓動でも私なら感じ取る事が出来る位には」

ユーリ「流石“武蔵”のネームシップを持つ艦娘だね。是非ウチの鎮守府に欲しい位だよ。いや…おいでよ。持て成すからさ」


武蔵「それは無理な用件だな」

ユーリ「残念だなぁ。キミが来てくれればあの人の役に十二分に役立てたのに」

武蔵「いい加減話せ。あの人…前提督の名は何だ」

ユーリ「ご褒美だ。教えたげるよ。前提督の名はプロフェッサー。在る次元を指揮する最も偉い地位に就いてる指揮官さ」

武蔵「次元…だと?」


ユーリ「そう。こことは違う次元に位置する世界の事さ」

武蔵「”俄かには信じられなかった。”だろうよ…さっきまでの私ならな。

だが…貴様のような想像し得ない技術を持つ存在と出会ってしまった以上最早驚きはしない」


ユーリ「呑み込みが早くて助かるよ。」

武蔵「…と言う事は、そこで貴様の指揮官は提督のような役柄を担っているという事だな。」

武蔵「何の為に?」


ユーリ「詮索のし過ぎじゃないかな…何のつもりか知らないけど、流石に僕もこれ以上は易々とキミに話すつもりは無いよ?」

武蔵「…だろうな。」

ユーリ「さっきまでの勢いで戦って来ないの?キミの標的は僕なんでしょ?」

武蔵「不知火の話を聞いて少しばかり事情が変わったのでな…。」


ユーリ「事情?なにそれ…」

武蔵「鎮守府運営の規則を破っておきながら、私の艦隊を相手取り仲間達を人質に取った貴様は許せん。

だが…私たちをコマのように動かし情報を流さなかった上の連中はそれ以上に許すことは出来んのでな…!決着はそれが片付いてからだ」


ユーリ「それでいいの?僕を逃がしちゃって…ていうか、僕がこんな形でキミのお仲間達を

捉えてるって分かっていながら逃しちゃうなんてとんだ判断をする旗艦も居たもんだね。」ピラッピラッ


武蔵「(あれが艦娘達を閉じ込めカード化したものか…どういう原理で閉じ込めたののか…全く私には理解出来ん……

奴に勝ち…取り返したとして助かる保障があるのか?彼女たちは…)」ギュッ


武蔵「(堪えろ。武蔵…奴の挑発に乗るな。奴に無暗に戦いを挑んでも今のままでは負けてしまうだけだ…)」



ユーリ「どーなの?」

武蔵「構わん。何とでも言え…私の出した決断だ。彼女達もまた…受け入れてくれるだろう」

ユーリ「ふーん。そっか。それが君の導き出した結論か。確かに最善策かもしれないね…けど、お仲間達を放置したまま保留にし

このまま帰還する判断を下したキミの取った行動に態々僕が付き合ってあげる義理は無いんだよ…ねぇ。」

武蔵「何が言いたい…」ゴクリ

ユーリ「嵩張るし、そうだな…こんなモノ僕には必要ないもんね。だから、や、ぶ、い、ちゃ、おっ、か?」ニヤッ


武蔵「な、にっ…をっ」ギロッ



??「武蔵さん下がって!」

武蔵「加賀かっ!」

加賀「これで奴を仕留める!だから貴女は不知火を連れて逃げて下さい。」

武蔵「しかし…!」

加賀「心配しないで。ここまで粘ったチャンス決して逃しはしないのだから。」

武蔵「分かった…だが、慢心はするなよ。後で…落ち合おう」


ユーリ「見かけないと思ったらこの瞬間を狙い目にしていたわけか。中々やるね」

加賀「褒めても何も出ないわよ。…例え、貴方のような人が相手でも対空戦力なら…太刀打ち出来ず躱せないのだから」

 “彗星一二”
 “流星改”
 “烈風”
 “彩雲”



加賀「必ず仕留めなさい…行け!」

装備妖精 ピシッ(敬礼)

ズドドドドドーン!!


加賀「…やったわ。これで終わり…上々n」

ユーリ「何が上々だって?不意打ちとは全く汚い事するよね…君も」ゴゴゴゴ

加賀「そ、そんなっ…あれだけの攻撃を喰らって、無傷なわけ…それに、その龍は一体…なッい、いつの間に近づいてッ!!」


ユーリ「邪魔なんだけど…消えなよ。魔法発動《ヴァイオレット・フラッシュ》」

加賀「」←カード化 ポトッ



武蔵「まさか…あれが……あんな技術を用いて私達の仲間を……」ズサー


………………………
………………
………

ユーリ「どこに行ったのかなぁ。出ておいでー」

ユーリ「早く出て来てほしいなぁー」


武蔵「貴様…だけは、絶対に許さんぞぉ!!」


ユーリ「ビンゴ。来ると思ったよ。そうだ。その目だよ!その怒りで我を忘れた姿を僕は見たかったんだ…

そんなキミが、アカデミアの戦力に加わればシンクロ次元もスタンダードも最早敵ではなくなる」

ユーリ「最早出し惜しみは無用だ…この《ヴァイオレット・フュージョン・ドラゴン》で!キミを……地べたに這いつくばらせてあげる」





※《ヴァイオレット・フュージョンドラゴン》…ユーリの融合ドラゴン。(名称:仮)

ガシッ

武蔵「ッ!?」

トリプルバイド・ハウンド・ドッグ「ガルルルゥ」

ユーリ「良いとこなんだけど…何しに来たの?邪魔なんだけど“電”?」


電「邪魔しに来たのです。流石にそこまではやり過ぎだと判断したまでですが?」

ユーリ「だって彼女達がちょっかい出して来たのが原因な訳でしょ?僕はキミたちを…

いや、プロフェッサーの要塞を守る為に戦ったわけだよね。それなのに何か問題あるって言うの?」


電「あるのです。鎮守府をほぼ全壊させて、これをどうやって前提督に言い訳するおつもりなのです?」

ユーリ「」チラッチラッ

ユーリ「あらら…こんなに暴れてたっけ?」スットボケ

電「後処理が閊えているのです。さっさと再建作業に戻るのですよ」

ユーリ「う~…。でもこのカードは僕が所持しててもいいよね?」


電「その艦娘の皆さんのカードも武蔵さんに返却するように」

ユーリ「えっいや、流石にそれは…」ポリポリ

電「ちゃんと”元に戻して”返すのですよ?」


ユーリ「キミには頭が上がらないな全く…だからかな?プロフェッサーがここの鎮守府を投げ出した理由が少しばかり分かった気がするよ……」




武蔵「……何だ。何が起こったんだ…奴のあの変わりようは一体?」

電「貴方にはまだ役目が残っているのです。上層部の方に”これ”を渡して上手く伝えてもらう役が」

武蔵「手紙…?」


電「きっとそれで上層部の方もこの件を丸く収めてくれるハズなのです」ペコリ


武蔵「これにあの上の無能な連中共に一泡吹かせられるような内容でも記されているというのか…?それをどこで手に入れたんだ…」

電「極秘事項なのです。それでは…」

武蔵「待て!一つ聞きたい。お前は…ここであんな奴の秘書官をしていて不満はないと言うのかっ?」

電「あると言えばあるのですが…まぁ些細な事でしょうから気にも留めていませんが」

武蔵「…?」

電「今の私がこの人の秘書官を務められているのは、前司令官の事をお慕えしていた時に指令が私の為に仰ってくれたあの言葉があったからでしょうか…」


不知火「………ッ!何故貴様がっい、生きていたと言うのかっ」

ユーリ「そうだよ。僕があれ位でそう易々と死ぬわけないじゃないか?戦ってれば分かるだろ」

不知火「有り得ない…私の攻撃をマトモに受けて立てるはずが…」

ユーリ「並の人間だったらそうだろうけど、僕をそう軽々と見られたら困るな…

プロフェッサーにアカデミアで教わって培って来た事を侮辱するようなキミの発言は侵害に値するよ」

不知火「プロフェッサー…アカデミア?何を言って…」

最上「そこまでにした方がいいよ」

ビスマルク「ええ。一気に聞かされると頭痛くなって来るから」

不知火「二人ともいつ解放されて…でも、奴も生きてると言うのにどうやって……」


ユーリ「さて。どうだろうね?そうだな…少しばかりヒントを上げようかな。僕がこうして捉えられてるのは4人目が少なくても居たからかもしれないよ?」

不知火「4人目…もしかして、加賀さんっ?あの人が……」




加賀「それで、どうするの?」

武蔵「上層部に知ってる情報を吐き出させる。奴らのような次元を超えここにやって来た者を提督の座に居座らせているのを…

私たちに伝えもしなかった事を許せんのでな」

加賀「貴方らしいわね。…同意見よ。一緒に乗り込みましょう…本部へ」スタスタ

バッ


??「加賀さん!」

加賀「赤城…さん……?貴女が何故ここにっ!?いや…違う……。もしかして、貴方ここの鎮守府の?」

赤城「そうよ」ハーハー

加賀「大丈夫だった…?奴に酷い目に合わされてたりしてない?」

赤城「そこまではないから心配しなくても大丈夫よ。」

赤城「でも…実を言うと、ね?昔の方が過酷だったのよ」

武蔵「何?」

赤城「あの人の体制に着いていけず泣きだし逃げ出した子も居れば大破しても戻る許可を得られず轟沈した子もいた……」

武蔵「何と卑劣な…」

赤城「でもね…あの人は違うの。少し危険な所はあるけど…それは、必ず私達の事を思ってやってくれてる事だから。

だからあの人の事を責めないであげて…加賀さん私の言う事を信じてお願い!」


武蔵「…だそうだが?」

加賀「赤城さんは少なくとも人を見る目がある…それがこの鎮守府の赤城さんでも彼女がそう感じたのなら…私は彼女の言う事を信じるわ。」

武蔵「呆れた奴だ…」

加賀「それはお互い様じゃなくって?」

武蔵「お互い甘いな…。加賀…艦隊一同に通達。これより本部に帰還する…とな。」

加賀「ええ。承ったわ」

赤城「あり…がとう……」


……………………………
……………………
……………

ユーリ「帰ってっちゃったね。」

電「それでいいのです。これでこの騒動も終わりになるのですから」

ユーリ「そうだね…で、この鎮守府の後処理はどうなるのかな?」

加賀「それはお互い様じゃなくって?」

武蔵「お互い甘いな…。加賀…艦隊一同に通達。これより本部に帰還する…とな。」

加賀「ええ。承ったわ」

赤城「あり…がとう……」


……………………………
……………………
……………

ユーリ「帰ってっちゃったね。」

電「それでいいのです。これでこの騒動も終わりになるのですから」

ユーリ「そうだね…で、この鎮守府の後処理はどうなるのかな?」

電「その事なら抜かりないのです。」

ユーリ「武蔵に渡したのはその為の伝達分か…キミってホント抜かりないよね……そうだろ“プラズマ”?」

電(プラズマ)「その呼び方で呼ばれるの嫌いなので止めてほしいって以前も言ったのですが?」

ユーリ「だっけ?でも、ここの鎮守府のキミはそれが真名なんだよね?ホント、変わってるよねぇ」


電(プラズマ)「他の鎮守府の電と少し位変わってて、あなた達を欺いていないとあなた達の元で秘書官を務め続けるには執務も務まらないのですから」

ユーリ「フフッ。言ってくれるじゃないか…。僕を欺けるなんて、僕が知る限りアカデミアでは一人も居なかったって言うのに、キミ…ホントに何者さ?」

電(プラズマ)「電は至って普通のプロフェッサーおじいちゃん(司令)大好きな駆逐艦の電です」ニコッ




END

融合次元(アカデミア)

デニス「それで、ユーリに貴方の鎮守府を引き継がせたのって何か考えがおありだったんですか?」

プロフェッサー「…特に意味などない……」

デニス「ですよねぇ~」


プロフェッサー「…私が着任した当初は、このアカデミアと共に次元を超えエクシーズ、シンクロ、スタンダードに乗り込む為の駒を育成する為に最適な”官娘”と云う存在を利用する為に提督の座に居座ったのだ」

プロフェッサー「しかし…ここで次元間を移動する為の作業が進むにつれ、彼女達のレベルを上げる時間がどんどん避けなくなり…終いには手段を替え、彼女達を沈めながらでも生き残った者達のみを駒にして戦いに挑もうと考えていた…」

プロフェッサー「…だが、私がそんな方針を取り続けていたことに、私の秘書官を務め続けていた少女があの時だけは私に歯向かって来たのだ」

デニス「why!?貴方相手に!!?」

プロフェッサー「最初は私に歯向かった罰として解体してやろうと思った。だが、彼女のその瞳を目の辺りにして私は全てを悟ったのだ…」

プロフェサー「彼女達は誇り高き戦船の魂を持つ少女達…私など目的の為に手段を択ばないような考えをする輩の事を読めん訳が無いとな」

デニス「って事は…つまり、全てを知って…彼女は最初から貴方に着いて来ていたんですか?」



プロフェサー「」コクリ

プロフェッサー「私は…あの日まで全てが思い通りに出来ると思っていた。だが、それは出来ないと彼女に教えられた…だから、

私のような同じような考えを持つユーリにもその区分位は彼女達を見て見定めてもらいたい…と、そう思って行かせたんだ。」

デニス「成程…そういった経緯が……」

プロフェッサー「それに、そ奴は、少しばかり気になるような年頃をした孫のような存在でもあってな。可愛がりに行かせるのが目的だったと言えばそうなるか…」

デニス「(そんな一面がこの人にあったとは…)」

デニス「あれ…でも、その話を聞くに…鎮守府の運営を単にユーリに押し付けただけじゃ……」

プロフェッサー「コホン。何をしている。さっさとスタンダードに飛ばんか」

デニス「はぐらかされちゃった…か。まぁいっか。大変だろうけど…僕は僕の役目の為にあっちに飛ぶからさ。君も頑張りなよユーリ?」




これにて本当の終了です。
長い期間>>1にお付き合い下さりありがとうございました。
HTML化依頼出して来ます。またお会いしましょう…では!

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