オオタチ「うん、僕も最初に聞いたときは驚いたんだけどね。僕がビル街でロボット相手に大暴れするんだ！」

ミミロップ「ロボット？ロケット団のメカですか？」

オオタチ「違うみたいだよ。いや～しかし、外人さんは考えることもスケールが違うね！ポケモンが巨大化してロボットと戦うなんてさ」

ミミロップ「･･･え？え？」

オオタチ「それに今回初めて登場するポケモンもいるみたいだよ。オニババにナイフヘッド、あとレザーバックだったかな？」

ミミロップ「あ、あの･･･その映画ってなんてタイトルですか？」

オオタチ「ん？パシフィック・リムだけど？」

ミミロップ（パシフィク・リム･･･それって確か怪獣映画じゃ･･･）

ミミロップ（どうしよう？言った方がいいのかしら？でも…）ﾁﾗ

オオタチ「あぁ～♪海外ロケなんて初めてだから楽しみだな～♪お土産も買ってくるからね！ペナントでしょ、それから･･･」

ミミロップ（言えない･･･オオタチさんあんなに嬉しそうなのに…）

ミミロップ「お、オオタチさん！撮影頑張ってくださいね！絶対に映画見に行きますから！」

オオタチ「うん！頑張るよ！」

翌月

オオタチ「今日から撮影に加わるオオタチです！よろしくお願いします！」ﾍﾟｺﾘ

ギレルモ「ｵ､ｵｩ･･･よろしく、オオタチ君」

ギレルモ「･･･ちょ、ちょっとみんな集まってくれないか」ﾋｿﾋｿ

ｿﾞﾛｿﾞﾛ

オオタチ「？」


ギレルモ「ど、どういう事だい！？僕が言ってたオオタチと随分違うみたいだけど！」

スタッフ「オオタチさんへの出演依頼はお前に頼んでおいただろ！コレどういう事だよ！」

後輩「いやぁ…それが･･･」

～回想～
数か月前

ギレルモ「どう？撮影の方は順調かい？」

スタッフ「はい、ドラマパートは撮影が終了しました。特撮パートも８割方完成してます」

スタッフ「あとは香港の市街地戦を残すのみですね。レザーパックからは出演OKの返答が来たんですが、オオタチさんがまだ･･･」

後輩「あっ、スイマセン！俺、出演依頼出すの忘れてました！」

スタッフ「なにやってんだよ！まったく、早く依頼出しとけよ！」

後輩「は、はーい･･･」

後輩（とは言ったものの、オオタチってどんな怪獣なのか俺知らないんだよな･･･）

後輩（グーグル先生に聞いてみるか。オオタチっと･･･）ｶﾁｬｶﾁｬ

後輩（これがオオタチか…随分イメージと違うな）

後輩（日本在住か。さすが日本、カイジュウの国だね！）

～回想終了～

後輩「というわけです」

スタッフ「マジかよ･･･どうします監督？」

ギレルモ「うーん…」ﾁﾗ

オオタチ「あの･･･どうかしたんですか？」ｵﾄﾞｵﾄﾞ

ギレルモ「よし、彼を怪獣役で撮影しよう！」

スタッフ「ええっ！？本気ですか！？」

ギレルモ「ああ。今から本来のオオタチ君に依頼していたら時間がなくなってしまう」

ギレルモ「それに、これはこれで面白い画が撮れそうだ！」

ギレルモ「というわけで、よろしく頼むよオオタチ君！」

オオタチ「はい！頑張ります！」ﾆｺ

スタッフ・後輩「「だ、大丈夫かな…」」

スタッフ「それでは撮影を開始します。オオタチさん準備はOKですか？」

オオタチ「はい！大丈夫です！」

ギレルモ「もう一度確認しておくよ。オオタチ君が海面から飛び出してクリムゾン・タイフーン（着ぐるみ）に噛みつく」

ギレルモ「その後、尻尾で殴打して海中に叩き落とす。いいね？」

オオタチ「はい！」

ギレルモ「それじゃ始めるよ。アクション！」ｶﾁﾝ

クリムゾン「」ｽﾞｼﾝｽﾞｼﾝ

オオタチ「うおりゃーーーー！」ｻﾞﾊﾞｰﾝ

ギレルモ「ん！？」

オオタチ「ええええーーーーい！！」ﾍﾟﾁﾍﾟﾁ

ギレルモ「か、カット！カット！」ｶﾝｶﾝ

ギレルモ「困るよオオタチ君。怪獣映画なんだから君が喋ったら台無しだよ」

オオタチ「す、すいません･･･」

ギレルモ「まぁ仕方ない。１０分後にテイク２撮るから、体を乾かしといてね」

オオタチ「はい！･･･へっ、ﾍｸｼｭ！」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

クリムゾン「大丈夫ですか？水冷たくなかったですか？」

オオタチ「あっ、大丈夫ですよ」

オオタチ「映画を楽しみにしている子供たちの事を考えたら、このくらい何ともないですよ！」ﾆｺ

一か月後
オオタチ「ウガァァァァァ！！」ｽﾞｼｰﾝ

ギレルモ「はいカット！OK!これで撮影はすべて終了だよ」

スタッフ「お疲れ様です、オオタチさん！」

オオタチ「いえいえ。皆さんの方こそお疲れ様です！」

ギレルモ「いや～凄いねオオタチ君。最初の頃とは見違えるほど演技が上達したじゃないか」

オオタチ「本当ですか？ありがとうございます！」

後輩「この映画、間違いなく大ヒットしますよ！」

～公開後～　映画館

杉田『ロケットパァァァァァァンチッ！！』ｽﾞｶﾞｰﾝ

レザーバック『ゴワァァァァ！！』

ワァァァァァァ！！

オオタチ『ウガァアァァ！』ｻﾞﾊﾞｰﾝ

ワァァァァァァ！！

？？？「うーむ･･･これは･･･」

数ヶ月後

オオタチ「み、ミミロップちゃん！大ニュースだよ！」

ミミロップ「どうしたんですか？そんなに慌てて」

オオタチ「さっきギャレス・エドワーズ監督から電話があってね、今度の新作ゴジラ映画の対戦相手を務めることになったんだ！」

ミミロップ「ええっ！？急にどうして･･･」

オオタチ「うん。監督がパシフィック・リムを見たみたいでね」

オオタチ「それを見て是非ともゴジラさんの対戦相手に僕を、って言ってきてくれたんだ！」

ガブリアス「オオタチさん、監督に会ったら次回作には俺を対戦相手にしてもらえるよう頼んでください！」

オノノクス「あっ、俺、ゴジラさんのサインが欲しいッス！」

オオタチ「うん、いいよ！監督とゴジラさんに頼んできてあげる！」

ガブリアス・オノノクス「「アザーーッス！！」」ﾍﾟｺﾘ

居酒屋

新作ゴジラ映画大ヒット！
出演者に突撃インタビュー！

レポーター『それでは本日は、新作ゴジラにて対戦相手を務めたオオタチさんにインタビューしていきたいと思います！』

レポーター『オオタチさん、よろしくお願いします！』

オオタチ『こちらこそよろしくお願いします！』

レポーター『オオタチさん、今回の映画の見どころはどこですか？』

オオタチ『そうですね。なんといっても今回の映画は…』

ムートー「ど、どうして？本当なら俺が今回の映画で彼女と一緒に顔を売るハズだったのに…！」

オオタチ（カイジュウ）「そう泣くな。今夜は二人で飲み明かそうぜ…」

おしまい