P「アイドルとこたつ」 (64)


千早「……」

真「……コタツがあるね」

響「おお~、ホンモノ初めて見たぞ!」ウキウキ

貴音「おはようございます」ヌクヌク

伊織「……おはよう」ヌクヌク

千早「それ、どうしたんですか」

貴音「こたつです」

真「そんなこと僕も千早も分かってるよ!」


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貴音「寒いでしょうし、とりあえずお入り下さい」

真「いいのかな……」ウーン

千早「まあ、勝手に置いたということはないでしょうし」

響「1人ずつだと入りきらないから自分、貴音の隣でもいい?」

貴音「勿論です」

真「悪いね響、貴音」ヨイショ


千早「それで、何があったのかしら?」ヌクヌク

伊織「そんな尋問みたいにしなくてもいいでしょ? 悪い事してる訳じゃないんだし」

千早「べ、別にそんなつもりは」

貴音「コタツは真、良きものですよ」ヌクヌク

真「あれ、呼んだ?」

伊織「違うに決まってるでしょ馬鹿」

真「バカって言うな!」


伊織「今朝、プロデューサーと小鳥が話してたのよ。最近寒くなったって」

伊織「それで、プロデューサーが『事務所にコタツがあったらいいですね』って言ったわけ」

伊織「そしたらコタツを出す事になったの、以上」

響「なんか今、話がすごい飛んだ気がするぞ」

貴音「小鳥嬢が事務所にこたつがあるのを見つけていたのです」

伊織「珍しく物置を整理した時にね」

伊織「それで小鳥が『じゃあ出しますか』って」


真「小鳥さんの勢いがスゴイね」

伊織「冗談を真面目に返されてプロデューサーも動きが止まってたわ」

伊織「私もホント、何言いだしてるのかと思ったわよ」

真「でもコタツのこと結構気に入ってるね、伊織」

伊織「……うるさい」ヌクヌク

千早「社長はコタツ出して良いなんて言ったの?」

伊織「ノリノリだったわよ」

千早「……大丈夫なのかしら、この事務所」

伊織「……さあ?」


千早「この下に敷いてる畳も事務所にあったの?」

貴音「それは私の家から持ってきました」

真「コタツの上と、あそこにダンボールで置いてあるミカンは?」

貴音「私の家から持ってきました」

千早「……四条さんもコタツが好きなのね」

貴音「やはり、日本の冬にこたつは欠かせません」パクパク

響「ちょっと貴音、ミカン食べすぎだぞ」

貴音「私が食べる分、響の分を減らせばよいのです」パクパク

響「ちょっと!」ガナハッ!


真「でも事務所にコタツがあるなんて、なんだか嬉しいな~」

千早「真の家にもあるの?」

真「いや、おばあちゃんの家にあるから、なんだか懐かしくて」

千早「そうなの。私はコタツに入るの初めてだわ」

響「自分も初めてだぞ。沖縄はコタツいらなかったし」

伊織「私も初めて」

真「まあ、あの広い家にコタツじゃ足りないだろうしね」

貴音「勿体ない事です」パクパク

響「貴音、ミカン食べ過ぎると病気になるんだぞ」パクパク

貴音「わ、私はそのような嘘には騙されません!」


伊織「アンタ達はこんなに小さい暖房でいいの?」

真「この狭さが逆にいいんだよ」

伊織「ま、まあなんていうか、その……たしかに落ち着く感じはあるわね」

響「あ、伊織がデレた」

伊織「うるさい!」

貴音「他の者を近くに感じられるのも、こたつの良い所です」ギュウ

響「~♪」ギュウ

千早「ふふっ」



ガチャ

P「お、千早、真、響おはよう」


千早「おはようございます」

真「おはようございますプロデューサー!」

響「はいさいプロデューサー!」

P「早速コタツに入ってるな」

千早「まあ、せっかくありますし」

真「暖かくて、コタツはやっぱりいいですね」

響「自分、コタツって初めてだから凄い新鮮な感じだぞ!」

P「そうかそうか。いや~、でも本当寒くなってきたよな~」



伊織「……アンタは入らないの?」

P「え?」

千早真「!」


P「いや、一応まだ仕事中だしさ」

響「えー、プロデューサーも一緒に入ろうよ!」

真「そ、そうですよ!みんな忙しくなって、プロデューサーとゆっくり話す時間も無かったですし!」

P「良いのかな……」

千早「外に出ていたんですし、少し休んだ方がいいですよ」

P「まあ、みんながそんなに言うならちょっとお邪魔しようかな」

P「で、俺どこ入るの?」

伊織「あ……」

千早「えっと、その……」


貴音「あなた様も、私と響のように入られてはどうですか?」

響「あ、そうだな。誰かと一緒に入ったら?」

真「えっ!」カアァ

P「いや、さすがにそれは……」

千早「……」ソワソワ

伊織「じゃ、じゃあ私の……」



真「ぼ、僕が伊織のところに移るよ!」バッ


P「おー、わざわざ悪いな」

伊織(ちょ、ちょっと何で来るのよ!)ヒソヒソ

真(みんなの前でプロデューサーと密着なんて恥ずかしくて出来ないって!)ヒソヒソ

真(……それに、目の前で他の人に密着される位なら共倒れだよ)フフッ

伊織(う~……ヘタレ)ボソッ

真(う、うるさい!)ヒソヒソ

P(何を小声で話してるんだろ?)ヨイショト

千早(くっ……)


真(というか……)

千早(四条さん、イタズラ好きなのかしら……)

伊織(……人の気を知ってか知らないけど)フン!

貴音「ふふっ……」パクパク

P「それが終わったら今日はもうミカン食べたら駄目だからな」

貴音「そ、そんな! まだ10個しか食べておりません!」シジョーン!

P「10個も食べちゃいけません」

伊織(因果応報ね)パクパク


P「それにしても、伊織もコタツに馴染んでるな」

伊織「何よ急に」

P「いや、伊織も一般庶民の感性に近づいたかなと」

伊織「何よ、まるで私が高飛車だったみたいな言い方は」

真「あれ、違うの?」ニヤニヤ

伊織「そういう事言うのね」ギュッ

真「イタタタタ! つねるのは駄目だって!」バタバタ

伊織「この伊織ちゃんに楯突こうとした罰よ」ニヒヒ


P「勿論、良い意味でだよ。伊織は凄いと思ってさ」

伊織「だから何なのよさっきから……」

P「俺たちとは住む世界が違かったのに、自分の意思でこっちに来て」

P「アイドルとしても順調に進んでる」

P「事務所の皆とも仲良く接しているし」

P「自分から目線を下げて、良い意味で庶民になってくれたなと思ってさ」

伊織「う、うぅ……」カアァ


響「お、伊織が照れてるぞ」アハハ

千早「人前で褒められて恥ずかしいのね」フフッ

貴音「恥ずべき事ではありませんよ。ただ、それでこそ水瀬伊織です」ウフフ

真「ね、ツンデレ伊織?」ハハッ

伊織「う、う……」





伊織「うるさーーい!!」


~その2~



美希「……」グデー

美希「あふぅ……」

美希「……」

美希「……zzz」



ガチャ

春香「おはようございまーす!」

雪歩「おはようございます」

やよい「おはようございますっ!」ウッウー!


小鳥「おはよう春香ちゃん、雪歩ちゃん、やよいちゃん」カタカタ

春香「ホントもう、外は寒くてしょうがないですよー」コタツコタツー

小鳥「お仕事の時間もまだだし、ゆっくりしてていいわよ」ウフフ

雪歩「あ、美希ちゃんおはよう」

美希「うー……春香雪歩やよい、おはよー」ヌクヌク

春香「おはよう美希。そんなコタツに体全部入れちゃって、もう」

やよい「コタツから出られなくなっちゃいますよ?」

美希「ミキはコタツから出る気はないの!」エヘン


春香「ずっとそのまま、かたつむりみたいに……いや、『こたつむり』だね」アハハ

雪歩「でも、美希ちゃんの気持ちも分かるかも」ヌクヌク

やよい「そうですね、コタツ暖かいですもんね!」ヌクヌク

美希「……」ヌクヌク

春香「……」ヌクヌク

雪歩「……」ヌクヌク

やよい「……」ヌクヌク





雪歩「あ、春香ちゃん美希ちゃんやよいちゃん、お茶淹れてくる?」

春香「お願いしてもいい?」

美希「ミキもー」

やよい「じゃあ、私お手伝いします!」


雪歩「じゃあ淹れてこよっか、やよいちゃん」スッ

やよい「はい!」スッ



春香「……」

美希「……」

春香「さすが雪歩とやよいだね」

美希「うん」

春香「相当な精神力が無いと、あんなにすんなりとコタツから出られないよ」グデー

美希「コタツに捕らわれないとは、雪歩とやよいはなかなかやるの」グター

小鳥(……なんていうか、何の会話なのかしら)カタカタ


やよい「おまたせしましたー!」

雪歩「はいどうぞ、2人とも」コトッ

春香「ありがとう雪歩、やよい」

美希「ありがとー、雪歩やよい……」ハッ

雪歩「どうしたの、美希ちゃん?」



美希「……お茶飲むのに体を出さないといけないの」

春香「そこまで悩むことかなぁ」

美希「うーん……」





美希「……ストローってあるかな」

やよい「さ、探してみますっ」タッ


やよい「美希さん、ストローありましたっ!」

美希「ありがとうやよい!」

春香(湯呑みにストローさしてる……写真撮っとこ)パシャ

美希「いただきまーす」チュー

小鳥(湯呑みに入ったお茶をストローで飲むって中々シュールね)カタカタ





美希「熱いの!」ゴホゴホ

やよい「はわっ!」

春香「美希、そんな一気に飲んだら熱いに決まってるでしょ」アハハ

雪歩「み、美希ちゃん大丈夫?」


美希「やっぱり普通に飲むの」

小鳥(美希ちゃんも、結構すんなり体をコタツから出したわね)カタカタ

春香「……」ズズッ

やよい「……」ズズッ

雪歩「……」ズズッ

美希「……」ズズッ



春香「お茶、おいしいね」フー

やよい「そうですねー」ハワー

雪歩「コタツも暖かいね」ヌクヌク

美希「なんだか、時間がゆっくりに感じるの」グデー

小鳥(これ、アイドルの会話なのかしら……)


――

―――

――――



ガチャ

P「ただいま戻りました」

小鳥「お帰りなさいプロデューサーさん、もう少し静かにお願いします」コソコソ

P「どうしたんですか?」

小鳥「コタツのほう、見て下さい」

P「?」チラッ


春香「スースー……」

雪歩「スゥ……」

美希「スピー……」

やよい「クー……」



小鳥「お仕事までまだ時間ありますよね?」

P「それまで寝かせといてあげますか」

小鳥「はい」ウフフ


一時中断します
先月の頭に書き始めたので一番最初の話で
今更コタツ出してますが、その辺りはご理解下さい。

ええわぁ

コタツはいいものだ

なごむなぁ


~その3~



真美「律っちゃん、一緒にコタツ入らない?」ヌクヌク

律子「いいえ」カタカタ

亜美「え~っ! いいじゃん、一緒に入ろうYO!」ヌクヌク

律子「よくない」カタカタ

真美「いいかげん、真美たちも暇だって~!」バタバタ

あずさ「テキーラ」ヌクヌク

亜美「っ……ラジオまでまだあるのに~」


真美「人間、暇があるのはいいことなのだ亜美君よ」ウンウン

亜美「良くないでしょ、アイドルとしては」

律子「働きなさい」カタカタ

真美「いいじゃん律っちゃん、まだ時間あるんだしー」

あずさ「焼酎」ウフッ

亜美「ウルガモス」

真美「ストップストップ! 亜美までそっち行っちゃ駄目!」

亜美「メンドイ」グター

真美「言っちゃ駄目だよそれは!」

ははあなかなかうまいなこれ


あずさ「ハイボール」ウフフ

真美「ルールちゃんと教えたよね、あずさお姉ちゃんにも」ヒソヒソ

亜美「モチのロンに決まってるっしょ!」

律子「……酔ってます?」

真美「好きなお酒も、さすがに仕事前には飲まないって~」アハハ

あずさ「~♪」ニコニコ

亜美「でも、なんだかだんだん酔ってるように見えてきた……」

真美「だ、大丈夫っしょ! あずさお姉ちゃんだし!」


あずさ「シルビア」ウフ

亜美「あずさお姉ちゃん、それって誰かの名前か何か?」

律子「……カクテルの名前」

亜美「え~っ、またお酒ぇ~!? やっぱあずさお姉ちゃん酔ってるんじゃない?」

真美「いくらお酒が好きでも、もうちょっと真面目にやってよ、もう!」ブー

あずさ「うふふ、ごめんなさい」

亜美「いやまあ、そのマイペースさこそがあずさお姉ちゃんだけどね」アハハ

律子「……」カタカタ

あずさ「……」

真美「……」

亜美「……」





真美亜美(……『ね』!?)


亜美(自分で言っといてあれだけど、思いつかない!)

真美(もう、何してんの亜美~っ!)ジロー

亜美(うあうあ~! 真美がちょ→見てくる!)

亜美(ヘルプミー、あずさお姉ちゃーん!)チラッ



あずさ(お酒にあったかしら……)ウーン

亜美(なんだかダメっぽい! それじゃあ……)チラッ



律子「……」カタカタ

亜美(律っちゃん!)ジー


律子「……」カタカタ

亜美(律っちゃぁぁん!)ジトー

律子「……」チラッ

亜美(うぅぅ……)ウルウル

律子「……」ハァ…





律子「値下がり」

亜美「!」パアァ
真美「!」

あずさ(うふふ……)


真美「律っちゃん、サイコー!」

亜美「このご恩は忘れませぬーっ!」ハハー

亜美「……あ」

真美「……」ジロー

亜美「……」チラッ



律子「ヌクレイン」

亜美(さすが律っちゃ……)





亜美「……え?」

真美「あれ?」

あずさ「あらあら~」

ぷちますであったよね


律子「はい、終わり!」

亜美「あぁ! ちょっと待ってよ、律っちゃん!」

真美「終わらせないでよ~」

律子「時計見なさい、もう仕事の時間よ!」ビシッ

あずさ「あら、ほんとですね~」

亜美「もうそんな時間なの~?」グテー

律子「ほら、早くコタツから出て」グイグイ

亜美「で、でもまだいおりんが!」


律子「伊織はもう下に来て待ってるみたいよ」

あずさ「それじゃあ、早く行かないといけませんね」

亜美「うえぇ……しょうがないな~」シブシブ

律子「じゃあ、行きましょうか」

あずさ「それじゃあ真美ちゃん、行ってくるわね」

真美「いってらっしゃ~い」ヌクヌク

亜美「見せつけるようにコタツに入るなー!」ウガー

真美「あ~、温かいな~」ンッフッフー

律子「真美、少ししたら小鳥さん帰ってくると思うから、それまで留守番頼んだわよ」

真美「ラジャーッ!」グッ


あずさ「それじゃあね、真美ちゃん」

亜美「後で覚えてろー!」ズルズル

律子「はいはい、行くわよ」グイグイ

バタン

真美「……」





真美「んっふっふ~! なんだかんだしりとりやってくれた律っちゃ『ん』!」

真美「これでホントにお~わり!」アハハ!

真美「さ~て、亜美たちが帰ってきたら何しようかな~?」ンッフッフ~!


これで765プロは終わりです。コタツに入る千早が見たいです。

次はオマケのつもりで作ったものですが、上の話よりも長くなってしまいました。
あくまでオマケです(短いとは言ってない)


~ とある事務所 ~



楓「~♪」ヌクヌク

モバP(以下P)「……」カタカタ

P「楓さん、ホントにコタツ好きですね」

楓「はい」ヌクヌク

P「毎日入ってるんじゃないですか?」

楓「おコタに入るのは怠りませんから」ドヤッ

P「……」カタカタ

楓「少しくらい反応してほしいです」シュン

P(可愛い)


ガチャ

凛「おはようございます」

加蓮「おはよう~」

奈緒「おはよ~」

P「三人ともおはよう」

楓「おはよう」フリフリ

凛「おはようプロデューサー、楓さん」

凛(小さく手振ってる……)

加蓮「楓さんおはよう」

加蓮(綺麗でカワイイってズルいなぁ……)


奈緒「あー、寒い! 今年の冬は寒いな~」ゴソゴソ

加蓮「その分、コタツが大好きになるね」ヌクヌク

凛「楓さんも、杏と同じ位コタツに居ますよね」ヌクヌク

楓「おコタに入るのは怠らないので」ドヤッ

P(また言ってる……)カタカタ

奈緒「え……あ、あはは」

加蓮「ま、また楓さんは~」アハハ

加蓮(反応に困る……でも)


凛「フフッ……」プルプル

加蓮(凛には大ウケなんだよね)

奈緒(異常に笑いの沸点が低いんだよな)

楓「~♪」

P(いったいどこら辺を笑ってるんだろ)カタカタ



楓「加蓮ちゃん」

加蓮「はい?」

楓「加蓮ちゃんは今日も可憐ね」ドヤァ

加蓮「えっ」


凛「フフッ……」プルプル

加蓮(凛には大ウケなんだよね)

奈緒(異常に笑いの沸点が低いんだよな)

楓「~♪」

P(いったいどこら辺を笑ってるんだろ)カタカタ



楓「加蓮ちゃん」

加蓮「はい?」

楓「加蓮ちゃんは今日も可憐ね」ドヤァ

加蓮「えっ」


すいませんミスです




加蓮「あ、あはは……」

奈緒(凛が笑ってるから勢いづいた!)

P(ダジャレと言っていいのかそれは……)カタカタ

凛「くふっ……」プルプル

加蓮(凛、そんな面白くないって!)



楓「……」ジー

奈緒(こ、こっち見てる!)

P(矛先が変わったか、頑張れ奈緒)

凛(私にもダジャレ来るかな)ワクワク


楓「……素直な奈緒ちゃん」

凛加蓮「楓さん嘘はいけないよ」

奈緒「どうゆう意味だよ!」

P「そうですよ楓さん、奈緒はツンデレ属性なんですから」

奈緒「なっ、ツンデレとか言うなってプロデューサー!」

楓「そうでしたね、ごめんなさい」クス





奈緒「なんだよ、そうやってみんなしてアタシで遊んで……」ゴソゴソ

楓「……こたつむりですね」

P「それ、今日一番上手いんじゃないですか?」

加蓮(たしかに)

楓「がーん……」シュン


凛「奈緒が拗ねちゃったよ。加蓮やりすぎだってば」

加蓮「凛だって乗り気だったでしょ」

凛「まあ、私もやりすぎちゃったかもね」ブチブチ

加蓮「奈緒、謝るから起きてよ。ね?」ムキムキ

奈緒「だったらミカン剥くのやめろ!」ガバッ

P「お、案外簡単に起きた」

凛「ごめんね奈緒。ミカンあげるから許してよ」







奈緒「……そんな雑な剥き方のミカンはやだ」

凛「」


加蓮「ごめんね奈緒~、はいミカン」スッ

奈緒「……加蓮は許す」パクパク

凛「そんなのズルいって! 加蓮も何か言ってよ!」

加蓮「私は許してもらったもん」フフッ

奈緒「あはは! まあ、凛は色々不器用だもんな」チラッ

P「?」

凛「な、奈緒にだけは言われたくないっ」

奈緒「凛の方が不器用だって!」

凛「ミカンを剥くのが不器用でも、他は奈緒の方が不器用だって!」

P(えらくピンポイントな不器用だな)カタカタ


楓「うふふ、やっぱり3人とも仲が良いわね」

加蓮(あ、楓さん立ち直った)

奈緒「加蓮、楓さん、アタシより凛の方が不器用だよね!?」

凛「奈緒が不器用じゃなかったら、みんな器用だよ」

楓「じゃあ、試してみる?」

加蓮「?」





楓「プロデューサーもこっちに来ませんか?」

P「え?」

凛加蓮奈緒「!」


凛「そうだよプロデューサー、こっち来なよ」

加蓮(お、凛が動いた)

P「でも、まだ仕事中だし」

凛「担当アイドルとコミュニケーションとるのも立派な仕事だと思うよ」

P「でも、それなりには話して……」

凛「プロデューサーは私たちの事は大事じゃないの?」

P「いやその」

楓(凛ちゃん……)

加蓮(空回ってるというか、ある意味いつもの凛じゃないというか……)

加蓮「ほら、こうやってゆっくり話す機会も少なくなってきてるしさ?」

楓「プロデューサーも、一息入れませんか?」

P「ま、まあそれもそうだな」アハハ…


楓(加蓮ちゃん、ナイスフォロー)

加蓮(凛、ちょっと慌てすぎでしょ)

凛(落ち着け、落ち着け私……)

楓(奈緒ちゃんは……)チラッ

奈緒「……」シーン

加蓮(……固まってる)




P「で、俺は何処に入れば?」

楓「ご自由に選んで下さい」

P「ええっ!」

奈緒「なぁっ!」

加蓮(あ、奈緒動いた)


凛(さすがに密着するのは恥ずかしいけど……)

楓「私の隣でもいいですよ?」ウフフ

加蓮「私も良いよ?」クス

P「おいおい……」

凛「私も、プロデューサーと一緒に入りたいかな」

P「り、凛?」

加蓮(凛、直球すぎない?)

奈緒「わ、私は別に何処でも……」カアァ

加蓮(奈緒からはメチャクチャ緊張してるのが伝わってくる)

楓(……多分、3人の中で加蓮ちゃんが1番器用なんじゃないかしら)


凛「それで、誰を選ぶの?」

奈緒「は、早くしろよ!」

P「やっぱり選ばないといけないのか……」

加蓮「どうするの、プロデューサー?」クス

楓「誰にしますか?」ウフフ

P(この2人は……)





P(さて、どうするか……)ウーン

P「……」

P「……」ゴソゴソ


奈緒「……」

加蓮「ふーん……」

凛「プロデューサーは楓さんを選ぶんだね」

P「変な言い方はやめなさい」

楓「どうして私を選んだんですか?」

P「いや、この4人の中で決めるとして、女子高生を選ぶのはマズいじゃないですか」

奈緒「へー」ジー

加蓮「まあ、妥当だね」ツーン

凛「……」ムスー


楓「ふふっ」トサッ

P「ちょっと楓さん、くっつかないで下さいよ。近いですって」

楓「こうした方が温かいですよ」ウフフ

P「いやいや、でも……」チラッ

凛奈緒加蓮「……」ジトー

P(めちゃくちゃ見られてる)

奈緒(なんでアタシはこんな鈍感を……)ジロー

加蓮(選んだ理由はまともだけど、なんか悔しいな)ムゥ

凛(あんなにデレデレして)ムスー

P(いったい、どうすれば正解だったんだ……)


凛「……」ゴソゴソ

P「どうした、凛?」

凛「そろそろ仕事に行こうよ」

P「え? ちょっとまだ早くないか?」

加蓮「奇遇だね、私もちょっと早く行きたい気分だったんだ」ゴソゴソ

奈緒「じゃあ、アタシ達は先に車のところで待ってるからな」

P「ちょ、ちょっと待てって!」

奈緒「……バーカ」

加蓮「鈍感」

凛「スケコマシ」

P「なんだよ急に!」

楓「行ってらっしゃい」フリフリ


ガチャ バタンッ!

P「どうしたんだアイツらは?」

楓「もっと乙女心を知らないとダメですよ」

P「……頑張ってみます」



ジャンケンポイ! アイコデショ! アイコデショッ!

P(……ジャンケンしてる?)



ヨシ! ア、アタシハベツニキニシテナイシ… ヨシヨシ、クヤシガラナイデナオ オイ、カレン!

P「?」

楓(今日は凛ちゃんが助手席なのかしら)ウフフ


P「じゃあ、俺も行ってきますね」

楓「はい」

P「……スーツ掴んでる手を放して下さいよ」

楓「もう少しだけですから」ギュ

P「……しょうがないですね」ハァ

楓「ありがとうございます」ウフフ

P(いやまあ、嫌な気はしないけど)

楓「~♪」スリスリ

P(……いいのか、これは)

楓(ちょっと3人には意地悪し過ぎちゃったかしら)

楓(……でも、たまにはこういうのも良いかも)フフッ


以上でおわりです。楓さんとコタツに入りたい。
半年ぶりにSS書くと色々忘れますね。連投するとは思わなかった。

アニメモバマス放送まであと一時間近くに迫りましたね。
なるべく沢山のモバPの担当アイドルが出ますように。


楓さんカワイイ

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