遊矢&柚子(動悸がやばい……)(17)

このSSは以下の話の続きとなっております。

『遊矢&柚子(気まずい……)』

『遊矢&柚子(緊張する……)』

『遊矢&柚子(恥ずかしい……)』

『真澄「見せつけてくれるじゃない」』

『アユ「あれ、遊矢お兄ちゃん?」』

柊家・風呂場……

遊矢「ふぅ、生き返る……」

遊矢(しかし妙な事になったな。まさか柚子の家の風呂に入る事になるなんて)

遊矢(学校の帰り道にドジ踏んで冬の池に落ちてしまって)

遊矢(このままだと風邪引くからって柚子に強引に家まで連れられてこうなった訳だけど)

遊矢「……やっぱなんか緊張するな、この状況」

遊矢(別に柚子の家の風呂に入るのはこれが初めてじゃない。けどそれは小さい頃の話だし)

遊矢(変に意識しない方がいいのは分かってんだけどな……)ブクブク

柚子「――遊矢」←ドアの向こうから

遊矢「ゆ、柚子か? 何?」ビクッ

柚子「その、お風呂上がった後の着替え何だけどとりあえずお父さんのでいいかな? 少し大きいかもしれないけど」

遊矢「ああ、大丈夫だよ。問題無い」

柚子「じゃあここに置いておくね……えっと、湯加減の方はどうかな?」

遊矢「ちょ、丁度いい湯加減だよ。うん、サイコー」

遊矢&柚子「…………」

柚子「あの、遊矢……?」

遊矢「お、おう。今度は何?」

柚子「その、今更なんだけど今遊矢が入っているお風呂……昨日の残り湯なの」

遊矢「残り湯?」

柚子「本当は新しく入れ直したかったんだけど、追い炊きの方が早く沸くから……大丈夫だったかな?」

遊矢「べ、別にそんなの気にしないし問題ないよ」

柚子「そ、そう。じゃあ私、温かいココア入れてるから……遊矢はゆっくり浸かっててね」

遊矢「ああ。色々ありがとうな、柚子」

遊矢「…………」

遊矢「…………///」

遊矢「…………///」プルプル

遊矢(……残り湯ってどういう事ですかぁぁぁ、柚子さぁぁぁん!?)

遊矢(何でわざわざそんな事を報告するの!? ていうかつまりあれですか!? 俺は今、柚子が使っていたお湯に入っているって事ですか!?)

遊矢(いや、落ち着け……確かにこのお湯は柚子も使っていたかもしれないが塾長も使ったはずだ)

遊矢(その結果、柚子成分は多少薄くなっているに違いない。問題無い、このお湯は普通のお湯なんだ)

遊矢(あれ? だけど塾長、昨日は仕事で塾に泊まっていたとか柚子が言っていたような……実際まだ帰って来てないらしいし)

遊矢(という事はこのお湯は俺以外には……柚子だけが浸かったお湯って事か?)

遊矢「成る程。つまりこれが本当の『柚子湯』って事ですね、あははは」

遊矢「…………」

遊矢「~~~っ!///」←自らどつぼに嵌まっていくスタイル

遊矢(やばい、何か物凄く恥ずかしくなって来た! 正直身体温めるってレベルじゃないよ、この入浴!!)

遊矢(何か柚子の残り湯ってだけでもう……柚子のエキスが溢れ出して飲んだら甘いんじゃいかって錯覚すら覚えるもん!!)

遊矢「って変態かよ、俺! いくら相手は彼女だからってこういう妄想は駄目だ!!」ブンブン

遊矢(い、一旦落ち着こう。深呼吸、深呼吸っと……ん?)ヒッヒッフー

遊矢(何かお湯に浮かんで……これってまさか?)

っ長髪×1

遊矢「あ……あぁ……///」ブルブル

遊矢(こ、これ柚子のだよな? 俺の髪の毛こんなに長くないしそうなる、よな?)

遊矢(そりゃそうか。このお湯は柚子が使った残り湯なんだし……髪の毛の1本くらい浮かんでるよな?)

遊矢(でもこういうの浮いてたら、その、ますます柚子が入ってたんだなって実感が沸いて来て……うぅ)

遊矢「……くっ、駄目だ! もう限界だ!!」バァ

遊矢(これ以上浸かってたら茹でダコになっちまう! もう十分温まったしさっさと外に……って、あれ?)



ユウヤノユウヤ<レディース&ジェントルメン-!!



遊矢「!?!?!?!?///」ザバッ

遊矢(な、何で? 何で俺の、その、こうなってんの? 何でヘソより先に湯から頭出してんの!?)

遊矢(もしかして俺はこんなになるまで風呂に浸かるのに、こ、興奮してたって言うのかよ?)

遊矢(こんな状態で風呂から出るのは絶対にまずい……多分ズボンの上からでも分かるよな? 絶対柚子にもばれるよな?)

遊矢(何とか沈めないと……でもどうすれば? やっぱりその、やるしかないのか?)

遊矢(って馬鹿言え! よその風呂場で、しかも彼女の家でそんな事をしたら正真正銘の変態になるじゃないか!!)

遊矢(やばい、何かのぼせて頭が回らなくなって来た……すぐに出ないと……でも出たら柚子に……)

遊矢(だんだん……何も……分からなく……うっ、うわああああぁぁぁぁ!!!)


…………

柚子(いくら何でも遅すぎるわ。まさかお風呂で寝てるんじゃないでしょうね?)

柚子「遊矢、大丈夫ー?」ドアコンコン

シーン

柚子(あれ、まさか本当に寝てる?)

柚子「ゆ、遊矢? 私の声が聞こえないの?」ドアコンコン

シーン

柚子(やっぱり返事が無い……よ、よし)ゴクリ

柚子「ごめん、遊矢。ちょ、ちょっとだけ覗くね。その、もし本当に寝ていたら大変だし……///」ソー

柚子「って、あれ?」



遊矢「……きゅ~」←目を回して気絶してる

柚子「ゆ、遊矢!?」ビックリボー

遊矢「柚子湯が……し、刺激が……」ピクピク

柚子「ちょっと、何でお風呂に入って目を回してるのよ? もしかしてのぼせたの? トマトみたいに真っ赤になってるわよ!?」

遊矢「柚子が1人……柚子が2人……」ピクピク

柚子(と、とにかく遊矢をお風呂から出さないと……でも遊矢は裸だし……いや、今はそんな事言っいてる場合じゃないわ!!)

柚子「ほら、しっかりして遊矢! 私に掴まるのよ!」グイッ

遊矢「うぅ……」

柚子「って、ちょっと! そんなに密着して体重掛けないでよ!?///」

柚子「きゃ、きゃあああぁぁ!!」

ドサッ!!

柚子「あいたた……もう、私までびしょ濡れになったじゃ……!?」



ユウヤノユウヤ<オタノシミハコレカラダ!!


柚子「…………」

遊矢「…………」

柚子「…あ……あ……あ……///」

遊矢「……きゅ~」

柚子「い、いやあああああああぁぁぁぁぁぁぁ!?!?///」


その後、無事柚子に介抱された遊矢であったが、しばらくは2人の間に気まずい空気が流れていたそうな。

<おわり>

読んでくれた人、ありがとうございました。遊戯王のSSはこのシリーズ以外にも、

『十代「ガッチャ! 楽しいオ〇ニーだったぜ!!」』

『遊星「よし、抜こう」』

『遊馬「アストラルが居るせいで抜けない……」』

『権現坂「不動のオ〇ニー」』

等も書いているのでもし見かけたらよろしくお願いします。では。

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