モバP「吾輩はPである」 (23)

書き溜めなし

地の文あり

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P「アイドルというものをどれほどに理解しているだろうか。」

ぱらりと開いた右手に飴を乗せる。

P「たとえば」

杏「あめちょおーだぁい。」

P「働かざるもの食うべからずだ。」

杏「休憩も仕事の内だから。」

P「まったく、口ばかり達者になって。」

この愛らしい少女は双葉杏。
我がプロダクションのアイドルの一人である。

P「それは十分に動いた人が言う言葉だ。」

杏「それでも休憩という労働の対価は必要じゃない?」

コーヒーが溜息を押し流す。

P「この飴に見合う労働ではないな。」

杏「それを決めるのは私だよ。」

P「いつからお前はそこまで偉くなったんだ。」

杏「あぁ~めぇ~」

親の気持ちが少し見えた気がする。

P「わかったよ。」

杏「やったー。」

杏「やっぱりプロデューサーは優しいね。」

P「当たり前だろ、俺はお前のプロデューサーだ。」

杏「でもね、プロデューサー。」

杏「プロデューサーの優しさは女の子につけこまれるよ。」

P「杏にはもうつけこまれてるけどな。」

杏「そういうことじゃないよ。」

杏「気をつけるに越したことはないよ。」

どこぞの猿の手を持つ少女の顔が浮かび。
スカウトしたくなった。

P「そんなに言うなら杏が守ってくれよ。」

杏「私がサビ残なんてするわけないでしょ。」

P「それもそうだな。」

俺もサビ残はしたくない。

杏「そんなことより、あめ!」

生意気な少女と素敵な戯れをした後。
俺は杏をトレーナーさんに任せ一度公園へ向かう。

P「撮影、終わったみたいだな。」

楕円の池を柵が仕切り、その柵にもたれるように新田美波は佇んでいる。

美波「あ、プロデューサーさん。」

雪が彼女を照らし風が髪を遊んでいる。

美波「少し遅刻ですよ。」

白いトレンチコートを着た彼女の雪の様な手が震えている。

P「すまない、撮影は終わったのか。」

美波「はい、元々表紙の撮影だけだったので。」

P「なら大分待っただろ。」

ハレンチコートに見えた

美波「プロデューサーさんのことを思ったら時間なんて早く過ぎました。」

P「少し喫茶店でも行こうか。」

美波「ありがとうございます。」

美波「お仕事大丈夫ですか?」

P「問題ないよ。」

P「それに寒空の下のアイドルを無下にはできない。」

美波「なら、お言葉に甘えて。」

なんでもない公園でも美波がいるだけでドラマのワンシーンになる。
たまには木枯らしを肌で感じるのもいいものだ。

美波「プロデューサーさん・・・あの。」

美波「この服、どうですか?」

P「似合ってるよ、これ以上ないくらいに。」

正直美波のコート姿は目に悪い。

美波「こうしていると初日の出を思い出します。」

P「そうかあれからもう一年がたとうとしてるのか。」

美波「あの時よりも今のほうが素敵です。」

美波「でも時々、忙しくない時のことも思い出すんです。」

P「そう思えることは美波が頑張ってきた証だ。」

美波「ふふ・・・そうですね。」

確かに事務所は大きくなった。
皆の努力の甲斐もあって今は気流に乗れてきている。

美波「プロデューサーさんも自分の功績をもっと誇ってくださいね。」

P「まだまだ誇れないさ。」

美波「パパもプロデューサーさんのこと信頼してるんですよ。」

P「それは嬉しいな。」

美波「もう、はぐらかさないでください。」

P「そうだな。」

P「いつか皆がトップアイドルになったらかな。」

P「そのときまで誇るのはとって置くよ。」

美波「ならすぐにならないとですね。」

彼女の笑顔に見とれていると喫茶店が見えてきた。

美波「ふぅ。」

窓の外の雪景色を据えてシックな木造建築に色を添える。

P「コーヒーと、美波は?」

美波「私はカプチーノで。」

店員はメモを取ると足早に奥に消えた。

美波「プロデューサーさん。」

P「どうした。」

美波「返事はまだですか?」

P「なんのだ?」

美波「わかっているくせに・・・いじわる。」

その後は店員の運んできたコーヒーを言葉すくなに喫茶店を出た。

P「これからどうする?」

美波「どうするんですか?」

車で30分ほどで目的地に着いた。

少し郊外の1LDK。

P「なんだ、来てたのか。」

杏「私が居ちゃ不味いの?」

P「いや・・・」

美波「あの・・・杏ちゃん。」

杏「ふーん、そういうこと。」

杏「奥の部屋、空いてるよ。」

P「そうか。」

この部屋は俺の自室なのだがいつの間にか従妹の杏が居つくようになった。

杏「ほどほどにね。」

P「やかましい。」

軽く温められた部屋の隅にコートを放る。

P「シャワー浴びるか?」

美波「いえ、Pさんを感じさせてください。」

P「そうか。」

雪を掃うように服を脱ぐ。

P「綺麗だよ。」

少しばかりの世辞に乗せて美波の服を落とす。

美波「幸せです。」

P「俺もだ。」

髪の匂いが脳を焼く。

P「ふっ。」

下半身が少し窮屈になる。

美波「Pさん苦しいんですか?」

美波の細い指先がベルトへ伸びる。

美波「すごぉい。」

まるで象牙のように撫でる。

美波「それっ」

可愛らしい声とは裏腹に大胆に性器を露出させる。
そっと屈み唇を重ねる。

P「んっふ、はぁ、ふ。」

美波「はぁ、ふ・・・ん。」

まるで囁くように愛を確かめる。

P「いいか。」

有無を言わせぬままにベッドに押し倒す。

美波の手首を掴みまた唇を重ねる。
甘い水音が響く。

P「ごめん。」

右手が美波の下腹部を撫でる。

美波「謝らないでください。」

美波「今は二人の男女です。」

少しずつパンツを降ろす。
吸い付く肌を撫でながら湿りを感じる。

P「するぞ。」

美波「はい。」

獣のように互いを貪る。
この世界に二人しか存在していないように。

杏「うるさいなぁ。」

私が居る事を忘れているのかもしれない。
二人のことは前からわかってはいた。
でも、許せなかった。

杏「子供だなぁ。」

子供の好きと大人の好き。
両方を理解しようとしても出来ない。

杏「いつかわかるときが来るのかな。」

独白を続けている間はとても自由だ。
誰にも邪魔されずに考えを纏められる。

杏「トイレにでも行くか。」

少しでも声を出さないと怖いのに。
この空間から未だ出られずに居る。
だからせめて、見て見ない振りをしようと思う。

P「可愛いな。」

寝息を立てる美波の髪をそっと撫でる。

美波「ん・・・んぅ。」

これからどうするのか。
それはこれから二人で考えて行く。

P「杏、出て来い。」

杏「・・・・・・」

P「聞き耳立てるのはいいが目をそらすだけじゃダメだ。」

杏「自分だって背けてるくせに。」

P「俺は大人だからな、責任は取るよ。」

杏「美波さんのお父さん怖そうな人でしょ。」

P「その時は・・・その時だ。」

P「見て見ない振りは子供までだ。」

杏「私はまだ子供だから思う存分逃げるよ。」

P「そうか・・・」

P「それは杏らしいな。」

杏「事務所はどうするの?」

P「美波が引退するまでは待つさ。」

杏「体は待てなかったくせに。」

P「それを言われるときついな。」

杏「まっ、今は見逃してあげるよ。」

いつかこの関係を洗わないといけない日が来る。
それまで形容し難いこの関係を続けることにする。


各地で雪が降りかくいう私の家の近くにも足を取られるほどの雪が積もりました。
コーヒーを飲んでいると雪は何故白いのか考えて見ました。
一つの結論として純白の下着が好きだからというものに行き着きました。
厚着の中の純白下着、そう願うから雪は白いのだと。冷たく解けるのも偶像だからであると。
そう考えると夜も眠れなくなったので書きました。

妹のパンツは焼き芋と一緒に焼いて処分しました。

いつかこの続きを書きたいと思います。
あまりエロく出来ていない気がするので次はもっと耽美表現を磨いて
挑みたいと思います。


最後に、見てくださった方ありがとうございました。

またお前か

乙です
続き気になるから是非書いて欲しい

スレタイ→人外物で猫のプロデューサーかな
序盤→漱石風のPか、いいね
後半→まさかのR-18でびっくり
乙です

まゆのことはもういいのかよ

おつー

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