海未「にこと気まずいです」 (92)

にこ「…」

海未「…」

にこ「…」

海未「…」

にこ「ふぅー疲れた…」

海未「…」

にこ「…」

海未「…」

にこ「みんな遅いわねぇ」

海未「ええ…それにしてもあれですね」

にこ「何よ?」

海未「にこと二人きりでいると気まずいですね」

にこ「はあっ!?」

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にこ「なっ…!?なにあんたはっきり言ってんのよ!?」

海未「この際なのではっきり言います」

にこ「なんの際よ!?」

海未「にこと私が気まずい際です」

にこ「気まずい際…」

海未「どうしたらにこと私は気まずくなくなるでしょうか?」

にこ「うーん…共通の話題を見つけるとか…」

海未「あー…そういえば今日、穂乃果がまた遅刻しそうになりまして」

にこ「そ…そうなの…穂乃果らしいわね」

海未「にこも気をつけねばなりませんよ」

にこ「そうね…」

海未「…」

にこ「…」

海未「わざとかというくらい会話が弾みませんね」

にこ「弾まないわね…」

海未「普段なら…というか、にこ以外の相手なら私もこんなことはないのですが」

にこ「にこだってあんた以外とはそうでもないわよ…」

海未「…」

にこ「…」

海未「…」

にこ「…」

海未「こうやって気まずくしていると…いま日本のどこかでは私達と同じように気まずくしている人達がいるのかなぁと思ったりします」

にこ「あんたのそういう…微妙にファンシーな考えも何だか共感できなくて気まずいのよね…」

海未「そうですか…」

海未「でもこうやって…気まずいということをはっきり打ち明けてしまうことで何だか気まずさが半減したと思いませんか?」

にこ「まぁ…この場はね…」

海未「この場とは?」

にこ「いや…はっきり打ち明けてしまったぶん、これから先あんたといると嫌でも気まずさを意識しちゃうなぁと思って…」

海未「なるほど…」

にこ「…」

海未「そう考えると、取り返しのつかないことをしてしまった感がありますね」

にこ「そうね…」

海未「…」

にこ「あんたのせいよ…」

海未「すみません」

海未「にこは…私以外のμ'sのメンバーとは気まずくないですか?」

にこ「あんまり意識したことないわ…」

海未「…絵里あたりとはどうですか?」

にこ「別に…あいつ結構ペラペラ喋るし…」

海未「花陽あたりとはどうですか?」

にこ「いや…やっぱり共通の話題があるから…」

海未「ことりあたりとは にこ「ちょもうやめなさいよそれっ!!これからドンドン意識しちゃうようになったらどうすんのよ!?」

海未「すみません…」

にこ「…」

海未「ちなみに私は花陽とも若干気まずいです」

にこ「…」

海未「にこほどではないですが」

にこ「…」

海未「にこ、にこ」

にこ「何よ…!?」

海未「μ'sのメンバーで誰と誰が気まずいか予想しませんか?」

にこ「はぁ…?」

海未「私とにこ以外にも気まずい組み合わせがあると思うので…予想しませんか」

にこ「ちょもういいでしょうこの話…!」

海未「予想しましょうよ」

にこ「しないわよ…」

海未「予想しましょう」

にこ「…」

海未「予想 にこ「予想予想うるっさいわねぇ!!大体予想ってなんなのよ予想って!?日本語おかしいのよ!!想像でしょこの場合フツー!!」

海未「予想する気になりましたか?」

にこ「ならないわよ…」

海未「そうですか…」

にこ「…」

海未「…」

にこ「…」

海未「あっ…じゃあ穂乃果から順番に誰と一番気まずいか予想していきませんか?」

にこ「…」

海未「にこ。穂乃果から順番に予想していきましょう」

にこ「…」

海未「穂乃果から順番に にこ「うるさいって言ってんのよ!!順番って何よ順番って!?何の順序があるのよ!?」

海未「穂乃果なら誰が一番気まずいのですかね?」

にこ「知らないわよ…」

海未「まぁ穂乃果はあまり気まずいとかは思ったりしなそうですが」

にこ「…」

海未「それでもこう…ちょっと二人きりだと話しにくいなぁくらいはあると思うんです」

にこ「…」

海未「誰だと思いますか?」

にこ「はぁ…」

海未「にこ。穂乃果と誰が気まずいと思いますか?」

にこ「本当うるさい…」

海未「にこ。誰ですか?」

にこ「はぁ…>>11あたりじゃない?」

うみ

海未「は…はあっ!?わっ…私ですか!?」

にこ「あんたよ」

海未「どうしてですか!?私と穂乃果とことりはずっと三人一緒で…ずっと友達なんです!!気まずいわけがないでしょう!!」

にこ「そういうところがよ」

海未「は…?」

にこ「ずっと三人でいるからこそ、ふとした瞬間に二人きりになると気まずくなる…気まずさの王道パターンじゃない」

海未「そんなことは…そんなことはありません!!私は穂乃果と二人でいて気まずさを感じたことなどありません!!」

にこ「そう思ってるのがあんただけだったら?」

海未「なっ…!?」

にこ「穂乃果は誰とでも楽しく話せるからあんたは気まずく感じない…でも穂乃果自身はあんたに話しにくさを感じていたとしたら?よくあることよ」

海未「なっ…な…!!」

海未「そんなはずはありません…そんなはずは…」

にこ「え~?何でそうやって言い切れるわけ~?」

海未「っ…」

にこ「ふんっ」

海未「…」

にこ「…」

海未「…」

にこ「…」

海未「…」

にこ「う…海未?」

海未「…」

にこ「じょ…冗談よ…そんなにガッツリ落ち込むんじゃないわよ…」

海未「いえ…仕方ありません…にこがそういうふうに思ったということは…そういう可能性があるということです…」

にこ「冗談だって…」

海未「冗談を言ってる感じじゃありませんでしたよ…」

にこ「悪かったわよ…」

海未「…」

にこ「…」

海未「でもあれですよね…一番ではないですよね?」

にこ「は?」

海未「穂乃果が私のことを気まずいと思ってる可能性はあるとしても…それがμ'sで一番気まずい組み合わせだというわけではないですよね?ほらだって現に私とにこのほうが気まずいわけだから…私と穂乃果は一番気まずい組み合わせではない…!そうですよね!?」

にこ「いやっ…」

海未「一番ではないですよ!だってねぇほら他にも色々気まずい組み合わせはあるわけですし…一番気まずい組み合わせに比べたら私と穂乃果なんて全然気まずいほうじゃないですよ!!だって一番 にこ「ああああうるさいっ!!一番一番うるさいのよ!!気まずい順位とかどうでもいいでしょうよっ!!」

海未「どうでもよくないですよっ…!私と…私と穂乃果が一番気まずいだなんて…!そんなことになったら私は…!私は…!」

にこ「わかったわかった…一番じゃないわよ…」

海未「ですよね!?そうですよね!?」

にこ「はいはい…」

海未「ふぅ…では…ことりは誰と一番気まずいですかね?」

にこ「はぁ…」

海未「にこ。ことりは誰ですか?」

にこ「え…なにこれやってくの?全員分やっていくわけ?」

海未「やっていきますよ!μ'sで誰と誰が一番気まずいか決めるんですからっ!さぁにこ!ことりは誰と一番気まずいんですか!?」

にこ「うるさいわねぇ…>>19じゃない?」

海未

海未「ちょいい加減にしなさいよあなたーっ!!」

にこ「はは…」

海未「何かそういう…そういう流れを楽しんでるだけでしょう!!真面目に考えてくださいよ!!」

にこ「別にそんなつもりはないわよ…」

海未「ちなみに…どうして私とことりが気まずいと思ったんですか…!?」

にこ「穂乃果の時と同じ理由で…穂乃果の時は海未を選んだのにことりの時に選ばない理由がないかなぁと思って…」

海未「なんて…なんてことを…」

にこ「仕方ないじゃない…」

海未「じゃああれですか…穂乃果はことりのことも気まずいと思っているということですか?」

にこ「いやそんな感じは… 海未「ちょちょどういうことですか!?にこの理屈で言ったらそうじゃないとおかしいじゃないですか!?何で私限定で気まずく思われなきゃいけないんですか!?」

にこ「そう思っちゃったんだから仕方ないじゃない」

海未「仕方ないで済ませるのですか…!」

にこ「何かあんたって…あんまり他人とスムーズに会話が進んでるイメージがないのよね」

海未「なっ…!」

にこ「あんたが一人でガーッて喋ってるイメージしか浮かばないのよ」

海未「…」

にこ「今もそうだけど…基本押し付けがましいのよねぇ」

海未「…」

にこ「会話のキャッチボールっていう感じじゃないのよ。一方的なのよね何か」

海未「ちょ…」

にこ「会話の千本ノックというか 海未「ちょもうやめてください…!やめてください…!」

海未「そんなに…そんなに言うことないでしょう…!」

にこ「あんたが言わせたんじゃない」

海未「そうですけども…!」

にこ「じゃあもういいわよねこの話」

海未「よくないですよ…まだ二年生組が終わっただけじゃないですか!」

にこ「その二年生組に全部あんたが含まれてるのよ!?よく続けようって気になるわね!?」

海未「続けようって気になりますよ!逆にここで終われると思いますか!?私だけが気まずく思われて…!他にもっと色々あるでしょう…!」

にこ「色々って言われても…」

海未「さぁ次は花陽です…にこ、花陽は誰と気まずいのですか?」

にこ「…」

海未「流れとか良いですからね?あなたの正直な考えを聞かせてください!!」

にこ「>>26

えりち

海未「おお~…」

にこ「おお~って何よ…」

海未「いやリアルなとこいったなぁと思いまして…」ニコニコ

にこ「何で嬉しそうなのよ!?」

海未「でもよく分かります!花陽と絵里…趣味もあまり合いそうではないし、アイドルに対する考え方も違いそう…」

にこ「…」

海未「うん…うん!確かに気まずそうです!さすがにこですね!よく見てますよ!」

にこ「…」

海未「花陽と絵里を二人にしたら…一体どういう感じなんでしょう…!?どちらから会話を切り出すのでしょう…」

にこ「…」

海未「ちょっと予想してみませんか!?花陽と絵里が二人きりの時どういう感じなのか!」

にこ「よく喋るわねぇあんた!そういうところが一方的だっていうのよ!」

海未「花陽と絵里…花陽と絵里…どういう感じだと思いますか?」

にこ「あんまり想像できないのよね…」

海未「ですよねですよね!あっじゃあ花陽が部室に一人でいて、そこに絵里が入ってきたというシチュエーションにしてみましょうか!どうなると思います?」

にこ「うーん…まずはこう、天気の話じゃない?今日は暑いわねーとか雨で屋上使えないわねーとか…」

海未「あっ!しそうー!天気の話しそうです!でもあれですよ?天気の話なんてすぐ終わっちゃいますよ?その後は?」

にこ「えっと…やっぱり練習のことでしょうね。ここのステップ難しいよねとか…」

海未「はいはい!」

にこ「それでこう…絵里がそこはこうやるのよみたいな…」

海未「はいはい!」

にこ「それで、身体がちょっと触れ合っちゃって…あっごめんなさい、いやううん気にしないよ、みたいな…」

海未「おおーっ!!いいですねぇー!!にこ、のってきましたねぇ!!」

にこ「で花陽が、絵里ちゃんってスタイルいいよね羨ましいな、みたいになって…」

海未「はいはい」

にこ「で絵里が、ううん花陽だってとっても魅力的よ、みたいになって…」

海未「はい…」

にこ「そしてこう…なんとなく二人で見つめ合うみたいな感じになって…」

海未「…」

にこ「で、二人で社交ダンスするみたいな… 海未「はあっ!?」

海未「どうしてそこで社交ダンスになるんですか!?」

にこ「いや…何かそういう絵が浮かんじゃったのよ」

海未「何かそれ…気まずいとは全然ジャンルが違くないですか!?」

にこ「そんなこと言われたってしょうがないじゃない。…あーもう二人が社交ダンスしてる映像しか頭に浮かばないわ」

海未「なんなんですかそれ…!?なんなんですかその素敵な感じ…!?」

にこ「やっぱりこう…花陽は絵里に憧れてるから…気まずいにしても嫌な感じじゃないのよね」

海未「嫌な感じじゃない…」

にこ「初々しい感じして…何かドラマがありそうなのよね」

海未「ドラマ…」

にこ「なんというか…ドキドキがあるのよ」

海未「それに比べて私の気まずさは…」

にこ「…」

海未「次にいきましょう」

にこ「よくやるわ…」

海未「次は凛です。凛は誰と気まずいですか?」

にこ「>>35

絵里

海未「ほうほう…また絵里ときましたか」

にこ「やっぱあれよね、二人きりになった途端にって感じかしらね」

海未「なるほど…」

にこ「こう…みんなでガヤガヤ騒いでて、誰かがトイレ行ってくるーってなって私も私もーってなって…」

海未「はいはい…」

にこ「で、凛と絵里が残る」

海未「はい…」

にこ「そしてこう…凛も行くーってな…りかけるけど…」

海未「…」

にこ「ふと絵里と目が合って…」

海未「…」ゴク

にこ「あっ絵里ちゃんが一人になっちゃう、みたいになって…咄嗟に思いとどまっちゃうみたいな」

海未「な…なんか想像が生々しいですねにこは…」

海未「それでそれで…その後どうなっちゃうんですか?」

にこ「そうねぇ…絵里が、凛もトイレなの?ってなって凛が、ううん大丈夫だよってなって…それで」

海未「はいはい」

にこ「それでうーん…なんかこう…咄嗟に…咄嗟に…」

海未「咄嗟に…?」

にこ「咄嗟に凛が絵里のモノマネとかしそう」

海未「ほう?」

にこ「なんかこう…咄嗟に凛が笑いをとろうとする気がするのよ」

海未「はぁ…わかるようなわからないような…」

にこ「急に、認められないワアとかやって…」

海未「ほう…」

にこ「で絵里が、えっ何それ何それ?みたいになって…」

にこ「絵里ちゃんのモノマネだよー、ってなって…えーっ私そんなんじゃないわよーってなって…」

海未「…」

にこ「こんなんだったよー!そんなんじゃないわよー!ってなって…」

海未「…」

にこ「あははうふふってなって…で凛が、絵里ちゃんが優しくなってくれて本当よかったにゃ 海未「ちょ待ってくださいよ…」

海未「何か聞いてる限りだとあんまり気まずそうじゃないんですが…」

にこ「言われてみればそうね」

海未「言われてみればそうね、じゃないですよ!何ですか今のは!?なんかこう…逆に壁が取っ払われて仲良くなってるみたいな感じなんですが!?」

にこ「そうなっちゃったわね」

海未「どうしてそうポジティブに考えるんですか!?私にはあんなに酷い言葉を浴びせておいて!」

にこ「別にいいでしょ…」

海未「あれでしょう!何かこう…私がこうやってガンガンいくもんだから何か鬱陶しくなって…それでこう私には厳しく当たるんでしょう!そういうのやめてくださいよ!フラットな立場で判断してもらえませんかね!?」

にこ「うるさいわねー…」

海未「はぁはぁ…」

にこ「…」

海未「あの…じゃあ次は真姫ですけど…」

にこ「…」

海未「私が今ちょっと鬱陶しいのは一旦忘れてください…昨日までの、昨日までの私で判断してください…」

にこ「そう言われても難しいわよ」

海未「どうしてですか!」

にこ「いや…今日であんたのイメージが大分変わっちゃったから…」

海未「一旦…一旦忘れてくださいよ…!」

にこ「無理よ」

海未「…」

にこ「…」

海未「それで…真姫が気まずいのは誰だと思うんですか…」

にこ「そうねぇ…>>43

海未

海未「えぇ…」

にこ「…」

海未「ここで私に戻るんですか…それ本当に思ってて言ってますか?」

にこ「純粋な私の考えよ」

海未「まぁでも確かに…言われてみればという部分はなくもないですが…」

にこ「あんたはあんたで真姫にガーっというポイントがないから話しにくい…真姫は真姫であんたが何も言ってこないから自分からは話しにくい…そういうとこかしらね」

海未「う…」

にこ「かと言って真姫があんたに憧れてるかというとそうではないわよね…二年生ではことりが一番まともとか言ってたし…」

海未「…」

にこ「しかも、少なくとも一番まとも、って言ってたからね?これニュアンス的には二年生組がそうとう頼りないみたいな…そういう感じしない?」

海未「…」

にこ「冗談を言い合えるような仲だったらわかるけどあの状況で 海未「ほらぁ!!ほらぁ!!ほらやっぱり私にだけ当たりが強いじゃないですか!!何で絵里の時みたくやらないんですか!!」

海未「なんでこう…なんでこう私の時は淡々と責めるような感じなんですか!?もっと絵里の時みたいに素敵な感じにしてくださいよ!!」

にこ「そんなこと言われても…」

海未「せめて…せめてどういう気まずさなのかシチュエーションで言ってくれませんか?さっきのだとただ私が吊るしあげられてるだけのような感じなので…」

にこ「そうね…二年生組と真姫が四人でいるとするじゃない?」

海未「はい…」

にこ「こう…穂乃果が真姫をからかって…で真姫が、そういう穂乃果はどうなのよ!?そういうことりはどうなのよ!?ってなって…」

海未「…」

にこ「…はい。みたいな 海未「はっ…はぁ?」

にこ「そっからあんたに話が伸びる感じがしないのよ」

海未「伸びる感じがしない…」

にこ「で…ちょっと間があって…穂乃果が、海未ちゃんはあれだよねー、みたいに…」

海未「…」

にこ「若干のフォローがあり…そしてまた話が本筋に戻っていくみたいな…」

海未「待ってくださいよ…」

にこ「何よ?」

海未「本筋に戻るって何ですか…何で私の話が横道みたいな言い方をするんですか…」

にこ「そこ!?」

海未「そこですよ!そういう小さなところが気になるんですよ!やっぱり今の私がうざいから意地悪言ってるだけでしょう!!」

にこ「そんなことないわよ」

海未「本当にそんなことないんですか!?」

にこ「そんなことないわよ!今のは完全に…完全に第三者として、フラットな立場でのあんたの評価よ!!」

海未「何ですかそれはっ!!一番傷つきますよっ!!」

にこ「じゃあもう…どうすればいいのよ!?」

海未「逆に私はどうしたらいいんですか…!信じてた幼なじみには気まずいと思われ…!後輩には全くまともなじゃないと言われた上に気まずいと思われ…!!どうしたらいいんですかぁー!!」

にこ「落ち着きなさいよ…全部私が正しいってわけじゃないから…」

海未「さっきからにこは発想が生々しすぎるんですよ…見てきたみたいに言わないでくださいよ!」

にこ「あんたが言わせたんでしょ」

海未「…じゃあ…にこは誰が気まずいんですか?」

にこ「はあっ!?だからあんたよ!!」

海未「それは私の意見でしょう!!私がにこを気まずいと言ったからそれにのってきただけでしょう!!にこが本当に一番気まずいのは誰なんですか!?」

にこ「いや別にあんたも十分本当に気まずいけど…」

海未「一番は…一番は誰なんですか!?」

にこ「>>52

海未ちゃん

海未「…」

にこ「…」

海未「ていうかもう…逆に気まずくなくないですか!?まだ気まずいんですか!?この状況で!?」

にこ「十分まだ気まずいわよ」

海未「十分まだ気まずい…」

にこ「何かこう…想像できちゃうのよねぇ…」

海未「想像…!?何をですか…!?」

にこ「こうやって今話してるぶんにはいいけど…明日とかさ…またこう二人きりになったりして…」

海未「はぁ…」

にこ「何かあんた、また蒸し返してきそうだし…こういう話…」

海未「は、はぁ…」

にこ「昨日は気まずいトークで盛り上がったからまた今日も、みたいな感じで…」

海未「…」

にこ「でも今日で大体話し尽くしちゃうと思うし…そういうのってまわりまわって結局気まずいのよ…」

海未「なんでこう…あなたはそんなに想像が生々しいんですかね…」

にこ「わからないけど…あんたが考えそうなことよ」

海未「はぁ…」

にこ「大方こうやって私と話してるうちに穂乃果達が入ってきて…」

海未「…」

にこ「二人共盛り上がってるねー!何の話してたの?ってなって…」

海未「…」

にこ「二人の共通の話題について話してただけですよ…みたいなオチにでもするつもりだったんでしょう?」

海未「オチって…」

にこ「あんたが考えそうなことよ」

海未「…」

にこ「…」

海未「気まずさって不思議ですね…」

にこ「…」

海未「ここまで腹を割って話し合えてるというのに…まだ気まずいとは…」

にこ「…」

海未「もどかしいですよ…お互い気まずいとわかっていても…その気まずさを取っ払うことができないというのは…」

にこ「…」

海未「なんというか…月の裏側を見たがっているような気持ちです…」

にこ「…」

海未「簡単なことなのに…月がもう少し早く回っていれば…地球が少しでも回転を止めれば…見ることができるのに…」

にこ「…」

海未「でもお互いの何かが噛み合いすぎていて…それが目眩がするほど難しい…」

にこ「…共感できないわぁ…」

にこ「それで…次は絵里?」

海未「え…?」

にこ「次は絵里が誰を気まずいと思ってるか言えばいいんでしょ?」

海未「どうしたんですかにこ…自分から…」

にこ「別に…こんなくだらないやりとりさっさと終わらせたくなっただけよ」

海未「にこ…」

にこ「どうせあんたは最後までやるまで続けるつもりでしょ?…ったく」

海未「にこ…!はいっ!当然ですよ!」

にこ「絵里はそうね…>>62

ことり

海未「ああー…」

にこ「絵里はねぇー…やっぱああいうぽわぽわーってタイプとは合わないような気がするのよねぇ」

海未「はぁ…」

にこ「それにほら…絵里って理事長とあんまり関係よくなかったじゃない?」

海未「はいはい…」

にこ「それもあって…」

海未「はぁ… にこ「ちょあんた何か急にテンション低くない!?どうしたのよ!?」

海未「いや…さっきにこに言われたことがちょっと…」

にこ「なによ…!?」

海未「明日になったらまた気まずいって…」

にこ「そこまだ引っかかってたの!?」

海未「ちょっと仲良くなれたと思ったのに…」

にこ「なっ…ちょ…ガッツリ落ち込まないでよ…!」

にこ「一旦それはいいでしょうよ!?今は絵里とことりが気まずいっていう話だから!ね?」

海未「そうですか…?その二人そんなに気まずいですかねぇ?」

にこ「いやまぁ…まぁまぁ気まずいとは思うけど…」

海未「どういう感じに…?」

にこ「そうねぇ…」

海未「はい…」

にこ「あー…なんかこう…ことりの髪きれいねー、えー絵里ちゃんも綺麗だよーみたいな…」

海未「…」

にこ「そのアクセ可愛いー、手作りなのよー、えーすごーい…」

海未「…」

にこ「あーダメだ出ないわ…」

海未「いやいやいやいや…」

海未「っどうなってるんですかあなたは!?あなたが言ったんですよ!?絵里とことりは気まずそうだと!!出ないってなんですか出ないって!?」

にこ「いや確かに気まずいような気がしたんだけどいざとなると…」

海未「さっきまでの生々しい発想はどうなったんですか!?」

にこ「そんなこと言われても出ないもんは出ないんだからしょうがないでしょうよ!!ていうか私にばっかり聞くけどあんたの意見はどうなのよ!!」

海未「わっ…私ですか!?」

にこ「そうよ!絵里とことりがどういうふうに気まずくなると思うのよ!?」

海未「えっ…えーと…!何かこう…」

にこ「何よ?」

海未「そうですね…なんか…お会計の時に譲り合ってるようなイメージが…」

にこ「ああー…」

海未「ここは私に奢らせて?ううんことりが誘ったんだもん…みたいな」

にこ「…いやだからそれの何が気まずいのよ!?趣旨見失ってんのよあんたはっ!!」

海未「意外と難しいですね…人が気まずくなってるのを想像するというのは…」

にこ「そうでしょう…そういうことをあんたは私に押し付けてるのよ」

海未「それを考えると…にこは結構人に対する想像力があるということですね」

にこ「まぁ…」

海未「逆に私はそういう想像力がないから人に気まずく思われるのかもしれません」

にこ「ちょ…そうやってしおらしくなるのやめてくれない!?ただでさえ会話しづらいのにそれやられると尚更きつくなるのよ!!」

海未「すみません」

にこ「いやだからっ…!」

海未「最後の、希にいくとしましょう」

にこ「はぁ…」

海未「では…希が一番気まずいと思ってるのは誰だと思いますか?」

にこ「あいつは…>>68

穂乃果

海未「穂乃果ですか…意外ですね」

にこ「そう?」

海未「ええ。穂乃果は誰とでも楽しく話せるタイプ…希もそういうタイプで、気まずいなんて思いそうもないというか…」

にこ「うーん…私はそういうイメージでもないのよね…」

海未「ほう…?」

にこ「希は穂乃果みたいになりたかったんだと思う…誰とでも分け隔てなく接して皆に好かれて…」

海未「…」

にこ「だからこそなんていうかな…それを地で行く穂乃果相手には一歩引いちゃうみたいな…」

海未「なるほど…」

にこ「穂乃果には敵わないって思ってそうなのよねー」

海未「マジメな意見ですね…」

海未「でもなんとなく…分かる気がしますよ…」

にこ「でしょ」

海未「大方希は…太陽に憧れる月、といったところでしょうか…」

にこ「…」

海未「地球の海である私は月の裏側を見ることはできない…しかし、太陽は月の裏側を照らしだしてしまう…」

にこ「…」

海未「あっ!それであのー!太陽が月の裏側を照らしだしてる時でも海はそれを見ることができない!」

にこ「…」

海未「ほらほら日食だから!一見太陽が食べられてるように見えてしまうというか…!そしてその…月に面してる時の海は満たされている!ほら満引きがあるから!月の引力で!」

にこ「…」

海未「どうですかこれ!?どうですか!?」

にこ「いや途中から全然意味がわからないし…」

にこ「ていうかもういいでしょこの話…もうお腹すいたわ私…」

海未「そうですね…もう一時五十分ですか…お昼にしましょう」ガサゴソ

にこ「はーあ…くだらない時間を過ごしたわ…」ガサゴソ

海未「…うわ、にこ…お昼ごはんの飲み物にコーラですか…信じられませんね…」

にこ「別にいいでしょ。ていうかあんたこそ何よ?何でお昼に饅頭持ってきてるのよ?」

海未「これはデザートですよ!主食じゃありません!」

にこ「デザートって…その発想自体信じられないわ」

海未「お弁当にホットケーキのかけらが入ってる人に言われたくありませんね」

にこ「なっ…昨日家族で作って余ったから入れてきただけよ!」

海未「へぇ…家族でホットケーキなんて作ってるんですか… にこ「作って悪い!?妹達が好きなのよ!!」

希「お疲れさーん」ガチャ

希「ありゃ、にこっちと海未ちゃん。珍しい組み合わせやね。何の話してたん?」

にこ 海未「す…好きな食べ物の話…」

希「今更!?初対面かっ!!」


おわり

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