シェゾ「おい、入るぞ!?」ウィッチ「は、はやくっ!!」 (66)


@シェゾの洞窟

コンコン

シェゾ「はい、なんだ?」ガチャ

ウィッチ「あなたが欲しい!」

シェゾ「おっと! なんだなんだ、いきなり!?」

ウィッチ「おいっす」

シェゾ「……。そういうことか。ハロウィンなら明日だぞ?」

ウィッチ「知ってますわよそれくらい!」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1414744543


ウィッチ「実は、今日は色々頼み事があって来たのですの。詳しい話は中でしましょう」

シェゾ「構わないが……ていうか中って。俺の家だぞ?」

ウィッチ「まあまあ、それは置いといて――」

――――

@シェゾの洞窟、広間

シェゾ「なるほど、お前のばあちゃんにすごい魔法薬を作って、自分の成長を見せたい……と」

ウィッチ「そういうことですの。一人前の実力を見せつけてやりますわ!」

シェゾ「お前はまだ半人前だろ」


シェゾ「それで……なんだ? 俺の髪とか爪とかを材料に使おうってか?」

ウィッチ「いえいえ、確かに材料が足りてないのは確かなのですが。その材料を集めるのが結構厄介でして……」

シェゾ「じゃあそれを俺に頼もうってことか?」

ウィッチ「正解ですわ! 欲しいのは二つだけなのですが、場所が悪かったり、わたくしはそのありかを知らなかったりでして……」

シェゾ「…………」


シェゾ「……仕方ねぇな、手伝ってやるか!」

ウィッチ「あら、本当ですの!?」


シェゾ「――ま、時期が時期だしな」


ウィッチ「ん? 何か言いましたか?」

シェゾ「何でもねえよ。で、材料ってのはなんだ?」


ウィッチ「なんてことはないですの。『ウォーターエレメントのお酒』と『ハニービーのハチミツ』ですわ」

シェゾ「どんな薬になるんだよ」

ウィッチ「ふふん、ナイショですわ!」

シェゾ「……。それじゃあ、まずウォーターエレメントの方から片付けるか」

――――

――――

@ウォーターエレメントのお店

カランカラン

シェゾ「――邪魔するぜ」

ウォーターエレメント「いらっしゃ……あら? ここはカップルで来るようなところじゃないけど?」

ウィッチ「……///」

――――

@ウォーターエレメントのお店

カランカラン

シェゾ「――邪魔するぜ」

ウォーターエレメント「いらっしゃ……あら? ここはカップルで来るようなところじゃないけど?」

ウィッチ「……///」


シェゾ「カップルじゃない。更に言えば、酒を飲みに来たわけでもないな」

ウォーターエレメント「じゃあ何しに来たのよ……」

シェゾ「そうだな。一言で言えば……」


シェゾ「――お前が欲しい」


ウォーターエレメント「ふーん。やっぱりヘンタイなんだ」

シェゾ「やっぱりって……あ、おい! そういう意味じゃないからな!」


ウォーターエレメント「何にしろとりあえず座ってきなさいよ。水三つ持ってきて〜」

ウィザード「はーい」

ウィッチ「ウィザード……最近見ないと思ったら何やってますの?」

ウィザード「」

シェゾ「あっちで話して来ようか……」

ウィザード「……サンキュー」

ご飯食べてきます
適当に雑談して待っててくださいな

ただいま
たいした量じゃないので雑談でもなんでもどうぞ。てか誰か画像貼って

――――

ウィザード「……経験値吸収が、ダグアカイザンがダメなんだよぉ……」グスッ

シェゾ「確かに、初期はレベルが足りないと本当にキツイし……」

ウィザード「……せめて魔導師の塔には出たかった」

シェゾ「よしよし……」


ウィッチ「悲しい現実ですわ……」ホロリ

ウォーターエレメント「まあまあ気にしないであげて」


――――

ウォーターエレメント「――それで、魔法薬の材料の一つとして私のお酒が欲しいわけね」

ウィッチ「そういう訳ですの。でも……」

ウィッチ「一人でここに来るのはちょっと恥ずかしくて……」

ウォーターエレメント「まあね……」


ウォーターエレメント「――よし、じゃあ売ってあげましょう」

ウィッチ「え、いいんですの!?」

ウォーターエレメント「もともと売り物だしね」

ウォーターエレメント「それに、久しぶりに顔を出せたお礼よ。気にしないでお嬢ちゃん」


ウィッチ「これで一歩完成に近づきましたわ! シェゾー! 帰りますわよ!!」

ウォーターエレメント「あら。お兄さん、少しくらい飲んでいかない? 私と一杯どう?」ズイッ

シェゾ「悪いな、先にウィッチとの約束があるから」

ウォーターエレメント「やーん、つまんな〜い」



ウィッチ「シェゾ、置いてきますわよー!!」


シェゾ「行き方も知らないくせに……世話になった。じゃあな」

ウォーターエレメント「はいはい。行ってらっしゃい」ヒラヒラ

ウィザード「また来て下さいね〜」

――――

――――

@森

シェゾ「次はハニービーのハチミツだったな。ならこの森の奥だ」

ウィッチ「のどかな森ですわね。これならすぐに取ってこれそうですわ!」

シェゾ「残念ながら、そうはいかない……」


ウィッチ「はて……? なんでですの?」

シェゾ「ここはな……」


『オラオラァ!!』

アウルベアが あらわれた


アウルベア「くぉぉぉらッ!! 勝手に入ってくるなんて、よっぽど痛い目にあいたいようだなぁあ!!」

ウィッチ「きゃあっ!! 一体なんですのー!?」


アウルベア「ここはアウルベア様の縄張りなのだぁ!! ほらとっとと出て行けえ!」

ウィッチ「こんの――! ムカつきますわねぇ、くらいなさいっ!!」


ウィッチ「メテオっ!」

ウィッチの 流星の呪文


アウルベア「無駄無駄無駄ァー!! オレ様にはお前の行動はすべてつつぬけさ!」

アウルベアは 魔法を見切った


ウィッチ「なんですって!?」


シェゾ「ブレインダムド!」

アウルベア「」

アウルベアは のーみそぷーになった


シェゾ「こいつは読心術を使う、普通の魔法はまず通用しないから気をつけろ」

ウィッチ「た、助かりましたわ……」


アウルベア「無駄無駄無駄ァー!! オレ様にはお前の行動はすべてつつぬけさ!」

アウルベアは 魔法を見切った


ウィッチ「なんですって!?」


シェゾ「ブレインダムド!」

アウルベア「」

アウルベアは のーみそぷーになった


シェゾ「こいつは読心術を使う、普通の魔法はまず通用しないから気をつけろ」

ウィッチ「た、助かりましたわ……」


シェゾ「――とまあ、こんな具合にアウルベアの縄張りなんだ。大回りした方が正解だな」

ウィッチ「でも、先ほどみたいにブレインダムドをかけ続ければ……」

シェゾ「確かに近道ではあるけど――」

シェゾ「昨日降った雨でだいぶ地面が濡れてるだろ? 遠回りした方が足場が安全だ」

ウィッチ「なるほど……確かに水たまりが多いですわね。泥まみれになりそう……」

シェゾ「多少時間はかかるだろうがな。じゃあ、行くか!」

――――


――――

@ハニービーのすみか

シェゾ「着いたぜ……」

ウィッチ「結構かかりましたわね……ほうきを持ってくればよかった……」

シェゾ「オレは乗れねぇじゃねぇか。ほら、ハニービーの住処はその辺だ」


ハニービー「出会えぃ出会えぃ、曲者じゃあ!」

ウィッチ「あ、ハニービーですわ」


――――

ハニービー「――なるほど、魔法薬の材料にハチミツが欲しいとな。そちも悪よのぉ」

ウィッチ「いや、別に悪いことはしてないと思いますが……」

ハニービー「ふむ。よろしい! では山吹色の菓子を持って参れ!」

ウィッチ「お金取るんですの!?」

ハニービー「そりゃあ一応、苦労して作るものだし……」


シェゾ「山吹色の菓子だろ? ほらよ」スッ

ハニービー「これは懐かしのぷよまん、カーくんのカスタード!!」

ウィッチ「確かに山吹色ですわ」

ハニービー「早速時代劇を見ながら、お茶と一緒にいただこう。少々待たれい、今ハチミツを持ってくる!」

――――


――――

@塔

ウィッチ「さて、これで材料が全部揃いましたわ!」

シェゾ「ようやくだな。ほら、作ってみろよ」

ウィッチ「ではでは……。まずはすりつぶした犬顎菊と韋駄天草を……」

……

……


ウィッチ「よしっ! あとはハニービーのハチミツを入れながら鍋で煮詰めるだけですわ!

シェゾ「そういやあ、一体なんの薬なんだ?」

ウィッチ「出来てからのお楽しみですわ。えっとハチミツのビンは……」ゴトン

ウィッチ「」


――ぱしゃっ


ウィッチ「うう……流石ハチミツ、ベタベタしますわ……」ドロ

シェゾ「こりゃまた盛大に被ったな……流した方がいいんじゃないか?」

ウィッチ「どうしましょう、鍋はすでに火にかけちゃいましたし……」

シェゾ「ほら。俺が代わりに見ててやるから、風呂入ってこい」

ウィッチ「そうしますわ……ううぅ」

――――

ことこと

シェゾ「…………」ジー

シェゾ「ふう、もうそろそろかな……」


ウィッチ『きゃああぁぁあ!』


シェゾ「なんだなんだ!?」


シェゾ「――おい、大丈夫かウィッチ!」

ウィッチ『やつが、奴が出ましたわ!! なんとかして下さいぃー!』

シェゾ「なんとかって……」

ウィッチ『風呂場まで入ってこればいいでしょうっ!?』

シェゾ「わーった、わーった! また変態伝説が……」



シェゾ「おい、入るぞ!?」

ウィッチ『は、はやくっ!!』



ガチャ――


シェゾ「――その奴っていうのはどこにいるんだ! 湯気で分からんぞ!?」

ウィッチ「シャワーの蛇口のところです! はやくなんとかして〜」

シェゾ「蛇口――って……」


シェゾ「ゴキブリかよ!」


ウィッチ「そうですわ! 見つけたのならはやくなんとかして下さいまし!!」

シェゾ「風呂場で闇の剣は使えないし、アレイアードはマズイな……」

シェゾ「――ファイヤー!」シュボッ


ゴキブリ「」じゅっ


シェゾ「ファイヤーなんて使ったの、いつ以来だろうか……」


シェゾ「――ほら倒したぞ。安心しろ」

ウィッチ「ふう、危機は去りましたわ……」ペタン

シェゾ「ばっ!? 床に座り込むんじゃない!」

ウィッチ「……ん?」


ウィッチ「」


ウィッチ「きゃああぁぁっ!! 倒したらはやく出てお行きなさい! この変態っ!!///」ゲシッ

シェゾ「んな! 理不尽なっ……いててて」

シェゾ「――――ん?」クンクン

シェゾ「……やっちまったかな、これは」


――――

こげこげ


ウィッチ「…………」

シェゾ「まあ……ハチミツ入ってるからな、こげやすいだろうさ……」

ウィッチ「ううぅ……さっきハニービーのハチミツの残りは全部こぼしちゃいましたし……」


シェゾ「……用事を思い出した。悪いな、出かけて来るっ」ダッ

ウィッチ「あ、シェゾ!? シェゾー!!!」


ウィッチ「……」グスン


ウィッチ「代わりに使えそうなものを探しましょう……」


――――


――――

@次の日

シェゾ「結局、なにも見つからないまま今日を迎えてしまいましたわ……」

ウィッチ「はあ……」


ガチャ


シェゾ「おーい、ウィッチ! いるかー?」


ウィッチ「シェゾ!!」

シェゾ「おう、ただいま」

――――

@次の日

ウィッチ「結局、なにも見つからないまま今日を迎えてしまいましたわ……」

ウィッチ「はあ……」


ガチャ


シェゾ「おーい、ウィッチ! いるかー?」


ウィッチ「シェゾ!!」

シェゾ「おう、ただいま」


ウィッチ「ただいまじゃありませんわっ! そんな泥まみれになって! 何やってたんですの!!」


シェゾ「まあそう言うな、ほら土産だ」スッ

ウィッチ「……これは」

シェゾ「ハニービーのハチミツだ」

ウィッチ「…………」

シェゾ「なんだ……その……家に買い置きがあってな」


ウィッチ「こんなものを渡して来るなんて……何か下心がありまして?」

シェゾ「ふん、生意気なやつめ……」


シェゾ「――ほら誕生日プレゼントだよ、今日だっただろ?」


ウィッチ「シェゾ……覚えててくれたんですのね……!!」


シェゾ「まあな。じゃ、お祝いついでに最後まで付き合ってやるよ」

ウィッチ「おほほほ! では今日一日はシェゾを存分にこき使ってあげますわー!」

シェゾ「あ、てめぇ!」

ウィッチ「ではその服をいただきましょうか! 泥がはねてるし、多少破れてますが、まあよしとしましょう!」ガバッ

シェゾ「こら、薬作れ!」



ウィッチ「シェゾ!」

シェゾ「ん?」


ウィッチ「感謝なんてしてないんですからね! そこをカン違いなさらないように!!」


シェゾ「……分かってるって。まったく、スナオじゃない魔女さんだぜ……」


おわり

――――

今日10月31日はウィッチの誕生日でした
ウィッチの入浴シーンを入れられた嬉しさで、スレタイにまでしてしまいましたとさ

おまけ作ってきます


オマケ

――――

@おそと

ウィッチ「おばあちゃん! わたくし、頑張って新しい魔法薬を作って来ましたの! ぜひこれを――」

ウィッシュ「……ウィッチ。言いたいことは分かってますよ。どうせ『早く一人前になりたい』でしょう」

ウィッチ「」

シェゾ「やれやれ……」


ウィッシュ「いいでしょう。その薬がもしわたしを納得させられるものならば、あなたを一人前の魔女として認めます」

ウィッチ「や、やった――――」

シェゾ「大層な自信だこと」

ウィッチ「お黙りなさい!」


ウィッシュ「それで、作った薬とは?」

シェゾ「そういやまだ聞いてなかったな」

ウィッチ「ふふふ……驚いてはいけませんわよ……。なんと『変身薬』ですの!」

シェゾ「……うん」

ウィッシュ「一人前と認められる、ギリギリのところですね……」


ちゃきん

ウィッチ「この試験管一杯で一時間分ですわ! そして……」ススス

シェゾ「ん?」

ウィッチ「このシェゾのマントについていた毛を入れると……」

ウィッチ「出来ましたわ! これであなたもシェゾ・ウィグィィですの!!」


ウィッチ「では、おばあちゃん早速」スッ

ウィッシュ「どれどれ…………」ゴクッ

シェゾ「…………」


ウィッシュ「んん!?」

ウィッシュ「――――!!」

カッ!!


アウルベア(ウィッシュ)「な、なんですかこれは!?」どどーん

シェゾ「えぇ!? どうしてシェゾのマントにアウルベアの毛が!? はっ――――!!」

ウィッチ「まさかシェゾ……あのハチミツ……?」

シェゾ「あらら……じゃ、そういうことでオレは帰らせてもらう」

ウィッチ「あ、こらー!!」


アウルベア(ウィッシュ)「材料を最後まで確認しないなんて問題外ですよウィッチ!」

ウィッチ「ひいい!!( ああ……またやり直しですのね……)」

ウィッシュ(これは……アウルベアの読心術。こんなものが使えるということは、出来は良くなってきているのかも――――)


シェゾ(折角いい感じにウィッシュの魔導力を奪えるかと思ったが……こりゃ無理そうだな)

ウィッシュ(!?)


シェゾ(やっぱアルルでも襲うか。いや……ちょっとくらいならウィッシュもつまみ食いできるかな?)

アウルベア(ウィッシュ)「ああああ! ヘンタイな頭のなかをよんでしまったあぁぁ!! わたしもヘンタイになってしまうぅぅ!!」


シェゾ「な、なんだってー!?」

ウィッチ「いやああぁぁ!! おばあちゃーん!!」


おわりだってば

おわり。以下落ちるまで魔導ぷよ雑談スレ

乙!
いつだかにアルル誕生日SS書いてた人かな?

>>60 そだよ〜
ウィッシュさんの版権はセガにないから、二度とおばあちゃんは出ないと思うと少しさみしい

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom