P「めいたんていありす」【モバマス】 (16)

小春Pと紗枝Pは閲覧注意

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ありす「読みにくい!凄く読みづらいです!」

P「見た目は子供、頭脳は大人、その名も…」

ありす「自分で言うのもなんですが、頭も小学生並ですよ」

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ありす「くしゅん」

紗枝「ありすはん、風邪?」

ありす「いえ、ただのくしゃみです」

紗枝「そう。よかった…コホッ」

P「なんだ紗枝。お前こそ風邪をひいてるんじゃないのか」

紗枝「はい…実は少し」

P「アイドルたるもの体には十分に気をつけないと駄目だぞ」

紗枝「すいません…」

凛「Pが説教臭いこと言ってる」

P「俺だってたまにはPらしい事だって言うぞ」


小春「こんにちはー」

P「お、小春も来たか。こっち座っていいぞ」

小春「わ~い」

紗枝「新茶どすー」

小春「わー!おいしそうですぅー!」


ドサッ


凛「突然の死」

紗枝「こ…小春はん…!?」

ありす「えぇ…」

未央「これは…事件の予感!?」

P「よし、出番だありす!」

ありす「は?」


卯月「お願いありすちゃん…」

紗枝「ありすはんだけが頼りどす」

ありす「何ですかこれは」

P「あーりーす!あーりーす!」

ありす「はぁ…分かりましたよ…」

P「よっしゃー!」

ありす「ではまず状況の整理をしましょう」

ありす「今居るのは事務所で、デーブルを囲んでいるのはこの7人でした」

人物:ありす、P、凛、未央、卯月、紗枝、小春

ありす「そして、小春さんが死んだ…。一番初めに知っておかなければならないのは小春さんは何が原因で死んだのかということです」

未央「そうだね!」


凛「待って。そんなのお茶を飲んですぐ倒れたんだから、お茶に何か入っていただけじゃないの?」

ありす「先入観にとらわれてはいけません。まずはしっかりと原因を突き止めるべきです」

早苗「呼ばれた気がしたわ」

P「あんたただの婦警だったろ」

早苗「こういう場面なら何度か経験した事があるわ」

ありす「お願いします」

早苗「うん。原因はこのお茶ね。ほら、粉みたいな沈殿物が底にかすかに見て取れるわ」

ありす「ペロ…これは青酸カリ…」

P「舐めるなよ」

ありす「どうやら毒殺なのは間違いないようですね」


卯月「あの…」

ありす「どうしました」

卯月「いや、その…」

ありす「何でも気がついたことがあれば言ってください」

卯月「じゃ、じゃあ…。その、よく小説やドラマとかで見るんだけど、毒はお茶じゃなくて湯のみに塗ってあったりとかしないのかなって」

ありす「なるほど。どうなんですかその辺り」

早苗「残念だけどその戦は薄いわね。お茶の底に粉が残るくらい塗ってあったら普通気がつくもの」

卯月「そうですね…」

ありす「しかしこれで湯飲みに細工をしたという可能性はなくなりました。すなわち、お茶に毒を入れることが出来た人間が犯人です」

未央「なるほど!」


P「でも待てよ。お茶は俺たち全員が飲んだんだぞ。なぜ無事なんだ」

ありす「つまり、少なくとも小春さんが飲むときまでは細工が無かったという事です。その辺りが鍵のようですね。では、アリバイの確認をしましょう」

凛「私は、10時に事務所へ入ったら既にPとありすと小春がいたよ。で、紗枝の入れてくれたお茶を飲んだんだ」

P「そうだったな。俺は8時から事務所にいたんで誰がいつ入ってきたか大体覚えてるぞ」

ありす「では、教えてください」

P「あぁ。まとめるとこうだ」

8時:Pが来る。
9時:紗枝と小春が来る。お茶を3人で飲む。
10時:凛が来る。お茶を1人分淹れる。
11時:卯月と未央が来る。お茶を皆で飲む。
12時:小春が1人でお茶を飲む。


ありす「ありがとうございます。でも、皆さんがずっと席に居たわけではありません。
     誰かがお茶に細工をしたのは間違いないのですから、皆さんの動向をよく思い出せばおのずと犯人が分かるはずです」

P「俺と凛、ありすは常に席に着いていたから互いのアリバイはばっちりだ」

紗枝「ウチは11時前に一度お茶の葉を替える為にお台所に行った後、卯月はんと未央はんが来てから新しくお茶を淹れました」

未央「紗枝ちゃんが淹れてくれたお茶を飲んだ後にしまむーと一緒にトイレに行ったんだよね!」

卯月「うん」

ありす「(私とPと凛さんはずっと一緒にいたために容疑からは外れます。そして小春さんが亡くなった今、容疑者はこの三人)」

容疑者:未央、卯月、紗枝

P「(三分の一か)」

ありす「(たったの三人です。必ずどこかにボロがある…。それさえ分かれば自ずと明らかになるはず!)」


ありす「ふふふ…」

P「どうしたありす!?頭がおかしくなったか」

ありす「違います!犯人が分かったんですよ!」

凛「本当!?」

未央「誰、誰?」

ありす「考えなくても簡単な事です。紗枝さん、あなたですよ」

紗枝「なっ…!?」

P「なぜだ!?」

紗枝「そ、そうやで…私はおちゃっぱを交換した後、皆にお茶を出して、それから小春はんが来るまで急須には触ってなかったんやで?」


ありす「確かにそうですね。ですが、まず一番初めに言っておくと、この中でとびきり怪しいのは紗枝さんなんですよ」

紗枝「どういうこと…?」

ありす「私とPと凛さん、未央さんと卯月さんはお互いが監視しあう状況下にありました。そして怪しい動きは無かったようです。
     唯一可能性があるとすれば、それはどちらかのグループで共犯が行われたという事ですが、そもそも忘れてはならないのが、
     急須は私達三人の目の前にずっとあったということです。
     紗枝さん、あなたがお茶っ葉を取り替えるとき以外は」

紗枝「…!でも、そのとき細工をしたというなら、そのすぐ後にお茶を飲んだ皆が無事なのは…」

ありす「これはまだ憶測の域を出ないのですが、おそらくはこうでしょう。あなたは、時間差で解ける物質に薬を入れ、アリバイを作ったのです」

紗枝「本当にただの予想やな…都合よくそんなものあるわけないやないか、ありすはん」

ありす「どうでしょうか。紗枝さんのかばんには錠剤でもあるんじゃないですか?」

紗枝「な、なぜそれを…?」


ありす「紗枝さんは風邪をひいたのだと先ほど言っていましたね。そのカプセルの錠剤の中に粉を入れたらどうなるでしょうか…」

P「時間が経てばカプセルが溶けて粉が出てくる…?」

ありす「その通りです」

紗枝「…」

ありす「いいですか?確かに明確な証拠はありませんが、客観的に考えても紗枝さんしか犯行が可能な人間はいません。
     私とPと凛さんの三人が共犯だとしても、確実に小春さんを殺す方法は無いでしょう。もし私達が怪しいというのならば、証明してみてください。
     しかし、薬の出所を調べれば誰が犯人かは、分かるでしょう。自供するならば今のうちですよ」

紗枝「……」

P「紗枝…」

凛「紗枝…」


紗枝「そう…小春はんを殺したのは私…」

P「紗枝…!どうして!」

紗枝「仕方なかったんや!だって…」

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小春「紗枝さんのお茶おいしいんだよぉ~!」

紗枝「(あれは小春はん…。いつものアホでかいトカゲとお喋りしとるんやなぁ……!?)」

小春「ほら、おいしーでしょ?」

紗枝「(ウチがわざわざ京都から送ってもらった玉露を…あんなキモ爬虫類に…!許さへん!)」

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紗枝「ということが…」


P「紗枝…」

早苗「話は聞いていたわ。行きましょう」

未央「なんかよくわからないけど、疑いが晴れて良かったね、しまむー!」

卯月「そ、そうだね」

凛「一件落着、かな」

ありす「私に解けない謎はありません」

P「凄くガバガバな推理で俺たちの疑いも完璧に晴れては無かったと思うんだが、いいのか?」

ありす「いいんです。某週刊誌の推理漫画なんてこれ以上のガバガバトリックもあるのですから」


ありす「真実はいつも一つ、です」

おしまい

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