ありす「ラジオ番組始めます」 (24)

デレステしかやってないけれど頑張ります

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1471002916

ありす「いいですか、だからまず始めに私が桃華さんを論破します。完全に論破します。一部の隙もなく論破してみせます。そうしたら、桃華さんは紅茶を一口啜った後に『やれやれ、ありすさんには敵いませんわ。降参です。紅茶を飲みながら紅茶んですわね』と言って下さい。これで掴みはバッチリです。最高のオープニングです。完璧です。私、何か間違ってますか? いいえ、そんなはずありません。橘ですから。という訳で」

桃華「ぽこん」

ありす「いたっ! な、何をするんですか。可愛いらしい擬音で誤魔化してますけど、結構強めに叩きましたね?」

桃華「少々落ち着いて下さいまし、ありすさん。仰ってる事が何一つ全く理解出来ませんわ。 えっ? 何ですの? 紅茶ん?」

ありす「はい。降参と紅茶を掛けた非常にユーモア溢れる言葉遊びです。後、橘です」
桃華「遊びというか、悪ふざけですわ。しかもありすさん、それを私が言いますの?」

ありす「はい、そうです。紅茶ネタと言ったら桃華さんじゃないですか。後、橘です」

桃華「ありすさんは私の事間違いなくお嫌いですわね?」

ありす「そんな事ありません。これは前フリです」

桃華「と仰いますと?」

ありす「プランBとして、私が完膚なきまでの論破を披露した後に、桃華さんが『やれやれ、橘さんの前では私の立場ない事この上ないですわ』という、こちらも非常にハイセンスな台詞を用意しています。なので、冒頭から私の事を『橘』と呼んでもらえると、不自然さを感じさせずこの流れに持っていけるのです。なのでありす呼びはいけません。いただけません。しかしながら、得てして決して桃華さんを嫌いという訳ではないのです。はっ! 意図せず論破してしまいました。おめでとうございますありがとうございます、そうです私がクール?タチバナです。よろしくどうぞ」

桃華「………………」

ありす「あれ? 少し分かりづらかったですか? 橘と立場ないを掛けた……」

桃華「違います違いますわ。それが分からなくて沈黙していた訳ではありませんの。私は今から、このテンションのありすさんと番組進行をしないといけないという事実に戦慄していましたの」

ありす「別に、強いて言えば少しだけ緊張していますけど……私、そんなに変ですか?」

桃華「自覚がありませんの!?」

ありす「えぇ、橘ですから」

桃華「よく分からない切り替えしですわ……って、あら、ありすさん?」

ありす「何ですか、桃缶さん」

桃華「人の名前をお見舞いの定番みたく呼ばないで下さいまし。私の名前は桃華ですわ」

ありす「失礼、噛みました」

桃華「違います、わざとですわ」

ありす「かみまみたっ!」

桃華「わざとじゃありません!?」

ありす「ツンデレ眉毛」

桃華「神谷奈緒さんは関係ありませんわ。と言いますか、大丈夫ですの、その発言? まぁ、連想してしまった私も同罪かしら……じゃなくて。ありすさん、これ、もしかしてもしかしなくても、番組、始まってません事?」

ありす「えっ?」

桃華「ほら、オンエアー中のライトが点いていますわ」

ありす「ありえません。そんな事は起こりえません。知的でクールな私、橘ありすがそんな初歩的なミスを犯すなんて事はあってはならないんです。だとすれば、間違えているのは世界の方です。非常に遺憾です。謝罪を要求します。世界さん、今すぐ謝罪して下さい」

桃華「とばっちりもいいところですわね」

ありす「大変です桃華さん。今、確認が取れました。なんと番組が始まっているそうです。お終いです。もう終わりです。オープニングがエンディングです。それでは皆様、どうしましょう助けて下さい」

桃華「最後に本音が零れてますわね……こほん。こういう時こそ落ち着きましょう、ありすさん。改めて仕切り直して、オープニングを始めればいいのですわ」

ありす「改めて仕切り直す、って言っても、今から何食わぬ顔で『紅茶を飲みながら紅茶んですわ』って言うんですか? 正気ですか桃華さん?」

桃華「正気を疑われるのは間違いなくあなたですわ、ありすさん。何でしょう、その台詞は絶対に織り込まないといけない決まりでもありまして?」

ありす「はい、実は先程の台詞を考案する際にご協力いただいた『とある方』へ約束してしまったので」

桃華「これほど想像に易いとある方もいらっしゃいませんわね。匿名性が皆無ですわ」

ありす「それにしたって、もうこうなったらオープニングから殴り合いするしかないですよ」

桃華「どうしてそうなりますの? 極端過ぎますわ」

ありす「一発は一発ですから」

桃華「意外と根に持つタイプなんですのね、ありすさん……」

ありす「タイトルコールお願いします」

『ありすのロジカルストロベリーラジオ』

桃華「ちょっと待って下さいまし」

ありす「何ですか? どうしました桃華さん? タイトルコールが終わったので、さっさと私のキャラソン『in fact』を流したいんですけれど」

桃華「アイドルが自分の曲をキャラソンとか言わないで欲しいですわ。あの、違くて、タイトル、タイトルですの」

ありす「はて? タイトルがどうかしましたか? 私に相応しいロジカルでリリカルで絶妙かつキャッチーな、とても素晴らしい番組タイトルだと思います」

桃華「いちいち自己評価が鬱陶しいレベルですわね」

ありす「はい、ラジオを放送するにあたっての心構えをこれまた『とある方』から説いていただきました。その方によると『自分が一番カワイイと思う事が何より大切ですねぇ。進行が多少もたついても、みんな僕のカワイさにメロメロですから気にしません!』との事でしたので、今日は橘の魅力全開で頑張りたいと思います」

桃華「助言を乞う人選を先程からことごとく失敗していますわ。どうして自ら爆弾を拾いに行きますのかしら……?」

ありす「それで、タイトルがどうしました?」

桃華「あ、あぁ、そうでしたわ。また蛇が出てきそうなので簡潔かつ簡略に言いますと、番組タイトルに桃華要素がゼロじゃありません事?」

ありす「と、言いますと?」

桃華「どうして今ので分からないのかしら……ありすのロジカルストロベリーラジオって、ほら、全てありすさんに関するワードですわ。私、櫻井桃華に関する情報が一つもありませんわ」

ありす「そうですね。さて、それでは最初のコーナーに行きましょう。最初はお便りの」

桃華「ぽこん」

ありす「やめてください。お友達パンチで胸部を狙うのを今すぐやめてください」

桃華「ぽこん、ぽこん」

ありす「やめてください、擬音で誤魔化して胸を揉まないで下さい。わかりました。説明します、説明しますから。というか、テーブルを挟んで対面に着席しているのに擬音を口にした後、立ち上がって私の方まで歩いて来ないで下さい。どれだけ胸を触ろうと必死なんですか。そのキャラは違うお方のものじゃないですか」

桃華「あら、英国紳士としては当然ですわ」

ありす「英国でも紳士でもないです。そして仮に英国紳士でもそんな真似は絶対にしません。で、なんでしたっけ……そうでした、ラジオのタイトルでしたね。これは説明すると、つまり私の冠番組だから、ということですよ」

桃華「えっ? 私とありすさんの、ではなくて? ありすさんのみ、ということですの?」
ありす「はい。そういうことです。プロデューサーさんから説明されてませんか?」

桃華「聞いていませんわ」

ありす「そうでしたか。私は今回ゲストという形で桃華さんが来るので、二人でラジオを進行して欲しいとプロデューサーさんからお話がありましたが……」

桃華「ふーん」

ありす「も、桃華さん? ふーん、とか言うキャラでしたっけ?」

桃華「つーん」

ありす「そっぽを向かないで下さい。ラジオ番組だから意味不明な台詞になっちゃいますよ」

桃華「それでは皆様ごきげんよう。メインパーソナリティの橘ありすさんと、メインパーソナリティ、と誤解して意気揚々と収録に臨んだ哀れな金髪小娘がお送りいたしましたわ。ありすさんとはまた来週、私はもう登場しませんので、ごきげんよう」

ありす「やめてくださいやめてください! そんな卑屈に番組を終わらせないでください! ごきげん要素がゼロじゃないですか!」

桃華「冗談ですわ。驚きはしましたけれど、ゲスト出演だって大切なお仕事。櫻井桃華、全力で望むつもりですわ」

ありす「そう言っていただけると、私もやりやすいです。ありがとうございます。それではそろそろ進行して行きましょうか。皆様、短い間ですがよろしくお願いします。『ありすのロジカルストロベリーラジオ』始まります。始まると言ったら始まるんです。私、何か間違ってますか?」

桃華「うふふ、プロデューサーちゃま、後でお話がありましてよ」

ありす「はっ……何か悪寒が……」

ありす「さて、と言った訳で始まりました『ありすのロジカルストロベリーラジオ』。改めて自己紹介の方をさせていただきましょうか。あれは誰だ、誰だ、誰なんだー、そうです私です」

桃華「それじゃ正体不明ですわ。しかも違うお方の持ち歌でしてよそれは。結局誰なんですのあなたは」

ありす「可愛いと艶やかを兼ね備えた奇跡のクールオブハイブリッド橘です。ハイブリッドありすです。二つ合わせて橘 ありすです。どうぞよろしくお願いします」

桃華「クールオブハイブリッドは何処に消えてしまったのかしら……こほん、ゲストの櫻井 桃華ですわ。皆様、今日はよろしくお願い致しますわ」

ありす「皆様拍手です」

桃華「まぁ、ありがとうございますわ」

ありす「ふふ、何だか皆様の拍手を見ていると、アプリ『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』で現在絶賛配信中の『サマカニ!!』の振り付けを思い浮かべてしまいますね」

桃華「随分と露骨な宣伝を挟むのですわね」

ありす「こうして皆様に応援されながら、ラジオという戦場に立つ私達はまさに『生存本能ヴァルキュリア』という事ですかね」

桃華「その例えは無理がありますし、しかもありすさんだけ参加しているユニットの宣伝はやめてくださいまし」

ありす「さて、最初のコーナー行きましょう」

桃華「行きましょう」

ありす「まずは番組に届いたお便りを紹介させていただくこのコーナー、題して『おたよりす』のコーナーです」

桃華「……ここはスルーしておきますわ。物申したら負けな気がしますの」

ありす「まずはありすネーム『胃中に寄生虫』さんからのお便りです。ありがとうございます」

桃華「すごいラジオネーム、もといありすネームですわ……アイドルがパーソナリティを努める番組宛に送られたものとは思えませんわね……」

ありす「『ありすさん、桃華さん、おは論破!』」

桃華「おは論破!?」

ありす「はい、おは論破。後、橘です」

桃華「そんなお決まりの挨拶みたいに言われましても……」

ありす「『ありすさんの活躍、毎週楽しみに聴いています。しかも今週は桃華さんがゲストという事で放送まで待ち切れません!』」

桃華「この番組、今回が初回でしてよ」

ありす「『早速質問したいのですが、ありすさんが時々口にするアイドルマスターシンデレラガールズとは一体何なのでしょうか? よろしければ教えて下さい。それではこれからも頑張ってくださいね!』だそうです。『胃中に寄生虫』さん、どうもありがとうございました」

桃華「次のお便り行きましょう」

ありす「桃華さん!? 折角お便りを送ってもらったのに、それはあんまりだと思います!」

桃華「ありすさん、藪から蛇という諺をご存知でして?」

ありす「えっ、あ、はい。もちろん知っています。 私が発案した言葉と言っても過言ではないでしょう」

桃華「それは間違いなく過言ですわ。とにかく、蛇が頭を出している藪を、わざわざ突つく必要はありませんの。見なかった事にしましょう」

ありす「そこまで桃華さんが言うのなら……では、次のお便り行きましょうか。あ、一応お便りを読まれたので『胃中に寄生虫』さんには番組特製苺のジャムをお送りします」

桃華「腹痛で食べられませんわよ、おそらく」

ありす「続いてのお便りです」

桃華「よろしくお願いしますわ」

ありす「ありすネーム『卯月の蒼い三つ星』さんから頂きました」

桃華「随分と詰め込みましたわね……」

ありす「『番組開始、おめでとうございます、ありすちゃん! 初回は緊張すると思うけど、桃華と頑張ってね。私も早くゲストに呼んでねー!』との事です」

桃華「本人ですの? えっ? ご本人達ですの?」

ありす「どうやら宛先やご住所などが書かれていないところを見ると、関係者筋で間違いはないでしょうね」

桃華「二通目で身内、二通目で身内って」

ありす「まぁ、初回ですから、こんなものでしょう。そうなると、ますます『胃中に寄生虫』さんの特異性が際立ってきますね……」

桃華「忘れましょう、そのお方は。でも、お便りのコーナーやる必要ありましたの、これ? ラジオブースで皆様と文通しているだけじゃありませんの」

ありす「嬉しいですね。皆さん、それだけ気に掛けてくれてるという事ですよ、他にも『アップルパイ?プリンセス』さんや『依田は芳乃でしてー』さんなどから沢山のお便りを頂いております。皆さん、ありがとうございました」

桃華「そうですわね、ありがとうございますわ」

ありす「さて、しかしお便りのコーナー意外と早く終わってしまいしたね。どうしましょうか、桃華さん?」

桃華「どうしましょうか、と言われましてもねぇ……」

ありす「タブレットでゲームでもしますか? 一つの端末で対戦出来るゲームも今はあるんですよ」

桃華「します訳なくてよ? ありすさん、ラジオの本番中ですのよ今は。そもそも何故タブレット端末を持ち込んでいらして?」

ありす「私の知らない話題や言葉が出てきた時にすぐ検索出来るようにです。そうすればパーソナリティとしてもっとお話を広げる事が出来るかと思いまして」

桃華「あら、思ったよりもまともな返答が来て困惑してしまいますわ」

ありす「言わば、私の参謀ですかね。私はタブレット端末をお頼りしていますので」

桃華「綺麗にオチ……たんですの、これ?」

ありす「以上、『おたよりす』のコーナーでした」

桃華「でした」

ありす「お届けしています『ありすのロジカルストロベリーラジオ』。改めて自己紹介でもしておきましょうか」

桃華「何回自己紹介をおやりになりますの。コーナーが変わる度に自己紹介していたらきりがないと思いますわ」

ありす「いえ、皆様には橘 ありすという名前を脳裏に刻み込んで頂き、目を閉じる度にフラッシュバックするレベルまでに刷り込んで貰わないといけません」

桃華「トラウマじゃありませんの、それ」

ありす「それに、コーナーが変わる度に、と言いましたが、その心配はご無用です桃華さん」

桃華「と言いますと?」

ありす「コーナーは先程の『おたよりす』で最後です」

桃華「絶句」

ありす「基本的に、この番組はフリートークがメインですからね。コーナーを最低限しか用意していないようです」

桃華「では、これからずっとフリートークという事ですの? 確かこの番組枠は1時間……あと30分以上フリートークって……あぁ、桃華は目眩がしてきましたわ……」

ありす「大丈夫です桃華さん。心配はご無用です。すっかり忘れていましたが、本日は記念すべき初回放送という事で、なんとゲストがもう一方来てくれています」

桃華「それをすっかり忘れる事が出来るんですのね。感服ですわ」

ありす「本当は『おたよりす』が始まる前に登場してもらう予定でした。しかし、人間とは忘却を繰り返して生きてきた生物。私のミスを責めるのは人類の歴史を否定しているのと同義です。誰がそんな事出来ようかーーいいえ、出来る訳ないのです。はい、パーフェクト論破です。ありがとうございますありがとうございます。講談社さん、キュアストロベリーでの出演オファーお待ちしております橘 ありすです」

桃華「もう一人来られたら私、帰りますわ」

ありす「という訳で、お待たせしましたゲストさん。どうぞ」

みりあ「みんな、おは論破! 赤城みりあでーす! えへへ、今日はありすちゃんのラジオに遊びに来ちゃいました! よろしくお願いしまーす!」

ありす「なんとみりあさんが遊びに来てくれました! 皆様、皆様『サマカニ!!』の如くスタンディングオベーションでお迎えして下さい! 手を叩こうー!」

桃華「まぁ、みりあさん。心から、心からお待ちしておりましたわ」

みりあ「ほんとー? みりあも待ってたよ! 出番飛ばされちゃった時はドキドキしたよー」

ありす「みりあさん、いきなり人類史を否定しますか? ホモサピエンスであるあなたが同種の私を責められますか?」

みりあ「ほ、ホモサピエ?」

桃華「おやめなさい、ありすさん。みりあさんが困惑していますわ」

ありす「ご、ごめんなさい……」

みりあ「えへへ、大丈夫だよ。三人で楽しくお喋りしよーね!」

ありす「何でしょう……同い年なのに心が洗われるこの感じ……」

桃華「このラジオだけに限って言えば、全てありすさんの自業自得ですわ」

みりあ「みりあやんないよ」

桃華「桃華もやりませんわ」

ありす「えっ?」

みりあ「みりあ、ラジオのゲストやんないよ。桃華ちゃんやれば?」

桃華「私もお断りと申したはずですわ」

ありす「お二人ともどうされてしまったのですか? 桃華さんに至ってはオープニングからゲスト出演しているはずですが……?」

みりあ「はぁ……みりあは深海で暮らしたい。深海魚の鱗にモフモフしたい」

ありす「モフモフしてません深海魚の鱗は。ザラザラです」

桃華「私はほうれん草に囲まれて紅茶を頂きたい気分ですわ」

ありす「何が楽しいんですかそれ? 絶対青臭いですよ」

みりあ「はぁ……」

桃華「ふぅ……」

ありす「一体どうされてしまったのですかお二人とも? そんなアンニュイなため息なんかついて、気の滅入るような台詞を吐いて。あぁ、なるほど。これが本当の『アンダー12』ですか」

三人「じゃっじゃっじゃーん」

桃華「とりあえず帰りますわ。お疲れ様ですの」

ありす「桃華さん、もう寸劇は終わったんですからそんな事言わないで下さい!」

みりあ「楽しかったねー! 女優さんみたいでわくわくしたよー」

桃華「どうしてここだけ台本がありますの? どうして選りに選ってこの寸劇だけシナリオ通りですの?」

ありす「プロデューサーさんが童女しかいないこの空間を見て即興で作ったそうです」

みりあ「あはは、気持ち悪ーい!」

桃華「素直!」

ありす「おおっと、皆さん、そうこうしてる内にいつの間にかBGMとして掛かっているこの曲はみりあさんのキャラソン『Romantic Now』じゃありませんか。どうして私の『in fact』を飛ばしてみりあさんが優先されたのかはわかりませんが……うん、可愛らしくて素敵な曲ですね」

みりあ「本当? えへへ、ありがとー!」

桃華「確か『ラップパート』と言うのが、皆様の評価を得ている曲だとお聞きしましたけれど」

みりあ「うん、早口でリズムを取るのが難しかったけど、みりあ頑張ったんだー」

ありす「へい、よー、ありすだよー!」

みりあ「!?」

桃華「あぁ……さらなる頭痛の予感」

ありす「へい、へい、かもん、みりあだよー! ラップ勝負だよー!」

みりあ「……みりあやんないよ?」

ありす「なっ!?」

桃華「じゃっじゃっじゃーん」

ありす「さて、番組もようやく後半に差し掛かって来ました。皆様いかかがお過ごしでしょうか? ミカンの大木もとい未完の大器、橘、橘 ありすです。よろしくどうぞ」

桃華「櫻井 桃華ですわ」

みりあ「赤城 みりあだよー!」

ありす「さて、何しますか? 切実に? 二万文字縛りで始めたのはいいですが、まだ一万文字にも満たないという恐怖をひしひしと感じています」

桃華「何の話ですの……?」

ありす「フリートークというのも自由は自由でいいんですが、考えものですね」

みりあ「あ、じゃあみりあ、あれやりたい!」

ありす「何ですか? アイドルだから乳首当てゲームとかは駄目ですよ?」

桃華「段々ボケも雑になってきていますわ」

みりあ「そんなのやらないよー。あのね、回文を作るの!」

ありす「おっと、またラジオに不向きなものを……」

桃華「回文って、上から読んでも下から読んでも同じ文章になるというもの、でしたっけ」

みりあ「うん! 夏休みの宿題でね、幾つか作くらないといけないの。だから、みんなで楽しく作れたらいいなぁ、と思って」

ありす「純粋で可愛いなぁ、みりあちゃんーーと思ったそこの桃華さん」

桃華「な、なんですの?」

ありす「この子、可愛い顔してお仕事中に夏休みの宿題終わらせようとしています。とんでもない発言ですよ。そんな事が許されるはずありません。さぁ、桃華さんの必殺技『ラヴィアン?ローズ』で一刀両断してください」

桃華「そんな物騒でも必殺技でもありませんわ。こほん。ま、まぁ、よろしいと思いますわ。どうせこのままグダグダになるくらいなら、みりあさんの宿題をお手伝いした方が幾らか有意義ですわ」

みりあ「わーい! ありがとー桃華ちゃん!」

ありす「皆さん、私のラジオ番組を何だと思っているんですか……」

みりあ「あのね、回文になってれば何でもいいんだって。長さとかテーマとかは自由で、特に個数も決まりはないみたい」

ありす「随分と緩いですね。もうやらなくていいんじゃないですか、それ」

みりあ「駄目だよー。みりあ、先生に怒られちゃうもん」

ありす「その前にプロデューサーさんに怒られそうですけどね……」

桃華「では、思い付いた方から挙手という形でよろしいですわね。無言……になるとまずいので何かBGMをよろしくお願いいたしますわ」

ありす「こ、これは、またしても私の『in fact』ではなく、佐久間まゆさんの『エヴリデイ?ドリーム』……ってどういう事ですか? 何故まゆさんなんですか? せめてこのブースにいる方の曲を流して下さい」

みりあ「みりあ、まゆさんの曲好きだよー! ふわふわしてて可愛いもん!」

ありす「もう『in fact』は掛からないんですね。期待するのをやめます。はい、では皆さん、回文を考えて下さい」

桃華「出来ましたわ!」

ありす「早いですね。被せ気味で来ましたね。では、桃華さん、発表してください」

桃華「う、ありすスリ遭う」

ありす「初めから酷いですね!?」

みりあ「わー、桃華ちゃんすごーい!」

桃華「ふふ、個人的には句読点が入ってしまうのが惜しまれますけど、即興にしてはよく出来ましたわ」

ありす「酷いです。あんまりですよ。私を被害者にしないで下さい。後、みりあさんが学校に提出するものですから、犯罪行為の単語はやめた方がいいと思いますけど」

桃華「あら、それもそうですわね」

みりあ「はい、みりあも出来たー!」

ありす「ではみりあさん、どうぞ」

みりあ「し、ありすすり足」

ありす「またもや犯罪の匂いがしますよ!?」

みりあ「私も句読点入っちゃたー!」

桃華「純粋に作るとなると結構難しいのですわね」

ありす「大丈夫ですか? この私、絶対よからぬ事を実行していますよね? すり足になる状況って中々ないと思うのですが……というか何故先程から私の名前を使うんですか? ワードに制限はありませんけど」

みりあ「えへへ、つい」

ありす「可愛い! じゃなくて……はぁ……じゃ私、出来ましたので発表します」

桃華「ありすさん、どうぞ」

ありす「あーあ、赤城かあ、あーあ」

みりあ「がっかりしてるの!? みりあでがっかりしてるの!?」

桃華「人の事言えないじゃありませんの」

ありす「やはり関係性は持たせたくなってしまいますよね」

みりあ「酷いよう。あんまりだよう」

ありす「しかし、いざ回文を作ると結構難しいですね。良い頭の体操になった気がします」
桃華「まぁ、普段あんまり考える機会がありませんものね」

みりあ「これ、学校に提出出来るかなあ……」

ありす「大丈夫ですよ、みりあさん。先生に何か言われたら『できない 泣きで』誤魔化すのです」

桃華「何でしょう、先程から上手くオトそうとして全くオチてませんわね」

ありす「橘です。橘始黄というよりは水沢腹堅、お届けしています『ありすのロジカルストロベリーラジオ』も残すところあとわずかとなりました。一期一会の出会いよりもイチゴ一円が嬉しい橘 ありすです。ここからは一言一句さらに丁寧に、もといイチゴをクックで皿に丁寧に、でお馴染み橘 ありすです」

桃華「無駄に豊富なバリエーションですわね。櫻井 桃華ですわ」

みりあ「赤城 みりあだよ」

ありす「皆さんもどうでしょう、何かと自己紹介をする事の多いアイドルですから、口上を考えておいた方が便利だと思いますよ」

桃華「エンディング前に自己紹介を考えるというのはラジオ番組的に大丈夫ですの……?」

ありす「大丈夫ですよ。フリートークですから、何を話しても問題はありません。多分」

みりあ「かっこいいね! みりあもやるー!」

桃華「して、ありすさんはどのようにして口上を考えていらっしゃいますの?」

ありす「基本的にノリですかね。あと語感」

桃華「日野茜さんと会話しているかと錯覚しそうな回答ですわ……」

みりあ「みりあ、視力はすごくいいんだよ。お医者さんに褒められちゃうんだー」

ありす「その五感ではありませんよ、みりあさん。 音声で伝わりにくいネタが好きなんですか、もう……じゃなくて、そうですね、後は例えば私、橘 ありすはクールで知的な印象を大切にしていますから、クールっぽい単語を入れたりとか」

桃華「クールっぽいって言葉がすごくクールっぽくないですの」

みりあ「グルーポンっぽいよね」

桃華「グルーポンっぽくはないですわ」

ありす「では、こうしましょう。この後のエンディングの頭で、それぞれ口上を述べて自己紹介するんです。三人で華麗に美麗にばっちりと決めた後、エンディングトークに入ります。完璧です」

桃華「あら、よろしいんですの? 大事な初回放送のエンディングに、私達まで口上を述べさせて頂いても?」

ありす「もちろん構いません。こうして無事、初回放送がエンディングを迎えようとしてるのも、皆さんのおかげですから」

みりあ「……ぎゅーって、していい?」

ありす「な、どうしてですか? やめてください! あ、ちょっと、や、やめてください恥ずかしい!」

桃華「うふふ、それではエンディングですわ」

ありす「な、なんなんですか!? この素晴らしい曲は? この可愛らしい歌声は!? 誰が歌っているんですか!? って、これはもしかしてもしかしなくとも私、橘 ありすのキャラソン『in fact』じゃないですか! わー、びっくりした!」

桃華「……櫻の色は」

ありす「静かにしてください桃華さん! 今はこの素晴らしい歌に耳をすませましょう」

桃華「…………」

ありす「このまま、フルで流して頂いてエンディングを迎えましょう。いやあ、それにしても良い曲ですね。心が浄化されるようです。一刻も早くアプリ『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』への登場が望まれます。あぁ、恍惚」

みりあ「みりあ、帰るね。後は桃華ちゃんやんなよ」

桃華「BGMストップ、ですの」

ありす「……はっ! 終わってしまいました。シンデレラの魔法は解けてしまいました。終わりがあるから始まるのか、始まる為に終わるのか、わからないままエンディング、そんなのはいーやだ! どうも、現代のアリストテレスこと橘 ありすです」

桃華「無理です無理ですわ。今からその流れを展開するのは、流石に無理がありますわ」

ありす「す、すみません。まさかこのタイミングで私のキャラソン『in fact』が流されるとは思いもよりませんでしたので、つい浮き足立ってしまいました……」

みりあ「予定調和、って言うんだよねこういうの。みりあ知ってるよ」

桃華「まぁ、前フリ感はありましたけれど」
ありす「こほん、お届けして来ました『ありすのロジカルストロベリーラジオ』、エンディングです。皆さん、どうでしたか?」

桃華「このタイミングで感想を求めますの? ……えぇ、それはもちろん酷いの一言ですわ」

ありす「がーん」

桃華「……でも、まぁ、楽しかったですわ」

みりあ「みりあもー! ありすちゃんって、お話上手だね。みりあも見習わなくちゃ、って思ったもん」

ありす「皆さん……あ、ありがとうございます。至らない点も多々あったとは思いますが、無事こうしてエンディングを迎えられたの事に感謝します」

桃華「して、次回はゲスト等決まってらっしゃって?」

ありす「何も聞いていません」

桃華「絶句」

ありす「もしかしたら、桃華さん続投もあるかもしれません」

桃華「絶句アンド絶句」

みりあ「あ、〆て、だって」

ありす「突然〆て、と言われましても……桃華さん! パス!」

桃華「あ、え、そのっ」

みりあ「皆さん、しばらくの間お付き合いありがとう! また来週だね!」

桃華「た、助かりましたわみりあさん」

ありす「皆さん、来週まで、待てますか?」

三人「ばいばーい」


お目汚し失礼いたしました。
一万文字ちょいは流石あっという間でしたね。
それではまた機会がありましたら。
書き込むのは始めてなんですけれど、HTML化とかいうのを希望しておけばいいんですよね?
それでは失礼いたしました。

あぁ、ごめんなさい。
もしかして、スマホ用のアドレスからPC用に変えなくちゃいけなかったのでしょうか。
ごめんなさい。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom