百合短編SSで全レスする (987)

タイトル通り
DION規制によりVIPに書き込めないため、精進も兼ねて百合短編のみで初SS速報&全レスする
特に期限を定めるつもりはない、気まぐれで書き込んでいく
地の文が入ったり、入らなかったりは気まぐれで
また、どの作品を使うか、オリジナルで作るかも気まぐれで行う
もしレスしてくださるのならネタやシチュ、CPを添えてくれるとありがたい
対応可能なアニメ・漫画は
けいおん、まどマギ、ゆるゆり、ゆりゆり、スト魔女、ガルパン
ゆゆ式、Aチャン、ひだまりなど
あまりに無理のあるCPは、無理なものは無理ってことで
オリジナルの場合は性格や設定があればなお良いです
エロ・ふたなりは喜んで書きます

難しいテーマなどでいたぶることは推奨されません

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1359385002

<もっミーナ×芳リーネ×扶桑の服>

———————————————初めての夜

芳佳「はぁ…っ」

リネット「芳佳ちゃん、かわいいよ…」

芳佳「…リーネちゃんも可愛い…」
   「あっ…ンッ…」

リネット「そろそろ…脱がしても…良いかな…?」

芳佳「う…うん…」
   「や、優しくね…?」

リネット「わ…わかった」
     (うぅ、本当に可愛いよぉ芳佳ちゃん…)

リネット(顔真っ赤にして…すごく切なそうにしてる)

リネット(今、ズボンを脱がせてあげるからね…)

リネット(…うぅ、緊張する)ドッキンドッキン

リネット(んん…)ドキドキ

手を、下の方に伸ばす。

リネット(ここで、綺麗にズボンを脱がせると)

リネット(良いんだよね…よし)

スカッスカッ

リネット(あ、あれ…?)
    (ズボンに、指が引っかからない?)

リネット(あれぇ…?)スカッ

芳佳「…?」

リネット「…んー?」

芳佳「り、リーネちゃん…?」

リネット「…んん…」

芳佳「リーネちゃーん…?」

リネット「…は、はひっ!?」
     「あ、えっと…!ま、まってね!すぐ脱がすからね!」

芳佳「…う…ウン…」

リネット(あれ、あれぇ…?)

リネット(このズボンってどうなってるの…)

リネット(腰の方から指を入れるのかな…)サワッ

芳佳「ひゃん!」ビックゥ

リネット「わぁ!!」ビクゥ

芳佳「はぁ…はぁ…」

リネット(び、びっくりしたぁ…)
     (それにしても、脱がせられない…)

リネット(…チャック式なのかなぁ…)サワサワ

芳佳「う、うぅん…!」モゾモゾ

芳佳「リーネちゃぁん…まだぁ…?」

リネット(んんん…?)

芳佳「う、ううぅ…」

リネット(あ、ちょ、どうしよう…)
     (どうすればいいのかわからなくなってきた…)ドキドキドキドキ

芳佳(お腹熱くなってきた…)
   (このままじゃ服よごれちゃう…)

芳佳「ご、ごめん…リーネちゃん、服、脱ぐね…」

リネット「えっ!ちょ、ちょっと芳佳ちゃん」

芳佳「このままだと、よごれちゃうから…」

肩の方から、するすると上下一体型の服を脱いでいく。

リネット「!!」

リネット(そ、そうだった…!!扶桑のズボンは…)

リネット(上下一体型…!)


リネット(ズボンを脱がすには、上から脱がさなきゃいけないんだ…!)

リネット(ど、どうしよう!私の予定から大きく脱線し始めたよ…!)

リネット「あ、あわわ…」ドッキンドッキン
     (どどどどうしよう…!!)

芳佳「え、えっ?」
   「どうしたの?だ、大丈夫リーネちゃん!」

リネット「え、えっ…とぉ…!」ガクガク

芳佳「落ち着いてリーネちゃん!」ナデナデ

——————————————————————5分後

リネット「ごっ…ひっく…ごめんね…」

芳佳「大丈夫だよ?」
   (な、何で私は裸でリーネちゃんを慰めているんだろう…)

芳佳(そもそも何でリーネちゃんは泣いているんだろう)

リネット「ごめんねぇ…うぐっ…グス」

芳佳「ほら、泣かないで…」
   「今日はやめにしよう?」

芳佳「また今度、続き、ね」

リネット「う、うん…グシュ」

芳佳(す、寸止め辛いけど…しょ、しょうがないよね…)ムズムズ

———————————————————————執務室

リネット「——っていうことがあったんです…」

ミーナ「そう…」
    「それは大変だったわね」

リネット「せっかくの初めてだったのに…」
    「私がちょっと動揺しちゃったせいで…変なカンジに…なってしまって」

ミーナ「わかるわ…」
    「最初はどうしても、扶桑のあの上下一体型の服に戸惑ってしまうのよね」

リネット「ミーナ中佐もそうだったんですか…?」

ミーナ「えぇ…」
    「私も初めてするとき、坂本中佐が履いているのがいつものズボンじゃなくて」
    「動揺して、何も考えられなくなってしまったわ」

ミーナ「まぁ、その時は美…じゃなくて…坂本少佐がエスコートしてくれたから助かったのだけれど…」

リネット「…坂本少佐が空気を読んだんですか…?」

ミーナ「ちょっとその言い方は失礼よ、リーネさん」

ミーナ「でもね、あの一体型の服も悪くないのよ?」

リネット「え…?そうなんですか?」
    「脱がしにくいし…ぴったりとしているし…悪いところばっかりのように思えますけど…」

ミーナ「ふふ…」
    「そういう面もあるかもしれないわね」

ミーナ「でも、色々な楽しみ方もあるのよ」

ミーナ「たとえば、”ずらし”ね」

リネット「ずらし?」

ミーナ「そう」
    「彼女の大事なところがあるでしょう?」

リネット「は、はい…」

ミーナ「その部分だけ、服をちょっとだけずらしたらどう?」

リネット「…」モンモン
    「ふ、普通の裸よりも…なんだか…ドキドキします」

ミーナ「そうなのよ!」
    「まぁ、一種の着衣プレイ的なものね」

ミーナ「日常で用いられている服を、一つの道具として有効活用するのよ」

リネット「な、なるほど…!」

ミーナ「ほかにも、半脱がし」
    「オイルプレイなどには」

ミーナ「あのぴったりと密着した一体型の服はもってこいなのよ」

リネット「へぇ…!すごいですね!」

ミーナ「まぁ、それでも、やっぱり扶桑の服は脱がしにくいことに変わりはないわ…」

ミーナ「本当に脱がせて、裸と裸で向き合いたいのなら」

ミーナ「宮藤さんにはこれを履かせてあげるといいわ」

リネット「…?布…?」

ミーナ「FUNDOSHIよ」

リネット「FUNDOSHI?」

ミーナ「そう、神様と向き合うとき、ある重要な勝負があるときには」
    「扶桑の人間はこれを身に着けるというわ」

リネット「そ、そうなんですか…!」

ミーナ「夜の任務遂行も、当事者二人にとっては勝負」
    「愛と愛の熱く激しいぶつかりあいよ」
    「誠心誠意、裸で向き合いたいのならこれを履かせて、勝負に臨みなさい」

リネット「わ、わかりました…!」

———————————————————take2

芳佳「きょ、今日は大丈夫…?」

リネット「う、うん!大丈夫だよ!」

芳佳「そう、よかった!」
   (昨日からお預け状態でとってもつらかったよ…)

芳佳(でも、やっとリーネちゃんと体を重ねられるんだ)

芳佳「えへへ…嬉しいn

リネット「よ、芳佳ちゃん!!」

芳佳「っと、どうしたの?リーネちゃん」
   「正座なんかしちゃって…」

リネットが、芳佳に向けて正座する。
と同時に、自分の服に手をかける。

リネット「…」
     「えいっ!」ヌギッ

芳佳「わ、わぁ!い、いきなり服を脱ぐの!?」
   「…って…」

芳佳「な、何…?その格好…というか…」
   「ふんどし…?」

リネット「よ、芳佳ちゃんも、はいっ!」

手を芳佳に向けて差し出す。
そこにはふんどしが握られている。

芳佳「…」

芳佳「え…?」

リネット「…」ジィッ

芳佳「…いや…」

芳佳「えっ?」

リネット「一緒に履いて」


リネット「いざ、尋常に、勝負です!芳佳ちゃん!」


結局、リネットの真剣なまなざしに折れ、ふんどしを履いた芳佳であったが
その恥ずかしさから、なかなか開放的な気分になることができず
リネットも、その違和感のあるふんどしに悪戦苦闘することになり
事実上の初めての行為は、終始微妙なムードで繰り広げられた。

その後、二人の間で褌が使われることはなかった。


<もっミーナ×芳リーネ×扶桑の服> (終わり)

ネタ振りありがとうございます
出来る奴は思いついた順に適当にやってく

次は唯×紬

<唯紬×二人きり>

—————————————階段

日直の仕事を終えた私、琴吹紬は

一人、部室へと向かっていた。


りっちゃんは追試のお勉強を、澪ちゃんはそのお手伝いをするらしい。

終わったら行くから、ということを、一人先に部室で待つ唯ちゃんに伝えておいてと言われている。

たまたま部室に行く途中で出会った梓ちゃんは

先生のお手伝いをするから遅れるというようなことを言っていた。


手すりにいる亀の甲羅をなでながら

唯ちゃんはお菓子を楽しみにしているのかななんてことを考えながら

私は階段をのぼっていく。

「…あら?」

階段をのぼり終えた私は、部室の前に立ってふと思った。

唯ちゃん、そういえば「ギターの練習をする!」って言って

張り切って部室に行ったような気がしたのだけれど

中からは何の音も聞こえない。

もしかしたらお手洗いに行っているのかしら?

私は、ドアノブに手をかけて、ゆっくりとドアを開ける。

ちょっと古びたドアは、きぃと音を立てた。

「…まぁ」

部室の中に入った私は、目の前に広がる景色を見て、この静寂の理由を察した。

唯ちゃんは、愛するギー太を抱きながら

小さな寝息を立てていた。

「…練習していたら寝ちゃっていたのね」

すやすやと気持ちよさそうに眠る唯ちゃん。

私が近くに歩み寄ると、体を少しだけねじらせて、「うぅん」と唸った。

「ふふ…」

皆で楽しく演奏している夢でも見ているのかしら。

本当に幸せそう。

でも、涎を垂らしてしまっているのは、女の子の身だしなみとしては

あまりふさわしくないので、ハンカチで拭いてあげた。

「だめよ〜…女の子なんだから」

なんて小さく声をかけてみたけれどそれでも起きそうにない。

そういえば前、教室で唯ちゃんがしばらく眠っていたことがあった。

あの時も、なかなか起きてこなかったのよね。


とはいえ、今日は少しだけいつもよりも冷える。

このままここで眠っていたら、風邪をひいてしまうかも。

私は、唯ちゃんを起こそうと、肩に手を伸ばした。

「…あ」

肩に手を置こうとしたその時

今まで隠れていた夕日が現れて、

それと同時にオレンジ色の光が部室に射しこんできた。

その光は、ちょうどよく唯ちゃんを照らした。

「…きれい」

本当にきれいだった。

まるでスポットライトで照らされたかのように

私には唯ちゃんが輝いて見えた。


思わず見とれてしまった私は

唯ちゃんを起こすことをすっかり忘れてしまった。


肩に伸ばしかけていた手は、自然と唯ちゃんの頭の方へと動いていた。

「…ちょっと、だけ」

こんなことを言うのはなんだけれど

私は、今日、唯ちゃんと

少しの間だけでも二人きりでいられることを喜んでいた。

いつの間にか、私が唯ちゃんに抱く気持ちが

自分があこがれていた…というか、漠然と良いかも…って思っていた

その…アレな方向へ成長してしまっていたのだ。


「…えへへ」

唯ちゃんを起こすはずだったその手は

唯ちゃんを起こさないように、髪をなでるものになっていた。

さらさらふんわりとしていて、気持ちいい。

少し癖のある、唯ちゃんの髪…と。

「んっ…」

もぞっ、と唯ちゃんの身体が動く。

私はびっくりして、素早く手を離した。

「…」

声をひそめる私。

本来なら別に、私が来ていることを教えても良いのに。

なぜだか今日は、もう少しだけ

この静かな時間を続けていたい気分だった。

「ぅー…んん」

唯ちゃんは、少し体を捻らせただけで

また、穏やかな吐息を立て始めた。

「ほっ…」

私は、一息ついて再び唯ちゃんの顔を見つめる。

じっと見つめていると

私の中に、またまた厄介な感情が生まれてきた。

「…」

ここまで、いろいろなことをしてきたけれど、起きなかった。

ということは、もしかしたら…

その時の私はどうかしていたのかもしれない。

変な自信が湧き出して

もしかしたらイケるかな、なんて思ってしまったのだ。


キス、できるかも。って。


そう思い始めたら、なんだか私の心臓は途端に暴れ始めた。

「…ぅ」

唯ちゃんのお顔って、こんな色っぽかったかしら。

意を決してしまった私は

ゆっくりと、唯ちゃんに近づいていく。

「…ハァ…」

荒くなっていく息を、抑え込むので精いっぱいだった。


唯ちゃんと、私との距離が、どんどん縮まっていく。

30…20…10cm

私の鼓動のリズムも、10刻みで早くなっていく。

「…っ…」

あと、少し。

お互いの息が、かかる。

唇が、くちびるが

触れてしまう————————————


—————————————————ガチャン

律「おーっす!お待たせっ!」

元気よく、追試の勉強を終えたりっちゃんが部室に入ってきた。

澪ちゃんも、その後ろにくっついている。少しだけ、疲れている様子だった。

隣には梓ちゃんもいた。

澪「おまたせ、ムギ。ごめんなー、先に行かせちゃって」
 「…って、あれ、唯、寝てるのか」

「うん…だから、りっちゃんと澪ちゃんが遅れてくるって伝えられなくて」
「ごめんね、二人とも」

律「別にムギが謝ることじゃないって!特に聞いてこなかったんなら、伝える必要もなかったし」
 「ってか、唯のヤツ、練習する!って張り切ってなかったっけ」

「そう…なんだけどね」

梓「もう、唯先輩ってば。先に行って練習するって張り切ってたって聞いたから感心していたのに…」
 「唯先輩、ゆいせんぱーい!」

梓ちゃんが、唯ちゃんの肩を優しくゆする。

梓「起きてください、唯先輩!」

唯「んぇぇ…?」
 「…あずにゃん…?」

唯ちゃんは、うめき声のような声を出しながら

瞼をこすりこすり、目を覚ました。

梓「こんなところで寝てると、風邪ひいちゃいますよ」

唯「…うぅーん…」
 「だいじょうぶぅ…ギー太…あったか…ひぃ」

目を覚ましたと思っていたら、また頭がゆらゆらと前後に振れ始めて

再び夢の世界へと旅立っていった。

梓「も、もぉー!!唯先輩ってば!!」

澪「まったく、困ったヤツ」

律「ホントだよなー、今日は練習頑張ってる唯にケーキのイチゴをくれてやらんこともないって」
 「考えていたのにさぁー」

澪「困ったヤツ代表のお前が、ホントだよな、とか言うな」

夫婦漫才ごちそう様です。

そういえば、私が

結局、唯ちゃんとキスができたかと言えば

唇があと3�…と言ったくらいのところで

途端に臆病になってしまって、恥ずかしくなってしまって

こういう時に、唯ちゃんの唇を奪ってしまうのが、卑怯なのかもしれない、

なんて思い始めてしまったのです。

折角のあと少しの距離なのに、私は思いとどまって

キスすることをやめてしまいました。

そうしたら、その直後に部室のドアが開いて

結果としてキスをしなくて良かった、なんて

その時の私は自分の決断を肯定したのです。


今、改めて考えてみると

何だか、後悔のような気持ちもあるし、やっぱりやめて正解だったっていう気持ちもありまして

その時の決断が本当に正しかったのか、どうかは、自分でもわからないのです。

——————————————————————3日後、部室

タン、タン、タン

唯「ふふふふんふふん…♪」

ガチャリ…キィ

唯「おまたせームギちゃ…」

唯「…」

バタン

「すぅ…すぅ……んっ」

唯「…」

タン…

タン…

タン…


タン



「んー…」

唯「…へへっ」


パサッ




チュ



「…っ!!!」

ガタン、ガタンッ!

「…ふ、ふぇっ!?」

唯「あっ、ムギちゃん、おはよぉ」

「ゆ…ゆい…ちゃん…?」

「いま…えっと…えぇ!?」

唯「ふふ、ごめん、びっくりさせちゃったかな?」








「このまえの、おかえし、だよ」








         (おわり)

ドッグデイズようわからんから
もしよければ、低クオリティでも構わんのなら
その二人の関係性が良くわかる話を教えていただけると嬉しいね
>>1に書いてないアニメとか漫画は基本そうしてくれるとありがたい

取りあえず次は憂梓かあかあお、ゆの宮あたりやることにする

そうですか
なら分からないのが出たらシチュだけいただきましてオリジナルで書きますわ

きょうはゆの宮×お風呂

<ゆの宮×お風呂>

ゆの「…〜♪」

パタパタ…

ゆの「お風呂たまったかな〜」

ゆの「ん〜…」

ゆの「うん、たまってる!」

キュ、キュイ、キュイッ

ゆの「今日寒かったからなぁ〜体の芯まで温まろっと…」

ヌギヌギ…

ゆの「ん〜さむいぃ…」ブルッ

————————ガチャン

宮子「ゆのっち〜」

ゆの「」ハンラー

宮子「おぉ、ナイスタイミング」




宮子「玄関いきなり開けちゃってごめんね、ゆのっち」

ゆの「…」ツーン

宮子「ごめんなさいゆの様ぁ〜」

ゆの「…むー」

ゆの「私も、玄関の鍵をしなかったのが悪いけど…」

ゆの「ちょっとタイミングが悪すぎるよ、宮ちゃん」

宮子「いや〜本当にね」
   「脱ぎ掛けで一番セクシーな時に開けちゃった〜」

宮子「わはは」

ゆの「…もぉ、宮ちゃんってば」

ゆの「あ、そういえば」
   「どうして私の部屋に?」

宮子「あ、そうだ。ゆのっちに助けてもらおうと思って来たんだった」

ゆの「…助ける?」

宮子「そうそう」

——————————————宮子部屋

宮子「まぁまぁ、おあがりなさいな」

ゆの「う、うん。おじゃましま〜す」

ビチャ

ゆの「…?ビチャ?」

宮子「おぉ、こんなところにまで!」

ゆの「…??」
   (お風呂場から水が流れてきてる…?)

宮子「じゃじゃーん」ガラガラッ

ジョバババババァー

ゆの「っ!わぁ!なにこれっ!!」
   「な、なんか水道管から水が噴き出してるよ!?」

宮子「いやー、なんか水漏れしちゃったみたいでして」
   「気づいたらこんな水浸しに」

ゆの「ま、待って!なんで私を呼んだのっ!?」

宮子「とりあえずひとりじゃどうしようもないかな〜なんて思いまして!」

ゆの「私が加わってもどうしようもないよ!」

ゆの「と、とりあえず…はやく止めなきゃ!」

宮子「うーん、一応タオルでふさいでみたんだけど」
   「そうしたら別のとこらから漏れてきちゃったから」

ゆの「えーと、じゃ、じゃあ」

ゆの「!そ、そうだ!大家さんに連絡しよう!」
   「大家さんならきっとなんとかしてくれる!」

宮子「おぉ!さすがゆのっち!冴えてるね!」
   「やっぱりこういう時に頼りになるのはゆのっちですな〜」

ゆの「え?」

宮子「よ、大統領〜!」

ゆの「…」
   「そ、そうかなぁ、えへへ」テレテレ




ジャババババババババ

——————————————大家さんへ連絡

ゆの「すぐに来てくれるって〜」

宮子「おぉ、よかったぁ」

ゆの「これでとりあえず一安心だね」

宮子「うむ」

ジャババババババババァ———

ゆの「…」

ゆの(さっきより音が大きくなってる気がする…)

ゆの「…ちょっとだけ確認…」

ガラッ

ブシャァ!!

ゆの「わぷッ!」

宮子「あっ」

ゆの「…」ポタ、ポタ…

宮子「お、おおおお…」

ブロロロロロ…キィ

大家「おまたせ〜…って」

ゆの「…」ビチャァ

ジョバババババババ

大家「…どんな状況よ」

——————————————————————


大家「とりあえず、水が漏れないように応急処置はしておいたよ」

宮子「ありがとうございま〜す」

ゆの「…助かりました」

大家「まぁ、結構状態は酷いけど、明日改めて直しにくるからさ」

ゆの「…直しにくる?業者さんがですか?」

大家「え?私だけど」

ゆの「でも、水道管って」

大家「業者って高いからさ」

ゆの(そういえばそんなこと前にも言っていた気がする…)

大家「あ、そうそう」
   「今の状態じゃあここの水回り使えないからさ」

大家「明日直るまで誰かの部屋のを貸してもらいな」

宮子「了解です!」

大家「ただ、この水浸しだけはどうにかしなよ」
   「このままにしておいてシミになんてなったら」

大家「部屋の内装工事でお金がかかるよ」



宮子「ゆのっち」

ゆの「へ?」

宮子「手伝ってください」ドゲザ

ゆの「わ、わぁ!頭をあげて宮ちゃん!」
   「言われなくても手伝うから!」

宮子「…!!ゆの様!ゆの様天子様神さま!!」

ゆの「!」
   「…へへへぇ、そんなことないよぉ、当然のことだよぉ」


ビチャァ…

—————————————拭き終わりました。

宮子「あぁ〜終わったぁ!」
   「疲れたよ〜」

ゆの「そうだね、思った以上にいろんなところが濡れてたしね」
   「でも、これだけ拭けばきっとシミにはならないよ」

宮子「まったく、ゆのっちには感謝してもしきれませんなぁ」
   「…」

宮子「それでー…ゆのっち」

ゆの「なぁに?」

宮子「唐突なお願いで、よければ、なんだけど」
   「今日一晩泊めてください!」

ゆの「え?」

宮子「あんまり水道使わないけど、いざ使いたいときに使えないのは不便でして…」

ゆの「勿論いいよ〜」ニコニコ

宮子「うおぉ〜!ゆのっちありがとぉ〜」ギューッ

ゆの「ひゃあ!」

宮子「ってゆのっちの服つめたい!」

ゆの「そ、そういえばさっき濡れたときのままだった」

宮子「そりゃ大変だよ、ゆのっち」
   「今日は寒いし、下手したら風邪ひいちゃうよ」

ゆの「う、うん、そうだね」
   「それじゃあ、とりあえず私の部屋に行こっか」

宮子「へい、お邪魔します!」


———————————————————ゆの部屋


ゆの「あっ、そういえば、お風呂沸かしてたんだった」
   「どうする?宮ちゃん先に入る?」

宮子「いや、それはそれは!」
   「服濡れちゃってるし、ゆのっち先に入りなよ」

ゆの「そ、そう?」
   「じゃあ、先に入ってきちゃうね」

宮子「うむ、行ってらっしゃい!」

ゆの「いってきま〜す」

バタン

ゆの「ふぅ…」
   「…んー」

ヌギヌギ

ゆの「…さっきは宮ちゃんいきなり抱き着いてきて」
   「すっごくびっくりしたよー…」

ゆの「…」

ゆの(最近、宮ちゃんとスキンシップするたびに)
   (ドキドキしちゃう…何でだろ〜)

ゆの「はぁ〜…」チャポン


—————————————————————————


宮子「…」
   「ん〜…」

宮子「あっ…」


宮子「ふっふっふ」

ゆの(ドキドキしちゃう…けど、嫌なドキドキじゃなくて)
   (こう…ぽわぽわ〜って…)

ゆの「んん〜?」

コンコンッ

ゆの「ひゃ!」
   「…み、宮ちゃん?」

宮子『ゆのっちぃ〜』
   『またまた急なお願いなんですが〜』

ゆの「なぁに?」

宮子『お風呂一緒に入らない?』

ゆの「へっ!?」

宮子『いや〜、一緒に入ったほうが』
   『お湯がぬるくならないかな〜って思うんだけどねー』

宮子『どうかな〜?』

ゆの「あ、うん…えっと」
   「でも、恥ずかしい…」

宮子『まぁまぁ!正の湯ほか、裸のお付き合いをした仲じゃありませんか〜」ガラガラッ

ゆの「応える余地なしっ!?」

ゆの「ちょ、ちょっとまってぇ!」バシャバシャ

宮子「何もそんな、あわててタオルで隠さなくても!」
   「お風呂でタオルを使うのはルール違反!」

ゆの「で、でもー…」
   (みんなといるときと違って、二人きりだと、なんか…なんかっ!)

宮子「ぼっしゅー」

ゆの「きゃああぁぁ〜!」

宮子「大丈夫だって!」
   「隠すほどのものは無いよ!」


ゆの「」バシャバシャ


宮子「ごべっ、ゆのっぷぁ」


宮子「おわびとして、お背中ながします」

ゆの「…」
   「背中?」

宮子「うん、背中洗ったげる」
   「さぁさぁ、どうぞこちらへ」

ゆの「いいよ、大丈夫だよ!自分で洗えるから」

宮子「まぁまぁまぁ、遠慮なさらず〜」

ゆの「う、うぅん…」

——————————————————————————————

ゆの「か、軽くでいいよ、あんまり丁寧にしなくてもだいじょうぶだよ」

宮子「まかせてくだせぇ〜、ほいっと」ヌルン

ゆの「ひゃああ!す、スポンジはっ!?」

宮子「ゆのっちの繊細な肌に傷はつけられないよ」ヌルヌル

ゆの「別にそんなの気にしないでよ〜!」

宮子「まーまーまー」ヌルーン

ゆの(うぅ、心臓がばっくんばっくんいってる)
   (宮ちゃんの手が私の背中を…うわぁ〜!)

宮子「ゆの様〜、かゆいところはありませんか〜」

ゆの「…」

宮子「ゆの様〜?」

ゆの「へっ!?な、なにっ!?」

宮子「かゆいところはありませんか?」

ゆの「あっ、な、ない、です…」

宮子「そいつぁようござんした!」ヌヌヌヌ

ゆの「〜…っ」

ゆの「も、もうそろそろいいよ!宮ちゃん!」

宮子「そうかな、まだ洗い足りない気がするけど」
   「ここら辺とか」ワキバラー

ゆの「ひぃぁ!」ビックン

宮子「こっちとか」コシー

ゆの「はわぁ!!」ドッキン

ゆの「もー!だめー!!」
   「わぁーーー!!」バシャーン

宮子「おぉ、残念…」

ゆの「はぁ〜…」
   (うぅ、恥ずかしいよ〜)

宮子「それじゃあ次は前を〜」

ゆの「ま、前は大丈夫だから〜!!」


—————————————————————


ゆの「うぅ、疲れたよ…」チャプン…

宮子「ゆのっちが逃げるからねー」ワシャワシャ

ゆの「わ、私が原因っ!?」

宮子「3割5分くらいはゆのっちが原因!」ザバー

ゆの「…ほぼ宮ちゃんが原因」

宮子「5割5分くらいは社会が原因!」ザバァー

ゆの「スケールがおっきくなってる!?」

宮子「ふー、さっぱりー」

宮子「よし、じゃあ、ちょっと失礼〜」

ゆの「えっ、わぁ!」
   (め、目の前に宮ちゃんの…!って)
   (私ってば何見てるの〜〜!!)

宮子「ふぃ〜…気持ちいいですな〜」チャプーン

ゆの「う、うん、そうだね!」

宮子「でも狭い!」

ゆの「二人で入るようなお風呂じゃないからね…」

宮子「んむむ…どうにかして、広く入る方法はないものか…」
   「はっ!」

ゆの「ん、どうしたの?」

宮子「ゆのっち〜」

ゆの「?」

宮子「えいっ!」ガバ、ギュッ

ゆの「わっ!?」

宮子「同じ側に座れば問題解決〜」ギュー

ゆの(う、うわぁ!何これっ!)
   (み、宮ちゃんのお胸が、あ、あたっ、あたっ)

ゆの「あたたたた」

宮子「お前は既に死んでいる…」



宮子「さっきよりはやっぱり広いよ!」

ゆの「う、うん!そ、そう、かも…ね」

宮子「ん〜…」ギュー

ゆの「わぁ〜…」ドックンドックン

宮子「ゆのっち心臓やばいね!」
   「すっごいどっくんどっくんしてない?」

ゆの「えっぇぇぇっ!?そ、そそそそっそうかなぁ〜!」

宮子「うん、すっごい腕に来るよ」
   「携帯のバイブレーションみたい」

ゆの「そんなに小刻みっ!?」

宮子「…」

宮子「ねぇ、ゆのっち」

ゆの「え、えっ、な、なな、なぁに」

宮子「私に抱き着かれて、ドキドキしてるの?」

ゆの「へっ!?」

宮子「あ、それとも、私の身体を見て、思わず緊張してしまっているんですかな〜?」

ゆの「ち、ち、ちがっ!!ちがぁ…」
   「ちがくはない…けど」

宮子「そっかー」



宮子「私はね、すっごいドキドキしてるよ」

ゆの「え?」

宮子「ゆのっちの裸見てー」

宮子「ゆのっちのこと抱きしめてー」

宮子「心臓がばっくばくなんですぞ〜」

————————————————————

ゆの「…」

そっと、宮ちゃんの顔を見て見たら

顔が結構赤くなっていた。

お風呂のせいだけじゃないみたいだった。

宮子「ゆのっち顔真っ赤〜」

ゆの「へっ!?」

私も、顔を真っ赤にしていたみたい。

宮子「のぼせちゃったのかなー」
   「そろそろあがろう!ゆのっち!」

ゆの「あ…う…うん」

宮ちゃんは、私を抱きしめる手をはずして

そそくさとお風呂から上がっていった。

ゆの「…」

さっき、宮ちゃんが言ったことって…

宮子「ゆのっちー、髪乾かしてあげるよ」

ゆの「あ、ありがとー、宮ちゃん」

お風呂から上がったら、宮ちゃんはいつも通りだった。

いつも通りの笑顔で、私のことを見てくれていた。

でも、私はやっぱり、さっきの宮ちゃんの言葉が気になってしまう。

宮子「ゆのっちの髪はさらさらですなー」

ゆの「そ、そうかな」テレ

宮子「もみあげとかすっごく気持ちいい!」ワシャワシャ

ゆの「も、もみあげを集中的に責めるのはやめてー!」


髪を乾かした私たちは、湯冷めしないようにと

お布団へ直行した。

いっしょのベッド。何度も経験してる。

でも、いつもよりも、胸がきゅうっとする。なんでだろう?

宮子「…」

宮子「てやぁー」ギュー

ゆの「わぁ!」

宮子「おー、ゆのっちあったかい」

宮ちゃんは、何の予告もなく、私に抱き着いてきた。

今日は、なんだか、積極的にスキンシップをしてくる…気がする?

私の心がもたない、かもしれない…。

ゆの「…」

宮子「…ゆのっち良いにおい」

ゆの「か、嗅がないでぇ〜」

宮子「あはは、ごめんごめん」

宮子「でも本当にいい匂いなんだもん」

ゆの「…そうかなー」

宮子「うん」

宮子「うなぎよりいい匂いするよ!」

ゆの「」

宮子「まぁ、それは冗談ね」

ゆの「…うん」

宮子「…」
   「ゆのっち抱きしめてると、すっごく落ち着くよ〜」

宮子「ゆのっちは、私の心のふるさと!かな」

ゆの「なに、それ」クスクス

宮子「…なんだろう?」ギュー

ゆの「えへへ…」

宮子「あはは」

でも、わかるよ、宮ちゃん。

宮ちゃんに抱きしめられているとね、

すっごくどきどきしちゃうけど、すっごく落ち着くの。

…だから

ゆの「…ふぁ」

宮子「ゆのっち、眠い?」

ゆの「…うーん…眠くなってきた」

宮子「そっかー」
   「なら、私の腕の中で眠るがよいー」

ゆの「なに…それ…ふふ」

宮子「…」ギュ

ナデナデ

ゆの「…んんぅ…」

宮子「…おやすみ、ゆのっち」

ゆの「…あぁ…みや…ひゃん」

宮子「お?」

ゆの「さっきぉ…ぉふぉ…で…」
   「ドキドキ…する…っへ…」

宮子「何言ってるのかわからないよーゆのっち」

ゆの「…なん…で」
   「…んー…すぅ…」

宮子「…」

宮子「ほんと、可愛いなーゆのっちは」

宮子「…」

宮子「…」ナデナデ

ゆの「んー…」

宮子「こりゃ私、いつ眠れるかわかりませんなー」

宮子「とりあえず、このドキドキがおさまるまで」

宮子「ゆのっちの寝顔でも堪能しちゃいますか〜」


宮子「…っと、そうそう」


宮子「私が、ゆのっちの裸見たり、抱きしめたりしてドキドキするのは」

宮子「ゆのっちのこと、好きだからかなー」


宮子「って、今ちゃんと、答えたからね」

宮子「あとで聞き直すのとか無しだよ、ゆのっち」


         (終わり)

<ユー子×るん×お買いもの>

——————————————駅前

ユー子「…ふぅ」

ユー子(今日は本当は4人で買い物のはずやったんやけど)
    (トオルもナギも別の用事ができたとか言うて…)

ユー子(るんと二人で買い物…って)
    (なんか珍しいな)

ユー子(それにしても…早くつきすぎてしもたかな…)
    (さすがに15分前やとあかんかったかな?)

ユー子「…うぅーん」

ユー子「メールしてみよかな」


るん「わぁっ!!」ドン!


ユー子「ひゃっ!!」ビックゥ
    「る、るん!?」

るん「えへへ〜、びっくりした?」

ユー子「も、もぉ〜やめてぇな…」
    「ほんまびっくりしたわ…」

るん「それなら大成功〜!」

ユー子「もー…」
    「るんはいつごろ来たん?」

るん「え?えっとねー」
  「15分くらい前かなー着いたのは」

ユー子「そうなん?」
    「結構早くから来てたんやね」

るん「まぁね〜」
   「ユー子ちゃんと二人で買い物って珍しいな〜なんて思ってさ」

るん「すっごく楽しみでー、眠れなかったんだよ〜!」

ユー子「え?そ、そうなん…?」
    (そんな楽しみにしててくれたんや…なんか嬉しいな)

るん「それで〜今日は何処に行く?」

ユー子「えっ?あ、うーん…どないしよ?」

るん「うーん…それじゃあ、適当に歩き回ってみない?」

ユー子「そーする?歩いてたらなんか思いつくかもしれんしね」

るん「よーし!じゃあとりあえずあっちに行ってみよう!」

ユー子「そやね!」

るん「あ!」

ユー子「ん?どないしたん?」

るん「あのクレープおいしそ〜!」

ユー子「あ、ほんまやね、おいしそう」
    「ってもしかしてもう食べるん?」

るん「うん、買おう買おう!」

「いらっしゃいませー」

るん「ユー子ちゃんは何にするー?」

ユー子「そやなぁ…うーん」 
    「どれもうまそうやなぁ…」

ユー子「このメイプルバターとかうまそうやない?」

るん「おー、おいしそぉ〜!」

ユー子「でもこっちのベリーベリーも捨てがたい…」

るん「…それじゃあ、ユー子ちゃんメイプルバターにして?」
  「私ベリーベリー買うから、はんぶんこしよう!」

ユー子「ええな、それ!」
    「じゃあそうしよか!」

ユー子「すいませーん!」


——————————————————

ユー子「どこで食べる?」

るん「あそこにベンチがあるからあそこで座って食べよう!」
  「あ〜本当においしそう…」

ユー子「るんはほんまに甘いもの好きやね〜」

るん「食べ物はほとんど好きだよ〜!」
  「甘いものが本当に好きなのはトオル」

ユー子「そやね…前に飴の空袋を持っていること当てられたの」
    「びっくりしたわ〜」

るん「私なんか前の日に部屋でアイス食べたのを当てられたことあるよ!」
   「味まで大正解だった!」

ユー子「…トオルってやっぱり猫なん?」

るん「え?トオルは人間だよ?」

ユー子「…うん、ゴメン」

るん「ふぅ〜やっと食べられるよ!」

ユー子「それほど歩いてへんけどな…」

るん「まぁまぁ!」
   「それじゃあとりあえず失礼して…いただきまーす」ハムッ

ユー子「いただきますー…はんっ」

るん「んん〜〜〜!おいしぃ〜!」

ユー子「ほんまやぁ〜!うまいなぁ!」

るん「ふはぁー…このために生きてるよね!」

ユー子「おっちゃんみたいなこと言うん?」

るん「えへへ…ユー子ちゃんのも食べさせて?」

ユー子「あ、ええよ?」
    「はい!」

るん「あーん…んん…ん〜!これもおいしい!」
   「私のも食べてみて?」

ユー子「じゃあ、貰うで?…はむ…」
    「ん!こっちもうまぁ〜!」

るん「でしょ〜?」
   「ここのクレープ屋さんおいしいなー」

るん「全部の味食べてみたい!」

ユー子「結構いろんな種類あったからなぁ」
    「全部食べるの時間かかりそうやね?」

るん「でも二人で食べれば怖くない!あっという間だよ!」

ユー子「二人?」

るん「うん!また来ようよ、ユー子ちゃん」

ユー子「あ…うん、せやね!」

ユー子「でも毎回るんと二人やったらトオルに怒られそうやなぁ」

るん「実はトオルと挑戦してる店がほかにあるんだ〜」
   「だから大丈夫だよ!」

ユー子「えっ?そ、そうなん?」

るん「そこはパフェのお店なんだけど、すっごくおっきくて、種類も多くて」
   「それでいておいしいんだよ!」

ユー子「ず、ずるい!ウチも食べてみたい…」

るん「トオルとのチャレンジが終わってから教えてあげるよ〜!」

るん「はぁー、おいしかったー…」

ユー子「うん、ホンマおいしかった!」
    「また来ような!」

るん「うん!」
   「…ん?」

ユー子「今度はどないしたん?」

るん「…んん…」
   「おいしそうな揚げ物のニオイ…」

ユー子「また食べ物!?」

るん「冗談だよ!さすがに食べたばっかりなのに買わないよ!」

ユー子「…よかった」




ユー子「なあ、さっき買わないって言わへんかった…?」

るん「そうだっけ?」ハム

ユー子「まあウチも買ってもうたけど…」
    「それにうまいし…」

るん「買ってよかったね〜コロッケ!」

———————————————————

ユー子「も、もぉ、次は食べ物はやめてな!」

るん「分かってるって!」

ユー子「ほんまかなぁ…」

るん「あっ!」

ユー子「これ以上テンドンはあかんよ!」

るん「あのお店、可愛い小物いっぱい売ってるんだ〜!」

ユー子「…ほっ」

るん「食べ物じゃなくて安心した?」

ユー子「もうさすがに同じことはせえへんって信じとったよ…」
    「じゃああの店行ってみよか」

るん「うん、さぁ行こー!」

ユー子「おぉ〜…ホンマに可愛いヤツばっかやぁ!」

ユー子「このクマのキーホルダー、めっちゃかわえぇ…」

るん「ふふん、私の言うこと正しかったでしょ〜」
  「ほかにもこんなのがあるよ?」

ユー子「えっ…これ!」

るん「そう、リス!」

ユー子(前にウチがるんにもらった奴に似てる!)
     (…色と形が…やけど)

ユー子(顔は…アレやね…)

るん「これをお手本にしてあのぬいぐるみを作ったんだよ!」

ユー子「あ、あ〜、ホンマ似てんで!」
     「るんって裁縫得意なんやねぇ…」

るん「編み物系だけは自信あるよ!」

ユー子「そ、そっか…!」

るん「あ、ユー子ちゃん見てみて!」

ユー子「あ、何やこれ〜!かわええ!」
    「犬のストラップ?」

るん「うん!首輪の部分の色違いで二つあるみたいだよ〜!」

ユー子「そっか…」
    (あ、そうや!)

ユー子「なあるん、これ二人で買わへん?」
    「色違いで、別々のやつ!」

るん「おぉ、良いね!」
   「じゃあユー子ちゃん何色?」

ユー子「ウチから選んでいいの?」

るん「どうぞどうぞ!」

ユー子「じゃあ…ピンクのがええな」

るん「じゃあ私が黄色の方ね!」

ユー子「今日の二人っきりのお買いもの記念やね!」

るん「うんっ!」

「ありがとゴザイマシター!」

ユー子「ええ買い物したわ!」

るん「さっそく私つけちゃおっと…」
   「…」イジイジ

ユー子「歩きながらつけると大変やない?」
    「どっか座ろか?」

るん「いい、だいじょうぶ!」
   「手先は器用なんだよ!」

ユー子「…ぬ、縫い物得意やもんね」

るん「そういうこと!」

るん「ほら、できたー!」

ユー子「あ、ホンマや。よう付けられたな」

るん「ユー子ちゃんのも付けてあげよう!」

ユー子「ええの?じゃあお願いしようかな〜」

るん「任せて〜!」

———————————————

ユー子「ありがと〜、ほんま器用やな〜!」

るん「えへへ〜…これくらいできるよ〜」

ユー子(…必要なのは表現力かな…)
    (いや、表現力ありすぎてウチらが理解でけへんのかもしれん…)

るん「ちょっと暗くなってきたねぇ」

ユー子「まだまだ冬やからな〜、昼が短いんやね」
    「じゃあ、そろそろ帰る用意する?」

るん「そだね〜、そうしよっか!」

ユー子(…折角やし、最後にどこかに行きたいな…)
    「あっ!るん、最後にプリクラ撮らへん?」

るん「プリクラ?この辺に撮れるところあったかな〜」

ユー子「ゲーセンでもあればなぁ」

るん「あ、そっか。ゲームセンターならあそこにあるよ!」

ユー子「ほんまや!行こ!」タッ

るん「あ、ユー子ちゃん待ってよぅ!」

ユー子「ここか、いろんな種類のあるなぁ」

るん「ホントだ〜…どれにする?」

ユー子「この種類でええんちゃう?フレーム多そうやし」

るん「おお、本当だ…じゃあこれにしよ!」

ユー子「よしきた!」


ユー子「フレームどれにする?」

るん「本当に種類が多いね…」
  「うーん…じゃあ…」

るん「これにしよう!」

ユー子「えっ、アイス?また食べ物なん?」

るん「美味しそう…」


ユー子「…ま、ええかぁ」

トルヨー

カシャンコ☆

るん「あぁ!」

ユー子「ど、どないしたん!?」

るん「ごめん、ユー子ちゃん…」
   「ユー子ちゃんに合わせて震えるの忘れてた…」

ユー子「まだあのこと引きずっとるん!?」

るん「…震えてないといいね…」

ユー子「…あかん、ウチも心配になってきたわ…」


ユー子「よ、よかった…」
    「今回は震えてへん」

るん「落書きどうする?」

ユー子「そやなぁ…うーん」
    「こんなんは?」

るん「また買い物行こうね…いいんじゃないかな!」
   「じゃあこっちは…」

ユー子「ちょっ、るん!そんなこと書かんといて!」

——————————————————————

るん「んーっ!楽しかった—!」

ユー子「あっという間やったなぁ…」

るん「たまには二人でお出かけっていうのも良いね」

ユー子「うん…そうかも」

るん「また、お出かけしようね!」

ユー子「うん!次はどこ行こか?」

るん「とりあえず、あのクレープ屋さんにはまた行こうね」
   「次はチョコ系を食べよう…」

ユー子「ふふ、そやね!あっ、映画とかも見に行きたいな!」

るん「あの山盛りパンケーキまた食べに行きたいな〜!」

ユー子「や…やっぱり食べ物なんや…」


レッシャガマイリマァス
キイロイセンノウチガワマデオサガリクダサァーイ

ユー子「あ、電車来た!」

ユー子「じゃあそろそろウチ行くな!」

るん「うん、また明日ね!ユー子ちゃん」

ユー子「うん、また明日ー!」

マモナク、ハッシャシマァー

プシュー…ウィィィ…

ユー子(…今日は楽しかったなぁ)
    (なんか食べてばっかりだった気もするけど)

ユー子(たまにはこういうのもええかな?)


ユー子「…」
     「ふふっ」


ユー子「このストラップ、かわええなぁ…」

——————————次の日、学校

ユー子「おはよー、るん、トオル」

ナギ「おはよー」

るん「あ、ナギちゃん、ユー子ちゃん!おはようー」

トオル「…」

ナギ「ん?…なんかトオル、機嫌悪そうだけどどうかしたのか?」

トオル「別に…」

るん「トオル、昨日の買い物一緒に行きたかったんだもんねー」

ナギ「あー、なんだそういうことか」

トオル「…」ギロッ

ユー子「ひっ!な、なんでウチを睨むん…?」

トオル「ユー子ばっかりずるい…」

ユー子「そ、そんなことないやん」
    「トオルだってしょっちゅうるんと一緒に買い物いっとるやろ?」

トオル「…」

トオル「…そうだね」

ユー子(あれ?つっかかってこない)

トオル「…そうだね」ジリッ

ユー子「…えっ?」

トオル「…」
    「っ!」バッシィア!

ユー子「うわぁ!い、いたい!やめてトオル!やめて!!」
    「ひゃあ!どこ触っとるん!?や、やめてーな!!いやあああああ」


るん「本当に二人って仲いいね!」

ナギ「…そこは止めておけよ」
   「って、るん、携帯にそんなのついてたっけ?」

るん「あ、これ?もともとはついてなかったよ」

ナギ「へー、可愛いじゃん!どうしたんだ、それ」

るん「ふっふっふ…」
   

「それは、秘密!」

              (終わり)

百合っていうよりなんか普通の日常ものっぽくなったな
そもそもこれユーるんになってるのか?
ユーるんだとなかなかキスとかセックスとか思い浮かばないもんだ

乙ええ話やで十分
ずっと続いても良いくらいや
と、言うわけでリクエストるんナギはアリかね?

これでええのんか

>>90
言われたものはとりあえずやってみるよ
いつになるかはわかりませんが

次は社会人百合。
特に好きなのでいくつかに分けてやりたいものだ。

男女の恋愛メインな作品のリクエストってあり?
ありならハヤテのごとく!で西沢歩×桂ヒナギクを頼む

女体化百合はOKですか?(小声)

唯とさわ子先生でお願いします

>>92
かつて読んだことがあるからできないこともないかもしれない

>>93
(俺としても厳しいかな)

>>95
あい

<先輩後輩×会社×出会い>

私は、いずれ普通に旦那さんをもって

普通に子どもを生んで

普通におばあちゃんになって死ぬのかなぁって

そう思っていた。

でも、あの時の出会いは、私の人生を

将来を、普通から特別へと変えたんだ。

きっと私はあの時すでに、貴女に恋していた。


——————————————————4月、会社

上司「えー、こちらが、今月から新しく入る社員の方達です」

後輩「こんにちは!後輩、と申します。今日からよろしくお願いしまーす!」
   (と、とりあえず元気にあいさつ…と)

パチパチパチ…

同僚「こんにちは。同僚と申します。本日からお世話になります」

パチパチパチ…

上司「えー、みなさん、彼女たちは初めて、職に就かれる方ですから」
   「お手柔らかに、接してあげてくださいね」

上司「あ、それと…初めのうちは何かとやり方が分からないと思いますから」
   「こちらで面倒を見る先輩社員を決めておきました」

後輩(優しい先輩が良いなぁ…)

上司「先輩さん!眼鏡さん」

後輩(一人に一人付くんだ)
   (…って)

先輩「こんにちは、今日から1か月、貴女たちの面倒を見させていただくことになりました」
   「先輩、と言います、よろしくね」キラッ

後輩(か…かっ…!)
   「カッコイイ…」

同僚「えっ?」

後輩「えっ?あ、ううん、なんでもない」

眼鏡「コホン…眼鏡です。よろしくお願いします」キッ

後輩(…うわぁ…女の人でもこんなカッコイイ人いるんだー…へぇ)
   (なんかドキドキしちゃった…)

同僚「…ねぇ、ちょっと」コソッ

後輩「ん…何?」コソ

同僚「大丈夫?顔赤いけど」コソコソ

後輩「えっ、嘘!?」

眼鏡「…」ジィ

後輩「あっ…」
   「…す、すいません」

上司「あはは…」

上司「ええ、それでは」
   「一対一でサポートについてもらうわけですが」

上司「先輩さんは…そうね」

後輩(私の方私の方私の方私の…)

上司「同僚さんのほうについてあげてくれる?」

先輩「分かりました」
   「よろしくね、同僚さん」

同僚「はい、よろしくお願いいたします、先輩」ペコ

後輩(JESUS!)
   (…と、いうことは…)

上司「じゃあ、眼鏡さんは後輩さんについてあげて?」

眼鏡「わかりました」
   「よろしくお願いします」

後輩「…よ、よろしくお願いします」
   (ですよね…はは)

上司「まぁ、今日は皆さんの仕事はどのようなことをやるのか」
   「どの場所で、どんなことをするのかと言うことを分かってもらうということだから」

上司「気楽にやってちょうだい?」

上司「じゃあ、二人とも、あとはよろしくゥ〜♪」ヒラヒラ


先輩「それじゃあ、とりあえずどんな仕事をやってもらうのかっていうのを知ってもらうために」
   「私たちの配属された部署を詳しく案内します」

後輩「あ、は、はい!よろしくおねg

眼鏡「後輩さん?」
   「貴女は此方よ」

後輩「えっ?」

後輩「ちょ、ちょっと」

眼鏡「つべこべ言わずついてきて、(私の)時間が無いのよ」

後輩(うわあああああ…なんかこの人面倒くさそうな顔してるぅ…!)

先輩「じゃあこっちも行きましょうか、同僚さん」

同僚「はい、よろしくお願いします」

後輩(同僚、アンタ!心なしか嬉しそうな顔して!)
   (ま、待って!先輩さぁん…!)

————————————————お昼休憩

後輩「は…はぁ、疲れた…」

同僚「何初日から疲れてんの?」

後輩「え?いや初日からも何もさぁ」
   「あの眼鏡さん…だっけ?」

同僚「うん、あの人ね。厳しそうな人」

後輩「そう!厳しそう!ってか、厳しそうじゃないよ、厳しい、の!」

同僚「そうなの?」

後輩「そうだよ…だって説明も淡々としてるし」
   「随所でため息はつくし…こっちだって好き好んでアンタといるわけじゃないって言いたい」

同僚「へー…まぁ、ドンマイ」

後輩「他人事だと思ってぇ!!」
   「そっちはどうなのよ」

同僚「え?私?」
   「…私は、充実してたよ」

後輩「はぁー…マジでうらやまし〜」

同僚「優しく教えてくれるし、綺麗だし、美人だし」
   「うなじとかマジ綺麗なの!」

後輩「え?同僚…アンタ、まさかずっと先輩のうなじを見てたんじゃ…」

同僚「いや、み、見てないけど?」キョド

後輩「あー、うなじフェチとかなの?」

同僚「そう!…じゃないし、見てないって」

後輩「フーン、本当かなぁ?」

同僚「本当だって!…でもまぁ、この会社ってさー」

後輩「え?何?」

同僚「女ばっかりじゃん?職種的にも男いたらやばいってかさ」

後輩「うん」

同僚「だからあの先輩も対象として見ておこうかなぁって」

後輩「えっ?何の?」

同僚「恋愛の」

後輩「ウソ!?…それ本当?」

同僚「嘘ついてどうすんの」

後輩「え…でも、同性じゃん?」
   「あ、もしかして…同僚って」

同僚「レズだろって?」

後輩「えっ…う、うん」

同僚「違うよ?私はバイ」
   「どっちでもいけんの」

後輩「あ、そうなの?…って、今言うことソレ?」
   「私たちまだ会ってそれほど経ってないけど…」

同僚「まぁ、別にねぇ、隠すもんでもないでしょ?」
   「それにほら、もし社内恋愛なんてことになってさ」

同僚「私が同性隣に連れてキスとかしてたらびっくりしない?」

後輩「…そういわれてみると、そうかも」

同性「早めに言っておくに越したことはないってね」
   「後輩、アンタはどうなの?」

後輩「えっ?私!?」

同性「そう、ノンケ?バイ?レズ?」

後輩「えっと…私は…」

あれ?私って何なんだろう?

…普通に男の人が好きなんじゃないかな

でも…今まで誰かを本当に好きって思ったことがあったかな?

小学生の時…うーん、誰もかっこいいとかは思わなかったなぁ。

中学生の時は、友達がカッコいいって言っている人がカッコいいんだなって思ってたし。

高校…告白されたことはあるけど、別に何とも思ってなかった…。

大学は女子大だったし…合コンなんかは参加してみたけど

別に一次会で終わってたし…何もなかった。


あれ、こう考えてみると、本当に私って男の人が好きなのかな。

もし男の人が好きじゃないってことなら、女の人が好きなの?

…でもそんなことを言ったら、今まで好きになったことのある人なんていない。


そもそも、恋をしたことがないのかな…。

後輩「…バイ…かな」

同僚「でしょ?そんなもんだって!」
   「ってか、どっちを好きになるとか決めつける事自体おかしいんだよ」

同僚「好きになった人が、好きって感じだよね」

後輩「うん…そうかも」

同僚「あ、やば、そろそろ時間だよ」
   「早く後輩は眼鏡さんのところにいかなきゃだめじゃないの〜?」

後輩「げっ…そうだね…」

同僚「まぁ、辛くなったらいつでも頼りなさい…」
   「いつでも相手してあげるよ!」ワキワキ

後輩「えっ、エロい手つきやめてよ!」
   「ま、まさか私まで…対象に見られてたり」

同僚「自意識過剰にもほどがあるよ」

後輩「…」

同僚「じゃあ、またね」

後輩「あー…憂鬱だぁ…!」

同僚「まぁまぁ、眼鏡さんの可愛いところ、見えてくるかもよぉ?」

後輩「…そ、そうだよね、まだ初日だし」
   「まだまだ見えない魅力が———————


眼鏡「早くしてください」

後輩「魅力が—————————


眼鏡「本当に分かってるんですか?」

後輩「魅力が…


眼鏡「…ハァ」

後輩「…」


後輩(魅力なんてないじゃーん!!!)

————————————————休憩室

後輩「…ァー」

後輩(…ダメ、ヤバイ、このまま1か月?)
   (た、耐えられない地獄…)

後輩「…眼鏡さんどこか行っちゃうし…」

後輩(ここで待つとか!他の社員の皆様方の視線がもう耐えられないんですけれどもー!)


先輩「…後輩さん、どうかしたの?」

後輩「ハイッ!?あ…せ、先輩!」

先輩「そう、先輩です」
   「それで、どうしたの?」

後輩「あ、はい、えっと…眼鏡さんがどこか行っちゃって」
   「とりあえず自分の机も教えていただいたんですけど…」

後輩「みなさん仕事しているのに、自分だけ仕事していないなんて」
   「とてもいづらくって…」

先輩「それで、この休憩室に」

後輩「は、ハイ…」

後輩「…私って、眼鏡さんを怒らせちゃったんですかね?」

先輩「えっ?どうして?」

後輩「だって…(あ、こんなこと言っていいのかな)」
   「私に説明するときに、ため息、ついてらっしゃるから…」

先輩「あぁ…貴女は、怒らせた覚えでもあるの?」

後輩「いえ…特には」

先輩「…んん〜…あっ」

先輩「まぁ、彼女はなかなか真面目だから」クスッ

先輩「まだ社員の中では経験が浅い方だし」
   「でも今回頼まれたお世話係、上司からのお願いでを断れなかったみたいなの」

先輩「自分のやらなきゃいけない仕事もある」
   「そして今、お世話係しているっていう板挟みの状態にあって大変なんじゃないかしら」

後輩「そうなんですかね…?」

先輩「そうよ、きっと」
   「大丈夫、貴女が仕事を覚えて、ちゃんとできるようになってからは」

先輩「彼女も幾分優しくなると思うわ」

後輩「私が…覚えるまで…!」ゾワッ

先輩「こら、そんな顔しないのよ」
   「少しでも、楽しくお仕事するためにも、早くいろいろと覚えなきゃね」

後輩「そうですね…はい」

先輩「大丈夫、わからないところがあれば、私に聞いて?」
   「ちゃんと教えてあげるわ」ニコ

後輩「あっ…せ、先輩!ありがとうございます!」
   (超優しい…)

先輩「ふふ、頑張りましょうね?」

後輩「はいっ!」

先輩「良い返事♪じゃあ、そんな可愛い後輩には」
   「コーヒーのプレゼント」

後輩(か、可愛い!?)
   「〜〜〜!ありがとうございます!」

先輩「これ飲んで、頑張りましょう?」

後輩「これさえあれば、もう1か月乗り切れる気がします〜!」

先輩「大げさ!…でも、その意気よ!」

同僚「先輩〜お待たせしました」

先輩「あ、来たわね」
   「じゃあ、私は行かないと!」

後輩「あ、はい、ありがとうございました」
   「私の愚痴を初日から聞いてくださいまして…」

先輩「いいのいいの、いつでも言ってね、付き合ってあげるから」

同僚「先輩、何を話しておられたんですか?」

先輩「ん?それは、秘密よ?」

同僚「そんな!ずるいですよ…」

先輩「」バイバイ

後輩「あっ…」ペコリ


眼鏡「…お待たせしました」

後輩「…」ポー

眼鏡「ハァ…」

後輩(…)

—————————————自宅

後輩「…ただいま〜…」
   (って、まぁ、誰もいないと)

後輩「…ふぅ…食べ物なんかあったっけぇ…」レイゾウコー

後輩「げ…チーズくらいしか入ってな…」
   「…まあ…いいや」



後輩「…」モグモグ

後輩「…んー」


今日は不思議な一日だったなぁ。

午前中は疲れたなぁ、って思ってたはずなんだけど

先輩に会ってから不思議と楽しくなっちゃって

あの眼鏡…さんもいろいろ抱えてるんだなぁって思ったら

それほどイライラしなくなったし…。

先輩のおかげかぁ…これも。

…先輩。…先輩は本当に優しいし、綺麗だし、かっこいいし。

私が、抱いていたキャリアウーマンのイメージでありながら

どこか大人ってだけじゃない、余裕があるような感じ。

THE・完璧!って感じの女の人だよなぁ…。

…うん。

なんか、もっと先輩のこと知りたいなぁ。

好きな食べ物なんだろう?好きな色って何だろう?

今日のお返し、何かできるかな?

…早く仕事、覚えなきゃ。先輩のためにも!

「よぉし…明日からも頑張るぞっ…!おぉ!」

……アレ?その人のことを知りたい、とか…そういう気持ちって


「なんて言うんだったっけ?」


              (続く)

呼び方的に眼鏡さん、同僚さんってどうなんだろう。
オリジナルだし、名前とか付けない方がいいんだろうけど。

なんか見てくださってる方で意見があればください。

あ、ビビドレ対応できるようになりました。

<先輩後輩×会社×?>

———————————15日後

先輩と、眼鏡…さんから、いろいろと仕事の仕方を教わった私たちは

少しづつデスクワークや、お客さまへの対応を任されるようになっていった。

あの、先輩に次ぐほどの美人である上司さんは

なかなか恐ろしい人だ。実際、他の社員さんからも、影では恐れられている。

笑顔で私たちに大量の資料や、仕事を渡してくるからだ。

厄介なのは、その笑顔で頼まれると、誰も断れないということ。

その笑顔を見た人は、2つ返事で仕事を受け取る。そんな魔法があるんじゃないかと思ってしまうくらい。

私も、そのうちの一人。

私の机には、まだ入って15日とは思えないくらいの、資料、書類、仕事の山。

あの時の先輩のコーヒーが無ければ、もう私は…

後輩「はぁ…センパイ…」

同僚「アンタ…コーヒーの空き缶眺めて何言ってんの」
   「そんなこと言ってる暇があったら資料に目を通しておいてよ…お客さん来るの明日よ?」

後輩「げっ!み、見てたの!?」

同僚「そりゃ…毎日そんなことしてたら…」

後輩「毎日じゃないですー毎時間ですー」

同僚「うっわぁ…」
   「てか、本当に早くしてよぉ…こっちだって切羽詰ってんの!」

後輩「はいはい…わかりましたよ」
   「その資料は何処かなぁっと」

同僚「アンタの机汚くない?」

後輩「違うの!これ、全部上司さんに見ておいてぇ♪って言われた奴なの!」

同僚「…あ…なるほどね」

後輩「はぁ…笑いすらでなくなってきた最近…」

同僚「ドンマイ…」

コツコツ…

「お疲れ様?二人とも」

後輩「はっ!」
   (こっ…この声は…!)

先輩「仕事、はかどってる?」

後輩(先輩〜〜〜!!)
   「はいっ!はかどってます!」

同僚「嘘つけ!」

後輩「嘘じゃないです!やらなきゃいけない仕事がたまってるだけで…」
   「は、はかどってはいるんです…」

先輩「ふふ、そうなんだ」
   「…それにしても、後輩の仕事はたくさんあるね」

先輩「早速上司さんに気に入られたのかしら」

後輩「えっ…や、やっぱり多い方ですかね」

先輩「新入社員にしては多い方だと思うわよ」

後輩「…うぇぇ…おかしいと思ったよ」
   「やってもやっても書類が増える一方で…」

同僚「…本当にやってるか怪し〜」

後輩「やってるってばー!」

先輩「…」
   「あ、そうだ」

先輩「なら、私が手伝ってあげよっか?」

後輩「えっ…?」
   「いや、そんな悪いですよ!」

後輩「これは私がいただいた仕事ですし…」

先輩「良いのよ、貴女の仕事は会社の仕事、会社の仕事は、私たちの仕事でしょ?」
   「だから、ね?」パサッ

後輩「あ…もう、先輩!」

先輩「後輩は生意気言わないの、ほら、じゃあ貴女は明日の仕事があるのでしょう?」
   「そっちを終わらせなさいね?」

後輩「…はぁい」
   (先輩優しすぎ!女神かっ!)

同僚「後輩ずるっ!先輩に仕事任せるとか!」

先輩「はいはい、同僚さんの仕事もいただいちゃうわね?」パサッ

同僚「あっ!先輩いけませんよ!」

先輩「それじゃあ、頑張ってね?」

コツコツコツ…

後輩「行っちゃった…」
   「同僚、アンタ先輩に仕事頼むとか、何様!?」

同僚「アンタには言われたくないし!」

後輩「私は…良いんだよ!先輩が言ってくれたしぃ」

後輩「アンタはだって、私のこと良いなーって言ったから」

同僚「そういうつもりで言ったんじゃないし!」

後輩「…ま、先輩が仕事手伝ってくれてるのには間違いないんだし」
   「私たちは先輩の頑張りに応えなくちゃね」

後輩「とりあえず、明日は成功させよう!」

同僚「はぁ…うん。それには同意だわ」
   「そんじゃま、気合入れますかー」

後輩「あっ…この資料とか、お客さんのデータとか見たら、ちょっと打ち合わせしようよ」

同僚「ん、そうしよっかー」

後輩(これも先輩からの教え)
   (次の日に、一緒に仕事する仲間がいたら、綿密に打ち合わせすべし!)

後輩(先輩の言葉一つ一つが、私の財産になっていくよ〜!本当に!)

眼鏡「後輩さん?」

後輩「あっ…はい、何でしょうか」

眼鏡「これ、間違えてます」

後輩「え」

——————————————次の日

後輩「本当ですか!ありがとうございます!」
   「ではすぐに式場の手配をいたしますね!」

「よろしくお願いします」

同僚「それでは、確認が取れ次第、連絡いたします」

後輩・同僚「ありがとうございました!」

後輩「〜〜〜〜っ!やったー!」
   「お客さんゲット〜!」

同僚「ふぅ…危なかった…私昨日打ち合わせたこと、緊張して忘れそうになってた」

後輩「私も〜!」
   「でも、お互いフォローし合って、何とかイケたし!」

後輩「これで私たちもやっと、この会社の仲間入りって感じじゃない!?」

同僚「そうかもね…あ、そーだ」

同僚「今日は祝勝会でもどうですかぁ?後輩さん」

後輩「ふっふっふ、良いですねぇ同僚さん!ちょっと高いお酒でも飲んじゃおっか!」

同僚「そうしよそうしよー!」

ワイノワイノ

————————————————居酒屋

眼鏡「…なぜ私まで」

後輩「良いじゃないですか!(一応)眼鏡さんのおかげで(一部)」
   「今回のお仕事が成功したんですから!」

眼鏡「…そんなことはないと思いますけど」

同僚「まぁまぁまぁまぁ。眼鏡さんもお飲みくださいどうぞどうぞ」

眼鏡「私お酒弱いんですが」

後輩「大丈夫ですよ、度数低いですし〜!」

眼鏡「…」
   「はぁ…わかりました。いただきます」クイッ

眼鏡「…っ!」
   「ごほっ!ごほっ!!」

同僚「だっ…大丈夫ですか!?」
   (度数低いとか言って?度数25なんですけどね?)

後輩「あっ、間違えて別のグラス渡しちゃいました!)
   (作戦大成功!眼鏡さんを酔わせて本性を暴き出す!)

後輩(先輩が用事で来れない以上…)
   (この祝勝会を楽しむにはこれしかないっ!)

———————————————

眼鏡「ひっ…く…私なんか、ダメなんですよぉ」
   「未だにお客さんの前に出ると緊張してるしぃ…グスッ」

眼鏡「仕事も全然早くないですしぃ…!」ウワーン

同僚「…そんなことないですってぇ…!」
   「眼鏡さん、私めっちゃ頼りにしてますよぉ」

同僚「マジでぇ、眼鏡さん私の目標っていうかぁ〜」

眼鏡「そんなことないですってぇ〜」

後輩「…さ、さっきからおんなじことばっかぁ…言ってません…?」

眼鏡「ほらぁ…!後輩さんまで私を…!」

同僚「こらぁ!後輩ィ!お前はなんてこというんだぁー!」

後輩「いや、わたし別にぃ、メガネさんをいじめてるわけじゃないですしぃー…」
   「本当のことをいっただけですよぉー」

眼鏡「やっぱりぃ〜うえぇぇぇ…」

同僚「あ〜よしよし、眼鏡ちゃんはかわいいねぇ…」ナデナデ

最初は、眼鏡さん呼んで大丈夫かなぁーなんて思ってたけど

なんか無駄な心配だったみたいだなぁ…。

泣き上戸で…ちょっと面倒くさいけど、意外と可愛い部分あるし。

同僚もなんか楽しんでるんじゃない?

今日の仕事が成功したことにはじまって

祝勝会も良い感じで、眼鏡さんの意外な一面を見ることができたし

本当に気分良いな〜…たまんない。

先輩がいないのがちょっと寂しいけど…。


…ん〜…。

…先輩にメールしてみようかな〜。

そろそろ用事も済んだよね?きっと。

あんまり長く打ちすぎなければ、きっと迷惑じゃない!はずぅ…

後輩「…うぅ〜…ケータイケータイ」ゴソゴソ

後輩「あれぇ…ない…」
   「ケータイどこに置いたんだっけ…」

同僚「ん〜?どうしたぁ!後輩ィ…!」

後輩「んー?…ケータイさがしてるんだけどさぁ無いっぽい…」
   「…どこ置いたんだっけぇ…」

後輩「…あ、そういやケータイ会社に置いたままだったかも…」

同僚「えー?明日まで耐えられんのー…?」

後輩「…別に私依存症じゃないから大丈夫だけどぉ…」
   「なんか…心配だし、ちょっと取りに行くわー」スクッ

同僚「それって依存症じゃ、ないんですかぁー!」

後輩「違いますー、やっておきたいことがあるんですー」
   「っととぉ…」フラフラ

同僚「えー?大丈夫ー?マジ気をつけなよー?」
   「夜の街はおっかないしぃ!」

後輩「はいはぁい、わかってますよぉっと」フラリフラリ
   「あ、同僚はどうすんの?」

同僚「私は…」

眼鏡「…ん〜…ZZZ…」

同僚「この人面倒見なきゃじゃん?」

後輩「…ホント意外…」

後輩「…ゴメンね、じゃあ眼鏡さん頼むわー」

同僚「おう、任せとけー!」

眼鏡「…同僚…うるさぁい…」

同僚「ごめんねぇ、眼鏡さーん!」

後輩「…明日からの付き合いが心配だなぁ〜…」

——————————————————————

後輩「…ぅ〜」フラフラ

後輩(結構飲みすぎた〜…フラフラじゃん…)
   (でも気持ちイィ〜…)

後輩「夜風サイコーだ〜!」フラフラ

後輩「っとと…あぶなぁ…」

—————————————会社

後輩「うぅ〜…まだ開いてた…よかったぁ〜!」

後輩(すっかり閉まってるという可能性を忘れてた〜)
   (でも結果オーライ!)

後輩(でもこの時間に開いてるっておかしくない?)

後輩「…」

後輩「私のために開いていたんだな」キリッ

後輩「なんてねぇ〜…」フラフラ


後輩「…ん?明かりがついてる」

後輩「まだだれかいるのかなぁ〜」フラフラ

後輩「仕事熱心な人もいるもんだぁ…」

後輩「…どれどれ、お邪魔しますよ…って」

後輩「……あれ?」

後輩(…あそこって…先輩のデスクじゃない?)

後輩(ということは…今まで残って、仕事してた人って…)

後輩(先輩なの?)ジィ…


先輩「…フー…」
   「…」

カタカタカタッ…カタン、カタン


後輩「…」

後輩(先輩だ…)

後輩(あれ?じゃあ今日の用事って)
   (残業…とか?)

後輩(上司さんもなかなか厳しい人だなぁ)

後輩(先輩に仕事たくさん頼んでおいて、自分は帰るとか!)

後輩(先輩!言ってくれれば私が手伝い——————————

————————違う。

違うじゃん、私。

上司さんが押し付けた仕事のせいで

先輩は残業してるんじゃない。

私と同僚の分の仕事のせいで残業してるんじゃん。

あんな、たくさんの書類…

内容は難しくないけど、やらなきゃいけないことが多い書類

先輩のデスクに、おととい置いてあった?無いよね?

…ただでさえ、私たちの面倒だけじゃなくて、ほかの社員の面倒まで見てて

上司からも信頼されてて、たくさん仕事をもらってて、自分の仕事に手を回すのに精いっぱいのはずなのに。

私の仕事を…手伝ってくれてる。


それに比べて私は

今日のたった一つの成功にうかれて

お酒まで飲んで、気分良いだなんて、思ってる…。

そんなの…ダメじゃん…私。

カタン

先輩「…?」

先輩「…」

先輩「…気のせいかしら」



カツッカツッカツッ


後輩「ハァ…ハァ…ハァ」

後輩「ハァ、ハァッ…う…ぐすっ」

後輩「ハァ、ハァ…!」


カツッ、カツッ、カツッ…

カツンッ!

後輩「…っ!」

ズザッ

私は、気が付いたら走り出していて

気が付いたら、家の近くの道路に転んでいた。

さっきのいい気分は何処へ行ってしまったのだろう。

今となっては、とても気持ち悪い。

酔っていたのに走ったからとか、そういう理由なんかじゃない。


自分がとてもみっともなく思えたんだ。

先輩に自分の仕事を押し付けて、

一方で自分は、うかれて、お酒を飲んで、呑気に楽しんでいた。

自分ばっかりが、大変だって思っていた。

それでも、先輩は、私以上に、大変な思いをしていた。

いや、私が、より一層、大変な思いをさせてしまっていたんだ。


…きっと、私がこんなことを思っても

先輩は、新入社員なんだから、とか、後輩なんだから、って言うんだろうな。

…優しすぎるよ、先輩。駄目だよ、先輩。

みっともないって思えた理由は、それだけじゃない。

そんな、自分を傷つけてまで、他人のことを考える先輩を

優しくて、優しすぎて、馬鹿な先輩を


私は、愛おしいと思ってしまった。


こんな大馬鹿な私が、そんなことを思う権利はないはずなのに。

先輩のことを、想ってはいけないはずなのに。


「好き…先輩…」


私の涙とともに、零れ落ちた言葉は

コンクリートと、私の中の地面を濡らして、初めての気持ちを芽生えさせたのだった。


          (続く)

次で一旦は終わる予定。
考えもなしに進めていたら収拾がつかなくなりそうな予感がしてきた…

堪らん…

<先輩後輩×会社×影と光>

————————————さらに15日後

私は、あの日から、仕事に真剣に取り組むようになった。

最初のころは、同僚から熱でもあるんじゃないかと心配されたものの

私がどんどん慣れて、どんどんお客さんを相手にするようになってくると

次第に焦り始めて、同僚も本気を出し始めた。


入社した日から1か月が経ち、先輩や眼鏡さんのお世話からも卒業。

今までよりも接する機会は少なくなるだろうから…それはちょっと寂しい。

でも、もっと先輩に面倒を見てもらいたかったなんて言わない。

私は、先輩に立派に成長した姿を見せるんだ。

いつか、先輩の仕事を手伝えるくらいに成長するんだ。

今のままじゃ…先輩の隣になんていられないもんね…。

そもそも、私のこの気持ちが成就するかどうかすら定かでないのに

今からそんなことを考えてどうなるのか…って感じではあるのだけれど。

そもそも先輩は、女の人大丈夫な派なのだろうか。

どうか…大丈夫であってください!

後輩「…オネガイシマス…」ブツブツ

同僚「ねぇ、アンタ…それ最近いっつも言ってるけど…何かの呪文?」

後輩「人の独り言聞かないでよ!」

同僚「…隣のデスクなんだからしょうがないじゃん…」
   「…っと」

後輩「どうしたの?」

同僚「…メール」
   「…んー」

同僚「悪い!後輩!私眼鏡さんとお昼食べるわ!」

後輩「…だろうと思った」
   「最近いっつもだよね」

同僚「まぁねー」

そういえば、同僚と眼鏡さんの仲があの日からやたらとよくなった気がする。

お昼はいっつも一緒に食べるようになってる。

…まさか…ね。

同僚が私のもとから離れていって、これまた寂しい状態に陥りそうだった私なんだけれど

そんなところに、寂しさを吹き飛ばすような幸せが舞い込んできたのだ。

「後輩」

後輩「あっ、先輩!」

先輩「今日は、どこに行く?」

後輩「私、おいしくて安いイタリアン見つけたんです!そこに行きましょうよ!」

先輩「そうなの?じゃあ、そこに行きましょうか」

そう、先輩と一緒にお昼ご飯を食べられるようになったこと。

寂しいどころか、もう万々歳!

同僚は、眼鏡さんと楽しくお昼でも食べていればいいよ!

後輩「混んじゃうといけないんで、早く行きましょう!」

先輩「あっ、こら、ひっぱらないの!」

最近はこの時のために頑張っていると言っても過言でなくって。

も、勿論、このひと時が無くても、頑張りますけれど。

——————————————お店

先輩「へぇ、なかなか雰囲気良いわね」

後輩「そうなんですよー」

先輩「メニューも豊富ね」

後輩「…なかなか選ぶ目あるでしょ!」ドヤァ

先輩「ふふ、本当ね」
   「…すごいすごい」ナデナデ

後輩「はうっ!!」ドッキン
   「はぁ〜〜〜…」

後輩(疲れも吹き飛ぶってもんですよ!)
   (コレのためなら全国のいい店探しちゃうっ!)

先輩「…それで、何がおいしいの?」

後輩「え、それはですね…」
   「…こ、コレとか!」

先輩「…もしかして、本当に見つけただけで、一回も来てなかったりとかする?」

後輩「…」
   「…ソンナコトナイデスヨ」

先輩「本当かな〜?」

後輩「…スイマセン」
   「先輩と一緒に、来たくって…」

先輩「!」
   「そ、そうなの?」

後輩「…へへへ」

先輩「…」
   「それじゃあ、これとコレ、頼んでみましょう?」

後輩「はい!そうしましょっか!」

———————————————————————

後輩「これおいしいー!」
   「先輩食べてみてください」

先輩「あら、じゃあ私のも食べてみて良いよ?」

後輩「わーい!」


後輩「ん〜!こっちも捨てがたい!」

先輩「本当ね、別のメニューも食べてみたくなっちゃう」

後輩「なら、また来ましょうよ!」

先輩「ええ、そうね!」

先輩「…食べてみたいと言えば」

先輩「…後輩って、料理とかするの?」

後輩「え゛」

先輩「…」ジィ

後輩「…う…」
   「し、しますけど!?」

先輩「そうなの?…なら今度、食べてみたいな」
   「後輩が作った料理」

後輩「えっ!」
   (これは…もしや、脈アリっ!?)

後輩(手料理が食べたいって、絶対、アリだよね!)

後輩「はいはいっ!いくらでも作りますよ!!」
   「何なら、今度のお昼にでも!お弁当にして持ってきますよ!!」

先輩「あら本当?…じゃあ、お願いしようかな」

後輩「まっかせてくださいっ!」

先輩「明日…は、ちょっと用事が入っているから」
   「週明けの月曜日にお願いしようかしら」

後輩「はいっ!楽しみに待っていてください!」

———————————————————

後輩(お昼にお弁当とか、これって恋人寸前だよね!)

後輩(ってか、もう恋人?まだ、私未熟なんですけど、良いんですか!先輩!)

後輩(あ…う、浮かれちゃだめ)

後輩(うかれると私は失敗する。これまでと同じような失敗はしない!)

後輩(で、でも…)

「食べてみたいな。後輩が作った手料理」

後輩「うかれずにはいられないでしょ〜〜!」

同僚「アンタうっさい!ついに独り言だなんて言い訳が使えなくなったわよ!!」

後輩「同僚うるさいよ…?静かにしないと…仕事中なんだから」

同僚「てんめぇ…!」


ご丁寧に明日と土日という、料理の練習時間まである。

絶対、おいしいお弁当を作ってみせる…。

これで先輩のハートをがっちりつかむっきゃないでしょ!

———————————————休日

今まで、調理実習、家の手伝い、友チョコのバレンタイン

位でしか、包丁をもったことのない私だけれど

先輩の喜ぶ顔のために、必死で練習した。

指を切ったり、やけどしたりもしたけれど

そんなものは、痛くもかゆくもなかった。

「大さじ…2杯…小さじ…」

「3分間…」

「…まだ味薄いかなぁ」

来たる明日のために

いつもは少しだけ気にしているカロリーも

この3日間は気にすることなく。

ただひたすら、作って、味見しての繰り返し。

…少しでも、おいしいものを。気持ちを込めて。

私の、恋する人へ。

———————————月曜日

後輩「…へへへ」

同僚「何、ニヤニヤしてんの…ちょっと怖いよ」

後輩「怖くないよー」

同僚(つ、突っかかっても来ない)
   (それにしてもあの手に無数に貼られた絆創膏は一体…)

後輩「先輩さん遅いなー今日」

同僚「あー、ちょっと外回りしてるみたいだねー」
   「つい先日来たお客さんの式場の下見とか言ってたかな?」

後輩「知ってるー」

同僚「…あ、スンマセンねぇ…」

後輩「…はー…」
   「お手洗い行ってこよ」

同僚「さっきからお手洗い行き過ぎじゃない?」

後輩「緊張してんの!緊張!」

同僚(…別にお客さんが来るわけでもなかろうに…)
   (何?いったい)

後輩「…ふー…」

後輩「…本当に緊張する」

後輩(まぁ、でも、うまくできたし)
   (きっと、喜んでくれる!はず)


「ねぇ、聞いた?」

「何々?」

後輩(…ん?噂話かな?)

「先輩さん、なんだけどさ」

後輩(!!)
   (せ、先輩さんの噂話!?)

後輩(も、もしかして、私が好きみたい、とか、そういう…)
    (聞き漏らさないようにs


「この前、男の人と歩いてたらしいよ」


後輩「…」
   「……え……?」

「うそーマジ?」

「彼氏かなーって、皆で噂してる」

「あー、でも、確かに先輩美人だしー、彼氏いない方がおかしいって感じ!」

後輩(うそ…)

「しかも聞くところによると、その男の人めっちゃイケメンらしいよ」

「美男美女カップルかー!うらやましー!」

「私はその男の方がうらやましいわ」
「先輩と歩くとか!ずるい!綺麗な人と歩いていたいわ!」

「アンタ、まさかっ…!」

「あ。ついついカムアウトしちゃった」

「…びっくりだわ」

後輩(…うそ、だよね)


後輩(先輩に…)

後輩(…彼氏)

同僚「お、戻ってきた」
   「…って」

後輩「…」

同僚(あれ…何でこの人こんなにテンション下がってんの…?」

後輩「…そ、そんなの…」
   「嘘だ…」

同僚「…は?」

後輩「…嘘だって…」

同僚「ね、ねぇ…」


先輩「ただ今戻りました」

上司「お、お疲れーどうだった?」

先輩「えぇ、何も問題ありませんでした。日取りも、予定通りで…」


後輩「!!」

同僚「あ、戻ってきた…」

後輩「…先輩…」

上司「はいはい、了解〜」

先輩「失礼します」
   「…」チラッ

後輩「!」

コツコツコツ…

先輩「お待たせ、お昼にしましょっか」

後輩「…は…はい…」

同僚(…おいおい、うそでしょ)
   (先輩目の前にしてこの反応とか)

同僚(こりゃお手洗いの時に何かあったなぁ…?)


先輩「…今日は本当に、作ってきてくれたの?」

後輩「お弁当…ですよね」
   「つ、作ってきました」

先輩「そう!…嬉しい。やっと、後輩の料理が食べられるのね」
   「3日間待ち遠しかったわ」

後輩「…そうですか」
   (うん…あれは噂だもんね。本当じゃないかも、知れないし…)
   (と、とりあえず、お弁当だ!)

後輩「こ、これです!どうぞ!」

先輩「あら、可愛いお弁当箱」

後輩「…ちょ、ちょうど、買ったんですよ」
   「前使っていたのが壊れて…」

後輩(まぁ、嘘だけど…)

先輩「ふふ、そうなの」
   「…開けて良い?」

後輩「どうぞどうぞ!」

先輩「…」
   「うわぁ、おいしそう!」

後輩「全部!手作りです!」

先輩「すごいわ…!じゃあ、早速いただいてみるわね」

後輩「…は、はい」
   「めしあがれ…」ドキドキ

先輩「…はむ」
   「…」モグモグ

後輩「ど、どうですか…?」

先輩「こ、これっ」

後輩「ま、まずかったでしょうか…」

先輩「ううん、すごくおいしい!」 
   「すっごくおいしいわ!」

後輩「—————!」
   「っは…よかったぁ…」

先輩「本当に料理上手なのね…後輩って」

後輩「ま、まぁ!そうなりますかね!」


後輩(よかった…とりあえず、一安心)
   (でも、安心しきれない気持ちがあるのは…)

後輩(…間違いなく、さっきの…噂のせいだよね)

後輩(…すごく…気になる…聞いてもいいかな)

後輩(…うん、大丈夫、聞いても良いよね)

後輩「あの、先輩」

先輩「…何?どうかしたの?」

後輩「…えっと、あの…さっき、ある人が」
   「…先輩が、男の人と出かけてるって、いう噂を耳にしたらしくって」

先輩「!」

後輩「それって本当なのかなー、って思って聞いてみたんですけど…」

先輩「あ…そ、そうなの?」
   「…えーっと、あー…見られてたのね」

後輩(…あ)
   (そっか…)

後輩(あの噂…嘘じゃ、ないんだ)
   (この感じ、絶対…彼氏だよね)

先輩「どうしよう、恥ずかしいところを…」

後輩(あ…ダメだ、泣きそう)

先輩「えっと…知ってるなら話すけど、実は————

後輩「せ、先輩!すいませんっ!」
   「ちょっと、次の仕事の打ち合わせ入ってるの忘れてました!あはは…」

先輩「え?ちょ、ちょっと」

後輩「失礼します!」カツカツカツッ…

後輩(…あの噂、本当だった)

後輩(先輩に…彼氏がいるんだ)

カツッカツッカツッ

後輩「う…うっ…」

カツカツッカツッ

後輩「ぅぅぅ〜〜…!!」



後輩「…うわぁぁぁん…!!」

後輩「うぇ…っぐ…ひっぐ」

後輩「ぁーん…うぇっ…ぇっく」



同僚(顔をおさえてはしっていく後輩を追いかけたら…これはどういうこっちゃ…)
   (今は…)

同僚(行くべきじゃないよなー…)

—————————————————————

それからというもの、後輩は今までべたべたしていた先輩を避けるようになった。

先輩はすごく困っていた。

同僚である私に、何度も「私何かしたかしら」とか「怒らせたのかしら」なんて

聞いてくるほどだった。

でも私にも、なぜ避けるようになったかなんていう、詳しい理由は分からないのだ。

こういう場合はたいてい、後輩の仕業なんだけど…

あれ以来口数も少なくなって、その時のことも一切話そうとはしないし

付き合いも悪くなったしで…

一番の問題は、今の状態が、間違いなく仕事に影響を及ぼしているということだ。

オモテに出やすいこいつは、接客でもボーっとしてるし

会議なんかは問題外。一緒にいる私まで、注意される始末。

いい加減、イライラしてくる。

イライラがどんどんとつもっていった私は、ついに…

言ってはならないことまで口走ってしまった。

同僚「なぁ、後輩」
   「さっきの接客、なんだよ」

後輩「…ゴメン」

同僚「ゴメンじゃないって、マジで」
   「アンタ最近いっつもそうだよね」

同僚「私が怒ればゴメン」
   「上司がため息をつけばスイマセン」

同僚「いい加減にしてって!」

後輩「……ゴメン」

同僚「…」プチッ

同僚「アンタさ…会社にどれだけ迷惑かけてんのか分かってんの?」
   「新入社員のくせに、自分の気持ちに左右されて、仕事に影響出しやがって」

同僚「私には迷惑かけても良いけどな!会社には迷惑かけんなよ!」

同僚「そんな顔で、ずっと仕事つづけるくらいなら!」

同僚「今すぐ仕事、辞めちまえっ!!」

後輩「…」

同僚「…あっ…」

同僚(マズ…言い過ぎたかな)

後輩「…」

後輩「そうだよね」

同僚「…え?」

後輩「今、私会社に物凄い迷惑かけてるよね」
   「同僚の言うとおりかも」

同僚「ちょ、ちょっと、後輩」

後輩「私、駄目だね」
   「うん、私」

後輩「会社、辞めるよ」

同僚「…」
   「本気…?」

後輩「…」
   「辞表、書いちゃうね」

————————————————————

後輩「よっし、書けた!」
   「…じゃあ、早速、出して来るね」

同僚「…もう…知らない」

後輩「……うん」
   「最後まで、ごめんね、迷惑かけて」


同僚(…また謝るなよ)
   (私がほしかったのは…そういう反応じゃないっての)

同僚(前みたく、辞めるか!とか…言えって、大馬鹿)


後輩「…失礼します」

上司「ん?あぁ、なんだ、最近調子の悪いお姫様か」
   「何だい?悩み事ならいくらでも聞いてあげるよ?」

後輩「…」
   「すいません」

上司「…」
   「後輩、本気か?」

後輩「はい」

上司「…そうか」
   「このままじゃ、いつかやめるんじゃないかと思ってたよ」

上司「まさかそんな日が、今日だとはね〜」
   「ま、とりあえず、受け取っておくよ」

後輩「…ありがとうございます」
   「失礼します」

…ガチャン


上司「…」


上司「もしもし、あ…眼鏡か」
   「今すぐアイツに繋げ」

後輩「…」

コツコツコツ…

後輩「ふぅ」


これで、終わるんだなーこの、仕事。

入るときってすっごく頑張った気がするけど

入ってからも、まぁ、頑張ったけど…

辞めるときって、一瞬だ。

…あ、でも、1か月くらいやらなきゃいけないんだっけ。

同僚とかと顔合わせられないな。

ってか、恋愛事情で会社辞めるって…今どきいるのかな〜。




「後輩っ!!」

後輩「…あ…先輩ですか」

先輩「はぁ…はぁ」
   「…上司から聞いたわよ、辞めるって」

後輩「…はい」
   「最近、私仕事がんばれなくって」

後輩「迷惑ばっかりかけてしまって…」
   「このまま、この会社にいたら、みなさんに取り返しのつかないことをしてしまいそうだったので」

後輩「…邪魔になる前に、辞めておこうかなって…思って」

先輩「…」
   「ふざけないで」

先輩「貴女は、会社が信頼して、この人ならきっと私たちの会社のために頑張ってくれるかもって」
   「そう思って雇ったのよ」

先輩「それが、頑張れない?迷惑がかかるから?」

先輩「頑張れないんじゃない!仕事は頑張るものでしょ!」
   「迷惑は、かけるものでしょう!人に迷惑のかからない生き方なんてできるはずない!」

先輩「貴女が、この会社を辞めることが、一番迷惑なことよ!!」


後輩(…先輩って、いつもこうだよ)
   (厳しい言葉の中にも、優しさが詰まってる)
   (でも…それが、今は逆に辛い…!)

先輩「…」
   「本当のことを言って」

後輩「…え?」

先輩「本当は、私が原因なんでしょう?」
   「あの…お弁当を作ってきてくれた日から、おかしかったものね」

後輩「…っ」

先輩「図星ね…」
   「言って」

後輩「…」
   「図星じゃ、ないですよ」

先輩「…言って」

後輩「す、すいません」
   「私、デスクの整理しなk

先輩「言いなさい!!」


後輩「————————————っ!!!」

後輩「い…えるわけ…ないじゃないですか…!!」

後輩「言えるわけないじゃないですかっ!!」








後輩「貴女が好きだからなんて、言えるわけないじゃないですかっ!!!」





先輩「…え…?」

後輩「先輩が…好きで…好きになってしまって」

後輩「これっ…私の初恋でっ…」

後輩「それなのに、先輩っ…」

後輩「思わせぶりでっ…彼氏…」


先輩「ご、ごめんなさい…まだ、話の内容が整理できないみたい」


後輩「だから!良いんです!もうっ、放っておいてください!!」

先輩「…っ!!」

先輩「放っておけるわけ…無いわよ…!!」



先輩「だって、私だって、貴女が好きだから!!」



後輩「だったら放っておいて…って」

後輩「…へ?」

後輩「好き…って…えっと…先輩が…私のこと」
   「す、好きっ!?」

先輩「あ…」
   「…い、言っちゃった…」

後輩「で、でも、彼氏…」

先輩「…彼氏?」
   「どこのだれが流した噂なのかわからないけれど」

先輩「…はぁ、あの時、貴女が聞いてきた男の人、が彼氏だと思っているのだとしたら」
   「それは間違い」

後輩「一緒に歩いててって…それで、恥ずかしがってたし…先輩…」

先輩「違うの、恥ずかしかったのは…」
   「弟と一緒に、母親のプレゼントを買いに行く様子が見られてたってこと」

先輩「実は、今日、母親の誕生日なのよ」

後輩「…へ…」
   「そんな…じゃあ」

先輩「もし、そんな噂が流れているとしたら、全部ウソ」
   「そもそも、私、女性にしか興味ないもの…」

後輩「…」
   「な…」

後輩「し、信じませんよっ!」
   「そ、そんなこと…」

後輩「きっと、またっ、優しい先輩のことだからっ」
   「私が会社を離れないように、わざとそんなふりをしてるだけでっ!」

先輩「…」
   「行動で示してほしいのね」スッ…


後輩「え…ふぁ…んっ」


先輩「…これで、良い?」

後輩「…」
   「…や、やらか…」

先輩「感想は述べなくてもよろしいのよ」

後輩「ってか…き、きすっ…はっ…!?」
   「えっ…あー…えーと」

先輩「これでも、信じられないの?」ジィッ

後輩「ふぁ!…あ…」
   「し、信じます…」

先輩「…よかった」

先輩「もう、貴女が私を避けるようになってから」
   「私結構つらかったのよ?」

後輩「…す、すいません」

先輩「…はぁ、すいませんばっかりね」
   「ま、そういうところも、魅力だけど」

後輩「はっ…はぁい…」

先輩「ふふ…」
   「はー、スッキリした」

先輩「ずっともやもやしてたのよね…これでやっと、仕事に集中できるわ」
   「貴女も、仕事頑張れるでしょ?後輩」

後輩「…そ、そですね」
   「なんか、嘘みたい…信じられない…」

後輩「…って、あ!!」

先輩「…今度はどうしたのよ」

後輩「私、辞表を出したんでした…仕事つづけられない…」

先輩「あぁ…辞表ね、それなら」



「心配ご無用!」

後輩「じょ、上司さん!」

上司「フフフ、辞表はバッチリ捨てておいたよ!」
   「もとから、受領するつもりなど全くなかったのだからね」

先輩「…すべてお見通しだったってわけですね、貴女は」

上司「キスもばっちり見させていただきました。ご馳走様でした」

先輩「やめてくださいよ…」


後輩「…」
   「そ、それでも、私が…」

後輩「この仕事に戻る資格なんてあるんでしょうか」

上司「…?」

後輩「私情だけで、こんなにも迷惑をかけてしまって…」
   「今更、みなさんに合わせる顔なんて…」

上司「何を言っているんだ」
   「この会社が、どんな会社が、忘れてしまったのか?」

後輩「…へ?」

上司「ここは、ウェディング会社」

   「恋を応援し、恋の成就を祝福する会社じゃあないか」

上司「それは、お客様だけではない」
   「社員にも適用されるのだよ」

後輩「…」

先輩「だ、そうよ」
   「後輩、まだ、頑張れそう?」

後輩「…っ…」ボロボロ

後輩「はいっ…」

後輩「これからもよろしくお願いします…!!」


上司「…ま、これまでビミョーだったぶん、君には頑張ってもらうつもりだから」
   「死ぬ気で働けぃ!!」


後輩「はいっ!!」

そのあと、私は社員のみなさん一人一人に頭を下げて回った。

すごく迷惑をかけたはずなのに、誰一人として怒る人はいなくて

それどころか「やっぱり後輩はこうでなきゃね」なんて声をかけてくれる人もいて

…私はまた、泣きそうになってしまった。

後輩「…同僚」

同僚「…なに?」

後輩「…」
   「ホント、ごめんなさいっ!!」

後輩「今まで、心配してくれていたのに」
   「それをあだで返すようなことをして…」

同僚「…」

同僚「全く」

後輩「…」ビクッ

同僚「…コーヒー一本、奢りなさいよ」
   「それで、チャラにしてあげる私の優しさに、感動するがいい」

後輩「…その一言のおかげで感動消え失せたんだけど!」

同僚「おまえっ!このやろー!」

後輩「あはは…ごめんごめん」

同僚「はー…やっといつも通りの後輩だ!」
   「ほんと、よかったよ」

後輩「…うん」
   「ありがとうね」

同僚「ホントは、復活記念と言うことで、お酒飲みにでも行きたいけど」
   「…もう、先客がいるみたいですしな」

後輩「え?」


先輩「…」コイコイ


後輩「…あ」

同僚「行ってきなよ」

後輩「あ…うん」
   「どうしたんですか?」

先輩「このあと、時間あるかしら」

後輩「あ、はい、ありますけど…」


先輩「…よければ、なんだけれど」

————————————————————

私は今、先輩の実家にいる。

あの後、先輩からお誘いがあって

何?思いが伝わって早速先輩の家に招かれて…一緒に…

なんて思っていたのだけれど…。実家かよっ!


なんでも、先輩のお母さんの誕生日を、一緒に祝ってほしいとか。

突然、先輩の恋b…友人である私が行くのもどうかと思ったけれど、

先輩がどうしてもっていうから、ついつい来てしまった。


とても、緊張するんですけれど…。

先輩「ただいまー」

後輩「お、お邪魔します…」

先輩母「お帰り…って
     「あら、お友達?」

後輩「あ…えっと、いつもお世話に

先輩「違うわよ、お母さん」






先輩「紹介するわ、彼女、私の恋人なの」






後輩「え゛っ」




    (終わり)

これは短編だ、誰が何と言おうと。
ブラウスにしわが寄るからといって脱がせる展開を考えたけど無理だった。

次は唯梓あたりかな。


リクさせて貰ったけどすごくよかった!
後はイチャイチャしてくれればだったな。いや、最後の恋人紹介でその成分も補充されたかなww


これが短編なら>>1の長編が気になるところ。ところでビビオペで、ひまあか&ももあかをリクしたいのだが

>>176
イチャコラするのすっかり忘れてたのでその分は補うとする。

>>177
ビビオペ了解です。

<先輩後輩×お酒>

あの日からしばらくたって

先輩ご家族公認の仲となった私たちは

仕事の打ち上げとして居酒屋に来ています。

なんだかんだで、初めて先輩と二人きりでお酒を飲みます。

粗相をしないか、とても心配だったのですが…。


先輩「こうはぁ〜い…♪」
   「かんぱぁい!」

後輩「か、乾杯!…って、それお酒来るたびにやるんですか!?」


先輩はすぐにアルコールが回ってしまう人らしくて

1、2杯弱めのカクテルを飲んだだけで出来上がってしまいました。

先輩は、お酒が入ると陽気になって、ちょっと子どもっぽくなる派の人みたいです…

先輩「…いいじゃん」
   「後輩とはいっつもかんぱいしてたいよ…」

後輩「…わ、私だって先輩とずっと乾杯していたいです!」

先輩「…っ!」
   「んもー、可愛いなぁー!」ギュー

後輩「ひゃ!ちょ、ちょっと、個室じゃないのに!」
   「先輩駄目ですってぇ!」

先輩「いいじゃなぁーい!皆に見せつけよ?ね?」

後輩「そ、それはっ!私も…見せつけたいですけど…は、恥ずかしいですからっ!」

先輩「…大丈夫」
   「私が、どんなことからも後輩を守るよ」キリッ

後輩「〜〜〜っ!!せ、先輩っ!」
   「って、そういう問題じゃないんですーっ!!」

とか言いつつ、体は抵抗しない私。

先輩に抱き着かれてしまうと、体に力が入らなくなっちゃうんだもん。

先輩「後輩、あ〜〜ん」

後輩「こ、今度はあーんですか!?」
   「さすがにそれは、まずいですよぉ!」

先輩「なぁにぃ?先輩の命令が聞けないんですかーっ!」

後輩「うっ…わ、わかりましたよ…」
   「あー…んっ」

先輩「おいしーい?」

後輩「は、はい…おいしいです…」
   (上目づかいで聞かないでよ先輩!たまんないですって!)

先輩「後輩もあーんってしてよぉ〜」

後輩「わ、わかりましたよぉ!こうなりゃやけだーっ!!」

後輩「あーんっ!」

先輩「あ〜…む…」
   「はむっ」

先輩「おいし〜!」
   「後輩のあーんの味は格別よ…やっぱりぃ…」

後輩「もう、これから出てくる料理全部あーんしましょう!」

先輩「そうしよ〜う!」ヘラヘラ

———————————————————帰り道

あの後出てきた料理を全部あーんした私たち。

先輩はさらに上機嫌になって、さらに飲むスピードを速めていった。

結果的に、私が先輩をおんぶして帰ることになってしまうほどに先輩は泥酔してしまった。

もし、これが私と飲めるってことで、嬉しくていつもよりもペースが速かったというのなら

…咎める事なんて、全然できないんだけど。

先輩「うぅ〜…きもちわるぅ…」

後輩「の、飲みすぎですよ先輩」フラフラ
   「途中から調子に乗って飛ばすから…」

先輩「うるさぁい!…うっ…」

後輩「わ、わぁちょっと!先輩!私の背中ではかないでぇ!!」

酔った状態で、先輩を背負って夜道を歩くのは簡単なことではなかった。

でも、ここは愛のパワーという名前の根性論で…

何とか、先輩の家にまでたどり着くことができた。

1度だけお呼ばれしたことのある先輩の家は、とてもおしゃれで…

私の住んでいるアパートとは大違い…いつかはこんなお家に住んでみたいものだ。



そうだ、同棲すればいいんじゃない!?私って頭いい!


ってのは置いておいて…

後輩「先輩、ちょっと、鍵出してください」

先輩「んー…ポケットぉ…」

後輩「すいません、じゃあちょっと失礼しますよ」モゾッ

先輩「ひゃぁん!」ビクッ

後輩「っ!!先輩!ちょっと変な声出さないでくださいよぉ!!」

先輩「だって…いきなりさわる…からぁ」

後輩「ポケットから取ってみたいな風に言ったのは先輩じゃないですか!もぉ!」

ガチャンコ

後輩「おじゃましまぁす…」コソコソ

後輩「…っと、電気電気…」
   「ここか…」パチッ


後輩「ベッドにおろしますよ、先輩」

先輩「はぁ…ぃ」

後輩「よいしょ…」
   「…ふぅ…」

先輩「…んん」

後輩「あ…」
   「先輩、スーツ、脱いでください」

後輩「しわになっちゃいますよ…」

先輩「…ん〜…?」

後輩「しわになっちゃいますってば…」

先輩「ん〜〜〜〜〜…」

後輩「もうっ」

後輩「…」

先輩「…」

後輩「はぁ…しょ、しょうがないなぁ…!」
   「…しわになっちゃったら、大変なんで、ぬ、脱がしますよ…」ボソボソ

後輩「…ゴクリ」


プチ…プチ


後輩「…っ」ドッキンドッキン

後輩(や、やば…ちょっとこれは)
   (なんか、イケないことしてるみたいで、興奮する…)

後輩(って、やましいこと考えるなっ!)
   (これは、先輩の、先輩のスーツのっ…ため、なんだからっ)


後輩「…って」


ドタンドタンッ!

後輩「きゃあ!」

背中に衝撃が走って、視界が反転したかと思うと

いつの間にか私の上に、先輩が乗っかっていた。

それも、なんだか妖しい目を、こちらに向けて…

後輩「せ、先輩!?」

先輩「…いま、何してたのかなぁ…?」

後輩「えっ!?い、いやぁ、そのぉ!」
   「私、せ、先輩のスーツが、しわになっちゃうかなぁ!って思いましてぇ!!」

後輩「そ、それで脱がしてっ!」

先輩「…ふぅん…そうなの…」

先輩「じゃあ、なんで」

先輩「ブラウスまで、脱がしているのかしらねぇ…?」


後輩(し、しまった!つい調子に乗って脱がしちゃったよ!)
   「そ、それはぁ…!!」

先輩「…も、言い逃れできないわよねぇ…?」

後輩「ちょ、ちょと、先輩、目つきが」

先輩「〜♪」プチプチ…

後輩「な、何ノリノリでっ、私のボタンをあけてんですかっ!」

先輩「…ん〜?」
   「こうするため…かな」モミ

後輩「ひゃあ!先輩っ!!」

後輩「…やらかぁ…」フワ

後輩「ちょ、あっ…!」

先輩「…こうはい…かわぃ…」 フワン

後輩「や…あ…っ」
   「ふあ…」

ポフッ…

後輩「きゃ!そ、そんなとこにキスしなっ…」


先輩「…ZZ…」

後輩「……」

後輩「…えっ?」

後輩「…」
   「もしもし?先輩?」

先輩「ん〜…ZZZ」

後輩「…あのぉ」

先輩「…」

後輩「あれぇ…?」

後輩「こ、ここで…」
   「ここでお預けですかっ?ねぇ、先輩!?」

先輩「ぅ〜ん…」

後輩「ちょっと!私っ!なんかもう、そのモードに入ってたんですけれども!!」

先輩「後輩…うるさい…ZZ」


後輩「そ、そりゃないよぉ!!せんぱ〜〜いっ!!!」

そのあと、泣く泣く先輩をベッドへと運んだ私は

モヤモヤとした気持ちのまま、眠りについたのでした…。


              (終わり)

<ゆいあず×嫉妬>


いつもの帰り道、いつも通り、唯先輩と一緒に歩く。

なのに、二人の間に流れている空気がこんなにも重たいのは、なぜなのだろうか。

私は、何となく予想がついている。

それは、今日の放課後、部活動と言う名のティータイム中にさかのぼる……



————————————————————放課後・音楽室

先輩たちよりも一足先に部室に着いた私は、いつも通りにむったんのお世話をしていた。

どうせ今日もそんなに練習しないんだろうなぁなどと思いつつも

チューニングしたり、磨いたり…弦の状態を確認したり。

そろそろやることが無くなってきたかな、というとき

ガチャリ、という音とともにドアが開かれた。

澪先輩だった。

澪「お、梓。早いな」

梓「はい、今日は特に何も用事が無かったので」

澪先輩は、相棒であるエリザベス…ベースを立てかけると

私の隣に座った。まぁ、大抵二人になるときはこんな感じ。

澪「そっか」 
 「むったんのチューニングでもしてたのか?」

梓「まぁ、そんなとこです」
 「ゆ…他の先輩たちはまだですかね?」

危うく、唯先輩のことを第一に発してしまいそうになったが、何とか持ち直した。

ちょっとだけ、澪先輩が笑ってる気がするけれど、たぶん気のせいだろう。

澪「んー、もうちょっとかかるみたい」
 「…唯は和に勉強教えてもらってるらしいぞ」

梓「そ、そうですか」

唯先輩のことを聞いていないのに、唯先輩のことを言ってくる澪先輩。

まるで私が聞くことは、すべて唯先輩に関することみたいじゃないですか。

それにしても、唯先輩は、和先輩と一緒にお勉強、か。

…別に、いいけどさ。私が同級生だったらなぁ、教えてあげられるのに。

って、これじゃあ、私、唯先輩と一緒にいたいみたいじゃないですか。

…ずさ…

あずさ

澪「梓!」

梓「ひ、ひゃい!な、なんでしょう!澪先輩!」

澪「何度も呼びかけたんだぞ」
 「それなのに梓、ボーっとしてるからさ…」

色々なことを考えていたら、外部からの刺激を自動的にシャットアウトしていたみたいだ。

先輩が目の前にいるというのに、なんだか申し訳ない…。

梓「す、スミマセン…」
 「で、なんでしょうか…?」

澪「アイツらが来るまで、まだ時間かかりそうだし」
 「よければ、ちょっと練習しておかないか?」

梓「あっ!…いいですね!やりましょう!」

むったんを整備しておいてよかった。

こういうときがたまにあるから、やっぱりむったんのお世話はこまめにしておくべきなのだろう。

梓「何やります?」

澪「そうだな…じゃあごはんはおかずあたりをやっておくか」

—————————————ジャァーン…

梓「ふぅ…」

ギターとベースだけだと、やっぱり寂しい気もするけれど

一人でやるよりは、ずっと楽しいし、練習になると思う。

そんな風なことを考えてたら、澪先輩が話しかけてくる。

澪「梓、またうまくなったか?」

梓「えっ!そ、そうですかね?」

澪「うん、うまくなったと思うよ」
 「特に、この辺とか…」

梓「あ、そこは苦手だったので、たくさん練習しました」
 「練習の成果が出たみたいで、よかったです」

澪「ちゃんと練習してるんだな、偉いぞ」

澪先輩は、ちゃんとみんなのことを見てくれていると思う。

こういう風に、少し上達すると、すぐに褒めてくれる。

ムギ先輩にも、唯先輩にも…勿論律先輩だって。

まぁ、律先輩の時はちょっと照れ隠しとして、からかいも含まれている気がするけれど。

とにもかくにも、頑張ったところをほめられた私は

妙にうれしくなってしまったわけで…。段々楽しくなってきてしまって

梓「じゃ、じゃあ!次は五月雨やりましょう!」

澪「ん〜…まだっぽいし、やるか」

一方の澪先輩も、ちょっとノってきたらしくて

色々な曲をどんどんと弾いていった。

4曲目の途中になって、また音楽室のドアが開かれた。

私のテンションが、ピークを迎えていた時の事だった。

入ってきたのは、唯先輩と律先輩、ムギ先輩。

それ以外誰がいるんだ!って話になるけれど、一応…。


まぁ、ともかく、私が一番、澪先輩とのセッションを楽しんでいた時に

唯先輩や律先輩が来てしまったのだ。


ムギ先輩を除く先輩方の顔が、ちょっと曇ったのが分かった。

その空気を感じた澪先輩と私は、そろってミスをした。

それを合図として、私たちは演奏をやめる。

澪「遅かったな」

律「んー…まぁ」
 「掃除長引いちゃってさぁ〜」

澪「そっか、私たちは先に練習してたぞ」
 「ほら、律たちも練習しよう」

律先輩は、こういう空気に慣れているのだろうか。

こんな時には素晴らしいフォローをする。律先輩の顔も、ちょっとずつ晴れていく。

しかし他方、唯先輩は、ちょっと頬を膨らませて、あずにゃんがどうのこうのと言っている。

澪「ほら、唯も」

唯「ぶーっ…澪ちゃんばっかりずるい」
 「あずにゃん独占しちゃってさぁ!」プンプン

澪「独占って…」

律「そうだぞぉ!梓はみんなの後輩なんだぞぉ!」
 「それを一人で、独占しおってからにーっ!」

澪「馬鹿なこと言ってないで、早く練習するぞ!」

唯「えーっ、ちょっと掃除してきたから疲れちゃったよぉ」

律「そうだぞ!私たちは掃除をしてきたんだ!練習する体力などのこっていなぁい!」

澪「偉そうに言うな!」

紬「じゃあ、お茶にする?」

あ、まずい、この流れは…

律「お、さすがだぞぉ!ムギっ!」

唯「今日のお菓子はなぁにかなぁ〜♪」

紬「今日はシフォンケーキよぉ♪」

梓「あのっ、練習は!?」

唯・律「「今日はおしまいですっ!」」

梓「先輩方は練習してないじゃないですかっ!」

律「…私は、水道を掃除して、リズム感を養いました」

唯「私は、重たいほうきを持つことで、体力をつけましたっ」

…今日の練習、おしまいの流れ。

まぁ、この流れによって、私のテンションは一気に下がり…。

なんとなく、私が先に不機嫌になってしまったのです。

唯「わぁ、おいしそう!」

紬「ここのシフォンケーキ、いろいろな味があって人気もあるの」
 「いつか持って来ようとおもっていたのよ♪」

澪「美味しそう…」

いつの間にかちゃっかり澪先輩も、エリザベスをしまって

いつもの定位置に来ていました。

律「はいっ、私はマロンシフォン食べたいですっ!」

澪「あっ、ずるいぞ、私もマロン…」

唯「私じゃあイチゴ〜」

梓「…」
 「バナナで…」

いつもなら、甘いものを食べて幸せ、解決!の流れのはずなのだけれど

あまりにもテンションの落差があったので

私は変に意地を張ってしまったようです。

律「唯−、ほっぺたにクリームついてんぞー」

唯「えっ?うそ…」

今日は、私が澪先輩と一緒に楽しんでいたからか…

律先輩にクリームについて指摘されたのに

唯「あずにゃぁん、拭いて〜」

よりにもよって、私に頼んできたのです。

勿論、私のテンションはほぼ最低。

テンションのせいにするつもりじゃないけれど…

梓「…知らないです。自分で拭いてください」

と、ぶっきらぼうに答えてしまいました。


これが、きっと追い打ちになったのでしょう。今のこの空気の悪さは、きっとこのとどめによるものです。

唯「…わかったよぅ」

と言った唯先輩は、しぶしぶ自分でクリームを拭いたのでした。

その時の空気が、今に至るまで続いているのです。

—————————————————現在

原因は、澪先輩と一緒に楽しくセッションしていたことに対する嫉妬から始まった

負の連鎖にあるのだろう、と私は考えたのです。


…なんて、冷静に分析をしている暇なんてありません。

いつの間にやら、私たちは私の家の前に来ていました。


まぁ、ある時から、唯先輩は私の家の方まで送ってくれるようになりまして…。

空気が悪かった今日も、例外ではありませんでした。


唯「…」

梓「…」


家の前で沈黙するのは、ちょっと、なんか耐えがたい。

なんて考えて

私が唯先輩の方を向いたとき————————


ドンッ

梓「きゃ」

風景が流れていき

背中に衝撃が走り…

目の前には唯先輩の、いつもとは違う顔。

な、何が起こっているのか、わからなかったけれど

心の奥底に残っていた冷静さをひっぱりだして整理すると

…私は、私の家の玄関の扉に、唯先輩によって押し付けられているようでした。

押し付けるという割には、力は入っていないのですが。


唯「…」

梓「い、いきなりなんですかっ、先輩」
 「外ですよっ、人にこういうところ見られたらっ」

唯「関係ないよ」
 「…」

唯先輩は、ちょっと怒っているようです。

怖いけれど、ちょっとかっこよくもあります。

ちょっと沈黙が流れたかと思うと

唯先輩はゆっくりと口を開きました。

唯「…私の…」

梓「…へっ?」

唯「私の方が、あずにゃんの、いろんな表情知ってるもん…」

梓「ゆ、唯先輩…一体何を…?」

唯「澪ちゃんと、一緒に演奏してた時の顔」
 「すっごく楽しんでる顔だったよね」

梓「…」
 「楽しかったですけど…」

唯「うん…だよね」
 「それなのに、私が来たら…」

唯「むすっとした、不機嫌な顔になった」

梓「それは…練習楽しかったのに…」
 「練習が終わっちゃったから…」

唯「…私といるよりも、練習の方が楽しいの?」

梓「ちょ、ちょっと待ってください!」

梓「なんだか、よく意味が分からないんですけれど…」

唯「…」

ふと、唯先輩の顔に目をやると

先輩の目には涙がたまっていた。

梓「ちょ、何泣いてんですかっ!」

唯「だ、だってぇ…!あずにゃんがぁ、あずにゃんがぁ!」

唯先輩の声がだんだんと大きくなる。

この状況、ご近所さんにみられたら、まずい!

と思った私は

梓「と、とりあえず中に入ってください!」

家に入ってもらって、落ち着いてもらってから

事情を細かく聞くことにした。

—————————————

梓「つまり、唯先輩は」
 「私が楽しそうに澪先輩とセッションしているのをみて、悔しくなってしまって」

梓「私が、唯先輩たちが来てからあからさまに不機嫌そうな顔をしたので」
 「なんだか悲しくなってしまって」

梓「本当は、その程度で怒るのはどうかと思って、言わないように、表情に出さないようにしていたけれど」
 「わ、私の…その、拭いてあげないという発言で、耐えられなくなってしまった…と」

唯「…う、うん…グスッ」

梓「…」
 「…嫉妬ですか?」

唯「うん…しちゃった…嫉妬…」

梓「…そうですか」

私の推理は大体あっていたみたいだ。

でも、実際に先輩の口から嫉妬してしまった、という言葉を聞くと

嬉しさがこみあげてきた。

…私に嫉妬してくれたのかーって。

梓「せーんぱい」

ぎゅ、と先輩の身体を抱きしめる。

梓「嬉しいです…先輩が私のことで嫉妬してくれるなんて…」

唯「…こどもみたいじゃない?」

梓「そんなこと言ったら、私だって子供です…」
 「練習ができなくなってしまったからって、不機嫌になってしまって」

梓「それは…ごめんなさい」

唯「…ぅん…」

梓「でも、練習はしなきゃ、駄目ですよ!」

唯「…きょ、今日は…掃除したら疲れちゃいまして…」

梓「掃除の無い日も練習してないじゃないですか」

唯「…へへ、ばれちゃってた…」

梓「…もう」

梓「あ、あと、心配しなくても」
 「私は、先輩と一緒にいるときが、一番好きですよ」

唯「…そっか」

梓「なので、もし、私が他の先輩と楽しそうにしていても」

梓「そのたびに悔しい思いをするなんてことにはならないようにしてくださいね」

唯「…がんばる」

梓「…ありがとうございます」

私は、唯先輩の頭を、ゆっくりと撫でた。

それに反応するように、唯先輩の身体がぴくっと動く。


あれ?

そういえば、私も…唯先輩と同じ気持ちになったんだ。

和先輩と、唯先輩が勉強してるって聞いたとき

私は、嫉妬していたんだ。間違いなく。


それならこんな風に、偉そうに言える立場じゃないよなぁ。

なんて思いながら

私は、唯先輩にしか見せない表情を、彼女に向け

唯先輩は、私の表情に、優しく応えた。
                                 (終わり)

掃除と和ちゃんとの勉強が重なってますがキニシナイでください。

気になる人は、、宿題を終わらせる人が掃除だと解釈するか
勉強したあとに掃除したものだと思っておいてください。

次は、ほむさやかほむ杏あたりやります。

<ほむ杏×雪>

————————————雪の日

ほむら「…ふぁ…」アクビー
    「ん…」

ほむら「…」

ほむら「…う…」ブルッ
    「寒い…」


ほむら「…今日は雪ね」
    「通りで冷えると思ったわ」

ほむら「…この調子だと」ジィ…
    「このまま積もりそうね…」


ほむら「早めに買い物にでも行っておこうかしら…」


ほむら「…」

バサ、バサバサッ…

ほむら「…」
    「行ってきます」


———ガチャン

カツ、カツ、カツ…

ほむら「…はぁ…」

ほむら(…もうすでに塀に雪が積もっているわね)
    (この時間から外に出て正解…)

カツカツ…

ほむら(今日買うものだけ買って、早く帰りましょう)

カツカツカツ…


杏子「…ふぅ〜…さみぃ」
   「っと、ん?」

杏子「あれは…」

ほむら「……」

たったったっ…

ほむら「…?」

杏子「よっ」

ほむら「…あら、杏子」

杏子「こんな雪の昼間っからお出かけか?」

ほむら「雪の昼間だから出かけてるのよ」
    「この雪はきっと積もるわ」

杏子「げ…マジかよ」

ほむら「貴女は…パトロールでもしていたの?」

杏子「まぁ、そんなとこだな」
   「最近は使い魔退治でグリーフシードが足りなくてさ、魔女でもいねーかなーって探してるわけ」

ほむら「そう」

杏子「目をこらしてみりゃあ意外と使い魔っているもんだな」
   「ホントは魔女になるまで待っててもいいんだけどな〜」

ほむら「あの子たちが五月蠅いって?」

杏子「そういうこと」

杏子「ま、アイツらとつるんでると」
   「使い魔退治ってのも…人助けってのもわるくねーかなって思っちゃうんだけどな」

ほむら「…貴女がそんなことを言うなんてね」

杏子「何だよ、その言い方」

ほむら「いいえ、別に」
    「ただ、他の時間軸の貴女にも聞かせてあげたいと思ったのよ」

杏子「そんなにひどかったのかよ、アタシって」

ほむら「それなりにね」

杏子「ちょっとは否定しろよな…」

杏子「っと、出かけるところ悪かったな」
   「アタシはそろそろパトロールにでも戻るとするよ」

ほむら「…」

———こういう時、貴女ならどう思うかしらね…

ほむら「…」

ほむら「杏子」

杏子「あん?」

ほむら「…」
    「貴女も買い物に付き合いなさい」

杏子「は?アタシはこれからパトロールに…」

ほむら「パトロールしながらでも、買い物くらいなら付き合えるでしょう?」

杏子「…そりゃそうだけどさ」

ほむら「なら、行きましょう」

杏子「…」
   「何買いに行くんだ」

ほむら「食材よ」

杏子「わかった」

ほむら「即答ね…」
    「まだごちそうするともなんとも言っていないのだけれど」

杏子「…じゃあ良いや」

ほむら「ごちそうしないとも言ってないわ」

杏子「ややこしいなお前」

————————スーパー

ほむら「結局ついてくるのね」

杏子「…」
   「んなこと言うならアタシはパトロールに戻るぞ」

ほむら「…今日は何が食べたい?」

杏子「え、作ってくれんの?」

ほむら「食いついたわね」
    「…まぁ、買い物に付き合ってくれるのだしね」

杏子「マジかよ!」
   「じゃあ…そうだな」

杏子「…ん〜〜」
   「あっ」

杏子「シチューが良い」

ほむら「…シチューね」
    「寒いからちょうどいいかもしれないわね」

杏子「じゃあシチューにしようぜ!」

ほむら「わかったわ」
    「それじゃあ、シチューの素を買ってきてくれるかしら」

杏子「シチューの素な」

ほむら「えぇ、頼むわね」

杏子「まかせとけっ!」

パタパタパタ…

ほむら「…」
    「ふふっ」


————————————————————

杏子「くっそ、シチューの素探すの手間取った」
   「なんでカレーと同じ列においてねぇんだよ!」

ほむら「…あら、遅かったわね」
    「こっちは材料全部集まったわよ」

杏子「それがさ、聞いてくれよほむら」
   「カレーとシチューの列が別々っておかしくないか!」

ほむら「そうね」
    「さっさと会計済ませるわよ」

杏子「…」

————————————————

ほむら「悪いわね、袋を持ってもらって」

杏子「別に良いよ、これからシチュー作ってもらうんだしさ」
   「これくらいなら任せとけって」

ほむら「今日のシチューの分だけじゃないのよ?」

杏子「気にすんなよ!」

ほむら「…」
    「…ありがとう」ボソ

杏子「ん?なんか言ったか?」

ほむら「…いいえ、何も言っていないわ」

杏子「お、あっこだよな、ほむらの家」

ほむら「そうよ」

杏子「ほむらの家に来るの久しぶりだな〜」
   「…って、うぐぁ!!」ズルッ

ズテーン

杏子「いってぇ!!こんの…雪のヤロー!!」

ほむら「何してるのよ…」

杏子「く…服つめてぇ」

ほむら「待って、すぐ開けるわ」

ガチャガチャ…

ほむら「入って」

杏子「…お邪魔しまーす」

ほむら「荷物はその辺に置いておいて」
    「いまタオルを持ってくるわね」

杏子「…わりぃ」

タム、タム、タム…

杏子「…」
   (相変わらず殺風景な部屋)

杏子(なんか…真ん中に置かれてるこたつがシュールだな)

ほむら「…はい、タオル」
    「これで濡れたところ拭きなさい」

杏子「おー」

ほむら「あと、これ」

杏子「ん?何だこれ」

ほむら「ジャージよ。学校のだけれど」
    「服、濡れたのでしょう?」

ほむら「それに着替えると良いわ」

杏子「べ、別にそんなことまで良いっての」

ほむら「私が困るのよ」
    「ソファが濡れてしまうわ」

杏子「…それもそうか、じゃあ着替える」
   「別に、学校のジャージじゃなくても適当なので良いんだけどな」

ほむら「手ごろな服がそれしかなかったのよ」
    「濡れた服は、あっちにある洗濯籠に入れておきなさい」

杏子「洗濯までしてくれんのか?」

ほむら「乾燥までするわよ」

杏子「…ジャージぴったりだ」

ほむら「ならよかったわ」
    「こたつつけておいたから、入って暖まりなさい」

杏子「んー」モゾ
   「…うわ…」

杏子「お…おぉ…!」
   「やべぇ、やべぇな!こたつやべぇ!」

ほむら「そうね」

ほむら「…これも好きに食べると良いわ」

杏子「どういうことだオイ」
   「ミカンまでセットになってやがるってのか!」

ほむら「まぁ、一応、お客様だから」
    「仕方なくよ」

杏子「今回ばかりはその憎まれ口も愛しいぜ!」
   「〜♪」ミカンムキムキ

ほむら「…」
    「ん…」モゾ

ほむら「…」ミカンムキムキ

杏子「んめー」

ほむら「…」
    「好きに食べて良いと言ったけれど」

ほむら「ちょっと食べすぎじゃない?」

杏子「あ、わりぃ。遠慮してなかった」

ほむら「そういうことで言ったんじゃないわ」
    「シチューが食べられなくなると思って」

杏子「…ソウダッタ」

ほむら「…はぁ」
    「…」

ほむら「あっ…」

杏子「今度は何だ」

ほむら「牛乳買うの忘れてたわ」

杏子「え?牛乳なんて必要なのか?」

ほむら「シチューは別に水でもいいのだけれど」
    「牛乳の方がおいしいわね」

杏子「マジかよ…」

杏子「じゃあほむら買ってきてくれよ」

ほむら「嫌よ」

杏子「何でだよ!」

ほむら「こたつに入ってしまったからよ」
    「貴女が行ってきなさい」

杏子「嫌だよ」
   「こたつに入っちまったし」

ほむら「今日はシチューじゃなくてもいいのよ」

杏子「なっ!シチューを人質にとるつもりかよ!それは卑怯だぞ!!」

ほむら「なら牛乳を買ってきなさい」

杏子「…く」
   「…じゃんけんでどうだ」

ほむら「…しょうがないわね」

杏子「恨みっこなしだからな」

ほむら「のぞむところよ」


「じゃんけん」

————————————————

杏子「ただいま…」

ほむら「早かったわね」

杏子「…はぁ…はぁ」
   「走ってきた」

杏子「これ…牛乳…」

ほむら「お疲れ様」
    「これでシチューがおいしくなるわ」

杏子「くそ…手が…つめてぇ…!」モゾ…

杏子「ふぁあああ…あったけぇ…!」

ほむら「…じゃあ、杏子はこたつで休んでなさい」
    「そろそろ作り始めるわ」

杏子「…おう」
   「アタシの努力を無駄にすんじゃねーぞ…」

ほむら「そんな平和な顔で言われても緊張感のかけらもないわね」


トントントントン…

トントントン…

ジャアー…


杏子「…」


杏子「…ふぅ」


杏子「良い音…」


杏子「…なんか…落ち着くな」


杏子「…んん」


ジュワー…

ジュー…

ほむら「…」

ほむら(…一度だけ)

ほむら(一緒に作ったことがあったわね、シチュー)

ほむら(あの時のシチューが、今までで一番おいしかった)

ほむら(あの味が、出せればいいのだけれど)


ほむら「…どうせなら、食べさせてあげたいわね」


—————————————

ほむら「杏子、出来たわ」

ほむら「…」

ほむら「杏子?」

タム、タム…

杏子「すぅ…ん」

ほむら「…全く」

ほむら「杏子」ユサユサ

杏子「ん、ん…んぁ…?」

ほむら「シチュー、出来たわよ」

杏子「…」
   「…ぉ、マジかっ…」バサ

ほむら「おはよう」

杏子「おはよう…」
   「…んぁ、良いにおい…」

ほむら「ほら、ご飯を分けるから来なさい」

ほむら「好きなだけ取って」

杏子「…良いのかよ」

ほむら「大目に作ったから良いのよ」

杏子「じゃあ…」



ほむら「…さすがに多すぎないかしら」

杏子「腹減ってんだもん」
   「これくらいヨユーだっての」

ほむら「そう…」

杏子「じゃあ…」

杏子「いただきます!」

ほむら「…いただきます」


杏子「はむ…ん…」
   「…」

ほむら「…どうかしら」

杏子「…ん…」

杏子「…んめぇ…」

杏子「うめーよ!ほむら!うめぇ!このシチューマジで」

ほむら「そ、そう、わかったから落ち着きなさい」

杏子「お、おー…」
   「…それにしても…はむ」

杏子「これ、本当にウマイな」
   「なんか特別なのでも入れたのか?」

ほむら「入れてないわ」
    「まぁ、言うとするならさっき貴女が買ってきた牛乳ね」

ほむら「でもそれは、パッケージの裏に書いてある材料の一つだから」
    「別に味に大きな違いは生まれないと思うわ」

杏子「そ、そうか…アタシが買ってきた牛乳だからうまいのかもな」

ほむら「それは無いわね」

杏子「否定するにもその仕方ってもんがあるだろうが…」

————————————————

杏子「ふぅ…腹いっぱい…」

ほむら「ご満足いただけたかしら」

杏子「そりゃすげー満足だって!」
   「…あー、これなら毎日食べられるな」

ほむら「そんなに褒めても何も出ないわよ」

杏子「別にそんなことを狙って言ったわけじゃねーっての」
   「本当にそう思っただけ」

ほむら「…」

杏子「はー…」
   「…っよし!」

杏子「飯食わせてもらったし、そろそろお暇させてもらおうかな」
   「長居して迷惑かけるのもあれだし」

ほむら「…」
    「待ちなさい」

杏子「あん?」

ほむら「今日は、どこに?」

杏子「あー…そうだな」
   「さすがに外じゃ寒いしなー」

杏子「どっかホテルの一室でも借りることにするかね」

ほむら「また、あの子に怒られるわよ」

杏子「…じゃあどうしろってんだよ」

ほむら「…どうせ」
    「どうせウチに来たのだから、このまま泊まっていきなさい」

杏子「…いや、わりぃよ」
   「わざわざ飯まで作ってもらってさ」

杏子「その上泊まるだなんてよ」

ほむら「寒くもない、怒られもしない、夜道を歩かなくてもいい」
    「どの選択肢よりも、明らかに利点のほうが多いと思うのだけれど?」

杏子「夜道って…ガキじゃねぇっての」
   「…ん〜…」

杏子「…ホントにいいのかよ…」

ほむら「ええ」

杏子「…じゃあ…お言葉に甘えさせてもらうよ」

———————————————

ほむら「湯加減は大丈夫?」

杏子『おー、すげーいい』

ほむら「ならよかったわ」
    「申し訳ないのだけれど、寝る時も同じジャージを着てくれるかしら」

杏子『申し訳ないも何も、むしろありがてーっての』

ほむら「…そう」

杏子『あー…きもちいー』

ほむら「ちゃんと暖まりなさい」

杏子『わーってるってぇー」


ほむら(…今のうちに食器でも洗っておこうかしら)

杏子「…ふぅー…」
   (なんか久しぶりかもな…風呂入るのも)

杏子(まぁ、最近は魔女も出なかったし、大した使い魔もいなかったし)
   (別に汚れちゃいないから、良いんだけど)

杏子「…」
   「ふーん」

杏子(アイツってこんなシャンプー使ってんのか)
   (シチューの素は広告の品買わせたくせに、こっちは高そうだな)

杏子(アイツの髪なげーからなー)
   (…意外と気遣ってんのかもな)

杏子(…でも、これ)
   (くせ毛用じゃねーか…アイツってくせ毛だっけ?)

杏子(…買い間違えたのか?)


杏子「…」

杏子「ま、いいか」カポーン

杏子「ふーさっぱりした!」

ほむら「タオル置いてあったの分かったかしら」

杏子「あぁ、ありがとな」

ほむら「別に良いわ」
    「じゃあ、私も入ってくるわね」

杏子「おー」
   「あ、よくわかんなかったから、お湯足さなかったからな」

ほむら「分かったわ」

トタトタトタ…

杏子「…ぁ〜」
   「ん?」


[ホットミルク、よければ飲んで]


杏子「…ったく」
   「やりすぎだっての」

杏子「…ありがたくいただくな、ほむら」

—————————————————————

ほむら「電気、消すわよ」

杏子「おう」

ほむら「悪いわね、寝るところが一つしかなくて」

杏子「アタシは別にかまわないけどな」
   「どんな風でも寝られる自信あるし」

ほむら「たくましいわね」

杏子「まぁな」
   「アンタは良いのかよ」

ほむら「私も別にかまわないわ」

杏子「そーかぃ」


杏子「…」
   「なぁ」

ほむら「…何?」

杏子「今日は・・・ありがとな」
   「何から何までしてもらっちゃったな」

ほむら「…別に良いのよ」

ほむら「…別の貴女なら、こうはしなかっただろうけれど」
    「今の貴女は…仲間なのだから」

ほむら「仲間は、協力し合うものでしょう?」

杏子「…そうだな」
   「一人の方が楽だなーって思ってた時期もあったけどさ」

杏子「今日みたいなことがあると、やっぱり一人じゃなくて、よかったなって思うんだ」

ほむら「…そうね」

杏子「…まぁ、魔法少女としては楽じゃねーけど?」
   「楽しくはあるしな」

ほむら「楽しい…」
    「貴女の口からそんなこと」

杏子「また言うのかよ、ソレ」

ほむら「冗談よ」

杏子「…私さ、ほむらのこと」
   「いっつもわけのわかんねー話してるし」

杏子「どこか遠くを見てるような気がしてさ」
   「なんか関わりにくいやつだなーって思ってたんだ」

杏子「…」

杏子「でも、さ」
   「やっぱり、お前って良い奴だよな」

ほむら「…」
    「そんなことないわよ」

杏子「謙遜すんなって」
   「お前が仲間で、良かったよ、アタシは」

ほむら「…」

杏子「これからもよろしくな」

ほむら「…えぇ」
    「は、はやく寝なさい…」

杏子「…何だよ、ほむら照れてんのかよー」ニヤッ

ほむら「うるさいわね…」

杏子「…ま、からかうのはこれくらいにしておいて」
   「言われたとおりに寝るとすっかー」

ほむら「…そうしなさい…」
    「っと、そういえば…明日の朝も食べていくと良いわ」

ほむら「まぁ、あまりもののシチューになってしまうけれど」

杏子「んー…」
   「…ま、ほむらがそう言ってくれるならそうすっか!」

杏子「ありがたくいただくとするよ」

ほむら「えぇ、素直にいただいておきなさい」

杏子「へへっ…」

杏子「んじゃ、おやすみ、ほむら」

ほむら「えぇ、おやすみ…」
    「…杏子」


ほむら「…」
    「…おやすみ」


            (終わり)

ほむ杏って難しいわ。

次はシチュ「いたずら」で書きます。
ドッグデイズではできないけれど、まぁいろいろと考えてみます。

漏らすまでに至るいたずらが全くと言っていいほど思い浮かばない
申し訳ないが今日はシャッキーニにします

<シャッキーニ×成長>

————————————ネウロイ撃退後

シャーリー「はぁー、今日も終わった—っと」

バルクホルン「……今回も何とか被害を抑えることができたな」

シャーリー「まぁなー」

バルクホルン「最近は手ごわいネウロイが増えてきた」
        「いかに手慣れたウィッチであろうと、油断したら落とされてもおかしくはない」

バルクホルン「我々も、気を引き締めなくてはな」

シャーリー「そりゃそうだ。……でも、アタシらのコンビネーションにかかれば」
      「どんなネウロイにだって負けないさ」

バルクホルン「それは否定はできないが……」
        「逆に言えばコンビネーションを崩されたら危ないということでもある」

シャーリー「アタシらのコンビネーションがそう簡単には崩されないとも思うけどな」
      「なぁ、お前もそう思うだろ?ルッキーニ」

ルッキーニ「……」

シャーリー「ん?おーい、ルッキーニ?」

ルッキーニ「……へっ?あっ、う、うん!」
       「そだねっ!」

シャーリー「……?」

バルクホルン「どうだかな」
        「戦場に赴くのなら万一の事態も考えなければならないぞ」

シャーリー「ったく、相変わらず考え方がかてーなぁ」
       「その場に応じて臨機応変に、フレキシブルに!対応すりゃいいだろー」

バルクホルン「お前らリベリアンの場合は自由すぎる」
         「特にお前のような奴は後先を考えなさすぎだ」

シャーリー「なんだとぉ!?」

コノカタブツ!ウルサイリベリアン!

ギャイギャイ

ルッキーニ「……」

——————————————食堂

シャーリー「……っ!!」ガツガツ

バルクホルン「く……」モグモグ

「「それは、私(アタシ)の芋だ!!」」

芳佳「……また何かあったんですか?」

ミーナ「えぇ、いつもの、よ」
    「どうせ帰りに言い争いにでもなったんでしょう」

坂本「ここまで来ると、この二人が芋を奪い合っていないと」
   「心配になってしまうな」

芳佳「それも、そうですね……」
   「……それで」

ルッキーニ「……」モグモグ

芳佳「ルッキーニちゃんは何かあったんでしょうか」

ミーナ「いつもの……じゃないわね」
    「最近ずっとあんな調子ね」

坂本「心配だな」

ミーナ「シャーリーさんも、あんなだけど」
    「実際はとても心配しているみたいね」

芳佳「先ほどからルッキーニちゃんの方をちらちら見てますもんね」

坂本「うむ……」

芳佳「喧嘩、とか」

ミーナ「喧嘩なら、きっとシャーリーさんも落ち込むはずだわ」

芳佳「それもそうですよね」

ルッキーニ「……はぁ」

芳佳「大丈夫でしょうか……?」
   「あんな物憂げな表情でため息をつくだなんて、ルッキーニちゃんらしくない」

ミーナ「……!」
    「ふふ、なるほどね」

坂本「ん?ミーナ、何か思い当たる節でもあるのか?」

ミーナ「ん〜、どうかしら」
    「まぁ、あなた達にはなかなか理解しがたいことなんじゃないかしらね」

芳佳「へ?」

坂本「どういうことだ?」

ミーナ「まぁ、ルッキーニさんも成長したのね……」

芳佳「はぁ、そうですか」

坂本「なぁ、ミーナ、理解しがたいとはいったいどういうことなんだ?」

ミーナ「貴女たちが扶桑の魔女だってことよ」

坂本「……うむ?」
   「それはそうだが」

ミーナ「はいはい、この話はやめ!」
    「さぁ、二人は訓練にでも行ってらっしゃい!」

坂本「……そうか」

芳佳「へっ?」

坂本「よし、宮藤!外に出るぞ!」グイッ

芳佳「えっ、ちょ、ちょっと!坂本さん!ひ、引っ張らないでください!」

坂本「今日は快晴だ!走り込みだ!!」ズルズル

芳佳「い、いやあぁぁ!!」


ルッキーニ「……」

—————————————先日

ルッキーニ「エイラー!」
       「おっはよー!」

エイラ「ン?」
    「あぁ、ルッキーニか、オハヨウ」

エイラ「なんか用カ?」

ルッキーニ「あ、あのね!ちょっと、あの、なんだっけ」
       「あの、占いするカード!」

エイラ「あぁ、タロットダロ?」

ルッキーニ「そう!それ!」

エイラ「それがどうしたんだ?」

ルッキーニ「それでー…あのー、占ってほしいなーって!」

エイラ「ハ?お前が?」
    「どういう風の吹きまわしダヨ」

ルッキーニ「そういう気分のときだってあるの!」
       「ねー、おねがいー!」

エイラ「別にイイケド」
    「じゃあ、私の部屋に来いヨナ」

——————————エイラの部屋

サッ、サッ、サッ…

エイラ「で、何を占って欲しいんだヨ」

ルッキーニ「えっ!そ、それって言わなきゃダメ?」

エイラ「当たり前ダロー」

ルッキーニ「え、えーとぉ…じゃ、じゃあ!近い将来!とか!」
       (さすがに誰々と、なんて言えない!よねー…)

エイラ「私の得意分野じゃないカ」
    「それなら任せトケ」

サッ、サッ…

エイラ「ンー……」

ルッキーニ「…」

エイラー「……ホイ」ペラ
     「フム…」

ルッキーニ「どう?どう?」

エイラ「TheLoversの逆位置ダナ」

ルッキーニ「?」

エイラ「ンー、このカードの逆位置はダナー」
    「疑念、とか、不安定とか」

ルッキーニ「え、そうなの!?」

エイラ「ウン、あとな、愛情関係の破綻とか」
    「ソンナ感じの意味ダナ」

ルッキーニ「!!」

エイラ「邪魔者が現れて、愛情関係が壊れるトカ、そんな感じダケド」
    「なんかルッキーニには関係のなさそうな話ダヨナー」

ルッキーニ「…壊れる…」

エイラ「ン?どうしたんダ?ルッキーニ?」

ルッキーニ「…」フラフラ

エイラ「オイ?アレ?」
    「…どこ行くんだヨ!」

バタン

エイラ「…フラフラしたままどっかに行っちゃったゾ?」
    「さすがに怒らせちゃったカナー」

エイラ「私に頼んできたときには、あんなにニコニコしてたのにナ」

エイラ「ハァ、まぁイイヤ」
    「アイツのことだからどうせすぐ元通りダロー」

エイラ「タロット片づけるカナ」

エイラ「…ン?」

エイラ「あれ、コレッテ…」



————————————————————現在


エイラ(ウワァ、今日もルッキーニあんな状態だヨ!)

エイラ(そんなに引きずるだなんて全く思いもしなかった展開ダゾ…)

エイラ(今まで見たことないテンションだから)

エイラ(めちゃくちゃ謝りにくいダロ!!)

サーニャ「…エイラ?」

エイラ「…」ブツブツ

サーニャ「…」ハァ

——————————————ハンガー

シャーリー「…」

ヴヴン!!

ドッドッドッドッドッ…

シャーリー「…」
       「はぁ…」

シャーリー「…」キョロキョロ

シャーリー(今日も居ないじゃん)
       「…アタシなんかしたかな」

シャーリー「…ルッキーニ」

シャーリー「…」カチャカチャ

シャーリー(なーんか、めちゃくちゃ寂しい)

ドッドッ…ボスッ!ボボッ!

ドカァン!

シャーリー「のわぁ!」

シャーリー「…」

ボスン、ボスン…プシュー

シャーリー「…くそっ」
       「なんか調子のらねーなー」

カラン、カランッ

シャーリー「今日はもうやめだ!やめっ!」

シャーリー「はぁー…」
       「もー…ちくしょう」ヌギヌギ

シャーリー「ススだらけになっちまった」
      
シャーリー(…気分転換に、風呂でも入りに行くか)


——————————————風呂場

シャーリー「ん〜…」ヌギ

シャーリー「はぁ、よしっ」
       「風呂だ、風呂だっ」

ガラガラッ

シャーリー「あっ」

ルッキーニ「…っ!」

シャーリー「な、なんだ、ルッキーニも入ってたのか」
       「奇遇だn

ルッキーニ「…」スタスタスタ

シャーリー「お、おい、ルッキーニ」

ガラガラッ!ピシャン!

シャーリー「出て行っちゃった」
       「…なんだよ、アイツ」

ガラガラッ

シャーリー「…!お、戻ってきたかルッキーn

宮藤「あ、シャーリーさん」

シャーリー「って、ミヤフジかよ」

宮藤「あの、今ルッキーニちゃんが走って出ていったんですけど」
   「…何かあったんですか?」

シャーリー「あー…」
       「んん、それが、アタシもわからん」

宮藤「そうなんですか…」

シャーリー「アタシが入ってきたら、どっかに行っちゃってさ…」

宮藤「…先日までは、いつもどおりでしたよね」

シャーリー「そうなんだけどなー…」

宮藤「何か怒らせるような事でもしたんですか?」

シャーリー「…何度も思い返してるんだけどさ」
       「まったく心当たりがないんだ」

宮藤「…本当に、どうしたんでしょう」

シャーリー「アタシが一番知りたいよ…」
       「…はぁ」

シャーリー(さすがに、さっきのは、傷つくなぁ…)
       (露骨に、避けられてたもんな)

——————————————次の日

ネウロイが来ないということで、アタシとルッキーニは

バルクホルンとミヤフジのペアと、戦闘訓練を行った。

いつも通りの、ペイント弾によるものだ。

今までのルッキーニの異変と

昨日のアタシの精神的ダメージとがあいまって

結果は散々なものだった。

バルクホルン「おい、お前たち」
        「何たる結果だ、これは!手を抜いているのか!?」

バルクホルン「今、ネウロイに襲われでもしたらお前たちは確実に落とされるぞ!」

シャーリー「…悪い」

ルッキーニ「…」

バルクホルン「先日、コンビネーションがどうとか言っていた奴が」
        「コンビネーションを無茶苦茶にしてどうするつもりだ」

バルクホルン「この状態のまま、臨機応変にその場その場で対応できるとでも思っているのか」

シャーリー「…」

宮藤「ば、バルクホルンさん…」
   「調子が悪いみたいですし、もうこれくらいに…」

バルクホルン「調子が悪いで済まないんだ、ここでは」
        「ここは世界の危機の最前線だ」

バルクホルン「私たちのミスは、私たちだけに関わるものではない」
        「何千、何万という人間の命に係わる問題なんだ!」

バルクホルン「それを自覚してもらわなければ、困るんだがな」

ルッキーニ「…」

シャーリー「…くそ」

宮藤「と、とりあえず!まずは基地に戻りましょう」
   「…ね」

バルクホルン「…はぁ」
        「お前たち二人は、基地に戻ってから十分に考えると良い」

———————————————基地・シャーリーとルッキーニの部屋

バタン…

シャーリー「…」

ルッキーニ「…」

シャーリー「…なぁ、ルッキーニ」

ルッキーニ「…」

シャーリー「…おい」

スタスタスタ…

シャーリー「おい、ルッキーニ!!まてっ!」

ルッキーニ「…はなして」

シャーリー「いや、放さない」
       「私も、いい加減腹が経ってきたよ」

シャーリー「全く意味も分からないで、お前から避けられてるんだからな」

シャーリー「なぁ、教えてくれよ」
       「ルッキーニ、私はお前に何かしたか?」

シャーリー「お前がいやだって思うようなことしたのか?」
       「なら言ってくれ、何もわからないままじゃどうしようも…」

ルッキーニ「…」フルフル

シャーリー「…?」

ルッキーニ「…っ…グスッ」

シャーリー「えっ…お、オイ…」

ルッキーニ「ふぇっ、ぐ、ひっ…ひっぐ」

シャーリー「な、なんで、泣くんだよ」

シャーリー「お、おいっ!」

ルッキーニ「…って」

ルッキーニ「らって…っぐ、ぐす」


ルッキーニ「あ、あたしっ、シャーリーの…っく、ひく、こと」
       「好きっ…ひっ、ひっぅ…なんだもん!」


シャーリー「…」
       「は、はぁ!?」

シャーリー「は?…ちょ、ちょっと待てよ」

シャーリー「アタシのことが好きって…」
       「あー…えぇ?」

ルッキーニ「でも、でもっ、んぐ」
       「邪魔者がっ、壊すからぁ!!うえぇぇぇ…!!」

シャーリー「邪魔者!?はぁあああ!?」
       「ちょ、ちょまて、おい、ルッキーニ、おちつけ…!!」

ルッキーニ「エイラがぁ、エイラがぁ!!」

シャーリー「エイラが!?エイラが邪魔者!?」

ルッキーニ「タロットぉ…!!」

シャーリー「タロットが邪魔者なのか!?」

ルッキーニ「うぇええええええええええええええ」

シャーリー「…ワケワカラン…」

———————————————10分後

シャーリー「…整理すると」

シャーリー「あー…その、アタシのことが好きで」
       「アタシの思いを知りたかったから」

シャーリー「エイラに占ってもらったら、この関係が成立するどころか」
       「邪魔者が来て壊すっていう結果が出て」

シャーリー「自信がなくなってしまって」
       「いつものようにアタシとバルクホルンが、言い争っている姿を見て」

シャーリー「仲が好さそうだと」
       「バルクホルンがその邪魔者なんじゃないかとそう思ってしまったと、いうことなんだな」

ルッキーニ「…ウン」

シャーリー「…はぁ」

シャーリー「そんなことでアタシはずっと…悩まされてきたのか…」

ルッキーニ「そ、そんなことじゃないモン!!」

シャーリー「…悪い悪い」
       「はぁ、でもさ、それって単なる占いだろ?」

シャーリー「考えすぎだっつの」

ルッキーニ「…考えすぎじゃない」

シャーリー「…まったく」

シャーリー「アタシとバルクホルンはただの親しい友人だ」
      「あいつがアタシと、そんな関係になるわけないだろ」

ルッキーニ「…じゃ、じゃあ!!シャーリーが…その」
       「…好きな人ってだれ?」

シャーリー「え゛」

シャーリー「え、えぇと、そりゃ、そのー」
       「アタシには好きな人はいな

ルッキーニ「…」ジィ

シャーリー「…ぁー…」

ルッキーニ「……」ジィィィ

シャーリー「わかった、わかった、言うよ」

シャーリー「わ、私も…」


シャーリー「ルッキーニが好きだ…」

ルッキーニ「へ?」

ルッキーニ「そ…そうなの?」

シャーリー「…そ、そうだよ」

シャーリー「…最初、お前に会ったときは」
       「なんか妹みたいで、可愛いなぁなんてな、思ってたんだけどさ」

シャーリー「いつの間にか…その、アレだ」
       「妹とかに抱く気持ちとは別な感情g

ルッキーニ「シャーリィー!!」ガバァ

シャーリー「うぐぇっ!」
       「い、いきなり…抱き着くなよ…」

ルッキーニ「じゃあ!なんでもっと 早く言ってくれなかったの!?」
       「へたれたの?」

シャーリー「違う!…」
       「そりゃお前、アタシが12、13の女の子を好きになっただなんて言ったら」

シャーリー「明らかにアブナイ人だろ…」

ルッキーニ「…そりゃそーだ!」

シャーリー「…まぁ、言わなくても実際そうである時点で、なかなかヤバイけどな」

ルッキーニ「ふふん、いいんだって!そんなの!」
       「愛に年齢は関係ないもん!」

ルッキーニ「あと、性別も!」

シャーリー「んー…」

ルッキーニ「好きになったら、もう仕方ないんだよ!」
       「だって、好きになっちゃったんだもん!」

シャーリー「…ルッキーニ…」
       「…全く、アタシが本当のことを言った途端元気になりやがって」

ルッキーニ「えへへっ」

シャーリー「…でもまぁ、そうだよな」
       「自由奔放なはずのアタシが、ここにきて何深刻に考えてるんだか」

シャーリー「バルクホルンに偉そうなこと言えなっむぐ!」

ルッキーニ「…女の人といるときは、他の女の人の話はしちゃダメなんだよ!」

シャーリー(こ、こいつ…っ…!)


シャーリー(かわいすぎるだろ!!!)

ルッキーニ「…わかった?」

シャーリー「」コクコク

ルッキーニ「…んーでも」
       「そのまま許したらつまんない」

ルッキーニ「女の人の名前言っても、口ふさぐだけなら」
       「何度でも同じこと言っちゃうもん」

シャーリー「」シナイシナイ

ルッキーニ「ん〜〜〜」
       「…そだっ!」

シャーリー「?」

ルッキーニ「愛してるって、キスしてくれたら!ゆるしたげる!」

シャーリー「!」

ルッキーニ「…してくれる?」

シャーリー「…」

シャーリー「…」コクッ

ルッキーニ「それじゃあ許す!」パッ

シャーリー「ぷは!…はぁ…結構苦しかったぞ、ルッキーニ」

ルッキーニ「ゴメンゴメン」
       「それよりも、はやく、はやくっ!」

シャーリー「えー、本当に言うのかよ…」

ルッキーニ「もっちろーん!」

シャーリー「…ったく、はずかしいなぁ…」

シャーリー「…フゥ」
       「…愛してるよ、ルッキーニ」

チュ…

ルッキーニ「!!…えっへへへぇ〜…」

シャーリー「…これでOK?」

ルッキーニ「ん〜?まだダメー!」ガバァ

シャーリー「ちょ!る、ルッキ、ングッ、んん〜〜〜!!」

チュチュチュ、チュゥ〜ッ…

ルッキーニ「Ti Amo!シャーリー!!」

——————————————————翌日食堂

ルッキーニ「はい、あーん!」

シャーリー「…あ、あぁ…ん」テレテレ


宮藤「突然仲直りしましたね」
   「それどころか仲がとてもよくなっているような」

坂本「…うむ、そうだな」

ミーナ「あらあら、よかったわね♪」

坂本「嬉しそうだな、ミーナ」

ミーナ「だって、また一つの恋が成就したのよ?」

坂本「鯉」

宮藤「故意ですか」

ミーナ「ねぇ、あなた達それはわざとなんでしょう?」


ルッキーニ「えへへぇ〜シャーリー大好きっ!」

シャーリー「はいはい、アタシも、愛してる、ルッキーニ」

———————————

エイラ「私に頼んできたときには、あんなにニコニコしてたのにナ」

エイラ「ハァ、まぁイイヤ」
    「アイツのことだからどうせすぐ元通りダロー」

エイラ「タロット片づけるカナ」

エイラ「…ン?」

エイラ「あれ、コレッテ…」


エイラ「…ナンダ、The Loversの裏に一枚くっついてんジャン」

エイラ「何のカードダロ…」

エイラ「…アァ」


エイラ「The Worldの正位置か」


エイラ「意味はハッピーエンド、ナンダナ」


              (終わり)

濡れ場が入る予定がどこかへ吹っ飛んでしまったようだ

次は何やろうかしら。

リクエストokですか?
いいなら「ゆるゆり」で向日葵×櫻子お願いします

>>276
リク了解です

今日は「るんナギ」で
エロオンリーの犠牲になってもらいます
リクされた方これ希望と違うよ!ってなったらごめんね
違うよ!っていうときにはどういうのが良いのか書いてね

<るんナギ×テクニシャン>
—————————————————学校

ナギ「るん、トオル、おはよー」

るん「あ、ナギちゃん!おはよ〜」

トオル「…おはよう」フラ

ナギ「ん?」
   「何か今日トオル顔色悪くないか?」

トオル「…別に」

るん「昨日、夜更かししちゃったんだって〜」
   「トオルにしては珍しいよねぇ〜」

ナギ「本当だな」

るん「あれ?そういえばユー子ちゃんは?」

ナギ「あぁ、あいつは…」


ユー子「もう、酷いやんか!ナギぃ!」ゼィゼィ
     「置いてかんといてよ!もう!」

トオル「…鬼頭先生の」

ナギ「そういうこと」

ユー子「…あの先生いつも元気すぎるて…」

るん「本当だよね〜」

ナギ「…良い先生なんだけどなー」
   「実家では」

トオル「…」

ユー子「あのあふれ出る元気さを誰かが少しでも抑えてくれればいいんやけどなぁ」

ナギ「ホントホント」
   「そうしたら、もっと生徒からの人気も出るはずなのに」

るん「…!」
   「そっかぁ、そうだよね!」

トオル「!」ハッ

ナギ「なんだよるん、いきなりそっかあ!なんて」

るん「ふふ、元気を抑えるのは先生のためになるんだもんね〜」
   「私に任せんむぐ」

トオル「…!」ググ…

ユー子「トオル何しとるん!?るんの口押さえて!」

トオル「だめ…るんちゃん…!」

ナギ「おいおい、何がダメなんだよ」

トオル「だめなものは…だめ…!」


るん「ぷはー…もー、びっくりしたよ、トオル」

トオル「…だめ、るんちゃん…」
    「そういうことをしちゃダメだよ、先生に」

ユー子「そういうこと?」

ナギ「そういうことっていったいなんだよ」

るん「えっとね、つまりセんくむっ」

トオル「…!!…!!!」ググググ

ユー子「ちょ、ちょっと!トオル!」
     「トオルがるんに向ける手とは思えんほどの力を込めとるで!?」



ナギ「…」
   (い、いったい何なんだよ…)

—————————————————昼休み

るん「じゃあ私たちお手洗いに行ってくるね〜」

トオル「…」

ナギ「おー」

ユー子「行ってらっしゃい」



ナギ「なぁ、ユー子」

ユー子「ん?どしたん?」

ナギ「さっきの事、なんか気にならないか?」

ユー子「さっきのって?」

ナギ「だから、あの、朝の…」
   「るんが何か話そうとするたびに、トオルが口押さえてたろ?」

ユー子「あ、あぁ、そういえばそんなことあったなぁ!」

ナギ「あの時のトオルの顔、珍しく焦ってるというか、何かを恐れてるというか」
   「そんな感じが、見え見えじゃなかったか?」

ユー子「確かになぁ」

ナギ「…絶対何か隠してるよな」

ユー子「そうかもしれへん」
    「…一体何を隠しとるんやろ」

ナギ「私らにすら知られたくない何かなんだろ?」

ユー子「まぁ、せやろなぁ」
    「…でも、トオルは知っとるみたいやし」

ナギ「後でトオルに聞いてみようか」

ユー子「教えてくれるんやろか…?」

ナギ「まぁ、一かばちかって、奴だろ」

ユー子「…そやな」
    「わからんままやと、きっとすっきりせぇへんもんな」

ナギ「よし、じゃあとりあえず放課後に聞いてみるとしよう」

ユー子「…わかった」


るん「二人ともおまたせ〜」

トオル「ただいま」

ナギ「お、戻ってきたか、おかえりー」

———————————————放課後

トオル「…」

ナギ「おい、トオル」

トオル「…何?」

ナギ「ちょっと、聞きたいことがあるんだけど」

ユー子「少し良い?」

トオル「…うん」


トオル「で、何を聞きたいの?」

ナギ「いや、あのさぁ…」
   「まぁ、大したことじゃないんだけど」チラ

ユー子「…!」
    「え、えっとなぁ、別に教えたくないんなら、ええんやけどな…」チラ

ナギ「…ぅっ」
   「えーっと…」

トオル「いいから、話してみてよ」

ナギ「今朝の、ことなんだけど」

トオル「…!」

ユー子「何でトオル、あんなにるんの口をおさえてたんかな思て…」
     「トオルなら、るんに対してああいうことあんまりせぇへんやろ…?」

トオル「…そ、それは」
    「…」

トオル「…い、言えない」

ナギ「…そっか」

ユー子「そんなにしゃべったら、あかんことやの…?」

トオル「…うん」


ナギ「…少しだけでも、いいからさ」


トオル「…」

トオル「…」
    「分かった、少しだけね」

ユー子「ホンマ?」

トオル「…うん、ほんの少しだけ」

ナギ「ほんの少しだけでも十分だよ」
   「…で、いったい…」

トオル「るんちゃんね」

トオル「…凄いんだ」

ナギ「…はぁ?」

ユー子「すごい?」

トオル「うん」
    「アブナイくらいに」

ナギ「すごくて、危ない」

ユー子「…あのマイペースさが?」

ナギ「あぁ、そういえば前蝶を追っかけて車にひかれそうになったとか言ってたな」

トオル「…違うよ」

トオル「…技術が、だよ」

ユー子「…技術?」

ナギ「…リンゴの皮むきとか、あの人形…とかか?」

トオル「それはちょっと近いかもね」

トオル「まぁ、でも、とにかく」
    「一度、タガが外れちゃうと」

トオル「るんちゃんは、危ないから」

ナギ「…さっきから、いったい何を」

トオル「るんちゃんが、今朝、鬼頭先生の元気を抑えるって言ってたでしょ」

ユー子「あぁ、うん…そやね」

トオル「たぶん、それは、今話している「技術」を使うつもりだったんだと思う」

ユー子「…よ、ようわからへん」

ナギ「で、でも、トオルはそれをさせないようにした」
   「それはなんでなんだよ」

ユー子「そ、そや」
    「鬼頭先生の元気が抑えられるんなら、その技術を使ってもええんやないの?」

トオル「…ダメだよ」

トオル「その技術を使うと」

トオル「鬼頭先生は」


トオル「もう、学校には来られないはずだから」


ナギ「えっ…」

ユー子「ひっ…」ゾクゥ


トオル「…はず、なだけで」
    「もしかしたら、鬼頭先生も大丈夫かもしれないけれど」

ナギ「…も、ってことは」
   「ほかに、その技術とやらを使われても大丈夫なヤツがいるってことだよな」

トオル「…」


トオル「うん」
    「私の事だよ」

ナギ「えっ…そ、そうなのか?」

トオル「私は、るんちゃんの技術に耐えられる」

トオル「…だから、今ここにいるんだよ」

ユー子「…」

ナギ「…お、おい、トオル…大げさじゃないのか、それ」

トオル「…」
    「気を付けてね」

トオル「私がいる間は、るんちゃんは大丈夫だと思うけど」



    「———二人きりになったら、わからないから」

———————————ナギ自宅

ナギ「なぁ、ユー子」
   「お前は今日の話、どう思う?」

ユー子『…今日のって、トオルが言ってた話…?』

ナギ「そうそう」
   「その、技術の話とか、それに耐えられてなかったら、トオルが学校に来ていなかったとか」

ナギ「それって、真面目な話だと思うか?」

ユー子『…分からん』
    『その技術ってのが、なんなのかもようわからんし』

ユー子『でも、トオルの話し方、真剣やなかった…?』
    『もとから冗談とか好んで言う子ちゃうし…』

ナギ「…それもそうだよなぁ」
   「トオルがあんな真面目な顔で、嘘をつくなんて…」

ナギ「…なさそうだよなぁ」

ユー子『…もし、本当やとしたら』
    『この話はもうやめにしといたほうがええんとちゃうん…?』

ナギ「それって、もしかしたら」
   「私らが学校に行けなくなっちゃうかもしれないからか?」

ユー子『…うん』

ナギ「…学校に行けなくなるって」
   「さすがにその辺はさ、言い過ぎなんじゃないか」

ナギ「私らを怖がらせようとしたとかさ」

ユー子『そうなんかな…』

ユー子『でもまぁ、話するのがあんまり好ましくなかったみたいやし』
    『これ以上トオルに聞いたりするのはやめよ?』

ナギ「あぁ、それはそうだな」

ユー子『うん…』
    『そんじゃあ、ウチそろそろ…』

ナギ「あ、もうこんな時間か」
   「…そうだな、そろそろ寝た方がいいかも」

ユー子『うん、じゃあ、おやすみ、ナギ』

ナギ「あぁ、おやすみー」


…パタム

ナギ「…っていってもなぁ」

ナギ(なんかまだ、もやもやするよなぁ)

ナギ(これ以上詮索しないほうが、良いんだろうけど)

ナギ(学校に行けなくさせる…かもしれないほどの、技術)

ナギ(…気になっちゃうよなぁ)



ナギ(…)
   (次の休み…)

ナギ(るんを誘って、ちょっと聞きだしてみるか)

ナギ(悪いユー子、抜け駆けさせてもらうよ)



                 (続く)

明日早いんで今日はこの辺で
一日1SS位の間隔でやるつもりだったんだけど上手くいかないね
SS速報は落ちる心配がないから気が緩んじゃうんだな

—————————————休日

ナギ「…」


るん「あっ、ナギちゃーん!お待たせ—」

ナギ「お、るん、来たか」

るん「めずらしいね〜、私だけ誘うなんて」

ナギ「ま、たまにはな」

るん「それで、今日は何処に行くの〜?」

ナギ「それなんだけどさ、ココの近くで前昼食べたんだけど」
   「それがめちゃくちゃ美味くてさ」

ナギ「だからよかったらそこに行かないか?」

るん「おぉ〜!いいですね〜」
   「ちょうどお腹空いてたんだ!行こう行こう!」

ナギ「じゃあ決まりだな」

ナギ「お、あったあった」「ここなんだ」

るん「…ここって、喫茶店?」

ナギ「そう、そうなんだけど」
   「ランチメニューがかなり美味くてさ」

るん「そうなんだ〜!楽しみ!」

ナギ「…」


るん「ねぇ、何がおいしかったの?」

ナギ「え?ああ、それは、このランチメニューのA」

るん「ナポリタンにパフェ…コーヒーとトーストがついてるんだ」

ナギ「そう。で、ジャムもこの中から選べるんだよ」

るん「おぉ…いろんな種類のがあるね」

ナギ「たしかアプリコットだったかな、うまかったのは」

るん「…何回か来たことあるの?」

なぎ「あ、それは、家族が他のジャム頼んだからさ」
  「それを食べさせてもらっただけ」

ナギ「来たのは今回で2回目だ」

るん「そっかそっかぁ!」

ナギ「あぁ」
   「…じゃあ、注文良いか?」

るん「うん!私ランチメニューのAで、アプリコットにする!」

ナギ「分かった」
   「すいませーん」



————————————————

るん「…はむ」
   「ん!おいひぃ!これおいひぃよ!」

ナギ「飲み込んでから話せよ」

るん「…ん」
   「おいしいねぇ、本当に」

ナギ「だろ?」
   「ここのベタだけど、病み付きになる味が忘れられなくてさ」

るん「うん!私もう病み付きになっちゃいそうだよ〜」

ナギ「気に入ってもらって良かったよ」

るん「はむ」
   「ここおはったぁ、つぃどほいふ?」

ナギ「次どこ行く、か?」

るん「んくっ」
   「せいか〜い!」

ナギ「…」
   「それなんだけどさ」

ナギ「今日、るんを呼んだのって」
   「…ちょっと聞きたいことがあったからでさ」

るん「聞きたいこと?」

ナギ「あぁ…まぁ、ちょっと気になるだけだからさ」
   「別に答えたくなかったら答えないでもいいくらいの質問なんだけど」

るん「うんっ、なになに〜?」

ナギ「…えーっと、あのさ」

ナギ「前、るんが鬼頭先生の元気を抑えるために」

ナギ「何かしようとしてたよな」

ナギ「あれって、いったい何なんだ?」

————————————————————————————————
私が、先日から気になっていたことを

るんに直接質問した

その時、るんを取り巻く空気が変わったことに気付いた。

ほんの少し、ほんの少しだけど、その笑顔の裏に、何か

…何か、恐ろしいものが隠されている気がした。

るん「あぁ、あれねー」

るん「うーん、たいしたことじゃないよ?」

ナギ「そうなのか?」

るん「うん、トオルには結構やってることだし」

ナギ「…ふーん」

そういえばトオル、私は耐えられるとか何とかって言ってたな。

耐えられるとか耐えられないとか、そういうものを

トオルとるんは「結構やってる」って、どういうことなんだろう。

るん「…」

るん「気になる?」

るんは、先ほどの裏のあるような顔ではなく

いつもの純粋な笑顔を向けてきた。

るんとトオルとのひそひそ話が気になった私に、ちょっと悪戯っぽく問いかけるような

そんな感じだ。

ナギ「…まぁ、さっきも言ったけど」
   「ちょっとは、気になるよ」

るん「ふぅん?」

るん「じゃあ、教えてあげよっか?」

ナギ「ほんとか?」

るん「うん、もちろん!」
   「でも、ここではできないことなんだ〜」

ナギ「そうなのか?」

るん「できないこともないかもしれないけど、普通ならしないかな?」

なかなか回りくどい言い方だな。るんにしては珍しいような気もする。

るん「と、言うわけで〜」
   「私の家に来ない?」

ナギ「え?るんの家?」

家ですることなのか。

…家で、二人きりですること…。

…普通なら、喫茶店ではしないこと…。


この時、少なからず私の中には

何だかヤバイ気がする、という感覚があったのだ。

しかし、それを無視してしまった。


るん「そうだよ〜、なんならナギちゃんちでも良いけど」

ナギ「あー…今日ウチはお兄…じゃなくて兄貴がいるんだけど」

るん「なら駄目だね〜」
  「やっぱり私の家においでよ!」

ナギ「…あぁ、わかった」
   「お邪魔するよ」

ランチを終えた私は

るんにつれられるがまま、家へと向かった。

るんの家に来るのも久しぶりだな、なんて呑気なことを考えながら

歩を進めていったのだが

さっき感じた裏以上に、妙なことに気が付いた。

るんの言葉数が極端に減ったのだ。

その顔も、笑顔であるのに、いつものような純真さが無い。

…なんというか、少しだけ、恐怖を、いや…狂気を感じた。


いつの間にか、目の前にはるんの家があった。

るん「到着だよ!ナギちゃん、あがってあがって!」

ナギ「あ、あぁ、お邪魔します」

ここまで来たからには引き下がれないよなぁ

と心の中で苦笑いしたが

一方で、そんな大したことじゃないだろうと

たかをくくっていた。

るんの部屋にいざなわれた私は

何も考えずにベッドの縁に座った。

るんも、隣に座った。

ただ、身体はとても近くて、縁に置いた手に、

力を抜いた手の指が重なるくらいには近かった。

ナギ「…」
   「ちょ、ちょっと近くないか」

るん「え?そうかなー?」

あ、なんだ

いつものるんだ。

笑顔と言い、言い方と言い、間違いなく、いつものるん。

さっき感じた狂気も、なかったかのようだ。


と、力を緩めたとき

太ももに、何かが滑り込んでくる感触があった

ナギ「っっぃ…!!」ビクッ

私は、反射的に体をひいた。

その感触の原因を冷静に見てみると

それは間違いなくるんの指だった。

ナギ「な、なにすんだよ!いきなりっ!」

るん「えへへ〜、びっくりした?」

笑って、おどけるるん。

このまま、手が離されるかと思ったのだが

ナギ「…っ!こ、こら、やめろって!」

離されるどころか、指は内ももに円を描き始める。

るん「くすぐったい?」

ナギ「くすぐったいに決まってるだろ!」

るん「えへへ、そっか」
   「でも、大丈夫だよ!



「すぐに、きもちよくなるから」


ふんわりとした優しい口調。

包み込むようなるんの優しさが、表れていると思う。

そんな口調で、ささやかれた私は

なぜだろうか、さっきまでくすぐったいだけであったのに

身体の芯が揺れ動くような、そんな感覚に見舞われ始めた。

ナギ「…っ、は、やめろっ!」

しかし、はっと我に返った私は

そのるんの手を手ではじいた。

るん「おぉ!…びっくりした」
   「もぉ、駄目だよ、ナギちゃん」

ナギ「だめって、それ…お前の方がダメだろ!」
   「人の事いきなり触り始めてさ…」

るん「え?でも」
   「ナギちゃんがさっき教えてって言ったことを教えているだけだよ?」

ナギ「教えているだけだよって…っ!」

あまりにいつも通りのテンションで言う、るん。

その行為と、言動のギャップに鳥肌が立つ。

ナギ「まさかお前、こんな風にして鬼頭先生を」

るん「こんな風にしてって、もう、ナギちゃんってば」
   「まだ始まってもいないのに」

るんはそう言うと、私の内ももにまた手を伸ばし始めた。

ナギ「や、やめろっ…!」

私は再び、その手をはらおうとしたが

るんのもう片方の手が、器用に私の手の動きを封じた。

振りほどこうとするが、るんの力は意外に強い。

それとも、私の力が入らないのか、弱いのか…

そんなことは、今ここでは全く問題ではないのだが。

るん「大丈夫、大丈夫だよ〜ナギちゃん」

るんの手が、指が、私の内ももを這う。

ナギ「うっ…わぁ…!」

他人に触られるのは、考えていたよりもくすぐったかった。

というか、少し触られるだけで体がびくりと反応する。

ナギ「やめ、こら…本当に怒るぞっ…!!」

るん「ん〜?」
   「でもな〜もう始めちゃったから…止められないかな」

るんは私の内ももを手で包み込むように、揉み始める。

瞬間、私の身体の内側が、じわじわと震え始めた。

ナギ「あぐ…っ…くぅ…」

るん「お〜ナギちゃんは結構敏感だね」

ナギ「…や、やめろよ…っ」

段々と鼓動が早まっていく。

親しい友人に、こんな風に触られているという悲しみ

これからどうなってしまうのかという恐怖

それのせいでドキドキしているんだ、と、私は必至で自分に暗示をかける。

ナギ「…くぁっ…」

るん「…ふふふ〜、きもちいいでしょ?」

ナギ「きっ…きもちよくないっ…!」

るん「だよね〜」
   「最初にやるときは、皆そう言うんだよ」

るん「でも、すぐ正直になるの」
   「ナギちゃんは、あっという間かな」

いつものニコニコとした顔で、私に言う。

だが少なくとも、天然で、ふわふわとしていて、それでいて優しいいつものるんの笑顔ではなく

私の知らない、私がこんなことを言わなければ知ることもなかったであろう笑顔。

その明るさは、むしろ私の中の恐怖を増長させた。

ナギ「も、もうやめてくれぇ…!」

るん「だぁめ」

るんは、内ももをさする手を離すと

今度は胸に伸ばしていく。

ナギ「ひっ…!」

手が触れると、私の身体は大きめに震えた。

ナギ「うっ…!や、やめ」

るん「おぉ〜、結構ナギちゃんもあるねぇ」
   「柔らかいよ〜」

るんは、私の胸を軽く触ったり、揉んだりを繰り返す。

ナギ「あっ…ひ…ぁぁ…!」

るん「ふふふ…気持ちいいでしょ」
   「自分でするよりも、ずーっと」

ナギ「そんなことな…はぁぁ…!」

これは、きもちいいからではなくて

怖くて、恐ろしいからで、きっと拒否反応の一種なんだ。

間違いなく、これは、拒否反応の…

るん「ふふ」

るんが小さく、笑った。

その次の瞬間に訪れた、胸の頂点に対する刺激を一瞬だけ感じたのを最後に

私の思考は停止した

———————————————————————

ナギ「ぁっ…ぁぁ…!!」

るんは、ナギの胸の頂点をつまみ上げた。

瞬間ナギは、体を大きく反らす。

るん「やっぱりここは気持ちいいんだよねぇ」

つまんだまま、るんは指を擦るように動かす。

ナギ「…ひ…ぅぁ…!!」

それに反応するように、体をよじらせるナギ。

るん「えへへ…でも直接やるともっと気持ちいいよぉ?」

るんはナギの両腕を抑えていた手をはなし

服の中に滑り込ませた。

ナギ「うわぁっ…!」

先ほどよりも直接伝わる刺激に、ナギは声で応える。

るん「え〜い…!」

ナギ「あ、あぁ…あっ!」

ほどかれた手が、なんとかるんを押し返そうとするが

力の入っていないそれは、るんにとっては無意味だった。

ナギ「ふぁ…ぁぁっ」

るん「硬くなってるよ、ナギちゃん」

きゅう、と両方の胸の頂点をつまみ、擦っていく。

ナギ「ぁ、ぁぁぁぁ…ぁぁ」

いままで感じたことの無いような感覚に、悲鳴のような声を上げる。

るん「やっぱり感じやすいんだね」
   「最初にあった時から、そうかな〜って思ってたよ」

独り言のようなものをつぶやきながら、るんは刺激を強めていく。

ナギ「や、やめぇ…やめてぇ…!!」

何度も懇願するが、その声はむしろるんの心を奮わせる。

るんは手早くナギが着ている服をめくると、胸に唇を落とした。

るん「…はん…んん」

ナギ「はぁぁ…っ!!…ひっ…!」

わざとらしく音を立てながら、胸に吸い付き、舌でなめあげる。

るん「…んふふ〜」

にこにことしながら、胸から耳へと舌を這わせていく。

そんな行為に、ナギの身体は震えた。

ナギ「あぁ、あぁー…ぁ」

るん「みみは、よはいへほ…?」

ナギ「や、くぁ…っ!ぁぁっ」

手は胸を刺激し、舌は耳を刺激する。

その手つきも、舌遣いも、ナギに確実に快感を与えていた。

るん「ん〜…ふぁ」

唇をゆっくりと離すと、今度は胸においていた手を

段々と下へ這わせていく。

ナギ「そ、そっちは…そっちはぁ…!!」

るん「ナギちゃん、大丈夫、私に任せてみて?」

るんはそれ以上下へ行かせまいとするナギの手をはらって

ゆっくりと、下着の間に手を滑り込ませる。

ナギ「あぁっ…!」

くちゅ、と生々しい水音が立てられる。

るん「もうびしょびしょだね」

るんは手慣れた風に、スカートや下着をずらす。

るん「ナギちゃん下着可愛い」
   「汚れたら、大変だもんね」

ナギの耳元で小さくささやき、ほほにキスを落とす。

下着をずらした手は、そのままナギの割れ目を擦っていく。

ナギ「ひ…ゃっ…だめ…ぁぁぁ」

口から洩れる声は、なまめかしさを帯びていて

先ほどのような、拒否感すら感じられない。

るん「柔らかくて、ふにふにだね」

るんは、指で割れ目をなぞったり、周囲に指を這わせたり

あるいは、軽く沈めたりと、緩急をつけながら責めていく。

そのたびに、ナギは小刻みに体を震わせる。

ナギ「ぁー…ぁぁ…ぃっ…ぃ」

しばらく、責め続けたるんは、その動きをいったん止めると

指を深みへと滑らせるように、動かしていく。

るん「うん、いけるね」
   「ナギちゃんも、一人でやってるのかな」

ナギ「は…ぅぅ…!」

ナギは侵入してくる、外部からの感覚に

身体を強張らせる。

るん「ふふ、ナギちゃん、力抜いて」
   「もっと気持ちよくなるよ」

ナギ「はー…はーっ…」

るんは、片方の指をゆっくりと沈めていく一方で

ナギの頭を軽く撫で、緊張をほぐしていく。

それもあってか、ナギの身体の緊張はだんだんと緩んでいき

徐々に身体の芯が、直接刺激されているような、

これまでに感じたことのない快感に襲われる。

るん「そう、そうだよ」
   「ナギちゃんは上手だね」

ナギの唇に、軽くキスをすると、

片方の手はナギの頭を撫でたまま

もう片方の指で内側を擦り始める。

ナギ「は、はっ…い…はぁっ…!」

ナギの腰が引けてしまうが、それに合わせるようにるんも指をずらす。

上や下を、指を器用に動かしながら

時には軽く爪を立てながら、刺激する。

ナギ「…ぅっ、い…ぃ…ふぁ」

上気したナギの顔は緩み、瞳には涙を浮かべた。

口はだらしなくひらき、涎を垂らしている。

るんは、軽く微笑むと、耳に顔を近づけ

るん「…すっごく可愛い、ナギちゃん」

と、ささやく。

それに反応したのか、るんの指は軽く締め付けられた。

ナギ「はーっ、はぁっ…ふぁあ…!」

るんは、だんだんと指を動かすスピードを速めていく。

人差し指は、入り口の近くを刺激し、中指は奥を

親指は、ナギの陰核を的確に責め立てていく。

ナギ「だめっ…!そ、それは…!やめ…ぁああ…!!」

ナギは、体をよじらせるが、先ほど頭を撫でていたほうの手を腰に回し

逃げられないように拘束する。

ナギ「こわ…いっ…!るん…やめて…やめてぇっ…!!」

るん「大丈夫、その気持ちに、身をゆだねるんだよ」

指の動きはさらに早まり、それに比例して、淫靡な水音の大きさも増していく。

ナギ「ふァア…!!」
   「だめ……くぁぁぁ…!!!んむっ!」

るんは、ナギの唇を自らのそれでふさぎ、

口内へと舌を侵入させ、ナギの舌に絡ませていく。

るん「ぁん…ふぅ…」

ナギ「ぁ、ぁぇ…!!んァ…ェううぅ…」

舌を絡ませながらも、舌への刺激は止めない。

もうナギの頭の中は、次から次へと訪れる快感によってごちゃごちゃになってしまっていた。

ナギ「は、ひぃ…ふぁ…いふ…!!いふゥ…!!」

るん「いっへ…はん…いっへいいぉ…」

ナギの快感が絶頂に達してしまいそうになったのを知ったるんは

より激しく舌を絡め、より強く秘部を刺激した。

ナギ「は、はァ…ふぁぁァ…!!」

絶頂の直前で、るんは唇をはなし、ナギの中に侵入していた指をぐ、と押し付ける。

ナギ「ぃ、っく…ゥ…!!」
   「く…〜〜〜〜〜〜ッッッッ…!!!」

ナギが声にならない悲鳴を上げたかと思うと

身体が上下に大きく2、3度跳ねあがった。

ナギ「—————ッ!—————っっ…!!」

るんは、ナギの身体の動きがおとなしくなってくるのを見計らって

指をゆっくりと引き抜いた。

その時にも、ナギの身体は跳ね上がってしまっていた。

ナギ「…ひ…ひっ…ひぃ…!!」

るん「…んー…」

上手く息を吸うことができないでいるナギに、るんは口づけし、

背中をぽんぽんと軽くたたく。

ナギ「…っ」
   「ふ、ふー…」

るん「はん…ぷァ…」
   「…えへへ」

ナギの呼吸はだんだんと落ち着いてきて、体の震えも、小さくなっていく。

るん「…ナギちゃんがイクとき、綺麗だったな」

ナギ「…ゃ…ゃめろ…」
   「…んなこと…いう…な」

言葉が何とか紡がれたが

その意識ははっきりとはしない。まだ、頭の中は快楽で満たされている。

るん「でも、私が言った通り気持ちよかったでしょ?」

ナギ「…は…ふ…」

ナギ「…ぅ…ぅん」

るん「…もっと、してほしい?」

ナギ「…」

るんは、優しく問いかける。

ナギは、その問いに、しばらくの間をおいてから

小さくうなずいた。

るん「うん、正直が一番だよ」



るん「まだまだ、たっくさん、きもちよくしてあげるからね」



————————————2日後、学校

ナギ「トオル、ユー子おはよう」

トオル「あ…ナギ」
    「おはよう」

ユー子「おはようさん」
     「昨日は休んでたけど…具合でも悪かったん?」

ナギ「まぁ、そんなトコ」

トオル「…ダイエットのしすぎじゃないの」

ユー子「無理はあかんて、言うたやん」

ナギ「悪い悪い」
   「…」


「あっ」

ナギ「っ」ビク

るん「ナギちゃん、おはよぉ」

ナギ「…」
   「おはよう、るん」

ユー子「鎌手先生なんて?」

るん「あぁ、うん、このプリントもってって〜だって」

ユー子「あ、そうだったん」

トオル「手伝うよ、るんちゃん」

るん「あ、ありがと〜トオル!」

ユー子「うちにも分けて?」

るん「ユー子ちゃんもありがとう」


るん「ナギちゃんも、持ってくれる?」

ナギ「…へっ」
   「あ、う、うん…」


ナギに分けられた、プリントの間には

それらとは異なる紙が、挟まっていた。


ナギは、それを抜き取り、ポケットに入れる。

プリントを教室へ持って行ったあと

ナギは一人、トイレへと向かった。

個室に入り、その紙を開く。

そこには、るんの文字で、シンプルにこう書かれていた





『今日、ウチに来る?』





             (終わり)

続けていきます。

やりたかったバレンタインネタを一つ。

<ひまわり×あかね×バレンタイン>

くつくつと、沸騰するお湯の音

立ち込める、甘いにおいが

以前まで、暗く、閉鎖されていた空間に広がっていく

人の気持ちも知らないで、ずうずうしく家に訪れて

ずかずかと心に上り込んできた貴女のせいで、私は

「…あつっ…」

また、手に傷跡を増やしていく

慣れないことなんてするものじゃない

それは知っているけど

気持ちを伝えることが、苦手な私には

これくらいしか、方法が無いんだもの

湯せんにかけた、チョコレイト

ひやして、まるめて、ひやして

かけて、ひやして、整えて

何とか出来上がったのは、数個のチョコトリュフ

平凡で、味気のない、つまらない、不格好なチョコ

「う…」

恥ずかしくなるほど情けない出来

でも、もう時間がないし

材料が無いもん

初めて作ったんだし

なんて、自分の中でいくつも言い訳を作って

「行かない」ための言い訳をつぶしていく

きょうは唯さわだな〜
シチュどうしようかな〜

<唯さわ×悩みの種>

こんにちは、山中さわ子です。

教師になって数年、段々と仕事にも慣れ、余裕ができてきた私でしたが

最近ではある存在が私を悩ませ、せっかくできた余裕をも、埋め尽くされる始末。

その存在と言うのが…

唯「さ〜わ〜ちゃん♪」

さわ子「きゃ!ちょ、ちょっと、唯ちゃん!」
    「いきなり抱き着いたらダメでしょ!って、何回言ったらわかるのよぉ!」

軽音部一の変わり者、平沢唯ちゃん。

私を見かけると、部室では勿論、廊下でも、教室ですら抱き着いてくるのです。

しかしそれは、最初からでも、私のことをさわちゃん、と呼び始めてからでもありません。

そう、唯ちゃんが抱き着き始めたのは、10日前のある出来事があってからなのです———

————————————10日前

放課後、唯ちゃんに部室へと来るように頼まれた私は

まぁギターの練習でも教えてもらいたいのだろうと考えながら部室へと向かっていました。

音楽室のドアを開けると、そこには服の裾を強く握りしめながら

何か緊張したような面持ちで、唯ちゃんが立っていたのです。

何かただならぬ様子を察した私は、数年の経験などを踏まえて

唯ちゃんが私に告白してくるのだろうと予想しました。

私が女子生徒に告白されることは初めてじゃありませんでした。

それどころか、数回、間接的なものも含めれば数十回、告白されたことがありました。

ですから、その緊張感が張り詰めた空気と言うのは、何となく察しが付くのです。

案の定、唯ちゃんは私に思いのたけをぶつけてきました。

いつもの唯ちゃんとは思えないたどたどしさ、というかなんというか…

声は震えてるし、足も震えてるし、顔も青くなってるし

倒れてしまうのではないかと心配になるほどでした。

ですが、私は彼女たちがそういった風に思いを伝えてきた場合は

簡単にはYESと答えないようにしています。

このような時期の、私に対する彼女たちの好意と言うものは

たいていが憧れであったり、何か特別なものに属しているという

優越感に浸りたいという気持ちであったりする場合が多いからなのです。

勿論、本気で私のことを好いてくれている子もいますが…

私が気楽にYESと言って、彼女たちの人生を壊すようなことがあってはいけませんからね。


ただ今回は、私はYESともNOとも言いにくい状況にありました。

唯ちゃんは、私のクラスの子であり、また、私が軽音部の顧問であるからです。

関係がとても深いのです。他の子に比べて。

また、彼女はああ見えてとても繊細で、脆いのです。

今彼女を支えている何か一本でも崩れてしまった時には

彼女はなし崩し的に壊れてしまう、そんな可能性があるくらいには…

なぜ、そんなに彼女のことを知っているのかって?

それは、教師ですもの。

生徒一人一人をよく見ているのは、当然のことです。



と言うのは建前で、唯ちゃんという存在は、私の目を引き付けていたのです。

ちょっとやんちゃで、無茶苦茶なところもあって、たまには憎らしい時もあるけれど

さっき言ったように繊細で、優しくて、笑顔が素敵な女の子。

そんな唯ちゃんに、私の目は奪われていたのです。

…まぁ、つまりは私も、唯ちゃんが気になっているということなんです。

最初は戸惑いもしました。自分の気の迷いなんじゃないかと。

独り身でいすぎたために、少し感覚が鈍ってしまっているんじゃないかと。

ただ、唯ちゃんの必死の告白によって、私は確信を得たのです。


やっぱり、私も、唯ちゃんが…

それでも同時に、私は教師でもあったのです。

さわ子「……ごめんね」
    「唯ちゃんの気持ちは、嬉しいけれど」

さわ子「私はその気持ちにこたえることが—————

私が、なんとかかんとか、言葉を紡ぎ始めたというときに

ふと唯ちゃんを見てみると、唯ちゃんはボロボロと涙をこぼしていました。

想像はできていたけれど、想像していたよりも、心に突き刺さるものでした。

唯「うぇぇぇ〜ん……」

さわ子「ちょ、ちょっと……唯ちゃん」

唯「せっかく頑張って告白したのにぃ……」

さわ子「そ、そうかもしれないけれど、私は教師で」

唯「そんなの、ひっく、関係ないもん」
 「さわちゃんの馬鹿ぁ〜〜〜」

唯「私は大好きなのにぃ〜〜〜……」

さわ子「……唯ちゃん」

唯「もぉ〜〜やだぁ〜〜……ひっぐ」
 「こうなっだら部活やめるぅぅ〜……」

さわ子「えぇぇ!?」

唯ちゃんが、普段なら言わないようなことを言いだしたので

私はとても動揺してしまいました。

さわ子「だ、だめよ!唯ちゃん」
    「私のために部活なんか辞めたらきっと後悔するわ!」

唯「さわちゃんのせいだもん〜〜……うぇっく、えっく」

私のせいで、部活をやめてしまったら

折角の彼女の青春は、台無しになってしまうでしょう。

しかし、私がイエスと言ったら、もしかしたら

彼女の人生すら台無しになってしまうかもしれない。

それらの気持ちに板挟みになった私は大変混乱しました。

どうすれば、どうすればよいのだろうと、必死で考えました。

結果、何とか最良であろうという選択肢を見つけたのです。

さわ子「……唯ちゃん」

唯「ふぇ……っく」

私は、とりあえず唯ちゃんを抱きしめてなだめ

そしてこう、つぶやいたのです。

さわ子「少しだけ……少しだけ、考えさせてくれる?」

唯「ぐす、ひっく……」

さわ子「私もね、正直なところ、どう答えていいかわからないの」
    「でも、唯ちゃんの気持ちはちゃんと伝わってきたわ」

唯「……ほ、んと?」

さわ子「えぇ、だから、その場で安易に応えるのはやめて」
    「ゆっくりと考えてみる、ちゃんとした、私自身の答えを」

さわ子「それで、どう?」

必殺、先延ばし。

大人のずるい、逃げ方です。

ですが、正直なところ、私も真剣に考えたいと、本当にそう思ったのです。

もしかしたら、これが最後の、告白される機会かもしれませんから……

自分で言うのも悲しいのですけれどもね。

その提案に、唯ちゃんは小さくうなずいてくれました。

ただし、唯ちゃんはこういうところでは抜かりないらしく

3日後には答えを出すという条件を付けられました。

教師という公の部分と、私生活部分とで、私の心は揺れ動きました。

これが、一番最初の悩みの種でした。

一人で悩むのもどうかと思い

私の教師人生を壊しかけた友人、クリスティーナこと

河口紀美に相談することにしました。

彼女は

紀美「付き合ってみれば?」

と、軽く言いやがったので、とりあえず一発デコピンしてやりました。

さわ子「もう、こっちは真剣に悩んでるっていうのに!」

紀美「こっちだって真剣に相談に乗ってるって」
   「……案外さ、付き合ってみれば分からなかったことが分かったりするもんよ」

紀美「その、唯ちゃん、だっけ?彼女の世界も広がるだろうしさ」
   「人生台無しになるんじゃないか、とかマイナスなことばかりじゃないと思うけどね」

さわ子「……そんなものかしら」

紀美「ま、さわ子もそろそろ伴侶を見つけなきゃ老後が……いったぁ!」

私の頬をつねる技術は、りっちゃんのおかげでかなり上達していたみたいです。

紀美のところどころに挟まれる憎たらしい部分は別としても

言っていることは、まぁそれほどには間違っていないのでした。

確かに、教師と生徒と言う危険な関係ではありますが

互いの成長につながるかもしれないし、何か大切なことが見つかるかもしれない。

マイナスなことばかりではないのです。


……3日間、考え抜いた結果

私は、唯ちゃんに「YES」という答えを出しました。

彼女はそれを聞いた途端大喜びで、私に抱き着いてきたのですが

そのぬくもりを感じ、嬉しそうな表情を見ていたら

「YES」と応えて正解だったのではないかな、とそう思えてきたのです。



…ただ、まぁ、そういう関係になってからと言うもの、

彼女のあからさまなスキンシップはどのような状態においても行われ

それが、今現在でも変わらずに行われているのです。

これが、二つ目の悩みの種です。

—————————現在

唯「えぇ、いいじゃん!さわちゃん分補給〜」

さわ子「ちょっと!すりすりしないで、いやぁ〜!」

唯「よいではないかよいではないか」

このような関係において、このような行為を

このような表だって見える場所でするというのはとても危険な行為なのですが

幸いなことに

唯ちゃんの性格と、私の完璧な……完璧な性格のおかげで

ただなつかれている先生と、とてもよくなついている生徒が

ふざけ合っているようにしか見えなかったのです。

ムギちゃんだけは、何となく私たちの関係を察しているようでしたが……

それ以外からは時折茶化されるだけで、何の疑いも持たれることはないのでした。


唯「さわちゃんちゅぅ〜〜〜」

さわ子「それはだめぇええ!!」

ただ、キスは危険なので、絶対に阻止するようにしています。

—————————————付き合い始めて1か月

3つ目の悩みの種です。

唯ちゃんの強い希望と、私の年上としてのプライドがありまして

時間があるときにはどこか外出するようにしています。

外出するようにはしているのですが……

唯「さ、3時間っ……」
  「短すぎるよ〜さわちゃん…」

さわ子「しょうがないでしょう!部活もあるんだし、私だって仕事が……」

とにかく、時間が無いのです。

近場に行けば、その短い時間でも有意義に過ごすことはできるのでしょうが

その近場で、誰か生徒と会ってしまうようなことがあれば、

さすがに怪しまれてしまいます。

ですから、なるべく私の車で遠めのところに出かけて、

知り合いのいないような場所で買い物などをする、というのが私たちのルールなのです。

遠出をするとなると、やはり行くまでに時間がかかってしまい……

現地について、買い物をする時間は1時間もないということが

しょっちゅうあったりします。

唯「ど、どこか近くいけないかな〜……」

さわ子「今日は祝日だから、特に生徒たちが街にあふれてるわよ」

唯「で、ですよねぇ……」

唯「……ま、いっか」
 「今日は、用事があるまでごろごろしてよ?」

さわ子「……そうね、そうしましょっか」

唯「……」
 「ん〜、さわちゃん」

さわ子「なに?」

唯「……頭撫でて?」

さわ子「もう、しょうがないわね…」

唯「えへへ……きもちい〜」

そうそう、悩みの種は他にもあるのです。

さわ子「……」

唯「ん〜……ふぁ」

さわ子「……」

唯「ぁー……んんっ」

さわ子「……」

唯「えへぇ……さ〜わちゃん」

付き合い始めたら、唯ちゃんがとてもかわいく見えるのです。

というか、実際とてもかわいいのです。

いつも、軽音部で見せている顔とは違う

甘えたような顔とか、ちょっと色っぽい声や仕草とか

その一つ一つが、可愛く見えて仕方がないのです。

きっと、紀美が言っていたことはこういうことなのだと思います。

さわ子「んも〜、唯ちゃん可愛い!」

唯「んわぁ!さわちゃんくるし……」

———————————さらに1か月

最近、また新しい悩みの種が出てきました。

それは……

さわ子「はー、はぁ……唯ちゃん…もう、無理……っ」

唯「えー…はぁ、もう?」

さわ子「ちょっと……休憩させてっ」

唯「むむ…しょうがないなぁ」
 「さわちゃん水飲む?」

さわ子「あー…お願い…」

唯ちゃんが元気だということです。

最近は、前よりも間隔が狭くなり

頻繁にセックスするようになったのですが…

唯ちゃんは何度イっても満足しないのです。

さわ子「これが、若さなのね…」

唯「え?」

私もまだまだ負けてはいられません…。

そういえば最初のころは、体を重ねるのは

さすがにヤバいのではないかと思っていたのです。

ですが、唯ちゃんの強い要望で、ある日ためしに一度セックスしてみて

そうしたら唯ちゃんがあっという間にやり方やコツを覚えだして

初日だというのに、何度イかされてしまったことか…。

その次の日は、休みの日だったので良かったのですが、

もし学校だったなら…と考えると、とても恐ろしいです。なぜなら、次の日足ががくがくになっていましたから…。

唯ちゃんの物覚えの早さは、そして夢中になった時の集中力はもはや凄いではなく、恐ろしいレベルです。

さわ子「あぁ…水おいしい…」

唯「…」

さわ子「ん…」

唯「さ、さわちゃんっ!」

さわ子「え?な、なによ…ま、まさか!」

唯「第4ラウンド、行ってみよー!!」

さわ子「ま、まだ休憩して…いやああぁぁあぁぁぁ!!!」

———チュンチュン

さわ子「…ん、んん〜〜…」

唯「…すぅ、すぅ」

さわ子「はぁ…いたた…」
    「もう、朝…」

さわ子「…頭が…ボーっとするぅ…」
    「もう一眠り…しちゃおうかしら…」

さわ子「…」

さわ子「…えっ」



さわ子「ちょ、ちょっと!唯ちゃん起きて!!」
    「今日、木曜日!!学校!学校だってば!!」

唯「…」
 「えっ!?」


こういうことも増えて、平日の朝だと気付かされるたびに

私の寿命は物凄いスピードで縮んでいきます。

———————————————————

———————————————

———————————

私は、多くの悩みの種を抱えながら

唯ちゃんとの時間を過ごしていきました。

色々な場所へと行きましたし

何度も体を重ねました。

学校では教師と生徒の関係ですが

私生活では間違いなく、恋人でした。

そんな私たちでしたが

いつの間にやら、片方の関係を終わらせる時が来ていました。

さわ子「唯ちゃん」
    「……卒業、おめでとう」

唯「ありがとう、さわちゃん」

さわ子「…この前、入ってきたと思ったら」
    「もう、あっという間に卒業だもんね」

唯「うん、私も、あっという間だった気がする」
 「今なら、あの時、さわちゃんが「あっという間」って言った意味も分かるかも」

さわ子「…そうでしょう?」

唯「うん…」


カツ、カツ、カツン


さわ子「…学校は、楽しかった?」

唯「うん、とっても」
 「この学校に来て、軽音部に入って、皆とあえて」

唯「さわちゃんとあえて、とても幸せだった」

唯「本当に、よかったって思ってるよ」

さわ子「…そう?」

唯「うん」

さわ子「…そっか」
    「私もね、最初に担当した子たちが、皆で」

さわ子「唯ちゃんで、本当に良かったって思ってるわ」

さわ子「良い子たちばっかり」

さわ子「…良い子たちで、本当、困っちゃうくらいだわ」

唯「でしょ?」


さわ子「…」
    「本当に、卒業しちゃうんだものね」

唯「うん、そうだよ」
 「今日で、この校舎ともお別れ」

唯「…まぁ、たまに遊びに来るかもしれないけどねっ」

さわ子「…」

さわ子「あのさ、唯ちゃん」

唯「ん?」

さわ子「…私たち」

唯「…」
 「大丈夫だよ」

さわ子「…え?」

唯「今日で、先生と、生徒っていう関係は終わりかもしれないけれど」
 「私と、さわちゃんっていう関係は」

唯「これからも、ずっと続いていくよ」

さわ子「…そうよね」
    「唯ちゃん、大学で浮気しちゃ、ダメよ」

唯「分かってるよ!…さわちゃんもだよ」
 「私みたいに、先生を脅すような生徒がいるかもしれないんだから」

さわ子「あれは本当に困ったわよ?」

唯「えへへ、ごめんごめん」
 「でも、絶対にね、浮気しないでね」

さわ子「はいはい」

さわ子「…よし、じゃあ明日は唯ちゃんの卒業を祝って、食事にでも行きましょっか!」

唯「おぉ!」

さわ子「勿論、私が奢ってあげるわよ!」

唯「おぉおぉぉ…!!」
 「はいさわちゃん!私、甘いものが食べたいでっす!」

さわ子「なら、ケーキのおいしいお店にでも行こっか!」

唯「やったぁ…!えへへ、楽しみだなぁ〜」
 「あ、その後ってぇ…」

さわ子「…もう、しょうがないわね」
    「ウチに来ていいわよ」

唯「さすが、分かってますなぁ〜さわ子殿〜」

さわ子「分かるわよ、これだけの間、一緒にいればね」

唯「えへへ…」

唯「愛してるよ〜、さわちゃん」チュ

さわ子「…私もよ、唯ちゃん」
    「愛してる」チュ

————————今思えば

悩みの種、は私にとっての幸せそのものだったのかもしれません。

告白されて、悩んでいるときも

抱き着かれて、ぬくもりを感じているときも

買い物に行けずに、家でゴロゴロしていた時も

唯ちゃんが可愛くて、仕方なかった時も

立てなくなるまで、体を重ねたときも

そのせいで、翌日遅刻しそうになった時も

…そして、唯ちゃんが卒業してしまって

関係が終わってしまうのではないかと、思った時も

気付いたときには、その悩みは、かけがえのない思い出になっていました。

ですが、ある一つは、これから先も、思い出にならず、悩みのままあり続けるでしょう。



その悩みは、唯ちゃんと過ごす毎日が幸せすぎる、ということです。


                 (終わり)              

唯さわって何なのかやってるうちに分からなくなりました。
次は何やるかまだ決めてません。

次乃莉なずが思い浮かんだので乃莉なずやります
今日の夜やります

<乃莉なず×沙英ヒロ×引き金>

乃莉「…」
   「…ん〜」

乃莉「…」
   「んん?」

乃莉(これってどうやってやればいいんだろ)

乃莉(ゆのさん達に聞きに行こっかな)

乃莉「…」
   「…よしっ」

乃莉(これと、これを持って…あぁ、あとあれも…)

乃莉(そういえば選択科目とかも聞きたかったんだった)

乃莉(ちょうどいいや、それも聞いておこっと)

トタトタ…トタン

ガチャンッ

タン、タン、タン…

乃莉「ゆのさーん、おじゃましm

ガチャ、ガチャガチャッ

乃莉「…」

乃莉「あれ?ゆのさーん?」


沙英「あれ?乃莉、どうしたの?」

乃莉「あ、沙英さん」
   「勉強、分からないところあったんで、ちょっと聞こうかなって思ったんですけど」

乃莉「ゆのさん、いないみたいで」

沙英「あぁ、そうだったんだ」
   「そういえば、昨日宮子とどこか出かけるって言ってた気がするなー」

乃莉「あ、そうなんですか…宮子さんもいないんだ」

沙英「…勉強、分からないところあるんなら、教えてあげよっか?」

乃莉「えっ!本当ですか!」

沙英「うん、教えられるところなら、ね」

乃莉「ありがとうございます、じゃ、お願いします!」

———————————————沙英部屋
沙英「あがってあがって?」

乃莉「おじゃましまーす」

ヒロ「あら、乃莉ちゃん、いらっしゃい」

乃莉「あっ、ヒロさん、こんにちはー」

ヒロ「うん、こんにちは」

沙英「乃莉がさ、勉強分からないらしいから、教えてあげようかなって思って」

ヒロ「そうなんだ!なら私も、手伝おうかな?」

乃莉「ありがとうございます!…そういえば、ヒロさんも何か沙英さんに用事が?」

ヒロ「え?」

沙英「え?」

乃莉「え?」

ヒロ沙英「「特にないけど…」」

乃莉「あ…そ、そうですか…」

乃莉(既にどっちかの部屋にいるってことがデフォなのかな…)

沙英「で、どこがわからないの?」

乃莉「あ、えっと」
   「3学期の課題で…ここのやり方が」

沙英「あぁ、それかー」

ヒロ「それはゆのちゃん達も苦戦してたわね〜」

乃莉「や、やっぱりそうですよね」


吉野屋『私に似合う服のデザインを考えてきてくださいね〜♪』


沙英「とりあえず、ファッション誌とか参考にしてみたら?」

沙英「あんまりにも馬鹿にしたようなのは駄目だけど」
   「ある程度ベタな組み合わせなら問題ないと思うよ?」

乃莉「あ、そうなんですか?」

ヒロ「でも、私たちのころに」
  「優秀だっていうことで、貼られていたのはコスプレだったわよね?」

沙英「あ、そうだったかも」
   「たしか…ワル○ューレ…だったかな?」

乃莉(吉野屋先生らしい…)

沙英「まあ、張り出されなくてもいいなら、ファッション誌見て、考えればいいよ」

ヒロ「そうね、私たちもいろいろな本参考にして考えていったもんね」

乃莉「そうですかー…わかりました!ありがとうございます」
   「じゃあ、課題は大丈夫、と…」

ヒロ「ほかにはなにかある?」

乃莉「えっと…あ、そうそう、2年の時の選択授業なんですけど」
   「どれを取ったのかなって、参考にしたくて」ガサガサ

乃莉「これ、プリントなんですけど…」

沙英「あー、選択授業ね」
   「私は、2年はコレ取ったなぁ」

乃莉「そうなんですか…コレはどうでした?」

沙英「あぁ、うん、書かれてある通り」
   「この先生も良い先生だし、課題も出過ぎないし、難しくないから…」

乃莉「へぇ!…ヒロさんは?」

ヒロ「え?えっと、私はね」

沙英「ヒロはそれだよね?」

ヒロ「うん、そうね」

乃莉「ソレはどうなんですか?」

ヒロ「えっと、ソレはねー」

乃莉(…ん?)

ヒロ「先生はー」

乃莉(あれ?…この二人…ナチュラルに)

ヒロ「授業はねー」

乃莉(手…繋いでる)

ヒロ「課題だけどー」

乃莉(指絡ませてるし…)

ヒロ「それでねー?」

乃莉(…というか、あれ?薬指に指輪なんてはめてたっけ…?)

ヒロ「ってかんじなのよ」

乃莉「…」

ヒロ「…の、乃莉ちゃん?」

乃莉「…っは!はい!?」

ヒロ「わかりにくかったかしら…?」

乃莉「あっ!いえ!すいません!」
   「色々と聞いて、考えてたらつい…ぼーっとしちゃって」

沙英「あはは、まぁ選択は自分が面白そうって思った奴が一番良いと思うよ?」

乃莉「そ、ですか?」

ヒロ「うん、沙英の言うとおり」
  「美術科には悪い先生はいないから、そこは気にしなくてもいいと思うし」

ヒロ「課題だって…(吉野屋先生以外は)同じくらいの量、同じくらいの難しさだから」

乃莉「…わかりました」
   「選択も、いろいろと考えてみます」

沙英「期限は?」

乃莉「まだあと一週間はあります…かね?」

沙英「なら、まだ余裕あるね」
   「まぁ、ゆっくり考えてみなよ、自分の将来も考えてさ」

乃莉「はい、そうします!ありがとうございます!」

乃莉「とりあえず、聞きたいことはなくなったんで…」
   「私はじゃあ…」

沙英「あ、乃莉」
   「よかったら、紅茶飲んでいったら?」

乃莉「え?良いんですか?」

沙英「うん、ヒロが買ってきた紅茶がおいしくってさー」

乃莉「…へぇ!」

ヒロ「沙英にも飲ませてあげようと思って、大目に買ってきたから」
   「是非乃莉ちゃんも飲んでみて?」

乃莉「じゃあいただきますー」

沙英「じゃあ、ちょっと待ってて」

トタトタ…

乃莉「どこの紅茶なんですか?」

ヒロ「えっとね、あそこに、文房具屋があるでしょ?」

乃莉「あ、ありますね」

ヒロ「そこの向かいに最近できたの」

乃莉「あれ?あそこって前は喫茶店だったんじゃ…」

ヒロ「そうだったんだけれど」
  「いつの間にかいろんな茶葉が売っているお店になっててね」

乃莉「へぇー…」

ヒロ「…」
  「あ、乃莉ちゃん、ちょっと待っててね?」

乃莉「え?あ、はい」

トタトタトタ…

乃莉「…ん〜」
   (進路どうしよう…沙英さんのもヒロさんのも面白そうだなー)

…チョットイレスギ

アレ、ソウダッケ?

乃莉「…これも面白そうだなー」

ウン、ソレクライネ
ヨクデキマシタ♪

チョ、ヒロ…ワッ

乃莉「…」
   「んん…?」チラ

ヒロ「よしよし♪」

乃莉(!!)

沙英「ひ、ヒロ!恥ずかしいって…」

乃莉(ひ、ヒロさんが…沙英さんに)

ヒロ「え?昨日は喜んでたのに」

乃莉(抱き着いて、なでなでしてる…!?)

沙英「そ、それはっ、今は!今は…乃莉だっているし…!」

乃莉(沙英さん顔真っ赤!ってか…ヒロさんそんな顔するんですかっ!?)

ヒロ「沙英ったら恥ずかしがりなんだから♪」

乃莉(…でも)
   (…めっちゃ幸せそう)

ピィィ————!!

乃莉「っ!!」ビックゥ
   「え、えっとー!」ササッ

沙英「できたよー、って…」

沙英「乃莉、なんでそんなに顔赤いの?」

乃莉「い、いや」
   「甘いなぁ…って」

沙英ヒロ「「…?」」

乃莉「そ、それより、紅茶をっ!」

沙英「あ、ごめんごめん」

ヒロ「これなんだけどね?」


乃莉(う…二人のことが気になって…)

乃莉(味が分からない…)


ヒロ「どう?」

乃莉「お、おいしいですね!」

ヒロ「よかった〜!」

乃莉(ごめんなさいヒロさん沙英さん…!)

————————————————————乃莉部屋
乃莉「…はー」

乃莉(…それにしても)

乃莉(さっきの沙英さんとヒロさん…)

乃莉(…)

乃莉(…仲良かったのが、さらに仲良くなってるような…)

乃莉(…もう、すでに友達とか…親友とかそういうレベルじゃなく…)

乃莉(そもそも、指輪してたよね…たぶん…おそろいの)

乃莉(しかも、薬指に…)

乃莉(…ってことは、つまり…)

乃莉(…)カァ

乃莉「そういう…ことだよね」

乃莉(…同性だけど)

乃莉(二人は…気にしてないのかな…)

乃莉(…もし)

乃莉(もし、周りの目とか…社会の目とか)

乃莉(そんなの関係なしに)

乃莉(二人でいるのが幸せだからって)

乃莉(そういう関係になれたんだとしたら…)

乃莉「…すごいなー」


乃莉(なずなは…)

乃莉(なずなは…どうなんだろ)

乃莉(やっぱり、気持ち悪いって思うのかなー)

乃莉「…」
   「はぁ…」

乃莉「なずな…」

コン、コン

乃莉「…?」

トタトタトタ

乃莉「はーい」

ガ…チャン

乃莉「あ…」

なずな「…あ」

乃莉「な…ずな?どうしたの?」

なずな「あ、あのね…ちょっと」
    「何でだか、眠れなくて…」

なずな「…乃莉ちゃん、起きてたら」
    「起きてたら、いいなぁなんて、ね。思って…」

乃莉「…」
   「うん、あがりな?」

乃莉「私も眠れないなって思ってたんだ」

なずな「おじゃまします」

ガチャン…


乃莉「なずな、ちょっと座ってて」
   「今、ホットミルク作るからさ」

なずな「あ、うん、ありがとう」


乃莉(うっわぁ、考えてた時にちょうどなずなが来るなんて)
   (…な、なんかすっごいドキドキしてる…)ドキドキ

乃莉(い、意識しちゃう…からか)

乃莉(…)

乃莉(も、もし…自然に手を握ったら)

乃莉(自然に、抱き着いて、頭撫でたら…)

乃莉(どんな反応するんだろ…)

乃莉(まず、自然に抱き着くって…自然に頭撫でるって…)

乃莉(私がやってる時点で既に若干自然じゃない…)

乃莉(でも、なずなに対してなら…自然…かもしれない)

乃莉(いや、そもそも!そういうことをしていったい何になるんだろ…)
   (でも、反応が良かったら、もしかしたら、あり得るか…)

乃莉(いや、何が!?)
   (そもそも何で手を握る方向に若干傾いてるんだろ)

乃莉(で、でも、本当に、反応が良くて…良い雰囲気になったら…)
   (…いずれは、沙英さんやヒロさんみたいに、なれるかな)

乃莉(ん…で、でも今でも結構仲は良いし…)
   (幸せじゃないわけではないけど…)

乃莉(…思いが通じ合ってたら…もっと幸せなのかも)

クツクツ…

乃莉「あ、出来てた…」
   「…ちょっと温めすぎちゃったかもなー」

乃莉(と、とりあえず…)
   (…ためしに、やってみようかな)

乃莉「なずな、お待たせ」

なずな「あ、ありがと、乃莉ちゃん」

乃莉「熱いから気を付けなよー?」

なずな「あ、うん…」
    「じゃあ、いただきます」

乃莉「どうぞー」

なずな「ふぅ…ふぅ」
    「ん…」ズズ

なずな「あちっ!」

乃莉「だから言ったじゃん!」

乃莉「…ま、温めすぎた私も悪いんだけどさ」

なずな「えへへ…うん、もう少し冷ましてから飲むね」
    「ふぅー…ふぅー」

乃莉(…)
   (かわいー)

なずな「んー」

なずな「おいし…あったかい」

なずな「乃莉ちゃん、ありがとうね」

乃莉「へへ、良いって」
   「…で、なずなは」

乃莉(…いつ手を握ろう)

乃莉「どうして眠れないの?」

なずな「へ?」
    「あ…う、うん…」

乃莉(この話を聞いている間に…)
   (自然に握ってみようかな)

なずな「…ちょ、ちょっといろいろ考えてて」
    「そうしたら、眠れなくなっちゃって…」

乃莉「あー、そうなんだ」
   「私もおんなじ」

なずな「乃莉ちゃんも?」

乃莉「そ、いろいろ考えることがあってさ」

乃莉(…よし、握る)

乃莉「どんなこと、考えてたの?」

ギュ

なずな「っ…!!」ビク

乃莉(あ、なずなびくってした)
   (この時点でもう自然じゃない!)

乃莉(で、でも…離せない…)

なずな「ぇ…ぇぇーとっ」

乃莉「せ、選択とか?」

なずな「ぅ、ぅんっ!!そ、そんな…とこっ…」

乃莉(一気にぎこちなくなりました!はい)
   (私もなんかさっきより緊張してるし)ドキドキドキ

乃莉「今日、沙英さんと、ヒロさんが勉強教えてくれたから」

なずな「っ!!」ドキッ

乃莉「その時に、選択の事も聞いて…って!な、なずな!」

乃莉「ホットミルクこぼしてるっ!」

なずな「…え、えっ!?あ!あ、きゃぁ!」
    「あ、あつい〜!」

—————————————

なずな「ご、ごめんね!ごめんね!乃莉ちゃん…!」
    「布団に、ミルクこぼしちゃって…」

乃莉「い、いや、大丈夫だって!これくらいなら洗っちゃえるよ」
   (…そもそも、私が手を握ったのが悪いから…なー…)

乃莉「夏用だけど、替えの布団もあるし…」

なずな「…う、うん」

乃莉「とりあえず、布団にはいろっか」
   「パジャマ着替えたから、ちょっと寒いだろうし」

なずな「…」
    「…うん」

モゾモゾ…

乃莉「…ぅ、ちょっと寒いな」

なずな「ご、ごめんね!本当に…」

乃莉「気にしない気にしない」

乃莉(ごめんなずな〜〜〜!)

乃莉「…」
   「あ、ってか…なずな、泊まるつもりはなかった?」

なずな「…え?」

乃莉「あ、あぁ、えっと、眠れないって来たから」
   「眠くなったら戻ろうと思ってたのかなーって思って」

なずな「え、う、うーん…」
    「乃莉ちゃんが…良いって言うなら…と、泊まろうかな…っては思ってたけど…」

乃莉「そっか…なら、い、良いんだけど」
   (いやいや、この状態で一緒に眠るとか…)

乃莉(ちょっと、今夜は眠れそうに、無いんですけど!)ドキドキ

乃莉(…)

乃莉(…それにしても、さっきの反応)

乃莉(明らかに、動揺は…してた)

乃莉(でも、それが、どっちの意味での動揺なのか…は、わからない…)

乃莉(…顔…赤かった…気はするけど…)

なずな「…な、なんか」
    「布団に入ったら、眠くなっちゃった…かな」

乃莉「そっか、なら寝る?」

なずな「う、ん…そうしようかな」

乃莉「…わかった」
   「おやすみ、なずな」

なずな「…おやすみ、乃莉ちゃん…」


乃莉(…眠くなったってことは)
   (たぶん今もドキドキしてるのは、私だけだろうな)

乃莉(意識されてないのかな〜)

乃莉(…)
   (まぁ、いいか…)

乃莉(って…ん?」)

なずな「…すぅ…」ブルブル

乃莉(なずな…震えてる?)
   (もしかして、寒いのかな…)

乃莉(布団…を取ろうにもアレは既に牛乳で…)
   (何かかけようにも……そうだ)

ギュ

乃莉(…どうせ眠れないし)
   (…自然に抱き着いたってことで…)

乃莉(ついでになずなを温める、と…)

乃莉(…)
   (あったかい…あったかいけど)

乃莉(すごいドキドキしてる私…)ドキドキドキドキ

なずな「…」
    「…」ブルブル

乃莉(あれ?まだ寒いのかな…)

なずな「…っぐ」

乃莉(…へ?)

なずな「ひ…ひっ、ひっぐ…」

乃莉「え、えっ!?」
   「なずなっ!?な…」

なずな「…泣いてるの?」

なずな「…ぅ、ぅぐ」

乃莉「ご、ごめん!そんなに…抱き着かれるのが…嫌だった?」

なずな「ち…ぐす…ちがう、の」
    「ちがく…てぇ…ひぐっ」

なずな「…うれし…くてぇ…ぇっぐ、えぐ…」

乃莉「…」
   「へ?」

なずな「よく…わかんな…ぇっ…ぇっく…」

乃莉「あ、あぁ…うん、わかった、わかったよ」
   「とりあえず、落ち着こう、なずな」

乃莉「…よ、よしよし…」ナデナデ

—————————————————

なずな「…ぐす…」

乃莉「…落ち着いた?」

なずな「…うん」

乃莉「…」
   「どうして、泣いたの?」

なずな「…」
    「…あの、ね」

なずな「今日、なんだけど」
    「…ヒロさんに、会って」

なずな「ちょうど、ヒロさんに聞きたいことがあったから、聞いてもらおうって、思って」
    「そうしたら、ヒロさんが、お部屋に入れてくれたんだ…」

乃莉「…ん?う、うん」

なずな「そうしたら、沙英さんも、ヒロさんの部屋にいたんだけど…」

乃莉(午前中はヒロさんの部屋にいたんだ…)

なずな「…その、二人が…」
    「とっても、仲良くなってて…」

乃莉「あぁ…うん」

なずな「…自然と…手をつないでたり…」

なずな「…抱きあってたり…」
    「本当に、仲良さそうで…」

乃莉「…指輪もしてたでしょ」

なずな「え?乃莉ちゃん、気付いてたの…?」

乃莉「うん、まぁ…あ、ごめん、それで?」

なずな「う、うん…それで」

なずな「…あの」

なずな「二人とも…女の人同士だけど」
    「すごく、幸せそうで…」

なずな「…良いなぁって、思って」

なずな「もし、私も…私も…その」
    「…えっと」

なずな「の、のっ…」

乃莉「…の?」

なずな「乃莉ちゃんと!そ、その…そんな関係になれたら!って、あの…おもって…」

乃莉「…なずな」

なずな「…でも、もし、乃莉ちゃんが…」
    「そういうのが嫌いで」

なずな「もし…私が、そういう関係になりたい…って思って」
    「それで、今の関係が崩れちゃったら…嫌だなぁって…」

なずな「でもでも…やっぱり…す…あの」
    「…すき、だから…その、あ、あの…」

なずな「…も、もう、どうしていいか分からなくなっちゃって…」

なずな「…考えてたら、眠くなくなっちゃって…」
    「乃莉ちゃんに…すっごく…会いたくなって…」

なずな「…そしたら、乃莉ちゃん…」
    「手を…握ったり…」

なずな「…抱きしめてくれたり…したから」
    「余計にわかんなくなっちゃって…」

乃莉「…」

なずな「…ご…ごめん」
    「ごめんね…乃莉ちゃん」

なずな「私…気持ちわr——————

ギュッ

なずな「————へ?」

乃莉「…もう、なずな」
   「まだ、私は、何とも言ってないでしょ」

なずな「…乃莉、ちゃん…?」

乃莉「…私もさ」

乃莉「私も、なずなと、おんなじこと考えてたんだ」

なずな「え?」

乃莉「私も、今日、沙英さんとヒロさんが、そういう関係だってことに気付いてね」
   「最初、びっくりしたけど」

乃莉「ほかは関係なく、二人が幸せだから、一緒にいるのって」
   「良いなって」

乃莉「私も、なずなと、そういう関係に慣れたらいいなって思ったんだ」

なずな「…そ、それって…」

乃莉「うん」
   「私も、なずなのことが好き」

乃莉「私も、なずなと、沙英さんやヒロさんみたいな関係になりたい」
   「心から、そう思ってるよ」

なずな「乃莉…ちゃんっ…」

乃莉「…」
   「ありがと、なずな」

なずな「…なに…?」

乃莉「なずなが、私に会いに来てくれなかったら」
   「私、ただひたすらいろいろ考えて、本当に眠れないまま朝を迎えてたかも」

なずな「…ううん」
    「乃莉ちゃんも、私の手を握ってくれて、抱きしめてくれて…ありがとう」

乃莉「…そ、それは…」
   「そうした時の、なずなの反応を見て、気持ちを伝えようかつたえまいか決めようと思って」

乃莉「…やったことだからさ…」

なずな「そ、そうなの…?」

乃莉「…ヘタレちゃった」

なずな「…ふふっ」

乃莉「…えへへっ」

乃莉「なんか、私たちって、沙英さんとかヒロさんには程遠いね、なずな」

なずな「…そうだね!乃莉ちゃん」

乃莉「でも…」

なずな「…うん」

乃莉「私たちは、私たちなりに」

乃莉「私たちのカタチを考えてさ」

乃莉「それで、幸せになれれば、いいんじゃないかなって思うんだ」

なずな「……うん」

乃莉「ま、でも、とりあえずの目標は」
   「沙英さんヒロさん夫婦に負けないくらいのカップルかな!」

なずな「そうだね」
    「…」

なずな「…乃莉ちゃん」

乃莉「…うん?」

なずな「…えと」

なずな「あ……い、して、る…」ボソ

乃莉「…えへへっ」
   「…私も、だよ、なずな」

——————————————
沙英「…二人、大丈夫だったかな」

ヒロ「きっと、大丈夫よ」
  「私たちに触発されて、最終的には正直になったはずだから」

沙英「そうかな?」
   「…それよりヒロ、二人が親友以上の感情を持ってるなんて」

沙英「よくわかったね…私は気づかなかったよ」

ヒロ「そう?むしろ気が付かない方が不思議じゃない?」

沙英「えっ?」

ヒロ「もしかして、ゆのちゃんと宮子ちゃんも…ってこと、気付いてない?」

沙英「…はっ!?」

ヒロ「…沙英って、本当に…」
  「さすが、私があれだけアプローチしてたのに、私が告白するまでず—————————」

ヒロ「—————っと、告白しようかしまいか迷ってたヘタレなだけあるわね♪」

沙英「そ、それは関係ないじゃんか〜〜〜っっ!!!」


          (終わり)

もっと短めになるはずだったのに
短編ってなんなんだべ

次はまぁ…ひまあかり、みほさお、あかれい、あかあお、むぎあず
のどれかを考えてますが、もしかしたら好き勝手なヤツをやるかもしれません

<あかあお×ドッキング研究>
——————————————アローン襲来

<<ウォォン…!!>>

健次郎「アローンがひるんだ!」
    「今じゃ二人とも、ドッキングじゃあああああああ!!」

あかね「あおいちゃん!」

あおい「うんっ!あかねちゃん…!」

…デコチュー

あかあお「ビビッド・ブルー!オペレーション!」

あかね『一気に決めよう!』

あおい『うん!』

あかあお「ビビッド・インパクトッ!」ガッチョイーン

あかね『セーフティー、解除っ!!』

あおい『エンジン出力、120%!』
    『150%!!』

あかあお「臨界突破!出力200%ッ!!」

あおい「ファイナル・オペレーションッ!!」

ズッガオーーーーンッッッ

健次郎「や、やったか!?」

<<…>>

<<クオオオオオオン!!!>>ガガガッ

健次郎「なんじゃとぉ!?二人のファイナルオペレーションを以てしても」
    「まだ耐えるかっっ!?」

あかあお「はぁ…はぁ…!」

シュイーン…

あかあお「も、もう一回!って…」

あかね「あれっ!?」
    「ドッキングが…」

あおい「勝手に解除されちゃった…?」

<<オオオオオオオオオオオオンッ!>>

健次郎「いかん…ファイナルオペレーションを使ってしまうと」
    「ドッキングシステムは自動的に解除されてしまうんじゃ!」

あかね「えええええっ!?」

あおい「そ、そんなっ…!」

あかね「なら、もう一回ドッキングしてっ…」
     「あおいちゃんっ!」

あおい「う、うんっ…わかった、あかねちゃん」

健次郎「いかん…一回ドッキングしてしまうと」
     「1日経過しなければ、同じ者同士でドッキングすることはできん」

あかね「えええっ!?そんなぁ!」

健次郎「ま、まぁそのアローンは強力なファイナルオペレーションを受けた」
    「通常攻撃でも十分破壊できる!…はずじゃ」

わかば「じゃあ、私たちが行くわっ!」

ひまわり「うん…!」

わかば「ネイキッドブレード!」ジャキィン
    「天元理心流奥義!乱れ○月花!!」

ひまわり「ネイキッドコライダー!」ビシュシュシュッ
     「はっ…!」

ドドドッ、ジャッキィン!!

<<ウォォン…!…ォォォォン…>>ガクン

わかば「やった…!」

ひまわり「…ふぅー…」

わかば「やっぱり、だいぶ弱ってたみたい」
    「さっきまで全然効いてなかったのに、ファイナルオペレーションの後は」

わかば「すんなり攻撃が通ったわ」

ひまわり「…確かに」

あかね「…ご、ごめんねっ!二人とも…」

あおい「思い切りやった…はずなんだけど…」

わかば「良いじゃない!とりあえずは倒せたんだし…」

ひまわり「二人のおかげで倒せたようなもの…」

あかね「そうかなー…」

健次郎「うむ、今回の敵はたまたま硬かっただけじゃ」
    「気に病むことはないぞ!」

健次郎「とりあえず、4人とも、お疲れ様じゃ」

健次郎(…うぅむ、とはいえ、4人の中でも特に強力とも言える)
    (あの二人のファイナルオペレーションでとどめを刺すことができなかったとは…)

健次郎(アローンはどんどんと強くになってきているようじゃ…)

健次郎(このままでは、少し危険かもしれんな…)

———————————戦闘後、一色家
あかね「おじいちゃーん」
    「二人に話があるって言ってたから、あおいちゃんも連れてきたよ!」

あおい「お、お邪魔します」

健次郎「おぉ、あかねにあおいちゃん」
    「よく来たな、まぁ座るのじゃ」

あかね「うん…で、話って何?」

健次郎「それなんじゃがな、二人にドッキングシステムについて詳しく教えようと思ってな」

あかね「あ、うん…私もちょっと聞きたいなーって思ってた」

健次郎「うむ…」
    「まぁ、名前の通りドッキングシステムとは、オペレーションキーをもつもの同士が」

健次郎「合体して、強力な技を繰り出すシステム、と言うのは何となく分かっているじゃろう」

あかね「うん、何となくは分かる!」

あおい「…本当に、何となくだけど」

健次郎「うむ」
    「強力な技で、ある程度のアローンなら一撃で沈めることができる」

健次郎「…じゃが、その分デメリットもあるんじゃ」

あかね「デメリット?」

あおい「それって…今日のアローンとの戦いみたいに…」
    「一度で決められないと、そのあとしばらく、ドッキングできないとかですか?」

健次郎「うむ、それも一つある」
    「ドッキングシステムは、さっきも言ったが、一度ファイナルオペレーションを放つと」

健次郎「自動的に解除されてしまうのじゃ」
    「しかし、解除の要因はそれだけではない」

あかね「ほかにもあるの?」

健次郎「制限時間、3分間経ってしまうと解除されてしまう」

あおい「制限時間まであったんですか…」

健次郎「うむ」
    「それ以外にも、解除後は武器の威力が弱まってしまったり」

健次郎「身体を守る機能が失われてしまう、とても危険な状態に陥ってしまったりするんじゃ」

健次郎「一体アローンが出るたびにポンポン打ってたが」
    「それはなかなか危険なことだったんじゃ」

健次郎「ま、だからわしがちょくちょくと攻撃のタイミングを指示していたんだがな」

あかね「そうだったんだ…」

あおい「初めて知りました…」

健次郎「まぁ…何となくわかるかな〜って思ったから」
    「面倒な説明は省いたんじゃが…」

あかね「もう!おじいちゃん!」
    「そういう大事なことは早く教えてよ!」

健次郎「ぅぅ…す、すまん」

健次郎「そ、そんなことより、話の本題に移る」

健次郎「今日アローンと戦ってみて、何か感じたことはないか?」

あかね「感じたこと?」
    「う—————ん…」

あおい「…前よりも、強くなってきてる…?」

健次郎「そうなんじゃ」
    「明らかに、最初に出てきたアローンよりも強くなっている」

健次郎「防御力も、攻撃翌力も、頻度も」
    「最初に比べれば大きく進化しているのじゃ」

健次郎「これを考えると…」

あおい「ファイナルオペレーションを使っても」
    「とどめを刺しきれない、アローンが現れちゃう…」

健次郎「そういう可能性もあるということじゃな」

あかね「そ、それって大変なことじゃない!?」
    「もしファイナルオペレーションで倒せなくて」

あかね「反撃されて、やられちゃったら…」

健次郎「それはとても危険な状態じゃ」
    「…だがな、こっちも進化できないというわけではないのじゃよ」

あかね「どういうこと?」

健次郎「ドッキングシステムも、より強力にすることができる」
    「二人の友情パワーをより高めることでな」

あおい「より親密に…?」

健次郎「そうじゃ、より深く、ドッキングすることができるようになれば」
    「わしの見積もりでは、制限時間を10分に!」

健次郎「ファイナルオペレーションも、より強力なのが放てるようになる!」
    「…た、たぶん」

あかね「す、すっごーい!!それならきっと、どんな強いアローンでも」
    「耐えられないくらいの攻撃ができるね!」

健次郎「うむ、そうじゃろうな」
    「だから、二人はより親密になれるよう」

健次郎「色々と話し合って、試してみてほしいのじゃ」

あかね「なるほど!」

健次郎「まぁ、試してみても、実際どれほど友情パワーが高まっているのか分からないだろうからな」
    「これを使ってみると良い」

あおい「鍵にちっちゃいディスプレイがついてるね…」

あかね「おじいちゃん、コレはなに?」

健次郎「友情パワーを測定する機械、『友情パワー測定器』じゃ」

あかね「そのまんまだね!」

健次郎「おぉう!そのまんまじゃ!」
    「使い方は、それを首にかけて、何か二人で行動してみる、それだけじゃ」

健次郎「ためしにドッキングの振りをしてみると良い」

あおい「それって、おでこに…」

健次郎「うむ」

あおい(…ドッキング以外でやると、ちょっとドキドキする)
    「いい?あかねちゃん」

あかね「うんっ!どーぞどーぞ!」

あおい「じゃあ…ん」チュ

ピピピピピ…

『50%』

あかね「50%、だって」
    「これってどうなの?おじいちゃん」

健次郎「まぁ、普通じゃな」
    「そもそも、このデコチューを基準にしておるから、当然と言えば当然じゃ」

健次郎「50%とかなんとか書いてあるが、MAXは100%ではない」
    「上限は特に設定されておらん!」

あおい「そ、それって…%で表す意味あるのかな…」

健次郎「まぁ、多ければ多いほどいいんじゃ!強いんじゃ!」

健次郎「ともかく、二人はそれを付けていろいろ試してみぃ」
    「これも示現エンジンを守るものとしての、任務じゃ!」

あかね「りょーかい!まかせて、おじいちゃん!」

あおい「が、がんばります!」

健次郎「うむ!」
    「わしもわしで、いろいろと友情パワーを高める方法を考えてみる」

健次郎「何かあったらいつでも言うんじゃぞぉ!」

あかあお「はーいっ」

———————————————
あかね「とりあえず、何からやってみよっか?」

あおい「え?う、うぅん、えっとー」

あかね「とりあえず、手、繋いでみる?」

あおい「えっ!?う、うん…やってみよっか」
    (う、うわぁ!強くなるためではあるけれど)

あおい(なんだか、ものすごく、恥ずかしい…!)

あかね「はい、ぎゅー」

あおい「…ぎゅ、ぎゅー…」
    (意識しない、意識しない…!)

ピピピピピ…

『15%』

あかね「ありゃりゃ、さっきより全然低いや」

あおい「本当だね…」

あかね「手の握り方とかも関係あるのかな?」

あおい「えっ?」

〜あかねとこいびとつなぎ〜

あかね「えへへ、指絡めるとなんか」
    「なんか、すごいねっ!」

あおい「う、うんっ!!…う、うぅ〜!」

あおい(あかねちゃんと…こいびとつなぎしちゃってる…!)
    (あ、汗かいてないよねっ!大丈夫だよねっ…!?)

ピピピピピ…

『40%』

あかね「あれ、これでもやっぱりおでこにちゅーよりは低いんだね!」

あおい「…ブツブツ」ドキドキ

あかね「…あおいちゃん?」

あおい「ふぇえ!?う、うんっ!そうだね!!」

あかね「…へんなあおいちゃん」
    「手、離す?」

あおい「うっ!う、ううん!もうちょっとだけ!」

あかね「…?そっか!」

あおい(あかねちゃんとこいびとつなぎ…あかねちゃんとこいびとつなぎ…)

〜ハグしてみる〜

あかね「よし!じゃあ次はぎゅーってしてみよっか!」

あおい「…へ?」

あかね「あおいちゃん!」
    「ぎゅーーっ!」ギュ

あおい「ふぁ!へ、へっ!?へ!?」
    (あかかかかあかねちゃちゃちゃのちゃちゃちゃ)

あかね「うわぁ、あおいちゃんやわらかぁい…!」

あおい「…あ、あかねちゃんも…」
    「すっごく…あったかい…」ギュゥ

あかね「えへへへぇ…いひひっ」

ピピピピ…

ピーン

あかね「…ど、どうしよう、あおいちゃん!」

あおい「…へぇ…?」ホニャーン

あかね「これじゃあディスプレイ、見えないよ!」

あおい「…へぇ…」ホニャァン

〜ハグ&こいびとつなぎ〜

あかね「ぎゅーってするのは、35%みたい」

あおい「…意外と、低いね」

あかね「じゃあ、ハグと手を握るのを組み合わせてみよっか!」

あおい「…!」
    「う、うんっ!」ドッキンドッキン

あおい(そ、そんなの耐えられません…!)

ギュゥ…ニギッ

あかね「…えへへ、ちょっと恥ずかしいかもっ!」

あおい「…はい…」フワァン

あかね「でも、さっきよりは上がってるかな?」

あおい「…はい」

あかね「…あおいちゃーん?」

ピピピピピピ…

『55%』

〜ひざまくら〜

あかね「おお!すごい!初めて50%を超えたよ!」

あおい「本当だねっ!あかねちゃん!」
    「やった!(いろんな部分で)」

あかね「じゃあ、次はどうしよう?」
    「これ以外にも、出来る事あるかな?」

あおい「う〜ん…」
    「あっ!」

あかね「何か思いついた?」

あおい「えへへ…あかねちゃん」
    「ここ、頭のっけて?」ポンポン

あかね「…ひざに?」

あおい「うん、膝枕!とか…どうかな?」

あかね「…いいかも!やってみよう!」
    「じゃあ失礼しま〜す」ヨイショ

あかね「…おぉ、きもちいい」

あおい「わぁ…!」ドキドキドキドキ

あかね「あおいちゃん、なんかすごく心地いいよ」」

あおい「そう?私も…良いよ」

あかね「え?辛くない?」

あおい「うん…むしろ、幸せだよ、あかねちゃん」

あかね「…そ、そうなんだ!」

あおい「なでなで…」ナデナデ

あかね「ふぁ…へへ」
    「くすぐったいよぉ!…そ、それにちょっと恥ずかしいよっ」

あおい(やっぱりあかねちゃんってすっごく可愛い!)

ピピピピ…

『53%』

あおい「さっきよりは、ちょっと低めだね?」

あかね「いまのところは、にぎにぎぎゅーがトップかぁ…」

〜ハグ、再び〜

あかね「どうにかして、50%台を突破できないかな〜」

あおい「…うぅん」
    「ぎゅーの仕方で、いろいろ考えてみる…?」

あかね「うん、そうだね、いろいろやってみよっか」

あおい「じゃあ、さっきはあかねちゃんから…ぎゅってしてくれたから」
    「今度は、私が…するね」ギュ

あかね「わ…」ドキ

あおい「…んー」ギュー

あかね「…わわっ」ドキドキ
    (自分からぎゅってするのと、あおいちゃんからぎゅってされるの)

あかね(なんか、ちょっと違う…)

あおい「…あかねちゃんも、ぎゅって、してみて…」

あかね「は、はぁい!」
    「…ぎゅぅー」ギュ

あおい「…んン…♪」

あかね「…」ギュゥ

あおい「…」ギュ

あかね「…」

あおい「…」
    「ん…」ギュー

あかね「…ふ…ッ」ドキッ
    「…えい」ギュ

あおい「きゃぁ…」ドキ

あかね「え、えっへへ!」

あおい「…ふふ…えへへっ」

あかね「へへ、へ…」

あおい「…ふふ…」
    「…」

あかね「…」

あおい「…」

あかね「…」ギュ

あおい「ふ…ぁ…」

あかね「…」ドキドキドキ

あおい「…」ドキドキドキ

あかね(なんだろう…!)

あおい(すごい…どきどきする…)

あかね「あ、あおいちゃんっ!」

あおい「な、なにっ!あか、あかねちゃんっ」

あかね「ちょ、ちょっと、離れよっか!あ、あはははっ!」

あおい「う、うんっ…!」パッ


ピピピピ…

『72%』

あかね「…あ」
    「さ、さっきより、高いねっ!」

あおい「ほ…本当、だね…」

あかね「やったー!…や、やったぁ…」
    「…ぅぅ」ドキドキドキドキ

〜3度目の正直〜

あおい「あ、あかねちゃん…」

あかね「なに?」

あおい「…もう、少しだけ…」
    「ハグ、してみる?」

あかね「え、ええええっ!?」

あおい「…ほ、ほらっ!」
    「こんなに、高い数値をだしてるんだからっ」

あおい「もしかしたら、時間であがるのかも…しれないし…」

あかね「あ、あぁ〜!それもそうだね!…」
    「…じゃ、じゃあ」

あおい「…う、うん…」
    「…ぇぃ」ギュ

あかね「ふぁ、ゥ…」ドキッ
    「ふ…ふぅ…」ギュー

あおい「は…ふぅ…」ギュ、ギュゥ

あかね「んん…ん〜…ッ」

あかね「…あおいちゃん…」ギュゥ
    「は…はぁ…」ギュゥ、ギュゥ

あおい「…あ、あかね…ちゃ」
    「…はー…」ドックンドックン

あかね「ん、んんんッ、んぅ」ギ゙ュッ、ギュゥ、ギュ

あおい「ま…まって、あかね…ちゃ…ふぁ」
    「ふく…乱れちゃ…ァ」ギュゥ

あかね「あおいちゃん…あおいちゃんっ」


もも「ただいまーっ」


あかあお「っっっ!?!?」ドキドキドッキィ————ン

バッ!


もも「ただいまおねえちゃ…あっ、あおいさんも来てたんですね!」

あおい「あ、も、ももちゃん、おじ、お邪魔してますっ!」

あかね「あ、あっはははぁ!もも、か、買い物言ってきてくれたたた」

もも「…どうしたの?」

あかね「いいいいいいや、ななななななんでもないっ!!」

もも「それよりお姉ちゃん!あおいさんが来てるならメールしてよっ!」
  「それならあおいさんの分のご飯も買ってくるのに…」

あおい「あっ、あ、あ!わ、わたっ、私帰るから!大丈夫だよ!ももちゃん!!」

もも「え、でも」

あかね「そ、そうだねっ!あおいちゃんちでもご飯作ってる時間だよねっ!」
    「とっつぜんご飯いらないっ!って言ったら、困っちゃう!!!んじゃないかな!!」

もも「お姉ちゃん何を」

あおい「そ、そうなのっ!そうなの!…だ、だから!」
    「…お、おじゃ」

あおい「おじゃましました!し、失礼しますっ!!」

あかね「気を付けて帰ってね!!あおいちゃん!!」

バタバタバタババタ

もも「…」

もも「…へ?」

もも「…二人とも、なんだか変なの…」

もも「…」

もも「あれ?この鍵、なんだろ…」

もも「99%?」
   「…何の数字?」

————————————————————

なんだか、ぎゅーっとしてたら不思議な気分に襲われちゃったりしたけれど

私たちの、友情パワー・ドッキング研究は

まだ、はじまったばかり。

これから、どうすれば上がるのか、いろいろと試していきたいと思います。

…それにしても…あの時の気持ち…

ドキドキして、体が熱くなって、止まらなくなる…気持ち

アレは一体、なんだったのかな?って

あおいちゃんが帰った後、ずっと考えていたのですが、分からずじまいでした。

明日は、何をしてみようかな?

                      (To be continued?)

ただひたすらいちゃいちゃするのを作りたくなる衝動に時たまかられます
乱暴に抱きしめたりするのってとてもいいと思います

寒いから寝ます

乙です。
>>1さん、>>420のレスで、攻撃力→攻撃翌力になっていますので、メール欄にSagaって入れた方がいいですよ。

続けます
あおあかを引き続き
そういえば規制解除されたわ…

>>438
アドバイスどうも
saga入れてみますわ

<あおあか×ドッキング研究>
私たちが、ぎゅーってした後

ももが、あの友情パワー測定器を拾ったみたい。

ももの話によると、ディスプレイには、99%と表示されていたんだって。

そのことをおじいちゃんに話したら…

健次郎『順調じゃな!その調子で200%越えを目指すのじゃ!』

と言っていました!

そんなわけで、今日も!学校が終わってから、二人でいろいろと実験してみようと思います。


あかね「———だったんだって!」

あおい「99%!?それって本当?」

あかね「うん!ももが言っていたんだから、間違いないよ!」

あおい「…そ、そっか!」
    「やっぱり、あのぎゅーって言うのはすごくいい…のかな?」

あかね「わかんない!けど…たぶん、良いんだと思う!」
    「今日も早速ぎゅーから始めてみよーっ!」

あおい「う…う、うんっ!」
    (だ、大丈夫かな…)

〜ディープ・ハグ〜

あかね「…よし、準備良い?」

あおい「うん、大丈夫」
    「…きて、あかねちゃん」

あかね「は〜いっ♪」ギュ

あおい「…ん…」ギュゥ

あかね「…えへへ…」
    「…あおいちゃん」

あおい「…ふ…ぅん…」

あかね「あおい…ちゃん?」

あおい「…なぁに?あかね、ちゃん」

あかね「…呼んでみただけ」ギュッ

あおい「…ぁ…っ」
    「も、もぉ…あかねちゃんってば…」ギュゥゥ

あかね「は…ふ…ふァ」

あおい「…ぅー」ギューッ

あかね「ぁ、ァ…ぁ」

あかね「…あおいちゃん、すごく…良いよっ」

あおい「あかねちゃんも…きもちい…」

あかね「もっと、ぎゅーって…してほしいな」

あおい「…うんっ…」ギュゥ

あかね「…は…ふぅン…」ドキドキ
    (また…あの時の気持ちだ)

あかね(…ドキドキしてきて、ふわふわしてきて…)
    (もっと、あおいちゃんにくっつきたい…)ギュゥ

あおい「はッ…ンン…!」

あかね「…もっと…」ギュゥ

あおい「ぅ…ゥ…!」

あかね「は…はっ…ハァ…」ギュ、ギュゥ

あおい「ァ、だ、だめェ…っ!」

あかね「あおいちゃ…あおいちゃん…っ」

あおい「ああァ…!」

ドタドタドタドタッ!

あかあお「!!!!」バッ

あかね(ま、またっ!?)

あおい(…あぶな…かった…ぁ)


健次郎「おぉい!二人とも!良い情報が———って」
    「…なんじゃ、赤い顔して」

あかね「え、えぇ!そんな赤い顔してるっ!?」

あおい「あ、暑い、あついからかなっ!」
    「ね、ねぇ、あかねちゃん…!」

あかね「あ、う、うん!そうだねっ!!あはは!…イヒヒ」

健次郎「…おかしな二人じゃのー」ニヤニヤ

あかね「それよりっ!良い情報って?」

健次郎「あぁ、そうじゃった」
    「二人とも、これを見るんじゃ」

あかね「…んー?なにこれ?」

あおい「本、ですか?」

健次郎「うむ、独自に友情パワーを高める方法を探しておったんじゃが」
    「そのことを、ある人物に話したら、この『百○姫』なるものを渡してきたんじゃ」

あかね「『○合姫』?」

健次郎「うむ、それを参考にすればより強力な友情パワーが得られるのでは?」
    「と、言っておったんじゃ」

あおい「…へぇ…!」

あかね「これを読めば、もっと、もっと友情パワーを高められるの?」

健次郎「そうじゃ!…たぶんじゃが…」

あおい「いったい、誰からこの本をもらったんですか?」

健次郎「ん?あぁ…名前は誰にも言うな、と言っておったから言わんでおくわい」
    「少なくとも、お前たち二人の知り合いではある!」

あかね「むむ、いったい誰なんだろう…私たちの知り合い、かぁ」



みずほ「…っくしっ!」
    「…?」ズズ

健次郎「あと、その人物が言うことには」
    「それを読ませるなら、できる限り二人きりのほうがいいとかなんとか言って」

健次郎「なんと、わしとモモのために、旅館を取っておいてくれたんじゃ!」
    「ってわけでわしらは今日明日といないから、その辺、よろしく!じゃ」

あかね「えぇっ!?旅館!?ずるいっ!」

健次郎「仕方ないじゃろ〜?他人様のご厚意は、しっかり受け取っておくもんじゃ!」
    「お前たち二人は、ここに残って、友情パワーを高めるためにいろいろと試行錯誤するんじゃな」

あかね「…ん?ってことは、あおいちゃんは、今日ウチに泊まるの?」

健次郎「そういうことになる!」

あおい「えっ?で、でも、突然…お家にも連絡はしていないし…」

健次郎「わしがしておいた!」

あおい「えぇっ!?」

あかね「ちょ、ちょっと!おじいちゃん!勝手にそんなことしてっ!」

健次郎「これも世界を守るため…仕方のないことなんじゃ」
    「…それに、あおいちゃんの家の人も『あかねちゃんなら』って言っておったし」

あおい「…それなら、良かった」

あかね「えぇ!?良いのっ!?」
    「…まぁ、あおいちゃんがそう言うならいっかぁ!」

健次郎「そういうことじゃから!」
    「とにかく、お前たちに与えられた任務は!」

健次郎「その『百合○』を参考にしながら、友情パワーを高めるべく」
    「2日間、2人きりでともに過ごすことじゃ!」

健次郎「何度も言うようじゃが、これは世界を守る重要な任務!」
    「この2日間の過ごし方が、世界の運命を大きく左右することになる!」

健次郎「わかったか!二人とも!」

あおい「は、はいっ!」

あかね「オッケー!わかったよ、おじいちゃん!」
    「頑張ってみる!」

健次郎「うむ!」
    「では、もも!」

もも「うんっ」ヒョッコリ

健次郎「旅館に向けて、出発じゃぁぁぁぁ〜っっ!」

もも「…お、お姉ちゃん、何かあったら、言ってね」
  「あと、あおいさんも…ゆっくり、くつろいでいってくださいね」

健次郎「おぉい!もも!遅いぞぉっ!」

もも「あ、あぁ、まってよ!おじいちゃん!」
  「じゃ、じゃあ二人とも、頑張ってねーっ!」

…バタン

あおい「…」
    「…あ、慌ただしかったね」

あかね「そうだね…えへへっ」
    「あ、早速だけど、あおいちゃん!」

あおい「ん?なに?あかねちゃん」

あかね「この、『百合姫』!読んでみようよ!」

あおい「そうだね!…表紙を見る限りでは、漫画?みたいだね」

あかね「そうみたい…どれどれ?」ペラリ

あおい「…やっぱり、漫画だ」

あかね「…ほんとだね」ペラ

マッタク、サクラコハ…

ウッサイ!ヒマワリ!オッパイメ!

ナニヲ!アーダコーダ

あかね「へへ、ちょっと面白いかもー」ペラ

あおい「そうだね!」くすっ

あおい「結構可愛い絵だね」

あかね「うんっ」
    「あんまり漫画とか読んだことないから、新鮮!」

あおい「私も、ほとんど読んだことないんだ」

あかね「そうな」ペラ

あかね「ん」

あかね「…!?」

あおい「…きゃ!?」

ヒイロ!ミャーコ?

コレカラモヨロシクネチュッチュッチュッチュ

あかね「わ、わぁ…!」カァ
    (女の人同士で、チューしてる…)

あおい「…!…!」パクパク

あかね「あ、あははっ!さ、最近の漫画って、こういうの、なのかなぁ!?」ドキドキ

あおい「そ、そう…なのかなっ…?」ドッキドッキ

あかね「…ぅ」ゴクリ
    「…」ペラ

イケナイワァオンナドウシデコンナコト!

ゴメンネキモチワルイワヨネー

アァ〜ンキモチイイ〜〜

あかね「…あわわ…」ドキドキドキドキ

あおい「〜〜〜!!」

あかね「っ!」パタン!
    「あ、あははっ!す、すごいね!最近の漫画は!」

あおい「そ…そそっ、そうだね!」
    (けっこう、エッチなのが普通にあるんだ…)カァ

あかね「…あ、あはは…あは」

あおい「…えへへっ…」


あかあお(微妙に気まずい!)

あかね「べ、別のところ読んでみよっか!」

あおい「そう、だね!うんっ…読んでみよう?」

あかね「…」ペラ

アオイノコトガ スキナノ…ッ

ツマリ エ… コウイウコト——…?


アナタニキスガシタイ————

アッチデモチュー

コッチデモチュー…ハテハセッ ス!


あかね「〜〜っ」ボシュー

あおい「あ、あれ!?あかねちゃん!?大丈夫!?」
    「あかねちゃん!あかねちゃんっ!」

あおい「あかねちゃぁ〜ん!」

—————————
————————
———————

あかね「…はっ!」
    「…あれ、私…」

あおい「あ、起きた?あかねちゃん」

あかね「あ…あおいちゃん」
    「私…」

あおい「うん、『百合姫』読んでたら、気絶しちゃったみたいで」

あかね「あ、そうだっけ…あはは…お恥ずかしい」

あおい「…ちょっと、私たちには、刺激が、強かったかな?」

あかね「そうかも!…へへっ」

あおい「…」
    「あかねちゃん」

あかね「ん?どうしたの、あおいちゃん」

あおい「あかねちゃんのおじいちゃん」
    「これを参考にしながら、友情パワーの研究を、って言ってたよね」

あかね「あっ…うん、そう、だね!」

あおい「…あの」
    「やって、みる?」

あかね「…へっ?やってみるって…何を?」

あおい「その…えっと…」

あかね「チュ…チュー…とか?」

あおい「…」コクッ

あかね「え、ええっ!チュ、チュー!?」
    「く、くちびるに、だよねっ!?」

あおい「…う、うん」

あかね「で、でもっ!そういうのって、好きな人同士じゃないと、駄目なんじゃ」

あおい「あかね、ちゃんは…私の事…きらい?」

あかね「!そ、そんなことないっ!私、あおいちゃんのこと好きだよっ!」

あおい「…ぁ…」カァァ

あかね「あっ、え、えっと!ち、違うよっ!そういう意味じゃなくって…その」
    「あ、あれ?違う…のかなっ!?違くないきもするけどっ!」

あかね「あ、あれぇ!?」

あおい「…あかねちゃん」

あおい「…これは、その…」
    「研究というか、世界のため…だし」

あかね「あ…そ、そうだよねっ!友情パワーを高める2日間にしなくちゃいけないんだった!」
    「どんなことでも、やってみなくっちゃ、駄目だよねっ!」

あかね「そ、そうだよ!あおいちゃんのこと、好きだし!」
    「チューしてもなにも問題ないよねっ!」

あおい「…」ドキドキ

あかね「えっと、それじゃあ…その」
    「して、みる、ね」

あおい「…う、うん」

あかね「…スゥ、ハァ…スゥ…ハァー」
    「よしっ…じゃあ、いくよ」

あおい「きて…あかねちゃん」

あかね(覚悟を決めろっ!一色あかねっ!)
    (うりゃあーっ!!)

チュ

あかね(し、しちゃった!)

あおい(され、ちゃった)

あかね「…」チュ

あおい「…」チュ

あかね「ぷぁ!」

あおい「…ん」

あかね「…ハァ」ドキドキバクバク
    (あおいちゃんの唇…やわらかかった…)

あおい「…」ポケー

あかね(なんだろ、もっと、してみたい…かも)

ピピピピッ

『100%』

あかね「あ…すっかりこの存在を忘れてた!」
    「って、すごい!100%だ!」

あかね「見て、あおいちゃん!100%だよ!」

あおい「…うん」ポヤーン

あかね「やっぱり、チューは物凄い友情パワーを秘めてるんだね」

あおい「…」ポケー

あかね「あおいちゃん?」

あかね「…は、はいっ!?」

あかね「だ、大丈夫…?」

あおい「う、うんっ!…大丈夫…」
    「は、初めてのチューだったから…すっごくドキドキ…しちゃって」カァ

あおい「あかねちゃんにされた後、ふわふわに…なっちゃった」

あかね「!!」キューン
    (こ、こんな顔のあおいちゃん、見たことないよっ!)

あかね(かわいすぎるよっ!)ドキドキ

あおい「え、えへへ…」

あかね(こ、こんな、あおいちゃんの初めてのチューを)
    (私は…もらったんだ)

あおい「ど、どうする?…いったん、休憩する?」

あかね「…へっ!?あ、うん!そうだね!」
    「ちょっと、休憩しよっか!」

あかね「…あ、そういえば!」
    「今日の夜ご飯何にする?」

あおい「え?あ…そっか、今日はあかねちゃんのお家に泊まれるんだ…」
    「私は、なんでもいいよ?」

あかね「うーん、そっかぁ…じゃあ、カレーで良い?」

あおい「うんっ!」

あかね「じゃあ、夜ご飯はカレーで決まりねっ!」
    「私は、ももほど料理うまくないけど…精一杯作るねっ!」

あおい「あ、私も手伝うよ?」

あかね「だいじょうぶ!あおいちゃんはお客さんなんだし!」
    「お客さんは、居間でゆっくりしている係なの!」

あおい「…あかねちゃん」

あかね「えへへへっ!」
    「ちょうど、良い時間になってきたし」

あかね「休憩のついでに、ご飯、作っちゃうね!」

あおい「うん!…楽しみにしてるね?」

——————————————————50分後
あかね「でっきまっしたー!」

あおい「わぁ!おいしそう…!」

あかね「へへっ、一色家のカレーですっ!」
    「食べてみて!」

あおい「うんっ!…いただきますっ」
    「はむ…」

あかね「ど、どうかな〜?」

あおい「…おいしい!あかねちゃん!とってもおいしいよ!」

あかね「そっかぁ!よかった…頑張って作ったかいがあったよ!」
    「どれどれ…」パク

あかね「ん〜!自分で言うのもなんだけど、おいしい!」
    「…やっぱり、あおいちゃんと一緒に食べてるからかな?」

あおい「っ!」ドキッ
    「も、もう…あかねちゃんてば」

あかね「えへへ…」
    (あ、そうだ!)

あかね「ちょっと、研究再開しない?」

あおい「え?今?」

あかね「うん!『百○姫』に書いてあったやつで」

あおい「…あ、うん」カァ

あかね「ご飯とかをあーんって、食べさせあいっこするの!」
    「…どうかな?」

あおい「や、ってみよっか」
    (結構、すごいことをやってると思うんだけど…)

あおい(チューのおかげで、感覚がマヒしちゃってるのかな…?)

あかね「じゃあ!はい、あーんっ♪」

あおい「あ、あぁーん…」パク

あかね「おいしい?」

あおい「…」コクッ

あかね「じゃあ、次、あおいちゃんの番!」

あおい「う、うんっ!…あ、あかねちゃん…あぁーん」

あかね「あーん♪」パク

あおい「…どう?」

あかね「んー!?さっきよりも、もっともーっとおいしく感じる!」

ピピピピピッ

『90%』

あかね「…んくっ」ゴックン
    「おー結構高いね!」

あおい「本当だ!…でも、やっぱり…チューには届かないね」カァ

あかね「あ…う、うんっ」カァ
    (あ、またドキドキしてきた…)ドキドキ

あかね「…え、えっと!このカレー、早く食べちゃおっ!」
    「時間は限られてるんだしっ、研究しなくちゃねっ!」

あおい「う、うん、そうだね!」

あかね(う、あおいちゃんの笑顔…すっごくきらきらしてるよ、やっぱり)

あかね(なんだろ、さっきよりももっと、可愛く思えてきちゃった)

あかね(…チューしてからは、それまでのあおいちゃんよりもずっと可愛くて)

あかね(もっと素敵に思っちゃう)

あかね(…不思議だな〜)

——————————————————
あかあお「「ごちそうさまでした」」

あおい「おいしかったよ、あかねちゃん」
    「ありがとう!」

あかね「いやいや、お客さんに対して当然のことをしただけだよっ!」

あおい「ふふっ…あ、お礼に、っていうのはなんだけど」
    「お皿洗い、私がするね?」

あかね「えっ!大丈夫だよぉ!」

あおい「ううん、これくらいやらせて?」
    「お皿洗うのなら、私だってしっかりできるからっ」

あかね「で、でも」

あおい「…だめ、かな?」

あかね「…じゃあ…お願いするねっ!ありがと、あおいちゃん!」

あおい「ふふ、よかった!じゃあ、お皿洗っちゃうね」

あかね「お願いします!」

あおい「〜♪」


あかね「…っと、じゃあ今のうちに歯磨き歯磨き〜っ」
    「歯磨き…はみが…」チラッ

『百合姫』

あかね「…」
    「ちょ、ちょっとだけ、研究しよっと」

あかね「…さ、最初に呼んだやつを」ペラ


あかね「…わぁ、やっぱりドキドキしちゃうなぁ」ペラ

あかね「…」ペラ

あかね「…」ペラ

あかね「…ん?」ペラ

私もそんな風になりたい!う…うまく言えないけどそういう
この人だけには見せられる…みたいな

たぶんそれは友達とは少し違う
特別な一番の人
そんな特別なたったひとりの人になりたい

あかね「…特別な…一番の人」

あかね「友達とは少し違う…」

あかね「…特別な、人、かぁ」

私が大好きな人が私のことも好きって 奇蹟みたいだよねぇ

嬉しくて、幸せで、世界が輝いてた

あかね(嬉しくて、幸せ…世界が、キラキラ)

あかね(あおいちゃんのこと、ぎゅーってした時)

あかね(私も、そんな感じだったかも)

あかね(…)

あかね(…これって、もしかして)

あかね(私、あおいちゃんのこと)

あかね(特別な意味で、好きってことなのかな)

あかね(あおいちゃんの、特別な一番の人になりたいって)

あかね(そういうことなのかな〜…)

あかね「ん〜」シャコシャコ

あかね(…あおいちゃんをぎゅーってして)
    (あおいちゃんにぎゅーってされて、すっごくどきどきしたし)

あかね(チューしたら、心臓が壊れちゃいそうだった)

あかね(…きゅーって、痛くて…もっと、あおいちゃんと一緒にいたいって)
    (もっとくっつきたいって、思った)

あかね(やっぱり…この気持ちが…)

あかね(好きってことなのかも)

あかね(…)

あかね「…」シャコシャコ
    「ペッ…」

あかね(な、なんだろっ)

あかね(なんだかあおいちゃんのこと妙に意識しちゃう)

あかね「…ぅぅー」カァァ

あおい「あかねちゃん?」

あかね「うわぁあぁっ!?」ビクッ

あおい「…どうしたの?ぼーっとして」

あかね「う、ううん?何でも…あっ」
    (…あ、あおいちゃん、さっきよりまた可愛くなった!?)

あかね(ちょ、直視できないかもっ!)フイ

あおい「あかね…ちゃん?」

あかね「あ、あおいちゃんっ!は、歯ブラシっ!」
    「これ、新しいのだからっ!あ、あと、歯磨き粉も、自由に、使ってねっ!」

あおい「え?」

あかね「あ、あーっ!私歯磨き終わったから、行かなくちゃーっ!」
    「じゃ、私居間で待ってるからっ!」ダッ

あおい「あっ!…あかねちゃん…どうしたのかな…?」


あかね「うわぁ〜〜!」
    (だめだぁ!なんだかドキドキで何も考えられなくなっちゃったよ〜!)

あかね(絶対、不思議に思われちゃったよ…!)
    (やっちゃったぁ…!)

あかね(…)

あかね(でも…この気持ち…ドキドキして、ふわふわして、きゅーってなるきもち)

あかね(何となくわかっちゃった)

あかね(私は、たぶん、あおいちゃんが好き)

あかね(あおいちゃんの特別になりたい)

あかね(もし、あおいちゃんも、私と同じで)

あかね(私の特別になりたいって、思ってくれるなら)

あかね(私の事、好きだって思ってくれるのなら)

あかね(それなら…良いのにな)


あかね(と、とりあえず、今はドッキング研究を頑張ろう!)

あかね(あおいちゃんが歯磨きを終わらせて来たら、研究再開っ!)

あかね(頑張って、もっとすごいドッキングができるようになるぞっ!)

あかね「おぉーっ!」


あおい「!?」ビクッ
               (つづく)

私はただひたすらいちゃいちゃしてほしかったのだ
難しいことなど考える必要はなかったのだ
今日の夜は終始イチャイチャでさっさと終わらせますね

<あかあお×ドッキング研究その3>
あかね(歯磨きを終えた私たちは、再び友情パワーを高めるために、いろいろなことをしてみることにしました)

あかね(さっきまでのモヤモヤした気持ちは、スッキリ晴れたし)

あかね(これからは、思いっきり研究できそうな気分!)

あかね「何やってみよっかー」

あおい「うーん…えっと…」

あかね「…よっし!」
    「こういう時は、『百合○』を参考にしてみよう!」

あかね「せっかく、貸してもらったんだし、使わなきゃ損だよねっ!」

あおい「あ、う、うん!そうだね」
    (さっきまで、読むのを少しためらってたのに…どうしたんだろう?)

あかね「ふんふふ〜ん♪」ペラペラ
    「…あ!これなんかどう?」

あおい「…後ろから抱きしめるの?」

あかね「うん!今までは前からばっかりだったし、やり方を変えてみれば」
    「もしかしたら友情パワーも高まるかも!」

あおい「そっか!じゃあ、やってみよう!」

あかね「うんっ!」

あかね「私がぎゅーってしていい?」

あおい「え?あ、うんっ…いいよ?」

あかね「えへへ〜やったぁ!それでは、失礼します!」

あおい「は、はいっ!どうぞ!」
    (な、なんだかさっきよりも積極的になってる!)

あかね「せや〜っ!」ギュゥ

あおい「きゃ!」
    「…ど、どうかな?」

あかね「ん〜〜後ろからだと、ちょっと寂しいかも」
    「あおいちゃんに抱きしめられてない分…」

あおい「そっか…私は、すごく…」

あかね「ん?すごく、何?」

あおい「…な、なんでもないっ!」

あかね「…」
    「…ぎゅぎゅ〜んっ!」ギュゥー

あおい「はぁ!…ゥ…」

あかね「なんて言おうとしたの?」ギュ

あおい「…ぅ」

あかね「言って、あおいちゃん」ボソ

あおい「ひゃ…え、えっと」
    「すごく…気持ちよくて…あったかくて…」

あおい「幸せだなって…思う」

あかね「…いひひっ!そっか!」
    「私も幸せだよ〜!あおいちゃんっ!」

あおい「…」キュキュン

ピピピピピ

『120%』

あかね「わぁお!すごい!120%だよ!」

あおい「ぎゅーってしてるだけなのに、なんでこんなに高いのかな?」

あかね「…何でだろ!わかんないっ!」

あおい「…ふふっ」クス
    「そうだね!わかんない!」

あかね「えっへへ!」ニコー

あかね(すごい、この気持ちに気づいたら、恥ずかしさとかよりも)
    (あおいちゃんに触れられることとか)

あかね(あおいちゃんの笑顔とかで感じる、幸せの方がずっとずっとおっきいから)

あかね(どんどん素直になれちゃう!)
    (これが、恋なんだっ!)


あかね「ん〜…」スンスン

あおい「ひゃ!あかねちゃん!?」

あかね「あおいちゃん良いにおい…」

あおい「だ、だめだよぉ!においかいじゃだめ〜!」

あかね「あっ、えへへ、ごめんごめん、つい…良いにおいだったものですから」

あおい「も、もぉ…!」

あかね「あっ、そうだ!」
    「あおいちゃん、いっしょにお風呂はいろっか!」

あおい「えっ!?一緒に?」

あかね「うん!ウチのお風呂、ちょっと狭いけど、二人くらいいっぺんに入れるよ!」

あおい「そ、そうなんだ…って、あっ!においかいだ後にお風呂の話題って」
    「本当に、私良いにおいだったの〜!?」

———————脱衣所
あかね「お風呂、お風呂〜♪」

あおい「ね、本当に…お風呂、一緒に入るの…?」

あかね「うんっ、もちろん!」
    「もしかしたら、一緒にお風呂に入ることで、友情パワーを高められるかもしれないでしょ!」

あおい「…そ、そっか…」

あかね「すぽぽ〜んっ!」ヌギヌギヌギ

あおい「きゃ、きゃあ!あかねちゃんっ、いきなり脱がないでよぉ!」

あかね「え?脱がなきゃお風呂に入れないよ?」
    「あおいちゃんも早く入ってきてね!」バタン

あおい「…う、うん」
    (…あかねちゃんの裸、見ちゃった)

あおい「…とっても…きれいだった…」

あおい(…私の身体は…変じゃないかな)
    (あかねちゃんに、変って思われないかな…?)

あおい「…ぅぅ」ヌギヌギ



あかね「…ふんふふ〜ん♪」バッシャバッシャ
    「あおいちゃんまだかな〜?」

ガラッ

あおい「おじゃま…します」

あかね「おっ!あおいちゃん来たー!」
    「…って、はうわ!!」

あかね(な、なっ!すごいきれいな身体っ!)
    (サマースクールの時もおもったけど、やっぱり胸おっきい…!)

あおい「わ、あ、あんまり見ないでねっ!」

あかね「お、ご、ごめんごめんっ!」
    「つい、あおいちゃんの身体がきれいだったから見とれちゃいました…」テヘヘ

あおい「!!」ドッキン
    「…あ、あかねちゃんも…」

あかね「ん?」

あおい「あかねちゃんの身体も、とってもきれいだよ!」

あかね「っ!!」ドキドキンッ
    「…え、えへへっ…あ、ありがとぉ〜!」

あかあお(あおい(あかね)ちゃんに褒められちゃった〜!)

あかね「そいじゃー、あおいちゃん、湯船に浸かってて?」
    「私が先に洗っちゃうからね!」

あおい「う、うん…わかった」チャポ

あかね「るんるんるる〜ん♪」ジャバジャバ

あおい「…」ジィ

あかね「最初は頭を洗いまぁす」ワシャワシャ

あおい(…髪をほどいたあかねちゃんも、とってもかわいい)
    (…ワキのラインとかも、やっぱりきれい)

あおい(見とれちゃう…)
    (…って、私、何考えてるの〜!?)ブクブク

あかね「るんるる〜ん♪」ワシャワシャ

ジャバァー

あかね「…ぷぁー!」

あおい「…ぅー」ブクブク

あかね「あれ?どしたの、あおいちゃん」

あおい「…な、なんでもないよ〜…」

——————————————
あかね「はい、おわりぃ〜」
    「つぎあおいちゃんどうぞぉ〜!」

あおい「う、うんっ」

あかね「で、私は、湯船につかりまぁす」チョポ
    「はぁ〜…」

あおい「…ふふっ」クスリ
    「あかねちゃん、おじさんみたい」

あかね「えへへっ!そーお?」
    「あぁ〜!いきかえるぅ〜!」

あおい「ふふふっ」クスクス



あおい「〜♪」ジャバジャバ

あかね「…」ジィ

あおい「…」シャカシャカ…

あかね「…」ジィィィ

あおい「あ、あかねちゃんっ!」

あかね「お、おっと、ごめんね!えっへへ、ついつい!」

——————————————
あおい「洗い終わったよっ」

あかね「そっか!じゃあ、ここにどうぞ!」

あおい「…へ?」

あかね「湯船に、どうぞ!」

あおい「でも、入れない

あかね「私を背もたれにして入れば、入れるんだよ!」

あおい「えぇ!?そ、そんなのっ!」

あかね「いいからいいから!ね?はいろーよっ!」

あおい「あ、ぇぇ、ぅぅ…」

あおい「う、うん、わかったよ…」

あかね「そうこなくちゃ!」

チャポン…

あおい「…ぅ」
    (も、もたれきれないよ…)

あかね「…」
    「てや!」ギュゥ

あおい「きゃ!」

あかね「えへへっ、捕まえたぞぉ〜!」

あおい「あ、あかねちゃ…」

あかね「ふふ、遠慮しない!思いっきりもたれてよ!」

あおい「…わ、わかったよぉ…」


あかね「…ぎゅぎゅー」ギュゥ

あおい「…ハ…ハァ…」バクバクバク

あかね「…あおいちゃんのからだ」
    「やわらかいし…すべすべ」

あおい「も、もぉ!そういうこと言わないでよぉ!」
    「…す、っすごく…はずかし…いから…」

あかね「ごめんごめん…」

あおい(あかねちゃんてば、さっきまで私と同じくらい緊張してたのに…)
    (…あれ?)

あおい(…あかねちゃんの鼓動が、私にまで伝わってくる…)

あかね「ぎゅぎゅ〜っ!」ギュゥギュゥ

あおい(あかねちゃんの表情を見ると、いつもどおりなのに)
    (心臓はすっごくドキドキ言ってて…)


あかね「…」ギュゥ
    「…あおいちゃんも、ドキドキしてるね」

あおい「…えっ!?」

あかね「私も、ドキドキしてるの、わかる?」

あおい「あ、う、うん…すごくわかるよ」

あかね「あおいちゃんにぎゅーってしてて」
    「心臓がどきどきどきって、速くなって止まらないんだ」

あかね「…緊張しちゃって、身体かちかちなはずなのに」
    「あおいちゃんに、もっと触れたい、もっと笑ってもらいたいって」

あかね「そう思うと、体とか、口が勝手に動いちゃうんだ」

あおい「あかね、ちゃん…?」

あかね「なんかね、私」
    「今日、気付いたんだけどさ」

あおい「…」ドキドキ

あかね「あおいちゃんのこと…」
    「…好き、なんだ」

あおい「———っ」

あかね「…えっへへ、言っちゃった」
    「ホント、は…言うつもりじゃなかった、んだけど」

あかね「今回も勝手に…口が動いちゃっ…たみたい」

あおい「…あかねちゃん」
    「…」ドキ…ドキ

あかね「…えへ、へぇ…」

あおい「…実はね、あかねちゃん」
    「私も…私もっ!あかねちゃんのことが…!」

あかね「…」

あおい「あかねちゃんのことがっ!好きですっ!」

あかね「…」

あおい「…あ、あれ?」

あかね「…」

あおい「あかねちゃん…?」

あかね「」キュウ

あおい「!!あ、あかねちゃぁーんっ!?」

————————————————————
あかね「————っは!!」ガバ

あおい「あ、気付いた…?」

あかね「…」
    「で、でじゃぶ!」

あおい「…ふふ、あかねちゃん、二度目だね」

あかね「…えへへっ」
    「今度はのぼせちゃったみたい!」

あおい「だいじょうぶ?」

あかね「う、うん、結構ふらふらするけど、もう少ししたら大丈夫かも」

あおい「そっか、よかった」

あかね「…へへ」

あおい「…ふふっ」

あかね「…」
    「言っちゃった」

あおい「え?」

あかね「私、あおいちゃんに、好きっていっちゃった」
    「…んだよね?」

あおい「…うん」
    「あかねちゃんに、好きって」

あおい「あおいちゃんの事、好きって、言われちゃった」

あかね「…えへへっ…」

あおい「私も、つい…」
    「あかねちゃんのこと、好きって言っちゃった」

あかね「…おいちゃんに、好きって言われちゃった…」

あおい「…ふふふっ」

あかね「…」
    「…嬉しいな」

あおい「…私も、嬉しい」

あかね「好きって言ったら、好きって言われちゃう」
    「『私が大好きな人が、私のことも好きって…』」

あおい「『…奇跡みたいだよねぇ』」

あかね「…その気持ち、今ならすっごく、わかる気がするよ!」

あおい「…うん、そうだね」

あかね「…あおいちゃん!」

あおい「…なぁに?あかねちゃん」

ギュゥ…

あかね「…好きだよっ!」

あおい「…私も、好き」

あかね「…大好きだよ!!」

あおい「私も、大好き」
    「大大、大好きっ…」ギューッ

あかね「…うんっ!」

あおい「…」

あかね「…」

あおい「…は…」

あかね「…あおいちゃん」

あおい「…なぁに?」

あかね「…ちゅーしたい」

あおい「…わたしも、したい…あかねちゃん」

あかね「…じゃ」
    「しちゃう、ね」

あおい「…う、んっ」

あかね「…っ…」

あおい「は…ぁ…」


チュ

あかね「…ん」チュゥ

あおい「んっ…んー」チュッ

あかね「…ぷぁ」

あおい「はふ…」


あかね「…はっ……ハァー」

あおい「…ん」

あかね「……んッ」チュゥ

あおい「んんっ…!…ん」チゥ

あかね「…んん、ん」チュ

あおい「ん…ん…っ」

レロ

あおい「ふっ…!んぅ…!」ビク!
    (あかねちゃんの…舌が…!)

あかね(もっと、あおいちゃんを、感じたいっ…)
    (あおいちゃん…あおいちゃんっ)レロッ

あおい「はぁ…ふぅ…ッ…ンン」クチュ

あかね「…はむ、は、ふ、はゥ…ェッ」

あおい「…んっ、んっ…!!」ビクッ
    (は、はげし…あかねちゃ…!)

あかね「…は、はふ、はふっ…」レロレロ

あおい「ン、ンン〜〜っ」
    「っぷぁ!」

あかね「ふぁ!…」

あおい「も、もぉ、あかねちゃん…」
    「…く、くるしいよ…」

あかね「…あっ!…ご、ごめん…」

あおい「…ふ、ふぅ…」

あかね「…ふー…」

あかね「…ちゅーって、きもちいいね」

あおい「…」
    「…ぅん」

あかね「私…まだまだ、したりないよ、あおいちゃん」

あおい「…」
    「あかねちゃんってば…もうっ」

あかね「へへ…」
    「…あおいちゃんは…もう、満足したの?」

あおい「…し、してない…けど」

あかね「…じゃ、次は、あおいちゃんから、してみてっ!」

あおい「う、うん、わかったよ…」

あおい「じゃあ…あかねちゃん、いくよ…」

あかね「はーいっ…ァー」

あおい「…はむっ」チュ

あかね「…んふぅ〜♪」チュー

———————————————————
その後、私とあおいちゃんは、ひたすらちゅーをし続けました。

気付いたら、夜中の3時くらいになっていたと思います。

前に、夜中にアローンが来ていた時よりも、ずっと遅くまでし続けてたんです…。

まぁ!すっごく幸せだったので、あっという間だったんですけど!

…でも、やっぱり寝て、起きたら

身体が重くて、あくびも止まらなくて、大変でした。

休みの日で、本当によかった…。

学校だったら、きっと先生にたくさん叱られてました!


…朝、起きてからも、何回かチューしました。

ぎゅーってもしたし、朝からすごく幸せでした!

あおいちゃんも、嬉しそうにしてくれてたので

すごく幸せなのが、またさらに幸せになって、たまりませんでした!

あ、そういえば、私たち、友情パワーの研究をしてたんですよね!

その朝もすっかり、忘れていました。

例の「友情パワー測定器」を見てみたら

数字も何も、写っていませんでした。壊れちゃったのかな?


でも、絶対、ぜーったい!

私たちの絆は、前よりもずっとずぅーっと!強くなりました!

これだけは、胸を張って言えます!

これなら、きっとドッキングも、前よりずっと強くなったはずです!


—————————————————————————————

<<オォォォォン!ウオォォォン!>>

健次郎「フフフ、良いか二人とも!」
    「あの合宿で、ドッキング研究で得た成果を見せるときじゃ!」

健次郎「ドッキングじゃああああ!!!」

あかね「うんっ!」

あおい「はいっ!」

ギュゥ…

あかあお「ビビッドブルー・オペレーションっ!」シュイーン!


健次郎「な、なんじゃとぉぉぉっ!?」
    「手を握っただけで、ドッキングしおった!?」


あかね『いくよっ!あおいちゃん!』

あおい『うんっ!』

あかあお「ビビッド・インパクト!」

あおい『出力、200…300…!』

あかあお「出力、400%っっ!!」


健次郎「さらに限界突破の限界と考えられていた200%をこえるじゃとぉぉっ!?」
    「むほぉぉぉぉぉぉ!?すごい、すごいぞぉ!!二人ともっ!!」ムハーッ

悠里「…い、一色博士…」ヒキッ


あかあお「ファイナルっ!インパクトぉぉぉーーーっ!!」ズガァーン!

<<ウォォォォォン!?>>ボゴォ

ドガァーン!!

ひまわり「…おぉ」

わかば「つ、つよいっ!」


「目標、完全に破壊されました!」

健次郎「よおぉぉくやったぞぉ!あかね、あおいちゃん!」
    「ドッキング研究の成果が、はっきり示され

健次郎「…ん?」

ひまわり「…うぁ」カァ

わかば「…っ!?」

「おぉ!」

みずは「…!!」ガタッ


れい「…!!!!!」
   「あ、あぁ…!!」ガクガク

あかね「ん〜」チュッチュチュッチュ

あおい「ん、んっ」チュゥチュゥ

あかね「はん…ふぅ…」チュゥ

あおい「…ェ…ぁん…はぁ…」チュ


ひまわり「…ちょ、ちょっと…はげしすぎ」カァァァ

わかば「ふ、ふたりともっ!」
    「こんなところで何やって…わぁぁあ!!」カァーッ


あかね「ぷぁっ!!」

あおい「…ふぁ…」

あかね「えへへっ!」
    「大好きだよっ!あおいちゃん!!」

あおい「うん、私も、大好き!あかねちゃんっ!」

ギュゥーッ


健次郎「…な、何はともあれっ!ドッキング研究は、成功じゃな!…た、たぶん…」

               (終わり)

はい終わり
これでだいたい半分か…
あと半分もささっと終わらせます

あと、森島先生ありがとうございました

余裕があったら、けいおんで唯純お願いします


出来たらわかあかオナシャス

とある魔術の禁書目録分かりますか?
わかるのなら神裂×インデックスを……

>>494
了解です
唯純…

>>497
はい

>>498
わからないですね、申し訳ないです

ほむまどでエロいやつください(小声)

>>500

  /   \  -/-、\  /  /   -/-    /    -/--
   ̄| ̄|   / ヽ     /   -/-    /     / -
  / \|  /  _ノ    ノ   (ノ\   (__ノ   / (__



今日はむぎあずでもやりますかね…
でも落ちもなんも考えてないな、まぁなんとかなるっしょ

<むぎあず×初めてのデート>
—————————————駅前
梓「…」

梓「…」ソワソワ

梓(今日は、ムギ先輩との初デート)
 (私の人生で初めてのデートでもある…)

梓(何もわからなくて、着て行く服も、どれにしていいか迷って)
 (結局最近買ったものを着てきちゃったけど)

梓(おかしく、ないかな…)
 (う〜…緊張する…!)

紬「おまたせ〜あずさちゃん」トテトテ

梓「あ、む、ムギ先輩っ!」
 「こんにちはです!」

紬「ふふ、こんにちは」
 「待たせちゃったかな…?」

梓「あ、いえ、私もついさっき来たところです」

紬「そっか、よかった〜…」

梓(やっぱりムギ先輩は余裕があるなぁ)
 (いつも通りのムギ先輩…)

梓(…すごいや)

紬「あっ、梓ちゃん」

梓「あ、は、はいっ、なんですか?」

紬「今日の服、とってもかわいいわ」
 「すっごくにあってるわよ?」

梓「へっ!?あ、あ、ありがとうございます…」カァ

梓(よ、良かった!…服、変だと思われなかったみたい)
 (…いや、でももしかしたらお世辞かもっ…!?)

紬「ふふふ…」
 「じゃあ、そろそろ」

梓「あ、は、はいっ!」
 「今日は、どこに行きましょっか…」

紬「えっとね、私いろいろ考えていたんだけれど」
 「まずは映画を見たいなって思ったの」

梓「映画、ですか」
 「いいと思います!行きましょう!」

紬「よかった!それじゃあ映画館に向かいましょっか?」

梓「はい!」

梓「…っ!」
 (しまった、さっき私の服をほめてくれたのに…私は褒めてない)

紬「梓ちゃん、どうかした?」

梓(いや、ムギ先輩の服が魅力的じゃなかったわけではなくて、むしろその逆で!)
 (ただ、言うタイミングを見失ってしまったというか…)

紬「…梓ちゃん?」

梓「はっ!え、あ、あの、す、すいません!!」
 「つい、ムギ先輩が魅力的だったもので!!」

紬「…へっ?」ドキ

梓「…あ」

紬「も、もう、梓ちゃん、そんな大きな声で…」カァ

梓「あ、ああ、す、すいませんっ…!」

梓(や、やっちゃった!始まって早々に…!)

紬「…ありがとう」ボソ

梓「ムギ先輩、なにか言いました?」

紬「ううん、なんでもないっ!」

紬「それより、梓ちゃん」
 「何か観たい映画はある?」

梓「えっと、特にはないですけど…」
 「ムギ先輩は、どうですか?」

紬「私は、気になってるものがあるんだけど…」

梓「そうなんですか!じゃあそれを観ましょう!」

紬「本当!嬉しい!」

梓「…で、何が見たいんですか?」

紬「えっとね?」

梓(ラブストーリーとかかな…?なんて…)

——————————————————————

梓「あ、アクション映画ですか…」

紬「うん♪たまたまテレビのコマーシャルを見ていたら」
 「すごく面白そうだなって思っていたの♪」

紬「やっぱり、駄目だったかな…?」

梓「あっ、いえ!そんなことないです!」
 (ムギ先輩らしいと言えばムギ先輩らしいかも…)

紬「そう、良かった!」
 「じゃあ入りましょう?梓ちゃん!」

梓「へっ?まだ、チケット買ってないんですけど…」

紬「あ、そっか、そうよね!」
 「み、観るのが楽しみで、そのことをすっかり忘れちゃっていたわ…」

梓「ふふっ、もう、あわてないでくださいっ」
 「すいません、高校生2枚くださいっ」

「はい、お席はどちらになさいますか?」
「今の席の状況ですと、こちらとこちらが…」

梓「えっと、どうします?ムギ先輩」

紬「ん〜じゃあ、こっちでいいんじゃないかしら?」

梓「そうですね、じゃあこっちで」

「かしこまりました、ではJの…」
「料金は、3000円ですね」

紬「梓ちゃん、ここは私に任せて!」

梓「えっ?あっ…」

紬「はいっ、3000円ですっ!」

「ありがとうございます、3000円ちょうどいただきます…」

梓「そ、そんな、悪いですよっ!」

紬「うふふ、いいの」
 「私が見たいって言いだしたんだから」

梓「でもっ…」

紬「梓ちゃん!先輩の言うことは、ちゃんと聞くべきだと思います!」

梓「…ぅ、わかりました…ありがとうございます」
 「で、でもっ!次からは、半分こですよ!絶対!」

紬「うんっ!わかったわ」

梓(…と言っても、やっぱり申し訳ないですよっ!ムギ先輩!)


紬「あっ!梓ちゃん、ポップコーン買わない?」

梓「良いですね!何を買いましょう?」

紬「う〜ん…塩味、バターしょうゆあじ…キャラメル味」
 「どれも、魅力的ね…」

梓「ココの映画館だと、キャラメル味がおいしいと思いますよ!」

紬「へぇ、そうなの?」

梓「はい!前に憂や純と来た時に、食べたのがおいしくって」

紬「梓ちゃんっ」

梓「って、はい?なんですか?」

紬「…」
 「…他の子の話は、しちゃいけないと思いまっす」

梓「!!」キュン
 「す、すいませんっ…」

紬「…む」

梓(嫉妬、してくれたんだよね…嬉しい、かも)
 「…ムギ先輩!」

紬「…なぁに?梓ちゃん」

梓「まだ、見ていないのにこう言うのはなんだか、変な感じですけど」
 「…また、来ましょうね、何度でも」

紬「あっ…」
 「…うん」

梓「じゃあ、私キャラメル味買ってきますね!」

紬「あっ、私が出

梓「駄目ですっ!ここは、私に払わせてください!」

——————————————
紬「ふふ、ここね!」

梓「はい、Jの…11番と12番とですから、ここで間違いないと思います」

紬「どっちに座る?」

梓「えっと…じゃあ…11番にします」

紬「じゃあ私が12番ね!」
 「…あ〜ふかふか♪」

梓「…くす」
 「ポップコーンは、私が持っていますから」

梓「食べたいときには取ってくださいね」

紬「…」

梓「ムギ先輩?」

紬「…あ〜んって、してくれないの?」

梓「そっ!それは、ちょ、ちょっと恥ずかしいです…」 カァ
 「いくら暗くなるとは言っても…」

紬「なんてね、冗談よ♪」

梓「あっ!も〜!ムギ先輩!」

梓「あっ!始まるみたいですよ!」

紬「いよいよね…」
 「ちょ、ちょっとドキドキしてきちゃった」

梓「私もです…」
 (なんだかんだで、アクション映画を映画館で見るのは初めてかも…)

梓(いきなり爆発なんてされたら、びくってしちゃいそ

ドゴォーンッ!!

紬梓「「きゃ!」」ビクッ

紬梓「「あっ…」」

紬「えへへ、びっくりしちゃった」ボソ

梓「わたしも、です」ボソボソ

梓(…こういうところで、一緒の気分になれることって)
 (なんだか、ちょっと嬉しいかも)

梓(…それにしても)

紬「…おぉ」ジイィ
 「…っ!」ガタ

梓(ムギ先輩を見てるととても面白い…)

—————————————

梓(そろそろクライマックスだ)
 (ただのアクション映画かと思っていたけど)

梓(結構、ドラマチックな展開なんだ、これ)

梓(やば、ちょっと涙が…)チラ

紬「…」グスッ

梓「…あっ」
 (先輩はもう泣いてるんだ、涙がこぼれてる)

梓(…拭いてあげよ)フキフキ

紬「ぁ…」

梓「…」ニコ

紬「…ありがと、梓ちゃん」ボソッ

梓「いえ…」
 (やっぱり、ムギ先輩って、可愛いなぁ)


紬「はぁ!面白かった!」

梓「そうですね、私も見入っちゃいました」

紬「最後の方、つい泣いちゃったわ」

梓「フフ、先輩、今もちょっと目が赤いですよ」

紬「えっ!や、うそ…」カァ

梓「ちょっと、休んでから次の場所に行きましょう?」

紬「う、うん、そうね」



紬「お昼は、何食べよっか?」

梓「そうですね…」
 「あ、そういえば、この辺においしいハンバーガー屋さんができたみたいです」

紬「ハンバーガー!」

梓「あっ…そういえば、ムギ先輩、ハンバーガー屋さんでバイトしてましたよね」
 「やっぱり、もうハンバーガーはいらないって感じd

紬「そこにいこう!梓ちゃん!」

梓「あ…は、はい」

梓「だいぶ、目の赤みが引けましたね」

紬「よかった〜…」
 「さすがに目が赤いまま梓ちゃんの隣を歩くのはちょっと…」

梓「ふふ、私は気にしませんけど」

紬「私は気にするの〜!」

梓「…そういうと思ってました」


紬「そこのハンバーガー屋さんは、どこで知ったの?」

梓「あ、それは、たまたま見た情報誌に載って…」
 「機会があれば行ってみても良いかなって思っていたんです」

紬「そう!」
 「どんなメニューがあるのかしら?」

梓「メニューまでは載っていなくて…それは私も分からないんですよ」
 「どんなのが食べたいですか?」

紬「そうね…面白いものを食べてみたいわ!」
 「こう、クレイジーで、インクレディブルな…」

梓(そ、そんなのあるかな…?)

「いらっしゃいませー」

紬「ここが、例のハンバーガー屋さんね!」

梓「はいっ!…まぁ、私も初めてなんですけど…」

紬「ふふ、良いにおい」
 「この辺に座りましょう?」

梓「そですね」
 「…これが、メニューみたいですよ」

紬「わ、すごい」
 「いろんな種類のハンバーガーがあるのね」

梓「本当ですね」
 「全体的に、サイズが大きいような…口に入るんでしょうか?」

紬「本当ね!…あ、これ見て!」

梓「どれですか?…ってわ…これ」

紬「ハンバーグが5段になってる♪」

梓(こ、この流れは…もしかすると…)

紬「梓ちゃん、これにしよう!?」

梓(や、やっぱり!)

梓「ま、待ってください、でもそのハンバーガーは」
 「大きすぎやしませんか!?」

紬「…二人で食べればそうでもないと思うけど…」

梓「…ま、周りを見るとどれも大きいんですよ…」
 「きっと、普通のサイズが、一般的なサイズよりも大きめで…」

紬「サービス精神が旺盛ってことね♪」

梓「…」

紬「…梓ちゃん」

梓「だぁーっ!わかりました!これ、これ頼みましょう!」
 「なんなら、二人分…」

紬「さすがにそれは、勿体ないわ♪」

梓「…は、はい」

紬「すいませ〜ん!注文お願いしたいんですけど…」

梓(がんばれ、私の胃!)

紬「ふふ、まだかしら?」

梓「やっぱり、あのサイズですし」
 「きっと作るのも時間がかかるんだと思いますよ」

紬「…そっか」ウズウズ

梓(…こういう時のムギ先輩、子どもみたいで可愛い)
 (後輩の私が言うのも、なんだけど…)

「お待たせしましたァ」

紬「あ!」

梓「…!!」
 (そ、想像以上にクレイジーなサイズ…)

紬「おいしそうね!梓ちゃん…」
 「これ、どこから食べればいいのかしら…」

梓「と、とりあえず!」
 「ナイフとフォークを使って…」

紬「駄目よ!梓ちゃん!」

梓「えっ!?」

紬「ハンバーグはね、とりあえずかぶりつく!」
 「それが、マナーよ!」

梓「でも、こ、これっ…」

紬「はむ!」パクン

梓(かぶりついた!)
 (…でも、全然かぶりつけてないっ!)

紬「…あふはひゃん…」

梓「…やっぱり…」

紬「…」モグモグ

梓「ナイフとフォーク、使って分けましょう」フキフキ

紬「ん…っ」
 「…そうね」



紬「…こっちの方が食べやすいわ〜♪」

梓「だから言ったじゃないですかっ」
 「…ぁむ」モグモグ

梓「…あ…おいしい」

紬「ね〜♪」

梓「…でもやっぱり、この量はちょっと多すぎる気がします」

紬「そうね」
 「でも、気がするだけで、きっと気のせいよ!」

梓「…そう思って、食べることにします」

紬「…ぁ」

紬「梓ちゃん」ヒョイ

梓「え?ん…」

紬「ソースがほっぺについてるわ」
 「…ぁむ」

梓「わ!!!」
 「ちょ、ちょっと、ムギ先輩!」

紬「…ん〜おいしい♪」

梓「…せ、先輩にはかないませんです…」

—————————————————
紬「ふぅ、ごちそう様♪」

梓「お、お腹…いっぱいです…」

紬「確かに、なかなかボリュームがあったわね!」

梓「はい…」
 「…と、当分ハンバーグは見たくないです…」

紬「んふふ♪」
 「それじゃあ、すこし休憩したらどこかに行きましょっか?」

梓「そうですね…」
 「あ、先輩、私ちょっと行きたいところがあって…」

紬「あら、じゃあそこに行きましょう?」
 「私も実は、行きたいところがあるんだけれど…」

梓「先輩が行きたいところはどのあたりですか?」

紬「私はね、えっと…あの辺で…」

梓「じゃあ私の店の方が近いんで、そっちを先に…」

—————————————————
—————————————
—————————
—————

その日は、あっという間に過ぎていきました。

昼食を食べ終わり

見てみたいと思っていたギターのピックを見に行ったり

新しくCDが出ていたので、それを買いに行ったり

茶葉が売っているお店に行ったりだとか

何故かホームセンターに行ったりだとか…

こんなこと、デートじゃなくてもいけるじゃないか!って思う人がいるかもしれないけれど

やっぱり、隣にムギ先輩がいるってことが、何よりも大事なことで…

ムギ先輩と一緒に歩くだけで、すべてが特別に思えるっていうか

大切な思い出って、思えるというか…

とにかく、幸せ、そう、幸せな時間って思えたんです。


だから、夕方になって、夕日が沈みかけたとき

あ、幸せな時間は本当にあっという間に過ぎるんだなって思ったんです。


私たちは、最後に、公園に行くことにしました。

梓「結構、いろんなもの買っちゃいましたね」

紬「そうね、なんだか買いすぎちゃった」

梓「ふふ、ムギ先輩はホームセンターが本当にお好きですよね」

紬「えへへ…いろいろな形のものがあって」
 「とっても魅力的なんだもの…」

梓「それは、そうかもしれませんね…」


テク、テク


梓「…今日、もう終わっちゃいますね」

紬「…そうね」

梓「…ふー…」

紬「…」
 「梓ちゃん」

梓「はい、なんでしょうか」

紬「今日…どうだった?」

梓「へ?」

紬「今日…楽しかった…かな?」

梓「どうして、ですか?」

紬「…」
 「私ね、今日が人生で、初めてのデートなの」

紬「…だから、昨日もすごく緊張しちゃって」
 「約束してから、この日まで、ずっと緊張していたんだけどね」

紬「…いろんなこと、考えたんだけど」
 「結局、どうすればいいかっていう答えが見つからなくて…」

梓「…あ」
 (なんだ…)

梓(何も分からないでいたのは、私だけじゃないんだ)

梓(ムギ先輩はムギ先輩で、いろいろ悩んでたんだ)

梓(余裕があったわけじゃなくて)
 (あの時も、ずっと緊張していたんだ…)

紬「だから、ずっと不安でね…梓ちゃんがどう思ってるのかなって」
 「…気になって気になって、結局聞いちゃった」

梓「…」
 「…ふふっ」

梓「もう、ムギ先輩ってば」
 「緊張してるのが、ムギ先輩だけだと思わないでください!」

紬「へ?」

梓「私だって、今日までずっと緊張してたんですから!」
 「現に、今日だって…緊張して、変なこと言っちゃうし、ぼーっとしちゃうし…」

梓「…わたしだって、不安だったんですから」

紬「…梓ちゃん」

梓「でも、やっぱり」
 「ムギ先輩と一緒に、今日を過ごせて、本当に幸せでした」

梓「とっても、楽しい、初めてのデートになりました!」
 「…私の、大事な宝物になりましたっ」

梓「ムギ先輩は、どうですか?」

紬「…」
 「…」

紬「私も…ものすごく、楽しかったわ、梓ちゃん!」
 「…ありがとう」

紬「ありがとう、梓ちゃん!」

梓「えへへ…」
 「よかったです!」

紬「…へへ」

梓「あっ、そろそろ、電車の時間ですね」
 「駅に行かないと…」

紬「うん、そうだね」

紬「…梓ちゃん」

梓「はい、なんでs

梓「…んむ」
 「…!」

紬「…」

紬「…は…」

梓「…ふぁ」

紬「…」
 「大好きよ、梓ちゃん」カァァ

梓「…」
 「私も、です…ムギ先輩」カァ

———————————————帰りの電車の中
カタンコトン、カタンコトン…

梓「…」
 「ふぅ…」

ヴヴ…

梓「!」
 「…」パカ


『差出人:ムギ先輩
 宛先:中野 梓
 Title:今日のこと

 今日は、ありがとう、梓ちゃん。
 とても楽しい一日になったわ。
 また、近いうちに、どこかに出
 かけられると嬉しいな。
 
 あ、あと、帰り道に、空を見上
 げてみて?
 今日は、月がとてもきれいだ
 から               』

梓「…」フィ
 「…あ、満月」

梓「…先輩」


梓「…」

カコカコ
 カコカコ

梓「…」
 「よしっ」ピッ

梓「…ふぅ」

梓「…」

梓「…」ナデ

梓「ムギ先輩」

梓「本当ですね」

梓「月が、とても綺麗です」



              (終わり)

静かな感じが好きなんだけど、その感じをどう出すかって難しいね。
心情とか、風景描写を使わずに
携帯を無言で撫でてる感じを表現できればなぁ…。


<みほさおみほ×おかしい?>
沙織「はぁ…」

麻子「どうしたいきなりため息ついて」

沙織「うん、私ってさ、カッコいい男の人が好きじゃん?」

麻子「知らないがまぁ、そういうことにしておこう」

沙織「なのに最近気になる人がさ」

麻子「あぁ」

沙織「カッコいい男の人じゃないっていうか」

麻子「ふーん」
   「趣向が変わったということか?」

沙織「う〜ん…そうなのかな…」
   「それで、いろいろ迷ってて…」

麻子「そうか」

沙織「話聞いてくれる?」

麻子「聞きたくないが、聞くまで駄々をこねるだろうから聞いてやる」

沙織「ありがと、麻子」

沙織「その人と会ったのは、ちょっと前」

麻子「結構最近か」

沙織「うん、それほど前じゃない」
   「最初は、友達みたいな存在だったんだ」

麻子「話しかけたのか」
   「お前が」

沙織「えっ?私が話しかけるのってそんなに珍しい?」

麻子「お前はキャーキャー言うだけで、自分から話しかけようとしてないじゃないか」
   「向こうから話しかけてくれるんだと思い込んでるから」

沙織「そうかな?私結構…は、話しかけてると思うけど」

麻子「…目が泳いでるけど、まぁ、そういうことにしておこう」
   「で、そいつがどうしたんだ」

沙織「その人と会ったときは、別にドキドキしなかったんだ」
   「そもそも、私の好みとは全然違ってたし」

麻子「ほう」

沙織「私はイケメンが好きなんだけどね?」
   「その人はどっちかと言えば、可愛い感じなの」

麻子「なるほど」

沙織「何回も会ってさ、話とかしても」
   「やっぱりその人のイメージって、可愛いって感じでね」

麻子(可愛い男…はっ…まさか)

麻子「…イケメンにモテないからといってお前…」
   「ついに子供にまで手を出したか!?」

沙織「ち、違うよ!私と同い年!」

麻子「なんだそうか」

沙織「そうだよぉ!もう!」
   「…で、お昼とかも食べてるんだけど」

沙織「どっちかと言うとガツガツ食べない系の人なの」

麻子「いつかのお前は」
   「旦那さんは料理をたくさん食べてくれる人がいいな!」

麻子「なんて言っていたな」

沙織「うん、だから、やっぱり私の好みとは違うよね?」

麻子「まぁ、わからんけどそうなんじゃないか」

沙織「だよねぇ…」

麻子「それなのに、なんでお前は今」
   「そいつのことが気になってるんだ」

沙織「うん、それがさ」
   「その人と私って、同じことやってて」

麻子「同じこと?」

沙織「うん、同じこと」
   「いっしょにいろいろとやることが多いんだけど」

麻子「ふむ」

沙織「その時のその人の顔っていうか…雰囲気?」
   「…めちゃくちゃカッコイイの」

麻子「なるほど」

沙織「それに、いつもの可愛い感じも相まってさ」
   「これって何?ギャップ萌っていうのかな?」

沙織「普段と、その時との差がすごいドキドキするっていうかさ」

麻子「あぁ、そう」

沙織「いつものふわぁんってした感じの話し方じゃなくて」
   「きりっとした感じで話しかけられると」

沙織「もう…きゅんきゅんしちゃって」

沙織「しかもね、こう、回を重ねるごとに」
   「その人の頼りがいっていうか?頼りたい!って思わせるオーラが」

沙織「どんどん強くなってさ」

麻子「その人自身も、さらに成長したってことか」

沙織「うん!それがもう、魅力的で…」
   「今じゃさ、あの人の横顔見るだけで…その」

沙織「あ、あとっ!たまに笑いかけられると、きゃーって!なっちゃってさぁ!」

麻子「…とりあえず落ち着け」

沙織「あ、ご、ごめんっ」
   「コホン…まぁ、そんな感じでさ」

麻子「ふむ」
   「で、お前は結局のところ、そいつとどうしたいんだ?」

沙織「えっ!?ど、どうしたいって!?」

麻子「付き合いたいと思ってるのか?」

沙織「え、ええぇと、それは、ど、どうかなっ!?」
   「べ、別に付き合わなくてもさ、今のままでも良い気がするし」

沙織「今回は、流石の!百戦錬磨の私でも、ちょっときついかなぁって…」

麻子「口だけのくせに何を」

麻子「はぁ、ちなみになんでそんな自信が無いんだ?」

沙織「えっ!?そ、それはその…」
   「えー…」

麻子「…」
   「自信をつけるために、何かやったことは?」

沙織「…ぇーと」

麻子「そいつに近づくために、何もしてないのか?」

沙織「…い、一応、したけど」

麻子「ほう、それは何だ」

沙織「…し、資格…取った」

麻子「…」
   「資格を、か、それはすごいな」

沙織「…ま、まぁね!」

麻子「…資格?」

麻子「…ん?」

麻子「それって、私が手伝ったヤツか」

沙織「…うん」

麻子「ん?」
   「気になってるやつのために取った資格が」

麻子「第二級無線技師免許だとしたら」
   「その気になってるやつというのは戦車にかかわりあるのか」

沙織「…それは、もう…」

麻子「しかも同じことをやってて、ということから察するに」
   「戦車道をやっている奴だということだな」

沙織「…う、うん」

麻子「さらにはいっしょにやることが多い、と言っていた」
   「つまり同じチームの仲間」

沙織「…はい」

麻子「…」
   「そもそも男でもないじゃないか…」

沙織「だから困ってんの!!」
   「…今まで、感じたことないんだもん…こんなこと」

麻子「…」

沙織「いつもは、カッコいい男の人にドキってするのに」
   「今じゃ男の人よりも、その人にニコッてされたほうがドキドキするんだもん」

麻子「そうか」

麻子「ちなみにその、気になる人というのは」

沙織「…言った方が良い?」

麻子「ここまで絞ったら」
   「ばれるのも時間の問題だ」

沙織「だ、だよね…え、えっとね…」

沙織「…みぽりん」

麻子「だろうな…」

沙織「や、やっぱりおかしいかな!?この気持ちって」
   「…お、男に飽きたからっ!こ、こんな気持ちになってるだけなのかな…」

麻子「…」
   「そんなことはない」

沙織「え?」

麻子「そんな風に、ドキドキするなら」
   「少しでも近づこうと、努力するのなら」

麻子「それはきっと、本心じゃないのか?」

沙織「で、でも、相手は女の子で…」

麻子「性別なんて、大した問題じゃない」
   「問題は、好きかどうかだろ」

沙織「ま、麻子…」

麻子「…私はそう思うが」

沙織「…そう、かな」

麻子「だが、みほがどう思ってるかどうかは知らない」

沙織「う…」

麻子「それに、アイツにはライバルがたくさんいるように思えるな、私は」

沙織「…確かに…直近にも一人いるしね」

麻子「…でも、気持ちを告げたらどうなるかなんてことだって、分からないんだ」

沙織「そ、そっか…」
   「そうだよね!もしかしたら、万が一…億が一!可能性があるかもしれないしっ!」

麻子「…そうだな」

沙織「…麻子は、私がみぽりんに告白したら、どうなると思う?」

麻子「…」

麻子「私は…」

麻子(…私は)

麻子「私は」
   「あいつは、受け容れると思う」

沙織「…そ、そぉ!?」

麻子「あぁ」
   「なんだかんだ言って、お前は可愛いからな」

沙織「え、えっ!?そ、そうかな!」
   「ってか麻子、いきなり何!?はずかしーじゃん!」

麻子「世辞かそうでないかの判断もつかないのかお前は」

沙織「ちょ!ひ、酷い!」
   「…でも、なんか勇気出た」

沙織「よっし!私、みぽりんに告ってみる!!」

麻子「人生初の告白か」

沙織「そ、そんなんじゃないっ!!」
   「…あー、でも、いっつも告白されることばっかりだったから」

沙織「間違ってないかなー!」

麻子「言ってろ」

沙織「えへへっ」

沙織「…ありがと、麻子」

麻子「…別に私は何もしてない」

沙織「もう、素直じゃないんだから」
   「じゃあ、ありがとねっ!私、頑張るよ!」

麻子「あぁ、わかった」

麻子「…頑張れ」

タッタッタッタ…

麻子「…」

麻子(もし)

麻子(もし、私が、もっと早く素直になっていたら)

麻子(お前は、振り向いただろうか)

麻子(私と向き合ってくれただろうか)

麻子「…」

麻子「何を、考えているんだ」

麻子「私は」

——————————————練習時間
みほ「では、練習を始めます」
   「みなさん、よろしくお願いします!」

『よろしく〜』
『よろしくお願いします!』



みほ「皆さん、練習と言っても、気は抜けません!」
   「本番通り、実弾を使ってやりますから」

みほ「気合を入れて、やりましょう!」

優花里「はいっ!了解ですっ!」

華「はい!」

麻子「任せておけ」

沙織「…う、うんっ」

麻子「…」
   (沙織め、結局告白できてないな)

みほ「パンツァー・フォー!」

ヴヴン!ガガガガッ!

みほ「…」キョロキョロ
   「麻子さん」

みほ「このまま、丘に沿って走行してください!」
   「スピードは控えめに、慎重に動きます」

みほ「このまま、B地点でカメさんと合流します」

麻子「了解」

ガタガタ…

みほ「ウサギさんチームは、C地点へ行くよう指示、お願いします!」

沙織「…」ポー

みほ「…沙織さん?」

沙織「えっ!?あ、は、はいっ!」
   「こ、こちらアンコウ…」

麻子(練習にまで影響させてどうする…)
   (私まで、気が散る…)

ギャリギャリギャリギャリ…

みほ「…そろそろB地点ですね」

キャリ…ッ

みほ「…!」
   「麻子さん!全速でここから離脱してください!」

みほ「待ち伏せされています!」

麻子「…っ!わかった」

みほ「沙織さん!アヒルさんチームをB地点に、A地点から回り込むのではなく」
   「C地点側から回り込むよう指示を!」

沙織「へっ、あ…うん!」

キャリキャリキャリキャリッ!

ドン…

…ッドォン!!

みほ「…っ!」
   「麻子さん!ぎざぎざに走行するようにして、玉に当たらないようにしてください!」

麻子「了解…」

ドォーーンッ!

みほ「…っ」

ガリガリガリガリッ

みほ「…」

みほ(おかしい)
   (砲撃はしてくるのに、私たちの戦車のすぐ後ろばかり狙ってる)

みほ(わざと当てないようにしているのかな)

みほ(ということは、ある一つの方角に、追い詰められている可能性がある)
   (このままじゃ、危ないかもしれない)

みほ「麻子さん!我々はC地点に向かいましょう!」
   「進行方向とはほぼ逆ですが、このまま進むと罠にはまってしまう可能性があります!」

沙織「…」ポャーン

麻子(…)

みほ「麻子さんっ!」

麻子「…っ!」

ギャリギャリギャリ!

ギャギャギャギャ…

麻子「!泥で車体がもって行かれる…!」

みほ「き、昨日の雨で道が不安定になってるんだ…!」
   「追い詰められたところは、ちょうど雨水がたまりやすく、傾斜がついてる…!」

ドンッ…!

みほ「っ!み、皆!衝撃に備えてくださいっ!」

ドガァン!ガシャンッ!

沙織「っきゃぁ!」グラッ
   「あっ…!!」ガツッ

みほ「ぅっ…!あ、沙織さんっ!」

沙織「…ぅ」

麻子「沙織!」

みほ「沙織さん、大丈夫ですか!」
   「沙織さんっ!」

みほ「…」
   「頭を強く打ちつけてしまったみたい」

みほ「沙織さんの救護を最優先します!」
   「あんこう、練習一時中止します!」

沙織「…うぅん…」

—————————————————
沙織「…う、うぅん…」
   「ここは…」ムク

沙織「いたっ!」ズキンッ

みほ「あぁ、沙織さん、突然起き上がっちゃだめですよ」

沙織「みっ…みぽりん!?」
   「あ、あれっ…わ、私」

みほ「すみません…私の指揮のミスで…」
   「相手の戦略にはまってしまいました」

みほ「ぬかるみに誘われて、制御しにくくなったところを」
   「撃たれてしまって…」

みほ「だから、沙織さんが怪我したのは私の責任ですっ!申し訳ありません!」

沙織「そ、そんな!みぽりんがあやまらないでよっ!」
   「…そ、それに、みぽりんが指揮する私たちがやられたってことは」

沙織「このチームも、強くなってきてるってことじゃん!」
   「なーんにも、悪いことなんてないって!」

みほ「…そうでしょうか」

沙織「そ、そうだよっ!」

沙織「そ、そうだっ!」
   「麻子たちはどうしたの?」

みほ「えっ?あ、そういえば…」
   「他の人たちに、沙織さんが大丈夫だったってことを教えてくるって」

みほ「30分前くらいに出て行ったきりで…」

沙織「…そ、そうなんだ」
   (…麻子)

沙織(もしかすると、私にチャンスをくれたのかな)
   (私が練習前に、みぽりんに告白してないってことを察知して…)

みほ「ちょっと見てこようか?」

沙織「…ううん、良いよ」
   (折角、麻子がくれたチャンスを、逃すわけには…逃すわけにはいかないよ)

沙織「それよりさ、みぽりん」
   「ちょっと、話聞いてくれる?」

みほ「あ、うんっ…どうしたの?」

沙織「あのね、えっと…」

沙織「…えーと」

沙織「わ、私っ!」ガシッ

みほ「…は、はいっ!」

沙織「…い、今…すっごく、気になってる人がいるの」

みほ「気になってる、人?」

沙織「うん…その人はね」
   「普段はとってもかわいくて…優しくて」

沙織「ちょっぴりドジっ子なの」

みほ「はい…」

沙織「でもね、あることに一生懸命になってる時の顔は」
   「誰よりもかっこよくって…」

沙織「その時の声が、すごく好きなの…」

みほ「…はい」

沙織「その人の笑顔を見るたびに」
   「私の心はギュって…締め付けられて」

沙織「…ドキドキしちゃうんだ」

みほ「…沙織さん?」

沙織「…それとね」
   「その人って言うのがね」

沙織「今、私の目の前にいる人なの」

みほ「え?それって…」

沙織「私、みぽりんのことが…」
   「みぽりんのことがっ!」



沙織「大好きですっ!!」



———————————————————————
沙織「…えへぇ…えへっ…」ニヤニヤ

麻子「どうした気持ち悪い笑みを浮かべて」

沙織「なっ!気持ち悪いって…ちょっと直接的すぎない!?」

麻子「事実を言ったまでだ」
   「…で、どうしたんだ」

沙織「あっ、それ聞く?実はねっ…」

沙織「実は私、みぽりんに告白したらっ」
   「オッケーもらっちゃいまして〜っ!」

麻子「そうか」

沙織「最初はね、考えさせてって言ってたんだけどぉ」
   「その後、何回か二人で話してたら」

沙織「私も、沙織さんの事すきって…好きって言ってくれてぇ!」
   「きゃぁ〜!」

麻子「…」
   「良かったな」

沙織「うんっ…えへへ」
   「これも全部、麻子のおかげだよ!」

沙織「麻子が、あの時私に自信をくれなかったら…」

沙織「…後押ししてくれなかったら、私、まだもやもやしてたと思う」

麻子「…うん」

沙織「あ、あと!麻子がボーっとして、相手の罠にまんまとはまってさ!」
   「撃たれなかったら、きっと告白するチャンスもなかったんだと思うんだよね!」

麻子「お前…」

沙織「あはっ、ごめんごめん!冗談だって!」

沙織「でも、本当に、ありがと」
   「…すっごく、助かった」

沙織「私、今の気持ち、みほ…じゃなくて、みぽりんに伝えられて」
   「…本当に、幸せなんだ」

麻子「…そうか」

麻子「それは、良かったな」

沙織「えへへっ」
   「あ!そろそろ待ち合わせの時間だっ♪」

沙織「じゃあね!麻子っ」
   「また明日ねっ!」

麻子「…あぁ」

タッタッタッタッ…

麻子「…」

麻子「…」

麻子(良かった)

麻子(あいつが、幸せになれたんなら…)

麻子(相手はみほだし)

麻子(どこの馬の骨かも分からない奴に、取られるより)

麻子(全然信用できる)


麻子「…」

麻子「…っ」ズッ

麻子「…おめでとう」

麻子「沙織」


麻子「私も、好きだったよ」


          (終わり)

いつのまにか麻子メインで麻子→さお→←みほ
になってたってね。
本当は保健室であんなことやこんなことをする予定だったんだけど。

というわけで次は付き合ってからの みほさお を
メインがちゃんと みほさお な みほさお をやります。

<麻子×うるさいヤツ>
————————————————————
麻子「…」

麻子「んっ…」モゾ

麻子「…ん?」
   「ふぁ…ぁ」

麻子(何だ…あのまま寝てたのか…)

麻子(外が暗くなっている…帰るか)

ガタ…

…ガラッ

麻子「…ん?」

みどり子「あっ!ちょっと!麻子!」
     「いつまで学校に残ってるのよ!」

麻子「なんだ、そど子か」

みどり子「なんだ、とは何なの!?それはこっちのセリフ!」
     「早く帰りなさいよ!」

麻子「…言われなくても帰る」

みどり子「まったく…単位は取らない、遅刻はする、そして挙句の果てには」
     「下校時刻近くになっても、帰らないなんて!」

みどり子「少しは反省して、真面目に生活してほしいわねっ!」

麻子「…」
   「すまん」

みどり子「っ!?」
     「な、何?いきなり謝るなんて…」

みどり子「あっ!もしかして、私の愚痴を回避するためのその場しのぎってやつ!?」

みどり子「残念だけどその手には

麻子「私のせいで、仕事を増やしてしまったな」
   「本当に悪かった」

みどり子「…ちょっと…」
     「なんなのよ、いつもの麻子らしくもない…」

麻子「…」

みどり子「…何かあったの?」

麻子「…いや、別に何もない」
   「ただ、たまには素直に…なろうと思っただけだ」

みどり子「…」

麻子「…心配してくれたのか?」

みどり子「はぁ!?べ、別に心配なんかしてない!」
     「…不気味だから、聞いただけよ」

麻子「そうか」

みどり子「まったく…」カァ…

麻子「…みどり子」

みどり子「あっ!私のことそど子って言うなって言ったでしょ…って」
     「…え?」

麻子「みどり子、お前は帰らないのか?」

みどり子「…わ…私は、その」
     「まだ…見回りきれてないから…」

麻子「…そうか」
   「なら、待ってても良いか」

みどり子「な、何で?」

麻子「…今日は、誰かと帰りたい気分なんだ」

みどり子「……しょっ!」
     「しょうがないわね!」

みどり子「あんた、いっつもふらふらってしてるしっ」
     「帰り道危ないだろうから、一緒に帰ってあげる!」

みどり子「今日は、特別だけどっ…」

麻子「…ありがとう」ニコ

みどり子「———っ!」カァァ
     「ちょっと昇降口で待ってなさいっ!すぐ、終わらせるから!」

タッタッタッ…

麻子「おい、そど子」

麻子「廊下は走るなよ」


みどり子「そど子って言うなぁ!」

みどり子「あと、ルール違反ばかりしてる麻子には言われたくなーいっ!」タッタッ…


麻子「…」フゥ

タン、タン、タン…

麻子「…たまには」

麻子「たまには、素直になるのも、良いかもな」
                            (終わり)

<みほさお×初めてのお泊り>
——————————————みほ宅前
沙織(…どうしよう)
   (緊張してきた)

沙織(みぽりんと付き合い始めて一か月)
   (一か月にして、初めてのお泊り)

沙織(ま、まぁ!誰かと付き合って、その人の家に泊まるのは慣れっこだけど!!)
   (…分からないことばかりだし)

沙織(あっ、この分からないことっていうのは、相手が女の子だからで!)
   (別に泊まったことが無いっていうわけではないからっ!)

沙織(…)
   (まぁ、念のために、念のために!)

沙織(雑誌とか…ネットとかで、情報収集したけど…)

沙織(…いざ、みぽりん目の前にしたら…何もできないかも)

沙織(…い、いろいろ考えていても、何も始まらないよね)
   (いざっ、戦場へっ!)

ピンポーン…ピーンポーン…

沙織「…」ソワソワ

ガチャンッ

みほ「あっ…沙織さん!」
   「こんにちは、待ってましたよ!」

沙織「あっ…み、みぽりん!お、お待たせっ!」
   (やっばぁぁぁ…今日もみぽりん可愛い〜…!)

みほ「どうぞ、上がってください!」

沙織「う、うん!お邪魔しまぁす…」

沙織「あ、なんか部屋めちゃくちゃきれいだね…」

みほ「うん、今日は沙織さんが泊りに来るって言うから」
   「いつもよりも頑張って掃除したんだ♪」

沙織「はうっ!」キューン

みほ「…あれ?沙織さん、どうしたの?」

沙織「…な、なんでもないよっ」
   (かわいすぎる…かわいすぎるよみぽりんっ!)

沙織(こんな可愛いのに、戦車に乗るとキリっとしちゃってさぁ)
   (さすがにずるいって、そういうの…)

みほ「紅茶とか、コーヒーとかあるけど何か飲む?」

沙織「あ、うん!…じゃあ、紅茶…」

みほ「はーい」

沙織「…」
   「…」ソワソワ

沙織(…わーなんかソワソワする)
   (これから、みぽりんと二人きりで一晩過ごすとかっ)

沙織(…や、やっぱり、あれだよね)
   (いっしょにお風呂入ったりとか…布団に入ったりとか…)

沙織(…したりとか…するよね、きっと)

沙織(…恥ずかしい下着とか着けてきてないよね)
   (あっ…朝抜いて来ればよかったかも…)

みほ「おまたせ、紅茶持ってきたよ」

沙織「へっ!?あ、うんっ!あ、ありがとっ」
   「んぐっ…」クイッ

沙織「あっつぅ!!」

ガチャン!

みほ「わ!沙織さん大丈夫!?」
   「ちゃんと冷ましてから飲まなくちゃ…」

沙織「…うぅ、熱い…」
   (は、恥ずかしぃ…!)

みほ「…お口の中、やけどしちゃったかな?」

沙織「…だいじょぶ…ちょっとピリピリするけど」

みほ「沙織さん、あーんってしてみて?」

沙織「あ…あっ…あーん…」ァー

みほ「…」
   「はむ」チュゥ

沙織「んっ…!」チュ

みほ「…ん、んー…」チュ、チュ

沙織「ァ…ゥん…っぁ…」チュッ

みほ「ぷぁ…」

沙織「ふぁ…っ」

みほ「ふふ、大丈夫みたいだね」

沙織「ぁ…ぁー…」カァァァ

沙織(い、いきなりみぽりん…激しすぎるよぉ!)
   (いつもは、そういうの疎そうにするくせに)

沙織(二人だとこんなに積極的なんだもんな…)
   (…西住家の血が流れてるんだよ、やっぱり…!)

———————————————————————
沙織「ってわけなんだよ、これってすごいよね!」

みほ「そうなんだ!」
   「あっ、そういえばそれって…」グゥ

みほ「あっ!」カァ…

沙織「んふふっ、もしかしてみぽりん、お腹すいた?」

みほ「…う、うん、ちょっとだけ…」

沙織「じゃあ、夜ご飯にしよっか!」
   「ご飯、私が作るよ」

みほ「えっ?でも、私が」

沙織「良いの!私が料理の腕を磨いたのは」
   「…恋人に食べてもらうためだしっ」

みほ「…じゃあ、お願いしようかな?」

沙織「任せてっ!腕によりをかけて作るね♪」

——————————————————————
沙織「じゃーん!完成でーす!」

みほ「わぁ、すごい!」

沙織「ふふん、煮物からお魚、さらにはお味噌汁までっ!」
   「私にかかればこんなものだよ♪」

沙織「冷めちゃうから、早速食べよ?」

みほ「うん!じゃあ…」

「「いただきまーす」」

沙織「早くたべて食べて〜♪」

みほ「うん、ぁーん…」パク

沙織「ど、どうかなどうかなぁ?」

みほ「…!これ、とってもおいしいよ!」ニコー

沙織「えっへへ!そっかぁ!よかったぁ…」
   「こっちのお味噌汁は、ちゃんと煮干しからね」

みほ「本当に?あ…確かにいい香り」

沙織「でしょ?で、こっちのお魚はね…」

—————————————————————————
沙織「…みぽりんっ」

みほ「えっ?なに?」

沙織「…あーん♪」

みほ「へっ!?あ、えっと…」
   「あー…」

沙織「えいっ!」ヒョイ

みほ「…ん…」パク

沙織「どうかな?」

みほ「…おいひい…」

沙織「じゃあ、次はみぽりんが私にやる番ね!」

みほ「んっ…うん、わかった」
   「はい、あーん…?」

沙織「えへへっ、やったー♪」
   「あーんっ…」パク

———————————————————————————…
みほ「沙織さん、ごちそうさまでした!」

沙織「お粗末さまでした、みぽりん♪」

みほ「本当においしかったです」

沙織「そういってくれることが、一番うれしいよっ!」
   (…そろそろかな〜)

沙織(ご飯が来たら、次はやっぱり…)

みほ「あっ、お風呂はどうする?」

沙織(だよね!…ふふっ)

沙織(ここは、確実にみぽりんと入りたい)
   (…普段は、キスとか…キスとか、やられてばっかりだし)

沙織(お風呂位は、こっちがやる側に…!)

沙織「あー、どうしようかなー」
   「あっ、私、お皿洗っちゃうから、みぽりん先に入ったら?」

みほ「えっ、でも…お皿位は私が洗うよ?」

沙織「お皿はね?作った人が洗うルールなの!」
   「…いくら家主さんでも、このルールにはあらがえませんっ!」

沙織「だから、ね?遠慮しないでっ!」

みほ「…そ、そんなに言うなら…」

沙織「うん!いってらっしゃい!」

沙織(う、うまくいった!)
   (先にみぽりんをお風呂に行かせ)

沙織(一方の私はお皿洗いを早々にすませる)
   (そして、私がお風呂に入りたがれば)

沙織(みぽりんは決して拒否はしないはず!)

沙織(確実に一緒に入る作戦っ!)

沙織(まぁ、私が先にお風呂に入っても)
   (二人の時のみぽりんなら、入ってきそうだけど…)

沙織(これも念のためっ!)

沙織「さぁ、早速お皿洗っちゃうぞーっ♪」

ジャバァー…

みほ「…ふぅ」チャプ

みほ「…」ジャバァ

みほ「…沙織さん…」

コンコンッ

みほ「?」

沙織「みぽりん」
   「お皿洗い、案外早く終わっちゃってさぁ!」

沙織「私も、入っていいかな?」

みほ「あっ…えー…と」

沙織「私もう服脱いじゃったよー!」

みほ「えっ!?あー…うん、入っていいよっ」

沙織「はーい、お邪魔しまーす♪」

沙織(うっ!…みぽりんの裸…)

沙織(まぁ、お風呂…二人きりじゃないけど…は、何度か入ったし)
   (裸は何度か見てるけど…けど)

沙織(…狭い空間だと…めちゃくちゃドキドキする…)

沙織「あ、私、今体洗ってもいいかな?」
   「湯船に入る前に洗っておいた方が良いよね?」

みほ「私は別に気にしないけど…先に洗った方が良いのなら」
   「洗っちゃってもいいよ?」

沙織「はーい♪」
   (ふふふ、かかったな、みぽりん)

沙織(私が体を先に洗うのは、それが理由ではないのだ)
   (本当の理由は!)

沙織(私が先に体を洗うことで、後々予定されている)
   (みぽりんの身体を洗ってあげる作戦においてっ!)

沙織(じゃあ今度は私が…というみぽりんの反撃を防ぐことができるのだ!)

沙織(これで私は、心置きなく、みぽりんの身体を隅々まで洗える…)

沙織(背中、胸…さらにはあんなところまでっ…きゃぁーっ!)

みほ「ふぅ、じゃあ私は先に上がるね?」

沙織「え?」

沙織「え、でも、体は」

みほ「私もう体洗ったんだ」

沙織「でも、でも、まだあったまって…」

みほ「私、十分暖まったよ?」

沙織「…」

みほ「沙織さんはゆっくりお風呂に入っていていいからね!」

みほ「じゃあ、失礼します!」

バタン

沙織「…え」

沙織「…」

沙織(えっと、あれ?)
   (私のみぽりんの身体を洗ってあげる作戦は…)

沙織(…あれぇー!?)

ジャバァーッ…

沙織(…私としたことが)
   (みぽりんを先にお風呂に入らせることによって)

沙織(体を先に洗われてしまうという可能性があることを考えていなかった…)
   (冷静になればわかることなのに…)

沙織(…でも、まだまだ)
   (むしろ、これからが本番っ!)

沙織(いつもみぽりんの積極的な姿勢にやられっぱなしな私だけど)

沙織(私だって、恋愛に関しては完璧なんだから)
   (たまには、リードしてみせるっ!)

沙織「よしっ…がんばるぞぉ!」




みほ「…」
   「…ふぅ…」

みほ「…」

——————————————————————

沙織(勝負下着、オッケー…)
   (勝負パジャマ…オッケー!)

沙織(では、最終作戦)
   (みぽりんに抱き着いていい雰囲気に持っていく作戦)

沙織(開始っ!)

沙織(さおりん、フォーっ!)


沙織「ふぅ、きもちよかったぁ」
   「みぽりん、お風呂ありがとね?」

みほ「うん、ちゃんと暖まった?」

沙織「ばっちり暖まったよ!」

みほ「なら、良かった」
   「あ、ホットレモン作っておいたから、良かったら飲んで?」

沙織「ありがと!私ホットレモン好き〜」

沙織(まずは、自然にみぽりんの隣に座るっ!)

沙織「じゃ、お隣失礼するね?」

みほ「あっ…う、うん…」

沙織「…わー…あったかいもの嬉しいな〜」
   「いただきまーす…」

みほ「…熱いから気を付けてね」

沙織「わかってるよ!」
   「…でも、やけどして、キスしてくれるなら」

沙織「わざと、アツイの飲んでもいいかも」

沙織(ドキッと来るようなセリフをささやく!ふふ、これはなかなかうまくいったかもっ!)
   (みぽりんが用意してくれたホットレモンを活かした、高度なテクニック!)

みほ「ぁ…そ、そんな、わざとは駄目だよ?」カァ

沙織(よしっ!成功!)

沙織(それで、次はっ…)

トン

みほ「っ!!」

沙織(さりげなく、肩に頭をのせる)
   (…こういう唐突な行動をすると…)

みほ「……ぅ」

沙織(相手は黙る!…たぶん、ドキドキしてるはず)
   (ここまで、本で読んだ通…じゃなかった…私の経験則通りっ!)

沙織(ここまで来たら、あと一押し)
   (カップをテーブルにおいて)

コトン

沙織「…ん」スッ

みほ「…」

沙織(さりげなく、相手の身体に腕を回す!)

沙織(…完璧っ!)

沙織(抱き着いていい雰囲気に持っていく作戦、成功!)
   (引き続き、次の作戦に移ります)

沙織(今度は、さりげなく手を動かして、相手を気持ちよくしていく作戦ですっ)

沙織(…)

沙織(うわぁ…さらにドキドキしてきたよ)

みほ「…はー…」

沙織「…ふっ」

沙織(まずは、太ももの上に、手を滑らせていこうかな…)スス

みほ「っ…!」ビク

沙織「…」

沙織(今、みぽりんびくってしたよね)

みほ「う…」

沙織(…敏感になってるのかも)

みほ「…ふっ」

沙織(それに、あからさまに触ってるのに何とも言ってこない)

沙織(ってことは、みぽりんもその気になってるってことだよね)

みほ「…うぅぅ…」  

沙織(よし、じゃあ、つぎっ…)

沙織(内ももに、手を———

———ごめんなさいっ、沙織さん

沙織「…えっ?」

ドサッ…

沙織(あれ?な、なんか視界が反転してっ…)

みほ「…はーっ…はぁ…っ」

沙織(み、みぽりん?顔…こわいんですけど…?)
   「え、えっと…」

みほ「沙織さんが…沙織さんが悪いんだよ?」

沙織「え?」

みほ「…私、我慢してたのに…」
   「理性が吹き飛んでしまわないようにって…」

沙織「えっ…みぽりん…?あのっ」

みほ「今日、沙織さんが来た時から、ずっと…」
   「沙織さんに触れたくて…ドキドキしてて」

みほ「たまらなくなって、ついついキスしちゃったけど」
   「なんとか思いとどまることができたのに…」

みほ「あーんってしたり、お風呂に入ってきたり」
   「そして、今、私のことを抱きしめて、触ってきたりしたせいで」

みほ「私、もう…限界が来ちゃいました」

沙織「あっ…あ…」

みほ「…すべて、本気にさせちゃった沙織さんが悪いんですよ?」

沙織「み、みぽりんっ…」

サスッ…

沙織「ひゃっ…!」

みほ「…ぁん…」チュゥ

沙織「んぅっ…ん、んぁ、ァゥ」

みほ「は…ふ…ん、レロ…はぁ…ふっ」

沙織「…んん、んっ…んくっ…!」
   (い、いつもより…はげしっ…)

沙織「ぁ、ぁぅ…ぁッ…ぁん…」

みほ「はむ、ちゅ、ヂュル…んんん…」

沙織「ふぇぇあぁぁ…ぁぁ…」
   (やば…何も…考えられなくなる…)

みほ「ぷぁ…」

沙織「ぁっ…はぁ、はぁっ…はぁ…」

沙織「みぽり…はげし…」

みほ「…ん」チュゥッ

沙織「んぐっ…!?…ふ、ふ…」

みほ「ぁん、ぁ…レロ、レロォ…ちゅぱっ」

沙織「ぁ、ェッく…ぅぁ…ああ…はん…」

サスッ…サスサス

沙織「ふゃッ…!」ビクッ
   「んっ!ぷぁっ!ちょ、みぽりん、だめっ…!んっ!」

みほ「…沙織さん、勝手にキス、やめないで…はむっ」

沙織「んんんッ…!ぁ、ぁえっ…じゅ、ジュルッ…」

みほ「…んーっ…ぇ、ロッ…くぅ」チュゥ

サスサス…サスッ…クチュン

沙織「ぁぁっ!!…ふ、ふっ…」ビク…ゾクッ

みほ「…んふふ…ぁん…む…」

クチュクチュ…

沙織「ぷ、はっ…は、はぁ…ぅぅっ!」ビクンッ

みほ「…ふふ、沙織さん…びしょびしょ」

沙織「やっ…言わないでよみぽり…ぅぅくっ…!!」

グチュグチュ…

沙織「はぁぁ…ぁぁぁ…!」ゾクゾク

みほ「…きもちい?沙織さん」

チュク、チュクンッ

沙織「ぁ、ぁっ…ぁ、ぁァァ…き、きもちい…きもちいいよぉ…!」

みほ「ふふ、そっか…」

クチュクチュ、チュプッ

沙織「うぐっ!!…ん!…い、ぁっ…!は、は、はっ…」

みほ「…沙織さんの中、すごく熱いよ…」

クチュクチュクチュ…

沙織「ゃ…ぁあぁ…!!」
   「そんなに…うごかしたらァあっ…!」

みほ「…いっちゃいそう?」

沙織「ぁ、ぁっ…ぁぁーッ…う、うんっ…」
   「いき…そッ…!だよ…んぁあっく…!」

みほ「…そっか…じゃあ」

クチュクチュクチュクチュッ

みほ「…いかせて、あげるね」

沙織「ぁ、ぁぁ…あぁぁぁ…ッ!は、ハァ、ハァッ…はぁあっ…」
   「いくっ…ッッッ…!!!」ビクビクビクッ…

沙織「〜〜〜〜〜〜ッッッ…!!」
   「……っは、っはっ、は、はぁ」

みほ「…ふふ、すごいびくびくしてるね」
   「中でも、ぎゅっぎゅって、指が締め付けられちゃう感じだよ」

沙織「は、は…はーっ…」
   「…き…気持ちよすぎるよ…みぽりんっ…」

みほ「…そう?なら良かった」

沙織「も、もっと…もっとしたいよぉ…!」

みほ「じゃあ、次は私も気持ちよくなりたいな…」

ヌギヌギ…

沙織「…私が、みぽりんを気持ちよくすればいいの…?」

みほ「…お願いしてもいいかな?」

沙織「そ、そんなの…当然良いにきまってるよっ!」
   「…」ドキドキ

みほ「…じゃあ、良い?」

沙織「うん…触るね?」

チュ…クッ

みほ「はぁっ…!んっ!」ビクッ

沙織「…わ…みぽりんも…すごいよ…?」

みほ「…えへへ…沙織さんの…可愛い声聞いてたらッ…ぁ…」
   「ドキドキしちゃった…」

沙織「…みぽりん、意地悪っ」

チュク、チュク…

みほ「ふゥゥッ…ぁ…んん…」

沙織「…ん…(ここ…らへんが良いかな)」

クンッ…チュクチュク

みほ「ひゃぁっ…!ぁ、ぅぅ…」ビク!

沙織「…」
   「かわいい、みぽりんっ」

クチュクチュ

沙織「もっと…そういう…声、聞きたいよっ」グッ

みほ「えっ、沙織さん、ちょっと」

沙織「…舐めちゃうからっ…ァ…ェ」レロッ

みほ「ふぁあああ…!!」ゾクゾクッ

沙織「…ん、ぁ…はぁーっ…レロ、レロ…ぁん…ふ」

みほ「ぁ、あぁ…!」

沙織(…みぽりんの味…おいし)
   (気持ちよさそうにしてくれてるし…すっごい嬉しい)

沙織「ァ…レロッ…ぁん…はぁ、ちゅ、チュゥ…んー」

みほ「あ、ああ…あっ…ぁぁー…」

みほ「さ、沙織さん…きもち…いっ…!」

沙織「…そぉ…ん…」チュゥ
   「いきそ…うかな?」レロレロ

みほ「う、うんっ…だ、だめっ…は、グぅ…!」

沙織「…みぽりんも…ァン・・思い切り気持ちよくなって?…ぁ」

クチュクチュ、チュ、チュッ・・ジュルルッ

みほ「ぁ、ぁぁ、ぁーっ…!!んっっ…!」
   「〜〜〜〜〜〜っ…!!」ゾクゾクッ

沙織(…体、跳ねてる…)
   (…びくびくしてるし…すっごいあふれてくる…)

みほ「…は、ぁ…ふー…ふぅ」

沙織「…んァ…えへへ、みぽりん、きもちよかった…?」

みほ「…うん…すごく…よかった…」カァ

みほ「はぁーっ…ふぅ」

沙織「…まだ、する?」

みほ「…もっと気持ちよくなろうよ、沙織さん…」

沙織「…うんっ…やったぁ…」

—————————————————————————————
——————————————————————
————————————————
————————

沙織「はぁ、はぁ…」

みほ「…は、はぁ…」

沙織「さ、さすがに…疲れちゃったよ、みぽり…ん」

みほ「うん…そうだね、沙織さん…」
   「…もう、何回きもちよくなったか分からないね」

沙織「…えへへ…」

みほ「…ふふっ」

沙織「はー…っ」

ギュゥ

みほ「…んー」

沙織「…幸せっ…」
   「…幸せだよ、みぽりん…」

沙織「みぽりんと…一緒に気持ちよくなれて、とっても幸せ…」

みほ「…うん…」

沙織「あ…」
   「…そ、そういえばさっ」

沙織「みぽりん…あの、すっごく上手だけど」
   「…」

沙織「だ、誰かと…したことあるの?」

みほ「えっ!?な、ないよっ!全然ないっ!」

沙織「でも、なんというか…テクニックがあるなぁって思ったよ?」
   「初めてする人から見ても」

みほ「…えっ?沙織さんこそ、初めてなんですか?」

沙織「…!!あっ、い、いやその!」
   「そ、それは、女の人が初めてってことでその!」

みほ「…沙織さん」

沙織「あ…あははっ…」
   「…実は…こういうこと…は、初めてです…はい」

みほ「そうだったんだ…」

沙織「あっ!で、でも!これは1年には内緒ねっ!」
   「…経験豊富ってことで…通ってるから」

みほ「…ふふ、はいっ」

沙織「…絶対だよっ」

みほ「わかってるよっ」

沙織「本当に?」

みほ「…信用できない?」

沙織「…」
   「ううん、信用できるよ」

沙織「だって、みぽりんは、素敵で…」
   「可愛くて、カッコいい、私の…自慢できる恋人だもんっ」

みほ「…沙織さん」

沙織「ちょ、ちょっとクサかったかな?いまのセリフ…」
   「そうだったら、無しってことで…」

みほ「そ、そんなことないよっ!」
   「…嬉しい」

沙織「…そ、そっかぁ!なら良いんだけどっ!」

みほ「えへへ…」
   「…」

みほ「あのっ」

沙織「…なぁに?みぽりん」

みほ「…愛してるよ、沙織さん」

沙織「…」
   「うん…」

沙織「私も、愛してるよ」
   「っていうか、これからもずっと!」

沙織「愛し続けるよっ!みぽりん!」





沙織「大好きっ!!」






沙織「よしっ!みぽりんの愛の言葉で体力回復したし」
   「もっかいいこーっ!」

みほ「えっ」



            (終わり)

長引いた…眠いっすわ

次は未定

今更このスレを知り最初から読んだ
けいおんやひだまりとか俺得な作品もあって楽しめた
お節介かもしれないけどヒロさんのゆのと宮子の呼び方はゆのさんと宮ちゃんだったはず

ゆるゆりの京ちなをリクエストします

最近ひまさく成分足りないからオナシャス

>>594
そういう指摘はありがたい
名前の呼び方わかんなくていちいち漫画引っ張り出してるよ

了解です

>>595
あい

なかなかのなかなかスレ
ゆるゆりで楓→あか←花のロリあかハーをリクエストしたいんだが

ゆるゆりの流れみたいなのでともこ×あかり希望

>>597
はいさい

>>598
御意

是非とも前リクしたあかあかを!
シチュは胸の大きさに悩むあかりちゃんに、マッサージという名目でボディータッチに持ち込むというのはどうでしょうか

もしも可能であれば京子千歳を
千歳が綾乃の幸せのために自分の気持ちを押し殺して綾乃の恋を応援していたという所は綾ちとの場合と同じだけど、綾乃ではなく京子が好きだったという設定で

綾乃とあかりが幼なじみだったらとかどうっすか?

大人の恋愛に憧れて背伸び“し過ぎちゃう”あかりちゃん、とかどうかな

>>601
成程それえっちい

>>602
それ面白いかも了解

>>603
そういう考え方もありか
千歳とあかりが逆ポジでも面白そうだ

>>604
背伸びしすぎちゃうね
中学生特有の

あかり好きね皆さん
今日は奈々あかとか綾あかとか赤座姉妹あたりでやろうかと思います

<奈々あか×  化研究>
—————————————廊下

あかり「んふふ〜♪」

西垣「お……いたいた」
   「おーい、赤座」

あかり「はい? あっ、西垣先生」
    「どうかしましたか?」

西垣「少し赤座に頼みたいことがあってな」

あかり「頼まれてほしいこと?」

西垣「あぁ、ちょっとした実験なんだが……」

あかり「え゛っ……?」
    (西垣先生の実験って……)

あかり「……具体的には、どんな実験なんですか?」

西垣「そうだな……爆発したり、薬を飲んだりするだけの簡単な仕事だ」

あかり(ぜ、全然簡単じゃないですよ!先生!)

西垣「どうだ?引き受けてくれるか?」

あかり「え、えっとぉ……」
    (実験、実験かぁ)

あかり(爆発するんだよね)
    (今まで巻き込まれて生きていたって言っても……)

西垣「やっぱりだめか?」

あかり「……う、うぅ」

西垣「赤座にしかできないことなんだ、頼む!」バッ

あかり「わ、わわっ! 西垣先生、土下座なんてやめてくださいっ!」
    「わかりました! 実験におつきあいしますから!」

西垣「そうか、よかった」
   「じゃあ理科室へ行こう」

あかり「切り替えが早いですよっ!?」

西垣「はっはっは」
   「こうしている時間も惜しいんだよ科学者ってのは」

西垣「さぁさぁ」グイグイ

あかり「わかりましたっ!」
    「わかりましたから、引っ張らないでくださいよぉ〜っ!」

————————————理科室

西垣「さぁ、入れ」
   「私の研究室だ」

赤座「あれっ!? ここって理科室ですよね?」

西垣「そうだな、理科室であり、私室でもある」
   「色々な機械を作ったり、爆発させたりしているうちに私室になったがな」

赤座(そ、そういえばあかりがこの学校に来てからこの理科室で授業したことないよ)
   「……こっちの棚には薬がいっぱいありますね」

西垣「あぁ、その棚にある薬には触れるなよ」
   「人が触れると溶けたりしてしまうからな」ケラケラ

赤座「ひい!」
   (あぁ、やっぱりちょっと後悔してるよぉ!)

西垣「ま、そんなことはどうでも良いんだ」
   「早速だが、実験に入ろうか」

赤座「は、はい……」
   (どうか生きてお家に帰れますように……)

西垣「今日、赤座に付き合ってもらう実験は」
   「    だ」

あかり「へ?」
    「いま、なんて言ったんですか?」

西垣「だから、   だ」
   「ほら、アッカリーンというやつがあるだろ、アレだ」

あかり「えっ!? もはやその現象まで存在感がなくなってしまってるんですか!?」

西垣「そうみたいだな」

あかり「うわぁ〜んっ!!」

西垣「まぁ、そう落ち込むな」
   「今回の実験、アッカリーンという現象がどの程度、どの範囲まで影響を及ぼすかについての実験は」

西垣「将来的には存在感を出す薬の発明につながるんじゃないかと考えている」

あかり「そ、そうなんですか?」

西垣「そうなんです」
   「考えているだけで実際つなげるかどうかと言うのは決まっていないんだがな」ボソ

あかり「え?先生何か言いました?」

西垣「それより、早速実験に移るぞ」
   「まずは、赤座の細胞を多少取らせてもらう」

あかり「は、はいっ!」
    (存在感を出すことができるようになるなら、やるっきゃない! がんばるぞーっ!)

西垣「よしじゃあまずは、口をあけてくれ」

あかり「えっ?」

西垣「口の中の細胞をとるんだ」
   「大丈夫、ちょっと麺棒でくりくりするだけで痛みはないから」

あかり「そうですか……わかりました」
    「あー……」

西垣「……」クリクリ

あかり(くすぐったいよぉ)

西垣「歯並びが良いな」
   「ちゃんと歯を磨いているんだな」

あかり「ふぁい……おねえひゃんあしてくえうんえふ」
    (はい……お姉ちゃんがしてくれるんです)

あかり「って、何言わせるんですかぁ! も〜っ!」

西垣「それは自分で言ったんじゃないか」
   「よし、口の中の細胞を取ることができた」

西垣「これを、こうして……プレパラートにする」
   「顕微鏡にセットし、準備完了だ」

西垣「よし、じゃあ赤座はいつものように」
   「派手にアッカリーンとやってくれ」

あかり「派手に!?」
    「わ、わかりました……」

あかり「あ、アッカリーン!

西垣「……どれ」
   「ふん、ふん」

あかり どうですか?

西垣「……此方に分離した細胞も確認できなくなっているな」
   「細胞などが、赤座本体から離れたのちも」

西垣「この現象が発生するようだ」

あかり そんなに徹底しているの!?

西垣「きっと遺伝子レベルで組み込まれているんだろう」
   「だから赤座の遺伝子が含まれているものはほとんど認識できなくなると考えて良いかもしれないな」

西垣「……ま、それも実験してみなきゃ分からないが」

あかり 遺伝子レベルの存在の薄さなのっ!? ひどいよぉ!

西垣「いや、ここまでだとギフテッドと呼んだ方が良いかもしれない」

あかり どういうことですか?

西垣「ここまで綺麗に存在を……ほぼ消えてしまうほどに薄めることができるのは」
   「世界中を探してもいないんじゃないか?」

あかり あれっ!? それは褒められているのかな?

西垣「人は何かしらの能力をもって生まれてくる」
   「その能力は小さなものかもしれないし大きなものかもしれない」

西垣「赤座の場合は間違いなく後者だろうからな」

西垣「何にせよ、この事象が発現する理由が解明できれば」
   「世界のさまざまなことに活用できるかもしれない」

あかり な、なんだかスケールの大きな話になってきたよ!?

西垣「たとえば有害物質の存在感を薄めることで、環境に対しての影響も弱まるかもしれないし」
   「見つかってほしくないものの存在感を薄めることで、他人にばれずにものを持ち運んだりすることも出来るようになるかもしれない」

西垣「……ん?」
   「悪用されたらとても大変なことになるな、それだと」ケラケラ

あかり それ笑えないですよぉ!

西垣「まぁいいよな」

あかり いいんですかっ!?

西垣「さ、実験を続けるぞ」

西垣「次は、髪と体液を採取させてもらう」

あかり 髪と、体液?」

西垣「そうだ、髪は適当に一本抜いてくれ」
   「たまたま抜けたやつでも構わない」

あかり「は、はい」

西垣「で、体液なんだが」
   「唾液と尿と膣分泌液を」

あかり「……?」

西垣「……まぁ、唾液と尿だけでいいか」
   「さすがに捕まりたくないからなぁ」

あかり「えっ!? お、おし……それを採取するんですか!?」

西垣「病院でたまに採取するだろう? あんな感じで頼むよ」

あかり「えっ、何それすごく恥ずかしい!」

西垣「後々の研究のために大目に頼む」

あかり「えぇぇぇ……!?」

—————————————————————————




あかね「……!?」ガタッ

ともこ「ひっ!?ど、どうしたの?赤座さん……」

あかね「何やら素敵な気配」

ともこ「……?」




—————————————————————————

西垣「大丈夫、そんなにじっくりとは見ないから」

あかり「ほ、本当ですか?」

西垣「本当だ」
   (赤座の目の前ではな!)

あかり「じゃあ……」
    「……紙コップとかは……」

西垣「そこにビーカーがあるから」

あかり「と、透明すぎるよぉ!!」

西垣「なんならフラスコでも良いんだが……」
   「さすがに口が小さすぎるだろう?」

あかり「そういう問題じゃないですよぉ!!」

西垣「まあ、そんな衆目に晒すわけではないんだから気にするんじゃない」

あかり「……う」
    (ま、まぁ、でも!これが世界のために役立つ可能性があるなら……)

あかり「わかりました……」

西垣「あ、唾液は試験管に頼むよ」

あかり「……」

———————————————————

あかり「う、うぅ……取ってきました」

西垣「結構遅かったな?」

あかり(この後西垣先生に見られるかと思ったらなかなか出なかったよぉ!)

西垣「うん、うん、これで良いな」
   「……」

西垣「なかなか黄色

あかり「わー! わーっ!!」

西垣「……悪かった」
   「居間のはさすがにデリカシーが無いと思ったよ」

あかり「うぅぅ、これまで生きてきて一番恥ずかしいよぉ!」

西垣「よし、じゃあこの二つのサンプルを用いてまた実験するぞ」

西垣「派手にぶちかましてくれっ」

あかり「わかりました……」

あかり「アッカリーン!

西垣「……」ジィ

あかり ど、どうですか……?

西垣「うむ、やはり体液や髪も存在感が薄まってしまうようだ」
   「まあ、予想通りと言えば予想通りだな」

あかり それなら調べなくても良かったじゃないですかぁ!

西垣「良くはないぞ?」
   「こういったものは、やはり実験をしてみないと分からないものなんだ」

西垣「反証可能性をつぶしていくことに実験の意義の一つがある」

あかり そうなんですか?

西垣「うむ、もし日によって実験結果が違った場合」
   「それはもしかしたら赤座のDNAに組み込まれた情報以外によるものなのかもしれないし」

西垣「効果の出方が天気に左右されてしまうということも考慮に入れる必要があるかもしれない」

西垣「今あるいくつかのものは、様々にある可能性考え、実験し、その結果生まれたものなんだ」
   「……たぶんな」

あかり へぇ〜すごいですね!

西垣「あぁ、すごいんだ!」

西垣「よし、次に進むぞ」

西垣「次は距離だ」
   「距離が影響するかどうかを調べる」

西垣「さすがに尿や唾液を持っていくのは赤座のことを考えてやめにするとして」
   「さっきとってもらった髪を利用したいと思う」

あかり じゃあ、今回はあかりの出番はアッカリーンするだけですね」

西垣「まぁ、そうだな」
   「赤座の髪を持ってちょっと離れたところまで歩いてみる」

西垣「赤座にとっては休憩時間だと考えてもらっていい」

あかり「そ、そうですか!」
    (精神的にクタクタだよぉ!)

西垣「あ、そうだ……赤座、喉渇かないか?」

あかり「えと、ちょっとだけ渇いちゃいました」

西垣「そうか、なら……」ガチャガチャ
   「これでも飲んでいてくれ」

あかり「ミルクティー……いいんですか?」

西垣「あぁ、実験に付き合ってもらっているわけだから、これくらいはな?」

あかり「わぁい!あかりミルクティー大好き!」

西垣「……よし、じゃあ行ってくる」

西垣「……ふむ、5mではまだ存在感は薄いな」


西垣「……10m」
   「だんだんと輪郭が見えてきたか?」


西垣「20mだと、半透明くらいだな」


西垣「30mではっきりと見えるようになった」


西垣「これは30m以上でもかわらない……」


西垣「もし、この髪を中継地点として使ったらどうだろう?」


西垣「……おぉ、髪を半分にして、20m地点に置くと」
   「若干存在感が薄れる範囲が拡がるようだ」

西垣「なかなか面白い性質を持っているな」


西垣「……」


西垣「そろそろ20分か……いい頃合いかな」

—————————————————————

西垣「待たせたな赤z

赤座「うわぁああん! 何これぇ!」
   「あかりのうでがぁあ〜っ!」ムキムキ

西垣「お、こっちの実験も成功したんだな」

赤座「こっちの実験ってなんですかぁ〜っ!?」

西垣「いや、私な、小さいころポ○イにあこがれていたんだ」
   「ほら、アイツってホウレンソウを食べると腕がムッキムキになるだろ?」

西垣「ホウレンソウを食べるだけで、パワーが倍増したらものを運ぶ時などに便利だろうと思ってな」
   「そういう効果が現れる薬を作っていたんだ!」

西垣「そうしたらこのざまだ! やはり私はすごいな!」ケラケラ

赤座「は、早く戻してくださいよぉ〜っ!」

西垣「大丈夫、予定では数分でもとに戻るから」

赤座「うわぁぁぁ〜んっ!!」ムッキン

あかり「うぅ、やっともとに戻ったよぉ……」

西垣「持続時間はおよそ4分か……」
   「ブルー○は倒せそうだな」

あかり「も、もう! 先生酷いですよぉ!」プンスカ
    「ミルクティーと偽って薬を飲ませるなんて!」

西垣「あはは、悪かったって」
   「じゃあ次の実験に行こうか」

あかり「……あれっ!?軽く受け流されてるっ!?」

西垣「次は衣服だ」

あかり「……へ?」

西垣「衣服は、アッカリーンの影響を受けるかどうか調べるぞ」

あかり「でも、あかりが服を着ているときは、服も一緒に消えて……」
    「うぅ、自分で言うのって結構みじめだよぉ……」

西垣「うむ、そうなんだが」
   「アッカリーンしてから服を脱いだらどうなるのかと思ったんだ」

あかり「あ、それは」
    「……確かに、どうなるんだろう?」

西垣「お? 赤座にも実験の楽しさが分かってきたかな?」

あかり「は、はいっ!」
    「こういう風にいろいろと実験してみると」

あかり「分からなかったことが分かったり」
    「意外なことが分かったりしてとても楽しいです!」

西垣「うん、なかなか良い傾向だな!」
   「よし、じゃあ早速やってみるぞ」

あかり「はい!」

西垣「それじゃあいつものように」

あかり「わかりました!」
    「アッカリーン!

西垣「完璧だな」

あかり それで、ここで服を脱げばいいんですよね?

西垣「そうだ、出来るだけ実況してくれ」
   「今服を脱いでますとか、服を手に持ってますとか」

あかり は、はいっ。わかりまs……
     んん!?これってとっても恥ずかしいことじゃ……

西垣「いや、存在感が薄れているから見えていないぞ。大丈夫だ」

あかり で、でも実況するんですよね

西垣「そうだな」
   「赤座に触れている物の存在感が薄くなるのか」

西垣「赤座の物になった時点で、その存在感が薄くなるのかを調べたいんだ」

あかり ……
     ……実験に付き合うって言ったのはあかりだし

あかり よし、頑張ります!

西垣「その意気だ!堂々と脱げ!」

あかり はいっ!
    
あかり いま、制服を脱いでいます!

西垣「まだ、何も変化はないな」

あかり はい、脱ぎ終わりました!

西垣「点線が動いているだけだな」

あかり それじゃあ、制服を離します!

西垣「よし、離してくれ」

あかり えい! 

西垣「……ほう」

あかり どうですか?

西垣「最初は見えなかったが、徐々に存在感が強まって」
   「今ははっきりと目に見えている」

西垣「やはり、赤座から離れた時点でそのものの存在感と言うものは元通りになるようだな」

西垣「そういえば、この時の赤座の視界はどうなってるんだ?」
   「手から離れた制服はどう見える?」

あかり えっと、手に持っていた時点でもはっきりと見えていました
     手から離れた今でも、ちゃんと見えてます!

西垣「ふむ、成程……」
   「赤座自身には、すべてが見えているんだな……」

西垣「やはり面白いな、アッカリーン現象は……」
   「……今日の実験はとても意味のあるものだったな……」

あかり はい!そうですね!
     ……んっ!?

西垣「どうした?」

あかり わぁ〜ん!制服がつかめないよぉ!

西垣「何だと!? 自分より存在感のある物には触れられないのか!?」
   「それは素晴らしい発見だっ!」

あかり どうしよぉ! 下着姿だよぉ!
     制服が着られないと下着姿のまま帰ることになっちゃうよぉ!

西垣「何を言っているんだ、赤座」
   「アッカリーン状態を解除すれば良い話じゃないか?」

あかり あ、そっかぁ!
     ……って、危ないところだったよぉ! 下着姿のまま解いちゃうところだった

西垣「そうだったな」
   「じゃあ私はいろいろと片付けているからその間にアッカリーンを解いて着替えていると良い」

西垣「今日は実験に付き合ってもらってありがとうな」

あかり いえ!これくらいなら……
     あかりも、楽しかったですし! 恥ずかしかったけど……

西垣「そうか、なら良かったよ」ガチャガチャ

あかり(なんだか、西垣先生とも仲良くなった気がするし)
    (今日、実験に付き合ってよかったなぁ〜♪)

西垣「あっ」ガチャンコ

あかり えっ?



ドゥ———ンッ

西垣「……」

あかり ……

西垣「すまん、今のはわざとじゃないぞ」
   「事故だからな」

あかり ……先生

西垣「どうした?」

あかり あかりは……
     あかりは何も感じませんでした!

西垣「まさか」
   「アッカリーンは爆風などの影響を受けないというのか……」

あかり そうなのかもしれません!

西垣「ふふ、あっはっは!」
   「やっぱり赤座はすごいぞ! このアッカリーン、想像以上の能力だ!」

あかり はいっ!すごいです! すごい能力ですっ!

西垣「やはり、私が考えていた通り、アッカリーンはギフテッドだな」
   「そんな能力を持つ人間が、私の教え子だなんて……誇らしいことだよ」

あかり えへへ……

西垣「あはは……あっ」

あかり あれ?どうしたんですか?

西垣「すまん、赤座」
   「お前は全く影響を受けていないようだが」

あかり ……んんん!?

西垣「存在感のあるこの制服は影響を受けたようだ」
   「爆風のせいでぼろぼろになってしまった」

あかり えっ、じゃああかりは

西垣「その状態のまま帰るってことだな」


あかり うわぁあぁぁぁん!! やっぱり爆発は嫌いだよぉ!!



アッカリーンで見えなくなっているとはいえ

半裸で家に帰すのはさすがに心苦しかったので

西垣先生は自分の白衣を着せてあげました。

それ以来、西垣先生の実験に付き合わなくなってしまったあかりでしたが

先生に貰った白衣は、今も大事に、宝物として閉まってあるそうです。

                             (終わり)

これ……百合じゃねぇ!

今日の夜はちゃんと百合したいです。

<エイラーニャ×ウィケメン×ヘタレない>

夜、任務を終えたサーニャは自室へと向かっていた。

足もとはおぼつかず、身体がフラフラと揺れている。

サーニャ「……」

サーニャ「……ふぁ」

と言うのはまぁ、単なる大義名分。

勿論疲れているし、眠くもある。だが、フラフラするほどではない。

この揺れる「フリ」は彼女の想い人であるエイラのベッドへともぐりこむための演技にすぎないのだ。

サーニャ「んん……」

部屋の前に着くと、ドアをゆっくりと開ける。

ゆっくりと開けるのは、サーニャ自身の、エイラを起こすまいという優しさの表れだ。

このゆらゆらが演技であるという証拠にもなる行動だ。

サーニャは先ほどよりも揺れを激しくさせながらも

一歩一歩エイラへと近づいていき

ベッドへと倒れこ———

エイラ「———っと」

サーニャ「……っ?」


ベッドへと倒れこんだはずのサーニャ。

しかし、肌に触れる感触は毛布のフカフカではなく

少し硬くも、温かい人の肌である。

サーニャは、いつもと違う感覚に戸惑った。

しばらくして落ち着いて情報を収集した結果、どうやら自分が

エイラによって受け止められたということ。

そして、そのまま数秒抱きしめられたのちに自分の頭が

エイラの膝の上に置かれたということを理解できた。

このようなことは今まで経験したことが無く、自分の置かれている状況を理解した現在でさえ

サーニャの中にある戸惑いは消えなかった。


エイラ「……」

サーニャ「……」


その状態になってからさらに数分

今度はサーニャの頭の上に手が置かれる。

頭の上に置かれた手はゆっくりと動き

壊れ物に触れるかのような優しい手つきでサーニャの頭をなぜた。


サーニャ「ぅ……ン」

エイラ「おっと……」


サーニャはくすぐったくなって、思わず体を捻らせた。

エイラはそれに反応し、頭をなぜていた手の動きを止める。

小さくクスリと笑ったかと思うと、今度はサーニャの背中を軽くたたく。

子どもをあやすように、優しく、気持ちを込めて。


サーニャ「……」

おかしい。

背中に触れている、手が刻むリズムによってだんだんと落ち着いてきたサーニャはそう思った。

あの、ヘタレでどうしようもないエイラが

私が近づいても、大抵は同じ数だけ後ろに下がってしまうようなエイラが

突然、こんなことをするはずはない。

熱でもあるのだろうかと考えたものの

それならもっとしおらしくなるのがエイラである。

誰かにそそのかされてこのような行動をとっているのかとも考える。

しかし、現在の余裕あるエイラからはそのような感じはしない。

その二つが有りえないならば、あと考えられるのは


サーニャ(……別人?)

頭を膝に乗せ、軽く髪をなぜ

そして背中を優しくたたくその人物が、エイラ以外の誰かではないかとサーニャは考えた。

瞬間、サーニャの身体を支配する感覚は、ぬくもりではなく恐怖に変わる。

一体誰?新型のネウロイ?

そのような考えが頭の中で膨らんでいく。

どんな考えがあって、ここにいるのか?

私にこんなことをする理由は何?

答えは見つからない。

サーニャが思考している間も、状況は刻々と変化していく。

背中を叩いていた手は、再び頭へと運ばれ、ゆっくりと髪をなで始める。

サーニャの身体が一瞬強張る。

だが、この時、サーニャの頭の中に

この状況をどうにかしなければならない

という、軍人としての使命が浮かんできた。


サーニャ「……っ」

サーニャはふと飛び上がり、ベッドから降りると

素早く棚の中に閉まってあるモーゼルを取り出し

ベッドの上にいる「誰か」に銃口を向けた。


エイラ「っと……」


エイラ?は自分に向けられた銃口に恐れることなく

ゆっくりと手を挙げた。


サーニャ「貴女は……誰ですか?」
      「エイラのベッドの上で、何をしているのですか?」


使命感にかられながらも、未知の者と対峙する恐怖と戦う

サーニャの声は若干震えている。


エイラ「……」


エイラのような何かは、手を挙げたまま

声を発することなく、サーニャの方へと近づいていく。

サーニャ「動かないでください」


凛とした声を上げるサーニャ。

小さくも、その部屋に響かせるには十分な声である。

だが、そんな黒猫の声にも怖じずに

ベッドから降り、ゆっくりとサーニャへと歩みを進めるエイラらしき人物。


サーニャ「……うごかないでっ」


華奢な身体には似合わない、ごつごつとした拳銃を向け直す。

震える手をしずめ、近づく人影をけん制するために引き金へと指を伸ばしかけた

その瞬間


サーニャ「あっ……」


サーニャは、再びぬくもりに包まれた。

エイラ「……だめダゾ、サーニャ」
    「そんな危ないもの、人に向けるなんテ」


エイラ?はサーニャの耳元に口を近づけ、そうささやいた。

その声は、まぎれもなくエイラの声であった。


サーニャ「……ほ、ほんとうに……エイラなの?」

エイラ「本当じゃなかったラ、ここにいるエイラは何者なんダ?」


ゆっくりと、体をはなし、目を合わせるエイラ。

窓から差し込む月の光に照らされた、顔つき、目の色、髪の色は

やはりサーニャの知るエイラのものである。


サーニャ「で、でも……私の知っているエイラは、こんなんじゃ」
      「もっと、控えめで、その」

エイラ「フフ、ヘタレってことダロ?」

サーニャ「……うん」

エイラは小さく笑うと、サーニャの前髪に手を伸ばした。

指で髪をあそばせると、そのまま頬に添える。

サーニャの身体は、小さく震えた。

だが、それは恐怖ではなく、恥じらいや、照れによるものだ。


エイラ「そうだよナ、確かに今までの私はヘタレてた」
    「サーニャを目の前にすると、何もできない」

エイラ「本当は、こうして触れていたかったのにサ」


親指で、サーニャの頬をなでるエイラ。

サーニャは顔を赤らめ、目をエイラから逸らす。


エイラ「でも、サーニャが任務に行っている間、ずっと考えてタ」
    「このままでいいのかッテ」

エイラ「サーニャを待っているだけで良いのかってさ」

エイラ「そして、行きついた答えは勿論『このままじゃ、駄目』」

エイラ「いっつも、サーニャはアプローチしてくれてたよな」

サーニャ「……」


サーニャは口には出さなかったものの、小さくうなずいた。


エイラ「それなのに、私は気づかないフリして」
    「それか、何かと理由を付けて逃げてた」

エイラ「そんなんじゃ、駄目なんだ」

エイラ「いつか、サーニャの目の前に」
    「私よりもかっこよくて、しっかりしてて」

エイラ「サーニャのことを分かってやれる人が現れたら」
    「絶対にとられるだろうって思った」


サーニャはその言葉に「それは違う」と反論したくなったが

エイラの言葉を聞くことに徹した。

エイラ「そんなのは絶対に嫌だ」

エイラ「私は、今までも、今も、これからも」
    「サーニャの隣にいたい」

エイラ「サーニャの隣を飛んでいたい」
    「サーニャの隣を歩いていたい」

エイラ「私以外の誰かになんて、サーニャをあげたくないんだ」


サーニャは、ここまで黙って話を聞いていた。

だが、彼女はエイラの語りに違和感を覚えていた。

自分は、誰よりもエイラの気持ちを理解していると思っている。

勿論、彼女が自分を好きであることも、一緒にいたいと思っていることも知っている。

しかし彼女は、自分の事よりも、絶対にサーニャのことを優先するのだ。

例えサーニャが、自分から離れていこうとも

それが、サーニャの幸せであるならば引き留めない、そういう人物なのだ。

そんなエイラが、突然「取られるのは絶対に嫌だ、誰にも渡したくない」と

自分の考えを押し付けるだろうか?サーニャの幸せを考えずに?

エイラ「サーニャ」


エイラは、手の動きを止め、

サーニャの顔を自分の方へと向かせる。

何か、ざわざわとした気持ちを湛えながらも

サーニャはエイラの方へと目を向けた。

いつもなら目を合わせるだけで、顔を背けてしまうエイラ。

そんなエイラが、深い紫色の目を自分に向けているという事実が

サーニャの胸の奥にたまった不安を減らしていく。


エイラ「サーニャは、どうなんだ?」

サーニャ「……」
      「私も」

サーニャ「私も、エイラといっしょにいたいわ」

サーニャ「ずっと、一緒にいたい」

エイラ「そっか」
    「よかった」


エイラは、サーニャに笑顔を向け、言った。

その笑顔を見たサーニャも思わず、顔を綻ばせる。


エイラ「じゃあ」

エイラ「ずっと、一緒にいようか」


ビクッ。

サーニャの身体が、震えた。

違う、サーニャの身体が震えたのではなく

その空間が、震えたのだった。


サーニャ「……えっ?」


突然の衝撃に、戸惑うサーニャ。

何かが起こったのだろうかと、あたりを見回すのだが

サーニャ「っ……!?」


顔が動かなかった。

それどころではなく、目も、身体も、指一本でさえも

一寸たりとも動かなくなっていた。


エイラ『……ふふ』

エイラ『良かった、サーニャがずっと私といてくれるって言って』


サーニャを見つめたまま、そうつぶやいたエイラは

不気味な笑顔をたたえて、サーニャの顔へと近づいていく。


サーニャ「……ぁ」

エイラ『やっぱり、近くで見る顔も、綺麗だな』
    『誰かになんて、あげられない』

エイラ『わたしだけの、サーニャ』

鼓動が早まる。

もう、目の前のエイラは、エイラではなく

サーニャにとっては得体のしれない、何かであった。

近づく顔から遠ざかろうとしても、やはり体は動かず

目の前のエイラを模った何かの接近を許すのみである。


エイラ『ずっと、一緒に居ような、サーニャ』
    『この場所で、ずっと、二人で』


生々しかった、ぬくもりを含んでいた声ではなく

機械的で、冷たい声が部屋に響く。

その冷たさは、全身を包むように部屋に溶けていき

サーニャの恐怖をさらにかき立てた。


サーニャ(お願い、誰か。だれか助けて!)


もはや、そう、頭の中で叫ぶしかなかった。

それしか、方法は無かった。

サーニャは、ひたすら、助けを求め続けた。


サーニャ(お願い、誰か……誰かっ)

誰か


誰か助けて……


誰か……


助けて


助けて、エイラ


エイラッ……!

「ニャアオッ!!」


冷たさで満たされた部屋の中に、猫の声が響く。


エイラ『んっ!?お、お前は一体……うわっ!!』


エイラのようなものは、突然苦しみ始める。

何か、後ろから飛びつかれたようだった。


エイラ『やめろっ……きさま……!』


後ろから、何かに飛びつかれた、その部屋の主は床に倒れこみ

段々と、その部屋に溶けていく。


エイラ『ぐっ、うわああ!やめろぉ……ッ!!』


一つの断末魔の叫びを最後に

エイラを模っていた何かは、その部屋の影と完全に同化した。

サーニャは、何が起こったのかも分からない様子だった。

しかしふと気付くと、自分の身体は再び動くようになっていた。


サーニャが、どうして、あのエイラらしきモノが突然

苦しみだし、部屋と同化してしまったのかと思い部屋を見回す。

すると、ベッドの上に何かがいることに気が付いた。


「ニャア」


それは、赤い毛色をもった、一匹の猫であった。

ぼんやりとした輪郭を持つその猫は、

サーニャの顔を見たかと思うと、自らの前足を軽く舐めて

暗がりへと姿を消した。


サーニャ「あれは……」


その猫は、サーニャにとっては初めて見るものではなかった。

どこかで見た……いや

その猫は、いつも自分が目にしているはずの———

……ャ

……−ニャ

エイラ「サーニャっ!!」

サーニャ「っ!!」ガバッ

エイラ「……さ、サーニャ……」
    「サーニャっ!!」


サーニャが目を覚ますと、目の前にあったのは

目に涙をいっぱいためたエイラの姿であった。

ゆっくりとあたりを見回すと、白いシーツのベッドがいくつかある。

どうやら、医務室らしかった。

窓からは、春先の太陽の優しい光が射しこんでいる。


サーニャ「エイラ……わたしは」

エイラ「わぁ、あっ、あっと、サーニャ、と、とりあえずっ……そのぉ!!」
    「えー、えーっと、そうだ!ミヤフジ!!」

エイラ「オォイ!!ミヤフジー!!」
    「サーニャが、サーニャが目をさましたァァアァ!!」


エイラは、目を真っ赤にしたまま医務室を飛び出し

芳佳を呼びに走って行ったようだった。

エイラに連れられて、大急ぎでやってきた芳佳とリネット。

二人は、起き上がったサーニャを見てよかったよかったと

大声で騒いでいた。


どうやら、サーニャとエイラは夜間哨戒中、謎のネウロイと接触。

そのネウロイは、いつものような怪光線を撃っては来なかったものの

強力な催眠電波らしきものを発するタイプだったらしい。

案の定、魔導針を使用していたサーニャはその電波の影響か、

気を失って、バランスを崩してしまった。

それを見たエイラは、あわててサーニャを抱え、基地へと戻ってきた。


戻ってきた二人の代わりに、他の隊員が出撃し、無事そのネウロイを撃墜したそうなのだが、

サーニャは今までずっと、気を失っていたらしかった。


その間エイラさんは、ずっとサーニャちゃんの隣にいて

サーニャちゃんの名前を呼び続けていたんだよ

と、芳佳は言っていた。

サーニャ「……そうなの、エイラ?」

エイラ「あッ……エット……」
    「だ、だって、心配だったんダ!」

エイラ「サーニャ、気を失ってる間、苦しそうにしたり」
    「涙流したり、笑ったりするシ……」

エイラ「このまま、サーニャが、ソノ」
    「気を失ったママだったら、どうしようッテ……思ッテ」

サーニャ「……」
     「ありがとう、エイラ」

エイラ「エッ?」

サーニャ「エイラが、エイラがね」
     「私の事、ずっと呼び続けてくれてなかったら」

サーニャ「私、あっちのエイラと、暮らすことになっていたかもしれないわ」

エイラ「エッ?エッ?あっちの、エイラ?」
    「ナンダ、ソレ?」

サーニャ「エイラより、カッコいいエイラだった」

エイラ「がーんッ!」

サーニャ「でも、でもね、エイラ」

———————————————

エイラ「へッ……!?」


芳佳「わぁっ……!」

リネット「きゃ……!」


サーニャ「私は、他のどのエイラよりも」
     「今のエイラが、一番」

エイラ「アワワワワワッ」

エイラ「エッ、あ、エッ!?」
    「そ、ソァ……うぁ……!?」

エイラ「さ、サーニャがっ!お、おかしくなったんだナァァァァァァ!?」


芳佳「あっ、え、エイラさんっ!どこへ行くんですかっ!」

リネット「エイラさん!?そっちは窓で……ここは1階じゃ……!」



サーニャ「……」
      「ふふっ」

ねぇ、エイラ、私はね、いっつもあなたに助けられている。

あの時助けに来てくれた猫だって……。


この世界のエイラは、確かにあの世界のエイラよりも

ずっと恥ずかしがり屋で、ずっと泣き虫かもしれない。

けれど、どの世界のエイラよりも

私のことを考えてくれていて、優しくて、可愛い。

ちょっとかっこ悪い、私の王子様。


ごめんなさい、別の世界のエイラ。

私は、やっぱり、このエイラじゃないとダメみたい。

いつか、この世界のエイラにも

ずっと一緒にいよう

って言わせてみせるから。

待っててね、エイラ。


Я люблю тебя.
                                (終わり)

赤パン隊「私たちが助けました」

リク無視してすいません。エイラーニャやりたくなりまして。
本当は京ちと、って考えてたんですけど、どういう形で締めくくろうかと悩んでまして……。
次は、出来たら京ちとやります。

ビビオペであかねの妹がひまわりだったらというひまわりとももの立場交換設定であかひまとわかももをリクエストさせて下さい!

>>661
それは良い
了解です

今日は京ちと。

<京  ちと×好きだからこそ>
————————————生徒会室

千歳「ふぅ、書類の整理おわったわぁ」
   「綾乃ちゃん、そっちはどお?」

綾乃「うん、そろそろ終わ……っ!」

千歳「……? どないしたん?」

綾乃「歳納京子のプリントだけ出てない!」

千歳「あら、それは大変やなぁ」
   「取りに行かんとね、綾乃ちゃん」

綾乃「しょ、しょうがないわね! 千歳、取りに行くわよっ!」

千歳「とか言ってぇ、ホンマは歳納さんのとこに行くの楽しみなんやろ?」

綾乃「なっ! そ、そんなことないっ!」
   「変なこと言ってないで、早く行くわよ!」

千歳「はいはい、わかりました♪」

綾乃「まったく、歳納京子……」ブツブツ

千歳「……」

——————————ごらく部室

京子「でさぁ、そこで結衣が転ぶもんだからさぁ」

結衣「ちょ、ちょっと、それまで言わなくても良いだろっ!」

ちなつ「それは気になりますっ! ぜひ教えてくださいっ!」

結衣「えっ!? ちなつちゃんまで……」


ガラッ


綾乃「歳納京子っ!」

京子「あっ、綾乃〜」

千歳「お邪魔します〜」

京子「と、千歳。どうしたの?」

綾乃「どうしたの? じゃないわよっ!」
   「あの進路希望調査の紙、提出されてなかったわよ!」

結衣「お前、また……」

京子「そういえば、出すの忘れてた! いや、持ってきてるんだけどさぁ」

京子「つい、提出のことを忘れちゃうんだよねぇ」
   「それほどに私は充実した毎日を送っているっ!」

綾乃「変なこと言ってないで、早く出しなさいよっ!」
   「もう、貴女一人が出さないだけでどれだけの人が迷惑かかると……」

千歳「そんなこと言ってぇ、ホントは歳納さんがどこの学校受けるのか知りたいだけなんやろ?」

綾乃「なっ……! ちがぁう!」

京子「へっ? そうなの? なんで?」

綾乃「だから違うって言って……!」

千歳「それはぁ、綾乃ちゃんがな〜?」

綾乃「あーーーっ!!」
   「もう! 良いからプリントっ!」

京子「あぁ、はいはい! 任せといてって」
   「ほい、これっ」

綾乃「んっ。確かに受け取ったわ」

京子「あっ、綾乃、ちょっと待って」
   「迷惑かけたから、えっと……はい」

綾乃「えっ? コレ……プリン?」

京子「そそ。いつも迷惑かけてるからさぁ」
   「たまには機嫌とっとかないとな〜って思ってさ」

綾乃「なっ……」

千歳「……」
   「良かったなぁ〜。 歳納さんからのプレゼントやん♪」

綾乃「あ、あっ……えっと、ありがとっ」

京子「へへへっ!」

綾乃「そ、それじゃあっ! ……失礼するわね」
   「あっ、歳納京子! プリン貰ったからって、プリント提出の遅れを認めるわけじゃないんだからねっ!」

京子「分かったってぇ」
   「また来いよ〜綾乃〜っ」

綾乃「っ!……それはっ」
   「プリント忘れてたらねっ!」


——————————————

綾乃「……」ポォ

千歳「よかったなぁ、綾乃ちゃん」
   「歳納さんからプリンもらっちゃって」

千歳「それに? 最後、また来て〜って言ってたしなぁ?」

綾乃「あんなのっ……別に深い意味なく言ってるに決まってるじゃない!」

千歳「それはどうかわからんよぉ?」
   「もしかしたら、綾乃ちゃんに会いとうて言ってるかもしれんよ?」

綾乃「ええええっ!? そ、そんなのっ……」
   「ありえないっ!」


千歳(有りえなくないよ、綾乃ちゃん)

千歳(歳納さんは、きっと……いや、絶対、綾乃ちゃんに会いたくって)
   (わざとプリント忘れたり、あんな風な言葉をかけたりしとるんやで?)


千歳(なんで分かるかって?)

千歳(ウチ、よう見とるからなぁ)


千歳(歳納さんのこと)

千歳(歳納さんてば)

千歳(綾乃ちゃんが行くと、いっつもニコニコして)

千歳(毎度のやり取り、すっごく楽しそうにしとるもん)


千歳(プリントわざと忘れた日なんかは)

千歳(朝から、わくわくしてんねんで?)

千歳(机に突っ伏した時のにやけ顔、バレバレなんよ)


千歳「なぁ、綾乃ちゃん」
   「歳納さんの事、デートに誘ったりせぇへんの?」

綾乃「でっ!? デデッ、デェト!?」
   「なんであいつをデートに誘わなくちゃいけないのよ!!」

千歳「えぇ〜? それは一番綾乃ちゃんがわかっとるんとちゃうの〜?」

綾乃「っ……!」

千歳「あらあら♪」

綾乃「うぅ……っ」

綾乃「……無理に決まってるじゃない」

千歳「えっ?」

綾乃「私なんかが、アイツを誘ったところで」
   「……アイツには、デートとは思われないしっ」

千歳「そうかなぁ?」

綾乃「そうよ!だって、アイツは私の事」
   「口うるさい奴だってしか、思ってないし」

千歳「そんなことないで?」

綾乃「そんなことあるっ!」
   「このプリンだって……機嫌取りだって、言ってた」

千歳「……なら」
   「そのデートで、歳納さんの事振り向かせればええんちゃうの?」

綾乃「……」

千歳「ウチも、協力するよ?」

綾乃「……千歳」

千歳(綾乃ちゃんは、ウチの一番の友達)

千歳(中学に入ってから、友達になって)

千歳(まだ、3年くらいしかたってないけど……)

千歳(この子は、これからもずっとウチの親友なんやろなって、思った)


千歳(そんな親友は、歳納さんの事が気になるみたい)

千歳(歳納さんも綾乃ちゃんのことを、気になってるみたいなんやけど)

千歳(綾乃ちゃんは自信がないみたいで)

千歳(表立っては反発して、裏では弱音を吐いてる)

千歳(……もっと、自信を持って良いのに)

千歳(それくらいに、可愛いのに)

千歳(だから、ウチが協力せんと)

千歳(綾乃ちゃんの恋を応援するのが、親友であるウチの役目やもん)

千歳(……ウチの)

——————————————————1週間後

綾乃「ち、千歳っ!」

千歳「あら、綾乃ちゃん、どうやった?」
   「ちゃんと、誘えたん?」

綾乃「う、うん……なんとか、誘えた……」
   「千歳のおかげよっ!ありがとう!」

千歳「そっかそっか!」
   「でも、勘違いせんといてや?」

綾乃「えっ?」

千歳「これは、ウチのおかげやない」

千歳「頑張った、綾乃ちゃんのおかげなんやで?」

綾乃「……千歳」

千歳「ふふっ、よしっ!」

千歳「じゃあ、誘えたんなら」
   「次は当日着てく服装考えんとな!」

綾乃「ええ!」

—————————————

京子「〜♪」

千歳「あら、歳納さん、ご機嫌やね?」

京子「へへ、まぁね〜」

千歳「なんか、嬉しいことでもあったん?」

京子「うん、そんなトコかなぁ」

千歳「ふ〜ん?」

京子「千歳も、なんか幸せそうだねぇ」

千歳「せやなぁ」
   「ウチは今、幸せやで」


千歳(だって、そんな嬉しそうな姿見られたんやもん)

千歳(幸せにもなるよ?)


—————————————————3日後

千歳(今日は、歳納さんと綾乃ちゃんのデートの日やな)

千歳(大丈夫かな、綾乃ちゃん)

千歳(うまくやってるやろか?)

千歳(一緒に考えたデートコース)

千歳(一緒に考えた服装)


千歳(きっと、歳納さんの好みにぴったり合うはず!)

千歳(……このデートを終えたら、綾乃ちゃんも自信満々になるで!)

千歳(上手にやりや!)



千鶴「……」
   (姉さん……?)

———————————————————

千歳(デートがあった次の日から)

千歳(二人は一気に近づいた気がする)

千歳(歳納さんからも、普通に話しかけるようになったし)

千歳(綾乃ちゃんも……まだ、ちょっと照れとるけど)

千歳(積極的に話しかけるようになったんちゃうかな?)

千歳(デートのことは、まぁ、野暮なことやから、聞かないようにしとるけど)

千歳(きっと、成功したんやろな、って思う)


千歳「よいしょ……ふぅ、プリント多いなぁ、綾乃ちゃん」

綾乃「えぇ、こんなに多いとさすがに大変だわ」

千歳「ふふ、でもまぁあと少しやし、がんばろっ!」

綾乃「そうね! 頑張りましょっ!」
   「……っと、ノック?いったい誰かしら、生徒会室に……」


京子「おいっすー綾乃いるかー?」

綾乃「あっ、京子……」

京子「おっ、綾乃!」
   「綾乃、今日さ、一緒に帰らね?」

綾乃「えっ?えっと、でもまだ、仕事終わってないから」

京子「あっ、そうだった? じゃあ……良いや!今日は一人で帰るわ」

千歳「あっ、待って? 歳納さん」
   「綾乃ちゃん、綾乃ちゃん」

綾乃「千歳、どうしたの?」

千歳「綾乃ちゃん、一緒に帰ったり?」

綾乃「えっ? でも、まだプリントの整理が」

千歳「ええから! あと少しやもん、ウチ一人で頑張れるよ?」
   「それよりも、一緒に帰るチャンス、逃すのはもったいないで?」

綾乃「それでもっ、千歳に仕事を押し付けるなんて……」

千歳「ええからええからっ!」

千歳「おーい、歳納さん、綾乃ちゃん、一緒に帰るって!」
   「だから家までエスコートしたって?」

京子「マジ? よし、じゃあ綾乃、帰ろうぜ!」

綾乃「えっ! ちょ、ちょっと、京子っ! 手を引っ張らないでよっ!」

千歳「……」

千歳「ふふ、嬉しそうやったなぁ」

千歳(あんな顔されたら)

千歳(あんな顔されたら、黙ってられへんよ)


京子『一人で帰るわ』


千歳(歳納さん、ちょっと緊張しとったな)

千歳(結構仲良くなっても、一緒に帰ろって誘うのは)

千歳(やっぱり、ドキドキするもんなんやな)


千歳(そんな、勇気を振り絞って言った一言)

千歳(無駄になんてでけへん)


千歳「よっし、がんばるで!」

————————————————————

千歳(それから、綾乃ちゃんと歳納さんは)

千歳(毎日のように一緒に帰るようになった)

千歳(綾乃ちゃんの笑顔も、多くなった気がするし)

千歳(……歳納さんも、もっと幸せそうにしてる)


千歳(そういえば、綾乃ちゃん、行く高校決まったみたい)

千歳(歳納さんと同じ、砺波第三)

千歳(ウチは……どこへ行こうか、まだ迷ってる)

千歳(今まで、綾乃ちゃんはウチが助けんといけんかったけど)

千歳(今は、きっと、歳納さんが助けてくれるはずやから)

千歳(勿論、これからも綾乃ちゃんのことは、助けていくよ!)

千歳(でも……」


千鶴「姉さん?」

千歳「……あっ、千鶴、どうしたん?」

千鶴「最近、どうかした?」

千歳「どうかしたって……どうもしてないよ?」
   「何で?」

千鶴「……いや、なんでもないなら、良いんだ」

千歳「えーっ? なんか気になるよぉ?」
   「言ってや、千鶴」

千鶴「……」
   「最近、姉さん」

千鶴「なんか、無理してる……感じがあるから」

千歳「へっ?」

千鶴「あ、いや、本当に、気のせいだと思うから」
   「姉さんも、気にしないで」

千歳「……」

千歳(無理なんか、してないよ? 千鶴)

千歳(なんも、無理なんか)

千歳「……してへんよっ」

———————————————————

千歳(しばらくして、高校入試があった)

千歳(結局ウチは、違う高校……呉羽第一に行くことにした)

千歳(そこは、砺波と結構近くって)

千歳(たまになら、綾乃ちゃん達と一緒に学校行けるかな思って)


千歳(綾乃ちゃんは、ウチがそのことを言ったとき)

千歳(私も呉羽に……って言ってくれたけど)

千歳(ちゃんと、断っといた)

千歳(綾乃ちゃんが行きたい高校にいかなあかんよ)

千歳(ウチは、その学校気に入ったから。だから行くんよって)


千歳(そして何より、歳納さんが)

千歳(綾乃ちゃんの事、必要に思ってるんやからって)

千歳(まぁ、それは言わへんかったけど)

千歳(結果は、見事合格)

千歳(ウチは呉羽に、綾乃ちゃんと歳納さんは、砺波に行けることになった)

千歳(嬉しそうにしてたな〜二人とも)


千歳(思わず、写真にとってしもたよ?)

千歳(桜色に染まった頬が、とってもきれいやった)

千歳(これからも、一緒にいられるんやもんな)


千歳(綾乃ちゃん、歳納さんのこと、大事にしたってや)

千歳(あんなに頑張って、手に入れた幸せなんやもん)

千歳(しっかりつかんで、離さんように、せんとな?)


千歳(歳納さん……)


千歳(ウチは、ウチはな)

千歳(……歳納さんがな?)

——————————————————————————

千歳「……」

千歳「……ん〜」


京子「おっ!千歳……?」

千歳「へ? あっ」

千歳「歳納さん?」

京子「よっす! 結構久しぶりだね」

千歳「ふふ、そやね」
   「高校に行ってた時は、たまに登校一緒になるときがあったけどな?」

京子「そういえば、そうだったねぇ」
   「……千歳、時間ある?」

千歳「あるけど、何で?」

京子「いや、たまたまあったんだし、ちょっとだけでも話さない?」
   「コーヒー奢るからさっ」

千歳「……ええの?」

京子「もちっ!」

京子「千歳、何にする?」

千歳「えっと、じゃあウチはアメリカンで」

京子「オッケー、じゃあ私はカプチーノ」


京子「……最近どう?」

千歳「あぁ、大学?」

京子「うん、まぁ大学の話でもいいや」

千歳「まぁ、慣れてきたって感じかな?」
   「ちゃんと授業も出てるし」

京子「そっかそっか」

千歳「歳納さんは?」

京子「私もまぁまぁ良い感じ」
   「中高とは違って、真面目に受けてるよ!」

京子「私も大人になったんだ」

千歳「ほんまぁ?」

京子「ほんま、ほんま」

京子「90分、寝ないで受けてるからさっ」

千歳「あら、そんな真面目なん?」
   「ウチが知ってる中学の時とは大違いや」

京子「たまに原稿描いてたりするけど」

千歳「え〜? あ、まだ同人活動、やってるん?」

京子「ちょくちょく?」

千歳「ええなぁ、今度見せてよ」

京子「ちょっとだけならいいかな?」

千歳「やった♪」


京子「でもさ、授業中に原稿描いてると、隣が五月蠅くってさ」

千歳「あぁ〜、ここでノロケるん?」

京子「べつにノロケじゃないし! どっちかっていうと愚痴?」

千歳「はいはい、愚痴と言う名のノロケやもんね?」

京子「愚痴だって!」

千歳「……どう? ルームシェアも慣れた?」

京子「まぁね」
   「ってか、そういうことは綾乃に聞いてんじゃないの?」

千歳「聞いてるは聞いてるけど」
   「歳納さんに聞くのと、綾乃ちゃんに聞くのではちゃうし」

京子「そんなもんかな?」

千歳「そんなもんやで?」


千歳「そういえば、なぁ? 歳納さん」

京子「んー? 何?」

千歳「ウチ、中学の頃」

千歳「歳納さんの事な」

千歳「好きやったんやで?」

京子「えっ!? マジ!?」

千歳「マジマジ!」


京子「……って、知ってるし」

千歳「えっ!? ホンマ!?」

京子「ホンマ」

千歳「……ウチの気持ち、ばれてたん?」

京子「バレバレっしょ! ……あんなに見られてたら、分かるって!」

千歳「うわぁ、とっておきの話題やと思ってたのに……」

京子「残念でした!」


京子「まぁ、でもさ、千歳の口からそのことを聞けて良かったよ」
   「ずっともやもやしてたんだよね」

京子「結局、あの時の千歳は私の事が好きだったのか、それとも恨みでもあったのかって」

京子「今日、聞けてすっきりした!」

千歳「そう?」
   「……ま、ウチも言えてスッキリしたかな?」

京子「……っと、そろそろ時間だ」

千歳「あら? デート?」

京子「ま、そんなトコかな?」

千歳「あらあら♪ なら急がんとね?」
   「綾乃ちゃんまたしたら、またウチに愚痴言うことになるで?」

京子「それもそうだね〜」
   「……っと、よし、じゃあ」


千歳「あっ」
   「歳納さん」

京子「ん? どした?」

千歳「今、歳納さんは、幸せ?」

京子「……そんなの」


京子「幸せに決まってんだろ!」


千歳「……そっか」

千歳「ならよかった!」
   「綾乃ちゃんによろしくな?」

京子「おう! またな、千歳!」

千歳「……」


千歳「……っ」


千歳「はぁ……」


千歳「ふふ、良かった」


千歳「今、貴女は……」


千歳「ちゃんと、幸せなんやね」


千歳(私の、好きだった人)


千歳(二人で、これからも、末永く、お幸せにな)


                        (終わり)

切ない感じにしたけど、俺が求めてたのはこれじゃない!だったら申し訳ない。

次は未定。なにやろうかしら。

呉羽も砺波も富山に実際にあるのか

リクエストありがとう
切ないけどよかった

ただ欲を言えば、二人がラブラブだったら千鶴はどういう反応をするのか…とかも見てみたかった

>>691
あるらしい
ソレ知ってたらもっと近い場所選んでたわ

>>692
成程、次やる機会があったらそれでやってみる

今日はまどほむ。

<ほむまど×花粉症>
———————————通学路
ほむら「……」

ほむら「……ん」

ほむら「……」キョロ


まどか「ほむらひゃーん」

ほむら「……!」
    「まどか、おはよう……って」

まどか「おはよう、ほむらひゃん」ズズ

ほむら「マスクなんてつけて、どうしたの?」

まどか「あぁ、これ? 花粉症がひどくって」
    「マスクつけてないと、もう……へ、へくしっ!」

ほむら「なかなか酷そうね、大丈夫?」

まどか「うん、平気だよ、なんとか」ズズ
    「ほむらひゃんは、花粉症とかないの?」

ほむら「えぇ、私にとっては縁遠い存在だわ」

まどか「いいなぁっ」

ほむら「まどかは花粉症にいつごろなったの?」

まどか「小学生のころかな?」
    「幼稚園のころは、なん、へ、へくしっ!……ごめんね」ズズ

ほむら「気にしないで?」

まどか「うん、えっと」
    「幼稚園の頃……へっくしっ!」

ほむら「……外だから酷いのかしら」
    「早く学校に行きましょうか、まどか」

まどか「そうだね、へへ、へっ、くしっ!」

ほむら「……」

まどか「あっ、ほむらちゃん、そんな心配そうな顔しないで?」
    「毎年だから……っくしぃ」

ほむら(そんなことを言われても心配になるわよ)
    (辛そうにしているまどかを見るのはつらいわ)

ほむら(今願いがかなえられるならこの世から花粉を消し去ってやるわ)

QB『お呼びかい?』

ほむら『お呼びでないわ』

—————————————————学校
まどか「……ふぅ」
    「学校の中はちょっとだけ落ち着く……」

ほむら「そう?」
    「いつでもティッシュが必要なら言って?」

まどか「ありがとう、ほむらひゃん」
    「あ、さやかひゃん、おはよっ」

ほむら「さやか、おはよう」

さやか「……おはよう」ズズッ

ほむら「あら、あなたも花粉症なの?」

さやか「……そうでず」

ほむら「テンションが低いわね」

まどか「さやかひゃんは私よりも酷いからね」
    「花粉症の季節はいっつもだよ」

ほむら「そう、まぁ、いつも騒がしいから、ちょうどいいんじゃないかしら」

さやか「……はひ」

ほむら「突っ込む気力すらないのね」

「へくしっ!」

「うぅ〜っ……」ズズ

ほむら「……皆花粉症で苦しんでるわね」

まどか「そうだね、でも、生徒だけじゃないんだよ?」

ほむら「どういうこと?」


和子「みなざん、おはようござ……へっくしっ!!」

和子「今日は本当に、か、かふんが……くしっ!」

和子「へっくしっ!……あぁ、もう!」


まどか「こういうことだよ?」

ほむら「こんなで授業できるのかしら」

まどか「一応授業は進むんだけど、聞き取れなかったりするから」
    「受ける方もちょっと大変なんだ」

ほむら「花粉症って大変ね……」

まどか「えへへ、そうだね……くしっ!」

—————————————————昼休み
まどか「ほむらひゃん、お弁当食べよっ」

ほむら「そうね、そうしましょうか」
    「さやかは?」

まどか「今はちょっと休憩中みたい」
    「少ししたら、来ると思うよ?」


さやか「……」


ほむら「まるで別人ね」

まどか「えへへ、そうだね」
    「よいしょ」

ほむら「あら?……まどか、貴女水筒なんて持ってきていたかしら?」

まどか「あ、うんっ、花粉症の時期はパパがね、ルイボスティーを作ってくれるの」
    「結構効くんだ。それを水筒に入れて持って来るんだよ」

ほむら「まどかのご両親は花粉症なの?」

まどか「パパは花粉症にはかかってないんだけどね」
    「ママは花粉症だよ? 私よりは酷くないけど」

ほむら「そう……」

さやか「まどかぁ〜っ」

まどか「きゃ!」
    「もう、さやかちゃん、いきなり後ろから抱き着かないでよっ!」

ほむら「……」

さやか「ルイボス分けてくだせぇーっ……」

まどか「あっ、お茶が飲みたいんだね」
    「ちょっと待っててね」

ほむら「さやか……一度、離れたらどう?」

さやか「支えがないと倒れるよぉ……」

ほむら「……」

まどか「はい、さやかちゃん!」

さやか「さんきゅーまどかぁ……」
    「……ふはぁ! やっぱこれっすね!」

まどか「どう? 飲んだら楽になりそう?」

さやか「もち! ルイボス飲めばいつものさやかちゃん復活っ!」

まどか「よかった!」

さやか「いやぁ、まどパパ様々って感じ! これに毎年助けられてマスっ!」

ほむら「さやかには普通のお茶でも十分よ」
    「“これはルイボスティーです、花粉症に効きます”って言えばきっと同じことを言うわ」

さやか「ほむら酷っ!」

——————————————————下校時間
ほむら「帰る準備はできた?」

まどか「よいしょ……うん、大丈夫だよっ」

ほむら「それじゃあ、帰りましょうか」

まどか「そだねっ……あっ」

ほむら「どうかした?」

まどか「……えっと、あのー」
    「今日、ほむらちゃんの家に遊びに行きたいなぁ……ナンテ」

ほむら「……え、えぇ、構わないわ」

まどか「えへへ、やったっ」

ほむら「あ、まどか」
    「帰り道、どこかに寄っていく?」

ほむら「飲み物はお茶があったと思うのだけれど、お菓子は切らしているわ」

まどか「あっ……うーん、どうしよう」
    「花粉症の時に甘いものを食べるのはあんまりよくないんだ」

ほむら「そうなの?」

まどか「うん、まぁ、食べ過ぎなければ大丈夫なんだけ……へっくしっ!」
    「ごめん、ほむらひゃん」

ほむら「大丈夫よ」
    「……まどかの花粉症が少しでも悪化したら大変ね」

ほむら「どこかによるのはやめて、まっすぐ家に向かいましょう」

まどか「そうだねっ」


杏子「おっ、まどかにほむらじゃねーか」
   「今帰りか?」

まどか「あっ、杏子ちゃん!」

ほむら「そんなところよ」
    「貴女はどうしたの? 重そうな買い物袋なんか持って」

杏子「あぁ、マミの代わりに買い物に出てんだよ」
   「……アイツ、花粉症でさ、外出ると大変だから」

まどか「杏子ちゃん優しいね」

杏子「別にそんなんじゃねーよ」
   「アイツにはいろいろ助けてもらってるしさ」

杏子「これくらいやってやるのも当然かなーってな」

ほむら「そういうのを、優しいって言うのよ」

杏子「だからちげーって!」

まどか「マミさんは杏子ちゃんが買い物行くって言っても」
    「“大丈夫、行ける”って言いそうだよね」

ほむら「そうね」

杏子「うん、それは当たってる」
   「いちいちめんどくせーんだよ、あのヤリトリ」

ほむら「その面倒なやり取りとやらをしてでも、買い物に出てあげるなんて」

まどか「やっぱり杏子ちゃんって……」

杏子「いい加減にしろよ! お前らっ!」

杏子「はぁ……アタシはまだ、買い物残ってんだ」
   「そろそろ行くからなっ」

ほむら「優しい杏子さんは花粉症のマミにお料理でも作ってあげるのかしら」

杏子「うぜぇ! もういいだろっ!」
   「そんじゃあなっ!」

まどか「バイバイ、杏子ちゃん」


ほむら「杏子はなんだかんだと言っても、根は人のことをすごく考えてるのよね」

まどか「そうだね」
    「そういうほむらちゃんも、色々とからかっておきながら」

まどか「その人のことをちゃんと見てるよね」
    「前なんかさやかちゃんの事も、気遣いができる良い子だって言ってたもんね」

ほむら「……やめて、まどか」

まどか「照れてるほむらちゃん、かわいいよっ」

ほむら「ま、まどかだって、可愛いわ」

まどか「え、えぇ、そんなことないよぉ!」

ほむら「そんなことあるわよ?」



QB「少なからず今の二人の間に入り込む余地は無いよ」

————————————ほむ自宅
ほむら「入って、まどか」

まどか「おじゃましまぁ……へっくひょい!」

ほむら「念のため、コロコロで花粉を取っておきましょうか」

まどか「そうしてくれるとありがたいかも」



ほむら「持ってきたわ」
    「コロコロしてあげるわね」

まどか「ありがと……」

ほむら「……ん」

まどか「……」
    「ひゃ! もぉ! ほむらちゃん! 変なとこコロコロしないでよっ!」

ほむら「ご、ごめんなさい、わざとではないわ」
    「でも、ちゃんとやらないと」

まどか「……そ、そうだけどっ!」

ほむら「……自分でやる?」

まどか「……ほむらちゃんにしてもらいたい」

ほむら「そ、そう……」

ほむら「はい、終わったわ」

まどか「……ふ」
    「じゃあ次はほむらちゃんの番」

ほむら「まどかがやってくれるのかしら」

まどか「勿論だよっ!」


まどか「くらえ〜コロコロこうげき〜」

ほむら「わー」

まどか「えへへ、えいっ」

ほむら「きゃー……きゃっ!」
    「もう、まどかっ」

まどか「ほむらちゃんもさっきやったもん」

ほむら「……そうかもしれないわね」

まどか「だからお互い様だも〜んっ」

ほむら「きゃ! だからといって集中的にやらな……ひゃっ!」
    「まどかっ!」

まどか「へへっ、たのしかったぁ」

ほむら「……ちょっとだけ疲れたわ」
    「飲み物、持ってくるけれど」

ほむら「お茶とお水と、オレンジジュース、何が飲みたい?」

まどか「あっ、へ、へっくしっ!」
    「……ごめん、えっと、お水もらえるかな?」

ほむら「お茶でなくて良いの?」

まどか「花粉症のお薬飲もうかなって思って」

ほむら「薬、持ってきてたの?」

まどか「うん、酷くなったときのために少しだけ、ね?」
    「ほむらちゃんと二人きりの時に、鼻すすってたり、くしゃみ何回もしたら嫌だから飲んでおこうかなって」

ほむら「気にしなくていいのよ?」

まどか「わ、私が気にするの!」

ほむら「……わかったわ、じゃあお水を持ってくるわね」

まどか「ありがとっ、ほむらちゃ……へっくひっ!」

ほむら「はい、お水、持ってきたわ」

まどか「ありがと……じゃあ、ごめんね」
    「お薬飲んじゃうから」

ほむら「えぇ」
    「その薬は良く効くの?」

まどか「……んくっ」
    「ふぅ、うん、結構効き目が良いんだ。この薬」

まどか「これ飲んでおけばしばらくはくしゃみとかしなくなるし」
    「鼻もすっごく楽になるんだよ」

ほむら「そう……」

まどか「これで、花粉症なんて気にしないで、おしゃべりしたりできるよ」

ほむら「それは良かったわね」

まどか「うんっ」

————————————数十分後

ほむら「……」

まどか「……ん」スヤスヤ

ほむら(……まどかが寝てしまったわ)
    (良く効くと聞いた時点で、ちょっと嫌な予感はしていたのよね)

ほむら(……)
    (まぁ、息苦しそうに寝ているわけじゃないし、良しとしようかしら)


まどか「……ほむら……ちゃ……」

ほむら「……」
    「……」ナデナデ

まどか「えへへ」

ほむら「……幸せそうな寝顔」
    (毛布でも持ってきてあげましょうか)

ほむら「よいしょ……って、あら?」

まどか「……ん、やぁ」

ほむら(寝ぼけまどかが服をつかんで離してくれないわ)
    (これじゃあ取りに行くことができないわね)

まどか「……んんぅ」

ほむら「……」
    「しょうがないわね……」

ほむら「……」

ほむら「……っ」

ほむら「……」ギュゥ
    (な、なんとか、まどかに抱き着くことに成功したわ)

ほむら(これで、体が冷えることはないわね)

ほむら(……そう、この抱き着きは体が冷えないようにするための)
    (まどかが、かぜをひいて今よりもっとつらい思いをしないようにするための行為なのよ)

ほむら(本当に、やましい気持ちは無いの、まどか、ごめんなさいまどか)

まどか「……ん」
    「ほむ……」ギュゥ

ほむら「ひゃ……」
    (まどかも抱き着いてきた……)

ほむら(……あぁ、まどかのにおいでいっぱいだわ)
    (心臓がどきどきしている)
 
ほむら(こんなこと、魔法で体を強くしていなければ、耐えられないことだわ)

ほむら「……ふぅ」
    (落ち着きなさい、私)

ほむら(今は優しくまどかを抱きしめて)
    (ゆっくりと休ませる必要がある)

ほむら(変に緊張して、まどかを起こしてしまわないようにしなければ)
    (リラックス、リラックスよ)

ほむら「……」

まどか「……んっ」
    「へへ……」

ほむら「……まどか」
    (……幸せな夢でも見ているのかしら)ナデ

ほむら(その夢に私が出てきていたら、なんて)
    (まぁ、それは都合がよすぎるわよね)

ほむら(……まどかが幸せに生きられているこの世界に)
    (二人で一緒に居られるだけでも、私は十分……)

ほむら「……ふぁ」

ほむら「ん……」

ほむら(……なんだか、まどかに抱きしめられていたら、眠くなってきたわ……)

まどか「……ほむら、ひゃん」ギュゥ

ほむら「……まどか」ギュ

ほむら(……まだ、起きなさそうだし)
    (しばらく、寝ても、平気よね)


ほむら(おやすみなさい、まどか)


ほむら(出来る事なら私は)

ほむら(夢の中でも、貴女の腕の中に在りたいわ)


          (続く)

エロを入れる部分が無かったので続く。


花粉症ならではのエロ?を入れようとも考えていた。

しかし、それは高尚な趣味すぎるのでやめておくことにする。

<ほむまど×花粉症×つづき>
———————————————————
「アハハハハ!」

「これ以上先に進まれたら———」

「———」

「繰り返せば———因果が増える———」


「———もういいんだよ、ほむらちゃん———」


「まどか———まさか———!?」


「ほむらちゃん、ごめんね———私———」

「———かなえてよ、インキュベーター!」


「これがまどかの望んだ結末———?」

「これじゃ死ぬよりも———もっと———」

「まどかは———それでも」

「まどか———」

「まどか、行かないでッ———!」


「ごめんね、私———」

「それまでは、ほんのちょっとだけ———」



———ん

———らちゃ———

ほむらちゃん———

まどか「ほむらちゃん?」

ほむら「っ!!」
    「っは……っはぁ」

ほむら「……はぁっ」

まどか「……大丈夫?」
    「すごく、うなされてたよ?」

ほむら「……ま、まどか」
    「まどかぁっ……!」ギュゥ

まどか「わっ……」
    「……ほむらちゃん?」

ほむら「ふ……っく」

まどか「……」
    「ん……」ギュ

まどか「……」
    「怖い夢、見たの?」

ほむら「……ふ、ぐすっ」
    「うん……」

まどか「……どんな夢?」

ほむら「ふぅ、っ」
    「……まどかが、いなく、なる、夢……」

まどか「……」
    「そっか……」

まどか「大丈夫」

ほむら「……」

まどか「大丈夫だよ、ほむらちゃん」
    「……ちゃんと、私はここにいるからね」

まどか「そんなの、ただの……ただの夢だよ?」

まどか「だから、泣かないで?」

ほむら「……うん」

ほむら「ふ、ぅー……」

まどか「泣き止んだ?」

ほむら「……えぇ、落ち、着いたわ」

まどか「よしよし、良い子良い子」

ほむら「……子ども扱いしないで、まどかっ」

まどか「あ。……えへへ、ごめん、ついつい」

ほむら「もう……」

まどか「私がいなくなる夢で、泣いちゃうほむらちゃんが、可愛いんだもんっ」

ほむら「まどかがいなくなる夢なんか見たら、泣くに決まってるわ」

まどか「……まぁ、その気持ち、分からなくもないけどっ」
    「もし私もほむらちゃんがいなくなっちゃう夢なんか見たら、泣いちゃうかな」

ほむら「……そう?」

まどか「きっとね」
    「やっぱり、ほむらちゃんがいなくなっちゃったら嫌だもん」

まどか「……ほむらちゃんのいない世界なんてね? あり得ないって、そう思ってるよ」

ほむら「……本当?」

まどか「本当だよ! 嘘なんてつかないよっ」

ほむら「これから……」
    「これから先も、いなくならないわよね……?」

まどか「勿論っ」
    「むしろ、ほむらちゃんとずっと一緒にいるつもりだよ!」

ほむら「……それも、本当?」

まどか「あたりまえだよ?」

ほむら「約束してくれる?」

まどか「するよ、約束」
    「絶対、ほむらちゃんとずっと一緒にいる」

まどか「ほむらちゃんこそ、いなくなっちゃだめだからね」

ほむら「私からいなくなるなんてことは、決してないから安心して」

まどか「ホントかな?」

ほむら「本当よ?」

まどか「じゃあさ」


まどか「……証拠、見せてほしいな?」

ほむら「証拠って……」
    「どう示せばいいのかしら」

まどか「んふふっ」
    「ほむらちゃんが、自分で考えてみて?」

ほむら「……」

まどか「どう? 思い浮かんだ?」

ほむら「……えぇ」

まどか「じゃあ、見せ、んっ」

ほむら「……は……んッ」

まどか「ん、ふ……ふゥ」

ほむら「……チュ、んむ……はっ」

まどか「ふぁ……」

ほむら「どう、かしら」

まどか「んー……」

ほむら「……駄目?」

まどか「……ふふ、ごうかくっ」
    「よくできました、だよ、ほむらちゃん」

ほむら「そう」
    「……良かった」

ほむら「……」

まどか「どうかしたの? ほむらちゃん」

ほむら「……合格の」
    「合格の、ご褒美は、無いのかしら」

まどか「ご褒美?」
    「ほしいの……?」

ほむら「……ん」

まどか「しょうがないな……えへへっ」
    「特別だよっ」

まどか「……ふ」
    「はむッ……ん」

ほむら「んん……は、ふゥ」

まどか「ん、ァ……ァーん、ェッ」

ほむら「ふ、ぁふ……は、ふっ」

まどか「チュ、チュゥ……レロ……くふぁ」

ほむら「……ん、ふ……ぁっ」

ほむら「ハァ……ハァ」

まどか「フ……ふっ」

ほむら「……まどか」

まどか「ほむら、ひゃ……んっ!」

ほむら「チュ、チュゥ……はむ、はんッ」

まどか「ふ、ぁっ、ンぁ、ェッく……ふ、ふぅ」

ほむら「んん、んっ、んクッ」

まどか「んん、んっ! んんーっ……!」ドンドンッ

ほむら「くふっ! ぷはっ……!」

まどか「ハ、ハァッ、はぁ……ほ、ほむらちゃんっ」
    「がっつき、すぎ、だよっ……」

ほむら「あっ……ご、ごめんなさい……」

まどか「もぉっ……」

まどか「息を整えてるときにするのは、禁止!」

ほむら「……次からは、気を付けるわね」


まどか「ふぅ……えへへ、でも」
    「そのー……ほむらちゃんのはげしいのは、嫌いじゃないかなーって」

まどか「いっつも、ほむらちゃんって……控えめだから」
    「あぁいう風に、私をね、その……求めてくれるって言うのかな?」

まどか「……そういう感じ、幸せなの」

ほむら「……そう?」

まどか「……うん」

まどか「それとね?」

ほむら「それと、何?」

まどか「あんまり……その、はげしいからさっ」
    「私も、ドキドキしちゃってね、えっと……」

まどか「……さ、触って、ほしく、なっちゃう……っていうかね」
    「あぁ、えっと!……そうじゃな……いや、そうじゃなくないんだけどっ」

ほむら「……触っても、良いのかしら」

まどか「……う、うん……」

まどか「あっ、で、でもっ!」
    「今日はその、ちゃんとお家に帰らなきゃだからっ」

まどか「……優しく、してくれたら……嬉しいな」

ほむら「……え、えぇ、分かったわ」


ほむら「……じゃあ、触るわね」

まどか「う、うん……」

ほむら(いきなり、直接は……優しくないわよね)
    (とりあえず……太ももをなでて、みましょう……)

ほむら「……ん」

まどか「ぁっ……! ん、ふ……」

ほむら(まどか、敏感になってるわ)
    (……足からって言うのも、優しくなかった?……大丈夫かしら)

ほむら(優しく……優しく)スリスリ

まどか「ぁ、ぁぁ……ぅんん……ッ」

ほむら(……気持ちよさそう、まどか)

まどか「ぁ……ほむらちゃぁん……」

ほむら「……ん」
    (ちょっとずつ……ちょっとずつ近づければ、大丈夫よね)

まどか「ぁ、うぅ、ぁぁ……ッ」ビクッ

ほむら(ゆっくり……ゆっくり)
    (下着は、濡れるといけないから……)

まどか「ぁ……は、はぁ……」

ほむら(少しずらして……その隙間から……手を……)
    (も、もう、入れても……大丈夫かしら……)

まどか「ほむら、ちゃぁ……」

ほむら「あっ、ま、まどか……」
    (い、今のは、催促よね? 催促でいいのよね)

ほむら(な、なら……)

まどか「ぁっ! ぁ、は……はぁ」ビクン

ほむら(まどか、すごい……)
    (もう、あふれてしまっているわ)

まどか「ぅぅぅー……ぁ、は、はぁ……」

ほむら(ゆっくり、こするわよ、まどか……)クチュ

まどか「あっ! ひ、ひっ……くぁ……」

ほむら(腰が引けちゃうまどか、可愛いわ)クチッ

まどか「ぅ……ァ……はッ……くっぅ! ぁんッ!」

ほむら(……い、痛がってるわけじゃ……ないわよね)
    (大丈夫よね……)

ほむら「まどか……だ、大丈夫?」

まどか「ぁ、ぁっ、ぁぅ……くっ……ふぅっ……はー」

ほむら(頷いてくれてるみたい)
    (……動きに変化を付けてあげましょうか)

まどか「ひゃっ……く、ぅ……」

ほむら(まどかは、どこが気持ちいのかしら)
    (……やっぱり、突起の部分?)

まどか「ぁぁぁッ……! や、ほ、ほむらひゃ……くぅっ……!!」

ほむら「あ、ご、ごめんなさっ……」
    (し、刺激が強すぎるの……かしら?)

まどか「ち、ちがうのっ……も、もっと、そこぉ……」

ほむら(あ、やっぱり気持ちよかったのね……)

ほむら「……じゃ、じゃあ……」
    (ここを重点的に責めてあげましょう……)

まどか「ひっ……! ァ、ぅぅッ……! んぁっ……!!」
    「ほむらひゃ、ほむらひゃんっ……!」

ほむら(腰が動いてしまってるわ……まどか)
    (そ、そろそろ……かしら)

ほむら「……ちょっとはやめるわね」

まどか「えっ、ほ、ほむ……ぁぁぁ、ゃ、ゃぁ……うぐぅ……!」

まどか「ほむらひゃっ……き、きちゃ……ぁっ……!」

まどか「うぅぅぅぅ〜〜〜んっっ———!!」
    「————ッ! っふっ……!!」ビクビクッ

ほむら(……すごい、腰が浮いてしまっているわ)
    (びくびくして……)

ほむら(私の指で、きもちよくなってくれたのね……まどか)
    (よ、良かった……うまくできた……のよね?)

まどか「は、はぁ……」
    「……ふー、ふっ……」

まどか「えへへ……はぁ、す、すごく、きもちよかった……ほむらちゃん」

ほむら「!……そう」

まどか「……はぁー……」

ほむら「ふふっ」ナデナデ

まどか「んん〜……あっ、ほ、ほむらちゃん?」

ほむら「なぁに? まどか」

まどか「そ、その頭撫でてくれてる手って、今……」

ほむら「……ちゃんと、違う方の手よ」

まどか「良かった……」

ほむら「……まぁ、でも、シャワー浴びていくと良いわ」
    「このまま帰るのは、ちょっと気持ち悪いでしょうし」

まどか「ありがと、ほむらちゃん」
    「……でも、大丈夫?」

ほむら「え?」

まどか「……わ、わたしばっかりしてもらっちゃって」
    「ほむらちゃんの事……全然気持ちよくしてあげられてないけど」

ほむら「……へ、平気よ」

ほむら(実は、キスの時から、ずっとフワフワしてたのよね)
    (……まどかの声を聞いてる間も、良く耐えたと褒めてあげたいくらいだわ)

まどか「ほむらちゃん」
    「……嘘ついてるでしょ?」

ほむら「へっ!? そ、そんなことはないわよ?」

まどか「そんなことあるよっ」
    「……私にかかれば、ほむらちゃんの嘘なんて、お見通しなんだからっ」

ほむら「やっ、ま、まどかっ!?」

まどか「えへへ……」
    「……ほむらちゃ〜ん?」

まどか「つぎは私のば……へっ」

ほむら「っ! ……」
    「……あら? まどか?」

まどか「へっ、へくしっ!」
    「……あ、あれっ?」

ほむら「……まさか」

まどか「くしっ!……く、薬の効果が……」
    「……きれひゃ……ふぇっ……くしっ!!」

ほむら「……」

ほむら(……やっぱり、花粉なんて消え去ってしまえばいいのよ……っ!!)

                                      (終わり)

はい、眠いので終いです。

まどほむ好きだから、映画でまた増えたら良いよ。

次は何やろっかなぁ。

きちゃないから“花粉症ならでは”はやめるべきだと考えました。

今日はひまさく−

<ひまさくさくひま×高校生×お返し>
——————櫻子の家、朝

櫻子「……ん〜……」


ピンポーン


花子「あっ」
   「櫻子ーっ! ひま姉ちゃん来たし!」

櫻子「んんん〜……あと10分」

花子「いや、起きろし」

櫻子「……んー」

花子「はぁ……」
   「……撫子お姉ちゃんが大学生になってから花子の仕事倍増したし」

花子「高校生になったんだから少しはしっかりしろし!」


ガチャンコ


向日葵「あら、花子ちゃん」
    「おはようございます」     

花子「ひま姉ちゃんおはようだし」
   「まだ、櫻子起きないから上がってて良いし」

向日葵「そう……まだ起きませんの」
    「……私が起こしましょうか?」

花子「あー……そうしてくれるとありがたいし」

向日葵「では、上がらせていただきますわね」


向日葵「櫻子、入りますわよ」

櫻子「んー……」

向日葵「櫻子?」
     「朝ですわよ、起きなさいな」

櫻子「んんあと5分……」

向日葵「もう、電車に乗り遅れますわよ」
    「早く起きて!」

向日葵「櫻子っ!」

櫻子「んん〜もぉ、しょうがないなぁ……」

向日葵「はぁ……ほら、早く起きて、顔洗ってきなさい」
    「カバンは私が持っていきますから」

櫻子「わかったぁ〜」

向日葵「まったく……」

————————————
向日葵「忘れ物は無いですわね?」

櫻子「ん〜、たぶん」
   「なんか忘れたときには向日葵に貸してもらうから大丈夫だろっ」

向日葵「私の甘やかしが良くなかったのかしら」


花子「二人とも、気を付けて行ってくるし」

櫻子「おう、わかったー」

向日葵「ええ、行ってきますわね」

花子「あっ! あと、今日の当番櫻子だから忘れんなし!」

櫻子「げっ! そうだっけ!」

花子「いい加減撫子お姉ちゃんがシフトから外れたの覚えて欲しいし……」

向日葵「私がちゃんと言っておきますわ」

花子「ありがとうだし、ひま姉ちゃん」

櫻子「頼むぞ! 向日葵」

向日葵「何で貴女はエラそうなんですの……」

櫻子「あぁ〜この時間帯って電車混むから嫌なんだよなぁ〜」

向日葵「仕方ないじゃありませんの……」
    「それに、もう高校になってから1年近くたちますのよ」

向日葵「私はもう慣れましたわよ?」

櫻子「向日葵はそうかもしんないけどさーっ」
   「私はか弱いんだよっ!」

向日葵「まるで私がか弱くないみたいな言い方ですわね……」

櫻子「え?」

向日葵「何当然の事言っているの? みたいな顔しないでくださる!?」


向日葵「って、そういえば」
    「貴女まだそのマフラーつけていたの?」

櫻子「えっ? これのこと?」

向日葵「それ以外に何があるっていうんですの」
    「……それ、私が4年くらい前に貴女にあげたマフラーじゃありませんか」

向日葵「私の編みこみも弱かったですし、もう首もとがほつれてますわよ?」

櫻子「あれ? マジ?」
   「おっかしーなぁ……」

向日葵「何がおかしいんですの?」

櫻子「えっ? いや、べ、べっつにー?」

向日葵「……もう、また新しく編んであげますわよ」

櫻子「えーっ? まだこれ使えるし大丈夫だって」

向日葵「そんなこと言っても、もうボロボロなんですから」
    「それを付けてたらみっともないじゃありませんの」

櫻子「いいんだって! コレはあったかいんだよっ!」

向日葵「……」
    「そう。まぁ、そこまで言うなら」

向日葵「でも、それ以上ボロボロになったら、言ってくださいな」

櫻子「わかったわかった」
   「……って、あ!」

向日葵「どうかしたんですの?」

櫻子「電車、あと5分だ!」

向日葵「えっ!?」

櫻子「走るぞっ! 向日葵ぃ!」

向日葵「あっ、ちょ、ちょっと!」
    「いきなり手をつかんで走り出さないでくださる!?」

————————————————大門第五学園
櫻子「……はぁ、はぁ」

向日葵「……は、はぁー……」

櫻子「走ってきたけど、はぁ、30分遅れの電車じゃ……当然間に合わなかった」
   「だけど、なんとなーく席に着けば、ホームルームに紛れ込めるはずっ!」

向日葵「ちょ、ちょっと、櫻子、こっそり教室に入るつもりですの……?」
     「正直に先生に言った方が……」

櫻子「良いんだって! 向日葵も早く来いよ」

向日葵「えぇ……?」


櫻子「……」

つかさ「……あっ、櫻子、向日葵、おはよ」

櫻子「しーっ! 話しかけんなー」

向日葵「おはようございます、七尾さん」

「おーい、そこの二人、バレバレだぞ」
「早く席につけー」

櫻子「……」スゥ……

向日葵「何最初からいましたよみたいな顔してるんですの」

————————————————
つかさ「あははっ、二人ともしっかり怒られてやんの」
    「こっそり入り込む作戦、失敗だったね」

櫻子「……ぐぐ、ちくしょう」

よしの「どうして二人とも遅れたの?」

向日葵「電車に乗り遅れてしまいまして」
    「誰かさんが起きるのが遅いから……」

櫻子「はぁっ!? 向日葵が走るの遅いからだろっ!」

向日葵「なんですって!?」

櫻子「あそこでもっと早く走ってれば電車にヨユーで間に合ったもんね!」
   「っていうか、その胸につけてる重りはずせよ!」

向日葵「貴女がもっと早く起きていれば走る必要性すらなかったですわ!」
     「それに! 重りじゃありませんわっ!」

櫻子「なにをっ!?」

向日葵「なんですの!?」


つかさ「あー、また始まったよ口げんか」
    「……ってか、痴話げんか?」

よしの「ふふっ……」

————————————————

櫻子「……ちくしょう、向日葵め」
   「遅れを私のせいにしやがって」

櫻子「向日葵は毛布の恐ろしさを全然知らないんだ……」

櫻子「……って、ん?」
   「あれ、ペンケース入ってないなー……あるぇ?」

向日葵「あら?」
    「櫻子、どうしたんですの?」

櫻子「ペンケース忘れたみたい」

向日葵「そう」
    「シャーペン貸しましょうか?」

櫻子「おうっ!」

向日葵「なんで貴女はそんなにエラそうなんですの……」
    「……このセリフ、既に2回目ですわ」

向日葵「それにしても、貴女がペンケースを忘れるなんて珍しいですわね」
    「まさか、勉強をちゃんとしていたとか?」

櫻子「それは無いだろ」

向日葵「……いや、まぁ、分かってましたけど」
    「貴女がそういう風に言うのはどう……あ、もういいですわ」

———————————————————

櫻子「向日葵! 宿題見せて!」

向日葵「はぁ、仕方ありませんわね……」
    「明日はちゃんとやってきなさいよ」
 
櫻子「んー」

———————————————————

向日葵「櫻子、朝から言おうと思ってたんですけれど」
    「寝癖、酷いですわよ」

櫻子「えっ!? もっと早く言えよ〜っ!」

向日葵「しょうがないじゃありませんの……朝は急いでいたんですから」
    「ほら、うしろ向きなさいな、髪を梳いてあげますわ」

櫻子「おう、頼んだーっ」

———————————————————

櫻子「うぇ……プリント多すぎじゃん」
   「これ運ぶのかよっ」

向日葵「どうしたんですの?」

櫻子「先生からプリント運び手伝ってって言われた」

向日葵「でも、多いから大変だと」
    「……はぁ、もう、半分よこして」

向日葵「持ってあげますから……」

櫻子「ありがとー向日葵」

———————————————————
櫻子「はぁーっ! 今日も終わったぁ」
   「よっしゃ、向日葵帰ろー」

向日葵「あ、私先生にちょっと頼まれごとされてましたの」
    「待ってるか、先に帰っているかしてくださる?」

櫻子「えーっ、そうなの?」
   「……じゃあ、待ってる」

向日葵「ごめんなさいね」
    「じゃあ、行ってきますわね」

櫻子「なるべく早く済ませろよー」

向日葵「はいはい……わかりましたわよ」


櫻子「……はぁ」
   「疲れたーっ」

つかさ「あ、櫻子」
    「一人で何してんの?」

櫻子「あ、つっちゃん」
   「向日葵のこと待ってやってんだ」

つかさ「あぁ、一人で帰るの寂しいもんね」

櫻子「はぁ!? んなことねーしっ!」

つかさ「あはは、冗談冗談」

櫻子「つっちゃんこそ何してんの?」

つかさ「あたしはちょっと、忘れ物取りに来たんだ」

櫻子「ふーん……」


つかさ「今日も櫻子、向日葵に頼りっぱだったね」

櫻子「え? 頼りっぱだった?」

つかさ「え? 頼りっぱじゃなかった?」

櫻子「いっつもこんなんだけど」

つかさ「うわぁ、それマジ?」

櫻子「うん」

つかさ「うわぁ」

櫻子「何だよー!」

つかさ「べっつにぃ」

櫻子「いや、言ってよ」

つかさ「……櫻子と向日葵って幼馴染なんだよね?」

櫻子「腐れ縁だってば」

つかさ「まぁ、どっちでもいいよ」
    「幼馴染のルールって言うか、どこまでが許されてるとか、そういうのわかんないけどさ」

つかさ「櫻子ちょっと、向日葵に頼りすぎじゃない?」

櫻子「そんなことない……と思う!」

つかさ「いやいや! あんなの毎日だったらふつう愛想つかされるよ?」

櫻子「えっ、そうなの?」

つかさ「そうだと思うよ」
    「あ、あとさ、ちゃんと向日葵に感謝とかしてる?」

櫻子「んー、まぁ、ありがとっては言うけど」

つかさ「ふーん」
    「やっぱりさ、たまにはしっかり感謝しなきゃ駄目だよ」

櫻子「しっかり? なんで?」

つかさ「なんでって言われてもなー」
    「ま、とにかく、いっつも助けてもらってるんだしさ、そういうこともしなきゃ」

つかさ「じゃないと本当に向日が愛想つかしていなくなっちゃうかもよ」
    (まぁ、向日葵ならそれは無いと思うけど)

櫻子「……んんー」

向日葵「櫻子、終わりましたわ」
    「待たせてすみま……って、七尾さん?」

つかさ「お! 向日葵ーお疲れ—」
    「向日葵が来たことだし私はそろそろ行こうかなぁー」

つかさ「じゃあね、二人とも。また明日ー」

向日葵「あっ、七尾さん……」
    「部活頑張って!」

つかさ「おーっ」


向日葵「櫻子、帰りましょうか」

櫻子「……」

向日葵「櫻子?」

櫻子「えっ?」
   「あー、そうだね」

向日葵「どうしたんですの? 様子がおかしいですけれど」

櫻子「別におかしくないって! 早くかえろーぜっ」

向日葵「はあ」

———————————————大室家
櫻子「……」


つかさ『向日葵に頼りすぎじゃない?』
    『向日葵が愛想つかしていなくなっちゃうかもよ』


櫻子「……んー」
   (向日葵に頼りすぎ……かぁ)

櫻子(今日を思い返してみると)

櫻子(朝起こしてもらってるし)

櫻子(シャーペン貸してもらったし、宿題見せてもらったし)

櫻子(髪梳かしてもらったし)

櫻子(プリントも運んでもらった)

櫻子(……ちゃんと考えてみれば、なんか)
   (わたしって本当に向日葵に頼ってばっかだな)

櫻子(でもでも、結構向日葵が自分から言ってくることだってあるし)

櫻子(私が頼ってるってわけじゃ)


つかさ『いなくなっちゃうかもよ』


櫻子(……)

櫻子(もし、向日葵がいなくなったらどうなるだろう)

櫻子(朝起こしてくれる人は)

櫻子(忘れ物を、貸してくれる人は)

櫻子(髪を梳かす人は)

櫻子(……一緒に、学校に行く人は)


櫻子(そんなの、やっぱ考えられない)
   (向日葵がいなくなったら……わたしが困る!)

櫻子(ちゃんとした生活が送れなくなっちゃうじゃん)

櫻子(そんなの、絶対許されないんだもん)

櫻子(……なにかで、感謝の気持ちを伝えなきゃ)

櫻子(なんだろう、何が良いんだろ)

櫻子(……)

櫻子(……ん?)


向日葵『新しく編んであげますわよ』


櫻子「それだっ!」


花子「櫻子! 何やってるし!」

櫻子「え? 何だよ、花子」

花子「ご飯係忘れてるしっ!」

櫻子「あ!」
   「……レトルトで良い?」

花子「作れし!」

——————————————————————翌日
櫻子「……よし」

櫻子(編み物の本を買ってみたぞ)

櫻子(ふふ、見てろよ、向日葵)
   (絶対に驚かせてやるからな)

櫻子(絶対に、感謝の気持ちを伝えてやるからな!)

———————————————————————

櫻子「あるぇー?」

櫻子(な、なんだ、この指の動きは)
   (……難しすぎる)

櫻子(……ム、ムリゲー)

櫻子「く、この」
   「動け! このゆびっ!」

櫻子「いてー! 指つったー!」


花子(櫻子が……櫻子が編み物してるし……)
   (もうだめだし、早く帰ってきてほしいし、撫子お姉ちゃん……)

櫻子「くぬ……このっ」

櫻子「……ぐぎぎぎ」

櫻子「あいたー!」


櫻子「……」

櫻子「くそーっ! できるかーこんなもん!」

櫻子「……はぁ、はぁ」

櫻子「やめだやめだーっ!」


櫻子「あーもぉ、疲れたーっ!」

櫻子「……疲れた」


櫻子「……ん?」

櫻子「あれ、向日葵のマフラー」

櫻子「ここに置きっぱなしにしちゃってたか」

櫻子「まぁ、今日はマフラー作るために急いでたから仕方ないよな」

櫻子「……」


向日葵『これ、あげますわ』

櫻子『今日からまた、一緒に帰ったり宿題見たりできるの?』

向日葵『しょうがないですわね』


櫻子「……懐かしいな、中学生」

櫻子(向日葵、すげーなぁ)

櫻子(こんな難しいもん作れるんだもん)

櫻子(……ってか、わたしってあの頃から変わってないな)

櫻子(あの頃から、ずっと向日葵に頼ってばっかりだ)

櫻子(それなのに、向日葵は)

櫻子(嫌な顔……はしてたか)

櫻子(なんだかんだ言っても、ちゃんとわたしのわがままを聞いてくれてた)

櫻子「……」

櫻子「……っ!」ガバッ
   「わたしにだって、これくらいつくれるわい!」

————————————————————
向日葵「おはようございます、花子ちゃん」

花子「ひま姉ちゃん……ごめんだし」
   「まだ櫻子寝てるし……」

向日葵「まぁ、想定内ですから」
    「起こしてきますわね」

花子「お願いするし」


向日葵「櫻子、入りますわよ」

向日葵「……?」

向日葵「櫻子?」


櫻子「……くかぁ」

向日葵「もう、櫻子! 机でなんか寝て……」
    「風邪をひきますわよ! 櫻子!」

櫻子「……んんぅ」

向日葵「もう、櫻子! ……って」
    「あら、何かしら、この毛糸……」

櫻子「んん……?」
   「んっ!?」

向日葵「きゃっ! いきなり起き上がってどうしましたの?」

櫻子「……見た?」

向日葵「え?」

櫻子「なんか、見た?」

向日葵(……毛糸のことかしら)
    (この子の様子から考えると……こういう時は)

向日葵「い、いえ、何にも」

櫻子「そっか」
   「ってか! 勝手に部屋に入るなぁ!」

向日葵「えぇ!? 今更ですの!?」
    「というか、起こしに来てあげているのに……」

櫻子「うっさい! あっ……ジャナカッタ、ありがとう!」 
   「と、とにかく一回部屋からでてけっ!」

向日葵「えぇ!? ちょ、ちょっと、なんなんですの、いったい」

櫻子「良いから出てけーっ!」

向日葵「分かりましたわ! わかりましたから! 押さないで……!」

————————————————————翌日

櫻子「……」

櫻子「……んぐぐ」

櫻子「……よしっ」

————————————————————翌々日

櫻子「……んーっ」

櫻子「お、出来てるっ!」

櫻子「……やっぱり天才だな」

————————————————————

櫻子「ふぁぁ……」

櫻子「……んん」

櫻子「あぁ、ヌードルが……」


花子「ニードルだし」

————————————————————————

櫻子「……」

櫻子「んぐぐ……」

櫻子「……あ」


櫻子「できた」

櫻子「できたーっ!!」

櫻子「マフラーができたっ!」

櫻子「やっぱり天才に不可能はなかったー!!」


櫻子「フフフ、初めてにしてはなかなかの出来!」

櫻子「きっと、向日葵に渡したら、驚いて喜ぶぞ」

櫻子「さー、さっさと渡してこよう」

櫻子「……」

櫻子「……ん」

櫻子「……んん?」


櫻子(なんて言って渡せばいいんだろう)

櫻子(感謝の気持ちって言ったって)

櫻子(……なんていえば)

櫻子(それに、なんだこれ)

櫻子(渡すときになって、めちゃくちゃドキドキしてきたんだけど)

櫻子(あれ、いや……あれ?)

櫻子(普通に渡せば済むんだよな)

櫻子(……でも、あれ……うわ、ドキドキする!)


花子「……玄関で固まってなにやってるし」

櫻子「うおっ! びっくりした!」

花子「今日、櫻子当番だし」

櫻子「……分かってる!」

花子「いい加減撫子お姉ちゃんがシフトから外れ……って」
   「え?」

櫻子「今作るから」
   「材料は買ってきてある」

花子「……え?」



撫子「……」
   「ん? 花子からメールか」

撫子「櫻子がおかしくなった?」


撫子「……」


撫子「いや、元からだろ」

————————————————————————完成翌日

櫻子(結局昨日は渡せなかった)

櫻子(……)

櫻子(今日渡すか)

櫻子(向日葵が家に来た時に渡す)
   (ありがとうと言う、終わり!)

櫻子(完璧!)


向日葵「櫻子! 起き……って、もう起きてましたの」

櫻子「んっ!? な、なんだよ向日葵! 突然部屋に入ってくんな!」

向日葵「ちゃんとノックしましたわよ」

櫻子「聞こえなかったっての!」

向日葵「でもしました!」

櫻子「聞こえなかった!」

向日葵「しました!!」

————————————————————————
櫻子(言い争ってたら結局渡せなかった)

櫻子(くそう、櫻子め)

櫻子(一応持ってきたけど)
   (学校で渡すのはなんか嫌だな)

櫻子(茶化されるにちがいない)


つかさ「へっくしっ!」

よしの「つっちゃん、花粉症?」

つかさ「そんなはずないんだけどな」


櫻子(だから、帰り道に渡すしかないな)

櫻子(……いや、ぱぱっと渡してぱぱっと言えば終わりなんだし!)

櫻子(……楽勝!)


向日葵「……」

向日葵(なんだか、今日の櫻子は様子がおかしいですわ)

向日葵(朝も何かありましたし……熱でもあるのかしら)

————————————————————————
向日葵「……ふぅ」
    「今日も終わりましたわね」

向日葵「櫻子、帰りましょう」

櫻子「おっ!? お、おー」

向日葵「……櫻子?」

櫻子「よっし、帰るぞっ! さっさと帰るぞーっ!」

向日葵「……」


櫻子(つ、ついに来てしまったこの時間……)

櫻子(……いや、でも本当に、ドキドキする必要なんてないんだから)

櫻子(これただの感謝のきもちなんだからさ)

櫻子(……うん)

櫻子「……」

向日葵「……」

櫻子「……」

向日葵「……ねぇ」

櫻子「……」

向日葵「櫻子?」

櫻子「へ? な、なにっ?」

向日葵「今日の貴女、おかしくありません?」

櫻子「……そ、そんなことないんじゃねーの?」

向日葵「いいえ、おかしいわ」
    「調子が悪いんですの? もしかして、熱があるとか」

櫻子「ないない! わたしはぴんぴんしてるって!」

向日葵「……でも、調子がおかしいんですわ」
    「今日はとりわけ……」

向日葵「……ここ最近貴女、調子がおかしいですわよね」

向日葵「何か隠しているというか、そんな感じもしますわ」

櫻子「……う」

向日葵「別に、隠し事をするなとは言いませんけど」

向日葵「……もし、何か、その……」

向日葵「病気とか、そういう悪い事だったらって思うと」

向日葵「……とっても、心配だから」


櫻子「……向日葵」

櫻子「そんな、悪いことじゃない」

櫻子「病気とか、そんなんじゃないよ」

向日葵「そう……」

櫻子「あのさ」

向日葵「はい? なんですの?」

櫻子「あの……」
   「えっと」

向日葵「……?」

櫻子「これっ!」

向日葵「……え? これって」
    「マフラー? それに、向日葵の刺繍まで」

櫻子「……ひ、向日葵にはさ」

櫻子「昔から、頼ってばっかりで……その」

櫻子「すごい、迷惑かけてたじゃん」


櫻子「……宿題見せてもらったり」

櫻子「……起こしてもらったり」

櫻子「それ以外にも、いろんなこと、してもらってた」

櫻子「そ、それなのにっ」

櫻子「全然、感謝とか、できてなかった、からさ」

櫻子「その、それは、そのっ……気持ち」

櫻子「感謝のっ、気持ち……なんだよ」

櫻子「ぶ、不格好だけど、めっちゃくちゃ頑張ったんだぞぉっ!」


向日葵「……櫻子」

向日葵「ふふっ、ふふふっ……」

櫻子「な、なんだよおっ!」

向日葵「マフラーに、向日葵って」
    「……使うのは冬なのに、なかなか不思議ですわね」

櫻子「なっ……!!」

向日葵「でも、ありがとう」
    「櫻子が作ってくれたマフラーですものね」

向日葵「……大切にして差し上げますわ」

向日葵「今の櫻子が、大切にしてくれている」
    「私のマフラーみたいに、いつまでも」

櫻子「……〜〜〜っ」

櫻子「と、当然だろぉっ!!」


向日葵「櫻子、何で泣いていますの?」

櫻子「泣いてないモン!」

向日葵「もう、鼻まで出てますわよ」

櫻子「でてな……ひっ」

向日葵「……ほら、こっち向いて」
    「拭いて差し上げますから」

櫻子「子どもじゃないもんっ!!」

向日葵「はいはい……」