春香「ふーん…765プロアイドル不仲説ねぇ……」 (1000)

春香「ま、事実なんだけどね…」

雪歩「こういうのって仕事に影響しない?」

春香「だからって仲良いフリするの?」

雪歩「嫌だけど…」

春香「私もだよ」

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雪歩「でもなんでこんな噂立ったんだろ」

春香「雪歩ヘマした?」

雪歩「私は違うけど」

春香「真は?」

真「……さぁ。ボクは組まされることほとんどないし。1人でも呼ばれるから」

春香「あっそ」

雪歩「伊織ちゃんやよいちゃんじゃないかな。最近一緒に出てるの見かけるし」

春香「あの2人か…たしかにありそう」

ガチャ

P「戻りました」

小鳥「お帰りなさい」

春香「なさい」

雪歩「…なさい」

真「…………」

伊織「…………」

やよい「はぁ…」

P「…………」コポコポ

春香「あ、私にもください」

雪歩「じゃあ私にも」

P「他は?」

小鳥「いいです」

やよい「私もいいです」

真「…………」

伊織「…………」

P「ん」

やよい「はぁ疲れた」ドサッ

真「……ちょっと。揺らさないでよ」

やよい「なに読んでるんですかー?」

真「……漫画」

やよい「そうですかー」

春香「ねぇやよい」

やよい「はい?」

春香「これ」バサッ

やよい「……あー」

伊織「!」

雪歩「これやよいちゃん達?」

やよい「さぁ……私じゃないですけど……」チラッ

伊織「なに見てんのよ」

やよい「別に」

春香「なにかあった?」

やよい「私はなにも」

春香「伊織」

伊織「うるさいわね。なにもやってないわよ」

春香「おぉ恐」

雪歩「プロデューサーは知ってますか?」

P「いや。俺は現場にいなかったし」

春香「小鳥さん。ネットで調べてくれませんか?」

小鳥「自分でやって。忙しいの」

春香「出た」

雪歩「ふっ」

小鳥「なに」

春香「いえなんでも」

やよい「……別に隠すことでもないですし、言ってもいいですよ」

春香「ふーん?」

やよい「ねぇ伊織ちゃん?」

伊織「……だから、あんたは何度言えばわかるの?」

やよい「あぁ、伊織さん」

雪歩「え?なに?」

やよい「これです。外では伊織ちゃん呼びなんですけどこことか楽屋では駄目らしくて」

雪歩「へぇ。そうなんだ」

やよい「で、この前楽屋で伊織ちゃん呼びしちゃって怒鳴られてるところをスタッフさんに聞かれてたみたいで」

春香「うわぁ」

やよい「撮影のあとにスタッフさんから仲悪いの?って言われました」

P「……はぁ…」

伊織「なによ……」

伊織「先輩に敬語使うのは当然じゃない」

春香「ほぼ同時期じゃなかった?」

雪歩「知らない」

P「テレビではちゃん付けなんだろ?」

伊織「仲いいって思わせないと仕事減るでしょ。そんなこともわからないわけ?」

P「はっ……」

伊織「は?なに?言いたいことでもあるの?」

P「別に……」

伊織「大体怒鳴られたってなによ。あんたがいつまでも覚えないから教えてやってんでしょ?」

やよい「はぁ……怒鳴ったのは事実だし、伊織ちゃんが怒鳴ったからスタッフさんに聞かれたわけだし」

伊織「だから、何度言わせるの?」

やよい「伊織さんー」

伊織「…あんたわかってるわけ?あんたがテレビに出られるのは私のおかげなのよ?」

やよい「はぁ」

伊織「私と組んでるから呼ばれてんのよ。わかる?現に私は1人の仕事増えてるけどあんたはそんなことないじゃない」

やよい「…………」

伊織「ありがたいと思わないわけ?敬語使うのが当然でしょ?」

春香「でも伊織も私たちに敬語使わないよね」

伊織「あんた達を上と見たことないもの」

春香「へぇ」

伊織「私の方がテレビも出てるし」

春香「やよいとセットでね」

伊織「ソロの仕事だってあんたより多いわよ」

春香「ソロの仕事なら真のほうが多いよね」

真「…………」

伊織「……ふん。ほんの間もないうちに抜くわよ。真ごとき」

真「…………」ペラッ

春香「向上心があっていいですねー」

伊織「当然よ。道楽でやってる奴や小遣い稼ぎでやってる奴と比べられたらたまったもんじゃないわ」

やよい「…………偉そう…」ボソッ

伊織「……偉いのよ。あんたよりはね」

やよい「…………」

伊織「ふん」

春香「あーあー……こりゃ共倒れだねこの2人」

雪歩「そうかもね……まぁライバルが減ってくれれば私はそれでいいんだけど…」

伊織「……聞こえてるんだけど。は?共倒れ?」

P「お茶ほしいやつ自分で取りに来い」

春香「はーい」ガタッ

雪歩「…………」ガタッ

伊織「…ふん」

春香「しっかし…それで私たちにまで被害が及ぶなんてたまらないよねー」ズズッ

雪歩「ね。私たち関係ないし」ズズッ

雪歩「……まず…」ボソッ

P「…………」カタカタカタカタ

伊織「はっ。どうせ時間の問題よ。あんた達みたいな腹黒がいちゃあね」

春香「スタッフさんからでも洩れるもんなんだねー」ズズッ

雪歩「ま、あの2人が出れるような番組だもん。きっと新人ばかりだったんじゃないかな」

伊織「…………ちっ」

やよい「…………」プラプラ

真「……揺らさないでって言ってるだろ?」

やよい「……漫画なら家で読めばいいんじゃないかなーって」

真「このあと仕事あるんだよ、ボクは」

やよい「……へー…」

P「」カタカタカタカタ

小鳥「…時間ですけど」

P「……ああ、はい」

P「真、伊織」

真「…………はい」ガタッ

伊織「…………」ガタッ

P「車で待ってる」ガチャ

伊織「別に。すぐいけるわよ」

P「ん。真は?」

真「…五分待っててください」

P「ん」

バタン

春香「……同じ仕事?」

雪歩「さぁ……知らない」

やよい「……はぁ」

春香「今日は四面楚歌だったねやよい」

やよい「…………」チラッ

真「…………」ゴソゴソ

真「……ん」

ガチャ

バタン

やよい「…………」

やよい「……まぁ…別に真さんはいいんですけど…」

春香「伊織がね~」

やよい「…………」

雪歩「でもまぁ伊織ちゃんとのコンビ、ウケいいらしいけど」

春香「ふふ、コンビ」

やよい「……そのおかげで仕事あるのも事実ですしね…」

雪歩「今コンビ解散しちゃあねぇ……」

春香「ふふふっ……どっちがボケ?」

やよい「え?」

雪歩「正直どっちもボケだよね」

春香「あはは、たしかに」

やよい「…………」

P「ん」カチャッ

ブロロロ

P「どっち」

伊織「前」

P「ん」

ガチャッ

バタン

P「暖房は」

伊織「んー……少しでいい」

P「ん」カチャッ

伊織「……ねぇプロデューサー」

P「なんだ」

伊織「あんたって765プロじゃたった1人のプロデューサーじゃない」

P「あぁ。そのうち律子もなるかもしれないけどな」

伊織「じゃああんたって社長の次に強い立場になるんじゃないの?」

P「どうかな。古株なのは音無さんになるし」

伊織「でもアイドル1人とあんたとじゃあんたの方が立場強いんじゃないの?」

P「なにが言いたいんだ?」

伊織「…………」

P「言っとくが俺にアイドルを首にできる権限なんてないからな」

伊織「……別にそんなこと言ってないでしょ」

P「で、誰だ?」

伊織「…なにがよ」

P「誰に消えてほしいんだ?」

伊織「…………」

P「俺にそんな権限はないし、やろうとも思わないけどな。まぁ聞くだけなら聞いてやるぞ」

伊織「…………」

P「できるだけお前の希望に沿う形にはしてやれるかもしれない。あくまでできるだけだが」

伊織「…………」

P「……やよいか?」

伊織「……違うわよ…やよいがいなくなったら私にとってもダメージでしょ」

P「じゃあ真」

伊織「違う」

P「じゃあ」

伊織「……美希よ」

P「……おっと」

P「さっきの流れでまさか美希が出てくるとはな…」

伊織「…だってあいつが一番じゃない……」

P「ん、まぁな」

伊織「なんであんなのが売れてるわけ…?さっぱり意味がわからないんだけど」

P「んー……」

伊織「大して努力もしてないし面白いトークができるわけでもない。なのにどうして一番売れてるのよ!」

P「……時代、としか」

伊織「はぁ?」

P「時代が美希みたいなタイプを求めてたってだけの話だ」

伊織「意味わかんないんだけど。ちゃんと説明しなさいよ」

P「なんていうのかな……美希みたいなのはなにもしなくてもみんなに受け入れられるって感じだからな……裏表もないし、言いたいこと言うし」

伊織「納得いかないわよ…私がどれだけ努力してると……」

P「そうだなぁ…意欲も努力も伊織の方が上だし売れさせてやりたいが……」

P「美希に対してはどうこうするのは絶対に駄目だ。俺が許さない」

伊織「……なにそれ。やっぱりあんたも売れてる奴の肩を持つのね」

P「すまないがその通りだ。美希が消えたら765プロにとっては大きな損害になる」

伊織「あ、あんた……担当アイドルを差別してるんだ……へぇ…やっぱりあんたもろくな奴じゃないのね……!」

P「さっきの伊織の言葉を借りると……伊織より美希のが売れてるんだから美希の方が偉くなるわけだからな」

伊織「っ!」

P「別に敬語使えなんて言わないけどな」

伊織「はっ……使う訳ないわよっ!」

P「怒るなよ。お前も美希、真に次いでの売れっ子なんだ。俺としてはお前に消えてもらっても困るんだ」

伊織「全然嬉しくないんだけどっ……!」

P「落ち着けって。真がきたから」

伊織「…………っ!」

ガチャッ

真「すみません、遅れました」

バタン

P「いや、ちょうど五分だ。出すぞ」

ブロロロ

ブロロロ

P「…………」

伊織「…………」

真「…………」

P「…………」

伊織「…………」

真「…………」

真「あ、ちょい暑いです」

P「ん」カチャッ

伊織「………………寒いんだけど」

真「そっ…じゃあ戻していいですよ」

P「…………ん」カチャッ

伊織「…………ふん」

真「…………」ペラッ

P「…………」

伊織「…………」

真「…………」

ブロロロ

キキー

P「着いたぞ伊織」

伊織「…………」ガチャ

P「スタッフさんによろしく言っといてくれ」

伊織「…………」

バタン

P「……ん、次は真の方だな……」

真「…………」ペラッ

P「……よし」

ブロロロ

伊織「」チラッ

伊織「……絶対見返してやるんだから…」

トテテテ



「水瀬伊織ちゃんはいりましたー」

伊織「おはようございまーす!水瀬伊織でーすっ!今日はよろしくお願いしまーすっ!」

ブロロロ

P「…………」

真「…………」

P「…………」

真「………………」パタン

真「プロデューサー」

P「ん」

真「例の不仲騒動ですが…」

P「ああ」

真「……原因はやよいと伊織の件じゃないかもしれません」

P「……どういうことだ?」

真「心当たりはありませんか?」

P「…………検討もつかんよ」

真「ですよね。心当たりが多すぎますもんね」

P「あぁ……まず浮かんだのは千早だな」

真「へぇ」

P「千早もソロでの活動のほうが多いが……たまに誰かと組ませるとな……相方の方から苦情がよくくる」

P「特にバラエティーなんかは駄目だ。俺も千早と誰かの組み合わせでのバラエティーのオファーは断るようにしてる」

真「千早、ノリ悪いですしね。弄られると不機嫌になりますし、相方にもとばっちりくるんですよね。ボクも絶対嫌です」

P「千早と組んでもいいって言ってるのは春香くらいだな。まぁ、千早の方が春香NGなんだが」

真「千早からNGって…よっぽどですね」

P「でも千早が他のアイドルと仲悪そうにしていたって今更な感はあるな……元々群れないし」

真「千早にはとりあえず歌の仕事だけ与えとけば本人は満足でしょうしね」

P「そのおかげで千早はむしろ仕事が少なめな方だし、そっち方面での妬みなんてのも考えにくい」

P「今回の件には千早は関係ないな」

真「あはは。嫌な信頼のされかた」

P「春香や雪歩なんかもないかな」

真「……そうですか?あの2人は結構他の面子とぶつかってますけど」

P「あの2人は……なんていうのかな、立ち位置の位置取りが上手いっていうか。そんなヘマはしないと思う」

真「ですねぇ。伊織なんかはカモにしてますしね」

P「ヘマをしそうって点で考えると美希、双子あたりか」

真「…………」

P「美希も言いたいことは口に出すタイプだしわりと普段からうちのアイドルのこと喋ってたりするから今更感はあるか」

真「でもそれもプロデューサーが口止めしてましたよね?」

P「うちは団結を売りにしてるからな」

真「同業者からするとかなり胡散臭いですよね」

P「……まさか噂の出どころってうちの自爆じゃなくて…」

真「961プロ……ありえますよ」

P「……あいつらか。普通にあるな。美希も愚痴ってた」

真「……そもそものことですけど…今更不仲説なんて、やよいと伊織みたいに仲が良いって体で売ってるアイドル達のことを指さなきゃ流れないと思うんです」

P「……うちで仲良し設定なのは…やよい伊織、美希伊織、亜美真美、あとは真雪歩ってところか」

真「春香はほぼ全員とですよね」

P「春香が一番巧いからな……」

真「あぁ、春香がうちのリーダーだってのはそれで…」

真「今まで少し疑問だったんですよ。春香がリーダーって」

P「セオリーなら美希なんだがな。一番トーク力があるのが春香だからな。春香からは絶対に漏れないとも思ったし」

真「なんだかんだでバラエティのレギュラー多いですしね。その点は素直にすごいとは思ってます」

P「リーダー決めの時は美希がうるさくて大変だったよ」

真「それからですか?春香と美希共演NGになったの」

P「一時期は少し話題になったんだよな……なんとか火消しはしたが……」

真「今でも2人がお互いのことをコメントするときって……ふふ、同じことしか言わないですよね」

P「春香と美希にはインタビュー用のカンペをこれでもかってくらいに叩き込んだ」

真「あっはは」

真「というか美希のことに関してはみんなに叩き込んでますよねぇ」

P「みんなには叩き込んではいないぞ。ただ美希のことを語るときにはネガティブなことは言わないようにとだけ釘を刺している」

真「みんな愚痴ってますよ。美希に過保護だって」

P「一番偉いんだから仕方ないだろ」

真「はは、もしかしてすでに伊織が直訴してました?」

P「美希より売れたならなんでも言うことを聞いてやるんだがなぁ」

真「プロデューサーってそういうこと本人の前で言わないですよね。伊織のやる気も上がるんじゃないですか?」

P「あれ以上やる気上げられても困ってしまうな」

真「…確かに」

P「それに、あんまり現実を直視させすぎても残酷だろ?」

真「うわぁ…今の伊織に聞かせてやりたいですねー」

P「やめてくれ。せっかくの向上心のある若い芽が摘まれかねない」

真「何気に酷いこと言いますよね」

P「だから本人の前では言わんさ」

真「ま、それだけ今は美希が圧倒的だってことですかね」

P「真も大人気じゃないか。美希と合わせてうちのツートップだろ」

真「ボクだけみんなとはファン層が違いますから。その点で有利だって自覚はあります」

P「悪いな。俺も真の希望は叶えてやりたいという気持ちはあるんだが」

真「いいです。こうやって愚痴を聞いてくれる人も居ますしね……そうそう、この間の伊織が着てたフリフリのやつ欲しいです」

P「あのピンクのやつか、わかった。交渉してみる」

真「やーりぃ」

P「……と、そろそろ着くな。結局不仲説の出どころは961ってことでいいのか?」

真「ボクも本当のところは知りませんけどね。美希に聞いてみればいいんじゃないですか?」

P「あいつに自覚があるとは思えんが…」

真「あとは…亜美真美あたりですかね…」

キキー

P「……このあと、あいつらだ」

真「うわぁ……頑張ってくださいね」

prrrr

真「んっ」

P「ん、俺だ」

P「もしもし?」

P「…あぁ、律子か」

真「…………」

P「うん……ん、わかった」

P「いや、助かった……ん、そうだな。今日はもう直帰のはずだ」

P「……あー、そうだったな。じゃあそっちは頼む」

P「あぁ、あぁ……よろしく頼むな。じゃ」

ピッ

真「なんて?」

P「律子が双子のほうにいってくれるみたいだ」

真「……ふぅん」

P「少し余裕ができたな…」

真「今日、美希は?」

P「双子捕まえてその後向かう予定だった」

真「へぇ。じゃあよかったじゃないですか」

P「なにがだ?」

真「美希が…………いえ、いいです」

P「……なんだよ?」

真「そんなことより…結構会話、弾んでましたね」

P「そうか?」

真「事務所じゃそんなに話してないじゃないですか」

P「……そんなことないと思うけどな?」

真「なんか律子とプロデューサーが仕事以外の話してるイメージないですもん」

P「そりゃ真もそうだろ?事務所じゃかなりぶっきらぼうだぞ」

真「あはは。あの会話に入りたくないだけですよ……あ、もう行きますね」

ガチャッ

P「あぁ、少し話し込んじゃったな……遅れそうか?」

真「大丈夫ですよ。ボク、スタッフさんに好かれてますから」

P「うまくやってるみたいだな」

真「事務所の方針ですから」

P「春香にはいい仕事してもらったな」

真「ふふっ……帰りは結構ですからね。例の女優さんがまた送ってくれると思いますし」

P「自宅に連れ込まれたりするなよ」

真「ありえませんよ。では」

バタン

P「…さて、少し早いが……」カチャッ

ブロロロ



パタン

律子「……ふぅ」

律子「……気が重いわね…」

律子「……まぁ…あの子達の収録現場が私の帰り道だった運命を恨むしかないわね…」

律子「頑張れ私……よし」カチャッ

ギュイィ

ギュイィ

律子「…………」

ギュイィィィィ

ブロロロ

律子「……えと、シートベルトOK、サイドミラーOK、バックミラーOK…………」

ブロロロ

律子「…………」キョロキョロ

律子「……見つけた。今日は…真美のほう、ね」

キキーッ

ガチャッ

真美「……今日兄ちゃんがくるって聞いてたんだけど」

律子「ごめんね。私の方が近かったから」

真美「……また兄ちゃん、ミキミキのとこ?」

律子「どうかしら…今日はただ単に、私の方が都合がよかっただけなのよ」

真美「そっ。別に真美はりっちゃんでも全然構わないんだけどにー」

バタン

律子「それで……亜美は?」

真美「…さぁ?知んない」

律子「…………ふぅ」

ポパピプペ

律子「…………」

律子「……亜美?」

律子「えぇ、今日は私が迎えにきたの。今どこ?」

律子「……そうよ。聞いてなかった?」チラッ

真美「…ふんふーん」ピコピコ

律子「……えぇ、わかったわ。じゃああと……三分くらいで着くから外に出てなさい」

ピッ

律子「…………ふぅ」

真美「亜美なんか言ってたー?」ピコピコ

律子「ファミレスにいるって言ってたわ」

真美「へぇー。1人でファミレスなんてさびちー」ピコピコ

律子「……途中で拾ってくからね」

真美「はいはーい」ピコピコ

ブロロロ

律子「…………」

真美「…………」ピコピコ

律子「…………あっ…」

真美「……!」

真美「…………」ピコピコ

キキーッ

ガチャッ

亜美「……りっちゃん」

律子「迎えにきたわよ。帰りましょ」

亜美「う、うん」

亜美「…………」チラッ

真美「…………」ピコピコ

律子「……出すわよ。早く閉めなさい」

亜美「あっ、うん」

バタン

ブロロロ

ブロロロ

律子「…………」

亜美「…………」

真美「…………」ピコピコ

律子「……今日はどうだった?」

亜美「えっ?えっと……」

真美「いつもどおり。亜美がヘマして真美がフォロー」ピコピコ

律子「へぇ…そうなんだ」

亜美「…………」

律子「…今日もお疲れ様」

真美「お疲れ様じゃないっしょー?真美はまだ今日の仕事残ってるし」ピコピコ

律子「……そうだったわね。ごめんなさい」

真美「あっ、もしかして今の亜美に言ったの?それなら亜美はもう仕事ないからお疲れ様だねー」ピコピコ

亜美「……そだね」

真美「明日も明後日も休みだっけ?いーなー。真美もお休み欲しいなー」ピコピコ

律子「…………」

亜美「……明後日はあるよ…お仕事」

真美「……あっそぉ」ピコピコ

律子「…………」

亜美「…………」

真美「…………」ピコピコ

律子「………………んんっ」

亜美「…………」

真美「…………」ピコピコ

律子「…………ふぅ……」

律子「えっと…………音楽つけていいかしら?」

亜美「……」チラッ

真美「いいよー」ピコピコ

亜美「…亜美もいいよ」

律子「…………」カチッ

ミーラークールー

亜美「っ」

真美「えっ……」

律子「……うわ」

スタートスタースタートスター

真美「……本人を前にしてこの選曲なの?」

律子「えっとね…これはたまたま……」

真美「別にいいけどに」

ハッピーニナルノーゼーターイ

律子「…………」

亜美「…………」

真美「…………」ピコピコ

ヒートーリージャナイーホシニウィンク

亜美「…………」

フターゴーノセイー

亜美「ごめんりっちゃん。やっぱ止めて」

律子「え?ああ…………うん」

カチッ

真美「………………」

真美「…………」ピコピコ

亜美「ごめんね」

律子「いや……謝らなくていいわよ……」

亜美「…………」

真美「…………」

律子「……………………ふぅ…………」

ブロロロ

律子「えっとね…これはたまたま……」

真美「別にいいけどに」

ハッピーニナルノーゼーターイ

律子「…………」

亜美「…………」

真美「…………」ピコピコ

ヒートーリージャナイーホシニウィンク

亜美「…………」

フターゴーナセイー

亜美「ごめんりっちゃん。やっぱ止めて」

律子「え?ああ…………うん」

カチッ

真美「………………」

真美「…………」ピコピコ

亜美「ごめんね」

律子「いや……謝らなくていいわよ……」

亜美「…………」

真美「…………」

律子「……………………ふぅ…………」

ブロロロ

春香「争いは同じレベルの人としか成立しないっていうじゃない?つまりそういうことなんだと思うよ」

雪歩「ふーん ?」

春香「例えばやよいが、ハンバーガーにピクルスが入ってるのが許せないって言ったとするじゃない?」

春香「でも伊織の方は、そもそもハンバーガー自体食べないからどうでもいいって言うわけですよ。そういう感じ」

雪歩「へぇ。伊織ちゃんってハンバーガー食べないんだ。さすがぁ」

春香「いや知らないけどね。たとえ話よたとえ話」

雪歩「でも春香ちゃんの言い方回りくどくない?普通にお金持ちと、そうでない人って言えばいいと思うけどな」

春香「いやだな雪歩。あえて回りくどく言ったんじゃない」

雪歩「ふーん。そう」

やよい「……それで?結局なんの話してるんですか?」

春香「だからさ、ステージが違いすぎると喧嘩は成立しないよねーって話」

やよい「……それって私と伊織ちゃんのことを言ってますか」

春香「いや、そうは言わないけど。でもやよいがそう思うんならそうなのかもね」

やよい「…………」

雪歩「喧嘩にならないっていいことじゃない。仲良しで売ってるんだし」

春香「あ、だからプロデューサーさんはやよいと伊織をよく一緒にしてるのかもねー」

雪歩「なにもかも違う人同士の方が映えるからねー」

やよい「…………お金持ちと貧乏ってことですか」

春香「そうは言わないけどさ」

雪歩「春香ちゃんが言ってるのは人気の方じゃない?」

春香「私そんなつもりないよー。雪歩はひどいなぁ」

雪歩「私は春香ちゃんが考えそうなこと言っただけだよ」

やよい「………………はぁ」

春香「それに人気のこと言ったら雪歩と真も差があるじゃない」

雪歩「私は春香ちゃん達と違って仕事を選んでるから」

春香「ふぅん。まぁ雪歩はこのまま細々とやってくのがキャラに合ってるよ」

雪歩「あはは。私は芸人じゃなくてアイドルだからね。バラエティーなんて下品な番組は私には合ってないよね」

春香「うんうん。雪歩じゃ数字取れないしねぇ」

ガタッ

やよい「……私、掃除してきますね」

雪歩「はーい」

春香「頑張ってねー」

小鳥「…………」

春香「小鳥さんっていつもなにやってるんだろ」

雪歩「知らない」

春香「ずーっとパソコンに向かい合ってるよねー。仕事ねっしーん」

雪歩「やよいちゃんに掃除させといてなにも思わないのかな」

春香「仕方ないよ、忙しいらしいし」

雪歩「いつ話し掛けてもって忙しいって返ってくるもんね。大変だなぁ」

春香「それに人気のこと言ったら雪歩と真も差があるじゃない」

雪歩「私は春香ちゃん達と違って仕事を選んでるから」

春香「ふぅん。まぁ雪歩はこのまま細々とやってくのがキャラに合ってるよ」

雪歩「あはは。私は芸人じゃなくてアイドルだからね。バラエティーなんて下品な番組は私には合ってないよね」

春香「うんうん。雪歩じゃ数字取れないしねぇ」

ガタッ

やよい「……私、掃除してきますね」

雪歩「はーい」

春香「頑張ってねー」

小鳥「…………」

春香「小鳥さんっていつもなにやってるんだろ」

雪歩「知らない」

春香「ずーっとパソコンに向かい合ってるよねー。仕事ねっしーん」

雪歩「やよいちゃんに掃除させといてなにも思わないのかな」

春香「仕方ないよ、忙しいらしいし」

雪歩「いつ話し掛けても忙しいって返ってくるもんね。大変だなぁ」

春香「立派だよねぇ小鳥さん。あんなにすごいんじゃきっと恋愛経験とかも多いんだろうなぁ」

雪歩「そんなの当たり前だよ」

小鳥「…………」

春香「私たちの会話も耳に入ってないくらいに仕事一筋って感じだけど今は彼氏とかいないのかな」

雪歩「いるじゃない。知らないの?」

春香「えっ?うそ?誰っ?」

雪歩「今ちょうど見つめ合ってる」

春香「…………ふっ…」チラッ

小鳥「…………」

春香「たしかにいつも夢中だもんねぇ」

雪歩「ラブラブなんだよきっと」

春香「ははっ。いいなぁ小鳥さん。うらやましいなぁ」

小鳥「ちっ」

春香「今の聞いた雪歩?」

雪歩「キスの音かなぁ」

春香「事務所の中で大胆だよねぇ」

やよい「…………」パタパタ

小鳥「…………」

雪歩「それにしても、春香ちゃん。彼氏ほしいの?」

春香「んー、別にかなー」

雪歩「さっきうらやましいって」

春香「いやーだって小鳥さんの彼氏、格好いいし」

雪歩「色白でスマートな彼氏だよね」

春香「ぷ、あはは!やめてよ雪歩!」

小鳥「…………」

ガタッ

やよい「!」

春香「…………」

雪歩「…………」

小鳥「…………」スタスタ

ガチャッ

バタン

春香「…………」

雪歩「……僕を置いてかないでよ小鳥ー」ボソッ

春香「っ!あはは、あっははは!やめてったら!」

雪歩「せっかくの彼氏さんなんだから一緒に連れて行けばいいのに」

春香「デートするときってどうするんだろ。やっぱ抱えて歩くのかな」

やよい「…………」

やよい「…………」パタパタ

春香「いいなぁ小鳥さん。パソコンが彼氏なんておいしいなぁ」

雪歩「ふぅん?」

春香「だってキャラ付けとしては面白くない?」

雪歩「春香ちゃん、ああなりたいの?」

春香「絶対嫌だけどね」

やよい「…………」ゴシゴシ

雪歩「でも春香ちゃんなら格好いい人も選び放題でしょ?彼氏作ればいいじゃない」

春香「そんな気ないって」

雪歩「よかったら応援するよ?何人か紹介できるけど」

春香「はいはいお断りお断り。スキャンダル狙おうったってそうはいかないって」

雪歩「はぁ。誰か彼氏とか作ればいいのに」

春香「そんな馬鹿みたいな真似するの、あずささんくらいだし」

ブロロロ

P「…………」

ダイスキハーニィー

P「…………」カチッ

P「…………」

P「…………」パタン

P「…………」

ダイスキハーニィー

P「…………」

イチゴミターイニー

P「…………」カチッパタン

P「………………はぁ…」

ダイスキハーニィー

P「…………」

イチゴミターイニー

P「…………」

ジュンージョーウナーノ

P「…………」

ズットミテーテゼッタ

P「…………」

P「…………」

ダイスキハーニィー

P「……あぁ…もう……」カチッパタン

ブロロロ

ブロロロ

P「…………」

P「……またか。いい加減現場で待ってろというのに」

ドンドン

P「……あーあー、わかったって。今開けるから」

ガチャ

P「また助手席か?」

美希「当たり前だよ」

バタン

P「また一時間後に別スタジオで歌だけど」

美希「リハでしょ?いいよ。ミキちゃんとできるの」

P「駄目だ」

美希「言ってみただけ。じゃあ事務所で時間潰そっか」

P「ん」

ブロロロ

ブロロロ

美希「ねぇプロデューサーさん」

P「ん」

美希「今日事務所には誰がいた?」

P「…………それはだな」

美希「うん」

P「春香と雪歩」

美希「うわっ」

P「それに音無さん、やよいかな」

美希「あー。小鳥とやよいじゃどうしようもないの」

P「ああ」

美希「それでそれで?」

P「なにがだ?」

美希「ミキが帰る頃にも雪歩達はいるの?」

P「スケジュール帳とってくれるか」

美希「はいなの」

P「中は見るなよ」

美希「わかってる」

ゴソゴソ

美希「はい」

P「すまん」

美希「…………」

P「美希」

美希「……なに?」

P「俺の携帯」

美希「あはっ。ばれちゃった」

P「携帯はもっと見たら駄目だ」

美希「待って。見ないから。ちょっと確認するだけ」

ポパピプペ

P「…………」

美希「…………」

ダイスキハーニィー

美希「…………ってことは鳴ってるの気付いてて切ってた?」

P「…………運転中だったんだ」

美希「プロデューサーさん?」

P「ん」

美希「ミキ、ミキの電話にはちゃんと出てって言ってるよね?」

P「あのな、事故にでもなったらどうするんだ」

美希「じゃあメールすればいいの」

P「それもよそ見運転になるから無理だ」

美希「なんで?画面見なくてもメールくらい打てるの」

P「俺にはできない」

美希「ミキがどんな気持ちで電話してるかわかってる?」

P「わかってるって」

美希「ミキの目を見て言ってほしいの」

P「よそ見運転」

美希「じゃあ車止めて」

P「…………ふぅ」

キキー

P「手短に頼む」

美希「ミキね。やりたくもないことやらされてるんだよ?」

P「アイドルは美希がやりたくてやってるんだろ?」

美希「ミキはキラキラできれば別にアイドルじゃなくてもいいの」

美希「そこのところ勘違いしないで」

P「わかったよ」

美希「それで、プロデューサーさんがどうしてもって言うからあの2人とユニット組んでるの」

P「そうだな」

美希「プロデューサーさんとか社長さんが何を考えてミキとあの2人を組ませてるかはしらないけど」

美希「ミキがあの2人と組む理由なんてプロデューサーさんとした約束以外にないんだよ?」

美希「ミキとした約束、覚えてる?」

P「ああ」

美希「……ちゃんとミキの目を見て!」

P「…………」ジッ

P「覚えてるよ」

美希「……言ってみて」

P「……美希のことだけをずっと、見てること」

美希「……そうだよね?なのになんでミキを優先してくれないの?」

P「してるじゃないか。こうして美希が仕事のたびに送り迎えしてるんだ」

美希「全然足りないの!ミキ的にはお仕事中もずっと側にいてほしいくらいなんだから」

P「……無茶言わないでくれ」

美希「また「他のアイドルもいるんだ」って言うの?」

P「…………」

美希「……はぁ。どうせみんなミキみたいに売れっ子じゃないんだから辞めちゃえばいいのに。キラキラしてないアイドルなんて意味ないって思うな」

P「そう言うなよ。みんな夢があってアイドルになったんだ」

美希「実力がないなら大人しくしててほしいの……春香なんてちょっと嘘つくのが上手いだけで事務所のリーダー扱いだし」

P(始まったか)

美希「大体春香はアイドルらしいことなんにも出来ない癖にテレビつけると大体出てくるし本当にうっといの。事務所にいるときと全然キャラが違うし」

P(これで10分は事務所に帰るのが遅れそうだ。その間に春香達も仕事にいってくれりゃ鉢合わせずに済みそうだ)

P(えーと、スケジュール帳には……)ペラペラ

P(…………)

P「最悪だ……」

美希「何か言った!?」

P「い、いや」

美希「もう正直春香達と一緒の事務所なんて嫌。プロデューサーさんがいなきゃとっくに移籍してたよ」

P「……その話はやめとけ」

美希「ミキ知ってるよ?黒井とかいう人がミキに移籍を勧めてきたからミキは961プロのアイドルと組まされてるんでしょ?」

P「!」

美希「移籍の話がマスコミの人達にバレちゃって、その話題を誤魔化すためにうちの社長が黒井社長に合同ユニットを提案したって」

P「そんな話、誰に聞いた?」

美希「ミキの推理なの」

P「誰に聞いたんだ?」

美希「……デコちゃん」

P「…………」

美希「……やっぱりほんとの話?」

P「ま、こんな推測話はいくらでもネットに転がってるし今更か」

P「だけど……この話は俺といるとき以外は絶対口に出すなよ」

美希「どうしよっかな……プロデューサーさんのこれからの行動次第で…」

P「あんまりワガママが過ぎると俺も少し考えるぞ」

美希「えっ……」

P「わかったな?」

美希「…………わかったよ」

P「でも意外だな。伊織とそういう話してるんだな」

美希「961プロのアイドル以外じゃよく組まされるしね」

P「伊織のことは消えてほしいとは思ってないのか?」

美希「んー……うん。別に。デコちゃんはそこそこ頑張ってる方だし」

P「へぇ。仲が悪いわけではないんだな」

美希「お仕事の時以外はあんまりミキにあれこれ言わないし」

P(……伊織は仕事以外では美希に話しかけない、と。でも美希は気にしてないみたいだしこのまま組ましてても問題はないか)

P「じゃあ不仲説は美希伊織から出た訳ではなさそうだな」

美希「ふなかせつ?」

P「そろそろ車出していいか」

美希「あっ……ダメなの!」

P「事務所に寄る時間なくなるぞ」

美希「それよりプロデューサーさんの気持ち、まだ聞いてないんだけどな」

P「今まで通り、美希のことを優先する。それでいいだろ」

美希「でもミキのお願い、全然聞いてくれてない」

P「言ってみてくれ。善処するから」

美希「言ってみてくれって…さっきちゃんと」

P「運転中だけは勘弁してくれないか」

美希「でもミキは」

P「今日も、早く美希を迎えにいきたい一心で運転を優先したんだ」

美希「……美希に会いたかったんだ?」

P「ああ」

美希「……そうなんだ。ふーん……」

P「許してくれるか?」

美希「……今日だけはね」

P「よし、じゃあ……」

美希「まだミキのお願い終わってないの」

P「……言ってみてくれ」

美希「今度はプロデューサーさんの方からミキの仕事の合間に電話してほしいの」

P「メールでもいいか」

美希「うーん、メールも捨てがたいから両方ね」

P「…………」

P「仕事のことについてはいいのか?」

美希「今まで通りでいいよ」

P「じゃあ引き続き伊織と一緒の仕事についてもらうことが多くなりそうだ。あと961プロ」

美希「お仕事だから仕方ないねー。ミキ、1人の方が目立てるんだけどな」

P「大丈夫、美希が一番輝いてるよ」

美希「!ほんと?プロデューサーさん、ほんとっ?」

P「ああ」

美希「えへへー。あの2人もミキにとっては張り合いないから困っちゃうなー」

P「961プロのイチ押しアイドルすら美希には適わないか」

美希「なの!」

P「普段の仲はどうだ?よく話してるか?」

美希「えーと……話が合わないし、ミキは仕事終わったらすぐ帰っちゃうしあんまり話さないの」

P「仲が悪いというわけではないか?」

美希「よくわかんない。ミキ的にはなーんとも思ってないけどね。でも春香達よりマシなの」

P「……そうか。961プロから出た噂ってわけでもないのか?」

美希「なんの話?」

P「気にするな」

P「最近だと伊織と……真くらいか。美希と共演したのは」

美希「うん。多分」

P「真には心当たりないみたいだし……出所は美希ってわけじゃないのかな」

美希「プロデューサーさんの話、よくわかんないの。それよりミキのお願い!」

P「え、まだあるのか」

美希「週に2日くらいお休みがほしいの」

P「1日じゃ足りないのか」

美希「1日は今まで通り寝てる日だけどあと1日はプロデューサーさんと一緒に過ごす日ね」

P「は?」

美希「最近ミキに対しての愛が足りてないと思うの。だからプロデューサーさんはちゃんとミキに付き合ってくれるべきだと思うな」

P「……なにを言うんだ。このタイミングで」

美希「このタイミングだから、だよ」

P「美希のことを一番に考えてるって言ってるじゃないか」

美希「あんなことがあったんだもん。普通信じられないって思うな」

P「だからあれは……」

美希「ミキにも……プロデューサーさんのお家、教えて?」

春香「小鳥さん、遅いねー」

雪歩「新しい彼氏でも買いにいったんじゃない?」

やよい「…………」パタパタ

春香「そういえば雪歩はいつまで事務所にいるの?」

雪歩「え?いちゃいけないの?」


春香「今日仕事?」

雪歩「教えなきゃいけないの?」

春香「やよいー、ちょっとホワイトボード確認してくれるー?」

やよい「え、あ……はい」

雪歩「……別に仕事なんてないよ。暇だったから来ただけ」

春香「え?別に気にしてないからいいよ」

雪歩「……そうなんだぁ」

春香「真が1人仕事の時点でわかってたし」

雪歩「……え?なんで真ちゃんが1人仕事だからって私がオフだってわかるの?」

春香「そんなのわざわざ言わせないでよ~」

やよい「…………」

やよい「…………」パタパタ

雪歩「春香ちゃんこそ早く帰ったら?」

春香「春香ちゃんこそって、私は別に帰れなんて言ってないじゃない?」

雪歩「いつまでもここにいたって歌唱力はよくならないよ?」

春香「あはは、それは雪歩の歌が証明済みだよ」

雪歩「え?春香ちゃん知らないの?」

春香「なにがー?」

雪歩「春香ちゃん、歌が下手なアイドルとして有名なんだよ?」

春香「聞いたことないな。誰から聞いたの?」

雪歩「みんなが言ってるよ?少なくとも765プロの中では一番下手だって」

春香「ふーん。それで、誰から聞いたの?」

雪歩「ネットだけど」

春香「なるほどね。ネットかぁ。雪歩はよくネットなんかやる時間あるよねー。羨ましいなあ」

春香「私も時間があればネットでもやって色々勉強できるんだけどなぁ。あ、でも他にもやることいっぱいあるからどのみち出来ないかな」

春香「あ、そうそう。ネットと言えばさ、友達が言ってたんだけどさ。雪歩の実家って危ないんだって?なんでもたくさん男の人が出入りしてるらしいんだけど」

春香「ねぇねえ!男の人が苦手って本当なの?ほんとは慣れてるんじゃないの?私にもよく男の人紹介してくれようとするしさ!本当は男の人が大好きなの?ねぇ雪歩!」

やよい「あ、あのっ!!」

春香「え?」

雪歩「…………」

やよい「…ソファのとこも…掃除したいのでちょっとだけ退いてもらえますか」

春香「……ごめんねやよい、今どくねー」

雪歩「……じゃあ私お茶煎れてくるね」

春香「はーい」

やよい「…………」パタパタ

春香「……やよいってアイドルよりも家政婦とかやった方が稼げるんじゃない?」

やよい「……そうですね」パタパタ

春香「……ん~……」

春香「あ、そういえばやよい。ホワイトボード確認してくれた?」

やよい「え、まだ必要ですか?」

春香「なーに?もう必要なくなったみたいな言い方してー」

やよい「いえ別に……今確認してみますね」

春香「お願いねー」

やよい「…………」

やよい「…………え……」

春香「ん、どうしたの?」

やよい「……春香さんってあとどのくらいでお仕事ですか?」

春香「あと一時間くらいしたらスタジオ入りしなきゃいけないかな」

やよい「そうですか……」

やよい「あ、あの。私もう帰りますね」

春香「え?掃除の途中じゃない」

やよい「明日また来ますので……では……」

春香「あ、ちょっと」

ガチャッ

やよい「っ!」ビクッ



律子「…やよいじゃない。どうしたの?帰るところ?」

やよい「あ、律子さん……」

春香「どうもー」

真美「りっちゃん、早く入ってよ。真美が入れないじゃん」

律子「あ、ごめんなさい」スッ

真美「…やよいっちにはるるん。やほー」

春香「やほ」

やよい「真美…だけ?亜美は……」

亜美「……いるよ」

やよい「……亜美」

律子「プロデューサーはまだ帰ってないの?」

春香「さっき真伊織を送りに出たっきりで」

律子「そう……春香の予定を聞いていいかしら?」

春香「なんですか?みんなして私の予定気にして」

律子「……別になにもないんだけど…」

春香「……あ、わかった」

春香「このままじゃ美希が帰ってくる時間と被っちゃうんで、それを気にしてるんでしょ」

律子「…………」




春香「別に気にしなくていいですよ。お互いが気にしてないくらいなんで」

律子「そうね…」

真美「うっそー?実のところめちゃ仲悪いっしょー」

春香「そんなことないってー」

やよい「……私は帰りますね」

亜美「えっ……帰っちゃうの……」

やよい「う、うん」

亜美「じゃ、亜美も帰ろっかな…」

真美「えー?そりゃないっしょー。真美がこれからお仕事だっていうのに亜美だけ帰るのー?」

亜美「でもここにいてもやることないし……」

真美「事務所の掃除とかしたら?いつもやよいっちがしてくれてるじゃん。やよいっちばかりに任せてていいの?」

やよい「真美、それは私が好きでやってるだけだから」

真美「亜美も趣味がゴミ拾いでしょ?」

亜美「……エコなんだけど」

真美「変わんないじゃーん」

亜美「……いいじゃん真美は…1人でもお仕事あるんだし……」

真美「そりゃ亜美と違って売れっ子だからにー」

春香「ぷっ。売れっ子」

真美「……え?なーに、はるるん?今笑った?」

春香「ううん。帰らせてあげなよ真美。大事な妹じゃない」

真美「……はぁ。双子なのにどうしてこんな差があるんだろね?真美忙しすぎてやんなっちゃう」

亜美「…………じゃ、帰るから」

真美「りっちゃんはどう思うー?たまには亜美にもいっぱいお仕事あげなよー」

律子「……オファーが、ね。あまり……」

真美「そうだよにー。亜美にくるようなお仕事なら人気のある真美に集中しちゃうもんね」

律子「……真美、ちょっと…」

真美「今や亜美のお仕事なんて真美と一緒にやってる番組くらいだもんね。真美がいなきゃそれさえもなくなっちゃうんじゃないかなぁ」

真美「まったく世話の焼ける妹ですなぁ~」

亜美「……いい加減にしてよ!!」

真美「…………」

春香「わお」

やよい「亜美……」

亜美「なんでそんなこと、言うのさっ!」

真美「……真美、間違ったこと言った?はるるん」

春香「私ノーコメントでーす」

亜美「……間違っては……ない……けど……っ」

やよい「亜美、喧嘩はやめよ……ね?」

亜美「やよいっち……だって……」

真美「あーあ、なんかいっつも真美がワレモノ扱いだよね。やよいっちも亜美ばっかり庇っちゃってさ」

やよい「そ、そんなこと……」

春香「あはは。やっぱり親近感沸いちゃうんじゃない?亜美とやよいは」

真美「?どういう意味?」

亜美「………………」チラッ

やよい「……別にそんなんじゃないです」

春香「そう?自分と境遇が似てる亜美に同情してるんじゃないの?」

真美「あー、なるほどね。やよいっちもいおりんにおんぷにだんごだもんね」

真美「やっぱいおりんも大変なんだろうなー。相方のトモローもしなきゃだし」

やよい「……私のことはなんだっていいでしょ」

春香「それに伊織やよいと真美亜美はだいぶ違うけどね……」

真美「……え?」

春香「んーん」フルフル

亜美「…なんだってそんなに偉そうなのさ……真美なんて……」

真美「そりゃ真美の方が人気なんだからとーぜんっしょ?」

亜美「……亜美とほとんど同じなのに」

真美「りーっちゃん。真美と亜美、どっちがすごいと思うー?」

律子「えっ……?……えっと、それは……」

真美「はやく」

律子「……仕事は真美の方にきてるし、それだけ真美の方が求められてはいるわね」

真美「ほら」

亜美「違う……」

真美「なにが違うのさ?」

亜美「……髪の毛……一緒の時は…亜美の方が……」

真美「……またそれ?もうそれ言うの何回目?髪の毛同じにしてたときは亜美の方が売れてたって?」

真美「そりゃあんだけ同じカッコしてちゃどっちが何言ったかなんてみんなわかんないし!いくら真美がオモロいこと言っても亜美の鶏ガラになっちゃうじゃん!!」

亜美「そ、そんなの……亜美だって同じだったもん!!亜美のミルクセーキの大爆笑ギャグ真美が取ったくせに!!」

律子「け、喧嘩はやめなさいよ2人とも……」

真美「亜美に言ってよ!変な言いがかりつけてくんだよ!」

亜美「悪いのは真美じゃん!!」

律子「亜美、今日は帰るんでしょ?ここはいいから帰りなさい」

亜美「っ」

律子「……帰るんでしょ?」

亜美「…………」

真美「なにだんまりこくこくしてんのさ!亜美はいっつも困ったらそうやって…」

律子「やよい、お願い」

やよい「……亜美、ね?一緒に帰ろ」

亜美「………………」

真美「…なに見てんの。もう帰りたいなら帰れば。人気ないんだからさ」

律子「真美」

やよい「…………ほら、亜美」グイッ

亜美「…………ぐす……」

バタン

真美「…………ふん!」

春香「ズバリ言ったね~」

真美「だってほんとのことっしょ?亜美なんていっちばん人気ないじゃん!」

春香「今日家帰ったらどうするの?」

真美「別に。真美帰ったときはすぐ部屋に隠れるし」

春香「うわー。なんか想像したくないなぁ」

雪歩「なにかあった?」

真美「ゆきぴょん、いたんだ」

雪歩「真美ちゃんこそいたんだ」

春香「雪歩は気づいてたくせに~。面倒だからって亜美達が帰るまで隠れてたんでしょ?」

雪歩「へぇ。亜美ちゃん帰ったんだ。またやよいちゃんと?」

春香「やよいも面倒押しつけられて可哀想に」

律子「……ふう……」

亜美「ぐす……ひっく……」

やよい「…亜美、ちゃんと前見て歩いて……危ないから……」

亜美「さ、最初は……亜美の方が…に、人気だったの…に……ぐすっ……真美が、勝手に……髪伸ばして……っ」

やよい「うん…」

亜美「亜美も伸ばすって言ったら…お、怒るし……ひく……っ…真美ばっかり…大人っぽくなったって……ほめられるし……ぐす…」

やよい「うん…」

亜美「お仕事も…取られちゃうし……おやつも取るし……ぐしゅっ……亜美のこと、置いてくし……今日もお迎えのこと、教えてくんない…しぃ……」

やよい「…………」

亜美「学校でも、真美ばっかモテるし……亜美はっ…一番人着ないって……言われるしぃ……!……ぅあぅぅぅ……っ…」

やよい「……亜美、私こっちなんだけど…」

亜美「やだぁっ!やだやだ……」

やよい「……ふう……じゃあ…また今日もよっていくの?」

亜美「だめ……?」

やよい「…………うん、じゃあ……」

雪歩「でもやよいちゃんも親近感沸いてるんでしょ?春香ちゃん」

春香「うわっ。やっぱ聞いてたんじゃん」

真美「まぁ……こう言っちゃあなんですが、やよいっちもかなり人気ないしね~」

春香「真美はストレートだねぇ」

真美「人気ないベスト2じゃないの?亜美とやよいっち」

春香「人気がないのならワーストじゃない?」

真美「そなの?」

雪歩「ちなみにワースト3は?」

真美「うーむ、そこは難しいところですな」

雪歩「私わかるけど」

真美「え、だれだれ?」

春香「雪歩って意地悪いよね」

雪歩「春香ちゃんに言われたくないな」

真美「……ん?」

律子「…………」チラ

春香「さっきからなに時計気にしてるんですか?」

律子「……えっと、それは…」

春香「あーはいはい。面倒ごとになるまえに私に消えろと」

律子「……そうは言わないわよ…」

春香「それじゃあ……そろそろいこっかな」

雪歩「プロデューサー待たなくていいの?」

真美「わかってないなぁゆきぴょん。兄ちゃんが来るまで待ってたらミキミキまできちゃうでしょ」

春香「いやだから別に美希と仲悪くないからね?」

真美「いやいや……もう知ってるし……」

雪歩「春香ちゃんと美希ちゃんが一緒にテレビ出てるの見たことないよ」

春香「まったく……765プロのアイドルはみーんな仲良しですっ♪」

雪歩「…………フッ……!」

真美「あははははは!」

春香「え~?なんで笑うのさ~?」

律子「…………」チラ

春香「はいはーい。そう急かさないでくださいよー。今準備しますからー」

律子「……」

真美「あーお腹いたい……あ、そうだ。人気ロースト3ってだれ?」

雪歩「しつこいなぁ……」

真美「真美、わかっちゃったかも」

雪歩「ふーん?」

真美「てゆーか、最近一気に人気なくなっちゃったってゆーか」

雪歩「……あぁ……」

春香「…………」

律子「!……」

P「…………」

美希「ね、いいよね?ミキを一番に考えてくれてるなら」

美希「プロデューサーさんのお家、教えてくれるよね?」

P「……だから、あれは仕方なかったんだって……」

美希「…………」

P「俺の家がたまたま近かっただけで、別になにもしてない」

美希「うそ」

P「嘘じゃないって。何度も説明したろ」

美希「たとえ本当になにもしてなくても……家には連れ込んだんだから、同じことだよ?」

P「…………」

美希「だからあんなにニュースになったんでしょ?」

P「……マスコミが面白おかしく報道しただけだ。真実じゃない」

美希「…………」

P「……信じてくれ」

美希「……じゃあミキも部屋に入れてくれたら許すよ」

P「だから、それは無理だ……この前の二の舞になる」

美希「ミキ的には全然問題ないんだけどな」

P「馬鹿言うな……」

雪歩「あの人、ね」

春香「…………」

真美「……あれは、ないよねー」

律子「…………」

雪歩「ま、しょうがないと思うよ。アイドルなのに、あれはねぇ……」

春香「……おかげで私たちにもいい迷惑だったよ」

真美「ほんとほんと。兄ちゃんもちばらく事務所から出られなくなったし」

雪歩「あのときは珍しく真ちゃんが愚痴ってたっけ」

真美「ピヨちゃんもすごかったよねー。いつも以上に仏教面で」

雪歩「あの時は、なんで私がやらなくちゃいけないのがブームだったよね」

真美「あー!あはは、たしかに!ピヨちゃんそればっか言ってた!」

真美「あれ?そいえばピヨちゃんは?」

雪歩「あぁ、彼氏抱えてどこかにいっちゃった」

真美「え、なにそれ……」

春香「……じゃ、私そろそろ」

雪歩「うん」

真美「ば~い」

律子「……車出す?」

春香「いいです、タクシー呼ぶんで」

ガチャ

春香「!」

>>136
>春香「そんな馬鹿みたいな真似するの、あずささんくらいだし」

わぁお……

ミスった
>>136
>雪歩「はぁ。誰か彼氏とか作ればいいのに」

>春香「そんな馬鹿みたいな真似するの、あずささんくらいだし」

なんで今まで気づかなかったんだろ

もうそろそろ終わりに近づいてきたので好(嫌)感度表を
あくまでこのスレ内での設定です

基準は
1 嫌いじゃない、いてくれなきゃ困る
2 どうでもいい、いてもいい
3 嫌いだけどいてもいい、または嫌いじゃないけど辞めて欲しい
4 嫌い、事務所辞めて欲しい
5 大嫌い、顔も見たくない

伊織からの好感度
5
4 美希 あずさ
3 春香 雪歩 亜美 真美
2 千早 やよい 真 貴音 響 小鳥
1 P 律子
765プロの人気三番手
努力でここまでのし上がってきた
テレビなどではやよい、美希と組まされることが多い
人気がない=努力してないという考えで自分より人気のないアイドルは眼中にないが、春香や雪歩の嫌みにはどうしても反応してしまう
やよいの人気だけは自分の人気にも繋がると思ってよくやよいを指導するが、最近はただの嫌みにしかなってないのを自覚している
逆に美希と組んでることが自分の人気にも繋がっていることも自覚しているため、自分をみじめにも思っている

真からの好感度
5
4 雪歩 あずさ
3 春香 真美 律子 小鳥
2 美希 千早 やよい 亜美 伊織 貴音 響
1 P
765プロの人気二番手
雪歩や美希と組まされることが多い
律子のプロデュース方針がほぼ女性向けのため真にとっては望まない仕事が多い
しかしそのおかげで人気二番手となったために複雑な思いを抱いているが人気自体には固執していない
みんなと違う方針なのもあって事務所内では自ら孤立する傾向がある
自分の欲求を殺してあくまでも仕事としてアイドル活動をしている
その愚痴を吐き出させてくれるプロデューサーに対しては好感をもっている
和を乱すようなアイドルに対しては辛辣な態度を取ることがある
特に雪歩に対しては自分と対称的に較べられることもあってか心中穏やかではない

やよいからの好感度
5
4 伊織 真美
3 春香 雪歩 亜美 律子
2 千早 美希 真 貴音 響
1 P あずさ 小鳥
765プロ人気ワースト2
伊織とよく組まされるため番組に呼ばれることはあるのだがチャンスをあまり活かせていない
業界内では礼儀正しく素直なこともあって好かれてはいるが尖るものがないとされている
伊織の指導も最初のうちは参考にしていたが組むことが多くなるにつれて自分へのやつあたりのようなものと認識してからは伊織を嫌っており、最近ではそれを隠そうともしなくなりつつある
他のアイドルの前では人気に対して無頓着なように見せているが裏ではすごく気にしており、それを指摘してくるアイドルには嫌な思いをしている
伊織や真美はストレートに指摘してくるのに対し、春香や雪歩はたまに優しく接してくることもあってか嫌いにはなりきれずにいる
亜美には同情のような思いから親身に接するが、亜美の過剰な依存には辟易している
事務所の掃除を引き受けるのは自分の人気のなさに対しての罪滅ぼしのようなもの

亜美からの好感度
5
4
3 春香 美希 雪歩 伊織 真美
2 千早 真 貴音 響 小鳥
1 P やよい あずさ 律子
765プロ人気ワースト1
業界内では亜美に出来ることは真美に出来るとされており人気も真美の方が高い現状でわざわざ亜美を起用するということがないため、真美の双子の妹という立ち位置の仕事しかない
他のアイドルとも共演することもなく、律子からは商品としての価値なしと見下されている
亜美自身はそんな自分に優しくしてくれる人間にはとことん依存するようになり、事務所内ではほぼ全員から煩わしく思われている
自分が不人気だということを自覚しているため、真美以外のアイドルと人気の件で喧嘩になることはなく、指摘されるとその場で黙って泣いてしまう非常にネガティブな性格になってしまっている
真美から辛辣な態度をされていることについては、以前亜美の方が人気だった頃に無意識に真美を見下していたこともあってか仕方ないとも思っている
最初に2人ユニットとして活動していた際の一方的な絆のようなものを感じており、真美からの本物の嫌悪を知りつつも心のどこかで仲直りを望んでいる自分に対して嫌悪している

ガチャ

響「ただいまー」

貴音「…………」

響「……ん?あれ……高木社長?」

高木「む……おぉ、我那覇君に四条君か」

響「なんで765プロの社長が961プロにいるんだ?」

高木「黒井に呼び出されていてね……中に入れさせてもらっているよ」

響「……ふーん。もしかして合併するって噂はほんとなのか?」

高木「うちと961が?それはない」

響「でも、一時期765プロピンチだったじゃん」

高木「それも、君たちと星井君のユニットのおかげもあって持ち直したよ」

響「へぇ……」

貴音「……例の事件から話題を移すために、新たな話題作りのために私達は使われたと解釈しておりますが」

高木「それで合っている。その頃、ちょうど黒井から星井君を欲しいと言われていてね」

貴音「…………」

響「……星井君を……ほしい……って……?」

響「ぷぷっ」

高木「ふふ」

黒井「高木。うちの可愛い響ちゃんを汚すな」

高木「黒井、来ていたのか」

黒井「ついさっきだ。お前と違って私は忙しいのだ」

貴音「……私達は邪魔のようですね」

黒井「ンー……いや、少しだけ話に加わりたまえ。君たちにも関係している話だ」

響「じゃあ着替えてくるからちょっと待ってて」

貴音「では私も……」

黒井「ふむ。では私は紅茶でもいれるとしよう」

高木「私は緑茶の方が好ましい」

黒井「黙っていろ高木」

高木「しかし、我那覇君も四条君も調子良さそうじゃないか」

黒井「ふん。それは星井美希ちゃんの存在のおかげだろう」

高木「用件は、星井君勧誘ということでいいのかな?」

黒井「彼女は961プロにこそ相応しい器だ。私ならもっと彼女を使える」

高木「何度でも言うが、それは無理だな。星井君はうちからは絶対に離れんよ」

黒井「ほう?」

黒井「なぜそう言い切れる?」

高木「お前では彼女を操りきることはできない、絶対に彼女を持て余す」

黒井「……ふん。なにを言っている?うちの財力を知っていてそんなことを言えるのか?根拠は?」

高木「人材の問題さ」

黒井「……なるほど。お前のところのプロデューサーか…」

高木「星井君は彼にどっぷりでね。今や送迎の車さえ注文をつけてくるくらいさ」

黒井「以前はそんな様子は見受けられなかったが?」

高木「彼は私の命令に忠実なのだよ」

黒井「…………」

高木「彼の存在なくして、星井美希は飼い慣らせない」

黒井「……お前としても、どうしても星井美希は手放せないようだな」

高木「うちの一番の人気商品だからね。それまでお前に持って行かれちゃあたまらないさ」

響「貴音!貴音!」

貴音「‥‥‥」

こんな感じ?

ガチャ

響「準備できたよー。黒井社長ー」

貴音「…………」

黒井「……やぁ響ちゃんに貴音ちゃん。君たち何か飲むかい?」

響「さんぴん茶!」

貴音「緑茶で」

黒井「ウィ。そう言うと思っていれてある。取りに来なさい」

響「はーい」

黒井「貴音ちゃんにはこれを頼む」

貴音「はい」

響「んー、やっぱりお仕事のあとはさんぴん茶だな!」

高木「いやいや、我那覇君は元気があっていいねぇ」

響「そう?」

高木「うむ。うちに欲しいくらいだよ」

響「961プロより待遇がいいなら考えてもいいんだけどねー」

高木「ははは、それはまいったな」

貴音「高木殿、どうぞ」

高木「おぉ、これはすまない。四条君もどうだい?」

貴音「…………」

黒井「高木。うちのアイドルちゃんを唆すな」

高木「お互い様だろう?しかし美味い。うちとは違っていい茶葉使ってるね」ズズッ

黒井「当たり前だ。セレブなのだうちは。ノンセレブ事務所と比べられては困るな」

貴音「黒井殿、世間話をするだけなら席を外しますが」

黒井「ああすまなかったね貴音ちゃん。では本題に入ろうか」

黒井「実はね、星井美希ちゃんを我が961プロに迎え入れようと思うのだよ」

響「…………」

貴音「…………」

黒井「……おや?反対かね?」

響「……そうだな。星井美希は……自分より……今は、人気があるからな。ただでさえ頂点を貴音と争っているのに」

貴音「……私はそのようなつもりはありませんが」

響「……なにカッコつけてるんだ?自分に宣戦布告したのは誰だ?」

貴音「……私は961プロでの頂点を目指してるのではありません。アイドルとしての頂点を目指しているのです」

貴音「ですから、星井美希がどこに所属していようが……興味ありません」

響「……っ!だから!カッコつけんなって言ってるだろ!!」

高木「ま、まぁまぁ。落ち着きたまえ」

貴音「響がなにを言ってるのか、私にはわかりません」

響「お前、馬鹿だろ!美希がここにくれば自分たちに回るはずだった仕事まで取られちゃうかもしれない!そんなこともわからないのか!?」

貴音「そんなことにならないように精進すればよい話です」

響「はぁ!?なにを寝ぼけたこと言ってるんだ!?今のお前はどう見ても美希に負けてるじゃないか!!それともなにか、美希がうちにきた途端に美希に勝てるようになるってのか!?」

黒井「ノ~ンノンノンノン響ちゃん。まずは静かにしたまえ。まだそこまで具体的には決まっていない話なのだよ」

響「……決まっていない?そうなのか?」

黒井「今の段階では私が勝手に言っているだけの話だ。今の段階ではな」

高木「なにを言われようと星井君はわたさんよ」

黒井「ではこんな話はどうかな?……貴音ちゃん」

貴音「……はい」

黒井「今君は、星井美希がどこにいようと構わない……どこに所属していようがそれを越えて頂点に立つ……そう、言ったのだね?」

貴音「はい……それが私の信念です」

黒井「ふむ、どこに所属していようが……それは…貴音ちゃん、君も同じかい?」

高木「……!黒井、まさか」

貴音「……そうですね。黒井殿には恩もありますが……今の私は、どの事務所に所属していようとアイドルの頂点を目指すでしょう」

黒井「結構」

響「……なんだ?貴音、ここを辞めるのか?」

黒井「響ちゃんは?そのくらいの覚悟を持ってアイドルをやっているのかね?」

響「っ!と、当然だぞ!自分、完璧だからな!どんなやつが相手だろうと負けるつもりはないぞ!」

高木「黒井、いったいなにを考えて……」

黒井「では響ちゃん。貴音ちゃん。もう部屋に戻りたまえ」

響「えっ!?」

貴音「……わかりました」

黒井「あぁ、今日の仕事が終わり次第帰っても構わないよ。こちらの用事は済んだ」

響「……こ、これだけなのか?」

黒井「そうだが、なにか?」

響「い、いや……じゃあ……帰るぞ……」

黒井「気をつけて帰りたまえ」

貴音「失礼します。黒井殿…」

響「……また明日ね!社長!」

バタン

黒井「……ふぅ」

高木「……黒井」

黒井「あぁ、ここからが……本題だ」

黒井「うちの響ちゃんと貴音ちゃんは、お前から見てどうだ?高木」

高木「……優秀なアイドルだ。本当に、うちに欲しいくらいの、な」

黒井「私の見立てでは……お前のところにいけば……そうだな、菊地真と同程度には稼いでくれるだろう」

高木「……かなりの戦力になりそうだな」

黒井「そこで提案だ。こちらの我那覇響、四条貴音を一時的にそちらで引き取ってみないか?」

高木「!…………」

黒井「もちろんその間の稼ぎはお前にやろう。一時的とはいえ大した額になるだろう」

高木「……お前が持ち出した一見割のいい話には、必ず裏がある」

黒井「なに、こちらも貸して欲しい物があるだけだ」

高木「星井君か?」

黒井「いや……その星井美希がどっぷり浸かってしまっているという噂の……プロデューサーだ」

高木「っ……」

高木「彼を取り込むつもりか?」

黒井「高木……星井美希を使うにはやはりそのプロデューサーが必須のようだ。最近の彼女の活躍を見ればわかる」

黒井「なにせ、お前が合同ユニットの話を持ち掛けたとき私は確信していたのだ……うちの響ちゃんと貴音ちゃんが負けるはずがないと……765プロ一番人気を誇る星井美希を必ず潰せると」

黒井「しかし結果はこの有様だ。星井美希、我那覇響、四条貴音……この三人の961、765合同ユニット、プロジェクトフェアリーで一人飛び抜けた存在…………星井美希」

高木「…………」

黒井「最初私が直接勧誘したときは乗り気ではなかった…どころかアイドル活動自体にもやる気が見られなかった。だが結局星井美希はユニットに入った。なんでも765プロのプロデューサーが星井美希にユニット入りを強く勧めたからだという」

高木「……元々星井君はなにかと彼に甘えていた。彼はそんな星井君をかわしつつ、なるべく平等にアイドル達に接していたのだがね……」

黒井「お前の指示がいった」

高木「そうだ。彼が星井君を贔屓し、彼女が彼にべったりになるように仕向けたのは私だ」

黒井「なんとしても星井美希を手元に置きたかったようだな」

高木「それはそうだろう?星井美希は簡単に消費するには勿体ない、長い時間をかけてじっくり育てるに相応しい金のなる木なのだからね」

高木「だからこそ、私から星井君を奪うために」

黒井「例のプロデューサーを、私は懐柔しようと思うのだ」

高木「だが言ったろう?彼は私に忠実だとな」

黒井「いや……絶対に物にしてみせる。そうなれば高木……星井美希も必ずこちらにつく。私の欲しい物が手に入る」

高木「我那覇君と四条君はどうするのかね?」

黒井「……星井美希に勝てる見込みもない。こちらに戻ってきても腐るだけだ。その時は好きにしろ」

高木「……逆に、彼女達もこちらの方が居心地がいいと思うかもしれないが?うちのアイドルと意気投合するかもしれん」

黒井「……クックックッ…おかしなことをいうな。響ちゃんも貴音ちゃんも元々群れることが嫌いであり、そもそもお前のところには不仲説すら上がっているというのに」

高木「む?不仲説?」

黒井「なんだ、知らんのか?」

黒井「この記事を見ろ」

高木「…………ふむ…」

黒井「どこから上がったのかはしらんが……」

高木「まったくこの記事の通りだな」

黒井「ふん。大体、事務所内には敵しかいないというのに、仲良し子よしだと思う方が間違っているのだ」

高木「同感だ。同じ事務所の所属アイドルだろうと敵意を持って競い合うべきだ」

黒井「この点だけは昔から話が合うようだな」

高木「他のことは水と油だというのにな」

黒井「だが高木、貴様の事務所のモットーは」

高木「うむ!団結だ!」

黒井「まったく…表面だけ取り繕っていないで私のところみたいに孤独をモットーとすればいいのだ」

高木「それは違うな。私のところのモットーは団結という名の利用だ。何事にも引き立て役というものは必要だろう?」

黒井「ふん!馬鹿な!だからお前のところのアイドルから底辺が何人も生まれているのだ!」

高木「だが星井君はお前のところのどのアイドルよりも上だな?」

黒井「今に見ていろ高木!目に物を見せてやる!」

高木「楽しみにしている。ところで黒井、お茶のおかわりをお願いしたいのだが」

黒井「貸せ!」

黒井「そういえば高木。底辺といえばだ」

高木「うむ?」ズズッ

黒井「お前のところの眼鏡のアイドルは、今も活動しているのか?」

高木「あぁ……律子君か」

黒井「たしかお前のところのプロデューサーが一番最初にプロデュースしたアイドルだそうだが」

高木「うむ……律子君にはアイドルとしての才能はない。彼にもどうすることも出来なかったのだろう」

黒井「……星井美希のようにはいかなかったのか?高木、そのプロデューサー、本当に使えるのか?」

高木「私は人を見る目はあるよ。それに律子君には他の才能がある」

黒井「ほう?」

高木「正式にはまだだが……彼女はもうプロデューサーとしての道を歩き出しているよ。菊地君や水瀬君は律子君の担当だ」

黒井「菊地真、水瀬伊織か……まあまあ使えるようだな。では例のプロデューサーの担当は、星井美希の他には誰がいる?」

高木「天海君や如月君、高槻君。それに……」

黒井「…………なんだ?勿体ぶるな」

高木「……わかるだろう?」

黒井「……あぁ。たしか今謹慎中だったか?以前は大人気アイドルと巷で言われていた……」

高木「三浦あずさ君だ」

雪歩からの好感度
5
4 美希
3 P 春香 真美 伊織 あずさ 律子 小鳥
2 千早 やよい 亜美 貴音 響
1 真
人気、知名度共にそこそこで真と一緒の仕事が多いが、テレビの仕事は少ない
特にバラエティなどの人と関わるのが主の仕事を避けており、律子にとっては扱いづらい存在
その反面人気には敏感であるが、自分を磨くことよりも他人を貶めようとする傾向がある
真と組むことは雪歩自身の希望によるものであり、真は自分の引き立て役としてなくてはならない存在と考えている
プライドは高いが自分に自信があるわけではなく常に発言力の高い者につくため、春香に同調することが多い
時折、気が大きくなり春香を攻撃対象にすることもあるがそのたびに返り討ちにされている
自分に不利な状況になるとお茶をいれに席を外すか、トイレに籠もる
男は穢らわしい物と考えており、プロデューサーに対しても苦手意識がある
自宅には他人の男性がいることがあり、暇なときでも極力家には帰らずに事務所で時間を潰している
休日には部屋に籠もってネットでアイドルの粗探し

真美からの好感度
5
4 亜美
3 春香 美希 やよい 雪歩 伊織 あずさ 小鳥
2 P 千早 真 律子 貴音 響
1
最近人気が徐々にあがりつつあり、主な仕事はバラエティ番組
双子アイドルユニットとして売り出された当初は話題を呼んだが、律子の方針により差別化を図るため仕事の内容を役割分担した結果、徐々に人気の開きが出てしまった
その時の劣等感が嫌悪へと変わり、人気が逆転した今でも過剰に亜美を嫌っている
さらに、また亜美に追い抜かれやしないかという恐怖心や亜美からの復讐に怯え、嫌がらせはエスカレートする一方
とはいえ仕事に対しては真面目であり、人気が落ちないように努力している
亜美との仕事でも必要であれば亜美のフォローもする
しかし番組が真美に求めているのは努力で培ってきたものではなく天然もののボケであることに気づいていない
また、亜美が真美と共にコンビで呼ばれなくなった理由は本人達の不仲により天然ボケ同士の掛け合いが見られなくなっため
自分の実力を過信しており事務所での態度も人気に比例して大きくなり、周りに疎ましく思われていることも自覚なし
春香や雪歩の嫌味にも気づかなかったりするほどの鈍感ぶり
髪型を変えたのは律子に相談した結果

ガチャ

あずさ「あっ……」

春香「っ!?」

律子「……あずささん……?」

雪歩「!」

真美「えっ?」

あずさ「…………」

あずさ「おはようございます…」

律子「……おはようございます」

真美「……どゆこと?」コショ

雪歩「さぁ……知らない」

春香「…………」

あずさ「……えっと……あの、プロデューサーさんは……?」

律子「……今美希の」

春香「プロデューサーさんに何か用ですか?」

あずさ「えっ……え、えぇ。ちょっとお話が……」

春香「それ、プロデューサーさんは知ってるんですか?」

あずさ「…いえ」

春香「じゃあタイミングが悪かったですね。今プロデューサーさん、いないんで。また出直してきてください」

あずさ「…………」

春香「なにしてるんですか?扉の前に居られると困ります」

あずさ「プロデューサーさんは……」

春香「だからいませんって」

あずさ「あとどのくらいで戻ってくるかしら……?」

律子「…………今美希」

春香「戻りません」

あずさ「………………」

春香「大体、今あなたはここに来ちゃダメなんじゃないんですか?最近事務所に顔出さなかったのってプロデューサーさんにそう指示されたからでは?」

あずさ「……だからね?今後のお仕事のこととか相談するのに」

春香「じゃあまずここにくる許可をもらってからじゃないんですか?プロデューサーさんと約束してないんですよね?1人で勝手に事務所にきたんですよね?まずくないですか?誰かにバレるっていう考えはないんですか?またみんなに迷惑かけるんですか?」

あずさ「…………」

春香「…………」

春香「黙らないでくれませんか?」

あずさ「…あのね春香ちゃん、聞いて」

春香「はい?」

あずさ「…………プロデューサーさんに連絡できないの」

春香「はあ」

あずさ「……だから」

春香「着信拒否ってことですか?」

律子「!」

あずさ「…………そうかもしれないわ」

春香「……」

春香「!…………あ~…」

春香「あはっ……」

あずさ「だから、プロデューサーさんと直接お話したいと思って……」

春香「プロデューサーさんからは何も話すことがないってことなんじゃないですか?」

あずさ「……プロデューサーさんは一方的にそういうことするような人じゃないわ」

春香「……はい?自分がやったこと理解しててそんなこと言ってます?」

春香「着信拒否されるようなことしたんじゃないんですか?だからしばらくの間、事務所に顔を出せなかったのでは?」

あずさ「仮にそうだとして」

春香「!」

あずさ「プロデューサーさんは、着信拒否するかしら?」

春香「……は?」

あずさ「担当アイドルに対して一方的に着信拒否するような人?春香ちゃんはそう思うの?」

春香「……プロデューサーさんは、あなたのような人にも愛想を尽かさないくらいの聖人君子だと?」

あずさ「少なくても、あの人は人の話はきちんと聞いてくれる人よ」

春香「…………あなたが、プロデューサーさんのなにを知ってんですか?」

あずさ「今のやり取りからして…あなたよりは知ってるんじゃないかしら」

春香「…………」

あずさ「…………」

雪歩「……真美ちゃん」

真美「……ん」

雪歩「お仕事までは」

真美「時間、ある」

雪歩「喫茶店でも……」

真美「そうする……」

あずさ「……やめましょう春香ちゃん。不毛だわ」

春香「…………」

あずさ「みんなに迷惑かけたのは申し訳ないと思ってるの……後日、改めてみんなに謝ろうと思います」

春香「………………なにを?」

あずさ「…………」

春香「私、報道されたこと以上のことは知りません。なにがなにやらわからない内に、記者の人達にたくさん問い詰められました」

あずさ「……そうね……」

春香「あなた、なにしたんですか?……プロデューサーさんに、なにをしたんですか?私たちには知る権利があると思うんですよ」

律子「………………」

あずさ「…………」チラ

真美「…………?」

雪歩「……いこ、真美ちゃん」

真美「え、あ、うん…」

雪歩「………………不潔……」

あずさ「…………」

バタン

真美「…………」

真美「ねぇ」

雪歩「なに」

真美「結局なにがあったの?」

雪歩「え、知らないの?」

真美「知らないよ。真美たちなんて特に」

雪歩「たち?」

真美「え、あっ……」

雪歩「今亜美ちゃんのことも自分に含めた?」

真美「違うよそんなわけないじゃん。亜美なんかの話しないでよ」

雪歩「ふーん」

真美「いいから真美の質問に答えてよ」

雪歩「知らないけど」

真美「は?だってさっきイケスって言ったじゃん」

雪歩「……つまんな…」ボソッ

真美「え?なにか言った?」

雪歩「別に?」

雪歩「私も真美ちゃんと同じだよ。律子さんもなにも言わないし」

真美「嘘言わないでよ。ゆきぴょんがなにも知らないわけないじゃん」

雪歩「どういう意味?」

真美「いっつも隠れてみんなの話盗み聞きしてるくせに。気付いてないとでも思ってた?」

雪歩「ふふっ。相変わらず自意識過剰なんだね。真美ちゃんって真美ちゃんが思ってるより誰も気にしてないよ?」

真美「はっ?そっちのがどういう意味?」

雪歩「どういう意味かわからないならそれはそれでいいんじゃない?多分そのほうが幸せだよ」

真美「言ってみなよ。真美は全然構わないよ?どうせこのリョーカイのことなんにもわかってないゆきぴょんの言うことだもん」

雪歩「あはは。真美ちゃんは言うことが面白いねぇ。なんだか微笑ましいな。この前まで小学生だったくせにそれだけ大口が叩けるのも才能だよね」

真美「なにその上から目線?ゆきぴょんこそいつも事務所に引きこもってるくせに真美のジツリキわかんの?ゆきぴょんってさぁ、テレビ出たことほとんどないっしょ?真美みたいにテレビの人たちに褒められたことないっしょ?それなのにわかった風な口聞けるの?もう真美のがゆきぴょんより知ってる人多いよ?ゆきぴょんの方こそ誰も気にしてないっしょ。かげ薄いもんねぇ、シタカないよねぇ?」

雪歩「…………」

真美「…あははっ!真美のシェンロンの前になにも言えなくなっちゃった?」

雪歩「……え?なに?聞こえてなかった」

真美「……は?」

雪歩「ごめんね、音楽聴いてたから。え、まさか1人で喋ってたの?」

真美「…………別に!?」

雪歩「あっそう。よかったぁ。1人で喋ってるなんてなんだか情けないもんね」

真美「…ゆきぴょんさぁ、恥ずかしくないの?真美相手にそんなイジワルして。はるるんには勝てないくせに」

雪歩「どうして春香ちゃんが出てくるの?」

真美「だってはるるんにイジワルしても逆に負けてるじゃん。それってなんだか情けないよね?」

雪歩「へぇ。真美ちゃんからはそう見えるんだ?それって真美ちゃんがいつも私に負けてるからそう見えてるの?」

真美「……は!?真美が誰に負けてるって!?」

雪歩「あれ?なんだか真美ちゃん、怒ってる?」

真美「怒ってないけど」

雪歩「あ、そう。なにか気に障ったならごめんね?でもさっきの真美ちゃんの言い方がなんだかそう感じたから」

真美「……ふん。ゆきぴょんがなにを言おうと結果がすべてなんだからね。このゴーカイは!」

雪歩「へぇ。そう」

真美「…………で?真美をどこ連れてくわけ?」

雪歩「ここの路地裏にいい喫茶店があるんだ」

真美「へぇー。なんか暗くてジメジメしてるねぇー。ゆきぴょんみたい」

雪歩「あはは。真美ちゃんの亜美ちゃんに対しての陰湿さには負けるよぉ」

真美「…………」

真美「お客さんいないね」

雪歩「穴場なんだ。店員も女性しかいないし」

真美「おごってくれんの?」

雪歩「おごってほしいならおごってあげるけど?」

真美「…別にいい」

雪歩「そ。じゃあ適当に」



真美「それで、どこまで知ってんのさ」

雪歩「ほんとしつこいね真美ちゃんは」

真美「今だって事務所にあずさお姉ちゃんきたから逃げてきたんでしょ?」

雪歩「逃げるなんてそんな」

真美「はるるんもいつものはるるんじゃなかったしさ。兄ちゃん絡みでしょ?」

雪歩「真美ちゃんもその程度ならわかるんだね」

真美「…誘ったのゆきぴょんだよね?」

雪歩「わかったよ。でも私の知ってることだけね。本当のことは本人に聞いてよ」

美希「……もう一度ちゃんと説明して」

P「前話したことと同じだ」

美希「いいから」

P「…………あの日はドラマの打ち上げがあったんだ。美希も覚えてるだろ?」

美希「あずさが主演のやつでしょ」

P「ああ。あれは視聴率もよくてな。店一件貸し切ってスタッフ全員で打ち上げをやった。俺も誘われてあずささんと一緒に参加した」

美希「お酒もいっぱい飲んだんでしょ?」

P「俺は飲んでない。車できてたからな」

美希「あずさは」

P「…飲んだよ。かなりな」

美希「それですごく酔っ払って」

P「歩けない程じゃなかったんだが、それでも少し休みたいってことで…」

美希「プロデューサーさんのうちに」

P「……そこから一番近かったんだ。それだけの理由だ」

美希「でも酔ってたんでしょ」

P「だからなんだって言うんだよ」

美希「お酒って怖いの。酔った勢いがあれば普段できないことでも簡単にできちゃうの」

P「…………」

美希「なのに酔ってたときにしちゃったことって…忘れちゃうんだよね…」

P「……なにが言いたいんだ」

美希「ずるいよね、大人って」

P「美希」

美希「そんな魔法みたいなものを飲んでも誰にも怒られないんだもんね。嫌なことも忘れられるのにね」

P「だから何度も言ってるだろ…なにもしてないって」

美希「うそつき。ミキ見たもん。週刊誌にプロデューサーさんとあずさが腕組んでる写真、載ってたもん」

P「あれは偽物だ」

美希「でも車から出るときに手を繋いでた写真は本物なんでしょ?」

P「……酔っぱらってたんだから手くらい繋ぐ」

美希「プロデューサーさんの言ってること、嘘なの。ミキ女の子だからわかるもん。プロデューサーさんはほんとは下心があったはずなの」

P「…………」

美希「家にいったことだってただ休むためだけじゃないの……きっと…そこで…」

P「……お前はあの週刊誌に毒されてるんだよ」

美希「……あのあずさが、そんなチャンスになにもしないわけがない」

P「!」

美希「…あの女が全部仕組んだこと……わかるよ?同じ女なんだから」

あずさ「……春香ちゃん。あなたはなにか勘違いしてるわ」

春香「……勘違い?」

あずさ「あの夜…私とプロデューサーさんの間にはなにもなかった」

春香「!」

律子「……」

春香「……そんなことを聞いてるんじゃないんですよ。そんな上辺の言葉なんて社長とプロデューサーさんが何度も言ってましたよ」

あずさ「……その通りなのだからそう言うしか

春香「いい加減にしてくださいよ?」

あずさ「…………」

春香「あなたの言葉は作り物なんですよ。いや、言葉だけじゃない。表情も雰囲気も」

あずさ「……春香ちゃん」

春香「この日のために作り込んできたんですか?人気女優さん?…いえ、元でしたね……あなたの全部が嘘っぱちなのよ」

あずさ「…………」

春香「…プロデューサーさんにプロデュースしてもらってる時間は、あなたより私のほうが長い。あなたなんかより、私のほうがちゃんと理解してる」

律子「………………」

春香「あなたがプロデューサーさんを見てる目……まるで、獣」

あずさ「…………」

春香「あなたはプロデューサーさんを狙ってる悪い虫。私とプロデューサーさんの敵…」

響「うーん…なんだったんだ?さっきの話」

響「社長の考えてることはたまによくわからない」

「ヂュ」

響「そうだな。それに961プロにはまだ自分が必要だぞ」

響「今の段階で美希を倒せるのさ自分しかいない」

響「…………」

「ヂュ?」

響「なっ!?べ、別に不安になんかなってないぞ!?」

「ヂュ……ヂュイ!」

響「え?……あ」

貴音「…………」

響「…………」

貴音「……あなたは玄関でいつまでもなにを呟いているのですか?」

響「つ、呟いてない!話してたんだ!」

貴音「…………ねずみと?」

響「ねずみって言うな!ハム蔵だ!」

「ヂュイ!」

貴音「…………面妖な」

響「声もかけないでずっと見てたのか?」

貴音「私が響に声をかける義理がありません」

響「嫌な奴」

貴音「あなたには一番最初に言いましたね」

響「ああ。自分たちは敵同士なんだろ?」

貴音「頂点はひとつしかありません。同じ頂点を目指す者は競い合う運命。とくにこの業界は先に蹴落とした者が勝つと黒井殿も仰っていました」

響「別に…その点では自分も同意見さ」

貴音「もし仮に…あなたに頂点を目指す気がないとしても」

響「!」

貴音「私に助けは必要ありません。自らの実力だけで高みを目指さなくては意味がありません」

響「自分だってそうだ!お前だって、美希だって!全部倒してやるさ!」

貴音「そうですか…安心しました。あなたは今の私にとっては良き競争相手です。そうでなくてはこちらが滅入ります」

響「ふん!そう言ってられるのも今のうちだ!自分はお前なんかすぐ置いてっちゃうんだからな!」

貴音「……響。あまり大声を出すものではありませんよ。ここはなにも事務所の者だけが通る場ではありません」

響「っ……い、言われなくてもわかってる」

貴音「…………おや、あれは」

響「なんだ?………………え!?」

貴音「なんと」

響「な、なんで765プロのやつがここにきてるんだ……?」

触れるのもどうかと思いましたが一応
SSが遅れてるのは自分の構成力のなさのせいです、すみません
そのせいで荒れるのも仕方ないことだと思います
ただ自演とか身に覚えのないことで荒れるのは避けたいのでご協力お願いします

P「結局…お前はなにが言いたいんだ」

美希「……プロデューサーさん。それ、口癖だよ」

P「…………そうか」

美希「うん。美希の気持ちが伝わってないときそう言うの」

P「……俺はプロデューサーだ。美希だけじゃない、あずささんや春香達のプロデューサーなんだ」

美希「そんなこと今は聞きたくないの!」

P「…………」

美希「……素直に言えばいいじゃん…あずさのこと好きって……」

P「美希」

美希「それなら…ミキだってもっと……」

P「美希、それは」

美希「誤解でも勘違いでもない!ミキにはわかるの!」

P「……」

P「……たしかに俺は…あずささんのことは好きだよ」

美希「っ!!」

P「でもそれは担当アイドルとしてだ」

美希「そう言い切れるのっ!?」

P「ああ」

美希「…………」

P「…………」

美希「……ミキの目を見て、もう一度言ってよ…なにもなかったって」

P「…俺とあずささんの間にはなにもなかったよ」

美希「…プロデューサーさんはミキのなの」

P「……プロデューサーとしてな」

美希「…今はそれでも、いいの」

P「美希、お前は」

P「!」

美希「……」

P「泣くなよ…」

美希「……ミキにも同じことして」

P「なに…?」

美希「なにもしてないなら…同じことしてよ…」

美希「そしたら……このお話は終わりにする…」

P「……」

P「……週に1日、なんとか時間を作る」

美希「!」

P「できるだけ休みの日と被らないようにする。ただしどうしてもスケジュールが合わないときは仕事を優先させるぞ」

美希「…………」

P「ここらへんがプロデューサーとしての妥協案だ」

美希「その日に…プロデューサーさんのおうちにいってもいい?」

P「…………それは駄目だ」

美希「……じゃあ」

P「その代わり、他のことならなんでもする」

美希「っ!」

P「……いや、アイドルとプロデューサーとして許されることだけな…?」

美希「えー?なにそれ…」

P「いいだろ。その日は正真正銘、美希だけのプロデューサーだ」

美希「…………」

美希「えへへ…」

美希「いやっ!その日はプロデューサーじゃなくて…ハニーなの!」

P「……なんだそれ」

美希「いーい?ハニーなの!」

P「……まぁなんとでも呼んでくれ」

美希「うん!じゃあ今回はもう許してあげるの!」

P「よし、じゃ車出すぞ」

美希「はいなの、ハニー♪」

P「……普段はそう呼んじゃ駄目だぞ」

美希「えー?」

ブロロロ

あずさ「…………」

律子「………………」

春香「…………」

あずさ「……ふう…」

春香「……」

あずさ「そうっ……!・」

春香「……なんですか?」

あずさ「…いいわ。敵でも……あなたに対して誤解を晴らすことは大して意味がなさそうだもの」

春香「……へぇ」

あずさ「仮に、私とプロデューサーさんが何をしていようが…あなたには関係のない話だわ」

春香「…よくそんなことが言えたものですね。神経を疑いますよ」

あずさ「…………」

春香「全員に、765プロ全体に迷惑をかけてるんですよ?あなたは…」

あずさ「責任をとるわ」

律子「……!」

春香「……どういう?」

あずさ「それはこれから大人同士で決めることよ。感情を挟まない、大人の話し合いでね」

春香「…………」

あずさ「満足かしら?春香ちゃん」

春香「……」

春香「……どうして…・」

あずさ「……?」

春香「…………」

春香「どうしてそこまで言えるんですか?」

あずさ「…………」

春香「本当に……何もなければ、そこまで言う必要…ないじゃないですか……」

あずさ「……不安?」

春香「!」

あずさ「あなたが私に……私とプロデューサーさんに抱いている感情は、単なる自分を担当しているプロデューサーと同じ事務所のアイドルに抱くべき感情とは違うわよね」

春香「……」

あずさ「…私もそうよ。あなたと一緒。それは…伝わってるわよね?」

春香「…………」

あずさ「ただひとつ違うのは……」

あずさ「私が大人だってこと」

春香「………………」

春香「……卑怯者……っ」

春香「……………………」

律子「……春香…そろそろ時間よ…」

春香「…………」

あずさ「…………」

律子「…………」

律子「春香…」

春香「社長が許したって、もうここにあなたの居場所はありませんから」

あずさ「…だから、それをもう諦めたって言ってるの」

春香「ファンだって同じです。あなたが受け入れられるわけがない」

あずさ「それも、今はどうだっていいの」

あずさ「私とプロデューサーさんとで一緒に考えることよ」

ガシャン!

律子「っ」ビクッ

春香「…………」

春香「すみません。コップ落としちゃいました」

律子「……いいわ。あとで…やっとくから…」

春香「……」チラッ

あずさ「……」

春香「……じゃ、行ってきます…」

律子「……ええ」

あずさ「…………」

ガチャ

バタン

あずさ「……」

律子「……」

あずさ「…律子さん、すみませんでした」

律子「…いえ、もういいですよ」

あずさ「今はここにいないけど…音無さんにも…ご迷惑をおかけしました」

律子「あー…たしかに小鳥さんにはちゃんと謝っといた方がいいかも」

あずさ「や、やっぱり怒ってました…?」

律子「んー、まぁ……でもお菓子でも買って持ってってあげればコロッと機嫌もよくなるかもしれませんし」

あずさ「……うふふっ」

律子「あはは」

あずさ「…………」

律子「…………」

あずさ「プロデューサーさんから…」

律子「!」

あずさ「なにか…聞いてます…?」

律子「…………」

律子「いえ…私にも小鳥さんにも最低限のことしか…」

あずさ「そうなんですか…」

あずさ「…律子さん」

律子「は、はい…」

あずさ「ごめんなさい」

律子「……!」

律子「……なんで私に…謝るんですか……」

あずさ「……」

律子「やめてくださいよ……もう……」

あずさ「…前から言いたかったんです。律子さんが今プロデューサーのお仕事をしてるのも」

律子「もういいですって」

あずさ「……ごめんなさい」

律子「…………」

あずさ「でも…」

律子「……?」

あずさ「私も……本気ですから」

律子「……律儀ですね」

あずさ「…春香ちゃんは本当に鋭い子ですよね。一番言って欲しくないことと一番言って欲しいことをいっぺんに投げかけてくるんですもの…」

あずさ「私は…どっちつかずでいつもふらふらしてて…卑怯者です…」

律子「……惨めにしないでくださいよ…もう……」

律子「そんなの…私だって同じなんですから…」

春香「…………」

春香「!」

春香「……あっ……!」

春香「………………」ポパピプペ


P「ん?」

美希「鳴ってるね」

P「取ってくれないか?」

美希「はいなのハニー」

美希「…………」

P「……美希?」

美希「…………」

P「美希。携帯」

美希「や」

P「は?」

美希「やなの!」

P「いいから、仕事の電話かもしれないだろ」

美希「いや!」

P「美希!」グイ

美希「あっ」

P「…………メールか」カチカチ

P「…………ん?」

ブロロロ

春香「すみません、プロデューサーさん」

P「あ、ああ」

美希「…………」

春香「…………」

P「……いつものところでいいんだよな?」

春香「もちろんじゃないですか。やだ、忘れちゃったんですか?」

P「そんなことはないが…」

美希「うるさい」

春香「え?」

美希「黙っててよ。ミキとプロデューサーさんが話してたんだから」

春香「へー。プロデューサーさん、美希となにを話してたんですか?」

P「え?それは…」

美希「黙っててって言ったでしょ!?」

春香「今は私がプロデューサーさんと話してるんだけどなぁ。美希こそ黙るべきなんじゃない?」

美希「後からきたくせになに言ってるの!」

春香「後からきたことが黙らなきゃいけないこととどう関係があるのか聞かせて欲しいんだけど?」

P「………………」

ブロロロ

P「……」

美希「ミキとプロデューサーさんの間に無理やり入りこんできといてよくそんなことが言えるよね」

春香「無理やり?プロデューサーさんは快く引き受けてくれたけどなぁ。そう思ってるのは美希だけなんじゃない?」

美希「いい度胸してるよね春香は。ミキにたてつくんだから」

春香「ん?星井美希は何様なのかな?」

美希「ミキがその気になれば春香なんて簡単に潰せちゃうのに」

春香「ふーん。本当にそんなことが出来るなら、私は今こうやって仕事に向かってないじゃない?」

美希「察しが悪いんだね。春香はミキのお情けでアイドルやれてるってことだよ」

春香「余計なお世話なんだよねー。私は構わないからどうぞ?全力で潰してみなよ。やれるものなら」

美希「春香ごときがミキに勝てると思ってるの?本当に潰すよ?」

春香「こっちのセリフ。夢見がちなお子ちゃまに現実を見せてあげるよ」

P「やめろ。お前ら」

美希「っ」

春香「はい、ごめんなさいプロデューサーさん」

美希「ぶりっこ」

P「春香、スタジオまではついて行かなくて平気だよな」

春香「はい。毎週1人で行ってますからね。もうスタッフの皆さんみんなの顔も覚えちゃいました」

P「すまんな。なかなかついて行ってやれなくて」

春香「いえいえっ。私は平気です!プロデューサーさんこそいつも面倒押しつけられてお疲れでしょうし気にしないでください!」

美希「は?」

春香「あ、そうだ!今度私おかし作ってきますね!疲れてるときは甘いものがいいんですよ。プロデューサーさんはなにが好きですか?」

美希「春香っ!」

春香「……」

春香「なに?」

P「……」

美希「面倒ってなに?もしかしてミキのこといってる?」

春香「あっ。自覚はあるんだぁ。思ってるよりはバカじゃないのね」

美希「春香ってかわいそう。プロデューサーさんがミキのこと好きだからミキにばっかり会いにきてるのに」

春香「なんだ、思ってた以上にバカだったみたい」

美希「そう思いこみたいだけでしょ?春香は。プロデューサーさんが仕方なくミキに付き合ってくれてるって思いこみたいだけでしょ?」

美希「自分がミキに負けてるってことを認めたくないんだね。だよね。春香がミキに勝てるとこなんかひとつもないもんね」

美希「だから春香はミキに突っかかってくるんだ。あっ。ミキそれなんて言うか知ってるよ。そう。負け犬のとーぼえってやつだよね」

春香「それ、教えてくれたのは伊織?」

美希「違う。でこちゃんじゃなくて真く……」

美希「…………何言ってるの?ミキの知識なの」

春香「フッ」

美希「今はそんなことどっちでもいいの!話題を逸らそうって思ってるの?負け犬春香!」

美希「自分に人気がないからって…プロデューサーさんに愛されてないからって嫉妬しないでよ!見苦しいの!」

春香「!」

P「美希!」

美希「だって、本当のことなの」

春香「…………」

春香「私が負け犬春香なら美希は独りよがり美希だね」

美希「……ひと…よが?」

P「……春香?」

春香「中学生の子供特有の全能感による自己愛性パーソナリティ障害」

美希「…!?」

春香「今美希は一時的にトップアイドルみたいに扱われていてそれを自分一人の実力だって思いこんでるんだよね。あれ全部周りが必死に持ち上げてるだけだから。あなたの力じゃないのよ?」

春香「私からしてみれば美希のほうこそかわいそう。実力に見合ってない扱いを受け、それを鵜呑みにし、自己評価を高くせざるを得ない状況にいる」

春香「そんな環境の中にいても何一つ疑わず、檻の中で飼い慣らされているだけのバカさ加減。嘘っぱちな自尊心振りかざしてすべてが自分の周りを回っているかのように振る舞って」

春香「典型的な、使われるだけ使われて最終的には邪魔者扱いされて棄てられるタイプよね」

春香「教えてあげる。美希のこと好きって言ってる人たちね。全部嘘吐き」

春香「そしてあなたは煽てられていいように踊らされてるマリオネット。操り糸がなければ……ただの死体」

P「春香!そこまでだ」

春香「!……」

美希「…」

P「美希」

美希「…」

P「…美希。大丈夫か?」

美希「うん…」

春香「………………」

春香「…ごめん、美希。今の冗談」

美希「…」

春香「……えっと」

P「…………ふー…」

春香「…………」

美希「…」

ブロロロ

ブロロロ

美希「…………」

春香「…………」

P「…………」

キキー

P「…着いたぞ」

春香「……はい」

美希「…………」

P「今日は2人とも、説教だ」

春香「…すみませんでした……」

美希「……」

P「美希、ちょっと春香に言いたいことがある。車で待っててくれないか?」

美希「…………」プイ

P「…すぐ戻る」

ガチャ
ガチャ

バタン
バタン

美希「…………」

美希「ひっく…ひっく…」

P「……」

春香「…………」

P「なにか嫌なことでもあったのか?」

春香「いえ……すみません……」

P「……」

P「いつもの春香じゃないな」

春香「…直します。今…チューニングしますから…」

春香「…すぅ……はぁ……すぅ……はぁ……」

春香「…よしっ!すみませんでしたプロデューサーさん!今日は私が悪かったです。もうこんなことはないようにします。それに、美希にもちゃんと謝っておきます」

P「ん、そうだな。早いうちに頼む」

春香「お任せください」

P「……俺がこんなことを言える立場ではないが…」

P「春香、いつも構ってやれなくてすまない。なにかあれば……こっちに電話しろ」スッ

春香「!」

春香「…………っ!!」

春香「えっ…これ!?」

P「春香。俺はお前のことを頭のいい奴だと思ってる。信頼してると言い換えてもいい」

P「だから……な?愚痴なら俺が聞いてやるから……あ、普段は電源切ってるから大体は折り返しになるだろうが…」

春香「ぜ、全然構いませんっ!ありがとうございますプロデューサーさん!私とっても嬉しいです!」

P「…よかった。よし、今日も頑張ってこい」ポン

春香「っ!!」

春香「えへへ…はい!行ってきます!」

P「ああ」

タタタタタ

P「…………」

P「……はぁ…………」

P「俺も…救えたもんじゃない」

また今日の夜にでも書きにきます
今更ですが、>>567-568にある・はなんでもあません
原因はわかりませんがなんかついちゃいました

今後もあるかもしれないのでスルーしていただければと

もっともっと死体

ジョロロロ

春香「…………」

春香(やっちゃったなぁ……)

春香(プロデューサーさんの前じゃなくても、普段ならあそこまで言ったりしないのに……)

春香(今日は2連チャンだったからなぁ…本当に私らしくない)

春香(…あずささんと美希には、何故かこうまで振り回されてしまう……)

春香(……でも、プロデューサーさんと二人っきりになれたのは…すごい久しぶりだったな……)

春香(わかってる。プロデューサーさんが美希を置いてまで私と話してくれたのは、私のモチベーションを気遣ってくれてのこと)

春香(私の、お仕事を気遣ってくれてのこと……)

春香(…………)

春香(でも……また私をプロデュースしてくれたばかりの頃に戻れたみたいで……)

ジョロロロ

春香(……765プロアイドル不仲説かぁ……)

春香(いつからだろう?私たちがここまでになってしまったのは)

春香(…最初はほんの少しの歪みだったのかもしれない。それが徐々に大きくなっていって……)

春香(人気のこととか、仕事のこととか、共演者のこととか……プロデューサーさんのこととか)

春香(当然だよ。二人三脚で、私のために頑張ってくれてる人だもん。私を庇ってくれて、信じてくれて、任せてくれる人だもん。大きくなって…当然だよ)

春香(……みんなそう思っても、全然不思議じゃない)

春香(じゃあ、そんな大きな人が、他の子と仲良く喋っていたら……女の子はどう思うの?)

春香(…結局、そんな普通のこと)

春香(アイドルだからって関係ない。私たちはそんな普通のことで仲良くなれたり、仲違いしたりする。女の子ばかりだもん。そりゃそうだよ)

ジョロロロ

春香(……なんて、リーダーに任命されたときから、たまに考えたりする)

春香(もっとやりようはあると思う。でも今更遅い。人の気持ちなんてそう簡単に変わらない)

春香(私と同じように……みんなだって……)

ジョロロロ

春香(…………)

春香(いつもここで、思考停止。考えても考えても、そこに行き着く)

春香「はぁ……もっと本とか、読んどけばよかったなぁ…」

ジョロロロ

春香「…………」

春香「なにか…全部壊してくれるようななにかがあれば……変わるのかもしれない」

春香「全部リセットすれば……また……」

キュッキュッ

春香「…………ふう」

春香「いかんなぁ。プロデューサーさんがせっかく素敵なプレゼントをくれたのになんでこうも落ち込んでるの?」

春香「今リセットすべきなのは私。スイッチオン。はいリセット。いつもの春香さん」

春香「今日のお仕事が終わったら、千早ちゃん捕まえて癒されよう。この局にいることはすでに把握済み。私のお仕事が終わる頃と千早ちゃんの収録が終わる頃とで大体同じだし」

春香「持つべきものはやっぱり千早ちゃんだなぁ」

P「……」

P「!」

ガチャ

美希「…………」

P「…よかった。いてくれたんだな、美希」

美希「……テレビ局の前で逃げ出したって……すぐ捕まっちゃうでしょ……」

P「まあな」

バタン

P「美希、今からじゃ事務所に戻る時間はないぞ」

美希「…………」

P「このまま直接スタジオ入りしていいな?」

美希「…………」

P「……」

P「美希、顔を上げてみろ」

美希「や」

P「いいから」

美希「……や」

P「美希」クイ

美希「っ……」

P「あーあー…こんなに目真っ赤にして……」

美希「……ぐず…」

P「ほら。ちーんしろ」

美希「……ふちぃーんっ…!」

P「目薬も」

美希「それは、やっ…」

P「怖くないから」

美希「やぁ…」

P「…まったく」

美希「…………あんなひどいこと言われたの、初めて」

P「…………」

美希「……春香……死んじゃえっ……」

P「そういうことを言うもんじゃない」

美希「……死んじゃえ……死んじゃえ……っ」

P「呪いってのはな。自分に帰ってくるもんなんだぞ」

美希「っ!」ビクッ

P「な、怖いだろ」

美希「…………」

P「それにな。春香だって酷いこと言われたら言い返したくなるだろ。今の美希みたいにさ」

美希「……ミキは本当のこと言っただけなの…」

P「美希。春香はちゃんと、悪いこと言ったって反省してたぞ」

美希「……嘘なの」

P「嘘じゃない」

美希「嘘なの!春香が、反省なんかするわけないの!あいつは根っからの悪人なの!」

P「……美希。考えてみてくれないか」

美希「…………」

P「悪いことを、悪いことと知ってる人。悪いことを、悪いことと知らない人。その2人はどっちが先にいい人になれる?」

美希「…………」

美希「……悪いことを知ってる人」

P「そうだな」

美希「……ミキの方が、悪い子なの?」

美希「みんな、ミキのこと好きじゃないの?みんなうそつきなの…?」

P「…みんなが美希のことを好きだから美希はアイドルをやれてる」

P「でも、美希が悪い子だったなら、ファンのみんなは離れていくかもしれないな」

美希「!」

美希「…………ミキ、今のままじゃダメなの?今のままだと…悪い子のまま?教えて?」

P「それも美希自身が考えることだ」

美希「…今日はみんなひどいの」

美希『ミキの名前は星井美希。十四歳なの』

美希『アイドルのこととかよくわかんないけど、ミキなら多分ラクショーだって思うな』

美希『んーとね、ミキが事務所にいるときはほとんど寝てると思うから、ミキのお昼寝の邪魔だけはしないでね』

美希『ふーん、でもみんなミキと違ってあんまりカワイくないんだね。これなら一番になるのも簡単かも…あはっ☆』


美希『そこの人』

P『……』

美希『ねえったら。そこの人』

P『…ん、俺のことか』

美希『うん。ねぇそこの人。ミキのためにキャラメルマキアート買ってきてほしいな』

P『そこの人じゃない。プロデューサーだ』

美希『……だめ?』

P『プロデューサーと呼ぶなら考えてやる』

美希『プロデューサー。お願い』

P『いやだ。自分で買ってこい』

美希『騙したの!この人!』

P『この人じゃない。プロデューサーだ』

P『美希。また雑誌に載ったみたいだな』

美希『あ。そこのひ』

P『プロデューサー』

美希『プロデューサー』

美希『このくらいどうってことないの。アイドルやる前だってたまに載ったの』

P『でも今のところうちで一番載ってるじゃないか。すごいぞ』

美希『みんなが大したことないだけなの』

美希『ほんと、口ほどにもないってかんじ』


律子『おつかれ美希。次の仕事はね…』

美希『あふぅ……ミキ、疲れたの。もうやりたくない』

律子『……何言ってるのよ?一番になりたいんじゃないの?』

美希『こんな小さい仕事ばっかやってても一番になんてなれないの。もっとたくさんのお客さん集めて歌ったり踊ったりしたい』

律子『あのね。大きな仕事っていうのは小さい仕事をコツコツやって初めて……』

美希『説教ならやめて、律子』

律子『美希、目上の人にはさんをつけなさい』

美希『……ミキ、知ってるよ?律子もアイドルなんだよね?』

律子『!』

美希『でも今じゃお仕事もほとんどないって聞いたよ。もうミキの方が人気もあるし』

美希『ねぇ律子。どうしてミキより人気ない人がミキに説教するの?ミキ、全然わからないの』

P『美希。どうした?今日は元気ないな』

美希『どうしてプロデューサーはいつもミキに話しかけるの?』

P『落ち込んでる奴をほっとけないだろ』

美希『……ミキ、もっと大きなお仕事したい……キラキラできるようなお仕事が……』

P『そうだな。それは美希がこれからたくさん頑張ればいずれは…』

美希『頑張れって言われても、もういや。つまんないお仕事ばっかりでうんざりなの』

美希『ミキはアイドルなんだよ?キラキラできるんだよ?なのにどうしてこんな仕事ばっかりさせるの?』

P『律子には律子の考えがあるんだろう。もう少し律子を信じてやってくれないか?』

美希『……いやなの。もう律子の言うことは聞きたくない』

P『…………』


律子『私としても…もう限界ですよ…』

P『律子らしくないな。どうした』

律子『美希が…最近じゃもう口も聞いてくれなくて……元々入ってた仕事があったんですけど、三件ほどキャンセルしなきゃいけなくなっちゃって……』

P『そこまでか…』

律子『何度言っても聞いてくれないし……もう疲れちゃいましたよ……』

P『……』

律子『プロデューサー……美希の担当、代わってくれませんか……?』

美希『プロデューサーのうそつき!』

P『なにがだ。美希の希望通り、大きなステージだったろ?』

美希『でもミキが主役じゃなかったの!アシスタントってどういうこと!?』

P『仕事内容を詳しく聞かない美希が悪い』

美希『むー!』

P『これに懲りたら次からはちゃんと仕事と向き合うんだな』

美希『プロデューサーなんて嫌い!』

P『でも、キラキラしてたぞ』

美希『……』

美希『ほんと?』

P『これは本当だ』

美希『…………』

美希『ありがと…プロデューサー、さん』

P『社長、お話とは?』

高木『うむ。最近は頑張ってくれているようだね』

P『ええ。美希に仕事が入ってきますからね』

高木『星井君が伸び始めたのは君が担当になってからだろう?』

P『いえ…俺は律子の敷いたレールを辿っているだけですよ』

高木『いやいや、謙遜することはないだろう?私は君を買っているんだ。星井君と組んだことでやっと頭角を現したのだと評価している』

P『…ありがとうございます』

高木『じゃじゃ馬な星井君も、君ならコントロールできるのではないかね?』

P『…はぁ。たしかにドタキャンするようなことはなくなりましたが…』

高木『そこで…君には星井君のプロデュースにのみ専念して貰おうと思う』

P『え……』

高木『君の担当しているアイドルは……天海君、如月君、三浦君、高槻君に星井君……あと……』

P『……今は、その5人のみです』

高木『む?そうだったかね?』

P『美希だけに専念するとなると…春香達はどうなるんですか』

高木『あの子らももういい加減慣れたころだろう。1人でやらせてみるのもいいじゃないか』

P『……無理ですよ。慣れるという意味でもそうですし、あの子達はまだこの業界のことを理解しきれていません。何かあったらどうするんですか』

高木『これもトップアイドルを目指す上での勉強になる。なにより、精神的に強くなる。長い目で見ればこれもまた糧になるよ』

P『…その前に潰れますよ。分の悪い賭けでしかないと思います。自立させるにしても、軌道に乗っていろんな人間と交流させてからでも遅くないでしょう?』

高木『君は…少々過保護過ぎやしないかね?』

P『…………』

高木『君のその方針を貫いたからこそ…失敗したのではないのか』

P『……俺は今でも、過保護過ぎたとは思ってません…』

高木『……君も知っていると思うが、うちには借金がある』

P『……はい』

高木『今星井君に流れに乗って貰わないとね…倒産だって考え得るのだよ』

P『…………』

高木『私も今までが寛容過ぎた。今後の765プロが決定するのは今なのだ。何を棄てても、765プロの存続がなによりも大事じゃないのかね、キミ』

P『…………出来るだけ美希のプロデュースを優先します』

P『しかし他の子達に対しても最低限のことはさせて貰います』

高木『ふむ……君も頑固だね。まぁ星井君を優先してくれるというのであればこれ以上は言うまい』

P『千早、どうだ?1人でもやれてるか?』

千早『……少々、不便なことがあります』

P『不便なこと?』

千早『私は無名です。私の言葉には、説得力がない』

千早『今までプロデューサーを通して発言出来ていたことが、出来なくなりました』

P『……なんとなく、お前の言いたいことを理解した。やりたくもない仕事をやらせてすまない』

千早『……』

P『発言力という意味なら……そうだな。出来るだけ春香と共に行動するといい』

千早『春香と……?』

P『春香がやってる番組のスタッフが千早の出演した歌番組のスタッフでもあるんだ。春香を通せば多少の融通がきくと思う』

千早『……そうですか。わかりました。今まであまり話さなかったのですが、春香に頼んでみようと思います』

P『ああ……おっと…すまない千早。時間だ』

千早『はい…お疲れさまです、プロデューサー』

やよい『お仕事減っちゃいましたぁ…』

あずさ『やよいちゃん、きっと大丈夫よ。プロデューサーさんも一生懸命頑張ってくれてるわ』

やよい『でも最近あまりプロデューサーとゆっくり話してません…やっぱり私、見捨てられちゃったのかなぁ……』

あずさ『そんなことないわ、プロデューサーさんはそんな人じゃない。きっと今は忙しいのよ』

やよい『でも……うぅ……私が才能ないから…プロデューサーも困ってるんじゃないのかなぁ……』

P『…………』

P『2人とも。おはよう』ガチャ

やよい『あっ……!』

あずさ『おはようございます、プロデューサーさん』

P『やよい、今後の仕事についてだが…』

やよい『え!お仕事あるんですか!?』

P『しばらく伊織と一緒の仕事についてもらう』

やよい『……伊織、ちゃん?』

P『伊織は律子の担当なんだが、どうやら伊織を誰かと組ませてみたいらしい。伊織はピンより複数でやったほうが輝くと律子が判断したようだな』

P『そこで俺はやよいを推したんだが、どうだ?』

やよい『お仕事ができるなら、なんでもやります!』

P『よかった。それとあずささんはこの前のオーディション、受かりました』

あずさ『まぁ!本当ですか!?』

P『まだ脇役で深夜帯ですが、立派な連ドラです。これが売れればチャンスですよ』

あずさ『……私、頑張ります。プロデューサーさんのためにも…!』

P『…………』

春香『あ、来てくれてたんですね!プロデューサーさん!』

P『ああ、お疲れさま春香』

春香『お疲れさまです!収録、見てくれました!?』

P『………………』

P『ああ、もちろん』

春香『私、ちゃんと1人でやれてましたか?自分ではなかなか上手く回せてたんじゃないかなって思うんですけど』

P『ああ、春香はもう、一人前だな』

春香『えっ!?そ、そんなことありませんよ!私なんてまだまだです!』

P『いや、周りがよく見えていて頭も回る。トークも素晴らしい。俺がバラエティー番組のプロデューサーなら、これから春香押しでいくな』

春香『そ、そんなまさか!』

P『春香みたいな芸人さん弄りができるアイドルなんて他にいないぞ?弄りの境界線をちゃんと分かってて、やりすぎない程度で笑いを取る…かなり重宝される存在だろう』

春香『そう、でしょうか?』

P『唯一無二の、春香の個性と言えるんじゃないかな。他のアイドルには真似できん』

春香『…それは、美希にもでしょうか……』

P『……え…?』

春香『……プロデューサーさんが、それが私の武器だと思ってくれるなら…私、頑張ります!頑張って才能伸ばします!』

P『…………』

P『ああ。頑張れ』

ブロロロ

美希『ねぇプロデューサーさん』

P『なんだ?』

美希『最近ずーっとミキと一緒にいるんだね』

P『そうだな』

美希『そんなにミキのこと好き?』

P『はあ?』

美希『だってプロデューサーさんがミキとばっかり一緒にいるのってミキと一緒にいたいからでしょ?』

P『仕事の付き添い以外にあるかい』

美希『ふーん?嘘つかなくてもいいんだよ?』

P『あのな』

美希『ミキね、プロデューサーさんなら彼氏にしてあげてもいいよ』

P『他の場所で絶対言うなよそんなこと』

美希『あれ?チャンスだと思うんだけどな。ミキと付き合えるかもしれないのってプロデューサーさんだけなんだよ?』

P『この際はっきりさせとくぞ。お前はアイドルだ。事務所で一番プッシュしてるアイドルだ。そんなお前に彼氏がいるなんて噂でも流れてみろ。立て直すどころか一気に潰れるぞ』

美希『……そんなに縛られちゃうのなら…アイドルやめちゃおっかな』

P『!?』

キキーッ

P『うおわっ!?』

美希『あははっ!プロデューサーさんったら面白い!』

P『…………』

美希『安心して。プロデューサーさんがこれからもミキを楽しませてくれるなら、アイドルやめたりはしないの。でも楽しませてくれなくなったら…わかんない』

美希『だからこれからもずーっとミキのことだけを見ててね?』

美希『どうして?』

P『…………』

美希『答えてプロデューサーさん。どうしてミキの収録中にどこかいっちゃってたの?』

P『あずささんの送迎にいっていた…』

美希『あずさ……?どうして?』

P『…どうしてってな…あずささんも俺の担当アイドルなんだ。暇があればそっちを優先することもある』

美希『暇?ミキを見てなきゃダメなのに暇だって言うの?』

P『美希なら1人でも大丈夫だと思ったんだ』

美希『そういう問題じゃないの。ミキが1人で大丈夫なのは当たり前だよ。そうじゃなくて、プロデューサーさんはミキから目を離しちゃダメだって言ってるの』

P『……』

美希『あずさの送迎?なにそれ。それこそあずさ1人でも大丈夫でしょ。どうしてそんな嘘つくの?』

P『嘘じゃない。本当にあずささんの送迎だ。あずささんは……1人で現場にいけないんだよ』

美希『……は?』

P『……よく迷子になるんだよ』

美希『ふざけないで。あずさはもう大人でしょ?そんなわけないよ。プロデューサーさん、騙されてるんじゃないの?』

P『……本当だ』

美希『あー、もう。話になんない。なに?あずさのこと好きなの?なんでミキをほっぽいてあずさなんかに構うの?』

P『俺は……美希だけのプロデューサーじゃないだろ……』

美希『……ふーん。そんなこと言うんだ。前言わなかった?ミキを見ててくれないなら、アイドルやめるって』

P『…………』

P『じゃあ、なんだ?俺は美希に絶対服従か?』

美希『それがプロデューサーじゃないの?』

P『……!』

高木『星井君を泣かせたようじゃないか』

P『……すみません』

高木『いいかい?あの子はまだ中学生だよ。多少の我が儘は仕方のないことだ。それを平和に宥めてやるのが大人ではないのかね?』

P『……返す言葉もありません』

高木『君にははっきりと言っておいた方がいいようだ。君の仕事は、星井美希のご機嫌取りだ』

P『!』

高木『適当に星井君の好きそうな仕事を与えて、適当に褒めておけばそれでいいんだ。それ以上のことを君に求めてはいない。簡単だろう?』

P『…………』

高木『不満かね?君がちゃんとしたプロデュース業をやりたいというのなら空いた時間で他のアイドルをプロデュースしてやればいい』

高木『ただし、なにを置いても星井君最優先だ。星井君の機嫌を損ねることは、我が社の業績に直接響く。それを肝に命じておいてくれたまえよ』

P『……わかりました…』


P『美希』

美希『!』ビクッ

P『さっきはごめんな』

美希『……許してあげない。ミキに向かってあんなに怒るなんて…』

P『…………』

P『ああ。俺が悪かった。これからはずっと美希の側にいるから許してくれないか?』

美希『……ほんと?』

P『ああ』

美希『……なら、もう美希に怒ったりしないでね』

P『約束するよ』

………
……


P(美希…あんな約束をしておきながら、俺は本当の意味で美希と向き合ったことはなかった)

P(ただ社長に言われたとおり美希の機嫌を取ってきた。美希の側を離れたりはしなかった。でもそんなのは本当に美希のことを見てるとは言わないんだ)

美希「…………」

P(お前がそれで満足だと言うのなら、俺はこれからも同じように接する。でも今のままじゃ本当の意味でのトップアイドルにはなれないんじゃないかって思うんだよ)

P(それに自分自身で気付かないと……きっかけがないと、人間なんてのはいつまでたっても変われない)

美希「……プロデューサーさんも…」

美希「プロデューサーさんも……ミキのこと嫌いになる……?ミキが悪い子だと……嫌いになるの……?」

P「…………」

P「俺は……」

prrrr

美希「……!」

P「…誰からだ?」

美希「…………」

美希「春香」

       彡(゚)(゚)
       彡  と   ミュージックスタート
      f<|只/7ヽ    
      |<V//、\
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      lノハ  (_|]/
     t,Y.|\/

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        彡(゚)(゚)
   /`\  彡  と /´\    
  < ,/\ `<ヽ只7 /\, >.

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        彡  と、       
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          (_,フ ̄

      彡(゚)(゚)           
      彡  と            
     f<|只/7` ̄ ̄ ̄ ̄|l_=_} 
  ,、 __,l|<V//´ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄´  
.〔}'_,l|___,! o  {          
       ノハ、__ヽ         
     /´ /.|´       
    .'  /|  |、
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   (__フ     (_ノノ

                ノ''〉
         彡(゚)(゚)  ./\っ
         彡 と / /    
      /^,<ヽ只7 /
     / ,イ  <V>l'
   ,< /  }  o..|
  ノ ,ij   / __ハ_>
 `    /´./\ \

    / /    \ \
   / /     / /
 / /     < ./

(__γ'       ゝ_´)

    ┌、
    ,ミ,へ.
     \ \゚)(゚)
     / / と    ンン~
    i' /ゝ只7.ハ

     `ゝ` <V/ ノ
       } /´/|
      ./< ,イ、 >,
     〈{''ノ_ノ_, \/

     / ,ィ/  /
    / /.〈 ,ム
  / /   \ \

                彡(゚)(゚)
      ( 、       彡  と        ノ)_   アーイ!
     (_て_,|| ̄ ̄ ̄ ̄<|只/7ヽ ̄ ̄ ̄ ̄||、ノ__)

         ̄ ト、__  `|<V//´ ̄ ̄ ̄ ̄ 
  ,, , -‐= ' ¨_<  〈  . ! o  { 二二ニニニ==‐__∧____
 r ( γ''"~    レ^┘ .,ノハ   >   ̄   ̄ ̄ `i,.、i´  `)ヾ
 ` ー ,,`'' ... __/{  . ____ __ __     __,./\___.-ー~" ,ノ
   ~"''. .〉   >.ニ  ー- - ‐‐ ニ ニ. 、   〈 .==''~
      ― 、/  ̄ ̄ ̄ ̄  ̄    ̄  !/`ヽ
             /  /   .\ \
           ._〈  /      \/、
           (__j        (__ノ'

      ri
  人  .(ゞ)
 `Y´  | |

     .| |(゚)(゚)  決まった…

     .| |  と
       f<|只/7ヽ
      |<V//、\   .i
     _.! o  {_/ /  __人__
   '´ ̄`-' ヽ.,(_|]/   .`Y´
   |  | ̄.´\ \    !
  _|_|     .\ ,>、
  (____フ      (__ノノ

      彡(゚)(゚)
      彡  と  どや?完ぺきやろ?
     r.<ヽ只7i     ノし
     l | <V>l|__ _ ri  て
     l |  o..{、__|_|'{〕 (
     |__|  ハ_>
     | ljl.´ | |
     `´|  | |
       |  |/
     . /|  |             
     〈_.|_|             
     ヽ_t__) 

       (^)(^)ミ
       つ ミ   久しぶりやから緊張したわ
     ,r<只/7ヽ

    / |<V//、\

    〈 '、! o  {_/ /
     Y_),ハ  (_|]/
    /´ _\/、

   / /川 \ \
   |  |  川  |  |
  _|_|  川  |_|_

 (___ノ  ● t___)
     ポト

J( 'ー`)し「……」


J( '∀`)し

響「あいつ…社長室に入ってったぞ…」

貴音「……む?」

響「なんで765プロが社長に……?」

貴音「…………」

響「高木社長も今きてるし……まさかあいつ……」

貴音「…………あの、響」

響「な、なんだ?」

貴音「あまり私の後ろにひっついてこないでください。くすぐったいです」

響「へっ?うわぉっ!?べ、別にひっついてなんかないぞ!」

貴音「それにあなたはなにをこそこそしているのです?気になるならあなたも社長室にいって聞いてくればよいのでは?」

響「そんなこと言ったって…さっき社長に追い出されちゃったろ」

貴音「ではあなたはその疑問を解決せずに放置するというのですね?」

響「放置って……」

貴音「響、心に迷いがあればアイドルとしての活動にも影響するものです。そのような状態で私と競おうなどと……」

響「…………」ジッ

貴音「……なんです?」

響「そうか、お前不安なんだろ?」

貴音「!」

響「さっき社長が言ってたもんな。美希がうちに入ってくるみたいなこと」

貴音「……それが?」

響「貴音、美希の代わりに765プロに飛ばされるんじゃないか?」

貴音「…………」

響「自分が思うにさ、自分たちのユニット「プロジェクト・フェアリー」って961と765が仲良しだってことを世間に知らせるために作ったんだと思うんだ」

響「でも社長の真の狙いは美希をうちに引き入れることで……そのためならうちのアイドルと交換って形でも構わないんだろう」

響「……それで」

ハム蔵「ヂュヂュヂュ」

響「そう、その交換が世間から怪しく思われないために友好関係をアピールした」

響「765側にとっても、三浦あずさの一件から話題を逸らすためにむしろありがたい提案だったはずだ」

ハム蔵「ヂュイ」

響「おかしいと思ったんだよなー。うちと765があんなにスムーズに合同ユニットを立ち上げられるなんてさ。でもこういう、なんていうの?裏取引?みたいなのがあったとしたら納得できるよな」

ハム蔵「ヂュヂュイ」

響「どうだ!俺の推理完璧だろ!」

貴音「…………面妖な」

貴音「仮にそうだとしても…私のやるべきことは変わりません」

響「む……またカッコつけか…」

貴音「響、これも先ほど言いましたよね」

響「はいはい、どこの事務所にいようとトップを目指すんだろ?もう何度も聞いたってば」

貴音「相手がどうこうではないのです。自分自身が信念を持って自分自身の力のみで頂点へと歩み進むことに意味があるのです」

響「……いつも口癖みたいに自分自身って言うけど、貴音の人気は961プロのバックアップありきじゃないか」

貴音「…………!」

響「961にいながらも美希に勝てないってのに…いざ美希が961に来たとしたら、どうやって勝つってのさ。トップを目指すのは勝手だけど結果出せなきゃ意味ないだろ」

貴音「……響」

響「自分は嫌だね。961プロから出ていく気はない。自分には守らなきゃいけない家族がいるんだ。下手に765プロなんかに移って落ちぶれてちゃ目も当てられない」

響「そこまで自信があるなら、いざ自分か貴音が765プロに飛ばされることになっても…そのときは貴音がいけよな」

貴音「…………」

響「…なんだ?なにか言い返すことがあるのか?」

貴音「ばっくあっぷとはどういう意味でしょうか?」

響「…………」

貴音
5
4
3 美希 響
2 P 春香 千早 やよい 雪歩 真 伊織 亜美 真美 あずさ 律子 小鳥
1
961プロのアイドル
765、961合同ユニット「プロジェクト・フェアリー」のメンバー
孤高のアイドルと称されているとおり、マイペースで他人と合わせようとしない
美希や響を競争相手と認識しているが、感化されることなくぶれずに自分の感性を貫き通す個性派
ゆえに美希からはほとんど無視され響からは常に威嚇されているがまったく意に介していない
アイドル活動において他人に介入されることを嫌い、自らの実力のみで頂点を目指そうとしているためユニットに対しては否定的
しかし自分の人気が961プロの権力によるものが大きいと知りつつも黒井によるプロデュース方針に口を出すことはない
基本的に黒井の指示には逆らおうとせず、素直に聞き入れている
美味しいおやつもくれる


5
4 貴音
3 美希
2 P 春香 千早 やよい 雪歩 真 伊織 亜美 真美 あずさ 律子 小鳥
1
961プロのアイドル
765、961の合同ユニット「プロジェクト・フェアリー」のメンバー
明るく素直でさっぱりとした性格だが、直情的で自分の理解に及ばないものに対しては攻撃的かつ否定的
やる気のないわりに結果を出す美希、謎の生物貴音の個性に勝手に振り回され、本来の性格から少し歪み、結果を重んじるリアリストになっている
そのためフェアリーとしての活動では本領を発揮出来ないことも多く、自身でもなんとなくそれを肌で感じているため、ユニットに対してやきもきしている
ユニットの個人プレイ重視な雰囲気に馴染めずにいるが、響自身もそんな美希や貴音に反発してるため引っ込みがつかなくなっている
本来は寂しがり屋で孤独を嫌う
最近765のツインテ小動物チックな子が気になる

美希「………………」

P「…どうしたんだ美希。春香からなんて…?」

美希「…………」

美希「ね、プロデューサーさん」

P「なんだ」

美希「さっきの話、今日がいい」

P「さっきの……って」

美希「今日が、ハニーの日」

P「………………今の仕事の後でか?」

美希「ううん。今から」

P「……美希」

美希「うちから代役用意すれば、ぎょーせき?的にはプラマイゼロでしょ」

P「!……本気か」

美希「うん」

P「…………」

P「仕事を優先させることが条件だと言ったろ」

美希「今日じゃなきゃイヤ。今日じゃなきゃ…明日からずっとイヤになる」

P「美希!」

美希「お願い。明日からしばらくお休みなしでいいから」

P「!」

P「……しばらくというのは…どれだけだ?」

美希「プロデューサーさんが満足するまで」

P「っ…………はぁ……」

P「……春香からのメールの内容は、教えてはくれないんだな?」

美希「うん。教えない。けど春香のメールのせいでお休みするんじゃないよ」

P「そうか……わかった。今日だけだぞ。いや、今日限りだ」

美希「!……うん!」

P(……久しぶりのドタキャンだな……まぁ最近はあまり休まず仕事してるから…理由をつければ問題にはならないか…)

P「いいか美希、今日はお前はお腹が痛いんだ。わかったな」

美希「うん、ミキ今すごいお腹いたいの」

P「……」

P(代役か…いや、歌番組だ。代役なんて……)

P(……歌手方面である程度知名度のある子なら…相談してみるだけなら……)

P(春香は間もなく仕事。千早は……千早ももう収録に入ってる頃か)

P(……双子の番号はわからんな。伊織や真も……いや、どのみちこの2人は仕事中か)

P(律子……無理だろうな……)

P(…………あずささん……)

P(………………今日も)

P(今日もあずささんに…繋がらないんだろうな……)

春香「……美希、うまくやったかな」

春香「……私はどっちに転んでもいいんだけどさ」

春香「美希も、ほんとぶりっこなんだから」



美希「ね、ハニー。これからどうしよっか?」

P「…ちょっと先に事務所に戻ってもいいか?確認したいことがあってさ」

美希「それだけは駄目」

P「え?」

美希「……」

美希「さっき決まったでしょ?今日はハニーの日なの。今日はミキの行きたいとこにいくの!」

P「……わかったよ。じゃあどこにいくんだ?誰にも見つからないようなところにしてくれよ。ただでさえ今日は病欠してるんだから」

美希「はいなの。今考えるね」

P「……」

P(いつも通り繋がらないとは思うが、万が一繋がったとしても…この場であずささんと会話するのはマズいな…)

P(やよいに声をかけてもいいが、歌番組に関してはやよいはほとんど経験がない…………代役として許されるとは思えない)

P(あと俺が電話番号を知っているのは…………)

P(………………雪歩……か……)

P(………………)

真美「ふーん。真美、そんなハイドショーみたいなことテレビの中でしか見たことないよ」

雪歩「本当のところは知らないよ。知りたくもないし」

真美「じゃあ兄ちゃんがあずさお姉ちゃんをプロジュースしてんのも、あずさお姉ちゃんが好きだからなの?」

雪歩「!……さあ」

真美「だって兄ちゃんもりっちゃんも担当するアイドルは自分たちで決めたんでしょ?最初からシタゴロロありきで担当した可能性もあるよね」

雪歩「……ふっ。ませてるねぇ真美ちゃん。真美ちゃんもようやくお子ちゃま卒業できたかな?」

真美「……ゆきぴょんも早く男子嫌いなの、卒業したら?そーゆーのって大人なら簡単にわりきりるもんなんじゃないの?」

雪歩「!」

真美「お仕事に関してもそーだよね。嫌なお仕事断って好きなお仕事ばっかやってさ。人気なくて仕事少ないのはわかるけどそーやってお子ちゃまみたいなワガママを……」

雪歩「………………」ギロ

真美「!!…………」

雪歩「…………で」

雪歩「結局なにを聞きたいんだっけ。真美ちゃん。真美ちゃんが頼んだんだよね。私に」

真美「え?に、兄ちゃんと……あずさお姉ちゃんのこと……」

雪歩「本当に関係があったのかって?あったんじゃない?本人は否定してるみたいだけどさ」

雪歩「だってあの人……表ではいい人ぶってるけど、嘘吐きだし」

雪歩「どうしようもない嘘吐きだしね」

prrrr

雪歩「!…………」

真美「……鳴ってるよ。出ないの?」

雪歩「…知ってる」ピッ

雪歩「はい」

雪歩「……はい。近くですよ。真美ちゃんと一緒です」

雪歩「…今からですか?私、今日はオフですよ?」

真美「……今日も、っしょ」ボソ

雪歩「………………」チラ

雪歩「……はぁ。え、歌?それってトークもあるやつですか……?」

雪歩「……じゃあ、まぁ…それなら……」

雪歩「…………え?それって……元々美希ちゃんが出る奴ですよね?」

真美「!」

雪歩「…………なんですかそれ?それって美希ちゃんのお下がりってことですよね?」

雪歩「プロデューサーから?……あの人、今更なんなんですか……!?」

雪歩「なら……余計に遠慮させてください。大体、私に用があるならあの人が直接言えばいいじゃないですか。なんで律子さんを挟むんですか?」

雪歩「……っ!!そんなの知りませんよ!そんな、いつもいつもあの人の勝手に振り回されて……私は都合のいいだけの女じゃないですっ!」ガタッ

真美「っ!?」

雪歩「し……!失礼しますぅ!」ピッ

雪歩「っ……はぁ……」

真美「…………」

真美「ど、どうしたの?」

雪歩「…………何が?」

真美「そんなに声を荒げてさ…ゆきぴょんらしくないじゃん」

雪歩「……真美ちゃんが、私の何を知ってるの?」

真美「っ」

雪歩「……ごめんね。ちょっと律子さんと仕事の話でね。私は真美ちゃん達とは違って仕事選んでるの」

真美「……ふーん。少ない仕事を選んでるからミキミキのおこぼれがいくんだねぇ」

雪歩「あはは。実力があるからじゃないかな?美希ちゃんみたいな有名人様のおこぼれがくるのってさ。実力がない真美ちゃんにはそんな話、きたことないでしょ?」

真美「……よく言えるよね。真美に向かって。ゆきぴょんなんか誰も味方いないくせに」

雪歩「味方?周りに媚びて得た味方なんて、なんの役に立つの?そんなものに頼ってアイドルしてるの?」

真美「は?何言ってるの?さっぱり意味わかんないんだけど」

雪歩「…まあ、お馬鹿ちゃんにはわからないだろうけどね」

真美「は!?」

雪歩「真美ちゃんも、美希ちゃんもそう。春香ちゃんもやよいちゃんもあずささんもみんな。味方とか信頼とかほんと馬鹿みたい。信じたところでいつかは裏切られるだけなのに。ほんと、くだらないよ」

真美「…………」

P「…………」

美希「律子、なんだって?」

P「断られたらしい」

美希「ふーん。意外。雪歩が好きそうなお仕事なのにね」

P「……俺から頼んだのがバレたから……なのかもな」

美希「え?」

P「いや…………雪歩も駄目となると…」

美希「やよいは?」

P「やよい…か」

美希「やよいなら電話してもいいよ」

P「なんで美希の許可が必要なんだよ」

美希「今ハニーの日だから」

P「……はいはい」

美希「はいはいじゃないの」

P(……やよいしかもうアテはないか)

P「……」ポパピプペ

美希「ところで、やよいの番号覚えてる?」

P「え、携帯だろ?覚えてるわけないだろ。美希は覚えてるのか?」

美希「ハニーのだけ」

P「あ、そう。若いな。俺は誰のも覚えられんよ」

美希「……だよね」

P「この携帯を無くしたら連絡出来なくなるんだから、弄ったりするなよ?」

美希「はいなの」

亜美「…………」ポチポチ

やよい「そんな携帯ばかり弄って楽しいの?」

亜美「別に…楽しいとかないけど…これで亜美達のこと、見れるから」ポチポチ

やよい「……人気のこととか?」

亜美「うん…」ポチポチ

やよい「へー…」

亜美「やよいっちも携帯慣れた?」

やよい「私は電話とメールするだけのしか持ってないし。さすがに電話とメールくらいわかるよ」

亜美「そなんだ。じゃ亜美にもメルアド教えてよ」

やよい「えっ……と、これはお仕事用にって事務所から貸してもらってる携帯だから…」

亜美「え、いいじゃん。亜美もお仕事仲間なんだし。亜美の方はお仕事用じゃないの教えるからさ」

やよい「教えてもらっても……電話とかしないよ?…話なら事務所でもできるでしょ…?」

亜美「なんで…?亜美、事務所じゃないとこでもお話ししたいよ」

やよい「じゃ、じゃあこうしてファミレスとかで会ってもいいし。私も……呼ばれたらくるし…」

亜美「ほんと?絶対だよ」

やよい「うん……時間、作れたら……」

亜美「…ところでやよいっち。今日はなんで寄り道したの?いつもお家にチョッコーなのに」

やよい「う、うん……うちじゃあんまりおもてなしとか出来ないし」

亜美「そんなこと気にしないでいいのに。またやよいっちの弟達と遊んであげようかなって思ってたんだけどなぁ」

やよい「うん…また今度おねがい」

亜美「……」

やよい「…………」

亜美「最近なにか楽しいことある?」

やよい「……うーん。うん…特にないかな……」

亜美「そっか…」

やよい「うん…」

亜美「……」

やよい「…あ、亜美と話すのはいつも楽しいよ?」

亜美「!ほんとっ?」

やよい「うん…」

亜美「えへへ、亜美も!」

やよい「うん…ありがとう」

亜美「うん!」

やよい「じゃあ…そろそろ帰る?」

亜美「えっ?なんで?まだ明るいよ?」

やよい「もう少しで弟達帰ってくる時間だし…」

亜美「もうちょっといいじゃん、ねっ?亜美もまだ話したいこといっぱいあるし!」

やよい「うん、でも…」

亜美「お話、楽しいよねっ?そうだ、亜美やよいっちに聞きたいことあるの!ね、いいでしょ?もうちょっとだけだから!」

やよい「……わかったよ。あとちょっとね。ほんとね?」

亜美「う、うん!」

やよい「それで聞きたいことって?」

亜美「あっ……えと、なんか好きなゲームとか……ある?」

やよい「……ごめん、ない」

亜美「あっ……そうなんだ…」

やよい「…………」

亜美「あっ!じゃあ亜美、今度さ……!」

prrrr

やよい「!……プロデューサーからだ」

亜美「兄ちゃん……?」

やよい「亜美、出るね?」ピッ

やよい「もしもし。やよいです。お疲れさまです」

やよい「今ですか?あ、はい!全然大丈夫ですよ!」

亜美「……」

やよい「はい……はい…………え?それってあの毎週やってる……ですよね?」

やよい「えー!私がですか!?…え、いいんでしょうか?」

やよい「い、いえ。私はもちろん大丈夫です……いえ、ぜひお願いします!」

やよい「はい。えーっと……ずっと前にプロデューサーに連れてってもらったファミリーレストランです。覚えてますか…?」

やよい「……あ、しょうがないですよ!えっとですね、事務所から私の家までの途中のー……あ、はい!そこです!」

やよい「そこに今、亜美と一緒にいてて……」

やよい「え、そうですよ。亜美も一緒です」

亜美「……?」

やよい「はい…代わりますか?……はい」

やよい「亜美、プロデューサーからだよ」

亜美「えっ?う、うん…」

亜美「もしもし…兄ちゃん?」

亜美「えっ。うん…隣で聞いてたけど…やよいっち、お仕事入っちゃったの?」

亜美「うん……えっ?亜美も!?」

やよい「!」

亜美「え、えーと…えとえと、りっちゃんにはそのこと……今から言うの?だ、大丈夫なの?」

亜美「……あ、亜美は…」チラ

やよい「……」

亜美「…………」

亜美「やよいっち……このお仕事、亜美も一緒でいいかな……?」

やよい「えっ?」

亜美「あ、亜美…もしかしたら迷惑とかかけるかもだけど……いっしょーけんめい頑張るから……!」

やよい「……プロデューサーが、亜美もって言ったんだよね?」

亜美「うん……」

やよい「じゃあ大丈夫。一緒に頑張ろう?」

亜美「っ!!う、うん!ありがとうやよいっち!」

亜美「え?……あーっ!ごめん兄ちゃん!……うんっ!亜美も一緒にやりたいっ!」

亜美「うん……うん!大丈夫!ちゃんと覚えてる!うん、わかった!じゃあやよいっちに代わるね!」

亜美「はい、やよいっち!」

やよい「……」

亜美「?どしたの?」

やよい「……ふふ、ううん。なんでもない。頑張ろうね、亜美!」

亜美「うん!」

P「……これでよし」

美希「亜美も誘ったんだ?」

P「やよい1人より華やかになるかと思って」

美希「あはっ。2人合わせてやっとミキ分なの」

P「あとは……楽曲データを送らなくちゃ……美希、ちょっと事務所に」

美希「ダメ」

P「……ちょっとの間だけだ。出掛けるにしても俺にだって準備がいる。持ち合わせも多くない」

美希「ミキがぜーんぶ払ってあげる」

P「……お前小遣い制だったよな?」

美希「おこづかいの日は昨日だったの」

P「どうしてそこまで事務所にいくことを拒む?」

美希「雑用は律子か小鳥に頼めばいいの。事務所にいるんでしょ?今日はハニーの日なの。ハニーは、今日だけはミキのものだって言ってくれたの」

P「…………」

美希「…………」

from あまみはるか
件名 さっきはごめんね

さすがに大人げなかったよ。美希にはわからない話だったね。

お詫びにいいこと教えてあげる。

今ね、事務所に三浦あずさがきてるよ。
今日1日ずっと居着いててもおかしくない様子だった。
このままじゃお仕事終わりにでもプロデューサーさんと会っちゃうんじゃない?
プロデューサーさん、いつも1日の終わりに事務所にいったん戻ってレポートみたいなの書いてるから。知ってた?

別に美希を使おうってわけじゃないけど、会わせていいの?
美希だよね?
プロデューサーさんの携帯に細工したの。
三浦あずさが言ってたよ。プロデューサーさんの電話に繋がらないって。
それ、いつかはバレるよ。言わないでおいてあげるけどね。

私からはそれだけ。
お仕事がんばってね。

天海春香

律子「…………ふぅ」パタン

律子「…………」カタカタ

律子「これね……」

律子「たしかにこの曲ならやよいと亜美に合ってる……出来がよければ、もしかしたら……」

律子「……亜美…………雪歩……」

律子(……やっぱり、向き不向きがありますよね。プロデューサー)

律子(あなたを見てプロデューサーになろうと決意したのに、あなたのようにはなかなかいかない)

律子(……いえ、私はあえて、あなたになることを避けてきたのかもしれない…)

律子(あなたを……反面教師にしたのかもしれない)

律子(だって……夢だって、なんだって……諦めたくないって想いがあるのに…諦めなくちゃいけなくなった時ほど……辛いことはないもの)

律子「……私があの時、美希から逃げなければ……ちゃんと向き合っていたら……」

律子「雪歩もあのまま……」

律子「…………」

律子「変わらなくちゃいけないのは、ずーっと私の方ね」

真美「…………」

雪歩「…………」

真美「……ここのお茶、おいしいね」

雪歩「…………そう」

雪歩「よかったね」

真美「……ゆきぴょんはもうお茶やってないの?」

雪歩「…………さあね」

真美「前はいれてたじゃんね」

雪歩「……前は前だよ。なに?」

真美「いや…………」

雪歩「そう」

真美「…………」

真美「……やっぱりさ、ミキミキが担当プロジューサー変わってから?」

雪歩「!……」

真美「…………やっぱりそーなんだ」

雪歩「憶測でものを言うのはやめたほうがいいんじゃないかな。人間レベルが今以上に下がって見えるよ」

真美「オクソクじゃないよ。だって真美はゆきぴょんよりも前からりっちゃんの担当なんだよ?」

雪歩「……」

真美「兄ちゃんにお茶いれなくなったの、ミキミキのせいでしょ?」

P『発言力という意味なら……そうだな。出来るだけ春香と共に行動するといい』

千早『春香と……?』

P『春香がやってる番組のスタッフが千早の出演した歌番組のスタッフでもあるんだ。春香を通せば多少の融通がきくと思う』

千早『……そうですか。わかりました。今まであまり話さなかったのですが、春香に頼んでみようと思います』

P『ああ……』

雪歩『…………』

P『っと、雪歩は何かあるか?』

雪歩『い、いえ……とくには……』

P『そうか……』

雪歩『あの……今日の目標は……いつも一緒ですけど、男の人とも普通に会話すること…です』

P『そうだな……千早、いつも通りフォローしてやってくれ』

千早『はい』

雪歩『……千早ちゃん……いつもごめんなさい…』

千早『別に構わないわ』

P『おっと…すまない千早、雪歩。時間だ』

千早『はい…お疲れさまです、プロデューサー』

雪歩『お疲れさまです……あ、そ、そうだ……』

P『……?』

雪歩『あの……き、今日は水筒にお茶をいれてきてて……もしよかったら……その……』

P『…そうか。ありがとう。でも今日は急いでてな…また今度いただくよ』

雪歩『あ……すみません邪魔して……』

P『こっちこそごめんな。じゃあ』

ガチャ

バタン

雪歩『……』

雪歩『……』

千早『萩原さん、今日歌う曲は覚えてきた?』

雪歩『う、うん』

千早『そう。ならいいわ』

雪歩『この前はごめんね。私がミスしちゃって…』

千早『仕方ないわ』

雪歩『でも……私が1人じゃあまりテレビに出れないからって…いつも千早ちゃんに迷惑かけて……』

千早『1人でテレビに出られないのは私も同じ。無名だもの。私の実力不足ゆえね』

雪歩『えっ…あ……そ、そういう意味じゃなくて……私は1人で出る勇気がなくて……』

千早『……それなら謝る前に努力するべきよ。せめて他の男性とも、プロデューサーと同じくらいまで喋れるようになるべきね』

雪歩『……プロデューサーは…前は怖かったけど、最近やっと慣れてきたから……』

千早『そう……以前から不思議に思っていたのだけど、萩原さんは男性が苦手なのにプロデューサーの担当よね?』

雪歩『あ、えっと、それはね……』

P『今日から俺が雪歩の担当プロデューサーになる。よろしくな』

雪歩『私の…担当プロデューサー……は、はい……よろしくお願いします……』

P『……もうちょっと近くに来れないか?』

雪歩『す、すみません』

P『まあいいか。担当が律子じゃなくて俺なのは意外だっただろうが、理由がある』

雪歩『理由……?』

P『まず男に慣れるためだ。雪歩の男性恐怖症はアイドルとして致命的だからな』

雪歩『……そうですよね。私なんかがアイドルだなんておこがましいですよね』

P『なに言ってる。そんなことは思ってない。雪歩にはアイドルとしての才能がある』

雪歩『…………』

P『信じろ。俺が必ず雪歩を大人気アイドルにまでしてみせるから』

雪歩『……本当ですか?』

P『ああ』

雪歩『……私、きっとたくさん迷惑かけちゃうと思います。多分、プロデューサーが思ってるよりもずっと…駄目な子です』

雪歩『そんな私でも……見捨てないでくれますか……?』

P『当たり前だ。迷惑かけてもいい。最後まできっちり面倒は見る』

P『俺はいつまでも雪歩のプロデューサーだ』

美希『ねー、プロデューサーさんもそう思うでしょー?』

P『ああ』

雪歩『……』

やよい『プロデューサー、最近美希さんとばっかり行動してますよね』

春香『美希の担当、律子さんからプロデューサーさんに代わったんだって』

雪歩『!』

やよい『え、そうなんですか?』

伊織『ふん。最近目に見えてあいつの仕事が増えてるのってそういうこと……プロデューサーが代わったからってコロコロと態度変えて、あれで本当にプロのつもりかしら?』

やよい『最近私のお仕事が減ってきてるのって……私が忘れられてるからじゃ……』

雪歩『…………』

伊織『…じゃあ実力をつけて見返してみなさいよ。ほらいくわよやよい』

やよい『あ……うん。いってきますね』

雪歩『頑張ってね』

春香『いってらっしゃーい』

ガチャ

バタン

雪歩『……春香ちゃんはどうしてるの?』

春香『なにが?』

雪歩『お仕事……順調みたいだけど』

春香『私はプロデューサーさんに言われたこと、ずっと練習してる』

雪歩『……プロデューサーに言われたこと……?』

春香『トークの練習。ひたすらテレビ見て会話回しが上手い人の真似したり、面白い言い回しを考えたり』

雪歩『……すごいね。春香ちゃんは』

春香『プロデューサーさんが見つけてくれた、私の個性だから。目標があればそれを目指すだけだよ』

雪歩『…………』

雪歩『…私は……私の…………目標は……』

雪歩『……プロデューサー』

P『ん』

雪歩『あの……この間約束した、お茶をいれてきま……』

美希『あー。これ雪歩が作ったの?』ヒョイ

雪歩『え、あっ……!』

美希『んー…………苦いの……ミキ嫌いかも……』

P『おい、美希……』

雪歩『…………』

美希『うえー。お口が渋いのー。ね、プロデューサーさん。今からミキとキャラメルマキアート飲みにいこ?』

P『え……』

雪歩『……』

美希『ねーねー。いこおー』グイグイ

P『…そうだな。いこうか』

雪歩『!………………』

美希『えへへ。プロデューサーさんのおごりねー』

P『ああ』

ガチャ

バタン

春香『…………ちっ』

雪歩『……………………』

雪歩『………………』

雪歩『…………見捨てられちゃった……かな…』

雪歩『…………』


千早『……それなら謝る前に努力するべきよ。せめて他の男性とも、プロデューサーと同じくらいまで喋れるようになるべきね』

伊織『…じゃあ実力をつけて見返してみなさいよ』

春香『プロデューサーさんが見つけてくれた、私の個性だから。目標があればそれを目指すだけだよ』


雪歩『……私がやるべきこと……しなきゃいけないこと……』

雪歩『……男の人と……話せるようになること…………』


P『発言力という意味なら……そうだな。出来るだけ春香と共に行動するといい』


雪歩『……そうだ…私も春香ちゃんみたいに喋れるようになれば……春香ちゃんの真似をすれば……きっと男の人とも……』

雪歩『1人で……テレビにも……!』



P『雪歩、今日はなんであんな無理をしたんだ?』

雪歩『……ごめんなさい』

P『何度も確認したよな?今日の収録は男性が司会で、ゲストも男性ばかりだって』

雪歩『……はい』

P『……結局、今日の収録はボツだ。当然だ、あんなに悲鳴をあげられたら男の方も傷つく。司会者さん、声には出してなかったが…怒ってたぞ』

雪歩『…………』

P『もっとゆっくりでいいんだ。雪歩。もっと徐々に慣れてからで……』

ダイスキハーニィー

P『っ!!』

雪歩『!』

ピッ

P『もしもし……ああ、すまん。少し一服していたんだ』

P『ああ、わかった……今すぐいくから……ああ……』

雪歩『………………』

雪歩『(……徐々に慣れていけばいい…………?……あなたがいないのに、どうやって…………?)』

ピッ

P『……すまん雪歩。すぐ出なきゃいけない』

雪歩『(頼りたいのに……私の傍にはいてくれないくせに…………私のことほったらかしにするくせに…………)』

P『……これからしばらく、雪歩の仕事のことは律子に管理してもらうことになった』

雪歩『っ!!』

P『同じ女性の目線からの方が…男性恐怖症を克服する糸口を見つけられるのかもしれない』

雪歩『(……違う……そんなの、ただの建前ですよね……)』

P『雪歩も今までよりはやりやすくなると思う』

雪歩『(私……美希ちゃんと取り替えっこされちゃったんですよね……)』

P『ごめん。俺の力及ばずでこんなことになって…』

雪歩『…………』

P『でも、俺も律子も雪歩に才能があるのは知ってる。どんな状況だろうと、雪歩はアイドルとして……』

ダイスキハーニィー

P『…………』

P『……すまない。もういくよ。帰りは律子がきてくれることになってる。最近免許をとったらしくてな…』

雪歩『(……最後の言葉まで……邪魔されちゃうんだね……あの子に……)』

P『…………じゃあな、雪歩』

雪歩『…………』

ガチャ

バタン

雪歩『………………』

雪歩『……ひっく……!』

律子『雪歩、今日から私があなたのプロデュースをさせてもらうわ。よろしくね』

雪歩『はい。よろしくお願いします』

律子『確認なんだけど…男性に囲まれる現場が駄目なの?それとも二、三人程度でも駄目?』

雪歩『駄目です』

律子『今までプロデューサーと一緒にいてもまだ慣れない?』

雪歩『はい』

律子『んー…じゃあ直接会話するのはNG?』

雪歩『はい』

律子『……じゃあトークの際にはできるだけ距離を離してもらいつつ他の子と一緒に…』

雪歩『あの』

律子『うん?』

雪歩『男性が関わるお仕事はすべてNGにしてください』

律子『……は?』

雪歩『メイクの人も衣装さんも、私に近づくスタッフさん全員です』

律子『…そんな仕事、あると思う?』

雪歩『男の人に見られたくないんです。カメラマンさんとかもできれば女性がいいです』

律子『無理に決まってるでしょ。そんな条件つけられる立場じゃないってわかってるわよね?』

雪歩『じゃあいいです。その条件に合うお仕事がなければ』

律子『じゃあいい……ってどういうことよ?』

雪歩『知りません。もうどうでもいいです』

雪歩「…………別に美希ちゃんのせいじゃないけど?なんの根拠があってそんなこと言ってるの?」

真美「ミキミキが兄ちゃんのとこにいって、ゆきぴょんがりっちゃんのとこにきた。それからじゃん」

雪歩「しつこい。私がお茶をいれなくなったからってなにが変わったっていうの?なんでそんなに気になるのさ」

真美「…ゆきぴょんがお茶をいれなくなったから、兄ちゃんがいれるようになった」

雪歩「……」

真美「兄ちゃんが事務所にいるのってあんまないけど……兄ちゃんがいるときってゆきぴょん必ずいるよね」

雪歩「……」

真美「そんで文句言いながらいっつも飲んでる」

雪歩「……」

真美「それがちょっと気になったの」

雪歩「……意味分からないよ。ただの偶然でしょ。結局なにが言いたいの?」

真美「わかんない……嫌ってる人なのにそれだけ一緒にいるのって、不思議だなぁって思って」

真美「真美は……嫌いな人とは一緒にいたくないもん。お仕事だって一緒にしたくない」

雪歩「……そんなこと言っといて、一緒に仕事してるよね…今日も」

真美「したくないよ。でもしなきゃいけない。それがプロじゃん」

雪歩「!……真美ちゃんごときがよくプロを語れるね」

真美「……なんか違和感あったんだよね。悪口言ってるときのゆきぴょんってさ、なんだか……偽物みたい」

雪歩「……は?」

真美「さっき、りっちゃんと電話してたときとかさ……見たことないゆきぴょんで…なんか、そっちがモノホンなんだなって」

雪歩「…………」

真美「真美と似てるって思った。なにか恐いことがあって、それに向かっていっぱい怒って。ほんとはすごく怯えてるのに」

雪歩「わかった風な口聞くの、そこまでにしてくれないかな?すごく耳障りなんだけど」

真美「やっぱゆきぴょんって、はるるんには負けるよね」

雪歩「っ」

真美「なんかはるるんの真似してるけどさ、全然はるるんっぽくないよ。はるるんはもっと……忍者みたい」

雪歩「……忍者?」

真美「うん。隠れたり手裏剣投げてきたり、たまに寝返ったり」

雪歩「…………そうだね」

真美「ゆきぴょんさぁ、もっとほんとのこといっぱい言った方がいいんじゃない?なんかいっつも勝手に辛そうにしてんだよね。見てて真美も疲れてきちゃうよ」

真美「ゆきぴょんのキャラじゃないっしょ」

雪歩「……その真美ちゃんの思い込みが激しいところ、私だいっきらい」

真美「……真美だってだいっきらいだよ。ゆきぴょんのこと」

雪歩「あっそ…………ただ、先輩としてアドバイスしてあげる」

真美「……なに?」

雪歩「自分の本心を知ってるのは、結局自分なんだよね。知らないふりしてても無駄なの」

真美「……?」

雪歩「……仲直りした方がいいと思うよ。亜美ちゃんと」

小ネタ

プロデュース担当歴
P (律子)→春香→千早(雪歩)→あずさやよい→美希
律子 伊織(美希)→亜美真美→真→雪歩

人気度(ファン人数)
A 美希
B 全盛期あずさ
B 真 響 貴音
C 伊織
C 春香 あずさ
D 千早 雪歩 真美 律子
D やよい 亜美

不人気度(アンチ人数)
A あずさ
B 春香
B 美希 全盛期あずさ
C 貴音 響 真 伊織
D 真美 千早 亜美 雪歩 律子
D やよい

認知度
A 美希 春香
B あずさ 響 貴音
C 真 伊織 真美
D 千早 雪歩 亜美 やよい 律子

口喧嘩強さ(煽りテク込み)
A 春香 あずさ
B 真 雪歩 伊織 貴音
C 律子 千早 小鳥 響
D 美希 やよい 真美 亜美

春香「ふう~……」

春香「……えーと、リハまで十五分くらいかな。何してようかな」

春香「プロデューサーさんに電話しちゃおっかな」

春香「…………なんつって」

春香(美希は仕事にいってるのかな。あの様子じゃドタキャンしたかも。泣いてたし)

春香(どっちにしてもプロデューサーさんを放すことはないだろうな。きっといつも以上に拘束してるはず)

春香(別に教えてあげなくてもよかった。修羅場るのも進展がありそうで面白そうだし。ただ美希だとあの人に丸め込まれそうなのが……)

春香(それにプロデューサーさんとあの人を会わせたくないのは私も同じ…………その場しのぎにしかならないんだけど)

春香「……はぁ……」

コンコン

春香「!はーいっ?」



春香「…………」

春香「えっ……ち、千早ちゃんが……?」

prrrr

P「ん」

美希「…………」

P「携帯」

美希「……春香から」ヒョイ

P「そうか」

ピッ

P「もしもし?」

P「………………はっ?」

美希「……」ピト

P「え……それは、千早がか?」

美希「…………」ピト

P「ちょ、まて…………美希、離れろ。運転しにくい」

美希「どういうこと?なんで千早さんが?」

P「だからそれを今から聞くんだよ」

美希「ミキ、千早さんに電話してみる」

P「ああ」

P「もしもし春香?すまん、運転中だったもんで……それで、さっきの話は確実なのか?」

美希「……」ピピピピ

prrrr

千早「……」

パタン

黒井「……出なくていいのかね?」

千早「はい」

高木「…………」

黒井「では話を再開しよう」

高木「……如月君。そんなのは認められない。君は我が765プロのアイドルとして私がスカウトしたのだよ。今更そんな勝手は……」

千早「スカウト……ですか。でしたら選択権は私にあるはずです」

高木「……」

黒井「ククク…その通りだね。その時と今の状況は何ら変わりない。選ぶのは千早ちゃんだ」

高木「しかし……」

黒井「高木。こうして仕事をキャンセルしてまで来てくれたんだ。千早ちゃんの意志は堅い」

千早「…………」

黒井「歌にのみ興味を示し、歌の力のみで頂点を目指す。そのストイックさは、どう考えてもウチ…961プロ向きだと思わないか?」

黒井「お前のところのようにこの逸材を腐らせたりはしない。私ならこの子が思う存分歌えるような場を用意してあげられるのだ」

高木「……如月君はそれが望みなのかね……?」

千早「……はい…ここにいても、これ以上は臨めそうにありません。私の歌を…もっと上のステージへ昇華させるためにも」

千早「私は961プロへ移籍します」

ガチャ

雪歩「戻りました」

真美「……」

律子「!…雪歩、真美……おかえりなさい…」

雪歩「……」チラ

あずさ「おかえりなさい…」

雪歩「…どうしたんですか?慌ててるみたいですけど」

律子「…ええ、それが…!」

雪歩「ああ、さっきの美希ちゃんのドタキャンですか?やっぱり誰もやりたがらないですよね。また美希ちゃんのせいでうちが嫌われ…」

律子「違うの…そうじゃなくて……千早なの…」

雪歩「え?」

律子「ドタキャンしたのは…千早もなのよ…っ!」

雪歩「……!」

真美「……へぇ。千早お姉ちゃんでもドタキャンすんだね。プロ意識ないなぁ」

律子「私からも電話してるんだけど繋がらなくて…今どこにいるのかも……」

雪歩「…………」

律子「…?そうだ、雪歩。あなた千早とは何度か共演してたわよね、なにか知ってる…?」

雪歩「……すっごいタイミング。ほんとに765プロって終わりかもしれませんね」

ガチャ

小鳥「……あら?」

律子「なにか知ってるのよねっ?」

雪歩「知りませんってば」

小鳥「…律子さん。なにかあったんでー」

あずさ「……あっ」

小鳥「っ!?」ギョッ

あずさ「ど、どうも…」

小鳥「え?あ、はい。どうも…」

律子「雪歩っ。教えてったら」

雪歩「自分で考えてくださいよ。お得意分野じゃないですか」

小鳥「律子さん、なにがあったんですか?」

律子「あっ…小鳥さん!今までどこにいってたんですか」

小鳥「えっと…お昼休みを」

律子「ちょうどよかった、また電話がくると思うので対応してください!私は出掛けなきゃいけないのでっ」

小鳥「え、電話って…なんの?」

律子「あずささん、状況説明お願いできますか?」

あずさ「は、はい。わかりました」

律子「雪歩、時間がないわ。あなたも一緒にきて」

雪歩「………………」チラッ

あずさ「……」

雪歩「…………」チラッ

小鳥「……」

雪歩「わかりました」

真美「ねぇ真美は?真美もそろそろお仕事なんだけど」

律子「あっ……」

律子「……」

真美「…?なに黙ってんの?無視?」

律子「いえ、なんでもないわ。じゃあ……真美も乗ってくれる?」

真美「うん」

律子「まず…ちょっと寄るところあるからね」

真美「んー。真美はまだヨユーあるしいいよ」

律子「じゃあ真美、雪歩。急いで車に乗って」

真美「んー」

雪歩「……急がせないでほしいなぁ…」

ガチャ

バタン

あずさ「…………」

小鳥「…………」

亜美「亜美ねっ。亜美ねっ。歌のお仕事すっごい久しぶり!」

やよい「私もだよ」

亜美「歌のお仕事なんて、デビューしたての頃の……真美とユニット組んでた頃…しか…」

亜美「…………」

やよい「…亜美?」

亜美「!えっと……う、うまく歌えるかな…亜美、ちょっと不安…」

やよい「大丈夫だよ。私も一緒だから」

亜美「…っ!うんっ!やよいっちと一緒なら、きっと大丈夫だよねっ!」

やよい「うん。そうだよ」

亜美「えへへ…ありがと、やよいっち…」

やよい「え?」

亜美「やよいっちのおかげで、亜美にも仕事きたんだよ。必要と、されたよ…」

やよい「……」

亜美「やよいっち、大好き……」ギュッ

やよい「……うん」ナデナデ

亜美「……やよいっちが、ほんとのお姉ちゃんだったらよかったのに…」

やよい「……」

やよい「…本当に?」

亜美「……え……?」

やよい「本当に、そう思ってる?」

亜美「…ほ、ほんとうだよ。う、嘘じゃないよっ」

やよい「でも亜美のお姉ちゃんは真美だよね?」

亜美「そ、そんなの……真美みたいなお姉ちゃんなんて……!」

亜美「……い…いら…っ」

亜美「……………………」

やよい「いらないって言えないよね。家族だもん」

亜美「……やよいっち…?」

やよい「ずっと一緒に過ごしてきた、家族だもん。いらないなんて言えないし、思えないよ。みーんな、同じ」

亜美「…………」

やよい「…………」

やよい「亜美…前から言おうと思ってたの。私が亜美に優しくしてるのは……多分、春香さんの言うとおり、同情」

亜美「……」

やよい「でも人気がないからとか、そういうのじゃないの。私はね、家族が…姉妹が仲良くできないことが…なにより辛くて苦しいの」

亜美「…!」

やよい「亜美…私からのお願い。自分に素直になって」

亜美「……」

やよい「亜美が仲直りしたいって思ってるの、もうわかってるんだよ。そういうときが私にもあるもの」

やよい「私は一番お姉ちゃんだけど…だから弟たちが悪いことしたときは叱らなくちゃって思って、いっぱい怒ることがあるの」

やよい「いつもごめんなさいって思ってる……でも言えないの。お姉ちゃんだからって、意地張っちゃって」

亜美「…やよいっちでも…そうなの…?」

やよい「そうだよ。謝ったら言うこと聞いてくれなくなっちゃうんじゃないかって、怖くなるの」

やよい「でもね、ほんとはそんなこと全然ないんだよ。お互い意地張っちゃっても、ごめんなさいって言い合えれば、また笑いあえるの」

やよい「亜美と真美だってきっとそう」

亜美「……そう、かな……亜美なんて…真美にとって……なんでもないんじゃないのかな……」

やよい「…真美だって、謝りたいと思ってるはずだよ。なんでもないなんてあるわけない。亜美にとって真美がお姉ちゃんであるのと同じで…真美にとっては亜美が妹なんだから」

亜美「…………」

亜美「……」ギュッ

やよい「……」

亜美「……」

prrrr

やよい「!……律子さん?」

小鳥「はい……はい。本当に申し訳ありませんでした。ただいまこちらの秋月を向かわせてますので……はい、はい。必ず間に合わせます」

小鳥「どうか、今後ともよろしくお願いします……はい、失礼いたします……………………ふぅ…」

あずさ「……お疲れさまでした」

小鳥「……あずささん…事務所へはお一人で?」

あずさ「はい…あ、でもバレないように変装してきましたので……」

小鳥「…………はぁ」

あずさ「…あの、音無さんにも…私、謝らなくちゃって思ってて……」

小鳥「……あずささんの謹慎中、ずっと大変でしたよ。ストレスで死にそうでした」

あずさ「…っ。ごめんなさい……っ!」

小鳥「…………」

あずさ「あの…これ、つまらないものですが……」スッ

小鳥「……!こ、これは……ゴージャスセレブプリン!!」

あずさ「よかったら食べてください…」

小鳥「……こ、これで許した訳じゃありませんから」プイ

あずさ「はい……」

あずさ(さすが律子さん)

小鳥「それで……実際のところ、どうだったんですか?あずささんから?プロデューサーさんから?」

あずさ「…え?……あの、なにが……」

小鳥「……プロデューサーさんの家にいったんでしょう?」

あずさ「あっ……ああ……」

あずさ「……プロデューサーさんから…」

小鳥「……はぁー……そうですか。そうかもとは思ってたんですよ……私が勝てるわけありませんものね。ふっ…」

あずさ「……えぇっ?まさか、音無さん……?」

小鳥「いや、別に好きってわけじゃないんですよ?ただ、いいなぁとは思ってたので…」

あずさ「まぁ…」

小鳥「やっぱり女の子だらけの職場に男の人が1人だけっていうのは問題ですよねぇ…自分でもわかってるんですけど……いえ、私だけならいいんですけど、アイドル達がねぇ」

あずさ「……」

小鳥「いつもギスギスしてて困っちゃいますよ。いっそのことプロデューサーさんがいなければこんなことには……」

あずさ「あの」

小鳥「……?」

あずさ「少なくとも私は、勢いとかじゃありません…本当に……あの人のこと、本気です」

小鳥「!!」

あずさ「私は…」

小鳥「やめて!お願いだからやめてください!私に追い打ちかける気ですか!?」

あずさ「え、え…」

小鳥「はぁ…はぁ……もう無理。私は当分恋愛はできそうにありません。みんなして頭の中がプロデューサーさんプロデューサーさん……こんなんじゃ今の状況も仕方ないですよまったく」

小鳥「あ、そうそうっ。あずささんのせいで私もプロデューサーさんとギクシャクしてるんですよ!?もーっ!どうしてくれるんですか!」

あずさ「え…?す、すみませんっ」

春香「はい、そうですよね。千早ちゃんは理由もなくお仕事を投げ出すような子じゃないです」

春香「はい…千早ちゃんとは仲良しで…事務所ではいつもお喋りとか、たまにお仕事の相談したりとかで…」

春香「もし千早ちゃんがお仕事のことで悩みとか抱えてたのなら……いつも一緒にいたのに気付けなかった私の責任で…!」

春香「……はい…ありがとうございます……とにかく千早ちゃんがいなくなったのには、なにか理由があると思うんです」

春香「私からももう一度プロデューサーさんや事務所に確認してみます。ご迷惑おかけしてすみませんでした」

春香「……では、私もお仕事がありましたので……はい、スタッフさんを待たせてるのでここで失礼しますねっ。お疲れさまでした!」

タタタタ

春香(……なんとかなったかな。はぁ……フォローする私の身にもなってよ千早ちゃん)

春香(いや…プロデューサーさんにリーダーに任命されたからには、表向きだけでもその役目は果たさなきゃね…)

春香(でも……なんで千早ちゃんがドタキャンなんて……?今回の仕事は普通に歌番組だったみたいだし、理由なんて……)

春香(…もしかして私と収録時間被ったせい?私、逃げられた…?)

春香(いや…さすがにそんなことじゃあの歌馬鹿ちゃんが歌の仕事を投げ出すわけないか…)

春香(………………)

千早『天海さん』

春香『……?……え、千早ちゃん……?』

千早『ちょっと話があるのだけど』

春香『…うん。なにかな。めずらしいね、千早ちゃんから話しかけてくれるなんて』

千早『……ええ。プロデューサーに言われて』

春香『!』

千早『少し天海さんから、アドバイスを頂きたいのだけど』

春香『……春香でいいよ、千早ちゃん。私も名前で呼んでるんだし』

千早『……次からそうするわ』

春香『それで、なに?』

千早『以前出演した歌番組があるのだけどー』

春香『(……なるほど。プロデューサーさんから言われて私に……)』

春香『(千早ちゃん……ずいぶんプロデューサーさんを頼りにしてるんだね。でもそれって要はたらい回しにされちゃったってことなんじゃない?)』

春香『ふふっ…』

千早『…聞いてるかしら』

春香『あ、うん。その番組のスタッフさん、バラエティ番組もやってるからいろいろとしちゃうんだと思う。でも観てる人もそれが面白いから観てるのであってー』

千早『………………』

春香『ーつまりはそれだけ多くの人に千早ちゃんを観てもらえるってことだし』

千早『それは我慢しろってこと?』

春香『え?…我慢っていうか、それがテレビだし…アイドルっていってもこのくらいは…』

千早『……私は別にアイドルになりたいわけじゃない。歌いたいだけ』

春香『……』

千早『歌うことに関係ない仕事なんて…私にとってなんの価値もない…』

春香『…………へえ?』

春香『それって、おかしくない?』

千早『…え?』

春香『じゃあなんで千早ちゃんはアイドルなんてやってるの?』

千早『…………』

春香『(プロデューサーさんは私を信頼して私に回してくれたんだろうけど……この子がアイドルとして成功するだなんて絶対おかしい)』

千早『……別に。社長にスカウトされたからそれを利用してるだけよ』

春香『(私はプロデューサーさんに言われたとおり人を観察して、勉強して、吸収してる。それも全部アイドルとして成功するため)』

千早『アイドルになったらとりあえず歌番組には出れると思ったから。そこで私の歌が認められれば…アイドルなんてやらなくても、歌だけで上り詰めることができる』

春香『(この子は……私の努力を馬鹿にしてる)』

千早『アイドルは私にとって通過点でしかないの』

春香『……そっか』

春香『でもそれって、事務所側からしてみれば契約違反だよね?』

千早『……』

春香『社長はあくまでもアイドルとしてスカウトしたんだよね?それでOKした千早ちゃんはアイドルをしないっていうの?』

春香『それって、約束を破るってことだよ?』

千早『!……』

春香『あなたにどんな野心があろうと知ったこっちゃないけど、拾ってもらった恩を仇で返すってことなんだよね?いくら歌が上手くたって、そんな人がこの業界で通用すると思うのかな?』

千早『……私の歌が評価されるまでの間は、ちゃんとアイドルの仕事をするつもりよ。それに歌でお金を稼げるのなら、それで恩は返せるはず…』

春香『そんな考えで、アイドルの仕事がくると思う?』

千早『……私のことを、広めるつもりなの…?』

春香『そんな気はないよ。でも私って口が軽いから……』

千早『……っ!』

春香『(……!…あぁ……千早ちゃんって、何も言えなくなるとそんな顔するんだぁ……!)』

春香『(あのいつも仏頂面の千早ちゃんがこんな表情をするなんて……!)』

千早『……私に、なにを望んでるの……?』

春香『えっ?いやだなぁ、私は千早ちゃんになにもしないってば!言われたくないことだったなら言わないようにするし!』

千早『…………』

春香『安心してよ。私たちは……ほら、アイドル仲間でしょ?』

千早『…………そうね』

春香『(あぁ……もっと千早ちゃんからいろんな表情を引き出してみたい…っ!)』

春香『(そうだ……千早ちゃんが私の努力を否定するのなら……私は千早ちゃんでのし上がってやろう)』

春香『(あなたがアイドルを踏み台にするのなら、私はあなたを踏み台にする。千早ちゃんを使って人の心理を学ぼう……)』

春香『スタッフさんには私から頼んでおくよ。千早ちゃんとは真面目に番組を作ってって』

千早『…ええ…お願い』

春香『えへへ、いいよ~。だって私たち、仲間だもんねっ!』



千早「…………」

高木「如月君…なんとか考え直してはくれないかね?」

黒井「ふん。無駄だ高木。千早ちゃんの意志は決まっている」

千早「…………」

高木(くそっ……如月君はこれから金になる人材だ……!手放すのは惜しい……しかし……!)

黒井(ククク…高木としても如月千早は手放したくないか……だがすべてを手に入れるのはこの私だ…)

千早(……醜い。黒井社長も、高木社長と同レベル……)

千早(だけど、あれさえあれば…私は…)

響「さっきの、如月千早だろ?」

貴音「……はい?」

響「だから、社長室に入っていったの、如月千早だろって!」

貴音「……ああ。あの者の名ですか……有名なのですか?」

響「有名ではないけど、小さい歌番組とかでよく見かけるだろ。愛想はないしアイドルとしては三流だけど…歌はすごく上手い。自分がお手本にしてるくらいだもん。961のバックアップがあれば化けるだろうな」

貴音「……!」

響「765の今の財力だとか人員だと今すぐ売り出すことができないんだろうな…結構長い間くすぶってるみたいだ。実力はあるのに売れないだなんてかなりのストレスだろ。あいつの場合、社長の引っこ抜きじゃなくて自らうちにきた可能性もあるかもね」

貴音「……」

響「……あー、今度はストレスの意味か?まったく…お前もアイドルの一番を目指すなら少しはいろんな言葉を覚え…」

貴音「いえ、感心していたのです」

響「……え?」

貴音「あなたは少々突っ走ってしまうこともありますし、言動がやや粗暴な一面も見受けられます」

響「な、なんだ?喧嘩売ってんの?」

貴音「ですが……いえ、だからこそアイドルとしての自覚を感じられました」

響「……」

貴音「私に味方などは不要ですが…今後はあなたのこともよく観察することにしましょう。響から得られるものは多そうです」

響「……変なものでも食べた?」

貴音「うふふっ。私達はもっと会話をすべきなのでしょうね。互いの理解を深めることも、高みを目指すために必要なことなのでしょう」

響「……!こ、今度は自分の方こそ貴音の言ってることが、ぜんぜんわかんないぞ!」

貴音「つまり…所謂……ち…ちいむわあく……?を高めていこうと」

響「……」

貴音「…………?」コテン

響「ぷっ……!」プルプル

貴音「……なっ!?」

響「あは!あははは!孤高の女王が聞いて呆れるぞ!」

貴音「……わ、笑うのはやめなさい!響っ!」

響「だ、だって……あれだけ敵意を振りまいてた奴が、今更仲良くしましょうだって……!?」プルプル

貴音「そのようなことは言ってません!私はただ、今後はもっと一緒に過ごしたり話をして、お互いのことをもっと理解していこうと……」

響「だからさ、結局同じ意味だろ?」

貴音「…………はて?」

響「……まっ、別に?敵に塩を贈ってやるのも悪くないかもね。どうなろうと自分は負けるつもりないし!」

貴音「ふふ……それはこちらの台詞ですよ」

響「じゃあ…………その………………また明日ね、貴音…………!」

貴音「!」

響「……なんだよ?悪いか!?」

貴音「いえ、今日はあなたのお家にお邪魔しようと思っていたので」

響「…………は?」

貴音「お互いのことを理解…」

響「それはもうわかったって!にしても突然過ぎるだろ!?」

貴音「ですが、同じ釜の飯を食べた仲とも言いますし……」

響「誰がお前なんかに釜飯作ってやるかー!うちの食費が大変だろー!」

ハム増「ヂューイ」

ブロロロ

真美「そいえばりっちゃーん。さっきの電話なに?」

律子「仕事の話よ」

真美「ふーん?」

雪歩「……」

律子「そろそろ口を割ってくれると助かるんだけど」

雪歩「そもそも割る口がありませんから」

律子「あらそう」

雪歩「……?」

律子「そろそろ着くわよ」

真美「うん…………って、ここ……?」

真美「…………!?」

律子「駐車場に入るわね」

真美「りっちゃん!どういうこと!?さっきの電話って…」

律子「だから、仕事の話」

真美「……今日はもうオフなんじゃないの?」

律子「予定が入ったのよ。ついでだから一緒に行くわ」

真美「やだ!真美そんなの聞いてない!」

律子「…………すぅ…はぁ…」

真美「引き返してよっ!なんで真美が一緒になんてそんな…!」

律子「ワガママ言わないのっ!」

真美「っ!?」ビクッ

雪歩「っ!」

律子(…慣れないことはするもんじゃないわね)ドキドキ

律子「……いえ…これからは慣れていかないといけないのよね」

真美「……?…………?」

雪歩「…………」


キキーッ

ブロロロ

律子「やよい、亜美。歌詞や振付は問題ないわよね?」

やよい「は、はい。レッスン通りでいいんですよね?」

律子「ええ。今回は2人でなんだから動きはいつもより小さくね」

やよい「はい!」

亜美「うん…っ!」

亜美「……」チラ

真美「…………」

亜美「…………」

やよい「……」キュッ

亜美「っ!」

やよい(頑張って)

亜美「…………!」

亜美「……あの……真美……」

真美「!…………なに?」

亜美「えっと…………その…………」

雪歩「……」チラ

真美「……」



雪歩「仲直りした方がいいと思うよ。亜美ちゃんと」

真美「!」

雪歩「私から見ればね、真美ちゃんの方こそ辛そうに見えるよ」

真美「…真美のなにが辛いっていうの?」

雪歩「知らない。そんなの自分に聞いてみれば?」

真美「……」

雪歩「前から言いたかったんだ。真美ちゃんを見てるとイライラするの。1人で何でもできるかのように振る舞って、威張りちらして。私と似てる?違うよ?真美ちゃんはね、美希ちゃんにそっくり」

真美「……!」

雪歩「……あ、ごめん。やっぱり美希ちゃんとは大違い。真美ちゃんは美希ちゃんと違って……実力が伴ってないからね」

真美「…そんなの!!なんでゆきぴょんなんかに言われなくちゃならないのさ!!」

雪歩「……」

真美「真美はいっしょーけんめーやってるよ!実力がないのもお仕事がないのもゆきぴょんじゃん!!」

雪歩「そうだよ」

真美「……!?」

雪歩「私はね、実力もないのに意地張ってるだけなの。1人じゃなにもできないから、他人のせいにしてるだけ。上を見上げて、勝手に諦めただけ」

雪歩「下を見下して、他人の力まで自分の実力だと思ってる真美ちゃんとは…真逆なんだよ」

真美「!…………」

雪歩「真美ちゃん。真美ちゃんが今アイドルを頑張れてるのは、誰のおかげ?」

真美「……そんなの…真美の……!」

真美「…………真美と……りっちゃん…と……ファンのみんな…………」

雪歩「……」

真美「…………と…………」

雪歩「……私、もう戻るけど」ガタッ

真美「え…………あれ、もうこんな時間……?」

雪歩「真美ちゃんはどうするの?」

真美「……戻るよ。事務所に、戻る…」

雪歩「そ」

真美「…あ、ねぇっ。お会計は?」

雪歩「もう済んでるよ」



ブロロロ

亜美「……えと……」

真美「……なに?なんなの!?」

亜美「……!」ビクッ

雪歩(…私と違って、前に進んでるだけ真美ちゃんは上等だよ)

雪歩(あと必要なのは……少しの勇気)

真美「……!またそーやってだんまり?そーいう亜美のうじうじしたとこ、ほんと嫌い!」

亜美「……っ…」

律子「……」

真美「っ……真美に気に入らないとこがあるならはっきり言えばいいじゃん!」

律子「真美、あんた…」

亜美「ごめんなさい!!」

真美「……!?」

真美「な……なに、なんのことさ!?」

亜美「亜美…いっつも真美に迷惑かけてるっ!最初の頃も……今もっ!!」

真美「………………!!」

律子「!……」

亜美「人気のときは…亜美のおかげだって思ってたし、人気がなくなったのは真美のせいにしてたの!!」

亜美「亜美に人気がないからって、お仕事とかやる気なくなってた!レッスンとかも真面目にやらなかった!」

亜美「ほんとは、いっぱいいっぱい真美に支えてもらってたのに!真美がいなかったら……私、アイドルじゃなかったのに!!」

真美「………………」

亜美「真美…ごめんなさい……!私……私ね、ほんとはなかよくしたい……!真美と、仲直りしたいよう……っ!」

真美「………………」

亜美「うぅ……っ……ぐす……ひっく……」

真美「……ずるい」

亜美「……え……?」

真美「ずるい…よ……ほん…とは……真美が謝らなくちゃ…いけない…のに……っ」

亜美「……」

真美「真美…が……!…悪いのに……っ!……亜美は悪くないのに……!」

真美「ずるいよっ…なんで先に謝っちゃうの……?う、うぅぅ……っ!!」

真美「うえぇぇぇん……!!」ギュッ

亜美「……真美ぃ…」

真美「まみっ……真美だよっ…!亜美がいなきゃだめだったのは、真美なんだよぅ……っ!亜美がいたから真美はここまでがんばってこれたのに……!」

亜美「亜美だって、真美がいなきゃだめなんだよぉ……!真美といっしょじゃなきゃ……だめなの……!」

真美「うあぁぁぁんっ……!!」

亜美「真美ぃぃ……!」

やよい「……すん…っ」

律子「……なにか言ってくれたのかしら?」

雪歩「別に……ただ、所詮子供なんですから素直が一番だと思っただけです」

雪歩「子供のうちからひねくれてちゃ…ろくなことになりませんから」

キキーッ

律子「着いたわよ。亜美、真美。準備しなさい」

真美「うん…」

亜美「…真美、鼻ちーんして?」

真美「…ちーんっ」

律子「ちゃんとメイク直ししなさいよ?」

ガチャ

亜美「うん。いってくるねりっちゃん」

真美「…またね、りっちゃん」

タタタタ

やよい「…じゃ、私もいきます。車ありがとうございました」

律子「やよい!」

やよい「?」

律子「…一応、亜美と一緒に真美を送ってから現場に向かってちょうだい。あんなに目を腫らした状態だとあらぬ誤解をされちゃいそうだから…」

やよい「…そうですね。わかりました」

律子「あと…」

やよい「え?」

律子「いつも迷惑かけてごめんね、やよい。やよいには助けられっぱなしだけど……あの子達が変わったように、私も変わるわ」

やよい「……」

律子「なにかあったらすぐに私に頼りなさい。なにがあっても、必ず助けるからね」

やよい「……はいっ!律子さん、いってきます!」

律子「いってらっしゃい!」

バタン

雪歩「……やっと後ろが静かになりましたね」

律子「あら?私としてはまだまだこれからも本番なんだけど?」

雪歩「…………律子さん、ちょっとうっとおしくなりましたよな」

律子「ええ、これからは誰であろうと甘やかしたりなんかしないわよ?誰であってもね」

雪歩「……」

貴音「そういえば響」

響「なんだよ…………あーっ!お菓子なんて買うなよな!?今日は釜飯の材料だけ!」

貴音「……ぶぅ」

響「それで、なんだよ?」

貴音「いえ、如月千早のことなのですが…」

響「はは、やっぱりビビってるんだろ?如月千早と自分が交換されちゃうんじゃないかってなー」

貴音「なぜ響が交換されちゃうと私がびびるのですか?」

響「……いや、今の自分は、自分のことじゃなくて貴音の……」

貴音「……今の自分は自分じゃない……?はて……ではあなたは何者ですか?」

響「あー、めんどくさい!つまり何が言いたかったんだよっ?」

貴音「たしか如月千早はこの時間、歌番組の収録のはずなのですが……」

響「……え?じゃあなんで社長室に?ていうかいつそんなこと知ったんだ」

貴音「先日、星井美希が電話で話してたではありませんか。付き人と」

響「付き人じゃなくて765のプロデューサーだと思うぞ…いやほとんど付き人みたいなもんだったけど……ていうか貴音、盗み聞きしてたのか?」

貴音「失敬な。あれほど大きな声で話していては嫌でも聞こえます」

響「そういえば美希は他のアイドルに興味ないくせして、如月千早のことだけはお気に入りみたいだったな」

貴音「はい。ですから…黒井殿の目的が星井美希なのだとしたら…如月千早はそのための布石なのでは?……と」

響「!如月千早がうちにくれば、美希も961プロにくるかもしれないってことか!」

貴音「可能性はあるのではないかと」

響「…いや、でもさすがの美希もそんな理由で移籍するなんてことはないと思うんだけどな……」

貴音「逆に、如月千早が移籍を決定する前にこのことを美希に言えば、美希はそれを止めようとするのではないでしょうか?」

響「…あー、それはありえるな。美希の行動力なら」

貴音「……」ジー

響「…なに?美希に言えって?」

貴音「同じゆにっとの仲間として、伝える義理はあるのではないかと」

響「…やっぱり気になるんだろ?」

貴音「それは響も同じでは?」

響「自分で言えよ」

貴音「私は美希の連絡先を存じておりません」

響「お前、よくそれで仲間とか言えたよな…」

>>926
雪歩「…………律子さん、ちょっとうっとおしくなりましたよな」

男らしい…
語尾は「ね」で補完して

このスレで終わらせたかったんですけどちょっと難しそう
次スレ立てるのって迷惑なのでしょうか?
建てたとしてもおそらく分量は僅かだと思うので微妙なところなのですが

じゃあその方向で
1レスが長めになるのと想定よりも多少文を削るのをご容赦いただければと



律子「ごめんね」

雪歩「……なんのことですか?」

律子「雪歩の担当が変わったこと。私が最初に言い出したことなの」

雪歩「……」

律子「私が美希のプロデュースをプロデューサーにお願いしたのよ。私が…投げ出したの。でもそれじゃプロデューサーの負担が大きくなるから…」

雪歩「仕方ないです。私は美希ちゃんと違ってお荷物ですから。美希ちゃん優先で当然です」

律子「その後ろ向きに自信満々なところ、直しなさい」

雪歩「……ほっといてください。私はもともとこうなんです」プイ

律子「…ちょっとだけ昔の話につき合ってくれるかしら。私がプロデューサーと一緒に、アイドルをやってた頃の話よ」

雪歩「……」

律子「ある日、大きな仕事があったわ……いえ、今の美希や真たちと比べたら大したことないんだけど…当時の私にとっては一番大きな仕事」

律子「私はあまりに緊張しちゃっててね。前日に体調を崩しちゃったのよ」

雪歩「……!」

律子「それでも出演したかった。やらなきゃ終わりだと思ったわ。与えられた役割をこなさないアイドルなんて商品として成り立たない……アイドル失格だってね。ま、今考えたらあの時の私が出演したところで番組にも迷惑かけるだけなんだけど」

雪歩「……てことは」

律子「プロデューサーが止めてくれたわ。意地になって現場に向かおうとする私を止めて、病院に連れてってくれた」

律子「私が抵抗するものだから現場への連絡も二の次になっちゃってね……私への仕事は激減。会社には借金もできた」

雪歩「……借金……」

律子「……私は今でも、あのときのプロデューサーが正しかったのか考える時があるの」

雪歩「えっ……?」

律子「もちろん体調管理をしてなかった私が悪いのは変わりないのよ。でも…無理矢理にでも現場に向かって、真摯な姿勢を取れば心証も変わってたかも……私がプロデューサーだったならもっと上手く立ち回れてたかも……ってね」

雪歩「…………」

律子「我ながら最低の考えだと思うわ。自分の担当アイドルより、仕事優先なんだものね」

律子「ただ…私には仕事はなくなったけど……以前よりずっと胸が軽くなった。肩の荷が下りたっていうのかしらね。プロデューサーから、なによりもまずは自分を大事にしろって言われた気がしたの」

雪歩「…………」

律子「雪歩。これだけははっきりとわかるわ。プロデューサーはあんたのことも大事に思ってる。二の次にしてるわけじゃないのよ」

雪歩「………………」

雪歩「律子さん、私……律子さんのこと、プロデューサーから聞いたことがあるんです」

律子「え……?」

雪歩「律子さんはなんでアイドルをやめたのか、そのきっかけを……つまりさっきの話です」

律子「……!」

雪歩「でも律子さんが体調を崩したせいではなく、自分の仕事管理ができてないからだと……自分のせいだと…言ってました」

律子「……っ……!?」

雪歩「…………プロデューサーは、こういう嘘をよくつきます。あの人はほんと…嘘吐きです」

律子「…………」

雪歩「こういう嘘で、いつも私たちを守ってくれます。私は……最初はそれが心地よくて…甘えきってました」

雪歩「でもそれは…私たちを信用してくれてない証拠なんだな、って思うようになりました」

律子「雪歩……」

雪歩「当然です。私はあの人から逃げてたんですから。はっきりと、私のことを見てないって言って…ほしくなかったから」

雪歩「……知らないなんて嘘です。知ってました。プロデューサーは私を見捨ててないって……見捨てないって……」

律子「…じゃあ謝らないとね。雪歩も、プロデューサーも、ちゃんと向き合って」

雪歩「っ……話せるでしょうか……私…今まで避けてきたくせに……プロデューサーから逃げずに……話せるでしょうか……?」

律子「できるかどうかは重要じゃないわ。雪歩は、どうしたいの?」

雪歩「……私、プロデューサーとちゃんと話します。私が思ってること、感じてること………全部っ…!は、話しますぅ……っ!」

律子「ええ、わかった。怯えないで雪歩。そのときは私も一緒についててあげるから……ね?」

雪歩「……い、いえ。律子さんがいたら、また逃げちゃいます……私が1人でやらなきゃいけないこと、なんです……!」

律子「……ふふ、亜美真美に感化されたのかしらね。その影響されやすいところは変わらないのね」

雪歩「……茶化さないでください…うっとおしいですぅ……!」プイ

律子「あはは、ごめんごめん」

雪歩「…千早ちゃんのこと、私が知ってること全部…お話しします」

律子「!」

雪歩「千早ちゃんも…ある意味では私と同じなんです……いえ、真逆といってもいいのかもしれません……」

3 美希 5

了解です
次スレ前提で書こうと思います
書くとき立てるのでここに貼ります

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年02月01日 (日) 07:55:52   ID: 888XBNDq

続きはよ!

2 :  SS好きの774さん   2015年05月24日 (日) 18:19:20   ID: -gSPcW-V

胃が痛くなるのに読むのが止められない!不思議!

3 :  SS好きの774さん   2015年08月10日 (月) 03:52:25   ID: p42dalr6

胸糞展開なのに…面白くて読み続けてしまう…GJ!!

4 :  SS好きの774さん   2015年08月28日 (金) 02:41:32   ID: 2VPiLL51

これは続きが気になるなあ。かなり、ドロドロしてるけど良く練ってあって名作だわ。完結まで作者には頑張ってほしいな。

5 :  SS好きの774さん   2015年08月31日 (月) 15:04:14   ID: fVDaOSMl

完結して欲しいよねーこれ

6 :  SS好きの774さん   2016年07月21日 (木) 09:01:29   ID: bjB8SC3L

これは無能P

7 :  SS好きの774さん   2016年11月11日 (金) 21:30:18   ID: siI6nceo

続きが読みたい。。。

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