P「停電?」雪歩「みんなで納涼ですぅ!」 (50)

少しでも涼しくなりたくて立てた
即興なので細かいところは気にしないでね

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雪歩「よし、ここをこうして……うん、これでいいかな」

小鳥「あら雪歩ちゃん、風鈴? 夏らしくていいわねえ」

雪歩「えへへ、ありがとうございますぅ。この前のオフに見つけて、可愛いから買っちゃいました」

小鳥「朝顔の柄ね。綺麗だわ~」

P「ただいまー」

美希「ただいまなのー」

小鳥「おかえりなさーい!」

雪歩「お帰りなさい」

P「いやあ、もうクソ暑くてやってられませんよ。扇風機じゃなくてクーラーつけましょう!」

美希「溶けるのー」

小鳥「はいはい。あ、雪歩ちゃん……」

雪歩「気にしないでください。窓には干渉しない位置にぶら下げましたので」

小鳥「ごめんね、じゃあプロデューサーさん、窓閉めるの手伝ってください!」

P「えー」グデーン

小鳥「クーラー」

P「はい。やらせていただきます」

数分後

P「いやー生き返る。冷房って素晴らしいなあ!」

美希「なんとか復活なの」

小鳥「プロデューサーさん、この後は外回り無いんでしたっけ?」

P「ええ、今日俺が付いていくのは美希の収録だけだったので、書類を減らしますよ」

小鳥「助かります。じゃあさっさと片付けちゃいましょうか」

P「了解です」

雪歩「……」

美希「雪歩、どうしたの?」

雪歩「え、ああ、なんでもないよ」

美希「ふーん」

雪歩「ただ、ちょっとだけ思ったの。私達って電力がなかったらどうなっちゃうんだろうって」

美希「考えたくもないの」

雪歩「あはは、そうだよねえ」

プツン

雪歩「あれ、電気が」

美希「タイミング良すぎなの、雪歩って予言者?」

雪歩「いやいや、ないから」

P「保存してなかった―!!」

小鳥「予備電源もないとは、さすがは四天王最弱」

P「なにおう!」

美希「なんであの二人はコントしてられるの」

雪歩「多分そろそろ落ち着くんじゃないかな?」

P「まあ書類は書き直せばいいとして、皆は大丈夫かな」

小鳥「携帯の電波死んでます。結構大きな規模の停電かもしれないです」

P「となると連絡を取る手段が無いか……」

春香「只今戻りまし、あれ、なんで真っ暗?」

雪歩「おかえり、春香ちゃん」

美希「停電なのー」

春香「ええっ!暑い思いして帰ってきたのに……」

P「ぼちぼちエアコンの冷気も抜けてくるし、窓開けて少しでも風通すか」

雪歩「あ、手伝いますね」

春香「私も」

美希「がんばれー」

春香「コラ」

P「よし、窓もドアも全開だ!」

春香「芸能事務所としてどうなのって少し思うけど……」

美希「こんな日に閉め切ってたら洒落じゃなく死ぬの」

春香「そうだよねえ」

雪歩「あれ、そういえば小鳥さんは」

ガチャ

小鳥「ただいまー。ちょっと外を見てきたんだけど、結構大変なことになってるかも」

春香「というと?」

小鳥「信号も全部止まってて、ラジオとかも全部ダメかもしれないわ」

P「そういう情報もテレビやラジオがなくちゃ知ることもできないのか……」

『ただ今大変ご迷惑をお掛けしております』

『現在一部電力供給を見合わせております』

『今しばらく復旧までお待ちください。繰り返します……』

雪歩「ヘリコプター……」

美希「こりゃマジなの」

一時間後

小鳥「あーつーいー! 仕事にならないー!」

P「あなたはいつもでしょうが……」

小鳥「なにおう!」

美希「騒ぐと余計に暑いの」

春香「私達も書類の整理くらいならできますから、一緒に頑張りまし……」

美希「語尾消えてるの……」

雪歩「……よし」

雪歩「みんな、ここは昔ながらの知恵に頼りましょう!」

春香「昔ながらの知恵?」

雪歩「うん、電気はもう完全に止まっちゃってるみたいだから、少しでも涼しく過ごしたいじゃない」

小鳥「面白そうね」

美希「ミキ的には過ごしやすいなら何でもいいの」

P「で、具体的には何をするんだ?」

雪歩「えっと、まず役を振り分けますね」

雪歩「プロデューサーは部屋に広いスペースの確保を、小鳥さんと春香ちゃんは部屋を涼し気な感じに飾ってください」

P「りょうかーい」

春香「楽しくなってきましたね、小鳥さん!」

小鳥「そうね!」

雪歩「美希ちゃんは私と一緒に買い出しね」

美希「めんどいのー」

美希「少し日が傾いてきたけど、まだまだ暑いの」

雪歩「そうだね。でもこういう非日常って少し楽しくない?」

美希「ミキはそうでもないかなー」

雪歩「あはは、そっか」

伊織「あら、雪歩におにぎりバカじゃない」

やよい「お疲れ様でーす!」

雪歩「伊織ちゃんにやよいちゃん、よく帰ってこれたね」

伊織「まあ、そこは私達のサバイバル力ってやつよ……」

やよい「無人島ロケの帰りなんです」

雪歩「な、なるほど」

美希「オイ今なんつったデコ」

雪歩「ま、まあそれはともかく今から事務所?」

伊織「一応ね。色々お土産もあるし」

やよい「スタッフさんから西瓜も貰っちゃったんですよ―!」

雪歩「ちょうどいいかな。二人は知ってるかわからないけど今大規模な停電で……」

美希「かくかくしかじか」

伊織「まるまるうまうま、なるほどね。じゃあ私達も協力するわよ」

やよい「とりあえず西瓜を冷やしとけばいいですかね?」

雪歩「そうだね。あとそっちのクーラーボックスは?」

伊織「今朝獲った魚。すぐ冷やしたから刺し身でも食べれるわよ」

美希「お刺身……ジュルリ」

雪歩「わかった、調理はまだしなくていいから何かに水を張って西瓜を冷やして、あと冷蔵庫の中身が心配だから腐っちゃいそうなものがあったら皆で食べちゃってくれる?」

伊織「了解よ、じゃ、いきましょ」

やよい「うっうー、雪歩さんたちも早く帰ってきてくださいねー!」

雪歩「ちょっと大型のスーパーにやって来ました」

美希「でー、何買うの?」

雪歩「基本的に食料はなかったはずだから、そうめん。あと氷と雰囲気出しの小道具を少々ね」

美希「了解なの」

雪歩「ただいまー」

P「おかえり。どうだ、なかなか風情があるだろう?」

春香「物置に簾とか御座とかあったからはたきをかけてセットしてみました!」

小鳥「雪歩ちゃんの風鈴も吊るしたわよ」チリーン

雪歩「ありがとうございますぅ!」

美希「なんとなく涼しい雰囲気なの!」

P「視覚的に涼しくするとはよく言ったもんだな。だいぶ気持ちが違うよ」

伊織「雪歩ー、調理はもう始める?」

雪歩「あ、そうだね。じゃあプロデューサーたちはこれを」

P「これは、ろうそくと提灯か!」

雪歩「はい、暗くなる前につけちゃってください」

やよい「じゃあお魚さばいちゃいますね―!」

伊織「ガスコンロがあったからそのそうめん茹でるわよ」

雪歩「ありがとう、じゃあ私はさっき買った氷を使って冷茶とめんつゆを用意するね」

春香「提灯どこに置きます?」

小鳥「むしろ吊るしちゃう?」

P「この辺とかどうだ」

美希「……みんなイキイキしてるの。ねえ雪歩、ミキにも何かやること無い?」

雪歩「んー、あ、きれいなタオルがどこかにあったと思うからそれに水を含ませてよーく絞ってくれる?」

美希「わかった!」

伊織「お湯沸くわよ」

雪歩「じゃあ茹でちゃおっか」

やよい「お刺身の盛りつけ終わりましたー!」

事務所はIHクッキングヒーター使ってたのか

なんやかんやで

一同「できたー!!」

P「簾と御座だけでこんなに涼やかになるとはなあ」

春香「提灯も雰囲気ありますよね!」

小鳥「風情っていうのよ、春香ちゃん」

伊織「なんだかお腹が減っちゃったわね」

やよい「いっぱいあるからじゃんじゃん食べてくださいね!」

雪歩「あ、その前に。美希ちゃん」

美希「はいなの!コレ、一人一つね」

P「なんだこりゃ、濡れタオル?」

雪歩「はい、騙されたと思って首に巻いてみてください」

小鳥「わかったわ……はっ、これは!」

一同「涼しー!!」

>>25 すんません、安アパートのような電気コンロなり、そもそもいおりんがガスコンロを持ちだしてこなかったりに脳内補完お願いします

雪歩「こう暑いと、水で濡らしたタオルを巻くだけでずいぶん涼しくなるんですよ」

春香「へぇー」

P「では気を取り直して」

一同「いただきまーす!」

雪歩「うーん、美味しいですぅ!」チュルチュル

美希「お魚なのー!」ハムハム

P「つゆがキリッと冷えてていいな」チュルチュル

春香「なんだかこうやってみんなでごはんを食べるのって、いいね」

小鳥「夏を満喫してる感じがするわね~」

やよい「みなさーん、西瓜冷えてますよ―!」

雪歩「冷茶のおかわりもありますからね」

美希「至れり尽くせりなの!」

雪歩「ふふ、まだ終わりじゃ無いよ……」

美希(嫌な予感)

雪歩「みんなはシャンプーしてる時とか、後ろに気配を感じたことないかな?」

やよい「あります!」

雪歩「その時だいたいこのくらいの黒いシミが壁に……」

美希(嫌な予感的中なの)

雪歩「と、いうわけで私の話はおしまい。怖かった?」

一同「」コクコク

美希(正直ちびるかと思ったの)

雪歩「じゃあ時間も時間だし最後にコレ、やって帰りましょう」

やよい「わぁ、花火です!」

P「うんうん、夏だなあ」

事務所前で

春香「もうすっかり真っ暗だね」

美希「その方が花火をするにはいいの!」

伊織「ろうそくこっちに置いたわよ」シュー

美希「あ、デコちゃんもう始めてるの!ずるーい!」

伊織「私が準備したんだからその権利がある!」シュー

やよい「私もー!」シュー

P「もらい火は危ないからなるべくするなよー」モクモク

雪歩「プロデューサー、蛇花火……」パチパチ

小鳥「やっぱり線香花火よねー」パチパチ

雪歩「あっ」

小鳥「どうしたの?」

雪歩「空が、綺麗ですぅ」

小鳥「本当だわ!」

P「東京中の電気が消えてるみたいだからな、星の光がよく見えるんだ」

美希「悪いことばかりじゃないの」

春香「むしろ、雪歩のお陰で今日はとっても楽しかったじゃない」

雪歩「えへ、そう思ってくれたら嬉しいな」

伊織「こうやって目や耳から涼しさを演出すれば、冷房に頼り切ることもないのよね」

やよい「うちではいつも打ち水とかしてます!」

P「まあ、たまにはこういう納涼もいいな。毎日って言うとやっぱり辛いものもあるだろう。昔よりは気温も上がっているわけだし」

伊織「まあそうだけどねえ」

雪歩「とりあえず、選択肢の一つとして昔ながらの納涼はいいものだと思うんだ。
別にエコとかそういう意識じゃなくても自然の風を風鈴で音に変えたり、簾で見た目を涼やかにしたり、工夫次第でもっと色々出来ると思う」

美希「イベントみたいで楽しかったし!」

やよい「私もですー!」

雪歩(その後は片付けをして解散して、それぞれの夜が更けていきました)

雪歩「納涼、大成功かな」

本編終わり
おまけ

千早と真の場合

真「まだまだ行くよ!」キュッキュッ

千早「望むところよ!」キュッキュッ

トレーナー「あの、ドリンク飲んで……」

あずさと亜美の場合

亜美「ねーねー、確かに暑くて辛いとは言ったけど、ここは寒すぎない? つかここどこ!」

あずさ「どうして雪が降っているのかしら~?」

律子と真美の場合

真美「りっちゃーん」

律子「なにー?」

真美「ちょっと渋滞ひどすぎやしませんかね」

律子「私にはどうにもできないわよ」

響と貴音の場合

貴音「このような暑い日は、らあめんに限りますね」

響「は?」

数時間後

響「もうハシゴはやめよう?」

貴音「何を言っているんです、もうすぐ昼の部が終わってしまいます」

響「昼の部っていい方がもう二郎!」

寝落ちしましたがこれで本当に終わりです
お付き合いいただきありがとうございました

響「完璧な自分が調べてやるさー」カタカタターン

○星井美希

【コミュ】
・ICカードの存在を知らなかった(無印「作曲家あいさつ」)
・5つか、6つか、7つ上の菜緒という教師を目指して勉強中のしっかりした性格の姉がいる(無印「E・ランクアップ」)
・どの人にどんなメイクが合うのかが見ただけで分かる(無印「買い出し」)
・姉の菜緒は美希よりも胸が小さい事を気にしている(無印「裏・ある日の風景6」)
・手先が器用。ジャグリングも一発で成功させている(無印「キャンペーン」、無印メール「ジャグラ→ミキ(^-^)」)
・めんどくさがりな性格は母親譲り(無印「ある日の風景2」)
・おにぎりを自分で作るようなことはしない(無印「ある日の風景2」)

・生魚が苦手(無印「ある日の風景2」)

・両親は公務員。父親は国の役所で、母親は市役所で働いている(無印「ある日の風景3」)
・両親共々美希をかなり甘やかして育てており、Pは美希の両親の事を「ダメな親」と指摘している(無印「ある日の風景3」)

響「‥‥ん?‥‥‥‥ひぅッ!! ぷ、プロデュ~サ~~」ガクガク

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