【安価】女「夏だし心霊スポット行こうよ!」(177)

-AM:1:30-

男「」

女「沈黙は肯定と取っていいよね!」

男「否定と取ってくれ頼む」

女「最初は何処行こうかなー」

男「話聞け」

心霊スポット 都市伝説

1,電話ボックス(電話をする女の幽霊が出る)
2,川(2時丁度に行くと溺れ死んだ女の子の霊が出る)
3,廃病院(病死した少年の霊が出る)
4,土手の柳の木の下(雷に打たれて死んだ少女の霊が出る)
5,デパート前の交差点(事故死した子供の霊が出る)
6,オリジナル

これは都市伝説を安価で解決して行くssです。
オリジナルを選択した方は、心霊スポットと都市伝説を一緒に書いてください。
また、オリジナルの都市伝説の場合ご希望に添えなくても責任は持ちません、ご了承下さい。

最初に行く心霊スポット >>3

3

女「じゃあ、定番の廃病院でも行こうか!」

男「家の近くにあることを恨むぞ廃病院……」

女「確か病死した男の子の霊が彷徨ってるんだよね」

男「うわあ……」ガクガクブルブル

-廃病院-

女「ここだよー、見事に廃墟だね!」

男「女、今ならまだ引き返せる。帰ろうぜ」

女「ss読者様の期待を裏切っちゃダメだよ!」

男「メタ発言するな」

女「というか、男は男の子なんだから私のこと守ってよ」

男「無理」

女「酷い!」

男「もう諦めたからとっとと行こうぜ」

女「諦めたんだ。そしてさりげなく話題をすりかえられたよ」

男「気のせいだ、早く行かないと帰るぞ」

女「んー、じゃあ行こっか」

男「ああ」

-廃病院中-

男「うわ、暗え……」

女「さあ、男の子は何処かなー」

男「別にわざわざ呼び出す必要なくね?」

女「えー、それじゃつまんないじゃん」

男「つまんないとかで安らかに眠る霊を呼び出していいものなのだろうか」

女「前提としてここの子は安らかに眠れてないから大丈夫だよ」

男「おい」

?「えと、あの、すみません」

男「」ビクッ

女「ん?どうしたの、お嬢さん?」

?「あの、迷子になっちゃって……」

女「あら、大変だねえ。お名前は?」

少女「少女っていいます……」

女「いい名前だね。ねえ少女ちゃん、私達と一緒に行かない?」

少女「え、いいんですか?」

男「勝手に話進めんな。てか何処に連れてこうってんだ」

女「男、少女ちゃん連れて行っていい?」

少女を連れて行く?>>9

行くが触れるかの確認をする

男「いや、別にいいんだが……おい、女」

女「何?」

男「もしかして、この子が幽霊って事は無いか?」ヒソヒソ

女「何言ってるの男、少女ちゃんに失礼だよ」ヒソヒソ

男「でもホラーゲームや何やらではよくある展開じゃないか。一応確認はしておこうぜ」

女「男怖いの苦手なくせに実況はよく見てるもんね。……少女ちゃん、ちょっといい?」

少女「何ですか?」

男「ちょっと、触ってみてもいいか」

少女「え?いいですが……」

男「ありがとう…………普通に触れるな」

女「ほらね!」

少女「え?え?」オロオロ

女「ごめんね少女ちゃん。じゃ、今度こそ一緒に行こう!」

少女「は、はい!」

少女「あの……お二人の名前は何ていうんですか?」

女「あ、そういえばまだ言ってなかったね!私は女っていうんだ」

男「俺は男だ。改めてよろしくな」

少女「はい、よろしくお願いします!」

女「よろしくね!」

男「……和やかだな」

女「まあ心霊スポットとは思えない程度の和やかさはあるね」

少女「え、心霊スポット!?」

女「え?」

少女「ここって、幽霊がいるんですか……?」

男「お前まさか、知らずに来てたのか?」

少女「あの……お二人の名前は何ていうんですか?」

女「あ、そういえばまだ言ってなかったね!私は女っていうんだ」

男「俺は男だ。改めてよろしくな」

少女「はい、よろしくお願いします!」

女「よろしくね!」

男「……和やかだな」

女「まあ心霊スポットとは思えない程度の和やかさはあるね」

少女「え、心霊スポット!?」

女「え?」

少女「ここって、幽霊がいるんですか……?」

男「お前まさか、知らずに来てたのか?」

少女「はい……ここが何となく目的地に似てたので、入ってみたんです……」

女「そしたら私達に会った、って事?」

少女「そうです……うう……幽霊、やだよ……」

女「大丈夫だよ少女ちゃん、私達がいるから!」

男「そ、そうだぞ!何かあったら俺達が守ってやる!」

女「男……嘘はよくないよ」

男「うっ」グサッ

少女「えへへ、ありがとうございます、男さん、女さん」

女「どういたしまして!」


今日はこの辺で。
べ、別にネタが尽きたわけじゃないんだからね!

男「ここの幽霊ってどんな奴なんだろうな」

女「さっき言ったじゃん、病死した男の子だよ」

男「そういうことじゃなくてさ、外見的特徴とか」

少女「がいけんてきとくちょー?」

女「どんな服着てるかとか、どんな髪型かとかだよ」

少女「へえ……」

男「で、どんな奴なんだろうな」

女「噂だと、血の涙を流しながら『痛いよ』って呟いてるらしいよ」

男「女、今は少女ちゃんもいる。少女ちゃんを巻き込むわけにはいかないから帰ろうぜ」

少女「幽霊怖いです……」

女「あはは、嘘だよ嘘!ごめんね少女ちゃん」

男「俺への謝罪は!?」

女「チッ……ごめんね男」

男「舌打ちしたよな!今舌打ちしたよな!」

女「キノセイジャナイデスカ」

男「見事に棒読みじゃねえか」

女「サアススモウ」

男「お前はとことん俺の話を聞かねえよな」

女「ソンナコトナイヨ」

男「取りあえず棒読みやめろ」

女「分かりました先生」

男「先生って何だ」

女「男って先生も知らないんだよ少女ちゃん」

男「お前はそんな事言わないと信じてるぞ少女!」

女「……あれ」

男「少女?少女!?何処だ少女!」

女「少女ちゃん!今かくれんぼとか本気でしゃれにならないから!」

男「出てきてくれ少女!」

女「少女ちゃん……もしかして、幽霊に……」

男「言うな!言葉に出したら本当のことになる可能性があるんだぞ!」

女「うん、分かった……」

男「まず少女を見つけよう」

女「うん……」

どうやって少女を見つける?(歩き回る、名前を叫ぶなど)>>19

名前を叫びながら↑

男「さて、どう探すか……」

女「少女ちゃーーーん!!」

男「うおっ」ビクッ

女「出てきて少女ちゃーーーーん!!」

男「怖えよお前……取りあえず部屋たくさんあるし片っ端から見て回ろうぜ」

女「うん……少女ちゃーーん!」

男「叫ぶのやめろよ……」

女「少女ちゃーーん!!どこー!?」

男「……少女ーーー!!」

女「男だって叫んでるじゃん」

男「付き合ってやってんだ」

女「そりゃどうも。じゃあそこの部屋から探そっか」

男「ああ……少女ー!居るかー!」

女「居ないみたいだね……あ」

男「何かあったか!?」

女「スケッチブックが置いてある」

男「スケッチブックか……このベッドに子供が居たのかもな」

女「そうかもしれないね」

男「そして何お前はナチュラルに人のスケッチブック見てるんだ」

女「この持ち主絵上手だよ、ほら」

男「相変わらず人の話聞かねえな……お、本当だ、上手い」

女「でしょ!……あ、何かこの絵の女の子、少女ちゃんに似てない?」

男「あー、確かに」

女「もしかしたらこれ少女ちゃんのかもよ」

男「何でその結論に行き着いた」

女「少女ちゃんが昔ここに入院してたとか」

男「少女ちゃんが10歳位だとして、ここが廃墟になったの俺らが産まれたばっかりの時だぞ」

女「15年前かー」

男「だから数学の成績2なんだよ」

女「うー……でも男だって国語の成績2じゃん」

男「まあそうなんだけどさ……で、どうする、このスケッチブック持ってくか?」

女「そうだね」

アイテムに『スケッチブック』が追加されました。
安価時に持っているアイテムを使用することが出来ます。
どんなときに何を使うのも自由です。

そして、今更ですがエンドについての安価をとります。

1,バッドエンドあり・コンティニュー可能
2,バッドエンドあり・コンティニュー不可
3,バッドエンドなし

バッドエンドの条件は、自分が死ぬ(男or女)、仲間が死ぬ(今回は少女)事です。
1はその場合も直前から別のルートを選べますが、2の場合そこでこのssは終了です。
3はそもそも死ぬという事がなくなります。
>>25まで多数決をとり、多いものに決定します。
全て同じ投票数だった場合は最安価を行います。

ルートは1になりました。ご協力感謝いたします。
それでは引き続きssをお楽しみくださいとか言ってみる。

男「スケッチブック を てにいれた!」

女「何言ってるの男」

男「特に理由はない」

女「早く少女ちゃん探そう」

男「そうだな」

女「次はここの部屋ね」

男「ああ」

女「……何もない」

男「次ここな」

女「うん」

男「何もない」

女「そっか……」

男「……もっと効率を考えようぜ」

女「そうだね、手分けしよっか」

男「ああ、じゃあ俺は上の階探すからお前はこの階の残ってる部屋見ててくれ」

女「了解しましたー」

-2階-

男「さて、少女はどこかな……」

男「おーい、少女ー…………!?」

少女「あ、男さん。何ですか?」

男「しょ、少女!!無事だったんだな!……その子は……?」

?「おじさん、誰?僕、少女と一緒に帰るんだけど」

少女「そんな言葉使いしちゃダメですよ、兄さん。この人は私のことを助けてくれたんです」

?「ああ、少女が言ってた……男、だっけ?妹を助けてくれてありがと」

男「え、あ、ああ……お前兄居たのか……」

少女兄「少女のことお前呼ばわりしないでよ」ギロッ

男「え、ごめん……えーと、少女」

少女「います、病気だったのですが治ったみたいです」

少女兄「そういうこと。じゃあ、帰ろうよ、少女」

少女「え?ちょっと待ってください兄さん、女さんにもお礼を言わないと……」

男「それは俺が言っておくから帰ったらいいんじゃないか?」

少女「え、で、でも……」

男「ここは危ないし、兄さんに会えたなら目的地にもつけるだろ」

少女兄「だってさ、お言葉に甘えて帰ろう」

少女「うう……ごめんなさい、男さん……」

男「どういたしまして。元気でな、少女」

少女「はい!」

少女兄「じゃあ」

男「おお……っ!?」

少女「さようなら」

男「待て、少女!!」

少女「?」

男「お前、自分が何してるか分かってるのか!?」

少女「兄さんと帰ろうと……」

男「違う!お前は……」











       男「何で飛び降りようとしてるんだ!!!」

少女「っ!?」

少女兄「……何バカ言ってるの」

男「バカ言ってるのはお前だ!何で……あ……!」

『女「病死した男の子の霊が彷徨ってるんだよね」』
『少女「病気だったのですが、治ったみたいです」』

男(……まさか、少女の兄さんが……!?)


どうする?>>32

念仏を唱えながら少女を抱えて逃げる

男(霊に効くもの……塩……?いや、持ってきていない……どうすれば……そうだ!)

男「な、南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏!!!」

少女「!?」

少女兄「は!?」

男(これなら、何もなくても……!)

少女「男さん……?」

男「少女、逃げるぞ!!」

少女「逃げる……?何で……?」

男「女に、お礼を言うんだろ!?」

少女「……分かりました、私もお礼は直接言いたいです」

男(やった!)

兄さん、ちょっと待っててくれませんか?」

少女兄「嫌だ!待て少女、行くな!!」

男「……少女、悪い!」

少女「え?……キャッ!?ちょ、男さんおろして……!」

男「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏!お、女!何処だ女あああ!!」ドドドドド

少女兄「待て!行くな!少女、少女―――!」

少女「な、何にも分かんない……」オロオロ


-1階-

男「女!!女ーーー!!」

女「え、男!?どうし……あ、少女ちゃん!」

少女「女さん!」

女「無事だったんだね!」

少女「はい、その節はどうも……」

男「そんな事より!」

女「そんな事って何」

男「少女の、兄が……!」

-説明中-

女「うわあ……」

男「あいつは隙あらば少女を殺そうと……本来居るべき場所に少女と帰ろうとする」

少女「……?」

女「少女ちゃんは分かんなくていいよ」

少女「はい……?」

男「だから俺達は何とか少女を無事に本当の家に帰さなくちゃならない」

女「……分かった。少女ちゃんを守ろう」

男「少女、お前は何も心配しなくていいからな」

少女「ありがとうございます……?」

女「少女ちゃん、お兄さんと一緒に帰っちゃダメだからね」

少女「?」

男「俺達と、家に帰ろう」

少女「はい……?」

女「あ、そうだ。このスケッチブック、少女ちゃんの?」

男「そんなものもあったな」

少女「スケッチブック?……あ、これ、兄のものです」

男「え゛」

女「マジか」

少女「本当です……返して来ていいですか?」

女「ダメ!」

男「やめろ!」

少女「え、は、はい……」

女「あ……ごめんね」

男「悪い……」

>>37
廃墟になったのが15年前で、男と女が生まれたばかりのことらしい。
だから、高1くらいじゃないかな。

>>39 ありがとうございます、その位です。
ちなみに少女兄は享年10歳か11歳です。

少女「あ、いえ、全然……」

女「ありがと。少女ちゃんは優しいねえ」

少女「え!?そ、そんなこと……」

女「そんなことあるよー」

少女「ありがとうございます……えへへ」ニコッ

男「守りたい、この笑顔」

女「どうした」

少女「?」

女「あー、少女ちゃんのことを絶対守るって事だと思う」

少女「守る?……何からですか?」

女「あ……」

男(やべえばれる……いや、ここはいっそ全部話しちまうか?)

少女に全てを話す?(兄が死んでいる事等)>>42

さっき窓から飛び降りようとしていたことを言って、少女のこと(家族のことなどを聞いたり)を聞いてから話す

男(やっぱり話すほうがいいかな……その方が少女も色々警戒するだろう)

男「あのな、少女」

少女「何ですか」

男「お前、さっき窓から飛び降りようとしてたよな」

少女「飛び降り……?私、そんな事してないです!」

男「してた!俺が全部見てた!」

少女「そんな、事……私が、飛び降り……?」

男「そうだ」

少女「じゃあ、男さんが助けてくれなかったら、私……」

男「……そうだ」

女「男、珍しくいい事したよ」

男「珍しくって言うな」

少女「で、でも!兄さんがいた!」

男「……その事については後で話す」

男(俺の荷が重いし……)

女「……ねえ、少女ちゃんは何でここに来たの?」

少女「え?目的地に似てて……」

男「それはさっきも言ってたな……お前、一体何処に向かってたんだ?」

女「そうだね、廃墟に似てる目的地って何処なの?」

少女「…………病院です」

男「病院……!?」

女「ここも、元は病院だよね……」

男「お前、もしかしたらここに向かってたんじゃないのか」

少女「え?」

女「そんな訳ないよ、少女ちゃんがここに来る理由がないもん」

男「血縁の誰かとかが入院してたとか……」

女「何で今頃になって来るの?廃墟になったのは15年前ってさっき男が自分で言ってたじゃん」

男「それもそうか……そもそも少女の家族構成ってどんな感じなんだ?」

少女「えっと、私と、お父さんと、お兄ちゃんです」

女「えっ、お母さんは?」

少女「私が小さい頃に、病気で……」

女「……ごめん」

少女「だ、大丈夫ですよ!お父さんも……お兄ちゃんも、居ますし」

男(……真実を話して、本当にいいのだろうか……)

男(いや……これは少女のためなんだ)

男「少女」

少女「はい?」

男「……お前の兄は、もういない」

少女「……は?」

男「お前の兄は、死んだんだ」

少女「……な、何言ってるんですか。男さんも見たでしょう、さっき……」

男「あれは兄の霊だ、お前を飛び降りさせようとしてただろ」

少女「……嘘、だ……」

男「残念だが、本当の事だ……でも、俺達が」

少女「ああああああああああああああああアアあああアアアああアアアア!!!」

女「しょ、少女ちゃん!」

男「落ち着け少女!俺達が居るから!」

少女「嘘だ嘘だ嘘だ嘘だウソダ!!私はそんなの信じない!!!」

男「少女……!」

少女「嘘ですよ、そうだ、嘘だ!兄さん!一緒に帰りましょう!!」

女「だ、ダメ!少女ちゃん、私達と一緒に……!」

少女「兄さん!兄さん!!先に帰っちゃったんですか!?」

男「待て少女!ダメだ!何処に行く!」

少女「兄さん、私もすぐ帰りますから!すぐ行きますから、行かないで!」

男「待て、少女!少女!」

-3階-

少女兄「少女、遅かったね」

少女「兄さん……!兄さんは、生きてますよね?死んだなんて、嘘ですよね?」

少女兄「え?僕が死んだ?そんな訳ないじゃん」

少女「そう、ですよね……もう、何で3階まで来ちゃってるんですか。2階で待っててっていったのに」

少女兄「ごめんごめん。さ、帰ろう」

少女「はい、兄さん!」

男「待て!少女、ダメだ!行くな!!少女ーーー!!!」

女「少女ちゃん、待って!私達と一緒に、帰ろう!!」



               ヒューー









               グシャッ

男「っ……ああ……少、女……」

女「少女ちゃん……どうして……?」

男「ひっく……うああ……」

女「……男……取りあえず、帰ろう」

男「少女……ごめんな、少女……」

女「男……うう……少女ちゃん……!」

男「う……ああああああああああああああああああっ!!」

女「ああああああああああああ!!少女ちゃん、ごめん……!」

男「少女……守ってやれなくて、ごめんな……!」


            「俺達も、すぐ『帰る』から……」





                    グシャッ

『速報です。
今日2時40分頃、○○県○○市○○町の現在廃墟の病院の入り口付近で3人の死体が見つかりました。
10歳程度の少女、15歳程の男性と女性と見られております。
警察は、事件性の低い事故として捜査を続けると共に、3人の身元の確認を急いでおります。
次のニュースです――――』

~バッドエンド~

ぴったり50で終わりました、地味に凄いです。

コンティニューを行います。
少女が居なくなる~少女に全てを教えるの間から好きなときを選べます。
どこからもう一度始めますか?>>52

少女が居なくなるところ

『少女失踪』からもう一度始めます。
コンティニューを行っております――――


女「……あれ」

男「少女!?何処だ少女!」

女「少女ちゃん!今かくれんぼとか本気でしゃれにならないから!」


どうする?>>55

幽霊を警戒しながら部屋を片っ端から見てまわる

男「少女……まさか、幽霊に攫われたんじゃ……?」

女「そ、そんな事ないよ!幽霊なんているわけない!」

男「でも!一応だ、一応俺達以外の奴には注意して少女を探そう」

女「……一応、ね。そうだね、そうしよ」

男「取りあえず、部屋はたくさんあるから片っ端から見て回ろう……少女、居るか?」

女「……いないみたいだね」

男「そうだな……あ、何だこれ」

女「スケッチブックと……色鉛筆?」

男「何でこんな所にあるんだ?」

女「持っていく?何かの役に立つかも知れないし」

男「そうだな、少女にやったら喜びそうだし」

女「あはは、そうだね、少女ちゃんが見つかったらあげよっか!」

男「まあこれ俺らのものじゃないんだけどな」

女「平気平気、きっと持ち主の人も許してくれるよ!」

男「そんなもんかね……」

アイテム『スケッチブック』『色鉛筆』が追加されました。
安価時に使用できます。

女「というかここまで揃ったら鉛筆もほしいよね」

男「贅沢言うな」

女「少女ちゃんもその方がいいって言うよ」

男「いや、あいつ謙虚だからそれは無い」

女「男ロリコンだったのー怖ーいキャー」

男「解せぬ」

女「とまあそれは置いといてだね」

男「解せぬ……」

女「話聞こうか」

男「Yes」

女「無駄に発音いいね」

男「ドヤァ」

女「うぜえ」

男「キャラ保とうぜ」

女「んで、次何処探す?」

男「鮮やかにスルーされたよ」

女「次、何処探す?」

男「あー……とりあえず1階の部屋全部見て回ろうぜ」

女「ok」

-見回り中-

男「……居なかったな」

女「うん……次は2階?」

男「だな」

-2階-

女「さー隠れてるような悪い子はしまっちゃうぞー」

男「余計出てこねえだろ」

女「ところでさっき幽霊がどうこうって話をしたけどさ」

男「したな」

女「対幽霊用の何かって持ってきてる?」

男「幽霊なんて居ないんじゃなかったのかよ」

女「質問に答えましょう」

男「特に何も」

女「実は私色々持ってきてるんだよねー」

男「何故今更」

女「えー、これがお守りでー、これが塩でー、マッチでー、水」

男「完全一人かくれんぼじゃねえか」

女「昔それやったときのあまりだよ」

男「女、貴女憑かれてるのよ」

女「おい」


アイテムに『お守り』『塩』『マッチ』『水』が追加されました。

男「憑かれてる事は無いにしても、そういうのは面白半分でやったら危険だぞ」

女「……そうだね、そのときは別に何も無かったけど、これからはやらないよ」

男「よし。反省もしたことだし、帰ろう」

女「……少女ちゃん……」

男「……あ」

女「薄情だね」

男「ごめんなさい」

女「さ、少女ちゃん探そう」

男「ああ」

女「次はここの部屋かな……あ!!」

男「少女!」

少女「あ、男さん、女さん!」

女「はー……何も無くてよかったー……」

男「お前、何で俺達から離れた?」

少女「え、えと、何かフラッと連れてかれて……連れてかれたのかな……ごめんなさい」

男「あー、別に怒ってる訳じゃない。謝んなくていいぞ」

男(連れて行かれた?……誰に?)

男(……考えてても仕方ないな。実害が無かったなら、それでいい)

女「じゃ、少女ちゃんも見つかったことだし……そろそろ帰る?」

男「っしゃあ!」

少女「帰りたいです!」

女「満場一致だね!出よっか!」

-20分後-

男「これは迷ったとみてよろしいでしょうか」

女「よろしいです」

少女「帰れないんですか……?」

女「大丈夫だよ!絶対帰れる!多分絶対!」

男「矛盾してるぞ!」

女「と、とにかく絶対帰れるから心配しなくて大丈夫だよ!」

男「そうそう、いざとなったら実力☆行使って手も残ってるし」

少女「実力行使ですか……」

女「男非力だから無理でしょ」

男「おうふ」

女「小四の時の握力テストで男が学年最下位だった記憶がある」

男「言うな」

女「少女ちゃんの握力っていくつ?」

少女「えっと……15くらいです」

女「男9くらいだった気が」

男「いいじゃん非力な方が可愛いじゃん」

女「うわきめえ……」

男「わーいーじめたーいーじめたーせーんせーにーゆっちゃーおー」

女「少女ちゃんはあんな大人になっちゃダメだよ」

少女「?」

男「何かすみません」

少女「えと、男さんはいい人だと思いますよ」

男「俺絶対少女守る」

女「私は」

男「マモル」

女「守らないんですね分かります」

男「あー……お前強いから守る必要なくね」

女「じゃあ私が守ってあげようか」

男「謹んでお断りします」

少女「楽しそうですね……?」

この二人は付き合ってるのかな…
どっかに書いてあったっけ

>>68付き合っていません。男は「俺この肝試しが終わったら女に告白するんだ」とか言ったらいいと思います。

女「いやー全然楽しくないよ本当」

男「本当この世にこれ以上楽しくないことはないぜ」

少女「楽しそうですね!」

男「いや本当に楽しくない!本当に全く全然!」

女「男のツンデレに需要はない」

男「ツンデレじゃねえし」

少女「つんでれ……?」

女「少女ちゃんは知らなくていいよ」

男「あわよくば一生知らずに育ってくれ」

少女「よく分かんないけど分かりました」

男「分からない方が幸せだ」

少女「お父さんは何事も知っておいた方がいいって言います」

女「物凄い教育パパだね」

>>69
死亡フラグじゃないですがヤダー

>>70リア充は基本爆発対象なので(真顔)

少女「でも優しいですよ」

女「いい家庭だね」

男「女の家も結構な家庭だけどな」

女「そうかなー」

男「少なくとも俺の家よりはましだ」

女「男の家もいいとこじゃん、お母さん優しいし」

男「母さんはサービス精神強すぎるんだよ」

女「無さすぎるよりいいよ」

少女「……あ」

男「少女?」

女「どうしたの?」

少女「……何かいる」

女「え」

男「マジか……何処だ」

少女「そこのベランダに、何か、白いのが……」ガタガタ

男「おうふ……見えねえけどおうふ」

女「私も見えないけど……どうする、塩投げる?」

男「いや、今のところ害はないから大丈夫だと信じよう……静かに逃げるぞ」

女「りょーかい」

少女「分かりました」

タタタッ

-1階-

女「……幽霊って、純粋な子供の方がよく見えるんだって」

男「それはそれは……」

少女「幽霊……やだー……」

女「あ……大丈夫大丈夫、幽霊なんていないよ」

少女「本当ですか……?」

女「ホントホント。仮にいたとしても祟り殺されるようなことはないよ」

少女「はい……」

男「……女、お前も怖いんだろ」

女「な、そんなことないよ!」

男「そうか……」

男(怖いんだな……)

女「男の方こそ怖いんじゃないの?」

男「怖いが文句あるか」

女「あ、普通に言えちゃいますかそうですか」

男「普通に言えます、まるで息をするように弱音を吐けます」

女「からかわれるとか思わないんだ」

男「思うけど言えます、俺ノミの心臓なのでめちゃくちゃ怖いです」

女「逆にかっこいい」

少女「……女さん、大丈夫ですか?」

女「へ?何で?」

少女「さっきから震えてますけど」

女「うわマジか」

男「やっぱ怖いんじゃねえか……」

女「…………普通に怖いですが何か?」

男「いや別に何も?」

女「や、まさか本当に幽霊いるとか思わないじゃん」

男「本当だよな」

女「ちょっと面白半分で来てみただけなのにこんな事になるとか……」

男「そうだな」

少女「女さん……」

女「まあその好奇心に男を巻き込んじゃったのが一番の失敗なんだけど」

男「お前って時々さりげなく優しいよな」

女「……いや、今の全部嘘。うん、全然怖くない。うん。男マジチキン」

男「ごまかすのはいいとして最後」

少女「男さん、鳥さんなんですか?」

女「あー、大丈夫、男は人間だよ、一応」

男「一応つけてもらわなくても俺れっきとした人間なんですが」

少女「そうですか、男さんお肉になっちゃうかと思いました……よかったです」

男「何この純粋の塊」

女「何か悪口に聞こえるね」

男「俺の精一杯の褒め言葉だ」

女「帰れたら言葉勉強しな」

男「善処します」

少女「お勉強するんですか?」

女「うん、男の家で。少女ちゃんも来る?」

男「何で俺の家で勉強会が決定してるんだよ」

少女「男さんがいいなら!」

女「決まりだね!」

男「俺の了解とってないぞ」

女「ダメなの?」ギロ

少女「ダメなら大丈夫ですけど……」

男「……いや、別にいいが……」

女「結局いいんじゃん」

男「この空気でダメって言える男いるか」

女「まあ男はチキンだからね」

男「何だそれは」

少女「ありがとうございます、男さん!」

女「何この子可愛い」

男「帰ったら言葉勉強するからお前は少女に礼儀作法教えてもらえ」

女「だそうですが少女ちゃんいかがですか」

少女「お父さんに聞いた方がいいと思いますよ」

男「お前あれだろ、どっかのお嬢様だろ」

少女「違いますよー、お父さんは社長だけど私は普通です」

男「その社長の血を引くお前は十分お嬢様だな……」

女「え、じゃあ何、私達お嬢様と喋ってたの」

男「そうらしいな」

少女「お嬢様じゃないですよー」

男「……お前、学校どこだ」

少女「え、えーと、家の近くの病院を左に曲がって、交差点を右に行って、歩道橋を降りた所です」

女「ああ、あのやけに大きい家、少女ちゃんの家だったんだ……」

男「うん、そしてその学校あれだよな、幼稚園から大学まで全部揃ってる私立だったよな」

少女「あ、そこです、幼稚園に入るとき受験やりました」

女「何か色々凄いですね少女さん」

男「数々のご無礼お許し下さい少女さん」

少女「え、あの……さっきまでと同じでいてください……」

女「了解」

男「分かった」

少女「えへへ……とにかく私は普通だから、女さんと男さんも普通でいてください」

女「ほんっといい子だね少女ちゃん」

男「お嬢様ってもっとアレなイメージだった」

少女「アレ?」

男「何か『全ては私の配下にある!』的な」

女「何故か分かってしまう」

少女「私はどちらかというと配下にいる側です」

女「え、何で」

少女「お父さんの……」

男「ああ……」

女「社長兼教育パパか……」

少女「はい……」

女「子供も楽じゃないんだねえ」

男「まあ俺達も部類的には子供なんだけどな」

女「まあね」

少女「私から見れば大人ですよ」

男「お前も俺達くらいになれば分かるよ」

少女「ちょっと楽しみです」

女「少女ちゃんなら絶対美人になるよね」

少女「そ、そんな事ないですよ!女さんのほうが美人です!」

女「何回も言うけど本っ当少女ちゃんいい子だよね」

男「賛成」

少女「男さんと女さんのほうがいい人ですよ」

男「この歳でちゃんと社交辞令わきまえてるのがすごいよな」

女「分かる」

少女「社交辞令じゃないですよー……」

男「おー、ありがとな」

少女「うー……はい……」

戻ってくるの楽しみに待ってます。
わくてか!

>>82ありがとうございます……!復活しました!

男「さて、ところでだな二人とも」

女「ん?」

少女「何ですか?」

男「お前ら後ろ向いてみろ」

女「え、何で……あ!」

少女「ドア……!」

男「やったな!」

女「うん!」

少女「帰りましょう!」

男「ああ!」

-3分後-

女「何ですかホラゲーなんですかこれ」

男「何故こんな迷惑な所にホラゲー要素入れてるし」

少女「ひっく……どうしよう……ドア開かないと帰れないよ……」

男「大丈夫だ!いざとなったら窓からThe☆ダイブすれば!」

女「血迷ったか!?」

男「違う、1階からなら最悪でも死にはしないはず!」

女「少女ちゃん、多少怪我するかもだけど帰れる方法がある!」

少女「やりましょう!」

-5分後-

男「1階だけ窓ない病院ってこの世界にあったんだな」

女「しかもこんな近所にナチュラルにあるとはね」

少女「ひっく……ふぇーん……」

男「な、泣くな少女!そうだ、親とかにテレパシー送って助けてもらおう!」

女「ついに本当に壊れやがったこいつ……!」

少女「ひっく……あ、そ、そうだ!私携帯持ってます!」

男「……よし、それにかけてみるか!」

女「お父さんとかに賭けてみてもらえる?」

少女「はい!……あ……」

男「……大体分かってるけどどうした」

少女「……圏外、です」

女「何故だし……」

少女「ごめんなさい……」

女「いや、少女ちゃんは立派だったよ!」

男「そうだ、この非常時に携帯の事を思い出しただけでも偉いぞ!」

少女「は、はい……ありがとうございます……!」

女「どういたしましてー!」


アイテムに『携帯電話(通話不可能)』が追加されました。

男「さて……少女が元気になったのはいいが、ただ今どう足掻いても絶望の状況です」

女「どうしよっか……あ、そうだ、少女ちゃん」

少女「?」

女「スケッチブックと色鉛筆。さっき少女ちゃん探してるときに見つけたんだ!」

男「そういえばそんなのもあったな。使うか?」

少女「……あ……!」

女「?どうしたの、少女ちゃん」

少女「あ、い、いえ、何でも……えへへ、ありがとうございます」

男(少女が隠し事……?珍しいな……)

男(いや、単に俺の考えすぎか?……きっとそうだな)

男(でも……ホラーゲームでこういうのよくあるよな)

男(ここまでホラゲー的要素があるんだから、もしかしたら……)

少女「男さん?」

男「!?」ビクゥッ

少女「!?」ビクゥッ

女「どうした」

男「あ、いや、その、ごめん」

少女「え、いえ、あ、あの、こちらこそ」

女「本当どうした」

男「いや俺地味に人見知りなんだけど」

女「違うコミュ障だ」

男「ヒドス」

女「きめぇ」

男「おっふ」

少女「?」

男「ごめん」

少女「はい……?」

女「ダメだ、私達が少女ちゃんのそばにいると少女ちゃんが穢れる!」

男「そんなに自分を下卑するな!お前はいい奴だ!」

女「男……!」

少女「え、えっと、末永くお幸せに……?」

女「ダメだ、私達(以下略)」

男「そんなに自分を(以下略)」

少女「すっ、末永くお幸せに!」ニコッ

女「……男、私達の使命は二つ」

男「……おう」

女「一つは少女ちゃんと一緒に無事にここから出ること」

男「ああ」

女「もう一つは?」

男「少女ちゃんが純真な状態で家に帰すこと」

女「ok」

少女「難しいですね……」

女「少女ちゃんがこの会話をずっと『難しい』と思っていられるように全力をかけよう」

男「俺も」

少女「が、頑張ってください!」

女「ありがとう!」

男「お前も頑張れ!」

少女「は、はい!」

ここでちょっと色々整理しましょう!

登場人物


主人公その1、15歳、チキン、地味にコミュ障、意外と頭が回る


主人公その2、15歳、強気、結構優しい、頭は弱め

少女
今回の仲間、10歳、良家のお嬢様、純粋無垢

これまでのあらすじ

1週目
女の好奇心により廃病院へやってきた2人はそこで少女と出会い3人で出ようとする。
が、なんやかんやあり廃病院の幽霊が実は少女の兄であることが発覚、少女は連れて『帰られ』てしまう。
そのあと2人も後を追い飛び降りて、bad end。

2週目
始めは1週目の1行目と同じだが、少女の兄に出会わなかったり新アイテムがあったりと変化がある。
ドアは開かず窓もなく、携帯も使えないためどう足掻いても絶望の状況。

アイテム(安価時に使用できます)

・スケッチブック
・色鉛筆
・お守り
・塩
・マッチ
・水
・携帯電話(通話不可能)


何か最早安価が全然ありませんが、努力はいたしますのでお付き合い下されば幸いです。
……私に堅苦しいのは無理ということが分かりました。
安価も出来るだけ作るので最後まで見て行ってもらえると嬉しいです!

男「さーて、この状況をどう脱しようか」

女「何かもう廃病院で幸せに暮らしましたエンドとかでよくない」

男「壊れたのはお前じゃねえか!」

女「いやこの状況じゃ誰でも壊れるでしょ!?」

少女「……」ウルウル

男「よっしゃ頑張って脱出しようぜ同志!」

女「そうだな同志!」

少女「……!」ニパー

男「くっそ何だこの可愛い生物」

女「悔しいが同意」

少女「……?えっと、頑張りましょうね!」

男「ああ!」

女「絶対皆で帰ろう!」

少女「はい!」


これからどうする?>>95

スケッチブックと色鉛筆を使ってマッピングしながらその階を調べる

女「で、これからどうしようかねー」

男「あー……なんか地図とかあったら便利なのにな」

少女「んー……あ」

男「どうした?」

少女「このスケッチブックに地図を書きながら歩いてみたらどうでしょう?」

男「それでいこう!」

女「少女ちゃん天才!」

少女「えへへ」

男「よーし、廃病院を脱出し隊出動!」

女「だせえ」

男「悪かったな」

-10分後-

男「えー、今回の成果を発表する」

女「わーわー」

少女「わ、わーわー……?」

男「ありがとう、あー、今回の成果。なんか色々拾った」

女「ざけんな」

男「さーせん。具体的には……クマのぬいぐるみとボロッボロなノート」

女「やっぱどこかの子供が入院してたんだろうねえ」

男「かもな。あとなんか家族写真、男の人と女の人と男の子と赤ちゃんが写ってる」

少女「…………」

女「……少女ちゃん、大丈夫?」

少女「えっ!?な、なんでですか!?」

女「あ、いや、なんかやけに無口だなーって思って」

少女「大丈夫です、なんでもないです!心配しないで下さい!」

女「え、う、うん。なんかごめん」

少女「い、いえ!こちらこそ!」

男(……まただ、少女は何かを隠している)

男(何故だ?俺らに知られちゃまずい事なのか?)

男(まあ少女も年頃の女の子だし、秘密くらいはあるかもしれないが……)

男(そういう雰囲気では、ないよな)

女「でさー、男」

男「ひゃいにゃんでしょう」

女「噛みまくりだぞ」

男「はいなんでしょう」

女「色々拾ったはいいけどさ」

男「ああ」

女「これ、何の解決にもなってないよね」

男「……ああ」

女「どうしよっか」

男「あのさ、女」

女「ん?」

男「さっきから、少女の様子がおかしいと思わないか?」

女「あー、ちょっと思った」

男「あの挙動不審さからして、あれは何か隠し事をしてると思うんだ」

女「……そうかもね」

男「どうする、何を隠してるか聞いてみるか?」

女「で、でも、少女ちゃんだって秘密の1つや2つくらい……」

男「雰囲気がそんな軽いものじゃなかった」

女「……どうしようか」

男「正直俺も確信があるわけではないんだが……」

女「いや、男の勘は結構当たるから」

男「幼馴染のお前が言うならそうなのかもな」

女「うん、15年も家族ぐるみの付き合いしてるんだから、男のことは知り尽くしてるよ!」

男「そうか……」

女「うん」

男「……」

女「……」

男「……で、どうする、少女に聞いてみるか?」

女「んー……でも、家庭の問題とかだったら私達かなり失礼だよ」

男「そうだな……でも、話を聞いてる限りはいい家庭そうだったよな」

女「うん、お父さんは多少厳しそうだったけどね」

男「……さて、どうしたもんか……」

少女「えっと、なんのお話してるんですか?」

男「少女……」


少女に聞く?>>102

聞く

男「……あのさ、少女、何か隠し事してないか?」

少女「え、いっ、いや、そんなことしてないですよ!」

女「本当?」

少女「本当、です」

男「絶対、誰にも言わないから」

少女「ほ、本当です!隠し事なんてしてないです!」

男「……お前あれだろ、あの写真立ての家族のこと知ってるだろ」

少女「!」ビクッ

男「……絶対誰にも言わない。俺達だけの秘密にする」

少女「…………絶対、絶対誰にも言わないで下さいね?」

男「ああ」

遅れましたが、アイテムに『テディベア』『擦り切れたノート』『写真立て(家族写真入り)』が追加されました。

少女の回想

-約5年前-

少女「ねーねーおかーさん!」

少女母「ん?どうしたの、少女」

少女「あのねー、お友達にはね、お兄ちゃんがいるんだって!」

少女母「……そう、なの」

少女「うんっ!私もお兄ちゃんほしい!」

少女母「…………あのね少女、誰にも内緒よ」

少女「?うん!」

少女母「貴女には、お兄ちゃんがいるの」

少女「ホント!?」

少女母「ええ、ホントよ。……誰にも秘密だからね。お父さんにも」

少女「うん、分かった!わー、お兄ちゃんいるんだ!会いたいなあ」

-約4年前-

少女「ふー……暇ですねー、遊ぶ人もいないし……」

?「あ、ねえ、君!」

少女「?誰ですか?」

?「ねえ、君暇なんでしょ?」

少女「はい、暇です。遊ぶ友達もいないですし」

?「でしょ!じゃあさ、僕と遊ぼうよ!」

少女「わ、本当ですか?じゃあ遊びましょう!」

?「うん!」

-1時間後-

少女「あ……もう4時です、そろそろ帰らなきゃ」

?「えー、あと1時間くらい遊ぼうよ」

少女「んー、でも帰らないとお父さんに怒られるから」

?「あ……そっか、お父さんは怖いもんね。じゃあバイバイ!」

少女「はい!」

-約4年前・夜-

少女「ふあー……のどかわいた……おみずー……」

テクテク

少女父「少女……病……」

少女母「でも……兄……」

少女「……?」

少女父「だが!こんな事が世間に知られれば、私達は終わりだ!」

少女母「それでも、あの子の存在ごと消すなんて!!」

少女父「お前は一人の子供の為に家族全員で死ねるというのか!」

少女母「……そ、それは……」

少女父「出来ないだろう!?少女兄の為に少女まで死ぬんだぞ!!」

少女母「っ……少女……」

少女父「分かったな!少女兄は最初から存在しなかった、それで全て丸く収まるんだ!」

少女母「……ええ……」

少女「…………」ガタガタ

少女(誰かが、いなくなるの……?私達のために、いなかったことになっちゃうの?)

少女(本当はいるのに……消えちゃうの?)

少女「そんなの……!」

少女父「誰だ!!」

少女「ひっ!」ビクッ

少女父「……あ、ああ、少女か……もう遅いぞ、どうした?」

少女「え、えっと……あの、お水……」

少女父「水か……これからは寝る前に飲んでおくんだぞ」

少女「はい……」

少女父「早く飲んで寝なさい、明日起きられないぞ」

少女「は、い……」

少女(……怖い……)

少女(私も、消えちゃうかもしれないの……?)

少女(なんで……?分かんないよ……もうやだぁ……)

-数ヵ月後-

?「あっ!少女ちゃん!」

少女「なんでしょう?……あっ!」

?「久しぶり!ねえ、今日は遊べる?」

少女「はい!」

?「本当!じゃあ一緒に遊ぼうよ!」

-公園-

?「あのさ、少女ちゃんは兄弟とかっている?」

少女「兄弟…………」

?「どうしたの?」

少女「え!?あ、い、いません!」

?「へー……僕は妹がいるんだ!」

少女「妹さんですかー……なんて名前なんですか?」

?「えー、何、誘拐しようとしてるのー?」

少女「ちっ、違いますよ!」

?「あはは、冗談だよ冗談。少女ちゃんはそんなことしないもんねー」

少女「冗談ですかー……言っていい冗談と悪い冗談がありますよ!」

?「そうだねー。少女ちゃんは偉いねえ」

少女「偉くないですよ、失礼なこと言うとお父さんに怒られるからってだけです」

?「そっかー、でも僕にはあんまり畏まらなくていいよ、年もあんまり変わらないし」

少女「そうですねー……でもお父さんにばれたら私大目玉ですよ」

?「大変だねー」

-1時間後-

少女「……あっと、そろそろ帰らなきゃです」

?「相変わらず早いねえ」

少女「個人的にはもっと遊んでたいんですけどねえ」

?「僕ももっと遊んでたいなあ」

少女「じゃ、いつかまた遊びましょ。約束です」

?「うん!またね、少女ちゃん!」

少女「さようなら!」

少女「ただいま帰りました」

少女父「おお、お帰り」

少女「お母さんも、ただいま帰りました」

……シーン

少女「……今日は、友達と遊びました」

シーン

少女「すごく優しいんですよ」

シーン

少女「妹さんがいるらしいです」

シーン

少女「……いつか、会ってみたい」

シーン

少女「名前は……あ、聞いてないですね。もう2回も遊んだのに」

シーン

少女「次に会ったときは聞いておかないと」

シーン

少女「……お母さん、聞こえてますか?」

シーン

少女「……おかぁ、さんっ……」

少女父「少女……」

少女「なんで、死んじゃったのっ……!」

少女父「…………」

少女「お母さん……!会いたいよぉっ……!」

-3年前-

?「……」

少女「……あっ!ね、ねえ、そこの人!」

?「……」

スタスタ

少女「私ですよ!少女です!」

?「……」

スタスタ

少女「まっ、待ってください!あれから会ってないですけど、一緒に遊んだじゃないですか!」

?「……」

スタスタ

少女「……私のこと、覚えてないんですか?」

?「……」

スタスタ

少女「あっ……いない……………人違い、かな。うん、きっとそう……」

-2年前-

少女父「じゃあ行ってくる。そうだ、今日は遅くなるから先に寝ておけ」

少女「分かりました、行ってらっしゃい!」

バタン

少女「…………さーて、何しようかなあ」

シーン……

少女「…………」

少女(こ、怖い……)

少女「よっ、よし、今は普通なら学校の時間なのでお勉強しましょう!」

シーン

少女「……頑張るぞー……」

-30分後-

少女(……終わっちゃった……)

少女「……本日の授業はこれで終了です……皆さん、周りに気をつけて帰りましょう」

シーン

少女「え、えーと……さようなら」

シーン

少女(……学級閉鎖なんて嫌い……)

少女「……おかーさーん……聞こえますかー」

シーン

少女「で、ですよねえ……」

シーン

少女「…………お母さん、私頑張ります」

シーン

少女「だから安心してください。心配しなくても大丈夫ですよ」

シーン

少女「ちゃんと、生きていけます。だから……」

ピーンポーン

少女「ヒィッ!?」ビクゥッ

ピーンポーン

少女「ななななんですか誰ですか私何も知りませんよ」

ピーンポーン

少女「わ、私は壁です。お引取りください」

ピーンポーン

少女「あれですか、お母さんですか?」

ピーンポーン

少女「なんだっけ、ドッペルゲンガーとかいうやつ」

ピーンポーン

少女「あ、違う、ポルターガイストだ」

ピーンポーン

少女「…………」

ガチャッ

少女「ごっ、ご用件は!」

?「あ、少女ちゃん!やっと出てくれたー」

少女「……?えーっと、あのー……」

?「どうしたの?」

少女「なんで私の家知ってるんですか?」

?「え、前自分で言ってたじゃん」

少女「そうでしたっけ……」

?「そうだよ!」

少女「……そうだったような気もしてきました」

?「ねっ!」

少女「はい……ところでご用件は?」

?「あ、そうだった。遊ぼうよ!」

少女「あはは、そうだと思いましたよ」

?「分かったの!?少女ちゃんすごいね!」

少女「いえ、いっつもそうだからってだけですけど……」

?「それでもすごいよー!」

少女「そうですかねー……」

?「うん!それで、遊べる?」

少女「えっと……今日はお留守番なので……」

?「そっかー……少女ちゃん今日暇してると思ったのに外れちゃったなー」

少女「いえ、暇ですけど……そういえばいっつも暇なときにしか会いませんね」

?「少女ちゃんのことは何でも分かるんだよー」

少女「へー、すごいですね!」

?「えへへ……じゃあ、またいつか遊ぼうね!」

少女「はい、すみませんでした……あ」

?「どうかした?」

少女「お家でなら遊べますけど……どうでしょう?」

?「本当!?やったあ!」

-4時間後-

?「今日はいっぱい遊べるんだねー」

少女「ええ、お父さんが遅くに帰ってくるので……」

?「そっかー、嬉しいなー」

少女「私も楽しいです」

?「よかったー」

-さらに4時間後-

少女「あ、おやつの時間ですね」

?「そうだねー」

少女「何か食べますか?」

?「いいの?食べる食べる!」

少女「分かりましたー」

-30分後-

少女「出来ましたー」

?「わー、クッキー?いただきまーす!」

少女「……」ドキドキ

?「あ、美味しい!どこで買ったの?」

少女「よ、よかったです。買ったんじゃなくて私が今作ったんですよ」

?「なん……だと……」

少女「えへへ、でもそんなに難しいわけじゃないですよ」

?「いや、難しいよ……」

少女「そうでしょうか?」

?「うん、僕なんて卵焼き作ろうとしたらたいていスクランブルエッグになるんだよ」

少女「それはすごいですね……」

?「味は一応卵焼きっぽいのになー」

少女「今度食べてみたいです」

?「いいよー、いくらでもあげる」

-1時間後-

?「ところでさ、少女ちゃんのお母さんはどこにいるの?」

少女「あ、えと……お母さんは……事故で……」

?「……そっか」

少女「はい……」

?「お母さん、もういないんだ……」

少女「……はい……」

言うほど来れなくならなかった件

?「……あー、えっとえっと……ゲっ、ゲームの続きしよう!」

少女「あっ、はい!」

?「んーと、どこまで行ったんだっけ……」

少女「確か、えっと……」

-3時間後-

少女「あ」

?「どうしたの?」

少女「もう6時です……」

?「ありゃ……残念だけど、また遊ぼうね!」

少女「はい!」

?「じゃあ、またね!」タッタッタッ

少女「またねです、っあ、えっと……」

少女(また……名前聞くの忘れちゃった)

待っててくれた皆さんありがとうございます
これからもそれなりに忙しいですが3ヶ月も開くことはないと思いたい!

少女父「ただいま」

少女「ピャッ!?」

少女父「ピャッとは何だ……いい子にしてたか、少女?」

少女「はい……お父さん、私よりちょっと上くらいの男の子に会いませんでした?」

少女父「は……?見てないぞ、友達か?」

少女「はい……」

少女(何でだろ……今帰ってきたならすれちがうはずなのにな……)

-翌日-

少女「学級閉鎖の意味……」ガクガクブルブル

少女父「39度……結構な高熱だな、大丈夫か?」

少女「はい……へくちんっ!」ガタガタブルブル

少女父「私はそろそろ出掛けるが、無闇に布団から出るなよ?」

少女「はい、行ってらっしゃい……くしゅんっ!」

-3時間後-

ピピピピピ ピピピピピ ピピピピピ

少女「拝啓父上、熱が36度に下がり大変暇です」

シーン

少女「……暇です」

シーン

少女「……無闇に布団から出ましょう。大丈夫、36度ですし」

-書斎前-

コンコン

少女「入ります……」

ガチャッ

少女「……うわぁ……!図書館みたい……!……あ、絵本!」

パラパラ

少女「……ちょっとだけ読んでみようかな……ちょっとだけ」

-5分後-

少女「うぅ……いい話……」グスン

少女「……あれ?」

『僕の妹へ』

少女「……何、これ?」

『えーっと、こんにちは。少女兄です!』

少女「……少女兄!?」

少女父『少女兄は最初から存在しなかった!!』

少女「……あ……」ゾクッ

『んー、これを読んでる君は誰かな?お父さん、お母さん、それとも……』

『僕は多分見られない、僕の妹かな』

少女「…………」ゾクゾクッ

少女母『貴女には、お兄ちゃんがいるの』

少女「……おにー……ちゃん……?」

『そうだったら嬉しいなあ……お父さんに見つかっちゃったら、隠されちゃうかもだけど』

『僕の妹が、これを見てくれたらいいな』

少女「あ……ぁ……」

『えっとね、僕の妹さん。僕は何でか、治らない病気にかかってるんだって』

『じゅみょうは残り5ヶ月』

『僕が居る病院も、もうそろそろこわれちゃうみたい』

『えへへ、やっぱ、死ぬのはちょっと怖いかなぁ』

少女「……ふふ……そりゃあ、誰だって死ぬのは怖いですよ……」

『……君は、居るのかな?』

少女「……は?」

『僕はね』

『何か、変な力があるの』




『予知能力』

少女「……よ、ち?」

『へへー、びっくりしたでしょー』

『だから君が産まれるのも何となく分かるんだけど……』

『外れてたら恥ずかしいねー』

少女「……貴方の力は正しかったですよ、兄さん」

『君が生まれるのは……僕が居なくなってから、5年もあと』

『すごい先だねえ、妹か弟が欲しいなあって思ってたからかな』

『こんな先のことが見えるのは珍しいんだよー』

少女「……へぇ……」クスッ

『君が生まれるとき、僕はもういないけど』

『僕のこと、知っててくれたらいいな』

『「私にはお兄ちゃんが居るんだ」って』

『時々思い出してくれたら、すごく嬉しい』

少女「……分かりました。ずっと兄さんのこと、覚えてます」

『だから、あのね』

『僕、この力で君のこと守るから』

『だから』







?「『ずっと、君と一緒にいてもいい?』」

少女「っ!?」

ザァッ……

少女「……気の、せい?」

少女「……ううん」

少女「そんなはずない」

『生きてるうちは、お兄ちゃんらしいことしてあげられないから』

『つまらないときは、一緒に遊ぼう』

『君が「つまんない」って思ったら、君のところに行くね』

『そしたら、一緒に遊んでほしいな』

『見たこともない、僕*妹』

少女「……濡れてる」

『君が僕を見るこ*は無*と思う*ど」

『それ*も、僕は』

『君の近くにいる*ら』

『君*お兄ちゃんより』

少女「……兄さん……あ」

少女「……あの子の、写真……?」

少女「じゃあ、兄さんはあの子で……あれ?」

少女「……なら、兄さんは生きてるのかな……?」

?「……そうだったら、良いのになぁ……」

少女「っ!」バッ

ザァッ

少女「……」

少女「……だから」

男「……」

女「……」

少女「だから、知ってたんです……私は、兄さんが居ないことを知っていた……」

少女「それでも私は、兄さんが生きていると信じたかった……!」ポロポロ

男「……しょうがないと思う」

少女「……え?」

男「しょうがないと思うぞ、俺は」

少女「……しょうが、ない……?」

女「うん、しょうがないよ。私だって、そんなことあったらきっと受け入れられない」

男「だから、小さいお前がここまで一人で頑張ったのは偉かったと思う」

女「……何も知らない私達が何言ってんだって思うだろうけど、でも言わせて欲しい」



「少女ちゃん。よく、頑張ったね」

少女「う……あぁぁ……」

少女「うあああああぁぁぁぁぁぁあああん!!」

女「おー、よしよし」

男「偉かった偉かった。お前はよく頑張ったよ」

少女「うぁぁぁぁぁん!!寂しかったぁ……!」

男「そうだな、寂しかっただろうな」

女「大丈夫、もう寂しくない。私達、友達だもん」

男「おー、珍しくいいこと言った」

女「私はつっこまないぞ」

少女「ひっく……えへへ。ありがとうございます」

男「おー」

女「どういたしましてー!」

少女「私、もう大丈夫です。頑張ります」

女「うん、頑張れ!」

男「なんかあったら俺達を頼れよ?」

少女「ありがとうございますっ!」

?「……良かったねぇ」

男「!?」

?「そんな怯えないで。初めまして」

男「えっあぁ、おっぉう……」

?「大丈夫、何もしない……僕は、少女の兄です」

女「少女ちゃんの……!?」

少女「……お久しぶりです。兄さん」

少女兄「うん、久しぶり」

男「……本当、みたいだな」

少女兄「疑ってたの」

男「そりゃまぁ……少女の兄ちゃんは、その……もういないって聞いたし」

少女兄「……散々怪奇現象に遭ってたくせに」

男「ごもっとも……」

女「えーと、で、少女ちゃんのお兄さん。何しに来たの」

少女兄「……謝りに」

女「謝る……?」

少女兄「色々、怖い目に遭わせちゃって。ごめんなさい」

男「お前のせいか……」

少女「あ、あの……兄さん、ちゃんと謝ってくれたので……許して欲しいです」

男「ああいや、怒ってる訳じゃないぞ!」

少女「良かったです……」

少女兄「ふふ……良かったね、少女。……いい友達が、できて」

少女「はいっ!……あ、兄さんもお友達ですよ!」

少女兄「あはは、そっか、ありがと……。男、女」

男「ん?」

女「何かな」

少女兄「ありがとう」

男「はい?」

少女兄「少女を守ってくれて、ありがとう」

男「ああ……おう!」

女「どういたしまして!」

少女兄「僕はもう少女のことを守らないから。男と女が、少女を守って欲しいんだ」

少女「兄さん……」

少女兄「何かあったら助けてやって、遊んでやって欲しい」

男「なーに言ってんだよ。そんなの言われなくっても百も承知だ!」

女「そうそう!私達、友達なんだから!」

少女兄「……そっか。そうだよね。友達なんだもんね!」

男「おう!」

少女「……兄さん」

少女兄「ん?」

少女「……さようなら!」

少女兄「うん!」

ザァァッ…

女「……いな、い?」

男「でもまぁ、夢では絶対ないよな!」

少女「はい……」

男「……あ」

女「どうした?」

男「写真、ほら」

女「んー?……あ」

少女「どうしました?」

女「見て。写真の男の子、消えてる」

少女「へ?……本当」

男「……きっと、俺達に全部託してくれたんだな」

女「うん」

男「……少女の兄さんに、祟られないようにしないとなっ!」

女「そんなことあるわけないよ!だって、少女ちゃんのお兄さんは私達の友達だから!」

男「そっか、そうだよな!」

少女「……ありがとう」

男「おー!」

女「よい……しょっ」

男「おー、開いた開いた」

女「これで出られるよー、少女ちゃん」

少女「はい……あの、色々ありがとうございました!」

女「いえいえー」

男「何だかんだ言って結構楽しかったしな!」

女「そうそう!私ホラゲー好きだし」

男「俺は嫌いだ」

女「空気読め骨無しチキン」

男「おぅふ」

少女「っ」

男「笑われたアアアアアアアァァァァァァ!?」

女「よくやったぞ骨無しチキン!!」

少女「っ、ごめんなさっ」

女「おー、いいのいいの。笑うと病気が治るんだよー」

男「ああ、どっかの療養番組で言ってたな」

女「それそれ。よく思い出したぞ骨無しチキン」

男「……」

少女「っぷっ」

女「よーし、笑え笑えー」

男「クソ、どうせ俺は骨無しチキンだよ!」シクシク

女「泣くなよ骨無しチキン」ナデナデ

男「泣いてねえよ!」シクシク

女「はいはい可哀想可哀想」

男「クソみたいに適当だな!」シクシク

少女「……」ナデナデ

男「少女っ……!」

?「……」ニコッ

少女「あ」

少女「……」

少女「……えへへ」ニコッ

-後日-

ピーンポーン

男「はーい……あ、女か」

女「お、男!テレビ付けてテレビ!ニュース!!」

男「ああ……今見てるよ」

女「み、見てる!?あれ少女ちゃんだよね!ほら、あそこの女の子!!」

男「だろうな……」

アナウンサー『○×財閥の会長が新種のウィルスの存在を発表しました、会見のもようを中継します」

会長『これまで息子の死因は事故だという誤解がありましたが、正確には病気によってです』

記者『何故誤解があることを知ってこれまで隠蔽していたのでしょうか』

会長『隠蔽していたわけではございません。突然そんなことを言うとさらなる誤解を招く危険があると考えたからです』

少女『……嘘』

男「少女!?」

女「しょ、少女ちゃんどうしたの!?」

男「俺に聞くな!」

女「役に立たねえな骨無しチキン!」

男「おうふ」

少女『違います!!さらなる誤解だとか、そんなんじゃないんです!』

会長『やめなさい、少女!!』

少女『全部嘘なんです!!ウィルスのことが知られたら、自分への信頼がなくなっていくから……』

会長『少女ッ!!!』

バンッ

男「……は?」

女「え……?」

『――放送事故――』

男「少女!?」

女「少女ちゃん!!」

男「今あいつ、銃……!」

女「そうよ、銃よ!仮にも実の娘に何やってんのよあいつ死ね!!」

男「……」カタカタ

女「……どうしたの?2chとかだったら少女ちゃんの父さんと道連れに殺すわよ」

男「怖っ!……えっと。少女は○○病院に収容されるらしい」

女「偉いぞ男!見直したよ!」

男「どうもっす。じゃあ行ってみるか!」

女「うん!」

-病院-

受付嬢「少女様は面会謝絶です。誰ともお会いになれません」

男「そんな気はしてた」

女「先に言え」

男「……んー……本当に少しでいいので会えないでしょうか?」

受付嬢「……貴方方は少女様とどういうご関係ですか?」

女「友達です」

男「はい、友達です。少女も俺達のことを覚えているはずです」

受付嬢「分かりました、少女様がある程度回復したらご連絡いたします。お名前と電話番号をお願いします」

女「……!」パアァァ

男「はい!えー、名前は……」

-数日後-

アナウンサー『○×財閥の会長が逮捕されました』

男「あー……銃刀法違反とかその他もろもろか……」

女「あんなクソ親父は死刑でいいのよ死刑で」

男「お前仮にも女の子なんだから言葉使いを改めようぜ」

女「あのようなう○こ男性は苦しみ足掻いてご逝去なさればよろしいのですわ」

男「一つも改善されてない気がする俺はおかしいのだろうか」

女「うん」

男「マジか」

女「私も言いながら思ったから一緒に精神科行こうぜ」

男「……お前と一緒ならまあいいか」

女「お前もうご逝去なされちまえよ」

男「理不尽」

プルルルルルル プルルルルルル

女「!」ガタッ

男「落ち着けよ、俺の友達かもしれないだろ」ソワソワ

女「すごいソワソワしてるじゃん」ウズウズ

男「あえて否定はしないスタイル……もしもし」

女「……」ウズウズ

男「はい……はい、戻ったんですか!はい!すぐ行きます!」

ガチャッ

女「どうだった!?」

男「少女の意識が戻ったって!行こうぜ!」

女「ホント!?うん、行こう!!」

-病室-

少女「……あ、男さん、女さん!」

女「少女ちゃん!良かった……!」

男「心配したんだぞ!具合はどうだ?」

少女「全然平気ですよ。もう退院させてくれたらいいのに」

看護婦「ダメですよ。念のためもう少し我慢してください」

少女「あ、はは、いたんですか……何かすみません」

看護婦「いえ。少女さん位の歳ならそう思うのも当然です」ニコッ

男「だとさ。まあお前は真面目そうだから脱走とかはしないんだろうな」

女「あー、男、いつか病院から逃げようとして3階から飛び降りて足の骨折ったりしてたもんね」

少女「す、すごい……」

男「あれは我ながらよく骨折で済んだと思うよ……」

女「男、悪運だけは強いもんね」

男「まあ俺はそういう人間だからな」

女「ワアソンナニンゲンミタコトナーイ」

男「今見てんじゃねえか」

女「ワアホントダー」

少女「っ、あはは!」

女「おー、笑った笑ったー」

男「笑うと病気が治るんだぞー」

女「情報・謎の療養番組ー」

少女「あははっ、なぞっ……あはははは!」

ワイワイ キャーキャー

-数時間後-

看護婦「そろそろ面会時間は終了です」

女「あっ、はい!……そろそろ帰ろっか」

男「ああ。じゃあな、少女!」

少女「はい……っあの!」

女「?」

少女「ま、また来てくれますか……?」

男「……おう!当たり前だ!来んなって言われても来てやる!」

女「そうだよ!友達、でしょ!」ナデナデ

少女「……」

少女「はい!」ニコッ

シーン

少女「…………」

ガサッ

少女「ヒッ!?」

少女「……あ、あの……兄さんの手紙の絵本……」

少女「……」

『兄さんへ』

『こんにちは、兄さん。少女です』

『兄さんが消えちゃってから、もう……何日かな』

『えへへ。しばらく病院にいたので、よく覚えてません』

『お父さんは、とおい所に行っちゃったってかんごふさんが言ってました』

『悪いことをしたから行っちゃったみたいです』

『もし』

『私があのとき何もしなかったら、お父さんはいまもここにいたんでしょうか』

『私には分かりません』

『兄さんなら、分かりますか?』

『兄さんは、お父さんは優しいお父さんだったって、知ってますか?』

『お父さんが私をうったのは、私のせいですか?』

『もしもまだここにいるなら、答えてください』

『時間をもどしてください』

『そうしたら私、今度は何もしないで大人しくしてます』

『そしたらお父さんは、きっとどこにもいかなかっただろうから』

少女「……っぐす……ひっく、お父さんっ……兄さぁん……」

『……私は何を言っているんでしょう』

『兄さんは、もっともっと辛くて怖かったはずなのに』

『私が泣いちゃ、いけませんよね』

『だって私は、兄さんの妹だから』

少女「っ……そう、私は、兄さんの妹だから……」

『泣きません』

『ちゃんと我慢しますよ?私』

『私は一人ぼっちじゃない』

『病院の人もいるし、母さんも兄さんもきっと見ていてくれますよね』

『それに、私には』

『大好きなお友達がいるから』

『兄さん』

『今まで私を守ってくれてありがとう』

『一緒に遊んでくれてありがとう』

『一緒にいてくれて、ありがとう』

『私、もう大丈夫ですよ』

『私はきっと、強くなれますから』

『私がいつか死んじゃったら、そのときはまた一緒に遊んでくださいね』

『兄さん』

『大好きです』

少女「……」

少女「兄さん」

少女「私のこと、見ててくださいね?」

少女「ちゃんと強くなって、天国に行ったとき、兄さんに褒めてもらうんですから!」


-happy end-

以上です!
長々とお付き合いいただき、ありがとうございました!
続編……というか別の心霊スポットバージョンも作ろうと思うので、そちらにも来て頂けたら嬉しいです!
そっちでは安価ももっとツクリタイナー(希望)

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