チノ「 コ コ ア さ ん 無 理 に 仕 事 し な く て い い で す よ 」 (35)

ココア「えっ…でも」

チノ「いいですから」

リゼ「そうだよ。座ってろよ」

ココア「…」



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カランカラン

客「二人いいですかー?」

リゼ「いらっしゃいませ」ニコ

ココア「い、いらっ…あっ、いらっしゃいませ…」オドオド

チノ「…」

リゼ「2名様ですね。こちらへどうぞ」

ココア「おっ…お水とおしぼり持っていかないと…」ジャー

チノ「ココアさん…」

ココア「ひゃっ、ひゃい!な、なにっ!?チノちゃん…」

チノ「何度も言わせないでください…水は水道水じゃなくてボトルから注いでください」

ココア「あっ…ごめんなさい。そうだったね。このボトルを…」

チノ「それじゃないです!!ちゃんと開封済みのものから使ってください」

ココア「ご、ごめんなさい!!」

チノ「あっ…あとおしぼりは…」

リゼ「おいっ!!何やってんだよ!!お客さん待ってるぞ!!」

ココア「ご、ごめんなさい!!」

ココア「お、おまたせしました…お水を」プルプル

客「注文いいですか?」

ココア「あっ、ひゃ、ひゃい!!」ビクッ

ガシャーンッ

ココア「あっ…」

客「…」ビショビショ

ココア「ごっ、ごっ…ごめんな…」

リゼ「申しわけございません!!お怪我はありませんか!?」

客「ええ…大丈夫よ。少し濡れただけだから…」

リゼ「本当に申しわけございません!!クリーニング代はもちろんこちらで」ペコペコ

客「いえ。気にしないでください」

リゼ「本当に申し訳ございませんでした!!新人だったので勘弁してください!!」ペコペコ

客「いえ。本当に気になさらないで」

ココア「…」

リゼ「ほら!?お前も頭を下げろ」

ココア「す、すいま…」

リゼ「申し訳ございませんでした!!」

ココア「も、もうしわけございませんでした…」

ココア「も、もうっ…もう一度お水を…」

客「いえ、お水はもういいわ。カフェオレください」

ココア「は、はい…少々おまちください」タタタッ

ココア「ちっ、チノちゃんっ…注文を…」

リゼ「…」

ココア「おっ…おまたせしました…カフェラテを…」プルプル

客「…注文したのはカフェオレのはずだけど」

ココア「えっ、あっ、ごめっ…ごめんなさい!!」ガタッ

ガシャーンッ

ココア「あっ…ごめんなさい。すぐに拭いて…新しいのもっ…えっと…」

客「…いえ、もう結構です。お代はこちらに置いておきます」

カランカラン

ココア「あっ…」


チノ「…厳しいかもしれないですけど戒めです。さっきのお客さんの料金はバイト代から引いておきます」

ココア「あっ…でも、さっきのお客さんお金置いていってくれたから…ほら…」

チノ「えっ…」

リゼ「ココアお前!!さっきのお客さんからお金貰ったのか!?」

ココア「えっ…でも…だって、お金置いていってくれたから…」

リゼ「あんな接客でっ、何も召し上がって貰ってないのにお代なんてもらっていいわけ無いだろ!!返してこい!!」

ココア「あ…えっ…でも…お、おきゃ。お客さんもう帰って…」

リゼ「走って行け!!まだ間に合うだろ!!」

ココア「は、はいっ…」

カランコロン

リゼ「はぁー、まったく…」

チノ「…」







リゼ「はー、今日も疲れたな」

チノ「お疲れ様でした」

ココア「…」

リゼ「じゃあ先に上がらせてもらうぞ」

チノ「はい。明日もお願いします」

ココア「りっ…リゼちゃっ…お、お疲れさ…」

リゼ「おつかれー」

バタンッ

ココア「…さまでした」

チノ「…」

ココア「はぁ…」

チノ「ココアさん」

ココア「なっ、なに!?チノちゃん!?」

チノ「ココアさんも今日はもういいので上がってください」

ココア「あ、あ、あのっ…でもわたしもチノちゃんと一緒に…片付け…」

チノ「いえ…もう結構です。上がって休んでください」

ココア「…わかった」







チノ「ふぅ…疲れました。さて、これから夕食の用意を」

ココア「あっ…お、お疲れさま…ち、チノちゃん」カチャカチャ

チノ「…夕食、ココアさんが作ってくれたんですか」

ココア「う、うん///私でもこれぐらいはとおもって…へへ…」

チノ「すごい量ですね」

ココア「が、頑張ったから…」

チノ「冷蔵庫にあった三日分の食材ですね」

ココア「…えっ」

チノ「また明日買い出しに行かないと…忙しいのに。それに明日の朝ごはんはパンだけです」

ココア「ごっ、ごめ…」

チノ「さあ、いただきましょう。早く食べて休まないと。明日も学校です」

ココア「…うん」






ココア「はぁ…ダメだ、わたし…」

ココア「お仕事も家事も何をやっても迷惑ばかり…私なんて…」

ココア「今日はチノちゃん達の言うとおりお仕事に出ないでいよう…」

ガチャ

タカヒロ「おや?ココア君どうしたんだい?チノたちはもう店に行ってるよ」

ココア「ちっ、チノちゃんのおとうさん…」

ココア「いいんです。わたしがいないほうが…私がいても邪魔になるだけだし…」

タカヒロ「何かあったようだね。でも気にしすぎだ。君が邪魔だなんてことはないよ」

ココア「そんなっ…うそっ!?チノちゃんのお父さんだって知ってるくせに!?私がどれだけみんなに迷惑かけてるか…」

タカヒロ「…ココア君、君はたしかに仕事ができない」

ココア「…」

タカヒロ「でもそれは仕方ないさ。君はまだ働き始めたばかりだ。だから失敗に学びなさい」

ココア「で、でも…失敗ばかりじゃ…み、みんなに迷惑かけて…」

タカヒロ「ココア君」

ココア「は、はいっ…」

タカヒロ「ちゃんと目を見て話して」

ココア「目を…」

タカヒロ「君は何事にも一生懸命だ。それは伝わってるよ。私にもリゼ君にも、もちろんチノにだって」

タカヒロ「君の失敗はその一生懸命の結果さ。利己的なものじゃない…みんな知っているよ」

タカヒロ「でも行動だけじゃ伝わらないこともある。だから話してごらん。ゆっくり、落ち着いて、相手の目を見て」

ココア「話す…」

タカヒロ「そうだ。だれも君を邪魔だなんて思っていない。チノと話してそれを知っておいで」

ココア「わたしに…できますか?」

タカヒロ「もちろん。保証するよ」

ココア「…ありがとうございます。行ってきます。チノちゃんと話してきます!!」タタタタッ

タカヒロ「ふふ」

ティッピー「若いっていいのう…」

ココア「チノちゃん!!」

チノ「こ、ココアさん?どうしたんですか急に?」

ココア「わたしチノちゃんと話したいの!!」

チノ「話ですか?」

ココア「あのねっ…」




カランコロン

ダニー「待ちなさいっ!ステフっ!」

ステファニー「嫌っ!!追っかけてこないで!?」

\Ah…/

ダニー「ステフ…」グイ

ステファニー「…」

ダニー「聞きなさいステフ…約束を破ったことはパパが悪かった。でも、お前がルールを破ったこととは別だ」

ステファニー「…」

ダニー「こっちを見てステフ…。きっと今回のことは理不尽に感じただろうね。パパもそう思う」

ステファニー「だったらっ…」

ダニー「でもね。それでも我慢しなくちゃいけない時だってあるんだ。そうやってみんな大人になっていく。パパだって…ベッキーだって、ジミーおじさんだってそうだったんだ」

ステファニー「ジョーイおじさんも?」

ダニー「ジョーイは…うん…ジョーイだってそうさ」

\HAHAHA…/

ステファニー「でもそれってすごく辛い…」

ダニー「そうだね。でも…そういう時は、一人で抱え込まなくてもいいだ。パパ達に相談して。みんなお前のことが心配だし、力になりたいんだ。今日のことだってそうだったんだよ」

ステファニー「だけど私勝手な事した。一人で全部できると思って」

ダニー「大丈夫…ちゃんと話せばわかってくれるさ。お前はとびっきりのいい子なんだから。パパの自慢の娘さ」

ステフ「…わかった。ちゃんとみんなに話してくる」ニコッ

ダニー「いいぞ。それでこそタナー家の一員だ」

ステファニー「ふふっ、じゃあ行ってくるね」

ダニー「ステフ、待ちなさい。その前にパパにやっておくことがあるんじゃないのか?」ニコ

ステファニー「…アレを?」

ダニー「そう。アレだ」

ステファニー「もうっ」ハグ

ダニー「ははっ」ハグ

\Fooo!!/

ドゥビダッダッダードゥビダッダダー
           タッタラー タタンッ
                       おわり

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年01月11日 (日) 16:36:28   ID: SYKxxcS0

まさかのフルハウスオチwwwwwwww

2 :  SS好きの774さん   2015年10月05日 (月) 16:49:49   ID: dD748YIC

は?w

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