雪歩「ナキムシの凱旋」 (10)

1——はじめまして。——

P「と言うわけで今日から君のプロデューサーになるPだ。よろしくね萩原さん」

雪歩「うえぇっ!?な、なんで男の人が……!」アトズサリー

P「は、萩原さん?そっちには棚g」
雪歩「はわ!!?」ドンガラガッカドンガラガッシャッシャーン

律子「何今の音は」
亜美「どうせまたはるるんっしょ→」
伊織「どうせ春香よ」
律子「それもそうね」


雪歩「いたた………ふぇ!?」
P「とと………怪我はないかな?」

雪歩(ち……近い……!というか抱き締められて………!?男の人に…………)

雪歩「……………す……」ガタガタガタガタ
P「……ん?」


雪歩「失礼しますぅーー!!!」ポェェェーー!!

P「」ポツーン

P「……バッドコミュニケーション!」キリッ


泣かせちゃいました。

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2——レッスンですよ!レッスン!——


P(着いて来たは良いものの)

雪歩「!!」ササッ

真「いきなりどうしたの?雪歩……」

雪歩「……!!」Pユビサシ
真「……まだ慣れてないの?」

P(すんごい警戒されてるなあ)

P(なんとか練習始めたみたいだけど)

真「〜♪」
雪歩「〜♪」


P(今の入り、少し遅れたな)

P(……差し入れでも用意してくるか)

P(静かに静かに)パタン

雪歩「………!」

ハイ、イッタンキュウケイー

雪歩「…………」

真「ん?どうしたの雪歩浮かない顔して」

雪歩「さっきね……プロデューサーが私をチラッと見てから部屋を出て行ったの……」

真「うん」

雪歩「また私何かミスしちゃったのかな……何か難しい顔してたし……」

真「そ、そんなことないよ!きっと何か用事ができたとk」
雪歩「こんなダメダメな私は穴掘って埋まってますぅー!!」ビェェェーン

真「ちょっと待って雪歩!ここは事務所じゃないから!」

ガチャ

P「お前らお疲れ様、差し入れだぞー……ってなんだこの穴!」

真「あ、プロデューサー!早く手伝って下さい!このままだと地下まで掘り進む勢いですよ!」

P「気付かぬうちにまたもやバッドコミュニケーション!」キリッ


また泣かせちゃいました。

3——事務所の風景かなーって。——

雪歩「小鳥さん、お茶入りましたぁ……」

小鳥「あら、ありがとう雪歩ちゃん」

P(雪歩のお茶か……今まで一度も飲めた事ないな)カタカタ

雪歩「律子さんもどうぞ……」

律子「ありがとう、いただくわ」

P(お盆の上にはもう湯飲みはない……今日もダメか)

雪歩「………!」タタッ

P(逃げるように給湯室に引っ込んでしまった)

律子「ふう……では、お先に失礼します」

小鳥「私も失礼します。プロデューサーさん、戸締まりはお願いしますね」

P「お疲れ様です。………もう定時か」


P(この際だから、雪歩のスケジュールとか宣材とかの見直しでもしとくか)カタカタ


カタン

P「」イッシンフラン


「あのぉー…………」

P「…………ん?」

雪歩「ぷ、プロデューサー……お茶、良ければどうぞ……!」ガタガタガタガタ

振り向いたら、雪歩が湯飲みを差し出していた。まるで薄着で南極にでも居るみたいにガタガタ震えていた。

まだ帰ってなかったのか、とか。もう定時だぞ、とか色々言うべき事はあったろう。

P「ありがとう、雪歩」

俺は素直に湯飲みを受け取っていた。そして俺が微笑んだかというところでまたソファまでズザザッと距離を取る。

P(給湯室まで離れないのは……どういう風に考えれば良いのだろうか)

P「ん………………美味いな、雪歩の淹れてくれたお茶は」

P(多分こういうことだろう)

俺が雪歩に背を向けてデスクに湯飲みを置いたのと同時くらいに、お盆を落とすけたたましい音が聞こえた。

P「どうした!?」

雪歩「………あ……ふぇ………!」

慌てて振り返ると、床にペタンと座り込み、目を潤ませている雪歩の姿。
考えたくはないが、また何かやらかしてしまったのだろうか。

雪歩「ち……違うんです……!」

ふるふるとかぶりを振る雪歩。何が違うのだろうか。

雪歩「プロ……デューサーに………お茶が……美味しいって言われたら……緊張が切れちゃって………ふぇ………」

考えれば至極当然なのだろう。男が苦手だという雪歩がここまでするには筆舌しがたい葛藤があったろうというのは容易に想像がつく。

雪歩「いつも……お世話になってるから……なにかしなきゃいけないって……!」

毒気を完全に抜かれた俺に残ったのは、ただただ穏やかな感情だった。

P「別にそんなこと考えなくても、俺は雪歩がトップアイドルになってくれればそれで良いんだからな?」ナデナデ

雪歩「…………!!はぅ………!///」プシュー

顔を真っ赤にして涙ぐむ雪歩はこの上なく可愛らしい生き物だった。

P「雪歩さえ良ければこれからもお茶淹れてくれないか?」ナデナデ

雪歩「はい……はい……分かりましたぁ……」ポロポロ

逃げたり穴掘ったりしないところを見ると、大分前進したのだろうか。

こくこくと泣き笑いで頷いている雪歩を見てそう思った。



またまた泣かせちゃいました。

書き溜めここまでです。続きは夜になるか夕方になるか……

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