上条・士道「「とある緋弾のソードアート・ライブ」」キリト・キンジ「「その1」」 (238)


とある魔術の禁書目録、
緋弾のアリア、
ソードアート・オンライン、
デート・ア・ライブ、
四作品のクロスオーバー作品です。

ん?何故この四作品かですって?主人公が似てるからです。

では始めます。

ちなみにやり直しスレです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1404813176

プロローグ act.1〈ソラリス〉

 〈ソラリス〉は悩んでいた。

 目の前に浮かぶ画面を見ながら。

 〈ソラリス〉は考えた。

 多数ある画面の中で誰が一番、自分の計画に最適な〈英雄の火種〉かと。

 魔王から姫を幾度も護った赤い英雄。

 音速を超える風の具現者。

 海賊王を目指す少年。

 自らの推理で真実を導く小さな探偵。

 滅竜の魔法を使い竜の居場所を探す少年。

 鋼の手足を持つ錬金術師の少年。

 地球侵略を企む緑色の宇宙人。

 困ってる者を見捨てられないおかしなダークヒーロー。

 両目に特殊な蛇を宿した少年。

 最高の相棒と共に世界一を目指す少年。

 巨大な民を狩る狩り人。

 空を舞う黄金の英雄。

 巨大なる宇宙の兵団と神に立ち向かう6人のヒーロー。

 怪盗に妖怪、霊界探偵にシャーマン、更には宇宙人や高校生まで。

 様々の人物の姿が映し出される中、〈ソラリス〉は決めた。

 この4人にしようと。


──1人。その右手にあらゆる幻想を殺す力を持つ少年。

──1人。あらゆる「不可能」を「可能」へと変える少年。

──1人。精霊たちの「絶望」を「希望」へと変える少年。

──1人。電脳の世界で全てを護るべく剣を振るう少年。


 〈ソラリス〉は笑った。

 これから始まる祭りを予感し笑った。

──全ては、これからだ


本編プロローグ



──上条当麻は良くも悪くも「いつも通り」だった。

 朝ご飯にインデックスのリクエストのパンケーキを焼いてあげたというのに、サイズもできるだけ同じになるように気を付けたのに「オティヌスずるい!」と言われ、退院後始めての学校で「上条ちゃんは休みすぎです!よってこれから一ヶ月、ずっと補修です!」と担任の小萌先生からラブコールを受け、帰りが遅くなったと思えば第五位やら第七位やらイギリス清教やらロシア清教から追いかけ回され帰りが遅くなり、インデックスに噛みつかれるという良くも悪くも「いつも通り」だった。

──遠山キンジは良くも悪くも「いつも通り」だった。

 起きたら白雪に夜這いされており、それを見たアリアが勘違いしてガバメントを乱発し、慌てて家を飛び出しそのまま学校へ直行、朝あったレキに挨拶すると「……」と無言の圧力をかけられ、教室に入れば白雪に入れ知恵したと思われる理子にからかわれ、それに乱入して勝手にキレたアリアのガバメント乱発にまた巻き込まれるという良くも悪くも「いつも通り」だった。

──桐ヶ谷和人ことキリトは良くも悪くも「いつも通り」だった。

 学校が終わってからエギルの店に集まり作戦会議をした後、聖剣エクスキャリバーを手に入れるためのクエストを受け、なんだかんだで邪神たちを救い、シノンにいじられ、他の女性陣とクラインからジト目で見られ苦笑するという、良くも悪くも「いつも通り」だった。

──五河士道は良くも悪くもいつも通りだった。

 学校へ十香、耶倶矢、夕弦らと一緒に登校し、他の男子からジト目で見られ、クラスにつくと十香と折紙が自分を挟みながら喧嘩を繰り広げ、巻き込まれ、家に帰ったら四糸乃や美九がおじゃましていて、ぎゅうぎゅうの中で夕食を食べていると折紙が突入してくるという良くも悪くも「いつも通り」だった。

 皆が皆、今日という一日だけは、良くも悪くも「いつも通り」だっ

──バキッ

バキッ、と何かが壊れた。

ベキっ、と何かにひびがはいった。

バラバラ、と何かが崩れていった。

ガラガラ、と何か落ちていった。

パキン、と何かがガラスのように割れた。



「は………」

 上条当麻は我ながら素っ頓狂な声を出したものだと思いながら、その声を出さずにいられなかった。
 確かに上条はほんの一瞬、瞬き一つする前は自分の部屋で洗い物をしていた。
 インデックスとオティヌス、三毛猫(オティヌスを見ながら目を爛々としていたが)は仲良くテレビを見ていた。
 それは間違えなかった。
 だが今、上条の目にはインデックスも三毛猫も自分の部屋を見えなかった。
 真っ暗。
 この言葉が一番似合うような空間に上条はいた。

 そして、上条はこの空間を知っている。

「……暗黒の位相…ッ」

──全てが滅んだ後、訪れる暗黒の世界。

 上条の全身からどっと、嫌な汗が噴き出す。

「間違いないな」

 と、頭の上から声が聞こえてきた。
 そこにはわずか15センチほどの少女がちょこんと仁王立ちしている。

「オティヌス……」

「無事か?理解者」

「オティヌス!!ここって──」

「ああ、間違いなく〈暗黒の位相〉。私が世界を滅ぼした後にできた位相だ」

 信じたく無かった。
 できれば嘘であって欲しかった。
 しかし足元の少女はこんな時に嘘をつくような性格ではないことを上条は知っていたし、
 何より、

 その顔は苦痛に歪んでいた。

「……ッ。どういうことだ!?まさかまた誰かが『主神の槍』(グングニル)を──」

「それは無いだろう…もし完全な『主神の槍』を使えば魔神としての殆どの力を失った私が無事でいられるはずが無い。もし人間用にカスタムした物を使おうとしてもそれには魔道書図書館が必要だ。彼女にそんな素振りは一切無かったしな」

「じゃあ誰が一体こんなことを!!」


「──〈ソラリス〉さ」


はい。そんなわけで諸事情とプロット見直しが原因で新しくスレ立てして読者の皆様に迷惑をかけた上、別のスレに間違って投下して頭を抱えているスチールこと常盤赤色です。マジひくわー(自分に

今回からは2日最低1投下を目標としながらプロットを作り直していこうと思います。よくよく話を見直したら訂正しねければいけない場所が大量に見つかりましたし…。

勝手な行動に愛想をつかれた方もいるかもしれませんが許してください。初心者なのでまだ2ちゃんに良く慣れてませんし…。

ともかくこれからも当作品を暇つぶしでもいいので読んでくれれば幸いです。

とりあえず一旦落ちます。投下は10時頃にもう一度する予定です。

遅くなりました!投下いきます!

「あんた……誰だ」

 そこには男がいた。
 つんつん頭の白い髪と冷酷そうな切れ長の青い瞳をした30代の男が。
 一見、どこにでもいそうな会社員のようにも見えなくない。
 しかし上条には分かる。何度も死線を、そして様々な人間を相手にして来た上条には分かる。

──こいつはヤバイ。

「貴様は誰だ?何故無事でいられる?」

 上条の頭の上で仁王立ちしたオティヌスは、男に向かって静かに問う。
 すると男はオティヌスを一目し、少し驚いたような顔をしてから言葉を返す。

「…それはこちらのセリフだろうな。キミは精霊か?こんな精霊は見たこと無いがね」

「残念ながら私は精霊などという可愛げのある物ではない。私は魔神。魔神オティヌスだ」

「魔神?………オティヌス……オーディーン」

 男は少し考えるかのような表情をすると、思い出したかのように顔を上げる。
 オーディン。北欧神話の中でもトップの存在で又の名を──オティヌスとも呼ばれる。

「ほう繋げられるか。博識だな」

「やっていることに神話が関係していてね。一通り調べたことがあるんだよ」

 不敵に笑う男。上条にはその笑みがまるで兎を嘲笑しながら追う、狼の冷徹な笑みに見えた。

「成る程……で、お前の番だが」

「ちょっと待ってくれ。少年、キミは誰だ?」

 そう言うと男は上条のことを人差し指で指差す。

「お、俺?」

「俺の名前は上条当麻だ」

「カミジョウトウマ、か……私はアイザック・レイ・ペラム・ウェスコット。DEM社の代表取締役をしている。よろしく頼むよ」

 にっこりと微笑むアイザック。しかしそれに友好の証を上条は微塵も感じ取れなかった。
 しかしDEM社とは何だろうか。この男はその会社のトップに立つ者らしいが。

「……で、元魔神の私やコイツはともかく、なんでただの人間らしきお前が無事でいられるのか聞かせてもらおうかアイザック」

「さぁね。私とてこんな空間に来るのは初めてなんだ」

 即座に肩を竦め首を横に振るアイザック。その様子を見て上条は、どうやら本当に何も知らないと見ていいだろう、と判断する。

「ただわかっているのは、ここが世界が終わった後の果てであること。それと…」

 と、アイザックの言葉が止まる。その目線の示す先を見るために上条とオティヌスは後ろへ振り返る。

「──どうやら無事なのは我々だけではないようことだ」


─少年がいた。

 黒髪の鋭い双眸をしたブレザー姿の少年が。

──少女がいた。

 ピンク色のツインテールにまるでツノみたいな髪留めをした可愛い少女が。

──少女がいた。

 ストレートの黒髪を足元ぐらいまで伸ばしオレンジ色の尻尾を生やした。

──少年がいた。

 少し痩せ気味の黒のマントを羽織った少年が。

──少女がいた。

 長い黒髪と大きな黒目を持つ小さな少女が。

──男がいた。

 屈強な、正に戦士と呼べるような落ち着いた雰囲気の男が。

──少年がいた。

 中性的な顔立ちをした優しそうな双眸の少年が。

──少女がいた。

 夜色の髪と水晶の瞳が特徴的な美しい少女が。

──人間がいた。

 見た目は男性にも女性にも、老人にも子供にも、聖人にも罪人にも見える人間が。


キンジ「な……んだ。ここは……」

アリア「あたしたち……さっきまで教室にいたわよね…」

孫「フ、フハハハハ。面白い!面白いぞ!こんな面白いことは生まれてこのかた、数えられるほどしかあるまい!」


キリト「──ア、アスナ?ど、どうなってるんだ」

ユイ「パパ。なんだか……怖いです」


士道「──こ、琴里!?折紙!?四糸乃!!耶倶矢、夕弦!!美九!!」

十香「な、なんなのだここは…シドー。なんだか嫌な感じがする場所だ」


ヒースクリフ「ふむ……これは興味深いな」

アレイスター「まさかここまで計画が進んでいたとは…驚きだよ」


キンジ「こ、猴ッ!!」

アリア「ッ!!」

キリト「──ヒースクリフ!?」

士道「おまえはっ!?」

十香「貴様何故ここに!?」


孫「まぁそう気張るな遠山。私は別にお前らを取って食う気もないし、まだ殺し合う気もない。第一、ここでは上手く「緋弾」の力が働かんようだしな」

キンジ「……つうか、お前日本語喋れたんだな…」

 構えたベレッタ、二丁ガバメントを降ろし、改めて猴──中身は孫であることを彼はまだ知らない──のことを正面から見据えるキンジとアリア。

孫「可のようなこと、この五十六億という永き歴史でも始めてのことだろう!お前たちは可のような出来事に立ち会っているのだぞ!」

 そう言いながらくるくると回り始める孫。見た目は可愛いが「あんな物」が自分の弟を貫いた後なのだ。気は抜けない。

キリト「ヒースクリフ──いや茅場明彦。なんであんたがここにいるんだ?」

ヒースクリフ「私に聞かれてもね。君たちはここに来る前の記憶があるようだが、私にはまったくここまでの記憶がないのだよ」

キリト「…というと?」

ヒースクリフ「SAOの最期でキリトくん、アスナくんと会話を交わしたことは覚えている。キリトくんとどこかで、一度再開していることもうっすらだが覚えている。それ以外の記憶がないのだよ」

キリト「……」

 ヒースクリフの表情をキリトは伺うが、それだけでは何もわからない。ここはこの男の言うことを信じておくしかないだろう。

キリト「──また、会えるとはな…」

ヒースクリフ「私も驚いたよ」

十香「おのれ!シドーには指一本触れさせんぞ!」

 夜刀神十香はそう言うと、その身体が淡く輝き、光のドレスが顕現した。
 ──霊装。精霊を精霊たらしめる要素の一つにして、最強の鎧である。
 次いで十香の右手に天使〈鏖殺公〉を顕現させ、その切っ先をアイザックへ向ける。

アイザック「おやおや〈プリンセス〉。いきなりそんな物騒な物を向けないでくれないか」

 アイザックは不敵な笑みを浮かべながら士道と十香に目を向ける。

十香「黙れ!前はよくもシドーにあんなことを…」

士道「落ち着け十香!こんなところで暴れたらあいつの思うがままだ!」

 五河士道は慌てて止める。この世界は何が起こるかわからない。もしアイザックが仕掛けた罠なら迂闊に動いてはならない、と考えたのだ。

オティヌス「あいつも──魔神なのか!?……いや、それにしては感じる力が魔力とは違う……一体奴は…」

今日はここまでです!これから各キャラクターが、何故、暗黒の位相で無事にいられたか、を少し説明します!

似てねーよ、どこが似てるんだ

楽しみにしてます。

あと、投下する場所は間違えないようにww

トラブルに巻き込まれやすいとか、女キャラにモテモテとか?

>>23 >>25

え、似てるじゃないですか。苦労人巻き込まれ体質女難鈍感人間離れ高校生っていう。
あ、上条を覗いたら黒歴史あり(女装)ですし

>>24

すいませんでしたすいませんでしたすいませんでしたすいませんでしたすいませんでしたすいませんでしたすいませんでしたすいませんでしたからもういじらないでつかぁさい!!

では投稿いきまーす!

>>24

すいませんでしたすいませんでしたすいませんでしたすいませんでしたまたやらかしましたほっんとすいません!!

 上条当麻がうろたえていた時だった。

 遠山キンジが孫を睨みつけていた時だった。

 桐ヶ谷和人ことキリトがこの状況を理解しようとした時だった。

 五河士道が慌てて十香を止めていた時だった。



──少年が彼らに話しかけた時だった。



「──もー毎回毎回なんでこんなことに巻き込まれるんだよ…俺は」


バキッ

バキッ、と暗黒の位相が壊れた。

ベキっ、と暗黒の位相にひびがはいった。

バラバラ、と暗黒の位相が崩れていった。

ガラガラ、と暗黒の位相が落ちていった。

パキン、と暗黒の位相がガラスのように割れた。






そして、「理解」され、「分解」された四つの世界は──

一つの世界へと「再構築」される。



 ──その様子を見ていた者がいた。

 かつてアレイスターが砕いたはずの、

 暗黒の位相と薄皮一枚で隔たっている、「もうひとつの位相」。


?「──この「亜空の位相」へただ1人乗り込むとは…。流石だ、アレイスター・クロウリー」

 そこで、全ての元凶でもあり、全ての始まりである〈ソラリス〉は、小さく笑った。
 彼の目の前には「人間」がいる。

アレイスター「……あの黒の世界の座標を十進歩で変換するのに比べれば簡単なものだったよ」

?「いってくれるねェ」

 アレイスターは後ろからの声に、少し振り返る。
 少年がいた。右目に星型の刺青をし、二股の帽子を被った少年が。

アレイスター「……『道化』、か。魔神どころか魔術師にもなれなかった君が何故ここにいる?」

道化「ギャハハ!言うじゃないの!「最高にして最低の魔術師」……アレイスターさァん?」

アレイスター「…」

 アレイスターという「人間」の顔が一瞬、「不快」そうに歪む。

ソラリス「まぁまぁ。彼は僕と手を組んでくれているだけです。」

 その2人の間に割り込むかのようにして〈ソラリス〉は2人を鎮める。

アレイスター「……さて、教えてもらうか。君が目指す「力」について──」

 その時だった。

バリン
            、、
 アレイスターの右腕にヒビがはいる。
 みるみるうちにそのヒビは肩、身体、両足、左腕、そして頭にまで及んでくる。

アレイスター「おやおや、どうやら強制的に「再構築」されるようだな。…残念」

 するとアレイスターの身体がボロボロと崩れ去っていく。それはまるで大岩が石に、石が砂利に、砂利が砂になるかのような光景だった。

ソラリス「まぁあなた方の世界は1度崩壊してますから、ある程度「軸」に近い人間は再構築されても違和感を持つでしょうが…ってもう完全に「分解」されましたか…」

道化「ったく面白いヨネー。「世界」ってのはサ。あんな奴がワンサカいるんだロ?ホント面白いのサ。──ところでパトの野郎は?」

ソラリス「もう「波導石」を持って、行動してるよ。全く…あの男の執念には脱帽するものがあるね」

道化「アハハハ。違いなイ」

ソラリス「さ、て、と…始めますかね」

 次の瞬間。

 亜空に侵入した2人の「愚か者」に、破滅の火が襲いかかった。




──終

えーではオリキャラの紹介をしていきます。


〈ソラリス〉:今回の四つの世界の融合を起こした張本人。普段は暗黒の位相と薄皮一枚で隔たれた亜空の位相にて融合された四つの世界の様子を眺めている。 数々の世界の英雄を選別するような場面が見てたが、その目的・正体は全く持って不明。アレイスターと繋がりがあるらしい。


道化:ソラリスと共にいる少年。見た目は緋弾のアリアの孫の髪を青がかった黒にし、耳のように逆立った跳ね毛を無くしたもの。右目に星型の刺青をし、二股の帽子をつけている。語尾をカタカナにする癖がある。
 アレイスター曰く「魔神どころか魔術師にもなれなかった」者。〈ソラリス〉と同じく目的・正体は不明

では次は暗黒の位相にいた人物が何故「世界」とともに分解しなかったかの理由です。

上条当麻→〈幻想殺し〉の能力によるもの。それ以外の理由もあるようだが…?

オティヌス→元魔神の力と1度世界の崩壊に付き合っているため。

アレイスター・クロウリー→1度黒の位相に乗り込んだため。それ以外に理由があるようだが…?

遠山キンジ→現時点では不明。

神崎アリア→緋弾の力によるもの。正確には緋弾を自在に使える(ようになる)ため。

孫、猴→緋弾の力によるもの。正確には緋弾の力を半分使えるため。

士道→身体に封じた精霊の力によるもの。それ以外にも理由があるようだが…?

十香→反転した影響によるもの。

アイザック・ウェスコット→現時点では不明。精霊に関するものか…?

桐ヶ谷和人、キリト→現時点では不明。電脳世界における力も関係ある…?

ユイ→特殊な方法によって生まれた意思を持つAIだから。

茅場明彦、ヒースクリフ→元は人間だった電脳世界の住人だから。

以上でーす。

タイトル似てるから間違える理由は分からなくもないけど、ブックマークくらいしてないの?
自分のssの紹介で他所のssをageるのも非常識
はっきり言って気持ち悪いし、迷惑極まりない

>>40

ほっんとすいません…許してください…。






 10月のある日、桐ヶ谷和人ことキリトはどんなことをしてもアスナを護ると決断する。

キリト「俺の命は君のものだ、アスナ。だから君のために使う…最後の一瞬まで、一緒にいよう」



 4月のある日、遠山キンジはアリアと協力し、アリアの相棒になると決める。

キンジ「アリア!お前は独唱曲だ!そうだ!そうなんだろ !でもな──俺がBGMぐらいにはなってやる!」


 4月のある日、五河士道は精霊を護るための闘いの第一歩を踏み出す。

士道「知ったことかそんなもん…ッ!!ASTだぁ!?他の人間だぁ!?そいつらが十香!おまえを否定するってんなら!それを超えるくらい俺が!おまえを肯定するッ!」


 7月のある日、上条当麻はたった1人の女の子を護るために闘いに挑む。

上条「この物語(せかい)が、神様(アンタ)の作った奇跡(システム)の通りに動いてるってんなら──まずは、その幻想をぶち殺す!!」



 そうして始まった少年たちの物語は──

 ここで交わり繋がることになる。






第一話「一つの世界 4つの時空」







上条「──ハッ」

 一瞬意識が離れた感じがした上条当麻は、ついつい間抜けな声を口に出してしまった。更に洗っていた皿を洗い場に落とし、パリンと割ってしまう。

(なんだ今の……まるで…足場が崩れたような感覚──)

インデックス「とうま!」

 今感じた変な感覚に上条が戸惑っていると、リビングでテレビを見ていたはずのインデックス、そしてインデックスの被り物にちょこんと乗っかったオティヌスが上条の元へと来る。

インデックス「とうま、何なの?今の変な感じ…」

上条「!!インデックスも感じたのか!?」

オティヌス「私もだ」

上条「オティヌスもか!?」

 この部屋にいる全員が今見に降り注いだ変な感覚を感じ取っていたようだ。となるとこれは上条の勘違いというわけではない。

上条「一体何が──」

 と、ここで何度もドアがノックされる音が鳴り響く。

土御門「カミやん!カミやん!」

上条「!!土御門!」

 玄関を開けるとそこには上条の悪友であり、科学サイドと魔術サイドをはしごする多重スパイ、土御門元春がいた。

上条「土御門!今の!」

土御門「ッ!カミやんもか…さっきの変な感覚を感じ取ったんだな」

上条「ああ」

インデックス「インデックスもだよ!」


上条「この変な感覚を感じ取ったのはお前だけか?土御門」

土御門「少なくとも俺の部屋の中ではな。舞香は何も感じなかったらしい」

オティヌス「──この感覚だが」

 オティヌスが静かに呟き始める。三人は目線をオティヌスへと向けた。

オティヌス「私が〈主神の槍〉で世界を終わらしたときの感覚と似ていた」

 三人に緊張が走る。一応土御門もオティヌスが世界を一度終わらした経緯は何故か知っていた。

土御門「なにっ!?」

上条「ってことはまた世界が作り変えられたっていうのか!?」

オティヌス「それは私にも分からん」

上条「くっ……土御門!手分けしてこの感覚を感じ取った連中を探そう!俺たちの他にもいるかもしれない!」

土御門「言われなくてもそうするにゃ。俺は必要悪の教会なんかの魔術サイドを中心に探す!カミやんたちは一方通行なんかの学園都市の人間を当たってくれ!」

上条「わかった!インデックス、オティヌス!お前たちはここに──」

インデックス「私も行くんだよ!とうま!」

オティヌス「ダメといってもこいつも私もついていくからな」

上条「……」

土御門「どうやら、連れて行かないと納得しないようだぜカミやん」

上条「……くっ。しょうがないな。二人とも!」

インデックス「了解だよ!」

上条(けどなんだ……なにか大切なことをわすれているような…)

オティヌス(あの足場が崩れるような感覚……あの後に何が──くそっ。まるで頭の中にモザイクがかかっているようだ)




 その感覚を感じ取った者は決して多くは無かった。

一方通行「ったく。一体なにがどうなってやがンだ」

打ち止め「何この変な感覚。ってミサカはミサカ変な感覚に戸惑ってみたり」

番外個体「ギャハ☆ま?た大変なことになってきたねェ」

 学園都市第一位と御坂美琴妹(シスターズ)量産型能力者の20001号と番外個体は戸惑っていた。

浜面「今のって……!」

滝壺「はまづらも感じたの?この変な感覚」

麦野「チッ。めんどくせェ」

絹旗「まーた変な事件が起こる気が超するんですけど」

フレメア「なんなの、この変な感覚。にゃあ」

 〈アイテム〉の構成員達は思い思いのリアクションをしていた。

御坂「あいつまた何か巻き込まれたっていうの!?あのバカ!!」

黒子「あ!お姉様!何処へ!?」

 学園都市第三位はとある少年の顔を浮かべながら走り出した。

垣根「──参りましたね。また何が起こったというのでしょうか」

 学園都市第二位はうんざりしていた。

食蜂「む?ん。一体なんだったんだろう今の☆」

 学園都市第五位は首を傾げていた。

軍覇「んあ?なんだ今のって──」

モツ鍋「死ねぇぇぇぇ!!」

軍覇「すごいパーンチ」

モツ鍋「ボブらっ!!」

 学園都市第七位は不良達を根性で叩きのめしていた。

御坂妹「なんなんでしょうかこの感覚。とミサカは首を傾げます」

 御坂美琴妹(シスターズ)量産型能力者10032号は病院で首を傾げた。



──2時間後。


浜面「大将!!」

上条「浜面!滝壺!」

 浜面と滝壺が学生寮の上条の部屋に入ると、知り合いたちに連絡を済ませ待機していた上条・インデックス・オティヌス・土御門、その上条たちに呼ばれた御坂美琴・一方通行たちがテーブルを囲んで座っていた。

浜面「な……なんだこの面子は……」

滝壺「ものすごく濃い」

土御門「ははは。気持ちはものすごく分かるけど2人とも早く座るにゃー」

一方通行「オメェもその濃ィキャラの1人ってこと忘れンな」

 そう言う一方通行を横目に座る浜面と滝壺。

土御門「──とりあえず、それぞれこの異変を感じ取った人について教えてほしいぜい」

上条「ああ」

80 : ◆3LA52.EM5g saga 2014年06月28日 (土) 18:57:16 ID: rkJA/JH30
一方通行「俺のところは打ち止めと番外個体が感じ取ったらしい。黄泉川や芳川は何も感じなかったって言ってた」

御坂「私の知り合いでは感じ取った人は誰もいなかったわ。常盤台の子は私以外この異変を感じなかったって考えていいと思う」

浜面「アイテムのメンバー、それとフレメアはこのことを感じたらしいけど、スキルアウトの連中はなにも感じていなかったってよ」

土御門「う?む……カミやん。そっちは?」

 質問された上条は顔を上げると質問に答えた。

上条「青髮や姫神、吹寄、小萌先生、御坂妹に聞いたけど誰もいなかった。そういう土御門は?」

土御門「それについては今から話すぜい。よっこらしょ」

 そう言うと土御門は床に置いてあったバッグから謎の装置を取り出した。

滝壺「…何?ソレ」

 土御門が取り出したのは横にいくつもの真空管がついた、正方形の箱のようなものだった。なにやらダイヤルらしき物もついている。

インデックス「──通信用の特殊霊装だね。魔力を使わずに使用出来るタイプの」

土御門「正解。流石はインデックスにゃー」

えーそれでは、とりあえず今日はここまで。

では投下いきます


『どうやら繋がったようだな』

上条「その声はステイル!?」

ステイル『上条当麻か。久しぶりだな』

『オティヌスの一件以来でしょうかね』

上条「神崎もか!」

建宮『天草式も一緒なのよ』

アニェーゼ『元アニェーゼ部隊も!!』

オルソラ『私もですわ』

ステイル『通信を邪魔するな!!割り込んでっくるな!!』

「「「「……」」」」

 なんだろう。ここぞとばかりに出てる感が半端ない。

土御門「……ステイル話を早くしようぜい」

ステイル『あ、ああ。って最大主教!!あんたまで割り込もうとするな!いい加減燃やすぞ!!』

「「「「……」」」」

ステイル『……ごほん。で、話だな』

上条「あ、ああ」

ステイル『それを説明するにはまずは今日の新聞を見てくれないか』

一方通行「新聞?」

土御門「ここにあるぜい」

 すると土御門は床から今日の日付が書かれた新聞を取り出した。

御坂「今日の新聞がどうしたのよ?別に朝見たけど変な記事は──」

 そう言って新聞に目を向けた御坂の動きが止まる。その目線はある記事に向けられていた。
 上条や浜面たちもその記事に目を向ける。

一方通行「…なンだこりゃ」

浜面「朝見た時にはこんな記事無かったぞ…」

 そこには

『天宮市にてまたも空間震』

『またも新たな仮想世界。広がるVRMMORPG』

『お手柄武偵。コンビニ強盗を撃退』

インデックス「くうかんしん?」

滝壺「VRMMORPG…?」

オティヌス「武偵……?」

上条「なんだ…見慣れない単語ばかりだぞ…」

御坂「この記事とこの記事とこの記事…ああ。あとこの記事も」

一方通行「全部で四箇所か……確かにこんな記事は朝の時点ではなかったな」

浜面「再発行されたとかじゃないよな」

 新しく加えられた新聞の記事に皆があーだ。こーだ。と議論を交わしているところだった。

ステイル『……確かに、新聞に載っていなかったはずの記事が載っていることも重要だ。だが本題はそこじゃない』

上条「へ?」

一方通行「どォいうことだァ?」

土御門「今日の日付をよく見るにゃー」

浜面「日付……って」

御坂「──え」

「「「「ええええええええ!!?」」」」

インデックス「ん?どうしたの」

上条「どうしたの?じゃねぇよ、インデックス!日付見ろ!!」

インデックス「日付?え?と……今日は1月3日だよね?」

オティヌス「カレンダーじゃなくて新聞のだ!!」

インデックス「新聞の……ってええええ!!に、2025年10月25日!!?」

一方通行「タイムスリップしたっていゥのかァよ!」

浜面「で、でもここに書かれてある記事の内容見ろよ!タイムスリップしたっているならおかしいぜ!」

御坂「何より全員年齢変わっていないわよ!一体どういう──」

土御門「みんな一回落ち着くみゃー。 ここで話し合っても何にもならないしな」



一方通行「……確かにまずは情報が必要だなァ。周りがこンだけ変わってンだ。学園都市にもなんらかの異変が起こっていて当たり前だろォしな」

ステイル『魔術サイドの情報についてはこちらに任せてくれ。バチカンの方は面倒なことになっているらしいがロシア清教と連携を取って様々な方面から情報収集する』

浜面「となると俺らが集めなくきゃいけないのは学園都市とかの情報か…」

土御門「それだけじゃない。外部の状況もだいぶ変わっている。その辺も俺らが集めるべきだろうしな」

ステイル『それに──既に君たちも面倒なことに巻き込まれているんだよ』

上条「なに?」

滝壺「……面倒なこと?」

神裂『──「パト」、という名に聞き覚えは?』

インデックス「パト?」

オティヌス「なんだそれは」

ステイル『その前に、僕ら〈必要悪の教会〉やバチカンの今の状態を知っておいて貰ったほうがいいだろう。非常に面倒なことになっているからな』

御坂「……?」



ステイル『極東戦役──それが僕たちが今巻き込まれている、第三次世界大戦並みに厄介な出来事だ』

オティヌス「……またろくでもないことが起こってるようだな」

 戦役、なんて単語からは少なくとも悪意しか感じられない。特に第三次世界大戦、グレムリンとの闘いの中心地点にい、尚且つ戦った彼らにとっては、ろくでない単語だということがすぐにわかるだろう。

ステイル『これはだな──』

通信用霊装の先でステイルが喋っている時だった。
 玄関を叩く音が部屋に響いた。

御坂「──誰?」

上条「なんだこんな時間に──」

 そう言いながら何度も玄関を叩く人物に上条が対応しようと、立ち上がろうと膝立ちした時だった。

 その肩が土御門に押さえ付けられる。

上条「?土御門?」

土御門「カミやん。出るな」

上条「へ……」

 次の瞬間。扉を叩く音が止んだ直後だった。

 ガガガ、と何発もの銃声が鳴り響く。

「「「「!!」」」」

一方通行「チッ!」

 一方通行は即座に立ち上がり、そのまま首筋のチョーカーに手を伸ばし、電源を入れた。土御門も懐から拳銃を取り出し構える。
 マシンガンによってボロボロにされた玄関が蹴り破られると同時に、一方通行は突然の乱入者に飛びかかって行く。

「!!」

ガガガガガガン!

一方通行「ムダだァ!!」


 マシンガンから放たれた弾丸は一方通行の本の数センチ手前でベクトル操作され珍入者の1人の、両肩、両足の腱、両腕の筋へ正確に反射される。

「うっぎゃぁぁぁぁぁ!!!」

上条「ッ!浜面!インデックスとオティヌスのことを頼んだ!!」

 そう言うとボロボロになった玄関から外に出る、上条、御坂、土御門。

浜面「了解!!滝壺、お前も下がってろ」

滝壺「わかった」

 3人が外へ出ると、既に大方の来訪者は一方通行にノされていた。

土御門「いや?相変わらずすごいな」

一方通行「気ィ抜くンじゃねェよ。まだ下にいンぞォ」

上条「くそっ!いきなりなんなんだよ!」

 人数は残り8人。全員がマシンガンを装備しているが上条たちには電撃による遠距離攻撃ができる御坂と銃弾を反射することができる一方通行がいる。この人数なら

浜面「グォォォォォッ!!?」

 と、そこでインデックスやオティヌス達とともに玄関から出てきた浜面が強風と共に吹き飛ばされる。

上条「!!浜面!?」

一方通行「チィィッ!!」

ガッシャァァァン!

 通路を飛び越して宙に放り出される浜面。なんとか自転車置き場の上にうまく落ちたおかげで大事にはならなかったようだが。

インデックス「ちょ!離してよ!」

滝壺「!シスターさんを離して」

オティヌス「クッ!」

上条「!?インデックス!!」


 インデックスたちの叫び声に反応し、部屋の中に入る上条。部屋の中ではベランダの窓ガラスが割られ、その側で中性的な顔立ちを黒髪の少年がインデックスの手を引っ張り、引きずろうとしていた。

?「このっ…大人しく…!」

上条「てめぇ!!インデックスの手を離せ!!」

?「!もう……邪魔するなァァァァァ!!」

 すると少年は左の手のひらを上条に向ける。

上条「!!」

 咄嗟に右手を前へ突き出す上条。
 次の瞬間、少年の手のひらから発射された風圧が上条へ襲いかかる。

上条「ぐっ!」

 新聞紙、通信用霊装だった物、洗っていた途中の食器などを巻き込み、風の爆弾は上条の身体に確かに当たった。
 しかしそれは上条の右手、正確には右手に宿った〈幻想殺し〉によって打ち消される。

?「!?コイツッ、〈幻想殺し〉かよ!!」

オティヌス「こ・のっ!!」

インデックス「はなして……よッ!!」

ガブリ

?「うっ……ぎゃぁぁぁぁぁ!!!??」

 聞き慣れた音が聞こえたと思えば、上条を見て驚いていた少年の右腕にインデックスが噛み付いていた。一瞬上条は身体のあちこちの古傷が「ズキリ」と疼いた気がする。

上条「い、痛いよな?それ」

「うわぁぁぁぁぁぁ!!なんだ!?めちゃくちゃいてええええ!!?」

インデックス「とうま!」

上条「無事か!?インデックス!」

 右腕を押さえてのたうちまわる少年の元からインデックス、オティヌス、滝壺が上条の所へ集まる。見た所だがどうやら全員怪我はないようだ。

「あっ!──くそっ!魔道書図書館が!!」

オティヌス「!こいつらの狙いはインデックスか!」

上条「なら、またインデックスの10万3千冊を狙っている連中か!!」

滝壺「…魔道書図書館?なにそれ」

上条「説明は後だ!3人とも外へ出るぞ!」

 3人を前にして上条は部屋から出る。
 予想通り乱入者たちは一方通行たち3人に撃退されたようで、通路のそこらに倒れていた。

上条「みんな下にいるみたいだな…降りて合流するぞ!」

とりあえず今はここまでです。

では投下いきます

──話を数分前に戻そう。

一方通行「ったく…いきなりなンなんだァ?」

御坂「なにが目的よ、こいつら」

 実は上条が部屋に入ろうと走り出した瞬間には8人の乱入者は一方通行も御坂にノされた後だった。

土御門「にゃははは…相変わらずのバケモンだな…」

一方通行「お前はそのバケモンと一緒に行動してたンだよ」

御坂「悠長にしてられないわ。さっきの悲鳴、あのインデックスっていう子のよね」

一方通行「三下が行ったンだ。大丈夫だろ」

 土御門も「カミやんに任しとけば大丈夫だぜい」と言っている。御坂も彼の実力は十分知っている。しかし心配なものは心配なのだ。駆けつけないよりかはいいだろう。
 そう思いながら御坂が上条の部屋に入ろうとした時だった。

ビュッ

一方通行「ッ!!飛び出せ!!」

土御門「!!」

御坂「!!」

 咄嗟に通路の柵を乗り越え、宙へと飛び出す3人。
 その刹那、3人がいた場所へと大量の、槍の先端のようなものが突き刺さる。

土御門「これはっ!?」

一方通行「水の槍…能力者かァ!!」

 御坂は磁力、一方通行はベクトル操作した風の力で着地する。土御門は浜面と同じように自転車置き場の屋根へと突っ込んだ。

土御門「いてててて」

浜面「お前ら!大丈夫か!?」

御坂「……あの馬鹿もだけど、あんたらホント丈夫よね。普通の人間は七階から身投げしたらただで済まないわよ」

土御門「よっこらせっ、と。伊達に修羅場は乗り越えてきてないってことにゃー」

一方通行「ムダ話してる暇がァンのかよ」

 と、3人が一方通行の目線の先を見ると、そこには大量の人影が見える。
        、
 いや、それは人では無かった。

御坂「……なに、あれ」

 成人男性のような体つきなのはまだいい。問題は体と顔に基盤の様な模様があるところと、本来の場所に眼は無く、額に1つ眼球があるところだ。
 腕をブラブラしながら、フラフラと千鳥足で寄ってくるそいつはさながらゾンビのようだった。

一方通行「…またろくでねェもンが出てきたぜ土御門さンよォ。ありゃァなンだ?」

土御門「さぁな…魔術だか科学だかもわからん…ってなんで俺に聞くんだ──」

 その時だった。

──ドグン

浜面「──?オイ、なんだこの音…」

──ドグン

──ドグン

一方通行「なンだこりゃァ。心音かなン」

──ドグン

「ォぎゃぁあァ亜ァァぁあァあぁあぎゃぁあァ亞ァァァ亞ぁああァァぁぁぁぁぁァ亞ぁぁぁぁァァァぁアァァァァぁぁァァァぁあァァぁぁぁぁぁァァァあァァァぁあァァァァあぁァァァァァァぁぁぁあぁ亜ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」

「「「「!!!!」」」」


 途端にそれらは波のように押しかけてきた。

浜面「くっそ!気色悪い!!」

 途端に土御門から渡された拳銃を浜面は構え、連射する。
 銃口から発射され、一直線に飛んだ弾丸は確かにそれの頭を、胸を、首を貫いた。
 しかし、死なない。

浜面「なっ!!?」

御坂「どいて!!」

 すぐさま大軍の目の前に立ちはだかる美琴。
 そして彼女は額から容赦無く一発で感電死級の電撃を軍勢に叩きつける。
 手応えはあった。

「ぎゃぁあァァァァ!!」

 しかし、死なない。

御坂「!嘘でしょ!何十万ボルトの電撃だと思ってるのよ!?」

 すると後ろにいた土御門が銃口を大軍に向けながら叫んだ。

土御門「足の腱を狙え!!動けなくするぞ!」

 土御門も拳銃を使い応戦。一方通行は反射で自転車置き場の屋根のトタンや柱などを飛ばして相手を地面ごと串刺しにし、動けなくする。

 だがしかし、死なない。

一方通行「ちィッ!!キリがねェぞ!!」

浜面「この人数じゃ…流石にキツイ…!」

御坂「くっそ…!このこのこのこのこのーー!!」

睡魔には勝てない…すいません。ここで止めます。

こんばんわ。昼間に親とのWiiUの購入を交渉し、見事に勝利を収めた常盤 赤色です。WiiUよっし(以下略)
では投下します。


 そしてその軍勢は、寮の階段を駆け下りていた上条たちにも、容赦無く襲いかかってきた。

上条「なんだこりゃ!!」

 襲いかかろうと群がってくる化け物に左腕のアッパーカットを叩き込む上条。化け物は空中を舞い、そのまま手すりを乗り越え地面へと落下していく。
 ぐしゃ、と肉と骨が砕け、潰れる音が確かにした。
 しかし眼下に目をやった滝壺はゾッとする。
 化け物は立ち上がった。死んでいない。

インデックス「これは……まさか〈不死の軍団〉!?まずいよとうま!こいつらは!!」

オティヌス「〈不死の軍団〉だと!?」

 上条は上から多い囲むようにしてきた化け物相手に、右手を突き出す。
 その右手に化け物が触れた瞬間、

上条「うおっ!?」

 上条は何者かに首根っこを掴まれ、そのまま宙に放り出された。


 そのまま地面に激突する直前、何者かにしっかり両腕でしっかりキャッチされた上条は無理やりお姫様抱っこの体制にされる。そこで上条は思った。
 …なんかこんな出来事、前にもなかったっけ、と。

上条「軍覇か!」

軍覇「カミジョー、久しぶりだな!」

 そこには学園都市第七位(ナンバーセブン)の男、削板軍覇の顔があった。更に上空を見るとインデックスとオティヌス、滝壺を乗せた巨大な白いカブトムシの姿が見えた。

 現れたのは彼らだけではなかった。

 地上では、ゴッ!!!! と化け物たちが嘘みたいに吹き飛ばされ、ある物はその熱によって一瞬で消し炭と化し、ある物はその衝撃により寮よりも高い空中を舞い地面に叩きつけられた。
 そして一直線に出来た道を歩きながら、第四位と第五位はうっとおしそうに地面にある灰をどけながら歩いていた。

麦野「…ってかなんだこりゃ。〈原子崩し〉の攻撃喰らって体半分なくしても立ち上がってくんだけど」

食蜂「人間ではないことは確かですねぇ。私の影響力が通じませんもん☆人形とかそっちの方が似合いますかねぇ。うえっキモチワルッ」

御坂「あ、あんたたちっ!?どうしてここに!?」

麦野「なんだよ、おまえもいるのかよ。滝壺にSOSのメール貰ったから急いで駆けつけたらこの状況だよ。ったく」

食蜂「私は感じた変な感覚について知っていそうな上条さんを訪ねただけですよー。それにしてもなんなんですか、この化け物は」

一方通行「知ってたらこんなに苦労しねェよ」

 超電磁砲や反射によって動けなくして、大分数は減ったもののまだまだ脅威がなくなったわけではない。

土御門「恐らくだが…こいつらは外法の人形どもだ」

浜面「外法の人形?」

土御門「俺も詳しく知っているわけではないが…死体の肉を使って魔術で動かす人形──」

インデックス「アレは少し違うんだよ」


 上空から人形を蹴散らし降りてきたカブトムシの背中に乗っていたインデックスが学園都市第二位、垣根帝督に支えられながら地面に降りていた。いつの間にか上条や軍覇、絹旗も合流している。

一方通行「違うってのはどォいゥことだ?」

インデックス「アレは「不死の軍団」。土御門が言ったような魔術で人形を動かしてるんじゃなくて、人間の魂で人形を動かしているんだよ」

絹旗「人間の魂って…超胡散臭いですけど」

オティヌス「その証拠に聞いてみろ。奴らの呻き声を」

垣根「呻き声…ですか…」

 まるで赤ん坊が泣き叫ぶかのような呻き声に全員の頬に汗が伝う。


「おぎゃああああおぎゃああああ」

「おおおおおおおおおおお」

「オオおアアああア」

浜面「…今更だけど怖ぇな。こいつら」

麦野「死を恐れない軍団…ある意味デタラメに強い能力者よりかも厄介よね」

オティヌス「奴らに死に対する恐怖はない。ただそれと同時に「感情」とか「知能」とかそういうものも欠乏してるからな。己の食欲にのみ動くような不完全な兵だ」

上条「食欲って…俺らを食うために襲っているのかよ……」

御坂「かんっぜんにゾンビじゃない、それ」

インデックス「問題は誰がそんなことをしたってことだよ。不死の軍団についての研究は魔術サイドによって数百年も前からされているけど、成功どころか大体が研究者がその反動で絶命してるからね…一体誰が…」

 その時だった。

「うぎゃおわァァァァァァァァァ!!?」



滝壺「!?何?」

食蜂「ちょっとちょっとなんですか!?急に叫び出しですけど!」

「「ぎゃああああああっ!!?」」

軍覇「こっちもだ!」

一方通行「オイ!どゥなってンだ!」

オティヌス「これは…拒絶反応だな!無理矢理人形に魂を乗り移らせたから魂が精神と肉体を拒絶して…」

 するとブルブルと震えていた人形が一瞬、動きを止め──

ブシャ

 その額の目がまるで風船のように破裂し、その中の赤い液体がブチまけられる。

垣根「……」

インデックス「これが「不死の軍団」が成功しない理由。魂が肉体と精神を拒絶して成功しない。仮に成功したとしてもそのあらゆる肉を欲する食欲によって自分を生み出した魔術師ですら襲いかかる。結局その魔術師が不死の軍団の最初の犠牲になっちゃうんだよ。だから、「不死の軍団」は成功しない」

軍覇「…根性あった連中かもしれなかったってことか…」

上条「…」

 死んでいく不死の軍団。その表情を見た上条は、彼らが、自分をこの無残な姿から解放されたことに「ありがとう」と感謝しているかのように見えた。



──10月26日。天宮市商店街。

「大当たり?!」

 カランカランとなる鐘の音と横にいる十香からの

「シドー!やったぞ!大当たりだぞ!」

という声を聴きながら、五河士道は後ろに貼ってある賞品ボードを目にした。

「おめでとうございます!1位はなんと、学園都市特別見学会の特別招待チケット4名様!!」

 学園都市。
 士道も耳にしたことならある。たくさんの教育機関が密集した科学の街で、その中と外とでは30年近い科学技術の差があると言われている街だ。

十香「シドー!学園都市がどこだかは知らないが、面白いところなのか?」

士道「う?ん。俺も詳しく知ってるわけじゃないけど…ん」

 と、士道は手渡された4枚のチケットを見ながら呟いた。

士道「十香は学園都市に行きたいか?」

十香「シドーが行くというのなら私もついて行きたいぞ!」

士道「あと1枚は琴里の分として……」


「──残り1枚で誰を誘えばいいんだ?」

「面倒なことになったわね」

 夕食後、士道がこのことを琴里に話すと、帰ってきた第一声がこれだった。

「やっぱりそうだよなー」

 机の上に置かれた4枚のチケットを見ながら士道は苦笑する。

「士道と一緒に旅行。そんなことを言ったら十香も、四糸乃も、耶倶矢も、夕弦も、美九も、七罪も、行きたいって言うに決まっているわ。もしその中で「2人だけ」ってなったら他の行けない4人が不機嫌になるのは間違いなし」

「どうしたものか…」

 実際、前にも似たようなことが天央祭のミスコンでもあったその際はうやむやになったおかげで誰も不機嫌にならなかったが今回はそうは行かないだろう。

「ったく。なんでこんな物引いてくんのよ馬鹿」

「いや、俺に言われても」

「はぁ。仕方ないわね」

 そう言うと琴里はポケットからタッチパネル式の携帯電話を取り出して、電話を掛ける。

『司令ですか?』

「神無月」

 電話を掛けた先は神無月恭平。〈ラタトスク〉の副司令で琴里の右腕でもある男だ。

「至急、学園都市特別見学会の招待券を5枚揃えて。どんな手を使ってもね」

『了解しました』

「あと見学会の時には学園都市の上空に〈フラクシナス〉を配備したいんだけど…できる?」

『〈フラクシナス〉はあそこの科学技術とほぼ同じレベルで作られていますが…上空2万6千メートルが限界でしょうか』

「それでいいわ。任せたわよ」

ピッ

「?5枚って…」

「後1枚は令音の分よ。引率が必要でしょ」

「ああ。そうだな」

 〈ラタトスク〉の解析官である村雨令音はこういう旅行なんかのイベントに必ずついて来る女性だ。付き合いは長いのに今だに士道を「シン」と呼んでたりする。

「そうと決まれば準備しなくちゃね。行くのは11月3日からでしょ?」

「ああ。1日から大型連休だし一週間かけて学園都市の様々な場所を巡るらしい」

「そう。なら明日土曜日は買い物に行かなきゃね。付き合いなさいよ」

「おう。了解」

 手を上げる士道。

「そういえば風呂沸いてたわよ。先、入ってきなさい」

「ん。じゃあ遠慮なく」

 そう言うと椅子から立ち上がり、士道は風呂場へ向かった。
 それを見送った琴里は、口の中に新しいチュッパチャプスをくわえ、もう一度携帯電話を取り出す。

「令音?」

『琴里か』

「すぐに調べて欲しいことがあるの。学園都市の──特別見学会について」

『……気になるのか』

「昨日、世界中で感知された謎の霊力反応。それに外部の人間を決して寄せ付けなかった学園都市の、いきなりの特別見学会。偶然にしては出来すぎているわ」

『──了解した。できる範囲内で調べておこう』

「頼んだわよ」

ピッ ツー ツー


──10月27日。ALO内、新生アインクラッド15層。

 オンラインゲームALO内の天空にそびえ立つ新生アインクラッドの15層にて、ある大会が行われていた。
 魔法や弓が使えるALO内だが、1番人気の使用武器はやはり剣や槍が多かった。
 この大会はその剣のみ使用の大会。
 言わば、剣術大会と言えよう。

 そしてこの大会の決勝、ここまで勝ち進んで来た男は勝利を確信していた。

 男が得意とするのは空中戦。相手の上を取り、確実に一撃で仕留める戦法を使う男だった。
 簡単な戦法だ。スキルを地面目掛けて使って目くらまし。その土煙でできた相手の隙を突いて確実に仕留める。

(地上での猛攻のせいでなかなかチャンスに恵まれなかったがもう大丈夫!これで──仕留める!!)

 男は勝利を確信していた。この一撃で仕留められると。
 頭上は人間にとっての最大の死角。ましてや目くらましされ相手の位置すら分からない相手の攻撃を受け止められるわけがない。

 しかし男は考えてなかった。

 頭上が死角になるのは

「なっ……!」

(いない!!?)

 宙にいる自分も同じだと。

ズドォォォォォン!!


──11月1日。ダイシー・カフェ。

「「「「カンパーイ!!」」」」

 複数のジョッキの音が貸し切りのダイシー・カフェに鳴り響く。

クライン「いやーまさか空中戦術使いの上を取るとは…さっすがはキリト!期待を裏切らねぇな!」

キリト「…お前は俺にどういう期待をしていたんだ、クライン」

 肩を叩いてくるクラインにキリトは呆れる。確かに決勝の相手は空中戦に強かったらしく上を取られたことが無かった。だからこそあの状態で勝つことが出来たのだろう。

アスナ「キリトくんらしいじゃない。そういうとこ」

エギル「で、肝心の賞品は何処なんだ?」

キリト「急かさなくてもここにあるよ。エギル」

 するとキリトは、バックの中から6枚のチケットを取り出す。

リズベット「それが学園都市へのチケットね?!あたしも?らい!」

シリカ「あ、リズベットさんずるいです!私も!」

アスナ「2人とも、焦らなくても人数分あるわよ」

直葉「そうそう。アスナさんの言う通り。ちなみに私はもうお兄ちゃんから貰っちゃいました!」

クライン「しっかしエギル。オメェホントにいいのか?いくら俺が連休中仕事ないからとは言え…前に行きたいって言ってただろ?」

エギル「行きたいのはやまやまなんだがな。店もあるし」

 エギルの言葉に「そうか…」と納得するクライン。エギルとしても学園都市へのチケットは欲しい物だろうが、店と彼女をほっとくわけにもいかない。

クライン「だけどよぉキリの字。学園都市って結構危ない噂もあるんだろ。第三次世界大戦にグレムリン。間違いなく騒動の渦中にいるような街だぜ?」

キリト「確かにそうだけど…あの都市の科学技術は凄いからな。何か参考になることもあるかもしれないし、ちょうどいいと思うんだ」

クライン「…そうか」

 「んじゃあ皆さん!明後日、東京駅に集合ですよー!」と言うクラインの声に「「「「はーい!」」」」と答える女性陣。それを横目にしながら、キリトはふと思った。

キリト(そういや学園都市は外部からの人間を極力受け付けないようにしてるのに…なんで特別見学会なんて組んだんだろうな…)

 そんなことを考えながら後ろを見ると学園都市について話しているアスナや直葉、シリカやリズベットの姿が見えた。どうやら、学園都市訪問を楽しみにしてるようだ。

キリト(ま、…いっか)

──10月30日。東京武偵校。

キンジ「学園都市からの指名?」

アリア「そうよ」

 寮の部屋の中でアリアから告げられたことを遠山キンジはもう一度聞き直す。

キンジ「学園都市って…あの科学の街の?」

アリア「そう。そして同時に東京武偵校の最大のスポンサーであるわ」

 「依頼の内容はこうよ」とアリアは1枚の紙をキンジに手渡す。

アリア「学園都市内で暗躍している、学園都市外部のテロ組織の殲滅と捕縛。単純な仕事ね」

キンジ「…怪しさ満点だな。依頼内容に矛盾だらけだ」

アリア「やっぱりあんたも思うわよね」

 そもそも、学園都市には自衛隊のような組織があるとキンジは聞いたことがある。なるべく外部の人間を受け付けないはずの学園都市が、何故、外部の武偵である自分たちに声をかけて来たのだろう。

アリア「って言っても相手は武偵校の最大スポンサー。拒否権は実質無いと言って当然だわ」

キンジ「はぁ…めんどくせえ」

アリア「チームはバスカービルの5人に、ジャンヌ。それに武藤とワトソン、不知火ね。中々いい面子じゃない」

キンジ「オペレーターは?こういう作戦では必須だろ?」

アリア「こっちで決めていいですって。中空知あたりがいいんじゃないかしら」

キンジ「…確かにあいつはオペレーターとしては優秀だが、大丈夫なのか?俺たちは特別見学会の招待者として潜入するんだろ?」

アリア「まぁなんとかなるわよ。それより銃のメンテしっかりしときなさいよ」

キンジ「わぁってるよ」


キンジ「──ってわけなんだが金三」

G3『…その名前はやめろって言っただろ兄ちゃん』

 夜、アリアが寝た後にキンジは義理の弟である金三ことG3(ジーサード)に電話をかけていた。

G3『──確かにあの街の言うことを全部信じることはやめた方がいい。噂じゃ俺や金女のような軍用クローンの制作や、大量虐殺による超能力のレベルアップの計画もあったって話だ。あの都市はかなりやべーぞ』

キンジ「成る程な…情報ありがとよ」

G3『ま、兄貴ならなんとかなるだろうしな。頑張れ』

キンジ「ああ。がんばらして貰うよ」


G3「兄貴の奴、またなんか巻き込まれそうだ…」



まずは「交わり」。

──奇妙な運命に駆り出された4人の主人公

──魔術が

──科学が

──精霊が

──武偵が

──緋弾が

──剣士が

──妖精が

──交差する時





物語は始まるっ!!



第一話「一つの世界 4つの時空」終

というわけで寝落ちした常盤赤色です。ほっんとすいませんでした。
第一話はここまでです。次回からは第二話へと移させてもらいます。
では、また。

では投下いきます。

ではまずは第一章で、学園都市に訪れる人物たちです。

学園都市特別見学会招待者
・遠山キンジ
・神崎・H・アリア
・星枷白雪
・峰理子
・レキ
・ジャンヌ・ダルク
・エル・ワトソン
・武藤剛気
・不知火亮
・中空知美咲
・平賀文
・桐ヶ谷和人/キリト
・結城明日奈/アスナ
・桐ヶ谷直葉/リーファ
・綾野珪子/シリカ
・篠崎里香/リズベット
・壺井遼太郎 /クライン
・五河士道
・夜刀神十香
・四糸乃
・五河琴里
・八舞耶倶矢
・八舞夕弦
・誘宵美九
・七罪
・村雨令音

・遠山金一/カナ(イ・ウー時代からの知り合いであるアレイスターからの招待で極秘裏に学園都市へ潜入)

・時崎狂三(第二の精霊を探して学園都市にあるDEM社の特別研究所に潜入)

次に時系列やらです

〈とある魔術の禁書目録〉

・少ないがこの世界が元々は別々の世界だと覚えている人物が多い。ただし暗黒の位相でのことは上条、オティヌスは覚えていない。
 ちなみに他の作品のキャラは誰1人、元の世界のことを覚えていない。

時系列:上条がオティヌスをそげぶして、学園都市に帰還して2週間。ちなみに上条は退院してから2日。

〈緋弾のアリア〉

時系列:孫との接触と修学旅行2の間。キンジとレキが武偵校に帰ってきてすぐ。

〈ソードアート・オンライン〉

時系列:キリトがGGOへダイブする数週間前。

〈デート・ア・ライブ〉

時系列:七罪攻略数日後。折紙が2日前に転校することを学校側に告げる。






──11月3日。10:30。東京駅日本橋口付近。





十香「おお!!すごいぞこの建物!まるでお城のようだ!」

 東京駅の丸の内駅舎を見ながら夜刀神十香が感嘆の声を上げる。
 今、五河士道たち一行は学園都市行きのバスが待っている東京駅にいる。
 東京駅といえばレンガ造りの丸の内駅舎が印象的な駅だ。士道や琴里、美九、令音などにとってはテレビなどでも見慣れた物だが、夜刀神十香や四糸乃、よしのん、八舞耶倶矢、八舞夕弦、七罪などの精霊たちにとっては面白いものらしく、目をランランと輝かせて丸の内駅舎を見入っている。

四糸乃「お、おっきいです…」

よしのん『すっごいね?』

耶倶矢「ほ?。中々良い建物ではないか」

夕弦「同感。まるでこの前やったゲームのダンジョンのようです」

七罪「へ?。こんな建物もあるのね」

 思い思いの感想を彼女たちがあげていく中、士道は別の場所へと目をやっていた。

七罪「ん?どうしたのよ士道。可愛い女の子でもいた?」

士道「いや。そういうわけじゃないんだが──」

 士道が一行とは別の場所を見ているのに気づいた七罪が声をかけてくる。一瞬、「可愛い女の子」の部分で令音以外の目に猛禽のごとき眼光が灯るのを感じたが、士道が否定するとその気配も消えた。
 ちなみに今の七罪は大人バージョンの七罪だ。
 理由は七罪のメンタル面の弱さにある。
 通常の彼女は、少しでも嫌な事を考えたり想像しただけで簡単に霊力の逆流が起こってしまうため、変身能力が使用可能になってしまう。 その状態でテンパって変身でもされてしまっては大変面倒なことになってしまう。
 そこで琴里から長時間、限定的な顕現ができるコツを教わり、こうして見学会中は大人モードで行動するようにしたのだ。

士道「いや──あれさ」

 と、士道はある場所を指差した。





──11月3日。10:25。東京駅日本橋口付近。



アリア「──全員、集まったわね」

 その場に集まった武偵校メンバーを目にしながら、特設チームリーダーのアリアが口を開く。ちなみにキンジは副リーダー。

アリア「これから行くのはミッションよ。けどこのミッションを受けるまでは一般人に紛れなければいけないわ。あくまで楽しんでるふりはしつつも、全員、周りへの注意は怠ることがないように」

理子「アリアは相変わらずお堅いな?」

 と、来る途中で買ったらしい薄い本を読みながら話を聞いていた理子が、口を出さなくてもいいのに出して来た。

理子「行き先はあの学園都市だよ!科学技術の結晶である最新都市!これを楽しみなくちゃ損ってもんだよ!損!!」

平賀「そうですのだ!アリアさん!学園都市は科学の街!是非とも楽しみたいのだ!!」

 と、興奮気味でアリアに顔を近づける理子と平賀。平賀は今回の学園都市に行くというミッションを聞きつけ無理やり参加してきたくらいだ。
 アリアは2人の剣幕に若干引き気味になりながら──公共の場もあるのか、拳銃には手を伸ばさず、ため息をついた後、笑顔で言った。

アリア「……まぁ最近色々あったし、ミッションが始まる前くらいだったら羽伸ばしてもいいかもね」

「「「「いっよしゃあ!」」」」

ワトソン「学園都市か…イギリスにいた頃噂くらいは聞いたことがあったが…どんな街なんだろうか」

ジャンヌ「イ・ウー時代に1度訪れたことがあるがあの街はすごかったぞ。まさに科学の都市だった」

武藤「そうと決まれば白雪さん!俺!色々と調べて──」

白雪「キ、キンちゃん!私、学園都市について色々調べてきてるの!いっしょに回ろ!ね!」

キンジ「ん。別にいい──武藤、どうした?膝なんかついて」

武藤「うう……いや、まだだ!まだ挽回の余地はある!!」

不知火「武藤。楽しむのはいいけど、ミッションってこと忘れないでね」

レキ「……」

中空知「あ、あうあう」

アリア「あんたらはちゃんと喋りなさい……ん?」

キンジ「?どうしたアリア」

 アリアの目線がある一点に向けられているのに気づいたキンジ。 キンジもその一点に目を向けてみる。

アリア「アレって………」




──11月3日。10:30。東京駅日本橋口付近。



クライン「いや?しかし連休だからか凄い人だな?、キリの字」

キリト「……正直、あまり人が多いところは好きじゃないな」

 キリトとクラインは丸の内駅舎のベンチに座ってだべっていた。
 目の前の店では女性陣がなにやら色々と物色しているところだった。
 昔から母親に「女の子はお店で物を漁ることこそがストレス発散になる」と言われたキリトだが、高校生になっても、なぜ女性があんなに時間を掛けて物を買うのか分からない。恐らくはこれからも。

キリト「さっさと決めればいいものを……」

クライン「おいおい、キリの字。女心が分からないようじゃデートなんてうまくいかねぇぞ。大丈夫なのか?アスナちゃんと」

キリト「少なくともお前よりかはモテるから大丈夫だ」

クライン「よしキリト。一回ゆっくり話し合わないか?2人で」

キリト「ご遠慮願います、っと」

 と、携帯電話の電源を入れ、その中から人工AI、ユイを呼び出す。

キリト「ユイ。待ち合わせの時間まで後何分だ?」

ユイ『ハイ、パパ。あと29分と24秒です』

キリト「まだ時間はあるし、それならいいかな……なんだクライン。鼻の下伸ばして」

 携帯電話から目を離すとクラインが鼻の下を伸ばしながらある一点を見ていた。この男のことだ。また一目惚れとかだろうが…

クライン「いや!キリト!見ろよあの美人!」

キリト「ん。どれだ?」

クライン「あれだよ!あれ!」



──11月3日。10:31。東京駅日本橋口付近。


士道「あれって…」

 五河士道は、ベンチに座っている黒いジャケットを着た、少し痩せずの感じがする黒髪の少年を見て

キンジ「ん?」

 遠山キンジは、多くの女性に囲まれた優しげな双眸に中性的な顔立ちをした少年を見て

キリト「あれ…か?」

 桐ヶ谷和人ことキリトは、高校生らしき集団の中央にいる、黒髪切れ目の少年を見て




 まずは3人。

 武偵と精霊、精霊と剣士、剣士と武偵が交わる時。

 物語は始まる──

では今日はここまでです。

では投下いきますかね。



──11月3日。10:30。学園都市。


 その日、一方通行は右手で杖を尽きながら、とある場所へと向かっていた。
 彼自身そこへ行くのは10月──いや、今は9月になっているが──以来だし、何よりまた訪れることになるとは思わなかった。
 場所は地下街の空き店舗。
 学園都市の暗部組織『グループ』の隠れ家だった場所だ。
 といっても今日集まっているのは元『グループ』の連中だけではない。

「おう。来たか一方通行」

「遅いわよ。あんたが一番、ね」

 まずは土御門元春と結標淡希。元『グループ』メンバーの多重スパイと大能力の座標移動能力者だ。
 しかしいるのは彼らだけではない。

「相変わらず根性なさそうな体つきだな、オイ」

 そこには第七位の削板軍覇が。

「まったく。女を待たせるなんて相変わらずデリカシーがないわね。浜面ほどじゃないけど」

 そこには第四位の麦野沈利が。

「まぁまぁ皆さん。彼にも遅れてしまう理由があったのでしょう」

 そこには第二位の垣根帝督が。

「ふふ。別に私は怒っていないんだゾ☆」

 そこには第五位の食蜂操祈が。

「──で、何の用なの」

 そこには第三位の御坂美琴が。

 そして

「──学園都市特別見学会について、知ってる奴はいるか」

 学園都市第一位の一方通行は口を開く。


 集まった第六位以外のレベル5を見ながら。


──11月3日。10:31。東京駅丸の内駅舎。


理子「むっー……………あ!あれはっ!?」

キンジ「ど、どうした理子」

 アリアが指差した方にいた団体の中の少年が目に付いたキンジだが、隣にいた理子が奇声を発したことにより、目線を少年から外した。

理子「あっ、あれは……誘宵美九ではありませんかっ!!」

キンジ「誘宵美九?」

アリア「ああ。成る程ね」

 するとその名を聞いたアリアが何故か納得したようなそぶりを見せた。

不知火「神崎さん、知っている人なのかい?」

「ええ。前に文化祭を警備したときにチラッとね」

キンジ「文化祭を警備?」

 と、キンジがアリアの言葉を復唱する。すると武藤が「そういやあの時、キンジと不知火はいなかったのか」と説明しだした。

武藤「お前も知ってるだろ。天宮市の幻覚剤を使ったテロ」

キンジ「ああ。ニュースで見た」

武藤「その時の最初の散布地が天央祭っていう、何校かの学校が合同で行う学園祭の開催地だったらしくてよ。わざわざ武偵校に警備の協力が回ってきたわけだよ。確か行ったのはアリアと……中空知、お前もだったよな?」

中空知「は、はいっ」

 成る程、とキンジは納得する。
 ちょうどその事件があった頃、キンジとレキは東池袋高校へと転入していた時期だった。不知火も確か依頼で別の学校へと潜入していたから知らないわけだ。

武藤「ってかよ、誘宵美九ってあの誘宵美九かよ!!」

理子「そうだよ!武藤くん!つい最近、天央祭で顔出しした革命的アイドル!!「聞く麻薬」とさえ言われるその美声と圧倒的な歌唱力は他のアイドルをずば抜ける!!正に真の歌姫!──ってなんでこういうことに疎そうなアリアが知ってるの!?」

アリア「だって天央祭で見かけたもの」


理子「美九ちゃーん!!」

美九「あれれー?気づかれちゃいましたか」

 士道が示した方向に全員が振り返った直後だった。後ろから声を掛けられる。
 見るとそこには金髪碧眼ツインテールの少女が、美九に近づいていた。
 ここで士道は気づく。
 美九はアイドルでファンが多い。念のためサングラスをかけるという最低限の変装はしているが一部の者が見れば一発でバレるだろう。

琴里「──この人が多い中で騒がれたら面倒わね。美九。ささっと書いちゃいなさい」

美九「はいはーい」

理子「むむっ!?マネージャーさん…じゃないよね…まぁなんでもいいや!サインお願いしーす!」

武藤「あっ!俺も俺も!!」

 と、その後ろからツンツン頭の大男が顔を出す。どうやら彼も美九のファンらしい。

美九「……いいですよ?」

 数秒の間があったものの、美九は両諾してくれた。以前の彼女ならあり得ない光景だっただろう。
 少しずつ。少しずつだが美九も変わってきている。

 その変化をまじかで感じられ、士道は少し嬉しかった。

理子「う?んと……どれをサイン色紙に……え?い!これでお願いしーす!」

美九「はいは……こ、これは……可愛い!!」

理子「お!そういえば美九たんは百合の毛があるらしいって聞いてたけど本当なの!!」

美九「ええもん見さしてもらいました!」

理子「そういうのならいくらでもあるよー!それそれ!」

美九「ほわーー!!」

 訂正。女の子好きはあまり変わってないな。と、士道は思わず苦笑した。

理子「な、なんですとっ!」

アリア「何よその反応。天央祭2日目の警備中に歌っているのを見たんだけどね。いい歌だったわ。よく印象に残っているし、気に入ったわ」

 そのアリアの言葉に、キンジは少し驚いた。
 というもののアリアはあまりアイドルの曲などはあまり好かない。生まれが生まれなだけか、あまりああいう感じの歌は聞かない傾向にあるのだ。
 そのアリアが「気に入った」とは。是非ともキンジも聞いてみたいものだった。

アリア「あんたたちなんだかんだ理由つけて参加しなかったから。残念だったわね」

理子「むぐぐ…」

武藤「いや理子、考えろ!あそこにモノホンがいるんだ!目の前に!」

理子「はっ!そうだったよ武藤くん!さっそくサインサイン!!」

アリア「あっ!ちょ!あんたら!!さっき勝手な行動は控えろって言ったでしょうがーー!!」


理子「美九ちゃーん!!」

美九「あれれー?気づかれちゃいましたか」

 士道が示した方向に全員が振り返った直後だった。後ろから声を掛けられる。
 見るとそこには金髪碧眼ツインテールの少女が、美九に近づいていた。
 ここで士道は気づく。
 美九はアイドルでファンが多い。念のためサングラスをかけるという最低限の変装はしているが一部の者が見れば一発でバレるだろう。

琴里「──この人が多い中で騒がれたら面倒わね。美九。ささっと書いちゃいなさい」

美九「はいはーい」

理子「むむっ!?マネージャーさん…じゃないよね…まぁなんでもいいや!サインお願いしーす!」

武藤「あっ!俺も俺も!!」

 と、その後ろからツンツン頭の大男が顔を出す。どうやら彼も美九のファンらしい。

美九「……いいですよ?」

 数秒の間があったものの、美九は両諾してくれた。以前の彼女ならあり得ない光景だっただろう。
 少しずつ。少しずつだが美九も変わってきている。

 その変化をまじかで感じられ、士道は少し嬉しかった。

理子「う?んと……どれをサイン色紙に……え?い!これでお願いしーす!」

美九「はいは……こ、これは……可愛い!!」

理子「お!そういえば美九たんは百合の毛があるらしいって聞いてたけど本当なの!!」

美九「ええもん見さしてもらいました!」

理子「そういうのならいくらでもあるよー!それそれ!」

美九「ほわーー!!」

 訂正。女の子好きはあまり変わってないな。と、士道は思わず苦笑した。


アリア「こら!理子!武藤!!勝手な行動しない!もうすぐバスの時間よ!!」

武藤「ぐえっ」

理子「ちょ、引っ張らないでよーアリア!」

 とら今度はピンクのツインテールが現れる。身長は琴里より少し低いくらい…さっきの少女も身長150センチないが、こっちの少女はもっと小柄だった。

琴里「……なによ士道」

士道「い、いや!何も!」

 言えない。キャラが似てるだなんて口が裂けても言えない。

耶倶矢「む、バスの時間とな?」

夕弦「確認。確かにそう言いました」

十香「もしかして学園都市行きのバスのことか!?」

理子「おおお!もしかして美九たんたちも学園都市に!!」

武藤「俺たちと一緒じゃねぇか!!」

アリア「あなたたちも……」

令音「ああ。私たちも学園都市特別見学会の招待者だ」

キンジ「おい、どうしたんだー。もうすぐバスの時間…なんだ理子。そんなに興奮して」

理子「キーくん聞いてよ!!美九たん達も学園都市にいくんだってよ!」

 更にその後ろからぞろぞろと集団が現れる。幼稚園生でも通りそうな女の子にあたふたとしている眼鏡の女子。俳優といわれても納得できるような整った顔立ちの少年や、こちらも中々のイケメンの黒髪の少年。
 はっきり言って、見た目も、年齢もバラバラのようなメンバーだった。

「ん……学園都市?」

 更にもうひとグループ。



 またもや新しいグループだ。
 先ほどのグループと同じようであまり性別や年齢に統一性がない。

キリト「あんた達も学園都市特別見学会の招待者なのか」

アリア「あんた達も、ってことはあなた達も?」

シリカ「ハイ!そうです!」

 ようするにここにいる全員が学園都市特別見学会の招待者ということになる。
 しかし学生が多いんだなとキリトや士道が思っていた時だった。

理子「──ああああああああああああ!!」

キンジ「うぉっ!?理子、いきなりどうした」

理子「そ、そ、その顔は!「黒の剣士」!!」

「「「「?「黒の剣士」?」」」」

キリト「げ」

リズベット「あちゃー」

アスナ「し、知ってるの?」

理子「もちろん!!ALO内の最強の二刀流使いですもの!!」

十香「エーエルオーとななんだ?士道」

士道「ゲームだよ。オンラインの。確かVRMMORPGの一種だったやつ」

十香「それって…あの或守の時のあれか!!」


理子「ムヒョーー!!まさか美九たんや「黒の剣士」に生で会えるなんて…理子りん!もう感激です!」

キリト「い、いや?……」


中空知「──あ、あの」


キンジ「……なんだか知らんが理子が興奮していることだけは分かるな」

アリア「理子!いい加減にしなさい!!」


中空知「あ、あの」


琴里「まったくもう…」

士道「ははは…美九、そろそろハァハァ言うのやめたら──」

中空知「あ!あのっ!!」

「「「「?」」」」

 突然鳴り響いた声に全員が振り向く。 そこにはこの場の全員の目に晒され、プルプルと震える中空知の姿があった。

キンジ「?どうした?中空知」

中空知「…………………………じ、時間」

キンジ「へ?声が小さくて良く──」

中空知「じ、時間を……」

士道・キリト「「時間?」」

 そこで士道とキリトはほぼ同時に携帯電話を取り出す。すると2つの携帯から慌てた声が聞こえてきた。
 一つはキリトの携帯の中にいる元SAOの管理AI・ユイ。
 もう一つは士道の携帯の中にいる〈フラクシナス〉のAI・或守鞠亜。
 そして携帯の画面が示す時刻は10:59。

 つまり

ユイ『待ち合わせの時間まで後30秒しかありませんよ!パパ!ママ!』

鞠亜『士道。バスの待ち合わせ時刻まで残り29秒を切りました』

「「「「あ」」」」
 タイムリミット
 待ち合わせ時刻である。



──11月3日。10:50。東京駅丸の内駅舎付近。



クライン「急いで皆さん!!このままじゃマジで間に合わない!!」

ユイ『もう!何度も声を掛けたのに!』

アスナ「ご、ごめんねユイちゃん!会話に夢中になってて…」

リズベット「と、とりあえず今は足を!足を動かしなさいアスナ!」

シリカ「せ、せっかく余裕を持ってきたのにー!」

直葉「早く早く!みんな早くしてください!」

キリト「ちょ……ま、待ってくれ?」


七罪「結局こうなるわけね」

美九「そうですね。私は可愛い子の絡みを観れたからいいですけど」

琴里「それはあんただけでしょうか!!いいから足を動かしなさい2人とも!!」

四糸乃「ふ、ふええ?」

よしのん『よしのー。大丈夫ー?』

耶倶矢「夕弦急ぐぞ!急がなければ楽園への列車が出発してしまう!」

夕弦「同意。言われなくても」

令音「まったく……もうバスは来てるだろうな」

十香「い、急ぐぞ、シドー!早くしなければバスに置いていかれてしまう!」

士道「ちょ、ちょっと待ってくれ!俺、お前らの荷物も持ってんだぞ!」


アリア「あんたの所為よバカ理子ぉー!!あんたがあんな意味不明な興奮しなければ!!」

理子「おやおや、時間を気にしなかったアリアにも非はあると思いますよ?」

平賀「2人とも言い合いはいいから!急ぐのだ!」

不知火「…武藤、上機嫌だね」

武藤「そりゃぁ白雪さんだけではなく美九たんとも同じバスに乗れるんだぜ!もうこれが最高でなくてなん──」

ワトソン「いいから走りたまえ!」

ジャンヌ「くっ!こんなことになるならもう少し荷物を少なくするべきだったな…無駄な服が多すぎる気が今頃する」

白雪「キ、キンちゃん!い、急がないと…」

キンジ「白雪!言ってることは分かるがお前がしんがりなんだからな!」


キリト・士道・キンジ「「「もう、なんでこうなるんだよ!!」」」


 数分後、ギリギリでバスに乗り込むことができた。

 こうして前途多難な──本当に前途多難な旅行が始まったのである。

ここで一度止めます。

>>1

128→129
10:59→10:50に時間が巻き戻ってますよ~

>>133

ご指摘ありがとうございます。


では投下いきます。



──11月3日。学園都市・地下街。

麦野「──学園都市特別見学会だぁ?」

土御門「ああ」

 地下街の空き店舗、本来なら誰もいないはずのその場所には8人の人間がいた。

 学園都市第一位〈一方通行〉本名不明。

 学園都市第二位〈未元物質〉垣根帝督。

 学園都市第三位〈超電磁砲〉御坂美琴。

 学園都市第四位〈原子崩し〉麦野沈利。

 学園都市第五位〈心理掌握〉食蜂操祈。

 学園都市第七位〈ナンバーセブン〉削板軍覇。

 元『グループ』構成員・〈座標移動〉結標淡希。

 元『グループ』構成員・魔法名「Fallere825」土御門元春。

 いずれも学園都市の事件を、暗部をいくつか解決してきたメンバーだった。

一方通行「……結局、第六位は見つからなかったみてェだな」

土御門「すまないな。八方手を尽くしたのだが足取りすら掴めなかった」

麦野「ま、仕方ないわね」

結標「っていうかその第六位。本当に学園都市にいるの?ここまで何も掴めないて不気味よ」

垣根「まぁその話はまた今度にしましょう。それより今は──」

食蜂「学園都市特別見学会ね」

御坂「──ホントにそんなのが企画されてるっていうの?」

土御門「それについてはこれを見て欲しい」

 すると土御門はいじっていたパソコンの画面を見せる。そこには学園都市特別見学会についての説明や日程が載っているホームページが映っていた。



土御門「学園都市特別見学会。参加方法は招待チケットを入手する他なく、招待者は30名。一週間かけて学園都市を回るツアーらしい」

垣根「……怪しすぎますね」

軍覇「ん?どこがだ?真っ当な見学会じゃないか」

麦野「…あんたホント馬鹿なの?」

 何も分かってないらしい軍覇に、麦野が呆れたような声を出した。更に首を傾げる軍覇。

麦野「…学園都市は外部との接触をなるべくどころか殆ど避けているわ。学園都市には様々な科学技術があって、少なくとも外部と30年以上の科学の差があるから、外部にその技術が取られないようにセキュリティーをしっかりして寄せ付けないようにしてるわけ」

御坂「親が学園都市内に入れるのも大覇星祭の時だけだしね。もっともウチの学校なんかのように非公開になってる学校も多いけど」

軍覇「成る程……根性で分かった」

御坂「うん。分からないなら無理して聞かなくていいわ」

麦野「ったく。なんでコイツ連れてきたんだよ」

土御門「アハハハハ……ともかく、本来なら外部からの人間を寄せ付けない学園都市が、なんでこのタイミングで見学会なんか開いたのか。これが今回の事件の鍵になると思うんだぜ」

一方通行「それに見ろ。1日目以降は最終日まで限られた範囲内だが自由行動化だとよ。明らかに学園都市の──あの統括理事会のやることじゃねェ」

垣根「それに先週の事件もありますしね。これはどうかにしなければ」

土御門「ヤツらについてはステイルや神裂が調べてくれている」

 一方通行の頭の中にタバコを吸った赤髪の不良牧師と、ジーンズの片方を破っている奇妙な女の、2人が思い浮かぶ。


結標「…なんだっけ。その…〈不死の軍勢〉とかだっけ。その人形となっていた死体はどうしたの?結構な数あったはずだけど…」

一方通行「燃やした」

 ボソリと呟く一方通行に目を向ける結標。その顔は全くの真顔だったが、逆にその顔から不快と苛立ちを感じられもした。
 自身にも分かったいないかもしれないが一方通行も、なんだかんだで見ず知らずの人間を助けようとする者の1人だ。いや。垣根も御坂も麦野も食蜂も軍覇も土御門も、そして結標自身も昔とは確実に変わってきている。

垣根「死んで尚、利用され辱められた死体たちが不憫と思いましてね…二度とあんな目に合わないように火に葬して燃やしました…」

御坂「…結局、使われた魂っていうのはどうなったかしらね…」

土御門「インデックスの話じゃ、無事に成仏したらしいが…それでもあんな終わり方だったんだ。未練がないわけ無いだろうな」

軍覇「くそっ、根性ねェ終わり方だぜ」

 ──始まりはそれぞれ違ったが

 皆、確実にそれぞれが変わっていっていた。

食蜂「で……私たちが呼ばれたのはなぜなの」

土御門「そう、ここからが問題なんだにゃー」

 そう言うと土御門は再びパソコンのマウスとキーボードをいじり、画面にある表を表示させる。

御坂「これって…」

食蜂「名簿…ですかねぇ」

垣根「成る程。招待者の名簿ですね」

土御門「ご名答!」

 画面には複数の名前が記されていて、その上には「学園都市特別見学会招待者」の文字が記されていた。

麦野「──で、参加者の名前がどうしたってのよ。もしかして外部の凶悪犯が入っているとかじゃないでしょうね」

一方通行「違うくねェけど違うな」

麦野「は?」

土御門「これとこれと……ああ、あとこれもか」

 すると今度は先ほどの名簿よりも人数が少ない名簿の表が映し出された。

軍覇「んだ?『イツカシドウ』?」

垣根「名前というより名称でしょうか…『カンザキ・ホームズ・アリア』や『ユイ』なんかはともかく『プリンセス』なんか恐らく観察名でしょうし」

御坂「ちょっと待って。観察名?なんでそんなものがいるのよ。この名簿に載っている人間には」

麦野「まぁまた暗部関連だろうが…なんなんだこの名簿は?」

結標「暗部繋がりなのは確かよ。そしてここに載っている人物に観察名がついているのは、この名簿が……学園都市の特別観察処分者の名簿だからよ」

食蜂「学園都市特別観察処分者名簿?なぁに、それ?」

 ここにいる連中は何かしらの経緯で学園都市の暗部と関わりあっている面子である。
 だからこそ「特別観察処分者」などと聞くと、この学園都市の暗部の、何かしらの悪意を感じるのである。
 そしてそれは間違いではなく。

土御門「砕いて言えばコイツは…学園都市が推し進める『プラン』ってヤツにプラスともマイナスともなる外部の人間──観察処分者の名簿ってわけだ」


 『プラン』。
 学園都市統括理事会が目指す、未だ全貌が見えない何らかの計画。
 今までもその計画の存在が学園都市にいくつかの火種をばら撒いたことはあった。
 ここにいる連中もその『プラン』に翻弄され、お互いを傷つけあったこともある。

 そして

 この名簿に名前が載っているものたちを『プラン』はまた巻き込もうとしている。

土御門「こいつに載っている人物は、学園都市の思惑通りに動けば『プラン』に大きく貢献する外部の人物たち……けれどももし学園都市に反発すれば『プラン』に大きすぎる損傷を与える……故に「観察処分者」」

麦野「その名簿に載ってる連中の中に、学園都市の特別見学会の招待者……こりゃ明らかに黒だな」

垣根「まったく……この都市はまだそんなふざけたことをしようとしてるのですか」

一方通行「つゥわけでよォ。お前らに頼みがあるンだ」

御坂「……あんたからの「頼み」なんて本当は受けたくないけど…内容がもうわかってちゃ仕方ないわね」

食蜂「私はべつにいいですよー。いい暇つぶしになりそうだし☆」

結標「んじゃ…全員受けてくれる方向でいいのね」

 「仕方ないわね」「おう!いつでも根性だ!!」「彼ら、観察処分者をほっとけませんしね」と思い思いの肯定をしながらレベル5たちは出て行く。

 ──それぞれに大切な物が出来た化け物達は、それを守るために今一度、その力を振るう。


土御門「観察処分者への学園都市からの手出しの妨害……頼んだぜ化け物ども」

というわけで今日はここまでです。

レベル5ズはほっんとかっこいい面子ばかりです。悪役でもなくて、だけど正義の味方ってわけでもない。
彼らって良くも悪くも人間臭いキャラたちなんですよね

>>127
緋弾のアリアはヒロインのアリアが禁書のアニェーゼと同じ声優でくぎゅうううううううう

>>144
釘宮ぁぁぁぁぁ!!!

観察処分者……
某、テストの点数で強さが変わる召喚獣を使うバカの1人もそう呼ばれてるなぁ

>>148
はい。元ネタはその観察処分者ですwww

>>155銃とかショットガンとかわりと何でも使える
猟犬部隊数人を能力なしで皆殺しにしてるし
19巻の杖に自ら妨害電波をジャミングする機械を作るメカニック

ロシアのスパイや暗部の人間を即座に見抜く悪党センサー
路上に止められたバスを暗部が偽装した軍用車だと見抜いてる
新訳1巻で見せた戦況把握能力

アリアの世界に行けば神になれる

>>157
一方通行は能力とチョーカー抜きなら貧弱貧相な障害者だぞ


そもそも一方通行の戦闘能力の大半はオート反射でダメージを受けず回避の必要が無いからこそ成り立っている訳だし、万が一反射不可能な攻撃の直撃を受けたら耐久力の無い一方通行は一撃必殺される可能性が高いしな(上条相手に一撃必殺されなかったのは上条の武器が右拳のみだったからだし)

一方通行はなんだかんだスペック高いですよね。近頃では2メートルの身長があるステイルを吹っ飛ばし、アニェーゼを車に激突したかのように吹っ飛ばした上条の拳に耐えれるようになっていますから。

では投下いきましょう。



──11月3日。11:05。東京駅丸ノ内駅舎近くのバス停。


 一行がなんとか待ち合わせのバス停につくと、そこには既に学園都市行きのバスが待っていた。

十香「おおお!シドー!なんだこのバスは!?バスに天井がないぞ…!」

武藤「へ~オープントップバスか!」

キンジ「前に新宿辺りを走ってるのは見たことがあるな…」

 天井が開けたタイプのこのバスは士道やキリトもテレビで見たことがあった。
 オープントップバスは開放感と眺望を確保するために屋根の一部または全部を取り払ったバスのことでオープンカーの一種と考えられる。2 日本国内各地でも一般客の乗車できるオープントップバスの運行が開始されている、誰でもテレビで見たことがあるバスだ。2020年の東京オリンピックでも観光バスの一つとして外国人客に多く利用されていた。

武藤「普通のバスよりも流線型に近いな…エンジン音からしてこれは学園都市製の新型エンジンか…」

クライン「おお。お前さん、こういうのに詳しいのか?」

武藤「ああ」

不知火「武藤は根っからの乗り物オタクだもんね」

 荷物をバスの格納庫に収めながらそんな会話をする武藤、クライン、不知火。と、ふとキリトはあることを思い出し、口にした。

キリト「そういや皆。自己紹介もまだだったな」

アスナ「あ、そうだった。一緒に学園都市回るんですし、良かったらお互い自己紹介しませんか?」

耶倶矢「お!いいな!ここで会ったのも何かの縁。是非お互いの名を紹介しあってもいいかもしれないな!」

夕弦「同意。人と人の出会いは一期一会です」

アリア「……」

 「いいですね!」『四糸乃もやろーよ!やろーよ!』「ま、そんくらいならいいでしょ」と皆が盛り上がるそんな中、1人だけ苦い顔をするアリア。

キンジ「アリア。任務だからできれば素性はばれたくないのは分かる。だが変に避けると逆に怪しまれるぞ」

アリア「……分かってるわよ」

理子「なんかアリア、今回気張りすぎじゃな~い?いつもこんな感じだけど」

アリア「よっ、余計なお世話よ!」

平賀「おーい!何やってるのだ?こっち来いのだ!」
 
キンジ「……ま、任務なのは分かるが。今日くらいなら楽しんでもいいだろ」

アリア「…………楽しめるわけないでしょ、あんな街」

キンジ「?なんか言ったか?」

アリア「別に」

理子「ハイハイじゃあ私からー!峰 理子で~す☆よろしくー!」

耶倶矢「我が名は八舞 耶倶矢だ!宜しくお願いする!」

夕弦「紹介。八舞 夕弦です。宜しくお願いします」

リズベット「篠崎 里香です!よろしく!」

平賀「平賀 文なのだー!よろしくなのだ!」

十香「夜刀神 十香だ!よろしく頼むぞ!」

ジャンヌ「ジャンヌ・ダルク30世だ」

士道「ん?……ジャンヌ・ダルクって、もしかして」

シリカ「…あの、ジャンヌ・ダルク…とか」

ジャンヌ「お前らが言うあのジャンヌ・ダルクとは恐らくあのジャンヌ・ダルクだろうな。そう。私はジャンヌ・ダルクの子孫むぎゅ!?」

 と意気揚々と語るジャンヌの口を、アリアが飛びつくようにして封じた。
 そして耳元で囁く。

アリア(バカッ!そんな簡単に事情を明かしたら面倒なことになるでしょうが!!)

ジャンヌ(むっ!ふ、ふまん(す、すまん)。ふい(つい)…)

十香「…シドー。ジャンヌ・ダルクって誰なのだ?」

士道「…この前の授業でやったよな?」

十香「ふぇ?」

耶倶矢「我は覚えておるぞ!あのいぎりすの大軍相手に剣一つで立ち向かった英雄だとな!」

ジャンヌ「そう!そのジャンヌ・ダルもがふがっ!?」

アリア(あんたちょっと黙ってなさい!!)

クライン「ん……ってことは平賀って…」

平賀「はい!私のご先祖様はかの大発明家平賀 源内なのだー!」

琴里「れ、歴史上の偉人の子孫が2人も!?どうなってるのよ…」

 と、キンジはしゃがむと平賀の口を塞ぐことができなかったアリアに耳打ちする。

キンジ「アリア。もう俺らも言うしかない…。ここまできたら武偵であること以外はバラさない方向でいこう」

アリア「…分かったわ。ったく、あの2人武偵って何なのかちゃんと分かっているのかしら」

 アリアは舌打ちするものの、キンジは本音では仕方ないと思っていた。元々、ジャンヌについては武偵では無かった上に、普段は冷静なくせして意外と天然ボケなところがある。平賀は武偵だが武器制作をするため一般の武偵らしい任務などは殆ど受けないし、なにより違法行為も簡単にやらかす子だ。仕方が無いと言えるだろう。

夕弦「確認。あなた方の仲にあと偉人のご子孫である方はいるのでしょうか?」

 それを聞き、名前で偉人の子孫だと疑われてしまうワトソン、キンジは目配せする。目を合わせるだけでお互いのコミニュケーションが取れるのはとても便利だな、とキンジは改めて思った。
 アリアは名字が神崎だし、レキや白雪も名前からでは想像がつきにくい。とりあえず偉人の子孫だと名乗るのはこの2人だけにしておこう。

キンジ「あとは…俺が遠山キンジ。遠山四郎景元──遠山の金さんの子孫で…」

ワトソン「僕がエル・ワトソン。かの名探偵の助手J・H・ワトソンの子孫であることくらいかな…」

キリト「遠山の金さんに、ワトソン…」

アスナ「な、なんか凄い人の子孫ばっかりなんだね…」

不知火「とりあえず後のことはバスに乗ってからにしようか。ただでさえ遅れてるんだし」

令音「む、そうだったな。急いで乗り込もう」

十香「そうだった!シドー急ごう!」


キンジ(ナイスだ。不知火)

不知火(一度会話を切った方がいいと思ってね。これで少しはうやむやにできると思う)

バスガイド「皆様改めまして!わたくし、今回の学園都市特別見学会のバスガイドをさせていただきます、稲葉(いなば)一馬(かずま)でございます!どうぞよろしくお願いします!」

 その後、各々バス内で自己紹介したり、それぞれのことを話しているとバスが発進を始め、その数分後にはバスガイドらしき金髪碧眼の少年が片手を上げながら自己紹介していた。

美九「ちぇー。男のバスガイドさんですかー」

 女のバスガイドを希望していた美九は、バスガイドが男であると知るとぐうたれていた。
 ちなみに一行の席決めも大変だった。
 精霊たち──特に十香と美九が士道の隣を強く希望し、席の取り合い合戦に発達しかけたのだ(この時、士道を見る男性客の目が厳しくなったことを、士道は知らない)。
 と言ってもこれ以上見学会の関係者にも他の招待者にも迷惑をかけるわけにはいかず…お利口さんの四糸乃と、四糸乃に「いっしょに座りましょう!」と言われ承諾した七罪、そして琴里と令音は2人ずつの席へ座り、他の5人は1番後ろの席へ陣取ることでことなきを得たのだった。

バスガイド「あ!ちょっと、そこ!今愚痴ったでしょ!!これからは少年のバスガイドも主流になってくるんですよお姉さん!!だよな!アイラック!」

運転手「……運転中の人間に降らないでくれないか。だいたい、何故僕に同意を求める?」

 バスガイドは下へと振り向き、バスの運転手である青い髪の男に同意を求めるが、運転中を理由にバスの運転手は顔すらそちらに向けなかった。

バスガイド「……さーて皆さん!このナルシストはほおっておいて!右側をご覧ください!!」

運転手「あとで表にでろよ、君」

バスガイド「え?この壁の向こう側が学園都市となっています。面積はおよそ東京都の約三割!人口230万人、内八割が学生という正に総合教育機関の結晶とも言える街となっています!」

十香「おお!士道、見ろ!あのゲート、ロボットがいるぞ!!」

士道「おお、ホントだ!まるでドラム缶みたいだな…」

 見るとゲート付近の道路にいくつかのドラム缶型ロボットがうろついていた。正面にカメラがついている。
 ロボット技術は進歩しているとは言え、まだ街中で見かけることは少ない。精霊である十香たちは勿論、士道やキンジ、キリトもそのロボットに目をやっていた。

シリカ「バスガイドさん。あのロボットは?」

バスガイド「いい質問ですお嬢ちゃん。彼らは学園都市の清掃用ロボットたちです!」

武藤「清掃用ロボットねぇ…」

クライン「学園都市にはこんなのがウヨウヨいんのか」

バスガイド「清掃するだけではなく警備や治安維持のための、いわば動く監視カメラ、というわけですよ」

アリア「学園都市の技術は2、30年進んでいるって噂かと思っていたけど……あんがい間違いじゃないようわね」


「見て見てーおいぬさんのロボットだー!」

 子供の声につられて外をキリトが覗き込むと、そこには銀色の犬ともジャガーなどの肉食獣とも取れる四足歩行の獣がうろついていた。

アスナ「流石学園都市ね…動きがすごい滑らか」

キリト「ああ」

 その歩行は本物の生物のように滑らかだった。学園都市の外部ではこんなにも動きに滑らかさは出せまい。

七罪「運転手さーん。あれも学園都市の」

運転手「俺にふらないでくれないかい?」

バスガイド「俺にふってくれないかい?」

バスガイド「俺たちもあまり見たことはありませんが…アイラックは?」

運転手「僕もないな…」

 そんなこんなしている内にバスはゲートをくぐり──ついに学園都市へと入った。

耶倶矢「おおお!!ここが学園都市か!!見ろ夕弦!飛行船だぞ!飛行船!」

直葉「へー。電信柱が見当たらない変わりにあちこちに風車があるんだ」

不知火「思っていたよりかは普通の町並みだね…もっと近未来的だと思ってたけど」

ワイワイガヤガヤ

 初めて見る学園都市に騒ぎ出す学園都市特別見学会の参加者たち、それを見たバスガイドは手を、パンパン、と鳴らせ乗客たちの視線を集める。

バスガイド「はいはーい!皆さん!これより先は自由行動とさしていただきます!大きな荷物は我々があらかじめホテルに預けておくので、昼食を取るもよし!見学するのもよしです!ただし、マップにも載ってるように第二と第一0、第二三学区と第七学区の「学び舎の園」は立ち入り禁止学区なのでくれぐれも注意してください!これからバスを止める公園前に18時に迎えに上がりますのであしからずに!!」

「「「「はーい!!」」」」

「ではバスを止めますのでもう少々お待ちください!」

──11月3日。12:30。学園都市第六学区。



上条「…なぁ?。ハンバーガーで手を打たないか?インデックス、オティヌス。割引券が溜まっているしよ」

 第一一学区を公園沿いの通りを歩きながら、ツンツン頭の少年・上条当麻は隣を歩く白い修道着を着たシスター・インデックスと、自分の頭の上にちょこんと座る元魔神・オティヌスに恐る恐る聞く。
 すると2人はそれぞれの位置から上条を睨みつけた。

インデックス「ダメだよとうま!夕べはとっても、と?ってもひもじい思いをしたんだから」

上条「仕方ないだろ、土御門に呼び出されたんだから」

オティヌス「ほほう。貴様にとってはか弱い我々の食事より、あの胡散臭い金髪サングラスとの約束の方が大事だと言うのか」

 思わず「うっ…」と息を詰まらせる上条。確かに彼女たちの晩御飯を作らずに出て行ってしまったのは事実だ。上条はそれは悪いと思ってるし2人にも謝った。
 しかしこれだけは譲れない。このままでは初めてアリサと出会った時の二の舞になってしまう。だから今回は上条は引かなかった。

上条「だいたいだなぁ。一昨日の夜にすき焼きを腹いっぱい食べてただろ!特にインデックスなんか「肉取りすぎ」って俺に苦情が来たんだからな?」

インデックス「それはそれ!これはこれだよ、とうま!!」

上条「虫がよすぎるだろ!!とにかく、今回はダメだ!!」

インデックス「前にも言ったけどね、とうま!ご飯を忘れられるとね、存在そのものを忘れられた気分になるだよ!ね、オティヌス、スフィンクス」

オティヌス「うむ、禁書目録の言う通りだ」

 うなづくオティヌス。スフィンクスも、その通りですよ、ご主人!と、言うかのようにインデックスの服の中から顔を出す。

上条「あ……あーもーわかりましたよ?。好きなだけ食え」

オティヌス「おお!」

インデックス「本当だね!とうま!」

上条「ああ。上条さんに二言はねーよ」

 と、これから待つごちそうにインデックスが喜んでいると目の前の公園に目がいく。
 そこではなにやらお祭りのようなイベントが行われており、野外ステージではバンドによるライブの最中だった。

インデックス「とうま!手始めにたこ焼きが食べたいんだよ!」

オティヌス「わたしは焼きそばが食べたいぞ!理解者!」

上条「はいはい。仰せのままに」

 と、屋台を求めて公園に入った3人はそこである一団と出会う。

どうも。常盤 赤色です。

緋弾勢の偉人ネタは使えると思ってました。声優ネタも使おうかと思っていましたが、何せ人数が人数ですから。今回は使わないと思います。

では。

声優ネタですか
このスレでも人気の釘宮理恵にあんだけ下ネタ言わせる銀魂てある意味すごいですよね。アリアもゲロインするんですか?

くぎゅうううでもウ〇コすんだぞコノヤロー
ファンなら汚ないものまで受け入れろ
ぱつぁんなら8皿いけるんだぞコノヤロー

>>178
あの作品(銀魂)はプリキュアや仮面ライダーを無許可でパロって東映や石ノ森プロ、MBSやテレビ朝日に『次はない(やったら法的手段に出る)』とか言われた曰く付きだから比較するのはどうかと

くぎゅも(キュアエース役でプリキュアに出る前だったので)プリキュア関係者には随分とキレられたそうだしな

じゃあ薬味久子(禁書)とアドミニスクレータ(SAO)でふたりはタマキュア☆シルバーソウル☆やろうぜ

両者80超えだが見た目的には問題ない

>>181
いいんじゃないですかwwwwww見栄えしますしwwwwww

では投下します。


御坂「あら、あんたも来たのね」

上条「ん、御坂に白井じゃないか…それにあんたは…」

佐天「あ、お久しぶりですね。上条さん」

 そこにはクレープの屋台の列に並ぶ御坂美琴と白井黒子、そして上条が大覇星祭の借り物競争で御守りを借りた御坂たちの友人──確か名前は佐天だったかがいた。
 そしてもう1人、上条が知らない頭に草花を乗っけている少女もいる。制服は佐天と同じものだからおそらく同じ学校の友人だろうか。

初春「あ…この人…確か御坂さんの想いび──ふががが!?」

御坂「ういーはーるさん?今なにを言おーとしたのかなー」

初春「ふががが」

上条「…ど、どうしたんだ?」

御坂「な、なんでもないわよ!!」

上条「?」

 首をかしげる上条。何が何だかさっぱり分からない。

インデックス「とうま!とうま!早く早く!!」

オティヌス「ほら!行くぞ理解者!」

上条「お、おお」



恋愛を司る神様も?♪

自分の想いだけは止められない?♪

ましてや夢見がちな乙女なら?♪

思うままに世界ねじ曲げる?♪

キリト「お、なんかイベント中みたいだな」

 バスを降りたキリト達一行が初めて目にしたのは学園都市の公園で行われていたイベントだった。どうやらこの見学会の開催側も、今日のこのイベントに重ねるように日程を調整したに違いない。

クライン「いや?もう、腹がペコペコだな。まわる前に何か食うか」

リズベット「そうね!あたしもお腹空いちゃった?」

シリカ「ちょうど屋台も色々あるみたいですし、行きましょう!」

直葉「わーい!私、屋台の食べ物って好きなんですよね!」

 屋台の食べ物目当てに動き出す一行。公園に入るとソースの匂いや食べ物が焼ける音が嗅覚と聴覚に響き、思わずキリトはお腹を鳴らしてしまう。

ぐ?っ

アスナ「ぷっ。キリトくん、お腹鳴ってるよ」

キリト「くっ…そういうアスナだってアインクラッドの第一層では食い意地張ってたけどな?」

アスナ「もう何年前の話よ!あの時は仕方なかったし…そ、それよりほら!みんなもう行っちゃうし、私たちも早く行こう!」

キリト「ハイハイ」


あのとき出会った!

そのとき生まれた!

素敵な可能性に賭けた!

ルールを蹴散らし!

モラルも飛び越えて!

欲しい欲しい あなた!

キンジ「オイ、あんた」

キリト「?」

 屋台で買ったたこ焼きをベンチに座り食べながら、ライブ真っ最中のバンドを見ていたキリトは、そこで先ほどバスを乗る前に知り合った少年──遠山の金さんの子孫だという遠山 キンジに声をかけられる。

キンジ「さっきはすまなかったな。ツレが迷惑かけて」

キリト「あ、いや。こっちこそ」

 丁寧に頭を下げて来た少年に対し、キリトも慌てて手で静止させようとする。 ツレとはあの金髪ツインテールの少女──確か名前は峰 理子だったか…のことだろう。

キンジ「理子に聞いたが…あんたMMOゲームでは結構有名なんだってな」

キリト「え。…ああ。まぁな」

キンジ「ふーん…」


きらいって言っても?♪

寄るなって言っても?♪

曲解してI WANT YOU?♪

ホントは言ってよ?♪

おいでって言ってよ?♪

宇宙規模のChance?♪

狙いすます愛の戦士?♪


アリア「──あれ?キンジは?」

 肉まんの屋台で売っていたももまんをほうばりながらキンジの姿を探し、アリアは辺りを見渡す。

理子「ん??キーくんならさっきまでそこにいたけど??」

レキ「キンジさんなら先ほどの男の人に謝りに行きました。バスの中では理子さんが大部迷惑をかけていたので」

 チョコバナナやらりんご飴やらを口一杯にした理子もキョロキョロとキンジを探していると、この祭りの中でもマイペースにカロリーメイトを食べるレキがある方向を指差した。
 2人がそこを見ると先ほどの少年と会話をしているキンジの姿があった。

アリア「へ?。ネクラのあいつが初対面の人間と仲良く出来るなんてね」

理子「しかも本当に「普通」の子と…ほほぅ。よく見れば中々見所がある少年ではありませんか。体も細身だし着せれば似合う…」

レキ「……?」

アリア「理子?あんた何ブツブツ言ってんの?」


白雪「キ、キンちゃん…男同士の友情とかはあんまり…」

転ぶフリ抱きついてみたりして?♪

隙あらば、クチビルも狙い撃ち

やり過ぎてるくらいがちょうどいい?♪

ウザ>>>かわいい……それも個性です!


美九「それにしてもいい歌声ですね?あの子」

 屋台にて他の見学会招待者と同じように昼食をとっていた士道たち一向だったが、バンドのセンターで歌っている少女を見ながら美九が呟いた。

耶倶矢「むむ、お前が認めるということは才能ある少女なのか?かの少女は?」

 たこ焼きを夕弦と分け合いながら食べている耶倶矢はステージ上に目をやる。
 センターで歌っているのは見た目は四糸乃や本当の七罪と同じ歳くらいの茶髪の少女だ。ギターは黒髪で前髪の一箇所だけが赤い目つきの悪い少年、そしてドラムは褐色の肌が印象的な少女だった。士道が言うのもなんだが個性的なメンバーだ。

美九「磨けば絶対光りますね?。他の2人も上手いですし…ま、ダーリンほどではありませんけど」

 そういいながら士道の腕に抱きついてくる美九。
 幸い外部との繋がりが少しばかり薄いこの街では美九を知ってる人間もあまり多くないらしく、今のところ騒がられることにもないが。目立つ行動はやめてもらいたい限りだ。

十香「最後の一個は私のだ!」

インデックス「わたしの方が0.1秒先に並んだんだよ!だからこれはわたしの!」

 するとりんご飴の屋台の前で十香が誰かと言いあっているのが見え、士道は苦笑する。普段は温和な十香だが、どうも士道と食べ物が絡むと少し凶暴になってしまうのだ。
 その十香と言い合っている相手は…なんとシスターであった。
 純白の修道着に身を包んだ琴里と同じくらいの年頃の少女。

琴里「へ?科学の街の学園都市にシスターなんていたのね。意外」

士道「そんな悠長なこと言ってる場合じゃないだろ。まったく…十香!」

上条「インデックス!食べてはいいとは言ったが喧嘩していいなんて一言と言ってないからな!」

やっぱり耶倶矢の口調に変じゃあないか?

今日はここまでです。

>>187
やっぱりおかしいですか。うーん。具体的にどんなところがおかしいか指摘していただけると幸いなのですが…

では投下します。

インデックス「これは私のりんご飴なんだよ!」

十香「いいや!私のものだ!!」

 屋台の前で一つのりんご飴を挟み喧嘩する、2人の少女。インデックスと夜刀神 十香。

上条「コラ!インデックス!いい加減にしろ!」

士道「十香もだ!何ムキになってるんだ!?」

 たかがりんご飴一つで喧嘩を始めた2人の少女の中に入った2人の少年。上条 当麻と五河 士道。

キリト「一体全体どうしたんだ?」

キンジ「なんだ?なんの騒ぎ──」

 近くのベンチに座っており、その騒ぎに駆けつけた2人の少年。桐ヶ谷 和人と遠山 キンジ。

アスナ「…すいません。どうしたんですか?」

アリア「……なんでりんご飴一個で喧嘩してるのよ…」

御坂「──またなにやってるのよ、あんたたちは?」

 更にその騒ぎを聞きつけ駆けつけた少女たち。結城 明日奈と神崎・H・アリア、御坂 美琴。

 その時だった。

アリア「──ん」

 アリアの瞳にある一点が焼き付く。
 道端のマンホール。それは別にいいのだ。
 問題は

──マンホールってあんなに凹んでいるものだったっけ……





アリア「なに…あれ……」



ボココッ!!


「「「「!!」」」」

 突然鳴り響いた轟音と共に吹き飛ばされたマンホールの蓋を見て、その場の全員の言葉が止まる。

御坂「!!黒子!」

黒子「言われなくても分かっていますわお姉様!!」

 御坂の一言に反応した黒子は右腕に〈風紀委員〉の腕章を付け、空間移動でマンホールがある大通りへ飛び出す。

黒子「初春!ライブの観客や一般客のことは任せました!」

初春「はいっ!」

佐天「私も手伝います!」

 〈風紀委員〉の腕章を付けた初春や佐天も観客達の誘導に協力する。

アスナ「キリトくん!何が起こってるのかわかんないけど避難しよう!」

 それは桐ヶ谷和人も

琴里「士道!ここで十香たちを刺激させるわけにはいかないわ!逃げるわよ!」

 それは五河士道も

アリア「私たちが武偵だとバラすわけにはいけないわ!退くわよキンジ!」

 それは遠山キンジも同じだった。

 そんな中に観客達の群れの中を逆走する者がいた。

上条「くっ…!もう奴らが来たってのか!?」

 〈幻想殺し〉上条当麻と〈魔道書図書館〉インデックス、そして元魔神のオティヌスだ。

オティヌス「上条!気を付けろ!何がいる!」

上条「魔術師か!?」

インデックス「わからないんだよ!魔力の気配はするんだけど使われてるのは魔術じゃない!」


訂正

間違って没したものを投下してしまいました…。本当にすいません。
>>197 >>198
もう少ししてから改めて投下し直します。
作者の間違いにより、多大な迷惑をかけること。本当に申し訳ありません。

皆さん……ありがとうございます( ; ; )ブワッ

では今度こそ!投下いきます!

──その時だった。

 突然、轟音が鳴り響く。

ゴッ!!

「「「「!?」」」」

 その広場にいた全員に動揺が走る。

御坂「黒子!」

黒子「言われなくても分かっていますわお姉様!!」

 御坂の一言に反応した黒子は右腕に〈風紀委員〉の腕章を付け、広場の前の大通りへと飛び出す。

黒子「初春!〈警備員(アンチスキル)〉への連絡と怪我人の有無の確認!急いでくださいな!」

初春「りょ、了解です!」

 すぐさま携帯電話を取り出し、〈警備員〉との連絡を取る初春。それと同時に御坂と佐天は広場から逃げ出そうとしていた特別見学会の参加者たちの群れを押しとどめた。

御坂「今、広場から出るとかえって危険です!〈警備員〉がすぐに駆けつけるから、それまで広場から出ないでください!」

 が

 それでも出る馬鹿はいるもので。

上条「インデックス!オティヌスを頼んだぞ!」

 上条は一言、そう言うとインデックスの頭の上にオティヌスを置き、すぐさま走り出した。

インデックス「えっ……と、とうま!?」

士道「えっ……!」

十香「オイ!お前!?」


御坂「ちょ……!あんたどこ行くのよ!」

 一方、大通りへ飛び出した黒子を待ち構えていたのは

黒子「あれは……?」

 通りを爆走し、こちらに向かってくる大型トラックだった。
 装甲車だろうか。とにかくまともな車両では無いだろう。

上条「…あんなものこれ以上道路を爆走させるわけにはいかなハゲブっ!?」

黒子「そしてなんで貴方はしれっといるのですか!!この猿人類!!」

 そしていつの間にか隣に立っていた上条に鮮やかなドロップキックを喰らわす黒子。

上条「いや、だってあんなのお前1人じゃ危ないだろうし!」

黒子「わたくしは〈風紀委員〉ですのよ!お姉様にも前に話されましたが、一般人の貴方が首を突っ込むことではありませんの!!」

 倒れた上条にさらに追撃をかける黒子。

黒子「聞けば貴方は無能力者だというじゃないですの!逆に聞きますけど!なんでこんなことに突っ込んでくるのですか!?お姉様のように特別な力があるわけでもなかろうに!」

 それは違う、と、上条が言いかけたその時だった。

御坂「…ったく!何よそ見してんのよ!あんたらは!!」

 近づいてきた装甲車と上条、黒子の間に、

 御坂 美琴が現れる。

キリト「──オイ!あの子!」

 指示を受け、とりあえずベンチから離れずにいたキリトとキンジだったが、黒髪のツンツン頭の少年と、それを追うように茶髪の少女が道路に飛び出したのを見て、慌てて立ち上がった。
 間違いなくあのトラックは規定されている速度の倍のスピードは出している。
 更に、目の前に人がいるにも関わらずあのトラックに止まる気配はない。明らかに目の前の3人を轢くつもりに間違いない。

十香「くっ!あの3人は何をしようとしているというのだ!?あのままではトラックにぶつかってしまうぞ!!」

士道「落ち着け十香!お前まで出たら…お前なら大丈夫だけど、ここで力を使うわけにはいかないだろ」

十香「ならどうすればいいのだ!」

 一方、抑えなければ今にも道路に飛び出しそうな少女──十香も3人をほおっておけないずに道路に出ようとしていたが、士道がそれの肩を掴んで行かせまいとしていた。
 確かに、十香が精霊としての力を振るえば一発で解決するだろう。しかし、こんな大勢の前ではさせるわけにはいかない。
 無論、士道もほおっておけるわけがない。自分に出来ることなどちっぽけなものだがそれでも…

インデックス「大丈夫だよ」

 士道の思考を止めたのは、隣にいるシスターからの声だった。

インデックス「大丈夫なんだよ」

十香「大丈夫……なにがだ?」


インデックス「とうまも、あの子も、強いから大丈夫なんだよ」



 迫ってくるバスを見据えながら、御坂美琴はポケットからコインを取り出す。

御坂「ったく。ホントあんたといると」

 そのコインは宙を舞い、放物線を描き

御坂「退屈しない……わねっ!!」

 一筋の閃光となって、


 厚さ5ミリの装甲車を吹き飛ばす。


ゴッッッ!!!!!!



ガッシャァァァァァン!!!!

 鮮やかな放物線を描いた装甲車は、そのまま3人の真上を通過し、
道の真ん中にその車体をめり込ました。

中途半端ですが今日はここまでで。

しばらく病気でろくなのが書けなかったです…辛い。

ま、こっから頑張りますけどね!!

では。

融合世界ではジャンヌどういう扱いかな?

禁書世界のジャンヌはその死後ジャンヌの復讐にとり憑かれた奴らがオルレアン騎士団起こしてるが

今日はないのか(´Д`)

>>213
元々、ダルク家は策士の一族ですからね。オルレアン騎士団もあくまで利用したまででしたから、ジャンヌ・ダルク一世の子孫がいることは極秘だったんですよ。イ・ウーにいたのもばれなかった理由の一つでしょう。
……と、多分こんな感じで筋は通ってると思う。

>>214
今からしますよー!

それでは投下します。今度こそ、本当に。



──そこで、映像は途切れる。

 その場所は、空の上、地上の山脈すら小さく見えるほどに高い場所だった。
 彼らは知らない。その場所がかつて『ベツレヘムの星』という、巨大な空中移動要塞の中央、白のような『本体』が鎮座していた場所のだということを。
 「右方のフィアマンテ」という人物の『救済』が、『幻想殺し』によって壊された場所だということを。
 

『──今のが、貴方達が見たという『映像』を繋げて、実際に目に見える物にしたものです』

「…………一つだけいいか?」

「なんなのだ?」

「……俺様はもうちょいかっこいいだろ!バスガイドの部分ももうちょい爽やかなイケメンっぽくあべしっ!!?」

「うるさいぞ。三代目」

「その読み方も辞めてくんない!!俺様には稲荷・D・智樹っていう、正式に襲名した名前があるんだよ!!ディエゴ家舐めんな!!」

「んだ!んだ!」

「先生の言うとおりだ!」

「どうでもいい」

「私も同意見だね」

「…っていうか、僕、ドラムなんて出来ないんですけど…」

『これが予知だなんて誰も言ってませんし、ま、あくまで気になったっ言われたから、あなた方の記憶をデータ化して繋げたわけで』

「けどこの出来事は実際に起きているのよね?」

『ええ。現にこの四つの世界は『錬成』さちゃいましたし、あいつが上条当麻たちと接触したのも、昨日起きてます。五河士道は福引で、桐ヶ谷和人はつい七時間前に大会で優勝して、学園都市特別見学会のチケットを手に入れてますし』

「──これまで来たらこの映像が予知って信じざるを得ないわね…」

「とりあえず俺様はこの因幡一馬って人物に、アイラックは四葉圭人っていうバスの運転手に化けとくか…アーク、この学園都市特別見学会のバスガイドと運転手、どっかに拉致ってくれる?」

『分かりました。18時間後にメールでそれぞれの会社側から因幡一馬と四葉圭人に有給を取るように偽の連絡。その後、智樹さんとアイラックさんが因幡一馬と四葉圭人としてそれぞれの会社に乗り込んでください。因幡さんと四葉さんには、それぞれ家族で温泉旅行でもプレゼントしておきます』

「サンキュ。それじゃ、シノ、イノ。変装用のマスクや衣装作るから手伝え」

「「了解だ!!先生!」」

『この2人の顔のデータは貴方の部屋に送っておきました』

「相変わらず仕事早いな。あんがとな」

「んじゃ、僕の採寸も必要みたいだし、僕も行くとするよ」

「オイ、翠。とりあえず俺がドラムの使い方くらいは教えてやる」

「は、はい…」

「まっ!ヴィランくん!教えるのはいいけど若い衝動を爆発させて翠に襲いかかるなんてバゲシッ!?」

「黙れこの変態腐女子科学者が。大体、俺がこいつに発情するわけねぇだろ」

「こんなに可愛いのに!?」

「ちょ…キーナさん辞めてください!ひゃ…ちょ!!そこっ……らめぇ…っ!」

「おや?私のメイド兼助手であるキミが!ご主人様に「やめて」と!?礼儀をしらんメイドにはオシオキが必要なようっぎゃぁぁぁ目がぁぁぁぁ!!!」

「『セクハラ、ダメ、絶対』」

「このッ……アークなんか私に作られた存在のくせ偉そーに………」

『──とにかく…桐ヶ谷和人や五河士道、遠山金次を見て、「中々の逸材」とか「女装しての絡みもイケる」「可愛いは正義」とか鼻息荒くしながら悦を漏らす人には、今回はサポートに回ってもらいましょう』

「賛成だな」

「私もだ」

「ええっ!!?そんなー」

『ま、自業自得ってことで』

……すいません。

寝落ちした上にフィアンマでした……。

ああ…もう死にたい…。

では、投下の続きです。







『では…各自、"作戦"の為に、全力を尽くしてください』








──そして…場面は11月3日の朝へと移る。





11月3日。9:32。東京駅、丸の内駅舎付近。

リズベット「う~ん!着いた!東京駅!」

 ALOの鍛冶屋のレプラコーン・リズベットこと篠崎里香は終点の東京駅で電車から降りると、満員電車で凝り固まった体をめいいっぱい伸ばす。
 現時刻は9時半くらい。待ち合わせは9時50分だから、急げば十分間に合うだろう。

シリカ「──けど、連休だからかすごい人でしたね。人に酔いそうだった…」

 その後ろではALOのビーストテイマーのケットシー・シリカこと綾野珪子が少しぐったりした様子で立っていた。
 それを見て苦笑するリズベット。確かに今日は連休中だからかバスも電車もすごい人だった。事実リズベットもシリカほどではないが、少し人に酔った感がある。

リズベット「まぁ学園都市行きのバスの中ではゆっくり休めそうだし」

シリカ「けど、学園都市ってどんなところなんでしょうか…やっぱり『科学の街』って感じなのかな?」

リズベット「ロボットとか普通にいるんじゃない?あと車が空飛んでたり」

シリカ「流石にそれは無いと思いますけど…」

 改札口を抜け、地上に出る為のエレベーターに乗りながらそんな会話をする2人。

リーファ「あ、おーい!シリカさん!リズベットさん!」

 2人が学園都市についての様々な憶測を飛び交わしていると、待ち合わせの場所、東京駅内にあるショッピングセンターの入り口が見えてきた。
 見ると入り口脇のベンチには既に、キリト、アスナ、リーファ、クラインの4人が待っていた。どうやらリズベットたちが一番遅かったらしい。

リズベット「ごめんね~遅れて、電車凄い人でさ」

キリト「待ち合わせまでまだ十分に時間あるし、謝ること無いだろ?」

アスナ「そうよ。キリト君の言う通り」

キリト「けど…バスの時間まではまだ大分あるよな?なんでこんなに早い時間を待ち合わせの時間にしたんだ?」

クライン「そりゃキリト、女の子がこういうところに早く集まりたいって言ったら理由は一つしかないだろうが」

リーファ「もちろん!」

「「「「ショッピングするため(です!)(よ!)!」」」」

キリト「あー……なるほど…」

今はここまでです。

もう一度プロット見直そ…

え~………とりあえず…またスレ立て直しすることにしました…。
元々、プロットを立てずに更新していたのですが…ここのところ話がグダグダになってきて、ちゃんとプロットを立てることにしまして…。
それでもう一度スレを立てることにしまして…。
読者の皆様、本当に申し訳ございません…。
ああっ!もうっ!自分の文章力と想像力と計画性の無さにイライラする!!あと初心者なところ!!!

…というわけで11時にスレ立て直しするつもりなので…あしからず…。ハァ…

皆様……アドバイスありがとうございます。
ちゃんとプロットを立ててきたので…今度こそは成功させてみせましょう!!……たぶん。

ではスレ立ての準備に移ります

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年07月26日 (土) 23:46:30   ID: JDnUYvV-

つまんね

2 :  SS好きの774さん   2014年07月27日 (日) 22:24:19   ID: TqzjZ-PJ

設定はおもしろいが
読みにくい

3 :  SS好きの774さん   2015年03月10日 (火) 15:43:01   ID: _YkTgIvc

い、意味がわからん

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