渋谷凛「卯月の笑顔が放送禁止になった」 (47)




ー事務所ー


凛「おはようございます」ガチャ


モバP「おう、おはよう凛」

凛「おはようプロデューサー、今日は確か卯月と二人で仕事だったよね?」

モバP「あー…そのことなんだがすまないが凛一人でいってもらうことになったんだ」

凛「え?どうして?」

モバP「理由は詳しくは言えないが…すまないな」

凛「で、でも…今日は久々に卯月と仕事だから楽しみにしてたんだよ?」


凛「それで理由も説明せずに一人でいけって言われても納得できないよ」

モバP「それもそうか……」


モバP「よし、別室に卯月もいるからそこで説明するよ」




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ー別室ー


モバP「失礼します」ガチャ

凛「…失礼します」


ちひろ「あ、凛ちゃん…おはようございます」

凛「おはようございますちひろさん…卯月は?」

ちひろ「…こっちにいますよ」




卯月「ヒック…ウゥ……ヒック…グスッ…」ポロポロ

凛「卯月!!」バッ

卯月「り、りんちゃん……ヒック…」ポロポロ

凛「どうしたの卯月!?こんなに泣いてるなんて……」


卯月「もう……グスッ…私、アイドル続けられないよぅ……ヒック…」ポロポロ

凛「続けられないって……プロデューサー!!いったいなにがあったの!?」

モバP「……卯月の笑顔が放送禁止になったんだ」







凛「笑顔が放送禁止…!?どういうこと!?卯月の笑顔はだって…同性の私から見てもかわいくって…エヘ顔って言われててそれで…!」

モバP「………卯月、ちょっと笑ってくれるか?」

卯月「……はい」





卯月「アヘェ」アヘッ


凛「!!!?」




モバP「…卯月はなぜかアへ顔ダブルピースしかできなくなってしまったんだ」

モバP「その顔があまりにもエロ過ぎてな…公共の電波じゃ流せないんだ」

卯月「アヘェ」アヘッ



凛「そ、そんな……!」





モバP「残念だがそういうことなんだ…だから今日の仕事はお前一人で…」

凛「…プロデューサー、今日の仕事は確か夕方だったよね」

モバP「…?あぁ、確かに時間はまだ余裕があるな」

凛「だったら私が卯月の笑顔を取り戻してみせるよ、それなら問題ないでしょ?」

モバP「な…!?」

卯月「凛ちゃん……!」


凛「安心してよ卯月……いまから未央も来てもらう、だから3人で頑張ろう?」

凛「だって私たち……仲間でしょ?」

卯月「凛ちゃん…!あ、ありがとう!だいすきだよっ!」アヘッ

凛「」ムラッ





───



未央「で、私を呼んだわけだ?」

凛「うん」

卯月「ごめんね未央ちゃん…」ショボン…


未央「ううん、気にしないでよしまむー!しぶりんの言う通り私達は仲間だもんげ!!」

凛「ハハッ、なにそれ」クスッ

卯月「アヘヘェ」アヘッ

未央「」ムラッ

凛「」ムラッ



未央「と、とりあえず!!いつからそうなったのか教えてよ!」

卯月「うん、一昨日までは普通に笑えてたんだけど…昨日ヘレンさんのラジオにゲストとして呼んでもらったとき……」





ヘレン『グッモーニッ、エヴリワンッ』

ヘレン『今日は同じ事務所に所属する世界レヴェルの笑顔をもつ娘が来てくれたわ』

卯月『みなさんこんばんわ!島村卯月アヘェ』アヘッ

ヘレン『……ビューティフォー』ムラッ




卯月「っていうことがあってね…そのときはラジオだっていうことに救われたけどスタジオにいたスタッフさんが何故か前屈みに…」

凛「原因は不明ってことなんだね…どうしようか」

未央「とりあえず何度も笑ってみて無理矢理にでも矯正するしかないかな?」





卯月「何度も笑ってみるかぁ…わかった、島村卯月!がんばります!!」


凛「応援してるよ」

未央「がんばれしまむー!」



卯月「アヘェ」アヘッ

卯月「アヘェ」アヘッ

卯月「アヘェ」アヘッ

卯月「アヘェ」アヘッ

卯月「アヘェ」アヘッ

卯月「ラメェ」アヘッ

卯月「オッキシュギルノォォ」アヘッ

卯月「イッグゥ」アヘッ

卯月「ンッホォォ」アヘッ

卯月「オチン…」未央「やめろぉぉぉぉぉ!!!」



卯月「アヘェ」アヘッ




凛「ダメだよ未央、悪化してるよ」ムラッ

未央「危なかった…このままじゃ卯月の存在自体が放送禁止になるところだよ…」ムラッ







未央「こうなったら力づくで笑顔にするとか? 」

凛「うーん…そうだね、それでクセをつければなおるかもしれないし」

卯月「ごめんね二人とも…私のせいで…」ショボン

凛「大丈夫、私達にまかせて?」

未央「とりあえず笑ってみてくれる?」


卯月「う、うん……アヘェ」アヘッ

未央「そのままキープしといてねしまむー!」グッ…!

凛「とりあえずこの出てる舌を中に引っ込めさせて…!!」グッ…!

卯月「ア,アヘ…ェ」アヘッ

未央「次にほぼ白目になりかけてる目を下になるようにまぶたを…!!」グッ…!

卯月「ア,アヘヘ…ェ」アヘッ

凛「それで最後にほっぺたを少し上げさせて…!!」グググッ…!!


未央「あ、いけてる!!いけてるよしまむー!」

凛「いつもの卯月の笑顔だよ!!エヘ顔ダブルピースになってるよ!」

卯月「ア…ア…ア………」プルプルプル…



卯月「アッヘェェェッッ!!」アヘッッ!!


バチーンッ!!

凛「きゃ…!」ゴロゴロゴロ

未央「うわっと…!」ゴロゴロゴロ



凛「そ、そんな…卯月の表情筋で吹き飛ばされるなんて…!」

未央「しかもさっきまでよりもちょっとランクが上がったようなアへ顔になってる…!」






卯月「うぅ……顔いじられ過ぎてちょっと痛いよ二人とも…」グスッ

凛「ご、ごめん…」

未央「でも…ここまでしてもなおらないんじゃどうすれば……」


凛「うーん……前で誰かがお手本を見せるとか?」

卯月「お手本?」

未央「あー、たしかにいいかもしぶりん!!」

未央「でも誰がやるの?」

凛「私や未央は笑顔のベクトルが違うし…」



ガチャ


奈緒「おーい、凛!いるかー?」

凛、未央『きた!!! 』


奈緒「はぁ!?な、なにがだよ!? 」

凛「かくかくあへあへ 」


奈緒「あ、アへ顔!!!? 」///

未央「しまむーがそれしか出せなくて…」

卯月「ごめんね……」



凛「だから奈緒が卯月の前でエヘ顔してくれないかな?」

奈緒「なんでそうなるんだよ!」

凛「お手本として見せてあげればなおるかもしれないでしょ?」

未央「大丈夫、奈緒ならできるって!」

卯月「お願い奈緒ちゃん…!」ウルウル



奈緒「しょ、しょうがねぇな…」


奈緒「一回しかしないからな!!よく見とけよ!」




奈緒「え、エヘっ…♪」エヘガオダプルピース

未央「はいしまむー!この顔を見ながら笑って!」

卯月「うん!」

卯月「エ、エ…エ……エ…!」ググググ…

凛「がんばれ卯月!!それいけ卯月!!」

未央「かつて何人ものファンをとりこにしたエヘ顔を取り戻せー!」



卯月「エ…エ…エ…!!」


卯月「アヘェ」アヘッ

凛「」ムラッ

未央「」ムラッ

奈緒「」ジュンッ

加蓮「」ムラッ







未央「だめだ……どうしてもアへる…」

卯月「やっぱりもう私…アイドルやめるしかないのかな…」グスッ


凛「…そんなことないよ」

卯月「…え?」



凛「確かに今の卯月の顔はそれだけ見れば放送禁止レベルかもしれない」

凛「でもファンの皆は卯月のアイドルとして歩き続けてきた歴史を知ってる」

凛「だから…きっと大丈夫だよ、卯月」

卯月「凛ちゃん…!」グスッ

凛「だって私にはエヘ顔もアへ顔も…どっちの卯月もすごくかわいいって思うから…!」


未央「うん…しぶりんの言う通りだよ、しまむー!」

未央「しまむーはどんな顔でもしまむーだもん!ファンの皆だってそう思ってくれるよ!」

卯月「未央ちゃん…!」グスッ



凛「だから…いこう、卯月」


凛「私達のステージへ!!」






───



司会「はい、今日はなんと生放送!そしてスペシャルゲストとして渋谷凛ちゃんと島村卯月ちゃんがきてくれています!」


司会「それでは、ご登場していだきましょう!!」


ワーワー!!
シブリーン!
シマムー!!



凛「こんばんわ、渋谷凛です」ニコッ

卯月「………」



未央(がんばれ……しまむー!)

奈緒(お前なら大丈夫だよ、卯月!)

加蓮(大丈夫、貴女を信じてるよ)

幸子(かわいいボクが応援してますよ!)

ハート(ひでぶ)

蘭子(華を咲かせし乙女よ……!)

みちる(ふごふご)

コブラ(ヒューッ!)











司会「……?島村さん?」


卯月「……わ、わたしは………!」プルプルプル…



卯月(大丈夫……私には皆がいる……そして誰よりも……)チラッ

凛「……」

凛(頑張って…卯月!!)


卯月(凛ちゃんがいてくれる!!)



卯月「島村卯月です!!がんばります!!!えへへー♪」エヘガオダプルピース


凛「!!」


未央「や、やった!!」ガタッ!!



司会「……ぶふぉ!!!!」ゴパァッ!!!

凛「!!!?」

スタッフ「かわいすぎる!!!」ゴパァッ!!!

客「抱き締めたいその笑顔!!」ゴパァッ!!!

ファン「鎧袖一触とはこのことか!!」ゴパァッ!!!



卯月「え……?えっ!?」








『卯月が放った渾身のエへ顔ダブルピースはそのあまりのかわいさにより目撃したものすべての鼻の粘膜をダイレクトアタックし、大量の鼻血を噴出させるという結果を残した


さらに生放送ということもありその被害は甚大で、その日1日ですべての病院から輸血パックが消えた


またこのときの卯月のエへ顔は網膜にやきつけられ忘れることが出来ず、目を閉じればエへ顔が浮かび上がりまた鼻血を噴出させてしまうという被害も続出、これによって卯月の笑顔以外は笑顔とは言えないという風潮も広まり他の幾多のアイドル、女優が仕事を失うという二次被害までおこした


あげくのはてにはその時のショックがあまりにも大きすぎてファッションセンターしまむらを見るだけで発狂してしまうという患者があとをたたない
これを【シマムラ・リアリティ・ショック】と専門家は命名し、いまだに回復の手段はないという…………



つまり……』




凛「卯月の笑顔が放送禁止になった」











終わりです、お付き合いいただきありがとうございました



キュートもクールもメインビジュアルが公開になり、もうアニメももうすぐといったところですね

来年1月放送予定のアニメ『アイドルマスターシンデレラガールズ』を心のそこから楽しみにしながら日々を生きています

それとイベントおつかれさまでした
飛鳥はとれませんでしたくそが


過去作

モバP「島村卯月の飼い方」シリーズ


それではまた


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