花陽「卒業っ……!」 (163)


海未「絵里っ……! 絵里っ……!」
ポロポロ

ことり「希ちゃんっ……! ニコちゃんっ…!」
ポロポロ

絵里「皆っ……! 今まで……ありがとうっ……!」
ポロポロ

希「ひぐっ……! うぇっ……!」
ポロポロ

にこ「笑顔……! 悲しい時こそ……笑顔っ……!」
ポロポロ


卒業式……


涙……嗚咽……涙っ……!


別れ……終焉……終幕っ……!


μ's……



花陽「終わってない……まだっ……!」



口を開く……花陽っ……!


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真姫「終わりよっ……! いなくなる……卒業する……三年生っ……!」
ポロポロ

穂乃果「μ'sは……解散っ……!」

花陽「違いますっ……! 卒業は……まだっ……!」

真姫「は……?」

凛「にゃっ……!」

花陽「こ……これっ……!」



取り出す……鞄の中からっ……!


日めくりカレンダーっ……!



絵里「……?」

花陽「今日は……」

にこ「あ゛……あ゛ぁっ……!?」



気付く……ニコっ……!


卒業式は……明日っ……!


皆……うっかりしていた……


生徒も……教師も……父兄でさえっ……


花陽「だから……まだ……卒業してないっ……!」

絵里「で……でもっ……! ある……ここにっ……! 卒業証書っ……!」

希「ここにもっ……!」

にこ「ちゃんと……あるっ……!」

花陽「ふふ……」



花陽……!


着火っ……


圧倒的着火っ……!



絵里「え……?」

希「燃えてるっ……卒業証書っ……!」

にこ「何てこと……何てことをっ……! 馬鹿っ……馬鹿っ……!」


花陽「終わってないっ……私達の……夢っ……!」

凛「にゃっ……!」


海未「まだ……あと一日っ……!」

ことり「やり残したこと……やろうっ……!」

希「思い出作り……? 最後の……」

花陽「違う……最後じゃない……! これは始まりっ……! 私達……μ'sの……始まりっ……!」

凛「にゃっ……!」

穂乃果「行こう……卒業旅行っ……!」



卒業旅行……


即ち……合宿……!


目的地は……そう……真姫の別荘……!



にこ「そんな……急に言われても……」

真姫「大丈夫……もう呼んであるわ……ヘリっ……!」



ヘリに乗り込む九人……


そうこうしている間に着いた……


ものの数分足らずで……


真姫の別荘……舘……屋敷……!


長い旅の疲れを癒す為にまずは……休息……


夕食……!


ロシア料理を作る絵里……!


うどんを茹でる希……!


色とりどりの野菜を可愛く盛り付けるニコ……!


チーズケーキを投入することり……!


それら全てを捨てる花陽……!



にこ「あ゛ぁっ……!?」

絵里「ど……どうしてっ……!」

希「酷いやんっ……!」

ことり「やんやんっ……!」


花陽「喰らえっ……! 米っ……!」


食卓の上に置かれた棺……!


その中にある……炊きたてご飯……!


皆一目散に箸を伸ばす……



花陽「待ってっ……!」


絵里「花陽っ……!?」

希「どうしたんっ……!」

花陽「大切なのは礼儀っ……! このお米を作ってくれた農家の方達に感謝を示す為に……合わせるっ……! 手っ……!」

海未「はい……!」

ことり「うんっ……!」

凛「にゃっ……!」



いただきますをする為に両手を合わせる皆……


が……!



穂乃果「がつがつっ……!」



穂乃果……!


圧倒的フライングっ……!


穂乃果「がつがつっ……! がつがつっ……!」


花陽「あ゛……あ゛あぁっ……!?」

海未「馬鹿っ……馬鹿っ……!」

絵里「どうしてっ……待てないっ……!」

真姫「意味……わかんないっ……!」

凛「にゃっ……!」


穂乃果「えっ……? あ……あぁっ……!」



穂乃果……ようやく状況を飲み込む……


が……時すでに遅し……!



にこ「許さないっ……絶対に許さないっ……!」

ことり「穂乃果ちゃんっ……!」

希「皆同じっ……早く食べたいのはっ……! でも我慢しとった……皆っ……皆っ……!」


穂乃果「あっ……あぁっ……! ごめんっ……! 皆……ごめんっ……!」


海未「謝っても……許しませんっ……!」

にこ「このっ……裏切り者っ……!」


穂乃果「ごめんっ……! もうっ……しないっ……! 絶対にっ……!」
ポロポロ


花陽「ふぅー……」
スパーッ



一服……!


絶頂……花陽の怒りは絶頂に到達していた……!


それ故に手が伸びる……煙草っ……!



穂乃果「か……かよちゃんっ……! ごめんたさいっ……助けてっ……!」
ポロポロ


花陽「ふぅー……」
スパーッ

穂乃果「もうしないっ……約束するからっ……! お願いっ……お願いっ……!」


花陽「ふぅーっ……げほっげほっ……!」



噎せる……花陽っ……!



花陽「……米は……命よりも重いっ……」


穂乃果「は……?」


花陽「さぁ皆で……食べようっ……! ご飯っ……!」


海未「いただきますっ……!」

ことり「いただきますっ……!」

絵里「いただきますっ……!」

にこ「いただきますっ……!」

凛「にゃっ……!」

希「いただきますっ……!」

真姫「いただきますっ……!」



両手を合わせる八人……!


そして……穂乃果……!



穂乃果「うぅっ……! あぁっ……! ひぐっ……!」



泣くっ……! 泣きじゃくるっ……!


自分の罪があのたった一言で赦された……


歓喜の涙……!


涙で膝を濡らしながら合わせる……手っ……!



穂乃果「いた……だだきっ……ますっ……!」


穂乃果「がつがつっ……! がつがつっ……!」



夢中で貪る穂乃果……!


が……!


喉に詰まらせる……米っ……!



穂乃果「んぐっ……! んあぁっ……!」


海未「大変です……!」

にこ「欲張るせいっ……自業自得っ……!」


花陽「ふぅー……」
スパーッ



穂乃果「んぐぇっ……! はふっはふっ……!」



苦しみを体全体で表現する穂乃果……!


そんな危機的状況の穂乃果に……神が手を差し伸べたっ……!


奇跡っ……!


信じる者にこそ訪れる……奇跡っ……!


神……この場ではエリーチカ……!



絵里「穂乃果……!」


絵里「持ってきた……スミノフっ……!」


スミノフを手に持つ穂乃果……!


周りからはコールの嵐……!



希「それっ……それっ……! それっ……それっ……!」

にこ「飲めっ……! 飲めっ……!」

ことり「やんっ……! やんっ……!」



煽られた挙げ句……喉にスミノフを流し込む穂乃果っ……!


スミノフ……!


知ってる者こそ少ないが……この飲料……アルコールっ……!



穂乃果「ぐびぐびっ……! ぷはぁーっ……!」


穂乃果「え……? あ゛……あ゛ぁぁっ……!」



異変に気付く穂乃果……っ!


盛られた……!


神……エリーチカによって盛られたっ……酒っ……!



穂乃果「酷いっ……! こんなのって……ないよっ……!」
ポロポロ


絵里「どうして……泣いてるの……? 今日は……宴っ……! 私達の卒業を祝しての宴っ……!」


海未「盛り上がりましょうっ……! 無論……朝までっ……!」



真面目だけが取り柄の海未……!


まさかの賛同っ……!



希「面白そうやんっ……!」



賛同っ……!



にこ「しょうがないわねっ……!」

真姫「仕方ないわねっ……!」



賛同っ……賛同っ……!



ことり「やんやんっ……!」

凛「にゃっ……!」

花陽「ふぅー……」
スパーッ



賛同っ……賛同っ……賛同っ……!!



絵里「穂乃果っ……!」


穂乃果「わ……わかったよ……飲むっ……! 樽が無くなるまで……飲むっ……! 飲むったら……飲むっ……!」


絵里「ハラショーっ……!」



穂乃果「ぐびぐびぐびぐびっ……! うぶっ……!」


絵里「良い……飲みっぷりっ……!」

にこ「見直したわっ……!」

希「さすが……生徒会長……! 生徒の……代表……!」


穂乃果「うぅっ……! あぁっ……! 嫌っ……三人っ……卒業っ……!」
ポロポロ



突如溢れ出す……穂乃果の涙……!


それは他の者にも伝染するっ……!


伝染……パンデミックっ……!



海未「認めませんっ……卒業などっ……!」
ポロポロ

真姫「許さないっ……私達を置いてっ……いなくなるなんてっ……!」
ポロポロ


絵里「思い出……語り合いましょうっ……!」
ポロポロ

希「ウチら……九人の思い出っ……!」
ポロポロ

絵里「じゃあ……花陽からっ……!」
ポロポロ


花陽「ないっ……」
スパーッ


ざわざわ……

ざわざわ……



絵里「な……ないって……?」

希「あるやろっ……何か……一つくらいっ……!」


花陽「ないっ……! ですっ……!」


にこ「ぐっ……! 言えっ……言えっ……! 思い出っ……何でもいいからっ……!」


花陽「ないっ……ないっ……そんなの……欠片もないっ……!」



頑なに首を横に振り続ける花陽……


花陽の有り得ない態度に激怒する……三年生……!



絵里「ふざけないでっ……! そんなのっ……そんなのって……」
ポロポロ

にこ「うあ゛ぁぁっ……!」

希「μ'sのこと……嫌いやったんっ……!?」


花陽「違うっ……! 違いますっ……!」


絵里「だったら……どうして……?」


花陽「思い出なんて所詮……過去の遺物……! 私は……見ていたいっ……今っ……!」


花陽「今が終わらなければ……卒業しないっ……! ずっと一緒っ……!」


にこ「花陽っ……花陽っ……!」
ポロポロ

希「でもっ……受け止めんと……! 卒業っ……! 明日には……ウチら三人っ……」


花陽「卒業はしない……できないっ……」
スパーッ



一服……!



花陽「その為に……招いた……ここにっ……!」


絵里「は……?」


花陽「真姫ちゃん……!」


真姫「ここは……無人島……! 私が連絡しない限り……来ないっ……! 助け……!」


にこ「あ゛……あ゛ぁっ……!?」


真姫「だから……ずっと一緒……! 死ぬまでっ……!」


花陽「終わらせない……今っ……!」



一同驚愕……!


それもその筈……


この計画……知っていたのは……花陽……真姫……凛の三人だけ……!


してやったりの咆哮を上げる凛……!



凛「にゃっ……!」

今日は終わりっ……!
果たしてこんな感じで続けていっていいのか……とてつもなく不安……不安っ……!

寝る……寝てやるっ……! おやすみっ……!


絵里「ほ……本気……なのっ……!?」

希「一生……ここでっ……!?」

にこ「嫌っ……嫌っ……! 帰りたいっ……家っ……!」



一瞬にして酔いが冷める三年生……!


圧倒的シラフっ……!


思考が正常に戻る……即ち……


パニクるっ……!



絵里「うぁっ……ああぁっ……!」

希「助けてっ……助けてっ……!」

にこ「ママっ……ママっ……!」



対する二年生……


圧倒的……


圧倒的……楽観っ……!



穂乃果「いいんじゃないかなっ……! 帰らなくてもっ……!」

ことり「終わらない……合宿っ……!」

海未「ふふふ……面白い……」


希「しょ……正気なんっ……?」

絵里「エリチカ……帰りたいっ……おうちっ……!」

にこ「なんとかしてっ……真姫ちゃんっ……! 呼んで……助けっ……!」
ポロポロ

真姫「……」



沈黙……!



にこ「何か……言ってっ……! お願いっ……!」
ポロポロ

真姫「言うって……思い出……?」

絵里「違うっ……それはもう……どうでもいいっ……!」



天然……クールに見えて実は天然っ……


真姫……!


好物は……トマトっ……!



希「貸してっ……! 携帯っ……!」

真姫「っ……!」



奪い取るっ……強引にっ……!


例えるなら……そう……カモメっ……


水面近くを泳ぐ魚……それに狙いを定め……


好機を伺う……息を潜めっ……


そして……


相手が油断した一瞬の隙を付き……掠め取るっ……!


が……!


失敗っ……!


正確に言えば……奪うことには成功した……



希「え……? あ゛……あ゛あ゛ぁっ…… !?」



しかし……その携帯……使えないっ……


真っ暗っ……画面……!


ボタンを押しても……うんともすんとも……言わないっ……


無反応っ……!



希「何でっ……何でっ……!?」
ポロポロ


真姫「ふふふ……」



実はこの時……真姫……


抜いていたっ……バッテリーっ……!


策士っ……!


μ'sでの担当は作曲……!


だが……この場では紛れもなく……策士っ……!


にこ「卑怯っ……ズルっ……インチキっ……!」
ポロポロ

絵里「そうよっ……! 渡してっ……バッテリーっ……!」
ポロポロ


真姫「嫌っ……」


希「お願いっ……少し……触るだけやからっ……!」
ポロポロ


真姫「無理……無理っ……!」
フルフル



非情……あまりに非情っ……


真姫……!


属性は……クール……!



絵里「お願い……しますっ……!」
ポロポロ



エリーチカ……!


土下座っ……!


涙を溢しながら……地に額を付けっ……土下座っ……!


卒業を前日に控えた三年生が……一年生相手に……


土下座っ……!



余談ではあるが……


このエリーチカも……真姫と同じく……


属性は……クールっ……!


花陽「どうして……そんなに……帰りたがるのっ……?」

真姫「そうっ……皆でここで暮らせば……きっと楽しいっ……!」

凛「にゃっ……!」



空気に為りつつある二年生……


ついに重い口を開くっ……!



ことり「バーベキューっ……!」

穂乃果「スイカ割りっ……!」

海未「肝試しっ……!」



にこ「馬鹿っ……馬鹿っ……! 違うっ……! それは全部……夏の風物詩っ……!」
ポロポロ

希「今は春っ……! 別れの季節……! だから……全くの検討外れっ……!」
ポロポロ


花陽「来る……夏っ……! 春が終われば……来るっ……!」

真姫「夏が終われば……秋……冬っ……! 移り変わる……季節っ……!」


絵里「そんなのっ……間違ってるっ……!」


真姫「移り変わる……季節っ……! 間違って……ないっ……」



デジャヴ……!


圧倒的既視感っ……!



絵里「そういう意味じゃ……ないっ……!」
ポロポロ



伝わらない……エリーチカの気持ちっ……


濡らす……床に涙っ……!


無論……いまだに体勢は……土下座っ……!


監禁っ……!


閉じ込められる……無人島という檻の中……


が……!


閃く……エリーチカ……!



絵里「……!」



あまり知られてはいないが……このエリーチカ……賢い……!


どれくらい賢いかというと……


キャッチコピー……!


自らキャッチコピーに挙げる程……自分の頭脳に自信を持っている……!


IQ130000……!


仮の姿は……明智小衣……!


関係無いっ……今は全く関係無いっ……!



絵里「決めましょう……」


真姫「え……?」


絵里「奪い合う……バッテリーを賭けて……! ギャンブルっ……!」


真姫「は……? ギャンブル……?」

凛「にゃっ……!」



唖然……!


まるで慰み者を見るかの様に……視線を落とす……


地に伏せたエリーチカに……!



絵里「ギャンブル……つまり……賭博っ……!」


花陽「駄目っ……! 賭け事なんてっ……私達はまだ……高校生っ……!」


希「は……? いや……だって……酒も煙草も……」

にこ「そう……! 今更……そんな言い訳通用しないっ……!」


花陽「ぐっ……!」



失態……


花陽……まさかの失態……!


お酒と煙草は二十歳から……!


その禁忌を犯してしまった……花陽……



花陽「わ……私は……二十歳っ……!」


真姫「駄目っ……! 通じない……この人達には……通じないっ……!」


花陽「あ……あぁぁっ……!」
グニャァァ


絵里「フフフ……」



遂に優位に立った……エリーチカ……


心に余裕が現れると……自然と体も軽くなる……


そうっ……土下座……放棄……! 両の足で地を踏み締めるっ……!


圧倒的二足歩行エリーチカっ……!



絵里「貰うわっ……」


花陽「あ゛ぁっ……!?」



花陽……!


奪われる……煙草っ……!


怪盗エリーチカ……!



絵里「ふぅー……」
スパーッ


花陽「私の……煙草っ……!」


絵里「構わないでしょ……? 一本くらいっ……!」


絵里「始めるわ……ギャンブルの説明っ……!」



人の物を奪っても……悪びれないっ……


自分は被害者なのだから何をしても許される……思考……!


賢いっ……!


ついでに……可愛いっ……!


絵里「麻雀で……決めるっ……! 私と希……花陽と真姫っ……四人で卓を囲むっ……!」


絵里「互いに25000点持ち……赤喰いタンありっ……あと……なんやらかんやらっ……!」



説明省略っ……!



絵里「とりあえず……勝った方が……勝者っ……! 文句は無いわね……?」

凛「にゃっ……!」



間髪入れず叫ぶ……凛っ……!


NOと……!



絵里「え……?」


凛「にゃっ……!」


真姫「言う通りっ……凛の……! 私達に全くの利が無いっ……! 負けたらバッテリーを取られるだけ……」


花陽「うん……こんな勝負受ける意味が無いっ……! だから……受けないっ……!」



絵里「え……? あ゛ぁっ……!」



軽率……あまりに軽率過ぎた……!


自分達が勝つことしか考えていなかった……


それ故……用意していないっ……


一年生組の勝利の報酬……!


絵里「ぐっ……!」


花陽「賢くないっ……! 全然っ……!」


真姫「むしろ……馬鹿っ……!」


凛「にゃっ……!」



現時点で空気な二年生も……乗ってくる……!


ここぞとばかりにっ……!



穂乃果「賢くないっ……賢くないっ……!」

ことり「ポンコツっ……! このポンコツっ……!」

海未「頭が悪いと……出来ませんっ……卒業っ……!」



絵里「か……考えるっ……! そっちの報酬も……ちゃんとっ……」


真姫「遅いっ……もうっ……」


花陽「賭博反対っ……!」


絵里「うぅっ……ぐっ……!」
ポロポロ



悔しさのあまり……駆け寄るっ……冷蔵庫へ……!


冷気で頭を冷やす……否っ……!


取り出す……


キンキンに冷えた……ウォッカ……!



絵里「ぐびぐびぐびぐびっ……!」



やけ酒……!


自他共に認める……やけ酒っ……!



卒業式開始まで……あと……12時間くらいっ……!

そろそろ……寝るっ……
楽しんでもらえてるみたいで……嬉しいっ……嬉しいっ……! ポロポロ
おやすみっ……


絵里「どうせ……私なんかっ……頑張っても……空回りばかりっ……! そんな……人生っ……!」



愚痴……!


エリーチカ……愚痴るっ……!



絵里「ぐびぐびっ……ぷはーっ……! 聞いてるのっ……? 凛……!」


真姫「は……? 私は……真姫っ……!」



絡み酒っ……


ぐでんぐでんっ……


あろうことか……間違える……!


ほろ酔いのエリーチカ……


否っ……!


泥酔のエリーチカっ……!



絵里「賢いっ……可愛いっ……私……! フフフ……ぐびぐびっ……」



絵里「明日は……卒業式っ……! なれる……大人に……! お酒も……飲めるっ……!」
ポロポロ



エリーチカ……床と会話……!


そう……土下座っ……いつの間にか……


チョコレートを肴に……流し込む……ウォッカっ……!


放置……!


皆……エリーチカを放置……!


一方……二年生……空気……!


完全なる空気っ……!



穂乃果「ぐーぐーっ……!」

ことり「むにゃむにゃっ……!」

海未「すうすうっ……!」


にこ「あ゛ぁっ……!? 何でっ……寝てるのっ……!?」


希「ニコっち……! まぁ……いい……今は……バッテリーを……!」


にこ「そうよっ……! バッテリー……! 渡してっ……!」


真姫「ふふふ……」


花陽「そんなことより……炊けたっ……米っ……!」
ホカホカ



炊いていた……花陽……!


圧倒的炊飯っ……!



希「は……はぁっ……!?」


にこ「食べたっ……! さっき……食べたっ……! 満腹っ……! だからもう……いらないっ……」


花陽「ふふっ……」



笑う……花陽……


悪魔の笑みを浮かべ……


そして……告げるっ……!



花陽「全部食べたら……返す……かもっ……バッテリーっ……!」


希「えっ……?」


にこ「ば……馬鹿っ……! そんなのっ……無理っ……!」


真姫「なら……この話は無しっ……! せっかくあげたのに……チャンス……!」


希「あぁっ……! 待ってっ……待ってっ……!」

にこ「や……やるっ……! 挑戦してみるっ……一応……」



目の前に垂らされた……細い絹糸……


それを……掴むっ……!


希とニコっ……!



希「三人で食べれば……もしかするかもっ……自信は……ないっ……」


にこ「絵里っ……! え……?」



絵里「うぶっ……ぐじゅ……! ふっ……すうすうっ……」
ビチャビチャ



希「あ゛……あ゛ぁっ……!」



嘔吐……


つまり……寝ゲロっ……!


ウォッカに潰された……エリーチカ……!



にこ「あ゛ぁっ……! 馬鹿っ……! 馬鹿っ……!」


希「何しとるんっ……! こんな……時にっ……!」


絵里「ぐじゅ……ふはふはっ……すうすうっ……」
ビチャビチャ



役立たず……!


愚態を晒すっ……


寝ゲローチカ……!


ゲローチカを玄関の外に追いやる……


そして……対面っ……!


棺いっぱいに詰め込まれた……米と……!



希「こんな……量っ……」


にこ「臆しては……駄目っ……! いけるっ……私達ならっ……」



箸を伸ばす……米にっ……


が……!



凛「にゃっ……!」
シャカシャカ



凛……!


かける……米一面に……!


ふりかけっ……!



希「ありがたいっ……ありがたいっ……!」
ポロポロ


にこ「うまうまっ……!」
ポロポロ


凛「にゃっ……!」
ジョバジョバ



注ぐっ……!


お茶……!



希「お茶漬けっ……食べやすいっ……!」
ポロポロ


にこ「ずずずっ……!」



凛「にゃっ……!」
ピチピチッ



乗せるっ……!


鰻……!


と……薬味……



希「げふっ……あぁっ……!」
ポロポロ


にこ「食べきれないっ……こんなの……絶対っ……!」


凛「にゃっ……!」



確実に増えている……絶対量……!


善意をちらつかせての……妨害……


凛もまた……策士の一人……


μ'sでの担当は……特にないっ……!


好物は……ラー……ド……!


以上……紹介終了っ……


希「がつがつっ……!」



孤軍奮闘……!


その姿は……米の化身っ……!


が……! 駄目っ……!


一人で完食するには……あまりに膨大な量っ……



希「がつがつっ……は……? 一人……何でっ……? ニコっち……!」


にこ「駄目っ……そこっ……! 入っちゃ……駄目っ……! 下着の中っ……」
ピチピチッ



ニコ……!


まさかの凌辱っ……!


うなニコっ……


流行らない……これは……


断言っ……!


希「もう無理……ギブアップ……!」
ポロポロ



希……降参……! 屈するっ……一年生に……!


例えるなら……三本の矢……!


一本の矢は……簡単に折れる……


三本の矢は……折れないっ……!


しかし……! 今の状況……


ゲローチカ……! うなニコ……!


孤独な希……その心はいとも簡単に……折られたっ……!


が……!


笑う……希……



希(ククク……)



面には出さないが……心の中で……


蛇の様に……したたかに……!


花陽「私達の……勝ちっ……!」


真姫「これで皆一緒っ……永遠にっ……!」
ポロポロ


希「飲もう……」


花陽「は……?」


希「宴の続き……祝杯っ……!」


真姫「でも……皆……寝てるっ……! ニコちゃんに至っては……戯れてるっ……! ヌルヌルと……!」


花陽「私達……三人しか……いないっ……!」


希「ええやん……それでっ……フフフ……」



東條希……


恐らく……頭の回転の速さは……μ's随一……!


だから……閃いていた……


エリーチカが……ゲローチカしているのを目にした時からっ……!


希の策……それは……


飲み比べっ……!


酒で一年生を……潰すっ……


希(酔い潰した後……ゆっくりとかっさらうっ……バッテリー……!)


希「ええやろ……? めでたいんやから……」


花陽「いいよ……!」
スパーッ



煙と共に快諾する……花陽……!


が……!


真姫……



真姫「遠慮しとく……私はっ……! 飲み過ぎは……身体に悪いっ……」



ビビる……!


真姫ちゃん……ビビるっ……!



希「ふーん……弱いんや……? お酒……」


真姫「は……? 弱くないっ……! 酒豪っ……私は……酒豪っ……!」


希「でも……朝まではどうせ……飲めんのやろっ……?」


真姫「の……飲めるっ……それくらいっ……簡単っ……! 私を誰だと思ってるの……!?」


希「なら……ええんやね……?」


真姫「や……やってやろうじゃないっ……!」



チョロい……!


どれくらいチョロいかというと……




…………




思い浮かばないが……とにかく……チョロいっ……!


飲み始めてから……一時間が経過……!



希「ぐびぐびっ……!」


花陽「ぐびぐびっ……!」
スパーッ


真姫「おろろろろろぉっ……!」
ビチャビチャ



吐くっ……その場で……!


漂う……刺激臭……!


ファンですら敬遠するであろう……嘔吐物……


なんと注がれるっ……眠っていた海未の顔面にっ……!



海未「すうすうっ……! あ゛うあぁっ……!」


希「あらら……」


真姫「うぇっ……おぇぇっ……!」
ビチャビチャ


海未「う゛ぶぁっ……!」



が……!



海未「すうすうっ……!」



熟睡……!


真姫「あ゛ぁっ……! うぁっ……!」
ドサッ



潰れる……真姫……!


ここまでは計算通り……


しかし……花陽……


まだまだ底を見せない……ザルっ……!



花陽「ぐびぐびっ……ぐびぐびっ……!」


希(潰れない……何でっ……何でっ……! あ゛あぁっ……!)



希「つ……次……何飲むっ……?」


花陽「同じものっ……」


希(ククク……こうなったら……仕方ないっ……)



希……作るっ……酒……!


日本酒と芋焼酎のハーフ&ハーフ……!


それを赤ワインで割った……よくわからないものをっ……!


ライムも絞ってっ……


差し出すっ……それを……!


一世一代の大勝負……!


バレなければ……イカサマではないっ……


グラスを手に取り……眺める花陽……


花陽「ふふ……」
スパーッ


希(あ゛ぁっ……駄目っ……! 勘づかれてるっ……!)


花陽「希ちゃん……」


希「ごめんっ……ごめんっ……! 間違えたっ……手元が狂っただけっ……! わざとじゃないっ……信じてっ……!」
ポロポロ


花陽「ふふふ……ぐびぐびっ……!」


希「えっ……?」



一気に飲み干す花陽……!


信じられない光景……思わず目を疑う希……!



希「え……? あ゛……あ゛ぁぁっ…… !?」


花陽「お酒は……等しくお酒っ……」
スパーッ



一服……!


火を付けたばかりの煙草が灰になる……一瞬でっ……!


立ち上がる……花陽……!



希「ど……何処へ……行くんっ……!」


花陽「トイレ……」


希「えっ……? えっ……?」



花陽が席を外した……


つまり……場にいる正常な人間は……希ただ一人……!


僥光っ……!



希「やった……やったっ……! 今のうちにっ……バッテリー……!」


希「帰れるっ……これで……迎えられるっ……! 卒業式っ……!」
ポロポロ



まさぐるっ……!


嘔吐物にまみれた……真姫を……!


が……! 駄目っ……!



希「えっ……? ないっ……ないっ……! 何でっ……!」
ポロポロ



考える……可能性を……!


酒に侵された脳を……駆使してっ……



希「はっ……! あ゛ぁっ……!」



そして行き着く……


そう……辿り着いた先は……


海未の顔面っ……!



希「ある筈っ……きっと……! ゲロに混じって……バッテリーがっ……!」



漁る……懸命に漁るっ……!


海未の嘔吐物フェイスっ……!


帰還する為に……卒業する為にっ……!



希「はぁっ……! はぁっ……!」




卒業式開始まで……あと……9時間くらいっ……!

寝るっ……!
善きに計らえっ……皆の衆っ……!
さらばっ……!

にゃっ……!


が……!



希「ないっ……! 何でっ……何でっ……!
バッテリーっ……!」
ゴソゴソ


希「何処にも……ないっ……! ゲロしかないっ……! 海未ちゃんの……顔面っ……!」
ポロポロ



バッテリー……行方不明……


希……号泣……!


しかし……本当に泣きたいのは……海未の方っ…… !


睡眠中……夢の中……


浴びせられる……ゲロっ……!


漁られる……! 顔っ……!



海未「すうすうっ……!」


希「はよせんとっ……戻ってくる……! 鬼……いや……夜叉っ……!」



パニクるっ……!


結果……剥ぐっ……! 身ぐるみ……


剥ぎ取りチャンスっ……!


真姫……海未……共に語るっ……開放感……!


部位破壊……はしない……多分……


希「おっぱい……小さいっ……! 無理っ……こんな所に隠せないっ……!」
ポロポロ



ディする……!


恐らく……悪気はない……



希「あ゛ぁっ……見付からんっ……! 下着の中に……無いなら……あとは……体の中っ……」



希……あろうことか……手を伸ばす……


海未の股ぐらっ……!


が……!



希「え……? あ゛……あ゛あ゛ぁっ……!?」


凛「にゃっ……!」



凛……!


実はいた……ずっと……部屋の隅に……


借りてきた猫の様に……!


ひっそりと……


監視していた……一部始終……!



希「あぁっ……! 違っ……! なんていうか……その……これはっ……」


凛「にゃっ……!」



一喝……!


希「悪かった……ウチがっ……! 謝るっ……謝るから……黙ってて……! 皆にっ……」
ポロポロ



ガチャ……!


花陽……復活……!


凛……すかさず駆け寄る……


チクり……密告……!



凛「にゃっ……!」


希「あ゛あ゛ぁっ……!?」


花陽「ふふふ……」


希「み……皆……暑いかと思って……だから……脱がした……服っ……!」



賢すぎるエリーチカ……可愛すぎるエリーチカ……!


それよりも……幾分酷い……


苦しすぎる言い訳っ……!



花陽「ふふふ……ある……ここに……バッテリー……!」


希「あ゛……あ゛あ゛ぁぁっ……!」



受け取っていた……バッテリー……!


密かに……真姫から……



花陽「このバッテリー……トイレに流そうとすれば……流せたっ……」


花陽「でも……ある……そのままの状態で……!」


希「返して……くれるんっ……?」

なぜ………トイレがっ………!

ここは………無人島っ……!


首を横に振る花陽……!



花陽「こんなものがあるから……人は希望にすがるっ……!」


希「え……?」


花陽「もし私が……人知れずこれを捨ててたら……きっと……すがり続ける……! 皆……無い可能性に……」


花陽「だから……壊すっ……! 目の前でっ……!」


希「駄目っ……! 駄目っ……! やめてっ……それがなくなったら……叶わなくなるっ……卒業っ……!」


花陽「そうっ……だから……破壊する……修復不可能なくらいに……!」



セットする……!


ギロチンの刃の真下に……バッテリー……!


最早……絶望っ……



希「せめてっ……鰻にしてっ……! バッテリーの代わりにっ……! そうすれば……ニコっちも助かって……皆幸せ……! 引き分け……引き分けで手を打とうっ……!」
ポロポロ


凛「にゃっ……!」



凛……忠告を促すっ……


手を切らないように気を付けろ……と……花陽に……


親友を想う心……優しい……!



花陽「ありがとうっ……! 凛ちゃんっ……!」

>>93
ちゃんと読めっ……このっ……!
ここは無人島にある別荘の中……という設定っ……
トイレくらい……あるだろっ……!


花陽「これで……皆と暮らせるっ……ずっと……! 老後もっ……」
ポロポロ



花陽……!


ギロチンに手を掛けるっ……!


が……!


予期せぬ事態が花陽を襲う……!



絵里「酔いが冷めた……夜風に当たってっ……!」
フラフラ



救世主……エリーチカ……!


後光を背負ったその姿は……まさに……神っ……!


しかも……紛れる……ゲロの臭いっ……


部屋中の悪臭によって……



希「信じてたっ……! 奇跡を起こせるっ……エリチならっ……!」
ポロポロ


絵里「何で……呼ばないっ……」


花陽「は……?」


絵里「飲み比べなら呼ぶでしょっ……当然……私をっ……!」



圧倒的ハブライブ……!


その原因は……自業自得っ……!


なのに……喚くっ……!



絵里「仲間外れ……私だけっ……! 有り得ないっ……! 有ってはいけないっ……! 飲み足りないっ……!」


エリーチカが加わり……宴……再開……!


ここで一旦……状況の確認……



エリーチカ……ウォッカストレート……!


花陽と希……赤霧島ロック……!


ニコ……鰻ヌルヌルっ……!


真姫……海未……嘔吐物ゲロゲロっ……!


穂乃果とことり……ぷわぷわっ……!



絵里「もう……負けないっ……! ウォッカにも……おちんちんにもっ……! ぐびぐびっ……!」


希「は……? ちょっ……えっ……?」


花陽「駄目っ……駄目っ……! そんなこと口にしたらっ……私達は……アイドルっ……!」


絵里「大丈夫……上の口はまだっ……! ぐびぐびっ……!」



開口一番に……猥談っ……!


見栄を張るっ……私は大人なんだと……!


しかし……このエリーチカ……勿論……処女……!


だから……発狂したりしない……一流のラブライバーなら……



絵里「それに……女子しかいないっ……ここには……! セーフ……セーフっ……!」


絵里「そんなに聞きたいなら……話すっ……! 初体験の時のこと……事細かにっ……!」



聞いていない……誰もっ……!


饒舌のエリーチカ……止まらないっ……まるで……暴走機関車……!


時間は過ぎていく……刻々と……


卒業式開始まで……あと……5時間くらいっ……

終了っ……終了っ……!
圧倒的短さっ……

あと……重要なお知らせ……

実は……このSS……出てこない……カイジっ……!

アカギも……天も……零も……涯も……和也も……

ごめんっ……騙すつもりはなかった……本当にっ……


もうすぐ……夜が明ける……


希……花陽……!


飲み続ける……ひたすら……


エリーチカ……!



絵里「ぐびぐびっ……で……言ったの……彼がっ……! エリチカのは……名器だって……おろろろろぉっ……!」
ビチャビチャ



続いていた……猥談っ……!


そして……嘔吐……


この繰り返し……!


部屋中……ゲロまみれ……


ニコ……


ウナまみれ……!


なんと……まだ戯れていた……鰻と……!



にこ「あっ……あぁっ……! 増えてるっ……増殖してるっ……!」
ピチピチッ


花陽「はぁっ……はぁっ……ぐびぐびっ……!」



花陽……限界間近っ……


乱されていた……エリーチカの下品な飲み方に……!


希(これは……いける……かも……)



希……チェイサー……


チェイサーのチェイサーでチェイサー……!


そう……イカサマっ……!


飲んでなどいないっ……途中から……一滴たりとも酒を……!



花陽「くっ……! 足りない……米っ……!」
フラフラ


希「え……?」



米を研ぐ為……場を離れる花陽……


好機……訪れる……好機っ……!



希(うぉっ……おおぉっ……! 本当にっ……? えっ……? やった……!)



バッテリーは……ギロチン台の真下にある……!


やっと……やっと……手に入る……!



希「うぅっ……! これでっ……帰れるっ……!」
ポロポロ



バッテリーに手を伸ばす希……!


が……!



希「え……?」


絵里「これ……何……? お酒……? なら……私のモノっ……!」



横から掠め取るっ……怪盗エリーチカ……!


希「あ゛ぁっ……!?」


絵里「わ……わからないっ……! どうやって飲むかっ……! それに……固いっ……」
ガンガンッ


希「あぁっ……! 駄目っ……駄目っ……! 壊れてしまうっ……精密機器やから……!」
ポロポロ


絵里「は……? お酒じゃ……ないっ……?」
グニャァァ


希「貸してっ……! 早くっ……! 手に余るっ……今のエリチには……!」


絵里「なら……チョコレート……? そういえば……甘い匂い……」
クンクン



圧倒的気のせいっ……!


しかし……このポンコツ……


かじりつくっ……!



絵里「はぐっ……! がりがりっ……!」


希「あ゛ぁっ……!? あ゛あ゛ぁぁぁっ……!!」


絵里「か……固っ……! あぁっ……! うぶっ……!」



体が拒否反応を起こし……


えづくっ……!



絵里「おぇぇっ……!」
ビチャビチャ


希「あ……阿呆っ……! このっ……阿呆っ……!」



防ゲロ加工は施されているかは……定かではない……が……


微かな可能性を信じ……神に祈りながら……


漁る……! またしても……ゲロの沼をっ……!


絵里「どうして……遊んでるの……? 私の……ゲロでっ……もしかして……そういう……趣味……?」


希「……」
グチャグチャ



無視……!



絵里「あ゛ぁっ……構ってくれないっ……! 希がっ……」
ポロポロ



吊り橋……


吊り橋を渡っていたら……向こう側で待ってる希がナイフを取り出し……


縄を切るっ……!


そんな……墜落感……!


俗にいう……吊り橋効果……!


泣き崩れるエリーチカ……



絵里「希っ……希っ……! 構って……お願いっ……! ぐびぐびっ……」
ポロポロ


希「約束するなら……考える……かも……」


絵里「する……! 何でもっ……! ぐびぐびっ……」


希「なら……禁止……! エロも……ゲロも……」


絵里「なっ……? な……なら……ジェロは……?」


希「歌うのは……セーフっ……」


携帯にバッテリーを嵌め……電源を入れる……!



希「お願いっ……! お願いっ……!」


絵里「どろんこ道に咲くはなぁ~のぉよぅにぃ~っ……! ぐびぐびっ……ぷはぁーっ……!」



熱唱……!


エリーチカ……ご機嫌……!



希「やかましいっ……!」


絵里「ぐっ……! 言ってたっ……歌うのはいいって……! あ゛あ゛ぁっ……!」
ポロポロ



この時……希は誓った……心の中で……


金髪の女には金輪際……酒を与えない……と……!



希(地獄っ……! このままここで一生暮らすことになったら……! それだけは……嫌っ……)


希「あっ……!」



携帯に光る……!


神は見捨ててはいなかった……希を……


休暇を取ってベガスになど行っていなかった……!



希「よしっ……よしっ……よしっ……!」



花陽「ご飯が炊け……あ゛っ……!? あ゛あ゛ぁっ……!?」


希「ふふふ……遅かったね……一足っ……」


花陽「そ……そんなっ……何でっ……!?」


希「ここは蛇の巣窟……大事なもんは肌身離さず持っとかんと……ねっ……!」


花陽「り……凛ちゃんっ……!」


凛「むにゃ……むにゃ……にゃっ……!?」


花陽「寝てたの……? 監視を怠って……」


凛「にゃっ……!」
フルフル


花陽「なら……仕方ないっ……けどっ……!」



凛に非は無い……が……しかし……


形勢逆転……!


花陽……絶対絶命の絶望……!



花陽「電話……するのっ……?」


希「……」
コクッ


花陽「聞きたい……一つだけっ……」



対峙する花陽と希……!


最終決戦の火蓋が切って落とされるっ……!



花陽「何をもって……別れを善しとするのかっ……!」


希「そりゃあ……皆といると楽しい……ウチも大好きっ……! 皆のこと……! 金髪以外は……」


花陽「ならっ……!」


希「でも……こんなの間違っとるっ……! 人としてまっとうな幸せっ……それが真の幸せ……!」


絵里「私は……どっちでも……お酒さえ飲めるならっ……!」


凛「にゃっ……!」



花陽「間違ってたの……? 私っ……」


真姫「負けよ……私達のっ……」


花陽「真姫ちゃんっ……!?」


真姫「ごめんなさい……私達の我が儘に付き合わせたりしてっ……」


希「ううん……皆の気持ちは……嬉しかったから……」


絵里「お酒も飲めた……吐くほどっ……」


真姫「迎えを呼ぶわ……携帯貸して……」


希「うん……」



真姫に携帯を渡す……希……


が……!


寸前で止まるっ……!



希(待て待てっ……何をしようとしてるんやっ……ウチはっ……! せっかく苦労して手にした携帯を易々と敵にっ……)


希(相手は……爪を隠した荒鷲……! この安堵……命取りになるっ……! 油断を見せたら……引っ掛かれるっ……喉元……!)


真姫「どうしたの……? さぁ早くっ……」


希「乗らないっ……その手には……!」


真姫「え……?」


希「そうやって……奪い取るつもりっ……! 本当は迎えなんか……呼ぶ気ないクセにっ……!」


真姫「信用してくれないのっ……?」


希「で……出来るかっ……そんなもんっ……!」



思慮深く……仲間を疑う……!


属性通りピュアなら……躊躇いもなく渡していただろう……


だがこの希……断じてピュアではないっ……!


他人の悪意に敏感で……善意を偽善と捉える……



希「自分で掛けるっ……電話……!」


真姫「ふふふ……好きにしたらっ……」



真姫の余裕に一抹の不安を覚える……!


案の定……その不安が希を襲う……!



希「あ゛ぁっ……!? そんなっ……! うあ゛あ゛ぁぁぁっ……!」
グニャァァ



そう……ロック……


圧倒的電子ロック……!


希「パスワードっ……! パスワード……教えてっ……!」
ポロポロ


花陽「さすがっ……真姫ちゃんっ……! 愚劣……下劣……卑劣っ……」


真姫「ふふふっ……」


希「お願いっ……! 教えてっ……教えてっ……!」
ポロポロ


真姫「私の……誕生日っ……」



素直……!



真姫「4月19日……つまり……0419……!」



しかも……親切丁寧……!



希「0419っ……か……解除成功っ……! ありがとうっ……ありがとうっ……!」
ポロポロ


真姫「いらないっ……礼は……」


花陽「あ゛あ゛ぁっ……! ど……どういうことっ……!? 真姫ちゃんっ……!」


凛「にゃっ……!」



真姫の裏切り……!


当然怒る……花陽と凛っ……!



真姫「ふふふ……囀ずらないで……」


花陽「裏切り者っ……! 裏切り者っ……!」
ポロポロ


凛「にゃっ……! にゃっ……!」
ポロポロ



誰にも理解不可能な……真姫の真意……それは……!


次回に続く……


卒業式開始まで……あと……3時間くらいっ……!

次で……終わりっ……!
関係無いが……11話で何度も号泣っ……!
おやすみっ……


希「ごくっ……かける……電話っ……!」
ピッピッピッ


花陽「だ……駄目っ……! ここにいないとバラバラになるっ……皆……! 悲しいっ……別れっ……!」
ポロポロ


凛「にゃっ……! にゃっ……!」
バッ



希に飛び掛かろうとする凛……!


が……!


伏兵……


ここで思わぬ伏兵が姿を現す……!



にこ「させないっ……邪魔は……!」


花陽「えっ……?」


にこ「うなニコアタックっ……!」



何時間も絶頂状態にあったニコ……!


天国へのお百度参りを重ね……天界人との謁見……


そして授かった……!


ニコニコの笑顔……と……ヌルヌルの鰻……!


そう……うなニコアタックっ……!



花陽「は……? はぁっ……?」


凛「にゃっ……! にゃっ……!」



ヌルっと鰻が接近中……!


凛……窮地に立たされるっ……!


凛「にゃっ……!」
ヌルヌル



侵食……


嘔吐物にまみれた鰻が……凛の身体を侵食……姦すっ……!


更に……花陽にも……向けるっ……! 牙を……!



花陽「あ゛あ゛ぁっ……!」
ヌルヌル


凛「にゃっ……!」
ヌルヌル


にこ「らめっ……!」
ヌルヌル



うなにこりんぱな……揃って……人外による凌辱……!


μ's広報部……懐かしい……



希「お願いっ……繋がってっ……!」


真姫「大丈夫……すぐに出る……」


希「えっ……あっ……! 出たっ……出たっ……! うぉぉっ……! 迎えをっ……今すぐ来てっ……!」



成功……!


迎えのヘリはまもなく到着する……



希「やったっ……やったっ……!」


にこ「勝利っ……! 卒業っ……ああぁっ……!」


絵里「ぐびぐびっ……私も……嬉しいっ……! 皆の笑顔が……最高の肴……!」


海未「あ゛……? あ゛あ゛ぁっ……!?」


穂乃果「んあっ……!」


ことり「海未ちゃんっ……?」



二年生起床……!



海未「何で……裸っ……? それに……ゲロ……顔にっ……!」


ことり「海未ちゃんだけじゃないっ……部屋中……おかしいっ……!」


穂乃果「何が……あったの……?」


絵里「終わった……全て……! いや……終わらせたっ……! 夢の時間は……もう終幕っ……!」



実はこのエリーチカ……何一つ貢献していないっ……!


ただ……飲んでいただけ……


圧倒的良いとこ取り……!



絵里「帰りましょうっ……! 私達の……音ノ木へ……ピーターパンは……もういないっ……! 必要ないっ……」
ポロポロ


穂乃果「受け止める……現実っ……!」
ポロポロ


海未「進んでいく……未来へ……!」
ポロポロ


ことり「私達の思い出は……宝物っ……! ずっと……ずっと……!」
ポロポロ



ジャンジャンバリバリッ……!


轟く爆音……!


到着っ……ヘリ……!


真姫「もう……いいでしょ……? 携帯……」


希「あっ……うん……ありがとっ……!」



希から携帯を受け取る真姫……


そして……笑う……


白い歯を剥き出しにして……笑った……!



真姫「クカカカカカッ……」



誰にも気付かれないまま……ただただ不気味に……



花陽「あっ……嫌っ……! 帰りたく……ないっ……!」
ポロポロ


にこ「花陽っ……!」


希「大丈夫……ずっと一緒……これからもっ……」
ポロポロ


絵里「飲み会っ……週四で……! 絶対参加っ……!」
グヒグビッ


花陽「うんっ……うんっ……!」
ポロポロ



そして……ヘリに乗り込む……


帰還……!


無人島からの帰還……!


希「せ……狭っ……! それに……ゲロ臭いっ……!」


海未「仕方ありません……ヘリの定員を考えると……!」


穂乃果「思い出すっ……! こうやってくっついてると……皆でっ……あの海に遊びに行った日……」
ポロポロ


ことり「うんっ……」
ポロポロ


にこ「なんか……お酒の匂い……しない……?」


絵里「さっきまで……皆飲んでたから……当然っ……匂いが残るのは……! 理にかなってる……ぐびぐびっ……」


希「誰か降ろせっ……! この金髪っ……!」


絵里「約束は……守る……! 吐かないっ……ゲロは……! それよりも……思い出……!」


花陽「えっ……?」


絵里「今だったら……言える筈……! 聞かせて……花陽……!」



異変……


まだそれに気付いている者は……多分いない……


しかし……確実に忍び寄っていた……魔の手がっ……!



真姫「クカカカカカカカッ……」


花陽「思い出っ……毎日っ……! 私の中では……毎日が思い出っ……! 皆で過ごした一日一日が……かけがえのないっ……思い出っ……! 私のっ……!」
ポロポロ


にこ「花陽っ……! 馬鹿っ……馬鹿っ……ああぁっ……!」
ポロポロ


希「ウチもっ……大好きっ……! 皆のことっ……!」
ポロポロ


穂乃果「大好きっ……私もっ……!」
ポロポロ


ことり「私もっ……!」
ポロポロ


絵里「私も同じっ……! お酒大好きっ……ぐびぐびっ……!」
グヒグビッ


希「本当はっ……したくないっ……! 卒業なんかっ……!」
ポロポロ


海未「ありがとうっ……μ's……! ありがとうっ……皆っ……!」
ポロポロ


真姫「心配しなくていいわ……μ'sは永遠……! だって……最初に言ったように卒業しないんだもの……誰もっ……!」


希「は……?」


にこ「何を……言ってるの……? 卒業するっ…… 今からっ……! 卒業式……!」


真姫「フフフ……」


穂乃果「ねぇ……何でまだ着かないの……? 学校……」



意外にも最初に異変に気付いたのは……穂乃果……!


そう……このヘリ……学校に向かってなどいない……!


暴飛……!


希「そういえば……もうとっくに着いてる筈っ……! なのにっ……えっ……? えっ……?」


にこ「ど……どういうこと……?」


ことり「何でっ……? 何でっ……?」


海未「何処っ……ここは……?」



パニック……!


一瞬にして……ヘリ内はパニックに包まれる……!


例えるなら……満員電車……!


ぎゅうぎゅうに人が詰め込まれた車内で……誰かが大声で……『爆弾だっ……!』と……叫ぶ……


するとどうなるか……


乗客は別の車両へ……とにかくここから遠くの車両へと……一目散に移動っ……!


周りにいる人間を押し退けて……自分だけでも安全地帯へ……と……


が……!


悲運にもここは上空……!


脱出など到底不可能……



絵里「うああぁっ……!!」
ドンドンッ



ただただ……大声を上げる者……!



絵里「うぇぇっ……! ひぐっ……ああぁっ……!」
ポロポロ



感情に任せ……泣き叫ぶ者……!



絵里「ぐびぐびっ……ぐびぐびっ……! ぷはぁーっ……!」
グヒグビッ



不安を誤魔化す為に……酒を煽り続ける者……!


そして行き着く先は……当然……!



花陽「真姫ちゃんっ……?」


穂乃果「どういうことなのっ……? 真姫ちゃんっ……!」


希「騙したん……? ウチらをっ……!」


にこ「素直なフリしてっ……欺いてたのっ……? 酷いっ……酷いっ……!」
ポロポロ


真姫「クククッ……クカカカカカカカッ……!」


真姫「騙しても欺いてもないっ……憚ったの……! フフフのフ……!」



豹変……!


別人……人格破綻……二重人格……


そう皆の目には映っていた……!


歯……鼻……顎……全てがドリルの様に尖っている……


鋭利剥き出しにの顔面……!


恐らく……錯覚……恐怖がそう見せているだけっ……


真姫ちゃんは可愛いまま……これは間違いない……絶対っ……!



真姫「クカカカカカカカッ……!」


花陽「どうしてっ……? 真姫ちゃんっ……!」


希「降ろしてっ……! 降ろしてっ……! 間に合わんくなるっ……卒業式っ……!」



皆の慌てふためく顔を観察しながら……笑い続ける真姫……!


そして楽しげに……口を開く……



真姫「そういえば……私の母方の旧姓って知ってる……? 教えてあげるわ……」



“兵藤”……私は“兵藤真姫”……


真姫は笑う……笑って笑って笑い続ける……!



真姫「カカカカカキキキキキキキッ……カキクケコッ……!」



卒業式まで……あと……0時間……!


場面は変わって……無人島の別荘……


先程までμ'sの皆が宴を開いていた場所……!



「チッ……やっと帰りやがった……! あいつらっ……!」



人影……!



カイジ「それにしても……良かった……バレなくて……」
ホッ



カイジ……なんと住んでいたっ……!


この別荘に……!


一文無しでアパートを追い出された挙げ句……フラフラと快適な場所を求め辿り着いた……!


酒も……食料も……電気も通っている……楽園に……


天国……カイジにとってここはまさしく天国そのものっ……!



カイジ「あぁっ……! ったく……こんなに散らかしやがって……! 誰が掃除すると……」


カイジ「うぉっ……! ゲロまみれ……鰻も……ざけんなっ……! クソっ……クソっ……!」



まさに心持ちだけは一家の主……


自分の領域を荒らされたことに激怒する……!



カイジ「はぁ……めんどくせぇな……掃除……あ……? あ゛ぁっ……!?」


凛「にゃっ……!」


カイジ「な……何だ……お前っ……! もしかして……置いてかれたのか……?」


凛「にゃっ……!」
ポロポロ


カイジ「ま……まぁ……その……生きていれば……良いことの一つや二つ転がってくるもんさ……」

凛「にゃっ……!」

カイジ「が……頑張れよ……俺が言える立場じゃねぇけどよっ……じゃあ俺は寝るから……」

凛「にゃっ……! にゃっ……!」
ポロポロ

カイジ「あぁ……? もしかして……腹減ってんのか……? ちょっと待ってろよ……ネコ助……」



カイジ……!


まるで自分の家かのように慣れた手付きで冷蔵庫を漁る……!



カイジ「ほら……牛乳でいいよな……? まぁ……ここにいれば食料には困りゃしねぇ……しばらく居ればいいさ……」


凛「にゃっ……! にゃっ……!」
ピチャピチャ


カイジ「週一で掃除に来る使用人の目さえ掻い潜れば……暮らしていける……一生……」


凛「にゃっ……!」



ガチャ……!


唐突に開かれる扉……!


雪崩れ込んでくる黒服の集団……!



黒服「見付けたぞ……カイジっ……!」


カイジ「くっ……! 何でっ……バレたっ……!」

黒服「フフフ……馬鹿か……お前は……? ここは帝愛グループの別荘……足が付くのは当然だろう……?」

カイジ「なっ……!? あ゛あ゛ぁっ……!?」
グニャァァ


黒服「何だお前は……? まぁいい……お前も一緒に来いっ……!」

凛「にゃっ……!?」


カイジ「や……やめろっ……! ネコ助は関係ねぇっ……!」


黒服「さっさと来いっ……!」


凛「にゃっ……! にゃっ……!」
グニャァァ



カイジ……凛……地下行き……!


地上復帰まで……あと……1050年くらいっ……!




━━fin━━

福本式は難しい……
こんな変なスレにお付き合いくださった皆さん、ありがとウィッシュ(メ>ωゞ)メ
ではではー

にゃっ……! ←これ流行らせてくださいねー

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年07月07日 (月) 08:45:24   ID: -iz3Bf-W

凛ちゃ~ん。・゜゜(ノД`)

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