【安価】春香・オブ・ザ・デッド (418)

初めての安価スレさー!
あとは亀更新

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1403699796

【南の島/空港 到着ロビー/AM 8:00】

P「ふぅ……ようやく着いたかあ……」

P「流石に7時間近いフライトは肩が凝るよなぁ……」コキコキ

P「春香、大丈夫か?」

春香「は、はい。元気バッチリです……」

P「笑顔に覇気がないぞ。フライト中少しは寝たか?」

春香「あ、それが全然……」

P「おいおい……日本を夜に発ったのに寝てなかったら体壊すぞ」

春香「だ、だって、飛行機の中であんなに映画見られるなんて知らなかったんですよ!?」

春香「まだ日本じゃ公開してない新作もあったし、気になっちゃって……」

P「まあ確かに機内放送は旅行の楽しみの一つだけどな」

P「どんなん見てたんだ? やっぱりラブストーリーか」

春香「あ、はい。それも見ましたし、コメディも! 後はちょっと怖かったけど、ホラーを……」

P「……ってーと、ゾンビのか。俺も見たけど……」

春香「怖かったんですけど、それ以上に続きが気になるっていうか……もう、没頭してました……」

P「なるほどなぁ……」

春香「はぁ……ちょっとふらふらしちゃいますね」

P「写真集の撮影は明日からだから良いけどな……」

春香「えへへ……これからホテルに行くんですか?」

P「おう、そうだな。今日一日はフリー、んで明日からお仕事、と」

P「南の島。青い空、白い砂浜。そして春香。よく似合うだろうな……」

春香「わ、わたし、頑張りますね!」

P「頼んだぞ。それじゃ、タクシーでホテルに行くか」

春香「はい……、ふわぁ……」

春香(私、天海春香は今日、とある南の島へやって来ています)


春香(それというのも、私の写真集が発売されるにあたって)


春香(ロケーションが海外のこのリゾート地に決定したからなのです!)


春香(そしてなんと、今回はプロデューサーさんと二人きりのお仕事!)


春香(いつもとは違う場所、開放的な気分で、もしかしたら、もしかするかも……)


春香(なーんて、ちょっぴり不埒なことを考えてしまう自分がいるのを否定できないですっ)


春香(――でも)





春香(そんな私の甘い幻想、淡い期待は――)





春香(ただただおぞましい、凄惨な現実に塗り潰されてしまうのでした――)

【ホテル フロント/ AM9:00】

P「ついたついた、ここが今回俺達の泊まるホテルだぞ」

春香「す、すっごい……」

春香「プロデューサーさん……すごいですよ……!」

春香「こ、こんなホテルに泊まれるなんて……」

P「はっはっは、今や押しも押されぬトップアイドルの春香にはピッタリだろ!」

春香「わ、私なんかがこんな所に泊まっちゃって良いんですかね……?」

P「馬鹿言うなよ。春香だから泊まれるんだぞ」

春香「プロデューサーさん……」

P「俺達が泊まるのは30階だったかな。おー、たっけえ……」

春香「30階……高いですね」

P「だな。値段も高いんだこれが」

春香「……も、もしかして、一緒の部屋だったり……!?」

P「しません。二人分部屋あります」

春香「で、ですよね、あはは、冗談ですよぉもう」

春香(べ、べつに、一緒でも良いって言うかむしろ大歓迎……だったりするけど……)

P「……おーい、とっととチェックアウト済ませて荷物置くぞー」

春香「あっ、はい、待ってくださいよー!」

P「おいおい、走るなよ。転ぶぞ。てかふらふらしてる! 怖い!」

春香「は、はい、ごめんなさい……」

【ホテル 30F/ AM9:10】

春香「プロデューサーさん、すごいですね」

P「ん? 何が?」

春香「英語ペラペラだったじゃないですか! チェックインもすごいスムーズだったし」

P「ハリウッド留学の賜物だよ。……とはいっても、英語使う必要もないっちゃないんだが」

春香「え? なんでですか?」

P「ここは日本からの観光客が多いから、日本語も普通に通じることが多いんだ」

P「さっきのは見栄張っただけだ」

春香「そ、そうだったんですか? でもなんで見栄なんて」

P「んー、春香の前では格好いいプロデューサーでいたいからかな」

春香「ぁ、っ……い、いつでもっ、プロデューサーさんは格好いいですよっ!?」

P「はは、ありがとう……照れるな」

春香「えへ……」

P「……んー」ポリポリ

P「……おっ、と、渡し忘れるところだった。これ春香の部屋の鍵な」スッ

春香「あっ……ありがとうございます」


《カードキー》を入手した


P「俺は隣の部屋だ」

春香「部屋、別なんですね」

P「だから当たり前だろう……。ああそうだ、あと部屋に鍵置いたまま外に出るなよ、締め出されるぞ」

春香「気をつけます」

P「まあフロントに言えば開けてくれるだろうけどさ」

P「んで、荷物置いてからだけど。どうする?」

春香「え? どうするって……」

P「春香、さっきから眠そうだからな。ちょっと寝た方が良いんじゃないかと思うんだが」

春香「あ、うーん……」

春香(そう言われると、確かに眠たいし体は重い……)

春香「えっと、それじゃあ……」


安価↓1

1『お言葉に甘えて、ちょっと眠りますね』

2『プロデューサーさん、観光ですよ、観光!』

春香「お言葉に甘えて、ちょっと眠りますね」

P「ん、そうか。それがいい」

春香「明日のお仕事に支障が出たらまずいですもんね」

P「そうだな。プロとしてそこはしっかりしておくべきだ」

春香「それじゃ、天海春香、仮眠に入ります!」

P「わかった。昼飯時になったら電話して起こすよ」

春香「はい、ありがとうございます」

P「じゃ、ゆっくり休めよ」


ガチャッ

春香「……あ、ふわぁ……」

春香「だ、だめだ……ベッドがあると思うと、もう……」

春香「……よいしょ」バフン

春香「わぁ、ふかふか……」

春香「すぐに……寝れそう……」

春香「シャワー……浴びなきゃ、だけど……」

春香「も……む、り……」


春香「……zzz」スヤスヤ

【春香の部屋/ PM03:00】


春香「……んぅ」

春香「…………ん?」

春香「…………」パチクリ

春香「……ふわぁ……よく寝た……」

春香「仮眠のつもりがぐっすり寝ちゃった感じがするなぁ……」

春香「今何時だろ、えっと……」

春香「午後三時……? お昼時はもう過ぎてるんだ……」

春香「あ、プロデューサーさんから着信が二件も」

春香「気付かないで寝ちゃってたんだ……悪い事しちゃったなぁ……」

ウー ウー

春香「……?」

春香「なんだか外が騒がしいような気がする……」

春香「窓からちょっと見てみよう……」


春香「…………?」


春香「島のあちこちで煙が上がってる……のかな……?」

春香「火事……?」

春香(えーっと、どうしよ)


安価↓2

1『とりあえずプロデューサーさんに電話してみよう』

2『部屋から出ようかな……』


春香「とりあえずプロデューサーさんに電話してみよう」

prrrr prrrr

春香「……」


『おかけになった電話番号は――』


春香「……なんで?」

春香「……なんだか、胸騒ぎがするよ……」

春香「あ、そういえばプロデューサーさんからの着信って留守電だ……」


安価↓2

1『AM11:30の方を再生する』

2『PM02:00の方を再生する』

春香「午後二時の……新しい方を……」ピッ

P『春香、聞いてくれ』

P『島がまずいことになってるようだ』

P『お前は部屋から出るな。いいk――こいつっ!』

バギッ、メリッ、グシャ ドカ ア……

P『くっそぉ! なんだってここに……! ちくしょ』


『ア”ーーーー……』ブツッ


春香「な、なに!? なんなの!?」

春香「何が起こってるの……プロデューサーさんは……!?」

春香「と、とにかく落ち着いて、ここは……」


安価↓2

1『プロデューサーさんの部屋に行こう』

2『留守電の向こうで聞こえた音……なにかに……』

春香「留守電の向こうで聞こえた音……なにかに……」

春香「…………」

春香「……呻き声……」

春香「映画で観た……」

春香「ま、まさか……そんなわけ……」

春香「ぞ、ゾンビだなんて、アハハ……馬鹿な……」

春香「…………」ゴクリ

春香「落ち着こう……留守電の向こうでの呻き声の主がか、仮にゾンビだとしたら」

春香「……プロデューサーさんは、ゾンビと出会って……」

春香「携帯電話は弾みで、壊れた……と、か……?」

春香「…………」

春香「いや、ダメ、違う。そんな想像」


安価↓3

1『プロデューサーさんの部屋に行く!』

2『……ぶ、武器になりそうなもの、一応探しとこうかなー、なんて……』

3『部屋で待とう……』

春香「……ぶ、武器になりそうなもの、一応探しとこうかなー、なんて……」

春香「そ、そう、だってもし本当に現われたらまずいわけだし」

春香「え、映画で勉強したし……!」

春香「……ッ、なにか、武器になるような……」

春香「えーと、これでもない」ドタドタ

春香「ああでもない……」バッタン

春香「うーん……これはいいかも……」

春香「えっと……だめ……」



春香「あったのはこの二つかぁ……」


安価↓1

1『物干し竿にしよう』

2『テニスラケットにしよう』

春香「う、うん……テニスラケットにしよう」

春香「こ、これならステージでもって踊ったりとかもあったからね」

春香「これで、あ、アレが出ても大丈夫!」

春香「よし、それじゃあ……どうしようかな……」


安価↓2

1『プロデューサーさんの安否を確かめたい』

2『言いつけ通り、部屋にいよう』

春香「……プロデューサーさんの安否を確かめたい……!」

春香「留守電の声……尋常じゃなかった……」

春香「……ッ、大丈夫、ゾンビじゃない、ゾンビじゃない……」

春香「……いやゾンビじゃなくても普通に怖いけど……」

春香「でもだって、携帯が急に通じなくなるなんて絶対おかしいもん……」

春香「……行こう!」

ガチャッ


春香「……ッ!」

【ホテル 30F/ PM03:20】

春香「…………」オソルオソル

春香「思ってたより、普通だ……」

春香「……特に何かがおかしいってわけじゃ……」

春香「あ……れ?」

春香「……絨毯が赤いからわからないけど……この染み……」

春香「もしかして……」

春香「い、いやいや! まさかね!」

春香「と、とりあえずプロデューサーさんの部屋の前に来たけど……」

春香「ドア……開いてる……」

春香「……何か挟まってるからドアが開いてるんだ……。これ、靴……?」

春香「……」ゴクリ

春香「……そーっと……」

バッ



春香「――!」



春香(そこにあったのは、赤い海。ただただ赤が広がっている部屋)

春香(内装は激しい戦闘があったことを思わせるほどにぼろぼろで、壁には……)

春香(手の、痕が……赤く……無数に……っ)

春香(そして、ドアをつっかえていたのは……ただの靴じゃあ、なくて)


春香(血溜りに沈む……物言わぬ……ひ、と……)


春香(側にはひしゃげた眼鏡と……)


春香(携帯、電話が……)

春香(どう、すればいいの……?)


安価↓2

行動指定

春香(倒れている人のことは……今は、考えない……)

春香「け、携帯電話を……」

春香「……これ、プロデューサーさんのだ……」

春香「…………ッ」

春香「……」ポチポチ

春香「だめだ……完全に壊れてる……」

春香「っ……」


安価↓2

1『この部屋でいったい何があったんだろう……』

2『この部屋にはいられないよ……』

春香「この部屋でいったい何があったんだろう……」

春香「……血、だよね……この、手形……」ゾクッ

春香「内装品はぐちゃぐちゃ……とにかく暴れ回ったみたいだ……」

春香「壁紙にはひっかき傷……」

春香「……あと、入り口付近の……」

春香「……死んでる……ん、だよね……」

春香「…………」


安価↓2

行動指定

春香「……見たくない……」

春香「見たら……見た結果が……」

春香「もしも想像通りだとしたら……」

春香「それは……きっと……」

春香「…………」

春香「……でも、見なくちゃ……始まらない……よね……」

春香(…………部屋の状況を考えるに)

春香(プロデューサーさんは誰かと争って、結果部屋がこんなことになった……)

春香(映画で観た……ゾンビは……鋭い爪で人の首とか、お腹とか引っ掻いてたっけ……)

春香(…………本当に、ゾンビなの?)

春香(血溜りに、血塗れで……そして倒れているのは……)


春香「……ラケット、用意、よし」

春香「……うつぶせで……顔が見えない……」

春香「っ……ラケットで、そっと……」ソロッ




春香「――ッ!!」



春香(……私はバスルームに駆け込んで、胃の中にある物全てを吐き出してしまっていた)

春香(アイドルがリバースだとか、そんなのは最早些事だ)

春香(血溜りに倒れていたのは死体。顔は……判別出来ないほどにグチャグチャで)

春香(ただただ赤黒い何かが……ッ)

春香「……っ、はぁッ……!」

春香「……落ち着いて……落ち着いて、天海春香……」

春香「死体……死体、だけど……まだ、決まったわけじゃないんだから……」

春香「プロデューサーさんじゃない可能性だって……あるんだ……」

春香「…………」


安価↓2

1『死体がプロデューサーさんじゃないとしたら、いったい、本人は……?』

2『……ずっと気にしてなかったけど、どうしてこんなに静かなんだろう』

春香「……ずっと気にしてなかったけど、どうしてこんなに静かなんだろう……」

春香「…………」

春香「……映画で観た……」

春香「静かで、何も無い時ほど、危ないんだ……」

春香「ずっと同じところにいると……」

春香「……」ブルッ

春香「この部屋にも長居はしない方が良い、だろうね……」


安価↓2

1『……なにか有用な物があるかも知れない、もう少しこの部屋を調べよう』

2『すぐに部屋を出よう』

春香「すぐに出よう……」

春香「……ッ」

バッ

春香「……廊下は、まだ、なにもない……」

春香「…………部屋に、戻った方が良いかな……」

春香「……どうしよう」

春香「……でも、一ヶ所に留まるのは怖い……」

春香「…………」


安価↓2

1『自分の部屋に戻る』

2『プロデューサーさんは生きてると信じて探しに行く』

3『まずはもっと広いところに出るべき、なのかもしれない……』

春香「……こんな狭いところにいたら、危ないよね」

春香「……」

春香「大丈夫……大丈夫……」

春香「広いところ……広いところといえば、やっぱり1F……?」

春香「プールもあるんだっけ……屋上とかも広いかも知れないけど……」

春香「あとは……ああ、ダメだ……私、ホテルのこと何にも知らないや……」

春香「どうしようかな……」


安価↓2

行動指定

春香「……階段を使って下へ行ってみよう……」

春香「…………」ゴクリ

春香「…………あ、これフロアマップだ……」

春香「廊下と直接通じてる普通の階段と」

春香「非常階段があるんだ……」

春香「……どっちを使うべきだろう……」


安価↓2

1『普通の階段でいこう』

2『非常階段でいこう』

3『エレベーターしかないっしょ→』

春香「よ、よし、普通の階段で行こう……」

春香「……」

春香「……」

春香「…………」

春香「うう、足が進まない……」

春香「でも、ここでいかなきゃ、もう何が起こってもおかしくないんだから……!」

春香「っ……!」


春香(…………)

春香(階段のそこかしこには、血を流して倒れている人たちの姿があった)

春香(……その姿はまさしく映画で観た……犠牲者のそれと同じで……)

春香(皆が皆一様に……体のどこかを、喰い千切られてしまったような……そんな……怪我を……)



春香(私は自分が、やはりとんでもないことに巻き込まれているのだということを否応なしに思い知らされた)

【ホテル 29F/ PM03:40】

春香「……」

春香(……こっちは、もっと酷い)

春香(30Fの廊下は綺麗だった分、まだマシだったのだと思い知る)

春香(29Fの廊下に立ち籠めるのは、鉄の臭い……)

春香(そして息絶えた人々の姿……)

春香(想像通りであるならば、やはりここに長居するべきではないのだろう)

春香(調度品が散らばっているせいで死角も多い)

春香(…………)


安価↓2

1『まだ階段で下っていこう』

2『非常階段を使おう』

3『29Fを探索する』

春香「まだ階段で行けるはず……」

春香「…………」

春香(ラケットを握りしめる手が汗ばむのを感じる)

春香(今さらになって、ラケットという存在の心細さに気付いてしまった)

春香(29Fを探索してみれば、少しはマシな武器を得られたのかも知れない……)

春香(今さら考えても、遅いことだけれど)

春香「……足を止めるわけには、いかない……」グッ


ズザザザザザザ

春香(横――何かが滑り落ちて……)

春香「ッ!?」

春香「……っ、し、死体……」


安価↓1

1『振り向く』

2『一目散に駆け下りる』

春香(死体が落ちてきた……後ろに何かがいる……!)

春香(逃げなきゃ……!)

春香「……っ」

春香「あっ――!」カツッ

春香(咄嗟に走り出したのは、良い判断だったかと思う)

春香(けど私は、自分の特技をすっかり失念していたのだ)

春香(《団結》でも歌っている)

春香(今朝、プロデューサーさんも、言っていた)


P『おいおい、走るなよ。転ぶぞ』


春香(――私は見事に、転んだ)


ドンガラガッシャン

春香「い、つつ……」

春香「……」

春香「あ……、あぁ……」ガタガタ


春香(踊り場に転げ落ちた私が階上に見たのは)

春香(白濁した虚ろな瞳でこちらを見据える……なにか)


春香(……ああ、間違いない)


春香(もう、疑いようがない)


春香(わたしは……)


春香(私は、間違いなく……)


春香(……映画と同じ世界に、立っている……)

春香「っ、くっ!」

春香(すぐに立ち上がり、私は階段を下る)

春香(ゾンビは走れない。映画で観た。向こうが一人なら、落ち着いて逃げれば問題ない)

春香(……はずだ)

春香「……でも、ほんとに……ゾンビが……」

春香「…………」グスッ

春香「怖いよ……」

春香「……ッ」

春香(ダメだ、泣いていても何も始まらない……)

春香(気付けば、28Fに辿り着いていた)

春香(……もう、ゾンビと遭遇してもおかしくない頃だろうか)


安価↓3

1『階段で下っていく』

2『28Fを探索する』

久々にショーン・オブ・ザ・デッドとかバタリアンを見たから書きたくなっちゃったんだなぁ

現在のステータス

天海春香 状態:正常

所持品
《カードキー(自分の部屋)》
《携帯電話(春香)》
《携帯電話(P)》
《テニスラケット》

前回安価『28Fを探索する』

春香「……28Fに着いた……」

春香「あんまり長いことこの階にだっていられないけど」

春香「この状況を切り抜けるための何かが欲しい……」

春香「武器でも、情報でも、たとえば生存者でも……」

春香「……まずは、どうしよう……」


安価↓1

1『武器を探そう』

2『情報を得たいな……』

3『無事な人は……』

春香「武器を探そう……」

春香「ラケットじゃいくらなんでも心もとなさ過ぎるよ……」

春香「……映画だったら、銃とか使ってたよね……」

春香「私にも使えるのかな……」

春香「…………」

春香「……たぶん、無理だろうなあ……」

春香(さて、武器を探すなら……)


安価↓1

1『部屋から探そう』

2『……死体から探そう』

春香「……部屋から探そう」

春香(……死体漁りは、ね……)

春香「……開いている部屋は……?」

春香「あ。あった……」

春香「……うん、入ろう」

ガチャッ

春香(特に変哲のない部屋だ)

春香(例によって部屋が乱れているけれど)

春香「……何かあるかな」

春香「トランクケースがあった」

春香「あと、木製のバット……」

春香「めぼしい物はこの二つ……」

春香「……部屋をもう少し探せば、トランクの鍵があるかも」

春香「でも時間は取られるだろうな」

春香「バットは少し重い。でもラケットよりはマシかも」

春香「……ラケットとバットは二者択一になるね」

春香「さあ、どうしよう……」


安価↓1

1『トランクケースの鍵を探す』

2『ラケットを捨ててバットを使おう』

3『このままラケットで行く』

春香「よし……ラケットは捨ててバットを使おう」

春香「結局このラケットでゾンビを殴りはしなかったな」

春香「……プロデューサーさんの部屋に倒れていたゾンビの顔を見るために使ったくらい」

春香「……プロデューサーさん……」ギュッ

春香「大丈夫……顔はぐちゃぐちゃだったし……思えば、服装が違うはず……」

春香「……」

春香「この部屋に用はない……出よう」

ガチャッ

春香「……!」

ゾンビ「…………」フラフラ

春香(ゾンビが二体……階段への道を塞ぐように歩いている)

春香(……採る道はいくつかある)


安価↓2

1『ゾンビの脇をすり抜け階段へ』

2『ゾンビと交戦』

3『階段以外で階を移動する手段を探す』

春香「……階段以外でも階を移動する手段はあるはず」

春香「……無理にゾンビに近づく必要はないよね……」

春香「……」スタスタ

春香「あ……」

春香「フロアマップだ……」

春香「……やっぱり、階段、非常階段、エレベーターの三択か……」


春香「ホテルは長方形が東西に伸びてる形になっていて」

春香「東の端に私が使ってきた階段」

春香「中央にエレベーターと、別の階段がある」

春香「私の現在位置は東と中央の間らへん」

春香「そして西は非常階段……」

春香「非常階段なのに辿り着くのが一番大変ってどういうこと……」ハァ

春香「……まだゾンビはこっちに気付いてない。考えよう」


安価↓1

行動指定

周りに消化器ってありますか?
あるならそれを上から落としてゾンビに奇襲
ないなら非常階段へ

>>117
任務了解
申し訳ないが夜まで席外します

あと時間入れ忘れてた

>>101
【ホテル 28F/ PM03:50】

>>107
【ホテル 28F/ PM04:10】

>>116
【ホテル 28F/ PM04:20】


全然ゾンビが出てきてないよ~うあうあ~!

初めての安価スレとはいえ、色々反省点が

情報の開示量が少ないんじゃないか
行動指定安価が少ないから行動にバリエーションがないのではないか
安価に誘導ありすぎ

自分で思いつくのはこの3つ
どんなもんが適正なバランスなんでしょうね?

ご意見ありがとうございました。

再開します

【ホテル 28F 東階段側/ PM04:30】

春香「……階段の踊り場にもゾンビがいる……」

春香「駆け抜けるのは可能だろうけど……さっきみたいに転んだらまずいよね」

春香「それに踊り場で交戦なんてのは避けなくちゃ……」

春香「何か使えそうな物は……」キョロキョロ


春香「……あ、消化器」


春香「結構重いし……これを上から落とせば奇襲になるかな……」

春香「よい、しょ……うん、放り投げるくらいならなんとか」

春香「…………よし、やろう」キッ


春香「――いっけえっ!」


安価↓1 

コンマ55以上で奇襲成功 以下で失敗

春香(――あっ、手がすべっ……)

ガコン、ガシャン、

ゾンビ「……う゛……」

春香「っ……!」

春香(やっちゃった……。いや、でも相手は一体……強行突破は出来るはず)

春香(それか一度退いて違う道から進むか)

春香(二つに一つだ!)


安価↓1

1『強行突破して27Fへ』

2『一度退いて違う道を探す』

春香「よし、ここは一旦退いて――」クルッ

ゾンビ「……ヴ、ぁ……」ユラユラ

春香「――ひっ!?」

春香(……いつの間に後ろに……!)

ゾンビ「ヴァァァァァ……」ガシッ

春香「っ、は、はなして……!」チラッ

ゾンビ「……う……」コツコツ

春香(踊り場のゾンビも……!?)

春香「ば、バットで……!」


安価↓1

コンマ35以上で振りほどき成功 以下で失敗 ゾロ目で特殊成功

春香「離してッ!」バッ

ゾンビ「ゥ……」ヨロッ

春香「ごめん、なさいっ!」ヒュンッ!

春香(渾身の突き飛ばしからの振り下ろし)

春香(私のバットは運良くゾンビの頭のど真ん中に落ちた)

春香(鈍いモノを殴り、堅い物が砕けた感覚が手を伝わる……)

春香(だけど、迷ってはいられない。文字通り、生きるか死ぬかの瀬戸際だ)

ゾンビ「ォ、ォ……」バタッ

春香(こちらへ登ってくるゾンビの脇をすり抜け、私は急いで階段を下った)

春香(――私はどうにか、生き延びたのだ)

【ホテル 27F 東階段側/ PM04:50】

春香「27Fに着いた」

春香「時間を携帯で確認しておこう……」パカッ

春香「……。もう、五時近いんだ……」

春香「この階では何をするべきなのかな……」

春香「……プロデューサーさん……。みんな……」

春香「生きて、会えるかな……」グスッ

春香「……」


安価↓2

行動指定

春香「……28Fで見たフロアマップ通りなら」

春香「今降りてきた階段と、中央エレベーター付近の階段」

春香「後は西側の非常階段があるはず……」

春香「……現在位置は東端で、中央までの道は遮蔽物が多い……」

春香「物陰にはゾンビがいるかも知れないよね……」

春香「……あと、ここから見る限り入れる部屋もありそうだな……」

春香「……どうしよう」


安価↓1

1『中央へ進む』

2『部屋へ入ってみる』

3『東階段を下る あるいは 上る』

4『その他(行動指定)』

書き忘れた 下るか上るかの指定をお願い致します

(流れ的に下ると見なして進めます 次回以降気をつけます)

春香「27Fの探索は止めておこう……」

春香「あまり時間を掛けない方が良いよね」

春香「映画では時間が経った分ゾンビが増えてたし……」

春香「素直に下に降りるのが一番良い気がする……」

春香「……」キョロキョロ

春香「うん、踊り場にもいない。行こう!」

タッタッタッ

【ホテル 26F 東階段側/ PM05:00】

春香「午後五時ぴったりだ……」

春香「そういえば今日こんな事になっちゃって……」

春香「お仕事とかどうなるんだろ……?」ウーン

春香「……って」

春香「生き残れなきゃ意味がないか……」

春香「あはは、そもそもプロデューサーさんがいないんじゃ……」

春香「だから……暗くなるのはダメだってば……!」

春香「よし、頑張ろう……」

春香「26Fも、概ね今までの階と印象は変わらない」

春香「レイアウトも変わらないし……」

春香「遮蔽物の数と、あとはゾンビが数体歩いているのが見えるくらいだね……」

春香「……25Fに向かう階段の踊り場にも数体ゾンビがいる……」

春香「うん、まだ気付いてない」

春香「……消火器も、ある」

春香「ドアが開いてる部屋も、ちらほら」

春香「やれることは、多そう……」


安価↓1

行動指定

春香「よし、ドアが開いてる部屋に入ろう」

春香「正直、私が抱えてる情報って少なすぎるよね」

春香「ホテルのことも知らなければ、何が起こってるかもわからない」

春香「そういえば助けとかって来たりするのかな……?」

春香「まあいいや、とりあえずこの部屋に……」

春香「バットを持って……!」

バッ

【ホテル 26F 東階段側 部屋/ PM05:10】

春香「……特に誰もいない、か」

春香「…………」ソロリソロリ

春香「あんまりグチャグチャじゃないけど……」

春香「壁一面が血だらけだよ……」ウエッ

春香「……はは、なんかもう見慣れて来ちゃったかも……」

春香「アイドルとしてどうなんだろう……」

春香「スプラッタ系アイドル……天海春香……なんてね」

ゾンビ「……う、ゥァ……!」ユラッ

春香「――!?」クルッ

春香(ゾンビ! ドアの陰にいたんだ!)

春香(ここは――!)


安価↓2

1『スプラッタ系アイドル天海春香の本領発揮(交戦する)』

2『スタコラサッサですよ!(逃亡する)』

春香「いっけえええ!」ビュオッ

ゾンビ「ゥ、ア」バコッ

春香「よ、よしっ、手応えアリ!」

ゾンビ「……」バタッ

春香「ふぅ……よかった……」

春香「……起きないよね」

春香「よし……あれ、ドアいつの間にか閉まってる」

春香「逃げようとしてたらドアに手間取ってたよね……」

春香「危ない危ない……」

春香「……さて、どうしようかな」


安価↓1

1『この部屋をもう少し調べてみる』

2『部屋を後にする』

春香「うん、折角安全は確保したんだしもう少し部屋を調べてみよう……」

春香「……………………」ガサゴソ

春香「…………」ガサゴソ

春香「……」ガサゴソ


春香「……うん……」

春香「武器になりそうな物は特になし」

春香「でも、ホテルのパンフレットが手に入ったよ」

春香「これでホテルに何があるかがわかる……」ペラッ

《フロアガイド》

屋上(ヘリポート有)

35F 展望レストラン

6-34F 客室

5F ジム

4F シアター

3F レストラン

2F プール

1F フロント

B1F 射撃場

B2-4F 地下駐車場



《エレベーター案内》

エレベーター:地下以外全階停止

地下直通エレベーター:B1-4F、1F、10F、20F、30F、35F



《アクセス》

空港まで:徒歩2時間

ショッピングモールまで:徒歩30分

春香「このホテル、結構色々あるんだね……」

春香「それに射撃場なんてあるんだ……」

春香「……上手くすれば、武器になるかな……」

春香「屋上にはヘリポートかあ……」

春香「ヘリで脱出……燃えさかる街をバックに私の戦いはまだまだ続く……」

春香「……はぁ、無駄な妄想だよね……」

春香「レストラン、シアター、ジム……立て籠もるのには使えそう」

春香「35Fのレストランもか……。ここからだと近い方だけど……ううん……」

春香「後、気になるのはホテル近辺の施設……」

春香「ショッピングモールって……出来すぎだなぁ……」

【ホテル 26F 東階段側 部屋/ PM05:20】

春香「さて……ホテルについては情報を得られた……」

春香「後は……ここからどうやって生き延びるか、かあ……」

春香「……プロデューサーさんはきっと、生きてるよね……」

春香「…………」

春香(どうしよう、かな)


安価↓1

行動指定

春香「……そういえば、まだ電気って生きてるのかな」

春香「日が出てるから気にしてなかった……」

春香「電気が死んでるんじゃ探索はより辛くなるもんね……」

春香「えっと、あ、リモコン。テレビ、つくかなあ……」ポチッ


『んあー!』パンパンッ


春香「え……って、ふわぁぁっ!? こ、これって……えっと」

春香「…………」のヮの

春香「…………」ジーッ

春香「…………」ゴクリ

春香「――って、!」ブチッ

春香「……はぁ……あ、焦った……」

春香「ま、まったく……」

春香「でも電気は生きてるんだ……うん、それがわかっただけでも収穫だよね」

春香「もうこの部屋に用はないかな……」

ガチャッ

ゾンビ「……ヴォオオオオ!」バッ

春香(そんなっ! 部屋を出たらいきなり目の前にって!)

春香(飛びかかってくる! 迷ってられないッ)


安価↓1

1『バットで応戦』

2『横に転がる』

春香(横に転がれば――!)バッ

ゾンビ「ヴオオオオオ」ガコンッ

春香(よし、ドアに当たった! 今の内に退いて……)スタッ

ガシッ

春香(えっ? 掴まれ……)

ゾンビ「…………ヴぁぁぁぁ」ハイズリ

春香(すぐ側にいたんだ……!)

春香(ここはもう一つしかない、足を掴んでるゾンビを斃さなきゃ――!)


安価↓2

コンマ奇数で成功 偶数で失敗

春香(落ち着いて……落ち着きつつ、急いで、狙う――!)

春香「今ッ!」

スパァンッ  グチャッ

春香(うっ……)

春香(私の渾身の一撃はゾンビの側頭にクリーンヒットした……)

春香(ゾンビに食べられていてか。あるいは、ゾンビになったから脆くなっているのか)

春香(その顔は野球のボールよろしく鋭いライナーを描いて壁に叩きつけられた)

春香(ずるりと壁を滴り落ちる血と脳漿、そして床に転がる眼球らしき小さななにか……)


春香(脳裏に焼き付いたそれらを振り払うように、私は一目散に駆けだした)

春香(振り返るとドアにぶつかったゾンビがこちらを追ってきている)

春香(相手が走れないのだけは救いだ)


安価↓1

1『東階段を使い25Fへ降りる』

2『追ってくるゾンビに応戦』

3『その他(自由行動指定)』

25Fへ降りる 了解

またもちょっと席外します

【ホテル 25F 東階段側/ PM05:30】

春香「なんとか……25F……」ハァ

春香「ギリギリで助かってる感じだね……」

春香「……一人って、本当に心細いな」

春香「……さて、25F……やっぱりゾンビが数体徘徊してる……」

春香「他は……あれ?」


???「……」タッタッタ


春香「あの機敏な動きは……生きてる人……!?」

春香「中央に走っていったけど……」

春香「どうしよう……」


安価↓1

1『東階段を使って24Fへ』

2『人影を追う』

3『周囲を調べる』

4『その他(自由行動指定)』

春香「追いかけよう……!」

春香「生きてる人がいるなら、協力して何とか……!」

春香「……よしっ!」

タッタッタッ



春香「……中央部に着いた、けど……どこに行ったんだろう……?」キョロキョロ

サマシ…メヲ……
タシ……サンヨ……チャン……

春香「声……?」

……ラレタ……
……スケナキャ……ウゥ……

春香「もう少し先の物陰から聞こえてくる……」

春香「……ゾンビの声じゃない……」

春香「…………」


安価↓1

1『声のする方へ行ってみる』

2『……東階段へ戻る』

3『近くの部屋に入って様子を伺う』

1

春香「……行ってみよう」ゴクリ

春香「…………」ソロソロ

春香「あのー……すいませーん……」

……チャン、……チャン……

春香「もしもし、あの……生存者の方ですか……?」

春香「……聞こえてますかー?」

春香(……この物陰に屈んでるのかな……)ソーッ

……チャン……アイニキテクレタ……?

春香「へ?」


女性「可愛い可愛い私の赤ちゃん……お母さんに会いに来てくれたのね……?」ギョロッ


春香「ひっ――!?」


春香(私が目にしたのは上半身の殆どを真っ赤に染め上げた女の人……)

春香(その細い腕の先には内蔵がはみ出たまま物言わぬ赤ちゃんを抱いていて……)


春香(彼女の焦点の合わない瞳からは、おおよそ正気というものを感じることは出来なかった)

あ…

春香(この人は生き延びてはいるけれど……)

春香(赤ちゃんを失ったことで狂ってしまったんだ……)


女性「ァあああああァァあああァァン」バッ

春香「きゃあっ!?」ドスンッ

春香(――私がそう理解したのと、赤ちゃんを投げ捨てた女性が私に飛びかかってくるのはほぼ同時だった)

春香(もの凄い力で床に押さえつけられる……!)

女性「離さない離さない二度と離さない我赤ちゃんチャンチャンチャン私の大事な大事大事大事」

春香「く……ッ! なんで力、こんなに強いの……!」

女性「助けられなくてごめんなさいごめんなさいゴメンごめん許して許して嗚呼あああ許しテエエエエ」

女性「デモ大きくなって会いにキテクレタ来た来たきたキタワタシのダイジナ」

女性「もうハナサナイずっとイッショ一緒ヨイッショにイって上げるワ」

春香(もう完全に正気を失ってる……どうにかして逃げ出さないと……!)

春香「――どうすれば!」


安価↓1

1『……お母さん、離して!』

2『あなたのお子さんは亡くなったんです!』

3『渾身のヘッドバット』

部屋の中で聞き耳立てときゃよかった…
安価下

春香「――こんのおっ!」ドンッ

女性「あぐっ――!」

春香「――いっつ……」

春香(やった、でも力が弱まった……!)

春香(今の内に……!)スルッ

春香「はぁっ、はぁっ……」

女性「ナンデ、逃げるの……お母さんが貴方を殺してしまったかラ……?」ヨロッ

春香「…………」


安価↓2

1『無言で逃げる』

2『現実を突きつける』

3『バットで女性をぶん殴る』

2

春香(このまま逃げることは出来る……)

春香(でも、そんなんじゃ、この子も、お母さんも浮かばれないよ)チラッ

春香「……お母さん、目を覚ましてください」スタスタ

春香「この子は……もう、亡くなっているんです……」

女性「う、あぁ……!」

春香「……目を逸らすな!」

春香「どれだけ辛いことか、私には想像つかないけど……!」

春香「それでも、あなたがこうして生きてる以上は、生きるために戦うべきでしょう!」

女性「…………ああ、あああああ……!」

女性「でも、だって……ワタシノ……この子は、世界で一番大事な……!」

春香「……この子だって、あなたが死ぬのを良しとはしないはずですよ……」

女性「ああ……うわあああああああああああ……!」ガクッ


春香(それからお母さんは5分ほど泣き続けた)

春香さんマジ閣下

女性「ごめんなさい……」

春香「……いえ。私こそ偉そうなことを言いました」

女性「……どうして、こんなことになってしまったんでしょうね」

春香「…………わからないです」

女性「どうしてこの子が死ななければならなかったのか……私が代わりになってあげられていたら」ダキッ

春香「お母さん……」

春香(臓物を無惨に晒したままの赤ちゃんを、それでもこの人は愛おしげに抱きしめた)

春香(母の愛とは、こういうものなのかもしれな――)

赤ちゃん「 」ピクッ

女性「えっ……いま、動い」

春香「だめ――ッ」


赤ちゃん「ヴァあァああァ!」ガブッ


女性「あああああああああああああっ!」

春香(酷いよ……こんなの……!)

春香「お母さん、もうダメです……その子を離して!」

赤ちゃん「ヴァァァ、グぁぁああ」ガブッベチャッ

女性「いえ、ダメよ……ッ」

春香「だって! そんな!」

女性「どんなことになっても、この子は私の大事な大事な子……」

女性「本当は、こう終わりたかったのよ……」

赤ちゃん「ウァァァァ、ヴオオァァァ……」

春香「お母さん……」

女性「……こうして食べられたら私もこの子みたいになるのよね……」

春香「……おそらくは」

女性「ずっと一緒にいられるのね……」

女性「あなたは頑張って生き延びてくださいね……」

女性「ほら、このエレベーター、まだ生きてるから……」ポチッ

春香(赤ちゃんに首や肩の肉を食べられ続けながら……女性はエレベーターの呼び鈴を押した)

チーン

春香(間抜けな音と共に開くエレベーターの扉……)

春香(そして――)

ゾンビ「ヴォオオァアアアアア……」

春香(エレベーターに籠もっていたゾンビが三体ほど、こちらに這い出てきた!)

春香「こんな……っ」

女性「大丈夫、大丈夫、よ……」スッ

春香「えっ」

女性「さあ、私をお食べなさいな……!」バッ

ゾンビ「ヴ……ァ、グ、アアアッ!」ガバッ

女性「ああああああああアアアアアアアアアアアアアッ!」

春香「っ――!」

春香(私を押し退け前に出たお母さんが、エレベーターから出てきたゾンビの餌食になる)


女性「はや、く、エレベーターに……ああああギャああああアアアアアあああああああっ!」


春香「くッ――絶対に、あなたのことは忘れませんから!」バッ


春香(エレベーターに飛び乗った私は、閉るボタンを連打した)

春香(徐々に閉じ行くドアの向こうで、力すら失ったお母さんの両脚が見えた……)

【ホテル エレベーター 25F停止中 / PM06:00】

春香「…………」ペタリ

春香「…………」

春香(座り込み、私は考える)

春香(……あのまま女性の目を覚まさないでいれば、女性はゾンビに生きながら食べられることはなかった)

春香(だけどあの人が最後に母親に戻ったからこそ、私がこうしてエレベーターに乗ることが出来ている)

春香(ちょっとした選択ひとつひとつが、その先にある未来を大きく動かしてしまうのだろう……)

春香「…………」

春香(考えることは尽きない。敵になり得るのはゾンビだけではないのかもしれないと……)

春香「……まずは、どう、しようかな……」


安価↓2

行動指定

3階へ

春香「5Fより下は施設だから……生存者のいる可能性はより高いはず……」

春香「立て籠もってたりした相手が狂ってしまっていたらそれはもう……どうしようもないけど」

春香「でも、ずっと客室を下っていくよりは……」

春香「よし、5Fに向かおう……ジムだったら、何かより使えるものがあるかもしれない……」ポチッ

春香「…………」

春香「……いったい、何が私のゴールなんだろう……」

春香「プロデューサーさんに会いたい……生きていてくださいね……」


グオングオングオン

【ホテル エレベーター 5F停止中/ PM06:10】

チーン

春香(――ついた)

春香「……慎重に……慎重に……」

春香「…………」ソロッ


春香(エレベーターから出ると、ジムの入り口と受付があった)

春香(ジムの入り口にはジム内の機材でバリケードが作られている……)

春香「ということは、生存者がいる!」

春香「……ああ、ようやく……!」


安価↓1

1『ジムの中へ』

2『まずは誰かを呼んでみる』

春香「すみませーん! 誰かいませんかー!」

春香「あの、中に入れて欲しいんですけどー!」

ザワザワ

春香(私の声が届いたのか、俄かに声がきこえてきた)

春香(なんと言ってるのかはわからないけど……)

ザワザワ

男性「……」スタスタスタ

春香(その内、男の人がバリケードの方へ歩いてきて……)

男性「……」スチャッ

春香(私に銃を向けてきた――)


安価↓1

1『て、敵じゃありませんってば!』

2『私は天海春香です! トレードマークは頭のリボン!』

3『え、えーっと、ヘルプミー?』

春香「え、えーっと、ヘルプミー?」

男性「…………」

春香「エクスキューズミー、ま、マイネームイズ」

男性「……いや、日本語わかるから」

春香「あ、はい」

男性「入りな」

春香「ありがとうございます!」

春香(……そう言って男の人はバリケードをどかしてくれた)

春香(歩いていく男の人に着いていきながら、私は辺りを見回す)


春香(バリケードにジムの器具を使っている分、ジム内は広い)

春香(大体20人くらいがここに立て籠もっているのだろうか)

春香(みんな結構ガタイが良い。肉弾戦でも勝てるんだろうか、などと益体もないことを考えてしまう)

春香(ジムの人たちはもう私への興味をなくしたのか、思い思いの行動を取っている)

男性「……ふう」クルッ

春香(適当なところで男の人が足を止め、こちらへ振り返った)

男性「嬢ちゃん、よく生き延びたな」

春香「え? ええ、まあ、思い切りが大事ですよね! みたいな……」

男性「そうか……大した嬢ちゃんだな」

春香「いえ……」

男性「何か聞きたいことがあったら答えるが、なにかあるか?」

春香「うーんと、そうですね……」


安価↓1

自由質問

春香「これからどうするつもりなのか教えて貰っても良いですか?」

男性「これからか……」フム

春香「?」

男性「俺達は特に何かを考えてここに集まったわけじゃないんだ」

春香「へっ」

男性「ホテルから逃げるのも、食料を求めてレストランへ向かうのも」

男性「ショッピングモールへ行くのも、空港に向かうのも」

男性「何もかも君の自由だ。いや、全員自由だな。全員が全員の行動に一切介入しない」

男性「ここは一種の休憩所だと思ってくれれば楽だろう。食料調達も自分でこなすんだ」

春香「きょ、協力して脱出とかは……」

男性「君がここにいる誰かを説得して逃げるのは自由だとも。だが進んでそうする気配は今のところ無いな」

男性「ホテルにいる以上食料や水には困らないし、救援を待つ心づもりのヤツが多いんだ」

男性「さて、質問の答えはこんなところでいいかな?」

春香「あ……えっと」


安価↓1

1『もうちょっとお尋ねしたいことが(自由質問)』

2『いえ……ありがとうございました』

とりあえず仮眠取ろう(提案)
安価下

春香「あの……実は探している人がいて……」

男性「探し人か。ハハハ、これか?」コユビ

春香「ちっ、違いますよ……ゆくゆくはそうなれたら良いかなって思わないでも……じゃなくて!」

春香「日本人でスーツを着てて……えっと……」

男性「写真とかはないのか?」

春香「写真……あ、携帯に……」

春香「……この人とはぐれてしまったんです! 何かご存じないですか?」


安価↓1

1『プロデューサーさんとのツーショットを見せる』

2『シャワー後のプロデューサーさん(小鳥さんから貰った隠し撮り)を見せる』

1

男性「嬢ちゃん……このアングルは……」

春香「い、いやっ、これはそのっ、別にやましくないですよ!?」

春香「事務所のシャワーを使ってるプロデューサーさんを、小鳥さんが……」

男性「まあ、いいけどな……」

春香(男の人との距離を感じる……)

男性「……ふむ、ふむふむ……」ジーッ

春香「お心当たりが……?」

男性「良いカラダしてるな」

春香「ちょ」

男性「……冗談だ。この人なら1Fで見た気がするな。15時半頃だった」

春香(ってことは、私が見た死体はプロデューサーさんじゃない!)

春香「そ、その後どこかへ行ってたとかは……!?」

男性「うーん、そうだな……フロントに『マスターキーを貸してくれ』って言ってたかな?」

春香「マスターキー……」

男性「悪いが俺にはそれくらいしかわからないな」

春香「い、いえ……ありがとうございます!」

春香(生きてる……生きてるんだ、プロデューサーさん!)

【ホテル 5F ジム/ PM06:30】

春香(男の人との会話を終え、私はジムでこれからどうするかを考えていた)


安価↓2

行動指定



--------

【現状まとめ】

天海春香 状態:返り血

所持品
《カードキー(自分の部屋)》
《携帯電話(春香)》
《携帯電話(P)》
《バット》

--------

春香「安全地帯にいると自分に目を向けられるね……」

春香「……服も汗と血で汚れてるよ……」

春香「うー……とりあえず拭こう……」

春香「アイドルが血塗れって……はぁ……」

春香「あ、シャワーあるんだ。流石ジム」

春香「何か着替えに使えそうな……、お、ジャージがある。使わしてもらおっと」


ジャーッ


春香「綺麗さっぱり! これでまだ戦えるね!」

春香「さて……今は午後6時40分……」


安価↓1

行動指定


--------

【現状まとめ】

天海春香 状態:正常

所持品
《カードキー(自分の部屋)》
《携帯電話(春香)》
《携帯電話(P)》
《バット》

※ジャージに着替えたのでより動きやすくなりました。

--------

夕飯食べてきます 安価下

ようやく客室を抜け出して動きが出てきた感
ちなみにゾンビと相対するのは春香さんだけです。
スレタイの通りですね。なんくるないさー

春香「……B1Fの射撃場が気になる」

春香「映画でも銃を持ってるだけでもすごい安心感だもんね」

春香「まあ私に撃てるかは別問題だけど……」

春香「地下に、行ってみようか……」

春香「その前に何かジムで武器になりそうな物探そう……」

・・・
・・


春香「……うん、こんな所だね。武器になりそうなのは全部で3つ」

春香「クリケットバット、消火用の斧、バール」

春香「どれもこれも、「らしい」感じ……」アハハ

春香「今持ってる武器はバットだから、入れ替えになるけど……」


安価下1

1『クリケットバットを持っていく』

2『オコンニチハ!(消火用の斧を持っていく)』

3『バールを使う』

4『バットのままで行く』

春香「バールにしよう」

春香「バール……それは便利な便利な道具」

春香「これさえあれば木製のドアもこじ開けられちゃうし」

春香「適度な固さでゾンビ相手にも不足はないし!」

春香「バットと入れ替えて、と……」

春香「さて……射撃場に向かうために……」


安価下1

1『エレベーターで1Fに降りてから地下直通エレベーターを使う』

2『東階段を使おう』

3『中央階段を使おう』

4『非常階段を使おう』

5『その前に男の人に挨拶しておくべきかな?』

【ホテル 5F ジム/ PM06:50】

春香「さっきの男の人に挨拶しておこう……」

春香「一緒に来てくれたりはしないだろうけど……」キョロキョロ

春香「……いたいた」

男性「ん? 嬢ちゃん……バールなんて持ってどうした」

春香「あ、はい。これから射撃場に行ってみようかと思って」

男性「射撃場か……」

春香「どうかしたんですか?」

男性「いや、俺がこの銃を手に入れたのもその射撃場なんだが……」

男性「俺と入れ違いで来た奴がどうもいけ好かない目をしててな……。少し気になっただけだ」

春香「……いけ好かない目……」

男性「行くなら止めはしないぜ。あんたの人生だからな」

春香「…………」


安価下2

1『一緒に来てもらえませんか?』

2『それでも射撃場に向かう』

3『もうちょっと考えよう……』

春香「……いえ、それでも行ってみます」

男性「そうか。まあ、なんだ。気をつけてな」

春香「はい、ありがとうございます!」

男性「んじゃ、バリケードどかしてやるよ」

ガ、ガガガガ

男性「これで行けるぜ。いつでも好きな時に戻ってくると良い。助けにはならんだろうが敵にもならねえからな」

春香「はい。色々とありがとうございました!」

男性「おう」ヒラヒラ

春香(よし、エレベーターで1Fまで行こう!)

ポチッ チーン……

【ホテル 1F フロント/ PM07:00】

チーン

春香「……何気に起きてから4時間経ってるんだ……」

春香「色々ありすぎだよね……お腹も少し減ってきたし……」

春香「プロデューサーさんとの合流も気になる」

春香「でも……」


ゾンビ「うぁ……あ……」ヨロヨロ

ゾンビ「ああー……」ヨロヨロ


春香「1Fにもゾンビ……だよねえ……。階段を使うなら中央以外は難しそう……」

春香「このまま地下直通エレベーターで射撃場に向かおうか」

春香「あるいは、階段か」

春香「……さあ、どっちにする? 天海春香……」


安価下2

1『地下直通エレベーターで向かう』

2『中央階段から下りる』

春香「……階段から下りよう……」

春香「……」ソロリ

春香「よし、ゾンビはいない……」タッタッタ

春香「…………」

パァンッ パァンッ

春香「っ……銃声……」


コウダ……サイッコウダァ……!


春香「……人の声……」

春香「階段にバリケードがある……隠れて様子を伺おう……」スッ


***

男性「ずっとずっと銃を撃ってみたかったんだよなァ! ハッハー、くらえゾンビ共ォ!」バンバンバン

ゾンビ「うァ……」ドサッ

男性「ああ、最高……最高だァ……!」ウットリ

***

春香(射撃場には数人が立て籠もっていて、その中心には一心不乱に銃を連射する男の姿があった)

春香(……だけど全員が団結して立て籠もっている感じじゃない。男の周りにいる人たちは皆、怯えているように見える)

春香(男が狂人と化したせいで、従わざるを得ないのだろう……)

春香「……」

……チーン

春香(エレベーターが到着した……?)

***

男「おっ、生存者のお出ましかぁ?」

ウィーン

「よ、ようやく、射撃場に……! た、助けてくれ、匿ってくれ!」

男「おう、おうおうよく来たな」

「よ、よかった……ようやく助かった……! 私にも銃をくれ、自衛手段が……」

男「あァン!? 銃をクレだとォ!?」

男「ここの銃は! 全部! 俺様の! 物に! 決まってンだろうが!」

男「社会のルールもしらねえのか! 世界は全部俺様の物だァ! お前の命もなあ!」チャキッ

「ひっ――!」

男「ショットガンだぜェ! ヒヤヒャハハハハッハ!」


ズドンッ ベチャッ

***

春香(――むごい……)

春香(……返り血を浴びた男はそれでもなお昂ぶる思いを抑えきれぬかのように全身を振るわせた)

春香(私もエレベーターで下っていれば、ああなっていたのだろうか)

春香「…………」

春香(背筋が震える)

春香(武器を手にした狂人ほど、手に負えない物はないだろう……)

春香(ここは退くべきだろうか……)

春香(あるいはどうにかして男を退け、正々堂々銃をもらうか)

春香(……中の男が辛抱溜まらなくなって生存者を撃ち始めた隙をついて銃を盗むか……)

春香(足音も何も、きっと悲鳴に掻き消される……)

春香(――ああ、そんな手段がすんなり思い浮かぶようになってしまった私も、少し狂い始めているのかも知れない)


安価下2

1『ここは退く』

2『男を撃退する』

3『生存者を囮にして銃を盗む』

春香(落ち着け、天海春香……)

春香(人として持つべき壁を壊しかけてたよ……)

春香(…………)フゥ

春香(とりあえず1Fに戻ろう……)

春香「…………」タッタッタ



春香「……1Fについた……どうしよう」


安価下2

行動指定

春香「お腹減ったな……」グゥ

春香「レストラン……行ってみようかな……」

春香「ジムの人も食料調達は自分でするように、みたいなこと言ってたし……」

春香「でもレストランって二つあるんだよね」

春香「3Fのレストランか、展望レストランか……」

春香「3Fなら階段でもエレベーターでも行ける……」

春香「展望のほうはエレベーターじゃないと無理だな……」


安価下2

1『3Fのレストランに階段で向かう』

2『3Fのレストランにエレベーターで向かう』

3『展望レストランへ向かう』

2

春香「さっきのあれを見たらエレベーターを使うのも結構勇気がいるよ……」

春香「階段で行こう……」

春香「……2Fは室内プールと、1Fの屋根につくられたプールがあるんだっけ」

春香「まぁ……今はいいや……」スタスタ

春香(……そして2Fを越え、2Fと3Fの踊り場……)



ゾンビ「……ウァ……」



春香「……ゾンビが一体、か。動きは鈍いから、避けるのは余裕だけど……」

春香「…………」


安価下2

1『無駄なことはしなくていい』

2『後顧の憂いは断っておこう』

2

春香「後顧の憂いは断っておこう」

春香「…………」

ゾンビ「う、ァ……?」クルッ

春香(死んで尚歩き続けるより、再び殺される方がマシなのではないか)

春香(……言い訳がましいことを考えながら、私はバールを振るった)

春香「……そこに跪いて」ボソッ


バシュッ


春香(……初めてバットでゾンビを殴った時の、あの感覚……気持ち悪い……あの覚え)

春香(……今はもう、感じないのは……)

春香(いや、深く考えるのはよしておこう。頭を振って、私は3Fへの道を進む)

【ホテル 3F レストラン前/ PM07:10】

春香「目の前には、バリケード」

春香「……やっぱり施設はバリケードが作られてることが多いなあ」

春香「さっきのゾンビを無視してたら、危なかったかも」

春香「さて。バールでこじ開けて入ることも出来るし」

春香「人を呼ぶことも出来る」

春香「どうしよう……?」


安価下1

1『人を呼ぶ』

2『バールでこじ開ける』

聞き耳立てて安全だと思ったら1

春香「すいませーん! 誰かいませんかー!」

ザワザワ

春香(声を上げると、やっぱりレストランの中にざわめきが起こった)

春香(ジムの時と同じように、一人の生存者がこちらへ向かって歩いてくる)

春香(コック、だろうか。白い制服が赤で所々染まっているのが印象的だ)

コック「やあお嬢さん、よく来たね。さ、入りなさい」ズズズズ

春香「はい! ありがとうございます」

春香(言いながら、私はコックのおじさんを見つめた)

春香(……正常なのか、あるいは狂人なのか。判断はつかない)

春香(どうして生きた人相手にそんなことを考えなければならないのだろう)

春香(私は嘆息しながらレストランへと足を踏み入れた)ハァ

コック…デットラ2…うっ

春香(レストランは至って普通だね……)

春香(みんな美味しそうな料理を前に笑顔を見せている)

コック「いやあお嬢さんは実に運がいい、よく生き残って来れたねえ」

春香「はい、色々あったんですけど、どうにか」

コック「そうかあ……。あ、そうそう、私はこのホテルでコックをしてるんだがね」

コック「そろそろお腹が空いていないかい?」

春香「あ、はい、実は……」

コック「そうだろうそうだろう。腕によりを掛けて、素敵なディナーを作ってあげよう」

コック「料理が出来たら持ってくるから、好きな席に座っていると良い」


春香(そう言って、コックは厨房に消えた)

春香(ウェイターも数人いるらしく、入り口にバリケードが積まれている以外)

春香(このレストランの様子は騒動が起きる前とほとんど変わらないんじゃないだろうか)

春香(席に座り、私はこれからどうするか考えることにした)


安価下3

行動指定

春香「……ん」

春香「そういえば……ずっと戦ってたからなぁ……」

春香「お手洗い借りよう……」ガタッ

・・・
・・


春香(特に変わったところはない……か……)

春香「私が、疑心暗鬼過ぎるのかなあ……」

春香「でも、警戒を怠って悪い事なんてないわけだし……」

春香「はぁ……わからないよ……」

春香「…………」


安価下2

行動指定

春香「……経験上、そして映画の展開上」

春香「あのコックの怪しさは群を抜いてる……」

春香「……厨房を覗き見れば、何かわかるかな……」

春香「赤い染み……」

春香「あはは、まさか……いやいや……」

春香「……よし」ソロリソロリ

春香「…………」

春香「…………」チラッ

***

コック「美味しくなぁれ、美味しくなぁれ♪」クルクル ヒラヒラ

コック「隠し味は、愛情よ~♪」フリフリパッパ

***

春香(……妙ちきりんな歌を歌い踊りながら料理をするコックの後ろ姿が見える)

春香(ただ、何を調理しているのかは定かではない……)

春香(……厨房で手に入る情報は、コックが変人ってことくらいかな……あはは)


安価下3

行動指定

ウエイターに野菜中心にしてくれないかとコックに伝えてもらう

春香(……まずは色々と情報収集しておこう)

春香「話を聞けそうなのは……食事を終えたばかりっぽいおじさんと」

春香「同じく食べ終わったであろう女の人……」

春香「後はウェイターか……」

春香「まずは誰に話しかけるか決めよう」


安価下2

1『おじさん』

2『女の人』

3『ウェイター』

春香「うん、女の人にしよう」

春香「同じ女だし話しやすいよね」



春香「……あの、すいません」

女「はぁい?」ニコニコ

春香「……少しお話を聞かせて頂いてもいいですか?」

女「うん、なんでも聞いてくれていいわよぉ」ニコニコ

春香「…………」

女「うふふ」ニコニコ


安価下2

質問内容

春香「あの……どうしてそんなに楽しそうに笑えるんですか?」

春香「あ、気を悪くされたら申し訳ないんですけど……ホテルの中にはゾンビだらけで……」

春香「いつ助かるかどうかもわからないじゃないですか……?」

女「あはは、確かにそうねえ」ニコニコ

女「でもねえ、コックさんが作ってくれた料理を食べると幸せになれるのよぉ」ニコニコ

女「この料理さえ食べれば、他にはもう何もいらないって思ってしまうわぁ」ニコニコ

女「あなたも食べてみなさいよぉ」ニコニコ

春香(不気味だ……不気味すぎる……)


安価下2

行動指定

ウェイターと話す

>>303

女「ほら、美味しいわよ?」ニコニコ

春香「……い、いえ、結構ですから、あはは」ガタッ

女「美味しいのに……」ニコニコ

春香「…………」

コック「おや、どうしたんだい?」スッ

春香「ひっ!?」

コック「料理、出来たよ」

ウェイター「あれ、コック長。言ってくれれば僕が運んだのに」

コック「いいのいいの。この子には私が手渡ししてあげたかったんだよねえ……」ニコッ

春香「あ、あの、実は私お腹空いてないかなーって……」グゥゥ

春香「…………」

コック「無理は良くないよぉ? さ、ほら……」

春香「あ、背中押さないでくださ――」


ヨロッ ドンガラガッシャン

コック「あ、料理が……!」

春香(しまった……けど、これでさっき振りかけてた物の正体が……)

春香(……これ、サラダか……ん……振りかけてたの……)

春香「…………パルメザンチーズ?」

コック「うん、そうだよ? 美味しいよね、パルメザンチーズ」

春香「そ、そうですね……というか、あの、すいませんでした……料理」

コック「いやあ、構わないよ。お腹が空いたせいで体力が減ってるんだろう」

コック「もう一度作ってくるから、今度こそ座っていなさい」ハッハッハ

春香「は、はい……」

女「よかったわねえ」ニコニコ

ウェイター「お客さまはどうぞお掛けください」

春香「……ええ……ご迷惑お掛けしました……」


春香「…………」


安価下2

行動指定

春香「……あの、ウェイターさん」

ウェイター「はい、なんでしょう?」

春香「ちょっとお尋ねしたいことがあるんですけど……」

ウェイター「なんなりと、お客さま」

春香「…………」


安価下2

1『コックさんについて教えてもらえませんか?』

2『女の人、なんであんなに楽しそうなんでしょう?』

3『お前のやったことは、全部まるっとお見通しだ!』

1

春香「コックさんについて教えてもらえませんか?」

春香「例えば……何か変な肉使ってるとか……」

ウェイター「何のお話でしょうか……?」

春香「ああいえ、なんでもないです」

ウェイター「コック長のことと言われても、難しいですねえ……」

ウェイター「ああそうだ、肉と言えば。コック長はあまり肉料理を作りませんね」

ウェイター「どちらか言うとサラダや魚、スープ等が得意です」

春香「そうなんですか……」

春香(うーん……?)

ウェイター「他に何かご質問は?」

春香「そうですね……」


安価下3

質問指定

春香「コックさんの経歴とかって、ご存じないですか?」

ウェイター「経歴、ですか……? 流石にそこまで込み入ったことは知らないですね」

春香「……例えば、コックになったのはつい最近だとか」

ウェイター「ああ、それなら半年前に」

春香「意外と近いんですね」

ウェイター「ええ。しかも来ていきなりコック長に抜擢ですから」

ウェイター「新参がどうして同じ立場なんだ、って」

ウェイター「展望レストランのコック長が憤慨していたという話も聞きますね」

ウェイター「おっと、無駄話はこれくらいにしておきましょうか……すみませんお客さま」

春香「あ、いえ、ありがとうございました」


春香「明らかにこのレストランは怪しいけど……」ボソッ

コック「やあお嬢さん! ようやく出来たよ、サラダ」

春香「うわっ……!」


安価下2

行動指定

こりゃ展望台の方がやばいかもしれない…?

春香「…………」

春香(こうなっては、もう覚悟を決める他はない、か)

春香「…………い、頂きます……」ゴクリ

コック「たんと召し上がれ。スープと魚を持ってこよう」

春香「…………」ゴクリ

春香(見た目は、さっきのサラダと変わりない。パルメザンチーズが振りかけられてるだけ)

春香(…………行こう!)

パクッ モグモグ

春香「…………」

春香「…………」

春香「……普通に美味しい」

春香(か、考え過ぎだったのかな……。お腹空いてるからすごく美味しいや)

春香(……ん? そういえばなんか……違和感が……)


安価下2

1『お客さんの数、減った……?』

2『さっきまで掃除してたウェイターさんがいない』

3『……コックさんの服の染み、増えてなかったか?』

1

春香「……お客さんの数、減った……?」キョロキョロ

春香(……さっき話しかけようか迷ったおじさんは机に突っ伏して寝てる……)

春香(でも……さっきのニコニコしてたお姉さんがいない……)

春香(……どこに行った? お手洗い?)

春香(……怪しい……)

春香(…………)


安価下2

行動指定

春香「……おじさん、寝てるだけなのかな」

春香「…………」ソロリ

おじさん「……」

春香「脈を……」

春香「……っ」

春香「…………脈がない。死んでる」

春香(……外傷はない。毒殺……とすればやっぱり料理……?)

春香「…………もう食べちゃったけどね」アハハ

コック「あれ、お嬢さん。席を立ってどうしたんだい?」

春香「あ、いえ……」

春香(……素直に話すか、しらを切るか)


安価下2

1『実はこの人が……亡くなってて』

2『……いえ、なんでもないです』

1
おじさんが最後に食べてた料理も確認しておく

春香「……実はこの人が、亡くなってて……」チラッ

おじさん「」

コック「そんな――!」

春香「……外傷はありませんから、多分毒か何かかと」

春香「…………」ジリッ

コック「ま、待ってくれ、私じゃあない。私がそんなことをするメリットはどこにもない」

春香「……とはいえ、一番怪しいのはどうしても料理を作ったコックさんになりますよね」

コック「……確かに、それは否定しようがない……。だが私は断じてそんなことはしない」

コック「料理に対する冒涜じゃあないか……。そんな行為、許すわけにはいかないよ……」

春香「……おじさんに出した料理は、スープですか?」

コック「ああ、そうだな……。彼とここの女性に出したのはスープ……。あれ、さっきの女性は?」

春香「行方不明です」

コック「……なにが起こっているんだ、ここで……?」

春香「私も聞きたいです……」

コック「少し調べさせてくれ……」

春香「はい」

コック「皿の底に何かが溜まっている……なんだこれは……こんなもの入れた覚えは無いぞ……」

春香「それが毒なんじゃ……」

コック「くっ……なんのためにそんな……」

春香「…………」

春香(何か引っかかる。何でもないような、誰かの……)

春香(…………)


安価下2

何が引っかかるんだろう?

このおじさんに料理を運んだのは誰ですか?

>>338

春香「コックさん。この人に料理を運んだのは誰です?」

コック「え? それはウェイターの彼……って、あれ? なんで彼もいないんだい?」

春香「…………」


ウェイター『あれ、コック長。言ってくれれば僕が運んだのに』


春香(そういえばこんなことも言ってたっけ……)

春香「女の人に料理を運んだのも」

コック「うん、彼だ」

春香「じゃあ、黒はウェイターさんで確定ですね」

コック「そうか……彼が……」クッ

春香「……確かにコックさんの料理は美味しかったけど、それだけであんなニコニコ笑ってるわけないですもん」

コック「もしかして……女性の皿にも……」バッ

コック「……」ペロッ

コック「これは……麻薬……!」

春香(……なぜわかる)

すごい(小並感)

コック「なんということだ……あの優男……」

コック「よくも私の料理を穢してくれたものだよ……」ハァ

春香「どうするつもりなんですか?」

コック「彼を捜す。何が目的だったのかを突き止めねば」

春香「……」チラッ

春香(今は午後八時か……)


安価下1

1『私も協力します』

2『お気をつけて』

1

【ホテル 3F レストラン前/ PM08:00】

春香「私も協力します」

コック「いいのかい? 君にだって何かしら目的があるんじゃ」

春香「いえ、乗りかかった船ですし。何より美味しい料理を食べさせて貰ったお礼です」

コック「そうか、ありがとう。それじゃあ彼を捜すとしようか」

春香「どこか当てはあるんですか?」

コック「いいや、ない。しかし彼が女性と共に姿を消したならば」

コック「このフロアのどこかにいるのだろうとは思うがね……」

コック「ハッピーな女性を連れて、ゾンビ共の群れの中を突破出来るとは思えんよ」

春香「なるほど……じゃあ……」


安価下2

1『トイレを探してみましょうか』

2『厨房に行ってみましょう』

3『スタッフルームとかは?』

4『上の3つ以外のどこか……』

春香「スタッフルームとかはどうですか?」

コック「ふむ……可能性は高いな。行ってみよう」

タッタッタッ

***

ガチャッ

コック「……む、いないねえ?」

春香「……時間を無駄にしましたかね」

コック「いやいやなんの。何か手がかりがあるかも知れないから探してみよう」

春香「そうですね……気になるのは」


安価下1

1『ロッカー』

2『キーボックス』

3『ウェイトレスの制服』

春香「このウェイトレスの制服が気になりますね……」

コック「ああ、うん。私が一からデザインしたんだ」

コック「ヴィクトリアンメイドテイスト、という感じかな」

春香「なるほど……」

コック「着てみたかったら着てみるといい、君にならよく似合うだろう」

春香「えへへ、そうですかね……」

コック「君みたいな可愛らしいお嬢さんに着てもらえれば本望というものさ」

春香「じゃ、じゃあ……」


安価下1

1『着てみようかなーって』

2『いや、そんなことよりウェイターですよね!』

後で着よう2

春香「……いや、そんなことよりウェイターですよね!」

コック「ふむ、そうか。じゃあこのXLサイズは私が着よう」

春香「え゛」

コック「ちょっと待っていてくれたまえ……」ゴソゴソ

春香「うわー! うわー! なんでこんな時に……!?」

コック「こんな時だからこそユーモアを忘れてはいけないじゃあないか」ハッハッハ

春香(そういう問題!?)

春香(……チラッと見えてしまったコックさんの背中には生々しい傷跡がたくさんあった)

春香(元は軍人とかだったのだろうか? まあ引き締まってる感じだけど)

春香「でも……これはひどい……」


メイド「生まれ変わった気分だ」


春香「いやほんとに生まれ変わった方が良いんじゃないですか……?」

メイド「ワォ、辛辣」


安価下1

1『とりあえずロッカー調べましょう』

2『はい、キーボックス見ますよ』

3『この部屋に用はないですね』

メイド「君の分の制服もちゃんと持っていくから安心してくれたまえよ」

春香「あ、はい、それはありがとうございます……なんでしょうかね……」

春香「キーボックスってこれ何入ってるんですか」

メイド「厨房の鍵、食材庫の鍵、後はVIPルームの鍵だね」

春香「……全部ありませんけど」

メイド「厨房の鍵は私が持っている。食材庫はわからないな。VIPルームにいたってはよりわからん」

春香「まあ普通に考えて怪しいのは」


安価下2

怪しい場所を指定

VIP?

春香「VIPルームじゃないでしょうか」

メイド「ふむ……確かにそうかもしれない」

春香「バールがあれば鍵がなくても開けられますかね?」

メイド「VIPルームは木製のドアだからね。君のバールと私の筋肉でどうにかなるだろう」

春香「はは、筋肉ってすごい……」

・・・
・・


春香「ここがVIPルームですか」

メイド「よし、バールを貸してくれ」

春香「はい、お願いします」スッ

メイド「粉砕! 玉砕! 大喝采!」


ドガシャァァァン


春香(メイドってスゴイ)

【ホテル 3F レストラン VIPルーム/ PM08:20】

春香「……う、ん……? なに、この匂い……」

メイド「……お嬢さん、君はあまり見ない方が良いかもしれないな」

春香「え?」


***

ウェイター「ふっ、おらっ、これで、どうだっ」コシフリ

女「あっ、だめ、やだ、くるっ、きちゃう……!」

***


春香「――!?」のヮの

メイド「前後不覚になった女性を連れ込みやりたい放題といったところか……」ハァ

春香「ちょ、じゃあこの臭いって……」

メイド「お察しの通りだろう」

春香「んな……」

メイド「こんな状況にあっては、一時の快楽に縋りたくなる気持ちもわからんではないがね……」

メイド「おい、君! ウェイター!」

ウェイター「あ……コックちょ……? え……?」ドンビキ

女「あれ、しぼんだぁ……?」


春香「…………」


メイド「何をしているんだ」

ウェイター「いや、コック長こそ何を」

メイド「答えろ」ゴゴゴゴゴ

ウェイター「ひっ……」ジョロ

女「あ、漏れてきたぁ……」


春香(私は何も聞いてない私は何も見ていない……)

春香(外に出ていよう……)ハァ

解 決

【ホテル 3F レストラン VIPルーム/ PM08:30】

メイド「やあ、待たせたねお嬢さん」

春香「いえ……別に……」

春香(VIPルームの外で10分ほど待っていると、顔がボコボコに腫れ上がったウェイターと)

春香(ウェイトレス服を着せられているお姉さんを連れたコックさんが出てきた)

春香(コックって言うか……メイド?)

メイド「さて……コイツが何をしたか、掻い摘んで話しておこうか」

春香「え、ええ……」

メイド「コイツはこの極限状況の中で性欲に負け、高揚させる薬を彼女の食事に混ぜ込んだ。想像通りね」

メイド「そして男性に毒薬を飲ませたのもコイツ。理由はいずれ女性の取り合いになるであろうから殺した、だ」

春香「な……」

メイド「君に対しても同じ事をするつもりだったようだよ……」

春香「そんな……」

メイド「私としてはゾンビに喰わせてしまってもなんら心は痛まないが……」

メイド「……いや、すまない、君みたいな若い娘に言う事じゃあないか」

春香「…………」


安価下1

1『ゾンビの群れに放り込むべきですね』

2『私には、どうすべきかなんて決めかねます』

3『……被害にあったその人が決めるべきですよ』

春香「……被害にあったその人が決めるべきですよ」

メイド「……うん、そうだね。そう言ってくれると思っていた」

春香「……」

女「……ようやく、頭がすっきりしてきたわ……」フラフラ

春香「あの、大丈夫ですか……?」

女「……すっきりはしたけど、ダメね……」

ウェイター「すびばせん……すびばせんでした……」

女「ねえ、コック……メイドさん。ソイツの処遇は私が決めて良いの?」

メイド「ああ……君の他、コイツをどうするか決めて良いやつはいないだろうしね」

女「じゃあ、決めた。とりあえずコイツ、私のペットよ。鎖か縄ちょうだい」

春香「……ぺ、ペット?」

メイド「縄はあったが……」

女「じゃあ首に巻いて、と。ほらクソ犬、散歩に行くわよ。ゾンビの海ン中をね」

ウェイター「」

女「なんとか言えこの駄犬」ゲシゲシグリッ

ウェイター「ひぃん!」


春香(なんだこれ……なんだこれ……)

【ホテル 3F レストラン/ PM08:40】

メイド「……解決、したのかな?」

春香「さあ……」

メイド「まあ、終わったと言えば、終わったんだ……」

春香「良しとしましょうか……」

メイド「……この状況下で一番恐ろしいのは、ゾンビではなく人間なのかも知れないね」

春香「ええ……」

メイド「さて……お嬢さん、君にこれから予定はあるのかね?」

春香「え? あー……」


安価下2

発言内容指定

大切な人を探してる途中なんです

ある人を探しています

>>384 >>386はほぼ同じ意味なので
次回発言内容「大切なひとを探してる途中なんです」 了解

今回はここまで! 結構進んだし、なんかレストラン編は馬鹿すぎるノリでしたね。
途中の行動が異なれば人肉コックルートでありました

それでは、よろしければ次回もお付き合いください。

--------

【現状まとめ】

天海春香 状態:正常

装備
《ジャージ》
《バール》

所持品
《カードキー(自分の部屋)》
《携帯電話(春香)》
《携帯電話(P)》
《ウェイトレス制服》

--------

どこまでやれるかわからないけど、再開再開

--------

【現状まとめ】

天海春香 状態:正常

装備
《ジャージ》
《バール》

所持品
《カードキー(自分の部屋)》
《携帯電話(春香)》
《携帯電話(P)》
《ウェイトレス制服》

--------

【ホテル 3F レストラン/ PM08:40】


春香「……大切なひとを探している最中なんです」

メイド「大切なひと……。コレかね?」コユビ

春香「ち、違います……いずれはそうなれたらいいなあって何言わせるんですかもう」

メイド「いいね、青春だね!」

春香「はぁ……こんな状況なのに、あなたといると緊張感がなくなりますね」

春香「もちろん、良い意味で、ですけど」

メイド「はっはっは、ありがとうお嬢さん。それで、君の大切なひととは?」

春香「あ、はい。この人なんですが……」


安価↓1

1『プロデューサーさんとのツーショットを見せる』

2『シャワー後のプロデューサーさん(小鳥さんから貰った隠し撮り)を見せる』

メイド「おおう……」

春香「……どうでしょう?」

メイド「良いカラダをしているね……」ゴクリ

春香(なんでみんなそんな印象ばかり……)

メイド「しかしまあこのアングルは……お嬢さん……」

春香「あ、ち、違うんですよ! それにはこう、色々と深い事情が」

メイド「ま、深くは追求しないがね……。それで、この写真の彼についてだが」

春香「は、はい」

メイド「心当たりがある」

春香「ほ、本当ですか!?」

メイド「ああ、間違いない。あれは午後四時頃だったかな」

メイド「私も1Fに出ていてね、エレベーターホールで見かけたよ」

メイド「上に向かうエレベーターに乗っていったな……」

春香「上……ですか?」

メイド「ああ。それがどうかしたのかい?」

春香「……えーっと、今までに得た情報は」

春香「午後三時半頃にプロデューサーさんはフロントにいた」

春香「理由はマスターキーを手に入れるため」

春香「そしてそのすぐ後、エレベーターホールへ」

春香「おそらく、上へ向かっていった……」

春香「…………」


安価下1

プロデューサーさんはどこにいる?

春香(プロデューサーさんは、私の部屋にいる――)

春香(鍵がなければ私の部屋には入れない)

春香(私はフライト中寝てなかったから爆睡してて……)

春香(いくら呼んでも起きないから、マスターキーを……)

春香(ああもう私の馬鹿、中にいれば良かったんだ!)

メイド「お嬢さん、どうしたね?」

春香「コッ……メイドさん、情報ありがとうございました。私、すぐに行かなくちゃ……!」

メイド「行くって、どこへ……」

春香「30F。私の部屋です」

メイド「危険だ、よしなさい」

春香「でも……!」

メイド「落ち着きなさい。私が君の大事な彼を見かけたのは午後四時頃だ」

メイド「だが今は何時だね? もう、午後九時も近いんだよ?」

メイド「約五時間もずっと30Fにいるだろうか?」

春香「う……」


安価下1

1『それでも行かなくちゃならないんです!』

2『……すみません、取り乱しました』

春香「……すみません、取り乱しました」

メイド「構わないさ。彼は……君にとって、よほど大事な人なんだね」

春香「はい……それは、もう」

メイド「よし、わかった。だったら、行こうじゃないか」

春香「え?」

メイド「30Fに行こう。二人だったら、大分負担は減るはずだ」

春香「え? ふたり?」

メイド「そうだ。君と私で。二人だろう?」

春香「え……い、いいんですか?」

メイド「無論だよ。先ほどの件、手伝って貰ったのもあるし……」

メイド「何より君のような少女を一人で放り出すのは心苦しすぎるからね」

春香「あ……ありがとうございます……!」

メイド「はっはっは」

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