凛「今帰ったよ」 (31)

〔事務所〕

モバP「おぉ、凛。すまないけど少し留守番しててくれないか?」

凛「どうしたの?」

モバP「いやな、楓さんが仕事場でトラブっちゃったらしくてさ」

凛「ふーん、どれくらい留守番してたらいいの?」

モバP「2、3時間くらいかな。今日はちひろさんも休みでさ」

凛「ん。わかったよ」

モバP「すまん!今度なにか奢るから!」バタン




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凛「……楓さんがトラブルなんて珍しいけど、なにがあったんだろ」

プルルルルル

凛「はい、CG事務所です」

モバP『凛、一応事務所の鍵閉めておいてくれ』

凛「はいはい。それだけ?」

モバP『おぅ。悪いな』

凛「別に」ガチャ

モバP『誰か知らない人が来ても開けるなよ?』

凛「もう!私だって子どもじゃないんだから」

モバP『そうだな。そろそろ切るよ』

凛「わかった。じゃあね」ピッ


凛「いつもプロデューサーは子ども扱いするんだから」

凛「私の気持ちだって……」

ドンッ

凛「!」

ガチャガチャ

凛「な、なに……誰!」

『俺だよ』

凛「プロデューサー?びっくりさせないでよ」

『悪い悪い。忘れ物してたんだ。ここ開けてくれないか?』

凛「え?鍵は?」

『急いでたから机に置き忘れてたみたいだ』

凛「プロデューサーってけっこうドジだよね」

『ひどいなぁ』

凛「ちょっと待ってて。すぐ開け……」

プルルル

凛「電話?」

『携帯か?』

凛「事務所のみたい」


『そうか。じゃあ代わりに出ててくれないか?車のエンジン付けたまんまだったからさ』

凛「わかったよ」

凛「はいもしもし」

モバP『凛か?実は迷っちゃっててさ。俺の机の上の資料に書いてある住所を言ってくれないか?』

凛「そんなの自分で見ればいいじゃん」

モバP『それができないから凛に言ってるんだろ?』

凛「え?プロデューサー事務所帰ってきてるんじゃないの?」

モバP『いや、まだ帰ってないけど。どうしてだ?』

『おーい、凛。そろそろ開けてくれ』ドンドン

凛「あ…………え?」


モバP『凛?どうした?』

『どうした?電話でなにかあったのか?』

凛「ねぇプロデューサー……ふざけてるわけじゃ……ないんだよ、ね」

モバP『あ、あぁ。何があった?』

『凛?』

凛「い、今ね……事務所の扉の前にプロデューサーの声をした……誰かがいるの」

モバP『……凛、絶対に鍵は開けるな。それとすぐに警察に電話をしろ。俺もすぐに戻る』

凛「で、でも楓さんは……」

モバP『楓さんにも俺が後で言っておく。すぐに戻る。そいつが無理やりドアを開けようとしたときの武器を探せ』

凛「う、うん……」

『りーん、そろそろイジワルしないで開けてくれよ』ガチャガチャ

凛「ひっ!」ビクッ


『どうした!なにがあったんだ!』

凛「ご、ごめん……急にゴキブリが出てきたからびっくりしちゃって」

『なんだ……心配させるなよな。お前になにかあったらと思うと心配で……』

凛「ごめんね……それでなにを探してるの」

『あー、いや……たいしたものじゃないんだ。自分で探すよ』

凛「で、でも……」

『凛』

凛「ひぁっ!」ビクッ


『俺も仕事なんだ。それに急いでるのもわかってるよな?』ガチャガチャ

凛「う……うん」

『だったら早く開けてくれ。仕事が終わったらなんだってしてやるから』

凛「だって……でも……」

『凛!』

凛「いやぁっ!」

『……怒鳴って悪かった。でも俺だって仕事があるんだ。だから早く開けてくれ』

凛「ご、ごめん。本当にすぐ開けるから」ピッピッ

モバP『どうした、凛!』

凛「ほ、本当にプロデューサーは事務所の前にいないよね?ドッキリとかじゃなくて本当なんだよね?」

モバP『それは本当に俺じゃない。もう少しだけ辛抱してくれ』

『凛?まだか?』

凛「わかった……早く助けて」

モバP『すぐ行く』ガチャ

『おーい』


凛「ここは開けられないよ」

『なんでだ?早くしないと仕事が』ガチャガチャ

凛「嘘。本当はプロデューサーじゃないんでしょ?」

『俺はお前のプロデューサーだよ。凛、早くここを開けてくれ』ガチャガチャ

凛「警察も呼ぶよ。早く消えて」

『凛、なんでそうやってイジワルするんだよ。凛、凛、凛』ガチャガチャガチャガチャ

凛「やめてよ……」ブルブル

『なぁ凛……ギギ……開けてくれよ……』ガチャガチャ

凛「帰って!」

『…………』


凛「…………」

『…………』




ドンッ!

凛「ッ!」ビクッ

『開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ』ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ

凛「いやぁぁぁぁ!」

『開けろ開けろ……ギギ……開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ…………開けろ開けろ…開けろ開けろ』ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ

凛「もうやめてぇ!」



『おい!なにやってるんだ!』

『ギギ……』

凛「プロデューサー?」

『ギギ……』

『おい!……くそ、逃げられたか』

凛「プロデューサー!」

『ごめん、来るのが遅くなったな』

凛「遅いよ……バカ」ガチャ

「ギギ……」

凛「え?」


モバP「凛!大丈夫か、凛!」ガチャ

「あ、プロデューサー」

モバP「大丈夫だったか!?」

「うん。警察呼んだって言ったらすぐに逃げていったよ」

モバP「そうか……ごめんな。これからはこんなことがないようにするから」

「私だったからよかったけど……そういえば楓さんはいいの?」

モバP「あ!……やばい。凛が心配すぎて連絡してなかった」

「ホントプロデューサーってドジだね……ギギ」

モバP「なにか言ったか?」

「別になにも言ってないよ」

モバP「そうか。じゃあ一緒に迎えに行くか」

「そうだね」




「待っててね、楓さん」


これで終わりです

乙です 途中は本当にすみませんでした

子どものころ留守番してたとき、泥棒に玄関をガチャガチャやられてびびったのを覚えてる


>>23

気にしないでー


みなさん読んでくださりありがとうございます

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