モバP「スーパー寛大なプロデューサー、略してSKP」 (56)

P「おっ、君が社長にスカウトされたっていうアイドル候補生だね」

凛「ふーん、アンタが私のプロデューサー?………まぁ、悪くないかな」

凛「私は渋谷凛。今日からよろしくね」

P「………初対面にもかかわらず、仮にも年上相手に、上から目線で値踏みしやがっただとぉ?」

凛「えっ?」

P「それでいて評価が『まぁまぁ』とか……どんだけ上から目線なんだこの野郎ゥゥゥッッ!!」

P「おのれぇぇぇぇぇぇッッッッッ!!!!!!!」

凛「ひっ!」ビクッ 


凛「あっ、その……ご、ごめんなr」






P「許せるッッ!!!」

凛「!?」



P「君の期待に応えるようこっちも全力を持ってサポートするよ。今日からよろしくな」ニコッ

凛「えっ、あっ…は、はい……?」




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ちひろ「うふふふっ、驚いちゃったかしらね」

凛「あっ、ちひろさん。今のは一体……?」


ちひろ「うちのプロデューサーさんはね、とても広い心の持ち主で有名なのよ。どんなことでも、たいてのことは許してしまうことで有名でね」

ちひろ「ついたあだ名が伝説のスーパー寛大なプロデューサー。略してSKPと呼ばれてるのよ」

凛「S(スーパー)K(寛大な)P(プロデューサー)………?」

ちひろ「いきなりそう言われても理解できないわよね。なら具体例を見せてあげますか♪」


ちひろ「プロデューサーさん、ちょっとよろしいですか?」

P改めSKP「どうかしましたか?」

ちひろ「すいませんが、ちょっとお金貸してくれませんかね?」

SKP「申し訳ありませんが、俺も今月苦しいので………」

ちひろ「それじゃあ一万円ほどいただきますね」

SKP「ダニィ!? 勝手に俺の財布から!?」

SKP「いつも俺から搾取している身でありながら、金を貸して欲しいとほざいた上に」

SKP「今月苦しいと言う俺の言葉をスルーして、我が物顔で俺の財布から勝手に金をとりやがっただとぉ!?」

SKP「こんのクソ悪魔がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッッ!!!!!!!!!!!!!」



SKP「許せるッッッ!!!」

凛「!?」


SKP「ちゃんと返してくださいよ」

ちひろ「はーい♪」


ちひろ「とまぁこんな感じのプロデューサーさんだけど、頑張ってね♪」

凛「ええぇー……」



凛「こうして、私とSKPであるプロデューサーとのアイドル活動は始まった」


凛「それからというもの………」


SKP「さーて、急いでこの書類を片付けなきゃなと――」


雪美「P……膝借りる……」チョコン

SKP「あー。悪いがオレは仕事中でな。そこに座られると仕事がしずらいからどいてくれないか?」

雪美「ダメ……、私達……いつも……繋がってないと……」

SKP「こらこら、あんまりわがまま言って俺を困らせないでくれ。さぁ、膝からどいて」

雪美「P……ぎゅーとして……」


SKP「俺の話を無視して、一方的に自分の要求をしてきただと!?」

SKP「許せるッ!!」



SKP「それじゃあ少しだけな。はい、ぎゅー♪」

雪美「ぎゅー……♪」

SKP「ぎゅー♪」

雪美「ぎゅー……♪ ふふっ……♪」


SKP「―――よし。それじゃあそろそろ仕事戻りたいから離れてくれ」

雪美「……わかった……ぎゅー……♪」

SKP「いや、だから離れて……」

雪美「うん……ぎゅー……♪」


SKP「わかったと言いながらも、まったく離れる気がないだとぉ!?」

SKP「許せるッ!!」


凛「いや、仕事しなよ」


SKP「ぐわぁぁぁぁl!! 書類がぁぁぁぁ!!」

麗奈「オーホッホッホッ! アタシの書類紙吹雪作戦は見事成功したわね。ププププッwwww♪」

SKP「俺が二時間かけてまとめ上げた書類を、一瞬で吹き飛ばしやがっただとぉ!?」

SKP「許せるッ!!」


SKP「だが、罰としてマストレさんに地獄のトレーニングを頼んでやる!」

麗奈「ちょ!? そんなぁぁぁ!? やめなさいよぉ!!」

SKP「まったく………気分直しにコーヒーでも飲むか……」ゴクゴクッ


SKP「ブホォォ!!」

麗奈「プププププwwwwわさび入りのコーヒーの味はいかがかしら?」

SKP「れ、麗奈………貴様ァァァァッッッ!!!」

SKP「書類だけでは飽き足らず、俺のコーヒーにまで悪戯を仕掛けやがってぇぇッッッ!!!」

SKP「許せるッッ!!」


SKP「だが、お前もこのコーヒーを飲めッ!!」

麗奈「いやぁぁぁぁぁぁぁッッ!!!」


凛「あれ? これって許してないんじゃ………」


美嘉「ふひひひwwwwwwみりあちゃんカワユスやばいwwwwwwww」

SKP「城ヶ崎が中の人の影響を受けて、フヒヶ崎になってしまっただとぉ!?」

SKP「許せるッ!!」


美嘉「ダメ……もう我慢できない……みりあちゃんの帰宅時間は……もうすぐね……フヒヒヒヒヒヒ♪」

SKP「しかも、何かしらよからぬ計画を建てているだとぉ!?」

SKP「許せるッ!!」



凛「いや、止めなよ」



李衣菜「なつきち~! いい加減私にもBコード教えてよぉ~!」

夏樹「だりーにはまだ早いよ。その前に指のストレッチでもしなきゃ形にもなんねぇよ」

李衣菜「む~……わかったよ。え~と……こうかな?」パキポキ

夏樹「違う違う。指のストレッチはこうやるんだよ」スッ

李衣菜「はわわわわ! なつきち……か、顔が近いよ………///」

夏樹「なんだよだりー。もしかして照れてるのか~?」

李衣菜「ううっ……///」



SKP「だりなつでキマシタワーだとぉ………許せるッッ!!」



夏樹「それじゃPさん。こういうのはどうだ?」抱きっ

SKP「えっちょ」

李衣菜「えへへっ! Pさ~ん♪」抱きっ

SKP「なん……だと……!?」



SKP「まさかのだりなつ+俺で3Pハーレムだとぉ!?」

SKP「許せるッッ!!」


凛「………は?」ゴゴゴゴゴゴゴ

SKP「ひいっ!!? う、嘘ですッ!!」


SKP「さぁ、杏。仕事に行こうじゃないか」

杏「今日、なんだか体の調子が悪いみたい~。ということでパスで~」ピコピコピコ

SKP「ソファーの上に寝転んで、ニンテンドー3DSでポケモンをやってるくせに体調が悪いだとぉ!?」

SKP「許せるッ!」


SKP「それじゃあ、レッスンに行こうか」

杏「あー、何か杏は今日親戚の叔父さんが死んだからレッスン行くのむ~りぃ」

SKP「さっきと別の理由なうえに、その叔父さんが死んだとかいうの、前にも聞いたことがあるぞこの野郎」

SKP「許せるッ!」


SKP「それじゃあ、今日はのんびりしてな」

杏「あっ、だったらプロデューサー。ポケモン厳選手伝って」

SKP「仕事をサボった挙句、図々しくもポケモン厳選を手伝わせようとしてるだとぉ!?」

SKP「許せるッ!!」


SKP「ほら、別ROMを寄こせ」

杏「狙うのは、理想個体フシギダネで、めざパ炎、そして色違いで♀限定だからよろしく~」

SKP「手伝わせるだけではなく、♀の出にくいフシギダネで、理想個体の色違いで、おまけにめざパ炎のガチ構成狙いだと!?」

SKP「どんだけ天文学的な確立だよこのクソニート!! いい加減にしろぉッ!!」

SKP「だが許せるッ!!」


凛「いや、いい加減怒りなよ!」


SKP「さーて、今日は家で撮り溜めていた『仮面ライダー鎧武』でも観るか」

SKP「あ―――ッ!! ミッチがとうとう紘汰さん裏切りやがったぁぁッッ!!」

SKP「それだけでなく、実の兄である貴虎兄さんまで手にかけやがっただとぉ!?」

光「新旧斬月の戦いは貴虎兄さんの方が優勢だった。けれど情が沸いてしまったがゆえに止めがさせなかった。その隙をミッチに突かれてしまって………」

SKP「なんでや……なんでミッチはこうなってしまったんや……」

光「自分の思うとおりにならないからという身勝手な理由で鎧武を裏切り、挙句オーバーロードの手先になって人類を支配しようとするなんて………」

光「ミッチは本当に最低だよ!!」

SKP「おのれミッチィィィィィッッッ!!!!」


SKP「許せるッ!!」

光「えええぇぇぇぇッッ!!?? なんで!?」



SKP「ミッチだって最初は紘汰さんと舞ちゃんを守るために頑張っていたんだ」

SKP「今は外道に成り下がったとしても、最後には改心して鎧武と一緒に戦ってくれるさ!」

SKP「俺はそう信じている!」

光「おお、なんて寛大なんだ! 流石はプロデューサー! ブレイブだぜ!!」指パッチン



凛「いや、そもそもなんで光がプロデューサーの家にいるのさ」

SKP「お前もなぜいる」

マキノ「プロデューサー、少しいいかしら?」

SKP「何だマキノ?」

マキノ「実はこの前、貴方のPCからデータを抜き取ったんだけど」

SKP「勝手に俺のパソコンからデータを抜き取ったことを、悪びれもせずに暴露しやがっただとぉ!?」

SKP「許せるッ!」


マキノ「この中で興味を引かれるデータがあったのよね」

SKP「どのデータだ?」

マキノ「『暗黒炎騎士・Pの大冒険』ってタイトルのテキストなのだけれど……」

SKP「あっ、それ……中学の頃の―――」

マキノ「『ファティマ第三の予言の通り、この世界は荒廃してしまった。だが、この俺の右に宿るソロモンの鍵こそが新たな希望となりて―――』」

SKP「本人がいる前で黒歴史を淡々と音読しやがっただとぉ!?」

SKP「許せるッ!」


マキノ「中々興味深かったので、このテキストはツイッターで公開させてもらったわ」

SKP「俺の恥部に等しい黒歴史を全世界に公開しただとぉ!?」

SKP「許せるッ!」


凛「いや、なんで!? これはキレていいレベルだよ!?」



凛「とまぁ、こんな感じで」

凛「私は寛大なのかバカなのかわからないプロデューサーと一緒に、アイドル活動を行っていった」


凛「そうこう一緒にやっているうちに。なんだかんだで私の名前は広まってゆき」


凛「気が付けば、私は第三回シンデレラガールとなっていた」


SKP「おめでとう凛! 今までよく頑張ってくれたよな」

SKP「三代目シンデレラガール……本当の本当におめでとう!」

凛「ありがとう……これも全部プロデューサーのおかげだよ」

SKP「何言ってんだ。お前が凄く努力した結果だよ。俺なんてなにもしてないさ」

凛「そんなことない。プロデューサーが寛大な心でいつも私を支えてくれたから……」

SKP「凛………」

凛「ねぇ、プロデューサー………」

SKP「ん? どうした?」

凛「プロデューサーはさ、凄く寛大な心を持ってるよね」

凛「仮に……私がさ。本当はシンデレラガールに選ばれるようなクールなアイドルじゃなくて」


凛「プロデューサーのワイシャツやパンツを嗅ぐのが大好きなクンカーだったり」

凛「プロデューサーに首輪をつけてもらって、飼いならして欲しいと思ってるペット願望があったり」

凛「プロデューサーが他の女と一緒にいるところを見ると、殺意が沸いちゃうヤンデレだったりだったとしても」


凛「私のことを……許してくれる?」


SKP「…………」



SKP「許せるッ!!」



SKP「当たり前だろう。俺は凛のプロデューサーなんだ」

SKP「どんな凛だって、受け止めてみせるよ」


凛「………ふふっ、そっか……」


凛「それじゃあさ」


凛「多くのファンの人達からシンデレラガールに選ばれた身でありながら」


凛「プロデューサーのことを……私の目の前にいる人の事を……」


凛「好きになっちゃったとしても………許してくれる?」


SKP「り、凛………そ、それは………」


凛「…………」


SKP「ダメだよ……それは………許されることじゃない」

凛「………」


SKP「でも……それでも俺は………俺は―――」
















SKP「許せるッッッ!!!!」












SKP「というわけで申し上げます! 凛と付き合うことになりましたァッ!!」

凛「////」ポッ

社長「ダニィ!?」

ちひろ「おめでとうございます。よかったわね凛ちゃん」

凛「ありがとう、ちひろさん……///」

ちひろ「プロデューサーさんも、凛ちゃんを泣かせたりしたら承知しませんからね」

SKP「わかっています。凛は俺が必ず幸せにしてみせます!」

凛「ふふっ、プロデューサー、期待してるからね♪」



社長「待てや貴様らァァァァァッッッ!!!!」



社長「いやさ、何してくれちゃってるわけ!?」


社長「渋谷くんは今年のシンデレラガールなんだよ!? これからが稼ぎ時なんだよ!?」

社長「それなのに付き合うとか! ただでさえ注目されるのに、そんなスキャンダルを抱えるなんていうリスキーなことできるわけないでしょうが!!」

SKP「まぁ、そんな細かいことは気にすんなよハゲ」

社長「ハゲてねぇし!! だいたいなんでタメ口!? 私社長だよ!?」


SKP「凛きゃわきゃわきゃわチュチュチュチュ♪」チュチュチュ

凛「んっ……プロデューサー……/// んちゅ………♪」


社長「しかも私をスルーしてイチャコラしてるだとぉッッ!?」


社長「こんの……クズ共がぁァァァァァァッッッ!!!!」


社長「この私を怒らせてそんなに楽しいかァァァァァァッッッ!!!」


社長「おのれぇぇぇぇぇぇッッッ!!!!!」
















社長「許せるッッッ!!!」













おしまい



      おまけ



☆ラブ○テル☆


P「………ふぅ」

晴「んっ……はぁ……/// はぁ……///」

P「いけないことと知りつつも、我慢できずに晴をラブホに連れ込んでしまったぜ」

P「こんな所を早苗さんに見つかったら八つ裂きにされてしまうなぁ~」


『Pくん?」ゴゴゴゴゴゴゴ


P「ひっ!? こ、この声は………早苗さん!?」

『まーた晴ちゃんを連れ込んだようね………」ゴゴゴゴゴ

P「ば、バレてしまった……。もうダメだぁ……お終いだぁ………!」

P「殺されるぅ………俺殺されるぅ……」ガタガタガタブルブル

P「い、命だけは……命だけはお助け下さい!!」

『…………』


『許せるッ!!』

P「!?」

P「なん……だと……? あの早苗さんが俺を許しただと!?」

P「そのようなことあろうはずが―――」

P「ハッ!! まさか貴方は―――」




SK早苗「もう、こんなことしちゃ駄目よ?」


P「SK早苗さん!!」



P「伝説のみに存在すると言われた、スーパー寛大な早苗さん。略してSK早苗さんだと! まさか実在していたなんて……」

P「ハッ! そうだ! スーパー寛大な早苗さんが目の前にいる今がチャンス! これまでやったことを暴露して許してもらおう!」


P「SK早苗さん! 申し上げます!!」

SK早苗「あら、どうしたの?」


P「実は俺、一週間に八回のペースで晴をラブホに連れ込んでましたぁ!」

SK早苗「ダニィ!? 毎日以上連れ込んだというの!? 許せるッ!!」


P「更に申し上げます! 毎回コンドーさんを買っていませんでしたぁ!」

SK早苗「今まで避妊してなかったの!? 許せるッ!!」


P「もう一つ申し上げます! しかも晴に無理やり首輪や手錠やその他諸々の大人の玩具を使用していましたぁ!!」

SK早苗「12歳の女の子に対して、アブノーマルプレイだとぉ!? 許せるッ!!」


P「やった―――ッ! 全部許されたぞぉ―――ッ!!」

P「ふぁ~はははははははははっっwwwwww」






SK早苗「――――ってなるわけないでしょ」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


P「」







ドガッバキッボスゴスッバキッズガッ!!

ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!

ケッキョクコウナルオチィィィィィィィ!!!




SK早苗「晴ちゃん、大丈夫?」

晴「ハァ……ハァ…… あの変態に散々やられたから腰が痛ぇ……クソ…ッ」

晴「………」



晴「でも許せる///」

SK早苗「えええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッッッ!!!????」




おしまい


これで終わりです。こんな勢いなだけの物を読んでいただきありがとうございました。

なにぃ……? 入社して結構経つのに、まだこんな新人みたいなミスをしてるだとぉ!?
許せるッッ!!

って言ってくれる上司が欲しいです……。

最近よく怒られる>>1の前作です。何なりとお読みください

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駄文失礼しましたぁッッ!!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年08月08日 (金) 02:49:49   ID: rD_8eBml

あんただったのか、とても面白かったw
乙です!

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