ちひろ「おや、プロデューサーさん、お疲れですか?」 (63)

モバP「…ん?ああ…ちひろさん」

モバP「いやね、歳のせいか最近、どうもスタミナが足りなくって…すぐ疲れちゃうんですよね」

ちひろ「ははぁ…スタミナが…」

モバP「栄養ドリンクなんかを飲んではいますけど、やっぱり仕方のない事でしょうね…」

ちひろ「いえいえ、そんな事はありませんよ」

モバP「ははは、ありがとうございます」

ちひろ「お世辞じゃありませんよ、そういう時には…はい、これをどうぞ」

モバP「…これは?」

ちひろ「あれ?知らないんですか?スタミナドリンクですよ」

モバP「スタミナドリンク…?」

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ちひろ「この業界では、かなり有名なんですが…」

モバP「…なるほど、栄養ドリンクですか」

モバP「でも、申し訳ありません…栄養ドリンクはもうたくさんでして…」

ちひろ「ちょっとちょっと!スタミナドリンクをそこらの栄養ドリンクと一緒にしていただいては困りますね~」

モバP「…?何か、ちがうんですか?」

未央「…ただいま…あー疲れたー」ガチャ

モバP「おう、未央、おかえり」

未央「あ、スタミナドリンクじゃーん…一本貰うね」

モバP「え!?み、未央!?」

未央「…」ゴクゴク

モバP「お、おい…」

未央「ぷはー!よーっしまた仕事がんばるぞー!!」

モバP「え、ええぇえ!?」


モバP「ち、ちひろさん!これは一体!?」

ちひろ「ね?そこらの栄養ドリンクと一緒にしていただいては困ると言ったでしょう?」

モバP「は、はぁ…」

ちひろ「このドリンク…我が社が独自に研究、開発したシンデレラエキスが配合された特別なドリンクなんです!」

モバP「シンデレラエキス…?初めて聞きました」

ちひろ「プロデューサーさん、スタミナ切れは…このスタミナドリンク一本飲むだけですぐ解決してしまうんですよ!」

モバP「嘘だー!?そんな馬鹿な!」

ちひろ「本当です!…こちらのテロップをご覧ください」

モバP「これは…スタミナドリンクと市販の栄養ドリンクとのグラフですか…?」

ちひろ「そうです!…プロデューサーさん、これ、一体何を比較したグラフか分かりますか?」

モバP「うーん…やけにスタミナドリンクの方が伸びてますが…」

ちひろ「では…」ベリッ

モバP「何々…そっこうせい…即効性?」

ちひろ「そうです!」

ちひろ「未央ちゃん、さっき疲れた~と言ってましたけど…これを飲んでみて、どうですか?」

未央「ん~…こう、一気に疲れが吹っ飛んでった感じだね!スタミナ全快~!みたいな?」

モバP「へー…すごい即効性ですね!」

ちひろ「それだけじゃありませんよ!今度はこちら!」

モバP「即効性だけじゃない?まだあるんですか!?」

ちひろ「ふっふっふー…今度は何のグラフだと思いますか?」

モバP「うーん…さっきのは即効性の比較…じゃあ…分かった!お値段だ!すぐ効くんじゃそりゃお値段も高くなりますもんね…」

ちひろ「残念!違いますよ!お値段は後ほど発表させていただきますが…なんと実はこの比較だったんです」ベリッ

モバP「うん?…回復量…ですか?」

ちひろ「回復率…の方がいいかもしれませんね」

ちひろ「プロデューサーさんのスタミナを仮に100としましょう、疲れきっていたプロデューサーさんはこれが0なわけですね」

モバP「まあ、そうですね」

ちひろ「市販の栄養ドリンクの回復率はこの通り、せいぜい10%~20%くらいですね」

モバP「なるほど…通りで飲んでもそれほど疲れが取れないわけです」

ちひろ「ですがほら…これ、見てください!」

モバP「100%…!こりゃすごい!しかもこれに即効性があるんですよね!?はー…こりゃたまげた…」

ちひろ「ちなみにデータは全て当社比となっております」

ちひろ「…さて、どうです?市販の栄養ドリンクとこのスタミナドリンクの違いが分かっていただけましたか?」

モバP「ええ、そりゃもう!昨今の疲れきったサラリーマンには必需品と言ってもいいくらいですよ!」

モバP「…ただ…その…」

ちひろ「ん?何か…問題が?」

モバP「いや~…その…確かに即効性と回復率はすごいと思います、ただ…それを可能にする…」

ちひろ「我が社独自に開発、研究したシンデレラエキス?」

モバP「そう、それなんです!きっとよくわからない食材やお薬が使われているんだろうなー…と…」

ちひろ「なるほど、なるほど…ごもっともな意見です」

ちひろ「でも、そう言うと思いましたよ…それじゃあこちらのVTRをごらんいただきましょう!」

──────

卯月「…はい、こんにちは!お茶の間のアイドル、島村卯月です!」

卯月「…え?見慣れない風景だけどここはどこか、ですか?」

卯月「えへへ~…実はなんと私、海を渡った日本の隣、ちゅーごくに来ています!」

卯月「すっごーい!綺麗な高原ですねー!いや~…あまりの清々しさに横になって寝ちゃいそう…」

卯月「…あ、違う違う!…おほん!」

卯月「どうやらここにシンデレラエキスの材料の一つがあると聞いてやってきたんですけど…どこあるんでしょうか…」

菲菲「あ、卯月~!待ってたヨ~!ふぇいふぇいだヨ~」

卯月「あ、菲菲ちゃん!なんでここに?」

菲菲「んふふ~…卯月はシンデレラエキスの材料を探しに来たんでしょ?」

卯月「そうなの…ってまさか!?」

菲菲「そうだヨー!シンデレラエキスの材料の一つ…ウサミン人参、菲菲のうちでも作ってるヨ~!」

卯月「え!?そうだったの!?」

菲菲「こっちだヨー!着いて来てネー!」

菲菲「ほら!ここだヨ~!」

卯月「へー…こんなところで作ってるんだー!」

菲菲「そうだヨー!ちゅーごくでもウサミン人参作ってるのはここと後はー…」

卯月「えっ?ちょっと待って!そんな数えられるほどしかないの?」

菲菲「そうだヨー!ウサミン人参を作るには特別な環境が必要だから、ちゅーごくでも作ってるところは少ないネ!だからこれとっても貴重なんだヨ?」

卯月「そうだったんだー!」

菲菲「ん…しょ…」ズボッ

菲菲「はい!これがウサミン人参だヨー!」

卯月「これがウサミン人参…」

菲菲「そう!本当なら漢方薬になるんだけど、さっきも言った通り貴重だからあんまり市場には出回ってはいないネー」

卯月「へー…」

菲菲「かじってみる?」

卯月「え?じゃあ…あむ」ガリ

卯月「うわっ…にっがーい…」

菲菲「あはははは!良薬口に苦しネ!」


菲菲「そういうわけで、この辺のウサミン人参農家の人は毎日ちょっとずつ食べてるから長生きが多いんダヨ!」

卯月「そうなんだー!」

菲菲「あ、そこのおじいちゃ~ん!今いくつかー?」

爺「わしゃ今年で106になるよ」

菲菲「106歳だってー」

卯月「106歳!?すごーい!」

爺「これも全部ウサミン人参のおかげじゃ…ありがたやありがたや…」

菲菲「すごいでしょー?」

菲菲「ちっちゃい子からおじいちゃんまで元気バリバリダヨ!貴重なウサミン人参を育ててる農家だけの特権ネ!」

卯月「わー!羨ましいな~…」

菲菲「ふっふっふ」

卯月「菲菲ちゃんも小さい頃から食べてるからそんなに元気なんだね!」

菲菲「えっ?…あ、うん、そうそう!ここで育ったからいっぱい食べてたヨー!」

卯月「こんなにすごくて貴重なウサミン人参がこうやって私達でも飲めるんだね!スタミナドリンクって最高!」


──────

モバP「…」ゴクゴク

未央「あっ!プロデューサー!それ私のドリンク!!」

モバP「あっ!悪い!まさかこんな貴重なウサミン人参が使われてて長生きにもいいなんて聞いてつい手が伸びちゃったんだよ!ごめん!」

未央「もう~…今まで知らなかったくせに!」

ちひろ「はいはい…まだいっぱいありますから大丈夫ですよ~」

モバP「ふぅー…しかし一本飲んでみたが…スタミナも全快!それになんか長生きできる気がしてきたなぁ…」

未央「それは気が早すぎるって」

ちひろ「ちょっとちょっと!まだ紹介は終わってないんですよ!」

モバP「えぇ~!?あの貴重なウサミン人参だけでも充分なのにまだあるんですか!?」

ちひろ「それでは、次のVTRどうぞ!」

──────

凛「…広い」

凛「…」

凛「…うん、海だね」

凛「船の上からこんにちは、渋谷凛です」

凛「…そう、みなさんもお分かりの通り、シンデレラエキスの材料を探しに船に乗って海に出てみました」

凛「シンデレラエキスの材料は海にもあるんだね、すごい」

七海「…あー、凛さん偶然れすね~」

凛「本当だ、偶然だね…七海ちゃんもこの船に乗ってたんだね、知らなかったよ」

凛「それで、えっと…七海ちゃんは何を釣ってるの?」

七海「七海れすか~?実はれすね~…お肌にとってもよく効くコラーゲンを釣ってるんれすよ~」

凛「えっ?コラーゲン?…どういうこと?」

七海「あれ~?知らないんれすか~?この辺の漁師さんの奥さんは全員知ってますよ?」

凛「へ~…そんなに…」

七海「そうそう、マエカワノツカイっていう魚なんれすけど…」

凛「あっ!もしかして…」


漁師「嬢ちゃん!!マエカワノツカイ揚がったぞ!!」

七海「お~きましたね~」

凛「一緒に見にいってもいいかな?」

七海「当然れすよ~」

漁師「おっ、来たな、こいつがマエカワノツカイさ」

凛「うわっ、大きい!」

七海「そうれすね~…マエカワノツカイは小さくても1m位はありますから」

凛「へ~…なんかひげが生えてるね

七海「マエカワノツカイの特徴れすよ~」

漁師「触ってみるかい?」

凛「えっ?いや…」

漁師「まあまあほらほら!」

凛「うわっ…ちょ…」

凛「…あ、すごいプルプルしてる」


七海「コラーゲンたっぷりれすね~♪」プルプル

凛「ちょっと気持ちいいかも…」プニプニ

漁師「はははは!いいだろう!」

七海「じゃあ漁師さん、早速お願いしましゅ~」

漁師「おう!任しとけ」

凛「…ふふっ」プニプニ

凛「…って、何かするの?」

七海「とりあえず目的のものは釣れましたからね、あとは戻ってからのお楽しみれすよ~」

凛「はぁ…」プルプル

凛「…」プニプニ

七海「かわいいれしょ~?でもかわいくてコラーゲンプルプルだからってあんまり釣れた魚をいじってちゃダメれすよ~」

凛「あ、ごめん」

七海「うふふ~もうすぐそのコラーゲンも凛さんに吸収されますから~」



漁師宅

凛「七海ちゃんに着いて漁師さんの家まで来ちゃったけど…何が始まるの?」

七海「コラーゲン祭りれすよ~」

凛「コラーゲン祭り?」

漁師妻「はい、お待たせ!たんとおあがり!」

七海「わー!待ってましたー!!」

凛「うわぁ…すごい」

七海「凛さん凛さん!早速いただいてみましょう!」

凛「そうだね…じゃあ、いただきます」

七海「いたらきます~!」パクッ

七海「…ん~!プルプル~」

凛「あんなさかn…あんなにかわいい魚がこんなに美味しくなるんだね」

七海「煮付け美味しいれす~、煮ても焼いても美味れすね~」

凛「…それにこれは…刺身?」

七海「そうれす~!マエカワノツカイは腐りやすいれすからね~、このたっぷりプルプルのコラーゲンが直接いただける刺身は漁師さん達の特権と言ったところでしょうか~」

凛「へ~…………あ~…あむ…んむ…ん…プルプルしてる…」

七海「プニョプニョ~…」

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