幼馴染「男♪」 男「・・・何だ」(135)

男「用があるなら簡潔に言え,ないなら帰る」

幼馴染「えー・・・ただ一緒に帰ろって言おうとしたのに,そっけないよ・・・」

男「悪かったな」

男「で,帰るのか?一緒に」

幼馴染「うん♪」

男「・・・(何故だ,こいつとは長いはずなのに)」

幼馴染「ん?どうしたの?私の顔になんかついてる?」

男「いや・・・(こいつといると胸が苦しくなる)」

名前とメール欄は何も入れなくていいんやで

幼馴染「ねぇ,男?」

男「何だ」

幼馴染「いきなりだけどさ,もし私が男以外の男性と付き合うっていったらどうする?」

男「・・・応援するさ,お前を(一瞬,ドキッとしてしまった)」

幼馴染「ふーん・・・ふふっ」

男「?」

幼馴染「素直じゃないなぁ,男は」

>>3
すいません,ご指摘ありがとうございます

幼馴染「(よし,カマかけてみよう!)ねぇ,男」

男「何か企んでるな」

幼馴染「気づくの早い・・・」

男「何年付き合っていると思ってるんだ・・・」

幼馴染「私のナカまで見ないでよ///」

男「見ないから・・・」

男の家の前


幼馴染「そういえば,一軒家だったね」

男「誰もいないがな」

幼馴染「え?姉ちゃんいなかったっけ?」

男「今はいない,というかなんで姉になるんだ・・・妹だよ」

幼馴染「あっ・・・」

男「背が高いってだけ判断はよしてくれ,あれでも妹だ」

妹「あれ?兄ちゃん?」

男「来やがったよ・・・いつ帰ってきた?」

妹「今」

男「おかえり」

妹「ただいまっと」

幼馴染(うわぁ,背高い・・・)

男「178cmあるからな」

妹「兄ちゃんよりも6cm上だよ!!」

男「まるで川男のようだ」

男の家

男・妹「ただいま」

幼馴染「おかえり」

男「お前の家じゃないから」

幼馴染「ひどい!!!心休まるとこはここしかないのに!!!」

男「じゃあここも心休めなくようにしておく」

妹「そんなことさせませぬ」

幼馴染「それがし,かたじけないでござる」

男「誰だコイツ」

最近コテつきのお子さまが多いね

もしものためにメール欄に saga いれるのをすすめる

ISIです

>>12
「コテつき」とはコテハンつきのことでしょうか

>>13
次からsageを入れます・・・

バタバタッ!!

男「ん?・・・待ってろ(二階からってことは,あいつか)」

幼馴染「凄い音したけど・・・泥棒じゃないよね?」

妹「また,来たんだ・・・」

幼馴染「え?もしかして知人?」

男「だな,しかも音から察するに俺の部屋だ」

妹「またぶっ叩くことにならないといいねー(棒」

二階・男の部屋

ガチャ・・・


先輩「あっ・・・」

男「・・・」

幼馴染「先輩・・・なにしてんですか」

妹「や,やっぱり・・・」

先輩「え!?あ,えっと,違うのよ!!これは・・・」

男「何が違うんですかね,女なのに私の部屋に入ってなおかつ私の物(衣服)を手に取って鞄にしまって何に使うんですか(大方,分かるけどな)」

幼馴染「・・・(新手の変質者がいるよ)」

先輩「バレないって思ったのに・・・」

妹「バレないと思う方がおかしい」

男「不法侵入と窃盗で起訴します」

先輩「ふぇぇ!?待ってよぉ・・・」

男「起訴は辞さないのでご了承ください」

先輩「そんなぁ・・・なんでもするから許してぇ・・・」

男・妹・幼馴染「ん?今なんでもするっていったね(いいましたね)」

先輩「あっ!?」

男「と言ってもなにもしませんよ,子供ではないので」

妹「まぁ,起訴は取り下げますよ」

先輩「ほっ・・・」

幼馴染「一息ついてる場合じゃないですよ,やってること痴態ですよ」

先輩「ぐぐ・・・後輩にこんなことを言われるとは・・・!」

男「とりあえず私の衣服返して下さい」

先輩「断る!!」

男「・・・退部します」

先輩「うわぁぁ!?嘘だよ!嘘!ジョークも分からないの!?男君!!」

男「私があんまり冗談効かないのは知っているはずです,とにかく早く返して下さい」

男「と言ってもなにもしませんよ,子供ではないので」

妹「まぁ,起訴は取り下げますよ」

先輩「ほっ・・・」

幼馴染「一息ついてる場合じゃないですよ,やってること痴態ですよ」

先輩「ぐぐ・・・後輩にこんなことを言われるとは・・・!」

男「とりあえず私の衣服返して下さい」

先輩「断る!!」

男「・・・退部します」

先輩「うわぁぁ!?嘘だよ!嘘!ジョークも分からないの!?男君!!」

男「私があんまり冗談効かないのは知っているはずです,とにかく早く返して下さい」

男「あ,幼馴染,家でご飯食べるか?」

幼馴染「え!?いいの!?食べる食べるよ!!」

先輩「私も!!」

妹「もちろん,兄ちゃんが作るんだよね?」

男「ああ,家事できない妹に代わってな」

妹「で,できるもん!もう私はお子様じゃないもん!!」

夕食後

先輩「じゃあ,帰るね!!」

男「衣服返してくれるまで(家に)返さないです」

先輩「じゃ,泊まる!!!!!」

妹・幼馴染「えぇー!?」

男「この変態」

先輩「もっと貶していいよ!!なんなら本番いってm幼馴染「先輩,お話があります」」

男「私直々にぶっ飛ばしてもいいんですよ」

妹「大人しく衣服返してくだしぃ(怒)」

先輩「みんなして私をいじめてくるよ・・・」

男「暴力さえも発展してないんですが」

後日・朝

先輩「おはよー」

男「おはようございます」

幼馴染「そういえば泊まってたんだった・・・」

妹「さっさと帰ればいいのに」

男「口悪いぞ」

先輩「もしかして,私に嫉妬しているの?」

妹・幼馴染「・・・」

先輩「やめて!!そんな冷めた目で見ないで!!」

男「別に先輩の彼氏でもないですからね,私」

先輩「今から(私の彼氏に)なろう!!」

男「お断りします」

妹「ざまぁ」

幼馴染「悔しいですねぇ(笑)」

先輩「うぅ・・・みんなきらいだぁ・・・」

高校・1年教室

男「学校行くのはいいが,行くまで道が面倒」

幼馴染「え,勉強嫌いじゃないの!?」

男「あのさ,俺がいつ勉強嫌いて言った?」

幼馴染「へぇー・・・意外」

男「何一つ(勉強が)嫌いとも言ってないのになんで勉強嫌いって思われるのか」

友「みんな勉強嫌いだと思ってるからだろ」

男「そんなわけないんだけどな,おはよう」

友「おはよ,男」

幼馴染「さりげなく挨拶してるよ」

友・男「悪いか?」

幼馴染「いや,とくに」

幼馴染「さりげなく挨拶してるよ」

友・男「悪いか?」

幼馴染「いや,とくに」

男「んで,友」

友「あん?」

男「先輩から「練習あるから来い」だと」

友「えー」

男「嫌でも行かせるからな」

友「お手柔らかにお願いします・・・」

男「・・・1時間目から体育か」

友「面倒くせぇな」

幼馴染「男が唯一嫌いな教科だね」

男「あぁ,できる人は面白いかもしれんが俺にはわからない」

友「え,お前,合気道部に入ってるじゃん」

男「あれは護身術だ,運動能力は関係ない」

友「嘘付け,お前の合気道は合気道じゃない」

幼馴染「う,うん・・・この前の暴行事件で男が関わってたけど,あれは・・・」

男「?,不良の腕の関節を折っただけだが」

友「どこが護身術だよ!?身を護るためにできたもんだろ!!」

先輩「相手を打ち倒すことじゃなくて自分が安全に逃れる方法,いわゆる格闘技や逮捕術のような制圧や逮捕を目的とした術技が護身術,つまり男君がやったことは格闘技を用いた喧嘩よ!!」

誤字です

先輩「護身術とは相手を打ち倒すことじゃなくて自分が安全に逃れる方法を重視しており、いわゆる格闘技や逮捕術のような制圧や逮捕を目的とした術技ではない,つまり男君がやったことは格闘技を用いた喧嘩よ!!」

友「うわ!?どっから来たんすか!?」

先輩「え?2年の教室からだよ」

友「神出鬼没だなおい」

先輩「男君のお声とあらば参上するよ!!」

男「呼んでないです」

先輩「知ってる知ってる」

幼馴染「後5分で授業だよ」

友「やべぇ!!早く着替えねぇと!!男・・・」

先輩「いないよ,もう更衣室にいる頃だね」

幼馴染「早すぎぃ!!」

高校・校庭

キーンーコーンーカーンコーンー・・・

友「はぁはぁ・・・ギリギリセーフ」

男「遅いな」

友・幼馴染「男が早いだけだろ(でしょ)!!!」

友「着替えに1分もかからねぇってどんなやつだよ!!」

男「俺みたいなやつ」

幼馴染「着替えに5分かかるのもどうかと思うけどね」

友「・・・」

体育教師「整列して座れ,出席をとるからな」

体育委員「整列!前へならえ!!」

友「もう,高校生だっつうのに前ならえされるのはどうかと思う」

男「仕方ないだろう,ちゃんと整列できないからな」

体育教師「喋るな」

男「すいません」

体育委員「なおれ!!」

体育教師「はい,体育委員戻って座れ,えー今日は・・・」


友「おい,男」

男「ん?」

友「この前よ,図書館に行ってたけど何してた?」

男「ああ,不良女が勉強教えてくれと頼まれたから図書館で教えた」

友「あいつが?珍しいな?」

男「親に言われたからだろう」

友「このままだとマズイってか?」

男「そうでもなければ,俺のところに勉強教えてくれと頼まないだろう」

友「だろうな」

体育教師「次は減点するからな」

友・男「はい」

不良女視点

1時間目:理科
理科室

不良女「へっくし!!」

不良「風邪引いたか?」

不良女「それはないね,これでも私は強い方だから」

不良「へっ,違いねぇな」

不良2「そういえば,図書館で男といたらしいけど何してた?」

不良女「ああ,あれか?ちょっとばかし勉強教えて貰ったよ」

不良・不良2「え?」

不良女「何?私が勉強したらダメか?」

不良「い,いや!」

不良2「ただ珍しいなって思ってたんだよ!!」

不良女「馬鹿にしてんのかおい」

不良「お、そういえばよ、またここいら近辺で事件あったらしいよ」

不良女「あ?それ男だろ?」

不良2「それが違うらしい、犯人は刃物持ってたっていう噂だよ」

不良女「通り魔かもな・・・」

不良「そんな怖いこと言うなよ」

不良2「安心して部活もままならねぇんだよ」

不良女「まさか、校内に入って殺害してるのか?」

眼鏡「多分その人、ここの生徒だよ」

不良「いついたんだよ・・・」

不良2「影薄いからなー眼鏡」

眼鏡「影薄くない」

不良女「んで、何故そう思う?」

眼鏡「1、放課後は警備員が配置されてるから外からの侵入は不可2、一番近づきやすく心を許しやすい人物は私たち生徒3、制服はポケットがそれなりにあるため、カッターなどの刃渡りが短くしたりできるものが携帯しやすい」

不良女「何で先生ではないかと疑わない?」

眼鏡「先生による生徒への暴行や殺人事件がないから」

不良「それは普通じゃねぇの?」

眼鏡「そうそれが普通つまり、先生は生徒を信頼して」

不良女「生徒が教師を信頼か・・・」

眼鏡「だけど、生徒同士が信頼できるかなんて分からない」

不良2「なんでよ?」

不良女「喧嘩だな」

眼鏡「先生は生徒と口げんかになっても殴ったりしないしビンタで終わる、けど生徒同士は口ではなく暴力に発展する」

不良「それのどこが信頼に関係する?」

眼鏡「先生が生徒にビンタする理由は分かる?」

不良2「口で言っても分からないから叩いて分からせるためだろ?」

眼鏡「大ざっぱに言うとそうだけど、その生徒が反社会性な行動していると分からせるということなの」

不良女「私なんかお尻ぺんぺんされるんだよ、いてぇよ・・・」

クラスメート1「ぷっ・・・おしりぺんぺん・・・」

不良女「誰だ笑ったの」

眼鏡「[ビンタする=暴力]ではないということ、先生に対する信頼が生徒側にあれば、ビンタされても別に生徒は先生を恨まない、決して生徒の心が傷ついたりはしないし、むしろ「先生、ビンタしてくれてありがとう」といった気持ちにもなるはず」

不良女「簡単に言うと、生徒は先生に信頼を持っているからビンタされてもキレないってこと」

不良「お、おう」

不良2「なるほど、分からん」

理科教師「ほら、そこ、体罰について話合わないの」

4人「すいません」

クラスメート達(授業中に話す内容じゃねぇよ・・・)

男視点
1時間目終了・休み時間:廊下
男「ふぅ・・・」

友「くそ・・・足痛い・・・」

幼馴染「後でこむら返り起こるかもよ?」

友「それはないっ!?」
パタッ・・・

男「言ったそばからか」

幼馴染「だから言ったのに、準備体操はしっかりしてないとこうなるのに」

友「た、たしけて・・・男ぉ・・・」

男「痛過ぎて呂律も回らんか」
ヨイショ・・・

友「あのさぁ、俺男なんだけど」

男「?」

友「いやいやいや、女でもねぇ俺にお姫様抱っこは・・・」

男「身長:166cm・体重:45kg・容姿:女っぽい」

幼馴染「なんで友のこと知ってるの・・・?」


男「男の娘だな、よくわかる」

友「これでも気にしてんだぞー」

男「誰得だ」

友「知らん!」

女子「うわー、友ってゲイなのかな?」

友「ちげーよ!!」

幼馴染「もしかして男もソッチなのかな・・・」

男「友に付き合えって言われたら付き合えるけどな」

友・幼馴染「え」

男「ん?」

友「そ、それは俺が女っぽいからだろ!?」

男「いや、それは関係ない、仮に友が男らしくても付き合える」

幼馴染「ゲイだぁ・・・男が、まさかの・・・」

男「バイセクシャルと言ってくれ」

友「りょ、両性愛者だと・・・」


男「悪いか、友も幼馴染も大好きだ阿呆が」

幼馴染「・・・え!?」

友「と、と、友だちとしてだよなぁ?」

男「馬鹿か、友も幼馴染も本気のほうで好きだ」

友・幼馴染「マジか・・・すごいカミングアウトだな(ね)!?」

男「お前らさ、10年以上の付き合いだろう、分かれよ」

友「分かるかぁ!?」

幼馴染「初耳だよ!!」

男「え・・・バイって言ってなかったか?」

友・幼馴染「だから初耳だっつうの!!」

???視点
時刻:9時半・場所:路地裏

???「ふふーん♪てゃっ!!」
ザクッ・・・

ヤンキー「・・・」

???「あれれ?もうおっちんじゃったかなー?」
ザクッ・・・ザクッ・・・

???「まいいや、ここにもいないし」

ヤンキー2「て、てめぇ!こんなことしてタダで済むと思ってんのか!?」

???「思ってるよ、あんたを殺せばいいことだから」
スッ・・・


ヤンキー2「こ、こっち来るな!!」

???「嫌だよ♪死んじゃえ」
ザクリ・・・

???「ふぅ・・・証拠隠滅完了!!・・・ん?手帳?」
パラ・・・

???「ありゃりゃ、うちの学校の生徒か・・・てか今何時間目だろ?」
9時32分

???「一時間目終わっちゃったよ、たぶん二時間目には間に合うと思うけどなぁ、走って行っちゃお」
タッタッタッ・・・

学校
時刻:9時35分・廊下

不良女「痛い痛いーっ!!」

男「さっさと昼飯を返せ、肩外すか腕を折る」

クラスメート「やべぇよやべぇよ・・・あいつから昼飯取るとロクなことにならねぇのに」

幼馴染「止めてあげてよ男、お昼ご飯とられたぐらいで肩外さなくても・・・」

男「食べ物を買う金もないのに人から物を盗むとは、実に見苦しい」

不良女「返す!返すから!!離して!!痛い痛いって!!!」
パッ・・・

男「次は足」

友「もうさ、放置プレイで終わりでいいんじゃない?」

男「え、何それは・・・」

不良女「うぅ・・・一つくらいいいじゃんよぉ・・・」

男「アキレス固め」

幼馴染「一歩間違えたらイジメだよ?」

眼鏡「何してるの」

男「食べ物を不良女に盗まれたから、取り返しに来た」

眼鏡「一個くらいあげたら良いのに」

男「その場合はそれに見合う価値のあるもの、もしくは現金だ、それ以外は要らん」

眼鏡・幼馴染「相変わらず厳しいね」

男「どこがだ、人から食べ物(金)を恵んでもらっているということはそいつはただの乞食だ、金ない金ないと騒いで奢って貰ったり、借金してどうするのだ、自分で働け、それなら働いた分の金はくれる、その金は自分の物だ、それで自分の飯代くらい払え」

不良女「だからといって固めなくても・・・」

男「あ?お前よ、やってること犯罪だかんな?人の物をよ、盗って、それをよ、消費するんだろ?ならよ、それに見合った物を寄越せって言ってんだ、でなきゃな、お前はな窃盗の容疑で逮捕されんだぞ?」

幼馴染「ちょっ、男!もうやめてあげてよ!!」

眼鏡「言い過ぎ」

男「ふっ、

男「ふっ、人の物を盗るのがどんなに恐ろしいもので、哀れなことが分からんから言えるんだろ?やれるんだろ?なぁ?不良女「さん」よぉ!?」

不良女「・・・うっ」

友「男、本当にやめてやれ、こいつが可哀想だ」

男「ぶん殴りはしねぇからな、面倒だしよ、両親呼ばれるしよ、口だけで済むんならそうしたいね、うん、でもそれで済まないなら骨の一本や二本、覚悟しろよ」

教師「ん?おい、どうした?なんかあったか?」

男「いえ、昼飯を盗られてしまったので取り返しに来ただけです」

教師「・・・面倒事、起こすなよ」

男「分かってます、こっちも自主退学なんてしたくありませんから」

教師「分かってるならいいさ、っとチャイム鳴るから早く教室に戻れよー」

男「はい」

2時間目:数学
教室

数学教師「はい、ええと、どこまでやったっけ・・・」

男「因数分解です」

不良「もう先生も年だね」

数学教師「ありがとう、仕事で疲れてるだけだから、公式は不良くんが言ってくれるようです」

不良「分かりませぬ」


友「おい、男」

男「ん?どうした?」

友「不良女、どこにもいねぇんだとよ」

男「へぇ、んで?」

友「んで?じゃねぇだろ・・・」

幼馴染「お、男、謝ったほうがいいよ?」

男「なんでだ、原因作ったのアッチだろうが知るか」

数学教師「ああ、それね、不良女は近くの公園で見つけたって体育教師が言ってたよ」

男「そうですか、良かったですね」

数学教師「ああ(まぁ、生徒が1人消えようがどうでも良い、かと言って威張っても仕方ないし)」

男「・・・考えは同じようですね」

幼馴染・友「?」

数学教師「雑談終わり!授業しようか、じゃあ男、これ解いて」

男「はい」

???視点
場所:高校正門前

???「ふぇー・・・2時間目始まってるよぉー・・・」
9時45分

委員長「おい、君」

???「ん?私かな?」

委員長「そうだ、名前は?」

ヤンデレ「んーとね、ヤンデレだよ!!」

委員長「・・・遅刻、この紙持って先生に持っていけ」
サッ・・・

ヤンデレ「えー、メンドクサイよー・・・」

委員長「そうか、じゃあ、欠席な」

ヤンデレ「嘘です、ちゃんと遅刻報告してきます」

委員長「早くしろよ、2時間目だからな」

ヤンデレ「ハーイ」

校内・教室
時刻:10時

ガラッ!!

ヤンデレ「すいません!遅刻しましたー!!」

数学教師「はい、遅刻ね、早く教科書とノートを用意しなさい」

ヤンデレ「は、はい!」

男「・・・」
カキカキ・・・

友(遅刻多いな、ヤンデレ)

幼馴染(また、寝坊とかだろうなぁ)

タッタッタッ・・・

ガラッ!!
委員長「先生、ヤンデレ来ましたか?」

数学教師「ああ、今来たところだよ」

委員長「では、僕も用意します」

数学教師「ほらほらヤンデレ、早く座る」

ヤンデレ「はい」

委員長「よいしょっと」

数学教師「授業続けるよ」


男「・・・」

ヤンデレ「ねぇねぇ、男」

男「何だ」

ヤンデレ「この後さ、時間ある?」

男「ある」

ヤンデレ「そしたらさ、5階に来てね?」

男「分かった」

2時間目終了・休み時間
場所:5階

男「んで、用とは何だ」

ヤンデレ「いきなりだけど・・・私とさ、付き合って欲しいの」

男「理由は?」

ヤンデレ「ええと・・・好きだから」

男「・・・条件がある」

ヤンデレ「う、うん」

男「まず俺はお前のことが好きではない、友達とも思ってない、金銭的問題はお前で解決しろ、それとだ・・・」

ヤンデレ「うん?」

男「これ以上、騒ぎ起こすんじゃねぇ、面倒だ」

ヤンデレ「!、知ってたの・・・?」

男「ああ近頃、他校の不良が来るからな、おかしいと思った」

ヤンデレ「・・・ごめん」

男「まさか・・・殺人になってんじゃねぇだろうな?」

ヤンデレ「え・・・い、いやそんなことは「嘘だな?」」

男「物的証拠は残したか?」

ヤンデレ「・・・死体がある」

男「何故そんなことした?」

ヤンデレ「ウザかったから」

男「それが理由か、いつから俺を好きになった?」

ヤンデレ「入学してすぐだよ」

男「一目惚れか?俺の素性知らん癖にか?」

ヤンデレ「うん」

プルルル・・・ピッ・・・
男「もしもし?妹か?どうした?」

ヤンデレ「!」

男「・・・何?」

男「殺人事件?」

妹「うん、学校の近くの路地裏らしいよ、凶器は刃物で刺殺でしかも兄ちゃんとこの生徒だよ」

男「そうか気をつけろよ、犯人は捕まっていないからな」

妹「うん、ありがと兄ちゃん」
ピッ・・・

ヤンデレ「・・・あのさ」

男「もし妹に手を出したらぶっ殺すからな、これは脅しじゃねぇぞ」

ヤンデレ「!、うん、分かった・・・(び、びっくりしたぁー)」

男「お前が殺人犯だということは隠しておく、だが身内に手出したら・・・分かってるよな?」

ヤンデレ「だ、だからしないってば!!」

ピロロン♪
男「ん?メールか」

ごめんごめん言い忘れてた、今日も幼馴染が泊まりにくるって
妹より

男「また来るのか・・・」

ヤンデレ「ねぇ、男」

男「ん?家に来るか?」

ヤンデレ「え、いいの?」

男「ああ、手を出さないならな」

ヤンデレ「うん、じゃあ行くね」

男「・・・10時38分」

ヤンデレ「え!?やばい!遅刻しちゃうよー!!男早く・・・」

男「何してんだ?遅いぞ」

ヤンデレ「先に降りないでよ!!ていうか早すぎぃ!!!」

12時30分:昼休み

男「・・・」

幼馴染「男ー!ご飯食べよー!!」

友「俺も参加しますよっと」

男「ああ、それと泊まりにくるのか?」

幼馴染「うん!駄目かな・・・?」

男「構わないが、来客くるぞ」

幼馴染「お父さんとかお母さんが来るの?」

男「はっ、あいつらが来るわけねぇだろ、俺と妹達を捨てやがったからな」

友「ん?ああ、だから授業参観に男の親がいなかったのか」

男「ああ、一生許さねぇ、妹も虐待にあっていたからな」

幼馴染「へ、へぇー(ほ、ほんとにいたんだ、親に見捨てられた子)」

友「も?男もか?」

男「ああ、後、もういねぇけど姉ちゃんがいた」

幼馴染「え?姉?いたの?」


男「いたよ、今は妹と俺だけ、姉ちゃんはな体が弱くてな毎日のようにイジメられてた尚且つ、クソ共にも虐待があってな精神的にも、身体的にも限界だった」

友「うわぁ・・・酷いな、お前の親」

男「ああ、だからあいつらを二度と父さんとも母さんとも言わない、クソ共と言う」

幼馴染「けど、それじゃあ・・・」

男「親が可哀想?知るか、最後に会ったあのとき、俺はクソ共に「早く死んじまえ人間の屑、てめぇが死んでも俺たちは悲しまねぇわ、悲しむのはてめぇの男だ、よかったな、心配してくれるクズがいてよ」って言った」

友「よく言ったもんだなぁ・・・」

男「ああ、それ言った瞬間に姉が倒れた」

幼馴染「ショック?」

男「いや、違う、喧嘩に巻き込んだらしい」

幼馴染「どいうこと?」

友「解離性同一性障害って知ってるか?」

幼馴染「えーと、多重人格だっけ?って男が!?」

男「ああ、癇癪持ちでな、ちょっとしたことでイラつくからそれがスイッチになってもう一つの人格になってしまう」

幼馴染「でも、その人格と喧嘩になんの関係が?」

男「少しのことでイラつく、そして人格が変わってイラつきから怒りにに変わる、つまり暴力に発展する、俺の人格は変わるといきなり横暴になる」

幼馴染「じゃあ、男と男の親が喧嘩したってこと?」

男「ああ、喧嘩の最中に姉が止めに来たが巻き込まれたというわけだ」

友「しかも、その姉さんは打ち所悪くて死んだってさ」

幼馴染「まさか、男が多重人格だとは・・・」

男「妹も多重人格だ」

幼馴染「もう、驚き疲れたよ」

男「・・・なぁ」

幼馴染「ん?」

男「父母といるのがそんなに楽しいのか」

友「楽しいっつうより、俺たちは親がいるのが普通だと思っているしな」

幼馴染「まぁ、鬱陶しいときはあるけどね」

男「だが、楽しくなれる存在か」
グッ・・・

幼馴染「どうしたの?」

男「・・・羨ましい」

幼馴染「・・・羨ましい?」

友「当たり前なんじゃねぇの、親と一緒に居られるというのが男と男の妹さんには叶わないことだからな」

幼馴染「けど、男の親も一緒に居たいって気持ちが・・・」

バンッ!
男「ざけんじゃねぇ!!あんなクソ共なんぞと共存するのは俺も妹も御免だ!!!そんなことするならクソ共をぶっ殺してやる!!!!」

幼馴染「男!?ちょっ、落ち着いてぇ!?」

男「あんなクソ共が・・・クソ共がいるから姉ちゃんは死んだ!!あいつらがいなければ!!」

友「じゃあ、あんた生まれてねぇからな?」

男「!」

友「あのよ、姉さんが死んじまったのはあんたの親御さんのせいかもしれねぇな、けどよ、それよ、自分が生まれてこなければ良かったっていってるようなもんだぜ?」

男「・・・」

友「それによ、一番悪いのあんただよ?」

男「何故だ!?」

友「あんたが姉さんを守らなかったからだろうが」

男「姉ちゃんを・・・?」

友「ああ結局よ、あんたは姉さんがいた頃、なんもしてねぇだろ?自分を守るので精一杯だったからだろ」

男「違う!!」

友「何が違ぇんだよ!?てめぇが姉さんを守ってりゃあよ今も男の傍に姉さんがいただろうが!?それを違ぇだと!?てめぇがてめぇの姉を殺したようなもんだろうが!?」

男「違う・・・あいつらがいたから、姉ちゃんが・・・姉ちゃんが・・・」

友「あ?それともなにか?あんたの親御さんがあんたの姉に死ぬように導いたのか?」

男「!」

友「違ぇだろうがあんたの姉はよ、きっとよ、あんたと妹さん守るために必死に生きてたんだろ?」

男「姉ちゃん・・・なんで・・・俺たちを庇ったりしたんだ?」

友「もし、妹さんもあんたもいなかったら死んでただろうね、けどよ、あんた等がいたから無理してでも生きられたんだろ?」

男「・・・」

友「落ち着いたか?」

男「分からん、整理がつかない」

幼馴染「ねぇ、大丈夫?」

男「・・・多分な」
ストン・・・

友「・・・何年だっけ?お前と知り合って」

男「10年」

友「長いようで短い時間だったな」

男「ああ、いつ切れるかもわからないのにな」

幼馴染「切れる?」

友「縁だよ」

幼馴染「縁!?切れるの!?」

男「それもわからん」

友「仮に切れたとしてもそれはそれで良いんじゃないか?」

幼馴染「どうして?もしかしたら、男が・・・」

男「絶交するな、とでも言いたいのか」

幼馴染「え・・・う、うん・・・」

友「・・・俺は嫌だけど、男がそれを望むならこっちもそうするしかない」

男「そんなもの、誰も望まん」

友「けど、お前なら望んでいなくても、そうしなければならない時は縁は切るさ」

幼馴染「どんなとき?」

男「もう、会えないということが分かった時だ」

男「悲しむことはないだろう、だが、死する場合は・・・」

友「やめろ、そんなこと思いたくもない」

男「・・・」
ガタッ

幼馴染「え、男どこに・・・」

男「5階に行く」

友「良い噂は聴かねぇからな、気をつけろよ」

男「ああ」
ガラガラ・・・
タッタッタッ・・・

友「ふぅ・・・」

幼馴染「・・・そういえば、良い噂って?」

友「隣のクラスにいるヤンデレってやつ、知ってるか?」

幼馴染「・・・名前だけなら」

友「そいつは前に他の校の生徒に殺人未遂事件を起こしたんだ」

幼馴染「え?でも、未遂ってどういうこと?」

友「男が止めに行って、その生徒は腕に浅い刺傷で済んだらしい」

幼馴染「へぇー・・・どこで起きたの?」

友「こっから、5分歩いたところにある公園で起こった」

幼馴染「すぐそこだったんだ・・・」

友「3日後、男はボロボロになって帰って来たけどな」

幼馴染「え!?なにがあったの!?」

視点:男

場所:別クラス

ヤンデレ「・・・」
モグモグ・・・

男「おい、ヤンデレ」

ヤンデレ「うわぁ!?いつ後ろに!?」

男「今だ、同じクラスではないからな、こっちから行くしかない」

ヤンデレ「数学だと展開教室で男の所の教室だからね」

男「・・・ヤンデレ」

ヤンデレ「良いの?幼馴染たちに5階行くって言ったんでしょ?」

男「重要なところはそこではない」

ヤンデレ「それで、用ってなに?」

男「そんなにも俺が欲しいなら殺す気でかかってこい、それだけだ」

ヤンデレ「やだなぁ、殺すなんて縁起の悪いこと言わないでよ」

男「その気でやったほうが良いと言っている」

ヤンデレ「知ってるよ?ていうか、殺したりしちゃったら男が私と触れあっていること(ぬくもり)が実感できないし、男のことを本気で愛してるということもよく知って貰いたいし・・・」

男「・・・」

ヤンデレ「私はね、私と男だけの時間を過ごしたいの、誰にも邪魔されずに」

男「・・・変な質問するぞ」

ヤンデレ「何?」

男「1:仮にお前と結婚したとしよう、子どもは作るか」

ヤンデレ「作らないよ、愛情と世話したいのは男だけだから」

男「2:俺がお前を襲うとしよう、受け入れるか」

ヤンデレ「受け入れるよ、けどさっきも言ったけど子どもは作らない」

男「3:今からお前に俺の体の1部分をくれてやる、どこが欲しい」

ヤンデレ「いらないよ、部分を取っちゃったら男のその部分だけ温もりを感じれない、それに私は五体満足の状態で私と話して欲しいし、触れあって欲しいよ」

男「最後の質問だ。俺が浮気した、どうする」

ヤンデレ「その交際相手を問いただして男と別れさせる」

ヤンデレ「お昼ご飯食べてないでしょ?食べる?」

男「いらん」

ヤンデレ「あれー?私のあげるものがそんなに信じられないのかな?」

男「そうだ」

ヤンデレ「えぇ・・・ちょっとくらい・・・」

男「おことわりする」

ヤンデレ「お、男の彼女なのに何一つ信じてくれなひ・・・」

男「お前が何もしないということだけは、信じている」

ヤンデレ「嬉しいのか、悲しいのか、分かんないよ」

男「俺に信頼して欲しいなら行動に移してみたらどうだ」

ヤンデレ「え、えぇ・・・」

男「分からんだろうな」

ヤンデレ「男さ、私と別れるつもりある?」

男「ない、今はな」

ヤンデレ「よかった、少し心配してたけど・・・」

男「安心しろ、お前が変なことをやらかさない限り、別れは切り出さん」

ヤンデレ「大丈夫大丈夫、何もしないから!」

男「だと良いが」

ヤンデレ「不信だね~?」


先輩「ややっ!?男殿!何してるでござるか!?」

男「わざわざ一年の教室に来て何しにきてるのですか」

ヤンデレ「え、何この人・・・」

先輩「男君のかのj・・・ごめんなさいふざけました」

男「頭いきますよ」
スパンッ!

先輩「痛い!!ハリセン持ってる高校生初めて見たよ!!」

ヤンデレ「帰ってください、お願いします!!」

先輩「えぇ・・・あのさぁ・・・男君と会って5分も経ってないのに・・・」

男「ちなみに、コイツの彼氏になりました」

先輩「・・・は?」

男「だから、彼氏になりました」


先輩「・・・死のう」

男「死なれるのは、流石の私でも悲しいです」

先輩「うぅ・・・だってぇ・・・」

ヤンデレ「もしかして・・・」

男「先輩、別にフった訳でも手をあげた訳でもないのに何で自害する必要あるのですか」

先輩「と、盗られたよ・・・大好きな男君が・・・」

男「立ち直らないと、先輩の胸にダイブしますよ」

先輩「あなたの先輩の一生のお願い聞いてくれる・・・?」

男「はい」

先輩「せめてこの時間だけでも、男君の温もりを感じさせてぇ・・・」

男「変態ですね、端から見ると」

ヤンデレ「・・・」
ジーッ・・・

先輩「男君・・・」
ギュッ・・・

男(これが初めて先輩と触れた日である、女性だからなのかとても感触は柔らかい、こちらが離してと言っても先輩は離さないだろう・・・)

ヤンデレ「ふん・・・」
プイッ・・・

男(ヤンデレが一瞬こちらを見て睨み、そしてすぐにそっぽを向いた、申し訳ない、ヤンデレ)

先輩「クラスメートに見られてるよ?恥ずかしくない?・・・」

男「先輩は一生の願いを使ってまで頼んだ、なぜなら先輩はそうまでして私と触れあいたいから。先輩の一番の至福は私といることでしょう、拒否しませんよ。」

ヤンデレ(全く、私の目の前にして先輩が男に抱きつくなんて・・・)

男(お前も隙あらばハグするだろうに。)

先輩「・・・ごめんね、男君」

男(離れた、先輩はまだ名残惜しいのか、離れる瞬間とても強く抱きしめてた。)


ヤンデレ(やっと離れた・・・)

先輩「バイバイ、男君・・・」
ダッ・・・

男「・・・」

ヤンデレ「ちょっと男?」

男「すまない、本当に申し訳ない。」

ヤンデレ「えっ、いやいやいや、土下座までしなくても・・・」

ヤンデレ「別に男が悪いことしたわけでもないのに、謝われても・・・ね?」

男「・・・」

ヤンデレ「え、えっと・・・とりあえずさ、椅子に座ろ?」

男「・・・」
ストン・・・

ヤンデレ「んで、いきなりだけどさ。」

幼馴染「その会話異議あり!!」

ヤンデレ「うわぁっ!?」

幼馴染「男ぉ~?嘘付いたでしょ~!?」

男「場所では嘘は言ったが、誰にも会わないとはいってない。」

幼馴染「そうだね、って誰が納得するのよ。」
スパンッ!!

男「お前の叩き具合はビンタされたように痛い。」

幼馴染「ほっぺにしてあげようか?ねぇ?」

男「精神的に痛いので、それは止めていただきたい。」

ヤンデレ「ちょっと、アンタ誰?」

幼馴染「アンタ?ほぼ顔知らずの者に言う言葉かな?」

ヤンデレ「いきなり男の頭を叩くのはどうかと思うよ?」

幼馴染「なんであなたが男の名前知っているわけかなぁ?」

ヤンデレ「男の彼女だから当たり前じゃん。」


幼馴染「・・・え?お、男。ホント?」

男「ああ、本当だ。」

男(その言葉を聞いた瞬間、幼馴染は無気力になった。)

幼馴染「・・・そう。男に彼女、出来たんだ。」

ヤンデレ「納得した?」

幼馴染「うん。ごめんね、邪魔して。」


男「・・・幼馴染」

幼馴染「・・・なに?」

男「何故、お前は人に好意は抱く。」

幼馴染「・・・男。」

男「何だ。」

幼馴染「もう、彼女が出来た男に言う言葉じゃないけど。」

男「・・・。」


幼馴染「大好きだよ、男。誰かの彼氏になっても。」


男「・・・。」

幼馴染「じゃあね。男。」


ヤンデレ「・・・良いの?」

男「何がだ。」

ヤンデレ「幼馴染ってやつ、男のこと好きだったらしいけど。」

男「だったではない。今もだ。」

ヤンデレ「なんで嘘を言わなかったの?」

男「その嘘をつく理由はどこにある?」

ヤンデレ「んー・・・分からないや。」

ヤンデレ(幼馴染は、男のことを好きのようだけど・・・それにしてもあのことを伝えた直後にさっさと帰った。・・・?普通なら泣きじゃくるか、その男に向かってなにか言葉を言うはずだけど。)

男「ヤンデレ、あいつ諦めてらんぞ。」

ヤンデレ「なんで?もう私と男がカップルなのに?」

男「今日俺の家に来るなら、覚悟して来てくれ。」

ヤンデレ「・・・嫌な予感しかしないよ。男。」

男「分かっている。だが、あいつが俺の家に来ないか、来ても何もせずに話して帰るのか、そのどっちかを望んでいる。」

ヤンデレ「要は、襲われる可能性があるからちょっと気を引き締めろってことでしょ?」

男「そういうことだ。」

時刻:3時30分

場所:正門前


男「・・・。」

ヤンデレ「うぅ・・・お腹痛いよぅ・・・」

男「当たったか。」

ヤンデレ「うん・・・お昼ご飯に食べたパン(賞味期限)が5日も過ぎたものをたべちゃったぁ・・・」

男「俺の家まで持ちこたえると良いな。」

ヤンデレ「おんぶしてよぉ・・・男ぉ・・・」

男「お断りだ。」

ヤンデレ「たすけて・・・動けないよ・・・」

男「・・・仕方ないか。」

帰り道


男「ヤンデレ。」

ヤンデレ「ん?何?私のことをおぶってくれている男さん?」

男「・・・何か習っているか。」

ヤンデレ「(無視されたぁ・・・)うん、えーと・・・合気道と柔術と空手かな。」

男「それぐらいやってるなら安心だな。」

ヤンデレ「?、ところで男は体術とか習ってるの?」

男「全て・・・とまでは行かないが、この体が覚えられる技や動きは覚えたつもりだ。」

ヤンデレ「ふーん。今度何か教えてよ!」

男「良いだろう。」

ヤンデレ「ねぇ・・・男。」

男「何だ。」

ヤンデレ「男はさ、なんで笑わないの?」

男「・・・聞きたいか。」

ヤンデレ「うん、でも私のせいなら・・・本当にごめんね。」

男「いや、いい。あの拉致事件は俺とお前と一部の人間しか知らんことだ。」

ヤンデレ「・・・私が男を拉致ったんだよね。」

男「ああ。正直、驚いた。お前に3日間監禁され、妹に助けられた。」

ヤンデレ「強いよね、男の妹。」

男「妹は、私は強くないという。俺も自分が強いと思えない。」

ヤンデレ「強いよ、男は力以外にも良いところはあるし。」

男「・・・。」

男「話が逸れたな。俺が笑わない理由はあいつらのせいだ。」

ヤンデレ「男の親?」

男「あいつらに毎日暴力を振るわれ、身体は傷付いてた。精神的にも危なかった。」

ヤンデレ「・・・。」

男「姉ちゃんがいたが、死んだ。」

ヤンデレ「お姉ちゃん?」

男「ああ。当時小学5年頃の話だ」

ヤンデレ「11歳・・・」

男「多重人格が表れたのがその時だ。」

ヤンデレ「じゃあ、男は・・・」

男「その11歳のとき、それで感情欠落した。」

ヤンデレ「喜びが感じれない・・・」

男「そうだ。そこからだろう、笑顔がなくなったのは。」

男「一切の喜びは感じれない、何を喜びとし、何故喜ぶのか。もう分からない。」

ヤンデレ「つらい?」

男「ああ。怒りと悲しみと恐怖する感情しかない。」

ヤンデレ「なにかを恐れるの?」

男「必ずなにかに恐れることはある。恐れを知らないのは早死にする。」

ヤンデレ「・・・なにかを手に入れるっておかしいことなのかな。」

男「いや。手に入れるということはその分、努力したという証拠だ。」

ヤンデレ「私ね、男のことね。ずっと前から好きだったんだよ?」

男「中学の時は同じ学校だったな。」

ヤンデレ「やっぱり、覚えていてくれたんだ。」

男「表立っていなかったが、お前は俺を見ていたな。影で。」

ヤンデレ「気持ち悪かったかな?」

男「お前がそういう人間だということを知ってからは、それはなくなった。」

ヤンデレ「・・・あれ、そういえば男の家に行くのは初めてだっけ?」

男「ああ、中学の頃は幼馴染と友だけだからな。」

ヤンデレ「むぅー・・・私も招待して欲しかったなぁー・・・」

男「存在を知っていただけで、顔見知りでもない人を招待する必要はない。」

ヤンデレ「うっ・・・確かに、知らない人ってのは・・・」

男「そろそろ着くぞ。」


男の家

玄関前

妹「・・・あ!兄ちゃん!!おそいよ!!」

男「申し訳ない。」

ヤンデレ「男の妹?」

妹「そうだよ!!」

時刻:4時

家の中


ヤンデレ「お邪魔しますー・・・一軒家なんだね。」

男「ああ、2階が俺と妹の寝室で1階は居間とトイレとキッチンと・・・」

妹「んで、兄ちゃんにおぶられてる人は誰?」

ヤンデレ「おぶ・・・あっ!?」
ダダダダ・・・

男「トイレすぐそこな。」

妹「トイレに直行・・・」

男「当たったらしい。」

妹「御臨終だね・・・(お腹が)」


ヤンデレ「戻りますたんぐ。」

男「はい、お帰り。」

ヤンデレ「・・・お腹減ったよ。」

男「まだ4時だが。」

ヤンデレ「でも、お腹すいたのー!!!」

男「仕方ないな・・・作るか。」

妹「手伝うよ!!兄ちゃん!!!」

男「駄目だ」

妹「えぇ・・・ひどいなぁ。」

男「元からである。」


幼馴染「お邪魔しまーす!来たよ、男!!!」

男「いらっし。」

妹「略しすぎぃ!!」

ヤンデレ「・・・。」
ジーッ・・・

幼馴染「ん?」
ギロッ・・・

ヤンデレ「うっ・・・やばいよやばいよ・・・。(目つき怖いよ・・・)」

男「睨みつけてないで早く上がれ。」

幼馴染「あ、ごめん・・・。」

男「おい、夕食作るぞ。妹、やはり手伝ってくれ。」

妹「え?でも・・・」

男「一人増えると手が足りん。」

妹「幼馴染のこと忘れてたよね。」

男「はい。」

幼馴染「は?男ぉ!?もう許せないわよ!?」

男「すまない。」

幼馴染「許さない!!」
ムニィ・・・

男「頬をつねるのを止めていただきたい。」

幼馴染「うん、やだね。罰ゲームとして私を泊めさせること。」

男「当初の目的はそれだろう。」

幼馴染「まぁ、そうなんだけどね。」

ヤンデレ「早く男の料理食べたいな・・・。」

幼馴染(それが狙いですと!?・・・私もだけど。)


男「あと5秒で離さないとつねり返す。」

幼馴染「やれるものならやってみなさ・・・「じゃ、遠慮なく」」
ムニィ・・・

幼馴染「いたたたた!!痛い!?痛いよ!?」

男「当たり前だ。俺は今それを受けている。」

幼馴染「ギブ!ギブ!!」

男「何のことだろうか。」


ヤンデレ「これがいつもの男?」

妹「うん。まだ大人に成りきれてないけどね。」

ヤンデレ「へぇー・・・面白いね、男って。」

男「わかったか、かなり痛いんだ。」

幼馴染「はぃ・・・止めます・・・。」

男「誰が止めろと言った。」

幼馴染「えっ!?」

男「そうだ、続行だ。」

幼馴染「ちょっ、待って!?」

男「おことわりだ。」

ギャアアアア!!タスケテェエエエエ!!


ヤンデレ「幼馴染、ざまぁ。」

妹「一度やりだしたら止まらないからね・・・兄ちゃん、ほどほどにね。」

男「ああ、材料を出しとけ。」

妹「えー?何作るの・・・男「ハンバーグと揚げ物いろいろだ」用意しまぁーす!!」

ヤンデレ「あんなに面倒そうだったのに・・・。」

男「ハンバーグと揚げ物が好物だからな。」

時刻:午後5時

調理中


幼馴染「うぅ・・・ほっぺ痛いよぉ・・・。」

男「俺も痛い。」

ヤンデレ「ほっぺ、真っ赤だよ。」

幼馴染「そんなことより早くお兄ちゃんの料理食べたいな!!」

男「お前は俺の妹かなにか。」

幼馴染「うん。」

男「おい、嘘つき。」

妹「勝手に幼馴染の兄にしないでよっ!!」

幼馴染「あはは!冗談、冗談だよ!!」

妹「うわー、冗談に聞こえないなー。」

ヤンデレ「もしかして、兄とか欲しいの?」

幼馴染「欲しいな。」

ヤンデレ「え。」

妹「ほ、本当に?」

幼馴染「本当に。」

男「・・・一人っ子か。」

幼馴染「うん、今もずっと私一人でね、家に帰っても・・・私だけで・・・。」

男「交通事故で死んでしまったのだったな、お前の両親は。」

妹「ちょっ、そんなこと食事前に話すことじゃないよ!?」

幼馴染「いいの、それのおかげで男に会えたから。」

男「・・・あれがきっかけだな。」

幼馴染「最初なんか、寂しくなんかない!なんて気を張ってたけど、凄く怖くて、孤独で、その人が憎くて・・・。」

男「その人はお前の両親を殺したくて殺した訳ではない。と言ったな俺は。」

幼馴染「うん。じゃあ、殺したくもないのに殺しても何もないの!?って泣きじゃくってたよね、私。」

男「10歳くらいだったな、その事故は。」

幼馴染「うん。でもその言葉を聞いて、男が子どもとはおもえなかったんだよ?」

男「幼き頃から少し大人っぽかったらしい。」

幼馴染「ははっ、実際そうなんだよね。」
カサカサ・・・

妹「!」

男「・・・。」

ヤンデレ「な、何か聞こえた気が・・・」

幼馴染「え・・・?」

ブーン・・・

男「ふぅ・・・妹、ビニール袋。」

妹「ゴキブリかな・・・はい。」

男「多分な。」
カサカサ・・・

幼馴染「・・・。」
スッ・・・

ヤンデレ「ゴキブリ相手にプラスチックバットって・・・。」

幼馴染「うっ、悪いのかなぁ!?」

男「どこから持ってきた。」

幼馴染「玄関から。」

カサカサ・・・

男「・・・動くなよ。」

幼馴染「何で・・・あ。」

男(幼馴染がゴキブリを発見した、その瞬間バットが縦横無尽に暴れた。)

幼馴染「きゃあああああああ!!!!」

妹「うわぁ!?ちょっ、待って、止まってよ!?」

ヤンデレ「へぇ・・・虫嫌いなんだ・・・。」

男「幼き頃からだな、虫を見つけるとものすごく暴れ出す。」

幼馴染「いいから早くゴキブリを追い出してよぉ!!!」
ブンブン!!!

男「捕まえたぞ。」

幼馴染「うぇ・・・ウネウネしてるよ・・・。」

男「逃がすか。」

妹「え!?また来るよ!!」

男「ネズミではない、そもそもゴキブリは危険を察知したら仲間にも報せて逃げる。」

ヤンデレ「ネズミよりかはマシだね・・・。」

幼馴染「うぅ・・・早くしてよぉ・・・。」

男「はいはい。」
ポイッ・・・

妹「外に行った・・・。」

男「直にゴキブリ達は出ていくだろう。」

幼馴染「もう・・・出てこないで・・・。」

ヤンデレ「蜘蛛は・・・。」

幼馴染「もぉ!!いやっ!」

男「か弱い乙女だな。」

幼馴染「守ってくれる・・・?」

男「必ずとは言えないな。」

夕食

妹「できたよー!!」

幼馴染「待ってました!」

男「先に食べてろ、俺は寝る。」

ヤンデレ「え、一緒に食べよ?」

妹「あー、うん、おやすみ。」

男「ああ・・・。」
ガチャ・・・


幼馴染「・・・昔からだね、男が誰とも食べないのは。」

妹「うん。なんでか、幼稚園児の頃からそうなんだよね。」

ヤンデレ「人といるのは嫌じゃないはずだけど・・・。」

妹「兄ちゃん曰わく、誰にも邪魔されずに静かに食べたい、だって。」

二階・男の部屋

ガチャ・・・

男「・・・。」
ガタッ・・・

男「誰だ。」

委員長「僕だよ、男。」

男「帰りはこの戸の先だ、帰れ。」

委員長「おいおい、僕がわざわざ来たというのにその態度はどうかと思うよ。」

男「窓から不法侵入した者が言う言葉ではない。」

委員長「まあまあ落ち着こうよ、僕も男の部屋に来たの初めてだからね。」

男「俺はお前に来て欲しいとは言ってない。」

委員長「けど来るな、とは言ってないよね?」

男「・・・もう好きにしろ。」

委員長「呆られても困るよ、少しくらい興味持ってよ。」

男「・・・それで、何の用だ。」

委員長「ああそうだった、本題をすっかり忘れてた。」

男「ベットに沈めてやる、ベットに横たわれ。」

委員長「おっ?良いのかい?男のベットはさぞかし気持ちよいだろうね。」
ゴロン・・・

男「お前女の子だよな。」

委員長「ん?うん、それが?」
ガシッ!!

委員長「あああああ!痛い痛い!!アームロックは駄目だよ!!!」

男「うるさい、腕をへし折ってやる。」
メキッ!!

委員長「ぎ、ギブ!ギブだ!!僕の負けだ!!!」
パッ・・・

委員長「あいたた・・・何も腕を・・・ふぐっ!?」
ガッ!!

男「次は首だ。」

委員長「ちょっと待ちたまえ!チョークスリーパーはいけない!!」

男「大丈夫だ、すぐにおとしてやる。」

委員長「男の腕暖かい・・・じゃなくて!やめてたまえ!!」

男「おことわりだ。」
キュ・・・

委員長「あぁ・・・何だか・・・意識が・・・。」

男「・・・。」
パッ・・・

委員長「けほっ・・・けほっ・・・本当にあっちに行くところだったよ。」

男「怒らんのか。」

委員長「怒ったってどうにかなる訳じゃな・・・んっうん・・・。」

男「・・・。」

委員長「そういえば、どうだった?女の子特有の柔らかな感触は?」

男「ダルマにしてやろうか、おい。」

委員長「うっ・・・怒ってる・・・す、すまん調子に乗り過ぎた。」

男「安心しろ、じっくりと可愛がってやる・・・死ぬまでな。」

委員長「・・・すいません、白旗だ・・・」

男「分かったなら用件を言え。」

委員長「んーとね、殺人?事件が発生したらしいけど、何か知ってる?」

男「知らんが高校生の不良が刺殺された事件か。」

委員長「そうそれ、って誰から聞いた?」

男「妹だ、情報収集がはやい。」

委員長「へぇ・・・あっ、あと・・・。」

男「何だ。」

委員長「不良女って生徒が君を探してたよ?」

男「・・・?、どういうことだ。」

委員長「えーと、加勢してもらおうと思ったのに、とか言ってたな。」

男「・・・不良女に会ったら言っておいてくれ、加勢してやる、と。」

委員長「はい分かったよ、で何?加勢って?」

男「他校の不良が放課後に攻撃を仕掛けてくるからだ。」

委員長「・・・そんなの教師が黙ってないよね。」

男「教師曰わく、ウチの高校を守ってくれるなら別に良い、ということだ。」

委員長「・・・前の暴行事件さ、君も関わっていたんだよね。」

男「ああ、あのときも不良女とその仲間と戦った。」

委員長「・・・どうしても、喧嘩は止められない?」

男「無理だ、俺には戦うということだけしか存在を出せない。」

委員長「違う、絶対違う。男はそんな野蛮な人じゃない、男は優しい人だよ。」

男「優しいだと、俺が?この俺がか?」

委員長「生徒を守ろうとする気持ち、自分がよければ良いじゃなくて他人にも情をかけれる凄い人。」

男「・・・凄くなんかない、俺は良いやつじゃない。」

委員長「良い人だよ、他人のために労力なんていとわない素晴らしい人だよ。」

男「・・・。」

委員長「確かにキツイところはあるけどね。」

男「そんなにできた人間ではない・・・俺は居ようが居なかろうがいい存在だ。」

委員長「何で君は自分を否定するのさ。」

男「自分を守ることしか能のない野郎だからだ、自分さえ良ければいいという自己中心的なところがあるからだ。」

委員長「そんなの誰にも自己中なところはあるよ。」

男「・・・人、一人守れない屑な俺が・・・良い奴なわけないんだ・・・。」

委員長「でも、今は違うじゃないか・・・。」

男「違くない・・・守れなかった・・・いや、俺が殺してしまった。」

委員長「でも、一番悪いのは虐待していた両親だよ。」

男「例えそいつらが悪かったとしても、俺が守れば良かった・・・けど。」

男「殴られるのが恐くて・・・罵声を浴びせれて、怒りを露わにしても・・・殴られ、罵倒され・・・俺は自分の身を守るので精一杯だった。」

委員長「当然だよ、人の心配なんてできないし。」

男「・・・だから。」

男「もし、クソ共を見つけたら殺す。」

委員長「・・・殺害は重罪だよ。」

男「そんなことは重々承知している、それでもだ。」

委員長「許さないと・・・。」

1階

妹「ヤンデレ・・・腕はどうかな?」

ヤンデレ「こっち来て確かめてみたら?」

妹「いや、結構。」

ヤンデレ「妹、幼馴染を放してあげて関係ないよ。」

妹「ふふふ・・・。」

男「おい、何やってるのだ。」

妹「あ、兄ちゃん。ヒマだから某筋肉モリモリマッチョマンの変態ごっこしてた。」

ヤンデレ「ボールを吹っ飛ばしてあげるよ!」

男「ふざけやがって・・・。」
パシンッ!!

ヤンデレ「助けてー!110番!タスケテー!!」

幼馴染「まったく、お笑いだ。ただの案山子ですな。」

夕食後

男「・・・。」

委員長「・・・。」

ヤンデレ「ねぇ、なんで委員長がいるの・・・。」

委員長「暇つぶしにきたのさ!!」

男「帰れ、お前。」

妹「不用心に窓開けてるのがいけないんじゃん。」

幼馴染「先輩といい、委員長といい、何なんだろ。」

ヤンデレ「あの高校は本当に変なのしかいないし。」

妹「そんなに?」

男「他校の不良が俺の通っている学校に多勢でカチコミにくる。」

妹「アウトですわー、学校あぶないでしょ?」

幼馴染「危ないっていうより、守られてるからね。」

妹「誰が?」

委員長「男と不良女の兵隊だね。」

妹「へ、兵隊!?」

男「不良の下っ端、使い走りの集団のこと。」

妹「だ、だよね!本当に兵隊がくるのかと思ったよ・・・。」

ヤンデレ「他校の番長さんがタイマンをかけてくるらしいよ。」

妹「番長!?ってその兄ちゃんところのは誰?」

委員長「不良女だよ。」

妹「女の子じゃん!?」

男「喧嘩に女も男もない。」

幼馴染「でもね、不良女すごく強いよ。」

ヤンデレ「不良としたらそうなんだろうけど、体術習っている人とならまた違うよ。」

委員長「まぁ、その人がいるからこそ危機もないわけだけど。」

妹「兄ちゃん・・・。」
じーっ・・・

男「それは俺に限った話ではないだろう、妹も先輩も武術はやっている。」

妹「そりゃあ、そうだけどさ・・・。」

男「中学生から始めたといっても我流のところはある。」

幼馴染「空手や柔術は習えても、八極拳とか中国拳法は我流だろうねぇ・・・。」

男「あのトリッキーな動きができない。」

妹「まぁ、兄ちゃんは足技苦手だからね。」

ヤンデレ(なんか、習っているものがちっぽけに思えてきた・・・。)

委員長「とは言っても凄くフットワーク軽いけど、苦手とは言えないんじゃないかな。」

男「あれは脚力と敏捷性が問われるというもので攻撃ではないだろう。」

委員長「あ、攻撃についてなのね。」

妹「兄ちゃんは拳から腕に掛けた攻撃が得意なんだけど、足はからっきし駄目だからね。」

ヤンデレ「下の攻撃には弱いと。」

委員長「腕っ節良さそうだね、剛腕ていうのがお似合いだと思うよ。」

幼馴染「剛腕の男・・・。」

男「なんだそれ。」

妹「小学校に続いて中学校でもいじめられて何とかしてやる、ってことで兄ちゃんと私は始めたけど・・・。」

男「正直、高校で身を守る以外に使うことになるとは思わなかったな。」

幼馴染「あのときの男は臆病だったからね。」

男「殴られたり、痛いのが嫌だった、毎回同じ奴らがぶん殴りに来て抵抗しようとするとさらに殴られる。」

妹「酷いものなのが、上級生が下級生に命令してその子をリンチするってのもあるよ。」

ヤンデレ(そいつら、ぶっ殺してやろうかな・・・。)

委員長「まぁ、ウチの高校じゃあそんな表に出るような騒ぎにならないけど、やっぱり陰口とか悪質な嫌がらせはあるんだよね・・・。」

妹「いじめはどこの学校に行ってもあるってことだろうね。」

幼馴染「しかし、ここまで成長した男も凄いよ。」

男「・・・いつまでも臆病でいられないからな。」

幼馴染「でもね、同じ男でも今はまるで別人とか思っちゃうんだよね・・・。」

男「成長、ということか?」

妹「・・・たぶんだけど、昔の雰囲気とか今にはない昔にはあったものとかじゃないかな。」

男「昔か・・・。」

幼馴染「まだ、笑顔が残ってたころはいろいろとおかしかったね。」

ヤンデレ「え、なにそれは・・・。」

男「一言だとはっちゃけてた。」

委員長「それは今でもしてるじゃん。」

幼馴染「これが昔のほうが凄かったよね。」

男「幼馴染や友や妹は知ってるが、レスリングとかなにかのごっことかしていた。」

ヤンデレ「もしかしてこれってレスリングじゃない!?」

男「(プロレスでもアマレスでも)ないです。」

時刻:午後8時30分

幼馴染「ふぁ~眠い・・・。」

委員長「育ち盛りだからね、仕方ないね。」

男「寝たらどうだ。」

ヤンデレ「眠くない。」

男「お前は一生起きてろ。」

ヤンデレ「男に抱かれるなら・・・。」

男「・・・幼馴染、俺の部屋でもどこでも良いから寝てろ。」

ヤンデレ「無視された・・・。」

幼馴染「え、本当?なら男の部屋に行くね。」

男「幼い頃もよく俺の部屋で寝てたな。」

幼馴染「んー何か落ち着くていうか、安心するっていうか・・・。」

男「同じような意味だぞ、それ。」

ヤンデレ「早く寝てよ、ていうか寝ろよ。」

委員長「何で他人に命令するのさ・・・口悪いし。」

男「元から・・・らしい。」

幼馴染「・・・あれ?妹は?」

男「二階にいる、多分寝てるな。」

幼馴染「揃いも揃ってどういうステルス機能持ってるの・・・。」

委員長「授業を抜け出しても気づかないくらい凄いよ。」

ヤンデレ「あと、行動が早いし。」

男「いや、普通だろう。」

幼馴染「先輩も驚くくらい早いって言ってた。」

男「そんなにか・・・。」

委員長「ちょっと落ち込まないでよ、何で落ち込むのさ。」

男「行動力が欠けすぎだろう・・・。」

委員長「そこ!?ていうかどうして素早さから行動力になったの!?」

幼馴染「寝るね~・・・。」

男「おやすみ。」

ヤンデレ「やっと二階に・・・はっ!?それだと男と私が添い寝できない!!」

男「そのおしゃべり口をガムテープで止めてやろうか。」

委員長「家に帰るの面倒だから泊まるよ。」

男「ああ、その代わり明日の朝食の調理を手伝え。」

委員長「分かった、もうちょっと起きてるね。」

ヤンデレ「ねぇ、男!二人きりになろうよ?」

男「・・・よし、寝よう。」

ヤンデレ「一緒に寝る!!」

男「うるさい、黙れ、ぶっ殺すぞ。」

ヤンデレ「真顔でそんな怖いこと言わないでよ・・・。」

男「・・・。」

ヤンデレ「えへへ・・・ごめんね。」

男「別に構わないが、何故お前が寄り添うことになった。」

ヤンデレ「んー・・・これしていると本当に彼女みたいだなって思うからかな。」

男「そうか(みたいではなく、もう彼女だろう)。」

ヤンデレ「友達が見たら驚くだろうなぁ。」

男「友達・・・か。」

ヤンデレ「うん。私はね、彼氏も友達もできないって思ってた。」

男「何故だ。」

ヤンデレ「小さい頃から事故にあったり、事件を起こしたりしてたから疫病神って言われてたの。」

男「ひどいものだな。」

ヤンデレ「・・・男と会う前からも色々と事件起こしてたりしたんだよ。」

男「問題児だな、お前。」


ヤンデレ「うぅ・・・これでも良くなったのにぃ・・・ひどいや・・・。」

男「すまない。」

ヤンデレ「謝ってるのかな?それ?」

男「ない。」
スパンッ!!

ヤンデレ「鬼ぃ!人でなしぃ!!鈍感男!!!」
ペチン!ペチン!!ペチン!!

男「鈍感が良く分からない、申し訳ないがスリッパで叩くのは痛いので止めてくれ。」

ヤンデレ「やだ!乙女の心を傷つけた男は許さない!!」

男「そうか・・・。」

ヤンデレ「・・・っ泣くよ!?素っ気ないと泣いちゃうよ!?」

男「そのときは頭撫でてやる。」

ヤンデレ「えっ。」

男「・・・ん?」

ヤンデレ「今すぐ撫でて下さい!お願いします!!」

男「・・・そこまでくるとは思わなかった。」

時刻:10時

場所:リビング

就寝:夢の中


男「お前に何が分かる!?毎日毎日俺たちに暴力を振るいやがって、そんなに俺たちを虐げるのが面白いか!?」

???「るせぇ!!!お前は黙って俺に殴られてろや!!!!」

男「ふざけんな!!もう我慢ならねぇ!!!今ここでぶっ殺してやる!!!!」

???「あぁ!?やれるもんならやってみろ!!できもしねぇのにごちゃこちゃ言うな!!」

男「てめぇいい加減にしろよ!!親だろうがなんだろうか知るか!!!妹や姉ちゃんが傷つくんなら罪を負ってでも殺してやるよ!!!!」

姉「止めてぇ!!!!」


ヤンデレ「男!?」

男「はっ!?・・・夢か・・・。」

ヤンデレ「うなされてたよ?大丈夫?」

男「あぁ・・・。」

男「くっ・・・。」

ヤンデレ「大丈夫?」

男「多分な。」

ヤンデレ「多分って本当に大丈夫なの・・・。」

男「嫌な夢は見たくないのたがな。」

ヤンデレ「まぁ、私も見るし。」

委員会「zzz・・・ふぁ・・・。」

ヤンデレ「委員会さんは快眠してるし・・・。」

男「・・・。」
ストン・・・

委員会「ん・・・?」
ニャー・・・

委員会「ぎゃあああああ!?」
ダッ!!


ヤンデレ「虫じゃなくて猫嫌いとは・・・。」

男「小さい頃に猫にボコボコにされたそうだ。」

ヤンデレ「トラウマかな。」

委員会「そうだよ!!!!!」

男「何も俺の後ろに隠れなくても良いだろう。」

委員会「だっ、だって!怖いんだもん!!」

男「この猫は大人しいのだが。」
ウゥー・・・

委員会「黒猫はもっと無理!!!」

委員長「いいから猫を追い出してよ!!」

男「・・・get out here。」
ニャー・・・

委員長「ふぅ・・・やっと、どっか行った・・・。」

ヤンデレ「英語で命令する人を初めて見たよ。」

男「日本語だと動じない猫だからな。」

ヤンデレ「どういうことなの・・・。」

委員長「トイレ借りる・・・。」

男「どうぞ。」

ヤンデレ「男って嫌いなものあるの?」

男「梅干し。」

ヤンデレ「食べ物じゃん!!」

男「あの酸っぱいのが無理だな。」

ヤンデレ「子供っぽいなぁ・・・。」

男「18歳になってないからな。」

ヤンデレ「男は十分に大人だよ。」

委員長「うぅー・・・のど乾いた・・・。」

男「水でも飲んで寝ろ。」

ヤンデレ「・・・男。」

男「何だ。」

ヤンデレ「男も人を殺したことある?」

男「また唐突だな、ない。」

ヤンデレ「そうだよね・・・やっぱり、私はおかしいんだ・・・。」

男「そもそも、おかしくない者はいないだろう。俺や妹も幼馴染も、普通とは考え難いことをしてきた。」

ヤンデレ「・・・どういうこと?」

男「敵を五体満足で終わらせないということだ。」

委員長「随分と横暴なことしてきたよね・・・男は。」

男「ああ、俺と喧嘩した奴らは全員どこかを使えなくした。」

男「喧嘩の対象が俺だけならそれで良かった、が・・・。」

ヤンデレ「身内を狙っていたの?」

男「そうだ、妹・友・幼馴染、これらを狙っていた。」

ヤンデレ「・・・私も横暴な手に出るのかな。」

男「無くはないだろう。特に好きな人が傷ついているなら尚更だろう。」

ヤンデレ「見ていられないもん、友達が傷ついているところなんて・・・。」

男「もう二度とそんなことをさせない為に、腕や脚等に傷害を残した。」

委員長「そういえば、何度も警察に行ってたね。」

男「ああ、何度も自首をした。」

男「殺しても、いや殺しておけば良かった。」

委員長「また、怖いことを・・・。」

男「幼馴染や友に手を挙げた奴は、殺したかった。」

ヤンデレ「え、ちょっ、男?大丈夫?」

男「血反吐を吐くくらいに、骨が真っ二つに折れるくらいに。」

委員長「落ち着いて、男君、落ち着こうよ。」

男「傷ついているのが見られなかった。」

幼馴染「ふぁーあ・・・過去を振り返っても仕方ないでしょ?」

ヤンデレ「起きてたんだ。」

幼馴染「何か話し声すると思ってきたら、私と友がリンチされてた時の話だね。」

ヤンデレ「リンチされてたんだ・・・。」

男「小学・中学と続いて受けた。」

幼馴染「まあ、いつも男に助けてもらってたよ。」

ヤンデレ「・・・はっ!!」

男「どうした。」

ヤンデレ「そうだ、殺そu「お前もう生きて帰れんぞ。」」

男「二度はない。」

ヤンデレ「怖すぎ・・・。」

幼馴染「物騒なこと言わないでよ。」

男「元々物騒だからな、仕方ないな。」

ヤンデレ「物騒・・・あっ・・・。」

男「お前の友人も変わり者だろう。」

ヤンデレ「うーん、何年と一緒だからなぁ・・・分からないや。」

幼馴染「私も私で変わり者だと思うけど。」

男「全員、変わり者だな。」

時刻:11時

委員長「もうひと眠りしよう・・・。」

ヤンデレ「・・・zzz。」

男「寝るの早いな、こいつは。」

幼馴染「・・・なんで、ヤンデレと付き合うことになったの?」

男「・・・お前と俺は中学の時、同じクラスだったな。」

幼馴染「ん?うん、そうだけど・・・それが?」

男「こいつもいた。」

幼馴染「え?・・・全然、気づかなかったけど。」

男「中学、女子生徒が男子生徒3人に傷害を起こした事件、覚えてるか。」

幼馴染「えーっと、確か二人は腕や足の刺傷で学校近くで発見、もう一人は・・・。」

男「腕に浅い刺傷、その犯人はヤンデレだ。」

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