奉太郎「高校生活は薔薇色だー!」里志「相変わらずテンション高いね」 (111)

奉太郎「それでねー やっぱり高校生になったから何かしようかなって」

里志「じゃあ部活なんかどうだい? この神山高校には部活動が目白おしだしさ」

奉太郎「あ、そこなんだけどねー お姉ちゃんから手紙もらってさー」

里志 カサリ フムフム

里志「お姉さんからの頼みかー」

奉太郎「うん、だから古典部にしようかなって」

里志「シスコンもほどほどにしといたほうがいいよ」

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奉太郎「それで今日から部室に行こうと思うんだけど里志も入らないかな?って」

里志「うーん、総務委員と手芸部もやってるからね どうしよう」

奉太郎 キラキラキラ

里志「やめとこうかな」

奉太郎 ショボーン

里志「やっぱ入ろうかな」

奉太郎 キラキラキラ

里志(奉太郎面白い…)

里志「うん。面白そうだし、入るよ。これからよろしくホータロー」

奉太郎「やったーやったー!」

奉太郎「とゆーわけで、そろそろ部室いこ?」

里志「ああ。そうだね」





里志「高校生になったら毎日楽しそうだね。ホータローは」

奉太郎「うん! 小学校は時間あるけどセンセーうるさいし、中学は時間もないしセンセーうるさいし」

奉太郎「小中高で一番自由なのが高校だからね。いろんなこと経験するんだ」

里志(中学でも随分ハジけてたと思うけど…)

奉太郎「ってあーー!」

里志「どうしたんだい?」

奉太郎「地学準備室のカギとってこないと!」

里志「それはそうだね。職員室に寄ろうか」







奉太郎「とーちゃーく!じゃあ鍵あけるねー」

里志「ああ。おねがい」

ガチャリンコ

ガララッ

里志「あ、あれ?」

奉太郎「誰かいるみたいだね…」ボソボソ

奉太郎「ねーねーキミキミ~」

える「ひゃっ!?」ビクッ

奉太郎「何してるの? もしかして古典部部員ですか?」

える「はい。正確には入部希望です。失礼ですがお二人は?」

奉太郎「僕らも入部希望だよ!」

里志「よろしくね、ええっと…」

える「千反田えると申します。」

里志「僕は福部里志、こっちは」

える「折木さん、ですよね? 折木奉太郎さん」

奉太郎「な、なんで知ってるの~? もしかして超能力者~?」

里志「それなら僕の名前も知ってるはずだよホータロー」

奉太郎「う、うーん…なんでだろ…」

える「あの実は…」

奉太郎「待って!言わないで!そのトリック当てて見るから」

える「トリックというほどでも」

里志「ははは。待ってあげて。ホータローはこういうのが大好きなんだよ」

奉太郎「あーーーーー!」

里志「分かったのかい?」

奉太郎「選択授業だよ。たぶんそれで一緒になったんでしょ?」

える「はい。正解です」

奉太郎「やったー!やったー!」

える「そ、そんなに嬉しいことなのでしょうか?」

里志「ホータローは元気が服着てあるいているような人だから。悪いけど僕にはわからないな」

奉太郎「里志はね、いろんな事知ってるんだよ~」

える「いろんなこと、ですか?」

奉太郎「うん。この前は政治についても教えてくれたんだよ。ほんとに雑学王っていうか~」

里志「データベースと呼んでくれたまえ」

奉太郎「でもどうしてか、学校の成績は良くないんだよね~」

里志「世間の求める一般的知識と雑学はちがうものさホータロー」チッチッチッ

える「勉強もちゃんとしたほうがいいですよ? 福部さん」

奉太郎「じゃあじゃあ顔合わせは済んだし、今日のところは帰えろっか」

里志「そうだね。千反田さんはどうする?」

える「わたしはもう少しここにいます」

奉太郎「じゃあねー あっ、戸締りもよろしくっ!」

える「?」

ガララッ

える「待ってください!」

奉太郎「どーしたの?」

える「わたし、戸締りできませんよ?」

奉太郎「どーして? 千反田さん鍵持ってないの?」

える「はい」

里志「でも僕らが来たときは鍵しまってたけど」

奉太郎「中から鍵をかけてたの?」

える「いいえ。そんなことはしていません」

里志「神山高校の教室は中から鍵は閉められないんだよ。ほらみてごらん」

奉太郎「あっ、本当だ。じゃあなんで鍵かかってたんだろ? 千反田さんと一緒に来た誰かがいて、千反田さんより一足先に帰ってそのときにうっかり」

える「わたしは一人で来ました。ここへ来ることも誰にも言っていません」

奉太郎「むっ…うーん…」

える「わ、わたしって閉じ込められていたってことになりますよね?」

里志「そういうことになるね」

える「どのようなトリックで閉じ込められたのか」

える「わたし、気になります!」

奉太郎「僕もー!」

里志「これは奉太郎の出番だね」

える「折木さん、分かるんですか?」

奉太郎「ううん。わかんない」

える ガクーッ

里志「大丈夫。それなりに当てになる奴だから」

奉太郎「うん! 僕にまかせて!」









奉太郎「何か変わったこととかなかった? いつもと違うとか違和感あったとか」

える「そうですねー そういえばさっきから下で物音がします」

里志「えっ? そうかな」

える「はい。間違いありません」

奉太郎「すごいやー耳いいんだねー」

える「いえいえ」

奉太郎「僕も全然聞こえないよー なにやってるんd」

奉太郎「あーーー! 」

里志「なにか分かったのかい」

奉太郎「うん! たぶん!」

える「教えてください!」

奉太郎「うん!じゃあ下へ行ってみよう!事件の再現だ――!」ピュー

里志「嬉しそうだなホントに」

える「なるほど。合点がいきました。用務員さんのせいだったんですね」

奉太郎「そ! おじさんたちはマスターキーを持っているからね。鍵がしめられるんだよ」

里志「千反田さんがいるのに気付かないで鍵をかけちゃったってわけだ?」

奉太郎「そーとも!」

える「助かりました折木さん。ありがとうございました」ペコリッ

奉太郎「い、いやあ~えへへ」

える「あっ、そうでした! 部長を決めないといけませんね。私と福部さん、どっちにしましょうか?」

奉太郎「えぇー!なんでしれっと僕を抜かすのさ?」

里志「ホータローはリーダーに収まるような男じゃないからさ、枠にとらわれないほうがあってるよ」

奉太郎「ほ、ほんと? い、いやあ~」テヘヘ

里志・える(素直だなあ~)

里志「僕は掛け持ちだし、どうしよう?」

える「そういうことでしたら私がやりましょう。よろしくお願いします」

里志「うん、よろしく」

奉太郎「よろしくー! 古典部いよいよ始動!」

里志「もう下校時間だよホータロー」





える「お茶どうぞ」

奉太郎「ありがとー」ズズーッ

える「お菓子もありますよ」

奉太郎「おいしそうだねー」パクパク

える(か、かわいい…)

える ハッ

える「そうでした、折木さん。私達にはやるべきことがあります」

奉太郎「なになに~? 古典部って何かするの?」

える「はい。文化祭は文集を売るのが古典部の慣例なのだそうです」

奉太郎「そーなんだー。文集ねー。お姉ちゃん一言も教えてくれなかったなあ」

える「お姉さんがいらっしゃるのですか?」

奉太郎「そーだよ。古典部のOBなんだ。で、文集がどうしたの?」

える「その文集のバックナンバーを探す必要があるんです」

奉太郎「図書館にあるよきっと。じゃあレッツゴー!」ピュー

える「あっ、早すぎます折木さん」タッタッタッタッ

奉太郎「あっ」

摩耶花「あっ折木」

奉太郎「摩耶花だー! 図書委員だったんだー?」

摩耶花「まあね あんたは? 図書館に来るなんて珍しいわね」

奉太郎「いやー僕ら探し物があるんだよー いいかな?」ムギュー

摩耶花「はいはい…分かったから離れて…」

奉太郎「はい」サッ

摩耶花「うん。ありがと」

里志「やあ!偶然だね」

奉太郎「里志だー!」

摩耶花「図書館では声絞ってね折木」

奉太郎「あっごめんなさーい」

里志「相変わらずホータローには優しいだね摩耶花」

摩耶花「そんなことないわよ」

奉太郎「摩耶花ー、なんか面白い漫画とかある?」

摩耶花「三国志とはだしのゲンくらいしか置いてないわよ」

摩耶花「漫画ならウチ来たらいっぱいあるから。今度来なさい」

奉太郎「ありがとう」

える「あの、折木さんと図書委員さんは…」ヒソヒソ

里志「見ての通り、ホータローがすごくなついててさ」ヒソヒソ

里志「摩耶花も口調はツンツンしてるけど満更でもないみたい」ヒソヒソ

える「そ、その…こ…交際しているのですか?」ヒソヒソ

里志「いーや。 友達以上恋人未満って感じだね」ヒソヒソ

里志「摩耶花、こちら千反田えるさん」

える「よろしくお願いします」

里志「千反田さん、こちら伊原摩耶花さん」

摩耶花「よろしくね」

える「早速ですが伊原さんお聞きしたいことが」

摩耶花「さっき折木が言った探し物ですか?」

える「そうです。わたしたち、古典部の部員でして文集のバックナンバーを探しているんです」

摩耶花「うーん、たぶん書庫かしら。今司書の先生がいないのよ。くるまで待ってる?」

奉太郎「待つー!」

える「だそうです」









糸魚川「古典部の文集? ……いいえ、なかったわ」

里志「見落とし、ということは?」

糸魚川「いいえ、見落とすようなものじゃないわ。あったらすぐ見つけるわよ」

里志「ありがとうございました」ペコリ

糸魚川「あ、そうだ。昔の古典部の部室。化学準備室にあるんじゃないかしら? 今は壁新聞部の部室になってるけど」

える「ならそこに行ってみます」







遠垣内「文集? 見なかったけど?」

里志「本当ですか?」

奉太郎(むむ…? なんかおかしいな)

奉太郎(外にはセンサーあったし、この人香水臭いし)

奉太郎(それに窓開けてるくせに扇風機ってなんでだろ? そこまで暑い日でもないのに…)

遠垣内「そんな大事なものなら運び出されてるはずだよ。ここにあるわけないじゃないか」

奉太郎「うん。分かりました! また出直します!」

摩耶花「ちょっと折木!」

奉太郎「いーからいーから」

ガララララッ

奉太郎「文集、あるかもあそこに」

摩耶花「なら、なんで出るのよ」

里志「まーまー、摩耶花。ホータローには何か考えがあるんだよ。そうだろ?」

奉太郎「うん! 僕にまかせて!」

ガラララッ

遠垣内「なんだ? また何か用かい?」

奉太郎「いやー先輩、絶対誰にも言いませんから教えてください」ボソボソ

遠垣内「なんだ?」

奉太郎「先輩って、不良なんですか?」

遠垣内「はぁ? 何を言っている!」

奉太郎「薬品金庫の中って文集と、そのタバコあるんでしょ?」

遠垣内「勝手に決めるな」

奉太郎「じゃあ! 確かめてみよっ!」ガサガサッ

遠垣内「コラ! やめろ!」ガシッ

奉太郎「えー」ショボーン

奉太郎「ねー、お願い」ウインク

遠垣内「はぁー…分かったよ、確かに文集入ってるよ、もってけ」

奉太郎「ありがとうございます!」

遠垣内「たく、可愛い顔してよくやるよお前は? 名前なんていうんだ?」

奉太郎「折木奉太郎です! あ、そうだ、ついでにタバコ吸わせてもらえます? どんな味か知りたいなーって」

遠垣内「」

里志「で、どんな手をつかったんだいホータロー」

奉太郎「うーん、それは聞かないでほしいなー…他言しないって約束したんだよ」

里志「そっか。なら聞かないよ」

える「それにしても…やっと文集が…」

奉太郎「千反田さん、なんで泣いてるの?」

える ハッ

える「い、いえこれはちょっと」

奉太郎「何はともあれ無事解決ーーー!」

摩耶花「おつかれさま」

またあしたーーーー!

次回は、試写会へ行こう!です

える「お言葉に甘えて来ちゃいました!」

入須「おお。来たか千反田」

える「こちら、同じ古典部の福部里志さん。伊原摩耶花さん、折木奉太郎さんです」

奉太郎「よろしくねー!」ウインク

入須「…」

入須「ようこそ。わたしは入須冬実だ」

里志「入須先輩? やっぱり!」

奉太郎「知ってる人?」

里志「ああ! この前の委員会の調停はお見事でした」

奉太郎「へえー とにかく凄い人なんだねー!」

入須「さっそくだが君たちには映画を見てもらう」

奉太郎「待ってましたー!」

入須「…仮称はミステリー、ではご検討を」

摩耶花「折木、前行きすぎよ。ほらここ隣座って」バンバン

奉太郎「うんっ!」







奉太郎「あれ、終わり?」

入須「どうだった?」

奉太郎「ねえ、続きみせてよー」

入須「映画はこれで終わりだ」

奉太郎「ええー?」

里志「そんな、まだ事件が起きただけじゃないですか?」

入須「原作の子、本郷真由というんだがな、過密の撮影スケジュールせいか病気になってしまった」

える「…それは気の毒です…」

入須「ゆえに撮影が滞っていてな」

奉太郎「この映画の犯人を僕らが探せばいいんだねっ!」

入須「…そういいたいところだが」

入須「この映画を作っている2年F組の探偵役の推理を検証してほしい、というのが依頼だ」

奉太郎「推理の推理ってわけですね」

入須「ま、まぁそういう言い方もできるか…」

次の日

江波「では、探偵役志願者の三人がまつ、2年F組の教室へご案内します」

える「はい。よろしくお願いします」

奉太郎「レッツゴー!」

里志「楽しそうだね奉太郎」

奉太郎「うん。あの映画からどんな推理したのか楽しみだよ」

摩耶花「そうね。あたしもそれは聞きたいな」

中城「いいか。これは密室殺人だが、侵入できる箇所が一つだけある」

里志「どこですか?」

中城「窓だよ。あそこから侵入してズバッと」

奉太郎「逃げるときはどうするの?」

中城「逃げる時も窓からに決まってるだろうが」

奉太郎「へ? 人が逃げたような形跡はなかったですよ? 草も生い茂ってたし逃げるのは難しいと思いますけど」

中城「む…」

中城「あ、そうだ夏草だ!視察したころは五月だったから夏草がなかったんだよ!だから撮れると思ったんだ!」

中城「完璧だ!よろしく頼むぜ」スタスタスタ

奉太郎「あっ、ちょっとまt」バタン

里志「どうだいホータロー」

奉太郎「うーん、間違い、と思うなあ」

摩耶花「違うの?」

奉太郎「うん、だってあそこの窓に行くまではどうするの? 地理的に絶対誰かに見られてるよ?」

える「あ、そうですね」

奉太郎「それにさ、あの窓はたてつけ悪かったでしょ? いくらなんでも外から窓をガチャガチャしてたら中の人も不審に思うよ」

里志「ということは」

奉太郎「なしだね」

羽場「ザイルだよ。ザイルをつかって二階から侵入。そして海藤をやったのさ」

羽場「タイトルをつけるなら、不可視の侵入、なんてどうだろう?」

羽場「じゃあよろしく」バタン

奉太郎「なんかまるおくんみたいな人だったねー」

摩耶花「折木、くだらないこと言ってないで考えなさいよ」

奉太郎「あっ、ごめんごめん。あの推理もちょっと違うかな」

える「どうしてですか?」

奉太郎「さっきも言ったようにあの窓建てつけ悪いからザイルに捕まった状態では簡単には開けられない」

奉太郎「中の人はぼーっと突っ立てるわけがない。そんなことしてたら不審に思うよ」

里志「つまり」

奉太郎「なしだねー!」

摩耶花「躊躇ないわねあんた」

沢木口「怪人の仕業にきまってるじゃない。怪人なら壁抜けも簡単よ」

奉太郎「そ、それはいくらなんでも」

沢木口「はぁ~ ミステリーだからって探偵が出てくるとは限らないでしょ。あんなもん怪人以外ありえないわよ」

奉太郎「」

える「違います!絶対に違います!」

奉太郎「言っちゃ悪いんだけどさー、あの美崎先輩って人、人の話を聞かないタイプかもね」

摩耶花「どうして?」

奉太郎「だって本郷さんはホームズみて勉強したって言ってるのになんでホラー? おかしいでしょ」

里志「ははは、厳しいなホータローは」

摩耶花「確かに。 なら沢木口先輩の案は却下か~」

奉太郎「というわけで、みんな正解とは言い難い推理でした」

入須「ふむ。なるほど。折木くん、立ち話もなんだ。少しお茶でもしよう」

奉太郎「ほんと? やったー!やったー!」

入須(かわいい…)

入須「いいか、折木くん。能力のないものがいくら力をそそいでも結果はたかが知れている」

奉太郎「おおなんか名言!」パクパク

入須「だが君は違う。あの三人よりも推理においてはかなりすぐれているといっていい」

奉太郎「やっぱそう思う?」エッヘン

入須「ああ。つまりだな」

奉太郎「僕が推理すればいいんだね?」

入須「そういうことだ」

奉太郎「うん! 僕に任せて!」


奉太郎「それにしてもすごくおいしーねここ」ズズーッ パクパク

入須「それは良かった。好きなだけ食べたまえ」

奉太郎「やったー!」モグモグ ズズーッ

奉太郎「むーーっ」カチカチッ

里志「ねえ奉太郎、少しは休んだら」

奉太郎「話しかけないでっ!」

里志「ははは…ごめんね」


摩耶花「あれはもう病気みたいなもんね。好きにさせましょう」

里志「そーだね」

奉太郎「わかった!わかったよー冬実せんぱーい!」

入須「ふむ。ぜひ聞かせてもらおうか」







奉太郎「てゆーわけで、あのカメラマンは登場人物の一人であって、スタッフ的なカメラマンじゃないんですよ」

入須「ほう。それがどうつながるんだ?」

奉太郎「あのカメラマンさ、たぶんいじめられてたんだと思います。そうじゃなかったら孤立してたのかな?」

入須「続けたまえ」

奉太郎「それでクラス人に怨み持ってグサッと。あのカメラマンなら電源をきるなりカメラを固定するなりすればカメラのに映ることなく行動できるからねっ!」

入須「……なるほど。見事だ」

入須「私の目に狂いはなかった。やはり君は私のみこんだ通りだったな」

奉太郎「え~いやーえへへへ」

入須「何か報酬、そうだな。タイトルの命名権を君に与えよう」

奉太郎「万人の死角!」

入須「…随分と早いな…いいのかそんな即答して」

奉太郎「実は僕も、タイトルつけるならこうだなーって考えてたんですよ」

入須「ちゃっかりしてるな」

奉太郎 エッヘン

イヤー オモシロカッタワー スゴカッタネー

里志「なかなか評判いいみたいだよ万人の死角」

奉太郎「半分は僕が監督やったみたいなもんだからねっ!」

摩耶花「こらっ! 調子に乗らない」ゴツン

奉太郎「あっ、ごめんね」

摩耶花「分かればよろしい」

摩耶花「ねえ折木、この後時間ある?」

奉太郎「あるあるよ!なーに?」

摩耶花「じゃあちょっと行こっか」

奉太郎「なになにー?なんなのー?」

摩耶花「折木、ザイルはどこいったの? あんたの推理にはザイルが使われてないじゃない」

奉太郎「あっ!」

摩耶花「でしょ? あっ、でも映画は面白かったわよ。まあ折木でも間違えることはあるわよ」

摩耶花「じゃあね。あたし漫研に行くから」タタッ

奉太郎「……」

里志「ホータロー」

奉太郎「ああ、里志、どしたの?」

里志「ホータロー、ホータローのトリックは叙述トリックだね」

奉太郎「そーだね」

里志「ねえホータロー。本郷さんはホームズでミステリーを勉強したって言ってたよね」

里志「でもねホータロー。ホームズの時代には叙述トリックは使われていないんだよ」

奉太郎「えーーっ!」

里志「そう。あんまり言いたくないけど、おそらくホータローの推理は…」

奉太郎「……」

帰り道

える「折木さん」

奉太郎「千反田さん、どうしたの?」

える「折木さんの推理についてお話したいことがあるんです」

奉太郎「えー? 千反田さんまでー!?」

える「?」

える「というわけで本郷さんの性格上あのような結末にするはずがないんです」

える「江波さんについても、自分の親友が病気の時に映画製作にたずさわっているはずがありません。江波さん自信も興味がないと言っていたじゃないですか」

奉太郎「む、むっー…」

える「折木さんを馬鹿にしたいわけではありません。ただ、気になったもので」

奉太郎(むむーっ、僕としたことがこんな見落としをするなんて…)

奉太郎(じゃあなんでだ? なんで間違えたんだろ?)

奉太郎(あれ? 確か結末が考えられない、って千反田さんが…)

奉太郎(あの人だ。冬実先輩だっ!)

次の日

入須「どうしたんだ?いきなり呼びだして」

奉太郎「冬実先輩ひどいです! 一生懸命考えた僕が馬鹿みたいじゃないですか!」

入須「……気付いたのか…」

奉太郎「他の部員三人から指摘されました。なんでそういうことするんですか!」

入須「聞きたいか?」

奉太郎「……」

奉太郎「いえ、いいです。冬実先輩も悪気があってやったわけじゃないと思いますから」

奉太郎「それに…」

入須「それに?」

奉太郎「すごいじゃないですか!」

入須「は?」

奉太郎「いや想像ですけど、あの三人の先輩も騙してたんでしょ? いやー僕も悔しいけど尊敬しちゃうなー」

入須「?…そ、それはありがとう…」

奉太郎「でもペナルティーは受けてもらいますよ」

入須「ペナルティー?」

奉太郎「はいっ!ひとーつっ!」

奉太郎「古典部に入ってください!」

入須「なっ! えぇっ?」

奉太郎「冬実先輩いると、いろんなとこで頼りになるし個人的にもっとお話ししたいかなって」

入須「……ああ、構わんぞ」

奉太郎「最後二つめ!」

奉太郎「文化祭、僕と一緒に回ってください!」

入須「…ま、まあ…それくらいなら…」

奉太郎「やったー!」デキッ ムギュー

入須「こら! 落ち付けこういうことは学校以外d」

奉太郎「じゃあ今度休みの日に会いましょう!」

入須(可愛い…)

入須(ああ、いいぞ)

奉太郎「やったー!」

お わ り

なんかココロコネクトの時間退行みたいになってしまった

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年10月24日 (金) 20:37:16   ID: VPcShm2j

なにこの奉太郎…!?!?キャラ崩壊にもほどがあるぞかわいいが!!!!
注意書きしとけ、こら。

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