安藤「生きていると実感したい。」 潤也「またかよ・・・。」 (107)

こんばんは。

1.魔王-JUVENILE REMIX-のSSです。

2.以前に書いた、安藤「生きていると実感したい。」潤也「え?」の2か月後の話になっています。

3.他作品のキャラが登場します。

4.キャラ崩壊、世界観崩壊が凄まじいことになっています。


何か意見があれば、教えて頂けると嬉しいです。

それでは、よろしくお願いします。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1397398835

前作のURLを貼ってくれるとすごい助かる
期待


-前回の話の簡単な振り返り-


ある日、生きていると実感したい安藤(27歳、独身)は、
人助けをすることで生きていると実感できるのではないかと考えた。

その人助けの内容は、腹話術を使い、
友達以上恋人未満のくっ付きそうでくっ付かない男女二人組をカップルにするというものだった。

結論から言えば、この完全に余計なお世話な行動はあまり良い成果を出すことはできなかった。

だが、成果は出せなかったものの、人助けをしたいという安藤の気持ちは強くなった。

>>2

前回のSSのURLは以下になります。

安藤「生きていると実感したい。」 潤也「え?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1383405706/)

>>4
ありがとう


安藤「と、言うわけで、はじめてみました。お悩み相談室。」

潤也「!?」

安藤「このお悩み相談室には、毎日多くの手紙が送られてきます。
   手紙の内容は、悩みに関するアドバイスを求めるものから、実際に手助けして欲しいというものまで様々です。」

潤也「ちょっと待ってくれ、兄貴。今兄貴が話していること全てが初耳なんだけど・・・」

安藤「潤也、細かいことは気にするな。気にしちゃいけない。」

潤也「というか、何で兄貴に悩み相談の手紙が大量にくるのさ?
   そういう相談が集まる団体とかに入ってる訳じゃないんだろ?」


安藤「じゃあさっそく、お悩み解決を始めてみようか!」

潤也「(完全にスルーしたよ、この兄貴。)」

安藤「では、まず1通目。はじめまして、アンダーソ・・・・・安藤さん。」

潤也「ねえ兄貴、今アンダーソンって言いかけなかった? 」

安藤「ふ、 普通に言い間違えただけで、ふふ深い意味はないぞ。
   アンダーソンと安藤さんって似てるよな、あはは。」

潤也「・・・その割りには結構動揺しているように見えるんだけど。」


安藤「そんなことある訳ないじゃないか、あはははha。」

潤也「怪しい。・・・というか、今アンダーソンって、某ボランティア団体の代表だったよね。
まさかとは思うけど、兄貴が読んでるその手紙って、本当はアンダーソンに向けて送られてきたものなんじゃ・・・」

安藤「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・バレたか。」

潤也「あ、もしもし。久しぶり、槿さん。事故死に見せかけて殺って欲しい人間がいるんだけど、頼める?」

安藤「待て、待ってくれ潤也! 頼むから、業界最高峰との噂の殺し屋に依頼するのはやめてくれ!!!」

安藤は慌てて潤也を止める。


潤也「チッ」

安藤「(やばい、完全に殺しにきてるよ、この弟。)」

潤也「・・・ねえ、兄貴。馬鹿なことはもうやめようよ。そろそろ通報しなきゃいけないレベルの話になってきてるよ。」

安藤「だから待ってくれ! 今回の事はアンダーソンから許可をもらってるんだよ!」

潤也「え?」

安藤「俺が人助けをしたいってアンダーソンに相談したら、今回のお悩み相談室を任せてくれたんだよ。」

潤也「じゃあ何で最初からそう言わずに隠したのさ?」


安藤「(・・・それは、数十秒前に潤也が俺にしようとしたことを振り返れば分かると思うんだが・・・・言わないけど。」

安藤「まあ、いいじゃないか。細かい事は気にするな。
   じゃあ、気をとりなおして1通目の手紙を読んでみよう。あ、ちなみにあいさつの部分は飛ばすぞ。」

---

1通目

カマキリ顔の知り合いに、おっぱいが小さいねぇ、と馬鹿にされます。どうしたらおっぱいを大きくできますか?

ペンネーム:時計好きな殺し屋

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安藤「揉めばいいんじゃないかな?」

潤也「ちょっと待って。色々おかしい。」


安藤「え?何でだ?セクハラに悩んでいる女性からの切実な悩み相談じゃないか。」

潤也「いや、ツッコミ所満載すぎるんだけど・・・」

安藤「?」

潤也「何を言ってるんだこいつ、みたいな表情をされても困るんだけど・・・。
  とりあえずまず、アンダーソン宛ての悩み相談が胸を大きくするためのアドバイスを求めるものってどういうことだよ・・・」

安藤「ボランティア活動にも色々な種類があるんだろうさ。
   最初アンダーソンは、街のゴミ拾いとか地域の防犯パトロールみたいな一般的なボランティア活動をしてたらしい。」

安藤「アンダーソンはそのボランティア活動の1つ1つに全力で取り組んで、周りの人間からの信頼を得たんだ。
   そういうことをしている内に色んな人から悩み相談を受けるようになった。そして、今では毎日沢山の人から様々な内容の悩み相談がくるらしいぞ。」


潤也「・・・・・・・俺が聞きたかった答えとは違うけど、まあ・・・いいや。じゃあ次のツッコミ所。
   質問者が殺し屋ってペンネームだからか分からないけど、カマキリ顔って言われると、ある人物しか思い浮かべられないんだけど。」

安藤「? 潤也の知り合いにそんな顔の人がいるのか?」

潤也「(あ、そうか。兄貴は岩西さんを知らないんだった。)」

潤也「・・いや、ごめん。俺の勘違いだった。」

安藤「そうか。なら別にいいんだ。さて、じゃあ本題に戻って、どうやっておっぱいを大きくするか考えよう。」

潤也「(うん、言葉にするとやっぱりひどいな、この悩み相談。)」


安藤「俺は豊胸マシーンを買って使うのもいい方法だと思うんだが・・・どうだろう?」

潤也「俺に聞かれても分からないよ・・・でもまあ、そういう機械ってダイエットマシーンと同じで、あんまり効くイメージはないね。」

安藤「うーん、この悩み相談は男だけだと考えるのに限界があるな。
   詩織ちゃんにアドバイスをもらおうかと思ったけど、詩織ちゃんは別におっぱいが大きい訳じゃないしな。」

潤也「兄貴・・・さらっと俺の大切な詩織を馬鹿にしないでくれないかな。・・・・殺し屋オールスターズをお呼びするよ。」

安藤「ちょ、ちょっと待ってくれ、潤也! 俺は別に詩織ちゃんを馬鹿にしているわけじゃない、ただ事実を・・」

潤也「もしもし。久しぶりだな・・・スズメバチ。お前の力を借りたいんだが。」



安藤「え、スズメバチって・・・まさか!?」

スズメバチ「お久しぶり、兄様。来ぃ、ちゃっ、た♡」

安藤「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
   ああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」



---

安藤「はあ・・・はあ・・・危なかった・・・。悩み相談の開始早々、死ぬところだった・・・。」

安藤「潤也達から逃げてきたのはいいけど、ここはどこだろう? ってあれ?・・・あれは確か・・・。」

安藤は見覚えのある人物がいる方へと向かう。


---

真奥「いやー、久しぶりに映画を観たけど、面白かったな、Waltz。」

千穂「はい! ナイフ使いの男と、首折り男との最終決戦は凄かったですね!」

恵美「ええ。ナイフが握れない状況であの戦い方には驚いたわ。」

真奥「最後のダイブにも驚いた。でもまあ欲をいえば、ダイブのあとの後日談がもう少しほしかったな。」

恵美「あ、そういえば、後日談が映画の画集に数ページ載ってるらしいわよ。」

真奥「え、そうなのか!? しまった、買ってくれば良かった・・・・あ、でも映画を観たからお金の余裕が・・・」


千穂「だ、大丈夫ですよ、真奥さん! 私、映画館でパンフレットと一緒に画集も買いましたから。
   読み終わったら真奥さんにお貸しします!」

真奥「本当か、ちーちゃん! ありがとう!(ニコッ」

千穂「いや、そんな、・・・えへへ///」

恵美「(はあ。・・・ホント、真奥は油断ならないわね・・・)」

真奥「ん? どうかしたか、恵美?」

恵美「・・・なんでもないわよ。」

真奥「?」

安定の駄目安藤


安藤「久しぶり、真奥君。」

真奥「!?」

真奥「な、なんで安藤さんがここに・・・?」

安藤「ちょっと色々あって、道に迷っちゃったんだ。悪いけど道を教えてもらえないかな?」

真奥「いいですけど・・・また変なことを考えてないですよね?」

安藤「あはは。そんなことある訳ないじゃないか。」

真奥「(どうしよう。まったく信用できない。)」


千穂「あのー、真奥さん。この方は?」

真奥「あーえっと、最近知り合った安藤さんだよ。
   安藤さん、こっちはちーちゃん。で、こっちは恵美です。」

千穂「はじめまして、佐々木千穂です。」

恵美「遊佐恵美です、はじめまして。」

安藤「はじめまして、安藤です。」

安藤は2人を見て、少し考えたあとに千穂に話しかけた。



安藤「千穂ちゃんは巨乳だね。」

真奥「!?」

千穂「!?」

恵美「!?」


真奥「あ、安藤さん!いきなり何を言ってんだ!!!」

千穂「え、その、えっと・・・」

千穂は顔を赤面させながら困惑している。

恵美「安藤さん・・・初対面でその言葉はどうかと思いますけど。・・・セクハラですよ。」


安藤は自分の発言を振り返る。そして自分の発言が相当まずかったことに気付く。

安藤「す、すみません。ちょっと事情がありまして・・・・」

恵美「事情?」

安藤「はい。」

そして、恵美の体のとある部分をチラっと見たあとにこう言った。

安藤「大変失礼しました。恵美さんにはお聞きしませんのでご安心ください。」


その時、恵美の何かが切れる音がした。

恵美「聖剣は勘弁してあげる・・・」

そう言って恵美は100均のナイフを取り出した。

安藤「え、あの、何を・・・」

真奥「安藤さん、こうなったら恵美は止められないです。おとなしく斬られてください。」

安藤「え、・・・・・・・・・・・・・・・・・えっ?」

恵美「という訳で死ねぇえええええええええええええええええええええええええええええええ
   えええええええええええええええええ!!!!!!!!!」

安藤「ちょ、待っ・・・ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああ
   あああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!」

高校生じゃなかったっけ?

高校生じゃなかったっけ?

>>26

このSSでは、安藤が犬養との対決に勝って、10年経っている設定になっています。


という訳で、本日はここまでになります。

続きは1週間後くらいに投下できたらいいなと思っています。スローペースですみません。

読んで下さった方々、ありがとうございました。ではまた。


お待たせしました。今回も短くて申し訳ないのですが、続きを投下していきます。


安藤が真奥達と会ってから、数十分後・・・


安藤「(・・やばかった、本気でやばかった・・・。近くにマンホールがなかったら即死だった・・・。)」

安藤「(以前の真奥君の時といい、今回の恵美さんといい、
    あの二人の戦闘能力はどうなっているんだ?本当に人間なのか?)」

安藤「まあ、それはさておき、2通目の悩み解決を始めようか!」

潤也「兄貴、何事もなかったのように振るまってる所悪いけど、色んなところから血がでてるよ。」

潤也「(どのくらい出血してるかっていうと、この場所に戻ってきた兄貴に
   殺し屋オールスターズを差し向けようとしたのを急遽やめるレベル。
   まあ、一人だけ奥の部屋で待機させてるけど。)」


安藤「大丈夫だ、何の問題もない。」

潤也「全然大丈夫じゃないと思うんだけど・・。もう変な行動はやめて病院に行ったほうがいいよ。」

安藤「・・・・・いや、ここでやめるわけにはいかない。ここでやめたら、
   以前、ファーストフード店で出会った老人のように、ただ生きているだけの人間になってしまう。・・・そんな気がするんだ・・・。」

安藤「現にこれまでの約10年間、俺はほとんど何もできなかった。犬養の行動に対して、お前は間違っていると啖呵を切っておいて、だ。」

安藤「犬養は10年前、暴力を使って気に入らない人間を支配していた。今でもあいつがしていたことは認められない。」

安藤「だが犬養は、自分の行動に一切迷いがなかったんだ。
   たとえでたらめでも、自分を信じて対決していけば、世界だって変えられる。そう言って道を切り開いていた。」


安藤「犬養は、間違った方法をとってはいたけれど、この国を変えるという目的を全力で果たそうとしていたんだよ・・・。」

安藤「俺は、目的もなくただ生きているだけの人間になりたくない。・・・なりたく・・ないんだ・・・(涙目」

潤也「兄貴・・・」

蝉「ジャッククリスピン曰く、死んでるみたいに生きたくない。」

安藤「蝉さん!?何でここに?というか、そのセリフって・・・」

蝉「ジャッククリスピンっていう歌手の言葉、いや歌詞の一部か。まあ細かいことはどうでもいい。
  とにかく、岩西の野郎が事あるごとに俺にその言葉を言い聞かせてくるんだ、聞き飽きちまうくらい。
  お前の話を聞いてたら思い出しちまったよ。」


安藤「・・いい言葉ですね。」

蝉「そうか? 俺には良さがよくわかんねぇんだけどな。まあ、いいや。お前の話に戻す。」

蝉「安藤、お前さ。今までの10年間に後悔してるんなら、
  その10年間は準備運動みたいなもんだったと考えればいいんじゃねえの?」

安藤「準備運動?」

蝉「ああ。お前が言う、生きていると実感するって言うのを実現するための準備運動だったと考えりゃいいんだよ。
  そして、これからが本番だと思えばいい。全部、ここから始まるんだ、ってな。」

安藤「ここから始まる・・・。」


蝉「そう思えば、大抵のことは上手くやれそうな気がするだろ?」

安藤「そうですね・・。励ましてくれて、ありがとうございます、蝉さん。」

蝉「べ、別に励ましたわけじゃねえっつうの。ただ、お前には、鯨の時の借りがあったからな・・。」

安藤「鯨?」

蝉「なんでもねえよ。お前に言ってもわかんねえだろうし。どの道、お前があいつに会うことはないはずだしな。」

安藤「?」


蝉「まあなんにしても、結局のところ、上手くいくかいかないかはお前次第だ。
  やるだけやってみればいいんじゃねえの?」

安藤「・・・分かりました。今度こそ、人を幸せにしてみせます。その人が望む形で!
   そして、生きていると実感してみせます!!」

潤也「・・兄貴、・・・・・・そこまでいうのなら、あと一度だけ見守るよ。それで駄目なら、
   兄貴がまた変な風に暴走したら、兄貴を全力で止める。手段は選ばない。・・・それでいいかな?」

安藤「ああ。ありがとう、潤也。」


---

2通目

気になる男性に手料理をご馳走したいのですが、なかなか上手く料理を作れません。
何か上手く作るコツはありませんか?

ペンネーム 蒼樹タカオ

---


蝉「料理か。」

潤也「料理・・・それなら!」

安藤「ああ。俺の得意分野だ。」

蝉「へえ。お前、料理が得意なのかよ。どのくらいの腕なんだ?」

安藤「おかん級です。」

蝉「は?」


潤也「蝉さん。別に兄貴は変なことを言ってるわけじゃないんです。
   兄貴の料理の腕はおかん級。これは紛れもない事実なんです。」

蝉「いや、だから、おかん級ってなんなんだよ。あだ名とか称号みたいなもんなのか?」

潤也「称号・・。そうともいえるかもしれないですね。兄貴がおかん級と呼ばれるようになったのは、
   高校時代に新聞部に入った時の、歓迎会がきっかけだったらしいですから。」

蝉「は?なんで歓迎会で、おかんと呼ばれるようになるんだ?」

蝉「(いや、まあ、俺は歓迎会なんてしたこともされたこともねえからよくわかんねえけど。)」


潤也「兄貴は、自分の歓迎会だったのに、自分で歓迎会用の料理を作って持っていったんですよ。先輩達に料理を振舞うために。」

蝉「へ?」

潤也「しかもその時の料理のラインナップが、おいなりさん。から揚げ。お芋の煮っころがし。
   という、高校一年生の料理とは思えない脅威のラインナップだったんです。」

蝉「」

潤也「そしてその時から、兄貴のおかん級としての伝説が始まったんです。」

蝉「!?」


安藤「よし、善は急げだ潤也。早速、この蒼樹タカオさんの話を詳しく聞きに行くぞ。そして対策を練る。」

潤也「ああ。行こう、兄貴!」

蝉「・・・」

蝉「・・・・・・」


蝉「・・・・・・・・・しじみ・・買って帰るか・・・」


以上で本日分は終了です。続きは今度の日曜くらいに投下したいと思います。

読んで下さった方、ありがとうございました。

魔王SSもっと増えろ


帽子卿、チクタク、ヴァニフィクのキャラは出るんかな?


お待たせしました。本日分を投下していきます。

いつもより少し多めの文章量でお送りします。


タカオ(乙女プラグイン実装済み)の部屋にて・・・


安藤「はじめまして、安藤です。」

潤也「弟の潤也です。兄の付き添いで来ました。」

タカオ「はじめまして、タカオです。ってあれ?私はアンダーソンさんに悩み相談をお願いしたんですけど・・・」

安藤「すみません、アンダーソンは急用で来れなくなりまして。代わりに自分が来ました。」

潤也「タカオさん。兄貴は料理の腕は確か。というかおかん級ですので、心配しなくても大丈夫ですよ。」


タカオ「ホントに!?やった!!!・・って、すみません。敬語とか丁寧語とか慣れてなくて。
    艦隊旗艦・・じゃなくて、上司にもつい普通に話しちゃうんです・・・。」

安藤「あはは。別に気にしなくても大丈夫ですよ。好きなように話して下さい。というか、タカオさんは社会人なんですか?」

タカオ「(しまった、今は学生の設定だった。)」

タカオ「あ、あはは、すみません。学生です。上司じゃなくて先輩でした、アハハハ。」

安藤「そうですか。じゃあ、タカオさんの好きな男性っていうのは、同じ学校の人なんですか?」

タカオ「す、好きというか、気になると言うか、マイアドミラルになって欲しいというか、
    エンジンまでなら見せてもいいというか・・・って私、人前でなに言ってるの!?」


潤也「(マイアドミラルって、私の艦長って意味だっけ?で、エンジンを見せても良い・・・
   ・・ってあれ?意味が全く分からないよ。タカオさんはどういう意味でこの言葉を使ったんだろう?)」

安藤「(察しろ、潤也。きっとタカオさんは、意中の男性とそういうプレイをするのを夢見てるんだよ。
    ここは温かい目で見守ろう。)」

安藤「途中意味の分からない所はありましたけど、なんというか、その、ご馳走様です。」

タカオ「///」

安藤「それで、本題に戻りますけど、その男性はタカオさんと同じ学校の学生ですか?」

タカオ「は、はい!」

安藤「その人の好きな食べ物は分かりますか?」


タカオ「ごめんなさい、わからないです・・・」

タカオは目に見えて落ち込む。

安藤「あ、大丈夫です。気にしないでください。参考までに聞いただけですから。」

潤也「・・でも兄貴、好みが分からないんじゃ、手の打ちようがないよ。」

安藤「いや、問題ない。その人の好みが分からないのであれば、その世代の多くの人間が
   一般的に好む食べ物をチョイスすればいい。そうすれば、成功確率は格段に上がる。」

潤也「その食べ物って?」

安藤「カレーだよ。」


潤也「ベタだね。」

安藤「ああ、ベタだ。だがこの場合はこれでいい。
   カレーは、レトルトのルーを使って作れば、料理初心者でも一定のレベルのものを作れるからな。」

安藤「そして何より、カレーは嫌いな人間が少ない。
   S&Bの調査によれば、日本人一人あたりが年間カレーを食べる回数は約78回。
   つまり、週に1回以上は食べている計算になる。これだけ人気かつ、好きという人間が多い食べ物はなかなか無い。」

潤也「なるほど。」

タカオ「(私は日本人でも人間でもないんだけど・・・あ、でも群像様は日本人だから問題ないか。けど・・・)」

安藤「という訳で、タカオさんにはカレーを作ってもらおうと思います。ちなみに、今までにカレーを作ったことはありますか?」


タカオ「カレー・・・のようなものなら・・・」

安藤「? とりあえず、まずはタカオさんの現時点での料理の腕が見たいです。カレーを作ってもらってもいいですか?」

タカオ「わ、分かりました。作ってみます。」



数十分後・・・



安藤「どうしてこうなった・・・。」

安藤はタカオの作ったカレーを一口食べた後、頭を抱えながらそう言った。


潤也「見た目は普通のカレーなのに、食べてみると異様にしょっぱいのは・・・何故?」

潤也は汗を流し、俯きながら問いかける。

安藤「それはたぶん、味噌が原因だ。ですよね、タカオさん。」

タカオ「カ、カレーに味噌をいれると味に深みがでるって聞いたので・・・」

安藤「どのくらい入れたんですか・・・?」

タカオ「スプーン大さじ1杯・・・」


潤也「(え、スプーン大さじ1杯の味噌でこんなにしょっぱくなるの?そんな馬鹿な。)」

安藤「(となると、味噌以外に原因があるのか? )」

タカオ「を、×21回。」

安藤「それは駄目だろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
   おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおあおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
   おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!」

安藤は思わず叫んだ。


安藤「タカオさん・・・どうしてそんなに味噌を投入したんですか?」

タカオ「ヒュウガ・・・知人から、気になる男性を落とすにはインパクトのある、
    印象に残るような料理を作るのが良いと聞いたので・・・(汗を流しながら」

安藤「味に個性を出して印象に残す・・・確かにそれは戦略としては間違っていません。
   ですが、それは料理がおいしいことが大前提なんです!今のタカオさんの料理は、
   カレーがカレーであることを放棄してしまっている!これでは意中の男性の胃袋を掴むことなんて出来はしない!!!」

タカオ「す、すみません・・・」

潤也「あ、兄貴・・・そこまで言わなくても・・・」

安藤「いや駄目だ、潤也。俺は料理に関して嘘はつけない。それに何より・・・」


潤也「何より・・?」

安藤「マンガやラノベにおけるヒロインにおいて、トンデモ料理を作ってしまうキャラは致命的なんだよ!」

潤也「いや、これ現実なんだけど・・・」

安藤「例え話だ。タカオさんは、マンガやラノベのヒロインのような空気を纏っていたからな。」

潤也「は?」


安藤「ラノベやマンガで、ヒロインがトンデモ料理を作ると、読者的にはドジッ子でかわいいなと思うかもしれない。
   だが、それはあくまで読者がそう感じるだけだ。大抵の場合、その料理を見たり食べたりした主人公は、
   これはヤバいと思って敬遠してしまう。例え、ヒロインに対して多大な好意を持っていたとしても、だ。」

安藤「そして、なかなかカップルになることができなくなる。それに、可能性としては非常に低いが、
   それが原因でヒロイン対象外になってしまうことだってあるんだ・・・!」

安藤「つまり、このままだとタカオさんも、そのルートに進んでしまうことになるんだよ!!!」

タカオ「そんなの嫌ああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」

潤也「(いや、どういうことなんだよ・・・。というかタカオさん、今の話理解できたんですか・・・?)」

安藤「けど、安心してください。俺がそんなことにはさせはしない。
   必ず、意中の男性においしいと言わせる料理を作れるようにしてみせます。」

安藤「約束しよう、賭けてもいい。」


タカオ「安藤さん・・・、ありがとうございます。私、頑張ります!!」

安藤「となれば、するべきことは、カレーを作って作って作りまくることです。
   もちろん、レシピ通りにね。料理の腕を上達させるためにはそれが一番です。
   よし潤也、応援を呼ぶぞ。俺達だけじゃカレーを処理しきれないからな。」

潤也「応援?」

安藤「ああ。真奥君を呼ぶ。彼は最近金欠らしいからな。
   カレーをタダで大量に食べられると聞けば、たぶん来てくれるだろう。」

潤也「え、でも真奥君って、兄貴のことをかなり警戒してたよね。
   いくらカレーがタダで食べられるとしても、そう簡単に来てくれるわけがないと思うんだけど・・・」


---

数十分後・・・


真奥「来ちゃいました。」

潤也「ええええ・・・・」

安藤「ありがとう、真奥君。歓迎するよ。」

潤也「・・真奥君、どうして来てくれたの?兄貴のこと警戒してたよね?」

真奥「・・ええ。非常に警戒してましたよ。けど、背に腹は代えられなかったんです。」


潤也「え?そんなに金欠だったの?」

真奥「いや、これでも次の給料日まで食べていけるくらいのお金は残してありました。
   けど今日、気分転換に映画を観たあと、家に戻ったら悲劇が起こったんです。」

真奥「ウチの腐れニートが、某竜に乗って戦うゲームの10周年記念BOXを買ってやがったんです!!!
   おかげで我が真奥家の家計は火の車になりましたよ、ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおお
   おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!」

潤也「真奥君・・・苦労してるね・・・。」


そんな訳で、タカオは安藤から指導を受けつつ、ひたすらカレーを作り、
そのカレーを真奥達が消化していった・・・。そして・・・・


---

3日後、海洋技術総合学院にて・・・


タカオ「群像さ・・・じゃなくて!千早群像!!!今日のお昼は空いてるかしら?」

群像「今日の昼? 僧達と一緒に食事をとる予定なんだが・・・もし良ければお前も来るか?」

タカオ「はい!・・・じゃなかった! えっと・・・二人だけで話というか、食事がしたいというか・・・・」

群像「? 何か他人に聞かれてはまずいことでもあるのか?」

タカオ「えっと・・・・(どうしよう、何か良い手は・・・・)」


僧「群像、悪いですが今日、私と琴乃は急な用事ができてしまいました。タカオと一緒に食事をとってください。」

タカオ「(僧!? いつの間に・・・)」

群像「そうなのか? 分かった。タカオ、今日の昼は二人で一緒に食事をとろう。第四施設で12:30に待ち合わせで良いか?」

タカオ「ええ、いいわよ。(やったああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!)」

僧「ではすいません。私は急ぐので、これで。」

群像「ああ。またな、僧。」


それから数分後、タカオ達から少し離れた場所にて・・・


僧「こんな感じで良かったですか?」

安藤「ありがとう、なかなか良かったよ。」

僧「約束のお金は、例の口座に振り込んでおいてくださいね。」

僧は自分の頭全体を覆う、ヘルメットのようなものを取ってそう言った。


安藤「ああ。分かったよ、健太郎。」

僧改め健太郎「また何かあったら劇団にどうぞ。それじゃ。」

そう言って、健太郎は去って行った。

潤也「本物の僧君の替わりに健太郎を使ったのはいいけど、これって、
   群像君が本物の僧君か琴乃さんに会ったらすぐにばれると思うんだけど・・・」

安藤「問題ない。本物の僧君と琴乃さんは、今頃楽しく社会科見学をしてるだろうからな。」

潤也「え?」


その頃、本物の僧と琴乃はヒュウガの艦内にいた。


琴乃「すごい!これが大戦艦ヒュウガの艦内なのね!」

僧「初めて大戦艦クラスの霧の戦艦に乗りましたが、すさまじいテクノロジーを使っていますね。
  というかヒュウガ、あなたは艦を失っていませんでしたっけ?それに今まで乗艦を許可しなかったのに、どうして急に?」

ヒュウガ「(タカオが千早群像と上手くいけば、イオナ姉様は私だけのものになるからよ!!!
     そのためなら乗艦の許可ぐらい、いくらでもくれてやるわ!!!
     待っていてください、イオナ姉様ぁああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!)」

ヒュウガ「細かいことは気にしない!さあ、奥に進むわよ!!!」

琴乃「はーい!(でも、群像君にも見せてあげたかったなあ・・・)」

僧「・・腑に落ちませんが・・まあ、いいです。行きましょう。」


ところかわって、安藤達がいる場所にて・・・


安藤「さて、舞台も整えたことだし帰るか。」

潤也「あれ、兄貴帰るの? いつもだったらここで、タカオさんと群像君をカップルにしてみせる!!!とか、言うのに。」

安藤「今回の依頼は、気になる男性においしい手料理をご馳走したいってことだったろ。カップル成立は依頼外だ。
   俺は決めたんだ、もう自分本位な行動はとらない。相手に相談されたことだけを全力で解決する。それに・・・」

潤也「それに・・?」

安藤「タカオさんなら、俺が手を出さなくてもなんとかなる・・・。そんな気がするんだ。」

潤也「兄貴・・・」

安藤「よし行くぞ、潤也。3通目の悩み解決を始める!」

そう言って安藤は駆け出した。

潤也「あ、待ってくれよ、兄貴―!!!」


以上で本日分は終わりです。読んで下さった方、ありがとうございました。

次回は来週の日曜日を予定しています。それでは。

乙。

すいません、遅くなりました。

再開します。


それから16日後、魔王城という名のアパートにて・・・


芦屋「魔王様、お茶を入れました。」

真奥「おっ、サンキュー芦屋。」

芦屋「きゅうりのお漬物もありますよ。」

真奥「今日の昼食は豪華だなあ。」

漆原「やめようよ、真奥。言ってて悲しくならない?」


真奥「うるさい、黙れ! お前がゲームを買ったせいでこうなってんだよ!少しは反省しろ!!!」

漆原「いやあ、最終ステージは難しかったよ。なんせワンミスでゲームオーバーになるんだもん。焦った、焦った。」

真奥「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・よし、殺す。」

芦屋「魔王様、お手伝い致します。」

漆原「ちょ、ちょっと、待って!なんで貴重な魔力を使おうとしてるの!?ホントに僕死んじゃうよ!!」

真奥「ああ、そうだろうな。」

芦屋「ですよね。」


漆原「・・・嘘だよね?お腹が空きすぎて、二人とも変な風にテンション上がっちゃってるだけだよね?」

真奥「何言ってるんだ?いつも通りだ。俺はぜんぜん普通だよ。」

芦屋「私もです。あ、魔王様、包丁使います?」

漆原「(ヤバイよ、二人とも完全に目がイっちゃってるよ・・・・となると、とるべき手段は・・・)」

漆原は、真奥と芦屋が包丁に目を向けている一瞬の隙をつき、部屋の入り口へと向かう。

が、しかし、そんな僅かな隙では逃げられる訳がなかった。


ドアを開け、外に出ようとした瞬間、真奥に肩をポンと叩かれる。

真奥「よお、どこに行くつもりだ?」

漆原「・・・買い物にでも行こうかと・・・」

真奥「よし分かった、吹っ飛べ。」

真奥が漆原を全力で殴ろうとした、その時だった。


真奥『恵美ィイイ!愛してるぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
   おおおおおおおおおおおおおおおおおあおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
   おおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』

漆原「!?」

芦屋「ゴフゥッッッッッッッッッ!」

真奥が発した言葉を聞いた芦屋は、ショックのあまり気絶した。

真奥「あれ?芦屋、なんで倒れてるんだ?・・・って漆原がいない!?」

安藤「ごきげんよう、おひさしぶり。真奥君。」

真奥「!? あ、安藤さん!?」



恵美「・・・」

真奥「恵美まで!どうして二人ともここにいるんだ!?」

安藤「恵美さんから、真奥君達が食糧難状態であることをきいてね。料理を作ってもってきたんだ。」

真奥「はあ・・・それはどうも。上がっていってください。お茶くらいなら出せますんで。」

安藤「じゃあお邪魔します。」

恵美「・・・安藤さん。この調子でお願いします。(小声」

安藤「任せてください、恵美さん。(小声」


---

2日前、とある喫茶店にて・・・・


恵美「安藤さん、単刀直入に聞きます。あなたは、他人に自分の考えていることを喋らせることができる能力を持っていますよね。」

安藤「な、なんでそれを・・・」

恵美「真奥から聞いたんです。前に私に告白をしたのは自分じゃない、安藤さんが能力を使ってやったんだって。」

安藤「・・・・その節は、申し訳ないことをしました・・・。」

恵美「まあ、安藤さんは私と真奥を、カ、カカ、カップルにするためにしたんですから多少は大目にみます。
   ・・・・・怒ってないと言えば嘘になりますけど。先日のセクハラも含めて。」


安藤「・・・警察に届け出るのだけは勘弁してもらえませんか?先日、警察官になったばかりのもので・・・」

恵美「なるほど警察官に・・・・・・・・・・・・・・・・・って警察官!?」

安藤「はい。なので、警察だけは勘弁して頂きたいんです・・。」

恵美「真奥の話だと、安藤さんは確か会社員だったはずですけど・・・。この2週間くらいの間に何があったんですか・・・?」

安藤「えっと・・・、ある女性の料理作りを手伝ったり、令嬢っていう犯罪組織を壊滅させたり、
   意志を持ったクマのぬいぐるみとおしゃべりしたりして、最終的に警察に捕まったんですけど、
   そしたら、その警察の人が警察官にならないかって誘ってくれて・・・・で、警察官に転職しました。」

恵美「??? どういうことなのかさっぱり分からないんですが・・・・・」


恵美「(というか、もう警察に捕まってるじゃない!
    ・・・あれ?でもなんで警察に捕まった人が警察官になれるの・・・・?)」

安藤「あはは。確かにこの2週間は色んな出来事でいっぱいで、正直自分でも訳が分からなくなりそうでした。
   でもそのせいか最近、生きていると実感できるようになってきたんです。」

恵美「そ、そうですか・・・それは良かったですね・・・・(うん、やっぱり意味がわからない。それとも、わざとはぐらかしてる?)」

安藤「ところで恵美さん、今日俺を呼んだ本当の理由を教えてもらえませんか?
   何も、俺の能力やこの2週間の出来事を聞きたかった・・・ってことではないんでしょう?」

恵美「・・・安藤さんに、ある事をやって欲しくて呼びました。」

安藤「ある事、とは・・?」

恵美「それは・・・」


--

真奥の部屋の中にて・・・


真奥『恵美、お前が好きだ。俺と付き合って欲しい。』

恵美「嬉しい・・・・でも私達は魔王と勇者・・・一緒にはなれないわ・・・」

真奥『魔王と勇者だからなんだってんだ!俺はお前のことが好きなんだよ!!!それ以外の理由がいるか?』

恵美「!」

真奥『二人でエンテ・イスラを変えていこう。世界中の人が手を取り合って生きていける世界に。』

恵美「はい!」

すいません。少し間違えました。76からやり直します。



---

現在、真奥の部屋の中にて・・・


真奥『恵美、お前が大好きだ。俺と付き合って欲しい。』

恵美「嬉しい・・・・でも私達は魔王と勇者・・・一緒にはなれないわ・・・」

真奥『魔王と勇者だからなんだってんだ!俺はお前のことが好きなんだよ!!!それ以外の理由がいるか?』

恵美「!」

真奥『二人でエンテ・イスラを変えていこう。世界中の人が手を取り合って生きていける世界に。』

恵美「はい!」


安藤「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・こんな感じで良かったですか?(小声」

恵美「・・・・最高です。(小声」

真奥「ん?二人とも何をこそこそ話してるんだ? あ、安藤さん、このふろふき大根も食べてもいいですか?」

安藤「どうぞ。」

安藤「(・・・俺が恵美さんに頼まれたのは、恵美さんが考えたストーリー通りに真奥君を喋らせることだった。
    魔王とか勇者とかエンテ・イスラとかツッコミたいところは多々あるけど、恵美さんが幸せそうだからまあ・・・いいか。)」


真奥「安藤さん・・・・うまい、うますぎます!どうしたらこんなにうまい、ふろふき大根をつくれるんですか!?
   にんじんの肉巻きも、こぶ巻きも、からあげも、煮物も、肉じゃがも!全てがうまい!!!!
   でも特に、肉じゃががうまい!!!!」

安藤「そうかい?それは良かった。でも肉じゃがを作ったのは俺じゃないんだ。」

真奥「え?じゃあ誰が・・・?」

安藤「恵美さんだよ。昨日作り方を教えて欲しいって頼まれてね。
   で、せっかくだから真奥君にも食べてもらおうと思って持ってきたんだ。
   恵美さんは恥ずかしがって、最後まで持ってくるのに反対してたんだけどね。」

恵美「あ、安藤さん!それは言わないって約束だったじゃないですか!」

真奥「恵美が作ったのか! 滅茶苦茶うまかったよ!良かったら、また作ってくれないか?頼む!!!」


恵美「・・・そ、そこまで言うのなら、また作ってあげる///」

真奥「よっしゃあ!!ありがとな、恵美!」

恵美「///」

安藤「・・さてと、じゃあ料理も食べてもらったことだし、俺はそろそろ帰るかな。
   あ、料理を入れるのに持ってきたタッパーは持ち帰るよ。」

安藤は台所でタッパーをささっと洗い、持ってきたカバンに入れた。
真奥「安藤さん、今日はご馳走様でした!良かったらまた来てください。」

安藤「あはは。喜んでもらえて良かったよ、じゃあまた。」

そう言って安藤が外に出ようとした時、恵美が安藤の傍に駆け寄ってきた。

恵美「・・ありがとうございました、安藤さん。(小声」

安藤「真奥君は割と鈍感みたいだから、ここからが大変だと思います。頑張ってください。それじゃ。(小声」

安藤は部屋から出た。


とある道端にて・・・

安藤「(やっぱり良いことをすると、生きていると実感できるなあ。)」

安藤は自宅に戻るために道端を歩いていた。

安藤「(警察官になってまだ数日だけど、上司の野々村さんも良い人だし、俺ツいてるな。
    さて、次はどんな悩み相談がくるかな・・・)」

安藤はこの時油断していた。

自分の周りの人気が全くないことに気付いていなかった。
そして一台の車が安藤の傍へと近づく。その車の運転席の窓は開いていた。

安藤「(新しい悩み相談もたくさん来てるから頑張らないとな・・・。
    もちろん、警察官としての仕事もちゃんとこなした上で。)」

車が安藤の隣を通った時だった。

突如、運転席にいた男が安藤の腕を目掛けて注射器のようなものを刺してきた。

安藤「な!?」

その攻撃を受けた安藤は地面に倒れる。運転席にいた男は、それを見てこう言った。

帽子卿「全ては、僕の愛ゆえに。」


---

とある建物内にて・・・


安藤「・・・う・・・」

安藤は目を覚ます。そして、自分が置かれている状況を確認する。

椅子に座らされている、手足は縛れていて身動きが取れない。
さらに、周りには拷問器具のようなものが置かれていた。自分からかなり離れた場所には、持っていたカバンも置かれている。

安藤「ここは・・・一体?」

???「あら、目を覚ましたの?」

突如、妙齢の女性が姿を現した。

安藤「!? お前は誰だ、どうしてこんなことを!?」

???「誰だとは冷たいわね。それに、こうなったのはあんたのせいよ、反省してね。」

安藤「俺のせい・・・?」

???「令嬢(フロイライン)と言えば、分かるかしら?」

安藤「まさか・・・お前は・・・」


比与子「そう、私はあんたが潰した組織の残党の一人よ。あんたに苦しんで欲しくてこんなことをしてるの。」

安藤「残党・・・、くそっ、潰し切れてなかったのか・・・!」

比与子「まあ、あんたのせいで組織のほぼ100パーセント近い人間が警察に捕まったか、組織から抜けちゃうかしたけどね。
    再起不能よ、再起不能。社長もバカ息子も仲良く捕まっちゃったわ。
    社長は警察のお偉いさんと太いパイプがあったはずなのにね、ホント不思議。
    組織が壊滅させられるなんて夢にも思わなかったわ。」

比与子「・・・でも、組織が壊滅したからって、このまま何もしないのは腹が立つじゃない。
    せめて、こうなった元凶に復讐してやりたいじゃない。で、とある人物にあんたを捕まえるように依頼して今に至るわけ。」

比与子がそこまで言った時、安藤達がいる部屋のドアが開き、七三髪の男達が部屋の中に入ってきた。

その男達の手には、拷問器具が握られていた。


安藤「っ!」

比与子「あ、察してくれた?そう、あんたは今から拷問されるのよ。
    最終的には人体かどうか見分けがつからないくらいの状態になるわよ、楽しみね。」

七三髪の男1「今から僕たちが芸術的に分解してあげますよ。」

七三髪の男2「どうか安心してください、最終的にドロドロの液体みたいになれますから。ゆっくり楽しみましょう。」

七三髪の男3「ではまずは、爪からいきますか。」

七三髪の男3は、安藤の右手の親指の爪をペンチのようなもので掴む。

安藤はこの状況を変えようと、比与子に向かって腹話術を使う。

比与子『やめなさい。残念だけど、拷問は一旦中止よ。場所を変えるわ。どうやら警察に場所がばれたみたい。』


しかし、比与子の言葉を聞いても、七三髪の男3は拷問をやめようとしなかった。

安藤「(なぜだ・・・、なぜ拷問をやめようとしない。
    というか、この場のリーダー格である比与子の言葉に、全く動揺していないのはなぜなんだ・・・・)」

安藤がそう疑問を感じていた時だった。七三髪の男2が笑いながら喋り出す。

七三髪の男2「比与子さん!比与子さんの言ったとおりでした。この人、やっぱり超能力を持っていましたよ。
       拷問をやめるように言ってきました、あはははっ。」

安藤「!? なんで俺が超能力者だってことを知ってる!?」

比与子「やっぱり超能力者だったわね。情報屋の言った通りだわ。」

安藤「くっ・・・」


比与子「ただの一般人に令嬢を潰せるわけがないと思ってたけど、まさか、
    他人に自分の考えていることを喋らせるなんてふざけた能力を持ってるとは思わなかったわ。」

比与子「でも、それがもし本当だとしたら、拷問中にあんたが私に、拷問をやめろって能力を使って言わせるかもしれない。」

比与子「だから、あらかじめ言っておいたのよ。何があっても私は、拷問をやめろなんて言わないってね。」

安藤「(くそっ、やられた!)」

七三髪の男3は、持っていたペンチのようなものに力を込める。

安藤「・・・やめろ、後悔することになるぞ。」


安藤がそう言った瞬間だった。七三髪の男3は、安藤の親指の爪を引き剥がした。

安藤「があああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
   ああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」

安藤はあまりの痛みに耐えられず、叫ぶ。

比与子「あらあら、この程度でそんな大声だしちゃって。最後まで意識を保ってられるかしら?
    うふふ、あははははははははははははははははははっははははははっ!!!!!!!!!!!!」

安藤「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・次に・・・・。」

比与子「・・・?」

安藤「・・・・・次にあのドアから入ってくるのは男と女、どちらだと思う?」


比与子「は?この場所に私達以外の人間が入ってこれるはずが・・・」

が、比与子の言葉とは裏腹に、ドアの外のほうからコツン、コツンと、
こちらに歩いて向かってくる音が聞こえてきた。

比与子「・・・行きなさい。」

比与子の言葉を受け、七三髪の男1が電動ノコギリを持ってドアに近づく。

安藤「・・次にこの部屋に入ってくるのは女・・・・・・・賭けてもいい。」

七三髪の男1がドアに手をかける。そして思い切りドアを開け、外にでた。

七三髪の男1は、外の状況を確かめようと辺りを見渡す。

が、そのすぐ後、七三髪の男1は地面へと倒れた。

比与子「え・・・・」


スズメバチ「見い、ちゃ、った♡」

比与子「!?」

ゴスロリ服を着た女が部屋の中に入ってきた。

安藤「久しぶり、スズメバチ。よく来てくれた。」

スズメバチ「兄様の頼みですもの。どこにでも伺いますわ。」

比与子「な、なんでここに?ここに拉致してきた時に目撃者はいなかったはず!それに、安藤からは携帯を没収した。
    持っていたカバンの中だって、タッパーと財布とピンク色の小さなクマのぬいぐるみしかなかった!
    どうやったって、外とは連絡は取れないはずよ!!!」


安藤「・・そのクマのぬいぐるみが意思を持っていて、とあるネットワークにアクセスし、
   この場の状況を外にいる仲間に伝えたから・・・といったらどうする?」

比与子「!? そ、そんな馬鹿げたことがあるわけ・・・」

安藤「超能力は信じたのに、今の話は馬鹿げたことと言うのか?もっと頭を使えよ、考えろ。」

比与子「っ!」

スズメバチ「ねえ、兄様。そろそろこのおば・・・姉様と七三ヘアー達をイかせてしまってもよろしいかしら?」


安藤「ああ、頼む。けど、殺さないでくれよ。こいつらは捕まえるんだから。」

比与子「い、言わせておけば!あんた達、殺ってしまいなさい!!!」

七三髪の男2がスズメバチに攻撃を仕掛ける。が、

七三髪の男2『俺もフォローするから。』

七三髪の男2の動きが止まる。そしてその隙を突き、スズメバチは七三髪の男2を蹴り倒す。

だが逆にその隙を突き、七三髪の男3がスズメバチに攻撃を仕掛ける。

比与子「い、今のうちに脱出を・・・」

比与子は部屋の隠しドアから外に出ようとする。しかし、


比与子『う、おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
    おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
    おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
    おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
    おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
    おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
    おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
    おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおあおおおおおおおおおおおお
    おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
    おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
    おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
    おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
    おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
    おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
    おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉ・・
    ・・・ぉ・・・ぉぉ・・・・・』



安藤の腹話術によって強制的に長い間叫ばされた比与子は、呼吸困難に陥り、地面に倒れた。




スズメバチ「お疲れ様です、兄様。こちらも片付きましたわ。」

安藤「ありがとう、スズメバチ。今回の報酬は色をつけとくよ。じゃあ、帰ろうか。」

スズメバチ「でも兄様、確か姉様達には、もう一人仲間がいるはずですけど?」

安藤「ああ、大丈夫。そっちはたぶん、もう片付いたと思うから。」

スズメバチ「?」


---

帽子卿の隠れ家にて・・・・


帽子卿「全ては・・・・僕の・・愛、ゆえ・・・・に・・・」

そう言って、半殺しにされた状態の帽子卿は気絶した。

蝉「こいつまだ生きてたのかよ。14年前に殺したと思ってたのに。
安藤も、こいつを殺すななんて面倒なこと言いやがって・・・」

蝉「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・岩西の野郎に文句言ってやる。」


---

安藤が捕まっていた建物の入り口付近(外)にて・・・・


キリシマ「すまなかった!!!! くそっ、私がいつも通りのぬいぐるみであれば、あんな奴ら、私一人で倒せたのに・・・・!」

クマのぬいぐるみ、もとい、キリシマが土下座しそうな勢いの声で喋っている。

安藤「キリシマさんは全く悪くないですよ。むしろ、キリシマさんがネットワークを使って外に助けを呼んでくれたから俺は助かったんです。
   それに、今のキリシマさんはカバンのポケットに入るくらいの大きさしかないですし、自由に歩くことも難しい体です。責任を感じることなんて一切ないですよ。」

キリシマ「しかし・・・」

タカオ「おーい、キリシマ―!」

キリシマ「タカオ!」


タカオは安藤達の傍に駆け寄る。

安藤「タカオさん、お久しぶりです。そして、潤也に連絡を取ってくれて、ありがとうございました。」

タカオ「いえいえ、安藤さんにはお世話になりましたから。このくらいどうってことないですよ。
    よし、帰るわよ。キリシマ。」

キリシマ「ちょ、ちょっと待て、タカオ、私はまだ・・・」

タカオ「安藤さん、今度は新作カレーをごちそうします。ではまた!」

キリシマ「だから待てって!ちょ、変なとこ触るな!」

そんなやりとりをしながら、タカオ達は帰っていった。


スズメバチ「兄様、正直訳がわからないのですが・・・・、あの話せるクマのぬいぐるみは一体なんだったのですか?」

安藤「キリシマさんか? 彼女はとある理由で本当の体を失っていてな。クマのぬいぐるみを仮の体として生活しているんだ。」

安藤「だが当然、クマのぬいぐるみが自由に外を動き回ったら色んな意味で大問題になる。マスコミが騒ぎだすだろう。
   だからキリシマさんは俺にこう頼んだんだ。外の世界で色々なものを見てみたいが、今の体は無理だ。だから私はあえて、
   さらに小さいぬいぐるみになる。この大きさの私なら、お前は少ない負担で私を持ち運べるだろう。この私を連れて世界を見せてくれってな。」

スズメバチ「??? 理解があまり追い付いていないのですが・・・・、でもそういう理由なら、
      兄様に依頼するのではなく、あのタカオという人物に頼めば良かったのではないですか?」

安藤「ライバルに頼みたくなかったんだってさ。」

スズメバチ「ライバル?何の?」

安藤「さあ?なんだろうな。より人間らしくなるための競争でもしてるんじゃないか?」

スズメバチ「?」


安藤「あ、そうだ。スズメバチ、お前とゆっくり話せる時間がとれたら、聞いてみたいことがあったんだけど・・・」

スズメバチ「なんでしょう?」

安藤「犬養が今、どこで何をしてるか知っているか?」

スズメバチ「・・・・」

安藤「犬養は10年前の決起集会以降、全く姿を見せなくなった。
   正直、生きているのか死んでいるのかも分からない。お前なら、犬養の現状を知ってるんじゃないか?」

スズメバチ「・・・それを知ってどうします?」



安藤「どうもしない。」

スズメバチ「え?」

安藤「犬養が以前のように暴力を使って人を支配しようとしてるなら止めるけど。
   でもそうじゃないなら、俺は何もしないさ。」

安藤「だが、10年前と同じで、犬養が何かしらの形で俺との対決を望んでいるのなら、全力で応じる。
   逃げはしない。今度も俺が勝つ。」

スズメバチ「そうですか・・・では私から一つ伝えることがあります。」

スズメバチ「初めに言っておきますが、私は王様の現状を知りません。
      あの決起集会から約1年後、私の前からもいなくなってしまったのですから。」

スズメバチ「でもいなくなる直前、王様はこう言っていました。」

スズメバチ「僕は今度こそ必ず、安藤君に勝つ。それが神様のレシピとは反することになっても、と。」

安藤「・・・そうか。ならもし今後、犬養に会うことがあったら言っておいてくれ。」

安藤「たとえでたらめでも、自分を信じて対決していけば、世界だって変えられる。
   確かにお前の言った通りだったよ。でも、だから、だからこそ、今度も俺が勝つ。」

安藤「約束しよう、賭けてもいい。」



おまけ

チクタクの構成員「やりました!映画Waltz、観客動員数が100万人を超えました!!!」

チクタク「ふふっ、そうですか。伊坂氏と大須賀氏にシナリオを頼んだ結果がでましたね。」

チクタク「では、そろそろ・・・」

チクタク「ええ。そうです!今こそ世界中の豊胸マシーンを買い集めなさい!!!
     映画がヒットしたおかげで資金は豊富になりました!!!金に糸目はつけません!
     とにかく、効果があるものを片っ端から手に入れるのです!!!!」

チクタクの構成員「はいっ!」

岩西「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そんなに悩んでるなら、俺が揉んでやろうか?」

チクタク「!?」


終わり

すいません、また間違えました。101をやり直します。


おまけ

チクタクの構成員「やりました!映画Waltz、観客動員数が150万人を超えました!!!」

チクタク「ふふっ、そうですか。伊坂氏と大須賀氏にシナリオを頼んだ結果がでましたね。」

チクタクの構成員「では、そろそろ・・・」

チクタク「ええ。そうです!今こそ世界中の豊胸マシーンを買い集めなさい!!!
    映画がヒットしたおかげで資金は豊富になりました!!!金に糸目はつけません!
    とにかく、効果があるものを片っ端から手に入れるのです!!貧乳から脱するために!!!!」

チクタクの構成員「はいっ!」

岩西「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そんなに悩んでるなら、俺が揉んでやろうか?」

チクタク「!?」


終わり

己しよう、賭けてもいい

>>93にちゃんと「あ」が入ってて二ヤっとしたw


以上で終わりになります。ここまで読んで下さった方々、ありがとうございました。

そして、これまで約1年くらいに渡って魔王JRとはたらく魔王さま!に関連するSSを書いてきましたが、
そのシリーズもこれにて完結になります。

これまで書いてきたSSを物語の時系列順に並べると、以下のようになります。

○安藤生存ルート
安藤「生きていると実感したい。」 潤也「え?」

安藤「生きていると実感したい。」 潤也「またかよ・・・。」

ニノマエ「お前のSPECは一体何なんだ・・?」 安藤「自分の頭で考えろ。」

○安藤死亡ルート
恵美「あいつらと一緒に映画を観に行くですって!」

恵美「働きたくない。」 真奥「!?」

恵美「真奥、映画を観に来たわよ!」

千穂「私を映画館に連れて行ってください。」

となっています。

あと、魔王JRとは全く関係ないですが最近、
【DOD3】ゼロ「天下一品に行ったことがないだと・・・」 というSSも書きましたので、もしよろしければどうぞ。

最後に、ニノマエ「お前のSPECは一体何なんだ・・?」 安藤「自分の頭で考えろ。」

を、読んで下さった方向けのおまけを投下して終わりたいと思います。

では改めて、ここまで読んで下さった方々、本当に、本当に、ありがとうございました。


最後のおまけ


安藤がスズメバチと会話した約10年後、とある空間にて・・・


????「ソロモンの鍵は次元を超え、冥界と現実界をつなぐ扉。すなわち、
     パラレルワールドを一瞬重ねる力を持つため、結果として不可逆性を持つ時間をも支配することが可能。」

????「つまり・・、時を遡り世界を再構築する。当麻が右の腕(かいな)のSPEC、ソロモンの鍵を使った結果だ。」

????「お前はもう一度人間としてやり直すことになるが・・・何かしたいことはあるか?」

????[彼と対決をして、今度こそ勝つ。結局、決起集会以降、彼と対決することは出来なかったから。]

????「そうか。・・・なら行こうか、イヌカイ。」

イヌカイ[ああ、そうだね。アサクラ。]



本当に終わり。

本当に己。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年07月02日 (水) 21:48:09   ID: BTYYeB4h

面白かった!この人の書く安藤好きw

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