まゆ「sister」 (26)


街路樹も雨に濡れた午前0時


「………………」

「気分は如何ですかPさん?」

「最悪だ」

「ごめんなさい、ちょっと強引すぎましたよね」

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イラだちが消せないから麻酔かけて


「事務所で淹れて貰ったコーヒーを飲んでから記憶が飛んで…お前の仕業なのか?」

「Pさんが悪いんです」

「…何がだ?」

「こんなに愛してるのに…まゆをずっと…待たせて…焦らして…虐めて…」


あなただけをずっとこの地下室に閉じ込めて


「…落ち着いてくれ、とりあえずここは何処なんだ?」

「何処でもいいじゃないですか、それにまゆはしっかり落ち着いてますよ」

「なあ…冗談だよな?そう言ってくれ」

「うふふ、Pさんでもそんな顔するんですね」


繋いだ鎖だけど手錠だけは外してあげる


「ここまでしたら笑い話じゃすまないぞ!一体この鎖は何なんだ!」

「外したら逃げちゃうじゃないですか、足枷も首輪もとても似合ってます」

「…まゆ、お前、本当に」

「ごめんなさい、でも、もうこれしか方法がないんです」


朝が来ても愛してると繰り返して


「これで、もうずっとずっと…ずっーと一緒です」

「や、やめてくれ、一体何処触って…っ、これ以上するなら手荒な事だって」

「できませんよね?うふ…こんな事しても、本当に優しくて…まゆ、知ってるんだから、Pさんの事なら全部…」

「………くっ」


飢えたベッドで夜毎貴方に似た子を宿すまで


「大丈夫です、まゆに全てを委ねて下さい」

「だ、駄目だ!俺がそんな事を…」

「強情なんだから…でも、いいです、その時がくるまでまゆは何時までだって待って─」

「まゆ────」


抱きしめて強くkissをして感じたい


「っ……ああ……いい、いいです…もっと…あんっ」

「っく……まゆ、頼む、これ以上はもう……んんっ!?」

「ん、ちゅ……ぷはっ…うふ…Pさん、顔、真っ赤です」

「っ………!」


真っ赤な雫を絞るまで壊して


「もうこれで永遠にまゆたちは─」

「ああ、もう俺は─」




今から舌を噛むから優しくして


まゆ「今から舌を噛むから優しくて」



「あなたの背中を見たくない」

まゆ「あなたの背中を見たくない」





P「ただそれだけー♪」

………
……



カラオケの一室


P「ん?今何か言ったか?」

まゆ「いいえ何も」

P「そうか、まゆの口が動いた様に見えたんだけどな、歌ってて聞こえなかったけどもし用事があるなら遠慮せず言ってくれよ」

まゆ「ありがとうございます…あ、それより2番が始まってますよ」


枯れた花  まだ捨てないあなたがくれた


P「おっそうだなとにかく歌わないとな!」

まゆ「…うふふ」


ここにきて本当の愛が見えたでしょ


「…ふふ、嬉しい、やっと解ってくれたんですね」

「お前がここまで思っててくれてた何てな」

「あ、ああ、あああああ、嬉しいです…あはっ…やっと、やっと…Pさんが…」」

「愛してるよまゆ」


月明かりがそっと照らす笑顔が綺麗でしょう


「まゆもです、大好きです、愛してます、誰よりも何よりも!本当に、愛しています」

「…ありがとう」




私のほかに誰があなたを救えると思う?


「でもプロデューサーは、もう失格だな」

「…かもしれないです、でも、それでもいいじゃないですかぁ…こうしていられるなら」

「そう、だな、そうなんだよな」

「ええ、まゆだけと一緒にいれればそれでいいんです」


ゼロになったあなたのその思考回路に


「何があってもまゆだけは傍にいますから」

「まゆ…」

「世間が許さなくても、世界が許さなくても、ほかの全てが受け入れなくても、まゆだけは絶対にPさんから離れません」

「ああ、嬉しいよ…」


血迷った罪の意識を植え付けて


「いいんですよ、もう何も考えなくたって」

「………………」

「まゆにはプロデューサーさんがプロデューサーさんにはまゆが、それが全てで、それが全部で、いいんですよ」

「それで本当にいいの…か?」

「はい…もし悪いと、そう思うなら…」

「っ!?」



「今から舌を噛むから優しくして」

まゆ「今から舌を噛むから優しくして」






P「誰も見ないで私だけ幸せにして!」


間奏


P「やっぱり歌ってるよな?もし良かったら一緒にどうだ?」

まゆ「うふふ…いいんですよ…」

P「いや、でもなあ?もし歌いたいなら俺だけ歌うのも悪いし」

まゆ「…………うふ……うふふふふ」

P「?」

P「まゆー?」

まゆ「…歌、お好きなんですね」

P「え?おう、そりゃ大好きだな、自分が歌うのも勿論だが、人のを聞くのもだけど」

P「プロデューサーやっててアイドルの生歌聞けるのが一番の役得って思うぞ!」

まゆ「うふふ、じゃあまゆも頑張らないとですね」

P「まゆの歌も期待してるぞ、という訳で一緒にどうだ?」

まゆ「…そうですね、せっかくPさんが誘ってくれあすし…はい、ご一緒します」

P「いい返事だ!ハモらせてやるぜ!」

まゆ「…ふふっ」

×  まゆ「…そうですね、せっかくPさんが誘ってくれあすし…はい、ご一緒します」

○  まゆ「そうですね、せっかくのPさんがこんなにお誘してくれてるんですし…はい、ご一緒します」



あなただけをずっとこの地下室に閉じ込めて
繋いだ鎖だけど手錠だけは外してあげる




カラオケ前回想

『いやーまゆもジャンヌを知ってたとは意外だなー』

『そんなにですか?』





朝が来ても愛してると繰り返して
飢えたベッド夜毎あなたに似た子を宿すまで



『昔ってほどじゃないがまゆの世代では無いと思ってな』

『そんな事ありませんよ、いい歌は、どんな時でも良い歌です』

『そりゃそうか』

抱きしめて 強く kissをして 感じたい
真っ赤な雫を絞るまで壊して


『さーてそれじゃ何を歌うかなー』

『あの…Pさん、ひとつお願いがあるんですけど』

『うん?』


今から舌を噛むから優しくして
貴方の背中を見たくないただそれだけ


『ジャンヌを歌うって言うなら…是非歌って欲しいのがあるんです』

『リクエスト?大抵の奴なら大丈夫だからいいが…俺でいいのか?自分じゃなくて』

『ええ…Pさんだからいいんです』


ゼロになったあなたのその思考回路に
血迷った罪の意識を植え付けて


『そうなのか?俺別に上手い訳でもないんだが………そう言われて悪い気はしないなフハハハハ!』

『うふふ…あ、まゆがお願いしたんですし歌うのは、お先でどうぞ』

『何から何まで悪いな、だがここまで乗り気にさせられたら遠慮なく受け取るぞ!』

『(ちょろかわいいですねぇ)』


今から舌を噛むから優しくして


『それで何を歌えばいいんだ?』

『そうですね、それじゃ「シルビア」を…いえそういうのもいいんですけどぉ…今の気分だと…』

『?』

『うん、決めました…まゆがお願いするのは────』







P「誰も見ないで」

まゆ「まゆだけを幸せにして…ね♪」

P「………えっ?」

おしまい、読んでくれた方ありがとうございました
ジャンヌの歌詞はハードなのもソフトなのもまゆ好みのシチュが多いと思います
…しかし原曲知らないとかなり解りにくい感じになってしまってごめんなさい



後、原曲はこちらに、名曲
http://www.youtube.com/watch?v=HirGzIlKPVc
活動再開はもうしないのかと思うと悲しい

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